JP2003048453A - 車両用表示装置 - Google Patents

車両用表示装置

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JP2003048453A
JP2003048453A JP2001238321A JP2001238321A JP2003048453A JP 2003048453 A JP2003048453 A JP 2003048453A JP 2001238321 A JP2001238321 A JP 2001238321A JP 2001238321 A JP2001238321 A JP 2001238321A JP 2003048453 A JP2003048453 A JP 2003048453A
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Japan
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frequency
blinking
vehicle
display
display device
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JP2001238321A
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Satoru Hirose
悟 広瀬
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 わき見認識機能を有する車両用表示装置を提
供する。 【解決手段】 HUDユニット5が表示画像制御部41
で生成された画像データを用いて画像表示を行う。表示
された画像の画像光が運転席の前のフロントウインドシ
ールドに設置されたコンバイナ7で反射され、運転者の
アイポイント1に入射する。表示画像は、周波数制御部
42の制御で目の網膜中心位置付近の臨界融和周波数と
対応して点滅するようになっている。運転者が正面から
表示画像を見るときは、ちらつかずに見え、わき見をし
ているときには、ちらついて見えるから、わき見状態を
認識することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、運転者にわき見
状態を認識させる機能を有する車両用表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両用表示装置における表示画像の視認
状況を改善し、わき見運転を防止する研究が行われてい
る。例えば特開昭60−131328号公報に記載され
ている車両用表示装置では、車速やワーニング、カーナ
ビゲーションの経路誘導矢印などの運転情報を運転者の
中心視界に対して視線移動の少ない位置に表示する技術
が開示されている。このような装置を利用することで、
運転者が前方から目をそらすことなく、運転情報を確認
することができ、わき見運転を防止することができる。
しかし、このような装置では、ここで表示される運転情
報を確認するためのわき見運転を防止することができ
て、他の装置へのわき見を防止することができず、当然
わき見状態であることを認識させることもできない。
【0003】一方、安全装置として、ASV(ADVA
NCED SAFTY VEHICLE)等の車両に搭
載されている「わき見警報装置」がある。この装置は、
運転者の視線を計測してわき見状態を判断し、音声など
で警報を発するから、わき見状態を認識させることがで
きる。このような装置の例としては、例えば図6に示す
ように構成されたものが提供されている。
【0004】CCDカメラ9が運転者の顔面を撮像し、
運転者の顔面画像と車速や操舵角度などからなる車両信
号10でコントロールユニット11が居眠りかどうかを
解析する。合わせて、わき見をしているかどうかも解析
する。居眠りおよびわき見状態であると判断されると、
警報装置12は音やワーニング表示の警報を発令し、危
険な状態であることを運転者に知らせる。トンネル内や
夜間などCCDカメラ9が撮影できないような状況で
は、赤外線ランプ13が点灯し、照明を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、前者の場合は、わき見状態を認識させる機能
がないため、わき見運転を有効に防止することができな
い。一方、後者の場合は、わき見状態を検出するために
運転者の顔面画像が用いられ、画像処理で運転者の視線
を計測するようになっているので、カメラや画像情報を
処理するための画像処理装置が必要となる。
【0006】このため、装置が大掛かりで、車載する
ものとしてはサイズおよび重量が大きい。また、車載レ
イアウトの検討が困難になる。 カメラや画像処理装置が必要で、装置が高価になる。 赤外線ランプで照明を行うので、ランプが切れたり、
ランプの前方の障害物で赤外線照明が遮られると、撮影
できなくなり、わき見を検出できない状態が生じ信頼性
が低い。 使用者にとって、常に機械に監視されている状態下に
あり、心理的に悪い影響を与えることが考えられる。 カメラが用いられるので、光学系の汚れや位置ずれな
どに対処するためのメンテナンスが必要であるという問
題があった。本発明は、上記従来の問題点に鑑み、カメ
ラや高価な画像処理装置などを不要とし、表示画像を視
認するだけで、わき見状態を認識できる車両用表示装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、運転者に提供される運転情報を表示する表示
手段と、車両のフロントウインドシールドに設置され、
前記表示手段の表示画像を、フロントウインドシールド
前の前景と重ねて運転者の目に届くように光反射する光
偏向手段とを有する車両用表示装置において、前記表示
手段の表示画像は、目の網膜中心位置付近の臨界融和周
波数に対応した周波数で点滅または明滅し、運転者の中
心視付近ではちらつかず、周辺視ではちらついて見える
ように表示されているものとした。
【0008】請求項2記載の発明は、周波数制御手段を
設け、該周波数制御手段は、臨界融和周波数特性に基づ
いて、前記表示画像の点滅または明滅周波数を制御する
ものとした。
【0009】請求項3記載の発明は、前記周波数制御手
段が、車両の照明状況に応じて、前記表示画像の点滅ま
たは明滅周波数を補正するものとした。
【0010】請求項4記載の発明は、前記車両の照明状
況が、車室内の照度および前景輝度で表わされるものと
した。
【0011】請求項5記載の発明は、前記周波数制御手
段が、運転者の生体状態によって、前記表示画像の点滅
または明滅周波数を補正するものとした。
【0012】請求項6記載の発明は、前記生体状態が、
運転者の血圧、心拍、心拍のゆらぎ、体温、呼吸数、脳
波、バイオリズムの何れか1つまたは複数で表わされる
ものとした。
【0013】請求項7記載の発明は、前記表示画像の点
滅または明滅周波数を外部から調整可能な周波数調整手
段を設けたものとした。
【0014】請求項8記載の発明は、車両にはセンター
モニタが設置され、該センターモニタにおける表示画面
の切り替えと連動して、所定時間内で、前記表示画像が
点滅または明滅するものとするものとした。
【0015】請求項9記載の発明は、前記表示画像の点
滅または明滅周波数を、直流あるいは点滅または明滅に
観測されない120Hz以上の周波数に切り替えるモー
ド切り替え手段を設けたものとした。
【0016】請求項10記載の発明は、前記モード切り
替え手段が、運転状況に応じて、前記表示画像の点滅ま
たは明滅周波数を、直流あるいは点滅または明滅に観測
されない120Hz以上の周波数に切り替えるものとし
た。
【0017】請求項11記載の発明は、前記運転状況
が、交差点、道路曲率、ステアリングの操作角度、ウイ
ンカーの設定状態で表わされるものとした。
【0018】請求項12記載の発明は、前記表示画像の
輝度を制御可能とするものとした。
【0019】請求項13記載の発明は、前記表示手段に
おける表示画面の切り替えを、前記センターモニタでの
表示画面の切り替えより、先に行うものとした。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、フロントウイ
ンドシールド前の前景と重ねて表示された表示画像は、
網膜の中心位置付近の臨界融和周波数と対応した周波数
で点滅または明滅するから、運転者が前方を見ていると
きに、表示画像が運転者の中心視付近で視認され、ちら
つかない画像となる。わき見をしたときには、表示画像
が周辺視領域で視認されるから、ちらついている画像と
なり、運転者にソフトにわき見をしていることを認識さ
せることができる。また、この視認効果の違いで、視線
が前方に誘導され、常に前方を見るような環境が提供さ
れ、意識することなく、わき見運転の発生が防止され
る。
【0021】臨界融和周波数は、照明や観察者の身体状
況によって変化する。請求項2記載の発明では、この臨
界融和周波数特性に応じて、表示画像の点滅または明滅
周波数を制御するから、利用できる範囲が広がる。
【0022】請求項3記載の発明では、車両の照明状況
に応じて、表示画像の点滅または明滅周波数を補正する
から、照明状況を問わず、例えばトンネル内や夜間など
でも、最適な周波数で点滅または明滅する表示画像を提
供することができる。
【0023】請求項4記載の発明では、車両の照明状況
が、車室内の照度および前景輝度で表わされるので、例
えば車載装置として、オートライトシステムなどに用い
られる照度センサとオートエアコンシステムなどに用い
られる日照センサの検出値を利用することができ、装置
が安価になる。
【0024】請求項5記載の発明では、運転者の生体状
況によって、表示画像の点滅または明滅周波数を補正す
るから、運転者の生体状況を問わず、最適な周波数で点
滅または明滅する表示画像を提供することができる。
【0025】請求項6記載の発明では、生体状況が運転
者の血圧、心拍、心拍のゆらぎ、体温、呼吸数、脳波、
バイオリズムの何れか1つまたは複数で表わされるの
で、それらを検出するセンサの検出値を用いて、点滅ま
たは明滅周波数を補正することができる。
【0026】請求項7記載の発明では、表示画像の点滅
または明滅周波数を外部から調整することができるか
ら、個人の臨界融和周波数特性や好みに応じて調整する
ことができ、また、例えば常に点滅して見えるようなモ
ードを運転者自身で設定することも可能になる。
【0027】請求項8記載の発明では、車両にセンター
モニタが設置され、該センターモニタにおける表示画面
の切り替えと連動して、所定時間内で、前記表示画像が
点滅または明滅するから、視線がセンターモニタへ誘導
されやすい状況下で表示画像が点滅または明滅し、使用
場面を限定することができる。
【0028】請求項9記載の発明では、表示画像の点滅
または明滅周波数を、直流あるいは点滅または明滅に観
測されない120Hz以上の周波数に切り替えるモード
切り替え手段を設けたことにより、必要に応じて、わき
見認識機能を停止することができる。
【0029】請求項10記載の発明では、モード切り替
え手段が運転状況に応じて、表示画像の点滅または明滅
周波数を、直流あるいは点滅または明滅に観測されない
120Hz以上の周波数に切り替えるから、例えば視線
を大きく移動する必要がある運転状況では、表示画像が
点滅または明滅せず、運転者が表示に気を取られること
なく運転に専念することができる。
【0030】請求項11記載の発明では、運転状況が、
交差点、道路曲率、ステアリングの操作角度、ウインカ
ーの設定状態で表わされるから、例えばカーナビゲーシ
ョンと車両制御系の信号を利用して運転状況を判断する
ことができる。
【0031】臨界融和周波数は視標輝度によって変化
し、請求項12記載の発明では、表示画像の輝度を制御
可能とすることにより、点滅または明滅周波数を変えず
にちらつきの度合いを調整することができる。
【0032】請求項13記載の発明では、表示画面の切
り替えを、車両に設けられているセンターモニタより、
表示手段のほうを時間的に優先させることによって、そ
れらが同時に切り替えるのと比べると、センターモニタ
に意識が引き込まれる可能性が減少する。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例により説明する。まず、本発明が利用する臨界融和周
波数(Critical FusionFrequen
cy)特性について説明する。以下、臨界融和周波数に
ついてCFFという略称を用いる。CFFとは、点滅し
ているように知覚される光源の周波数を除々に上昇させ
ていき、点滅していないように知覚される境界の周波数
である。CFFは、網膜位置によって値が異なる。
【0034】図1は、CFF−網膜位置特性を示す図で
ある。ここで、視標輝度がそれぞれ300(cd/
)、30(cd/m)、3(cd/m)のCF
F特性曲線が示されている。各CFF特性曲線で分るよ
うに、CFFは、網膜の中心位置付近で低く、その両側
の一定範囲内では、高くなっている。したがって、例え
ば、輝度が300(cd/m)で、58(Hz)で点
滅している画像を観測すると、耳側5度から鼻側15度
の範囲では、表示画像がCFFより高い周波数で点滅す
るから、ちらつかずに見える。一方、その範囲外では、
CFFより低い周波数で点滅するから、ちらついて見え
る。本発明は、このCFF特性を利用して、車両の前方
を見ているとき、表示画像がちらつかずに見え、通常と
同じような表示画像を提供する。一方、わき見状態で
は、表示画像がちらついて見え、わき見していることを
認識させるようにする。
【0035】図2は、実施例の構成を示す図である。車
両のインストルメントパネル2にHUDユニット5が設
置されるとともに、フロントウインドシールド6にHU
Dユニット5からの画像光を反射するコンバイナ7が設
置される。HUDユニット5とコンバナ7はインストル
メントパネル2の運転席側に設置され、HUDユニット
5で表示された表示画像は、ミラーでコンバイナ7へ反
射され、フロントウインドシールドの前方にある前景と
重なって、運転者のアイポイント1に向かう。運転者
は、前景を見ると同時にHUDユニットからの表示画像
を視認することができる。
【0036】コンバイナ7は、TN液晶またはフォトク
ロミックで構成され、光の反射率を制御可能とされる。
HUDユニット5には、表示を制御する表示制御部4と
表示用データを生成するための表示用情報生成部3が順
次に接続されている。車両には、図3に示すように、H
UDユニット5の横方にナビゲーションなどの情報を表
示するセンターモニタ30が設置されている。HUDユ
ニット5での表示画面の切り替えは、センターモニタ3
0での画面の切り替えより、時間的に優先させている。
これにより、センターモニタ30の画面の切り替えで、
運転者の意識が無意識の中でセンターモニタのほうへ引
き込まれることを防止できる。
【0037】表示用情報生成部3では、表示用データと
して車速、ワーニング、カーナビゲーションの経路誘導
用矢印などの運転情報が生成される。表示用データは表
示制御部4に出力され、ここで、短時間で視認可能な画
像データに加工され、HUDユニット5で画像表示され
る。図3では、表示画像として車速45km/hが表示
されている状態を示している。HUDユニット5には、
高輝度の表示ができる蛍光表示管またはTFT液晶表示
板が用いられ、表示する際に、表示画面が点滅または明
滅するように、点灯周波数が表示制御部4で制御され
る。
【0038】図4は、表示制御部の構成およびここに入
力される情報を示す図である。表示制御部4は、表示画
像制御部41、周波数制御部42、モード切り替え部4
3を有している。表示画像制御部41には、表示用情報
生成部3からの表示用データが入力され、ここで、視認
可能な画像データに加工されて、HUDユニット5に出
力される。
【0039】周波数制御部42には、車両に付属してい
るオートライト装置(周囲が暗くなると自動的にヘッド
ライトを点灯する)用の照度センサとオートエアコン用
の日照センサーの信号と、運転者の生体状況を測定する
センサからの生体信号が入力される。生体信号は、例え
ばステアリングに取り付けらているセンサで検出された
心拍信号である。
【0040】これらの信号に基づいて、周波数制御部4
2がHUDユニット5の点灯周波数を演算し、HUDユ
ニットの発光状況を制御する。点灯周波数は、詳細は後
述するが、表示画像が運転者の中心視では、ちらつかず
に見え、周辺視では、ちらついて見えるように制御され
る。そして、点灯周波数を使用者が修正可能とするため
に、周波数制御部42に周波数調整用の可変抵抗15が
接続されている。また、調整された周波数をそのときの
運転状況などに対応させ、登録できるように設定スイッ
チ25が接続されている。
【0041】モード切り替え部43は周波数制御部42
に接続され、ここに車速、エンジン回転数、シフトポジ
ションを含む運転状況信号と、カーナビゲーションから
の道路情報が入力されている。この道路情報は、VIC
S、携帯電話、インターネットなどを利用して得ること
もできる。モータ切り替え部43は、入力された道路情
報と運転状況信号で、わき見を認識させる必要があるか
否かを判断し、わき見を認識させる必要がない場面で
は、モード切り替え信号を周波数制御部42に出力し、
表示画像が点滅しているように見えない点灯周波数に切
り替えさせる。この周波数は、例えば、120Hz以上
の周波数あるいは直流である。
【0042】HUDユニット5は、周波数制御部42の
制御で一定の周波数で点灯し、表示画像制御部41から
の画像データを用いて画像表示する。この画像光はコン
バイナ7で反射され、運転者のアイポイント1に入射さ
れるから、運転者が、前方を見ながら表示画像により運
転情報を確認することができるとともに、わき見をして
いる状態では、表示画像がちらついて見え、わき見状態
を認識することができる。コンバイナ7の透過率は透過
率制御部14で制御され、この透過率を調整すること
で、最適な視認環境が得られる。
【0043】次に、上記構成の作用について説明する。
周波数制御部42には、図1に示すCFF特性の情報が
記憶され、それに基づいて、点灯周波数が演算され制御
が行われる。例えばコンバイナ7で反射される表示画像
の輝度が300(cd/m)の場合は、HUDユニッ
トの点灯周波数が58Hzに制御されるようになってい
る。これによって、耳側5度から鼻側15度の範囲内で
は、表示画像がちらつかず、その範囲外では、ちらつい
て見えるから、わき見状態を認識させることができる。
また、この視認効果の違いによって、視線が容易に前方
に誘導され、常に視線を正面に向かわせるような環境が
提供される。
【0044】CFF特性は、図1から分るように、表示
輝度によって異なる値を示すから、例えば、表示輝度が
30(ced/m)の場合は、300(ced/
)のときよりも網膜0度の位置で約9Hz、すなわ
ち約17%CFF周波数が低下している。よって、例え
ばコンバイナ7で反射される表示画像の輝度が30(c
ed/m)に変えられた場合は、周波数制御部42
は、それに合わせて例えば点灯周波数を、9Hzを下げ
49Hzにする。点灯周波数を49Hzにすると、図1
に示すように鼻側での点滅知覚範囲が狭くなるが、耳側
5度から鼻側30度の範囲ではちらつかず、それ以外の
範囲ではちらついて見えるから、輝度が300(ced
/m)のときと同じ効果が得られる。
【0045】次に、点灯周波数の補正およびモードの切
り替えについて説明する。CFF特性は、人の生体状況
によって変化することが知られている。これを補正する
ために、周波数制御部42は車両のステアリングに取り
付けられたセンサーで検出された心拍信号を用いて、心
拍値またはその揺らぎから、運転者の興奮度を判断し、
興奮状態のときは、点灯周波数を上げ、リラックス状態
では、点灯周波数を下げるように補正する。この補正に
よって、運転者の生体状況によらず、常に最適な点灯周
波数で、表示画像を点滅または明滅させることができ
る。生体信号としては、このほか、血圧、呼吸、体温、
脳波、筋電、唾液、瞬きなどを利用してもよい。
【0046】また、CFFは、生体リズム(バイオリズ
ム)に近い24時間周期または25時間周期で変わるこ
とも分っている。この場合の補正は、バイオリズムを検
出し、それに合わせて補正すればよい。さらに、運転者
の身体状況を把握するために、例えばカメラで運転者の
顔を撮像し、顔画像から、表情を解析して、感情把握し
た結果で補正を行ってもよい。
【0047】CFFは、疲労や環境照度などによっても
変化する。疲労があると、CFFが低下する。この場
合、点灯周波数を補正しないと、周辺視でも、画像の点
滅周波数がCFFより高くなり、全視野で、点滅が見え
ない状況が生じる。しかし、CFFの低下曲線と疲労曲
線がほぼ一致するので、疲労度を求め、疲労度に応じ
て、点灯周波数を補正することができる。疲労度は、例
えば車両の連続走行時間と走行距離によって推定するこ
とができる。
【0048】一方、CFFは、視認の環境によっても変
化することがある。これを補正するために、周波数制御
部42は、車両に設置された照度センサと日照センサの
検出信号を用いて、点灯周波数を補正する。これによっ
て、トンネル内や夜間でも、最適な点灯周波数が得ら
れ、表示画像でわき見を認識することができる。
【0049】また、CFFの個人差を考慮するときに
は、可変抵抗15を調整して、点灯周波数を修正するこ
とができる。より理想的には、毎回乗車時にCFFの測
定を行い、その結果で点灯周波数が決められることが望
まれるが、実際の利用を考えた場合は煩わしさなどが懸
念される。これに代わる方法として、例えば運転者は表
示画像を見ながらちらつきが気になるか、ならないかの
ギリギリの「気にならない状態」となるように、点灯周
波数を可変抵抗15で調整し、この点灯周波数を運転者
の個人情報として設定スイッチ25を操作することによ
って記憶させる。その後は、この点灯周波数が用いら
れ、また、前記各補正も、この点灯周波数に基づいて行
う。この可変抵抗15で、例えば全視野で表示画像がち
らついて見えるモードを作ることもできる。
【0050】一方、例えば車両が交差点に進入すると
き、左右の状況を確認するため、視線を大きく移動する
必要がある。この場合、表示画像が周辺視で見られるか
ら、ちらついて点滅し、煩わしく感じることがある。こ
の煩わしさを解消するために、点灯周波数を直流または
点滅しているように見えない120Hz以上の周波数に
モードを切り替える。
【0051】すなわち、モード切り替え部43は、ナビ
ゲーションからの道路情報(その他、ステアリングの操
舵角度およびウインカの設定状態)から、道路状況を検
出し、交差点に進入すると判断した場合は、モード切り
替え信号を周波数制御部42に出力し、表示画像を点滅
させない。交差点の他に、道路の曲率が小さい場合も正
面方向から大きく視線が外れることがあるので、交差点
の場合と同じように、道路の曲率を検出し表示画像がち
らつかないように点灯周波数を補正する。
【0052】一方、停車中のわき見は、重大事故につな
がる危険性が極めて少ない。このようなとき、表示画像
がちらついて見えることが煩わしく感じる可能性がある
ので、モード切り替え部では、車両のシフトポジション
など運転状況信号で、車両が停車中と判断された場合
は、モード切り替え信号を周波数制御部42に出力し、
表示画像の点滅または明滅を停止させる。
【0053】また、ACC(Adaptive Cru
ise Control)システムを使った車両の場合
は、半自動運転のような状態になると、通常運転よりも
頻繁にわき見の発生が懸念される。このようなシステム
が搭載される車両では、点灯周波数を下げるようにす
る。点灯周波数を下げることによって、ちらつかずに見
える範囲が狭くなり、少しでもわき見をすると表示画像
がちらついて見え、わき見を認識させる効果が強くな
る。
【0054】次に、表示画像の輝度について説明する。
例えば、図5の(a)に示すような50Wで直流点灯時
と同じ輝度を得るために点灯波形が、デューティ比が5
0%で表示画像が点滅する場合は、(b)に示すよう
に、最大値が100Wで点灯する必要がある。一方、表
示画像が明滅する場合は、(c)に示すように、オフセ
ット値を考慮して、平均値が50Wで点灯する必要があ
る。上記(b)、(c)の何れも最大値あるいはデュー
ティ比を調整することで、視認される表示画像の輝度を
変えることができる。この輝度を変えることによって、
点灯周波数を変えずに、点灯周波数の補正ができる。ま
たちらつかずに見える範囲を微調整することができる。
【0055】本実施例は、以上のように構成され、コン
バイナ7で反射される表示画像を点滅または明滅させる
ことによって、わき見を認識させるようにしたので、低
いコストで、わき見認識機能を得ることができる。わき
見運転を有効に防止することができる。
【0056】なお、実施例では、コンバイナ7として、
TN液晶またはフォトクロミックを用いたが、このほ
か、例えばフロントウインドシールドが楔形構造で表面
反射と裏面反射の反射像が重なるようにしたものを用い
ることもできる。さらに、HUDユニット5にDMDを
使ったプロジェクターを用い、フロントウインドシール
ドのコンバイナ7に拡散型液晶を埋め込み、表示させた
いときや表示させたい部分だけを拡散反射させて表示し
てもよい。また、プロジェクターの代わりに、レーザー
とスキャナーを組み合わせて、文字や図形を描画するレ
ーザースキャニング装置を用いてもよい。
【0057】次に、変形例を説明する。変形例では、イ
ンストルメントパネル2の中央付近に設置されるセンタ
ーモニタ30で、カーナビゲーションなどの表示画面、
地図および経路誘導用の交差点拡大図などの画面を切り
替えるときに、表示画像の点滅または明滅を一定の時間
行って、わき見を認識させる。このような画面を切り替
えるとき、運転者の視線がセンターモニタ30の方向に
誘導される可能性が高くなるが、一定の時間内で、表示
画像を点滅または明滅させることで、それを防止するこ
とができる。
【0058】すなわち、例えばモード切り替え部43
で、運転者が操作可能な、表示画像が点滅または明滅し
ないモードを設定し、このモードが設定された状態で、
モード切り替え部43が、センターモニタ30における
画面の切り替えを検出すると、一定時間内で、表示画像
を点滅または明滅させることができる。このようにする
と、わき見認識機能を運転者が選択して設定することが
できる。わき見認識機能が設定されていない場合でも、
自動的にセンターモニタ30の画面の切り替えを検出
し、表示画像の点滅または明滅を行わせるから、使い勝
手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】CFF−網膜位置特性を示す図である。
【図2】HUDユニットおよびコンバイナの設置状況を
示す図である。
【図3】センターモニタ30の設置状況を示す図であ
る。
【図4】実施例の構成を示す図である。
【図5】輝度を制御するための説明図である。
【図6】従来例を示す図である。
【符号の説明】 1 アイポイント 2 インストルメントパネル 3 表示用情報生成部 4 表示制御部 5 HUDユニット 6 フロントウインドシールド 7 コンバイナ(光偏向手段) 14 透過率制御部 15 可変抵抗 25 設定スイッチ 41 表示画像制御部 42 周波数制御部 43 モード切り替え部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者に提供される運転情報を表示する
    表示手段と、車両のフロントウインドシールドに設置さ
    れ、前記表示手段の表示画像を、フロントウインドシー
    ルド前の前景と重ねて運転者の目に届くように光反射す
    る光偏向手段とを有する車両用表示装置において、前記
    表示手段の表示画像は、目の網膜中心位置付近の臨界融
    和周波数に対応した周波数で点滅または明滅し、運転者
    の中心視付近ではちらつかず、周辺視ではちらついて見
    えるように表示されていることを特徴とする車両用表示
    装置。
  2. 【請求項2】 周波数制御手段を設け、該周波数制御手
    段は、臨界融和周波数特性に基づいて、前記表示画像の
    点滅または明滅周波数を制御することを特徴とする請求
    項1記載の車両用表示装置。
  3. 【請求項3】 前記周波数制御手段は、車両の照明状況
    に応じて、前記表示画像の点滅または明滅周波数を補正
    することを特徴とする請求項2記載の車両用表示装置。
  4. 【請求項4】 前記車両の照明状況は、車室内の照度お
    よび前景輝度で表わされることを特徴とする請求項3記
    載の車両用表示装置。
  5. 【請求項5】 前記周波数制御手段は、運転者の生体状
    態によって、前記表示画像の点滅または明滅周波数を補
    正することを特徴とする請求項2、3または4記載の車
    両用表示装置。
  6. 【請求項6】 前記生体状態は、運転者の血圧、心拍、
    心拍のゆらぎ、体温、呼吸数、脳波、バイオリズムの何
    れか1つまたは複数で表わされることを特徴とする請求
    項5記載の車両用表示装置。
  7. 【請求項7】 前記表示画像の点滅または明滅周波数を
    外部から調整可能な周波数調整手段を設けたことを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5または6記載の車両用
    表示装置。
  8. 【請求項8】 車両にはセンターモニタが設置され、該
    センターモニタにおける表示画面の切り替えと連動し
    て、所定時間内で、前記表示画像が点滅または明滅する
    ものとすることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6または7記載の車両用表示装置。
  9. 【請求項9】 前記表示画像の点滅または明滅周波数
    を、直流あるいは点滅または明滅に観測されない120
    Hz以上の周波数に切り替えるモード切り替え手段を設
    けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7または8記載の車両用表示装置。
  10. 【請求項10】 前記モード切り替え手段は、運転状況
    に応じて、前記表示画像の点滅または明滅周波数を、直
    流あるいは点滅または明滅に観測されない120Hz以
    上の周波数に切り替えることを特徴とする請求項9記載
    の車両用表示装置。
  11. 【請求項11】 前記運転状況は、交差点、道路曲率、
    ステアリングの操作角度、ウインカーの設定状態で表わ
    されることを特徴とする請求項10記載の車両用表示装
    置。
  12. 【請求項12】 前記表示画像の輝度を制御可能とする
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10または11記載の車両用表示装置。
  13. 【請求項13】 前記表示手段における表示画面の切り
    替えを、前記センターモニタでの表示画面の切り替えよ
    り、先に行うことを特徴とする請求項8、9、10、1
    1または12記載の車両用表示装置。
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