JP2003081548A - エレベータの情報表示システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】エレベータの機種の制限を受けることなく、既
設のエレベータでも容易に追加装備できるエレベータの
情報表示システムを提供する。 【解決手段】光送信装置２をエレベータ昇降路３内の所
定の場所に設置し、光受信装置５を光送信装置２からの
光信号を受信可能な場所に設置し、エレベータかご４内
の乗客に提供すべき情報を光信号で伝送して情報記憶装
置６に蓄える。また、光受信装置５にて受信された光信
号の強度から現在のかご位置を検出し、該当する情報を
情報記憶装置６から抽出して表示装置８やスピーカ９か
ら出力する。このように、光信号を利用することで、エ
レベータの機種の制限を受けることなく、既設のエレベ
ータに対しても本システムを容易に追加装備して、各階
毎にかご内の乗客に適切な情報を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデパートな
どのビルに設置されたエレベータにおいて、各階で開催
されるイベントなどの情報を乗客に提供する場合に用い
られるエレベータの情報表示システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばデパートなどのビルに設置
されたエレベータには、各階で開催されるイベントなど
の情報を乗客に提供する情報表示システムが設けられて
いるものがある。この種の情報表示システムでは、通
常、エレベータのテールコードを使用して情報を伝送し
ており、その際にエレベータのかごの位置に合わせて各
階で異なる情報を流す場合には、エレベータの制御盤等
からエレベータの位置信号を取り出すことで情報の切り
替えを行っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の情報表示システムでは、情報の伝送手段としてケーブ
ルを使用しているため、既設のエレベータに新たにシス
テムを追加装備する際に、エレベータの位置信号などを
取り出すための配線が必要であった。この場合、既設の
エレベータの多くは様々な機種が存在するため、これら
の機種毎に配線を検討しなければならず、設置コストも
かかるなどの問題があった。

【０００４】なお、ケーブルを用いずに移動体の位置を
検出する方法として、レーザ光を利用したものが知られ
ている。例えば、特開平１１−３４４３３５号公報に
は、直線上を移動する移動体（クレーン）にレーザの発
振器と受光器を設け、その移動体の進行方向の所定の位
置に反射板を設けて、発振器から発せられたレーザ光を
反射板で反射させて受光器で受信することにより、その
ときの受光位置から移動体の位置を求めることが開示さ
れている。

【０００５】しかしながら、上記公報の方法では、レー
ザ光を移動体に向けて反射させるための反射板の設置が
必要であり、しかも、そのレーザ光は単に位置検出のた
めに使用されており、情報を伝送することはできない。
したがって、上述したような情報表示システムを実現す
るためには、情報伝送のためのケーブルが別に必要とな
る。

【０００６】本発明は上記のような点に鑑みてなされた
もので、エレベータの機種の制限を受けることなく、既
設のエレベータにも容易に追加装備できるエレベータの
情報表示システムを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項１に係るエレベータの情報表示シス
テムは、所定の情報を光信号で伝送する伝送手段と、こ
の伝送手段により伝送された情報を予め設定された位置
に対応付けて記憶する記憶手段と、上記光信号の強度に
基づいて現在のかご位置を検出し、そのかご位置に対応
した情報を上記記憶手段から抽出する制御手段と、この
制御手段により抽出された情報を出力する出力手段とを
具備して構成される。

【０００８】このような構成によれば、光信号により情
報の伝送が行われると共に、その光信号の強度からエレ
ベータのかご位置が検出されて、そのかご位置に対応し
た情報の出力がなされる。このように、光信号を利用す
ることで、エレベータの機種の制限を受けることなく、
既設のエレベータに対しても本システムを容易に追加装
備して、各階毎にかご内の乗客に適切な情報を提供する
ことができるようになる。

【０００９】また、本発明の請求項２に係るエレベータ
の情報表示システムは、かご内の乗客に各階に関する情
報を提供するものであって、乗客に提供すべき各階の情
報を発生する情報発生装置と、この情報発生装置から発
生された情報を光信号に変換して送信する光送信装置
と、この光送信装置から送信された光信号を受信して元
の情報に再変換すると共に、上記かごの移動に伴って変
化する光信号の強度を検出する光受信装置と、この光受
信装置によって得られた情報を予め設定された位置に対
応付けて記憶する記憶装置と、上記光信号の強度に基づ
いて現在のかご位置を判定し、そのかご位置に対応した
情報を上記情報記憶装置から抽出する制御装置と、この
制御装置により抽出された情報を出力する出力装置とを
備えて構成される。

【００１０】このような構成によれば、光送信装置から
乗客に提供すべき各階の情報が光信号で送信され、光受
信装置にて元の情報に再変換されると共に、その光信号
の強度から現在のかご位置が判定されて、そのかご位置
に対応した情報の出力がなされる。このように、エレベ
ータに光送信装置と光受信装置を設置するだけで、本シ
ステムを容易に追加装備して、各階毎にかご内の乗客に
適切な情報を提供することができるようになる。

【００１１】また、本発明の請求項３に係るエレベータ
の情報表示システムは、かご内の乗客に各階に関する情
報を提供するものであって、乗客に提供すべき各階の情
報として映像、音声、文字の少なくとも１つを発生する
情報発生装置と、この情報発生装置から発生された映
像、音声、文字の各情報を光信号に変換して送信する光
送信装置と、この光送信装置から送信された光信号を受
信し、その受信信号に含まれる映像、音声、文字の各情
報を分離して再変換すると共に、上記かごの移動に伴っ
て変化する光信号の強度を検出する光受信装置と、この
光受信装置によって得られた映像、音声、文字の各情報
を予め設定された位置に対応付けて記憶する記憶装置
と、上記光信号の強度に基づいて現在のかご位置を判定
し、そのかご位置に対応した映像、音声、文字の各情報
を上記情報記憶装置から抽出する制御装置と、この制御
装置により抽出された映像情報および文字情報をかご内
で表示する表示装置と、上記制御装置により抽出された
音声情報をかご内の乗客に通知する音声出力装置とを具
備して構成される。

【００１２】このような構成によれば、光送信装置から
乗客に提供すべき各階の情報として映像、音声、文字の
少なくとも１つが光信号で送信され、光受信装置にて元
の情報に再変換されると共に、その光信号の強度から現
在のかご位置が判定されて、そのかご位置に応じた情報
の出力がなされる。映像情報および文字情報はかご内に
設置された表示装置に表示され、音声情報はかご内の音
声出力装置から出力される。このように、エレベータに
光送信装置と光受信装置を設置するだけで、本システム
を容易に追加装備して、各階毎にかご内の乗客に映像、
音声、文字の各情報を提供することができるようにな
る。

【００１３】また、本発明の請求項４では、上記請求項
１乃至３のいずれかの情報表示システムにおいて、上記
光信号としてレーザー光を用いることを特徴としたもの
であり、これにより、光通信による情報伝送の信頼性を
高めることができる。

【００１４】また、本発明の請求項５では、上記請求項
２又は３の情報表示システムにおいて、上記光送信装置
をエレベータの昇降路内の所定の場所に設置し、上記光
受信装置を上記かごの上記光送信装置からの光信号を受
信可能な場所に設置することを特徴としたものであり、
これにより、エレベータ機種の制限を受けることなく、
エレベータかごと共に鉛直線上に移動する光受信装置に
対して光送信装置からの光信号を途切れさせることなく
連続的に送って情報の伝送とかご位置の検出を確実に行
うことができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、画面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。

【００１６】図１は本発明の一実施形態に係る情報表示
システムを鉛直方向に移動するエレベータに設置した場
合の構成を示す図である。

【００１７】本システムは、情報発生装置１、光送信装
置２、光受信装置５、情報記憶装置６、情報制御装置
７、表示装置８、スピーカ９から構成される。

【００１８】情報発生装置１は、例えばエレベータ監視
室など、管理者や技術者が操作できる場所に設置されて
おり、映像・音声・文字情報を生成して出力する。光送
信装置２は、エレベータ昇降路３内を上下に直進走行す
るエレベータかご４の底部又は上部など、走行状態にあ
るエレベータかご４を常に認識可能な場所に設置され、
情報発生装置１にて生成された映像・音声・文字情報を
光信号に変換して送信する機能を備える。光受信装置５
は、エレベータかご４において、光送信装置２から送信
される光信号を直接受信可能な場所、例えばエレベータ
かご４の底部又は頂部に設置されている。この光受信装
置５は、光送信装置２からの光信号を受信して元の映像
・音声・文字情報に再変換すると共にその受信した光信
号の強度を検出する機能を備える。

【００１９】なお、本システムに用いられる光信号はレ
ーザー光であり、光送信装置２はレーザー光を光受信装
置５に向けて送信する機能を有し、光受信装置５ではそ
のレーザー光を受信する機能を有する。

【００２０】情報記憶装置６は、光受信装置５の付近、
例えばエレベータかご４の上部に設置されていて、光受
信装置５によって再変換された映像・音声・文字情報を
蓄積する。情報制御装置７は、光受信装置５や情報記憶
装置６の付近、例えばエレベータかご４の上部に設置さ
れていて、光受信装置５によって検出された光信号の強
度に基づいてにエレベータかご４の現在位置を判定し、
そのかご位置に対応した映像・音声・文字情報を情報記
憶装置６から選択する機能を備える。

【００２１】また、表示装置８及びスピーカ９は共に情
報出力装置を構成するものであり、それぞれエレベータ
かご４内に設置されていて、表示装置８は情報制御装置
７から出力された映像情報や文字情報の表示を行い、ス
ピーカ９は情報制御装置７から出力された音声情報の出
力を行う。

【００２２】図２は光送信装置２の構成を示すブロック
図である。

【００２３】光送信装置２は、入力端子１１，１２Ｒ，
１２Ｌ，１３、発振回路１４，１５，１６、ＦＭ変調回
路１７、発振回路１８、輝度変調回路１９、そして発光
素子２０を備える。

【００２４】入力端子１１は映像信号を入力するための
映像入力端子であり、入力端子１２Ｒ及び１２Ｌは音声
信号のＲ信号とＬ信号を入力するための音声入力端子、
入力端子１３は文字信号を入力するための文字入力端子
である。

【００２５】また、発振回路１４，１５，１６は、入力
端子１２Ｒ，１２Ｌ，１３に入力された音声信号（Ｒ信
号とＬ信号）、文字信号のそれぞれに所定の周波数の正
弦波を重畳する。ＦＭ変調回路１７は、映像・音声・文
字の各電気信号をＦＭ変調する。発振回路１８は、ＦＭ
変調回路１７のＦＭ変調に用いる搬送波を発生する。輝
度変調回路１９は、ＦＭ変調回路１７からのＦＭ変調信
号を輝度変調を行う。発光素子２０は輝度変調回路１９
の出力信号によって駆動されて光信号２１を出力する。

【００２６】図３は光受信装置５の構成を示すブロック
図である。

【００２７】光受信装置５は、受光素子２２、周波数弁
別器２３、光強度検出回路２４、帯域分離回路２５、低
周波透過フィルタ２６，２７，２８、そして、各信号の
出力端子２９，３０Ｒ，３０Ｌ，３１，３２を備える。

【００２８】受光素子２２は、光送信装置２からの光信
号２１を受信して電気信号に変換する。周波数弁別器２
３は、受光素子２２からの電気信号の周波数弁別を行
う。光強度検出回路２４は、受光素子２２からの電気信
号を元に光強度を検出する。帯域分離回路２５は、周波
数弁別後の信号に対して映像信号帯域、文字信号帯域、
音声信号帯域の帯域分離を行う。低周波透過フィルタ２
６，２７は音声信号帯域を透過させるローパスフィル
タ、低周波透過フィルタ２８は文字信号帯域の信号を透
過させるローパスフィルタである。

【００２９】また、出力端子２９は映像信号を出力する
ための映像端子、出力端子３０Ｒ，３０Ｌは音声信号の
Ｒ信とＬ信号を出力するための音声出力端子、出力端子
３１は文字信号を出力するための文字出力端末であり、
出力端子３２は光強度検出回路２４にて検出された光強
度信号を出力するための光強度端末である。

【００３０】図４は情報記憶装置６の構成を示すブロッ
ク図である。

【００３１】情報記憶装置６は、映像情報を記憶する映
像情報記憶部３３、音声情報を記憶する音声情報記憶部
３４、文字情報を記憶する文字情報記憶部３５を備えて
いる。これらの記憶部３３〜３５には、例えば映像情報
であれば、１Ｆでは「映像１」、３Ｆでは「映像３」…
といったように、各階毎にそこで用いられる情報がデー
タベース化されて記憶される。

【００３２】図５は光受信装置５にて検出される光強度
とエレベータかご４の位置との関係を示す図であり、縦
軸が光強度のレベル、横軸がかご位置を表している。

【００３３】光受信装置５は、図１に示すようにエレベ
ータかご４に光送信装置２に対向させて設置されている
ため、この光受信装置５にて検出される光強度のレベル
はエレベータかご４の位置によって変化する。すなわ
ち、例えば光送信装置２がエレベータ昇降路３の底部に
固定設置されているものとすると、図５に示すように、
エレベータかご４が最下階（１Ｆ）に位置しているとき
には光強度のレベルは最も高くなり、エレベータかご４
が上昇するに連れて光強度のレベルは弱くなる。したが
って、この光強度のレベルを検出することで、エレベー
タかご４が現在どこにいるのかを推測することができ
る。

【００３４】図６は情報制御装置７の構成を示すブロッ
ク図である。

【００３５】情報制御装置７は、制御部３６とテーブル
３７を備える。制御部３６は、例えばマイクロプロセッ
サからなり、光受信装置５から得られる光強度信号に基
づいてテーブル３７を検索し、その光強度のレベルに対
応したかご位置を検出すると共に、そのかご位置に適し
た情報を情報記憶装置６から選択して表示装置８やスピ
ーカ９に出力する処理を行う。テーブル３７には、光強
度の各レベルに応じて予め設定されたかご位置を示す情
報が記憶されている。

【００３６】次に、上記構成の情報表示システムの動作
について説明する。

【００３７】本システムでは、情報を伝送してメモリに
蓄積するモード１と、そのメモリに蓄積された情報をか
ご位置に合わせて出力するモード２とを備えている。以
下に、本システムの動作としてモード１とモード２に分
けて説明する。

【００３８】（モード１）例えば、デパートなどのビル
の各階でイベントがあり、そのイベントに関する情報を
エレベータの乗客に通知するような場合に、各階の情報
を監視室などからエレベータ側に伝送する。上記情報は
映像・音声・文字であり、こられの情報にはどの階で利
用される情報なのかを示す属性情報が設定されて図１に
示す情報発生装置１から発生される。

【００３９】情報発生装置１から発生された各階の映像
・音声・文字情報は光送信装置２に与えられる。光送信
装置２では、図２に示すように、映像情報を構成する信
号が光送信装置２の映像入力端子１１から入力され、音
声情報を構成するＲ信号とＬ信号が音声入力端子１２
Ｒ、１２Ｌから入力され、また、文字情報を示す信号が
文字入力端子１３から入力される。

【００４０】音声入力端子１２Ｌから入力された音声情
報のＬ信号は発振回路１４から発振される４．２ＭＨｚ
の正弦波と合成される。音声入力端子１２Ｒから入力さ
れた音声情報のＲ信号は発振回路１５から発振される
４．６ＭＨｚの正弦波と合成される。また、文字入力端
子１３から入力された文字情報を示す信号は発振回路１
６から発振される５．０ＭＨｚの正弦波と合成される。
これらの合成信号は映像入力端子１１から入力された映
像情報を示す信号と合成される。

【００４１】このようにして、映像、音声、文字の各情
報を含んだ合成信号が最終的に得られると、その最終合
成信号はＦＭ変調回路１７にて発振回路１８から発振さ
れる１１ＭＨｚの搬送波によりＦＭ変調され、さらに輝
度変調回路１９にて輝度変調された後に発光素子２０に
渡され、ここで光信号２１に変換されて光受信装置５に
向けて送出される。

【００４２】この光受信装置２から出力された光信号２
１は、図３に示す光受信装置５の受光素子２２にて受光
され、ここで電気信号に再変換されて周波数弁別器２３
に与えられる。

【００４３】周波数弁別器２３では、受光素子２２にて
再変換された電気信号を復調して帯域分離回路２５に渡
す。この帯域分離回路２５において、各周波数帯域毎の
信号に分離され、そのうちの０〜４ＭＨｚの帯域の信号
は映像情報として映像出力端子２９から出力される。ま
た、４〜４．４ＭＨｚの帯域の信号は音声情報（Ｒ）と
して低周波数透過フィルタ２６に出力され、ここで４Ｍ
Ｈｚ以上の周波数成分がカットされた後に音声出力端子
３０Ｌから出力される。また、４．４〜４．８ＭＨｚの
帯域の信号は音声情報（Ｒ）として低周波透過フィルタ
２７に出力され、ここで４ＭＨｚ以上の周波数成分がカ
ットされた後に音声出力端子３０Ｒから出力される。さ
らに、４．８ＭＨｚ以上の帯域の信号は文字情報として
低周波透過フィルタ２８に出力され、ここで４ＭＨｚ以
上の周波数成分がカットされて文字出力端子３１から出
力される。

【００４４】光受信装置５の映像出力端子２９から出力
された映像情報は情報記憶装置６の映像情報記憶部３３
に記憶され、また、音声出力端子３０Ｌ，３０Ｒから出
力された音声情報は音声情報記憶部３４に記憶され、さ
らに文字出力端子３１から出力された文字情報は文字情
報記憶部３５に記憶される。この場合、図４に示すよう
に、情報記憶装置６では、映像、音声、文字の各情報を
上記属性情報で示される階（その情報を用いる位置）に
対応させて各記憶部３３〜３５のそれぞれに記憶する。

【００４５】このようにして、各階に対応した映像、音
声、文字の各情報が光信号で伝送されて、エレベータ側
の情報記憶装置６に順次蓄積される。なお、このモード
１の動作は、例えばイベントの追加や変更により情報記
憶装置６に現在蓄積されている情報を更新する場合など
に適宜実行される。

【００４６】（モード２）次に、上記モード１により情
報記憶装置６に蓄積された情報をエレベータかご４の位
置に応じて抽出して乗客に通知する場合の動作について
説明する。

【００４７】各階の情報を乗客に通知する場合におい
て、光送信装置２からかご位置検出用の特定の信号がエ
レベータかご４に設置された光受信装置５に向けて連続
的に送られる。このときの信号は光受信装置５の受光素
子２２で受光されて電気信号に再変換された後、光強度
検出回路２４に与えられる。光強度検出回路２４では、
その電気信号のレベルから光受信装置５にて受信された
光信号２１の強度を検出して光強度出力端子３２から出
力する。

【００４８】光強度出力端子３２から出力された光強度
信号は図４に示す情報制御装置７の制御部３６に入力さ
れる。制御部３６は、上記光強度信号が示すレベルに基
づいてテーブル３７を検索することにより現在のエレベ
ータかご４の位置を判定し、そのかご位置に対応した情
報を情報蓄積装置６から抽出して出力する。

【００４９】例えば、光信号の強度が「レベル１」であ
った場合には、図６に示すテーブル３７からエレベータ
かご４が現在１Ｆに存在するものと判定し、図４に示す
情報記憶装置６の映像情報記憶部３３から１Ｆ用として
登録されている「映像１」を抽出し、音声情報記憶部３
４から１Ｆ用として登録されている「音声１」を抽出す
る。同様に、光信号の強度がレベル２であった場合に
は、エレベータかご４が現在２Ｆに存在するものと判定
し、情報記憶装置６の音声情報記憶部３４から２Ｆ用と
して登録されている「音声２」を抽出し、文字情報記憶
部３５から２Ｆ用として登録されている「文字２」を抽
出する。

【００５０】情報記憶装置６から抽出された映像情報は
エレベータかご４内の表示装置８によって表示され、ま
た文字情報も表示装置８によって表示される。音声情報
はスピーカ９によって出力されて乗客に通知される。こ
れにより、エレベータかご４内の乗客は各階毎にそこで
開催されているイベントなどの情報を映像や文字、音声
にて知ることができる。

【００５１】このように、本システムでは、乗客に提供
する情報を光信号で伝送すると共に、その光信号を利用
してエレベータかご４の現在位置を検出し、そこでの位
置に適した情報を抽出して出力するため、エレベータの
機種毎にケーブルの配線を検討を必要とせずに容易に追
加装備することができる。

【００５２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、光信号を
利用して情報の伝送と共にかご位置の検出を行うので、
エレベータの機種の制限を受けることなく、既設のエレ
ベータに対しても本システムを容易に追加装備して、各
階毎にかご内の乗客に適切な情報を提供することができ
るようになる。

【００５３】また、光信号としてレーザー光を用いるこ
とで、光通信による情報伝送の信頼性を高め、またシス
テムのコンパクト化が図れる。

【００５４】また、光送信装置をエレベータの昇降路内
に設置し、光受信装置をエレベータかごの光信号を受信
可能な場所に設置することで、エレベータ機種の制限を
受けることなく、エレベータかごと共に鉛直線上に移動
する光受信装置に対して光送信装置からの光信号を途切
れさせることなく連続的に送って情報の伝送とかご位置
の検出を確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る情報表示システムを
鉛直方向に移動するエレベータに設置した場合の構成を
示す図。

【図２】上記情報表示システムの光送信装置の構成を示
すブロック図。

【図３】上記情報表示システムの光受信装置の構成を示
すブロック図。

【図４】上記情報表示システムの映像記憶装置の構成を
示すブロック図。

【図５】上記光受信装置にて検出される光強度とエレベ
ータのかご位置との関係を示す図。

【図６】上記情報表示システムの情報制御装置の構成を
示すブロック図。

【符号の説明】

１…映像発生装置 ２…光送信装置 ３…昇降路 ４…エレベータかご ５…光受信装置 ６…情報記憶装置 ７…情報制御装置 ８…表示装置 ９…スピーカ １０…エレベータ機械室 １１，１２Ｒ，１２Ｌ，１３…入力端子 １４，１５，１６…発振回路 １７…ＦＭ変調回路 １８…発振回路 １９…輝度変調回路 ２０…発光素子 ２１…光信号 ２２…受光素子 ２３…周波数弁別器 ２４…光強度検出回路 ２５…帯域分離回路 ２６，２７，２８…低周波透過フィルタ ２９，３０Ｒ，３０Ｌ，３１，３２…出力端子 ３３，３４，３５…情報記憶部 ３６…制御部 ３７…テーブル

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の情報を光信号で伝送する伝送手段
   と、 この伝送手段により伝送された情報を予め設定された位
   置に対応付けて記憶する記憶手段と、 上記光信号の強度に基づいて現在のかご位置を検出し、
   そのかご位置に対応した情報を上記記憶手段から抽出す
   る制御手段と、 この制御手段により抽出された情報を出力する出力手段
   とを具備したことを特徴とするエレベータの情報表示シ
   ステム。
2. 【請求項２】 かご内の乗客に各階に関する情報を提供
   するエレベータの情報表示システムであって、 乗客に提供すべき各階の情報を発生する情報発生装置
   と、 この情報発生装置から発生された情報を光信号に変換し
   て送信する光送信装置と、 この光送信装置から送信された光信号を受信して元の情
   報に再変換すると共に、上記かごの移動に伴って変化す
   る光信号の強度を検出する光受信装置と、 この光受信装置によって得られた情報を予め設定された
   位置に対応付けて記憶する記憶装置と、 上記光信号の強度に基づいて現在のかご位置を判定し、
   そのかご位置に対応した情報を上記情報記憶装置から抽
   出する制御装置と、 この制御装置により抽出された情報を出力する出力装置
   とを具備して構成されるエレベータの情報表示システ
   ム。
3. 【請求項３】 かご内の乗客に各階に関する情報を提供
   するエレベータの情報表示システムであって、 乗客に提供すべき各階の情報として映像、音声、文字の
   少なくとも１つを発生する情報発生装置と、 この情報発生装置から発生された映像、音声、文字の各
   情報を光信号に変換して送信する光送信装置と、 この光送信装置から送信された光信号を受信し、その受
   信信号に含まれる映像、音声、文字の各情報を分離して
   再変換すると共に、上記かごの移動に伴って変化する光
   信号の強度を検出する光受信装置と、 この光受信装置によって得られた映像、音声、文字の各
   情報を予め設定された位置に対応付けて記憶する記憶装
   置と、 上記光信号の強度に基づいて現在のかご位置を判定し、
   そのかご位置に対応した映像、音声、文字の各情報を上
   記情報記憶装置から抽出する制御装置と、 この制御装置により抽出された映像情報および文字情報
   をかご内で表示する表示装置と、 上記制御装置により抽出された音声情報をかご内の乗客
   に通知する音声出力装置とを具備して構成されるエレベ
   ータの情報表示システム。
4. 【請求項４】 上記光信号はレーザー光であることを特
   徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のエレベータ
   の情報表示システム。
5. 【請求項５】 上記光送信装置はエレベータの昇降路内
   の所定の場所に設置され、上記光受信装置は上記かごの
   上記光送信装置からの光信号を受信可能な場所に設置さ
   れることを特徴とする請求項２又は３に記載のエレベー
   タの情報表示システム。