JP2003051484A - 表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

表面処理装置及び表面処理方法

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JP2003051484A
JP2003051484A JP2001239244A JP2001239244A JP2003051484A JP 2003051484 A JP2003051484 A JP 2003051484A JP 2001239244 A JP2001239244 A JP 2001239244A JP 2001239244 A JP2001239244 A JP 2001239244A JP 2003051484 A JP2003051484 A JP 2003051484A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ状の被処理物を1枚ずつ表面処理する
ものにあって、負圧発生源といった特殊な装置を用いな
くとも、良好な表面処理を行う。 【解決手段】 支持ベース16上に、半導体ウエハ11
の下面外周部を受ける受け部15を、弾性体18を介し
て上下動可能に設ける。半導体ウエハ11の処理面11
aの外周縁部をシールするパッキン19を有し、支持ベ
ース16に対し連結ピン20により着脱可能に連結され
る円筒状の押え枠体17を設ける。弾性体18内に圧縮
空気が注入されると膨張方向に弾性変形して受け部15
を上方に押圧し、もって半導体ウエハ11を受け部15
と押え枠体17との間で保持(挟持)する。これにて、
エッチングポット14には、半導体ウエハ11を内底面
とし押え枠体17の内周面を内壁とした処理室が構成さ
れ、この処理室内にエッチング液を供給してエッチング
処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ等のウエハ状の被処理物を、1枚ずつエッチングやメ
ッキ等の表面処理を行う表面処理装置及び表面処理方法
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば半導体ウエハを
1枚ずつエッチング処理するための装置として、特開平
5−283394号公報に示されたエッチングポットが
知られている。図17に示すように、このエッチングポ
ット1は、半導体ウエハ2の下面(処理面とは反対側の
面)を受けるベース板3と、半導体ウエハ2の上面外周
縁部に密着するパッキン4を有しその外周側で前記ベー
ス板3との間で閉鎖空間Sを形成する筒状枠体5とを備
え、その閉鎖空間Sを真空ポンプ6により負圧とするこ
とにより、それらベース板3と筒状枠体5とを、半導体
ウエハ2を挟持した状態に吸引結合させるように構成さ
れている。そして、前記筒状枠体5内にエッチング液L
を注入することによって、半導体ウエハ2の処理面をエ
ッチング処理するようになっている。
【0003】このようなエッチングポット1は、半導体
ウエハ2に対し、ボルト締めの場合のような局所的に機
械的ストレスが作用することがなく、また、半導体ウエ
ハ2を気密性良く保持させることができ、エッチング処
理を良好に行うことができる。しかしながら、ベース板
3と筒状枠体5とを相互に吸引して結合する構成である
ため、負圧発生源として真空ポンプ6等の特殊な装置が
必要となり、この場合、通常では、工場では真空ポンプ
6が備えられていないことも多く、そのため設備が高価
となってしまう不具合がある。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ウエハ状の被処理物を1枚ずつ表面処
理するものにあって、負圧発生源といった特殊な装置を
用いなくとも、良好な表面処理を行うことを可能とした
表面処理装置及び表面処理方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の表面処理装置は、支持ベースに上下
方向に移動可能に設けられた受け部によりウエハ状の被
処理物の下面側を受け、支持ベースに連結される筒状の
押え枠体により、その被処理物の上面周縁部をシール
し、加圧手段により受け部を支持ベースに対して上方に
押圧することにより、被処理物を保持するように構成し
ている(請求項1の発明)。
【0006】これによれば、被処理物は、その上面周縁
部が押え枠体によりシールされた状態で、受け部と押え
枠体との間に挟まれて保持される。このとき、受け部を
加圧手段により上方に押圧することにより、被処理物が
挟持されるので、負圧発生源といった特殊な装置を用い
ることなく済ませることができる。そして、加圧により
押圧力(被処理物の保持力)を発生させることにより、
負圧により締結力を発生させる場合と比べて、小さな受
圧面積で大きな押圧力を得ることができるようになる。
また、被処理物の上面周縁部がシールされて、気密に保
持されるようになり、装置を処理用の容器として、押え
枠体内に直接的に処理液を供給して被処理物の処理面に
対する表面処理を行うことが可能となる。
【0007】より具体的には、上記加圧手段を、支持ベ
ースと受け部との間に密閉空間を形成する少なくとも一
部が弾性変形可能な中空状の弾性体を設けて構成し、そ
の密閉空間内に高圧流体を注入して弾性体を膨張方向に
弾性変形させることにより、受け部を上方に押圧するよ
うに構成することができる(請求項2の発明)。これに
よれば、高圧流体例えば工場内で容易に得られる高圧エ
ア等を用いて加圧手段を構成することが可能となり、ま
た、被処理物の全周を均等な力で押圧・シールすること
ができ、被処理物に局所的に機械的ストレスが作用する
ことを防止することができる。
【0008】この場合、弾性体を、支持ベース及び受け
部の両方又はいずれか一方に固着して設けるようにすれ
ば(請求項3の発明)、支持ベースと受け部との間に弾
性体を配置する際の作業を容易に行うことができ、ま
た、高圧流体を排出することにより、弾性体が縮んで受
け部が下降するようになるので、被処理物の保持の解除
も容易に行うことができる。
【0009】さらには、受け部と押え枠体との間の突合
せ部分に、弾性的に圧縮変形可能なクッション材を設け
るようにしても良い(請求項4の発明)。これによれ
ば、被処理物の保持状態では、それら受け部と押え枠体
との間の突合せ部分のクッション材が圧縮変形される。
そして、その連結状態が解除されると、クッション材が
弾性的に戻り変形することにより、受け部と押え枠体と
の間が押し広げられるようになり、それらの分離を容易
に行うことができるようになる。
【0010】また、本発明の第1の表面処理方法は、上
記した請求項1ないし4のいずれかに記載の表面処理装
置を用い、支持ベースに設けられた受け部上にウエハ状
の被処理物を載置する工程と、被処理物上に押え枠体を
載置状態としてその押え枠体と支持ベースとを連結する
工程と、加圧手段により受け部を上方に押圧して被処理
物を保持させる工程と、被処理物の保持状態で押え枠体
の内部に処理液を供給して被処理物の表面処理を行う工
程とを実行するところに特徴を有する(請求項5の発
明)。
【0011】これによれば、被処理物は、その上面周縁
部が押え枠体によりシールされた状態で、受け部と押え
枠体との間に挟まれて保持される。このとき、受け部を
加圧手段により上方に押圧することにより、被処理物が
挟持されるので、負圧発生源といった特殊な装置を用い
ることなく済ませることができる。そして、加圧により
押圧力(被処理物の保持力)を発生させることにより、
負圧により締結力を発生させる場合と比べて、小さな受
圧面積で大きな押圧力を得ることができるようになる。
また、被処理物の上面周縁部がシールされて、気密に保
持されるようになり、装置を処理用の容器として、押え
枠体内に直接的に処理液を供給して被処理物の処理面に
対する表面処理を行うことが可能となる。
【0012】本発明の第2の表面処理装置は、支持ベー
スに受け部によりウエハ状の被処理物の下面側を受け、
支持ベースに連結部材を介して上下方向に移動自在の連
結される筒状の押え枠体により、その被処理物の上面周
縁部をシールし、加圧手段により押え枠体を連結部材に
対して下方に押圧することにより、被処理物を保持する
ように構成している(請求項6の発明)。
【0013】これによれば、被処理物は、その上面周縁
部が押え枠体によりシールされた状態で、受け部と押え
枠体との間に挟まれて保持される。このとき、押え枠体
を加圧手段により下方に押圧することにより、被処理物
が挟持されるので、負圧発生源といった特殊な装置を用
いることなく済ませることができる。そして、加圧によ
り押圧力(被処理物の保持力)を発生させることによ
り、負圧により締結力を発生させる場合と比べて、小さ
な受圧面積で大きな押圧力を得ることができるようにな
る。また、被処理物の上面周縁部がシールされて、気密
に保持されるようになり、装置を処理用の容器として、
押え枠体内に直接的に処理液を供給して被処理物の処理
面に対する表面処理を行うことが可能となる。
【0014】より具体的には、押え枠体に外側方向に突
出する凸部を設けると共に、連結部材にその凸部の上部
に位置されるひさし部を設け、加圧手段を、少なくとも
一部が弾性変形可能な中空状の弾性体を設けてひさし部
と凸部との間に密閉空間を形成し、その密閉空間内に高
圧流体を注入して弾性体を膨張方向に弾性変形させるこ
とにより、凸部を下方に押圧するように構成することが
できる(請求項7の発明)。これによれば、高圧流体例
えば工場内で容易に得られる高圧エア等を用いて加圧手
段を構成することが可能となり、また、被処理物の全周
を均等な力で押圧・シールすることができ、被処理物に
局所的に機械的ストレスが作用することを防止すること
ができる。
【0015】この場合、弾性体を、ひさし部及び凸部の
両方又はいずれか一方に固着して設けるようにすれば
(請求項8の発明)、連結部材と押え枠体との間に弾性
体を配置する際の作業を容易に行うことができ、また、
高圧流体を排出することにより、弾性体が縮んで連結部
材が下降するようになるので、被処理物の保持の解除も
容易に行うことができる。
【0016】さらには、支持ベースと押え枠体との間の
突合せ部分に、弾性的に圧縮変形可能なクッション材を
設けるようにしても良く(請求項9の発明)、これによ
り、支持ベースと押え枠体との連結状態つまり被処理物
の保持状態では、それら支持ベースと押え枠体との間の
突合せ部分のクッション材が圧縮変形され、その連結状
態が解除されると、クッション材が弾性的に戻り変形す
ることにより、支持ベースと押え枠体との間が押し広げ
られるようになり、それらの分離を容易に行うことがで
きるようになる。
【0017】そして、本発明の第2の表面処理方法は、
上記請求項6ないし9のいずれかに記載の表面処理装置
を用い、支持ベースの受け部上に被処理物を載置する工
程と、被処理物上に押え枠体を載置状態とした上で連結
部材によりその押え枠体と支持ベースとを連結する工程
と、加圧手段により押え枠体を下方に押圧して被処理物
を保持させる工程と、被処理物の保持状態で押え枠体の
内部に処理液を供給して被処理物の表面処理を行う工程
とを実行するところに特徴を有する(請求項10の発
明)。
【0018】これによれば、被処理物は、その上面周縁
部が押え枠体によりシールされた状態で、受け部と押え
枠体との間に挟まれて保持される。このとき、押え枠体
を加圧手段により下方に押圧することにより、被処理物
が挟持されるので、負圧発生源といった特殊な装置を用
いることなく済ませることができる。そして、加圧によ
り押圧力(被処理物の保持力)を発生させることによ
り、負圧により締結力を発生させる場合と比べて、小さ
な受圧面積で大きな押圧力を得ることができるようにな
る。また、被処理物の上面周縁部がシールされて、気密
に保持されるようになり、装置を処理用の容器として、
押え枠体内に直接的に処理液を供給して被処理物の処理
面に対する表面処理を行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、半導体ウエハ
(シリコンウエハやSOIウエハ)の表面処理(エッチ
ングあるいはメッキ)を行う場合に適用したいくつかの
実施例について、図1ないし図16を参照しながら説明
する。 (1)第1の実施例 まず、図1ないし図8を参照して、本発明の第1の実施
例(請求項1,2,3,5に対応)について述べる。
【0020】この実施例では、例えば半導体加速度セン
サのセンサチップを製造する場合に本発明を適用してお
り、ここで、図7に示すように、ウエハ状の被処理物と
しての半導体ウエハ(シリコンウエハ)11には、数百
〜数千のセンサチップ12が形成され、その後、各セン
サチップ12が切離されるようになっている。図8に示
すように、センサチップ12は、図で上面側に、中央部
に島状の膨らみを残した状態で凹部12aが形成される
ようになっている。尚、図示はしないが、センサチップ
12(半導体ウエハ)の図で下面側にはエピタキシャル
層が形成され、必要な回路が形成される回路面とされる
ようになっている。
【0021】この場合、上記凹部12aを形成するため
には、半導体ウエハ11の上面(処理面11a)を、凹
部12aの形成部分を除いてマスク13により覆い、そ
の処理面11aに対する表面処理たるエッチング処理が
行われる。このエッチング処理は、処理面11aを、処
理液たるエッチング液(例えば水酸化カリウム等の強ア
ルカリ液)に浸す浸漬方式のエッチング法(異方性エッ
チング)が用いられる。以下、このエッチング処理に用
いられる表面処理装置(エッチング装置)について述べ
る。
【0022】図1ないし図4は、本実施例に係る表面処
理装置たるエッチングポット14の全体構成を示してい
る。このエッチングポット14は、大きく分けて、前記
半導体ウエハ11の下面側(処理面11aとは反対の回
路面側)外周部を受ける受け部15を有する支持ベース
16と、前記半導体ウエハ11の処理面11aの外周縁
部をシールし、その外周側で前記支持ベース16と着脱
可能に連結される押え枠体17とを備えて構成される。
【0023】前記支持ベース16は、前記半導体ウエハ
11よりも十分大きな外径を有し、外周部に上方に立上
る立上り壁16aを有する厚肉な浅底円形容器状をなす
と共に、中央部に貫通孔16bを有して構成されてい
る。また、前記受け部15は、前記半導体ウエハ11と
同等の外径を有するリング状をなすと共に、その外周部
に、上方に立上り前記半導体ウエハ11の下面が載置さ
れる載置部15aを有して構成されている。このとき、
支持ベース16の上面と受け部15の下面との間には、
加圧手段を構成する弾性体18が設けられるようになっ
ており、受け部15は、その弾性体18を介して支持ベ
ース16の内部に上下方向に移動可能に支持されてい
る。前記弾性体18(加圧手段)については後述する。
【0024】一方、前記押え枠体17は、ほぼ円筒状に
構成されると共に、その下端部側が前記支持ベース16
と同等の外径となるように外周方向に膨らんだ形状をな
している。このとき、押え枠体17の外周部下面が、支
持ベース16の立上り壁16aの上端面に突当たるよう
になっていると共に、その内周側に、下方に突出して前
記支持ベース16の立上り壁16aの内周部に嵌り込む
嵌合凸部17aがリング状に設けられている。さらに、
この押え枠体17の下部内周部には、パッキン支持部1
7bが設けられ、このパッキン支持部17bに、前記半
導体ウエハ11の上面の外周縁部をシールするためのパ
ッキン19が保持されている。
【0025】そして、前記支持ベース16と押え枠体1
7とは、その外周部部分にて、連結手段としての連結ピ
ン20により連結されるようになっている。この連結ピ
ン20は、その頭部が、押え枠体17の外周部の前記立
上り壁16aとの突当り部分に形成された収容穴17c
に収容され、その軸部が下方に突出するようになってい
る。これに対し、前記支持ベース16の立上り壁16a
には、前記連結ピン20が貫通する貫通孔16cが形成
されていると共に、それに連続して下面側に開口する凹
部16dが形成されている。
【0026】これにて、押え枠体17の収容穴17cに
頭部が収容された連結ピン20を、支持ベース16の貫
通孔16cに上方から差込み、凹部16d内で、連結ピ
ン20の先端のねじ部にナット部材21を締付ける(螺
合する)ことにより、図2に示すように、支持ベース1
6と押え枠体17とが連結されるようになっている。こ
の場合、詳しく図示はしないが、この連結ピン20によ
る連結は、円周方向に等間隔に例えば4か所(図では便
宜上1か所のみ図示)にて行われるようになっている。
【0027】さて、ここで、前記弾性体18(加圧手
段)について、図5及び図6も参照して述べる。この弾
性体18は、例えばゴム等の弾性変形可能な材料から全
体として中空のリング状に構成され、より詳細には、図
6に示すように、上部側に位置する断面が上向きのコ字
状となる(上面が開口した)リング状の上部中空室18
aと、下部側に位置する断面が下向きのコ字状となる
(下面が開口した)リング状の下部中空室18bとを、
中間の繋ぎ部18cにて一体に連結した形態に構成され
ている。また、図5にも示すように、前記上部中空室1
8aと下部中空室18bとは、周方向に複数個この場合
等間隔に8個が設けられ前記繋ぎ部18cを上下に貫通
する連通孔18dにより連通されている。
【0028】このとき、図6に示すように、前記受け部
15の下面には、リング状凹部15bが形成されている
と共に、前記支持ベース16の上面には、それに対応し
てリング状凹部16eが形成されている。本実施例で
は、前記弾性体18は、その上部中空室18aの内周及
び外周側の壁の先端部が、前記リング状凹部15bの内
外周間を跨ぐようにして受け部15の下面の取付溝15
cに嵌込み固着され、これと共に、下部中空室18bの
内周及び外周側の壁の先端部が、前記リング状凹部16
eの内外周間を跨ぐようにして支持ベース16の上面の
取付溝16fに嵌込み固着されている。
【0029】これにて、弾性体18は、支持ベース16
及び受け部15の両方に固着されて設けられ、この弾性
体18の取付け状態では、上部中空室18aとリング状
凹部15bとのなす上部空間と、下部中空室18bとリ
ング状凹部16eとのなす下部空間とが、数か所の連通
孔18dにより連通された形態の密閉空間が形成される
ようになっている。そして、図2に概略的に示すよう
に、前記支持ベース16には、前記リング状凹部16e
内に連通する圧縮空気注入口が設けられ、その圧縮空気
注入口に外部のコンプレッサ22が着脱可能に接続され
るようになっている。
【0030】これにより、通常時(圧縮空気が供給され
ない状態)には、弾性体18が図6(a)に示す形状を
保って支持ベース16上の所定高さに受け部15を弾性
支持しており、これに対し、コンプレッサ22の駆動に
より高圧流体たる圧縮空気が圧縮空気注入口を通ってリ
ング状凹部16e内に供給されると、図6(b)に示す
ように、弾性体18が膨張方向(上下に延びる方向)に
弾性変形し、支持ベース16に対して受け部15を上方
に押圧するようになっている。以て、弾性体18及びコ
ンプレッサ22等から加圧手段が構成されるのである。
【0031】次に、上記構成の作用について述べる。上
記したエッチングポット14を用いた半導体ウエハ11
のエッチング処理は、以下の手順(工程)にて行われ
る。即ち、まず、図1に示すように、押え枠体17が支
持ベース16から取外された状態で、受け部15(載置
部15a)上に、半導体ウエハ11をその処理面11a
を上面として載置する工程が実行される。この状態で
は、未だコンプレッサ22は駆動されず、弾性体18は
図6(a)に示す形状を保って受け部15を支持してい
る。
【0032】次いで、受け部15上に載置された半導体
ウエハ11上に押え枠体17を載置状態としてその押え
枠体17と支持ベース16とを連結する工程が実行され
る。この連結は、上述のように、押え枠体17の収容穴
17cに頭部が収容された連結ピン20を、支持ベース
16の貫通孔16cに上方から挿入し、凹部16d内で
その連結ピン20の先端部にナット部材21を締付ける
ことにより行われる。この押え枠体17と支持ベース1
6との連結状態では、押え枠体17のパッキン19の下
面が、受け部15上の半導体ウエハ11の上面の外周縁
部にほぼ当接するようになる。
【0033】引続き、図2に示すように、この押え枠体
17と支持ベース16との連結状態で、支持ベース16
に対し前記受け部15を上方に押圧して半導体ウエハ1
1を押え枠体17との間で保持(挟持)させる工程が実
行される。この工程では、コンプレッサ22が駆動され
ることにより、図6(b)に示すように、弾性体18内
に圧縮空気が注入されて弾性的に膨らみ、受け部15を
上方に押上げるようになり、半導体ウエハ11は、その
外周縁部がパッキン19に圧接してシールされた状態に
保持されるようになるのである。
【0034】これにて、エッチングポット14には、半
導体ウエハ11の処理面11aを内底面とし、押え枠体
17の内周面を内壁としたエッチング処理室が構成され
るようになるのである。また、このとき、半導体ウエハ
11を弾性体18により押圧することによって、半導体
ウエハ11の全周を均等な力で押圧・シールすることが
でき、半導体ウエハ11に局所的にストレスが作用した
り、半導体ウエハ11に反りがあってもそれを矯正する
ような大きな力が作用することなく、半導体ウエハ11
を安定して保持することができる。
【0035】そして、その半導体ウエハ11の保持状態
で、図3に示すように、押え枠体17の内部にエッチン
グ液Lを供給してエッチング処理を行う工程が実行され
る。これにて、半導体ウエハ11の処理面11aがエッ
チング液Lに浸され、被処理面11aのうちマスク13
が存在しない部分が食刻されて凹部12aが形成される
ようになるのである。尚、この場合、半導体ウエハ11
やエッチング液Lを加熱(温度調節)するための手段を
設けても良い。また、押え枠体17の上面開口部を塞ぐ
蓋体を設けても良い。
【0036】半導体ウエハ11の所定厚み(所定深さ)
のエッチング処理が終了すると、押え枠体17内のエッ
チング液Lが排出される。さらに、図4に示すように、
半導体ウエハ11の保持状態で、エッチングポット14
を上下反転し、水洗用シャワーノズル23から純水Wを
噴射して半導体ウエハ11の処理面11a(及び押え枠
体17の内壁)を洗浄する工程が実行される。
【0037】この後、半導体ウエハ11の処理面11a
の乾燥の工程が実行され、次いでエッチングポット14
から半導体ウエハ11を取出す工程が実行される。詳し
く図示はしないが、この取出しの工程は、弾性体18内
の密閉空間から圧縮空気を排出して受け部15の上方へ
の押圧を解除することにより、弾性体18を縮ませて受
け部15を下降させ、その後、支持ベース16と押え枠
体17との連結を解除して押え枠体17を取外し、受け
部15上の半導体ウエハ11を取出すことにより行われ
る。
【0038】このように本実施例によれば、半導体ウエ
ハ11を1枚ずつ表面処理(エッチング)するものにあ
って、弾性体18の構成する密閉空間内に圧縮空気を供
給することにより、受け部15を上方に押圧して押え枠
体17との間で半導体ウエハ11を挟持するようにした
ので、従来のようなベース板3と筒状枠体5とを相互に
吸引して結合するために負圧発生源としての真空ポンプ
6が必要となっていたものと異なり、工場で通常に配備
されているコンプレッサ22を用いることができ、負圧
発生源といった特殊な装置を用いることなく済ませなが
ら、良好なエッチング処理を行うことができるものであ
る。このとき、加圧により受け部15の押圧力(半導体
ウエハ11の保持力)を発生させる構成なので、負圧に
より締結力を発生させる場合と比べて、小さな受圧面積
で大きな押圧力が得られるメリットも得ることができ
る。
【0039】そして、特に本実施例では、加圧手段とし
て弾性体18を用いると共に、その弾性体18を支持ベ
ース16及び受け部15の両方に固着する構成としたの
で、半導体ウエハ11の全周を均等な力で押圧してシー
ルすることができ、局所的に機械的ストレスが作用する
ことを防止することができ、また、半導体ウエハ11の
保持(セット)や取出しの作業を容易に行うことができ
るといった利点も得ることができる。
【0040】(2)第2、第3の実施例 図9は、本発明の第2の実施例を示し、また、図10
は、本発明の第3の実施例を示している。これら第2,
第3の実施例は、共に上記第1の実施例で説明したと同
等のエッチングポット14を用いて、夫々別の表面処理
を行う場合の例である。
【0041】即ち、図9に示す第2の実施例では、エッ
チングポット14に、半導体ウエハ11の下面に電気的
に接続される電気化学ストップエッチング用の電極31
を設け、これと共に、半導体ウエハ11の厚み(エッチ
ング厚み)を下面側から非接触で計測するウエハ厚計測
センサ32を設けるようにしている。これにより、半導
体ウエハ11に対する表面処理としての電気化学ストッ
プエッチング処理を行うことができる。
【0042】また、図10に示す第3の実施例では、エ
ッチングポット14を用いて、表面処理としてのメッキ
処理を行う場合を例としている。このとき、押え枠体1
7の下部内周部には、半導体ウエハ11の外周縁部をシ
ールするパッキン19と共に、該半導体ウエハ11に電
気的に接続されるカソード電極33が設けられている。
そして、押え枠体17(処理室)内には処理液たるメッ
キ液Pが供給され、また、そのメッキ液Pに浸漬される
ようにアノード電極34が配置され、前記カソード電極
33とアノード電極34との間に直流電源35が接続さ
れるようになっている。これにて、半導体ウエハ11の
処理面11aに対するメッキ処理を行うことができるも
のである。
【0043】(3)第4の実施例 図11〜図13は、本発明の第4の実施例(請求項1,
4,5に対応)に係る表面処理装置たるエッチングポッ
ト41の構成を示している。このエッチングポット41
が上記第1の実施例のエッチングポット14と異なる点
は、受け部42の構成及び加圧手段の構成にある。従っ
て、上記第1の実施例と同一部分には同一符号を付して
詳しい説明を省略し、以下、異なる点についてのみ述べ
る。
【0044】この実施例における受け部42は、全体と
してほぼ円筒状(リング状)をなし、支持ベース16上
に上下方向に移動可能に配置される。具体的には、受け
部42は、上端部に、半導体ウエハ11の下面外周縁部
が載置される載置部42aを有し、中間部に、外周方向
に延出する鍔状部42bを有して構成されている。そし
て、この受け部42のほぼ下半部の円筒状部42cが支
持ベース16の貫通孔16b内に上方から嵌合するよう
になっており、このとき、前記鍔状部42bの外周端部
には、前記支持ベース16の内周壁を気密に摺動するO
リング43が設けられ、前記円筒状部42cの外周面部
には、前記支持ベース16の貫通孔16bの内周壁を気
密に摺動するOリング44が設けられている。
【0045】これにて、支持ベース16と受け部42と
の間には、密閉された密閉空間Sが形成されるようにな
っているのである。また、詳しく図示はしないが、支持
ベース16には、前記密閉空間Sに連通する圧縮空気注
入口が設けられており、その圧縮空気注入口に外部のコ
ンプレッサ22(図12,図13参照)が接続されるよ
うになっている。これにより、コンプレッサ22の駆動
により、高圧流体たる圧縮空気が密閉空間Sに注入され
ることによって、支持ベース16に対して受け部42が
上方に押圧され、もって加圧手段が構成されるのであ
る。
【0046】さらに、本実施例では、支持ベース16に
対する押え枠体17の連結状態では、前記受け部42の
鍔状部42bの上面部分に、押え枠体17の嵌合凸部1
7aの下端部が突合せられるのであるが、この突合せ部
分つまり鍔状部42bの上面部に、弾性的に圧縮変形可
能なリング状のクッション材45が設けられるようにな
っている。
【0047】上記構成のエッチングポット41を用いて
半導体ウエハ11の処理面11aのエッチング処理を行
うにあたっては、まず図11に示すように、押え枠体1
7が支持ベース16から取外された状態で、受け部42
(載置部42a)上に、半導体ウエハ11をその処理面
11aを上面として載置する工程が実行される。次い
で、図12に示すように、受け部42上に載置された半
導体ウエハ11上に押え枠体17を載置状態としてその
押え枠体17と支持ベース16とを連結ピン20により
連結する工程が実行される。
【0048】引続き、図13に示すように、押え枠体1
7と支持ベース16との連結状態で、コンプレッサ22
が駆動されることにより密閉空間S内に圧縮空気が注入
され、支持ベース16に対し受け部42が上方に押上げ
られて半導体ウエハ11を押え枠体17との間で保持
(挟持)させる工程が実行される。これにより、半導体
ウエハ11は、その外周縁部がパッキン19に圧接して
シールされた状態に保持されるようになる。またこのと
き、受け部42と押え枠体17との間の突合せ部分のク
ッション材45が圧縮変形されるようになる。
【0049】この後、図示はしないが、上記第1の実施
例と同様に、その半導体ウエハ11の保持状態で、押え
枠体17内にエッチング液Lを供給してエッチング処理
を行う工程が実行され、半導体ウエハ11の所定厚みの
エッチング処理が終了すると、押え枠体17内のエッチ
ング液Lが排出され、半導体ウエハ11の処理面11a
を洗浄する工程、さらには乾燥させる工程が実行され
る。
【0050】そして、エッチングポット41から半導体
ウエハ11を取出す工程が実行される。この工程は、ま
ず、密閉空間Sから圧縮空気を排出して受け部42の上
方への押圧を解除することにより受け部42を下降さ
せ、その後、支持ベース16と押え枠体17との連結を
解除して押え枠体17を取外し、受け部42上の半導体
ウエハ11を取出すことにより行われるのである。この
とき、支持ベース16と押え枠体17との連結が解除さ
れると、クッション材45が弾性的に戻り変形するよう
になり、受け部42と押え枠体17との間が押し広げら
れる(押え枠体17が押上げられる)ようになってそれ
らの分離を容易に行うことができるようになるのであ
る。
【0051】このような実施例によっても、半導体ウエ
ハ11を1枚ずつ表面処理(エッチング)するものにあ
って、支持ベース16と受け部42との間に形成される
密閉空間S内に圧縮空気を供給することにより、受け部
42を上方に押圧して押え枠体17との間で半導体ウエ
ハ11を挟持するようにしたので、負圧発生源といった
特殊な装置を用いることなく済ませながら、良好なエッ
チング処理を行うことができ、このとき、加圧により受
け部42の押圧力を発生させる構成なので、負圧により
締結力を発生させる場合と比べて、小さな受圧面積で大
きな押圧力が得られるメリットも得ることができる。
【0052】また、特に本実施例では、上記第1の実施
例のような弾性体18を用いることなく済むので、加圧
手段の構成をより簡単とすることができる。さらには、
受け部42と押え枠体17との突合せ部分にクッション
材45を設けたことにより、処理後における、受け部4
2(支持ベース16)に対する押え枠体17の取外しを
容易に行うことができる利点も得ることができる。
【0053】(4)第5,第6の実施例 図14及び図15は、本発明の第5の実施例(請求項
6,7,8,10に対応)に係る表面処理装置たるエッ
チングポット51の構成を示している。このエッチング
ポット51は、半導体ウエハ11の下面側を受ける受け
部52を有する支持ベース53、半導体ウエハ11の上
面側にその周縁部をシールするように設けられる筒状の
押え枠体54、支持ベース53に対し押え枠体54を上
下方向に移動可能に連結する連結部材55、加圧手段を
構成する中空状の弾性体56等を備えて構成される。
【0054】前記支持ベース53は、外周部に上方に立
上る立上り壁53aを有する厚肉な浅底円形容器状をな
し、その中央部に、半導体ウエハ11と同等の外径をな
し円筒状に立上がる受け部52を一体に有して構成され
ている。前記押え枠体54は、ほぼ円筒状に構成される
と共に、その下端部側に前記支持ベース53と同等の外
径となるように外周方向に突出する凸部54aを有した
形状をなしている。このとき、前記凸部54aの下面
が、支持ベース53の立上り壁53aの上端面の上方に
隙間を存して位置するようになっている。また、その凸
部54aの内周側に、下方に突出して支持ベース53の
立上り壁53aの内周部に嵌り込む嵌合凸部54bがリ
ング状に設けられている。さらに、この押え枠体54の
下部内周部のパッキン支持部54cに、半導体ウエハ1
1の上面の外周縁部をシールするためのパッキン19が
保持されている。
【0055】そして、前記連結部材55は、下端部に前
記支持ベース53の下面を係止する係止部55aを有す
ると共に、上端部に、前記押え枠体54の凸部54aの
上部に位置されるひさし部55bを有し、それらの間を
前記支持ベース53及び押え枠体54の外側に位置して
上下方向に延びて繋ぐような、断面ほぼコ字状に構成さ
れている。これにて、支持ベース53及び押え枠体54
の周囲に、係止部55aが支持ベース53の下面を係止
するように連結部材55を配置することにより、支持ベ
ース53に対し押え枠体54が上下方向に移動可能に
(隙間を有して)連結されるようになっている。
【0056】さて、前記弾性体56は、この場合、弾性
材料例えばゴム製のチューブから中空リング状に構成さ
れ、従ってその内部が密閉空間とされる。この弾性体5
6は、前記押え枠体54の凸部54aの上面と、前記連
結部材55のひさし部55bの下面との間に配置され
る。この場合、弾性体56は、前記ひさし部55bの下
面及び凸部54aの上面の両方、又はいずれか一方に、
例えば接着等により固着することができる。
【0057】また、このとき、弾性体56は、通常時
(内部に圧縮空気が供給されない状態)には、図14に
示すように、円形チューブを上下方向に潰した如き楕円
状の断面形状をなし、図示しないコンプレッサにより内
部に高圧流体たる圧縮空気が供給されると、図15に示
すように、弾性体56が上下に膨張するように弾性変形
(断面が円形状となるように膨らむ)し、連結部材55
に対して押え枠体54を下方に押圧するようになってい
る。以て、弾性体56及びコンプレッサ等から加圧手段
が構成されるのである。
【0058】上記構成のエッチングポット51を用いて
半導体ウエハ11の処理面11aのエッチング処理を行
うにあたっては、まず、押え枠体54(及び連結部材5
5)が支持ベース53から取外された状態で、支持ベー
ス53の受け部52上に、半導体ウエハ11をその処理
面11aを上面として載置する工程が実行される。次い
で、図14に示すように、受け部52上に載置された半
導体ウエハ11上に押え枠体54を載置状態としてその
押え枠体54と支持ベース53との間に連結部材55を
配置する工程が実行される。
【0059】そして、図15に示すように、コンプレッ
サの駆動により、押え枠体54の凸部54aと連結部材
55のひさし部55bとの間に配置された弾性体56内
に圧縮空気が注入され、連結部材55ひいては支持ベー
ス53に対し、押え枠体54が下方に押下げられて半導
体ウエハ11を支持ベース53の受け部52との間で保
持(挟持)させる工程が実行される。これにより、半導
体ウエハ11は、その外周縁部がパッキン19に圧接し
てシールされた状態に保持されるようになり、これと共
に、連結部材55を介して支持ベース53と押え枠体5
4とが固く連結されるようになる。
【0060】この後、図示はしないが、上記第1の実施
例と同様に、その半導体ウエハ11の保持状態で、押え
枠体54内にエッチング液Lを供給してエッチング処理
を行う工程が実行され、半導体ウエハ11の所定厚みの
エッチング処理が終了すると、押え枠体54内のエッチ
ング液Lが排出され、半導体ウエハ11の処理面11a
を洗浄する工程、さらには乾燥させる工程が実行され
る。さらには、弾性体56内から圧縮空気を排出して、
半導体ウエハ11の保持及び支持ベース53と押え枠体
54との連結を解除し、受け部52上の半導体ウエハ1
1を取出す工程が実行されるのである。
【0061】このような実施例によれば、半導体ウエハ
11を1枚ずつ表面処理(エッチング)するものにあっ
て、弾性体56内に圧縮空気を供給することにより、押
え枠体54を連結部材55に対して下方に押圧して支持
ベース53(受け部52)との間で半導体ウエハ11を
挟持するようにしたので、負圧発生源といった特殊な装
置を用いることなく済ませながら、良好なエッチング処
理を行うことができるものである。このとき、加圧によ
り押え枠体54の押圧力(半導体ウエハ11の保持力)
を発生させる構成なので、負圧により締結力を発生させ
る場合と比べて、小さな受圧面積で大きな押圧力が得ら
れる等の効果も得ることができる。
【0062】図16は、本発明の第6の実施例(請求項
9に対応)を示すものであり、上記第5の実施例と異な
る点は、支持ベース53と押え枠体54との間の突合せ
部分、つまり支持ベース53の立上り壁53aの上端面
(押え枠体54の凸部54aの下面との間)に、弾性的
に圧縮変形可能なリング状のクッション材57を設けた
点にある。
【0063】かかる構成においては、図示のように、弾
性体56内に圧縮空気を注入して押え枠体54を下方に
押下げた半導体ウエハ11の保持(挟持)状態では、支
持ベース53の立上り壁53aと押え枠体54の凸部5
4aとの間の突合せ部分のクッション材57が圧縮変形
されるようになり、エッチング処理後に支持ベース53
と押え枠体54との連結が解除されると、クッション材
57が弾性的に戻り変形するようになり、支持ベース5
3と押え枠体54との間が押し広げられる(押え枠体5
4が押上げられる)ようになって押え枠体54の取外し
を容易に行うことができるものである。
【0064】尚、本発明は上記し且つ図面に示した各実
施例に限定されるものではなく、例えば、弾性体は必ず
しも全体を弾性材料から構成せずとも、一部のみが弾性
変形可能な構成としても良く、また、支持ベース、受け
部、押え枠体、連結部材などの形状や構造についても様
々な変形が可能である等、要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、押え枠体
の連結前の状態を示すエッチングポットの縦断面図
【図2】半導体ウエハを保持した様子を示すエッチング
ポットの縦断面図
【図3】エッチング処理中の様子を示すエッチングポッ
トの縦断面図
【図4】処理面の洗浄の様子を示すエッチングポットの
縦断面図
【図5】弾性体の平面図
【図6】弾性体の通常時の状態(a)及び圧縮空気が注
入された状態(b)を示す拡大縦断面図(図5のX−X
線に沿う縦断面図)
【図7】半導体ウエハの概略的な平面図
【図8】1個の加速度センサのセンサチップの形状を示
す平面図(a)及び縦断面図(b)
【図9】本発明の第2の実施例を示す図2相当図
【図10】本発明の第3の実施例を示すもので、メッキ
処理時の様子を示すエッチングポットの縦断面図
【図11】本発明の第4の実施例を示すもので、図1相
当図
【図12】受け部の加圧前の様子を示すエッチングポッ
トの縦断面図
【図13】図2相当図
【図14】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図15】図2相当図
【図16】本発明の第6の実施例を示す図2相当図
【図17】従来例を示すエッチングポットの部分的な縦
断面図
【符号の説明】
図面中、11は半導体ウエハ(被処理物)、11aは処
理面、14,41,51はエッチングポット(表面処理
装置)、15,42,52は受け部、16,53は支持
ベース、17,54は押え枠体、18,56は弾性体、
19はパッキン、20は連結ピン、21はナット部材、
22はコンプレッサ、45,57はクッション部材、5
4aは凸部、55bはひさし部、Lはエッチング液(表
面処理液)、Pはメッキ液(表面処理液)、Sは密閉空
間を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25F 7/00 H01L 21/306 J Fターム(参考) 4K024 BB12 CB01 CB02 4K057 WA20 WM11 WN01 5F043 AA02 BB02 EE03 EE15 GG10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハ状の被処理物の表面に対する、エ
    ッチングやメッキ等の表面処理を行うための装置であっ
    て、 前記被処理物の処理面を上面としてその下面側を受ける
    受け部を上下方向に移動可能に有する支持ベースと、 前記被処理物の上面側にその周縁部をシールするように
    設けられると共に、該被処理物の外側部位で前記支持ベ
    ースと連結される筒状の押え枠体と、 前記支持ベースに対して前記受け部を上方に押圧する加
    圧手段とを具備することを特徴とする表面処置装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧手段は、前記支持ベースと受け
    部との間に密閉空間を形成する少なくとも一部が弾性変
    形可能な中空状の弾性体を備え、前記密閉空間内に高圧
    流体を注入して前記弾性体を膨張方向に弾性変形させる
    ことにより、前記受け部を上方に押圧するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の表面処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記弾性体は、前記支持ベース及び受け
    部の両方又はいずれか一方に固着されていることを特徴
    とする請求項2記載の表面処理装置。
  4. 【請求項4】 前記受け部と押え枠体との間の突合せ部
    分に、弾性的に圧縮変形可能なクッション材が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の表面処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の表
    面処理装置を用いて、ウエハ状の被処理物の表面に対す
    る、エッチングやメッキ等の表面処理を行うための方法
    であって、 前記支持ベースに設けられた受け部上に前記被処理物を
    載置する工程と、 前記被処理物上に前記押え枠体を載置状態としてその押
    え枠体と前記支持ベースとを連結する工程と、 前記加圧手段により前記受け部を上方に押圧して前記被
    処理物を保持させる工程と、 前記被処理物の保持状態で前記押え枠体の内部に処理液
    を供給して前記被処理物の表面処理を行う工程とを含む
    ことを特徴とする表面処理方法。
  6. 【請求項6】 ウエハ状の被処理物の表面に対する、エ
    ッチングやメッキ等の表面処理を行うための装置であっ
    て、 前記被処理物の処理面を上面としてその下面側を受ける
    受け部を有する支持ベースと、 前記被処理物の上面側にその周縁部をシールするように
    設けられる筒状の押え枠体と、 前記支持ベースに対し前記押え枠体を前記被処理物の外
    側部位で上下方向に移動可能に連結する連結部材と、 前記押え枠体を前記連結部材に対して下方に押圧する加
    圧手段とを具備することを特徴とする表面処置装置。
  7. 【請求項7】 前記押え枠体には、外側方向に突出する
    凸部が設けられると共に、前記連結部材には、前記凸部
    の上部に位置されるひさし部が設けられ、前記加圧手段
    は、少なくとも一部が弾性変形可能な中空状の弾性体を
    設けて前記ひさし部と凸部との間に密閉空間を形成し、
    その密閉空間内に高圧流体を注入して前記弾性体を膨張
    方向に弾性変形させることにより、前記凸部を下方に押
    圧するように構成されていることを特徴とする請求項6
    記載の表面処理装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性体は、前記ひさし部及び凸部の
    両方又はいずれか一方に固着されていることを特徴とす
    る請求項7記載の表面処理装置。
  9. 【請求項9】 前記支持ベースと押え枠体との間の突合
    せ部分に、弾性的に圧縮変形可能なクッション材が設け
    られていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれ
    かに記載の表面処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし9のいずれかに記載の
    表面処理装置を用いて、ウエハ状の被処理物の表面に対
    する、エッチングやメッキ等の表面処理を行うための方
    法であって、 前記支持ベースの受け部上に前記被処理物を載置する工
    程と、 前記被処理物上に前記押え枠体を載置状態とした上で、
    前記連結部材によりその押え枠体と前記支持ベースとを
    連結する工程と、 前記加圧手段により前記押え枠体を下方に押圧して前記
    被処理物を保持させる工程と、 前記被処理物の保持状態で前記押え枠体の内部に処理液
    を供給して前記被処理物の表面処理を行う工程とを含む
    ことを特徴とする表面処理方法。
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