JP2003080834A - インクジェット画像記録材料及び画像記録方法 - Google Patents

インクジェット画像記録材料及び画像記録方法

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JP2003080834A
JP2003080834A JP2001277003A JP2001277003A JP2003080834A JP 2003080834 A JP2003080834 A JP 2003080834A JP 2001277003 A JP2001277003 A JP 2001277003A JP 2001277003 A JP2001277003 A JP 2001277003A JP 2003080834 A JP2003080834 A JP 2003080834A
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Yoshio Ishii
善雄 石井
Osamu Takahashi
修 高橋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリントシステムに有効に適
用でき、かつ、システム内で安定して搬送され、品質に
優れたインクジェット画像記録材料と、この画像記録材
料を用いて簡単な工数で画像を形成できる画像記録方法
の提供。 【解決手段】 支持体10上にインク画像受容層14、
画像保護層16が設けられ、支持体10の反対面には、
マット剤及び/又は潤滑剤を含有するバックコート層を
設けたインクジェット画像記録材料。このインクジェッ
ト画像記録材料は、ロール状形態で画像記録システムに
装填され、ロール状形態から巻き戻されて印字される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット画像
記録材料及びこの画像記録材料を用いる画像記録方法に
係り、特に、画像情報、例えば、カラー電子写真フィル
ムまたはデジタルカメラからの情報に基づいて連続して
記録するのに好適なインクジェット画像記録材料及びこ
の画像記録材料を用いる画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銀塩カラー感材によるカラー画像作成に
おけるカラー画像の高品質化、汎速化、低コスト化によ
る普及並び画像作成のディジタル化により、静電転写方
式、昇華熱転写方式、インクジェット方式など、フルカ
ラー画像作成方法が急速に普及しつつある。銀塩カラー
感材を用いる方法は、色再現性、画像の鮮鋭度、画像密
度、光沢性などの画質、さらに画像の耐久性などにおい
て優れており、特にインクジェット方式の開発の一つの
目標ともなっている。
【0003】インクジェット方式は、カラー原画のディ
ジタル情報の入力化、インクの種の選択などでフルカラ
ー化は比較的容易であり、他の方式に比べ印字騒音も比
較的低く有利である。しかし、使用するインクは比較的
多量の水または溶媒を含んでおり、その液滴の吸収、除
去、微細単位の液滴の連続射出のビーディング、滲みに
よる鮮鋭度劣化防止、また、銀塩カラー感材の膜中での
画像形成と異なり、溶解または分散された色素を含むイ
ンクの射出による画像の形成であり、画像の保護、耐久
性の向上が特に要求される。
【0004】従来、記録支持体の基質として、一般的な
紙及び、さらに耐水性樹脂層を設けたシートが用いられ
る。このような基質として、例えば、特開昭59−22
683号記載の印刷シートなどが挙げられる。また樹脂
フィルム、例えば特開昭59−222381号記載のポ
リエステル、酢酸セルロースなどの透明フィルム、また
は白色顔料を充填したフィルムや合成紙などが用いられ
る。特開平11−5362号記載の透明または不透明な
基材で、インク吸収性がある紙や多孔性の樹脂フィルム
など、その表面に設けられた層と一体となってインク吸
収性を改良し、加熱処理により、酸素遮断性の支持体と
して用いられる。
【0005】特開昭59−222381号、特開昭59
−22683号、特開平8−2090号、特開平9−1
04163号、特開平11−5362号、特開2000
−43368号、特開2000−43369号等には、
基質上にインク受像層とその表面に画像保護層などが設
けられることが記載されている。また、特開平7−23
7348号、特開平9−104163号、特開平9−1
56206号、特開平11−5362号等には、インク
受像層としてインクを透過しやすい、親水性バインダー
とインクを透過吸着固定しやすい多孔性吸着物が設けら
れることが記載されている。
【0006】さらに、特開昭59−215885号、特
開昭59−103782号などには、インク受像層の表
面にラミネートコーティングによる保護層、特開昭62
−59076号、特開昭62−56184号等、特に特
開平1−291990号には、ラミネートコーティン
グ、ポリマー溶解塗布や押出法によってインク受像層の
表面に保護層を設けることが記載されている。また、特
開平7−237348号、特開平8−2090号、特開
2000−43368号記載には、多孔質高分子層を用
い画像形成後、加熱処理して保護層を設ける方法も記載
されている。しかしながら、これらの方法では、加熱処
理前の記録材料の表面の耐久性が充分でなく、この耐久
性の点で改良が望まれた。特開平2000−22569
5号等には、形成された画像を保護するための液滴をイ
ンクジェットによる吐出して画像形成面に付着させる方
法が記載されている。しかしながら、この方法では、画
像形成後に画像保護層を設ける方法は、工数を多くし製
造コストの点でも好ましくない。
【0007】銀塩カラー感材からの原画から、銀塩カラ
ー感材に焼付記録するシステムに対応する優れた画像を
能率的に記録するインクジェット方式の記録システム及
びそれに用いる記録材料は見出されていない。入力され
た画像情報を、連続して能率的にインクジェット方式に
より記録するには、画像記録材料に格別の工夫が必要で
ある。例えば、シート状の記録媒体を用いて、連続して
多数の画像を出力するためには、シート状の記録媒体を
多数重ね、保存しておく必要がある。
【0008】シート状の記録媒体を多量に搬送する場
合、搬送エラーが起こる可能性があり、そのために、連
続出力が停止してしまう場合があり得る。この現象は、
シート状の記録媒体を多数重ねた状態で保存した場合、
互いに接するシート状の記録媒体の接着が発生すること
に起因する。これらの問題は、シート状の記録媒体を多
数重ねるほど、発生しやすくなる。したがって、連続し
て多数の記録を行うためには、これらの課題の解決が望
まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェットプリントシステムに有効に適用でき、かつ、
システム内での搬送性に優れたインクジェット画像記録
材料と、この画像記録材料を用いて簡単な工数で画像を
形成することができる画像記録方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、下記の
発明にって達成される。 <1> 支持体一方の面にインク画像受像層を有し、ロ
ール状形態で記録システムに装填されるインクジェット
方式用の画像記録材料であって、バックコート層がマッ
ト剤及び/又は潤滑剤を含有することを特徴とするイン
クジェット画像記録材料。 <2> 前記インク画像受容層面上に、最低造膜温度
(MFT)が50℃以上をもつ熱可塑性樹脂ラテックス
を含む多孔性樹脂構造を有する画像保護層を設けてなる
ことを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット画
像記録材料。 <3> 前記インク画像受容層が、無機微粒子からなる
複数の多孔質構造を有する層からなることを特徴とする
前記<1>または前記<2>に記載のインクジェット画
像記録材料。 <4> 前記インク画像受容層が、微粒子シリカ及び/
又はアルミナ水和物と親水性バインダーとを含む多孔構
造を有する少なくとも2層有することを特徴とする前記
<3>に記載のインクジェット画像記録材料。 <5> 前記マット剤が、バックコート層の厚みよりも
平均粒径が大きいサイズの樹脂ラテックスまたは無機微
粒子からなることを特徴とする前記<1>乃至前記<4
>のいずれかに記載のインクジェット画像記録材料。 <6> 前記潤滑剤が、シリコーン系又はフッ素系の界
面活性剤であることを特徴とする前記<1>乃至前記<
5>のいずれかに記載のインクジェット画像記録材料。 <7> 記録媒体に記載すべき画像を表わす画像情報に
基づいてインクジェット方式によりロール状に予め装填
してなる画像記録材料から搬送し、連続して画像を記録
する画像記録方法であって、前記画像記録材料が請求項
1乃至請求項6のいずれかに記載の画像記録材料である
ことを特徴とする画像記録方法。
【0011】
【発明の実施の形態】−インクジェット画像記録材料− 図1は、本発明のインクジェット画像記録材料の好まし
い一実施の形態を示す要部断面図である図1において、
10は支持体、12は下塗り層、14はインク画像受像
層、16は画像保護層、18はバックコート層である。
【0012】[支持体]本発明の画像記録材料における
支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透
明支持体、紙等の不透明材料よりなる不透明支持体のい
ずれをも使用できる。色材受容層の透明性を生かす上で
は、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いるこ
とが好ましい。
【0013】前記透明支持体に使用可能な材料として
は、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使
用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ま
しい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、
ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポ
リエステル類が好ましく、ポリエチレンテレフタレート
は特に好ましい。前記透明支持体の厚みとしては、特に
制限はないが、取り扱い性の点で、50〜200μmが
好ましい。
【0014】高光沢性の不透明支持体としては、インク
画像受容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度
を有するものが好ましい。上記光沢度は、JIS P−
8142(紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に
記載の方法に従って求められる値である。具体的には、
下記支持体が挙げられる。
【0015】例えば、アート紙、コート紙、キャストコ
ート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等
の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート
(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セ
ルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート
等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
アミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有さ
せて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていて
もよい。)高光沢性のフィルム;或いは、前記各種紙支
持体、前記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高
光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含
有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体が
挙げられる。更に、白色顔料含有発泡ポリエステルフィ
ルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸
により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げること
ができる。
【0016】また、前記支持体には、コロナ放電処理、
グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施した
ものを使用してもよい。
【0017】原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレン
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/
又は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他の
LLDPEやポリプロピレン等も一部使用することがで
きる。
【0018】特に、インク画像受容層を形成する側のポ
リエチレン層は、写真用印画紙で広く行われているよう
に、ルチル又はアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレ
ン中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好
ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチ
レンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜1
3質量%がより好ましい。
【0019】ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用い
ることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し
出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理を行
って通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目
面を形成したものも使用できる。
【0020】本発明において、画像記録材料が銀塩カラ
ー感材並みの品質を得るには現用バライタ紙やWP(原
紙の両面に熱可塑性樹脂を被覆した支持体)など白色
度、並びに平滑度が高い基材を用いるがよい。また、画
像形成後、支持体自体が酸素遮断性となる基材が好まし
い。
【0021】[下塗り層]前記支持体上には、支持体と
インク画像受像層との密着性が高めるために下塗り層を
設けることが望ましい。下塗り層には、支持体の表面と
インク画像受容層との密着性がよいポリビニルアルコー
ル又はその変性体、ゼラチン又はその変性体など親水性
樹脂が用いられ、架橋硬化剤や、熱可塑性樹脂ラテック
スなど混用するがよい。このような下塗り層を設けるこ
とによって支持体とインク画像受像層層との密着と、水
吸収性を高めることができる。また、下塗り層には、硫
酸バリウムなどの白色顔料、蛍光増白剤、酸化防止剤や
光安定剤などを混用することもできる。
【0022】[インク画像受容層]インクジェットによ
り賦与されたインクを滲み少なく吸収し、染料を吸着し
画像を保持する機能をもつ層である。主として染料を吸
着する無機顔料、インク透過性がよく、顔料吸着を阻害
しないバインダー、さらに画像を保護する熱可塑性樹脂
ラテックスなどが用いられる。水の吸収を強化し、特定
の層に画像形成用染料を吸着固定し、滲み、ビーディン
グの少ない画像を得るためには、インク画像受像層とし
て2層以上の多層構造とをすることが望ましい。例え
ば、支持体に近い方の層(第1の層)に吸水性の層を設
け、支持体から遠い方の層(第2の層)に染料を吸着固
定するための層を設けることが望ましい。
【0023】染料を吸着する無機顔料として、シリカ、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイソウ土、珪酸カ
ルシウム、コロイダルシリカ、アルミナ、擬ベーマイ
ト、コロイダルアルミナ、アルミナ水和物など公知のも
のが用いられる。特にアルミナ水和物、シリカ、コロイ
ダルシリカなどが好ましい。これらの無機顔料は、イン
ク画像受容層中で空隙状に構成されて染料を吸着し、イ
ンクの滲みを防止することができる。
【0024】アルミナ水和物としては、アルミニウムア
ルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分
解などの公知の方法で製造できる。その形状は繊毛状ま
たは針状、板状、紡錘状等特に限定されず、また、配向
性の有無も問わない。本発明で使用するアルミナ水和物
は、工業的に市販されているもの、もしくはそれらの原
料から加工されたもの等を使用することができ、これら
アルミナ水和物の特徴として透明性、光沢性、染料定着
性の高いものでかつ、被膜形成時にクラック等の入ら
ず、塗工性の良いものであればさらに良い。工業的に市
販されているものとしては、例えば、触媒化成社製のA
S−2、AS−3、日産化学社製の520等が挙げられ
る。これらのアルミナ水和物は、通常粒子径が1μm以
下と細かいものであり、優れた分散性を有するものであ
るため、記録媒体に非常に良好な平滑性、光沢性を持た
せることができる。
【0025】無機顔料を結着するためのバインダーとし
ては、水溶性高分子の中から自由に選択することができ
る。例えば、ポリビニルアルコールまたはその変性体、
澱粉またはその変性体、ゼラチンまたはその変性体、カ
ゼインまたはその変性体、アラビアゴム、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導
体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタ
クリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共
重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチ
レン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテッ
クス、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル共重
合体などが好ましい。これらのバインダーは単独あるい
は複数種混合して用いることができる。
【0026】無機顔料、特にアルミナ水和物とバインダ
ーの混合比は、質量比で、好ましくは1:1〜30:
1、より好ましくは5:1〜25:1の範囲から任意に
選択できる。バインダーの量が上記範囲よりも少ない場
合はインク画像受容層の機械的強度が不足する場合があ
り、ひび割れや粉落ちが発生する傾向がある。また、無
機顔料、特にアルミナ水和物に対するバインダーの混合
比が上記範囲よりも多い場合は細孔容積が少なくなって
インクの吸収性が低下する場合がある。
【0027】インク画像受容層を形成するための塗工液
には、アルミナ水和物及びバインダーに加え、必要に応
じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性
剤、界面活性剤、消泡剤、耐水化剤、離型剤、蛍光増白
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加することも可
能である。
【0028】無機顔料、特にアルミナ水和物の基材への
塗工量としては、染料定着性をもたせるためには10g
/m2以上が好ましく、基材がインク吸収性を有しない
場合、塗工量としては30〜50g/m2の範囲がより
好ましく、基材がインク吸収性を有する場合、塗工量と
しては20〜40g/m2の範囲がより好ましい。塗工
・乾燥方法は特に限定されないが、必要に応じてアルミ
ナ水和物及びバインダーに焼成処理を施す等も可能であ
る。かかる焼成処理を施すことにより、バインダー架橋
強度が上がり、インク受容層の機械的強度が向上し、ま
た、アルミナ水和物層の表面光沢が向上する。
【0029】また、インク画像受像層には、無機顔料と
してシリカ、コロイダルシリカをアルミナ水和物と同様
に多孔性構造として用いることもできる。この場合、バ
インダーとして、例えば、特開昭61−10483号公
報に記載のものに加え、カチオン性変性ポリビニルアル
コール又はその共重合体を用いることができる。
【0030】[画像保護層]画像保護層は、インク画像
受像層上に設けられ、インク画像受像層の物理的強度の
保護や画像の耐久性、耐候性を改良し、また、後述のバ
ックコート層と相俟ってインクジェット記録画像記録材
料の搬送性、ロール状形態としたときのインク画像受像
層の接着による剥離等を防止する役目を果たす。画像保
護層は、熱可塑性樹脂ラテックスを用いた多孔性樹脂層
を形成し、かつ、ラテックスは特定の粒子分布を有する
ことが望ましい。樹脂ラテックスの平均粒子径は0.1
ないし10μm、好ましくは0.3ないし5μm、さら
に好ましくは0.3ないし3μmである。分布は単分散
分布が好ましく、その平均粒子径の±2/3の域に、好
ましくは±1/3の域に90%以上の粒子が入る程度の
均一な粒子のラテックスが好ましい。特にラテックスの
微細粒子が入らないことが好ましい。熱可塑性樹脂ラテ
ックスは、その粒子固形分が約10ないし60質量%程
度が好ましく、インク透過性を阻害せず、画像形成後の
加熱処理により透明樹脂被膜になるものが望ましい。
【0031】画像保護層に用いられる熱可塑性樹脂に
は、画像記録時の加熱処理により非孔質化して造膜し、
画像を保護する特性を持つ樹脂、特に高い紫外線吸収を
持つ成分を含む樹脂が好ましい。例えば、塩化ビニル
系、塩化ビニリデン系、スチレン系、アクリル系、ウレ
タン系、ポリエステル系、エチレン系のいずれかの材料
または塩化ビニル−酢酸ビニル系、塩化ビニル−アクリ
ル系、塩化ビニル−塩化ビニリデン系、塩化ビニリデン
−アクリル系、SBR系、NBR系などのラテックス、
これらの2元以上の共重合体のラテックス、例えばSB
R系/NBR系混合物や塩化ビニル−アクリル系/酢酸
ビニル系混合物などのラテックスが挙げられる。また共
役二重結合成分を含む成分は50%以下が好ましい。
【0032】画像保護層には、シリカゾルなど10〜3
0質量%混合するのがよい。インク画像受容層との密着
を強化し、ビーディングなど阻止し、鮮鋭度を改善する
効果がある。
【0033】また、画像保護層には、インク画像受容層
との密着の適正化や、鮮鋭度の改善、また画像保護層の
物理的強度の保持などのため、インク画像受容層に用い
る親水性バインダー、例えばポリビニールアルコールな
どを添加するのが好ましい。
【0034】画像保護層の塗膜量は、画像形成、加熱処
理、好ましくは平滑化処理後、充分な表面光沢を与え、
画像保護の機能を発揮する厚さを与える量で、好ましく
は乾燥塗布膜が1μm〜10μmになる量が好ましい。
平滑化処理とは、加熱造膜処理後、略そのTg温度近く
で、表面が平滑なロール加圧し、平滑化する処理であ
る。画像保護層を作成する塗工液には、必要に応じて分
散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界
面活性剤、消泡剤、耐水化剤、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤などを添加することも可能である。
【0035】[バックコート層]バックコート層は、イ
ンク画像受容層のある面と反対側の支持体面に設けられ
る。バックコート層を設けることにより、画像記録工程
での記録紙の搬送性を改良し、実質的にインク画像受容
層の保護、及び画像保護層の機能の簡易化により、画像
記録処理工程の異常事象を軽減することができる。
【0036】バックコート層に用いられる親水性バイン
ダーは、支持体又は表面処理面と密着性のよいバインダ
ーが用いられ、バックコート層塗布液は、支持体に下塗
り処理した後に塗布することが望ましい。親水性バイン
ダーとしては、例えば、ゼラチン又はその変性体、カゼ
イン又はその変性体、ポリビニールアルコール又はその
変性体、ポリビニールピロリドン、ポリエチレンオキサ
イド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルローまたはかれらの誘導
体など、単独あるいは複数種を混合して用いることもで
きる。バックコート層の密着性や物理的強度を高めるた
め、バインダーに対する硬化剤を用いるのがよい。例え
ば、ポリビニールアルコール又はその共重合体、または
他のポリマーにほう酸又はその塩等の硬化剤が用いるこ
とができる。また、ゼラチン又はその変性体にはエポキ
シ系化合物などの公知の硬化剤を用いることができる。
【0037】記録材料の搬送性を改良するため、マット
剤、すなわち、バックコート層の膜厚に対し充分に大き
い粒子サイズの樹脂ラテックス又は無機顔料粒子などの
分散物を使用することができる。マット剤の平均粒子径
は、バックコート層の乾燥膜厚より大きい0.5μm〜
30μmが好ましく、より好ましくは0.5μm〜10
μmであって、また、単分散性のものが好ましい。その
量はバックコート層の表面1mm2当り10〜30程度の
凸部を与えるものが好ましい。
【0038】記録材料のロール状形態での密着性などを
改良するため、潤滑剤、例えばシリコーン油系又はフッ
素系界面活性剤などの分散物又は界面活性剤として用い
る。特にこれらの界面活性剤と前記マット剤と併用する
のが望ましい。バックコート層の膜厚は0.2μm〜1
0μm、好ましくは0.2μm〜5μm程度である。
【0039】本発明によるインクジェット方式の画像記
録材料は、特に高品質のカラー画像の記録に用いるのが
よい。銀塩撮影感材の現像処理システムによって得られ
た画像、高品質のカラーディジタルカメラなどから得ら
れた画像情報に基づいてインクジェット方式により、特
に連続して記録する画像記録システムに用いるのがよ
い。
【0040】−画像記録方法−本発明の画像記録方法
は、上記したインクジェット方式の画像記録材料を用い
ることにあり、特に本発明のインクジェット方式の画像
記録材料を用いて、インクを印字後、加熱処理すること
が望ましい。この加熱処理は、熱可塑性樹脂粒子を含む
多孔質層からなるインク画像受像層を非孔質化するに必
要な温度条件、処理時間で処理することが好ましく、こ
のような処理によって、インク画像受像層の耐水性、耐
光性等の耐候性が良好となり、画像に光沢を付与するこ
とができると共に、印字され、多孔質層のインク画像受
像層に浸透したインクを非孔質化によってインク画像受
像層中に吸着固定することによって、印字物の長期保存
を可能とする。
【0041】この時の加熱処理温度としては、熱可塑性
樹脂粒子の流動温度以上、より好ましくは最低造膜温度
(MFT)以上であることが望ましく、熱可塑性樹脂の
種類によっても異なるが、最低造膜温度(MFT)は、
主として用いられる画像保護層が加熱処理によって造膜
し透明になる温度で、処理時間にも依存する。
【0042】また、加熱処理温度は、同時に画像保護層
を非孔質化し、透明化されることが好ましく、この場
合、画像保護層を構成する熱可塑性樹脂粒子の樹脂のT
gと熱可塑性樹脂ラテックスの最低造膜温度(MFT)
の差が10℃以下の樹脂ラテックスを用いることが望ま
しい。前記Tgと熱可塑性樹脂ラテックスの最低造膜温
度(MFT)との差が10℃よりも大きいと、十分に均
一な保護膜が形成できない。したがって、加熱処理温度
は熱可塑性樹脂ラテックスの種類等により異なるが、あ
まり加熱処処理温度が高すぎると、処理後のカール等の
問題、あるいは加熱エネルギーを多く使う点で不利であ
る。一方、加熱処理温度が低くすぎると、保護層の形成
が不十分でムラが生じる問題等が発生する。加熱処理温
度は、概ね60〜180℃が好ましく、より好ましくは
80℃〜130℃である。
【0043】このような画像記録方法を適用する手段と
しては、少なくとも本発明の画像記録材料にインクを印
字した後、印字された画像記録材料を所定の温度で加熱
処理できる手段を有することが望ましく、さらにロール
状形態のインクジェット記録画像記録材料を装填でき、
かつこのロール状形態のインクジェット記録画像記録材
料を巻き戻しながら、印字できる画像記録システムが望
ましい。
【0044】また、本発明によるインクジェット方式の
画像記録材料は、特に高品質のカラー画像の記録に用い
るがよい。この場合、画像記録装置の中に上記の加熱処
理手段を有し、かつ、ロール状形態のインクジェット記
録画像記録材料を装填でき、かつこのロール状形態のイ
ンクジェット記録画像記録材料を巻き戻しながら、印字
できる画像記録装置であって、銀塩撮影感材の現像処理
システムによって得られた画像、高品質のカラーディジ
タルカメラなどから得られた画像情報に基づいてインク
ジェット方式により、特に連続して記録する画像記録シ
ステムに用いるがよい。例えば特願平2000−361
518号記載の画像記録装置の記録材料として用いるが
よい。
【0045】この画像記録装置は、図2に示すように、
インクジェットプリンタ20は筐体20Aが略箱形とさ
れており、筐体20Aの一端部には、長尺状の画像記録
材料70をリール72Aに巻き取られた状態で収納する
マガジン72がセットされる。マガジン72が筐体20
Aにセットされた状態で、リール72Aは、減速機構を
介して引出搬送用モータと連結され(何れも図示省
略)、引出搬送用モータが駆動されることで回転され
る。これにより、画像記録材料70がマガジン72から
引き出される。
【0046】マガジン72から引き出された画像記録材
料70は、画像記録材料70の引出方向下流側に配列さ
れた搬送ローラ対74、76,78,80,82により
筐体20Aの他端側へ向けて搬送される。搬送ローラ対
74は引出搬送用モータの駆動力で回転駆動され、搬送
ローラ対76,78,80,82は同期搬送用モータ
(図示省略)の駆動力で回転駆動される。
【0047】また、搬送ローラ対74,76の間には図
示しないループ形成機構が設けられており、このループ
形成機構により搬送ローラ対74,76の間に画像記録
材料70のループが形成される。ループ形成位置の近傍
には、ループ形成位置を挟んで対向する発光素子と受光
素子の対から成るループセンサ84が、高さ位置の異な
る2箇所に各々設けられている。
【0048】引出搬送用モータ、同期搬送用モータ、ル
ープ形成機構、及び搬送ローラ対74、76,78,8
0,82は記録材料搬送部62を構成しており、プリン
タ制御部56は、ループ形成機構によって画像記録材料
70のループが一旦形成された後は、上側に位置してい
るループセンサ84が記録材料70のループを検知しな
い状態(発光素子から射出された光が記録材料によって
遮蔽されることなく受光素子で受光される状態)になる
と、引出搬送用モータを駆動してリール72A及び搬送
ローラ対74を回転させることで、マガジン72からの
画像記録材料70の引き出しを開始し、下側に位置して
いるループセンサ84が画像記録材料70のループを検
知すると(発光素子から射出された光が記録材料70の
ループの最下部によって遮蔽されることで受光素子で受
光されない状態になると)、引出搬送用モータの駆動を
停止してマガジン72からの画像記録材料70の引き出
しを停止することを繰り返す。
【0049】上記のループを形成することで、ループの
下流側ではマガジン72からの画像記録材料70の引き
出しと非同期に画像記録材料70を搬送することが可能
になる。このため、プリンタ制御部(図示省略)は、ル
ープの下流側では記録ヘッド60による画像記録材料7
0への画像記録に同期して画像記録材料70が搬送され
るように、同期搬送用モータを駆動して搬送ローラ対7
6,78,80,82を回転駆動させる。
【0050】搬送ローラ対76,78の間の上方には記
録ヘッド60が配置されている。記録ヘッド60は画像
記録材料70の搬送路の近傍に配置されている。搬送ロ
ーラの82の下流側には、長尺状の画像記録材料70を
個々の情報を単位として切断するカッタが100が設け
られている。カッタ100によって画像毎に切断された
画像記録材料70は筐体20Aに設けられたトレイ10
2に排出される。
【0051】複数のメインタンク(図示省略)には互い
に異なる色のインク(例えばC,M,Y,BK)が貯留
されており、インク室を介して各ノズル列に供給され
る。これにより、各ノズルからはノズル列毎に互いに異
なる色のインクが吐出されるようになっている。
【0052】搬送ローラ80、82の間には、画像記録
材料70に記録されたカラー画像(出力画像)の読取を
行なう3ラインCCDセンサ(エリアセンサを用いても
よい。)98が配置されている。CCDセンサ98は画
像読取部の一部を構成しており、CCDセンサ98から
出力された画像信号は、画像読取部に含まれる増幅器、
A/D変換器、暗補正等の補正を行なう補正部を経て出
力画像を表す出力画像データとしてプリンタ制御部に入
力されるようになっている。
【0053】一方、ノズルからインクを吐出させるため
の吐出方式としては、公知の種々の吐出方式の中から任
意の方式を採用可能であり、例えば代表的な方式とし
て、インク室に付設した圧電素子にパルス電圧を印加し
て圧電素子を変形させることでインク室内のインク液圧
を変化させ、このインク液圧の変化を利用してノズルか
らインク滴を吐出させる圧電素子方式や、インク室内に
設けた加熱素子によってインクを加熱し、この加熱によ
ってインク室内に発生したバブルによりノズルからイン
ク滴を吐出させるサーマル方式等を採用することができ
る。なお、記録ヘッド60にはノズルの吐出口の詰まり
を解消するために、負圧を発生させることで記録ヘッド
60内部の全てのインク室内のインクを吸引するポンプ
112も取付けられている。
【0054】本発明の画像記録材料を図2に示す画像記
録装置に適用した場合、リール状系形態で装填された画
像記録材料70をマガジン72から取出して画像記録装
置内を搬送するに際しては、画像記録材料70の裏面に
設けたバックコート層にマット剤及び/又は潤滑剤を含
有しているので、バックコート層と画像保護層とが密着
して搬送不良が生じることがなく、画像記録材料が画像
記録装置内を正常に搬送され、搬送不良に起因する画像
不良が生じることがない。また、画像記録材料70に記
録ヘッド60からインクを印字した後、加熱処理部64
で加熱処理することによって多孔質を非孔質化できる結
果、画像記録材料70の表面の面状性、透明性を向上さ
させ、かつ印字されたインクをインク画像受像層内に吸
着固定することによって画像記録材料の耐久性、耐候性
等を向上させ、画像の鮮鋭化を図ることができる。
【0055】
【実施例】本発明の実施例を説明するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 [実施例1] 1.本発明のインクジェット方式の記録材料の作製 1.1支持体上にバックコート層と下塗層との作製 (バックコート層の作製)通常のカラー印画紙の製造に
用いられる構成のポリエチレン両面ラミネートした紙支
持体(厚み100μm)を用いた。この表面の両面にコ
ロナ放電処理を施す。
【0056】(1)バックコート層の作製 5質量%ゼラチン水溶液にエポキシ系硬化剤の0.3質
量%を加え、さらに平均粒子径約5μの変性ポリエチレ
ンの単分散分布粒子(住友化成品工業製)の約3質量%
を加えた。さらに、含フッ素アクリル樹脂系水性エマル
ジョン(旭硝子製)の0.1質量%を添加、攪拌してバ
ックコート層用塗液を得た。この塗液を前記支持体の裏
面に塗膜し、約5μm厚のバックコート層を作製した。
【0057】(2)下塗り層の作成 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む5質量%
ゼラチン水溶液にエポキシ系硬化剤の0.3質量%相当
を加えた下塗り層用塗液を得た。この塗液を支持体に表
面に塗膜し、約0.5μm厚の下塗り層を作製した。
【0058】1−2 インク画像受容層の作製 アルミニウムイソプロキシドの加水分解膠法で合成した
(020)面方向の結晶厚さ80ミクロン、2次凝集粒
子直径1.5〜4ミクロンのベーマイトゾル100質量
部に、ポリビニールアルコール11質量部(いずれも固
形分換算)と水を加え、インク画像受容層用塗工液とし
た。この塗工液を、乾燥膜厚が30μmの塗膜となるよ
うに前記下塗り層面上に塗布した。このようにして作っ
た塗工膜はアルミナ水和物多孔質層の細孔径が50nmの
透明な多孔質膜となっていた。
【0059】1−3 画像保護層の作成 (1)アクリロニトリル/塩化ビニリデン/アクリル酸
(質量比15/79/6):(P−1)の合成 400mlのナス型フラスコに(1)230gの蒸留
水、(2)0.8gのTriton−770、(3)1
2.34gのアクリルニトリル、(4)4.93gのア
クリル酸、(5)64.96gの塩化ビニリデン、
(6)0.204gのメタ重亜硫酸カリウム、及び
(7)0.102gの過硫酸カリウムを順に添加した。
このフラスコをシールし、30℃の振とうし、18時間
入れた。この重合混合物を室温において減圧下で15分
間揮発性残留モノマーを除去した。(Tg:46℃) 乳化剤のTriton−770の量と振とうの速度を変
えて得られたラテックスの粒子径と分布をマイクロトラ
ックUPA(日機装(株)製)で測定し、目的にあった
ものを選択した。試料P−1は、平均粒子径約0.8μ
m、0.5〜1.1μmの径域に90%以上の粒子が入
る単分散分布性樹脂ラテックスである。
【0060】(2)熱可塑性樹脂ラテックス試料P−1
に、ポリビニールアルコールの8質量%相当量と、平均
粒子径約0.05μmのシリカゾルの2質量%を混合し
て、塗工液とし、50℃で乾燥し約6μm厚の多孔質樹
脂層を塗膜した。記録材料試料No.1を得た。
【0061】[比較例1]前記試料No.1の作製の工
程において、バック層を設けない以外は試料No.1の
作製と同様にして、比較記録材料試料aを得た。
【0062】2.画像作製 本発明により得たインクジェット方式の画像記録材料N
o.1を用い、支持体のローラーに連続して記録できる
ようにつらねて接続し、ローラー形態とし、図1に画像
記録装置に装填した。
【0063】第2図に示す構成図において、富士写真フ
イルム(株)製カラーネガフィルムsuperia40
0を用いたカラーネガ画像を持つフィルムを、フィルム
スキャナー(12)を用い、A/D機構により、ディジ
タル情報化され、画像処理装置(18)により補正、修
正され、インクジェットプリンター(20)の画像デー
タ蓄積部に入力される。本発明による画像記録材料は、
インクジェットプリンター(20)のマガジン(72)
に、リール(72A)に巻かれたリーダーバンドと結合
して、収納される。記録材料は、ローラー(74、7
6)を通し、またループセンサー(84)を通して記録
ヘッド(60)に適合するよう設定される。画像データ
ー蓄積部に入力した画像情報は、プリンター制御部を通
り、記録ヘッド(60)の各レベルから夫々異なる色の
インクC,M,Y,BKが吐出され画像を形成する。イ
ンク画像を得た記録材料は縁端ローラー(78)で加
熱、乾燥部(64)に送られ、約120〜140℃で熱
処理し、ローラー(80、82)により、CCDセンサ
ーで画質をチェックして送られ、カッター(100)で
所定サイズに切断され、トレイ(102)に送られる。
【0064】3.評価 3−1 評価項目 (1)搬送性 前記の画像データー蓄積部に入力された画像情報を接続
し、ロール形態とし、連続して10部記録し、その搬送
性の順否を観察した。 (2)耐摩擦性 記録材料を画像保護層とバックコート層とを合わせるよ
うに積み重ね、1kgの重みをのせ、中途の材料を取り
出し、その摩擦の程度を目視観察する。 (3)画質 得た画像を、目視比較観察により色相、シャープネス、
キズの有無を観察する。 (4)耐候性 画像記録物を屋外(直射日光下を含む)に10日間放置
し、画像の変化を目視観察した。 評価 ; ◎ 特に優れている ○ より優れている △ 同等(実用上やや劣るが使用可) × 劣る 3−2 評価結果
【0065】
【表1】
【0066】[実施例2〜実施例4]実施例1の画像記
録材料試料No.1において、バック層の構成を表2に
示す如く変えた他は同様にして画像記録材料No.2、
画像記録材料No.3、画像記録材料No.4を得た。
実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】[実施例5]画像記録材料No.1におい
て、次の点を変更し、画像記録材料No.5を得た。画
像保護層において、下記熱可塑性樹脂試料P−2に平均
粒子径約0.05μmのシリカゾルの2質量%を混合
し、塗工液を作り、60℃で乾燥し、約5μm厚の多孔
質樹脂層を塗膜した。 バックコート層の作製 ポリビニールアルコール水溶液にメタ硼酸ナトリウムの
約0.2質量%を加え、さらに変性ポリスチレン単分散
分布の平均粒子径6μのラテックスの約3質量%を加
え、含フッ素アクリル樹脂水性エマルジョンの0.1質
量%を添加し、塗工液を得た。この塗工液を用いて支持
体の裏面側に約5μm厚のバックコート層を設けた。画
像記録材料試料No.5を得た。 試料P−2 アクリルニトリル/塩化ビニリデン/アク
リル酸 質量比 39/69/2(Tg79℃)
【0069】[比較例2] 記録比較材料bの作製 記録材料試料No.5において、インク画像受容層の裏
面に、約5μm厚みのポリビニールアルコールのバック
コート層を設けた以外は試料No.5と同様であった。
評価結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】[比較例3] 記録比較試料Cの作製 記録材料試料No.5において、バックコート層を設け
ない以外は同様にして、比較材料Cを得た。
【0072】
【発明の効果】本発明のインクジェット画像記録材料及
び画像記録方法によれば、インクジェット方式による画
像を連続して(フォトフィニッシングによるプリント作
製のように)、ロール形態にした画像記録材料から搬送
し、迅速に能率的に記録できる。特定のバックコート層
を設けているので、ロール形態でのインク画像受容層と
バックとの密着を阻止し、画像層を保護し、異常発生な
く搬送でき、品質のよい画像を連続して安定に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット画像記録材料の好ま
しい一実施の形態を示す用図断面図である。
【図2】 本発明の画像記録方法用いられる画像記録シ
ステムの例を示す概略的構成図である。
【符号の説明】
10 支持体 12 下塗り層 14 インク画像受像層 16 画像保護層 18 バックコート層 20 インクジェットプリンタ 60 記録ヘッド 64 加熱処理部 70 画像記録材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 HA46 2H086 BA14 BA15 BA16 BA24 BA31 BA33 BA34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体一方の面にインク画像受像層を有
    し、ロール状形態で記録システムに装填されるインクジ
    ェット方式用の画像記録材料であって、バックコート層
    がマット剤及び/又は潤滑剤を含有することを特徴とす
    るインクジェット画像記録材料。
  2. 【請求項2】 前記インク画像受容層面上に、最低造膜
    温度(MFT)が50℃以上をもつ熱可塑性樹脂ラテッ
    クスを含む多孔性樹脂構造を有する画像保護層を設けて
    なることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    画像記録材料。
  3. 【請求項3】 前記インク画像受容層が、無機微粒子か
    らなる複数の多孔質構造を有する層からなることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット
    画像記録材料。
  4. 【請求項4】 前記インク画像受容層が、微粒子シリカ
    及び/又はアルミナ水和物と親水性バインダーとを含む
    多孔構造を有する少なくとも2層有することを特徴とす
    る請求項3に記載のインクジェット画像記録材料。
  5. 【請求項5】 前記マット剤が、バックコート層の厚み
    よりも平均粒径が大きいサイズの樹脂ラテックスまたは
    無機微粒子からなることを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載のインクジェット画像記録材料。
  6. 【請求項6】 前記潤滑剤が、シリコーン系又はフッ素
    系の界面活性剤であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載のインクジェット画像記録材
    料。
  7. 【請求項7】 記録媒体に記載すべき画像を表わす画像
    情報に基づいてインクジェット方式によりロール状に予
    め装填してなる画像記録材料から搬送し、連続して画像
    を記録する画像記録方法であって、前記画像記録材料が
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像記録材料
    であることを特徴とする画像記録方法。
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