JP2003065737A - 表面形状測定装置及びその方法、並びに表面状態図化装置 - Google Patents

表面形状測定装置及びその方法、並びに表面状態図化装置

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JP2003065737A
JP2003065737A JP2001257832A JP2001257832A JP2003065737A JP 2003065737 A JP2003065737 A JP 2003065737A JP 2001257832 A JP2001257832 A JP 2001257832A JP 2001257832 A JP2001257832 A JP 2001257832A JP 2003065737 A JP2003065737 A JP 2003065737A
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Nobuo Takachi
伸夫 高地
Satoru Niimura
悟 新村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遺跡埋蔵物や人体等の測定対象物の表面形状
や模様を迅速に測定できる表面形状測定装置を提供する
こと。 【解決手段】 測定対象物1をステレオ撮影するステレ
オ撮影ユニットを複数有するステレオ撮影部3と、前記
ステレオ撮影ユニットが測定対象物1をステレオ撮影す
る複数の方向毎のステレオ撮影パラメータを記憶する手
段5と、前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記
複数の方向から、前記ステレオ撮影部3により測定対象
物1を撮影して、測定対象物1のステレオ画像を生成す
るステレオ画像生成手段6と、測定対象物1のステレオ
画像から測定対象物1の表面形状を測定する表面形状演
算処理手段7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遺跡埋蔵物、人体、車
両、機械構造物等の表面形状や模様を非接触で三次元的
に測定する表面形状測定装置、表面形状測定方法に関す
る。さらに、本発明は、表面形状測定装置にて測定した
遺跡埋蔵物等の表面形状や模様を図化する表面形状図化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば遺跡埋蔵物の代表例である
土器等の表面形状を計測する場合、人が定規等で測りな
がらスケッチするか、接触式の計測器で土器の表面をな
ぞるようにして形状を計測していた。さらに、スリット
光をあてて撮影したり、レーザー光をあてて計測する非
接触式の表面形状測定装置も用いられている。
【0003】人体の場合も、例えば購買者の体型に合致
した服装のサイズを決定するために、洋服販売店では店
員が購買者の体格寸法を巻尺で測定している。車両、機
械構造物の場合は、設計時の試作品検査、出荷時の製品
検査、定期点検における交換部品の交換時期の判定に、
表面形状測定装置が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遺跡埋
蔵物の表面形状を接触式又は非接触式の表面形状測定装
置で計測する場合、従来の装置では設備価格が高騰する
という課題があった。また、考古学的用途ではさらに遺
跡埋蔵物の模様等の表面状態を図化する必要があるが、
従来の装置では正確な図化が困難であるという課題があ
った。具体的に説明すると、遺跡埋蔵物の測定態様に応
じて以下のような課題がある。 人が計測してスケッチする場合は、模様等の図化には
大変な手間と時間がかかり、熟練を要するにもかかわら
ず図化する人によって個人差が生じるという課題があ
る。また、寸法形状の正確さに欠けるという課題もあ
る。
【0005】接触式の計測器の場合は、計測において
対象物としての遺跡埋蔵物の表面をなぞるという作業に
おいて手間がかかると同時に、計測したあとに遺跡埋蔵
物表面の特徴を見ながら図化する必要がある。 スリット光やレーザー光等の非接触式の表面形状測定
装置では、遺跡埋蔵物の表面が非接触で計測される。し
かし、遺跡埋蔵物の表面形状や模様を図化するときに、
実際の表面形状や模様と計測されたデータを見比べなが
ら図化しなければならず、計測データと表面形状や模様
の位置関係等について正確さにかけているという課題が
あった。
【0006】上記〜に共通するものとして、図面
化した結果は考古学的観点から捉えられている為、実際
の対象物の写真と照らし合わせて見ないと真偽のほどが
わからないという課題があった。 また公共事業や土木建設工事において、埋蔵文化財が
発見されると考古学的な調査が行われるが、考古学的調
査期間が長くなると工事の中断期間が長期化して、土木
建設施設の建設期間が長期化する。代表的な遺跡の場合
には、遺跡埋蔵物の出土点数が5000個程度となり、
図化作業の負担も少なくない。そこで、考古学的調査期
間の短縮は施工者にとって切実な願いとなっており、遺
跡埋蔵物の図化が迅速化されれば、公共の利益に大きく
寄与する。
【0007】また、人体の場合も、購買者の体型を店員
に測定されることは快く感じない購買者も少なくない。
そこで、非接触式の人体の表面形状測定装置を小売店に
設置することも考えられるが、購買者のプライバシーの
問題と、設備投資額が小売店にとっては高額であるた
め、普及していないという課題がある。
【0008】また、車両、機械構造物の場合は、表面形
状測定装置が大変おおがかりなものとなり、計測にも時
間を要しているという課題がある。特に出荷時の製品検
査においては、検査に要する時間が顧客に引き渡す納期
に影響するし、定期点検の場合は限られた点検期間内に
迅速に測定が行われないと、顧客の設備稼動に重大な影
響を与えるという課題があった。
【0009】本発明の第1の目的は、上述する課題を解
決したもので、遺跡埋蔵物や人体等の測定対象物の表面
形状や模様を迅速に測定できる表面形状測定装置、表面
形状測定方法を提供することである。本発明の第2の目
的は、表面形状測定装置にて測定した遺跡埋蔵物等の表
面形状や模様を正確に図化できる表面形状図化装置を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明の表面形状測
定装置は、第1の目的を達成するもので、図1及び図2
に示すように、測定対象物1をステレオ撮影するステレ
オ撮影ユニットを複数有するステレオ撮影部3と、前記
ステレオ撮影ユニットが測定対象物1をステレオ撮影す
る複数の方向毎のステレオ撮影パラメータを記憶する手
段5と、前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記
複数の方向から、前記ステレオ撮影部3により測定対象
物1を撮影して、測定対象物1のステレオ画像を生成す
るステレオ画像生成手段6と、測定対象物1のステレオ
画像から測定対象物1の表面形状を測定する表面形状演
算処理手段7とを備えている。
【0011】このように構成された装置においては、測
定対象物1をステレオ撮影部3にて撮影する場所に置い
て、ステレオ撮影部3を構成する2以上のステレオ撮影
ユニットにより、測定対象物1を複数の方向からステレ
オ撮影する。ここで、各ステレオ撮影ユニットは、右側
撮像装置3Rと左側撮像装置3Lとによって測定対象物
1をステレオ撮影するものである。ステレオ撮影の方向
が複数なので、一方向の場合に比較して測定対象物1の
広い範囲の表面形状が計測できる。所定の撮影方向に対
するステレオ撮影パラメータは予め記憶されているの
で、測定対象物1とステレオ撮影部3との位置決めは厳
密に行われていなくても、正確な表面形状測定を行うこ
とができる。また、ステレオ撮影部3は2以上のステレ
オ撮影ユニットから構成されているので、測定対象物1
の周面を広範囲に撮影する場合にも、測定対象物1を回
転させたりステレオ撮影ユニットを移動させる必要がな
く、撮影が迅速に行える。
【0012】好ましくは、ステレオ撮影パラメータ記憶
手段5は、立体的に基準点が配置された校正用被写体1
1を測定対象物1の設置場所に置き、ステレオ撮影部3
により校正用被写体11を撮影し、前記撮影された校正
用被写体11のステレオ画像から各ステレオ撮影ユニッ
トの撮影方向のステレオ撮影パラメータを算出して、前
記算出されたステレオ撮影パラメータを記憶する構成と
すると良い。校正用被写体11は基準点の位置が正確に
判っているので、各ステレオ撮影ユニットのステレオ撮
影パラメータが正確に算出できる。
【0013】好ましくは、ステレオ撮影パラメータ記憶
手段5は、予め記憶されている校正用被写体11の基準
点位置と、ステレオ撮影部3の撮影した校正用被写体1
1の基準点のステレオ画像から算出された基準点位置と
を対比して、ステレオ撮影パラメータを算出する構成と
すると良い。ここで、ステレオ撮影パラメータは、前記
撮影する方向における各ステレオ撮影ユニットの基線
長、各ステレオ撮影ユニットの撮影位置、各ステレオ撮
影ユニットの傾きの少なくとも一つを含むと良い。ステ
レオ撮影パラメータは、各ステレオ撮影ユニットで撮影
した対となる画像を偏位修正画像に変換するパラメータ
である。偏位修正画像に変換されたステレオ画像は立体
視できる状態にあるため、ステレオ画像の視差差から正
確に測定対象物1表面の凸凹が算定される。
【0014】第2の発明の表面形状測定装置は、第1の
目的を達成するもので、図15及び図16に示すよう
に、測定対象物1を予め定められた撮影方向から撮影す
る3台以上の撮像装置(10A、10B、…、10H)
を有する撮像装置群20と、撮像装置群20の撮像装置
により撮影された測定対象物1の画像のうち、2台の撮
像装置の撮影した測定対象物1の画像の重複撮影領域を
抽出するステレオ撮影領域抽出部21と、ステレオ撮影
領域抽出部21により重複撮影領域の抽出された2台の
撮像装置の撮影方向におけるステレオ撮影パラメータ
を、撮像装置群20に含まれる2以上の2台組の撮像装
置に関して記憶する手段5と、前記ステレオ撮影パラメ
ータの算出された前記2以上の2台組の撮像装置の撮影
方向から、前記撮像装置により測定対象物1を撮影し
て、測定対象物1のステレオ画像を生成するステレオ画
像生成手段6と、測定対象物1のステレオ画像から測定
対象物1の表面形状を測定する表面形状演算処理手段7
とを備えている。
【0015】第3の発明の表面形状測定装置は、第1の
目的を達成するもので、図19及び図20に示すよう
に、右側撮像装置9Rと左側撮像装置9Lとによって測
定対象物1をステレオ撮影するステレオ撮影ユニット9
であって、このステレオ撮影ユニット9には第1及び第
2の撮影方向をそれぞれ担当する複数のユニットが設け
られている。さらに、ステレオ撮影ユニット9と測定対
象物1間の光路を変更する光路変更手段22と、ステレ
オ撮影ユニット9が測定対象物1をステレオ撮影する第
1及び第2の撮影方向におけるステレオ撮影パラメータ
を記憶する手段5と、前記ステレオ撮影パラメータの記
憶された前記第1及び第2の撮影方向から、ステレオ撮
影ユニット9により測定対象物1をステレオ撮影して、
測定対象物1のステレオ画像を生成するステレオ画像生
成手段6と、測定対象物1のステレオ画像から測定対象
物1の表面形状を測定する表面形状演算処理手段7とを
備えている。
【0016】このように構成された装置においては、ス
テレオ撮影ユニット9と測定対象物1間の光路を変更す
る光路変更手段22を有しているので、ステレオ撮影ユ
ニット9から測定対象物1を直視できない場合や、ステ
レオ撮影ユニット9の設置場所の関係でコンパクトな構
造を採用する必要のある場合でも、光路変更手段22に
より光路を変更してステレオ撮影できる。
【0017】第4の発明の表面形状測定装置は、第1の
目的を達成するもので、図24及び図25に示すよう
に、測定対象物1を撮影する撮像装置10と、撮像装置
10と測定対象物1間の光路を変更する光路変更手段2
2と、撮像装置10により測定対象物1を撮影する方向
を、左撮影方向と右撮影方向を一組とするステレオ撮影
方向に制御すると共に、前記ステレオ撮影方向として少
なくとも第1の撮影方向と第2の撮影方向を選択できる
ステレオ撮影制御部24と、撮像装置10が測定対象物
1を撮影する前記第1及び第2の撮影方向のステレオ撮
影方向におけるステレオ撮影パラメータを記憶する手段
5と、前記ステレオ撮影パラメータの算出された前記第
1及び第2の撮影方向に関するステレオ撮影方向から、
撮像装置10により測定対象物1を撮影して、測定対象
物1のステレオ画像を生成するステレオ画像生成手段6
と、測定対象物1のステレオ画像から測定対象物1の表
面形状を測定する表面形状演算処理手段7とを備えてい
る。
【0018】このように構成された装置においては、撮
像装置10と測定対象物1間の光路を変更する光路変更
手段22を有しているので、撮像装置10から測定対象
物1を直視できない場合や、撮像装置10の設置場所の
関係でコンパクトな構造を採用する必要のある場合で
も、光路変更手段22により光路を変更してステレオ撮
影できる。また、ステレオ撮影制御部24が、撮像装置
10により測定対象物1を撮影する方向を、左撮影方向
と右撮影方向を一組とするステレオ撮影方向に制御する
と共に、前記ステレオ撮影方向として少なくとも第1の
撮影方向と第2の撮影方向を選択できる構造としている
ので、撮像装置10の台数が一台の場合でも、複数のス
テレオ撮影方向からステレオ撮影できる。
【0019】第5の発明の表面形状測定装置は、第1の
目的を達成するもので、図28及び図30に示すよう
に、右側撮像装置と左側撮像装置とによって測定対象物
1を第1の撮影方向からステレオ撮影するステレオ撮影
ユニット9と、ステレオ撮影ユニット9と測定対象物1
間の光路を変更させる光路変更手段22であって、測定
対象物1を第2の撮影方向からステレオ撮影させる光路
変更手段22と、ステレオ撮影ユニット9が測定対象物
1をステレオ撮影する第1及び第2の撮影方向における
ステレオ撮影パラメータを記憶する手段5と、前記ステ
レオ撮影パラメータの算出された前記第1及び第2の撮
影方向に関するステレオ撮影方向から、撮像装置10に
より測定対象物1を撮影して、測定対象物1のステレオ
画像を生成するステレオ画像生成手段6と、測定対象物
1のステレオ画像から測定対象物1の表面形状を測定す
る表面形状演算処理手段7とを備えている。
【0020】第6の発明の表面形状測定装置は、第1の
目的を達成するもので、請求項1乃至請求項7の何れか
一つに記載の表面形状測定装置において、さらに測定対
象物1のステレオ画像から、測定対象物1の正射投影画
像を生成する手段とを備える構成とすると良い。。
【0021】第1の方法発明の表面形状測定方法は、第
1の目的を達成するもので、図1に示すように、測定対
象物1をステレオ撮影する2以上の方向数に適合するユ
ニット数のステレオ撮影ユニットを設けておく。次に、
例えば図7に示すように、立体的に基準点が配置された
校正用被写体11を測定対象物1の設置場所に置き(S
10)、ステレオ撮影ユニットにより校正用被写体11
を2以上の方向からステレオ撮影し(S11)、撮影さ
れた校正用被写体11のステレオ画像から前記2以上の
撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを算出する
(S15)。
【0022】次に、例えば図11に示すように、ステレ
オ撮影パラメータの記憶された2以上の撮影方向から、
ステレオ撮影ユニットにより測定対象物1をステレオ撮
影し(S21)、ステレオ撮影パラメータを用いて、ス
テレオ撮影された画像を測定対象物1のステレオ画像と
して生成し(S22)、測定対象物1のステレオ画像か
ら測定対象物1の表面形状を測定する(S23)工程を
有する。
【0023】第2の方法発明の表面形状測定方法は、第
1の目的を達成するもので、例えば図17に示すよう
に、立体的に基準点が配置された校正用被写体11を測
定対象物の設置場所に置き(S30)、予め定められた
撮影方向から撮影する3台以上の撮像装置により校正用
被写体11を撮影し(S31)、前記3台以上の撮像装
置により撮影された校正用被写体11の画像のうち、2
台の撮像装置の撮影した校正用被写体11の画像の重複
撮影領域を抽出して(S32、S33)、ステレオ撮影
パラメータを算出する(S37)。
【0024】次に、例えば図18に示すように、前記設
置場所に置かれた測定対象物1を前記3台以上の撮像装
置により撮影し(S41)、前記3台以上の撮像装置に
より撮影された測定対象物1の画像のうち、2台の撮像
装置の撮影した測定対象物1の画像の重複撮影領域を抽
出し(S42、S43)、前記ステレオ撮影パラメータ
を用いて、前記抽出された重複撮影領域を測定対象物1
のステレオ画像として生成し(S44)、測定対象物1
のステレオ画像から測定対象物1の表面形状を測定する
(S45)工程を有する。
【0025】第3の方法発明の表面形状測定方法は、第
1の目的を達成するもので、例えば図19に示すよう
に、測定対象物1をステレオ撮影する2以上の方向数に
適合するユニット数のステレオ撮影ユニット9(9L、
9R、9S、9T、9U、9V)と、各ステレオ撮影ユ
ニット9と測定対象物1との光路を変更する光路変更手
段22を備える表面形状測定装置を用いた表面形状測定
方法である。例えば図21に示すように、立体的に基準
点が配置された校正用被写体11を測定対象物の設置場
所に置き(S50)、校正用被写体11を第1の撮影方
向を担当するステレオ撮影ユニット9によりステレオ撮
影し(S51)、校正用被写体11を第2の撮影方向を
担当するステレオ撮影ユニット9によりステレオ撮影し
(S53)、ステレオ撮影ユニット9により校正用被写
体11がステレオ撮影される前記第1及び第2の撮影方
向におけるステレオ撮影パラメータを算出する(S5
7)。
【0026】次に、図22に示すように、設置場所に置
かれた測定対象物1を第1の撮影方向を担当するステレ
オ撮影ユニット9によりステレオ撮影し(S61)、測
定対象物1を第2の撮影方向を担当するステレオ撮影ユ
ニット9によりステレオ撮影し(S63)、ステレオ撮
影パラメータを用いて、前記第1及び第2の撮影方向か
ら撮影された画像を測定対象物1のステレオ画像として
生成し(S64)、測定対象物1のステレオ画像から測
定対象物1の表面形状を測定する(S65)工程を有す
る。
【0027】第4の方法発明の表面形状測定方法は、第
1の目的を達成するもので、例えば図24並びに図25
に示すように、一つのステレオ撮影方向を構成する右撮
影方向と左撮影方向とで、撮像装置10により測定対象
物1を逐次撮影させるステレオ撮影制御部24と、撮像
装置10と測定対象物1との光路を変更する光路変更手
段22を備える表面形状測定装置を用いた表面形状測定
方法である。例えば図26に示すように、立体的に基準
点が配置された校正用被写体11を測定対象物の設置場
所に置き(S70)、ステレオ撮影制御部24により撮
像装置10を校正用被写体11の第1の撮影方向に置い
て、撮像装置10に校正用被写体11をステレオ撮影さ
せ(S71、S72)、ステレオ撮影制御部24により
撮像装置10を校正用被写体11の第2の撮影方向に置
いて、撮像装置10に校正用被写体11をステレオ撮影
させ(S73、S74)、撮像装置10が校正用被写体
11を撮影する前記第1及び第2の撮影方向におけるス
テレオ撮影パラメータを算出する(S78)。
【0028】次に、図27に示すように、測定対象物1
を前記設置場所に置き(S80)、ステレオ撮影制御部
24により撮像装置10を測定対象物1の第1の撮影方
向に置いて、撮像装置10に測定対象物1をステレオ撮
影させ(S81、S82)、ステレオ撮影制御部24に
より撮像装置10を測定対象物1の第2の撮影方向に置
いて、撮像装置10に測定対象物1をステレオ撮影させ
(S83、S84)、ステレオ撮影パラメータを用い
て、前記第1及び第2の撮影方向から撮影された画像を
測定対象物1のステレオ画像として生成し(S85)、
測定対象物1のステレオ画像から測定対象物1の表面形
状を測定する(S86)工程を有する。
【0029】第7の発明の表面状態図化装置は、第2の
目的を達成するもので、請求項1乃至請求項8の何れか
一つに記載の表面形状測定装置によって測定された測定
対象物1のステレオ画像から、測定対象物1の表面状態
を図化する図化装置8を備えている。好ましくは、図化
にあたっては測定対象物1の表面状態を図化する用途に
適合した人工知能エンジンをもちいると良い。例えば、
測定対象物1が埋蔵文化財であれば、測定した表面状態
を考古学的知見により適宜修正して、単なる傷や付着物
を除去して考古学的に価値ある情報を抽出できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を説明す
る。図1は本発明の第1の実施の形態を説明する要部斜
視図で、(A)は校正用被写体11、(B)は測定対象
物1をステレオ撮影する状態を示してある。図におい
て、測定対象物1は遺跡埋蔵物、人体、車両、機械構造
物等の表面形状や模様を非接触で三次元的に測定する対
象物である。校正用被写体11は、予め立体的な相対的
な位置関係が定められている基準点としての基準点マー
クを有するもので、詳細は後で説明する。テーブル2は
測定対象物1と校正用被写体11を択一的に設置する台
で、ステージでもよい。
【0031】ステレオ撮影部3はテーブル2に置かれた
測定対象物1又は校正用被写体11をステレオ撮影する
もので、各ステレオ撮影方向毎に例えば4組のステレオ
撮影ユニットを有している。各ステレオ撮影ユニット
は、CCD(Charge-coupled Devices)、デジタルカメ
ラ、写真フィルム式カメラ等の2台の撮像装置3R、3
Lが、例えば撮像装置取付体としての棒体(図示せず)
に間隔lにて取付けられている。2台の撮像装置3R、
3Lの光軸は、測定対象物1に対して大略平行になるよ
うに調整されており、また測定対象物1との距離dも大
略同じ距離とすると良い。さらに、精度よく求めたい場
合は、ステレオ撮影ユニットとしてカメラキャリブレー
ションを行った撮像装置3R、3Lを使用する。ここ
で、カメラキャリブレーションとは、カメラの焦点距
離、主点位置、歪曲収差を精度よく求めることをいう。
【0032】図2は本発明の第1の実施の形態を説明す
る要部構成ブロック図で、ステレオ撮影部でステレオ撮
影した画像の信号処理機能を説明している。ステレオ撮
影パラメータ記憶部5は、ステレオ撮影部3が測定対象
物1をステレオ撮影する複数の方向におけるステレオ撮
影パラメータを記憶するものである。なお、撮影パラメ
ータとは、ステレオ撮影ユニットで撮影された画像であ
って、右撮影方向と左撮影方向の一組のステレオ撮影さ
れた画像を偏位修正して、立体視できるように調整する
ためのパラメータを言い、図1に示すような各ステレオ
撮影方向毎にステレオ撮影ユニットを有するステレオ撮
影部3については、各ステレオ撮影ユニットの基線長、
撮影位置、傾きが相当する。
【0033】ステレオ画像生成手段6は、ステレオ撮影
パラメータの記憶された複数の方向から、ステレオ撮影
部3により測定対象物1をステレオ撮影して、測定対象
物1のステレオ画像を生成するもので、例えば画像演算
処理を高速に行うプロセッサが使用される。ここでステ
レオ画像とは、ステレオ撮影部3で撮影された右撮影方
向と左撮影方向の一組のステレオ撮影された画像を偏位
修正して、立体視できるように調整したものをいう。
【0034】表面形状演算処理手段7は、測定対象物1
のステレオ画像から測定対象物1の表面形状を測定する
もので、この測定用演算には航空写真測量等で使用され
るステレオ画像による表面形状の凸凹測定の演算手法が
用いられる。表示/図化部8は、表面形状演算処理手段
7で測定された測定対象物1の表面形状を表示するCR
Tや液晶等の表示装置や、紙面に図形を描くプロッタや
プリンタ、並びに立体的な印象データを取得するデジタ
ル図化機等が用いられる。表示/図化部8としては、ス
テレオ視可能なステレオモニタとしてもよい。ステレオ
モニタを用いると、実際の測定対象物1を立体画像にて
再現できるだけでなく、画像を見ながら計測や図化とい
ったことが容易にできるようになる。
【0035】図3は撮影パラメータの算出に用いられる
校正用被写体を説明する構成斜視図で、(A)は校正用
被写体が断面矩形の筒体、(B)は断面六角形の筒体、
(C)は断面矩形の筒体における他の態様、(D)は断
面六角形の筒体における他の態様を示してある。校正用
被写体11は、ステレオ画像に偏位修正する際に基準と
なる座標系を定めると共に、ステレオ撮影部3を構成す
る2台の撮像装置3R、3Lの位置、傾きを求めるため
に使用する。校正用被写体11の大きさは測定対象物1
より若干大きいのが望ましく、ステレオ画像に偏位修正
する際の精度が良くなる。
【0036】図3(A)に示すように、断面矩形の筒体
の場合は、校正用被写体11に4個の基準側面111が
設けられている。各基準側面111には、フレームに沿
って少なくとも6箇所に基準点マーク113が形成され
ている。一平面の姿勢や座標を決定するには、少なくと
も6箇所の既知点が必要なためである。基準点マーク1
13は、例えば黒地に白のマークや白地に黒のマーク、
あるいはレトロレフラクティブ・ターゲットのように反
射するマークで、基準点マーク113の印刷されたシー
ルを各基準側面111に貼付してもよく、また各基準側
面111に直接基準点マーク113を印刷してもよい。
【0037】図3(B)に示すように、断面六角形の筒
体の場合は、校正用被写体11Bに6個の基準側面11
1Bが設けられている。各基準側面111Bには、少な
くとも6箇所に基準点マーク113Bが形成されてお
り、一平面の姿勢や座標を決定するのに必要な情報が確
保してある。
【0038】また、校正用被写体11に設けられる各基
準側面111を区別する為に、直接基準点マーク113
の他に各基準側面111に側面基準ターゲット112を
形成しても良い。ここでは、側面基準ターゲット112
は、校正用被写体11に設けられる各基準側面111を
区別する機能に加えて、基準点マーク113としての機
能も兼務している。断面矩形の筒体の場合は、図3
(C)に示すように、校正用被写体11Cの各基準側面
111に、5箇所の基準点マーク113と1箇所の側面
基準ターゲット112a、112bが形成してある。断
面六角形の筒体の場合は、図3(D)に示すように、校
正用被写体11Dに6個の基準側面111Dが設けられ
ている。各基準側面111Dには、5箇所の基準点マー
ク113Dと1箇所の側面基準ターゲット112c、1
12d、112eが形成してある。
【0039】なお、図3(C)、(D)では、校正用被
写体11の各基準側面111ごとに異なる側面基準ター
ゲット112を1つ配置しているものを例示している
が、各基準側面111の基準点マーク113に全部又は
一部に側面基準ターゲット112と同一のマークを用い
ても良い。また、側面基準ターゲット112としては、
マークの大きさを異なるものとしたり、色を変えても良
い。また、各基準側面111ごとの色を変えることで、
校正用被写体11に設けられる各基準側面111を区別
してもよい。
【0040】図4は校正用被写体に形成される基準点マ
ークと側面基準ターゲットの説明図で、(A)は基準点
マーク、(B)は側面基準ターゲットを示している。基
準点マークには、例えば交差するストライクマーク(A
1)、白抜き円形(A2)、黒塗り円形(A3)のよう
な基準点の三次元的な位置が明確に把握できる模様、図
形、記号等を用いる。側面基準ターゲットは、校正用被
写体11に設けられる各基準側面111を区別する為に
用いられるもので、六角形(B1)、白十字(B2)、
ひし形(B3)、数字1(B4)、数字2(B5)、数
字3(B6)、黒塗り四角(B7)、斜線四角(B
8)、格子状四角(B9)等の模様、図形、記号等を用
いる。
【0041】校正用被写体11での基準点マーク113
の位置は、予め精密な機器により三次元座標系を用いて
計測しておく。図5は基準点マークの位置を記述する三
次元座標系xyzの説明図である。三次元座標系xyz
は、校正用被写体11が断面矩形の筒体の場合には、任
意の基準側面111を基準面として、校正用被写体11
全体の基準点マーク113の座標を決定する。例えば、
任意の基準側面111を0°方向としてxz平面を割当
て、他の3個の基準側面111を其々90°、180
°、270°方向として区別する。そして、90°、2
70°方向の基準側面111にはzy平面を割当て、1
80°方向の基準側面111にはxz平面を割当てる。
【0042】本実施の形態では、校正用被写体11の各
基準側面111においてステレオ撮影を行なうため、基
準側面111の数の分ステレオ撮影を行なうことにな
る。ステレオ撮影する方向は、各基準側面111をステ
レオ撮影部3によりステレオ撮影する方向で、概ね各基
準側面111の法線方向と一致させるのがよい。従っ
て、測定対象物1の全周面を分割する面数によって、校
正用被写体11の基準側面111の面数を決めるのが良
い。測定対象物1を詳細に計測したければ、校正用被写
体11の基準側面111の分割面数を多くする。例えば
図3(B)のように、校正用被写体11の基準側面11
1の面数を6面とする。
【0043】このように構成された装置における測定対
象物1の表面形状測定を次に説明する。図6は図1及び
図2の装置を用いた測定対象物の計測手順の全体を概括
的に説明するフローチャートである。最初に、計測のた
めに座標系を初期化する作業を行う(S1)。この際
に、校正用被写体11を用いて、ステレオ撮影を行なう
方向におけるステレオ撮影パラメータを求めておく。次
に測定対象物1のステレオ撮影と三次元計測を行なう
(S2)。そして、測定対象物1の三次元計測結果より
画像成果物を作成する(S3)。例えば、等高線画像、
鳥瞰図、断面図、正射画像等が作成される。
【0044】三次元計測結果を図化する場合、三次元計
測により作成した測定対象物1の正射投影画像により図
化を行なう(S4)。もし図化しないのであれば、この
S4を飛び越しても良い。そして、測定対象物1の三次
元計測結果をデータとして出力する(S5)。データ出
力は、成果品を図面として、プリンタ等で印刷したり、
DXFデータとしてファイル出力しても良く、その場
合、他のCADにわたして処理を行なってもよい。
【0045】次に、S1の座標系初期化を詳細に説明す
る。図7はステレオ撮影方向における初期化作業を説明
するフローチャートである。まず、立体的に基準点が配
置された校正用被写体11を測定対象物1の設置場所に
置く(S10)。次に、ステレオ撮影ユニットにより校
正用被写体11を2以上の方向からステレオ撮影する
(S11)。続いて、この校正用被写体11のステレオ
画像を用いて、初期化計測処理を各基準側面111ごと
のステレオ画像につき行なう。従って、ステレオ撮影部
3で撮影した左右の画像2枚をステレオペアの一組とし
て処理を行なうことになる。まず、ステレオペアの画像
2枚分について、基準点マーク113であるターゲット
の重心位置検出を行なう(S12)。各基準点マーク位
置は、例えば相関法により概略その位置を検出し、さら
に正確に重心位置を算出する。最初から正確に位置検出
を行ってもよいが、その場合演算処理に多大な時間を要
する。ここでは、概略位置検出のための処理として、残
差逐次検定法を以下に説明する。
【0046】[相関法]高速に処理する場合、残差逐次
検定法(SSDA法)等を利用する。図8は残差逐次検
定法に用いられるテンプレート画像と、左右の画像の関
係を説明する図である。例えば、右画像から探索したい
テンプレート画像として、左画像中のN1×N1画素の
画像を採用する。そして、左画像中のN1×N1画素の
画像により、右画像の同一ライン上で探索を行う。そし
て、次の数1で定義される残差R(a,b)が最小になる
点が求める画像の位置である。
【0047】
【数1】
【0048】処理の高速化をはかるため、数1の加算に
おいて、R(a,b)の値が過去の残差の最小値を越えたら
加算を打ち切り、次の(a,b)に移るよう計算処理を行
う。以上で概略位置検出ができたら、さらにその基準点
マークの重心位置を正確に検出する。ここでは、正規化
相関法やモーメント法、エッジ検出法等利用できるが、
基準点マークの形状や精度によって最適な処理を利用す
る。例えば、基準点マークが円形ターゲットの場合はモ
ーメント法により重心検出し、ストライクマークの場合
はエッジ抽出により重心検出する。ここでは、モーメン
ト法を説明する。
【0049】[モーメント法]図9はモーメント法の説
明図で、縦軸は測定値f(x,y)、横軸は空間分布X,Y
を表している。図中、しきい値T以上の測定値f(x,y)
を有する点について、以下の式を施す。但し、図9は簡
単のために1次元表示となっているが、実際は2次元で
行う。 xg={Σx*f(x、y)}/Σf(x、y) …… yg={Σy*f(x、y)}/Σf(x、y) …… ここで、(xg、yg):重心位置の座標、f(x、
y):(x、y)座標上の濃度値とする。
【0050】なお、初期化計測処理として相関法とモー
メント法を説明したが、ステレオ撮影を行なう方向にお
けるステレオ撮影パラメータを求めるものとして、他に
も様々な方式が知られている。そこで、基準点マークの
形状や校正用被写体で検出しやすいものであれば、相関
法やモーメント法と同一の機能を発揮する均等方法を適
宜採択できる。
【0051】図7に戻り、2枚の画像の重心位置検出さ
れた基準点マークと、予め座標を精密に計測してある校
正用被写体11の基準点マークの対応づけを行なう(S
13)。測定される基準側面111は、ステレオ撮影方
向により判っているので、例えば基準点マークが6点の
場合は、その基準側面111上の6点のみ対応づけす
る。基準点マークの位置は予め判っているため、どの位
置に撮影されているかは、予め予測可能となる。さらに
位置を明確にさせるために、各基準側面111における
基準となる基準点マークの形を変えたり、大きさを変え
たり、あるいは各基準点マークに番号をふってそれを認
識することによっても対応づけを行うことができる。
【0052】次に標定計算を行い(S14)、校正用被
写体11の座標系を基準として、撮影した各撮像装置3
R、3Lの三次元位置、傾き、カメラ間距離(基線長:
l)等のステレオ撮影パラメータを求める(S15)。
なお、ここでは撮像装置がカメラである場合を例に説明
する。[標定計算式]そこで、標定計算の詳細について
説明する。標定計算は航空写真測量等で用いられている
もので、標定計算により、左右それぞれの撮像装置の位
置等が求められる。以下の共面条件式によりステレオ撮
影パラメータを求める。
【0053】図10はモデル座標系XYZと左右のカメ
ラ座標系xyzを用いて標定計算を説明する図である。
モデル座標系XYZの原点Oを左側の投影中心にとり、
右側の投影中心を結ぶ線をX軸にとるようにする。縮尺
は、基線長lを単位長さにとる。このとき求めるパラメ
ータは、左側のカメラのZ軸の回転角κ1、Y軸の回転
角φ1、右側のカメラのZ軸の回転角κ2、Y軸の回転
角φ2、X軸の回転角ω2の5つの回転角となる。
【0054】
【数2】
【0055】この場合左側のカメラのX軸の回転角ω1
は0なので、考慮する必要ない。このような条件にする
と、式の共面条件式は式のようになり、この式を解
けば各パラメータが求まる。
【0056】
【数3】
【0057】ここで、モデル座標系XYZとカメラ座標
系xyzの間には、次に示すような座標変換の関係式が
成り立つ。
【数4】
【0058】以上の式、、及びを用いて、次の
手順により、未知パラメータを求める。 S141:初期近似値は通常0とする。 S142:共面条件式を近似値のまわりにテーラー展
開し、線形化したときの微分係数の値を、式により
求め、観測方程式をたてる。 S143:最小二乗法をあてはめ、近似値に対する補正
量を求める。 S144:近似値を補正する。 S145:補正された近似値を用いて、S142からS
145までの操作を収束するまで繰り返す。
【0059】以上の演算処理により、各カメラの三次元
位置および傾きが校正用被写体の座標系で求められる。
これらステレオ撮影パラメータを元に、立体視可能な偏
位修正画像を作成できるようになるので、ステレオ法に
よる三次元計測が可能となる。立体視可能とは、縦視差
が除去され、対象物に対して平行かつ鉛直な画像をい
う。
【0060】そして、求められたステレオ撮影パラメー
タを各基準側面111を表すステレオ撮影方向、若しく
は各撮像装置3R、3Lの組において記憶する(S1
5)。これで座標系初期化S1は終了である。これら処
理は、各計測のたびごとに最初にやっても良いし、各座
標系が経時変化による誤差を含まなければ、一度だけ行
なっておけば良い。
【0061】次にS2の測定対象物1のステレオ撮影に
ついて説明する。図11は測定対象物をステレオ撮影す
る手続きを説明するフローチャートである。まず、測定
対象物1をテーブル2に載せる(S20)。続いて、ス
テレオ撮影パラメータの記憶された2以上の撮影方向か
ら、ステレオ撮影ユニットにより測定対象物1をステレ
オ撮影する(S21)。測定対象物1に対するステレオ
画像が全ての撮影方向にて終了したら、表面形状演算処
理手段7により計測処理を行なう(S22)。この計測
処理は、ステレオ撮影パラメータを用いて、ステレオ撮
影された画像を測定対象物1のステレオ画像として生成
するもので、実際の測定対象物1のステレオ画像を偏位
修正処理し、立体視可能な偏位修正画像に再構成するも
のである。なお偏位修正画像に再構成する処理は、ステ
レオカメラが平行に縦視差がないように取付けてあり、
かつ経時変化がなければ必要ない。しかしながら、偏位
修正画像に再構成する処理を行えば、厳密にステレオカ
メラを設置する必要はなく、経時変化を気にする必要な
くなるという利点がある。
【0062】図12は偏位修正処理の一例を示す図で、
処理前と処理後を左右の画像について説明してある。偏
位修正処理により、左右の画像の縦視差が除去され、水
平ラインが等しくなり、各画像の歪が除去された偏位修
正画像が得られる。
【0063】図11に戻り、測定対象物1の各撮影方向
において、測定対象物1の輪郭や特徴点を計測する(S
23)。測定対象物1の輪郭や特徴点を計測すること
は、表示/図化部8のステレオ画像の表示画像を見なが
ら、マウス等で左右画像の対応点を指示することで行な
う。S23の計測処理は、各画像のステレオ撮影パラメ
ータより、測定対象物に平行な偏位修正画像が作成でき
ているので、左右画像の対応点を指定するだけで、ステ
レオ法の原理からその位置の三次元座標が求まる。
【0064】[ステレオ法]図13はステレオ法の原理
を説明する図である。ここでは、簡単のために同じカメ
ラを2台使用し、それぞれの光軸は平行でカメラレンズ
の主点から画像1,2が結像するCCD面までの距離a
が等しく、CCDは光軸に直角に置かれているものとす
る。また、2つの光軸間距離(基線長)をlとする。す
ると、物体上の点P1(x1、y1)、P2(x2、y
2)の座標の間には、以下のような関係がある。
【0065】x1=ax/z −−− y1=y2=ay/z −−− x2−x1=al/z −−−(10) 但し、全体の座標系(x、y、z)の原点をカメラ1の
レンズ主点にとるものとする。そして、式(10)よりzを
求め、これを用いて式、式よりx、yが求められ
る。
【0066】なお、S23にて測定対象物1の輪郭を指
定することにより、S24にて自動計測を行う場合にお
ける自動計測範囲が設定される。従って特徴点は計測し
なくとも、次の自動測定のために概略の輪郭(自動測定
範囲)を各画像につき指定するだけでも良い。また、自
動測定範囲は、対象物までの距離情報や特徴点抽出処理
等の画像処理を利用して自動設定することも可能であ
る。さらに、S23にて測定対象物1の特徴点を計測し
た場合、これらデータは自動計測の初期値としても利用
される。
【0067】続いて、自動計測(ステレオマッチング)
を行なう(S24)。ステレオマッチング処理には、正
規化相関処理を用いたエリアベースのマッチングを利用
する。また、S23で特徴点を計測してあれば、それら
情報も利用する。これにより対象物表面の密な三次元座
標を取得することが可能となる。
【0068】[正規化相関法]次に、正規化相関処理に
ついて説明する。図8に示すように、例えば左画像中の
N1×N1画素の画像を右画像から探索したいテンプレ
ート画像とし、右画像の同一ライン上で探索を行う。そ
して、以下の式(11)にて定義される相関係数C(a,b)
が最大になる点が求める画像の位置である。
【0069】
【数5】
【0070】自動計測によって算出された対応点座標に
より、その位置の三次元座標が、式、並びに(10)に
より算出される。これら計測された三次元座標によっ
て、画像成果物作成が可能となる。画像成果物は、三次
元座標値を元に作成されるため、三次元座標値が多けれ
ば多いほど正確な画像成果品が作成できる。また、各測
定面における座標系は校正用被写体11の座標系なの
で、そのまま各撮影方向θの画像を統合するだけで、測
定対象物1を全周からみた画像が作成される。
【0071】次に、図6のS4の図化について説明す
る。例えば、三次元座標が求まっていれば、これらを元
に正射投影画像を作成することができる。図14は中心
投影画像と正射投影画像との相違を説明する図である。
レンズにより撮影した画像は、被写体をレンズの主点か
ら撮影しているので、中心投影となっていて像に歪があ
る。これに対して正射投影画像は、被写体を無限遠に位
置するレンズにて平行投影とした画像で、地図のよう
に、画像そのものに正確な被写体の寸法が現れている。
【0072】従って正射投影画像を作成すれば、測定対
象物1の図面化を行なう際に、その正射投影画像上をな
ぞれば、図面を容易に作成することが可能となる。従来
の埋蔵文化財のような実物を傍において見ながら図化す
る作業と比較して、正射投影画像によれば多大な省力化
が可能であると同時に、その寸法精度も正確なものとな
る。すなわち、誰でも簡単に精度よい図化が可能とな
る。また、図面化せずとも、正射投影画像からいつでも
測定対象物1の再現、図化が可能となる為、正射投影画
像の状態で保存しても大変利用価値が高い。
【0073】なお、測定面全面の三次元計測は必要な
く、特徴点の計測だけ必要なときは、次のS24の処理
は行わずとも、ここで計測されたデータのみを使用すれ
ばよい。但し、S24の処理を行わない場合には、後で
表示/図化部8により画像を図化した場合に、図化され
た画像はS24の処理を行う場合に比較して正確性に乏
しくなる。
【0074】図15は第2の実施の形態を説明する要部
斜視図、図16は第2の実施の形態を説明する要部構成
ブロック図である。第1の実施の形態と比較すると、各
ステレオ撮影方向毎にステレオ撮影ユニットを有するス
テレオ撮影部3に代えて、撮像装置群20とステレオ撮
影領域抽出部21が設けられている。撮像装置群20
は、測定対象物1を予め定められた撮影方向から撮影す
る8台の撮像装置10A、10B、…、10Hを有す
る。撮像装置10A〜10Hは、北方向Nのような基準
方位に対して、各撮像装置10A〜10Hは、撮影方向
θA〜θHを有し、測定対象物1又は校正用被写体11
との距離もdA〜dHの位置に設置される。隣接する各
撮像装置10A〜10Hは、それぞれの固有の光軸が測
定対象物1又は校正用被写体11の方向を向いている点
で、ステレオ撮影ユニットを構成する2台の撮像装置3
R、3L(図1参照)が測定対象物1に対して大略平行
になるように調整されている第1の実施の形態と相違し
ている。
【0075】ステレオ撮影領域抽出部21は、撮像装置
群20の撮像装置により撮影された測定対象物1の画像
のうち、2台の撮像装置の撮影した測定対象物1の画像
の重複撮影領域を抽出する。重複撮影領域が、ステレオ
撮影として有効な画像となる為である。ステレオ撮影パ
ラメータ記憶手段5は、ステレオ撮影領域抽出部21に
より重複撮影領域の抽出された2台の撮像装置の撮影方
向におけるステレオ撮影パラメータを、撮像装置群20
に含まれる2以上の2台組の撮像装置に関して記憶す
る。
【0076】このように構成された装置における校正用
被写体11並びに測定対象物1の表面形状測定を次に説
明する。図17は第2の実施の形態における初期化作業
を説明するフローチャートである。まず、立体的に基準
点が配置された校正用被写体11を測定対象物1の設置
場所に置く(S30)。次に、3台以上の撮像装置とし
ての撮像装置群20の撮像装置10A、10B、…、1
0Hにより、校正用被写体11を撮影する(S31)。
そして、ステレオ撮影の対象となる撮像装置の組を決定
する(S32)。通常は、校正用被写体11の画像の重
複撮影領域の多い隣接する撮像装置をステレオ撮像装置
の組とする。次に、ステレオ撮像装置の組を構成する2
台の撮像装置の撮影した校正用被写体11の画像につい
て、ステレオ撮影領域抽出部21により重複撮影領域を
抽出する(S33)。
【0077】ターゲット重心位置検出(S34)、対応
付け(S35)、標定計算(S36)、ステレオ撮影パ
ラメータの算出(S37)については、図7のS12〜
S15と同様である。算出されたステレオ撮影パラメー
タは、ステレオ撮影パラメータ記憶手段5に記憶してお
く(S37)。そして、他のステレオ撮像装置の組を構
成する2台の撮像装置が存在するか判断し(S38)、
存在していればS33に戻り、終了していれば校正用被
写体11の測定を終了する。
【0078】図18は、第2の実施の形態における測定
対象物のステレオ撮影作業のフローチャートである。ま
ず、測定対象物1のテーブル2のような設置場所に置く
(S40)。次に、設置場所に置かれた測定対象物1を
撮像装置群20の撮像装置10A、10B、…、10H
により撮影する(S41)。そして、図17のS32の
結果を参照して、ステレオ撮像装置の組を構成する撮像
装置の組を抽出する(S42)。ステレオ撮像装置の組
を構成する2台の撮像装置が撮影した測定対象物1の画
像について、ステレオ撮影領域抽出部21により重複撮
影領域を抽出する(S43)。そして、ステレオ撮影パ
ラメータ記憶手段5に記憶されたステレオ撮像装置の組
のステレオ撮影パラメータを用いて、S43で抽出され
た重複撮影領域を測定対象物1のステレオ画像として生
成する(S44)。
【0079】偏位修正画像作成(S44)、測定対象物
の輪郭、特徴点計測(S45)、自動計測(S46)に
ついては、図11のS22〜S24と同様である。測定
対象物の輪郭、特徴点計測(S45)、並びに自動計測
(S46)が、測定対象物1のステレオ画像から測定対
象物1の表面形状を測定する工程に相当している。そし
て、他のステレオ撮像装置の組を構成する2台の撮像装
置が存在するか判断し(S47)、存在していればS4
3に戻り、終了していれば測定対象物1の測定を終了す
る。
【0080】図19は第3の実施の形態を説明する要部
構成図で、(A)は要部側面図、(B)は要部斜視図を
示している。図20は第3の実施の形態を説明する要部
構成ブロック図である。第1の実施の形態と比較する
と、ステレオ撮影部3に代えて、ステレオ撮影ユニット
9、光路変更手段22並びに撮影方向切換手段23が設
けられている。図19(A)に示すように、ステレオ撮
影ユニット9は、右側撮像装置9Rと左側撮像装置9L
とによって測定対象物1を第1の撮影方向からステレオ
撮影するものである。図19(A)では奥行き方向まで
表示できない平面的な配置を表示してあるが、もし立体
的に図示できるならば、右側撮像装置9Rと左側撮像装
置9Lで重複撮影領域が存在するように配置されてい
る。各撮像装置9R、9LはCCD、デジタルカメラ、
写真フィルム式カメラ等である。
【0081】光路変更手段22は、ステレオ撮影ユニッ
ト9により測定対象物1をステレオ撮影する方向を、第
2の撮影方向からステレオ撮影するように、ステレオ撮
影ユニット9と測定対象物1間の光路を変更するもの
で、例えば鏡やハーフミラーが用いられる。撮影方向切
換手段23は、第1の撮影方向と第2の撮影方向を担当
するステレオ撮影ユニット9を切換えて、ステレオ撮影
ユニット9が測定対象物1をステレオ撮影する撮影方向
は、一回のステレオ撮影時には一撮影方向とするもので
ある。撮影方向切換手段23は、同時に複数のステレオ
撮影方向から撮影される場合に生ずる光学的な相互干渉
を防止するもので、例えば液晶シャッター、機械式シャ
ッター等の開閉機器とシャッターの開閉制御装置とで構
成される。
【0082】図19(A)に示すように、右側撮像装置
9Rに対しては、光路変更手段22としてのミラー22
R1、反射ミラー22R2、ハーフミラー22R3、並
びに反射ミラー22R4が設けられており、撮影方向切
換手段23として液晶シャッター23Rが右側撮像装置
9Rとミラー22R1の間に設けられている。同様にし
て、左側撮像装置9Lに対しては、光路変更手段22と
してのミラー22L1、反射ミラー22L2、ハーフミ
ラー22L3、並びに反射ミラー22L4が設けられて
おり、撮影方向切換手段23として液晶シャッター23
Lが左側撮像装置9Lとミラー22L1の間に設けられ
ている。右側撮像装置9Rと左側撮像装置9Lとでは、
重複撮影領域が存在するように撮影方向が定められてい
る。
【0083】図19(B)に示すように、右側撮像装置
9R、左側撮像装置9Lに加えて、撮像装置9S、9
T、9U、9Vの合計6台の撮像装置が設けられてい
る。各撮像装置9R〜9V毎に、光路変更手段22R、
22L〜22V(図示せず)と液晶シャッター23R〜
23Vが設けられている。ステレオ撮影ユニット9とし
ては、右側撮像装置9Sと左側撮像装置9Tが一組で、
右側撮像装置9Uと左側撮像装置9Vが他の一組を構成
している。
【0084】このように構成された装置における校正用
被写体11並びに測定対象物1の表面形状測定を次に説
明する。図21は第3の実施の形態における初期化作業
を説明するフローチャートである。まず、立体的に基準
点が配置された校正用被写体11を測定対象物1の設置
場所に置く(S50)。次に、ステレオ撮影ユニット9
を構成する撮像装置9R〜9Vのうち、何れか一組によ
り、校正用被写体11を第1の撮影方向からステレオ撮
影する(S51)。次に、液晶シャッター23を閉じて
第1の撮影方向を担当しているステレオ撮影ユニット9
の撮影を止めて、第2の撮影方向を担当しているステレ
オ撮影ユニット9の液晶シャッター23をあけること
で、校正用被写体11をステレオ撮影する方向を変更す
る(S52)。
【0085】そして、ステレオ撮影ユニット9を構成す
る撮像装置9R〜9Vのうち、他の一組により、校正用
被写体11を第2の撮影方向からステレオ撮影する(S
53)。ターゲット重心位置検出(S54)、対応付け
(S55)、標定計算(S56)、ステレオ撮影パラメ
ータの算出(S57)については、図7のS12〜S1
5と同様である。算出されたステレオ撮影パラメータ
は、ステレオ撮影パラメータ記憶手段5に記憶しておく
(S57)。そして、他のステレオ撮影ユニット9を構
成する2台の撮像装置9R〜9Vが存在するか判断し
(S58)、存在していればS52に戻って、液晶シャ
ッターを操作して第3の撮影方向或いは第4の撮影方向
からステレオ撮影し、終了していれば校正用被写体11
の測定を終了する。
【0086】図22は、第3の実施の形態における測定
対象物のステレオ撮影作業のフローチャートである。ま
ず、測定対象物1のテーブル2のような設置場所に置く
(S60)。次に、設置場所に置かれた測定対象物1を
ステレオ撮影ユニット9により第1の撮影方向からステ
レオ撮影する(S61)。次に、液晶シャッター23を
閉じて第1の撮影方向を担当しているステレオ撮影ユニ
ット9の撮影を止めて、第2の撮影方向を担当している
ステレオ撮影ユニット9の液晶シャッター23をあける
ことで、測定対象物1をステレオ撮影する方向を変更す
る(S62)。そして、測定対象物1をステレオ撮影ユ
ニット9により第2の撮影方向からステレオ撮影する
(S63)。
【0087】偏位修正画像作成(S64)、測定対象物
の輪郭、特徴点計測(S65)、自動計測(S66)に
ついては、図11のS22〜S24と同様である。測定
対象物の輪郭、特徴点計測(S65)、並びに自動計測
(S66)が、測定対象物1のステレオ画像から測定対
象物1の表面形状を測定する工程に相当している。そし
て、他のステレオ撮影ユニット9を構成する2台の撮像
装置9R〜9Vが存在するか判断し(S67)、存在し
ていればS62に戻って、液晶シャッターを操作して第
3の撮影方向或いは第4の撮影方向からステレオ撮影
し、終了していれば測定対象物1の測定を終了する。な
お、各光路において、其々遮光されていれば、上述した
ように各光路に液晶シャッターを挿入することなく、各
光路の撮像装置から撮像信号をまとめて同時に得るよう
に構成することもできる。
【0088】図23は第3の実施の形態の変形を説明す
る要部側面図である。図19(A)の場合は、光路変更
手段22としてのミラー22R1、反射ミラー22R
2、ハーフミラー22R3、並びに反射ミラー22R4
を用いる場合を示したが、ハーフミラーをいれる場合に
は画像が鏡像ではなく、正視したのと同じ左右の画像配
置となる。しかし、ハーフミラー22R3を入れないで
済めば、それだけ光学系が簡素化される。そこで、、ハ
ーフミラー22R3と反射ミラー22R4に代えて、反
射ミラー22R5で代用しても良い。この場合には、画
像が鏡像(裏像)関係となり、画像の左右又は上下が反
転する。
【0089】図24は第4の実施の形態を説明する要部
構成図、図25は第4の実施の形態を説明する要部構成
ブロック図である。第3の実施の形態と比較すると、ス
テレオ撮影ユニット9と撮影方向切換手段23に代え
て、撮像装置10とステレオ撮影制御部24が設けられ
ている。撮像装置10は、CCD、デジタルカメラ、写
真フィルム式カメラ等である。ステレオ撮影制御部24
は、撮像装置10により測定対象物1を撮影する方向
を、第1及び第2の撮影方向のそれぞれにおいて左撮影
方向と右撮影方向を一組とするステレオ撮影方向に制御
するもので、例えば撮像装置10と光路変更手段22を
一体として、ステレオ撮影関係が得られる位置に移動さ
せるモータなどが用いられる。ここでは、光路変更手段
22としてミラー221、反射ミラー222、ハーフミ
ラー223、反射ミラー224並びに液晶シャッター2
26が設けられている。
【0090】このように構成された装置における校正用
被写体11並びに測定対象物1の表面形状測定を説明す
る。図26は第4の実施の形態における初期化作業を説
明するフローチャートである。まず、立体的に基準点が
配置された校正用被写体11を測定対象物1の設置場所
に置く(S70)。次に、ステレオ撮影制御部24によ
って撮像装置10を第1の撮影方向のうち、右撮影方向
に移動させて、撮像装置10により右撮影方向から校正
用被写体11を撮影する(S71)。次にステレオ撮影
制御部24によって撮像装置10を、第1の撮影方向の
うち左撮影方向に移動させて、撮像装置10により左撮
影方向から校正用被写体11を撮影する(S72)。こ
のように、ステレオ撮影制御部24と撮像装置10によ
り、校正用被写体11を第1の撮影方向からステレオ撮
影する。なお、右撮影方向と左撮影方向の順序は、何れ
を先としても差し支えないが、撮影された画像を処理す
る関係で順序を予め統一しておくのが良い。
【0091】次に、ステレオ撮影制御部24によって撮
像装置10を、第2の撮影方向のうち右撮影方向に移動
させて、撮像装置10により右撮影方向から校正用被写
体11を撮影する(S73)。次にステレオ撮影制御部
24によって撮像装置10を、第2の撮影方向のうち左
撮影方向に移動させて、撮像装置10により左撮影方向
から校正用被写体11を撮影する(S74)。このよう
に、ステレオ撮影制御部24と撮像装置10により、校
正用被写体11を第2の撮影方向からステレオ撮影す
る。
【0092】ターゲット重心位置検出(S75)、対応
付け(S76)、標定計算(S77)、ステレオ撮影パ
ラメータの算出(S78)については、図7のS12〜
S15と同様である。算出されたステレオ撮影パラメー
タは、ステレオ撮影パラメータ記憶手段5に記憶してお
く(S78)。そして、他のステレオ撮影方向が存在す
るか判断し(S79)、存在していればS73に戻っ
て、第3の撮影方向或いは第4の撮影方向からステレオ
撮影し、終了していれば校正用被写体11の測定を終了
する。
【0093】図27は、第4の実施の形態における測定
対象物のステレオ撮影作業のフローチャートである。ま
ず、測定対象物1のテーブル2のような設置場所に置く
(S80)。次に、ステレオ撮影制御部24によって撮
像装置10を第1の撮影方向のうち、右撮影方向に移動
させて、撮像装置10により右撮影方向から測定対象物
1を撮影する(S81)。次にステレオ撮影制御部24
によって撮像装置10を、第1の撮影方向のうち左撮影
方向に移動させて、撮像装置10により左撮影方向から
測定対象物1を撮影する(S82)。このように、ステ
レオ撮影制御部24と撮像装置10により、測定対象物
1を第1の撮影方向からステレオ撮影する。
【0094】次に、ステレオ撮影制御部24によって撮
像装置10を、第2の撮影方向のうち右撮影方向に移動
させて、撮像装置10により右撮影方向から測定対象物
1を撮影する(S83)。次にステレオ撮影制御部24
によって撮像装置10を、第2の撮影方向のうち左撮影
方向に移動させて、撮像装置10により左撮影方向から
測定対象物1を撮影する(S84)。このようにして、
ステレオ撮影制御部24と撮像装置10により、測定対
象物1を第2の撮影方向からステレオ撮影する。
【0095】偏位修正画像作成(S85)、測定対象物
の輪郭、特徴点計測(S86)、自動計測(S87)に
ついては、図11のS22〜S24と同様である。測定
対象物の輪郭、特徴点計測(S86)、並びに自動計測
(S87)が、測定対象物1のステレオ画像から測定対
象物1の表面形状を測定する工程に相当している。そし
て、他のステレオ撮影方向が存在するか判断し(S8
8)、存在していればS83に戻って、第3の撮影方向
或いは第4の撮影方向からステレオ撮影し、終了してい
れば測定対象物1の測定を終了する。
【0096】図28は、本発明の第5の実施の形態を示
す要部構成図である。第3の実施の形態と比較すると、
ステレオ撮影ユニット9が各ステレオ撮影方向毎に設け
られているのに代えて、ステレオ撮影ユニット9が単一
になっている。図28に示すように、ステレオ撮影ユニ
ット9は、右側撮像装置9Rと左側撮像装置9Lとによ
って測定対象物1を第1の撮影方向から直接ステレオ撮
影すると共に、光路変更手段22としてのミラー22
R、22Lによって測定対象物1を第2の撮影方向から
ステレオ撮影している。
【0097】図29はステレオ撮影ユニットの各撮像装
置に写る測定対象物の説明図である。右側撮像装置9R
又は左側撮像装置9Lには、一つは測定対象物1の実
像、もう一つはミラー22R、22Lによる他の角度か
らの測定対象物1の画像となる。仮に、ミラーの配置関
係により、他方のミラー像が写ってしまうような場合に
は、その間に遮蔽版をいれたり、あるいはシャッター等
をいれて切り替えるようにし、画像取得時に他方の像が
回りこまないようにする。
【0098】図30は、本発明の第5の実施の形態を示
す要部構成ブロック図である。対応被写体像抽出手段2
5は、ステレオ撮影ユニット9がステレオ撮影した画像
について、実像とミラー像を分離するもので、例えば像
の大きさで第1の撮影方向と第2の撮影方向とを区別す
る。他の構成要素については、既に説明したものと同様
である。
【0099】また、ステレオ画像として、偏位修正画像
を得るための処理も、右側撮影画像と左側撮影画像にお
ける実像同士、或いはミラー像同士でステレオペアとし
た画像に対して、先に説明した方法と同様に解析すれば
よい。この場合は、実像とミラー像で撮影距離が異な
り、縮尺その他のパラメータがステレオペアごとで異な
ったものとなるが、初期化設定における校正用被写体1
1によりすべて補正が行なえているので、測定対象物1
に関して必要な精度或いは分解能を満足していればよ
い。即ち、測定対象物1を三次元計測する場合、測定対
象物1に関して求められた座標はすべて、校正用被写体
11上の座標に変換されているので、撮影距離の相違は
大きな影響を及ぼさない。但し、実像同士、或いはミラ
ー像同士のステレオペアの倍率差は少ない方がよく、実
像とミラー像の倍率差以内に設定する。
【0100】このような構成とすることで、裏側を同時
にステレオ撮影していることになるので、実像又はミラ
ー像の何れか一方のみを撮影する場合に比較して、測定
対象物1の全周面を撮影する為に測定対象物1を回転さ
せる回数を減らすことが可能となる。すなわち実像だけ
を撮影する場合に必要とされる回転回数に対して、半分
の回数で良い。また、上記実施の形態においては、ステ
レオ撮影ユニット9を用いる場合を示したが、一台の撮
像装置10とステレオ撮影制御部24によってステレオ
撮影するようにしてもよい。
【0101】なお、上記の実施の形態においては、埋蔵
文化財のように測定対象物1を全周からみた画像が必要
な場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、例えば人体や機械構造物のように正面と左
右の側面の表面形状を正確に測定する必要があるが、背
面に付いては大略が判れば良いという用途では、必要と
される範囲のステレオ画像の得られる撮影方向を適宜複
数選択すればよい。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面形状
測定装置によれば、測定対象物をステレオ撮影するステ
レオ撮影ユニットを複数有するステレオ撮影部と、前記
ステレオ撮影ユニットが前記測定対象物をステレオ撮影
する複数の方向毎のステレオ撮影パラメータを記憶する
手段と、前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記
複数の方向から、前記ステレオ撮影部により前記測定対
象物を撮影して、前記測定対象物のステレオ画像を生成
する手段と、前記測定対象物のステレオ画像から前記測
定対象物の表面形状を測定する手段とを備える構成とし
ているので、ステレオ撮影部と測定対象物の位置決めを
厳格に行わなくても、正確な測定値が得られる。また、
ステレオ撮影部は2以上のステレオ撮影ユニットから構
成されているので、測定対象物の周面を広範囲に撮影す
る場合にも、測定対象物を回転させたりステレオ撮影ユ
ニットを移動させたりする回数を減少させたり、不要と
することができ、撮影が迅速に行える。
【0103】また、本発明の表面形状測定装置によれ
ば、右側撮像装置と左側撮像装置とによって測定対象物
をステレオ撮影するステレオ撮影ユニットであって、第
1及び第2の撮影方向をそれぞれ担当する複数のユニッ
トが設けられた前記ステレオ撮影ユニットと、前記ステ
レオ撮影ユニットと前記測定対象物間の光路を変更する
光路変更手段と、前記ステレオ撮影ユニットが前記測定
対象物をステレオ撮影する第1及び第2の撮影方向にお
けるステレオ撮影パラメータを記憶する手段と、前記ス
テレオ撮影パラメータの記憶された前記第1及び第2の
撮影方向から、前記ステレオ撮影ユニットにより前記測
定対象物をステレオ撮影して、前記測定対象物のステレ
オ画像を生成する手段と、前記測定対象物のステレオ画
像から前記測定対象物の表面形状を測定する手段とを備
える構成としたので、ステレオ撮影ユニットから測定対
象物を直視できない場合や、ステレオ撮影ユニットの設
置場所の関係でコンパクトな構造を採用する必要のある
場合でも、光路変更手段により光路を変更してステレオ
撮影できる。
【0104】さらに、請求項8に記載の発明のように、
対象物の正射投影画像を作成すると、正射投影画像を用
いて対象物の表面形状が再現可能となり、画像情報とし
てデーターベースを構築する場合の価値もあがり、大変
利用価値が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を説明する要部斜
視図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態を説明する要部構
成ブロック図ある。
【図3】 校正用被写体を説明する構成斜視図である。
【図4】 校正用被写体に貼付される基準点マーク形状
の一例を示す図である。
【図5】 基準点マークの位置を記述する三次元座標系
xyzの説明図である。
【図6】 図1及び図2の装置を用いた測定対象物の計
測手順の全体を概括的に説明するフローチャートであ
る。
【図7】 ステレオ撮影方向における初期化作業を説明
するフローチャートである。
【図8】 残差逐次検定法に用いられるテンプレート画
像と、左右の画像の関係を説明する図である。
【図9】 モーメント法の説明図で、縦軸は測定値f(x,
y)、横軸は空間分布X,Yを表している。
【図10】 モデル座標系XYZと左右のカメラ座標系
xyzを用いて標定計算を説明する図である。
【図11】 測定対象物をステレオ撮影する手続きを説
明するフローチャートである。
【図12】 偏位修正処理の一例を示す図で、処理前と
処理後を左右の画像について説明してある。
【図13】 ステレオ法の原理を説明する図である。
【図14】 中心投影画像と正射投影画像との相違を説
明する図である。
【図15】 本発明の第2の実施の形態を説明する要部
斜視図である。
【図16】 第2の実施の形態を説明する要部構成ブロ
ック図ある。
【図17】 第2の実施の形態における初期化作業を説
明するフローチャートである。
【図18】 第2の実施の形態における測定対象物のス
テレオ撮影作業のフローチャートである。
【図19】 本発明の第3の実施の形態を説明する要部
構成図で、(A)は要部側面図、(B)は要部斜視図を
示している。
【図20】 第3の実施の形態を説明する要部構成ブロ
ック図ある。
【図21】 第3の実施の形態における初期化作業を説
明するフローチャートである。
【図22】 第3の実施の形態における測定対象物のス
テレオ撮影作業のフローチャートである。
【図23】 第3の実施の形態の変形を説明する要部側
面図である。
【図24】 本発明の第4の実施の形態を説明する要部
斜視図である。
【図25】 第4の実施の形態を説明する要部構成ブロ
ック図ある。
【図26】 第4の実施の形態における初期化作業を説
明するフローチャートである。
【図27】 第4の実施の形態における測定対象物のス
テレオ撮影作業のフローチャートである。
【図28】 本発明の第5の実施の形態を示す要部構成
図である。
【図29】 ステレオ撮影ユニットの各撮像装置に写る
測定対象物の説明図である。
【図30】 本発明の第5の実施の形態を示す要部構成
ブロック図である。
【符号の説明】
1 対象物 2 テーブル 3 ステレオ撮影部 5 ステレオ撮影パラメータ記憶手段 6 ステレオ画像生成手段 7 表面形状演算処理手段 8 表示/図化部 9 ステレオ撮影ユニット 10 撮像装置 11 校正用被写体 20 撮像装置群 21 ステレオ撮影領域抽出部 22 光路変更手段(ミラー、ハーフミラー) 23 撮影方向切換手段(シャッター) 24 ステレオ撮影制御部 25 対応被写体像抽出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA49 AA51 BB05 BB28 CC00 CC11 CC16 DD06 FF05 JJ03 JJ26 LL00 LL11 MM23 QQ04 QQ18 QQ24 QQ25 QQ31 QQ42 SS02 5B057 AA20 BA02 CA08 CA13 CA16 CB08 CB13 CB17 CD11 CE15 DA07 DA08 DA17 DB03 DC05 DC06 DC09 DC16 DC32 5C054 AA01 AA05 CC02 FC15 FD01 HA05 5L096 AA06 AA09 CA05 DA02 EA07 FA06 FA09 FA60 FA69 GA08

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物をステレオ撮影するステレオ
    撮影ユニットを複数有するステレオ撮影部と;前記ステ
    レオ撮影ユニットが前記測定対象物をステレオ撮影する
    複数の方向毎のステレオ撮影パラメータを記憶する手段
    と;前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記複数
    の方向から、前記ステレオ撮影部により前記測定対象物
    を撮影して、前記測定対象物のステレオ画像を生成する
    手段と;前記測定対象物のステレオ画像から前記測定対
    象物の表面形状を測定する手段とを備える;表面形状測
    定装置。
  2. 【請求項2】 前記ステレオ撮影パラメータ記憶手段
    は、立体的に基準点が配置された校正用被写体を前記測
    定対象物の設置場所に置き、前記ステレオ撮影部により
    前記校正用被写体を撮影し、前記撮影された前記校正用
    被写体のステレオ画像から前記各ステレオ撮影ユニット
    の撮影方向のステレオ撮影パラメータを算出して、前記
    算出されたステレオ撮影パラメータを記憶することを特
    徴とする請求項1に記載の表面形状測定装置。
  3. 【請求項3】 前記ステレオ撮影パラメータ記憶手段
    は、予め記憶されている前記校正用被写体の基準点位置
    と、前記ステレオ撮影部の撮影した前記校正用被写体の
    基準点のステレオ画像から算出された基準点位置とを対
    比して、前記ステレオ撮影パラメータを算出することを
    特徴とする請求項2に記載の表面形状測定装置。
  4. 【請求項4】 測定対象物を予め定められた撮影方向か
    ら撮影する3台以上の撮像装置を有する撮像装置群と;
    前記撮像装置群の撮像装置により撮影された前記測定対
    象物の画像のうち、2台の撮像装置の撮影した前記測定
    対象物の画像の重複撮影領域を抽出するステレオ撮影領
    域抽出部と;前記ステレオ撮影領域抽出部により重複撮
    影領域の抽出された2台の撮像装置の撮影方向における
    ステレオ撮影パラメータを、前記撮像装置群に含まれる
    2以上の2台組の撮像装置に関して記憶する手段と;前
    記ステレオ撮影パラメータの算出された前記2以上の2
    台組の撮像装置の撮影方向から、前記撮像装置により前
    記測定対象物を撮影して、前記測定対象物のステレオ画
    像を生成する手段と;前記測定対象物のステレオ画像か
    ら前記測定対象物の表面形状を測定する手段とを備え
    る;表面形状測定装置。
  5. 【請求項5】 右側撮像装置と左側撮像装置とによって
    測定対象物をステレオ撮影するステレオ撮影ユニットで
    あって、第1及び第2の撮影方向をそれぞれ担当する複
    数のユニットが設けられた前記ステレオ撮影ユニット
    と;前記ステレオ撮影ユニットと前記測定対象物間の光
    路を変更する光路変更手段と;前記ステレオ撮影ユニッ
    トが前記測定対象物をステレオ撮影する第1及び第2の
    撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを記憶する手
    段と;前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記第
    1及び第2の撮影方向から、前記ステレオ撮影ユニット
    により前記測定対象物をステレオ撮影して、前記測定対
    象物のステレオ画像を生成する手段と;前記測定対象物
    のステレオ画像から前記測定対象物の表面形状を測定す
    る手段とを備える;表面形状測定装置。
  6. 【請求項6】 測定対象物を撮影する撮像装置と;前記
    撮像装置と前記測定対象物間の光路を変更する光路変更
    手段と;前記撮像装置により前記測定対象物を撮影する
    方向を、左撮影方向と右撮影方向を一組とするステレオ
    撮影方向に制御すると共に、前記ステレオ撮影方向とし
    て少なくとも第1の撮影方向と第2の撮影方向を選択で
    きるステレオ撮影制御部と;前記撮像装置が前記測定対
    象物を撮影する前記第1及び第2の撮影方向のステレオ
    撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを記憶する手
    段と;前記ステレオ撮影パラメータの算出された前記第
    1及び第2の撮影方向に関するステレオ撮影方向から、
    前記撮像装置により前記測定対象物を撮影して、前記測
    定対象物のステレオ画像を生成する手段と;前記測定対
    象物のステレオ画像から前記測定対象物の表面形状を測
    定する手段とを備える;表面形状測定装置。
  7. 【請求項7】 右側撮像装置と左側撮像装置とによって
    測定対象物を第1の撮影方向からステレオ撮影するステ
    レオ撮影ユニットと;前記ステレオ撮影ユニットと前記
    測定対象物間の光路を変更させる光路変更手段であっ
    て、前記測定対象物を第2の撮影方向からステレオ撮影
    させる前記光路変更手段と;前記ステレオ撮影ユニット
    が前記測定対象物をステレオ撮影する前記第1及び第2
    の撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを記憶する
    手段と;前記ステレオ撮影パラメータの記憶された前記
    第1及び第2の撮影方向から、前記ステレオ撮影ユニッ
    トにより前記測定対象物をステレオ撮影して、前記測定
    対象物のステレオ画像を生成する手段と;前記測定対象
    物のステレオ画像から前記測定対象物の表面形状を測定
    する手段とを備える;表面形状測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れか一つに記
    載の表面形状測定装置において;さらに前記測定対象物
    のステレオ画像から、前記測定対象物の正射投影画像を
    生成する手段とを備える表面形状測定装置。
  9. 【請求項9】 測定対象物をステレオ撮影する2以上の
    方向数に適合するユニット数のステレオ撮影ユニットを
    設け;立体的に基準点が配置された校正用被写体を前記
    測定対象物の設置場所に置き;前記ステレオ撮影ユニッ
    トにより前記校正用被写体を2以上の方向からステレオ
    撮影し;前記撮影された前記校正用被写体のステレオ画
    像から前記2以上の撮影方向におけるステレオ撮影パラ
    メータを算出し;前記ステレオ撮影パラメータの記憶さ
    れた前記2以上の撮影方向から、前記ステレオ撮影ユニ
    ットにより前記測定対象物をステレオ撮影し;前記ステ
    レオ撮影パラメータを用いて、前記撮影された画像を前
    記測定対象物のステレオ画像として生成し;前記測定対
    象物のステレオ画像から前記測定対象物の表面形状を測
    定する;工程を有する表面形状測定方法。
  10. 【請求項10】 立体的に基準点が配置された校正用被
    写体を測定対象物の設置場所に置き;予め定められた撮
    影方向から撮影する3台以上の撮像装置により前記校正
    用被写体を撮影し;前記3台以上の撮像装置により撮影
    された前記校正用被写体の画像のうち、2台の撮像装置
    の撮影した前記校正用被写体の画像の重複撮影領域を抽
    出して、ステレオ撮影パラメータを算出し;前記設置場
    所に置かれた測定対象物を前記3台以上の撮像装置によ
    り撮影し;前記3台以上の撮像装置により撮影された前
    記測定対象物の画像のうち、2台の撮像装置の撮影した
    前記測定対象物の画像の重複撮影領域を抽出し;前記ス
    テレオ撮影パラメータを用いて、前記抽出された重複撮
    影領域を前記測定対象物のステレオ画像として生成し;
    前記測定対象物のステレオ画像から前記測定対象物の表
    面形状を測定する;工程を有する表面形状測定方法。
  11. 【請求項11】 前記測定対象物をステレオ撮影する2
    以上の方向数に適合するユニット数のステレオ撮影ユニ
    ットと、前記ステレオ撮影ユニットと測定対象物との光
    路を変更する手段を備える表面形状測定装置を用いた表
    面形状測定方法であって;立体的に基準点が配置された
    校正用被写体を測定対象物の設置場所に置き;前記校正
    用被写体を前記ステレオ撮影ユニットにより第1及び第
    2の撮影方向からステレオ撮影し;前記ステレオ撮影ユ
    ニットが前記校正用被写体を撮影する前記第1及び第2
    の撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを算出し;
    前記測定対象物を前記設置場所に置き;前記測定対象物
    を前記ステレオ撮影ユニットにより前記第1及び第2の
    撮影方向からステレオ撮影し;前記ステレオ撮影パラメ
    ータを用いて、前記第1及び第2の撮影方向から撮影さ
    れた画像を前記測定対象物のステレオ画像として生成
    し;前記測定対象物のステレオ画像から前記測定対象物
    の表面形状を測定する;工程を有する表面形状測定方
    法。
  12. 【請求項12】 一つのステレオ撮影方向を構成する右
    撮影方向と左撮影方向とで、撮像装置により測定対象物
    を逐次撮影させるステレオ撮影制御部と、前記撮像装置
    と前記測定対象物との光路を変更する手段を備える表面
    形状測定装置を用いた表面形状測定方法であって;立体
    的に基準点が配置された校正用被写体を前記測定対象物
    の設置場所に置き;前記ステレオ撮影制御部により前記
    撮像装置を前記校正用被写体の第1の撮影方向に置い
    て、前記撮像装置に前記校正用被写体をステレオ撮影さ
    せ;前記ステレオ撮影制御部により前記撮像装置を前記
    校正用被写体の第2の撮影方向に置いて、前記撮像装置
    に前記校正用被写体をステレオ撮影させ;前記撮像装置
    により前記校正用被写体がステレオ撮影される前記第1
    及び第2の撮影方向におけるステレオ撮影パラメータを
    算出し;前記測定対象物を前記設置場所に置き;前記ス
    テレオ撮影制御部により前記撮像装置を前記測定対象物
    の前記第1の撮影方向に置いて、前記撮像装置に前記測
    定対象物をステレオ撮影させ;前記ステレオ撮影制御部
    により前記撮像装置を前記測定対象物の第2の撮影方向
    に置いて、前記撮像装置に前記測定対象物をステレオ撮
    影させ;前記ステレオ撮影パラメータを用いて、前記第
    1及び第2の撮影方向から撮影された画像を前記測定対
    象物のステレオ画像として生成し;前記測定対象物のス
    テレオ画像から前記測定対象物の表面形状を測定する;
    工程を有する表面形状測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項8の何れか一つに
    記載の表面形状測定装置によって測定された前記測定対
    象物のステレオ画像から、前記測定対象物の表面状態を
    図化する表面状態図化装置。
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