JP2003050336A - 光コネクタフェルールおよび光コネクタプラグ - Google Patents

光コネクタフェルールおよび光コネクタプラグ

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JP2003050336A
JP2003050336A JP2001240527A JP2001240527A JP2003050336A JP 2003050336 A JP2003050336 A JP 2003050336A JP 2001240527 A JP2001240527 A JP 2001240527A JP 2001240527 A JP2001240527 A JP 2001240527A JP 2003050336 A JP2003050336 A JP 2003050336A
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Japan
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optical fiber
optical
ferrule
hole
adhesive
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Application number
JP2001240527A
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English (en)
Inventor
Koji Shibata
幸司 柴田
Shinji Nagasawa
真二 長沢
Masaaki Takatani
雅昭 高谷
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一体成形精度に影響の少ない空気抜け構造を
有し、簡易かつ安定した特性を有する光コネクタフェル
ールおよび光コネクタプラグを提供する。 【解決手段】 端面に開口する光ファイバ穴6と滑らか
に連結し、光ファイバ素線を光ファイバ穴6に導きかつ
接着剤を充填させて光ファイバ素線を接着固定する光フ
ァイバガイド穴7を備えた光コネクタフェルールにおい
て、被覆された光ファイバテープ1および被覆を除去し
て光ファイバ素線2を露出させた光ファイバ先端部3を
挿入可能な光ファイバテープ挿入部15と、隣り合う穴
同士が空間的に連結している光ファイバガイド穴7と、
光ファイバガイド穴7上に設けられ、フェルール表面か
ら光ファイバガイド穴7までを空間的に通じる空気抜け
穴9とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信における光
ファイバ相互の接続部や光半導体等の光モジュールの接
続部に使用される多心の光コネクタフェルールおよび光
コネクタプラグ、特にMTコネクタフェルールおよびM
Tコネクタプラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の多心の光コネクタフェルールは、
光ファイバ穴、光ファイバガイド穴、接着剤充填窓およ
び光ファイバガイド溝を有しており、光ファイバテープ
の先端部の被覆を除去して露出させた光ファイバ素線を
光ファイバ穴に挿入し、接着剤を接着剤充填窓から塗布
し、光ファイバガイド穴および接着剤充填窓に接着剤を
充填させて、光ファイバテープおよび光ファイバ素線と
光コネクタフェルールとを接着固定する如くなってい
る。
【0003】図1乃至図4は従来の多心光コネクタプラ
グの一例、ここではMTコネクタプラグを示すものであ
り、図1はMTコネクタフェルールおよび光ファイバテ
ープの斜視図、図2は光ファイバテープを取りつけたM
Tコネクタプラグの斜視図、図3は2つのMTコネクタ
プラグ、ガイドピン及びクランプスプリングの斜視図、
図4は図3に示した2つのMTコネクタプラグをガイド
ピンを用いて嵌合し、クランプスプリングを介して接続
して光コネクタとして機能させた状態の斜視図である。
【0004】図1乃至図4において、1は光ファイバテ
ープ、2は光ファイバ素線、6は光ファイバ穴、7は光
ファイバガイド穴、8は光ファイバガイド溝、15は接
着剤、17は接着剤充填窓、18はガイドピン穴、19
はゴムブーツ、20はMTコネクタフェルール、21は
MTコネクタプラグ、22はガイドピン、23は光ファ
イバ接続端面、24はクランプスプリングである。
【0005】光ファイバ接続端面23の接続は、ガイド
ピン22を互いのMTコネクタプラグ21のガイドピン
穴18に差し込み、MTコネクタフェルール20に固定
されている光ファイバ同士の位置合わせを行うことで実
現する。
【0006】MTコネクタフェルール20にはフェルー
ル端面13に関口する光ファイバ穴6および光ファイバ
穴6と滑らかに続く光ファイバガイド穴7が設けられ、
上部に形成された接着剤充填窓17から見える位置に光
ファイバガイド穴7につづく光ファイバガイド溝8が形
成されている。光ファイバガイド溝8は光ファイバ素線
2を光ファイバガイド穴7に挿入し易くするものであ
る。光ファイバガイド穴7は光ファイバ素線2を光ファ
イバ穴6に挿入し易くするためのものである。
【0007】このような従来から一般的に利用されてい
る多心光コネクタを組み立てる方法について以下に述べ
る。
【0008】光ファイバテープ1の先端部の被覆を除去
して光ファイバ素線2を露出させた後、その光ファイバ
素線2に残っている被覆クズをアルコールをつけた脱脂
綿で除去する。その光ファイバ素線2をゴムブーツ19
を介して光コネクタフェルール20内部に挿入し、その
光ファイバ素線2を光ファイバガイド溝8に載せ、その
ガイド溝8に沿って光ファイバガイド穴7を通して光フ
ァイバ穴6まで挿入する。
【0009】このように光ファイバ素線2を光ファイバ
穴6に挿入した状態で、接着剤充填窓17から接着剤1
5を塗布する。その後、接着剤15が光ファイバガイド
穴7まで充填されるように光ファイバを数回前後させた
後、光ファイバ接続端面23がフェルール端面13から
突出するようにした状態で接着剤を硬化させて、フェル
ールと光ファイバを固定する。その後、光ファイバ接続
端面23は、光コネクタフェルール20と一緒に機械的
に鏡面状に精密研磨加工されて、光コネクタプラグ21
の完成となる。
【0010】また、近年では、図5に示すように、光フ
ァイバ心線を光ファイバ先端面が鏡面状となるように、
ファイバカッタ等で高精度に機械的に所定の長さに切断
し、その光ファイバ素線を光ファイバ穴に挿入し、光フ
ァイバ先端面とフェルール端面が同一面状になるよう
に、例えば位置決め部材25などにより正確に位置決め
した状態で光ファイバを光コネクタフェルールに接着固
定し、研磨を行わずに光ファイバ接続端面を形成すると
いう技術も開発されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなフェルール内部に接着剤を充填させて光ファイ
バを光コネクタフェルールに固定する方法で光コネクタ
プラグを組み立てた場合、以下のような問題点があっ
た。
【0012】光ファイバガイド穴に接着剤を完全に充填
させるには、接着剤を接着剤充填窓に滴下した後、光フ
ァイバを数回前後させて強制的に接着剤を光ファイバガ
イド穴に送りこむ工程が必要となる。この際、光ファイ
バ素線と光ファイバ穴とのクリアランスは、光ファイバ
のコアの偏心を少なくするために0〜3μmと狭いた
め、光ファイバを前後する過程で光ファイバ素線と光フ
ァイバ穴が接触し、光ファイバ素線の表面に傷がつき、
光ファイバの破断確率が上がるという問題があった。
【0013】また、作業者によっては、光ファイバを前
後させる工程を行わない場合もあり、この様に光ファイ
バを前後移動させないで作製した場合、光ファイバ素線
と光ファイバ穴とのクリアランスが0〜3μm、平均で
1μm程度と狭いため、フェルール内部の空気がこの隙
間から抜けにくく、光ファイバガイド穴に完全に接着剤
を充填することが困難で、図6に示すように接着剤の未
充填部27が残る。このように接着剤の未充填部を残し
たまま組み立てられた光コネクタプラグは、内部の接着
剤が不均一なため、温度変化による収縮膨張の繰り返し
により光ファイバに不均一な応力がかかり、光学特性に
影響を与え、最悪の場合、光ファイバの断線を生じてし
まうという問題があった。
【0014】また、研磨を行わずに光コネクタプラグを
組み立てる方法では、光ファイバ素線を光ファイバ穴に
挿入し、光ファイバ先端面とフェルール端面が同一面状
になるよう正確に位置決めした状態で光ファイバを光コ
ネクタフェルールに接着固定するため、前述したよう
に、光フェルール内部の空気が抜けず、接着剤が光ファ
イバガイド穴に充填されない空間が生じると同時に不均
一に充填される。このような状態で組み立てられた光コ
ネクタは、実環境で使用した場合、温度変化による光フ
ァイバとフェルールの収縮膨張の違いにより、光学的特
性に悪影響があり、また、最悪の場合は光ファイバの断
線を生じてしまうという問題があった。
【0015】そこで、フェルール内部の接着剤充填性を
向上させるために、図7に示すように、光ファイバガイ
ド穴の上部に空気抜き用の板状スリット26を設けて、
内部の空気が抜ける構造のフェルールが作られた。この
板状スリット入りフェルールを用いて光ファイバ先端面
とフェルール端面を正確に位置決めした状態で接着剤を
滴下して作製された光コネクタプラグは、図8に示すよ
うに、板状スリット26から空気が抜けることで光ファ
イバガイド穴に容易に接着剤が充填される。
【0016】しかしながら、この板状スリット入りフェ
ルールを合成樹脂で金型一体成形する場合、板状スリッ
トを成形する薄い板状の金型は合成樹脂の流れによる圧
力の影響を受け易い構造のため、合成樹脂を流しこむ時
に薄い板状の金型が変形移動し、光ファイバ穴の金型に
ふれて光ファイバ穴の位置がずれ、光ファイバ穴の成形
精度が悪化し、光コネクタとして使用する場合、光学的
特性が劣化するという問題があった。
【0017】また、接着剤充填窓は、その大きな非対称
構造から、光コネクタフェルールの成形精度に影響を及
ぼし、かつ温度変化による熱変形の影響を受け易いとい
う問題があった。
【0018】さらにまた、これまでは、クランプスプリ
ングから光ファイバテープを保護するためにゴムブーツ
を用いてきたが、ゴムブーツ自身の部品数が増えて費用
がかかるという問題があった。
【0019】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、特に、一体成形精度に影響の少ない空気抜け構
造を有し、簡易かつ安定した特性を有する光コネクタの
組み立てが行える光コネクタフェルールおよび光コネク
タプラグを提供することを目的とするものである。
【0020】また、本発明は、接着剤充填窓をなくすこ
とにより光コネクタフェルールの対称性を高め、光コネ
クタの成形精度を高めかつ熱膨張収縮による歪みの影響
を受け難い安定した特性を示す光コネクタフェルールお
よび光コネクタプラグを提供することを目的とするもの
である。
【0021】また、本発明は、ゴムブーツの要らないフ
ェルール構造により部品数を削減し、単純かつ価格の低
い光コネクタプラグを提供することを目的とするもので
ある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
端面に開口する光ファイバ穴と滑らかに連結しており、
光ファイバ素線を光ファイバ穴に導きかつ接着剤を充填
させて光ファイバ素線を接着固定する光ファイバガイド
穴を備えた光コネクタフェルールにおいて、接着剤を注
入するための接着剤充填窓と、被覆された光ファイバテ
ープおよび被覆を除去して光ファイバ素線を露出させた
光ファイバ先端部を挿入可能で、接着剤充填窓と連結し
ている光ファイバテープ挿入部と、隣り合う穴同士が空
間的に連結している光ファイバガイド穴と、光ファイバ
ガイド穴上に設けられ、フェルール表面から光ファイバ
ガイド穴までを空間的に通じる空気抜け穴とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0023】請求項2記載の発明は、端面に開口する光
ファイバ穴と滑らかに連結しており、光ファイバ素線を
光ファイバ穴に導きかつ接着剤を充填させて光ファイバ
素線を接着固定する光ファイバガイド穴を備えた光コネ
クタフェルールにおいて、被覆された光ファイバテープ
および被覆を除去して光ファイバ素線を露出させた光フ
ァイバ先端部を挿入可能な光ファイバテープ挿入部と、
隣り合う穴同士が空間的に連結している光ファイバガイ
ド穴と、光ファイバガイド穴上に設けられ、フェルール
表面から光ファイバガイド穴までを空間的に通じる空気
抜け穴とを備えたことを特徴とするものである。
【0024】請求項3記載の発明は、光ファイバテープ
挿入部の形状として、その底面上に光ファイバガイド溝
が設けられ、光ファイバガイド溝がフェルール上部より
見えるように光コネクタフェルールのつば部に切り込み
が設けられていることを特徴とするものである。
【0025】請求項4記載の発明は、前記空気抜け穴が
光ファイバガイド穴の先端部から始まり、光ファイバテ
ープの長手方向に0.3〜1mmの長さに設けられたこ
とを特徴とするものである。
【0026】請求項5記載の発明は、前記空気抜け穴の
形状として、光ファイバテープにおける光ファイバ素線
の並設方向の長さが0.3〜0.4mmで、2つの光フ
ァイバガイド穴が一つの空気抜け穴を共有することを特
徴とするものである。
【0027】請求項6記載の発明は、光ファイバテープ
挿入部の両脇に位置するフェルール表面上に光ファイバ
テープ保護用凸部を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0028】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6い
ずれか記載の光コネクタフェルールを用い、被覆された
光ファイバテープおよび被覆を除去して光ファイバ素線
を露出させた光ファイバ先端部を前記光コネクタフェル
ールの光ファイバテープ挿入部に挿入し、前記光ファイ
バ素線を前記光ファイバ穴に挿入した状態で、シアノア
クリレート系接着剤または熱硬化型エポキシ接着剤また
はUVもしくは可視光照射硬化型接着剤を滴下し、接着
剤が少なくとも前記空気抜け穴の途中まで充填されてい
る状態で光ファイバ素線を光コネクタフェルールに接着
固定させて作製したことを特徴とする光コネクタプラグ
である。
【0029】
【発明の実施の形態】図9乃至図14は本発明の光コネ
クタフェルールおよび光コネクタプラグの実施の形態の
一例、ここでは接着剤充填窓を持たない例を示すもの
で、図9は光コネクタフェルールおよび光ファイバテー
プの斜視図、図10は光ファイバテープを取りつけた光
コネクタプラグの斜視図、図11は光コネクタフェルー
ルの平面図、図12は図11におけるP−P’線の断面
図、図13は光コネクタフェルールの正面図、図14は
光コネクタフェルールの背面図である。
【0030】また、図15は本発明の光コネクタフェル
ールおよび光コネクタプラグの実施の形態の他の例、こ
こでは接着剤充填窓を持つ例を示すもので、光コネクタ
フェルールの斜視図である。接着剤充填窓を持つ光コネ
クタフェルールも接着剤の光ファイバガイド穴に対する
充填性を向上する機能に関しては接着剤充填窓を持たな
い光コネクタフェルールと同様なので、以下の説明は、
接着剤充填窓を持たない光コネクタフェルールを中心に
行う。
【0031】図9乃至図15において、1は光ファイバ
テープ、2は光ファイバ素線、3は光ファイバ先端部、
5は光ファイバテープ挿入部、6は光ファイバ穴、7は
光ファイバガイド穴、8は光ファイバガイド溝、9は空
気抜け穴、10はつば部、11は切りこみ、12は光フ
ァイバテープ保護用凸部、14は光コネクタフェルー
ル、15は接着剤、16は光コネクタプラグ、17は接
着剤充填窓である。
【0032】本発明の光コネクタフェルール14は、主
にMTコネクタに対して利用させるものであり、合成樹
脂により金型一体成形されている。このフェルール14
は4心または8心光ファイバテープ心線の先端に取り付
けられて固定されており、光ファイバ同士の接続を可能
とする部品である。ここでは、4心光ファイバテープ用
の光コネクタフェルールを例として説明する。8心の場
合も光ファイバ挿入穴、光ファイバガイド穴および光フ
ァイバガイド溝の数が増えるだけで基本構造は同様であ
る。
【0033】光ファイバ穴6はフェルール端面13にお
いて250μm間隔で横一列に並んで配置されている。
それは、光ファイバテープ1において光ファイバ素線2
が同様に250μm間隔で横一列に並んでいるからであ
る。ファイバ穴6の内径は一般的に126〜127μm
である。現行の光ファイバ素線2の外径が125μmの
ためである。光ファイバ穴6はフェルール内部におい
て、光ファイバガイド穴7と滑らかに繋がっている。
【0034】隣り合う光ファイバガイド穴7同士は連結
している。光ファイバガイド穴7の先端(光ファイバ穴
6との連結部側)付近には、フェルール表面からガイド
穴に通じる空気抜き穴9が設けられている。空気抜き穴
9は、光コネクタフェルールを金型一体成形する際に樹
脂の流れの圧力が少なくなるように板状でなく、図11
または図16に示すように橋げた状になっている。特に
2つの光ファイバガイド穴7で1つの空気抜け穴9を共
有する場合、1つの空気抜け穴の大きさは0.3〜0.
4mm程度となる。
【0035】この空気抜け穴を成形する金型は、一辺
0.4mm、高さ1mmの柱状となり、成形樹脂の流れ
の圧力に十分耐えられる機械的強度がある。図16乃至
図18に示したのは光ファイバテープが8心の場合で、
2つの光ファイバガイド穴で1つの空気抜き穴を共有す
る空気抜け穴の形状の例である。図17は図16におけ
るQ−Q’線の断面を示すもので、ここでは各空気抜け
穴9がフェルール表面上から独立して光ファイバガイド
穴7まで通じる構造となっている。図18は各空気抜け
穴9がフェルール表面上では互いに繋がり、途中から独
立して光ファイバガイド穴7まで通じる構造の場合の図
17と同様な図である。
【0036】光ファイバガイド穴7は、図12に示すよ
うに、同じ径を一定の長さ保った後、次第に光ファイバ
素線の並設方向と直交する方向(Z方向)に径を拡大し
て光ファイバテープ挿入部5の底面に設けられた光ファ
イバガイド溝8に繋がっている。
【0037】光コネクタフェルールのつば部10には、
光ファイバガイド溝8を光コネクタフェルール上部から
目視できるように、光ファイバガイド溝に沿う方向に1
〜1.5mm、幅方向に2〜3mm程度の切りこみ11
が設けられている。光コネクタテープ挿入部5の両脇に
位置する光ファイバコネクタフェルール表面上には、光
ファイバテープ保護用凸部12が設けられている。
【0038】次に、上述した接着剤充填窓のない光コネ
クタフェルールを用いた光コネクタプラグの作製方法に
ついて説明する。
【0039】被覆された光ファイバ心線先端部の被覆を
加熱式被覆除去器(図示せず)で除去する。露出した光
ファイバ素線2の表面には、被覆樹脂のくずが残ってい
るので、アルコール等を浸した脱脂綿で掃いて清掃す
る。
【0040】次に、光ファイバ素線2を光コネクタフェ
ルール14内の光ファイバ穴6に挿入する。その挿入の
流れは以下の通りである。
【0041】光ファイバ素線2を、光ファイバテープ挿
入部5にある光ファイバガイド溝8に載せ、溝8に沿っ
て、その光ファイバ素線2をフェルール端面13側へ移
動させ、光ファイバガイド穴7を通して光ファイバ穴6
に挿入する。次に、この光ファイバ素線2を光ファイバ
穴6に留めた状態で、切りこみを入れた光ファイバテー
プ挿入部5に、シアノアクリレート系接着剤または熱硬
化型エポキシ接着剤またはUVもしくは可視光照射硬化
型接着剤15を塗布し、毛細管現象により光ファイバガ
イド穴7の先端に設けられた空気抜け穴9まで接着剤1
5を充填させる。なお、この接着剤15は表面張力の影
響で、空気抜き穴9よりフェルール外部表面に漏れ出な
い。
【0042】接着剤充填窓を持つ光コネクタフェルール
の場合は、光ファイバ素線2を、光ファイバテープ挿入
部5からフェルール内に挿入し、光ファイバガイド溝8
に載せ、光ファイバ素線2を光ファイバガイド溝8に沿
って移動させ、光ファイバガイド穴7を通して光ファイ
バ穴6まで挿入する。この状態で、接着剤充填窓17か
らフェルール内部に前記同様の接着剤を滴下し、光ファ
イバガイド穴7に充填させる。
【0043】このように接着剤15がフェルール内部に
充填されたことを確認した後、接着剤15を硬化させて
光ファイバと光コネクタフェルールとを固定する。この
後、研磨して組み立てる場合はフェルール端面を研磨
し、また、無研磨で組み立てる場合はこの状態で光コネ
クタプラグが完成となる。
【0044】上記のようにして組み立てた2つの光コネ
クタプラグをガイドピンおよびクランプスプリングを用
いて光コネクタとして使用する場合の光コネクタプラグ
の背面図を図19に示す。光ファイバテープ保護用凸部
12によって、クランプスプリング24がずれるのを止
め、接続作業の際等に、クランプスプリング24が光フ
ァイバテープに直接触れて損傷を与えることがないよう
になっている。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の光コネクタフェルールによれば、空気抜き穴を
設けることによりフェルール内部への接着剤の充填を完
全かつ容易にし、安定した特性をもつ光コネクタプラグ
を作製することができる。
【0046】請求項2記載の光コネクタフェルールによ
れば、空気抜き穴を設けることによりフェルール内部へ
の接着剤の充填を完全かつ容易にするとともに、接着剤
充填窓をなくすことでフェルールの成形精度を高め、安
定した特性をもつ光コネクタプラグを作製することがで
きる。
【0047】請求項3記載の光コネクタフェルールによ
れば、光ファイバガイド溝を見易くし、光ファイバをフ
ェルール内部に挿入する作業性を向上することができ
る。
【0048】請求項4記載の光コネクタフェルールによ
れば、接着剤の光ファイバガイド穴への充填を確実にす
ることができる。
【0049】請求項5記載の光コネクタフェルールによ
れば、フェルールの成形精度に対する空気抜け穴の影響
を少なくすることができる。
【0050】請求項6記載の光コネクタフェルールによ
れば、光ファイバテープ保護用凸部を光ファイバテープ
挿入穴の両脇に位置する光コネクタフェルール表面上に
設けることで、ゴムブーツを用いずに光ファイバテープ
をクランプスプリングのずれから保護できる。
【0051】請求項7記載の発明によれば、接着剤が十
分に充填された状態で作製された光コネクタプラグなの
で、安定した特性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光コネクタプラグの一例を示すMTコネ
クタフェルールおよび光ファイバテープの斜視図
【図2】従来のMTコネクタプラグの斜視図
【図3】2つのMTコネクタプラグ、ガイドピン及びク
ランプスプリングの斜視図
【図4】2つのMTコネクタプラグをガイドピン及びク
ランプスプリングを用いて接続し、光コネクタとして機
能させた状態の斜視図
【図5】位置決め部材により光ファイバ端面とフェルー
ル端面を正確に位置決めして作製した光コネクタプラグ
の内部を示す断面図
【図6】光ファイバガイド穴に接着剤の未充填部がある
光コネクタプラグの内部を示す断面図
【図7】空気抜き用の板状スリットを光ファイバガイド
穴の先端部に設けたMTコネクタフェルールの斜視図
【図8】板状スリット入り光コネクタフェルールを用い
て作製した光コネクタフェルールの内部を示す断面図
【図9】本発明の光コネクタフェルールの実施の形態の
一例を光ファイバテープとともに示す斜視図
【図10】本発明の光コネクタプラグの実施の形態の一
例を示す斜視図
【図11】本発明の光コネクタフェルールの平面図
【図12】図11のP−P’線の断面図
【図13】本発明の光コネクタフェルールの正面図
【図14】本発明の光コネクタフェルールの背面図
【図15】本発明の光コネクタフェルールの実施の形態
の他の例を示す斜視図
【図16】本発明の光コネクタフェルールに設けた空気
抜け穴の位置と形状を説明するための平面図
【図17】図16のQ−Q’線の断面図
【図18】各空気抜け穴がフェルール表面上では互いに
繋がっている場合の図16と同様な図
【図19】本発明の光コネクタプラグの実施の形態の一
例を示す背面図
【符号の説明】
1:光ファイバテープ、2:光ファイバ素線、3:光フ
ァイバ先端部、4:光ファイバ端面、5:光ファイバテ
ープ挿入部、6:光ファイバ穴、7:光ファイバガイド
穴、8:光ファイバガイド溝、9:空気抜け穴、10:
つば部、11:切りこみ、12:光ファイバテープ保護
用凸部、13:フェルール端面、14:光コネクタフェ
ルール、15:接着剤、16:光コネクタプラグ、1
8:ガイドピン穴、23:光ファイバ接続端面、24:
クランプスプリング。
フロントページの続き (72)発明者 高谷 雅昭 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H036 JA01 LA02 LA07 QA03 QA12 QA18 QA23 QA32 QA49 QA57

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端面に開口する光ファイバ穴と滑らかに
    連結しており、光ファイバ素線を光ファイバ穴に導きか
    つ接着剤を充填させて光ファイバ素線を接着固定する光
    ファイバガイド穴を備えた光コネクタフェルールにおい
    て、 接着剤を注入するための接着剤充填窓と、 被覆された光ファイバテープおよび被覆を除去して光フ
    ァイバ素線を露出させた光ファイバ先端部を挿入可能
    で、接着剤充填窓と連結している光ファイバテープ挿入
    部と、 隣り合う穴同士が空間的に連結している光ファイバガイ
    ド穴と、 光ファイバガイド穴上に設けられ、フェルール表面から
    光ファイバガイド穴までを空間的に通じる空気抜け穴と
    を備えたことを特徴とする光コネクタフェルール。
  2. 【請求項2】 端面に開口する光ファイバ穴と滑らかに
    連結しており、光ファイバ素線を光ファイバ穴に導きか
    つ接着剤を充填させて光ファイバ素線を接着固定する光
    ファイバガイド穴を備えた光コネクタフェルールにおい
    て、 被覆された光ファイバテープおよび被覆を除去して光フ
    ァイバ素線を露出させた光ファイバ先端部を挿入可能な
    光ファイバテープ挿入部と、 隣り合う穴同士が空間的に連結している光ファイバガイ
    ド穴と、 光ファイバガイド穴上に設けられ、フェルール表面から
    光ファイバガイド穴までを空間的に通じる空気抜け穴と
    を備えたことを特徴とする光コネクタフェルール。
  3. 【請求項3】 光ファイバテープ挿入部の形状として、
    その底面上に光ファイバガイド溝が設けられ、光ファイ
    バガイド溝がフェルール上部より見えるように光コネク
    タフェルールのつば部に切り込みが設けられていること
    を特徴とする請求項2記載の光コネクタフェルール。
  4. 【請求項4】 前記空気抜け穴が光ファイバガイド穴の
    先端部から始まり、光ファイバテープの長手方向に0.
    3〜1mmの長さに設けられたことを特徴とする請求項
    1乃至3いずれか記載の光コネクタフェルール。
  5. 【請求項5】 前記空気抜け穴の形状として、光ファイ
    バテープにおける光ファイバ素線の並設方向の長さが
    0.3〜0.4mmで、2つの光ファイバガイド穴が一
    つの空気抜け穴を共有することを特徴とする請求項1乃
    至4いずれか記載の光コネクタフェルール。
  6. 【請求項6】 光ファイバテープ挿入部の両脇に位置す
    るフェルール表面上に光ファイバテープ保護用凸部を設
    けたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の光
    コネクタフェルール。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6いずれか記載の光コネク
    タフェルールを用い、 被覆された光ファイバテープおよび被覆を除去して光フ
    ァイバ素線を露出させた光ファイバ先端部を前記光コネ
    クタフェルールの光ファイバテープ挿入部に挿入し、 前記光ファイバ素線を前記光ファイバ穴に挿入した状態
    で、シアノアクリレート系接着剤または熱硬化型エポキ
    シ接着剤またはUVもしくは可視光照射硬化型接着剤を
    滴下し、 接着剤が少なくとも前記空気抜け穴の途中まで充填され
    ている状態で光ファイバ素線を光コネクタフェルールに
    接着固定させて作製したことを特徴とする光コネクタプ
    ラグ。
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