JP2003088078A - ブラシレスdcモータ - Google Patents
ブラシレスdcモータInfo
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Abstract
低下させることなく、コギングによるトルク脈動を低減
する。 【解決手段】 ステータコア1の内側には、歯幅の大き
い(θr)大歯部10と、歯幅の小さい(θs<θr)小
歯部11とを交互に形成している。このステータコア1
の内部に配設された表面永久磁石型ロータが回転すると
き、ロータの各磁極とステータコア1の歯部10、11
およびスロット開口部13との位置関係がそれぞれの磁
極の間で異なるため、コギングによるトルク脈動は分散
されて、合成トルクにおける変動が小さくなる。さら
に、ステータ巻線を磁極ピッチとほぼ同じ(全節巻)と
することで、発生トルクを大きくして効率の向上を図っ
ている。
Description
モータに関するものであり、特に家電・FA・車載機器
用などの低トルク変動を必要とする用途に用いられるモ
ータに関する。
の小型モータとしてブラシレスDCモータが広く使用さ
れている。このようなモータのステータコアはスロット
つきのものがほとんどである。というのは、スロットへ
の巻線の巻回が容易であるために製造コストが低く、し
かも発生トルクはコアの歯部に作用し、巻線に電磁力が
働かないために機械的に丈夫な構造とすることができる
からである。
するモータでは、ロータの回転に伴ってロータのマグネ
ットがステータコアの歯部およびスロット開口部の近傍
を交互に通過することになるため、両者の磁気抵抗の違
いに基づくトルクの脈動(コギング)が生じる。このコ
ギングによってロータの滑らかな回転が損なわれ、また
騒音や振動の原因となるため、従来よりコギングを低減
するための工夫が各種提案されている。
て、コギングによるトルク脈動の周波数を高くして、ロ
ータが有する機械的時定数により形成されるローパスフ
ィルタによって脈動成分の低減を図る方法がある。
状や着磁パターンを工夫してギャップにおける円周方向
の磁気抵抗もしくは磁束密度の分布を緩やかに変化さ
せ、このような構造のモータを正弦波駆動することによ
って、磁気抵抗の急激な変化に伴うコギングの影響を低
減するようにしている。
た方法では、コギングは低減されるものの、以下のよう
な問題がある。
スロット数が増加することによってステータコアの開口
部分が増えるため、ステータコアとロータ磁極との間の
ギャップの磁気抵抗が等価的に大きくなっており、その
結果、実効的な磁束密度が低下してモータとしての特性
や効率の低下を招く。
工夫したモータでは、正弦波駆動された場合には滑らか
な回転が得られるが、正弦波駆動を行うためには位置セ
ンサとしてエンコーダやレゾルバなどの比較的高価なセ
ンサが必要であり、また制御も複雑となるため高コスト
となる。一方、低コストかつ制御が容易なためにより広
く用いられている矩形波通電方式によってこのようなモ
ータを駆動する場合には、以下の理由によって、却って
大きなトルク脈動を生じることがある。
巻線に発生する逆起電力波形も矩形波となることが望ま
しい。というのは、このとき、巻線に発生する逆起電力
と電流との積として発生するトルク波形も矩形波状とな
り、発生トルクが最大となるとともに、各相によるトル
クを合成して得られる回転トルクがロータの回転角度に
よらず一定となるからである。矩形波通電によってこの
ような逆起電力を発生させるためには、マグネットによ
るギャップ部の磁束密度分布も矩形波状になっているこ
とが必要であるが、コギング低減のためにマグネットに
よる磁束密度分布の変化を緩やかにしているため、逆起
電力波形は矩形波から台形波もしくは正弦波に近づくこ
ととなり、その結果、発生するトルクも一定とはならず
脈動することとなる。
あり、ブラシレスDCモータの効率を低下させることな
くコギングを低減し、矩形波通電駆動時におけるトルク
変動を低減することを目的とする。
は、内側に向けて突出した複数の歯部と、隣り合う2つ
の前記歯部の間に形成された複数のスロットとを有する
リング状に形成されたステータコアと、前記スロットに
分布巻線方式で設けられた複数相のステータ巻線と、外
周に複数の磁極を周方向に配列してなる永久磁石を有
し、前記ステータコア内部に配設されたロータとを備え
るブラシレスDCモータであって、上記目的を達成する
ため、前記複数の歯部の歯幅が、少なくとも2種類に設
定されていることを特徴としている。
コアに設けられた各歯部の歯幅を全て同じとせず、互い
に異なる2種類以上の歯幅を持つ歯部を混在させてい
る。そのため、ロータに設けられた複数の各磁極と、ス
テータコアの各歯部および各スロット開口部との相対的
な位置関係が、どの磁極についても同じとなることはな
い。したがって、各磁極が各歯部および各スロット開口
部の近傍を通過するタイミングは、同時ではなくいくら
かずれることとなる。
抗の異なる歯部とスロット開口部とがギャップ部に交互
に配列しており、その近傍をロータの磁極が通過するこ
とによって生じている。したがって、各歯部の歯幅を全
て等しくしている従来のモータにおいては、ロータの各
磁極がステータコアの各歯部および各スロット開口部の
近傍を通過するタイミングはどの磁極でも同じとなるた
め、各磁極で発生するコギングトルクが全て足し合わさ
れて大きなトルク脈動を発生している。
各歯部および各スロット開口部を通過するタイミングが
ずれることによって、各磁極で発生するコギングトルク
が分散されてトルク脈動は小さくなる。しかも、コギン
グによるトルク脈動の周波数成分が高くなるので、ロー
タの機械的時定数によるローパスフィルタ効果によって
さらにトルク脈動を小さくすることができる。
ータコアが、第1の歯幅を有する大歯部と、前記第1の
歯幅より小さい第2の歯幅を有する小歯部とが交互に配
設されてなることを特徴としている。
歯部の歯幅が異なっており、ロータの磁極が歯幅の異な
るこれらの歯部の近傍を交互に通過するために、脈動ト
ルクは高周波成分を多く含むこととなる。そのため、ロ
ータの機械的時定数によるローパスフィルタ効果によっ
てトルクの脈動を小さくすることができる。
それらを交互に配置するので各歯部を全て等ピッチで配
列することが容易であり、このようにした場合には各ス
テータ巻線のピッチを一定とすることができ、巻線の巻
回が容易となって、製造コストの上昇を抑えることがで
きる。
ータ巻線の巻線ピッチが前記ロータの磁極1極あたりの
ピッチとほぼ等しいことを特徴としている。このように
構成された発明では、ステータ巻線の巻線ピッチとロー
タの磁極ピッチをほぼ等しくする、いわゆる全節巻とす
ることによって、各ステータ巻線に鎖交する各磁極から
の磁束が最大となるため、ロータの回転に伴って各ステ
ータ巻線に誘起する逆起電力が最大となり、このとき発
生トルクも最大とすることができる。
ータ巻線が3相の巻線を有し、120°矩形波通電方式
によって駆動されることを特徴としている。
のステータ巻線に120°ずつ位相をずらせた矩形波通
電を行うことによって、各ステータ巻線には矩形波状の
電流が流れる。しかも、ロータ外周面に設けたリング状
の永久磁石によってギャップ部の磁束密度分布も矩形波
状となっているため、ロータの回転に伴って各ステータ
巻線に誘起する逆起電力も矩形波状となる。そのため、
電流と逆起電力との積に比例して現れるトルクも矩形波
状となり、その大きさは最大となるとともに、1相あた
りの通電期間を通して一定となる。そして、3相各相の
巻線に120°ずつ位相をずらせて通電することによ
り、各相のトルクを加算した合成トルクはロータの回転
位置によらず一定となり、脈動のない回転トルクを得る
ことができる。
イミングに基づく複数のスイッチング素子の単なるオン
・オフ動作の組み合わせによって実現することができ、
しかも、位置センサとして安価なホールICを使用する
ことができるので、制御および駆動回路を簡単かつ低コ
ストに構成することが可能である。
モータの一実施形態として、例えば自動車に搭載される
電動パワーステアリング用のブラシレスDCモータ(以
下、単に「モータ」という)について、以下に説明す
る。このような用途のモータについては低コギングトル
ク、低コスト化に対する要求が厳しいため、本発明の適
用対象として好適なものである。ここに、図1は、この
実施形態のブラシレスDCモータの構造を示す断面図で
ある。また、図2は、このモータのステータ巻線の接続
を示す結線図であり、図3はこの巻線に印加する駆動電
圧波形の一例を示す図である。
巻線を有する3相ブラシレスDCモータであり、図1に
示すように、内側に向けて突出した12個の歯部を有す
るステータコア1と、隣接する2つの歯部の間に形成さ
れたスロット12に分布巻線方式で巻回された1相あた
り4組のステータ巻線U1〜U4、V1〜V4、W1〜
W4と、ステータコア1の内部に配設されたロータ2と
で構成されている。ステータコア1の構造の詳細につい
ては後述する。
ロータコア20と、ロータコア20の外周面に取りつけ
られた、4分割されたリング状の永久磁石21〜24と
で構成されており、後述するステータ巻線への通電によ
ってステータコア1内部に発生する回転磁界によって回
転するように構成されている。ここで、永久磁石21〜
24の代わりに、周方向に複数の磁極が配列された1個
のリング状永久磁石で構成することもできる。
向外側(ステータコア1の歯部に対向する側)がN極と
なるように着磁される一方、他の永久磁石22および2
4はS極が外側となるように着磁されていて、隣り合う
磁石どうしの極性が反対となるように、ロータ2の外周
面に取りつけられている。そのため、ロータ2の外周上
には、1周あたりN→S→N→Sと2周期にわたって変
化する矩形波状の磁束が分布していることになる。すな
わち、このモータは4つの磁極を持つ4極ロータ2を有
する表面永久磁石(SPM)型モータであり、磁極1極
あたりの占める角(磁極ピッチ)ψは90°となってい
る。そして、このモータでは機械角180°が電気角3
60°に相当している。
V4、W1〜W4は、図1に示すように、それぞれ3つ
の歯部を跨ぐように巻かれており、その巻線ピッチはほ
ぼ90°となっていて、ロータ2の磁極ピッチψとほぼ
一致するように構成されている。これらの巻線は、図2
に示すように、1相あたり4個ずつ並列に接続されてお
り、かつ各相の間でスター結線されている。例えば、U
相を構成する4個の巻線U1〜U4は、図2に示すよう
に互いに並列に接続されており、これらの巻線U1〜U
4の一方端がU相駆動端子Uに接続される一方、他方端
が中性点Nに接続されている。V相、W相についても同
様であり、各相4個の巻線が並列に接続されてその一方
端が各相駆動端子VまたはWに接続され、他方端が中性
点Nに接続されている。
1に示すように、ステータコア1の中心軸に対して、互
いに90°ずつずれた位置に配設されている。
ない3相インバータ駆動装置が120°(電気角)矩形
波通電方式にて通電を行うことにより、ロータ2が回転
する。例えば、各相駆動端子U、V、Wに対して、イン
バータ駆動装置より図3に示す波形の駆動電圧を印加し
たとき、この駆動電圧による入力電流の方向が順次変化
するのに伴って、ステータコア1とロータ2との間のギ
ャップGに図1の時計方向に回転する回転磁界が発生
し、この回転磁界によってロータ2に回転トルクが作用
し、ロータ2は図1の時計方向に回転する。前述したよ
うに、このモータは4極のロータ2を有しており、この
ような3相の通電1サイクル(電気角で360°)に対
してロータ2は1/2回転(機械角で180°)するこ
ととなる。
の構造について、図4および図5を参照しつつ、さらに
詳しく説明する。図4は、この実施形態のモータにおけ
るステータコア1の断面構造を示す図である。また、図
5は、本実施形態との比較のために示す従来のステータ
コアの断面構造図である。
に、12個の歯部の歯幅が一様ではない。すなわち、ス
テータコア1の中心軸から先端部10aを見込む角度が
θrなる大歯部10と、先端部11aを見込む角度がθs
(θs<θr)なる小歯部11とが交互に配列している。
また、大歯部10の先端部10aの幅が小歯部11の先
端部11aの幅より大きいことに対応して、それぞれの
基部10bおよび11bの幅も、先端部10aおよび1
1aの歯幅と同じ比率となるように形成されている。
うに歯幅は異なっているが、その中心線はステータコア
1の円周方向に対して等ピッチとなるように配置されて
いる。すなわち、1つの歯部10および隣接する歯部1
1のそれぞれの中心線のなす角は、どの歯部についても
30°と一定である。
ト12が形成されており、各ステータ巻線U1、U2、
…がこのスロット12に収められるが、上記の理由によ
り、隣接するスロット12のピッチも30°と一定であ
るため、各ステータ巻線U1、U2、…も全て同ピッチ
とすることができ、製造コスト面で有利となっている。
そして、歯部の先端部10aおよび11aの間には、開
口角θoなるスロット開口部13が設けられている。
は、鉄、ケイ素鋼等の高透磁率材料にて形成されている
が、コア内部における渦電流損を低減して効率を向上さ
せるために、図1または図4に示す形状に形成した薄板
を軸方向(紙面に垂直な方向)に積層した構成とするこ
とが望ましい。
0°(機械角、以下同じ)、θs=22°、θo=4°と
した例について説明するが、これらの角度はこの組み合
わせに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で適宜改変してもよいことは言うまでもない。
実施形態のステータコア1では、2つの大歯部10と、
1つの小歯部11とがステータコア1の中心に対してな
す角θ1=90°=ψとなる一方、2つの小歯部11と
1つの大歯部10とがなす角θ2=82°<ψとなって
いる。
モータにおいては、ギャップGにおけるロータ2の各磁
極とステータコア1の各歯部との相対的位置関係が、4
つの磁極全てについて同じとなることはない。例えば、
図1に示すロータ位置においては、ロータ2に取りつけ
られてN極を発生する永久磁石21および23が、ステ
ータコア1の1つの大歯部と2つの小歯部と対向してい
るのに対して、S極を発生する永久磁石22および24
は、2つの大歯部と1つの小歯部に対向している。同様
に、ロータ2が他の位置にあるときでも、N極を発生す
る永久磁石21および23と、S極を発生する磁石22
および24との間では、ステータコア1の各歯部に対す
る相対的位置関係が異なっている。
1およびスロット開口部13とロータ2の磁極との位置
関係の変化に伴うコギング現象によって永久磁石21お
よび23に作用するトルク脈動と、永久磁石22および
24に作用するトルク脈動との間には、その発生するタ
イミングにずれが生じることとなる。
がずれることによって、各磁極からの発生トルクを加算
した合成トルクにおける脈動は分散され、しかもそのス
ペクトルは高周波成分を多く含むようになる。また、ロ
ータ2およびこれに連結されるモータ負荷が慣性による
機械的時定数を有しており、この時定数によるフィルタ
効果によって高周波成分が減衰するため、トルクの脈動
はさらに小さくなって滑らかな回転を得ることができ
る。
ように、各歯部の歯幅は全て等しくなっている。すなわ
ち、ステータコア100の中心軸から各歯部101の先
端部101aを見込む角度θcは、どの歯部についても
同じ大きさである。そのため、このステータコア100
内部に配設されるロータの各磁極に対するステータコア
100の歯部およびスロット開口部の相対的な位置は、
4つの磁極の間で常に同じとなる。したがって、コギン
グ現象により各永久磁石に作用するトルク脈動は常に同
じタイミングで発生するため、これらが加算されること
で合成トルクにおける脈動も大きくなる。
方式で駆動したときの発生トルクについて、図6を参照
して説明する。図6は、ステータ巻線U1近傍のギャッ
プGを円周方向に沿って直線に展開した模式図である。
示すように、ステータ巻線U1の巻線ピッチ(歯部10
および11の歯幅を考慮した実効的な巻線ピッチ)θ1
は、ロータ2の磁極ピッチψと同じ90°に選ばれてい
る。このとき、巻線U1に鎖交する永久磁石31からの
磁束は最大となり、ロータ2の回転に伴ってステータ巻
線U1に誘起する逆起電力は、図6(c)の実線で示す
ように矩形波に近い波形となる。そのため、逆起電力と
入力電流との積としてロータ2に作用するトルクが最大
かつロータ2の位置によらず一定となる。
のモータでは、図5および図6(b)に示すように、実
効的な巻線ピッチθ3は磁極ピッチψより小さい。この
ため、逆起電力は図6(c)の点線に示すように、肩の
部分が低下した波形となってロータに作用するトルクは
低下する。
減効果を検証するために行った実験の結果の一例を図7
および図8に示す。この実験は、ステータコアを図4に
示す形状とした本発明の一実施形態たるモータと、ステ
ータコアを図5に示す形状とした従来のモータとにおい
て、同一の駆動条件におけるトルク脈動と、ステータ巻
線に誘起する逆起電力波形とを実測したものである。こ
こに、図7は両者におけるトルク脈動の様子を示す図で
あり、図8は両者における1相の巻線に誘起する逆起電
力波形を示す図である。
タ(図7(a))ではコギングによるトルク脈動が大き
なピークを形成しているのに対し、本発明を適用したモ
ータ(図7(b))ではコギングによるトルク脈動は分
散されて大きなピークがなくなっており、本発明による
コギング低減効果が現れている。
ータでは、逆起電力波形が平坦部分での低下とゼロクロ
ス付近でのうねりを生じているのに対して、本発明を適
用したモータでは図8(b)に示すように、逆起電力は
より矩形波に近い波形となっており、より大きなトルク
を発生しうることがわかった。
めた総合的なトルク変動は、実測の結果、従来のモータ
では約5.0%であったのに対し、本発明を適用したモ
ータでは約4.3%と小さくなっており、本発明がトル
ク変動を抑制する効果を有していることが確認された。
ステータコア1に形成された歯部10、11の歯幅を全
て同じとせず、歯幅の大きい大歯部10と歯幅の小さい
小歯部11とを交互に配置する構成としている。これに
よって、ロータ2の回転に伴って各磁極に発生するコギ
ングトルクのタイミングが分散され、また脈動における
高周波成分が多くなることから、ロータ2の慣性による
フィルタ効果によってさらにトルクの脈動が小さくなっ
ている。そのため、従来技術において効率の低下の原因
となる、スロット数を増加したり、永久磁石の形状や着
磁パターンを複雑なものとする必要がなくなるので、高
効率を保ちつつ、トルクの脈動を低減することが可能と
なっている。
2通りで、それらを等ピッチで交互に配置しているので
ステータコア1の構造が単純であり、全てのステータ巻
線を同一ピッチで巻回することができるので、製造コス
トを低く抑えることが可能である。
ピッチと等しくすることによって発生トルクを最大とし
ており、モータ効率のさらなる向上を図っている。
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、大歯部10および小歯部11の歯幅やスロ
ット開口部13の開口角θoは、上記した数値以外の組
み合わせであってもよい。
ータ巻線が3相であり、1相あたりのステータ巻線数が
4、ステータコア1のスロット数が12、ロータ2の極
数が4となっているが、巻線の相数や1相あたりの巻線
数、スロット数やロータの極数の組み合わせとしてはこ
れに限定されるものでなく、他の個数の組み合わせであ
ってもよい。ただし、巻線の対称性の点からスロット数
は相数および1相あたりの巻線数の整数倍であることが
好ましく、また前述したように、発生トルクを大とする
ためには巻線ピッチと磁極ピッチとが等しくなることが
好ましいため、これらの関係を満たす組み合わせとする
ことが望ましい。
よれば、ステータコアに形成された各歯部の歯幅が一様
でないため、ロータに設けられた各磁極が各歯部および
各スロット開口部の近傍を通過するタイミングがずれる
こととなる。そのため、コギングトルクが分散して発生
し、しかもその脈動は高周波成分を多く含むようになる
ので、ロータの機械的時定数によってさらにその成分が
減衰することとなって、コギングトルクを小さくするこ
とができる。
り合う歯部の歯幅が異なっており、ロータの磁極が歯幅
の異なるこれらの歯部の近傍を交互に通過するために、
脈動トルクは高周波成分を多く含むこととなる。そのた
め、ロータの機械的時定数によるローパスフィルタ効果
によってトルクの脈動を小さくすることができる。ま
た、各歯部を全て等ピッチで配列し、各ステータ巻線の
ピッチを一定とすることによって、巻線の巻回が容易と
なって、製造コストの上昇を抑えることができる。
テータ巻線の巻線ピッチとロータの磁極ピッチをほぼ等
しくする、いわゆる全節巻とすることによって、各ステ
ータ巻線に鎖交する各磁極からの磁束が最大となるた
め、ロータの回転に伴って各ステータ巻線に誘起する逆
起電力が最大となり、このとき発生トルクも最大とする
ことができる。
ステータ巻線に流れる電流と、巻線に誘起する逆起電力
とがともに矩形波状となって、これらの積として発生す
るトルクが最大で、しかもロータ位置による脈動が発生
しない。さらに、安価な位置センサを用いて制御するこ
とができるので、システム全体のコストを低減すること
が可能となる。
モータの構造を示す断面図である。
である。
波形の一例を示す図である。
の構造を示す断面図である。
す断面図である。
て直線に展開した模式図である。
ルク脈動の様子を示す図である。
相の巻線に誘起する逆起電力波形を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 内側に向けて突出した複数の歯部と、隣
り合う2つの前記歯部の間に形成された複数のスロット
とを有するリング状に形成されたステータコアと、前記
スロットに分布巻線方式で設けられた複数相のステータ
巻線と、外周に複数の磁極を周方向に配列してなる永久
磁石を有し、前記ステータコア内部に配設されたロータ
とを備えるブラシレスDCモータにおいて、 前記複数の歯部の歯幅が少なくとも2種類に設定されて
いることを特徴とするブラシレスDCモータ。 - 【請求項2】 前記ステータコアが、第1の歯幅を有す
る大歯部と、前記第1の歯幅より小さい第2の歯幅を有
する小歯部とが交互に配設されてなる請求項1に記載の
ブラシレスDCモータ。 - 【請求項3】 前記ステータ巻線の巻線ピッチが前記ロ
ータの磁極1極あたりのピッチとほぼ等しいことを特徴
とする請求項1または2に記載のブラシレスDCモー
タ。 - 【請求項4】 前記ステータ巻線が3相の巻線を有し、
120°矩形波通電方式によって駆動されることを特徴
とする請求項3に記載のブラシレスDCモータ。
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---|---|---|---|
JP2001272100A JP2003088078A (ja) | 2001-09-07 | 2001-09-07 | ブラシレスdcモータ |
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