JP2003055635A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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JP2003055635A
JP2003055635A JP2001251285A JP2001251285A JP2003055635A JP 2003055635 A JP2003055635 A JP 2003055635A JP 2001251285 A JP2001251285 A JP 2001251285A JP 2001251285 A JP2001251285 A JP 2001251285A JP 2003055635 A JP2003055635 A JP 2003055635A
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Japan
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compound
primer composition
aliphatic
polyisocyanate
isocyanate group
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Application number
JP2001251285A
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English (en)
Inventor
Akihiro Miyata
明弘 宮田
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Hideyuki Matsuda
秀行 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貯蔵安定性および接着性のバランスに優れ、か
つ、オープンタイムを長くとれるプライマー組成物の提
供。 【解決手段】(a)1種類以上のポリイソシアネート化
合物と、(b)下記一般式(1)および/または(2)
で示される化合物と、(c)有機溶剤とを含むことを特
徴とするプライマー組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プライマー組成物
に関し、より詳しくは、塗布後、高温多湿下においても
長期にわたり被着体に対して良好な接着性を維持できる
プライマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のボディとフロントガラス等との
接着には、低温、高温、高湿度等の様々な条件下におけ
る高い接着強度、接着耐久性が要求される。一般的に、
このような用途にはウレタン系シーラントが使用されて
いるが、所望の安全目標または構造目標には及ばないこ
とがある。そのため、ほとんどの車体組立作業において
フロントガラスやリアウィンドウを接着する場合には、
シーラントを塗布する前に、プライマーを塗布してい
る。このようなプライマーとしては、従来よりポリエス
テルポリウレタンやアクリル樹脂のような造膜成分に、
シランカップリング剤、ポリイソシアネート化合物、カ
ーボンブラック等を配合したものがある。しかし、従来
のプライマー組成物は、ポリイソシアネート化合物中の
遊離イソシアネート基を接着成分としているため、塗布
後、シーラントの塗布までに長時間をおくと、大気中の
湿気で接着性が損われやすくオープンタイムが長くとれ
ないため作業性が悪かった。また、オープンタイムを長
くとろうとすると、イソシアネート基の活性の低いもの
を用いなければならないため、接着性とのバランスが悪
くなりやすく、これらを同時に満足することのできるプ
ライマー組成物はこれまでになかった。ここで、オープ
ンタイムとは、被着体にプライマーを施行してからシー
ラントを塗布するまでの期間をいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貯蔵安定性
および接着性のバランスに優れ、かつ、オープンタイム
を長くとることができるプライマー組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、1種類以上のポリイソシアネート化合物と、特
定のオキサゾリジン環含有化合物とを配合したプライマ
ー組成物が、貯蔵安定性および接着性のバランスに優
れ、かつ、塗布後に高温多湿下においても長期にわたり
接着性が維持できることを知見し、本発明を完成させ
た。
【0005】すなわち、本発明は、(a)1種類以上の
ポリイソシアネート化合物と、(b)下記一般式(1)
および/または(2)で示される化合物と、(c)有機
溶剤とを含むことを特徴とするプライマー組成物を提供
する。
【化3】 (式中、m、m’は1〜6の整数、n、n’は0〜5の
整数、R1 、R4 は炭素原子数3以上の脂肪族または芳
香族炭化水素基、R2 、R5 は水素原子または炭素原子
数3以上の脂肪族または芳香族炭化水素基、R3 、R6
はポリイソシアネート化合物からイソシアネート基を除
いて得られる残基、R7 は炭素原子数1〜6の脂肪族炭
化水素基である。)
【0006】前記(b)の化合物は、活性水素を有する
オキサゾリジン化合物と、2級イソシアネート基および
/または3級イソシアネート基を有する脂肪族ポリイソ
シアネート化合物との反応物であることが好ましい。ま
た、前記(a)のポリイソシアネート化合物は、少なく
とも下記式(3)で示される化合物を含むことが好まし
い。
【化4】
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプライマー組成物
について詳細に説明する。本発明のプライマー組成物
は、(a)1種類以上のポリイソシアネート化合物と、
(b)前記一般式(1)および/または(2)で示され
る化合物と、(c)有機溶剤とを含むことを特徴として
いる。
【0008】前記成分(a)のポリイソシアネート化合
物は、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化
合物であって、後述する成分(b)以外の化合物であれ
ば特に限定されない。ポリイソシアネート化合物は、芳
香族または脂肪族ポリイソシアネート化合物のいずれを
使用することもできる。ここで、芳香族ポリイソシアネ
ート化合物とは、すべてのイソシアネート基が芳香環に
直接結合したイソシアネート化合物をいい、脂肪族ポリ
イソシアネート化合物とは、該芳香族ポリイソシアネー
ト化合物以外のポリイソシアネート化合物をいう。芳香
族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4
−または2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’
−または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ト
リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト、下記式(3)で示される化合物等が挙げられる。
【化5】
【0009】脂肪族ポリイソシアネート化合物として
は、例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジ
イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(T
MXDI)、1,6,11−ウンデカントリイソシアネ
ート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、上述した各芳香族ポ
リイソシアネート化合物の水添化合物、またはこれらの
低分子量多価イソシアネート化合物のイソシアヌレート
体、ビューレット体、多価アルコール類との付加体等が
挙げられる。
【0010】低分子量多価イソシアネート化合物のイソ
シアヌレート体としては、IPDI、TMXDI等のイ
ソシアヌレート体、TDIとHDIとのイソシアヌレー
ト体等が好ましく挙げられる。低分子量多価イソシアネ
ート化合物と多価アルコール類との付加体としては、多
価アルコール類としてトリメチロールプロパン(TM
P)を用いた付加体が好ましく挙げられる。具体的に
は、1,1,1−トリメチロールプロパン(TMP)と
TMXDIとから導かれるTMXDI・TMP付加体
(式(4))等が好ましく挙げられる。
【0011】
【化6】
【0012】上記のような付加体は、例えばサイセン3
160(三井サイテック社)等の商品名で市販されてい
るものを用いることもできる。このような付加体は、必
ずしもOH:NCO完全付加体でなくても、未反応原料
を含んでいてもよい。
【0013】本発明のプライマー組成物は、これらのポ
リイソシアネート化合物のなかから、1種類以上を適宜
選択して用いる。これらのポリイソシアネート化合物の
なかでも、プライマー組成物の接着性と貯蔵安定性のバ
ランスが特に優れることから、低分子量多価イソシアネ
ート化合物のイソシアヌレート体および上記式(3)で
示される化合物等が好ましく使用される。
【0014】とりわけ、各種被着体への良好な接着性を
もたせるため、成分(a)として、少なくとも上記式
(3)で示される化合物を含んでいるのが好ましい。成
分(a)中の上記式(3)で示される化合物の含有量
は、0.5〜60重量%であるのが好ましく、より好ま
しくは1〜45重量%、特に好ましくは1.5〜35重
量%である。この範囲であると、貯蔵安定性および接着
性のバランスが特に優れる。また、本発明のプライマー
組成物における(a)ポリイソシアネート化合物の合計
の含有量は、5〜75重量%であるのが好ましく、より
好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは5〜40重
量%である。この範囲であると、貯蔵安定性および接着
性のバランスが特に優れる。
【0015】つぎに、本発明の成分(b)について説明
する。本発明の成分(b)は、下記一般式(1)および
/または(2)で示される化合物である。
【化7】
【0016】一般式(1)、(2)において、m、m’
は1、2、3、4、5、6、特に1〜3であるのが、貯
蔵安定性の観点から好ましい。n、n’は0、1、2、
3、4、5、特に0〜3であるのが、接着性および貯蔵
安定性の観点から好ましい。R1 、R4 は炭素原子数3
以上、好ましくは炭素原子数3〜18の脂肪族または芳
香族炭化水素基である。例えば、脂肪族基としては、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
2,3−ジメチルブチル、s−ブチル、t−ブチル、1
−メチルブチル、n−ペンチル、2−メチルペンチル、
3−メチルペンチル、3,5,5−トリメチルペンチ
ル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デ
カニル、n−ウンデカニル、n−ドデカニル、n−トリ
デカニル、n−テトラデカニル等が挙げられる。芳香族
基としては、フェニル、ナフチル、アルコキシフェニル
等が挙げられ、アルキル、アルコキシル等の置換基を有
していてもよい。これらのなかでも、R1 、R4 として
は、イソプロピル、1−メチルブチル、フェニル、p−
メトキシフェニル等が好ましい。R2 、R5 は水素原子
または炭素原子数3以上、好ましくは炭素原子数3〜1
8の脂肪族または芳香族炭化水素基であり、例えば、R
1 、R4 で例示した基が挙げられる。なかでも、水素原
子、イソプロピル、1−メチルブチル、フェニル、p−
メトキシフェニルが好ましい。
【0017】R3 、R6 はポリイソシアネート化合物か
らイソシアネート基を除いて得られる残基であって、脂
肪族、芳香族のいずれであってもよい。R3 、R6 とし
ては、上記成分(a)で例示したポリイソシアネート化
合物から、イソシアネート基を除いて得られる残基であ
れば特に限定されない。例えば、トリレン、ジフェニル
メタン、フェニレン、ポリメチレンポリフェニレン等の
芳香族基、ヘキサメチレン、キシリレン、テトラメチル
キシリレン、イソホロン等の脂肪族基、さらに、これら
のイソシアヌレート変性基等が挙げられる。なかでも、
貯蔵安定性の観点からは、2級または3級イソシアネー
ト基を有する脂肪族基であることが好ましく、具体的に
は、テトラメチルキシリレン、イソホロンのイソシアヌ
レート変性基等が挙げられる。R7 は炭素原子数1〜6
の脂肪族炭化水素基である。例えば、メチル、エチルの
ほか、R1 、R2 で例示した基等が挙げられる。なかで
も、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル等が好ましい。
【0018】このような成分(b)の化合物は、活性水
素を有するオキサゾリジン化合物と、2級イソシアネー
ト基および/または3級イソシアネート基を有する脂肪
族ポリイソシアネート化合物との反応物であることが好
ましい。活性水素を有するオキサゾリジン化合物は特に
限定されないが、例えば、下記一般式(5)または
(6)で示される化合物が挙げられる。
【化8】 一般式(5)、(6)におけるR1 、R2 、R4
5 、R7 は、一般式(1)、(2)のものと同義であ
る。
【0019】一般式(5)で示される化合物としては、
例えば、下記の化合物が好ましく挙げられる。
【化9】
【0020】一般式(6)で示される化合物としては、
例えば、下記の化合物が好ましく挙げられる。
【化10】 これらの化合物は、相当するアルデヒドまたはケトンと
ヒドロキシアルキルアミンとから公知の方法により合成
される。
【0021】2級イソシアネート基および/または3級
イソシアネート基を有する脂肪族ポリイソシアネート化
合物としては、上記成分(a)のポリイソシアネート化
合物のなかから、2級イソシアネート基および/または
3級イソシアネート基を有する脂肪族ポリイソシアネー
ト化合物を使用することができる。このような構造の脂
肪族ポリイソシアネート化合物を使用することにより、
プライマー組成物の貯蔵安定性が特に優れる。具体的に
は、IPDI、TMXDI、ビシクロヘプタントリイソ
シアネート、上述した各芳香族ポリイソシアネート化合
物の水添化合物、IPDIのイソシアヌレート体、TM
XDI・TMP付加体等が挙げられる。
【0022】活性水素を有するオキサゾリジン化合物
と、2級イソシアネート基および/または3級イソシア
ネート基を有する脂肪族ポリイソシアネート化合物との
反応比は、オキサゾリジン化合物中に含有される活性水
素(例えばOH)に対する、ポリイソシアネート化合物
中に含有されるイソシアネート基(NCO)の当量比
(例えばNCO/OH)が、6/1〜1/1であるのが
好ましく、より好ましくは4/1〜1/1である。
【0023】成分(b)の化合物の合成方法は特に限定
されないが、例えば、上記脂肪族ポリイソシアネート化
合物に活性水素を有するオキサゾリジン化合物を混合
後、室温〜50℃で4〜24時間反応させて得られる。
反応溶媒として、後述する有機溶剤を使用することもで
きる。例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等を好ましく使
用できる。このようにして合成された成分(b)の化合
物は、単離する必要はなく、反応溶媒を含んだ状態で用
いることができる。成分(b)の化合物は、1種単独で
も2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明
のプライマー組成物における成分(b)の含有量は、
0.05〜20重量%であるのが好ましく、より好まし
くは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.1〜10
重量%である。この範囲であると、貯蔵安定性および接
着性のバランスが特に優れる。
【0024】本発明のプライマー組成物に含有される有
機溶剤は、上記成分(a)または成分(b)に対して不
活性であり、かつ、適度な揮発性を有するものであれば
特に限定されない。具体的には、メチルエチルケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ミネ
ラルスピリット、トルエン、キシレン、ジメチルアセト
アミド、アセトン、n−ヘキサン、メチレンクロリド、
テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等が
挙げられる。これらの有機溶剤のなかでも、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチルが好ましい。これらの有機溶剤
は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることも
できる。なお、有機溶剤は、充分に乾燥または脱水して
から用いるのが好ましい。本発明のプライマー組成物に
おける有機溶剤の含有量は5重量%以上であるのが好ま
しい。有機溶剤の含有量は、用途によっても異なるが、
プライマー組成物の固形分濃度を、好ましくは20〜5
0重量%、より好ましくは20〜35重量%に調整する
ように添加するのが好ましい。
【0025】本発明のプライマー組成物は、必要に応じ
て、造膜樹脂を含有することができる。造膜樹脂として
は、イソシアネート基に対して不活性であり、かつ、造
膜性を有する樹脂であれば特に限定されず、公知のもの
を使用できる。たとえば、アクリル樹脂、ポリエステル
系ポリウレタン樹脂、塩化ゴム、テルペン樹脂等が好ま
しく使用される。プライマー組成物中の造膜樹脂の含有
量は、1〜20重量%であるのが好ましく、より好まし
くは1〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%で
ある。
【0026】また、本発明のプライマー組成物は、必要
に応じて、カーボンブラックを含有することもできる。
カーボンブラックは紫外線や可視光線を遮蔽もしくは吸
収するため、カーボンブラックを含有することにより耐
候性が付与できる。本発明に用いるカーボンブラックは
特に限定されず、米国材料試験協会規格における、N1
10、N220、N330、N550、N770等ある
いはこれらの混合物が使用可能である。プライマー組成
物中のカーボンブラックの含有量は、分散性の観点か
ら、5〜40重量%であるのが好ましく、より好ましく
は10〜30重量%、特に好ましくは10〜25重量%
である。
【0027】さらに、必要に応じて、他の添加剤を含有
することもできる。例えば、ランプブラック、チタンホ
ワイト、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛華、鉛丹、コ
バルトブルー、鉄黒、アルミ粉等の無機顔料;ネオザボ
ンブラックRE、ネオブラック RE、オラゾールブラ
ック CN、オラゾールブラックBa(いずれもチバ・
ガイギー社製)、スピロンブルー2BH(保土ヶ谷化学
社製)等の有機顔料;サイアソルブ(Cyasorb UV24Ligh
t Absorber、アメリカン・サイアナミド社製)、ウビヌ
ル(Uvinul D-49 、D-50、N-35、N-539 、ジェネラル・
アニリン社製)等の紫外線吸収剤等を含有すると、紫外
線や可視光線を遮蔽または吸収し、耐光性の向上に有効
である。さらに、ガラス粉末、クレー、粉末シリカゲ
ル、極微粉状ケイ酸、モレキュラーシーブス(これは吸
水能をも有する)等の充填剤、増粘剤、ブチルベンジル
フタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、塩化パラフィン等の可塑剤を含有してもよい。
【0028】本発明のプライマー組成物の製造方法は特
に限定されず、例えば、上記成分(a)、成分(b)、
必要に応じて、カーボンブラック、その他の添加剤を有
機溶剤に溶解させ、ボールミル等の混合装置を用いて充
分に混練し、均一に分散させれることにより得られる。
【0029】このようにして得られる本発明のプライマ
ー組成物は、貯蔵安定性および接着性のバランスが優れ
ている。また、塗布後、高温多湿下においても長期にわ
たり被着体に対して良好な接着性を維持できる。その接
着力は、温水、薬品等の条件下においても高い状態で維
持される。したがって、本発明のプライマー組成物は、
オープンタイムを長くとることができ、シーラントを塗
布するまでに長時間をおいても、再度塗り直す必要がな
いので、作業性に優れている。
【0030】本発明のプライマー組成物が、このように
高温多湿下においても長期にわたり、被着体に対して良
好な接着性を維持できる理由は定かではないが、本発明
者らは、プライマー中のイソシアネート基が湿気により
失活しても、オキサゾリジン環の加水分解により生成し
た活性水素を有する官能基が組成物表面に残存してお
り、これらが遊離イソシアネート基を有する接着剤・ シ
ーラントと結合可能なためであると考えている。本発明
のプライマー組成物は、大気中の湿気にさらされること
により、オキサゾリジン環が開環して活性水素を生成す
るので、その上から塗布されるウレタン系シーラントに
対して活性点が多く存在する状態になる。そのため、オ
ープンタイムを長くとれるものと考えられる。
【0031】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもの
ではない。はじめに、活性水素を有するオキサゾリジン
化合物と、2級イソシアネート基および/または3級イ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と
を、表1の組成比で反応させ、化合物b−1〜b−9を
合成した。合成方法は、ポリイソシアネートの50重量
%酢酸エチル溶液に活性水素を有するオキサゾリジン化
合物を加えて、室温〜50℃で8〜16時間反応させ
た。その後、反応液に酢酸エチルを加えて、固形分濃度
50重量%に調整した。
【0032】
【表1】
【0033】<表1中の成分> IPDIイソシアヌレート体 イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体 デグサヒュルス社製「T1890−100」 TMXDI テトラメチルキシリレンジイソシアネート TMXDI・TMP付加体 式(4)で示される化合物 オキサゾリジン(3) 2−フェニル−3−オキサゾリジンエタノール オキサゾリジン(2) 2−ペンチル−3−オキサゾリジンエタノール
【0034】(実施例1〜11)化合物b−1〜b−
9、ポリイソシアネート化合物、ポリエステル系ポリウ
レタン樹脂、カーボンブラックおよび酢酸エチルを、表
2の組成比で用い、ボールミルで均一になるまで混合し
て組成物を得た。得られた組成物について下記のように
して貯蔵安定性および接着性を評価した。結果を表2に
まとめた。
【0035】<貯蔵安定性試験>得られた組成物を、密
閉容器中、60℃で保存し、7日間経過後の状態を観察
した。ゲル化または固化が生じなかったものを○とし、
ゲル化または固化が生じたものを×とした。
【0036】<接着性試験>得られた組成物をアクリル
塗装を施した鉄板の表面に塗布し、20℃、相対湿度
(RH)55%の条件下に5分間さらした後、または、
40℃、相対湿度95%の条件下に21日間さらした
後、組成物の塗布面にポリウレタン系シーラント(横浜
ゴム社製「WS95」)を3mm厚に圧着させて試験片
とした。この試験片を用いて以下の剥離試験を行い、被
着体と組成物との接着界面の状態を観察した。表2中、
CFはシーラントが凝集破壊したことを示し、PSはシ
ーラント−プライマー間の界面が破壊したことを示す。
また、数値は破壊した面積の塗布面積に対する割合
(%)を示す。たとえば、CF100は、塗布面積のす
べてで組成物が凝集破壊し、組成物と被着体表面の界面
での剥離がなかったことを示す。 (1)初期接着性 試験片を20℃、相対湿度65%の条件下で72時間放
置後に、ナイフカットによる剥離試験を行った。 (2)耐温水接着性 試験片を20℃、相対湿度65%の条件下で72時間放
置後に、40℃の温水に168時間浸漬した後、上記
(1)と同様にして剥離試験を行った。 (3)耐熱接着性 試験片を20℃、相対湿度65%の条件下で72時間放
置後に、上記(1)と同様にして剥離試験を行った。 (4)耐ウィンドウウォッシャ液接着性 試験片を20℃、相対湿度65%の条件下で72時間放
置後に、ウィンドウォッシャー液の50重量%希釈液
に、20℃で168時間浸漬した後、上記(1)と同様
にして剥離試験を行った。
【0037】(比較例1)実施例1〜11と同様にし
て、表2の組成比で組成物を調製し、貯蔵安定性および
接着性を評価した。結果を表2にまとめた。
【0038】
【表2】
【0039】<表2中の成分> ポリイソシアネート1 前記式(3)で示される化合物の酢酸エチル溶液(固形
分濃度27重量%)、住友バイエルウレタン社製「デス
モジュールRFE」 ポリイソシアネート2 TDIとHDIとのイソシアヌレート体の酢酸ブチル溶
液(固形分濃度60重量%)、住友バイエルウレタン社
製「デスモジュールHL」 ポリエステル系ポリウレタン樹脂 大日本インキ化学工業社製「パンデックスT−520
5」 カーボンブラック 旭カーボン社製「アサヒサーマル」 酢酸エチル
【0040】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、貯蔵安定
性および接着性のバランスに優れており、塗布後、高温
多湿下においても長期にわたり被着体に対し良好な接着
性を維持できるので、オープンタイムを長くとることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 秀行 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4J034 HA02 HA08 HB03 HB07 HB15 HC32 JA42 MA11 MA21 QA01 QA03 QC05 RA08 4J040 DF032 DN072 EF002 EF161 EF291 EF301 EF311 EF321 HB02 HB03 HB18 HB31 HB43 HC16 HC26 JA02 JB02 KA16 KA23 LA05 LA06 NA15 PA03 PA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1種類以上のポリイソシアネート化
    合物と、(b)下記一般式(1)および/または(2)
    で示される化合物と、(c)有機溶剤とを含むプライマ
    ー組成物。 【化1】 (式中、m、m’は1〜6の整数、n、n’は0〜5の
    整数、R1 、R4 は炭素原子数3以上の脂肪族または芳
    香族炭化水素基、R2 、R5 は水素原子または炭素原子
    数3以上の脂肪族または芳香族炭化水素基、R3 、R6
    はポリイソシアネート化合物からイソシアネート基を除
    いて得られる残基、R7 は炭素原子数1〜6の脂肪族炭
    化水素基である。)
  2. 【請求項2】前記(b)の化合物が、活性水素を有する
    オキサゾリジン化合物と、2級イソシアネート基および
    /または3級イソシアネート基を有する脂肪族ポリイソ
    シアネート化合物との反応物である、請求項1に記載の
    プライマー組成物。
  3. 【請求項3】前記(a)のポリイソシアネート化合物
    が、少なくとも下記式(3)で示される化合物を含む、
    請求項1または2に記載のプライマー組成物。 【化2】
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