JP2003071313A

JP2003071313A - ガラス破砕装置

Info

Publication number: JP2003071313A
Application number: JP2001268797A
Authority: JP
Inventors: Akio Fujino; 昭夫藤野; Masahiko Horio; 正彦堀尾; Toru Kudo; 透工藤
Original assignee: A G C ATSUKUSU KK; C Atsukusu Kk AG; Asahi Glass Co Ltd
Current assignee: A G C ATSUKUSU KK; C Atsukusu Kk AG; AGC Inc
Priority date: 2001-09-05
Filing date: 2001-09-05
Publication date: 2003-03-11

Abstract

(57)【要約】【課題】容易にカレット化が行え、しかも単純な構造
で、安価であり、さらには複層ガラスに適用した場合に
は、ガラスカレットとスペーサやシール材等との分別も
容易に行うことができる硝子破砕装置を提供すること。【解決手段】格子状の桟５ａ，５ｂを有する破砕フレー
ム５を備え、板状ガラスを前記破砕フレーム５の桟上に
落下させ、該桟で板状ガラスを破砕させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はガラス破砕装置に係
り、詳しくは、板ガラスの破砕装置、特には複層ガラス
の破砕に適したガラス破砕装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】産業廃棄物となったガラス製品は、当該
ガラス製品を破砕してカレット化し、溶融することによ
り、所望のガラス製品としてリサイクル使用することが
できる。ガラス製品のカレット化は、一般に、人手によ
りハンマー等を用いてガラス製品を破砕したり、地面、
コンクリート面等にガラス製品を落下させて破砕したり
することが行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年普
及している複層ガラスの場合には、それを単に地面，コ
ンクリート面等に落下させるだけでは、下面側のガラス
板には割れ筋が入るが、上面側のガラス板は割れずにそ
のまま残ってしまう場合がある。このような場合には、
上面側のガラス板にも割れ筋を入れた後に、棒状のもの
で叩いてガラス板を破砕してカレット化しており、破砕
作業が煩雑であった。

【０００４】また、複層ガラスは、周辺にスペーサやシ
ール材が配設されているため、リサイクルに際しては、
このような複層ガラスを破砕してガラスカレットとスペ
ーサやシール材とを分離しなければならないが、その分
別作業も極めて煩雑になっていた。

【０００５】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、容易にカレット化が行え、しかも単純な構造で、安
価であり、さらには複層ガラスに適用した場合には、ガ
ラスカレットとスペーサやシール材等との分別も容易に
行うことができるガラス破砕装置を提供することを目的
としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項１のガラス破砕装置では、格子
状の桟を有する破砕フレームを備え、板状ガラスを前記
破砕フレームの桟上に落下させ、該桟で板状ガラスを破
砕させるようにしたことを特徴としている。

【０００７】この発明のガラス破砕装置によれば、破砕
フレーム上に落下した板状ガラスは、桟に衝突し、該桟
に対応する部分に応力集中が生じ、それによって破砕さ
れる。

【０００８】特に、複層ガラスの場合には、破砕された
カレットは、桟の間から下方へ落下し、周辺のスペー
サ，シール部材等が桟上に残される。

【０００９】また、本発明に係る請求項２のガラス破砕
装置では、請求項１に記載の発明において、前記桟の上
面に、長手方向に垂直な断面が山形を成す凸条を形成し
たことを特徴としている。

【００１０】この発明のガラス破砕装置によれば、桟に
衝突した板状ガラスが凸条により大きな応力集中が生じ
るので、破砕が確実に行われる。

【００１１】また、本発明に係る請求項３のガラス破砕
装置では、請求項１または２に記載の発明において、前
記桟の適宜箇所に、該桟よりも高さの高い突起を配設し
たことを特徴としている。

【００１２】この発明のガラス破砕装置によれば、破砕
フレーム上に落下した板状ガラスは、先ず突起に衝突
し、該突起によって生じるより大きな応力集中によって
破砕され、次いで桟に衝突し、該桟によって生じる応力
集中によってさらに細かく破砕される。

【００１３】また、本発明に係る請求項４のガラス破砕
装置では、請求項３に記載の発明において、前記突起を
前記桟の交点に配設したことを特徴としている。

【００１４】この発明のガラス破砕装置によれば、突起
が板状ガラスの衝撃によっても撓むことなく強固に支持
され、破砕力が低減されることはない。

【００１５】また、本発明に係る請求項５のガラス破砕
装置では、請求項１，２，３または４に記載の発明にお
いて、前記破砕フレームをホッパーの上部であって、且
つホッパー上部の開口を塞ぐように設置したことを特徴
としている。

【００１６】この発明のガラス破砕装置によれば、破砕
されたカレットはホッパーによって集められ、該ホッパ
ーの下方に置かれたカレット収容容器等に案内される。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るガラス破砕装置の好ましい実施の形態について説明す
る。

【００１８】図１は本発明に係るガラス破砕装置を概念
的に示した斜視図であり、図２はその要部であるガラス
破砕フレームを備えたホッパーを示した斜視図である。

【００１９】このガラス破砕装置では、門型に架設され
た機枠１の天井に作業用スペース２が形成されている。
そして、作業用スペース２の中央部には矩形状の孔３が
形成され、該孔３にはホッパー４の上端部が取付けられ
ている。

【００２０】このホッパー４の上部開口４ａには、該開
口４ａを塞ぐように、ガラス破砕フレーム５が設置され
ている。破砕フレーム５は、図２に示したように、縦桟
５ａと横桟５ｂとを格子状に配置させて一体化するとと
もに、縦桟５ａの上面に断面が三角形の凸条５ｃを形成
しており、さらに、縦桟５ａと横桟５ｂとの交点に円柱
形の突起６を配設している。尚、図示した例は、縦桟５
ａの上面に凸条５ｃが形成されているが、縦桟５ａでは
なく横桟５ｂに凸条５ｃを形成してもよいし、また縦桟
５ａと横桟５ｂの両方に凸条５ｃを形成してもよい。突
起６と凸条５ｃの高さとしては、例えば突起６を５０ｍ
ｍ、凸条５ｃを２０ｍｍにして、突起６と凸条５ｃとの
高さの差を３０ｍｍにすることが好ましい。また、縦桟
５ａと横桟５ｂとで形成される格子孔５ｅの寸法は、破
砕されたガラスカレットが破砕フレーム５に堆積されな
い大きさにすることが必要であり、例えば格子孔５ｅの
一辺が４００ｍｍ程度が好ましい。ガラス破砕フレーム
５の材質としては、ＳＵＳが好ましいが、破砕されたガ
ラスカレットにニッケル成分が混入すると、ガラスの再
生時にＮｉＳを生成する要因になるので、ニッケル系の
ＳＵＳの使用は避けることが好ましい。

【００２１】このように構成されたガラス破砕装置で
は、以下のようにして、板状ガラスが破砕される。

【００２２】破砕される複層ガラス、板ガラス、強化ガ
ラス、その他の板状ガラスは、適宜な手段、例えばクレ
ーン，台車等によって作業用スペース２に運び込まれ
る。そして、そのガラスは、作業用スペース２に居る作
業者によって持ち上げられ、好ましくは、板状ガラスを
略水平方向に向けて、板状ガラスを破砕フレーム５に対
して略垂直方向となるようにして破砕フレーム５に落と
される。

【００２３】すると、板状ガラスは、先ず突起６に突き
当たって破壊され、次いで凸条５ｃに当たってさらに細
かく破壊される。そして、破壊されたガラスカレット
は、ホッパー４に落下し、その下に配置されたカレット
収容容器７に収容される。ガラスカレットが適宜量集め
られたカレット収容容器７は、フォークリフト，台車等
によってカレット処理場等に運搬される。

【００２４】なお、板状ガラスが複層ガラスの場合に
は、突起６が下面側のガラス板を割った後に、引き続い
て上面側のガラス板にも当たり、上面側のガラス板も破
壊する。そして、枠を構成するスペーサ、シール等は格
子状の桟５ａ，５ｂ上に残される。

【００２５】なお、上記実施の形態では、突起６を円柱
形に形成しているが、本発明の突起としては、角柱であ
ってもよい。また上記実施の形態では、突起６の上面形
状を平面にしているが、円錐形，角錐形，半球形等の他
の形状であってもよい。また、突起６は破砕フレーム５
の周縁部、コーナ部の適宜の箇所に設けても良い。

【００２６】また、上記実施の形態では、桟５ａの上部
のみを三角形に形成しているが、図３に示した変形例の
ように、桟５ｂの上部にも三角形状の凸条５ｄを形成し
てもよい。

【００２７】また、上記実施の形態または図３に示した
変形例では、縦桟５ａ、横桟５ｂの凸条５ｃ，５ｄを連
続的に形成しているが、それらを不連続的に形成しても
よい。

【００２８】また、上記実施の形態では、縦桟５ａと横
桟５ｂとを直交させて、破砕フレーム５をいわゆる格子
状に構成しているが、必ずしも縦桟５ａと横桟５ｂとを
直交させる必要はなく、桟を交差させてそれらによって
画成される孔が菱形，三角形等の網状に形成してもよ
く、本発明では、それらを含めて格子状と称している。

【００２９】また、上記突起６の配置・高さ・パターン
や、縦桟５ａと横桟５ｂとで形成される格子孔５ｅのサ
イズ、即ち格子のメッシュのサイズ等は、破砕しようと
する複層ガラスの各種のサイズに応じ、且つ最適なカレ
ットサイズになり、更に複層ガラスのガラスカレットの
回収率が高まるように適宜設計することができる。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項１のガラス破砕装置によれば、破砕フレーム上に落下
した板状ガラスは、桟に衝突し、該桟に対応する部分に
応力集中が生じ、それによって破砕されるので、板状ガ
ラスのカレット化が確実に行え、しかも装置が極めて単
純なので、設備費が安価である。

【００３１】また、複層ガラスの場合には、破砕された
カレットは、桟の間から下方へ落下し、周辺のスペー
サ、シール部材等が桟上に残されるので、ガラスと非ガ
ラス部分との分別作業が省ける。

【００３２】また、本発明に係る請求項２のガラス破砕
装置では、請求項１に記載の発明において、前記桟の長
手方向に垂直な断面を三角形に形成し、その角を上方に
向けて配設させたことを特徴としている。

【００３３】この発明のガラス破砕装置によれば、桟に
衝突した板状ガラスに角部が当たるので、より大きな応
力集中が生じ、破砕が確実に行われる。

【００３４】また、本発明に係る請求項３のガラス破砕
装置によれば、破砕フレーム上に落下した板状ガラス
は、先ず突起に衝突し、該突起によるより大きな応力集
中によって破砕され、次いで桟に衝突し、該桟による応
力集中によってさらに細かく破砕されるので、破砕がよ
り確実に行われる。

【００３５】また、本発明に係る請求項４のガラス破砕
装置によれば、桟の交点に設置されるので、突起が強固
に支持され、落下する板状ガラスを変位することなく対
抗できる。

【００３６】また、本発明に係る請求項５のガラス破砕
装置によれば、破砕されたカレットはホッパーによって
集められ、該ホッパーの下方に置かれたカレット収容容
器等に案内されるので、カレットの収集作業が容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るガラス破砕装置を概念的に示した
斜視図である。

【図２】本発明に係るガラス破砕装置の要部であるガラ
ス破砕フレームを備えたホッパーを示した斜視図であ
る。

【図３】本発明に係るガラス破砕装置の要部であるガラ
ス破砕フレームの変形例を示した斜視図である。

【符号の説明】

１…機枠、２…作業用スペース、３…孔、４…ホッパ
ー、４ａ…開口、５…ガラス破砕フレーム、５ａ…縦
桟、５ｂ…横桟、５ｃ，５ｄ…凸条、５ｅ…格子孔、６
…突起、７…カレット収容容器

フロントページの続き (72)発明者堀尾正彦東京都江東区富岡一丁目18番15号エイ・ジー・シーアックス株式会社内 (72)発明者工藤透神奈川県横浜市鶴見区末広町１丁目１番地旭硝子株式会社内Ｆターム(参考） 4D067 CG03 GA08

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】格子状の桟を有する破砕フレームを備
え、板状ガラスを前記破砕フレームの桟上に落下させ、
該桟で板状ガラスを破砕させるようにしたことを特徴と
するガラス破砕装置。
【請求項２】前記桟の上面に、長手方向に垂直な断面
が山形を成す凸条を形成したことを特徴とする請求項１
に記載のガラス破砕装置。
【請求項３】前記桟の適宜箇所に、該桟よりも高さの
高い突起を配設したことを特徴とする請求項１または２
に記載のガラス破砕装置。
【請求項４】前記突起を前記桟の交点に配設したこと
を特徴とする請求項３に記載のガラス破砕装置。
【請求項５】前記破砕フレームをホッパーの上部に、
且つホッパー上部の開口を塞ぐように設置したことを特
徴とする請求項１、２、３又は４に記載のガラス破砕装
置。