JP2003083455A - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JP2003083455A
JP2003083455A JP2002257577A JP2002257577A JP2003083455A JP 2003083455 A JP2003083455 A JP 2003083455A JP 2002257577 A JP2002257577 A JP 2002257577A JP 2002257577 A JP2002257577 A JP 2002257577A JP 2003083455 A JP2003083455 A JP 2003083455A
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オルソン ヘンリック
Joergen Stendahl
ステンダール イェルゲン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造でシールリップの早期摩耗を防止
する分割型軸受ハウジングのためのシール装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 シール装置（１０）は、軸受軸線方向で
互いに離間した位置に複数のシールリップ（２８）が設
けられていると共に、それらのシールリップの間に潤滑
剤溜め（３２）が形成され、下シール半部材（１４）が
取りつけられた軸受ハウジング半部材（４２）で支持さ
れている軸体（３８）の上に、上シール半部材（１２）
が取りつけられた軸受上ハウジング半部材（４０）を組
みつけたときに、半径方向にて、軸体（３８）とをシー
ル係合するシールリップ（２８）と本体部（１６）との
間に補強部（３０）が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸体と潤滑剤の供
給を受ける分離型軸受ハウジングとの間の開口部をシー
ルするためのシール装置であって、シール装置は軸受ハ
ウジングの開口部に形成された周溝に配置される本体部
を有し、該シール装置が直径方向に切られて二つのシー
ル半部材から成っているシール装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】軸体と分割型軸受ハウジングとの間の開
口部をシールするためには、従来、直径方向で切られた
二つのシール半部材からなり、各シール半部材が本体部
と一つのシールリップを有しているシールリングの形態
のシール装置が知られている。
【０００３】かかる公知のシール装置の使用に際して
は、一方のシール半部材が軸受下ハウジング半部材の開
口部に配置された後、該開口部に軸体が配置される。し
かる後に、他方のシール半部材が軸受上ハウジング半部
材の周溝に収められ、該軸受上ハウジング半部材が上記
軸受下ハウジング半部材の上に置かれる。そして両軸受
ハウジング半部材は、互いに圧せられた状態で結合され
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
知のシール装置では、シール機能が簡単に低下してしま
うという問題がある。二つの軸受ハウジング半部材が互
いに圧せられたときに、軸体と接触するシールリップ自
体は強度の低いので、組込み中に外力を受けるとシール
リップが局部的に折れ曲ってしまう傾向にある。シール
リップは、多くの場合、軸受ハウジングによって視界が
遮られて見えない部位に位置するので、上記の折れ曲が
りは目視により見つけることは、殆んど不可能である。
そしてシールリップが折れ曲がってしまうと、そのシー
ル機能は失われてしまう。
【０００５】従来、上記のものとは異なる形式のシール
装置も知られており、これは上述のシール装置とは違っ
た形態、すなわち、シールリップを複数有してシール機
能をもたらすようになっている。
【０００６】例えば、ＵＳ5,908,249やＵＳ4,586,720
に、かかるシールリングの形態をなしたシール装置が開
示されているが、これらは、軸受組立体とシール係合す
るように複数のシールリップを有している。しかしなが
ら、これらのシール装置のいずれも、本発明の目的そし
て機能を有しておらず、したがって、上記した本発明の
課題を解決できない。例えば、ＵＳ4,586,720は圧延機
のロールのロールネックに採用されるネックシールに関
するものであり、軸受へ外部から水が侵入することや、
軸受内のオイルを汚染することそして同時に軸受内から
オイルが洩出することを防止している。
【０００７】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
目的とするところは、軸体と潤滑剤の供給を受ける分割
型軸受ハウジングとの間の開口部をシールするシール装
置を提供することであり、本発明のシール装置によれ
ば、 ・分割型軸受ハウジングの組立中、シールリップの折れ
曲がりを完全に防止でき、 ・良好なシール効果をもたらし、簡単な組立ができる構
造を得られ、 ・潤滑剤溜めでの圧力によりシールリップが早期に摩耗
してしまうことを防止できる、という効果を得る。
【０００８】本発明は、上記目的の達成のために、下シ
ール半部材が取りつけられた軸受下ハウジング半部材で
支持されている軸体の上に、上シール半部材が取りつけ
られた軸受上ハウジング半部材を組みつけたときに、半
径方向にて、軸体とシール係合するシールリップと本体
部との間に補強部が設けられている構成となっている。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にもとづき、本発
明の実施の形態を説明する。
【００１０】図１に見られるように、本実施形態のシー
ル装置１０はリング状で略環状をなし、このリングは直
径方向で切られて上シール半部材１２と下シール半部材
１４の二つの部材に分割形成されている。
【００１１】図２に断面が示されているように、シール
装置１０は本体部１６を有しており、該本体部１６は、
上部の両側に肩部２０が形成され、その間に突部１８を
有している。突部１８は図示の断面において直線状の外
面２２と、断面において該外面２２から肩部２０に向け
下方に延びる外傾斜側面２４とを有しており、肩部２０
は断面において上記内面２２と平行な面２６として形成
されている。
【００１２】本体部１６の下部からは、シールリップ２
８と補強部３０とが延出している。好ましい形態として
は、二つのシールリップ２８が軸受軸線方向で間隔をも
って設けられて、それらの間に形成される空間が潤滑剤
溜めとして機能するようにしていることである。潤滑剤
溜め３２は断面においてほぼ矩形状をなしており、好ま
しくは、本体部１６の突部１８の下方（半径方向内方
向）に位置し、その半径方向に延びる対称中心線が上記
突部１８のそれと一致している。さらに、上記潤滑剤溜
め３２は、その幅が突部１８の幅（軸受軸線方向寸法）
の半分位となっていることが好ましい。二つのシールリ
ップ２８は軸受軸線方向で外方に向いていて互いに反対
向きとなっている。
【００１３】シール装置１０の好ましい形態において
は、補強部３０は二つ設けられており、これらは軸受軸
線方向（幅方向）でシールリップ２８の外側にそして半
径方向（高さ方向）で本体部１６とシールリップの間に
位置している。さらに、これらの補強部３０は比較的厚
く形成されていて、外方の汚染物質からシールリップを
保護することができ、そして組立時にシール装置に作用
する曲げ外力の大部分を受けることができる。一方、シ
ールリップ２８は上記補強部３０よりも薄く作られてい
て曲り易くなっている。
【００１４】好ましくは、シール装置１０の各シール半
部材は、例えばポリウレタンのようなポリマー材の類で
可撓性を有する材料により射出成形で一部材として作ら
れる。
【００１５】次に、図３及び図４を参照しつつ、本発明
のシール装置１０がどのようにして軸受ハウジング３４
に組み込まれるかを説明する。
【００１６】既述のごとく、シール装置１０は、軸体３
８と潤滑剤が供給される分割型軸受ハウジング３４との
間の開口部３６をシールするためのものである。軸受ハ
ウジング３４は二つのハウジング半部材、すなわち上ハ
ウジング半部材４０と下ハウジング半部材４２とを有し
ている。軸受ハウジングの開口部３６には、シール装置
１０を受け入れるための周溝４４が形成されていて、該
周溝４４はシール装置の突部１８の受入れに適した形状
をなしているが、図４にも見られるように、上記突部１
８の最厚部での厚さよりも若干小さ目になっている幅を
有する矩形断面を形成している。
【００１７】組立時には、下シール半部材１４の突部１
８が軸受下ハウジング半部材４２の周溝４４内に配置さ
れる。シール装置１０の突部１８が周溝４４よりも若干
幅が大きいので、これは周溝４４で圧縮保持される。シ
ール装置１０は、肩部２０が周溝４４の近傍の軸受ハウ
ジング面４６に接するまで、上記突部１８が上記周溝４
４内へ圧入される。同様に、上半部材１２が軸受上ハウ
ジング半部材４０に配置される。好ましくは、潤滑剤溜
め３２に潤滑剤が充填される。
【００１８】軸体３８は軸受下ハウジング半部材４２の
開口部３６に配置され、軸受上ハウジング半部材４０が
上記軸体３８と軸受下ハウジング半部材４２の上に置か
れる。二つの軸受ハウジング部材４０，４２を互いに圧
すると、シールリップ２８は軸体３８と接触してシール
係合する。優れたそして信頼できるシール機能は、シー
ル装置１０がシールリップの折り曲がりを防止する程度
の剛性、曲げ抵抗をもつ補強部を有することにより得ら
れる。
【００１９】軸受装置の使用時には、軸受ハウジング３
４に時々潤滑剤を補給する必要がある。しかし、軸受の
運転によって該軸受そしてハウジングが昇温している状
態で、新しい潤滑剤がハウジング３４内に注入される
と、潤滑剤は軸受そしてハウジングからの伝熱によって
昇温してハウジング内に高い圧力をもたらす。かかる圧
力はシールリップ２８を軸体３８に強すぎる力で押しつ
けてしまい、シールリップが早期に摩耗するという好ま
しくない影響をもたらすこととなる。しかしながら、本
願発明では、このような場合でも、補強部３０が上記圧
力の殆んどを支持し、シールリップは低い適切な圧力で
軸体と接触するようになり、上記の好ましくない影響を
回避できる。
【００２０】本発明は、既述したそして図示した形態に
限定されず、特許請求の範囲にもとづき、種々変更が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態の分割型シール装置の斜視
図である。
【図２】図１のシール装置の断面図である。
【図３】図１のシール装置とこれが取りつけられる分割
型軸受ハウジングそして軸体を分離状態における斜視図
である。
【図４】図４の装置の組込時の断面図である。
【符号の説明】
１０ シール装置 １２，１４ シール半部材（１２ 上シール半部材、１
４ 下シール半部材） １６ 本体部 １８ 突部 ２０ 肩部 ２８ シールリップ ３０ 補強部 ３２ 潤滑剤溜め ３４ ハウジング ３６ 開口部 ３８ 軸体 ４０ 軸受上ハウジング半部材 ４２ 軸受下ハウジング半部材 ４４ 周溝 ４６ 面
フロントページの続き (72)発明者 イェルゲン ステンダール スウェーデン国、643 93 ヴィンゴケル、 エステロケル ヒューラエステルゴルド Ｆターム(参考） 3J006 AD02 AE11 AE16 AE41 CA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 軸体（３８）と潤滑剤の供給を受ける分
    離型軸受ハウジング（３４）との間の開口部（３６）を
    シールするためのシール装置であって、シール装置（１
    ０）は軸受ハウジングの開口部（３６）に形成された周
    溝（４４）に配置される本体部（１６）を有し、該シー
    ル装置（１０）が直径方向に切られて上シール半部材
    （１２）と下シール半部材（１４）の二つのシール半部
    材から成るシール装置において、 シール装置（１０）は、互いに軸受軸線方向で離間した
    位置に複数のシールリップ（２８）が設けられていると
    共に、それらのシールリップの間に潤滑剤溜め（３２）
    が形成され、 下シール半部材（１４）が取りつけられた軸受下ハウジ
    ング半部材（４２）で支持されている軸体（３８）の上
    に、上シール半部材（１２）が取りつけられた軸受上ハ
    ウジング半部材（４０）を組みつけたときに、半径方向
    にて、軸体（３８）とシール係合するシールリップ（２
    ８）と本体部（１６）との間に補強部（３０）が設けら
    れていることを特徴とするシール装置。
  2. 【請求項２】 本体部（１６）は軸受ハウジング（３
    ４）に指向して肩部（２０）が形成されていて、該肩部
    （２０）が軸受ハウジングの周溝（４４）の近傍で軸受
    ハウジングの面（４６）を支持可能となっており、 本体部（１６）は軸受軸線方向にて二つの肩部（２０）
    の間で軸受ハウジング（３４）に向く方向の突部（１
    ８）を有し、該突部（１８）が軸受ハウジング（３４）
    の周溝（４４）に適合した形状をなしていることとする
    請求項１に記載のシール装置。
  3. 【請求項３】 補強部（３０）は厚さが大きく形成され
    ており、シールリップが補強部よりも薄く形成されてい
    ることとする請求項１に記載のシール装置。
  4. 【請求項４】 シール装置がポリマー材で作られている
    こととする請求項１に記載のシール装置。
  5. 【請求項５】 ポリマー材がポリウレタンであることと
    する請求項４に記載のシール装置。
  6. 【請求項６】 シール装置が二つのシール半部材（１
    ２，１４）のそれぞれが一部材として形成されているこ
    ととする請求項１に記載のシール装置。
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