JP2003083256A - ポンプ機構を有するマイクロ流体デバイス、ポンプ機構駆動装置、及び流体移送方法 - Google Patents

ポンプ機構を有するマイクロ流体デバイス、ポンプ機構駆動装置、及び流体移送方法

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JP2003083256A
JP2003083256A JP2001280138A JP2001280138A JP2003083256A JP 2003083256 A JP2003083256 A JP 2003083256A JP 2001280138 A JP2001280138 A JP 2001280138A JP 2001280138 A JP2001280138 A JP 2001280138A JP 2003083256 A JP2003083256 A JP 2003083256A
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diaphragm
cavity
microfluidic device
magnetic force
pump chamber
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JP2001280138A
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Takanori Anazawa
孝典 穴澤
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Kawamura Institute of Chemical Research
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Kawamura Institute of Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 微小なダイヤフラム式ポンプ機構を
有するマイクロ流体デバイスにおいて、該ダイヤフラム
に対しポンプ機構駆動用配管又は結線の接続を必要とせ
ず、簡便な方法で流体の移送を行うことのできるマイク
ロ流体デバイスを提供する。 【解決手段】 流路6,6′と、流路の途上に設け
られた逆止弁8,9及びポンプ室5とからなるポンプ機
構であって、ポンプ室又は流路が部材(部材A)の欠損
部に、部材Aの欠損部に面した部分がダイヤフラム17
となる薄膜状の部材(部材C)を積層及び接着させて形
成した空洞(空洞A)からなり、前記ダイヤフラムに強
磁性物質14を固定して装着し、或いはダイヤフラムの
部材Aと反対側に空洞(空洞F)を設け、前記空洞(空
洞F)内部に強磁性物質を充填して装着し、磁力の作用
によりダイヤフラムを変形させてポンプ室の容積を変化
させ逆止弁を開閉させて流路中の流体を移送するポンプ
機構を有することを特徴とするマイクロ流体デバイス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小なダイヤフラ
ム型ポンプ機構を有するマイクロ流体デバイスに関す
る。詳しくは、部材中に微小な流路、反応槽、電気泳動
カラム、膜分離機構などの構造が形成された微小ケミカ
ルデバイスとして使用されるマイクロ流体デバイス、具
体的には、化学、生化学などの微小反応デバイス(マイ
クロ・リアクター);集積型DNA分析デバイス、微小
電気泳動デバイス、微小クロマトグラフィーデバイスな
どの微小分析デバイス、質量スペクトルや液体クロマト
グラフィーなどの分析試料調製用微小デバイス、抽出、
膜分離、透析などの物理化学的処理デバイスとして使用
されるマイクロ流体デバイスに関する。本発明はまた、
マイクロアレイ製造用スポッタなどとして使用されるマ
イクロ流体デバイスに関する。
【従来の技術】「サイエンス(SCIENCE)」誌
(第288巻、113頁、2000年)には、シリコン
ゴムで形成された液体流路と、該流路とシリコンゴムの
隔壁を隔てて形成された加圧用の空洞を有するマイクロ
流体デバイスが記載されている。そして、1本の流路の
3カ所に相対する位置に設けられた加圧用空洞に圧縮空
気を導入し、シリコンゴム隔壁をたわめて流路側に押し
出すことによって流路断面積を変化させ、これを3カ所
の加圧用空洞について順次行うことで液体の移送を行う
方法が記載されている。
【0002】しかしながら、このマイクロ流体デバイス
は、ポンプ駆動のための圧縮気体の配管を接続する必要
があり、そのため、マイクロ流体デバイスが特に微小
で、ポンプ室の容積を変形させるためのダイヤフラムの
面積が1×10−10〜1×10−5程度といった
微小なポンプ機構の場合には、微小ダイヤフラム配管を
接続するための構造の形成が困難であった。逆に、接続
するためには、デバイスに強度を持たせる必要があるた
め、デバイスの寸法を小さくしたり、薄くすることが困
難であった。また、超多数並列運転が困難であるという
不都合があった。
【0003】一方、圧縮性流体を移送するための通常の
寸法のポンプに於いては、ダイヤフラムを電磁的駆動力
でもって往復運動させるダイヤフラム式ポンプが広く使
用されている。しかしながら、このような既知の電磁式
ダイヤフラムポンプは、寸法を縮小してマイクロデバイ
スに組み込むと、駆動のための結線を必要であるばかり
か、組み込み可能な寸法に縮小すると駆動力が低下して
用をなさなかった。
【0004】さらに、通常の寸法のポンプでは、ダイヤ
フラムを電磁的に駆動するダイヤフラム式ポンプが広く
使用されているが、既知のダイヤフラム式ポンプを縮小
してマイクロ流体デバイスへ組み込むことは困難である
ばかりか、縮小により駆動力が低下して用をなさなかっ
た。即ち、ポンプ室の容積を変形させるためのダイヤフ
ラムの面積が1×10−10〜1×10−5程度と
いった微小なポンプ機構に適合したポンプ構造が必要と
されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポンプ室の容積を変形させるためのダイヤ
フラムの面積が1×10−10〜1×10−5の微
小なダイヤフラム式ポンプ機構を有するマイクロ流体デ
バイスにおいて、該ダイヤフラムに対しポンプ機構駆動
用配管又は結線の接続を必要とせず、簡便な方法で流体
の移送を行うことのできるマイクロ流体デバイスを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、微小なポ
ンプ機構を有するマイクロ流体デバイスを製造するため
の上記の課題を解決する方法について鋭意検討した結
果、部材の欠損部とダイヤフラムによって構成されたポ
ンプ室を形成し、ダイヤフラムに力を及ぼす部分に強磁
性物質を装着し、マイクロ流体デバイス外から作用させ
る磁力線によりダイヤフラムを変形させることのできる
構造を形成すること、このマイクロ流体デバイスに、ダ
イヤフラム面積に比べて大きなコア断面積を有する磁力
発生装置によって磁力線を作用させることによって上記
課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0007】即ち本発明は、
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に成るマイクロ流体デバイ
スは、その外形は特に限定する必要はなく、用途目的に
応じた形状を採りうる。例えば、シート状(フィルム
状、リボン状などを含む。以下同じ)、板状、塗膜状、
棒状、チューブ状、その他複雑な形状の成型物などであ
り得るが、製造の容易さや使用の容易さから、シート
状、板状又は棒状であることが好ましい。本発明に成る
マイクロ流体デバイスは支持体上に形成されたものであ
ってもよい。支持体は、引張弾性率が700MPa以上
の素材で形成されていることが好ましい。複数の独立し
たマイクロ流体デバイスを1つの部材中に形成すること
も可能である。
【0009】本発明のマイクロ流体デバイスは、内部に
断面積が1×10−12〜1×10−6、好ま
しくは1×10−10〜2.5×10−5の毛
細管状の流路を有する。流路断面の幅、高さは、両者と
も好ましくは1μm〜1000μmであり、さらに好ま
しくは10μm〜500μmである。流路断面がこれら
の寸法より小さい場合には製造が困難となる。また、流
路がこれらの寸法より大きい場合には、マイクロ流体デ
バイスとしての効果が小さくなる傾向にあるので好まし
くない。本発明のマイクロ流体デバイスは、この範囲の
断面積の流路を有することで、反応・分析時間の短縮、
少量の試料で合成・分析が可能、少廃棄物、温調精度の
向上、などのマイクロ流体デバイスとしての特長が発揮
される。
【0010】流路断面の幅/高さ比は、用途、目的に応
じて任意に設定できるが、一般には、0.5〜10が好
ましく、0.7〜5が更に好ましい。流路の断面形状
は、矩形(角が丸められた矩形を含む。以下同じ)、台
形、円、半円形、スリット状など任意である。流路の幅
は一定である必要はない。流路は本発明のマイクロ流体
デバイスの外部に連絡していても良いし、外部に連絡し
ておらず、本デバイス内の他の構造、例えば、貯液槽、
廃液吸収部、圧力タンク、減圧タンクなどに連絡してい
ても良い。
【0011】マイクロ流体デバイス外から見た流路の形
状は、用途目的に応じて直線、分岐、櫛型、曲線、渦巻
き、ジグザグ、その他任意の形状であってよい。流路
は、流体が流れる毛細管状の空洞を言い、単なる流体移
送用の流路の他、反応場、混合場、抽出場、分離場、流
量測定部、検出部などとして使用されるものであっても
良い。流路に接続して流路以外の構造、例えば、貯液
槽、反応槽、膜分離機構、廃液吸収部、デバイス外への
接続口などが形成されていても良い。
【0012】流路の途上には逆止弁が形成されており、
また、ポンプ室、即ちダイヤフラムに面して設置され、
ダイヤフラムの変形によってその容積が変化し、流体を
送り出し及び/又は吸引する空洞、が設けられており、
ポンプ室から押し出された流体又はポンプ室へ吸引され
る流体が流路の一方向にのみ移送されるべく構成されて
いる。逆止弁はポンプ室を挟んで流路の2カ所に設けら
れることが好ましい。
【0013】逆止弁が設けられる位置は任意であり、ダ
イヤフラムが設けられたポンプ室から離れた位置であっ
ても良いが、ポンプ室と流路の接続部、即ち、ポンプ室
への流入口及び/又は流出口に設けられることが好まし
い。ポンプ室が、逆止弁が作動するための空間を兼ねる
ことも好ましい。逆止弁はダイヤフラムと同様に可撓性
を有することが好ましく、ダイヤフラムを形成する部材
Cの一部に設けることが好ましい。逆止弁の方式や形状
は任意であり、舌状の弁、2以上の支点で固定されたシ
ート状物、球形や砲弾型の塊状物など従来公知の方法、
形状であり得る。
【0014】流路の途上にはポンプ室が形成されてお
り、ポンプ室に面して可撓性のダイヤフラムが設けられ
ている。以下、説明の簡略化のため、本発明に成るマイ
クロ流体デバイスの構造は、ダイヤフラムを上にして水
平に置かれた姿勢で高さ、幅などを表現する。また、ポ
ンプ室中を流れる流体の流線方向に対して直角となる断
面における高さと幅をそれぞれポンプ室の高さ及び幅と
称し、流線方向の長さをポンプ室の長さと称することに
する。
【0015】ポンプ室の平面形状、即ち、上部から見た
形状は任意であり、例えば、円、楕円、多角形、矩形等
であって良い。これらの中で、円、楕円又は角の丸めら
れた矩形であることが、製造が容易であり効果が大きく
好ましい。また、ポンプ室の断面形状も任意であり、例
えば矩形、円錐又は角錐、円又は楕円、半円などであっ
て良いが、矩形であることが、製造が容易であるため好
ましい。
【0016】ポンプ室の、上部から見た面積は1×10
−10〜1×10−5であり、好ましくは2.
5×10−9〜1×10−6である。ポンプ室
の幅は任意であるが、好ましくは10μm〜3mm、さ
らに好ましくは50μm〜1mmである。ポンプ室の幅
は流路幅が小さいほど小さいことが好ましく、好ましく
は毛細管状の流路の幅の1倍〜1000倍、さらに好ま
しくは3倍〜100倍である。これらの寸法がこれらの
範囲未満であると流体移送の駆動力が低下し、これを越
えると、流量調節能が低下し、共に好ましくない。
【0017】ポンプ室の高さは静置状態でゼロ(但し接
着されていないこと)を含む任意の値である。高さの上
限も特に限定されず、例えば、ポンプ室に接続される流
路の長さが実質的にポンプ室の高さとなる構造もあり得
る。しかしながら、本発明の効果が十分に発揮されるた
めには、10mm以下であることが好ましく、3mm以
下であることがさらに好ましい。また、該ポンプ室の長
さも特に制限する必要はない。従って、ポンプ室は、上
記寸法を満足すれば毛細管状の流路そのものであっても
良い。
【0018】本発明のマイクロ流体デバイス中に存在す
るポンプ室は複数であって良く、これにより、マイクロ
流体デバイス中に複数のポンプ機能を持たせることがで
きる。複数のポンプは独立した流路に設置されていても
良いし、合流する流路のそれぞれに設置されていても良
い。
【0019】本発明に於いては、「ダイヤフラム」とは
ダイヤフラムを構成する部材がポンプ室に面している可
動部を言う。従って、ダイヤフラムの寸法、形状は、上
記のポンプ室の平面形状、寸法であってもよい。よっ
て、ダイヤフラムの面積は1×10−10 〜1×
10−5であり、好ましくは2.5×10−9
〜1×10−6である。これらの範囲未満であると
流体移送の駆動力が低下し、これを越えると、流量調節
能が低下し、共に好ましくない。
【0020】ダイヤフラムは可撓性を示すものであれば
その厚みは任意であるが、好ましくは厚みが1〜100
0μm、さらに好ましくは10〜300μm、最も好ま
しくは20〜200μmである。厚みは、引張弾性率が
高いほど、またダイヤフラム面積が小さいほど薄くする
ことが好ましい。ダイヤフラムはまた、好ましくは引張
弾性率が0.1MPa以上、700MPa未満であるよ
うな素材[以下、このような素材を「軟質素材(s)」
と称する]又は引張弾性率が700MPa〜10GPa
である中硬質素材(m)で形成されたものであり、さら
に好ましくは30MPa〜1GPaの素材で形成された
ものである。この範囲未満では、耐久性に劣る傾向にあ
り、この範囲を超えると、ダイヤフラムに可撓性を持た
すことが困難となる。
【0021】ダイヤフラムは可撓性を示すために、それ
を構成する素材の引張弾性率が高いほど厚みを薄くする
必要がある。従って本発明のマイクロ流体デバイスのダ
イヤフラムは、(引張弾性率×厚み)の値が、1×10
−6〜3×10−2M・Pa・mの範囲にあることが好
ましく、1×10−5〜3×10−3M・Pa・mの範
囲にあることが更に好ましい。
【0022】ダイヤフラムを構成する素材は、JIS
K−7127により測定された破断伸び率が、好ましく
は2%以上、更に好ましくは5%以上のものである。破
断伸びの上限は、自ずと限界はあろうが、高いことそれ
自身による不都合は無いため上限を設けることを要せ
ず、例えば、800%でありうる。本発明においては、
JIS K−7127による引張試験で2〜5%という
低い破断伸び率を示す素材であっても、本発明の使用方
法に於いては破壊しにくく、上記試験による破断伸び率
以上の変形を与えても破壊することなく使用可能であ
る。
【0023】ダイヤフラムは、ポンプ室よりやや大きな
寸法のシート状の部材が、ポンプ室の上に、その周辺部
が接着されて形成されていても良いし、シート状の部材
が、ポンプ室となる空洞を含む広い範囲に積層及び接着
されていて、ポンプ室に面する部分がダイヤフラムと成
る構造であっても良い。
【0024】このような構造を形成する方法は任意であ
り、例えば後述の本発明のマイクロ流体デバイスの好ま
しい形態において、それらを製造する方法によって好ま
しく製造でき、また、光造形法によっても製造すること
ができる。ただし、光造形法とは、活性エネルギー線硬
化性組成物の未硬化層にエネルギー線をパターニング照
射し、未照射部分の未硬化の活性エネルギー線を除去す
ること無く、その上に活性エネルギー線の第2層を置き
(或いは活性エネルギー線の液面下に、第2層の厚みと
なる深さだけ第1層を沈め)第2層にエネルギー線をパ
ターニング照射し、この工程を繰り返して立体構造を形
成する方法を言う。
【0025】この際、パターニング照射したエネルギー
線が表面層のみを硬化させ、下の層の非照射部を硬化さ
せないようにするためには、エネルギー線硬化性組成物
のエネルギー線吸収率を高くして下層に届かないように
する方法、吸収されやすいエネルギー線、例えば電子線
を用いる方法、口径比の大きい光学系を使用して表面層
にのみ焦点を合わせる方法、2光子過程で硬化するエネ
ルギー線硬化性組成物を使用する方法、などにより実施
できる。この場合も、活性エネルギー線照射は、パター
ニング照射法であっても、レーザー光線などの活性エネ
ルギー線走査法によっても良い。光造形法によれば、ポ
ンプ室部とダイヤフラムを一体として製造できるため好
ましい。
【0026】次にダイヤフラムに装着する強磁性物質に
ついて説明する。ダイヤフラムに力を伝えることのでき
る位置に強磁性物質が装着される。強磁性物質の装着形
態は、マイクロ流体デバイス外から磁力線を強磁性物質
に作用させることによってダイヤフラムを変形させ、ポ
ンプ室の容量を変えることができれば任意である。強磁
性物質は、ダイヤフラムに接着、固定されていても良い
し、ダイヤフラムからはずれた位置へ移動しないような
空間などの空洞(空洞F)を設け、例えば、該空間に非
固定状態で装着されていても良い。勿論、該空洞Fは、
磁力を作用させない時には、強磁性物質がダイヤフラム
からはずれた位置にあっても、磁力を作用させたときに
所定の位置に来るものであれば良い。
【0027】強磁性物質がダイヤフラムに接着、固定さ
れている場合、強磁性物質の固定位置は、ダイヤフラム
のポンプ室側であっても反対側であってもよく、また、
ダイヤフラム中に分散、ラミネートなどの状態で固定さ
れていても良い。強磁性物質は又、間接的にダイヤフラ
ムに力を及ぼし変形させる位置に装着されていても良
い。例えば、可動状態の固体、柔軟な固体、ゲル、液
体、気体等を介してダイヤフラムに接していて良い。
【0028】強磁性物質の種類や形状は任意であり、固
体であっても液体(磁性流体)であっても良い。固体は
塊状物であっても粉末であっても良い。これらの中で、
塊状の強磁性物質がダイヤフラムに固定されていること
が好ましい。または、液状の強磁性物質が、ダイヤフラ
ムのポンプ室の反対側に設けられた空洞F内部に充填さ
れ装着されていることが好ましい。
【0029】該空洞Fは、閉じた空洞であってもよい
し、外部に連絡している空洞であってもよい。該空洞F
が閉じた空洞である場合には、該空洞Fは、ダイヤフラ
ムに半球状、天井を有する円筒状その他の形状の成形物
が接着などによって固定された形状であり得るし、ダイ
ヤフラムと積層して接着されることでダイヤフラムに面
した空洞を形成しうる欠損部を有する部材であり得る。
また、該空洞Fが外部に開いた空洞である場合には、上
記の構造で孔を有するもの、筒、チューブ、網や多孔質
体で形成されたかご等であり得る。
【0030】強磁性物質の素材も任意であり、従来公知
の金属、金属酸化物、フェライト、有機物等が挙げられ
る。強磁性物質は磁化していてもしていなくても良い。
装着される強磁性物質の重量は、好ましくは1×10
−9〜1×10−1gであり、さらに好ましくは1×1
−8〜1×10−2gである。この範囲未満である
と、ダイヤフラムの駆動力が低下するし、過大である
と、マイクロ流体デバイスのメリットが低下する。
【0031】磁性流体は、強磁性を示す液状物であり、
具体的には金属や酸化鉄などの強磁性固体の粉末を安定
的に液体中に分散した液状物である。この場合の強磁性
固体や分散媒は任意である。磁性流体の粘度は、ダイヤ
フラムの面積や空洞Fの断面積やダイヤフラム駆動速度
によって好適なものを選択できる。例えば100〜10
000mPa/sのものを好ましく用いることが出来
る。磁性流体は、ダイヤフラムを均一に変形させること
ができること、ダイヤフラムの損傷を招きにくいこと等
の理由により好ましい。また、磁性流体は、本発明のマ
イクロ流体デバイスへの装着が容易であり、特に好まし
い。強磁性物質として磁性流体を使用する場合には、例
えば後述の空洞Bのような、液体が漏出しない空洞を設
けることによって好適に使用できる。
【0032】本発明の好ましい形態は、部材を貫通する
欠損部、又は部材の表面に凹状の欠損部、又はこの両者
を有する部材(以下、「部材A」と称する)にダイヤフ
ラムが接着して固定されており、部材Aの欠損部とダイ
ヤフラムでもってポンプ室となる空洞(「空洞A」と称
する)が形成され、空洞Aは該空洞を通過する流路(流
路A)の一部と成っている。換言すれば、空洞Aには流
入口(「流入口A」と称する)と流出口(「流出口A」
と称する)が設けられている。流入口A、流出口Aには
それぞれ流路A(流入口A又は流出口Aに接続される流
路をどちらも「流路A」と称する)が接続されている。
即ち、部材Aに設けられた、部材を貫通する欠損部、又
は部材の表面に凹状の欠損部、又はこの両者が、それぞ
れ流入口A、流出口A、流路Aを形成する。
【0033】部材Aの外形は特に限定する必要はなく、
用途目的に応じた形状を採りうる。部材Aの形状として
は、上述の、本発明のマイクロ流体デバイス自体の形状
と同様である。即ち、例えば、シート状、板状、塗膜
状、棒状、チューブ状、その他複雑な形状の成型物など
であり得る、シート状又は板状であることが特に好まし
い。なお、以下、説明の簡略化のため、特に分けて表記
する必要のない無い限り、「板状」に「シート状」も含
めることとする。部材Aは複数の同じ又は異なる素材の
複合体、例えば積層体で構成されていても良い。
【0034】部材Aの厚みは任意であるが、好ましくは
10μm〜10mmであり、更に好ましくは50μm〜
5mm、であり最も好ましくは150μm〜2.5mm
である。厚みが過小であると製造が困難となり、過大で
あるとマイクロ流体デバイスとしての特長が低下する。
【0035】欠損部Aの形状、寸法は、目的とする形
状、寸法の空洞Aや流路Aを形成すべく設計できる。空
洞Aの平面形状、即ち、部材Aとダイヤフラムとの接着
面に垂直な方向から見た形状は任意であり、例えば長い
線状であっても良いが、縦/横比が0.2〜5であるこ
とが好ましく、0.3〜3であることがさらに好まし
く、円、楕円、矩形(角の丸められた矩形を含む。以下
同じ)、又は六角形(角の丸められた六角形を含む。以
下同じ)であることが最も好ましい。
【0036】空洞Aの寸法や形状は、上記本発明のポン
プ室の寸法と同様である。流路Aは移送すべき流体を流
通させる流路であり、空洞Aをその途上に有すれば、そ
の寸法形状は任意である。本発明のマイクロ流体デバイ
スの好ましい形状に於いて、流路Aは部材A表面の凹状
の欠損部と部材Cとでもって形成されていても良いし、
部材A中に形成されていても良い。部材A中に形成され
ている場合、部材Aは、少なくともその一部が層の欠損
部を有する複数の層の積層体であることが好ましい。
【0037】ダイヤフラムを構成する部材の形状は任意
であり、例えば、空洞Aよりやや大きい寸法に切り出さ
れた部材が、その辺縁部に於いて部材Aに接着されて、
ダイヤフラムを形成していて良い。しかしながら、ダイ
ヤフラムを構成する部材が薄膜状の部材(部材C)であ
り、部材Cが部材Aに積層され、部材Aの欠損部に面す
る部分がダイヤフラムとなる構造が好ましい。この場
合、積層範囲は必ずしも部材Aの全面である必要はない
が、全面であることが製造が容易であり好ましい。本構
造は、微小なダイヤフラムを所定の位置に接着する困難
が除去され、薄く柔軟で微小なダイヤフラムを容易に形
成できる。
【0038】部材Cの厚みは、少なくともダイヤフラム
となる部分において所定の厚みであれば良く、一定であ
る必要はないが、一定厚みであることが好ましい。
【0039】本発明の好ましい形態においては、ダイヤ
フラムの部材Aと反対側に、{部材を貫通する欠損部、
部材表面の凹状の欠損部、又は部材を貫通する欠損部及
び部材表面の凹状の欠損部}を有する部材(部材B)を
接着し、部材Bの欠損部とダイヤフラムとで、ダイヤフ
ラムを隔ててポンプ室に相対する位置に空洞(「空洞
B」と称する)が形成され、空洞B内部に強磁性物質が
装着されたものであることも好ましい。即ち、空洞Bは
強磁性物質がダイヤフラム部から脱落しないための空洞
であり、部材Bは空洞Fを構成する部材である。
【0040】部材Bは、ダイヤフラムを構成する部材が
部材Aより小さな面積のものである場合には、部材Aと
直接接触する部分を有していても良い。しかし、ダイヤ
フラムは、部材Cの一部として形成されていることが好
ましく、また、部材Bが板状又はシート状の部材である
ことが好ましく、この3者が積層された形状であること
が好ましい。
【0041】部材Bは、その外形・寸法は部材Aの場合
と同様である。但し、部材Bとして部材Aと同じ形状・
寸法の物を用いる必要はない。部材Bの表面に設けられ
た欠損部、または部材Bを貫通する欠損部については、
空洞Bに関する記述と同様である。
【0042】空洞Bの平面形状、即ち、ダイヤフラムと
部材Bの接着面に垂直な方向から見た形状は、部材Aと
同一である必要はないが、ほぼ同一の形状であることが
好ましい。面積も、空洞Aの面積と必ずしも同じである
必要はないが、近いか、同じであることが好ましい。空
洞Bは、ダイヤフラムを隔てて空洞Aに相対する位置に
設けられるが、相対位置がずれていても良く、空洞部の
重なりがあれば良い。しかし、相対位置は完全に一致し
ていることが好ましい。
【0043】空洞Bの高さ、即ち、部材Aと部材Bとの
接着面に垂直な方向から見た空洞Bの深さは、強磁性物
質をその内部に装着可能であり、かつダイヤフラムが可
動なスペースがあれば任意である。空洞Bは、最大高さ
/最大幅の比についても任意であるが、ダイヤフラムが
可動である必要性から、ゼロではない。
【0044】本発明の好ましい形態に於いて、マイクロ
流体デバイスが部材Bを有しない場合には、強磁性物質
の装着形態は上記本発明のマイクロ流体デバイスにおけ
る記述と同様である。
【0045】本発明の好ましい形態に於いて、マイクロ
流体デバイスが部材Bを有する場合には、空洞Bの中に
強磁性物質が装着される。強磁性物質の空洞Bへの装着
方法は、部材外から磁力線を強磁性物質に作用させるこ
とによってダイヤフラムが変形し、空洞Aの空隙寸法を
変えることができれば任意である。即ち、強磁性物質
は、空洞Bに非固定状態で装着されていても良いし、ダ
イヤフラムに固定されていても良い。この際、ダイヤフ
ラムが可動であるために、強磁性物質は、空洞Bを完全
に充填した状態は好ましくなく、残余の空間が必要であ
る。残余の空間は圧縮性の物質であれば充填されていて
も良く、例えば気体、真空であり得る。
【0046】但し、空洞Bが部材Bを貫通する欠損部で
構成されており、部材Bの、ダイヤフラムと反対側に柔
軟で可動な部材が形成されており、該部材の変形によっ
てダイヤフラムが可動であるならば、残余の空間が無く
ても良い。
【0047】空洞Bは、閉じた空洞であっても、部材外
部に開口した空洞であっても良い。空洞Bが部材外部に
開口している場合には、該開口部を「開口部B」と称す
ることにする。本マイクロ流体デバイスの形成後に強磁
性物質を空洞Bに装着する場合には、開口部Bを形成
し、該開口部Bから装着することができる。開口部Bは
その後閉じても良いし、部材外に開口した状態に残され
ても良い。この時、多孔質膜、キャピラリーなどを経て
外部と連絡し、強磁性物質の脱落を阻止しつつ、気体が
連絡する状態とすることも好ましい。
【0048】本マイクロ流体デバイスの製造途中に、強
磁性物質を空洞Bへの装着を済ませてしまう場合には、
必ずしも開口部Bを形成する必要はないが、ダイヤフラ
ムの変形を阻害しないために通気口としての開口部Bを
設けても良い。
【0049】強磁性物質の空洞Bへの充填方法は任意で
あるが、磁力線により案内する方法が好ましい。また、
強磁性物質が粉末である場合には、液体に分散させた状
態で、空洞Bに装着する方法が好ましい。分散媒は除去
してもしなくても良い。
【0050】本発明に成るマイクロ流体デバイスの、ダ
イヤフラム以外の部材、即ち部材Aや部材Bは、それぞ
れ強磁性物質以外の任意の素材で形成されていてよく、
これ等が同じ素材で形成されていても異なる素材で形成
されていても良い。例えば、ガラス、水晶等の結晶、ス
テンレススチール等の金属、シリコンなどの半導体、セ
ラミック、炭素、有機重合体(ポリジメチルシロキサン
のように、無機元素を含有するものであっても良い。以
下単に「重合体」と称する)などであり得る。
【0051】これらの中で、多くの用途に於いて、成形
性、接着性、価格、生産性などの点で重合体が好まし
い。重合体は、単独重合体であっても、共重合体であっ
ても良く、また、熱可塑性重合体であっても、熱硬化性
重合体であっても良い。生産性の面から、重合体は熱可
塑性重合体又はエネルギー線硬化性組成物の固化物であ
ることが好ましい。
【0052】部材に硬度や強度の高い素材を用いること
で、耐圧性や強度を高くすることができるが、硬度の低
い素材を使用する場合や、厚みを薄くする場合には、支
持体上に形成することも好ましい。部材Aや部材Bを形
成する素材は、好ましくは引張弾性率が100MPa以
上、更に好ましくは500MPa以上、最も好ましく1
GPaのものである。引張弾性率の上限は、自ずと限界
はあろうが高いことそれ自身による不都合はないため上
限を設けることを要しない。例えば100GPaや50
0GPaであり得る。
【0053】部材Aや部材Bに使用できる重合体として
は、後述の、ダイヤフラムに使用できる重合体として例
示したものの中から、選択して使用することができる。
部材Aや部材Bに使用できる重合体はまた、エネルギー
線硬化性組成物の固化物であることも好ましい。エネル
ギー線硬化性組成物は、強度や硬度を増すために架橋重
合体となるものが好ましい。エネルギー線硬化性組成物
についても、好ましい引張弾性率が異なること以外は、
後述の部材Cの場合と同様である。エネルギー線硬化性
組成物に含有されるエネルギー線硬化性化合物も、ダイ
ヤフラムに使用できるエネルギー線硬化性化合物として
例示したものの中から、選択して使用することができ
る。
【0054】ダイヤフラム又は部材Cを形成する重合体
は、単独重合体であっても、共重合体であっても良く、
また、熱可塑性重合体であっても、熱硬化性重合体であ
っても、後架橋性の重合体であっても良い。生産性の面
から、重合体は熱可塑性重合体又はエネルギー線硬化性
組成物の固化物であることが好ましい。ダイヤフラムの
塑性変形を抑制し、ポンプ機構の耐久性を増すために
は、ダイヤフラムを形成する素材がエネルギー線硬化性
組成物の固化物である場合には、該固化物は架橋重合体
であることが好ましい。
【0055】ダイヤフラムに使用できる熱可塑性重合体
としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルス
チレン、ポリスチレン/マレイン酸共重合体、ポリスチ
レン/アクリロニトリル共重合体の如きスチレン系重合
体;ポルスルホン、ポリエーテルスルホンの如きポリス
ルホン系重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリアク
リロニトリルの如き(メタ)アクリル系重合体;ポリマ
レイミド系重合体;酢酸セルロース、メチルセルロース
の如きセルロース系重合体;
【0056】ビスフェノールA系ポリカーボネート、ビ
スフェノールF系ポリカーボネート、ビスフェノールZ
系ポリカーボネートの如きポリカーボネート系重合体;
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペン
テン−1の如きポリオレフィン系重合体;塩化ビニル、
塩化ビニリデンの如き塩素含有重合体;ポリウレタン系
重合体;ポリアミド系重合体;フッ素系重合体;ポリ−
2,6−ジメチルフェニレンオキサイドの如きポリエー
テル系又はポリチオエーテル系重合体;ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアリレートの如きポリエステル系重
合体、などが挙げられる。
【0057】これらの中で、接着性が良好な点などか
ら、スチレン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、ポ
リカーボネート系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリ
エステル系重合体が好ましい。
【0058】ダイヤフラムに使用できる熱硬化性重合体
としては、例えば、ポリウレタン系重合体;ポリアミド
系重合体;ポリイミド系重合体;エポキシ樹脂;(メ
タ)アクリル系重合体;ポリマレイミド系重合体、など
が挙げられる。上に例示した重合体で、単独では、ダイ
ヤフラム又は部材Cとして好ましい引張弾性率の範囲か
ら外れるものであっても、可塑剤の使用や共重合などに
より使用することができる。
【0059】ダイヤフラムに使用することができる重合
体はまた、エネルギー線硬化性樹脂組成物の固化物であ
ることも好ましい。エネルギー線硬化性樹脂組成物は、
必須成分としてエネルギー線硬化性化合物を含有するも
のであり、エネルギー線硬化性化合物単独でもよく、複
数種のエネルギー線硬化性化合物の混合物でもよい。エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物は、強度や硬度を増すため
に架橋重合体となるものが好ましい。エネルギー線硬化
性化合物はエネルギー線重合開始剤の非存在下で固化可
能なものの他、エネルギー線重合開始剤の存在下でのみ
エネルギー線により重合するものも使用することができ
る。
【0060】エネルギー線硬化性化合物としては、重合
性の炭素−炭素二重結合を有する物が好ましく、中で
も、反応性の高い(メタ)アクリル系化合物やビニルエ
ーテル類、また光重合開始剤の不存在下でも固化するマ
レイミド系化合物が好ましい。部材Aや部材Bに使用で
きるエネルギー線硬化性化合物としては、後述の、ダイ
ヤフラム(部材Cであり得る)に使用できるとして例示
した化合物の中から選択して使用することができる。
【0061】ダイヤフラムは、異なる素材で構成された
積層体などの複合体であっても良い。この場合には、該
複合体の引張弾性率と厚みが上記範囲にあるものであ
る。このような複合体としては、例えば、エネルギー線
硬化性組成物の固化物と熱可塑性重合体との積層体であ
ることも好ましく、熱可塑性重合体や熱硬化性重合体で
形成されたダイヤフラムの部材A側に、低吸着性のエネ
ルギー線硬化性組成物の固化物層が接着(コート)され
たものであることが更に好ましい。
【0062】該複合体と成しうる素材は引張弾性率が小
さな重合体であることが好ましく、シリコンゴム;ネオ
プレン系、クロロプレン系、ニロリル系、ブタジエン系
などのゴム;ポリウレタン、ポリエステルエラストマ
ー、ポリアミドエラストマーなどのエラストマー;エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などの柔軟な熱可塑性樹脂で
あることが好ましい。
【0063】ダイヤフラムの素材として使用するエネル
ギー線硬化性組成物は、必須成分としてエネルギー線硬
化性化合物を含有するものであり、エネルギー線硬化性
化合物単独でもよく、複数種のエネルギー線硬化性化合
物の混合物でもよい。ダイヤフラムの素材として、この
ようなエネルギー線硬化性樹脂組成物の固化物を使用す
ることは、厚みの薄いダイヤフラムを形成することが容
易であること、薄いダイヤフラムを他の部材と接着する
ことが容易となること、本発明の好ましい形態に於い
て、ダイヤフラムを部材Aや部材Bに形成された欠損部
や溝を閉塞させることなくこれらの部材と接着すること
が容易となること、ダイヤフラムの柔軟度の制御が容易
であること、及び、これらを高い生産性で実施できるこ
と、といった利点を有する。
【0064】エネルギー線硬化性樹脂組成物の固化物は
鎖状重合体であっても架橋重合体であっても良いが、繰
り返し耐久性や長期耐久性が必要な場合には、塑性変形
を抑制できることから、架橋重合体であることが好まし
い。エネルギー線硬化性樹脂組成物の固化物を架橋重合
体とするためには、エネルギー線硬化性組成物中に、付
加重合性化合物の場合には重合性官能基が2以上である
ような、或いは、縮重合性化合物の場合には重合性官能
基が3以上であるような(以後、このような官能基を有
することを「多官能」と称する)モノマー及び/又はオ
リゴマーを含有させることで実施できる。
【0065】エネルギー線硬化性組成物は、引張弾性率
の調節や接着性の改良などを目的として、単官能のモノ
マー及び/又はオリゴマーの混合物とすることも好まし
い。ダイヤフラムの素材として使用するエネルギー線硬
化性樹脂組成物を構成するエネルギー線硬化性化合物
は、ラジカル重合性、アニオン重合性、カチオン重合性
等任意のものであってよい。エネルギー線硬化性化合物
は、重合開始剤の非存在下で重合するものに限らず、重
合開始剤の存在下でのみエネルギー線により重合するも
のも使用することができる。
【0066】そのようなエネルギー線硬化性化合物とし
ては、重合性の炭素−炭素二重結合を有するものが好ま
しく、中でも、反応性の高い(メタ)アクリル系化合物
やビニルエーテル類、また光重合開始剤の不存在下でも
固化するマレイミド系化合物が好ましい。
【0067】エネルギー線硬化性化合物として好ましく
使用することができる架橋重合性の(メタ)アクリル系
モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、2,2’−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)プロパ
ン、
【0068】2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイ
ルオキシポリプロピレンオキシフェニル)プロパン、ヒ
ドロキシジピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレー
ト、ビス(アクロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシ
アヌレート、N−メチレンビスアクリルアミドの如き2
官能モノマー;
【0069】トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレ
ート、トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート、
カプロラクトン変性トリス(アクロキシエチル)イソシ
アヌレートの如き3官能モノマー;ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレートの如き4官能モノマー;
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートの
如き6官能モノマーなどが挙げられる。
【0070】また、エネルギー線硬化性化合物として、
重合性オリゴマー(プレポリマーとの呼ばれる)を用い
ることもでき、例えば、重量平均分子量が500〜50
000のものが挙げられる。そのような重合性オリゴマ
ーしては、例えば、エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸
エステル、ポリエーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリブタジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、分子末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリウ
レタン樹脂などが挙げられる。
【0071】マレイミド系の架橋重合性のエネルギー線
硬化性化合物としては、例えば、4,4’−メチレンビ
ス(N−フェニルマレイミド)、2,3−ビス(2,
4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイミド、1,
2−ビスマレイミドエタン、1,6−ビスマレイミドヘ
キサン、トリエチレングリコールビスマレイミド、N,
N’−m−フェニレンジマレイミド、m−トリレンジマ
レイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミ
ド、
【0072】N,N’−ジフェニルメタンジマレイミ
ド、N,N’−ジフェニルエーテルジマレイミド、N,
N’−ジフェニルスルホンジマレイミド、1,4−ビス
(マレイミドエチル)−1,4−ジアゾニアビシクロ−
[2,2,2]オクタンジクロリド、4,4’−イソプ
ロピリデンジフェニル=ジシアナート・N,N’−(メ
チレンジ−p−フェニレン)ジマレイミドの如き2官能
マレイミド;N−(9−アクリジニル)マレイミドの如
きマレイミド基とマレイミド基以外の重合性官能基とを
有するマレイミドなどが挙げられる。
【0073】マレイミド系の架橋重合性オリゴマーとし
ては、例えば、ポリテトラメチレングリコールマレイミ
ドカプリエート、ポリテトラメチレングリコールマレイ
ミドアセテートの如きポリテトラメチレングリコールマ
レイミドアルキレートなどが挙げられる。
【0074】マレイミド系のモノマーやオリゴマーは、
これら同士、及び/又はビニルモノマー、ビニルエーテ
ル類、アクリル系モノマーの如き重合性炭素−炭素二重
結合を有する化合物と共重合させることもできる。
【0075】これらの化合物は、単独で用いることもで
き、2種類以上を混合して用いることもできる。上に例
示した化合物の中にも、単独ではその固化物が指定の引
張弾性率の範囲から外れるものもあるが、他の共重合性
化合物、例えば単官能(メタ)アクリル系モノマーなど
の単官能モノマーや、可塑剤などの非反応性化合物を混
合使用することにより、指定範囲の引張弾性率と成し
て、それらを使用することができる。
【0076】エネルギー線硬化性樹脂組成物には、必要
に応じて、光重合開始剤を添加することもできる。光重
合開始剤は、使用するエネルギー線に対して活性であ
り、エネルギー線硬化性化合物を重合させることが可能
なものであれば、特に制限はなく、例えば、ラジカル重
合開始剤、アニオン重合開始剤、カチオン重合開始剤で
あって良い。光重合開始剤は多官能或いは単官能のマレ
イミド化合物であって良い。
【0077】エネルギー線としては、紫外線、可視光
線、赤外線の如き光線;エックス線、ガンマ線の如き電
離放射線;電子線、イオンビーム、ベータ線、重粒子線
の如き粒子線が挙げられる。
【0078】また、エネルギー線硬化性樹脂組成物は、
溶剤、改質剤、着色剤など、その他の成分を含有してい
ても良い。エネルギー線硬化性樹脂組成物に含有させる
ことができる改質剤としては、例えば、アニオン系、カ
チオン系、ノニオン系などの界面活性剤;ポリビニルピ
ロリドンの如き親水性重合体などの親水化剤;引張弾性
率を調節するための可塑剤などが挙げられる。エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物に含有させることができる着色剤
としては、例えば、任意の染料や顔料、蛍光性の染料や
顔料、紫外線吸収剤が挙げられる。
【0079】ダイヤフラムを形成する方法は任意であ
り、例えば、通常の、シート状のダイヤフラムや部材C
を接着剤によって接着する方法の他、液体状の樹脂組成
物からなる部材Cを形成する材料「以下、部材C形成材
料」と称する]を液面に展開し固化させて形成する、い
わゆる液面展開法、塗工支持体に部材C形成材料を塗工
し、硬化又は半硬化させて部材Aと積層し、接着する方
法、などが利用できる。
【0080】部材Aや部材Bに、欠損部、溝、流入口、
流出口などの構造を設ける方法は任意であり、例えば、
フォトリソグラフ;射出成形;熱プレス;溶剤キャス
ト;ドリル;エッチング;レーザー穿孔;光造形法;サ
ンドブラストなどの方法で形成する方法や、これらの方
法で形成した、表裏を貫通する欠損部を有する薄膜状の
部材や塗膜層を他の部材と積層接着する方法などを採る
ことができる。
【0081】これらの中で、フォトリソグラフ法で欠損
部が形成された層を作製し、これを他の層と積層するこ
とにより、表面に形成された凹状の欠損部と成す方法が
好ましい。即ち、エネルギー線硬化性組成物を基材上に
塗工して塗膜状の賦形物とし、欠損部と成す部分以外の
部分にエネルギー線を照射して固化させ、非照射部分の
未固化のエネルギー線硬化性組成物を洗浄などの任意の
方法で除去することにより、素材の欠損部を有する塗膜
(即ち、基材上に形成された層状の部材)を形成する方
法である。
【0082】部材Aとダイヤフラムの接着は、それぞれ
を完全に形成してから、積層して接着しても良いし、こ
れらの少なくとも一方が不完全に形成された前駆体の状
態で積層して接着し、その後に両者を完成させても良
い。例えば、部材Aが複数の層の積層体である場合、ダ
イヤフラムと部材Aを構成する層の1つを接着した後
に、部材Aの他の層を接着しても良い。また例えば、部
材Aにダイヤフラムを積層・接着した後に、部材Aに穿
孔などの加工を施しても良い。
【0083】本発明のマイクロ流体デバイスが部材Bを
有する場合は、ダイヤフラムと部材Bの接着も同様であ
る。また、この時、部材A/ダイヤフラム/部材Bを積
層して接着する順序も任意である。任意の順序で順次接
着しても良いし、部材A、ダイヤフラム、部材Bを全て
積層して、一度に接着しても良い。或いは、第1の部材
に接触した状態に第2の部材を形成し、第2の部材が形
成されると同時に第1の部材に接着される方法で製造し
ても良い。例えば、ダイヤフラムの上に直接、部材Aを
形成しても良いし、ダイヤフラムが形成された部材Aの
上に直接部材Bを形成しても良い。
【0084】本発明の流体移送方法は、本発明になるマ
イクロ流体デバイスのポンプ機構を駆動する方法であ
り、マイクロ流体デバイスに装着された強磁性物質に、
デバイス外から磁力線を作用させることによって周期的
に吸引又は反発させ、それにつれてダイヤフラムを周期
的に変形させることによって、ポンプ室を通って流体の
移送を行う。
【0085】部材外から磁力線を作用させる方法は任意
であり、例えば、電磁石や永久磁石と微小ポンプ機構中
の強磁性物質の距離を変化させる方法;磁力線遮蔽構造
や磁力線のショートパス構造を移動させる方法、電磁石
の電流を変化させることにより磁力線を変化させる方法
などであってよい。これらの中で、電流により磁力線を
変化させる方法が、制御が容易であり、微小ポンプ機構
中の強磁性物質と磁力発生装置の相対位置を変化させる
必要がないため好ましい。
【0086】ポンプの流量を制御する方法は、任意であ
り、例えば、周期的に強度が変化する磁力発生装置とマ
イクロ流体デバイスとの距離を変化させる方法、磁力線
強度変化の程度を制御する方法、周期を変化させる方法
などを採りうるが、周期を変化させる方法が、精度が高
く好ましい。
【0087】また、微小ポンプ機構が組み込まれたマイ
クロ流体デバイスがノズルであるような場合には、パル
ス状の電流によりダイヤフラムをパルス状に変形させ、
微小ポンプ機構をパルス状に運転して、吐出すべき液体
をパルス状に吐出させることもできる。
【0088】本発明の流体移送方法は、化学、生化学な
どの微小反応デバイス(マイクロ・リアクター);集積
型DNA分析デバイス、微小電気泳動デバイス、微小ク
ロマトグラフィーデバイスなどの微小分析デバイス、質
量スペクトルや液体クロマトグラフィーなどの分析試料
調製用微小デバイスなどに於ける流体移送に使用でき
る。これらは、その中に、抽出、膜分離、透析などの物
理化学的処理デバイス部分を有していることも好まし
い。本発明の流体移送方法はまた、ノズルや吐出装置の
流体移送であることも好ましく、マイクロアレイ製造用
のノズルやスポッタの流体吐出であることが好ましい。
【0089】本発明の流体移送方法は、ダイヤフラムに
直接配線や配管を接続することなく、磁力によりダイヤ
フラムに装着された強磁性物質を吸引又は反発させ、非
接触状態でダイヤフラムを変形させ、これによりマイク
ロ流体デバイス中に形成されたポンプ機構を駆動し、逆
止弁を開閉させて流体を移送することができる。
【0090】本発明のポンプ駆動装置は、本発明のマイ
クロ流体デバイスの微小ポンプ機構を駆動する装置であ
り、(1)本発明になるマイクロ流体デバイスの保持機
構、(2)マイクロ流体デバイス中の強磁性物質に磁力
線を作用させることのできる磁力発生装置、及び、
(3)マイクロ流体デバイス中の強磁性物質の位置にお
いて該磁力発生装置が発生する磁力線の強度を周期的に
変化させる機構、を有することを特徴とする装置であ
る。従って、単に磁力発生装置を有していても、例えば
モーター用の永久磁石や電磁石のように、その磁力線で
マイクロ流体デバイスに装着された強磁性物質の位置を
変化させることができないものは本発明でいう磁力発生
装置には含まれない。磁力発生装置は空芯コイルや超伝
導体であっても良い。
【0091】磁力発生装置の種類、形状、寸法、位置な
どは、これにより発生する磁力線の強度変化によってマ
イクロ流体デバイスの微小ポンプ機構部に於ける強磁性
物質を駆動することができるものであれば任意である
が、電磁石が好ましい。
【0092】本発明のポンプ駆動装置が有する磁力発生
装置は、微量の強磁性物質を吸引又は反発させてダイヤ
フラムを駆動するために、ダイヤフラムに比して大型で
あるところが、通常の寸法の電磁駆動ダイヤフラム式ポ
ンプと異なる。本発明に於ける磁力発生装置は、永久磁
石や電磁石であり得るが、磁石のコアの断面積が、ダイ
ヤフラム面積の好ましくは3倍以上、さらに好ましくは
10倍以上、最も好ましくは30倍以上である。これよ
り小であると、駆動力が低下する。磁石のコアの断面積
の上限は、機能的には限定することを要しないが、実際
上は寸法が過大となる不都合があるため、ダイヤフラム
面積の10倍以下であることが好ましく、10倍以
下であることがさらに好ましい。
【0093】但し、磁力発生装置は、マイクロ流体デバ
イスに相対する先端部分をコア部分よりも細くし、マイ
クロ流体デバイスに装着された強磁性物質部分における
磁力線密度を増すことが好ましい。磁力発生装置のマイ
クロ流体デバイスに相対する部分の寸法は任意であり、
マイクロ流体デバイス全体に渡るものであっても良い
が、ダイヤフラムに相対する部分における磁力発生装置
の直径が、好ましくは0.1〜30mm、更に好ましく
は0.5〜20mm、最も好ましくは1〜10mmであ
る。
【0094】マイクロ流体デバイスが同時に駆動される
複数のダイヤフラムを有する場合には、それらのダイヤ
フラムを含む範囲に磁力線を作用させる構造が好まし
い。マイクロ流体デバイスが独立に駆動される複数のダ
イヤフラムを有する場合には、各ダイヤフラム部分に選
択的に磁力を作用させる構造が好ましい。本装置が有す
る磁力発生装置は単数であっても複数であっても良い。
磁力発生装置が複数である場合、複数の電磁石が異なる
強磁性物質をそれぞれ駆動するものであっても、1つの
強磁性物質を複数の磁力発生装置で駆動するものであっ
ても良い。また、1つの磁力発生装置で1つのマイクロ
流体デバイス中の複数のポンプ機構に磁力を作用させる
ことも好ましく、1つの磁力発生装置で複数のマイクロ
流体デバイスに磁力線を作用させることも好ましい。
【0095】磁力強度を変化させる機構は、例えば、磁
力発生装置の移動機構、磁力線遮蔽機構の駆動機構、磁
力線のショートパス機構の駆動機構であり得るし、磁力
発生装置が電磁石の場合には、電流開閉器、半導体スイ
ッチ、トランス、電圧制御回路や電流制御回路などであ
り得る。ここで言う磁力の強度変化は、マイクロ流体デ
バイスの強磁性物質装着位置に於ける強度変化であり、
磁力の有無の変化を含み、また、磁力の移動による変化
も含む。本装置はコンピューター制御等により、シーケ
ンス制御やフィードバック制御されても良い。また、磁
力強度を変化させる機構は、磁力発生装置及びマイクロ
流体デバイス保持機構を有する部分と分離された筐体に
納められたものであっても良い。流体の移送量を制御す
る機構として、磁力強度変化の周波数を制御する機構が
好ましい。
【0096】マイクロ流体デバイス保持機構は、磁力発
生装置により発生する磁力線によってマイクロ流体デバ
イス中のポンプ機構部分に装着された強磁性物質を駆動
することができる位置にマイクロ流体デバイスを保持す
るものであれば任意である。磁力発生装置との位置関係
を再現性良く保持するものであることが好ましい。保持
機構は、装置内の一定位置に固定するものであっても装
置内で移動できるものであっても良い。本機構は、マイ
クロ流体デバイスの位置決め機構とバネを有し、1操作
でマイクロ流体デバイスを保持できるものが好ましい。
マイクロ流体デバイス保持機構は、複数のマイクロ流体
デバイスを保持することのできるものであっても良い。
【0097】本発明のポンプ駆動装置は、微小ポンプ機
構が組み込まれたマイクロ流体デバイスの使用目的に応
じてその他の機構、例えば、温度調節機構、光学的その
他の検出機構、試料注入機構、洗浄機構、ポンプ、等を
有していても良い。本発明の微小ポンプ機構駆動装置
は、例えば、マイクロリアクターなどの反応装置;化学
分析の前処理装置;遺伝子分析装置、免疫分析装置、ガ
ス分析装置、水質分析装置などの(生)化学分析装置;
DNAチップや免疫チップなどのマイクロアレイ製造用
スポッタ等の装置またはその一部であって良い。
【0098】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に
限定されるものではない。なお、以下の実施例におい
て、「部」は特に断りがない限り「重量部」を表わす。
【0099】<粘度の測定>山一電機株式会社製のVM
−100A型振動式粘度計を用い、室温(24±1℃)
にて測定した。
【0100】<引張弾性率及び破断伸び率の測定> 〔試料の調製〕エネルギー線硬化性組成物をポリプロピ
レンシートに塗工し、紫外線を60秒間照射した後、ポ
リプロピレンシートを剥離して、厚さ約100μmの硬
化し0とを作製し、幅10mm、長さ100mmの短冊
型に切断して引張り試験用試料とし、温度24±1℃、
湿度55±5%の室内に16時間以上静置した後測定に
供した。
【0101】〔測定〕引張試験器として東洋精機製作所
製の「ストログラフV1−C」を用い、24±1℃、湿
度55±5%雰囲気中で、掴み具間距離80mm、引張
速度20mm/分で測定した。
【0102】<エネルギー線硬化性組成物の調製>実施
例で使用するエネルギー線硬化性組成物の調製方法を以
下に示した。 〔エネルギー線硬化性組成物[e1]の調製〕「ユニデ
ィックV4263」(大日本インキ化学工業株式会社製
の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー)10部、
「R−684」(日本化薬株式会社製のジシクロペンタ
ニルジアクリレート)を70部、「N−177E」〔第
一工業製薬株式会社製のノニルフェノキシポリエチレン
グリコール(n=17)アクリレート〕を20部、紫外
線重合開始剤として「イルガキュアー184」(チバガ
イギー社製の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン)5部、及び重合遅延剤として2,4−ジフェニル
−4−メチル−1−ペンテン(関東化学株式会社製)を
0.1部を混合して、エネルギー線硬化性組成物[e
1]を調製した。エネルギー線硬化性組成物(e1)硬
化物は引張弾性率1160(MPa)、破断伸び率7.
6(%)であった。
【0103】〔エネルギー線硬化性樹脂組成物[e2]
の調製〕架橋重合性のエネルギー線硬化性化合物とし
て、「ユニディックV4263」40部及び「サートマ
ーC2000」40部、両親媒性の重合性化合物として
「N−177E」)を20部、光重合開始剤として「イ
ルガキュアー184」を5部、及び、重合遅延剤として
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(関東
化学社製)を0.5部、を均一に混合してエネルギー線
硬化性組成物[e2]を調製した。エネルギー線硬化性
組成物[e2]の粘度は、4900mPa・sであっ
た。また、エネルギー線硬化性組成物(e2)硬化物は
引張弾性率が265(MPa)、破断伸び率が8.0
(%)であった。
【0104】<活性エネルギー線の照射>活性エネルギ
ー線として紫外線を使用した。ウシオ電機株式会社製の
マルチライト200型光源ユニットを用いて、窒素雰囲
気中で、365nmにおける強度が50mW/cm
紫外線を照射した。
【0105】<実施例1> 〔部材Aの作製〕ポリスチレン(大日本インキ化学工業
株式会社製の「ディックスチレンXC−520」)から
なる76mm×26mm×1mmの平板を使用した支持
体A(1)に、127μmのバーコーターを用いてエネ
ルギー線硬化性組成物[e1]を塗工し、紫外線を3秒
間照射して、厚さ約100μmの流動性を喪失した半硬
化状態の樹脂層A1(2)を形成した。
【0106】この樹脂層A1(2)の上に更に127μ
mのバーコーターを用いてエネルギー線硬化性組成物
[e1]を塗工して樹脂層A2(3)となるべき塗膜を
賦形し、フォトマスクを使用して、図2に示された直径
1mmの円形の欠損部(4)、直径1mmの円形の欠損
部(5)、欠損部(4)と欠損部(5)を結ぶ幅150
μm、長さ15mmの線状の欠損部(6)および欠損部
(5)に接続された幅150μm、長さ15mmの線状
の欠損部(6’)と成す部分以外の部分に、紫外線を3
秒間照射して、照射部分の塗膜を半硬化した樹脂層A2
(3)となし、未照射部分の未硬化のエネルギー線硬化
性組成物[e1]を50%エタノール水溶液にて洗浄除
去し、該層の欠損部とした。樹脂層A2(3)の厚みは
箔110μmであった。
【0107】以上の操作により、支持体A(1)、樹脂
層A1(2)、および樹脂層A2(7)から成り、表面
に凹状の欠損部(4)、(5)、(6)、(6’)を有
する部材Aを作製した。
【0108】〔部材Bの形成と接着〕一方、一時的な支
持体(図示せず)として、厚さ30μmのポリプロピレ
ン製のシート(二村化学工業社製の「二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム「太閤」FOR30番」)に、エネルギー線
硬化性組成物[e2]を50μmのバーコーターを用い
て塗工して、部材Bとなる未硬化塗膜を形成し、長さ、
幅共に約600μmの舌状の弁(8)、(9)となる部
分の周囲の馬蹄形部分以外の部分に紫外線を3秒間照射
して半硬化させ、樹脂層A2の場合と同様にして未照射
部分の未硬化のエネルギー線硬化性組成物を除去し、さ
らに弁(8)、(9)となる部分に紫外線を10秒間照
射して照射部分の硬化を進めて非接着性とし、弁
(8)、(9)が形成された、厚み約35μmの半硬化
状態の部材B(7)を一時的な支持体上に形成した。
【0109】次いで、部材Bを一時的な支持体ごと樹脂
層A2(3)に、弁(8)が欠損部(4)の中心に来る
ように、また弁(9)の中心を欠損部(6’)の端部に
合うように位置を合わせて積層して密着させ、その状態
で紫外線を10秒間照射して部材Bの硬化を進めた後、
水流にて一時的な支持体を部材Bから除去し、部材Bの
周辺部を切り落として、部材Aと同寸法にした。
【0110】〔部材Cの形成と接着〕さらに、ポリスチ
レン(大日本インキ化学工業株式会社製の「ディックス
チレンXC−520」)からなる76mm×26mm×
1mmの平板に、直径300μmの円状の欠損部(1
1)となる孔、直径2mmの円状の欠損部(12)と成
る孔、及び直径1mmの円状の欠損部(13)と成る孔
を穿って部材C(10)を形成し、これにエネルギー線
硬化性組成物[e1]の5%アセトン溶液をスピンコー
ト法でと伏した後気流によりアセトンを揮発除去し、部
材Cの円形の欠損部(11)を中心とする直径1mmの
部分に紫外線を10秒間照射して、この部分の接着性を
喪失させ、その後、部材C(10)の円形の欠損部(1
1をが部材Bの弁(8)の中心に、また、部材Bの弁
(9)が部材Cの円形の欠損部(13)の中心に来るよ
うに位置を合わせて部材Bの上に積層して密着させ、紫
外線を照射して接着した。
【0111】〔その他の構造の形成〕欠損部(5)に相
対する部材B(7)の上に、直径1mmの鋼球(14)
をエネルギー線硬化性組成物[e2]と紫外線を用いて
接着し、欠損部(11)及び欠損部(13)の上に、内
径4mm、高さ5mmのポリスチレン製の筒(15)、
(16)をエネルギー線硬化性組成物[e1]と紫外線
を用いて接着した。以上の操作により、流入側貯液槽
(15)、流入路(11)、流入側逆止弁の弁(8)、
流入側バルブ室(4)、流路(6)、ポンプ室(5)、
流路(6’)、流出側逆止弁の弁(9)、強磁性物質の
空洞(12)、流出側バルブ室(13)、流出側貯液槽
(16)、ポンプ室(5)に相対する部材Bの部分とし
て形成されたダイヤフラム(17)、及び、ダイヤフラ
ムの外側に固定された鋼球(14)から成るマイクロ流
体デバイス[#1]を得た。
【0112】〔ポンプ機構駆動装置の作製〕2cm×2
cmの鉄心を有する電磁石を作製し、頂上部分が直径3
mmの円形となった、軟鉄製の円錐台形のポールピース
を鉄心に接着し、磁力発生装置とした。マイクロ流体デ
バイスのダイヤフラムと磁力発生装置のポールピースの
先端部を一致させて、マイクロ流体デバイスをその上に
乗せてバネで固定できる、固定具を作製した。磁力線強
度を変化させる機構として、ファンクションジェネレー
ターと直流電力増幅器を用いて、周波数および電圧が可
変なポンプ機構駆動装置とした。
【0113】〔液体移送試験〕マイクロ流体デバイス
[#1]を、部材C側を上にしてポンプ機構駆動装置に
装着し、流入側貯液槽(15)に染料で着色した蒸留水
を注入したところ、着色水は自発的にはマイクロ流体デ
バイスに流入しなかった。ポンプ機構駆動装置を周波数
10Hzで運転すると、水はマイクロ流体デバイスに流
れ込み、流出側貯液槽(16)に達して、該貯液槽(1
6)の液面が徐々に上昇した。駆動電圧や駆動周波数を
変化させるとそれに応じて流量も変化し、ポンプ機構駆
動装置の運転を止めると、着色水の移動は停止した。
【0114】<実施例2>鋼球(14)をダイヤフラム
に接着せずに欠損部(12)に投入したこと以外はマイ
クロ流体デバイス[#1]と同様のマイクロ流体デバイ
ス[#2]を作製し、実施例1と同様にして液体移送試
験を行い、実施例1と同様の結果を得た。
【0115】<実施例3>鋼球(14)を装着する代わ
りに、欠損部(12)に磁性流体(リティルマネジメン
ト社、粘度400mPa・s)8mmを注入したこと
以外はマイクロ流体デバイス[#1]と同様のマイクロ
流体デバイス[#3]を作製し、実施例1と同様にして
液体移送試験を行い、実施例1と同様の結果を得た。
【0116】<実施例4>部材Bの弁(8)の代わりに
直径1mmの円形の欠損部を設けたこと、及び部材Cを
設けず、筒(15)、(16)を部材Bに接着したこと
以外はマイクロ流体デバイス[#1]と同様のマイクロ
流体デバイス[#4]を作製し、実施例1と同様の液体
移送試験を行ったところ、最初に着色水を圧入して全流
路に満たす必要があること、及び移送速度が遅いこと以
外は実施例1と同様の結果を得た。
【0117】
【発明の効果】本発明のマイクロ流体デバイスは、該デ
バイス中に形成されたポンプ機構を駆動するための配管
や配線を接続する必要が無い。そのためデバイスの微小
化や厚みの減少が容易となる。また、構造を単純化出来
るため、ディスポーザブル型のマイクロ流体デバイスを
安価に供給できる。また、超多数並列運転が容易であ
る。
【0118】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2、3、4で作製したマイクロ流体
デバイスの部材Aを構成する支持体A及び樹脂層A1の
平面図の模式図である。
【図2】実施例1、2、3、4で作製したマイクロ流体
デバイスの部材Aを構成する樹脂層A2の平面図の模式
図である。
【図3】実施例1、2、3、作製したマイクロ流体デバ
イスの部材Bの平面図の模式図である。
【図4】実施例1、2、3で作製したマイクロ流体デバ
イスの部材Cの平面図の模式図である。
【図5】実施例1、2、3で作製したマイクロ流体デバ
イスの平面図の模式図である。
【図6】実施例1、2、3で作製したマイクロ流体デバ
イスの平面図に於けるα部断面立面図の模式図である。 1 :支持体A 2 :樹脂層A1 3 :樹脂層A2 4 :樹脂層A2の欠損部;部材Aの凹状の欠損
部;流入側バルブ室 5 :樹脂層A2の欠損部;部材Aの凹状の欠損
部;ポンプ室 6 :樹脂層A2の欠損部;部材Aの凹状の欠損
部;流路 6’ :樹脂層A2の欠損部;部材Aの凹状の欠損
部;流路 7 :部材B 8 :弁;流入側逆止弁の弁 9 :弁;流出側逆止弁の弁 10 :部材C 11 :部材Cの欠損部;流入路 12 :部材Cの欠損部;強磁性物質の空洞 13 :部材Cの欠損部;流出側バルブ室 14 :強磁性物質;鋼球 15 :筒;流入側貯液槽 16 :筒;流出側貯液槽 17 :ダイヤフラム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路と、該流路の途上に設けられた逆止
    弁及びポンプ室とからなるポンプ機構であって、該ポン
    プ室又は流路が{部材を貫通する欠損部、部材表面の凹
    状の欠損部、又は部材を貫通する欠損部及び部材表面の
    凹状の欠損部}を有する部材(部材A)の欠損部に、部
    材Aの欠損部に面した部分がダイヤフラムとなる薄膜状
    の部材(部材C)を積層及び接着させて形成した空洞
    (空洞A)からなり、該ダイヤフラムの面積が1×10
    −10〜1×10−5であり、該ダイヤフラム
    に強磁性物質を固定して装着し、或いはダイヤフラムの
    部材Aと反対側に空洞(空洞F)を設け、強磁性物質を
    該空洞(空洞F)内に装着し、磁力の作用によりダイヤ
    フラムを変形させて、ポンプ室の容積を変化させ逆止弁
    を開閉させて流路中の流体を移送するポンプ機構を有す
    ることを特徴とするマイクロ流体デバイス。
  2. 【請求項2】 前記ポンプ機構が、強磁性物質を吸引又
    は反発させる磁力発生装置を備えたものである請求項1
    に記載のマイクロ流体デバイス。
  3. 【請求項3】 前記強磁性物質の重量が1×10−9
    1×10−1gである請求項1に記載のマイクロ流体デ
    バイス。
  4. 【請求項4】 強磁性物質が磁性流体であり、前記空洞
    Fに充填して装着させるものである請求項1に記載のマ
    イクロ流体デバイス。
  5. 【請求項5】 ダイヤフラムが、引張弾性率が0.1M
    ・Pa〜10G・Paである素材で形成されており、厚
    みが1〜1000μmであり、かつ、(引張弾性率×厚
    み)の値が1×10−6〜3×10−2M・Pa・mの
    範囲にある請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
  6. 【請求項6】 前記逆止弁が部材Cに設けられたもので
    ある請求項1に記載のマイクロ流体デバイス。
  7. 【請求項7】 (1)請求項1〜6のいずれか一項に記
    載のマイクロ流体デバイスの保持機構、(2)マイクロ
    流体デバイス中の強磁性物質に磁力線を作用させること
    の出来る磁力発生装置、及び、(3)マイクロ流体デバ
    イス中の強磁性物質の位置における磁力線の強度を周期
    的に変化させる機構、を有するポンプ駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか一項に記載のマ
    イクロ流体デバイスに設置された強磁性物質を、マイク
    ロ流体デバイス外から、該強磁性体物質の装着位置に於
    ける強度が周期的に変化する磁力線を作用させてダイヤ
    フラムを周期運動させ、ポンプ室を通過して流体を移送
    する流体移送方法。
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