JP2003064039A - o−シアノアニリン誘導体の製造方法 - Google Patents

o−シアノアニリン誘導体の製造方法

Info

Publication number
JP2003064039A
JP2003064039A JP2001257189A JP2001257189A JP2003064039A JP 2003064039 A JP2003064039 A JP 2003064039A JP 2001257189 A JP2001257189 A JP 2001257189A JP 2001257189 A JP2001257189 A JP 2001257189A JP 2003064039 A JP2003064039 A JP 2003064039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxime
isatin
producing
derivative
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001257189A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Nunomura
茂樹 布村
Akiteru Sen
昭輝 銭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daitou Kagaku KK
Original Assignee
Daitou Kagaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daitou Kagaku KK filed Critical Daitou Kagaku KK
Priority to JP2001257189A priority Critical patent/JP2003064039A/ja
Publication of JP2003064039A publication Critical patent/JP2003064039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の製造方法よりも安全で暴走の恐れがな
く、かつ安価なo−シアノアニリン誘導体の製造方法を
提供すること。 【解決手段】 下記一般式で示されるイサチンオキシム
誘導体を、アミド系溶剤中で1/50から1.5当量の
炭酸塩の存在下で処理することを特徴とするo−シアノ
アニリン誘導体の製造方法。一般式 【化1】 式中、Rは、水素、炭素数1から5のアルキル基、フッ
素、塩素、臭素、炭素数1から5のアルコキシ基、又は
フェニル基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品や写真薬品
の中間体として有用なo−シアノアニリン誘導体を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、o−シアノアニリン誘導体の製造
方法としては、イサチンオキシムの分解などの方法が知
られていおり、この方法は分解が工業的に優れている。
また、イサチンオキシムをアルカリで処理する方法とし
ては、1)JCSの文献(J.Chem.Soc.,1
633(1959))、2)米国特許第3,374,2
62号、3)特公昭46−15611、4)化学世界
(中国)の文献(化学世界、39,635(1998)
などに記載されている方法がある。しかしながら、これ
ら従来の技術では以下に述べるような問題点があった。
すなわち、1)では、イサチンオキシムそのものを融点
以上に加熱分解することにより製造しているが、収率が
65%と低く、副生成物も多いため、実用的ではない。
また、2)では、イサチンオキシムを高沸点の有機溶剤
中で、触媒無しに200℃以上の高温で処理することに
より製造しているが、高温であるため大量のエネルギー
が必要であり、且つ、暴走の恐れがあるので安全性の点
でも問題がある。3)では、ノナエチレングリコールと
いう工業的に入手困難な溶剤中で、NaOMeという高
価で危険性の高い強アルカリを用いて、140から17
0℃という条件で製造しているため、工業生産に不向き
であり、暴走の恐れがあるので危険性も高く、かつ、安
価に製造できないという欠点がある。また、4)では、
スルフォランという高価な溶剤を用い、3)と同じくN
aOMeを用いて180℃という高温で製造しているた
め、やはり暴走の恐れがあり安全性に問題があり、か
つ、安価に製造できないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、置換もしくは無置換のイサチンオキシムを
用いて、従来の製造方法よりも安全で暴走の恐れがな
く、かつ安価なo−シアノアニリン誘導体の製造方法を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の手
段により解決された。置換もしくは無置換のイサチンオ
キシムを、1/50から1.5当量の炭酸塩からなる弱
アルカリの存在下で、アミド溶媒中で処理することを特
徴とするo−シアノアニリン誘導体の製造方法。
【0005】本発明は、置換もしくは無置換のイサチン
を1当量から2当量、望ましくは1.0から1.4当量
のヒドロキシルアミン、又は硫酸ヒドロキシルアミンと
反応させ、対応する置換もしくは無置換のイサチンオキ
シムを合成し、一旦取出した後で、アミド系の溶剤に溶
解し、1/50から1.5当量の炭酸塩の存在下に12
0℃から140℃、より望ましくは120℃から135
℃の温度で処理することにより、置換もしくは無置換の
o−シアノアニリンを製造できることを見出し、本発明
を完成した。炭酸塩としては、炭酸ナトリウム又は炭酸
カリウムが好ましく、いずれか単独の炭酸塩でも、両者
の混合物を使用しても良い。
【0006】なお、当該のオキシムは、一旦取出した後
で、アミド系溶剤中で炭酸塩と処理してもかまわない
し、取出すことなく次工程に進んでもかまわないが、一
旦取出して次工程に進む方が望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法の一実施態様
は、次のように図示できる。
【0008】
【化2】 式中、Rは、水素、炭素数1から5のアルキル基、フッ
素、塩素、臭素、炭素数1から5のアルコキシ基、又は
フェニル基を表す。
【0009】以下、本発明の製造方法を詳しく説明す
る。本発明では、まず置換もしくは無置換のイサチン
を、1.0から1.5当量、更に好ましくは1.1から
1.3当量のヒドロキシルアミン水溶液もしくは硫酸ヒ
ドロキシルアミンと、適当な有機溶剤、例えばメタノー
ル中で反応させて、置換もしくは無置換のイサチンオキ
シムを製造する。こうして得られた置換もしくは無置換
のイサチンオキシムを0.3倍から10倍量、更に好ま
しくは0.5倍から5倍量のアミド系有機溶剤中で、イ
サチンオキシムに対して1/50から1.5当量の炭酸
塩の存在下に、120〜135℃で処理することによ
り、置換もしくは無置換のo−シアノアニリンを安全か
つ高収率で合成することができる。
【0010】本発明で使用できるイサチン誘導体は、特
に構造上の制約は無く、市販されている誘導体ないしは
公知の誘導体はほとんど使用できる。具体的には、イサ
チン(CAS Registry No 91−56−
5)、5−メチルイサチン(608−05−9)、4―
エチルイサチン(34934−05−9)、5−エチル
イサチン(96202−56−1)、6−エチルイサチ
ン(90924−07−5)、5−n−ブチルイサチン
(18331−71−0)、5−メトキシイサチン(3
9755−95−8)、5−エトキシイサチン(169
040−78−2)、5−ブトキシイサチン(3495
4−72−8)、4−フルオロイサチン(346−34
−9)、5−フルオロイサチン(443−69−6)、
6−フルオロイサチン(324−03−8)、5−クロ
ロイサチン(17630−76−1)、4−ブロモイサ
チン(20780−72−7)、5−ブロモイサチン
(87−48−9)、6−ブロモイサチン(6326−
79−0)、4−フェニルイサチン(109082−1
4−6)、5−フェニルイサチン(109496−98
−2)、6−フェニルイサチン(109497−00−
9)が使用可能である。5−ニトロイサチン(611−
09−6)も知られているが、反応が複雑となり不純物
が多く、本発明の製造方法を適用するのには好ましくな
い。
【0011】本発明で使用するヒドロキシルアミンは、
硫酸や塩酸との塩であってもフリー体の水溶液であって
も良い。塩の場合には、一旦中和してフリー体にした後
で反応させても、塩のまま反応させても目的のイサチン
オキシムを高収率で生成することができる。これらのヒ
ドロキシルアミンの使用量は、イサチン誘導体に対して
1当量から2当量、更に好ましくは、1.0から1.4
当量使用である。
【0012】本発明で使用できるアミド系溶剤は、通常
市販され、入手可能なものはすべて使用可能であるが、
特に好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、N−メチルピロリドンよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の溶媒である。これらの溶剤
の使用量は、イサチンオキシム誘導体に対して0.3倍
から10倍量、更に好ましくは0.5から5倍量であ
る。アミド系溶媒は、単独溶媒でも、2種以上の混合溶
媒でも良い。
【0013】本発明で使用する炭酸塩としてはアルカリ
金属の炭酸塩が使用でき、炭酸ナトリウム、又は炭酸カ
リウムが好ましい。炭酸塩の使用量は、1/50〜1.
5当量であり、好ましくは1/50〜1.2当量であ
り、特に好ましくは1/50〜1/5当量である。
【0014】本発明の反応温度は、好ましくは120℃
から135℃という、温和な反応条件である。この反応
は、イサチンオキシム類の熱分解温度であり、反応と共
に炭酸ガスが発生するので、高い温度では暴走の恐れが
あるが、本発明では反応温度が十分低いので、この暴走
の恐れはない。このため、安全性が高く、且つ、エネル
ギー的にも有利である。
【0015】反応時間は、1〜5時間、好ましくは1〜
2時間である。反応圧力は特に限定されないが、好まし
くは常圧である。
【0016】本発明で使用するイサンチンオキシム誘導
体を例示すると、イサチンオキシム、5−メチルイサチ
ンオキシム、4−エチルイサチンオキシム、5−エチル
イサチンオキシム、6−エチルイサチンオキシム、5−
n−ブチルイサチンオキシム、5−メトキシイサチンオ
キシム、5−エトキシイサチンオキシム、5−ブトキシ
イサチンオキシム、4−フルオロイサチンオキシム、5
−フルオロイサチンオキシム、6−フルオロイサチンオ
キシム、5−クロロイサチンオキシム、4−ブロモイサ
チンオキシム、5−ブロモイサチンオキシム、6−ブロ
モイサチンオキシム、及び/又は5−フェニルイサチン
オキシムである。
【0017】
【実施例】次に本発明に使用するイサチンオキシム誘導
体の合成例と、本発明の目的物である2−アミノベンゾ
ニトリル誘導体製造の実施例を詳細に説明するが、本発
明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0018】第一工程:オキシム誘導体の合成
【0019】
【化3】 式中、Rは、水素、炭素数1から5のアルキル基、フッ
素、塩素、臭素、炭素数1から5のアルコキシ基、又は
フェニル基を表す。
【0020】合成例1 イサチン(117.6g,0.8mol)のメタノール
(540mL)懸濁液を室温で攪拌下、50%ヒドロキ
シルアミン水溶液(63.4g,0.96mol)を約
20分で滴下した。この際、反応温度は、45℃まで昇
温した。次にこの懸濁液を、3時間加熱還流した。反応
液の色は濃朱色から、薄茶色に徐々に変化していった。
懸濁液を減圧濃縮して、メタノール(300mL)を留
去後、水(300mL)を加え室温(15〜25℃)で
約2時間攪拌後、不溶物を濾取し、さらに水(100m
L)、メタノール(100mL)で、洗浄した。これを
60℃で約12時間減圧乾燥して、イサチンオキシム
(111.8g,86.3%)を薄茶色の粉末として得
た。 純度:98.1% H‐NMR(CDCl)8.062(1H,d,J
=10Hz) 7.324(1H,t,J=10Hz)
7.060(1H,t,J=10Hz)
【0021】合成例2:中和法 硫酸ヒドロキシルアミン(78.8g,0.48mo
l)を水(50mL)に溶解させた水溶液を室温(15
〜25℃)で攪拌下、48%NaOH(80g,0.9
6mol)を約30分(内温:約50℃まで上昇)で滴
下した。この溶液を室温まで冷却し、イサチン(11
7.6g,0.8mol)のメタノール(540mL)
懸濁液を約1時間で滴下後、室温でさらに5時間攪拌し
た。この際、反応は、懸濁液のまま進行し、色は濃朱色
から、簿茶色に徐々に変化していった。懸濁液を減圧濃
縮して、メタノール(300mL)を留去後、水(30
0mL)を加え室温で約2時間攪拌後、不溶物を濾取
し、さらに水(100mL)、メタノール(100m
L)で、洗浄した。これを60℃で約12時間減圧乾燥
して、イサチンオキシム(125.1g,96.5%)
を薄茶色の粉末として得た。 純度:99.5%以上
【0022】合成例3:非中和法 イサチン(117.6g,0.8mol)、メタノール
(150mL)の混合物を室温で懸濁攪拌下、硫酸ヒド
ロキシルアミン(72.2g,0.44mol),Cy
DTA(6mg)を水(125mL)に溶解させた水溶
液を室温(15〜25℃)で約1.5時間をかけて滴下
し、さらに室温で約1時間攪拌した。この際、反応は、
懸濁液のまま進行し、色は濃朱色から、薄茶色に徐々に
変化していった。水(200mL)を加え室温で約2時
間攪拌後、不溶物を濾取し、さらに水(600mL)、
メタノール(100mL)で、洗浄した。これを60℃
で約12時間減圧乾燥して、イサチンオキシム(12
1.0g,93.4%)を薄茶色の粉末として得た。 純度:99.4% H‐NMR(CDCl)8.062(d,1H,J
=10Hz) 7.324(t,1H,J=10Hz)
7.060(t,1H,J=10Hz)6.880
(d,1H,J=10Hz)
【0023】合成例4 5−メトキシ−イサチン(5.0g,28mmol)、
メタノール(20mL)の混合物を室温で懸濁攪拌下、
硫酸ヒドロキシルアミン(2.53g,15mmol)
を水(10mL)に溶解させた水溶液を室温(15〜2
5℃)で摘下し、さらに室温で約15時間攪拌した。こ
の際、反応は懸濁液のまま進行し、色は焦げ茶色から、
薄茶色に徐々に変化していった。水(40mL)を加え
室温で約2時間攪拌後、不溶物を濾取し、さらに水(2
0mL)、メタノール(10mL)で洗浄した。これを
60℃で約12時間減圧乾燥して、5−メトキシ−イサ
チンオキシム(5.0g,92.3%)を簿茶色の粉末
として得た。 純度:93.9% H‐NMR(CDCl+CDOD=1:1)7.
689(d,1H,J=2.3Hz,H−4) 6.9
08(dd,1H,J=2.3,8.3Hz,H−6)
6.813(d,1H,J=8.3Hz,H−7)
3.815(S,3H,OMe)
【0024】合成例5 5−メチル−イサチン(4.9g,30mmol)、メ
タノール(20mL)の混合物を室温で懸濁攪拌下、硫
酸ヒドロキシルアミン(2.70g,16.5mmo
l)を水(10mL)に溶解させた水溶液を室温(15
〜25℃)で滴下し、さらに室温で約15時間攪拌し
た。この際、反応は懸濁液のまま進行し、色は褐色か
ら、薄茶色に徐々に変化していった。水(40mL)を
加え室温で約2時間攪拌後、不溶物を濾取し、さらに水
(20mL)、メタノール(10mL)で洗浄した。こ
れを60℃で約12時間減圧乾燥して、5−メチル−イ
サチンオキシム(5.1g,95.1%)を薄茶色の粉
末として得た。 純度:99.3% H‐NMR(CDCl+CDOD=1:1)7.
877(br−s,1H,H−4 7.151(m,1
H,H−6) 6.786(d,1H,J=7.8H
z,H−7) 2.323(S,3H,Me)
【0025】合成例6 5−クロロ−イサチン(5.2g,29mmol)、メ
タノール(20mL)の混合物を室温で懸濁攪拌下、硫
酸ヒドロキシルアミン(2.62g,16mmol)を
水(10mL)に溶解させた水溶液を室温(15〜25
℃)で滴下し、さらに室温で約15時間攪拌した。この
際、反応は懸濁液のまま進行し、色は褐色から、薄茶色
に徐々に変化していった。水(40mL)を加え室温で
約2時間攪拌後、不溶物を濾取し、さらに水(20m
L)、メタノール(10mL)で洗浄した。これを60
℃で約12時間減圧乾燥して、5−メチル−イサチンオ
キシム(5.4g,95.9%)を薄茶色の粉末として
得た。 純度:90.3% H‐NMR(CDCl+CDOD=1:1)8.
025(d,1H,J=2.3Hz,H−4) 7.3
21(dd,1H,J=2.3,8.2Hz,H−6)
6.868(d,1H,J=8.2Hz,H−7) HPLC分析条件 カラム:YMC‐Pack ODS‐AM(300x
4.6mm) 波長:254nm キャリアー:70%CHCN 流速:0.5mL/min 温度:35℃ なお、目的物のHPLC分析にも上記の条件を使用し
た。
【0026】第二工程:2−アミノベンゾニトリル誘導
体製造の実施例
【0027】
【化4】 式中、Rは、水素、炭素数1から5のアルキル基、フッ
素、塩素、臭素、炭素数1から5のアルコキシ基、又は
フェニル基を表す。
【0028】実施例1:NaCO−DMF法 イサチンオキシム(50g,0.308mol)をN,
N‐ジメチルホルムアミド(30ml)に溶解させた溶
液にNaCO(3.2g,0.031mol)を加
えた。内温122〜135℃で、約1.5時間攪拌後、
N,N‐ジメチルホルムアミド(26ml)を減圧留去
した。残留物を減圧蒸留し沸点122〜124℃/6m
mHgの留出物を収集して目的物の2−アミノベンゾニ
トリル(29.08g,79.8%)を得た。 HPLC純度:99%以上
【0029】実施例2:NaCO−DMAC法 イサチンオキシム(50g,0.308mol)をN,
N‐ジメチルアセトアミド(120ml)に溶解させた
溶液にNaCO(33g,0.311mol)を加
えた。内温124〜135℃で、約1.5時間攪拌後、
N,N‐ジメチルアセトアミド(100ml)を減圧留
去した。残留物にトルエン(170ml)を加え、不溶
物をろ過し、瀘液を水(40ml×3)で洗浄し、有機
相を減圧濃縮した後、残留物を減圧蒸留して沸点122
〜124℃/6mmHgの留出物を収集し,目的物2−
アミノベンゾニトリル(29.08g,79.9%)を
得た。
【0030】実施例3:KCO−DMF法 イサチンオキシム(50g,0.308mol)をN,
N‐ジメチルホルムアミド(170ml)に溶解させた
溶液にKCO(44.24g,0.320mol)
を加えた。内温122〜135℃で、約1.5時間攪拌
後、不溶物をろ過し、さらにN,N‐ジメチルホルムア
ミド(90ml)で洗浄した。瀘液を減圧濃縮した後、
残留物を減圧蒸留し沸点122〜124℃/6mmHg
の留出物を収集して目的とする2−アミノベンゾニトリ
ル(28.38g,77.9%)を得た。
【0031】実施例4:KCO−DMAC法 イサチンオキシム(50g,0.308mol)をN,
N‐ジメチルアセトアミド(170ml)に溶解させた
溶液にKCO(44.24g,0.320mol)
を加えた。内温124〜135℃で、約1.5時間攪拌
後、実施例2と同様の後処理を行った後に減圧蒸留し、
沸点122〜124℃/6mmHgの2−アミノベンゾ
ニトリル(30.82g,82.6%)を得た。 HPLC純度:98.7%
【0032】実施例5:KCO−DMI法 イサチンオキシム(50g,0.308mol)をN,
N’‐ジメチル−2−イミダゾリジノン(170ml)
に溶解させた溶液にKCO(44.24g,0.3
20mol)を加えた。内温124〜135℃で、約
1.5時間攪拌後、実施例2と同様の後処理を行った後
に滅圧蒸留し、沸点122〜124℃/6mmHgの2
−アミノベンゾニトリル(24.84g,66.4%)
を得た。 HPLC純度:99.6% H‐NMR(CDCl)7.385(1H,dd,
=10Hz,J=2Hz), 7.328(1
H,t,J=10Hz), 6.759−6.726
(2H,m)
【0033】実施例6 NaCO又はKCOの使用モル量を実施例1〜
5に記載した使用量の1/10に減少する以外は全く同
様にして処理したところ、それぞれ、実施例1〜5の結
果と同様の結果が得られた。
【0034】実施例7 5−メトキシ−イサチンオキシム(1.92g,10m
mol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(2ml)に
溶解させた溶液にNaCO(0.1g,1mmo
l)を加えた。内温125〜135℃で、約2.5時間
攪拌後、反応液を冷却後、水(30ml)、酢酸エチル
(50ml)を加え分液した。水層をさらに、酢酸エチ
ル(50ml)で2回抽出後、有機層をあわせ、飽和食
塩水(30ml)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濾過し瀘液を減圧留去した。残渣をシリカ
ゲルカラム精製(へキサン:酢酸エチル=4:1)して
2−アミノ−5−メトキシ−ベンゾニトリル(0.90
g,60.7%)を油状物として得た。 H‐NMR(CDCl)6.976(dd,1H,
J=3.2,8.7Hz,H−6) 6.865(d,
1H,J=3.2Hz,H−4)6.703(d,1
H,J=8.3Hz,H−7) 3.743(S,3
H,OMe)
【0035】実施例8 5−メチル−イサチンオキシム(1.76g,10mm
ol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(2ml)に溶
解させた溶液にNaCO(0.1g,1mmol)
を加えた。内温125〜135℃で、約2.5時間攪拌
後、反応液を冷却後、水(30ml)、酢酸エチル(5
0ml)を加え分液した。水層をさらに、酢酸エチル
(50ml)で2回抽出後、有機層をあわせ、飽和食塩
水(30ml)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、濾過し瀘液を減圧留去した。残渣をシリカゲ
ルカラム精製(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)して2
−アミノ−5−メチル−ベンゾニトリル(1.01g,
76.4%)を淡黄色粉末として得た。 H‐NMR(CDCl)7.179(br−s,1
H,H−4) 7.142(dd,1H,J=1.9,
8.3Hz,H−6)6.660(d,1H,J=8.
3Hz,H−7) 2.226(S,3H,OMe)
【0036】実施例9 5−クロロ−イサチンオキシム(1.96g,10mm
ol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(2ml)に溶
解させた溶液にNaCO(0.1g,1mmol)
を加えた。内温125〜135℃で、約2.5時間攪拌
後、反応液を冷却後、水(30ml)、酢酸エチル(5
0ml)を加え分液した。水層をさらに、酢酸エチル
(50ml)で2回抽出後、有機層をあわせ、飽和食塩
水(30ml)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥後、濾過し瀘液を減圧留去した。残渣をシリカゲ
ルカラム精製(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)して2
−アミノ−5−クロロ−ベンゾニトリル(0.86g,
56.4%)を淡黄色粉末として得た。 H‐NMR(CDCl)7.350(d,1H,J
=2.3Hz,H−4) 7.279(dd,1H,J
=2.3,8.7Hz,H−6)6.691(d,1
H,J=8.3Hz,H−7)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC52 AC54 BA02 BA32 BB20 BB22 BC10 BC36 QN00 4H039 CA70 CA71 CH70

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で示されるイサチンオキシム
    誘導体を、アミド系溶剤中で1/50から1.5当量の
    炭酸塩の存在下で処理することを特徴とするo−シアノ
    アニリン誘導体の製造方法。 一般式 【化1】 式中、Rは、水素、炭素数1から5のアルキル基、フッ
    素、塩素、臭素、炭素数1から5のアルコキシ基、又は
    フェニル基を表す。
  2. 【請求項2】 アミド系溶剤が、N,N−ジメチルホル
    ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N’−
    ジメチル−2−イミダゾリジノン、及びN−メチルピロ
    リドンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載のo−シアノアニリン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭酸塩が炭酸ナトリウム、または炭酸カ
    リウムである請求項1又は2記載のo−シアノアニリン
    誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応温度が、120〜135℃である請
    求項1ないし3いずれか1つに記載のo−シアノアニリ
    ン誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 イサチンオキシム誘導体が、イサチンオ
    キシム、5−メチルイサチンオキシム、4−エチルイサ
    チンオキシム、5−エチルイサチンオキシム、6−エチ
    ルイサチンオキシム、5−n−ブチルイサチンオキシ
    ム、5−メトキシイサチンオキシム、5−エトキシイサ
    チンオキシム、5−ブトキシイサチンオキシム、4−フ
    ルオロイサチンオキシム、5−フルオロイサチンオキシ
    ム、6−フルオロイサチンオキシム、5−クロロイサチ
    ンオキシム、4−ブロモイサチンオキシム、5−ブロモ
    イサチンオキシム、6−ブロモイサチンオキシム、又は
    5−フェニルイサチンオキシムである請求項1ないし4
    いずれか1つに記載のo−シアノアニリン誘導体の製造
    方法。
JP2001257189A 2001-08-28 2001-08-28 o−シアノアニリン誘導体の製造方法 Pending JP2003064039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001257189A JP2003064039A (ja) 2001-08-28 2001-08-28 o−シアノアニリン誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001257189A JP2003064039A (ja) 2001-08-28 2001-08-28 o−シアノアニリン誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003064039A true JP2003064039A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19084895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001257189A Pending JP2003064039A (ja) 2001-08-28 2001-08-28 o−シアノアニリン誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003064039A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10487054B2 (en) * 2017-04-21 2019-11-26 Regents Of The University Of Minnesota Therapeutic compounds
JP2021155348A (ja) * 2020-03-25 2021-10-07 富士フイルム株式会社 ベンゾニトリル誘導体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10487054B2 (en) * 2017-04-21 2019-11-26 Regents Of The University Of Minnesota Therapeutic compounds
JP2021155348A (ja) * 2020-03-25 2021-10-07 富士フイルム株式会社 ベンゾニトリル誘導体の製造方法
JP7257985B2 (ja) 2020-03-25 2023-04-14 富士フイルム株式会社 ベンゾニトリル誘導体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2384368T3 (es) Proceso de preparación de derivados del ácido 1-(2-halobifenil-4-il)-ciclopropanocarboxílico
TWI687404B (zh) 用於製備鹵代苯之方法
JP4408578B2 (ja) 3−(1−ヒドロキシ−ペンチリデン)−5−ニトロ−3h−ベンゾフラン−2−オン、その製造方法及びその用途
JP2003064039A (ja) o−シアノアニリン誘導体の製造方法
JPS63196567A (ja) 置換3−アルキル−キノリン−8−カルボン酸の製造方法
JPH0524158B2 (ja)
RU2264391C2 (ru) Способ получения производного хинолинкарбоксальдегида и промежуточных соединений
JP2868024B2 (ja) ケトン化合物の改良された製造方法
JP4258658B2 (ja) アセチレン化合物の製造方法
JP3563424B2 (ja) 4h−ピラン−4−オンの製造方法
JPH0570434A (ja) 新規な2−ヒドロキシメチル−4−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンの製造方法及びその製造中間体ならびにそれらの製造法
JPS5821626B2 (ja) チカンサクサンユウドウタイ ノ セイゾウホウ
JP4269462B2 (ja) チオフェン−3−カルボキサルデヒドの製造方法
WO2008072773A1 (ja) (1r,2r)-2-アミノ-1-シクロペンタノールの製造方法
JP2000198779A (ja) 3―アルキルフラバノノ―ル誘導体の精製法
KR100424341B1 (ko) 1-메틸인다졸-3-카르복실산의 제조방법
JP4143295B2 (ja) 9,9−二置換−2,3,6,7−キサンテンテトラカルボン酸二無水物の製造方法
JP4306213B2 (ja) 6,7−メチレンジオキシクマリンの製造法
JPH0881456A (ja) 1,1,3,3−テトラクロロ−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン誘導体の製造法
JPS5916878A (ja) 2,4−ジヒドロキシ−3−アセチルキノリン類の製造方法
TWI252848B (en) Process for the preparation of 5-formylphthalide
JP4453247B2 (ja) 3,3−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボン酸無水物の精製方法
JPH09227490A (ja) 3−(または4−)シアノベンズアルデヒドの製造方法
JPH1029989A (ja) 4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸誘導体の製造方法
JPS62108877A (ja) 2−(10,11−ジヒドロ−10−オキソジベンゾ〔b,f〕チエピン−2−イル)プロピオン酸の精製法