JP2003050203A - 非分散型赤外吸収式ガス分析装置及び分析方法 - Google Patents

非分散型赤外吸収式ガス分析装置及び分析方法

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JP2003050203A
JP2003050203A JP2001237000A JP2001237000A JP2003050203A JP 2003050203 A JP2003050203 A JP 2003050203A JP 2001237000 A JP2001237000 A JP 2001237000A JP 2001237000 A JP2001237000 A JP 2001237000A JP 2003050203 A JP2003050203 A JP 2003050203A
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gas
gas component
interference
infrared
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JP2001237000A
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Katsutoshi Hirose
勝敏 広瀬
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分の共存下で、ガス成分(例えばCOとH
2 O)の濃度を正確に測定する。 【解決手段】 赤外線光源7から試料セル4中の測定ガ
スに照射され測定対象のCO、H2 Oにそれぞれ対応す
る定性用光学フィルタ8A、8Bを透過した赤外線量を
赤外線センサ8により検出する。H2 O濃度を検出する
際は、H2 O定性用光学フィルタ8Bの赤外線透過波長
領域の設定により、他のガス成分の干渉影響を受けない
ようにして、赤外線センサ9の出力からH2 O濃度を検
出する(21、22)。CO濃度を検出する際は、赤外線セ
ンサ9の出力からH2 Oの干渉分を含むCO濃度を検出
し(23)、H2 O濃度に基づいてH2 Oの干渉分を算出
し(24)、H2 Oの干渉分を含むCO濃度からH2 Oの
干渉分を減算補正して(25)、真のCO濃度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定ガスのガス組
成(成分濃度)を分析する非分散型赤外吸収式ガス分析
装置及び分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】混合ガス、特に水蒸気を含む混合ガスの
成分濃度を測定する装置としては、次のような従来例が
ある。 (1)特開平5−79980号 この従来例は、植物光合成における関係成分を測定する
ために、CO2 及び水分を同時に測定する装置であり、
分散型(赤外波長が分散している方式)のものである。
【0003】従来、水分共存化におけるCO2 測定装置
では、冷却器等により除湿してからCO2 を検出するの
が、一般的であった。この従来例は、除湿せずにCO2
と一緒に水分濃度を測定し、CO2 が水分により干渉影
響を受けることから、CO2については水分干渉影響補
正を行っている。ここでの補正は、試料中の圧力変動に
おける補正手段を特徴としており、これは赤外吸収のラ
ンバートベールの法則に基づき理論的な補正式を導き出
し、その補正手段として多項式に置換して演算してい
る。また、同様に温度変化についても温度補正を必要と
する構成である。
【0004】しかし、この従来例では、先ず、基本が分
散型のため高価で構造が複雑であることが欠点として挙
げられるが、性能の観点で言うと、CO2 について水分
干渉影響補正を行う際に、水分が不飽和状態のときには
基本となる水分の濃度を精度良く測定できないという欠
点を有している。これは、試料セル内において、水分が
常に飽和水蒸気分圧相当存在する条件であれば、温度補
正だけで水分濃度を理論的に求めることができるが、不
飽和水蒸気分圧相当の条件では、水分濃度補正の保証は
認められない。
【0005】すなわち、飽和水蒸気の場合、赤外吸収法
にて水分濃度を求める必要は全くなく、逆に不飽和水蒸
気分圧相当の試料条件の場合は、赤外吸収法にて濃度測
定をする必要があり、このときには温度と同時に絶対湿
度、もしくは相対湿度を知り、温度と湿度による補正を
行わせる必要がある。CO2 について水分干渉影響を正
しく補正するためには、基準となる水分濃度を正しく測
定することが重要であるが、この構成では水分濃度の正
確な測定ができないため、CO2 の水分による干渉影響
量が不正確になり、結果としてCO2 の濃度を精度良く
測定できないという問題点がある。
【0006】(2)特開平10−123052号 この従来例は、非分散赤外吸収分析計及びその干渉補正
方法に関するものであるが、水分濃度を直接検出する構
成となっていない。従って、水分濃度が濃い条件では試
料セル内で結露を起こし精度良い検出が困難であり、C
O、CO2 濃度の補正が正しくできないという問題点が
ある。別の言葉で言うと、この従来例は、試料中に存在
する水分濃度レベル(概略7%程度=温度40℃、相対
湿度100%のときの水分濃度に相当する濃度)が限界
と言える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例について、
問題点を整理すると、次のようになる。 (1)特開平5−79980号は、試料組成比を損なわ
ない構成であるが、基準としている試料中水分濃度が不
飽和水蒸気分圧相当のときは、正しく水分濃度が測定で
きず、これによりガス成分の濃度を正確に測定できな
い。
【0008】(2)特開平10−123052号は、水
分濃度がある特定条件以下(大気レベル)の場合にかぎ
り適用できる条件付きの方法であり、条件範囲外では除
湿を必要とするものである。このため、除湿により試料
中成分組成を損なうことになるなど、水分とガス成分と
の同時測定が極めて困難である。本発明は、これらの問
題点を解決し、水分の共存下でも、水分濃度の多少に関
わらず、測定ガス中のガス成分の濃度を正確に測定する
ことのできる非分散型赤外吸収式ガス分析装置及び分析
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1(又
は請求項10)の発明では、赤外線光源から試料セル中
の測定ガスに照射され測定ガス中の2つ以上のガス成分
にそれぞれ対応する定性用光学フィルタを透過した赤外
線量を赤外線センサにより検出し、該赤外線センサの出
力に基づいて前記ガス成分の濃度を測定する非分散型赤
外吸収式ガス分析装置(又は分析方法)において、前記
測定ガス中に少なくとも第1のガス成分と第2のガス成
分とが存在し、前記各定性用光学フィルタの赤外線透過
波長領域の設定により、前記第1のガス成分濃度に対応
する赤外線センサ出力が前記第2のガス成分濃度に対応
する干渉影響を受け、前記第2のガス成分濃度に対応す
る赤外線センサ出力が他のガス成分濃度による干渉影響
を実質的に受けない条件下において、前記第2のガス成
分濃度に対応する赤外線センサ出力に基づいて、前記第
1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力への前記
第2のガス成分濃度に対応する干渉分を算出する手段
(又はステップ)と、前記第1のガス成分濃度に対応す
る赤外線センサ出力を前記第2のガス成分濃度に対応す
る干渉分により補正する手段(又はステップ)とを有
し、前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃
度に対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて
算出することを特徴とする。
【0010】請求項2の発明では、前記第1のガス成分
はCOであり、前記第2のガス成分はH2 Oであること
を特徴とする。請求項3(又は請求項11)の発明で
は、赤外線光源から試料セル中の測定ガスに照射され測
定ガス中の3つ以上のガス成分にそれぞれ対応する定性
用光学フィルタを透過した赤外線量を赤外線センサによ
り検出し、該赤外線センサの出力に基づいて前記ガス成
分の濃度を測定する非分散型赤外吸収式ガス分析装置
(又は分析方法)において、前記測定ガス中に少なくと
も第1のガス成分と第2のガス成分と第3のガス成分と
が存在し、前記各定性用光学フィルタの赤外線透過波長
領域の設定により、前記第1のガス成分濃度に対応する
赤外線センサ出力が前記第2のガス成分濃度と前記第3
のガス成分濃度とに対応する干渉影響を受け、前記第2
のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力が他のガス
成分濃度による干渉影響を実質的に受けず、前記第3の
ガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力が前記第2の
ガス成分濃度に対応する干渉影響を受け、前記第1のガ
ス成分濃度による干渉影響を実質的に受けない条件下に
おいて、前記第2のガス成分濃度に対応する赤外線セン
サ出力に基づいて、前記第1及び第3のガス成分濃度に
対応する赤外線センサ出力への前記第2のガス成分濃度
に対応する干渉分をそれぞれ算出する手段(又はステッ
プ)と、前記第3のガス成分濃度に対応する赤外線セン
サ出力を前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分によ
り補正する手段(又はステップ)と、前記第3のガス成
分濃度に対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づ
いて、前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ
出力への前記第3のガス成分濃度に対応する干渉分を算
出する手段(又はステップ)と、前記第1のガス成分濃
度に対応する赤外線センサ出力を前記第2のガス成分濃
度に対応する干渉分と前記第3のガス成分濃度に対応す
る干渉分とにより補正する手段(又はステップ)とを有
し、前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃
度に対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて
算出することを特徴とする。
【0011】請求項4の発明では、前記第1のガス成分
はCOであり、前記第2のガス成分はH2 Oであり、前
記第3のガス成分はCO2 であることを特徴とする。請
求項2又は請求項4の場合、H2 O定性用光学フィルタ
の赤外線透過波長領域は、5.7〜6.1μmの範囲内
に設定することが望ましい(請求項5)。また、CO定
性用光学フィルタの赤外線透過波長領域は、4.5〜
4.6μmの範囲内に設定することが望ましい(請求項
6)。
【0012】請求項7の発明では、前記赤外線光源、前
記試料セル及び前記赤外線センサは、測定対象の複数の
ガス成分について共通に設けられる一方、前記定性用光
学フィルタは、測定対象の複数のガス成分のそれぞれに
対応して複数設けられ、いずれか1つが赤外線の光路中
に位置するように連続的に切換える切換装置を有し、こ
の切換えに同期して前記赤外線センサから各ガス成分に
ついての赤外線量を検出することを特徴とする。
【0013】請求項8の発明では、前記赤外線光源、前
記試料セル、前記定性用光学フィルタ及び前記赤外線セ
ンサは、測定対象の複数のガス成分のそれぞれに対応し
て複数設けられ、前記各試料セルに同じ測定ガスを個別
に導入することを特徴とする。請求項9の発明では、前
記各試料セルに導入される測定ガスの導入状態を検出す
る手段を有し、導入の時間差により、前記各赤外線セン
サからの赤外線量の検出タイミングを調整することを特
徴とする。
【0014】
【発明の効果】請求項1(又は請求項10)及び請求項
2の発明によれば、各定性用光学フィルタの赤外線透過
波長領域の設定により、他のガス成分の干渉影響を受け
ない第2のガス成分(例えばH2 O)について、その真
の濃度を測定でき、更に、これに基づいて、第1のガス
成分(例えばCO)への干渉分を算出して補正すること
で、第1のガス成分(例えばCO)の濃度を正確に測定
することが可能となる。
【0015】これにより、水分の共存下でも、除湿する
ことなく、すなわち測定ガス中の成分の組成比を損なう
ことなく、測定ガス中のガス成分の濃度を正確に測定可
能となる。また、第2のガス成分(例えばH2 O)の濃
度を第1のガス成分(例えばCO)への干渉分に変換す
る手段を備えていればよく、簡単な演算で精度良く測定
可能となる。
【0016】尚、H2 OとCOとの共存下でのCO濃度
の測定のみならず、H2 OとCO2、H2 OとNH3
2 OとN2 Oなどの共存下でも、同様の方式で、H2
O濃度と共に、CO2 濃度、NH3 濃度、N2 O濃度な
どを測定可能であることは言うまでもない、請求項3
(又は請求項11)及び請求項4の発明によれば、第1
のガス成分(例えばCO)が第2のガス成分(例えばH
2 O)以外の第3のガス成分(例えばCO2 )の干渉影
響を受けるときは、第3のガス成分(例えばCO2 )の
濃度を同様に測定し、これに基づいて、第3のガス成分
(例えばCO2 )による第1のガス成分(例えばCO)
への干渉分についても算出して補正することで、第1の
ガス成分(例えばCO)の濃度を正確に測定することが
可能となる。
【0017】ここで、第2のガス成分をH2 Oとする場
合、請求項5の発明のように、H2O定性用光学フィル
タの赤外線透過波長領域を、5.7〜6.1μmの範囲
内に設定することで、考え得る他の共存ガス成分の干渉
影響を受けないようにすることができ、補正の前提とな
るH2 O濃度を正確に測定可能となる。また、第1のガ
ス成分をCOとする場合、請求項6の発明のように、C
O定性用光学フィルタの赤外線透過波長領域を、4.5
〜4.6μmの範囲内に設定することで、H2 Oの干渉
影響を大幅に少なくすることができ、干渉分の補正の負
担を少なくすることができるので、より正確にCO濃度
を測定可能となる。
【0018】請求項7の発明によれば、定性用光学フィ
ルタ以外を共通化することで、試料セル内に導入される
測定ガスの同一性を担保でき、定性用光学フィルタは連
続的に切換え、この切換えに同期して赤外線センサから
各ガス成分についての赤外線量を検出することで、装置
構成を簡素化できると共に、短時間での切換えにより測
定タイミングの同一性を確保することができる。
【0019】請求項8の発明によれば、試料セル等を個
別に設けることで、各ガス成分の測定を最適に行うため
にセル長などを個別最適化することが可能となる。請求
項9の発明によれば、試料セル等を個別に設けた場合
に、各試料セルに導入される測定ガスの導入状態を検出
し、導入の時間差により、各赤外線センサからの赤外線
量の検出タイミングを調整することで、各試料セル間に
て同時性のある測定データを取得できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。先ず本発明の第1実施形態につい
て説明する。本実施形態では、測定ガス(例えば内燃機
関の排気ガスや燃料電池での燃料ガス)中に、少なくと
も、第1のガス成分としてのCOと、第2のガス成分と
してのH2 Oとが共存する場合に、H 2 O濃度と共に、
CO濃度を測定する。
【0021】図1は、第1実施形態での非分散型赤外吸
収式ガス分析装置のシステム図である。試料管1を流れ
る測定ガスの一部が試料導入管2によりサンプリングさ
れ、試料中のカーボンミストを除去するミストフィルタ
3を経て、試料セル4内に導入される。また、試料セル
4につながる排出管5には試料サンプリングするために
ポンプ6が設けられている。尚、試料セル4及びこれへ
の試料導入管2等は、測定ガス中のH2 Oが結露しない
温度に設定されている。
【0022】試料セル4の一端側には、試料セル4内の
測定ガスに赤外線を照射する赤外線光源7が配置され、
他端側には、CO定性用光学フィルタ8A又はH2 O定
性用光学フィルタ8Bを介して、赤外線センサ9が配置
されている。CO定性用光学フィルタ8A及びH2 O定
性用光学フィルタ8Bは、切換装置としての、モータ1
0により回転駆動される赤外断続チョッパ11上に、図
2に示すように、180度間隔で配置してある。また、
赤外断続チョッパ11の回転位置を検出するため、位置
認識センサ12が設けられている。
【0023】ここにおいて、赤外線光源7から照射され
た赤外線は、試料セル4内の測定ガス中の2元素分子で
あるCO及びH2 Oにより、その一部が吸収される。す
なわち、図10にCO及びH2 Oの赤外吸収波長特性
(波長−吸光度特性)を示すように、この特性に従っ
て、それぞれ特定波長の赤外線が、CO濃度及びH2
濃度に応じた量、吸収される。
【0024】このような吸収作用を受けた後、残りの赤
外線は試料セル4の反対側に配置されたCO定性用光学
フィルタ8A又はH2 O定性用光学フィルタ8Bを経
て、赤外線センサ9に達する。このとき、赤外断続チョ
ッパ11を連続的に回転させて、測定ガスの同一性が損
なわれないような短い時間間隔(例えばmsオーダー)
で、CO定性用光学フィルタ8Aと、H2 O定性用フィ
ルタ8Bとを切換えることで、CO定性用光学フィルタ
8Aが光路中にある場合は、これを透過した赤外線量が
赤外線センサ9により検出される。
【0025】ここで、CO定性用光学フィルタ8Aは、
その透過波長領域を、図10に示すように、COの吸光
度が大きく、H2 Oの吸光度が比較的小さい波長領域、
具体的には、4.5〜4.6μmの範囲に選定されてい
る。この範囲は、H2 Oの干渉影響が小さいので、干渉
分の補正の負担を低減できる。また、H2 O定性用光学
フィルタ8Bが光路中にある場合は、これを透過した赤
外線量が赤外線センサ9により検出される。
【0026】ここで、H2 O定性用光学フィルタ8B
は、その透過波長領域を、図10に示すように、H2
の吸光度が大きく、COの吸光度が実質的に0である波
長領域、具体的には、5.7〜6.1μmの範囲に選定
されている。この範囲は、考え得る範囲において他のあ
らゆる共存ガスの干渉影響を受けることがないので、極
めて好適である。
【0027】従って、赤外線センサ9の出力と、位置認
識センサ12の信号とを、成分特定処理回路20に入力
することで、この成分特定処理回路20にて、H2 O定
性用光学フィルタ8Bが光路中にあるときの赤外線セン
サ9の出力を、H2 O検出回路21に送ることで、H2
O濃度検出信号を得ることができ、このH2 O検出回路
21の出力であるH2 O濃度検出信号をそのまま用い
て、H2 O濃度出力回路22より、正確なH2 O濃度を
出力することができる。
【0028】尚、赤外線センサ9に入力される赤外線量
と、成分濃度とは、逆比例の関係にあり、最終的に成分
濃度を算出するまでに、変換する必要があるが、ここで
は、説明の便宜のため、赤外線センサ9の出力に基づく
2 O検出回路21等の出力(H2 O濃度検出信号等)
は成分濃度に比例するものとして説明する。一方、成分
特定処理回路20にて、CO定性用光学フィルタ8Aが
光路中にあるときの赤外線センサ9の出力を、CO+干
渉検出回路23に送ることで、干渉分を含むCO濃度検
出信号を得ることができる。
【0029】すなわち、図10の特性からわかるよう
に、H2 Oについては、その定性用光学フィルタ8Bの
透過波長領域の設定により、H2 O濃度検出信号は他の
ガス成分(CO等)の干渉影響を受けないが、COにつ
いては、その定性用光学フィルタ8Aの透過波長領域を
いかに設定しても、H2 Oの赤外吸収波長領域がワイド
レンジであるため、CO濃度検出信号はH2 Oの干渉影
響を受ける。
【0030】従って、CO定性用光学フィルタ8Aが光
路中にあるときの赤外線センサ9の出力は、CO濃度分
のみならずH2 Oによる干渉分を含んでおり、検出回路
23は、CO濃度+干渉分を検出することになる。この
ため、検出回路23をCO+干渉検出回路と称してい
る。従って、正確なCO濃度の検出のためには、CO+
干渉検出回路23の出力から、H2 Oによる干渉分を除
去する必要がある。
【0031】このため、干渉分算出回路24と干渉補正
回路25とを設けている。干渉分算出回路24は、H2
O検出回路21からのH2 O濃度検出信号を入力し、こ
のH2 O濃度検出信号から、予め実験により求めた変換
テーブルを参照するなどして、CO濃度検出信号へのH
2 Oによる干渉分を算出する。干渉補正回路25は、C
O+干渉検出回路23からのH2 Oによる干渉分を含む
CO濃度検出信号と、干渉分算出回路24により算出さ
れたCO濃度検出信号へのH2 Oによる干渉分とを入力
し、CO濃度検出信号から、H2 Oによる干渉分を減算
補正することで、補正後CO濃度検出信号を求める。
【0032】これにより、干渉補正回路25の出力であ
る補正後CO濃度検出信号に基づき、CO濃度出力回路
26より、正確なCO濃度を出力することができる。次
に上記の処理の様子を図3により説明する。図3(a)
は、H2 O定性用光学フィルタ8Bによる赤外線透過の
模様を示している。H2 O定性用光学フィルタ8Bは、
試料中成分組成のうち、測定対象であるH2 O以外の他
のガス成分の干渉影響を受けないように透過波長領域を
選定できるので、H2 Oのみの吸収作用を受けた赤外線
を透過させ、これを検出することで、H2 O濃度にのみ
依存するH2 O濃度検出信号を得ることができることを
示している。
【0033】図3(b)は、CO定性用光学フィルタ8
Aによる赤外線透過の模様を示している。CO定性用光
学フィルタ8Aは、透過波長領域の選定にかかわらず、
試料中成分組成のうち、測定対象であるCOの他、一部
のH2 Oの吸収作用を受けた赤外線を透過させることか
ら、これにより得られるCO濃度検出信号は、CO濃度
分と、H2 Oの干渉分との合算値であることを示してい
る。また、H2 O濃度よりCO濃度へのH2 Oの干渉分
を算出できるので、CO濃度検出信号よりH2Oの干渉
分を減算補正することにより、真のCO濃度を測定でき
ることを示している。
【0034】次に本発明の第2実施形態について説明す
る。本実施形態では、測定ガス中に、少なくとも、第1
のガス成分としてのCOと、第2のガス成分としてのH
2 Oと、第3ガス成分としてのCO2 とが共存する場合
に、H2 O濃度及びCO2 濃度と共に、CO濃度を測定
する。この場合、図1のシステムのうち、検出部の構成
で異なるのは、モータ10により回転駆動される赤外断
続チョッパ11上に、図4に示すように、120度間隔
で、CO定性用光学フィルタ8A、H2 O定性用光学フ
ィルタ8B及びCO2定性用光学フィルタ8Cを配置し
てある点である。
【0035】ここで、CO定性用光学フィルタ8A、H
2 O定性用光学フィルタ8B及びCO2 定性用光学フィ
ルタ8Cは、それぞれの透過波長領域を図10に示すよ
うに選定されている。従って、H2 Oについての赤外線
センサ9の出力は他のガス成分の干渉影響を受けない。
CO2 についての赤外線センサ9の出力はH2 Oによる
干渉影響を受けるが、COによる干渉影響は受けない。
COについての赤外線センサ9の出力はH2 OとCO2
との両方の干渉影響を受けることになる。
【0036】従って、この場合は、図1のシステムの信
号処理回路の部分を図5に示すように構成する。H2
濃度の検出方法及びその構成(21、22)について
は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
成分特定処理回路20にて、CO2 定性用光学フィルタ
8Cが光路中にあるときの赤外線センサ9の出力を、C
2 +干渉検出回路27に送ることで、H2 Oの干渉分
を含むCO2 濃度検出信号を得ることができるが、CO
2 +干渉検出回路27の出力であるCO2 濃度検出信号
は、CO2 濃度分のみならずH2 Oによる干渉分を含ん
でいるので、正確なCO2 濃度の検出のためには、CO
2 +干渉検出回路27の出力から、H2 Oによる干渉分
を除去する必要がある。
【0037】このため、干渉分算出回路28と干渉補正
回路29とを設けている。干渉分算出回路28は、H2
O検出回路21からのH2 O濃度検出信号を入力し、こ
のH2 O濃度検出信号から、予め実験により求めた変換
テーブルを参照するなどして、CO2 濃度検出信号への
2 Oによる干渉分を算出する。干渉補正回路29は、
CO2 +干渉検出回路27からのH2 Oによる干渉分を
含むCO2 濃度検出信号と、干渉分算出回路28により
算出されたCO2 濃度検出信号へのH2 Oによる干渉分
とを入力し、CO2 濃度検出信号から、H2 Oによる干
渉分を減算補正することで、補正後CO2 濃度検出信号
を求める。
【0038】これにより、干渉補正回路29の出力であ
る補正後CO2 濃度検出信号に基づき、CO2 濃度出力
回路30より、正確なCO2 濃度を出力できる。一方、
成分特定処理回路20にて、CO定性用光学フィルタ8
Aが光路中にあるときの赤外線センサ9の出力を、CO
+干渉検出回路23に送ることで、H2O及びCO2
干渉分を含むCO濃度検出信号を得ることができるが、
CO+干渉検出回路23の出力であるCO濃度検出信号
は、CO濃度分のみならずH2 O及びCO2 による干渉
分を含んでいるので、正確なCO濃度の検出のために
は、CO+干渉検出回路23の出力から、H2 O及びC
2 による干渉分を除去する必要がある。
【0039】このため、干渉分算出回路24、31と干
渉補正回路32とを設けている。干渉分算出回路24
は、第1実施形態と同じもので、H2 O検出回路21か
らのH2 O濃度検出信号を入力し、このH2 O濃度検出
信号から、予め実験により求めた変換テーブルを参照す
るなどして、CO濃度検出信号へのH2 Oによる干渉分
を算出する。
【0040】干渉分算出回路31は、前記干渉補正回路
29からの補正後CO2 濃度検出信号を入力し、この補
正後CO2 濃度検出信号から、予め実験により求めた変
換テーブルを参照するなどして、CO濃度検出信号への
CO2 による干渉分を算出する。干渉補正回路32は、
CO+干渉検出回路23からのH2 OとCO2 とによる
干渉分を含むCO濃度検出信号と、干渉分算出回路24
により算出されたCO濃度検出信号へのH2 Oによる干
渉分と、干渉分算出回路31により算出されたCO濃度
検出信号へのCO2 による干渉分とを入力し、CO濃度
検出信号から、H 2 Oによる干渉分及びCO2 による干
渉分を減算補正することで、補正後CO濃度検出信号を
求める。
【0041】これにより、干渉補正回路32の出力であ
る補正後CO濃度検出信号に基づき、CO濃度出力回路
26より、正確なCO濃度を出力できる。図6は上記処
理の様子を示したものである。図6(a)は、CO2
性用光学フィルタ8Cを用いた場合、これにより得られ
るCO2 濃度検出信号は、CO2 濃度分と、H2 Oの干
渉分との合算値であることを示している。また、H2
濃度(単独で検出可能)よりCO2 濃度へのH 2 Oの干
渉分を算出できるので、CO2 濃度検出信号よりH2
の干渉分を減算補正することにより、真のCO2 濃度を
測定できることを示している。
【0042】図6(b)は、CO定性用フィルタ8Aを
用いた場合、これにより得られるCO濃度検出信号は、
CO濃度分と、H2 Oの干渉分と、CO2 の干渉分との
合算値であることを示している。また、H2 O濃度(単
独で検出可能)よりCO濃度へのH2 Oの干渉分を算出
でき、同様にCO2 濃度(補正により検出可能)よりC
O濃度へのCO2 の干渉分を算出できるので、CO濃度
検出信号よりH2 O及びCO2 の干渉分を減算補正する
ことにより、真のCO濃度を測定できることを示してい
る。
【0043】次に本発明の第3実施形態について説明す
る。本実施形態では、測定ガス中に、COと、H2
と、CO2 と、NH3 と、N2 Oとが共存する場合に、
これらの各濃度を測定する。この場合、図1のシステム
のうち、検出部の構成で異なるのは、モータ10により
回転駆動される赤外断続チョッパ11上に、図7に示す
ように、72度間隔で、CO定性用光学フィルタ8A、
2 O定性用光学フィルタ8B、CO2 定性用光学フィ
ルタ8C、NH3 定性用光学フィルタ8D、N2 O定性
用光学フィルタ8Eを配置してある点である。
【0044】ここで、CO定性用光学フィルタ8A、H
2 O定性用光学フィルタ8B、CO 2 定性用光学フィル
タ8C、NH3 定性用光学フィルタ8D、N2 O定性用
光学フィルタ8Eは、それぞれの透過波長領域を図10
に示すように選定されている。従って、NH3 について
の赤外線センサ9の出力はH2 Oによる干渉影響を受け
るが、これ以外のガス成分による干渉影響は受けない。
2 Oについての赤外線センサ9の出力もH2 Oによる
干渉影響を受けるが、これ以外のガス成分による干渉影
響は受けない。
【0045】従って、この場合は、図1のシステムの信
号処理回路の部分を図8に示すように構成する。H2
濃度、CO2 濃度及びCO濃度の検出方法及びその構成
(21〜32)については、第2実施形態と同一である
ので、説明を省略する。NH3 の検出方法及び構成につ
いては 第1実施形態でのCOの検出又は第2実施形態
でのCO2 の検出と同様であり、成分特定処理回路20
にて、NH3 定性用光学フィルタ8Dが光路中にあると
きの赤外線センサ9の出力を、NH3 +干渉検出回路3
3に送ることで、H2 Oの干渉分を含むNH3 濃度検出
信号が得られるので、NH3 濃度検出信号へのH2 Oに
よる干渉分を算出する干渉分補正回路34と、NH3
度検出信号からH2 Oによる干渉分を減算補正する干渉
補正回路35とを設けて、干渉補正回路35の出力であ
る補正後NH3 濃度検出信号に基づき、NH3 濃度出力
回路36より、正確なNH3 濃度を出力できるようにし
ている。
【0046】N2 Oの検出方法及び構成についても 上
記NH3 の検出と同様であり、成分特定処理回路20に
て、N2 O定性用光学フィルタ8Eが光路中にあるとき
の赤外線センサ9の出力を、N2 O+干渉検出回路37
に送ることで、H2 Oの干渉分を含むN2 O濃度検出信
号が得られるので、N2 O濃度検出信号へのH2 Oによ
る干渉分を算出する干渉分補正回路38と、N2 O濃度
検出信号からH2 Oによる干渉分を減算補正する干渉補
正回路39とを設けて、干渉補正回路39の出力である
補正後N2 O濃度検出信号に基づき、N2 O濃度出力回
路40より、正確なN2 O濃度を出力できるようにして
いる。
【0047】次に本発明の第4実施形態について図9に
基づいて説明する。前記第1〜第3実施形態では、赤外
線光源7、試料セル4及び赤外線センサ9は、測定対象
の複数のガス成分について共通に設けられる一方、定性
用光学フィルタ8A〜が測定対象の複数のガス成分のそ
れぞれに対応して複数設けられ、いずれか1つが赤外線
の光路に位置するように連続的に切換える切換装置を有
し、切換えに同期して赤外線センサ9から各ガス成分に
ついての赤外線量を検出している。
【0048】これに対し、この第4実施形態では、各ガ
ス成分の測定を最適に行うためにセル長を個別最適化す
るなどの理由で、赤外線光源7、試料セル4、定性用光
学フィルタ8(8A〜8C)及び赤外線センサ9から構
成される検出セル部100が、測定対象の複数のガス成
分(ここではCO、H2 O、CO2 )のそれぞれに対応
して複数設けられる(CO検出セル部100A、H2
検出セル部100B、CO2 検出セル部100C)。
【0049】そして、試料管1を流れる測定ガスの一部
が試料導入管2によりサンプリングされ、試料中のカー
ボンミストを除去するミストフィルタ3を経て、吸引ポ
ンプ101により、CO検出セル部100A、H2 O検
出セル部100B、CO2 検出セル部100Cの各試料
セル内に導入される。そして、検出セル部100A〜1
00Cの各赤外線センサの出力をAD変換器102A〜
102Cを介して演算処理回路(CPU)103に入力
し、この演算処理回路103にて、前述の方法(この場
合は第2実施形態で説明した方法)で、CO濃度、H2
O濃度、CO2 濃度を演算し、DA変換器104A〜1
04Cを介して出力する。
【0050】但し、このように各ガス成分の測定を最適
に行うためにセル長を個別最適化するなどの理由で、各
ガス成分の検出セル部を個別に設ける場合は、検出信号
を同期させる必要がある。このため、各検出セル部(各
試料セル)に導入される測定ガスの導入状態を検出し、
導入の時間差により、各赤外線センサからの赤外線量の
検出タイミングを調整するようにしており、特に本実施
形態では、そのセンサとして圧力センサを用いている。
【0051】すなわち、試料管1からサンプリングする
入口部での圧力を検出する入口圧センサ105、各検出
セル部100A〜100C内部の圧力を検出する内圧セ
ンサ106A〜106Cを設け、測定スタート信号スイ
ッチ107をONして、ポンプ101が測定ガスを吸引
すると、入口圧センサ105は負圧方向に、各内圧セン
サ106A〜106Cは順次正圧方向に変化することか
ら、このときの内圧信号の変化の時間差を求め、時間タ
イミング同期処理回路108により、各赤外線センサか
らの赤外線量の検出タイミングを調整することで、同時
性を確保している。
【0052】これにより、検出セル部を個別に設定した
場合でも干渉影響の補正を精度良く実現することができ
る。尚、ここでは、測定ガスの導入状態の検出のため、
圧力センサを用いたが、温度センサを用いて、温度変化
の時間差を求めるようにしてもよい。以上、説明したよ
うに、本発明の非分散型赤外吸収式ガス分析装置及び分
析方法によれば、測定ガス中に含まれる水蒸気(H
2 O)の状態如何に関わらず、また水分濃度の多少に関
わらず、水分とガス成分とを精度良く同時測定すること
が可能となる。
【0053】尚、以上の実施形態は、説明のしやすさの
観点で好適な例を示したものであり、本発明において多
くの変形、変更が可能であるが、特許請求の範囲内にお
いて実施することができるものであることは理解される
べきである。例えば、第1のガス成分についてはCO又
はCO2 などとして、第2のガス成分についてはH2
として説明しているが、これは説明のわかりやすさを主
眼に例として述べたものであり、これらに特別に限定す
るものではない。
【0054】また、以上の本実施形態では、シングルセ
ル方式であるため、実際の測定に先立って、基準ゼロガ
ス(N2 などの不活性ガス)を流して、ゼロ調整を行
い、また、校正スパンガス(既知の成分濃度のガス)を
流して、特性を検証するが、一方のセルに基準ゼロガス
又は校正スパンガスを流し、他方のセルに測定ガスを流
すいわゆるデュアルセル方式としてもよいことは言うま
でもない。
【0055】更に、定性用光学フィルタの切換装置とし
て、回転式のチョッパを用いているが、回転式とせず
に、光路上にフィルタを介挿する方式であっても成り立
つことは言うまでもないし、試料吸引用のポンプの有無
や位置などに影響されないことも言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示すガス分析装置の
システム図
【図2】 第1実施形態での赤外断続チョッパ上の定性
用光学フィルタの配置図
【図3】 第1実施形態でのH2 O定性用光学フィルタ
によるH2 O濃度検出、及びCO定性用光学フィルタに
よるCO濃度検出・補正の様子を示す図
【図4】 第2実施形態での赤外断続チョッパ上の定性
用光学フィルタの配置図
【図5】 第2実施形態での信号処理回路を示す図
【図6】 第2実施形態でのCO2 定性用光学フィルタ
によるCO2 濃度検出・補正、及びCO定性用光学フィ
ルタによるCO濃度検出・補正の様子を示す図
【図7】 第3実施形態での赤外断続チョッパ上の定性
用光学フィルタの配置図
【図8】 第3実施形態での信号処理回路を示す図
【図9】 第4実施形態でのガス分析装置のシステム図
【図10】 各種ガス成分の赤外吸収波長特性と定性用
光学フィルタの透過波長領域とを示す図
【符号の説明】
1 試料管 2 試料導入管 3 ミストフィルタ 4 試料セル 5 排出管 6 ポンプ 7 赤外線光源 8A CO定性用光学フィルタ 8B H2 O定性用光学フィルタ 8C CO2 定性用光学フィルタ 8D NH3 定性用光学フィルタ 8E N2 O定性用光学フィルタ 9 赤外線センサ 10 モータ 11 赤外断続チョッパ 12 位置認識センサ 20 成分特定処理回路 21 H2 O検出回路 22 H2 O濃度出力回路 23 CO+干渉検出回路 24 干渉分算出回路 25 干渉補正回路 26 CO濃度出力回路 27 CO2 +干渉検出回路 28 干渉分算出回路 29 干渉補正回路 30 CO2 濃度出力回路 31 干渉分算出回路 32 干渉補正回路 33 NH3 +干渉検出回路 34 干渉分算出回路 35 干渉補正回路 36 NH3 濃度出力回路 37 N2 O+干渉検出回路 38 干渉分算出回路 39 干渉補正回路 40 N2 O濃度出力回路 100A〜10C 検出セル部 101 吸引ポンプ 102A〜102C AD変換器 103 演算処理回路(CPU) 104A〜104C DA変換器 105 入口圧センサ 106A〜106C 内圧センサ 107 測定スタート信号スイッチ 108 時間タイミング同期処理回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤外線光源から試料セル中の測定ガスに照
    射され測定ガス中の2つ以上のガス成分にそれぞれ対応
    する定性用光学フィルタを透過した赤外線量を赤外線セ
    ンサにより検出し、該赤外線センサの出力に基づいて前
    記ガス成分の濃度を測定する非分散型赤外吸収式ガス分
    析装置において、 前記測定ガス中に少なくとも第1のガス成分と第2のガ
    ス成分とが存在し、前記各定性用光学フィルタの赤外線
    透過波長領域の設定により、前記第1のガス成分濃度に
    対応する赤外線センサ出力が前記第2のガス成分濃度に
    対応する干渉影響を受け、前記第2のガス成分濃度に対
    応する赤外線センサ出力が他のガス成分濃度による干渉
    影響を実質的に受けない条件下において、 前記第2のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力に
    基づいて、前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線セ
    ンサ出力への前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分
    を算出する手段と、 前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分により補正す
    る手段とを有し、 前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃度に
    対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて算出
    することを特徴とする非分散型赤外吸収式ガス分析装
    置。
  2. 【請求項2】前記第1のガス成分はCOであり、前記第
    2のガス成分はH2 Oであることを特徴とする請求項1
    記載の非分散型赤外吸収式ガス分析装置。
  3. 【請求項3】赤外線光源から試料セル中の測定ガスに照
    射され測定ガス中の3つ以上のガス成分にそれぞれ対応
    する定性用光学フィルタを透過した赤外線量を赤外線セ
    ンサにより検出し、該赤外線センサの出力に基づいて前
    記ガス成分の濃度を測定する非分散型赤外吸収式ガス分
    析装置において、 前記測定ガス中に少なくとも第1のガス成分と第2のガ
    ス成分と第3のガス成分とが存在し、前記各定性用光学
    フィルタの赤外線透過波長領域の設定により、前記第1
    のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力が前記第2
    のガス成分濃度と前記第3のガス成分濃度とに対応する
    干渉影響を受け、前記第2のガス成分濃度に対応する赤
    外線センサ出力が他のガス成分濃度による干渉影響を実
    質的に受けず、前記第3のガス成分濃度に対応する赤外
    線センサ出力が前記第2のガス成分濃度に対応する干渉
    影響を受け、前記第1のガス成分濃度による干渉影響を
    実質的に受けない条件下において 前記第2のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力に
    基づいて、前記第1及び第3のガス成分濃度に対応する
    赤外線センサ出力への前記第2のガス成分濃度に対応す
    る干渉分をそれぞれ算出する手段と、 前記第3のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分により補正す
    る手段と、 前記第3のガス成分濃度に対応する前記補正後の赤外線
    センサ出力に基づいて、前記第1のガス成分濃度に対応
    する赤外線センサ出力への前記第3のガス成分濃度に対
    応する干渉分を算出する手段と、 前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分と前記第3の
    ガス成分濃度に対応する干渉分とにより補正する手段と
    を有し、 前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃度に
    対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて算出
    することを特徴とする非分散型赤外吸収式ガス分析装
    置。
  4. 【請求項4】前記第1のガス成分はCOであり、前記第
    2のガス成分はH2 Oであり、前記第3のガス成分はC
    2 であることを特徴とする請求項3記載の非分散型赤
    外吸収式ガス分析装置。
  5. 【請求項5】H2 O定性用光学フィルタの赤外線透過波
    長領域は、5.7〜6.1μmの範囲内に設定すること
    を特徴とする請求項2又は請求項4記載の非分散型赤外
    吸収式ガス分析装置。
  6. 【請求項6】CO定性用光学フィルタの赤外線透過波長
    領域は、4.5〜4.6μmの範囲内に設定することを
    特徴とする請求項2、請求項4、請求項5のいずれか1
    つに記載の非分散型赤外吸収式ガス分析装置。
  7. 【請求項7】前記赤外線光源、前記試料セル及び前記赤
    外線センサは、測定対象の複数のガス成分について共通
    に設けられる一方、前記定性用光学フィルタは、測定対
    象の複数のガス成分のそれぞれに対応して複数設けら
    れ、いずれか1つが赤外線の光路中に位置するように連
    続的に切換える切換装置を有し、この切換えに同期して
    前記赤外線センサから各ガス成分についての赤外線量を
    検出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれ
    か1つに記載の非分散型赤外吸収式ガス分析装置。
  8. 【請求項8】前記赤外線光源、前記試料セル、前記定性
    用光学フィルタ及び前記赤外線センサは、測定対象の複
    数のガス成分のそれぞれに対応して複数設けられ、前記
    各試料セルに同じ測定ガスを個別に導入することを特徴
    とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の非分
    散型赤外吸収式ガス分析装置。
  9. 【請求項9】前記各試料セルに導入される測定ガスの導
    入状態を検出する手段を有し、導入の時間差により、前
    記各赤外線センサからの赤外線量の検出タイミングを調
    整することを特徴とする請求項8記載の非分散型赤外吸
    収式ガス分析装置。
  10. 【請求項10】赤外線光源から試料セル中の測定ガスに
    照射され測定ガス中の2つ以上のガス成分にそれぞれ対
    応する定性用光学フィルタを透過した赤外線量を赤外線
    センサにより検出し、該赤外線センサの出力に基づいて
    前記ガス成分の濃度を測定する非分散型赤外吸収式ガス
    分析方法において、 前記測定ガス中に少なくとも第1のガス成分と第2のガ
    ス成分とが存在し、前記各定性用光学フィルタの赤外線
    透過波長領域の設定により、前記第1のガス成分濃度に
    対応する赤外線センサ出力が前記第2のガス成分濃度に
    対応する干渉影響を受け、前記第2のガス成分濃度に対
    応する赤外線センサ出力が他のガス成分濃度による干渉
    影響を実質的に受けない条件下において、 前記第2のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力に
    基づいて、前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線セ
    ンサ出力への前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分
    を算出するステップと、 前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分により補正す
    るステップとを有し、 前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃度に
    対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて算出
    することを特徴とする非分散型赤外吸収式ガス分析方
    法。
  11. 【請求項11】赤外線光源から試料セル中の測定ガスに
    照射され測定ガス中の3つ以上のガス成分にそれぞれ対
    応する定性用光学フィルタを透過した赤外線量を赤外線
    センサにより検出し、該赤外線センサの出力に基づいて
    前記ガス成分の濃度を測定する非分散型赤外吸収式ガス
    分析方法において、 前記測定ガス中に少なくとも第1のガス成分と第2のガ
    ス成分と第3のガス成分とが存在し、前記各定性用光学
    フィルタの赤外線透過波長領域の設定により、前記第1
    のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力が前記第2
    のガス成分濃度と前記第3のガス成分濃度とに対応する
    干渉影響を受け、前記第2のガス成分濃度に対応する赤
    外線センサ出力が他のガス成分濃度による干渉影響を実
    質的に受けず、前記第3のガス成分濃度に対応する赤外
    線センサ出力が前記第2のガス成分濃度に対応する干渉
    影響を受け、前記第1のガス成分濃度による干渉影響を
    実質的に受けない条件下において、 前記第2のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力に
    基づいて、前記第1及び第3のガス成分濃度に対応する
    赤外線センサ出力への前記第2のガス成分濃度に対応す
    る干渉分をそれぞれ算出するステップと、 前記第3のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分により補正す
    るステップと、 前記第3のガス成分濃度に対応する前記補正後の赤外線
    センサ出力に基づいて、前記第1のガス成分濃度に対応
    する赤外線センサ出力への前記第3のガス成分濃度に対
    応する干渉分を算出するステップと、 前記第1のガス成分濃度に対応する赤外線センサ出力を
    前記第2のガス成分濃度に対応する干渉分と前記第3の
    ガス成分濃度に対応する干渉分とにより補正するステッ
    プとを有し、 前記第1のガス成分の濃度を前記第1のガス成分濃度に
    対応する前記補正後の赤外線センサ出力に基づいて算出
    することを特徴とする非分散型赤外吸収式ガス分析方
    法。
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