JP2003057571A - 光学多層構造体および光スイッチング素子、並びに画像表示装置 - Google Patents

光学多層構造体および光スイッチング素子、並びに画像表示装置

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JP2003057571A
JP2003057571A JP2001247109A JP2001247109A JP2003057571A JP 2003057571 A JP2003057571 A JP 2003057571A JP 2001247109 A JP2001247109 A JP 2001247109A JP 2001247109 A JP2001247109 A JP 2001247109A JP 2003057571 A JP2003057571 A JP 2003057571A
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refractive index
layer
optical
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index layer
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JP2001247109A
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Takuya Makino
拓也 牧野
Hirokazu Ishikawa
博一 石川
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Sony Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/001Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on interference in an adjustable optical cavity

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、小型軽量であるとともに、紫
外光に対して高速スイッチングが可能な光学多層構造体
を提供する。 【構成】 ガラスからなる基板10の上に、フッ化マグ
ネシウム(MgF2 )からなる低屈折率層12A〜12
Hと酸化アンチモン(Sb2 3 )からなる高屈折率層
13A〜13Hとを交互に積層する。間隙部14(低屈
折率層12E)を挟んで、基板10側の低屈折率層12
Aから高屈折率層13Dまでが第1の層15を形成して
おり、基板10と反対側の高屈折率層13Eから高屈折
率層13Hまでが第2の層16を形成している。紫外光
を透過させるための窓17A,18Aが形成された金属
薄膜からなる下部電極層17および上部電極層18を設
け、両者の間に生じる静電力により間隙部14の光学的
大きさを変化させ、紫外光の反射または透過の量を切り
換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外光を反射また
は透過させる機能を有する光学多層構造体、およびこれ
を用いた光スイッチング素子並びに画像表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、映像情報の表示デバイスとしての
ディスプレイの重要性が高まっており、このディスプレ
イ用の素子として、更には、光通信,光記憶装置,光プ
リンタなどの素子として、高速で動作する光スイッチン
グ素子(ライトバルブ)の開発が要望されている。従
来、この種の素子としては、液晶を用いたもの、マイク
ロミラーを用いたもの(DMD;Digtal Micro Miror D
evice 、ディジタルマイクロミラーデバイス、テキサス
インスツルメンツ社の登録商標)、回折格子を用いたも
の(GLV:Grating Light Valve,グレーティングライ
トバルブ、SLM(シリコンライトマシン)社)等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液晶を用いた従来の反
射型画像表示装置は、ガラスからなる一対の基板の内側
に透明電極が形成されており、両基板の透明電極の間に
液晶分子が封入された構造になっている。ガラス基板の
外側はさらに一対の偏光板で覆われ、背面からバックラ
イトで照らされている。透明電極間に電圧を印加し、液
晶分子の方向を制御して偏光面を回転させることにより
光スイッチングを行う。
【0004】しかしながら、液晶は応答速度が速いもの
でも数ミリ秒程度でしかなく、高速応答特性が悪いの
で、高速応答が要求される光通信,光演算,ホログラム
メモリ等の光記憶装置,光プリンタなどへの適用は非常
に難しい。また、偏光板を必要とするため、光の利用効
率が低い。さらに、液晶が強い光には耐えられないの
で、強いレーザ光のようなエネルギー密度の高い光のス
イッチングを行うことはできない。近年では、カラー画
像表示装置としての明るさ、色再現性、正確な階調表示
など高品位な画質への要求が高まっており、現状の液晶
を用いた光スイッチング素子では階調表示の正確さにお
いて不充分な点が出てきている。
【0005】マイクロミラーを用いた光スイッチング素
子は、マイクロミラーの角度を制御することにより入射
光をスイッチングするものである。マイクロミラーを用
いた光スイッチング素子は、DMD(Digital Micro Mi
ror Device,デジタルマイクロミラーデバイス、米国テ
キサスインスツルメンツ社の登録商標)に代表されるよ
うに、既に多くの実施例を有している。マイクロミラー
は、大きく分けて一点で支持される片持ち梁構造と二点
で支持される捩れヒンジ構造との二種類に分類され、静
電力、圧電素子、熱アクチュエータなどを利用して駆動
される。
【0006】片持ち梁構造の場合、各マイクロミラーは
基板に対して水平な状態で支持され、マイクロミラーと
これに対応する駆動電極との間に電位差を与えると、静
電引力が発生し、そのマイクロミラーが対応する駆動電
極に向かって傾斜する。傾斜したマイクロミラーと傾斜
していないマイクロミラーとでは入射光を異なる角度で
反射させるので、これにより入射光を二方向にスイッチ
ングすることができる。マイクロミラーと駆動電極との
間に与えた電位差を取り除くと、マイクロミラーを支持
しているヒンジ部のばね力によって、マイクロミラーは
元の位置に復帰する。
【0007】一方、捩れヒンジ構造のマイクロミラーで
は、各マイクロミラーが一対のヒンジ部により共通の上
部基板に支持されている。下部基板には、各マイクロミ
ラーに対応させて、それぞれ一対の電極が設けられてい
る。各マイクロミラーと一対の電極のうちの一方の電極
との間、およびそのマイクロミラーと他方の電極との間
には、同じ電位差を生じさせており、これにより、その
マイクロミラーは下部基板に対して水平に保たれてい
る。
【0008】ここで、例えば一方の電極に加える電圧を
大きくし、他方の電極に加える電圧を小さくすることに
よって、マイクロミラーと対応する一対の電極のそれぞ
れとの間に生じる静電引力に不釣合いを生じさせ、マイ
クロミラーを一対の電極のうちのどちらかに向かって傾
ける。これにより、マイクロミラーは異なる二方向のう
ちのどちらかに傾くことになるので、入射光を異なる二
方向に反射させてスイッチングすることができる。この
ようなマイクロミラーにおいては、光を偏向できる角
度、すなわち、二方向の反射光の角度の差が機械的なミ
ラーの振れ角の二倍となり、偏向できる角度が大きくな
る。
【0009】しかしながら、このようなマイクロミラー
の応答速度は一般に数マイクロ秒程度であり、高速性が
十分ではない。また、画像表示装置に用いる場合には、
コントラストを向上させるために光を偏向できる角度を
増大させる必要があり、そのため応答速度が一層低下す
るという問題がある。したがって、マイクロミラーを用
いた光スイッチング素子は、プロジェクション型の画像
表示装置には既に用いられているが、直視型の画像表示
装置への適用は困難である。
【0010】また、回折格子を用いた光スイッチング素
子として、例えば特表平10−510374号公報に開
示されたGLV(Grating Light Valve,グレーティング
ライトバルブ、SLM(シリコンライトマシン)社)が
ある。このGLVにおいては、光反射面を持つリボン状
のミラーと下部電極との間に電位差を生じさせ、これに
より発生する静電引力によって、リボン状ミラーを入射
光の波長の1/4動かす。こうして、静止状態のリボン
状ミラーと可動リボン状ミラーとの間に1/2波長分の
光路差を作り出すことにより回折光を生じさせ、反射光
を0次回折光方向と1次回折光方向とにスイッチングす
る。このとき、光路差を1/2波長までの範囲で制御す
ることにより、1次回折光の強度をコントロールするこ
とも可能である。
【0011】GLVは、非常に軽いリボン状ミラーを小
さい距離動かすだけで光のスイッチングを行うことがで
きるので、応答速度が数十ナノ秒と速く、高速スイッチ
ングに適しているが、以下のようないくつかの問題も有
している。
【0012】第1に、光の回折を生じさせるためには少
なくとも二本のリボン状ミラーが必要であり、光の利用
効率を高めるためには四本以上、現実的には六本のリボ
ン状ミラーが必要となる。したがって、1次元に配列し
て用いた場合、全体の小型化が困難となる。
【0013】第2に、1次回折光は、0次回折光の光軸
に対称な二方向に対してある角度をもって生じるので、
1次回折光を利用するためにはこの二方向に進む光を集
めて一本にするための複雑な光学系が必要となる。
【0014】第3に、電極に電圧を加えない状態では、
静止状態のリボン状ミラーの反射面と可動リボン状ミラ
ーの反射面とは理想的には同一平面上にあるはずである
が、実際には同一平面上に揃わない。したがって、下部
電極にそれぞれ小さい電圧を加えてすべてのミラーの反
射面が同一平面上に揃うよう調整が必要となる。
【0015】第4に、GLVは、光源としてレーザを用
い、一次元アレイ状に集積されたスイッチング素子にラ
イン状に成形した光を照射し、その光をミラー等でスキ
ャンすることによって2次元画像を得るようにしたプロ
ジェクション型の画像表示装置には適しているが、レー
ザ以外の光源を用いたり、直視型の画像表示装置に用い
ることは原理的に非常に困難である。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡単な構成で、小型軽量であるとと
もに、紫外光に対して高速スイッチングが可能な光学多
層構造体、およびこれを用いた光スイッチング素子並び
に画像表示装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による光学多層構
造体は、紫外光に対して透明な基板と、基板上に低屈折
率層と高屈折率層とを交互に積層してなる光学多層膜構
造に含まれる低屈折率層の一つとして形成され、光の干
渉現象を起こしうる大きさを有すると共にその大きさが
可変な間隙部と、間隙部に関して基板側に積層された低
屈折率層と高屈折率層とからなる第1の層と、間隙部に
関して基板と反対側に積層された低屈折率層と高屈折率
層とからなる第2の層とを有するものである。
【0018】本発明による光スイッチング素子は、紫外
光に対して透明な基板と、基板上に低屈折率層と高屈折
率層とを交互に積層してなる光学多層膜構造に含まれる
低屈折率層の一つとして形成され、光の干渉現象を起こ
しうる大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部
と、間隙部に関して基板側に積層された低屈折率層と高
屈折率層とからなる第1の層と、間隙部に関して基板と
反対側に積層された低屈折率層と高屈折率層とからなる
第2の層とを有する光学多層構造体と、間隙部の光学的
な大きさを変化させるための駆動手段とを備えたもので
ある。
【0019】本発明による画像表示装置は、1次元また
は2次元に配列された複数の光スイッチング素子と、紫
外光源と、蛍光体とを備え、複数の光スイッチング素子
に紫外光源からの紫外光を照射して蛍光体を励起するこ
とで2次元画像を表示するものであって、光スイッチン
グ素子が、紫外光に対して透明な基板と、基板上に低屈
折率層と高屈折率層とを交互に積層してなる光学多層膜
構造に含まれる低屈折率層の一つとして形成され、光の
干渉現象を起こしうる大きさを有すると共にその大きさ
が可変な間隙部と、間隙部に関して基板側に積層された
低屈折率層と高屈折率層とからなる第1の層と、間隙部
に関して基板と反対側に積層された低屈折率層と高屈折
率層とからなる第2の層とを有する光学多層構造体と、
間隙部の光学的な大きさを変化させるための駆動手段と
を備えたものである。
【0020】本発明による光学多層構造体では、間隙部
の大きさを、「λ/2」(λは入射光の設計波長)の奇
数倍と「λ/2」の偶数倍(0を含む)との間で、2値
的あるいは連続的に変化させると、入射光の反射または
透過の量が2値的あるいは連続的に変化する。
【0021】本発明による光スイッチング素子では、駆
動手段によって、光学多層構造体の間隙部の光学的な大
きさが変化することにより、入射光に対してスイッチン
グ動作がなされる。
【0022】本発明による画像表示装置では、1次元あ
るいは2次元に配列された本発明の複数の光スイッチン
グ素子に対して紫外光源からの紫外光が照射され蛍光体
が励起されることによって2次元画像が表示される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0024】〔光学多層構造体〕図1および図2は、本
発明の一実施の形態に係る光学多層構造体1の基本的な
構成を表すものである。図1は光学多層構造体1におけ
る後述の間隙部14が存在し、低透過時の状態、図2は
光学多層構造体1の間隙部14がなく、高透過時の状態
をそれぞれ示している。なお、この光学多層構造体1は
具体的には例えば紫外光に対する光スイッチング素子と
して用いられ、この光スイッチング素子を複数個1次元
または2次元に配列することにより、画像表示装置を構
成することができる。
【0025】本実施の形態の光学多層構造体1は、基板
10の上に、低屈折率層12A〜12Hと高屈折率層1
3A〜13Hとを交互に積層した光学多層膜構造11を
有する。具体的には、光学多層膜構造11は、低屈折率
層12A、高屈折率層13A、低屈折率層12B、高屈
折率層13B、低屈折率層12C、高屈折率層13C、
低屈折率層12D、高屈折率層13D、低屈折率層12
E、高屈折率層13E、低屈折率層12F、高屈折率層
13F、低屈折率層12G、高屈折率層13G、低屈折
率層12H、高屈折率層13Hをこの順で含んでいる。
表1に、波長300nmの紫外光に対して最適設計した
場合の光学多層膜構造11の各層の詳細な構成を示す。
【0026】
【表1】
【0027】また、表1に示した構成を有する光学多層
構造体1について、波長300nmの紫外光を入射角
0.00度で入射させた場合の透過特性を図3に示す。
図3から分かるように、波長300nmの紫外光に対し
て、光学多層構造体1の高透過時の透過率は94.5
%、低透過時の透過率は0.23%となっており、光学
多層膜構造11を設けることにより優れた光学的特性が
得られる。なお、図3において、符号300Hで示した
曲線は高透過時の透過特性を、符号300Lで示した曲
線は低透過時の透過特性を表す。
【0028】低屈折率層12A〜12Hのうち、低屈折
率層12Eは空気で充たされており、間隙部14を形成
している。間隙部14を挟んで、基板10側の低屈折率
層12Aから高屈折率層13Dまでが第1の層15を形
成しており、基板10と反対側の高屈折率層13Eから
高屈折率層13Hまでが第2の層16を形成している。
【0029】本実施の形態では、基板10として紫外光
に対して透明な、例えばガラスからなる基板が用いられ
ている。また、間隙部14となる低屈折率層12E以外
の低屈折率層12A〜12D,12F〜12Hは、屈折
率が1.387と比較的低いフッ化マグネシウム(Mg
2 )から構成されている。高屈折率層13A〜13H
は、屈折率が2.290と比較的高い酸化アンチモン
(Sb2 3 )から構成されている。
【0030】間隙部14は、後述の駆動手段によって、
その光学的な大きさ(第1の層15と第2の層16との
間隔)が可変であるように設定されている。間隙部14
を埋める媒体は、紫外光に対して透明であれば気体でも
液体でもよい。気体としては、例えば、空気、窒素(N
2 )、ヘリウム(He)など、液体としては、水、シリ
コーンオイル、エチルアルコール、グリセリン、ジョー
ドメタンなどが挙げられる。なお、間隙部14を真空状
態とすることもできる。
【0031】間隙部14の光学的な大きさは、例えば
「λ/2の奇数倍」と「λ/2の偶数倍(0を含む)」
との間で、2値的あるいは連続的に変化するものであ
る。これにより入射紫外光の反射または透過の量が2値
的あるいは連続的に変化する。なお、λ/2の倍数から
多少ずれても、他の層の膜厚あるいは屈折率の多少の変
化で補完できるので、「λ/2」の表現には、「ほぼλ
/2」の場合も含まれるものとする。
【0032】間隙部14の光学的な大きさを変化させて
紫外光のスイッチングを行うための駆動手段として、第
1の層15の下に下部電極層17が、第2の層16の上
に上部電極層18が設けられている。下部電極層17
は、本実施の形態では基板10に埋め込まれるようにし
て形成された金属薄膜であり、紫外光を透過させるため
の窓17Aが形成されている。上部電極層18は、第2
の層16を覆うように形成された金属薄膜であり、下部
電極層17の窓17Aに対応する位置に、紫外光を透過
させるための窓18Aが設けられている。下部電極層1
7および上部電極層18の材料としては、アルミニウム
(Al),金(Au),クロム(Cr),チタン(T
i)が挙げられる。
【0033】このような光学多層構造体1は、図4ない
し図15に示した製造プロセスにより作製することがで
きる。図4ないし図15においては、基板10上に3個
の光学多層構造体1を一方向に配列して作製する場合に
ついて説明する。なお、図4ないし図15においては、
簡単のため、第1の層15および第2の層16は単一の
層として示している。
【0034】まず、図4に示したように、紫外光に対し
て透明な、例えばガラスからなる基板10を用意する。
そして、図5に示したように、イオンビームにより基板
10に、下部電極層17を埋め込み形成するための溝1
0Aを加工する。溝10Aの加工深さは、電気抵抗等を
考慮し例えば1μmとすることができる。島10Bは、
下部電極層17において紫外光を透過させるための窓1
7Aとなるものである。
【0035】溝10Aが加工された基板10に、例えば
クロムからなる下部電極層17を成膜する。このときの
成膜厚さは、図5に示した溝10Aの加工深さ(本実施
の形態では1μm)以上とする。その後、図6に示した
ように、下部電極層17と基板10の表面が同一平面と
なるように平坦化する。これにより、紫外光を透過させ
るための窓17Aを有する下部電極層17が基板10に
埋め込まれた状態で形成される。
【0036】下部電極層17を形成した後、フッ化マグ
ネシウムからなる低屈折率層12A〜12Dと、酸化ア
ンチモンからなる高屈折率層13A〜13Dとを表1に
示した膜厚で交互に積層し、図7に示したように、エッ
チングにより所定の形状にパターニングし、第1の層1
5を形成する。このときのエッチングは、例えばRIE
(Reactive Ion Etching)により行うことができる。
【0037】さらに、間隙部14を形成するための犠牲
層として、非晶質シリコン(a−Si)層19を成膜す
る。このとき成膜される非晶質シリコン層19の膜厚
は、間隙部14の光学的な大きさ(本実施の形態では、
表1に示したように、189.3nm)とする。その
後、図8に示したように、非晶質シリコン層19をエッ
チングにより所定の形状にパターニングする。このとき
のエッチングもまた、例えばRIE(Reactive Ion Etc
hing)により行うことができる。
【0038】続いて、酸化アンチモンからなる高屈折率
層13E〜13Hと、フッ化マグネシウムからなる低屈
折率層12F〜12Hとを表1に示した膜厚で交互に積
層し、図9に示したように、エッチングにより所定の形
状にパターニングし、第2の層16を形成する。このと
きのエッチングは、例えばRIE(Reactive Ion Etchi
ng)により行うことができる。なお、符号20で示した
のは、後述のスペーサ21を形成するための開口であ
る。
【0039】第2の層16を形成した後、アルミニウム
からなる上部電極層18を成膜し、図10に示したよう
に所定の形状にパターニングし、紫外光を透過させるた
めの窓18Aを形成する。
【0040】次いで、光学多層構造体1と後述のカバー
ガラスとの間に挿入されるスペーサ21として、二酸化
ケイ素(SiO2 )膜を基板10の表面から測って2μ
mの厚さになるよう成膜し、リフトオフ法により、図1
1および図12に示したように所定の形状にパターニン
グする。
【0041】最後に、非晶質シリコン層19をゼノンダ
イフロライド(XeF2 )を用いたドライエッチングに
より除去し、図13ないし図15に示したように、間隙
部14を形成する。これにより、図1に示した光学多層
構造体1が完成する。なお、図13に示したような3個
の光学多層構造体1を一方向に配列した状態での平面形
状における寸法は、例えば5インチSVGA,800×
600ピクセルの直視・反射型画像表示装置の場合であ
れば、縦147μm×横147μmに収まっている。
【0042】上記のような構造を有する光学多層構造体
1は、下部電極層17と上部電極層18への電圧の印加
によって発生した静電力により駆動される。すなわち、
上部電極層18と、下部電極層17との間への電圧印加
による電位差で生じた静電引力によって、間隙部14の
光学的な大きさを、λ/2の奇数倍とλ/2の偶数倍
(0を含む)との間(例えば「λ/2」と「0」との
間)で2値的に切り替え、これにより、入射した紫外光
の反射または透過の量を変化させる。勿論、上部電極層
18、下部電極層17への電圧印加を連続的に変化させ
ることにより、間隙部14の大きさをある値の範囲で連
続的に変化させ、入射した紫外光の反射または透過の量
を連続的(アナログ的)に変化させるようにすることも
できる。
【0043】ここで、間隙部14の光学的な大きさを例
えば上記の「λ/2」と「0」との間で2値的に切り替
えるとする。上部電極層18と下部電極層17との間の
電位差が0Vであるときは、図1に示したように、第2
の層16は第1の層15に対して離間した状態となり、
間隙部14の光学的な大きさは「λ/2」である。この
とき、基板10の裏面から入射した紫外光UV1は透過
することができない。
【0044】これに対し、上部電極層18に正の電圧
(本実施の形態では例えば+10V)を印加し、下部電
極層17を接地し0Vとすると、静電引力が発生する。
この静電引力により、図2に示したように、第2の層1
6が、第1の層15に密着する。こうして間隙部14の
光学的な大きさが「0」となる。このとき、基板10の
裏面から入射した紫外光UV1は、窓17A,18Aを
通って基板10、第1の層15および第2の層16を透
過することができる(図2のUV2)。
【0045】〔光スイッチング装置〕図16および図1
7は、上記光学多層構造体1を用いた光スイッチング装
置30の構成を表すものである。この光スイッチング装
置30は、具体的には紫外光のスイッチングにより画像
表示を行う直視・透過型の画像表示装置として用いられ
る。
【0046】光スイッチング装置30は、共通の基板3
1上に、複数(図では12個)の光スイッチング素子3
0A〜30Lを2次元アレイ状に配設したものである。
図15では、光スイッチング素子30A〜30Cのみが
完全に示されている。なお、2次元に限らず、1次元に
配列した構成としてもよい。光スイッチング素子30A
〜30Lのそれぞれは、上記実施の形態の光学多層構造
体1と同様の構成を有しているので、同一の構成要素に
は同一の符号を付してその説明を省略する。また、基板
31としては上述の実施の形態における基板10と同じ
ものを用いることができる。
【0047】図16において、各光スイッチング素子3
0A〜30Lのスペーサ21には、共通のカバーガラス
32が接合されている。内部は窒素(N2 )またはヘリ
ウム(He)雰囲気にして封止される。内部の圧力は、
用途に応じて必要な素子の減衰を考慮して決定され、本
実施の形態では例えば0.5KPaのヘリウム雰囲気と
している。光スイッチング装置30は画像表示装置とし
て用いられるので、カバーガラス32の内側には、赤色
(R),緑色(G),青色(B)の各色の蛍光体33
R,33G,33Bがパターニングされている。蛍光体
33R,33G,33Bとしては、紫外光により励起さ
れるものを用いる。
【0048】基板31の光スイッチング素子30A〜3
0Lと反対側には、紫外光源34が設けられている。ま
た、基板31の裏面には、紫外光の利用効率を高めるた
めのマイクロレンズアレイ35が接合される。光スイッ
チング素子30A〜30Lにおいては、紫外光は下部電
極層17に遮られて窓17A,18Aしか透過すること
ができないが、マイクロレンズアレイ35を設けること
により紫外光の利用効率を高めることができる。なお、
図17においては、紫外光源34は図示していない。
【0049】図16または図17からわかるように、こ
の光スイッチング装置30において、光スイッチング素
子30A,30Cは低透過(高反射)状態であり、光ス
イッチング素子30Bは高透過(低反射)状態となって
いる。したがって、図17に示したように、光スイッチ
ング素子30A,30Cに入射した紫外光UVA,UV
Cは透過することができず、光スイッチング素子30
A,30Cは画面上暗部となる。一方、光スイッチング
素子30Bにおいては、紫外光UVB1は透過してUV
B2となり、更に蛍光体33Gとカバーガラス32とを
透過してUVB3となり、画面上明部となる。
【0050】〔画像表示装置〕図16および図17に示
した光スイッチング装置30は、例えばPDA(Person
al Digital Assistant)やコンピュータのモニタなどの
直視型画像表示装置にこのまま適用することができる。
【0051】以上説明したように、本実施の形態の光学
多層構造体1によれば、基板10の上に、低屈折率層1
2A〜12Hと高屈折率層13A〜13Hとを交互に積
層した光学多層膜構造11を作製し、低屈折率層12E
を間隙部14としたので、優れた光学的特性を発揮する
ことができる。さらに、3個の光学多層構造体1が画面
上の1ピクセルを構成するので、例えば1つのピクセル
に6本の格子状のリボンが必要となるGLVに比べて構
成が簡単であり、寸法を小さくすることができる。した
がって、画像表示装置に適用した場合に、小型軽量化が
可能となるとともに、小型であるだけに応答速度が速く
なるので、動きの速い動画表示の品質向上が期待でき
る。
【0052】本実施の形態では、低屈折率層12E(す
なわち間隙部14)以外の低屈折率層12A〜12Hを
フッ化マグネシウム、高屈折率層13A〜13Hを酸化
アンチモンで構成したので、所望の光学的特性を得るこ
とができる。
【0053】また、間隙部14の光学的な大きさを切り
換える駆動手段として、金属薄膜からなる下部電極層1
7および上部電極層18を設け、さらに下部電極層17
および上部電極層18に紫外線を透過させるための窓1
7A,18Aを形成したので、光学多層構造体1を静電
力により駆動して紫外光をスイッチングすることができ
る。現在のところ紫外光に対して透明(吸収がない)で
かつ導電性を有する材料は存在しないが、本実施の形態
に係る光学多層構造体1においては、低屈折率層12A
〜12Hおよび高屈折率層13A〜13Hは紫外光に対
して透明であるとともに、下部電極層17および上部電
極層18として導電性の金属薄膜を用い、窓17A,1
8Aを通して紫外光を透過させることができる。さら
に、光学多層構造体1においては、可動部分である第2
の層16および上部電極層18を小さく軽くすることが
できるので、高速スイッチングが可能となる。
【0054】本実施の形態の光スイッチング装置30に
よれば、各光スイッチング素子30A〜30Lとして本
実施の形態の光学多層構造体1を用いているので、紫外
光の高速スイッチングが可能であり、かつ所望の光学的
特性を得られる。
【0055】また、光スイッチング装置30は、紫外光
により励起される蛍光体33R,33G,33Bやマイ
クロレンズアレイ35などと組み合わせて種々の画像表
示装置に適用可能である。光スイッチング装置30を用
いた画像表示装置は偏光板が不要であるので、光利用効
率が高い直視型フルカラー画像表示装置が実現できる。
また、紫外光を光源として蛍光体を励起する構成なので
陰極線管と同じく自発光型の画像表示装置であり、液晶
を用いた画像表示装置に比べてはるかに明るい画像表示
が可能となる。
【0056】さらに、光学多層構造体1は小型軽量であ
って高速スイッチングが可能であるので、光スイッチン
グ装置30を用いた画像表示装置は携帯情報機器などの
用途に最適であるとともに、速い動きの動画表示にも対
応することができる。
【0057】また、光スイッチング装置30の光スイッ
チング素子30A〜30Lは、静電力により駆動される
光学多層構造体1を用いた電圧制御の素子であるので、
光スイッチング装置30を直視・透過型画像表示装置と
して用いた場合、消費電力が非常に小さくなる。
【0058】加えて、本実施の形態では、1ピクセルに
複数の光学多層構造体1を割り当てれば、それぞれ独立
に駆動可能であるため、画像表示装置として画像表示の
階調表示を行う場合に、時分割による方法だけではな
く、面積による階調表示も可能である。
【0059】以上実施の形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態で
は、基板10に下部電極層17を埋め込むための溝10
Aをイオンビームにより加工するようにしたが、ウエッ
トエッチングやRIE等による加工も可能である。
【0060】また、表1に示した光学多層構造体1の各
層の膜厚は波長300nmの紫外光に対して最適となる
よう設計されている。しかしながら、使用される蛍光体
33R,33G,33Bにより最も効率良く励起できる
波長が異なるので、その波長に合わせた最適設計を行う
必要がある。したがって、光学多層構造体1の各層の膜
厚は必ずしも表1に示したとおりである必要はない。
【0061】また、図16および図17に示した光スイ
ッチング装置30ないしこれを用いた画像表示装置にお
いて、さらに、基板31とマイクロレンズアレイ35と
の間にカラーフィルタを組み合わせることにより、紫外
光の利用効率を一層向上させることができる。
【0062】上記実施の形態では、図13に示したよう
な3個の光学多層構造体1を一方向に配列した状態での
平面形状における寸法を、例えば5インチSVGA,8
00×600ピクセルの直視・反射型画像表示装置の場
合であれば、縦147μm×横147μmに収まるよう
にしたが、光学多層構造体1の寸法を数μmまで小さく
することにより、ヘッドマウントディスプレイ,フェイ
スマウントディスプレイへの応用も可能である。このよ
うに、光学多層構造体1の寸法を変化させるだけで、フ
ェイスマウントディスプレイから大型直視型画像表示装
置まで基本的に同じ構成で実現することができる。
【0063】更に、上記実施の形態では、光スイッチン
グ装置30を直視・透過型画像表示装置に用いた例につ
いて説明したが、直視・透過型画像表示装置に限らず、
プロジェクション型などの他の画像表示装置への適用も
可能である。さらに、例えば光プリンタに用いて感光性
ドラムへの画像の描きこみをする等、画像表示装置以外
の光プリンタなどの各種デバイスにも適用することも可
能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項4のいずれか1に記載の光学多層構造体によれば、
低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層した光学多層膜
構造を形成し、低屈折率層の一つを間隙部に置き換える
ようにしたので、優れた光学的特性を得ることができる
とともに、小型軽量化が可能となり、応答速度が向上す
る。
【0065】特に、請求項2記載の光学多層構造体によ
れば、間隙部以外の低屈折率層をフッ化マグネシウム、
高屈折率層を酸化アンチモンで構成したので、所望の光
学的特性を得ることができる。
【0066】また、特に、請求項3または請求項4に記
載の光学多層構造体によれば、間隙部の光学的な大きさ
を切り換える駆動手段として、紫外線を透過させるため
の窓が形成された金属薄膜からなる下部電極層および上
部電極層を設けたので、光学多層構造体を静電力により
駆動して紫外光をスイッチングすることができる。この
光学多層構造体は電圧制御の素子であるので、画像表示
装置に用いた場合、消費電力が非常に小さくなる。
【0067】請求項5記載の光スイッチング素子によれ
ば、本発明の光学多層構造体を用いているので、小型軽
量であり、スイッチング動作が高速化される。この光ス
イッチング素子は、したがって、携帯情報機器などの画
像表示装置の用途に最適である。
【0068】請求項6または請求項7記載の画像表示装
置によれば、本発明の光学多層構造体ないし光スイッチ
ング素子を用いるので、小型軽量化が求められる携帯情
報機器などの用途に最適である。また、応答速度が速く
なるので、動きの速い動画表示の品質向上が期待でき
る。この画像表示装置は偏光板が不要であるので、光利
用効率が高い直視型フルカラー画像表示装置が実現でき
る。また、紫外光を光源として蛍光体を励起する構成な
ので陰極線管と同じく自発光型の画像表示装置であり、
液晶を用いた画像表示装置に比べてはるかに明るい画像
表示が可能となる。
【0069】特に、請求項7記載の画像表示装置によれ
ば、マイクロレンズを更に備えたので、光の利用効率を
大幅に高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光学多層構造体の
間隙部の光学的大きさが「λ/2」のときの構成を表す
断面図である。
【図2】図1に示した光学多層構造体の間隙部の光学的
大きさが「0」のときの構成を表す断面図である。
【図3】図1に示した光学多層構造体の透過特性を示す
特性図である。
【図4】図1に示した光学多層構造体の製造工程を説明
するための斜視図である。
【図5】図4の工程に続く工程を説明するための斜視図
である。
【図6】図5の工程に続く工程を説明するための斜視図
である。
【図7】図6の工程に続く工程を説明するための斜視図
である。
【図8】図7の工程に続く工程を説明するための斜視図
である。
【図9】図8の工程に続く工程を説明するための斜視図
である。
【図10】図9の工程に続く工程を説明するための斜視
図である。
【図11】図10の工程に続く工程を説明するための斜
視図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿った断面図で
ある。
【図13】図11の工程に続く工程を説明するための斜
視図である。
【図14】図13のXIV−XIV線に沿った断面図で
ある。
【図15】図13のXV−XV線に沿った断面図であ
る。
【図16】本実施の形態に係る画像表示装置に適用可能
な光スイッチング装置の概略構成を表す斜視図である。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿った断面
図である。
【符号の説明】
1…光学多層構造体、10…基板、11…光学多層膜構
造、12A〜12H…低屈折率層、13A〜13H…高
屈折率層、14…間隙部、15…第1の層、16…第2
の層、17…下部電極層、18…上部電極層、17A,
18A…窓、30…光スイッチング装置、30A〜30
C…光スイッチング素子、31…基板、32…カバーガ
ラス、33R,33G,33B…蛍光体、34…紫外光
源、35…マイクロレンズアレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H041 AA16 AB14 AB40 AC06 AZ02 AZ05 AZ08 2H048 GA04 GA13 GA23 GA43 GA60 GA61 2H049 AA07 AA33 AA37 AA51 AA60 AA68

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外光に対して透明な基板と、 前記基板上に低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層し
    てなる光学多層膜構造に含まれる低屈折率層の一つとし
    て形成され、光の干渉現象を起こしうる大きさを有する
    と共にその大きさが可変な間隙部と、 前記間隙部に関して前記基板側に積層された前記低屈折
    率層と前記高屈折率層とからなる第1の層と、 前記間隙部に関して前記基板と反対側に積層された前記
    低屈折率層と前記高屈折率層とからなる第2の層とを有
    することを特徴とする光学多層構造体。
  2. 【請求項2】 前記基板はガラスから構成されており、
    前記間隙部に対応する低屈折率層以外の前記低屈折率層
    はフッ化マグネシウム(MgF2 )から構成されてお
    り、前記高屈折率層は酸化アンチモン(Sb2 3 )か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1記載の光学
    多層構造体。
  3. 【請求項3】 更に、前記間隙部の光学的な大きさを変
    化させる駆動手段として、 前記第1の層と前記基板との間に設けられるとともに、
    紫外光を透過させるための窓が形成された金属薄膜であ
    る下部電極層と、 前記第2の層の前記基板と反対側に設けられるととも
    に、紫外光を透過させるための窓が形成された金属薄膜
    である上部電極層とを有し、前記駆動手段によって前記
    間隙部の大きさを変化させることにより、入射した光の
    反射または透過の量を変化させることを特徴とする請求
    項1記載の光学多層構造体。
  4. 【請求項4】 前記上部電極層および前記下部電極層
    は、アルミニウム(Al),金(Au),クロム(C
    r),チタン(Ti)から構成されていることを特徴と
    する請求項3記載の光学多層構造体。
  5. 【請求項5】 紫外光に対して透明な基板と、前記基板
    上に低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層してなる光
    学多層膜構造に含まれる低屈折率層の一つとして形成さ
    れ、光の干渉現象を起こしうる大きさを有すると共にそ
    の大きさが可変な間隙部と、前記間隙部に関して前記基
    板側に積層された前記低屈折率層と前記高屈折率層とか
    らなる第1の層と、前記間隙部に関して前記基板と反対
    側に積層された前記低屈折率層と前記高屈折率層とから
    なる第2の層とを有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させるための駆動手
    段とを備えたことを特徴とする光スイッチング素子。
  6. 【請求項6】 1次元または2次元に配列された複数の
    光スイッチング素子と、 紫外光源と、 蛍光体とを備え、前記複数の光スイッチング素子に前記
    紫外光源からの紫外光を照射して前記蛍光体を励起する
    ことで2次元画像を表示する画像表示装置であって、 前記光スイッチング素子が、 紫外光に対して透明な基板と、前記基板上に低屈折率層
    と高屈折率層とを交互に積層してなる光学多層膜構造に
    含まれる低屈折率層の一つとして形成され、光の干渉現
    象を起こしうる大きさを有すると共にその大きさが可変
    な間隙部と、前記間隙部に関して前記基板側に積層され
    た前記低屈折率層と前記高屈折率層とからなる第1の層
    と、前記間隙部に関して前記基板と反対側に積層された
    前記低屈折率層と前記高屈折率層とからなる第2の層と
    を有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させるための駆動手
    段とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記基板と前記紫外光源との間
    に、マイクロレンズを備えたことを特徴とする請求項6
    記載の画像表示装置。
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