JP2003052101A - 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置 - Google Patents

鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置

Info

Publication number
JP2003052101A
JP2003052101A JP2001236784A JP2001236784A JP2003052101A JP 2003052101 A JP2003052101 A JP 2003052101A JP 2001236784 A JP2001236784 A JP 2001236784A JP 2001236784 A JP2001236784 A JP 2001236784A JP 2003052101 A JP2003052101 A JP 2003052101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
pantograph
respect
differential gear
posture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001236784A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Enomoto
衛 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2001236784A priority Critical patent/JP2003052101A/ja
Publication of JP2003052101A publication Critical patent/JP2003052101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道車両の車体が台車に対し左右傾斜しても
パンタグラフの姿勢を保持してトロリ線との正常な接触
状態を維持する。 【解決手段】 差動歯車装置7と、車体4の左右両端部
の一方ずつの台車に対する相対変位量に応じた揺動量と
なるように台車3に対し揺動自在に設けられた起動リン
ク6L,6Rとを備える。起動リンク6L,6Rの揺動
に基づき、差動歯車装置7に2つの入力回動量が入力さ
れ、差動歯車装置7から、台車3に対する車体4の傾斜
が大きいほど大きな出力回動量が出力される。差動歯車
装置7からの出力回動量に応じた揺動量で姿勢補正リン
ク9が揺動するのに基づきパンタグラフ8が車体4と反
対側に傾斜する。起動リンク6L,6Rから姿勢補正リ
ンク9に動力を伝達する過程のいずれかで該動力を車体
4の下側から上側へと伝達するために、車体4に設けら
れた車体側回動軸5L,5Rを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用パンタ
グラフの姿勢保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両がカーブ区間を走行する際に車
体が傾斜しても、パンタグラフの姿勢を保持し、トロリ
線との接触状態を良好にするための技術として、例えば
特開平8−205310号、特開平8−308011
号、特開平9−46807号、特表平11−50939
8号、特開2000−308202号等の公報に開示さ
れた技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このうち、特開平8−
205310号に開示の技術では、台車に対する車体の
左右方向傾斜に基づきパンタグラフを駆動させるための
駆動力伝達手段として車体内に配したリンクを用いてい
るため、リンクの動作領域を確保する必要がある。よっ
て、省スペース化の観点から好ましくないと言える。特
開平8−308011号に開示の技術では、電気信号に
基づき駆動する駆動装置によってパンタグラフを動かす
ため、制御状態が良好であることが前提となる。このた
め、万一、制御状態が不良となった場合には、本来所望
の作用が得られなくなるという問題がある。特開平9−
46807号に開示の技術では、油圧を用いているた
め、油圧ポンプやシリンダなどの油圧機器が必要となる
ばかりでなく、機器や油の管理に手間がかかるという問
題がある。特表平11−509398号に開示の技術で
は、振子梁(揺動ビーム)を用いる台車方式に限定され
る。しかも車体内を軸(制御軸)が貫通するので客室空
間の一部を占有する。特開2000−308202号に
開示の技術では、リンクの動作領域を確保する必要があ
るため車体の側縁部などでは構成が難しい。
【0004】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、上記の各課題を解決すること
ができる鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、例えば、図1〜図5(図6、図7)に示
すように、鉄道車両1の車体4が台車3に対し左右方向
に傾斜しても車体4の屋根上に設けられたパンタグラフ
8の姿勢を保持してトロリ線100との正常な接触状態
を維持するための鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装
置2(200,300)であって、2つの入力回動量が
入力されるのに基づき、該2つの入力回動量の和または
差に比例する出力回動量を出力する差動歯車装置7と、
車体4の左右両端部の一方ずつの台車3に対する相対変
位量に応じた揺動量で揺動するように台車3に対し各々
揺動自在に設けられ、該揺動に基づき、台車3に対する
車体4の傾斜が大きいほど前記差動歯車装置7の前記出
力回動量が大きくなるように、該差動歯車装置7に前記
2つの入力回動量の一方ずつを入力するための一対の起
動リンク6L,6R(206L,206R)と、前記差
動歯車装置7からの出力回動量に応じた揺動量で揺動す
ることにより、前記パンタグラフ8を台車3に対する車
体4の傾斜と反対側に傾斜させて正常な姿勢にするため
の姿勢補正リンク9と、前記姿勢補正リンク9に、前記
一対の起動リンク6L,6R(206L,206R)か
らの動力を伝達する過程のいずれかで、該動力を車体4
の下側から上側へと伝達するために、車体4に対し回動
自在に設けられた車体側回動軸5L,5R(205,3
05L)と、を備えることを特徴としている。
【0006】この請求項1記載の発明によれば、車体が
台車に対し左右方向に傾斜した場合、該傾斜量に応じた
揺動量で一対の起動リンクが各々揺動し、該揺動に基づ
き、台車に対する車体の傾斜が大きいほど差動歯車装置
の出力回動量が大きくなるように、該差動歯車装置に2
つの入力回動量の一方ずつが入力され、差動歯車装置か
らの出力回動量に応じた揺動量で姿勢補正リンクが揺動
し、該揺動に基づき、パンタグラフが台車に対する車体
の傾斜と反対側に傾斜されるので、パンタグラフは、そ
の姿勢が保持され、トロリ線との正常な接触状態に維持
される。しかも、車体に対し回動する車体側回動軸によ
り、一対の起動リンクから姿勢補正リンクに動力を伝達
する過程のいずれかで該動力を車体の下側から上側へと
伝達することができるので、該動力伝達のために必要な
スペースを極力コンパクトにできる。
【0007】なお、本発明では、特開平8−20531
0号とは異なり、台車に対する車体の傾斜変位を車体側
回動軸の回転変位に変換して駆動伝達するので、車体内
に配したリンクを用いる場合と比べて省スペース化が図
れる。本発明では、特開平8−308011号とは異な
り、機械的にパンタグラフを動作させるため、パンタグ
ラフを動作させるための電気信号は不要であり、該電気
信号の制御状態に配慮する必要がない。本発明では、特
開平9−46807号とは異なり、油圧機器は用いない
ので、油圧機器が不要であるばかりでなく、機器や油の
管理の手間が不要となる。本発明では、特表平11−5
09398号とは異なり、振子梁を用いる台車から通常
の台車まで幅広く適用できる。しかも、車体側回動軸
も、車体の例えば側縁部を通すことができるので、客室
空間を占有しない。本発明では、特開2000−308
202号とは異なり、動作スペースをほとんど要しない
車体側回動軸を用いるので、リンクを用いる場合と比べ
て省スペース化が図れ、車体の側縁部などでも構成可能
である。
【0008】また、本発明において、差動歯車装置は、
車体の屋根上または車体の床下に配することが好まし
く、これにより差動歯車装置が客室空間を占有すること
がなくなる。さらに、一対の車体側回動軸は、車体の左
右端部(左右両端部または左右いずれかの端部)または
車体の進行方向端部(例えば、進行方向の一端部)に配
することが好ましい。一対の車体側回動軸を車体の左右
端部に配しても、進行方向端部に配しても、いずれにし
ても客室空間には影響を与えないというメリットがあ
る。なお、いわゆる連接車両の場合、すなわち、車体ど
うしを台車で連結する方式の場合には、一対の車体側回
動軸を車体の進行方向端部に配し易い。
【0009】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕以下、図面
を参照して、本発明に係る第1の実施の形態について説
明する。図1は、本発明に係る鉄道車両用パンタグラフ
の姿勢保持装置2を備える車両(鉄道車両)の正面断面
図である。車両1は、複数の車輪31が各々回動自在に
2列に設けられることにより軌道(図示略)上で走行可
能に構成された台車3と、この台車3上に設けられた車
体4とを備えている。車体4は、例えば、バネ式、空気
圧式、液圧(油圧等)式などの緩衝手段(図示略)を介
して台車3上に設けられている。このため、車両1がカ
ーブ区間を走行する際には台車3に対し車体4が左右方
向に傾斜し、起伏区間を走行する際には台車3に対し車
体4が上下方向に変位する。また、車体4の屋根上に
は、車体4に対し左右傾斜自在にパンタグラフ8が設け
られている。
【0010】第1の実施の形態の鉄道車両用パンタグラ
フの姿勢保持装置2は、図1に示すように、車体4の左
右両端部の一方ずつの台車3に対する相対変位量に応じ
た揺動量で揺動するように台車3に対し揺動自在に設け
られた一対の起動リンク6L,6Rと、この一対の起動
リンク6L,6Rの一方ずつから付与される動力を車体
4の下側から上側へと伝達するために車体4に対し回動
自在に設けられた一対の車体側回動軸5L,5Rと、こ
の一対の車体側回動軸5L,5Rから伝達される動力が
2つの回転力(2つの入力回動量)として入力されるの
に基づき、これら2つの回転力の和または差に比例する
回転力(出力回動量)を出力する差動歯車装置7と、こ
の差動歯車装置7から出力される動力が伝達されること
で揺動し、該揺動により、パンタグラフ8を台車3に対
する車体の傾斜と反対側に傾斜させて正常な姿勢にする
ための姿勢補正リンク9とを備えて概略構成されてい
る。
【0011】以下、第1の実施の形態の鉄道車両用パン
タグラフの姿勢保持装置2の構成について詳細に説明す
る。
【0012】先ず、一対の起動リンク6L,6Rは、例
えば台車3の左右に設けられている。このうち左側の起
動リンク6Lは、例えば棒状の支持リンク61Lと、該
支持リンク61Lの先端に固定され、従って、該支持リ
ンク61Lに対して回動しないかさ歯車62Lとにより
構成されている。同様に、右側の起動リンク6Rも、支
持リンク61Rとかさ歯車62Rとにより構成されてい
る。また、台車3の左右両脇には、起動リンク6L,6
Rを支持するための支持部材32L,32Rが、台車3
の上面よりも上側に突出するように立設されている。そ
して、左側の支持部材32Lの台車3よりも上側部分に
は、起動リンク6Lの支持リンク61Lがピン63Lに
より軸支されることで、該起動リンク6Lが支持部材3
2Lに対し車両1の進行方向と直交する面内で揺動可能
となっている。同様に、右側の支持部材32Rにも、起
動リンク6Rの支持リンク61Rがピン63Rにより軸
支され、起動リンク6Rも支持部材32Rに対し車両1
の進行方向と直交する面内で揺動可能となっている。こ
こで、例えば右側のかさ歯車62Rの歯は車両1の進行
方向(図1の奥側)を向く一方、左側のかさ歯車62L
の歯はその逆方向(図1の手前側)を向いている。つま
り、左右のかさ歯車62L,62Rは、互いの向きが逆
方向に設定されている。なお、左右の起動リンク6L,
6Rのかさ歯車62L、62Rは、各々の軸の位置が車
体4に対し変位不能、かつ、各々車体4に対し軸周りに
は変位可能となるように、図示しない保持手段を介して
車体4に保持されている。従って、車体4が台車3に対
し左右方向に傾斜すると、一対の起動リンク6L,6R
は、それぞれが車体4の左右両端部の一方ずつの台車3
に対する相対変位量に応じた揺動量で揺動する。
【0013】また、一対の車体側回動軸5L,5Rは、
例えば車体4の内部空間の左右両端部に配されている。
このうち左側の車体側回動軸5Lは、例えば下端部にか
さ歯車52Lを有する軸51Lと、上端部にかさ歯車5
4Lを有する軸53Lと、これら軸53L,51Lを、
かさ歯車を有しない端部どうしで相互に連結する自在継
手55Lとを備えて構成されている。同様に、右側の車
体側回動軸5Rも、かさ歯車52Rを有する軸51R
と、かさ歯車54Rを有する軸53Rと、これら軸53
R,51Rを相互に連結する自在継手55Rとを備えて
構成されている。また、例えば車体4内部の左側部分に
は、下から順に軸受け56L,57L,58Lが固定さ
れている。このうち、軸受け56Lは、軸51Lを軸周
りに回動自在に軸受けし、軸受け57L,58Lは、軸
53Lを軸周りに回動自在に軸受けしている。同様に、
例えば車体4内部の右側部分には下から順に、軸受け5
6R,57R,58Rが固定され、このうち、軸受け5
6Rは、軸51Rを軸周りに回動自在に軸受けし、軸受
け57R,58Rは、軸53Rを軸周りに回動自在に軸
受けしている。ここで、軸51L,51Rの下端部はそ
れぞれ車体の床下に突出し、該下端部に設けられている
かさ歯車52L,52Rは、それぞれ歯の向きが略下方
となっている。他方、軸53L,53Rの上端部はそれ
ぞれ車体4の屋根上に突出し、該上端部に設けられてい
るかさ歯車54L,54Rは、それぞれ歯の向きが略上
方となっている。また、軸51Lと軸53Lならびに軸
51Rと軸53Rとは、自在継手55L,55Rを介し
て相互に連結されているため、車体側回動軸5L,5R
は、それぞれ角度αを保ったまま軸周りに回動可能とな
っている。
【0014】ここで、左側の車体側回動軸5Lの下端部
のかさ歯車52Lと起動リンク6Lのかさ歯車62Lと
が噛み合わされている一方、右側の車体側回動軸5Rの
下端部のかさ歯車52Rと起動リンク6Rのかさ歯車6
2Rとが噛み合わされている。従って、車体側回動軸5
L,5Rは、一対の起動リンク6L,6Rの一方ずつの
揺動に基づき車体4に対し回動し、その回動量は、起動
リンク6L,6Rの揺動量が大きいほど大きくなる。
【0015】なお、車体4の左側床下には、かさ歯車5
2Lとかさ歯車62Lとを収納したボックス42Lが設
けられ、同様に、車体4の右側床下には、かさ歯車52
Rとかさ歯車62Rとを収納したボックス42Rが設け
られている。これらボックス42L,42Rは、かさ歯
車52L,52R,62L,62Rを支持するととも
に、潤滑油(グリース)を保持する機能を備える。
【0016】また、車体側回動軸5L,5Rのうち、車
体4内の部分は、例えば車体4の構体内、すなわち、車
体4の左右の外面41L、41Rと客室空間の内面(図
示略)との間隔に配設することにより、車体4の内側に
露出しない構成とすることが好ましい。
【0017】差動歯車装置7は、車体4の屋根上に設け
られている。図1に示すように、差動歯車装置7の外箱
75は、車体4の屋根上に固定されている。図4に示す
ように、この外箱75の左右両側には軸受孔75L,7
5Rが形成されている。この軸受孔75L,75Rによ
り、一対の入力回動軸71L,71Rが、互いに同軸上
に位置して各々軸周りに回動自在な状態で軸受けされて
いる。一対の入力回動軸71L,71Rは、各々の両端
にかさ歯車を有する。すなわち、入力回動軸71Lは両
端にかさ歯車72L(図1),73Lを有し、入力回動
軸71Rは両端にかさ歯車72R(図1),73Rを有
する。また、外箱75内には、ハウジング76が配設さ
れている。該ハウジング76の左右両側には軸受孔76
L,76Rが形成されている。そして、該軸受孔76
L,76Rにより一対の入力回動軸71L,71Rを軸
受けすることにより、ハウジング76は、一対の入力回
動軸71L,71Rを介して外箱75に支持されて、該
外箱75内で宙に浮いた状態となっている。なお、一対
の入力回動軸71L,71Rの一端のかさ歯車73L,
73Rは、それぞれハウジング76内で互いに向き合っ
ている。また、ハウジング76の(図4の状態で)前後
両側には軸受孔76F,76Bが形成されている。そし
て、該軸受孔76F,76Bは、それぞれかさ歯車74
F,74Bを軸周りに回動自在に軸受けしている。これ
により、かさ歯車74F,74Bは、それぞれハウジン
グ76内で、該ハウジング76に対し回動自在となって
いる。これらかさ歯車74F,74Bは、互いに同軸上
に位置して互いに向き合っている。ただし、かさ歯車7
4F,74Bは、それぞれかさ歯車73L,73Rと噛
み合っているため、かさ歯車73L,73Rの回動に依
存して回動する。また、ハウジング76の外周には該ハ
ウジング76と一体的にかさ歯車77が設けられてい
る。このかさ歯車77は、かさ歯車73L,73Rのい
ずれかと同じ向きとなっている(図1の場合、かさ歯車
73Rと同じ)。さらに、外箱75の、例えば後部に
は、軸受孔75Bが形成されている。そして、該軸受孔
75Bにより出力回動軸79が軸周りに回動自在な状態
で軸受けされている。出力回動軸79の一端にはかさ歯
車78が設けられ、このかさ歯車78は、外箱75内で
ハウジング76の外周のかさ歯車77と噛み合わされて
いる。なお、出力回動軸79の他端側は、車体の屋根上
に固定された軸受台10(図2、図1)によって軸受け
されている。このような差動歯車装置7においては、出
力回動軸79の回動量は、一対の入力回動軸71L,7
1Rの回動量の和または差に比例した回動量となる。
【0018】ここで、図1、図2および図3に示すよう
に、差動歯車装置7の一対の入力回動軸71L,71R
のうち、左側の入力回動軸71Lの左端のかさ歯車72
Lは、左側の車体側回動軸5Lの上端のかさ歯車54L
と噛み合わされている。他方、右側の入力回動軸71R
の右端のかさ歯車72Rは、右側の車体側回動軸5Rの
上端のかさ歯車54Rと噛み合わされている。従って、
差動歯車装置7の一対の入力回動軸71L,71Rは、
一対の車体側回動軸5L,5Rの回動に基づき回動し、
その回動量は、一対の車体側回動軸5L,5Rの回動量
が大きいほど大きくなる。つまり、要するに、一対の起
動リンク6L,6Rの一方ずつの揺動量に応じた回動量
で差動歯車装置7の一対の入力回動軸71L,71Rが
回動し、該回動量の和または差に比例した回動量で出力
回動軸79が回動する。
【0019】なお、車体4の左側屋根上には、車体側回
動軸5Lのかさ歯車54Lと差動歯車装置7のかさ歯車
72Lとを収納したボックス43Lが設けられ、同様
に、車体4の右側屋根上には、かさ歯車54Rとかさ歯
車72Rとを収納したボックス43Rが設けられてい
る。これらボックス43L,43Rは、かさ歯車54
L,54R,72L,72Rを支持するとともに、潤滑
油(グリース)を保持する機能を備える。
【0020】さらに、姿勢補正リンク9は、車体4の屋
根上に設けられている。この姿勢補正リンク9は、差動
歯車装置7の出力回動軸79の前記他端に、該出力回動
軸79と直交するように固定された第1リンク部材91
と、この第1リンク部材91の先端にピン93により軸
支された第2リンク部材92と、を備えて構成されてい
る。従って、差動歯車装置7の出力回動軸79の回動量
に応じた揺動量で第1リンク部材91が左右に揺動し、
該揺動に応じた変位量で第2リンク部材92が左右に変
位する。
【0021】また、パンタグラフ8は、例えば図8に示
すような移動案内機構により車体4上に支持され、車体
4に対し左右方向に移動および傾斜可能となっている。
すなわち、車体4の屋根上には、上面が上に凸な弧状に
形成された移動案内用レール110が固定されている。
他方、上記支持台81の下側には、複数のコロ81aが
(車両1の進行方向に直交する面内で)各々回動自在に
設けられている。そして、支持台81下のコロ81a
が、移動案内用レール110上に載置されている。ま
た、パンタグラフ8は、その下端部が、支持台81に固
定されており、この支持台81には、姿勢補正リンク9
の第2リンク部材92の先端側が、ピン93により軸支
されている。従って、第2リンク部材92が、例えば左
側に変位すると、これに伴い、支持台81およびパンタ
グラフ8が左側に移動するとともに、該パンタグラフ8
は左側に傾斜する。また、第2リンク部材92が逆側に
変位すると、これに伴い、支持台81およびパンタグラ
フ8も各々逆に動作する。なお、移動案内用レール11
0およびコロ81aは、この図8以外では簡単のため省
略している。
【0022】次に、動作を説明する。
【0023】例えば、図5に示すように、車体4が台車
3に対し右側に傾斜すると、左右の起動リンク6L,6
Rは、共に台車3に対し時計回りに揺動する。すると、
左側の起動リンク6Lの揺動による動力が、かさ歯車6
2Lからかさ歯車52Lに伝達するので、車体側回動軸
5Lが車体4に対し矢印A方向に回動する。同様に、右
側の起動リンク6Rの揺動による動力が右側の車体側回
動軸5Rに伝達して、該車体側回動軸5Rが車体4に対
し矢印B方向に回動する。つまり、左右の車体側回動軸
5L,5Rは互いに逆方向に回動する。さらに、左側の
車体側回動軸5Lが矢印A方向に回動する動力が、かさ
歯車54Lからかさ歯車72Lに伝達することにより、
差動歯車装置7の左側の入力回動軸71Lが矢印C方向
に回動する。同様に、右側の車体側回動軸5Rが矢印B
方向に回動するのに基づき右側の入力回動軸71Rが矢
印D方向に回動する。つまり、差動歯車装置7が備える
左右一対の入力回動軸71L,71Rが互いに同方向に
回動する。
【0024】ここで、例えば、左右一対の入力回動軸7
1L,71Rが、互いに同方向に、同じ角速度で回動す
る場合には、かさ歯車73Lがかさ歯車74Fを回動さ
せようとする力と、かさ歯車73Rがかさ歯車74Fを
回動させようとする力とが拮抗するため、かさ歯車74
Fは(ハウジング76に対し)回動しない(図4)。同
様に、かさ歯車73Lがかさ歯車74Bを回動させよう
とする力と、かさ歯車73Rがかさ歯車74Bを回動さ
せようとする力とが拮抗するため、かさ歯車74Bも回
動しない(図4)。ただし、かさ歯車74F,74Bの
各軸から、ハウジング76の軸受孔76F,76Bに対
し、該ハウジング76を矢印C方向(D方向も同じ)に
回動させようとする力が伝達するため、ハウジング76
は、外箱75に対し矢印C方向に回動する。従って、ハ
ウジング76の外周に設けられたかさ歯車77もハウジ
ング76に伴って矢印C方向に回動する(図4)。する
と、この動力が、かさ歯車77からかさ歯車78に伝達
し、出力回動軸79が矢印E方向に回動する(図4)。
従って、図5に示すように、出力回動軸79の端部に固
定された第1リンク部材91が、左側に傾斜した状態と
なるように揺動し、これに伴い第2リンク部材93は左
側に変位する。これにより、該第2リンク部材93が固
定された支持台81が、車体4に対し左側、すなわち、
台車3に対する車体4の傾斜方向と反対側に傾斜され、
この傾斜に伴い、パンタグラフ8も左側に傾斜されるの
で、パンタグラフ8の姿勢を元通りに保持してトロリ線
100との正常な接触状態を維持することができる。
【0025】逆に、車体4が台車3に対し左側に傾斜す
る場合には、起動リンク6L,6Rの揺動方向、車体側
回動軸5L,5R、入力回動軸71L,71Rおよび出
力回動軸79の回動方向、第1リンク部材91の傾斜方
向、および第2リンク部材92の変位方向が上記と逆に
なる結果、パンタグラフ8が右側、すなわち、この場合
にも台車3に対する車体4の傾斜方向と反対側に傾斜さ
れて、元通りの姿勢に保持される。よって、この場合に
も、パンタグラフ8がトロリ線100との正常な接触状
態に維持される。
【0026】他方、車体4が台車3に対し上方に変位す
ると、左側の起動リンク6Lは、図5と同様に時計回り
に揺動するのに対し、右側の起動リンク6Rは、図5と
は逆に反時計回りに揺動する。すると、差動歯車装置7
の左側の入力回動軸71Lは、矢印C方向に回動するの
に対し、右側の入力回動軸71Rは、矢印D方向と逆方
向に回動する(図4)。ここで、左右一対の入力回動軸
71L,71Rが、互いに逆方向に、同じ角速度で回動
する場合(つまり、車体4が台車3に対し真上に変位し
た場合)には、かさ歯車73Lがかさ歯車74Fを回動
させようとする力と、かさ歯車73Rがかさ歯車74F
を回動させようとする力が調和するので、かさ歯車74
Fは、ハウジング76に対し、矢印F方向に、かさ歯車
73L,73Rと同じ角速度で空回りする。同様に、か
さ歯車73Lがかさ歯車74Bを回動させようとする力
と、かさ歯車73Rがかさ歯車74Bを回動させようと
する力が調和するので、かさ歯車74Bも、ハウジング
76に対し、矢印G方向に、かさ歯車73L,73Rと
同じ角速度で空回りする。従って、この場合には、ハウ
ジング76は、かさ歯車74F,74Bから回動力を付
与されず、外箱75に対し回動しない。よって、出力回
動軸79も回動せず、第1リンク部材91も揺動せず、
第2リンク部材92も左右変位しない。このため、姿勢
補正リンク9によりパンタグラフ8は動作しない。ま
た、車体4が台車3に対し下方に変位する場合には、上
方に変位する場合と比べて、起動リンク6L,6Rの揺
動方向、車体側回動軸5L,5R、入力回動軸71L,
71Rの回動方向が、逆になるが、この場合にも、出力
回動軸79が回動しない。つまり、車体4が台車3に対
し上下変位する場合にも、パンタグラフ8は元通りの姿
勢に保持され、トロリ線100との正常な接触状態に維
持される。
【0027】なお、差動歯車装置7の出力回動軸79の
回動量は、一対の入力回動軸71L,72Rの回動量の
和または差に比例するので、例えば、左側の入力回動軸
71Lの矢印C方向(図4)への回転数をn1、右側の
入力回動軸71Rの矢印D方向(図4)への回転数をn
2とすると、出力回動軸79の矢印E方向への回転数N
は、次式で求められる(なお、逆方向への回転数は、正
負を逆にする)。 N=(n1+n2)/2
【0028】この実施の形態の鉄道車両用パンタグラフ
の姿勢保持装置2によれば、車体4が台車3に対し左右
方向に傾斜した場合、該傾斜量に応じた揺動量で一対の
起動リンク6L,6Rが各々揺動し、該揺動に基づき、
差動歯車装置7の入力回動軸71L,71Rの一方ずつ
が、台車3に対する車体4の傾斜が大きいほど出力回動
軸79の回動量が大きくなるように回動し、この出力回
動軸79の回動量に応じた揺動量で姿勢補正リンク9が
揺動することにより、パンタグラフ8を台車3に対する
車体4の傾斜と反対側に傾斜させるので、パンタグラフ
8の姿勢を保持してトロリ線100との正常な接触状態
を維持することができる。しかも、車体4に対し回動す
る車体側回動軸5L,5Rにより、一対の起動リンク6
L,6Rから姿勢補正リンク9に動力を伝達する過程の
いずれかで該動力を車体4の下側から上側へと伝達する
ことができるので、該動力伝達のために必要なスペース
を極力コンパクトにできる。また、差動歯車装置7を、
車体4の屋根上に配したので、差動歯車装置7が客室空
間を占有することがない。加えて、一対の車体側回動軸
5L,5Rを、車体4の左右両端部に配したので、該一
対の車体側回動軸5L,5Rが客室空間に影響を与えな
い。しかも、一対の車体側回動軸5L,5R、一対の入
力回動軸71L,71Rおよび出力回動軸79等、軸を
介して動力を伝達するため、各軸のねじれにより、伝達
動力の緩衝作用が得られる。つまり、例えば、各軸によ
り、高周波振動を絶縁することができるので、該高周波
振動がパンタグラフ8に伝達してしまうことを防止でき
るとともに、微少振動によってまでも、いちいちパンタ
グラフ8を動作させることのない構成とすることができ
る。
【0029】〔第2の実施の形態〕第2の実施の形態で
は、図6(a)に示すように、差動歯車装置7を車体4
の床下に配する例について説明する。なお、この第2の
実施の形態においては、以下に説明する点が上記の第1
の実施の形態と相違し、その他の点は同様であるため、
上記の第1の実施の形態と同様の構成要素については同
一の符号を付し、その説明を省略する。
【0030】先ず、第2の実施の形態の鉄道車両用パン
タグラフの姿勢保持装置200の構成を説明する。
【0031】本実施形態では、差動歯車装置7の外箱7
5は、車体4の床下(下面)に固定されている。その固
定位置は、具体的には、例えば左右いずれか一方の端部
(図6では、例えば左側)寄りの位置である。また、本
実施形態では、差動歯車装置7の出力回動軸79は、車
体4の床を介して、斜め上方(例えば、左斜め上)に突
出するように配設されている。すなわち、外箱75内の
各構成要素の配置は、上記の第1の実施の形態と異なる
が、一対の入力回動軸71L,71Rの回動量の和また
は差に比例する回動量で出力回動軸79が回動する点
は、第1の実施の形態と同様である。なお、車体4の下
側の右端部付近の下面には、右側の入力回動軸71Rの
右端部付近を回動自在に軸受けする軸受け201が下向
きに固定されている。さらに、出力回動軸79は、車体
に固定された軸受け256により、軸周りに回動自在に
軸受けされている。
【0032】また、図6(b)、図6(c)に示すよう
に、本実施形態の起動リンク206L,206Rは、例
えば棒状に構成されている。他方、これら起動リンク2
06L,206Rを支持するための支持部材232L,
232Rが、台車3の左右両脇に立設されている。そし
て、この支持部材232L,232Rに対し、起動リン
ク206L,206Rの基端部側がピン263L,26
3Rにより軸支されている。これにより、各起動リンク
206L,206Rは、支持部材232L,232Rに
対し、車両1の進行方向の面内で揺動可能となってい
る。他方、起動リンク206L,206Rの先端側は、
差動歯車装置7の入力回動軸71L,71Rの一方ずつ
に固定されている。
【0033】本実施形態では、第1の実施の形態の車体
側回動軸5L,5Rの代わりに、車体側回動軸205を
備える。この車体側回動軸205の下部は、差動歯車装
置7の出力回動軸79により構成され、この出力回動軸
79は、自在継手55Lを介して軸53Lと連結されて
いる。
【0034】また、車体4の屋根上には、両端にかさ歯
車を有する回動軸260が、例えばその長手方向が車両
1の進行方向と直交するように、軸周りに回動自在な状
態で設けられている(右端のかさ歯車は図示略)。さら
に、車体4の屋根上には、一端にかさ歯車(図示略)を
有する回動軸270が、軸受台10等により軸受けされ
て、上記回動軸260と直交する状態で、軸周りに回動
自在に設けられている。そして、双方の回動軸260,
270の、図示しないかさ歯車どうしが、軸受台10の
奥で噛み合わされている。また、回動軸270の他端
は、第1リンク部材91に固定されている。
【0035】次に、動作を説明する。
【0036】例えば、車体4が台車3に対し右側に傾斜
すると、左側の起動リンク206Lが、図6(b)にお
いて時計回りに回動する一方、右側の起動リンク206
Rが、図6(c)において反時計回りに回動する。する
と、差動歯車装置7の左右の入力回動軸71L,71R
が、それぞれ図6(a)において矢印J方向に回動し、
該差動歯車装置7の出力回動軸79が矢印K方向に回動
する。すると、車体4の屋根上の回動軸260が矢印L
方向に回動し、回動軸270が反時計回りに回動し、第
1リンク部材91が左側に傾斜するように揺動し、第2
リンク部材92が左側に変位し、支持台81およびパン
タグラフ8が車体4に対し左側に傾斜する。逆に、車体
4が台車3に対し左側に傾斜すると、パンタグラフ8が
車体4に対し右側に傾斜する。また、車体4が台車3に
対し上下に変位する場合には、差動歯車装置7の出力回
動軸79が回動しないため、パンタグラフ8も車体4に
対し左右傾斜しない。つまり、いずれにしても、パンタ
グラフ8は、その姿勢が元通りに保持されてトロリ線1
00との正常な接触状態に維持される。
【0037】以上のように、本発明に係る第2の実施の
形態の姿勢保持装置200によっても、第1の実施の形
態の姿勢保持装置2と同様の効果が得られる。しかも、
本実施形態では、車体側回動軸205を、車体4の左右
いずれか一方の端部に設けるとよいため、より一層、車
体4内の省スペース化が図れる。
【0038】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態で
は、図7に示すように、車体側回動軸を車体4の進行方
向端部に配設する例について説明する。なお、この第3
の実施の形態においては、以下に説明する点が上記の第
1の実施の形態と相違し、それ以外の点は同様であるた
め、上記の第1の実施の形態と同様の構成要素について
は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0039】先ず、第3の実施の形態の鉄道車両用パン
タグラフの姿勢保持装置300の構成を説明する。
【0040】本実施形態では、鉄道車両用パンタグラフ
の姿勢保持装置300は、上記第1の実施形態の車体側
回動軸5Lの代わりに車体側回動軸305Lを車体4の
前側端部の左側に備え、車体側回動軸5Rの代わりに、
図示しない車体側回動軸を、車体側回動軸305Lと左
右対称に備える。車体側回動軸305Lは、車体4に固
定された軸受け356L,358Lにより軸周りに回動
自在に軸受けされ、図示しない右側の車体側の回動軸も
同様に軸受けされている。なお、車体側回動軸305L
および図示しない右側の車体側回動軸は、車体側回動軸
5L,5Rと異なり、例えば1本の軸から構成されてい
る。
【0041】以上のような、本発明に係る第3の実施の
形態の姿勢保持装置300によっても、第1の実施の形
態の姿勢保持装置2と同様の効果が得られる。また、本
実施形態では、車体側回動軸(305L等)は、車体4
の進行方向端部に配設するため、車体4の外側に配設す
ることができ、より一層、車体4内の省スペース化が図
れる。また、車体側回動軸(305L等)を屈曲させた
状態にする必要がないので、自在継手55Lが不要とな
る。この第3の実施の形態の姿勢保持装置300は、例
えば、いわゆる連接車両の場合、すなわち、車体4どう
しを台車3で連結する方式の場合に適用し易い。
【0042】なお、本発明は、上記の各実施の形態で説
明した例に限らず、例えば、起動リンク6L,6Rの揺
動に基づく駆動力をパンタグラフ8に伝達する過程のい
ずれかに緩衝手段を配することとしても良い。この場
合、車輪31等からの高周波振動のパンタグラフ8への
伝達を絶縁できるとともに、車体4の微少な傾斜によっ
てまでも、いちいちこれを補正するべくパンタグラフ8
が傾斜することのない構成とすることができる。なお、
この緩衝手段は、例えば、パンタグラフ8の支持台81
の動作を抑制するものでも良い。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る鉄道車両用パンタグラフの
姿勢保持装置によれば、車体が台車に対し左右方向に傾
斜した場合、該傾斜量に応じた揺動量で一対の起動リン
クが揺動し、該揺動に基づき、差動歯車装置に対し、2
つの入力回動量の一方ずつが入力される。なお、起動リ
ンクは、台車に対する車体の傾斜が大きいほど差動歯車
装置の出力回動量が大きくなるように、該差動歯車装置
に入力回動量を入力する。また、差動歯車装置からの出
力回動量に応じた揺動量で姿勢補正リンクが揺動し、該
揺動に基づき、パンタグラフが台車に対する車体の傾斜
と反対側に傾斜される。従って、鉄道車両の車体が台車
に対し左右方向に傾斜しても、パンタグラフは姿勢が保
持され、トロリ線との正常な接触状態に維持される。ま
た、車体に対し回動する車体側回動軸により、一対の起
動リンクから姿勢補正リンクに動力を伝達する過程のい
ずれかで該動力を車体の下側から上側へと伝達すること
ができるので、該動力伝達のために必要なスペースを極
力コンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用パンタグラフの姿勢保
持装置の第1の実施形態(差動歯車装置を車両の屋根上
に配設し、車体側回動軸を車体の左右端部に配設した場
合)を説明するための車両の正面断面図である。
【図2】図1の車両の側面図である。
【図3】図1の車両の平面図である。
【図4】差動歯車装置を説明するための平断面図であ
る。
【図5】車体が台車に対し右側に傾斜した状態を示す車
両の正面断面図である。
【図6】本発明に係る鉄道車両用パンタグラフの姿勢保
持装置の第2の実施形態(差動歯車装置を車両の床下に
配設した場合)を説明するための図であり、このうち
(a)は車両の正面断面図、(b)は(a)の矢印H方
向から見た要部を示す側面図、(c)は(a)の矢印I
方向から見た要部を示す側面図である。
【図7】本発明に係る鉄道車両用パンタグラフの姿勢保
持装置の第3の実施の形態(車体側回動軸を車体の進行
方向端部に配設した場合)を説明するための車両の側面
図である。
【図8】パンタグラフの移動案内機構を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両(鉄道車両) 2 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置 3 台車 4 車体 5L,5R 車体側回動軸 6L,6R 一対の起動リンク 7 差動歯車装置 8 パンタグラフ 9 姿勢補正リンク 100 トロリ線 200 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置 205 車体側回動軸 206L,206R 一対の起動リンク 300 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置 305L 車体側回動軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の車体が台車に対し左右方向に
    傾斜しても車体の屋根上に設けられたパンタグラフの姿
    勢を保持してトロリ線との正常な接触状態を維持するた
    めの鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置であって、 2つの入力回動量が入力されるのに基づき、該2つの入
    力回動量の和または差に比例する出力回動量を出力する
    差動歯車装置と、 車体の左右部分の一方ずつの台車に対する相対変位量に
    応じた揺動量で揺動するように台車に対し各々揺動自在
    に設けられ、該揺動に基づき、台車に対する車体の傾斜
    が大きいほど前記差動歯車装置の前記出力回動量が大き
    くなるように、該差動歯車装置に前記2つの入力回動量
    の一方ずつを入力するための一対の起動リンクと、 前記差動歯車装置からの出力回動量に応じた揺動量で揺
    動することにより、前記パンタグラフを台車に対する車
    体の傾斜と反対側に傾斜させて正常な姿勢にするための
    姿勢補正リンクと、 前記姿勢補正リンクに、前記一対の起動リンクからの動
    力を伝達する過程のいずれかで、該動力を車体の下側か
    ら上側へと伝達するために、車体に対し回動自在に設け
    られた車体側回動軸と、を備えることを特徴とする鉄道
    車両用パンタグラフの姿勢保持装置。
  2. 【請求項2】 前記差動歯車装置を車体の屋根上に配し
    たことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用パンタグ
    ラフの姿勢保持装置。
  3. 【請求項3】 前記差動歯車装置を車体の床下に配した
    ことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用パンタグラ
    フの姿勢保持装置。
  4. 【請求項4】 前記車体側回動軸を車体の左右端部に配
    したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置。
  5. 【請求項5】 前記車体側回動軸を車体の進行方向端部
    に配したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置。
JP2001236784A 2001-08-03 2001-08-03 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置 Pending JP2003052101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001236784A JP2003052101A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001236784A JP2003052101A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003052101A true JP2003052101A (ja) 2003-02-21

Family

ID=19067992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001236784A Pending JP2003052101A (ja) 2001-08-03 2001-08-03 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003052101A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013258854A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Kinki Sharyo Co Ltd パンタグラフ支持装置
WO2014115902A1 (ja) 2013-02-19 2014-07-31 株式会社 明電舎 摩耗測定装置及びその方法
CN115610234A (zh) * 2022-09-27 2023-01-17 任东 一种空中导向柱轨安全节能行车***

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013258854A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Kinki Sharyo Co Ltd パンタグラフ支持装置
WO2014115902A1 (ja) 2013-02-19 2014-07-31 株式会社 明電舎 摩耗測定装置及びその方法
CN115610234A (zh) * 2022-09-27 2023-01-17 任东 一种空中导向柱轨安全节能行车***
WO2024066826A1 (zh) * 2022-09-27 2024-04-04 任东 一种空中导向柱轨安全节能行车***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5398446B2 (ja) 駆動装置
JP5433021B2 (ja) 鞍乗型車両
TWI522268B (zh) 車輛
JP2006341710A (ja) クローラ型走行装置
CN107031769B (zh) 双前轮摩托车的前轮摇臂结构及前轮摇摆倾斜结构
CN103387026A (zh) 车辆
CN106132734A (zh) 具有高通过能力的车辆
TWI607915B (zh) Steering carts for railway vehicles
JP2003052101A (ja) 鉄道車両用パンタグラフの姿勢保持装置
JP2014144710A (ja) 軌道式車両
US6059304A (en) Suspension device with crank type axle
CN107054528B (zh) 前轮的摇臂结构及双前轮摩托车的前轮摇摆倾斜机构
KR101590164B1 (ko) 개별 서스펜션을 갖는 사륜형 이동 장치
JP3529741B2 (ja) 鉄道車両用台車の駆動装置
JP2006341690A (ja) 三輪移動車両
KR102602927B1 (ko) 이동수단용 조향 및 틸팅장치
KR20080033044A (ko) 기울어짐이 가능한 차륜 장치 및 이를 이용한 삼륜차
KR20220076360A (ko) 모션 시뮬레이터
JP5890722B2 (ja) 懸架装置
JP2006347349A (ja) 2輪軸動力伝達装置
JPH03109190A (ja) 電動三輪車
JP7298978B2 (ja) 台車および車両
JP5337650B2 (ja) 倒立振子型移動体
JPH11124033A (ja) 鉄道車両用操舵台車
KR20230102129A (ko) 모션 시뮬레이터