JP2003053903A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2003053903A
JP2003053903A JP2001250216A JP2001250216A JP2003053903A JP 2003053903 A JP2003053903 A JP 2003053903A JP 2001250216 A JP2001250216 A JP 2001250216A JP 2001250216 A JP2001250216 A JP 2001250216A JP 2003053903 A JP2003053903 A JP 2003053903A
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flame retardant
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weight
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JP2001250216A
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Masaru Okamoto
優 岡本
Osayuki Ono
修之 小野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートと同等程
度の難燃性を有する環境に優しい化粧シートであって、
発泡セル形状が均一で微細な発泡樹脂層を得ることがで
き、意匠性に優れた化粧シートを提供することである。 【解決手段】 紙基材上に、シリコーン系難燃剤と無機
系難燃剤と発泡剤とを少なくとも含む添加剤が添加され
た非ハロゲン系熱可塑性樹脂を加熱発泡させた発泡樹脂
層が形成された化粧シートであって、前記非ハロゲン系
熱可塑性樹脂100重量部に対して前記シリコーン系難
燃剤が0.5〜5.0重量部であり、前記無機系難燃剤
が20〜70重量部であることを特徴とする化粧シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の壁面内装
や車両内装等に用いられる化粧シートに関し、さらに詳
しくは、環境に優しく、難燃性や意匠性に優れた化粧シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅等の壁面内装や車両内装等に
用いられる化粧シートとしては、基材上に塩化ビニル樹
脂からなる樹脂層を設けたもの、また、前記樹脂層を発
泡させて発泡樹脂層としたもの、あるいは、これに絵柄
層や凹凸模様を設けたものなどが一般的に用いられてい
る。しかし、塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートは、燃
焼時に有害な塩化水素ガスを発生するために、環境保護
等の観点から使用を避けるようになってきた。
【0003】そこで、近年、塩化ビニル樹脂を用いた化
粧シートに代わる化粧シートとして、塩素等のハロゲン
系元素を分子構造中にもたない非ハロゲン系樹脂を用い
た化粧シートが使用されるようになってきた。この非ハ
ロゲン系樹脂を用いた化粧シートの代表的なものとして
は、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂を用いた化粧シ
ートを挙げることができるが、このポリエチレン等のオ
レフィン系樹脂は、焼却処分しても有害な塩化水素ガス
を発生することがなく環境に優しい反面、可燃性であ
り、化粧シートに使用するには難燃性を付与する必要が
あり、通常ポリエチレン等のオレフィン系樹脂に難燃剤
が添加される。
【0004】しかし、この種のポリエチレン等のオレフ
ィン系樹脂に添加する難燃剤としては、安全性に問題が
あると言われている三酸化アンチモン、および/ない
し、ハロゲン元素を含むリン酸エステルといった難燃剤
を用いるか、あるいは、これらの添加量を少なくするた
めに、他の難燃剤、たとえば、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸
化チタン等の無機物の1種ないし2種以上を混合したも
のを併用し、かつ、多量に用いなければならず、このよ
うにして得られた難燃剤を多量に含むオレフィン系樹脂
層を備えた化粧シートは、結果として耐擦傷性、耐摩耗
性、引っ張り伸度を悪化させることになる。さらに、オ
レフィン系樹脂に発泡剤を添加し、加熱発泡させて形成
された発泡樹脂層は発泡セル形状が不均一となるため
に、結果として表面が荒れた状態となり、意匠性を低下
させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題を解決するためになされたものであり、その目的と
するところは、塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートと同
等程度の難燃性を有する環境に優しい化粧シートであっ
て、発泡セル形状が均一で微細な発泡樹脂層を得ること
ができ、意匠性に優れた化粧シートを提供することであ
る。さらに、耐擦傷性、耐摩耗性、引っ張り伸度に優れ
た化粧シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、請求項1記載の本発明は、紙基材上
に、シリコーン系難燃剤と無機系難燃剤と発泡剤とを少
なくとも含む添加剤が添加された非ハロゲン系熱可塑性
樹脂を加熱発泡させた発泡樹脂層が形成された化粧シー
トであって、前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂100重量
部に対して前記シリコーン系難燃剤が0.5〜5.0重
量部であり、前記無機系難燃剤が20〜70重量部であ
ることを特徴とするものである。このように構成するこ
とにより、難燃剤の総量を少なくして塩化ビニル樹脂を
用いた化粧シートと同等程度の難燃性を有する環境に優
しい化粧シートを得ることができる。
【0007】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の化粧シートにおいて、前記シリコーン系難燃剤が
前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.5〜2.0重量部であることを特徴とするものであ
る。このように構成することにより、特に発泡セル形状
が均一で微細な発泡樹脂層を得ることができ、結果とし
て表面が滑らかな発泡樹脂層を得ることができるため
に、意匠性に優れると共に耐擦傷性、耐摩耗性、引っ張
り伸度に優れた化粧シートとすることができる。
【0008】また、請求項3記載の本発明は、請求項
1、2のいずれかに記載の化粧シートにおいて、前記非
ハロゲン系熱可塑性樹脂がポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンと非ハロゲン系モノマーとの共重合樹脂の
1種ないし2種以上の混合樹脂からなることを特徴とす
るものである。このように構成することにより、カレン
ダー成形法により未発泡状態の発泡樹脂層を容易に形成
することができる。
【0009】また、請求項4記載の本発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の化粧シートにおいて、前記シリ
コーン系難燃剤がポリジメチルシロキサン単体と二酸化
珪素とからなることを特徴とするものである。このよう
に構成することにより、ポリジメチルシロキサンは燃焼
すると二酸化珪素と架橋構造をとり、ポリマーの燃焼に
よって生成する燃焼ガスの伝播を遮る役割を果たし、燃
焼の継続を阻止することができる。特に、平均重量分子
量が40万程度のポリジメチルシロキサンが最も好適で
ある。
【0010】また、請求項5記載の本発明は、請求項1
〜4のいずれかに記載の化粧シートにおいて、前記発泡
樹脂層上に表面保護層が形成されていることを特徴とす
るものである。このように構成することにより、耐擦傷
性、耐摩耗性、引っ張り伸度において、一層優れた性能
を有すると共に発泡セル形状が一層均一で微細な発泡樹
脂層を有する化粧シートとすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に説明する。図1は本発明にかかる化粧シー
トの第1実施形態の構成図、図2は本発明にかかる化粧
シートの第2実施形態の構成図であり、図中の1,1’
は化粧シート、2は紙基材、3は発泡樹脂層、4は絵柄
層、5は表面保護層、6は凹凸模様をそれぞれ示す。
【0012】図1は本発明にかかる化粧シートの第1実
施形態の構成図であって、化粧シート1は、紙基材2上
に、シリコーン系難燃剤と無機系難燃剤と発泡剤とを少
なくとも含む添加剤が添加された非ハロゲン系熱可塑性
樹脂を加熱発泡させた発泡樹脂層3を形成し、該発泡樹
脂層3上に絵柄層4と表面保護層5とを順に形成したも
のである。前記発泡樹脂層3の形成方法としては、ゾル
やエマルジョンを種々の塗布方法で塗布すると共に乾燥
し、その後加熱発泡炉で発泡させて形成してもよいし、
また、加熱溶融押出法で塗布し、その後に加熱発泡炉で
発泡させて形成してもよいが、前者に対して乾燥工程が
不要であることや後者よりも表面硬度の高い樹脂を使用
することができること、また、塗布量の多さを考慮する
とカレンダー成形法により未発泡状態の樹脂層を形成
し、その後に加熱発泡炉で発泡させて形成するのが好適
である。
【0013】図2は本発明にかかる化粧シートの第2実
施形態の構成図であって、化粧シート1’は、図1に示
した第1実施形態の化粧シート1の表面保護層5側から
エンボス版にてエンボス加工を施して凹凸模様6を設け
たものであって、これ以外は第1実施形態と同じであ
る。このように凹凸模様6を設けることにより、立体感
に富んだ化粧シートとすることができる。
【0014】次に、本発明の化粧シートについて、さら
に詳述する。まず、本発明に用いる紙基材2としては、
壁紙用の難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸
グアニジン、燐酸グアニジンなどの難燃剤で処理したシ
ート)、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなど
の無機質剤を混抄した無機質紙、あるいは、一般紙など
の通常壁紙用裏打紙といわれているものを用いることが
でき、その坪量としては20〜300g/m2が適当で
あり、より好ましくは70〜150g/m2である。
【0015】次に、発泡樹脂層3について説明する。発
泡樹脂層3を形成する樹脂としては、非ハロゲン系熱可
塑性樹脂であれば特に限定するものではなく、たとえ
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の低級ポリオレフ
ィン、あるいは、エチレンと非ハロゲン系モノマーとの
共重合樹脂の1種ないし2種以上の混合樹脂が適当であ
る。前記共重合樹脂としては、エチレンと、プロピレ
ン,ブテン,ブタジエン、イソプレン等のオレフィンの
2種以上の共重合体、あるいは、エチレンと、炭素数が
4以上のαオレフィンとの共重合体、あるいは、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル
共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、あるいは、アイオノマーなどを挙げることがで
き、また、これらの1種ないしそれ以上からなる混合樹
脂を挙げることができるが、より好ましくは、燃焼カロ
リーが比較的小さいといったことからエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、あるいは、低温加工性に優れるといった
ことから低結晶性軟質ポリプロピレンやプロピレンとエ
チレン及び/ないしブテン−1を共重合させた非晶性ポ
リオレフィン樹脂のいずれか1種ないし混合物を挙げる
ことができる。しかし、前記発泡樹脂層3の表面強度が
高く、耐擦傷性等の諸物性が良好であることなどを考慮
すると、メルトフローレイト(以下、MFRと略す)が
50g/10min以下、より好ましくはMFRが10
g/10min以下の樹脂であり、カレンダー成形法に
より未発泡状態の発泡樹脂層を形成するのが適当であ
る。
【0016】次に、発泡樹脂層3に添加する難燃剤につ
いて説明する。難燃剤としては、環境に優しく、難燃剤
を添加することにより少量で有効的に難燃性を付与する
ことができるものが好ましく、種々テストを繰り返した
結果、シリコーン系難燃剤が極めて有効であることが判
明した。具体的には、ポリジメチルシロキサン単体、な
いし、エポキシ基あるいはメタクリレート基を有するポ
リジメチルシロキサン誘導体と二酸化珪素との混合物が
好ましい。この理由としては、ポリジメチルシロキサン
は燃焼すると二酸化珪素と架橋構造をとり、ポリマーの
燃焼によって生成する燃焼ガスの伝播を遮る役割を果た
し、燃焼の継続を阻止することができるからである。特
に、特に、平均重量分子量が40万程度のポリジメチル
シロキサンが最も好適である。シリコーン系難燃剤を1
00%用いることにより、発泡樹脂層3を形成する非ハ
ロゲン系熱可塑性樹脂100重量部に対して30重量部
で十分に難燃性を付与することができるが、シリコーン
系難燃剤は発泡を抑制する作用があるために、所望の発
泡倍率を得るのが困難であると共に所望の発泡倍率を得
ようとすると発泡樹脂層表面が荒れて意匠性が低下する
という問題があり、また他方において、シリコーン系難
燃剤は高価であり、シリコーン系難燃剤を100%用い
ることはできず、他の環境に優しい難燃剤と併用せざる
を得ない。このシリコーン系難燃剤と併用する難燃剤と
しては、無機系難燃剤、具体的には水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、酸化チタン等の無機物の1種ないし2種以上の混合
物からなるものを併用するのが上記理由から適当であ
る。
【0017】シリコーン系難燃剤と無機系難燃剤とを併
用する場合には、非ハロゲン系熱可塑性樹脂100重量
部に対して、シリコーン系難燃剤を0.5〜5.0重量
部、より好ましくは、0.5〜2.0重量部添加し、無
機系難燃剤を20〜70重量部添加するのが適当であ
る。この理由としては、シリコーン系難燃剤の添加量が
0.5重量部未満であると無機系難燃剤を100重量部
以上添加する必要があり、発泡樹脂層3の発泡セル形状
が不均一となり、結果として表面が荒れた状態となるた
めに意匠性が低下する。また、シリコーン系難燃剤の添
加量が2.0重量部より多いと発泡が抑制され、5.0
重量部を超えると所望のクッション性(発泡厚さ)を得
ることができない。所望のクッション性(発泡厚さ)を
得ようとすると発泡樹脂層表面に細孔が生じ,意匠性が
低下する。また、無機系難燃剤の添加量が20重量部未
満であると難燃性が劣り、また、70重量部より多くて
も難燃性の向上は見られず、発泡樹脂層3の発泡セル形
状が不均一になってくる。
【0018】次に、発泡樹脂層3に添加する発泡剤につ
いて説明する。発泡剤としては、低沸点の炭化水素を内
包した熱膨張型カプセル発泡剤を用いるてもよいが、低
コストであると共に、難燃性や自己消火性に優れること
等からアゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド等
のアゾ系化合物の熱分解型発泡剤が好適である。なお、
前記熱分解型発泡剤の発泡樹脂層を形成する非ハロゲン
系熱可塑性樹脂に対する混合量は、概ね樹脂100重量
部に対して2〜10重量部が適当である。
【0019】また、発泡樹脂層3には、紫外線による劣
化を防止し、耐候性を向上させる目的で、必要に応じて
光安定剤としてラジカル捕捉剤、および/ないし、紫外
線吸収剤を添加することができる。このラジカル捕捉剤
としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤が好まし
い。この理由としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕
捉剤は、テトラアルキルピペリジンを母核に持ち、紫外
線で発生するラジカルを捕捉するラジカル捕捉作用があ
る他に、ヒドロペルオキシド(ROOH)の不活性作用
等の各種作用機構によりその効果が発揮されると推定さ
れており、多機能の安定剤として優れた性能が得られ
る。ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤の具体例として
は、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル−トリデシル−1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボキシレート、テトラギス−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート等の他、たとえ
ば、特公平4−82625号公報に開示されている化合
物などのヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を挙げるこ
とができる。このヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤の
添加量としては前記発泡樹脂層3を形成する非ハロゲン
系熱可塑性樹脂100重量部に対して0.01〜3.0
重量部添加するのが適当である。
【0020】また、紫外線吸収剤としては、たとえば、
2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'
−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒ
ドロキシ−3'−tert−アミル−5'−イソブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒ
ドロキシ−3'−イソブチル−5'−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−
3'−イソブチル−5'−プロピルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキシフェニル−5−
クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2'
−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキ
シフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2,
2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,
2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノ
ン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン
等の2,2'−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収
剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキ
シベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、サリチル酸フェニ
ル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等
のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤類、2−エチル−
ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤類等を
用いることができる。これら紫外線吸収剤の添加量は、
前記発泡樹脂層3を形成する非ハロゲン系熱可塑性樹脂
100重量部に対して、通常0.1〜10重量部程度で
ある。また、環境に優しい点を考慮すると、上記した紫
外線吸収剤の中でも非塩素系の紫外線吸収剤が好まし
い。
【0021】また、前記発泡樹脂層3は、必要に応じて
着色してもよく、これに用いる着色剤としては有機顔
料、無機顔料のいずれであってもよく、要するに意匠に
合わせて任意に用いればよいが、高隠蔽顔料である必要
があり、無機顔料、たとえば、二酸化チタン、亜鉛華、
弁柄、朱、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボン
ブラック、あるいは、アルミニウム、真鍮等の金属顔
料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉から
なる真珠光沢(パール)顔料等が一般的に好適である。
これらは、粉状あるいは鱗片状箔片として、前記発泡樹
脂層3を形成する非ハロゲン系熱可塑性樹脂に添加、分
散せしめられる。
【0022】次に、絵柄層4について説明する。絵柄層
4の形成は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印
刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷
等周知の印刷法によりインキにて形成することができ
る。印刷絵柄としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮紋
柄、幾何学図形、文字、記号、あるいは、全面ベタ等の
印刷絵柄がある。インキとしては、ビヒクルとして、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポ
リオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオ
ールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ない
し2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助
剤等を加えてインキ化したものを用いることができる
が、環境に優しい化粧シートを考慮すると、ポリエステ
ル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタ
ン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹
脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した
非塩素系のビヒクルが好適である。
【0023】次に、表面保護層5について説明する。表
面保護層5は、本発明の化粧シート1,1’に耐擦傷
性、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性等を付与するために
設けられるものであり、エポキシ系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル
系樹脂、あるいは、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リブテン,ポリブタジエン,イソプレン等のポリオレフ
ィンの1種ないしエチレン,プロピレン,ブテン,ブタ
ジエン,イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合
体、あるいは、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合
体、あるいは、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸
エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物、あるいは、アイオノマー、あるいは、
これらの1種ないしそれ以上からなる混合樹脂などの樹
脂が適当であり、前記絵柄層4等のように前記表面保護
層5と直接に接する層との接着性等を考慮して、上記樹
脂の1種ないし2種以上を混合したものを適宜用いれば
よい。また、前記表面保護層5の形成方法としては、た
とえば、前記樹脂を溶液化したもの、あるいは、加熱溶
融したものを、周知のグラビア印刷法、ロールコート
法、あるいは、押し出しコート法等の塗工手段を適宜用
いて塗工するなり、あるいは、上記樹脂をフィルム化し
たものを周知のドライラミネーション法等で貼合するこ
とにより形成することができる。この表面保護層5の厚
さとしては、0.5〜100μm、通常は1〜15μm
程度である。
【0024】次に、凹凸模様6について説明する。凹凸
模様6の形成は、周知の枚葉、あるいは、輪転式のエン
ボス機を用いて、化粧シートが加熱された状態にある時
に、紙基材2上の最も外側の層からエンボス版で凹凸を
施して後に冷却することにより、前記紙基材2上の最も
外側の層から前記発泡樹脂層3にかけて凹凸模様6を形
成することができる。この凹凸模様6の形状としては、
木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨
地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0025】
【実施例】上記の本発明について、以下に実施例を挙げ
て、さらに詳しく説明する。 実施例1 坪量80g/m2の壁紙用半難燃紙〔(株)興人:W
K〕上に、シート状にカレンダー成形した表1に示す樹
脂組成物Aを100μm厚さに製膜して、壁紙用半難燃
紙80g/m2/樹脂組成物A100μmの積層体を作
製し、該積層体の樹脂組成物A面にコロナ放電処理を施
して後に、該コロナ放電処理面にエチレンコポリマー系
樹脂からなるプライマー液〔ザインクテック(株):オ
ーデEV〕をグラビア印刷法でドライ時に2g/m2
なるように塗布し、該塗布面にアクリル系樹脂からなる
水性インキ〔ザインクテック(株):オーデAG〕でグ
ラビア印刷して絵柄層を形成し、該絵柄層全面に2液硬
化型ウレタン樹脂を周知のグラビア印刷法でドライ時に
2g/m2なるように塗布して表面保護層を形成した。
このものを炉内温度200〜220℃の発泡炉で前記樹
脂組成物Aを450μm厚さに発泡させると共に、前記
表面保護層側からエンボス版にてエンボス加工を行い、
本発明の化粧シートを得た。
【0026】実施例2 表1に示す樹脂組成物Bを用いた以外は実施例1と同じ
ようにして本発明の化粧シートを得た。
【0027】実施例3 表1に示す樹脂組成物Cを用いた以外は実施例1と同じ
ようにして本発明の化粧シートを得た。
【0028】比較例1 表1に示す樹脂組成物Dを用いた以外は実施例1と同じ
ようにして比較例とする化粧シートを得た。
【0029】比較例2 表1に示す樹脂組成物Eを用いた以外は実施例1と同じ
ようにして比較例とする化粧シートを得た。
【0030】
【表1】 注:エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量
20%)
【0031】上記で作製した実施例1〜3および比較例
1、2の化粧シートについて、発泡樹脂層の表面状態お
よび発泡セル形状を目視評価すると共に、発泡セルのセ
ル径を測定し、その結果を表2に纏めて示した。
【0032】
【表2】
【0033】表2の結果からも明らかなように、本発明
の実施例1〜3は、シリコーン系難燃剤の添加により発
泡時の溶融張力が大きくなり、比較例1、2に比較して
発泡セルのセル荒れのない微細かつ均一な発泡セルを形
成することができ、表面が滑らかな発泡樹脂層を得るこ
とができた。
【0034】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、今まで縷々説明
してきたが、塩化ビニル樹脂を用いた化粧シートと同等
程度の難燃性を有する環境に優しい化粧シートとするこ
とができると共に、発泡セル形状が均一で微細な発泡樹
脂層からなる意匠性に優れた化粧シートとすることがで
き、さらに、耐擦傷性、耐摩耗性、引っ張り伸度に優れ
た化粧シートとすることができる、という優れた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる化粧シートの第1実施形態の
構成図である。
【図2】 本発明にかかる化粧シートの第2実施形態の
構成図である。
【符号の説明】
1,1’ 化粧シート 2 紙基材 3 難燃層 4 絵柄層 5 表面保護層 6 凹凸模様
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/36 C08K 3/36 C08L 23/02 C08L 23/02 E04F 13/00 E04F 13/00 B //(C08L 23/02 C08L 83:04 83:04) Fターム(参考) 4F074 AA17 AA22 AA24 AA90 AA97 AC20 AC32 AG10 BA13 CA29 CC04Y DA35 DA50 DA54 4F100 AA01B AA01H AA20B AA20H AH06B AH06H AK04B AK07B AK14B AK25 AK51 AK52B AK61B AL01B AL05B AR00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CA01 CA08 DG10A DJ01B EH46 EH462 EJ02 EJ022 EJ55 EJ552 EJ65 GB08 GB33 HB00 HB32 JJ07 JK02 JK08 JK14 JL10 JM01 YY00B 4J002 AA011 BB031 BB041 BB061 BB121 CP032 DE076 DE136 DE146 DE236 DJ018 EQ017 FD132 FD136 FD208 FD327 GF00 GL01 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材上に、シリコーン系難燃剤と無機
    系難燃剤と発泡剤とを少なくとも含む添加剤が添加され
    た非ハロゲン系熱可塑性樹脂を加熱発泡させた発泡樹脂
    層が形成された化粧シートであって、前記非ハロゲン系
    熱可塑性樹脂100重量部に対して前記シリコーン系難
    燃剤が0.5〜5.0重量部であり、前記無機系難燃剤
    が20〜70重量部であることを特徴とする化粧シー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記シリコーン系難燃剤が前記非ハロゲ
    ン系熱可塑性樹脂100重量部に対して0.5〜2.0
    重量部であることを特徴とする請求項1記載の化粧シー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂がポリエ
    チレン、ポリプロピレン、エチレンと非ハロゲン系モノ
    マーとの共重合樹脂の1種ないし2種以上の混合樹脂か
    らなることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載
    の化粧シート。
  4. 【請求項4】 前記シリコーン系難燃剤がポリジメチル
    シロキサン単体と二酸化珪素とからなることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 前記発泡樹脂層上に表面保護層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の化粧シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012036555A (ja) * 2006-03-31 2012-02-23 Dainippon Printing Co Ltd 発泡壁紙
JP2017206624A (ja) * 2016-05-19 2017-11-24 富士高分子工業株式会社 常温熱伝導性かつ高温断熱性組成物
CN108727824A (zh) * 2018-05-30 2018-11-02 嘉兴中易碳素科技有限公司 高回弹闭孔阻燃硅橡胶泡沫材料及其制备方法
CN112080184A (zh) * 2019-06-12 2020-12-15 英济股份有限公司 防白化底涂剂及其制备方法

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