JP2003053277A - 微細粉粒体のクリーニング材及びシール材 - Google Patents

微細粉粒体のクリーニング材及びシール材

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JP2003053277A
JP2003053277A JP2001243287A JP2001243287A JP2003053277A JP 2003053277 A JP2003053277 A JP 2003053277A JP 2001243287 A JP2001243287 A JP 2001243287A JP 2001243287 A JP2001243287 A JP 2001243287A JP 2003053277 A JP2003053277 A JP 2003053277A
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cushion layer
moving body
cleaning
repulsive force
pile yarn
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JP2001243287A
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Yasuyuki Ohara
康之 大原
Toyohiro Kanzaki
豊裕 神崎
Masaru Nakayama
勝 中山
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Tsuchiya TSCO Co Ltd
Original Assignee
Tsuchiya TSCO Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体又はその相手部材に対する荷重の変動
が少なく、安定した状態でクリーニング機能又はシール
機能を発揮することができる微細粉粒体のクリーニング
材及びシール材を提供する。 【解決手段】 画像形成装置のクリーニング部におい
て、クリーニング材24はハウジングに取付けられ、ク
リーニング材24を構成する毛倒しされたパイル糸25
の全体が感光ドラムに摺接される。クリーニング材24
は、パイル糸25と、それを支持する基布31と、その
基布31の裏面に設けられるコーティング層32と、そ
の裏面の接着層41と、その裏面に接合されるクッショ
ン層33とを備えている。そのクッション層33は、圧
縮率を変化させて反発力を測定したとき、圧縮率が10
%から60%までの間に反発力が75%圧縮時の5〜5
0%の範囲でほぼ一定又は緩やかな上昇を示す安定状態
の範囲に潰された状態で使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばプリンターに
用いられるトナーなどの微細粉粒体のクリーニング材及
びシール材に関するものである。さらに詳しくは、微細
トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置におけるク
リーニングユニットに装着され、トナーを掻き取って収
容し、外部への微細トナーの飛散漏れを防止するシール
機能を有するクリーニング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置の現
像器はハウジングで被って形成されており、同現像器の
トナーの帯電付着したマグネットローラから移動体とし
ての感光体上の静電潜像にトナーが付与されてトナー像
が形成される。次いで、トナー像の形成された感光体に
記録用紙が供給され、感光体表面のトナー像が記録用紙
に転写される。マグネットローラの軸受け側の両端部に
対応する相手部材としてのハウジングにはシール材が取
付けられ、マグネットローラの両端部とハウジングとの
隙間がシールされ、トナーの飛散もれが防止されてい
る。
【0003】転写後に感光体に付着した残留トナーは、
クリーニングユニットの例えばブレードのようなもので
削り取られる。そのブレードの両端部にはブレードで削
り取ったトナーの横流れ防止のため、シール材が取付け
られている。
【0004】これら従来のシール材としては、例えばニ
ードルパンチング法等でフェルト層を形成したウェッブ
層と、その裏面に設けられるクッション層とを備えたも
のが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光体に対
するシール材のシール機能は、パイル糸の腰の強さのほ
か、クッション層の柔軟性及び弾力性に基づいている。
また、感光体にトナーが付着して汚れた状態で使用され
ると、現像器における現像性能が低下して鮮明な画像が
得られなくなる。一方、クリーニングユニットにおいて
は、トナーの横流れを防止するシール機能に加え、感光
体の両端部に付着したトナーを掻き取り、内部に収容す
るクリーニング機能をも発揮できる材料であることが必
要である。このため、クッション層の弾力性、すなわち
感光体に対する荷重の変動が少ないことが要求される。
【0006】これに対し、前記従来のシール材は、クッ
ション層としてポリウレタンなどの樹脂、EPDMなど
の合成ゴム、オレフィン系などの熱可塑性エラストマー
等により一定の圧縮荷重を有するものとして使用されて
いる。このシール材は初期には感光体に対して所定の荷
重を有しているものの、使用期間が長くなるにつれてそ
の荷重が次第に低下する。その結果、シール材として使
用する場合にはシール機能低下し、クリーニング材とし
て使用する場合には感光体に対するクリーニング機能が
低下するという問題があった。
【0007】本発明は、以上のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、移動体又はその相手部材に対する荷重の変
動が少なく、安定した状態でクリーニング機能又はシー
ル機能を発揮することができる微細粉粒体のクリーニン
グ材及びシール材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の微細粉粒体のクリーニン
グ材は、微細粉粒体に接触する移動体に対向する相手部
材に取付けられ、移動体に摺接して移動体表面の微細粉
粒体をクリーニングするパイル糸と、そのパイル糸を支
持する基布と、その基布の裏面に設けられパイル糸の抜
けを防止するためのコーティング層と、コーティング層
の裏面に接合されるクッション層とを備え、そのクッシ
ョン層は圧縮して潰したときの圧縮率を変化させて反発
力を測定したとき、圧縮率が10%までの初期には反発
力が75%圧縮時の5〜30%まで上昇し、その後圧縮
率が60%までの間には反発力が75%圧縮時の5〜5
0%の範囲でほぼ一定又は緩やかに上昇する安定状態の
挙動を示し、その安定状態の範囲にクッション層が潰さ
れた状態で使用されることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明の微細粉粒体のシー
ル材は、微細粉粒体に接触する移動体又は該移動体に対
向する相手部材に取付けられ、移動体又は相手部材に摺
接して移動体と相手部材との隙間から微細粉粒体の漏れ
をシールするパイル糸と、そのパイル糸を支持する基布
と、その基布の裏面に設けられパイル糸の抜けを防止す
るためのコーティング層と、コーティング層の裏面に接
合されるクッション層とを備え、そのクッション層は圧
縮して潰したときの圧縮率を変化させて反発力を測定し
たとき、圧縮率が10%までの初期には反発力が75%
圧縮時の5〜30%まで上昇し、その後圧縮率が60%
までの間には反発力が75%圧縮時の5〜50%の範囲
でほぼ一定又は緩やかに上昇する安定状態の挙動を示
し、その安定状態の範囲にクッション層が潰された状態
で使用されることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、微細粉粒体に接触す
る移動体に対向する相手部材に取付けられ、移動体に摺
接して移動体表面の微細粉粒体をクリーニングし、かつ
移動体と相手部材との隙間から微細粉粒体の漏れをシー
ルするパイル糸と、そのパイル糸を支持する基布と、そ
の基布の裏面に設けられパイル糸の抜けを防止するため
のコーティング層と、コーティング層の裏面に接合され
るクッション層とを備え、そのクッション層は圧縮して
潰したときの圧縮率を変化させて反発力を測定したと
き、圧縮率が10%までの初期には反発力が75%圧縮
時の5〜30%まで上昇し、その後圧縮率が60%まで
の間には反発力が75%圧縮時の5〜50%の範囲でほ
ぼ一定又は緩やかに上昇する安定状態の挙動を示し、そ
の安定状態の範囲にクッション層が潰された状態で使用
されることを特徴とするものである。
【0011】請求項4に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、請求項3に記載の発
明において、前記クッション層の圧縮率は、移動体と相
手部材との間の隙間に対して5〜60%であるものであ
る。
【0012】請求項5に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、請求項3又は請求項
4に記載の発明において、前記パイル糸は、その長さの
0.8倍がパイル糸の植え込みピッチよりも長くなるよ
うに設定されるとともに、一定方向に1〜45°の角度
で毛倒し処理されているものである。
【0013】請求項6に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、請求項3から請求項
5のいずれか一項に記載の発明において、前記クッショ
ン層の密度は、10〜150kg/cm3であるもので
ある。
【0014】請求項7に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、請求項3から請求項
6のいずれか一項に記載の発明において、前記クッショ
ン層の引張強度は、20〜200kPaであるものであ
る。
【0015】請求項8に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材は、請求項3から請求項
7のいずれか一項に記載の発明において、前記クッショ
ン層の伸びは、50〜200%であるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子写真方式の画
像形成装置におけるトナーのクリーニング材及びトナー
漏れ防止用のシール材に具体化した実施形態について図
面に基づいて詳細に説明する。
【0017】まず、電子写真方式の画像形成装置につい
て説明する。図4は電子写真方式による画像形成装置を
概念的に示した説明図である。画像形成装置内において
移動体としての感光ドラム11は回転軸11aにより回
転可能に支持され、その周囲にはその上方位置から回転
方向に向かって順に帯電部12、露光部13、現像部1
4、転写部15、クリーニング部16及び除電部17が
設けられている。感光ドラム11の表面は帯電部12に
より帯電され、露光部13によりレーザ光が露光されて
静電潜像が形成される。さらに、現像部14において感
光ドラム11表面に微細粉粒体としてのトナーが供給さ
れて可視像が形成され、その可視像が転写部15で記録
用紙18に転写される。トナーは、解像度の高い画像を
得るために粒径10μm以下の微細なものが用いられ
る。
【0018】この後、感光ドラム11においては、その
表面に残留するトナーがクリーニング部16においてク
リーニングブレード19により除去され、さらに感光ド
ラム11上に残留する電荷が除電部17において、図示
しない除電ブラシにより消去される。
【0019】図4から図6に示すように、クリーニング
部16を構成する相手部材としてのハウジング27は、
前面が開口されたほぼ四角箱状に形成されている。支持
板28は、その先端部が感光ドラム11へ向かって斜め
下方へ延びるように、基端部においてハウジング27の
天板内面に接合されている。
【0020】クリーニングブレード19は、その基端部
が支持板28の先端裏面に揺動可能に支持され、先端縁
が感光ドラム11表面に摺接するように配置されてい
る。クリーニングブレード19の先端部とハウジング2
7の開口底縁との間には、トナー回収通路42が形成さ
れている。そして、感光ドラム11表面に残留している
トナー26や紙粉は、クリーニングブレード19によっ
て掻き取られて(削り取られて)除去されるとともに、
トナー回収通路42からハウジング27内へ回収される
ようになっている。
【0021】一対の保持突部29は、ハウジング27の
両側壁においてトナー回収通路42の両側部となる部分
を感光ドラム11側へ延びるように段差上に突出形成さ
れ、その前端面は感光ドラム11の外周面に沿うように
円弧状に形成されている。これらの保持突部29と感光
ドラム11の両端部との間には一定幅の円弧状をなす間
隙30が形成されており、これを塞ぐようにクリーニン
グ材24が保持突部29上に貼着されている。クリーニ
ング材24の感光ドラム11の軸線方向における位置
は、後述する現像ローラ21両端部に装着されているス
ペーサ45の位置に対応するように設定されている。
【0022】このクリーニング材24は、感光ドラム1
1表面に残留するトナー26等を掻き取るクリーニング
機能と、トナー26等が感光ドラム11の軸線方向の外
方へ漏出するのを防止するシール機能の両方の機能を有
している。この実施形態では、上記環状の間隙30の幅
は約2.5mmである。
【0023】クリーニング材24は約3.5mmの厚さ
に形成され、前記感光ドラム11とハウジング27内周
面との間隙30に入るように約2.5mmの厚さに圧縮
される。その後に、クリーニング材24は、パイル糸2
5の先端が感光ドラム11の両端外周面に接触するよう
に保持突部29に接合されるようになっている。
【0024】ここで、本実施形態におけるクリーニング
材24等の厚さの測定方法を説明する。すなわち、本実
施形態における厚さは全て、直径10mmの円盤状をな
す加圧子にて0.1〜0.5Nの力で対象物を加圧する
と同時に、その圧力をダイヤルゲージで測定して得られ
るものである。その理由としては、パイル糸25は立毛
の程度にばらつきがある点及びクッション層33は弾力
があり、力のかかり方で容易に厚みが変動してしまう点
を解決するため、微弱な力にて加圧することが最も有効
な方法だからである。また、0.1〜0.5Nの力によ
る加圧は微小であり、真の厚さに対して誤差の範疇と考
えることができるからである。
【0025】図6及び図7に示すように、現像部14を
構成する現像ハウジング20内には、移動体としての現
像ローラ21が回転支軸22により回転可能に支持され
ている。現像ローラ21の両端部には、現像ローラ21
と感光ドラム11との間に一定の間隔44を保持するよ
うに筒状をなす一対のスペーサ45が装着され、両スペ
ーサ45が感光ドラム11に接触するようになってい
る。つまり、一対のスペーサ45の厚みによって現像ロ
ーラ21と感光ドラム11との間の間隔44が決定され
ている。そして、ジャンピング方式により、トナー26
が現像ローラ21から空間部を介して非接触で感光ドラ
ム11表面に移行し、現像を行うようになっている。
【0026】また、現像ローラ21の両端部(スペーサ
45より内側)と、現像ハウジング20の端部内周面と
の間には環状間隙23が形成されている。現像ハウジン
グ20の端部内周面にはトナー26が現像ローラ21の
軸線方向の外方へ漏出するのを防止するシール材43
が、パイル糸25の全体が現像ローラ21に面で摺接さ
れるように接合されている。
【0027】また、転写部15よりも記録用紙18の進
行側には図示しない上下一対の排紙ローラが配設され、
その排紙ローラの近傍には印刷後の記録用紙18を装置
外へ排出する排紙口が設けられている。
【0028】前述したクリーニング部16に設けられて
いるシール機能を有するクリーニング材24及び現像部
14に設けられているシール材43は、図1及び図2に
示すように構成されている。すなわち、クリーニング材
24及びシール材43は、パイル糸25と、それを支持
する基布31と、基布31の裏面に設けられるコーティ
ング層32と、その裏面に設けられる接着層41と、接
着層41に接合されるクッション層33とを備えてい
る。そのうち、基布31、パイル糸25及びコーティン
グ層32によってベロア材46が構成されている。コー
ティング層32はパイル糸25の抜けを防止する。クッ
ション層33は柔軟でかつ弾力性を有している。また、
クッション層33の裏面には、クリーニング材24をハ
ウジング27に、シール材43を現像ハウジング20に
固定するための取付け用接着層34が設けられている。
【0029】パイル糸25の単糸繊度、パイル糸25の
基布31表面からの長さ及びパイル糸25の立毛密度
は、微細なトナー26の漏れを抑制するために次の範囲
が適当である。パイル糸25の太さは実用上、3〜20
デシテックスが好ましく、5〜10デシテックスがより
好ましい。実用上最も細いパイル糸25は3デシテック
ス程度であり、20デシテックスを越えるとコスト高と
なる。
【0030】パイル糸25の基布31表面からの長さは
0.5〜5.0mmが好適であり、1.0〜3.0mm
がより好適である。0.5mmより短いものは製造上困
難であり、5.0mmを越える場合にはシール性は差し
支えないが、コスト高となる。パイル糸25の立毛密度
は2万〜20万本/(25.4mm)2が好ましく、5万〜10
万本/(25.4mm)2がより好ましい。立毛密度が2万本/
(25.4mm)2より小さいとトナー26の掻き取り機能やシ
ール機能が低下し、20万本/(25.4mm)2より大きくす
るとコスト高となる。
【0031】フッ素樹脂繊維は摩擦係数が低く、相手部
材に対する摺動性が良いのでパイル糸25として好まし
い材質である。このフッ素樹脂繊維を構成するフッ素樹
脂としては例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等
が用いられる。
【0032】なお、パイル糸25を形成する繊維は超高
分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ア
ラミドなどであってもよい。パイル糸25としては低摩
擦係数と、耐摩耗性と、適度な耐熱性とを有する繊維が
好適である。パイル糸25とする繊維は柔軟性を必要と
するので、フッ素樹脂繊維の場合、単糸繊度が6〜15
デニール程度が望ましい。パイル糸25として具体的に
は、ポリテトラフルオロエチレン(デュポン社製の商品
名「テフロン」)400デニ−ル、60フィラメントが
用いられる。
【0033】次に、基布31は緯糸35と経糸36によ
り織りなされた平織地組織のものである。そして、基布
31の片面にパイル糸25がパイル織されている。基布
31に使用される緯糸35及び経糸36は、画像形成装
置内の温度、例えば60℃に長時間保持しても耐え得る
耐熱性と、接着剤で接着可能な材質であることが望まし
い。この望ましい材質としては、綿、ポリエステル、ポ
リプロピレン、アクリル樹脂、ナイロン及びポリウレタ
ン等であり、本実施形態の基布31は経糸36がポリプ
ロピレン、緯糸35がポリエステルで構成されている。
【0034】基布31は具体的には、経糸36にポリプ
ロピレン380T(デシテックス)/40フィラメント
を、緯糸35にポリエステルの紡績糸の20番手/2本
を使用し、パイル織機で次のような条件にて織った織物
からなる。すなわち、使用した筬は30(羽/25.4mm)
で、入れ方はパイル1本及び地糸2本である。打込数は
37(本/25.4mm)である。密度は67000(本/(2
5.4mm)2)である。パイル糸25の基布31表面からの
長さは1.6mmである。
【0035】コーティング層32は、毛倒し加工された
パイル糸25を有する基布31の裏面に形成される。コ
ーティング層32はスチレンーブタジエン共重合ゴム
(SBR)、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EV
A)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等からなる
ラテックスコーティングにより形成される。コーティン
グ層32とクッション層33は、コーティング層32が
完全に硬化した後、接着層41で接合される。接着層4
1は、一般の接着剤、ゴム系、アクリル系接着剤又は感
圧接着剤により形成される。
【0036】また、コーティング層32は硬化した層が
柔軟性(可撓性)を有するゴム系溶剤型接着剤、ホット
メルト型接着剤、接着性樹脂等を使用して形成してもよ
い。そして、コーティング層32の形成の際に、塗布し
た未硬化のコーティング層32に対してクッション層3
3を重ねることにより、クッション層33をコーティン
グ層32に接合させることができる。この場合には、コ
ーティング層32がクッション層33への接合機能を果
たすため、接着層41は省略される。これらの接着剤又
は接着性樹脂は基布31の繊維間に含浸されて、パイル
糸25を強固に保持する。
【0037】コーティング層32の裏面には、接着層4
1を介してクッション層33が接合される。このクッシ
ョン層33は変形(へたり)に対する耐久性、長期の例
えば60℃の高温に耐え得る耐熱性及び接着剤で接着可
能な材質であることが適切である。このため、クッショ
ン層33の材質はポリウレタン、ポリスチレン、ポリプ
ロピレンなどの合成樹脂、EPDM(エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合ゴム)、クロロプレンゴムなどの合
成ゴム、或いは天然ゴム、又はオレフィン系、スチレン
系などの熱可塑性エラストマー等であることが望まし
い。さらに、クッション層33は現像ハウジング20や
ハウジング27に対して充分に密着し、かつ回転を阻害
しないための柔軟性と弾力性を得るため3〜30倍程度
の発泡体であることが望ましい。
【0038】本実施形態のクッション層33は厚さ2m
mのポリウレタンフォームを用いている。また、基布3
1の裏面にコーティング層32を形成した後にクッショ
ン層33を接合する場合には、コーティング層32を形
成する前記した各種の接着剤を介して接着させることが
できる。
【0039】クッション層33を適用部位に取付け固定
するための取付け用接着層34は前記したゴム系、アク
リル系等の感圧接着剤が用いられるが、通常の接着剤を
使用することもできる。本実施形態のコーティング層3
2及び取付け用接着層34はアクリル系の感圧接着剤を
用いている。
【0040】クッション層33はポリウレタン、特にエ
ステル系ポリウレタンの発泡体が好ましく用いられる。
このクッション層33は現像ハウジング20又はハウジ
ング27表面に対して良好に接着させ得る適度な柔軟性
を必要とする。クッション層33の材質はポリウレタン
に限らず、ゴム、エラストマーなどの材質であってもよ
い。
【0041】クッション層33について、圧縮して潰し
たときの圧縮率を変化させて反発力を測定すると図3に
示すような関係が得られる。ここで圧縮率は、(潰れ量
/圧縮前の厚さ)×100を意味する。図3はクッショ
ン層33の圧縮率と反発力との関係が急激に変化する部
分と緩やかに変化する部分とが存在することを表してい
る。図3において、圧縮率の最大基準は75%である。
ここで、圧縮率の最大基準を75%としている理由につ
き説明する。図3に示すとおり、クッション層33を圧
縮していった場合、圧縮率が60%を越えたあたりから
急激に反発力が上昇し、75%を越えるとさらに上昇率
は高くなり、クッション層33そのものが破壊してしま
い、その効果を喪失してしまう。従って、クッション層
33の使用可能限度として圧縮率75%を設定してい
る。
【0042】図3のグラフに示すように、圧縮率が10
%までの初期には反発力が75%圧縮時の5〜30%ま
で急に立上る。その後、圧縮率が60%までの間に反発
力が75%圧縮時の5〜50%の範囲でほぼ一定又は緩
やかな上昇を示す安定状態の挙動を示す安定領域Sとな
る。圧縮率は10〜50%の範囲が好ましい。
【0043】このため、圧縮率を安定状態の挙動を示す
安定領域Sの範囲に設定することによってクリーニング
材24やシール材43は安定した性能を発揮することが
できる。従って、本実施形態では、その安定領域Sの範
囲にクッション層33が潰された状態で使用される。圧
縮率が10%未満の場合、反発力が急に小さくなり、ク
リーニング材24のクリーニング性能とシール性能が低
下し、シール材43のシール性能が低下する。圧縮率が
60%を越える場合、反発力が大きくなり過ぎて、相手
部材に対するパイル糸25の摺接抵抗が過大となって不
適当である。
【0044】また、クッション層33の圧縮率は、感光
ドラム11とハウジング27との間の間隙30又は現像
ローラ21と現像ハウジング20との間の環状間隙23
に対して5〜60%であることが好ましい。この圧縮率
が間隙30又は環状間隙23に対して5%未満の場合に
は、クリーニング材24又はシール材43の使用期間が
長くなるにつれて反発力が次第に小さくなり、クリーニ
ング性能及びシール性能が低下する。一方、60%を越
える場合には、反発力が大きくなり、相手部材に対する
パイル糸25の摺接抵抗が過大となりやすい。
【0045】本実施形態におけるクッション層33の圧
縮率の規定方法をクリーニング材24を例に説明する。
先述した通り、クリーニング材24の厚さは3.5mm
に設定されている。その内訳は、ベロア材46の厚さが
1.2mm、クッション層33の厚さが2.0mm及び
取付け用接着層34と接着層41の厚さが合せて0.3
mmである。クリーニング材24の全潰れ量は、クリー
ニング材24が間隙30に入るように2.5mmに圧縮
されるので、1mmである。
【0046】ところで、クリーニング材24に使用され
ているベロア材46は、潰れによる変動を少なくするた
めに毛倒し処理が施されているので、潰れ量は最小で
0.1mm、最大で0.4mmとなるように設定されて
いる。また、取付け用接着層34と接着層41は潰れに
関してはほぼゼロと想定できる。
【0047】従って、本実施形態におけるクッション層
33の潰れ量は、全潰れ量1mmからベロア材46の潰
れ量0.1〜0.4mmを差し引いた0.6〜0.9m
mと想定できる。すなわち、クッション層33の圧縮率
は30〜45%〔(0.6/2.0)×100〜(0.
9/2.0)×100〕となり、クッション層33の前
記安定領域Sに入っていることになる。このような順序
で検討することにより、クッション層33の厚さ設定を
容易に行うことができる。
【0048】このクッション層33の機能を充分に発揮
させるためには、摺接する部材は長期間の使用によって
へたり(変形)が発生したり、高い摺接抵抗によって損
傷(ダメージ)を受けるようなものであってはならな
い。このため、本実施形態ではパイル糸25を耐摺接性
の高いフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)を用
い、へたりの少ない毛倒し処理を施したパイル織物とし
ている。
【0049】前述のように、クッション層33が安定領
域Sの範囲に潰されて形成されたクリーニング材24又
はシール材43は圧縮荷重の変動が少ないものとなる。
クッション層33の圧縮荷重値は0.3〜3.0MPa
(0.03〜0.3kg/cm2)が好ましく、0.5
〜2.0MPa(0.05〜0.2kg/cm2)がよ
り好ましい。圧縮荷重値が0.3MPaより小さい場
合、クッション層33の反発力が弱く、クリーニング材
24又はシール材43のクリーニング性能又はシール性
能が低下する。一方、3.0MPaより大きい場合、ク
ッション層33の反発力が強く、クリーニング材24又
はシール材43が曲面状に曲がりにくく、クリーニング
材24又はシール材43を曲面状の部分に貼着しにくく
なり、クリーニング性能又はシール性能の低下を招く。
【0050】さらに、クッション層33の密度は、10
〜150kg/cm3であることが望ましく、50〜1
30kg/cm3であることがより望ましい。この密度
が10kg/cm3未満の場合には、クッション層33
の反発力を充分に向上させることができない。一方、1
50kg/cm3を越える場合には、反発力が過大とな
りやすく、製造が困難になる場合もある。
【0051】また、クッション層33の引張強度は、2
0〜200kPaであることが好ましく、50〜150
kPaであることがより好ましい。この引張強度が20
kPa未満の場合には、クッション層33の充分な強度
を得ることができず、クリーニング材24又はシール材
43の耐久性が低下するおそれがある。一方、200k
Paを越える場合には、クリーニング材24又はシール
材43の製造が困難になりやすい。
【0052】加えて、クッション層33の伸びは、50
〜200%であることが好ましく、80〜120%であ
ることがより好ましい。この伸びが50%未満の場合に
は、クリーニング材24又はシール材43をハウジング
27や現像ハウジング20の形状に沿って綺麗に曲げる
ことが難しくなる。逆に、200%を越える場合には、
クリーニング材24又はシール材43の剛性がなくな
り、所定の形状を保持することが困難となりやすい。
【0053】次に、図10に示すように、クリーニング
材24又はシール材43は、パイル糸25の長さLの
0.8倍がパイル糸25の植え込みピッチDよりも長く
なるように設定されることが望ましい。パイル糸25の
長さLと植え込みピッチDをこのように設定することに
より、図10(a)に示すようにパイル糸25が立毛状
態にある状態から図10(b)に示すようにパイル糸2
5が毛倒しされた状態に到ったとき、パイル糸25の上
に隣りのパイル糸25が重なるように構成される。従っ
て、パイル糸25のピッチDの隙間がパイル糸25によ
り確実に覆われ、良好なシール機能を発揮することがで
きる。パイル糸25の長さLの0.8倍がパイル糸25
の植え込みピッチDよりも短くなると、パイル糸25の
ピッチDの隙間をパイル糸25により覆うことが困難に
なり、シール機能が低下する。
【0054】また、パイル糸25は予め一定方向に1〜
45°の角度で毛倒し(斜毛)処理されていることが望
ましい。この毛倒し処理を行うことによって、パイル糸
25の毛倒れによるクリーニング機能又はシール機能の
低下を防止することができる。毛倒しの角度が1°未満
の場合には、必要以上の毛倒れとなり、クリーニング機
能又はシール機能を充分に向上させることができない。
一方、毛倒しの角度が45°を越える場合には、クリー
ニング材24又はシール材43の使用期間が長くなるに
つれて毛倒れが発生し、クリーニング機能又はシール機
能が次第に低下する。
【0055】クリーニング材24又はシール材43のパ
イル糸25に対する毛倒し処理は、図9(a)に示す直
毛のパイル糸25を有する基布31を、図8に示す加熱
した上下一対のローラ間を通すことにより行われる。す
なわち、溝深さ1〜3mmの多数の溝37aを有する溝
ローラ37と、フラットローラ38とを一定の間隔をお
いて配置し、両ローラ37,38間に、パイル糸25側
を溝ローラ37側にして基布31を通すことにより行わ
れる。このとき、溝ローラ37は100〜150℃に加
熱され、フラットローラ38は80〜120℃に加熱さ
れる。この毛倒し処理により、図9(b)に示すような
基布31表面のパイル糸25が一定方向に1〜45°の
角度で毛倒しされ、不均一な毛倒れや糸のウェーブのな
い基布31が得られる。
【0056】さて、画像形成装置により印刷が開始され
ると、クリーニング部16においては、ハウジング27
の保持突部29に取付けられたクリーニング材24の先
端が感光ドラム11の両端に摺接する。このため、クリ
ーニング材24は感光ドラム11の回転を妨げることな
く、その表面に残存するトナー26や紙粉を掻き取り、
パイル糸25間に収容保持することができる。しかも、
クリーニングブレード19で掃き取られたトナー26や
紙粉が間隙30からハウジング27外へ漏出するのを規
制することができる。
【0057】すなわち、クリーニング材24のパイル糸
25は感光ドラム11の回転方向に毛倒しされているた
め、感光ドラム11の回転に関連してクリーニング材2
4側へ送られる微細なトナー26や紙粉は、パイル糸2
5に包み込まれ、トナー26等の間隙30からの漏れが
防止される。さらに、パイル糸25に包み込まれたトナ
ー26等とパイル糸25で強固なシール層ができ、後か
らクリーニング材24側へ送られるトナー26等を押し
戻すことにより、トナー26等のシール効果がより向上
する。
【0058】また、現像部14においては、現像ローラ
21により現像動作が行なわれるが、シール材43はそ
のクッション層33が現像ハウジング20の内周面に接
着支持され、摺接部となる弾性を有するパイル糸25の
先端が現像ローラ21に接触状態とされてる。このた
め、現像ローラ21の回転を妨げることなく、環状間隙
23からトナー26が現像ハウジング20外へ漏出する
のを規制することができる。
【0059】以上の実施形態により発揮される効果を以
下にまとめて記載する。 ・ シール機能を有するクリーニング材24及びシール
材43は、そのクッション層33が圧縮率10%から6
0%までの間に反発力が75%圧縮時の5〜50%とな
る安定領域Sの範囲に潰された状態で使用される。この
ため、クリーニング材24は、感光ドラム11に対する
パイル糸25の荷重の変動が少なく、パイル糸25を感
光ドラム11に安定して摺接させることができ、安定し
た状態でクリーニング機能及びシール機能を発揮するこ
とができる。また、シール材43は、現像ローラ21に
対するパイル糸25の荷重の変動が少なく、パイル糸2
5を現像ローラ21に安定して摺接させることができ、
安定した状態でシール機能を発揮することができる。
【0060】従って、感光ドラム11両端部へのトナー
26の固着を防止することができ、現像ローラ21の両
端に装着されたスペーサ45表面へのトナー26等の付
着やスペーサ45表面の損傷を防止することもできる。
その結果、現像ローラ21と感光ドラム11との微小な
間隔44を常に一定に保持することができる。
【0061】・ また、シール機能を有するクリーニン
グ材24は、クッション層33の圧縮率が、保持突部2
9と感光ドラム11との間隙30に対して適切な範囲と
して5〜60%に設定される。従って、感光ドラム11
に対する荷重を適切なものにでき、クリーニング機能及
びシール機能をより確実に発揮することができる。
【0062】・ クリーニング材24は、パイル糸25
の長さLの0.8倍がパイル糸25の植え込みピッチD
よりも長くなるように設定されるとともに、一定方向に
1〜45°の角度で毛倒し処理される。このため、パイ
ル糸25を毛倒しした後に、パイル糸25のピッチD間
の隙間を毛倒しされたパイル糸25により確実に覆うこ
とができ、良好なシール機能を発揮できる。しかも、繰
返し使用によるパイル糸25の毛倒れに基づくクリーニ
ング機能及びシール機能の低下を防止することができ
る。
【0063】また、パイル糸25を感光ドラム11の回
転方向に毛倒し処理したことにより、クリーニング材2
4へ不必要な抵抗を与えることを抑制でき、クッション
層33に与えるダメージを防止できるとともに、感光ド
ラム11への傷等の発生を防ぐことができる。
【0064】・ クリーニング材24のクッション層3
3の密度は、10〜150kg/cm3という高い密度
に設定される。従って、クッション層33の反発力を保
持することができる。
【0065】・ クリーニング材24のクッション層3
3の引張強度は、20〜200kPaという高い強度に
設定される。このため、クッション層33の強度を維持
でき、耐久性を向上させることができる。
【0066】・ クリーニング材24のクッション層3
3の伸びは、50〜200%という充分に伸びのある範
囲に設定される。従った、クッション層33をハウジン
グ27の保持突部29の形状に沿って綺麗に曲げること
ができる。
【0067】・ パイル糸25として、低摩擦係数、耐
摩耗性及び適度な耐熱性を有するフッ素樹脂繊維が用い
られているので、画像形成装置用のクリーニング材24
として長期に渡って優れた摺動性能を発揮することがで
きる。
【0068】なお、本発明は前記実施形態を次のように
変更して実施してもよい。 ・ クリーニング部16において、クリーニングブレー
ド19の代りにクリーニングローラを設け、そのクリー
ニングローラの前又は後に実施形態のクリーニング材2
4と同様のクリーニング材を取付けて、クリーニングロ
ーラのクリーニング機能を補助するように構成してもよ
い。この場合、クリーニング材は感光ドラム11表面に
残留するトナー26又は紙粉を掻き取るクリーニング機
能のみを発揮する。
【0069】・ 実施形態のクリーニング材24又はシ
ール材43の取付け用接着層34を設けない構成にし、
クリーニング材24又はシール材43を両面粘着テープ
などで取付けるように構成してもよい。
【0070】・ パイル糸の毛倒し加工を図11に示す
ような装置によって実施してもよい。すなわち、毛倒し
用金型39は断面横L字状をなす摺接凹部40を有する
とともに、所定温度に加熱されている。そして、クリー
ニング材24は、毛倒し用金型39に対して側方からそ
のパイル糸25の先端部が摺接凹部40の内部に収容さ
れるように摺接される。このとき、摺接凹部40の下部
の端縁40aにおけるエッジ効果によって、パイル糸2
5の先端部に曲げ応力が集中し、パイル糸25は毛倒し
される。
【0071】・ 取付け用接着層34として、アクリル
フォーム、ポリエチレンフォーム、合成ゴム、天然ゴム
若しくは熱可塑性エラストマ−を芯材とした両面粘着テ
ープ、又は芯材なしの両面粘着テープを使用してもよ
い。この構成により、クリーニング材24又はシール材
43の皺を防ぐことができ、現像ローラ21又は感光ド
ラム11の回転を円滑に行うことができる。
【0072】・ 前記現像部14におけるシール材43
を現像ローラ21に設けてもよい。 ・ 実施形態のクリーニング材24やシール材43を、
画像形成装置の転写部15などに適用してもよい。ま
た、クリーニング材24やシール材43を微細粉粒体
(粉末或いは顆粒)の薬剤を包装する包装機等の粉粒体
の送りローラに適用してもよい。
【0073】さらに、前記実施形態より把握される技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記移動体は電子写真方式の画像形成装置における
感光ドラムであり、微細粉粒体は静電潜像を現像化する
ためのトナーである請求項3から請求項8のいずれか一
項に記載のシール機能を有する微細粉粒体のクリーニン
グ材。このように構成した場合、画像形成装置のクリー
ニング部などにおいて、トナーについてクリーニング機
能及びシール機能を発揮することができる。
【0074】・ 前記微細粉粒体に接触する移動体に対
向する相手部材は曲面状に形成されている請求項3から
請求項8のいずれか一項に記載のシール機能を有する微
細粉粒体のクリーニング材。このように構成した場合、
クリーニング材を相手部材の形状に追従させて取付ける
ことができる。
【0075】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
め、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
微細粉粒体のクリーニング材によれば、移動体又はその
相手部材に対する荷重の変動が少なく、安定した状態で
クリーニング機能を発揮することができる。
【0076】請求項2に記載の発明の微細粉粒体のシー
ル材によれば、移動体又はその相手部材に対する荷重の
変動が少なく、安定した状態でシール機能を発揮するこ
とができる。
【0077】請求項3に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、移動体又はそ
の相手部材に対する荷重の変動が少なく、安定した状態
でクリーニング機能及びシール機能を発揮することがで
きる。
【0078】請求項4に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、請求項3に記
載の発明の効果に加え、クリーニング機能及びシール機
能をより確実に発揮させることができる。
【0079】請求項5に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、請求項3又は
請求項4に記載の発明の効果に加え、パイル糸のピッチ
間の隙間を毛倒ししたパイル糸により確実に覆うことが
できる。従って、良好なシール機能を発揮できるととも
に、使用時におけるパイル糸の毛倒れによるシール機能
の低下を防止することができる。
【0080】請求項6に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、請求項3から
請求項5のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ク
ッション層の反発力を保持することができる。
【0081】請求項7に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、請求項3から
請求項6のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ク
ッション層の強度を維持し、耐久性を向上させることが
できる。
【0082】請求項8に記載の発明のシール機能を有す
る微細粉粒体のクリーニング材によれば、請求項3から
請求項7のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、ク
ッション層を相手部材の形状に沿って綺麗に曲げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態でのシール機能を有するクリーニン
グ材を示す斜視図。
【図2】 シール機能を有するクリーニング材を示す断
面図。
【図3】 シール材の潰れ量と反発力との関係を示すグ
ラフ。
【図4】 電子写真方式による画像形成装置を概念的に
示す説明図。
【図5】 画像形成装置のクリーニング部及び現像部を
示す斜視図。
【図6】 画像形成装置のクリーニング部及び現像部を
示す平面図。
【図7】 画像形成装置の現像部を示す部分断面図。
【図8】 パイル糸を毛倒しする装置を示す斜視図。
【図9】 (a)はパイル糸を毛倒しする前の状態を示
す説明図、(b)はパイル糸を毛倒しした後の状態を示
す説明図。
【図10】 (a)はパイル糸を毛倒しする前の状態を
示す説明図、(b)はパイル糸を毛倒しした後の状態を
示す説明図。
【図11】 パイル糸を毛倒しする装置の別例を示す部
分正面図。
【符号の説明】
11…移動体としての感光ドラム、20…相手部材とし
ての現像ハウジング、21…移動体としての現像ロー
ラ、24…シール機能を有するクリーニング材、25…
パイル糸、26…微細粉粒体としてのトナー、27…相
手部材としてのハウジング、31…基布、32…コーテ
ィング層、33…クッション層、43…シール材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 勝 愛知県知立市牛田町裏新切43番地1 槌屋 ティスコ株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AD06 CA12 2H134 GA01 GB02 HB01 HB02 HB08 HD01 KE01 KF06 KH01 3B116 AA28 AA47 BA02 BA23 CD31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細粉粒体に接触する移動体に対向する
    相手部材に取付けられ、移動体に摺接して移動体表面の
    微細粉粒体をクリーニングするパイル糸と、そのパイル
    糸を支持する基布と、その基布の裏面に設けられパイル
    糸の抜けを防止するためのコーティング層と、コーティ
    ング層の裏面に接合されるクッション層とを備え、その
    クッション層は圧縮して潰したときの圧縮率を変化させ
    て反発力を測定したとき、圧縮率が10%までの初期に
    は反発力が75%圧縮時の5〜30%まで上昇し、その
    後圧縮率が60%までの間には反発力が75%圧縮時の
    5〜50%の範囲でほぼ一定又は緩やかに上昇する安定
    状態の挙動を示し、その安定状態の範囲にクッション層
    が潰された状態で使用されることを特徴とする微細粉粒
    体のクリーニング材。
  2. 【請求項2】 微細粉粒体に接触する移動体又は該移動
    体に対向する相手部材に取付けられ、移動体又は相手部
    材に摺接して移動体と相手部材との隙間から微細粉粒体
    の漏れをシールするパイル糸と、そのパイル糸を支持す
    る基布と、その基布の裏面に設けられパイル糸の抜けを
    防止するためのコーティング層と、コーティング層の裏
    面に接合されるクッション層とを備え、そのクッション
    層は圧縮して潰したときの圧縮率を変化させて反発力を
    測定したとき、圧縮率が10%までの初期には反発力が
    75%圧縮時の5〜30%まで上昇し、その後圧縮率が
    60%までの間には反発力が75%圧縮時の5〜50%
    の範囲でほぼ一定又は緩やかに上昇する安定状態の挙動
    を示し、その安定状態の範囲にクッション層が潰された
    状態で使用されることを特徴とする微細粉粒体のシール
    材。
  3. 【請求項3】 微細粉粒体に接触する移動体に対向する
    相手部材に取付けられ、移動体に摺接して移動体表面の
    微細粉粒体をクリーニングし、かつ移動体と相手部材と
    の隙間から微細粉粒体の漏れをシールするパイル糸と、
    そのパイル糸を支持する基布と、その基布の裏面に設け
    られパイル糸の抜けを防止するためのコーティング層
    と、コーティング層の裏面に接合されるクッション層と
    を備え、そのクッション層は圧縮して潰したときの圧縮
    率を変化させて反発力を測定したとき、圧縮率が10%
    までの初期には反発力が75%圧縮時の5〜30%まで
    上昇し、その後圧縮率が60%までの間には反発力が7
    5%圧縮時の5〜50%の範囲でほぼ一定又は緩やかに
    上昇する安定状態の挙動を示し、その安定状態の範囲に
    クッション層が潰された状態で使用されることを特徴と
    するシール機能を有する微細粉粒体のクリーニング材。
  4. 【請求項4】 前記クッション層の圧縮率は、移動体と
    相手部材との間の隙間に対して5〜60%である請求項
    3に記載のシール機能を有する微細粉粒体のクリーニン
    グ材。
  5. 【請求項5】 前記パイル糸は、その長さの0.8倍が
    パイル糸の植え込みピッチよりも長くなるように設定さ
    れるとともに、一定方向に1〜45°の角度で毛倒し処
    理されている請求項3又は請求項4に記載のシール機能
    を有する微細粉粒体のクリーニング材。
  6. 【請求項6】 前記クッション層の密度は、10〜15
    0kg/cm3である請求項3から請求項5のいずれか
    一項に記載のシール機能を有する微細粉粒体のクリーニ
    ング材。
  7. 【請求項7】 前記クッション層の引張強度は、20〜
    200kPaである請求項3から請求項6のいずれか一
    項に記載のシール機能を有する微細粉粒体のクリーニン
    グ材。
  8. 【請求項8】 前記クッション層の伸びは、50〜20
    0%である請求項3から請求項7のいずれか一項に記載
    のシール機能を有する微細粉粒体のクリーニング材。
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