JP2003045556A - カバー付コネクタ - Google Patents

カバー付コネクタ

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JP2003045556A
JP2003045556A JP2001232010A JP2001232010A JP2003045556A JP 2003045556 A JP2003045556 A JP 2003045556A JP 2001232010 A JP2001232010 A JP 2001232010A JP 2001232010 A JP2001232010 A JP 2001232010A JP 2003045556 A JP2003045556 A JP 2003045556A
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cover
connector housing
connector
guide
wall
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JP2001232010A
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English (en)
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Takanori Yamawaki
隆教 山脇
Hisashi Machii
久始 待井
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクタハウジングもしくはカバーに「こじ
り」が発生されることのないカバー付コネクタを提供す
る。 【解決手段】 コネクタハウジング10と、コネクタハ
ウジング内に収容される端子40と、端子に接続される
電線50と、電線を案内するカバー30とを備え、コネ
クタハウジングにカバーが取付けられる際のこじりを防
止する案内部15が設けられ、案内部に対応して、カバ
ーに係合部35が設けられた。案内部15が断面略矩形
状に形成され、係合部35が断面矩形状に形成された。
案内部15と係合部35とが、複数の電線の並び方向に
沿って夫々一対ほど設けられた。案内部15が、コネク
タハウジングの基壁11から後側に向けて設けられた案
内壁14q,15a〜15cに囲まれてなる案内用収容
室15を備え、係合部35が、カバーの基壁31から前
側に向けて突出して設けられた案内壁35を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタハウジン
グにカバーを取付けて電線をカバーに沿って案内させる
カバー付コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9〜図11は、従来のコネクタカバー
に関する一形態(実開昭52−62493号)を示すも
のである。図示された如く、コネクタカバー101は、
カバー本体102の一方の広面にコネクタ導入窓113
(図9,図11)が設けられ、この導入窓113の入口
103(図9)の両側に、コネクタハウジングを形成す
るコネクタ胴部111の幅の寸法L2 よりもやや小さい
間隔L1 が生ずるように、コネクタ係止爪114が設け
られ、且つ、カバー本体102の背面板106(図9,
図10)の各リード線通し孔107に連通して、コネク
タ導入窓113側よりそれぞれリード線導入溝115が
設けられたものである。
【0003】なお、符号116(図9)は、フランジ1
04の取付孔117に連通して、フランジ104に埋込
まれている埋込みナット116である。また、図11
(a)に示される寸法L3 は、カバー本体102内に設
けられているコネクタ胴部111の収容空所における幅
3 であり、この寸法L3 と寸法L2 との関係は、L3
≧L2 の関係に設定されたものである。また、符号11
2(図10,図11)は、コネクタ基板の一面側に一体
に突設されているスイッチ112である。
【0004】このようなコネクタカバー101のコネク
タ胴部111への取付けは、図10に示される如く、コ
ネクタ109を構成する端子110にリード線108が
接続された後に、図11(a)〜図11(c)に示され
る如く、コネクタ109を構成するコネクタハウジング
の胴部111で係止爪114が押し広げられ、カバー本
体102が変形されて、コネクタ胴部111がコネクタ
導入窓113よりカバー本体102内に導入されること
により行われるものである。コネクタ胴部111がカバ
ー本体102内に収容されると、弾性でカバー本体10
2は復元され、コネクタ係止爪114によってコネクタ
カバー101がコネクタ胴部111から脱落されること
が阻止される。
【0005】また、図12および図13は、従来の防水
コネクタに関する一形態(実開昭64−19271号)
を示すものである。図示された如く、中心孔に電線12
7が挿通されたゴム栓123の取付部124に端子12
6が圧着されて、ゴム栓付き端子が構成されている。こ
のゴム栓付き端子が、コネクタハウジング121の端子
収容室122に挿着されると共に、ゴム栓123の環状
シール部125が、コネクタハウジング121の端子収
容室122の入口に相当するゴム栓挿着部の内周に密着
されてシールされ、これにより防水コネクタが構成され
る。
【0006】前記ゴム栓123について見ると、このゴ
ム栓123に挿通された電線127の周りを囲み、且
つ、後方に開口された円形の突起受入凹部129が、ゴ
ム栓123のシール部125の中心部位に形成されてあ
る。また、リテーナ128すなわちカバーについて見る
と、このリテーナ128におけるゴム栓123との対向
面に、前記突起受入凹部129に強制嵌入される膨出突
起130A,130Bが、電線127が挿通される空間
131を残して上下一対に分割されて形成されている。
また、この膨出突起130A,130Bは、外周が円を
成すようにして突設して形成されたものである。
【0007】図12の如く、ゴム栓123の後方からリ
テーナ128が押付けられて、図13(b)の如く、リ
テーナ128の膨出突起130A,130Bがゴム栓1
23の突起受入凹部129に強制嵌入される。また、ゴ
ム栓123の突起受入凹部129の中心に挿通されてい
る電線127の外周が、リテーナ128に形成された一
対の膨出突起130A,130Bに挟着されると共に、
弾性体として形成されたゴム栓123のシール部125
が外方へ膨大する。
【0008】自然状態におけるゴム栓123の突起受入
凹部129の直径D1 は、リテーナ128に形成された
上下一対の膨出突起130A,130Bが成す外周円形
の直径D2 よりも小さく設定されて、D2 > D1 の関係
に設定されたものである。また、「 D2 - D1 」の量
は、外方に膨大したシール部125がゴム栓挿着部の内
周に密着されて、必要なシール性能が確保される膨大量
が得られるように設定されたものである。
【0009】一方、ゴム栓123のシール部125の外
径D4 は、膨大前のゴム栓123のシール部125が、
コネクタハウジング121に形成された端子収容室12
2の入口のゴム栓挿着部に極めて容易に挿入されるよう
に、ゴム栓挿着部の入口直径D3 と概ね等しく設定され
てあるか、または、ゴム栓挿着部の入口直径D3 よりも
僅かに小さく設定されて、D3 ≒ D4またはD3 > D4
の寸法関係となるように設定されている。
【0010】そして、図13(b)の如く、ゴム栓12
3を備える端子126が、コネクタハウジング121の
端子収容室122に挿着され、これの後方からリテーナ
128が当接されて端子収容室122が閉鎖される。こ
れと共に、リテーナ128の膨出突起130A,130
Bが、ゴム栓123の突起受入凹部129に圧入嵌着さ
れて、ゴム栓123のシール部125が膨大し、このシ
ール部125が、コネクタハウジング121のゴム栓挿
着部の内周に一様に強く密着されて、防水機能が確保さ
れるように構成されている。
【0011】また、図12の如く、コネクタハウジング
121に設けられた係止突起132と、リテーナ128
すなわちカバーに設けられた係合孔133とが嵌め合さ
れることにより、図13(b)の如く、コネクタハウジ
ング121にリテーナ128すなわちカバーが取付けら
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9〜
図11と共に説明した上記従来のコネクタカバーにあっ
ては、コネクタハウジングを形成するコネクタ胴部11
1にコネクタカバー101が取付けられる際に、図11
(b)の如く、コネクタカバー101のコネクタ係止爪
114がコネクタ胴部111によって押し広げられつ
つ、コネクタカバー101がコネクタ胴部111に取付
けられるため、そのような取付状態の際に「こじり」が
生じ易く、スムーズにコネクタカバー101がコネクタ
胴部111に取付けられ難いという問題があった。
【0013】また、コネクタ109の組立工程におい
て、コネクタ胴部111にコネクタカバー101が取付
けられて構成されたコネクタ109から導出されるリー
ド線108が、例えば矢示P1 方向(図10)に沿って
不用意に引張られた場合、コネクタ係止爪114によっ
てコネクタ胴部111に取付けられたコネクタカバー1
01が、コネクタ胴部111から外されてしまうことが
心配されていた。
【0014】また、図12および図13と共に説明した
上記従来の防水コネクタにあっては、コネクタハウジン
グ121にリテーナ128すなわちカバーが取付けられ
る際に「こじり」が生じ易く、このことから、コネクタ
ハウジング121にリテーナ128すなわちカバーが取
付けられ難いという問題があった。
【0015】また、図12および図13(b)の如く、
例えば矢示P2 方向に沿って不用意に電線127が強く
引張られた場合、図12に示されるコネクタハウジング
121に設けられた係止突起132と、同じく図12に
示されるリテーナ128に設けられた係合孔133との
係止だけでは、コネクタハウジング121およびリテー
ナ128に「こじり」が生じ易く、さらに両者が強くこ
じられると、コネクタハウジング121からリテーナ1
28すなわちカバーが外されてしまうことが心配されて
いた。
【0016】本発明は、上記した点に鑑み、コネクタハ
ウジングにカバーが装着される際に、コネクタハウジン
グもしくはカバーに「こじり」が発生されることなく、
しかもコネクタハウジングにカバーが装着された後に、
不用意に電線が引張られることによる「こじり」によっ
て、コネクタハウジングからカバーが外されることのな
いカバー付コネクタを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るカバー付コネクタは、コネ
クタハウジングと、該コネクタハウジング内に収容され
る端子と、該端子に接続される電線と、該電線を案内す
るカバーとを備え、該コネクタハウジングに該カバーが
取付けられる際のこじりを防止する案内部が設けられ、
該案内部に対応して、該カバーに係合部が設けられたこ
とを特徴とする。上記構成により、コネクタハウジング
にカバーが取付けられる際に、コネクタハウジングに設
けられた案内部と、カバーに設けられた係合部とが互い
に合せられつつ、カバーはコネクタハウジングに取付け
られる。従って、コネクタハウジングにカバーが取付け
られる際に、コネクタハウジングもしくはカバーに「こ
じり」が発生されることなく、カバーはコネクタハウジ
ングにスムーズに取付けられることとなる。また、コネ
クタハウジングにカバーが取付けられた後に、不用意に
電線が引張られるなどされて、コネクタハウジングとカ
バーとの間に「こじり」が生じようとされても、コネク
タハウジングに案内部が設けられ、且つ、カバーに係合
部が設けられて、両者が合せられてあるから、コネクタ
ハウジングとカバーとの間の「こじり」によって、カバ
ーがコネクタハウジングから外されてしまうといった不
具合の発生は未然に防止されることとなる。
【0018】請求項2に係るカバー付コネクタは、請求
項1に係るカバー付コネクタにおいて、前記案内部が断
面略矩形状に形成され、前記係合部が断面矩形状に形成
されたことを特徴とする。上記構成により、案内部およ
び係合部は、コネクタハウジングもしくはカバーにかか
る上下方向または左右方向の「こじり」に対し十分に対
応できるものとなり、スムーズで迅速にしかも確実にコ
ネクタハウジングにカバーが取付けられることとなる。
【0019】請求項3に係るカバー付コネクタは、請求
項1又は2に係るカバー付コネクタにおいて、前記案内
部と、前記係合部とが、複数の前記電線の並び方向に沿
ってそれぞれ一対ほど設けられたことを特徴とする。上
記構成により、複数の電線が並べられた方向に沿って、
案内部と、係合部とが一対ほど設けられてあるから、組
立てられたカバー付コネクタにおいて、不用意に電線が
引張られることがあっても、コネクタハウジングもしく
はカバーに「こじり」が発生され難くなる。
【0020】請求項4に係るカバー付コネクタは、請求
項1〜3の何れか1項に係るカバー付コネクタにおい
て、前記案内部が、前記コネクタハウジングの基壁から
後側に向けて設けられた案内壁に囲まれてなる案内用収
容室を備え、前記係合部が、前記カバーの基壁から前側
に向けて突出して設けられた案内壁を備えることを特徴
とする。上記構成により、コネクタハウジングの基壁か
ら後側に向けて設けられた案内壁に囲まれてなる案内用
収容室に、カバーの基壁から前側に向けて突出して設け
られた案内壁が嵌め合されて、コネクタハウジングにカ
バーが取付けられることとなる。従って、カバーの案内
壁が、案内用収容室を形成するコネクタハウジングの案
内壁にガイドされつつ、コネクタハウジングにカバーが
取付けられることとなるから、「こじり」が発生される
ことなく、カバーは、コネクタハウジングにスムーズで
確実に取付けられることとなる。
【0021】請求項5に係るカバー付コネクタは、請求
項4に係るカバー付コネクタにおいて、前記案内用収容
室の開口部に、前記カバーに設けられた前記案内壁を挿
入させ易くさせる傾斜案内面が形成され、且つ、該カバ
ーに設けられた該案内壁の先端部に、該カバーの該案内
壁が該案内用収容室の該開口部に挿入され易くされるた
めの傾斜案内面が形成されたことを特徴とする。上記構
成により、コネクタハウジングに設けられた案内用収容
室の開口部に、カバーに設けられた案内壁がこれの先端
部から差込まれて、カバーがコネクタハウジングに取付
けられるものにおいて、コネクタハウジングの案内用収
容室の開口部に傾斜案内面が形成され、且つ、カバーの
案内壁の先端部に傾斜案内面が形成されてあるから、コ
ネクタハウジングの案内用収容室内にカバーの案内壁が
挿入され易くなる。これにより、カバーは、より容易で
スムーズにコネクタハウジングに取付けられることとな
る。
【0022】請求項6に係るカバー付コネクタは、請求
項1〜3の何れか1項に係るカバー付コネクタにおい
て、前記コネクタハウジングに設けられた前記案内部に
代えて、該コネクタハウジングに前記係合部が設けら
れ、前記カバーに設けられた該係合部に代えて、該カバ
ーに該案内部が設けられたことを特徴とする。上記構成
により、カバー付コネクタの形状などの各種仕様に対応
して、案内部と係合部とが形成されることとなり、各仕
様に対応されたカバー付コネクタが提供されることとな
る。
【0023】請求項7に係るカバー付コネクタは、請求
項1〜6の何れか1項に係るカバー付コネクタにおい
て、前記カバーの基壁は、該カバーを形成する周壁から
突出して形成され、前記コネクタハウジングの後側から
導出された前記電線が、該カバーを形成する該基壁の前
側に沿わされることで、該電線が該カバーに案内される
ことを特徴とする。上記構成により、コネクタハウジン
グの後側から導出された電線は、カバーの基壁の前側に
沿わされることとなる。これにより、コネクタハウジン
グから導出された電線は、所望の方向に案内されて配策
されることが可能となる。
【0024】請求項8に係るカバー付コネクタは、請求
項1〜7の何れか1項に係るカバー付コネクタにおい
て、前記コネクタハウジングに係止部が形成され、該係
止部に対応して、該カバーに他の係合部が形成されたこ
とを特徴とする。上記構成により、コネクタハウジング
にカバーが取付けられた後に、不用意に電線が引張られ
るなどされて、コネクタハウジングとカバーとの間に
「こじり」が生じようとされても、コネクタハウジング
に係止部が形成され、且つ、カバーに他の係合部が形成
されて、両者が係止されているから、コネクタハウジン
グの前記案内部と、カバーの前記係合部とが合せられた
効果と相俟って、コネクタハウジングとカバーとの間の
「こじり」の発生は未然に防止されることとなり、コネ
クタハウジングから不用意にカバーが外されてしまうと
いうこともない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るカバー付コネ
クタの一実施形態について図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明に係るカバー付コネクタの一実施例
を示す分解斜視図、図2は、同じくコネクタにカバーが
取付けられる状態を示す縦断面図、図3は、同じくコネ
クタにカバーが取付けられている状態を示す縦断面図、
図4は、同じくコネクタにカバーが取付けられた状態を
示す縦断面図である。また、図5は、コネクタハウジン
グを示す斜視図、図6は、同じくコネクタハウジングを
示す図5のA−A断面図、図7は、カバーを示す斜視
図、図8は、同じくカバーを示す図7のB−B断面図で
ある。
【0026】次に、図1および図2を基にカバー付コネ
クタの各方向について説明する。まず「上下」の定義に
ついては、コネクタハウジング10に対しロックアーム
19が設けられてある側を上側とし、これと反対側を下
側とする。また、リアカバー30の周壁32の基壁31
が延長形成されて、リアカバー30の周壁32部分から
基壁31が突出して形成されている側を下側とし、これ
と反対側を上側とする。この明細書中の「上下」とは、
図1〜図4に示される水平に配置されたカバー付コネク
タ1の高さ方向を意味する。
【0027】また「前後」の定義は、コネクタハウジン
グ10を形成するフード部12に対し、大きな開口13
bが設けられてある側を前側とし、コネクタハウジング
10から電線50が導出される側を後側とする。また、
カバー30を形成する周壁32に対し、大きな開口33
bが設けられてある側を前側とし、カバー30の基壁3
1が設けられてある側を後側とする。
【0028】ここで表面視および裏面視について説明す
ると、対象とするコネクタにおいて、表面視は相手側コ
ネクタと嵌め合される面側から見た状態をいい、裏面視
は対象のコネクタを端子挿入側すなわち電線導出側もし
くは電線導入側から見た状態をいう。また「左右」の定
義は、前記「上下」および前記「前後」の定義に従い自
ずと決定される。この明細書中の「左右」とは水平に配
置されたカバー付コネクタ1の幅方向を意味する。
【0029】また、図2に示される矢示Sは、便宜上、
リアカバー30がコネクタハウジング10に装着される
取付方向Sと、電線50および防水栓60が取付けられ
た端子40が、コネクタハウジング10内に装着される
端子挿入方向Sとを兼ねたものとして示されたものであ
る。
【0030】なお、この明細書における「上下」、「前
後」、「左右」の定義は便宜上のものであり、必ずしも
カバー付コネクタの実使用時における方向と一致するも
のではない。本発明のカバー付コネクタは、例えば図示
された状態に対して上下逆さまの状態で使用されてもよ
く、本発明の目的が損なわれないのであれば、本発明の
カバー付コネクタは、いかなる姿勢で使用されても何ら
支障はない。
【0031】この明細書でいうコネクタとは、コネクタ
ハウジングに端子すなわちターミナルなどの電気接続用
部品を備えたものを指し、電気的接続を目的とした部品
をいう。また、本発明に関するコネクタは、前記の電気
接続用部品と、コネクタハウジングに装着されるリアカ
バーなどのカバーに加えて、シール、ゴム栓、防水栓、
防水パッキンなどの密封部材が備えられて防水性などが
向上されたものでもよく、また、フロントホルダ、リア
ホルダ、スペーサなどの付加部品が組付けられたもので
あってもよい。また、端子に電線が接続されたものや溶
接可能なコネクタなどが用いられてもよい。
【0032】図1〜図6に示されるコネクタハウジング
10について説明する。図5および図6の如く、このコ
ネクタハウジング10は、基壁11を含むフード部12
と、基壁11からフード部12の開口13b(図6)に
向けて、フード部12の内部空間13a(図6)内に突
出して形成されたハウジング主体部14(図6)と、リ
アカバー30の係合部35(図1〜図4)に対応したコ
ネクタハウジング10の後半部に位置する案内部15
と、リアカバー30の他の係合部37(図2,図8)に
対応した係止部17(図1,図5)と、ロックアーム1
9およびこれの撓み空間を含むロック部19とを備える
ものである。
【0033】コネクタハウジング10に垂直形成された
基壁11を略境にして、基壁11から前側をコネクタハ
ウジング10の前半部とし、基壁11から後側をコネク
タハウジング10の後半部とする。フード部12は、天
壁12aと、底壁12b(図6)と、側壁12cと、天
壁12aの上側に設けられた連結部16と、これらに続
き垂直に形成された基壁11とを備えるものである。
【0034】また、相手側コネクタ(図示せず)が、カ
バー付コネクタ1の前部開口13b(図4)側から容易
で速やかにカバー付コネクタ1に取付可能とされるため
に、コネクタハウジング10を形成するフード部12の
両側壁12cに、内側にガイド溝12e(図6)を備え
るガイド用突出部12d(図1,図5)が設けられてい
る。
【0035】また、相手側コネクタ(図示せず)が、カ
バー付コネクタ1の前部開口13b(図4)側から容易
で迅速にカバー付コネクタ1に取付けられるために、コ
ネクタハウジング10を形成するフード部12の前部開
口13bに、ガイド傾斜面13c(図6)が形成されて
いる。
【0036】また、電線50および防水栓60が取付け
られた端子40(図2)が、端子挿入方向Sに沿って、
容易で迅速にコネクタハウジング10の内部まで挿入可
能とされるために、図5および図6の如く、コネクタハ
ウジング10の端子挿入部14pを形成する周壁14q
において、この周壁14q内の端子挿入孔14rの後部
開口周縁にテーパガイド面14sが設けられている。
【0037】また、図6の如く、コネクタハウジング1
0の基壁11からフード部12の開口13bに向けて、
フード部12の内部空間13a内すなわち収容室内に、
端子40(図2)が取付けられるためのハウジング主体
部14が突出して形成されている。
【0038】このハウジング主体部14は、基壁11か
ら前側に向けて突出され下壁後半部14eを含む周壁1
4aと、この周壁14a内部の上側から前方下側に向け
て端子収容空間14h内に突出形成された端子係止ラン
ス14jと、周壁14aの外側に設けられた段部14b
を介して、周壁14aから前側に向けて延長形成された
下壁前半部14dおよび左右の隔壁14fおよび上壁1
4cと、上壁14cと左右の隔壁14fとの間に設けら
れた開口部14mと、下壁前半部14dの前側に設けら
れた開口部14nと、端子収容空間14hとを備えるも
のである。
【0039】端子収容空間14hは、端子挿入孔14r
から貫通状に延長された空間あり、この端子収容空間1
4hは、主に、下壁後半部14eを含む周壁14aと、
下壁前半部14dと、左右の隔壁14fと、上壁14c
とによって部分的に囲まれつつ形成されたものである。
【0040】コネクタハウジング10内のハウジング主
体部14に設けられた端子係止ランス14jは、単にラ
ンスもしくは係止ランスと呼ばれてもよい。係止ランス
は、ハウジングランス方式とターミナルランス方式とに
分けられる。「ランス」とは「槍」を意味するが、係止
ランスは槍状に限らず、アーム状等、種々の形態のもの
であってもよい。
【0041】ハウジングランス方式は、プラスチック製
などのアームからなるターミナル係止用ランスが、コネ
クタハウジングのターミナル保持キャビティ内いわゆる
端子収容室内に一体に形成されて、ターミナルすなわち
端子を係止させる方式のものである。プラスチック製の
アームは、一般にプラスチックアームと呼ばれ、コネク
タハウジングのターミナル保持キャビティに一体成形さ
れたターミナル係止ランスを指すものである。
【0042】またランスは、ターミナル・端子をコネク
タハウジングに係止させるためのものであることから、
ターミナルすなわち端子自身に設けられた平板状の突起
のものもこれに含まれる。例えば、ターミナルランス方
式について説明すると、ターミナルランス方式は、ター
ミナル係止用ランスがターミナル自身すなわち端子自身
に設けられてあるもので、コネクタハウジングの端子収
容室に設けられた係止部に掛り止められるようにされた
方式のものをいう。
【0043】図6に示されるコネクタハウジング10の
ハウジング主体部14に端子40(図2)が取付けられ
る際に、コネクタハウジング10内のハウジング主体部
14に設けられた端子係止ランス14jは、コネクタハ
ウジング10内への端子挿入時に端子40の前側部分に
押圧されて、端子係止ランス14jの上側の撓み空間1
4kへ向けて撓む。その後、端子40の前側部分は端子
係止ランス14jを乗越え、コネクタハウジング10の
ハウジング主体部14に設けられた端子収容空間14h
の所定の位置まで端子40が挿入される。
【0044】すると端子係止ランス14jに内在された
復元弾性力により、端子係止ランス14jは図2の如く
元の姿勢に戻る。このように、端子係止ランス14jが
設けられたコネクタハウジング10に撓み特性が要求さ
れることから、コネクタハウジング10は可撓性を備え
た合成樹脂で形成されることが好ましい。前記の如く、
端子係止ランス14jは、コネクタハウジング10のハ
ウジング主体部14に端子40を一次係止させるために
設けられたものである。
【0045】図2〜図4に示されるホルダ20すなわち
フロントホルダ20と、このフロントホルダ20が、コ
ネクタハウジング10に仮係止された後に本係止される
ことで、端子40がコネクタハウジング10に確実に取
付けられる動作について説明する。
【0046】このコネクタハウジング10およびフロン
トホルダ20においては、フロントホルダ20が、コネ
クタハウジング10の内部空間13aに形成されたハウ
ジング主体部14(図6)に二次係止されることによ
り、コネクタハウジング10のハウジング主体部14に
端子収容室が構成されるものである。
【0047】まず、図2に示されるフロントホルダ20
は、図示された位置よりも前側に位置する状態いわゆる
一次係止状態もしくは仮係止状態(図示せず)で、コネ
クタハウジング10のハウジング主体部14の前側に取
付けられる。そのような仮係止状態について説明する
と、フロントホルダ20の仮係止状態とは、フロントホ
ルダ20の内部に形成された端子二重係止用の板壁が、
コネクタハウジング10のハウジング主体部14に備え
られた端子係止ランス14jの撓み空間14k(図6)
内に入り込まれる前の状態で、コネクタハウジング10
のハウジング主体部14の前側にフロントホルダ20が
取付けられている状態をいう。
【0048】そのようなフロントホルダ20のコネクタ
ハウジング10への仮係止状態において、電線50およ
び防水栓60が取付けられた雌端子40(図2)が、端
子挿入方向Sに沿って、コネクタハウジング10の後側
に設けられた端子挿入部14pの端子挿入孔14r(図
6)から、コネクタハウジング10のハウジング主体部
14の端子収容空間14h(図6)へと挿入される。
【0049】そして、電線50および防水栓60が取付
けられた雌端子40の前側部分が、前記端子係止ランス
14jを乗越えると共に、雌端子40の前端部がコネク
タハウジング10のハウジング主体部14を形成する左
右の隔壁14fの停止突部14gに当接されることで、
雌端子40がコネクタハウジング10のハウジング主体
部14に位置決めされつつ取付けられる。
【0050】その後、コネクタハウジング10のハウジ
ング主体部14の前側に仮係止された前記フロントホル
ダ20が、コネクタハウジング10の前部開口13b側
から、コネクタハウジング10の後側へ向けて押圧され
ることで、フロントホルダ20はコネクタハウジング1
0に本係止される。これと共に、雌端子40は、コネク
タハウジング10のハウジング主体部14に二次係止さ
れて、雌端子40はコネクタハウジング10に確実に取
付けられる。
【0051】これにより、例えば、図1および図2に示
される電線50が不用意に後側に向けて引張られること
によって、コネクタハウジング10に装着され、且つ、
電線50と接続された雌端子40が、コネクタハウジン
グ10から後抜けされてしまうといった不具合は未然に
防止されることとなる。
【0052】図1,図2,図7,図8に示されるカバー
30すなわちリアカバー30について説明する。このリ
アカバー30は、基壁31の一部を含む周壁32と、基
壁31の前側から周壁32の大きな開口33bに向けて
周壁32の内部空間33aを経て突出して形成された係
合部35と、このリアカバー30がコネクタハウジング
10(図1,図2)に取付けられる際に確実に係止され
て取付けられるための他の係合部37と、基壁31の前
側から突出して設けられた電線案内片39とを備えるも
のである。
【0053】図1および図7の如く、リアカバー30の
周壁32は、天壁32aと、この天壁32aから左右両
側に延長形成された一対の上側の側壁32cと、この上
側の一対の側壁32cに続き、且つ、上側の一対の側壁
32cよりもリアカバー30を形成する周壁32の外側
に向けて膨出形成された一対の下側の側壁32dと、こ
の下側の一対の側壁32dに続く一対の下壁32bと、
これらに続き垂直に形成された基壁31とを備えるもの
である。
【0054】また、図1〜図4の如く、コネクタハウジ
ング10の後部側にリアカバー30が装着され易くする
ために、図7および図8の如く、リアカバー30を形成
する周壁32の開口33b周縁に、ガイド傾斜面32e
が形成されている。また、図4の如く、コネクタハウジ
ング10の後部側にリアカバー30が取付けられたカバ
ー付コネクタ1において、コネクタハウジング10に設
けられたロックアーム19の操作が容易に行われること
ができるようにするために、図2〜図4と図8の如く、
リアカバー30を形成する周壁32の後部上側に窓33
cが設けられてある。
【0055】図2〜図4に示される端子40について説
明する。雌端子は、内部に雄端子を受入れて電気的な接
続を行うもので雄端子の相手端子を指し、接触荷重を発
生させるばねなどの弾性接触片を備えるものなどがあ
る。発明の実施の一形態で用いられる雌端子40は、相
手側コネクタに取付けられる雄端子(図示せず)に対応
した矩形の箱型形状をしたもので、内部に弾性接触片が
備えられる雌端子40である。
【0056】このような矩形の箱型形状をした雌端子の
他に、タブタイプ、角ピンタイプ、丸ピンタイプなどの
各種形状をした雄端子に対応して、略矩形筒状もしくは
略円筒形状をした雌端子などが挙げられ、また、各種端
子に係止ランスが設けられてあってもよい。本発明のカ
バー付コネクタに用いられる端子として、雌端子もしく
は雄端子など、いかなる形態の端子が用いられても何ら
支障はない。
【0057】雌端子40は、まず、金属製板材に打抜き
加工が施されて端子金具素材が形成され、次に、この端
子金具素材に折曲げ加工が施されることにより、所定の
形状をした雌端子40が形成される。このようにして各
プレス加工が施されて形成された雌端子40は、電線5
0が取付けられる後側の電線接続部や、相手側の雄端子
と通電可能に接続されるための前側の電気接触部などが
形成されたものである。
【0058】雌端子もしくは雌端子などの端子類の材質
として、例えば、青銅、黄銅、ベリリウム銅、銅合金な
どの銅系材料、アルミニウム合金などが挙げられる。本
発明に用いられる雌端子もしくは雄端子などの端子類と
して、通電機能を有する金属材料、その他に電気を良好
に通すことのできる導体であればいかなる材質であって
もよい。
【0059】また、例えば、端子が取付けられたコネク
タ類が、水分が付着され易い条件下で使用されたり水中
などで用いられたりされる際に、端子の耐食性を向上さ
せるために、前記材質にメッキなどの表面保護処理が施
されたものであってもよい。しかしながら、通常の使用
条件下で十分に性能が維持されるのでれば、価格低減化
の観点からも、そのような表面保護処理は省略されたも
のであることが好ましい。
【0060】図1〜図4に示されるケーブルなどの電線
50について説明する。この明細書でいう電線とは、絶
縁被覆体やエナメル材などで保護された導体や、導体だ
けで他に被覆されていない状態のものを含め、これらを
総称して指す。ケーブルについて簡単に説明すると、ケ
ーブルは芯線とも呼ばれ、ケーブルは絶縁被覆体やエナ
メル材などで保護された1本の導体、又は、絶縁被覆体
やエナメル材などで保護された複数の導体からなる。
【0061】ワイヤハーネスなどの組電線もしくは組配
線は、導体と絶縁被覆体とを備えるケーブルと、複数の
ケーブルを束ねるテープと、コネクタと、グロメットな
どを備え、自動車などに取付けられる際に必要な部位が
折曲げられて使用されるものである。
【0062】そのため導体の材質は、通電性が良好であ
るばかりでなく繰返しの折曲げにも耐えうるように可撓
性を備えたものが好ましく、そのような金属線として軟
銅線などの銅系電線などが挙げられる。また、ケーブル
は複数の導体が束ねられると共に適度にねじられて、強
度などに優れた芯線の状態となっている。さらに、細い
サイズが維持されつつ銅線などの金属線からなる導体の
表面の絶縁性をより高くするために、エナメル材の被覆
された導体がケーブルなどの電線に用いられてもよい。
【0063】ケーブルなどの電線50を構成する絶縁被
覆体の材質として、例えば軟質樹脂、ゴムなどが挙げら
れる。そして、導体を保護する絶縁被覆体も、上で説明
したように繰返しの折曲げに耐えうる性質を有する絶縁
材料で形成されることが好ましく、例えば可撓性の絶縁
材料であることが望ましい。そのような材質として、例
えば、塩化ビニル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマー
などの熱可塑性樹脂材もしくは軟質樹脂材、ゴム材、又
はこれらの混合材などが挙げられる。また必要に応じて
絶縁材料に各種の充填材が添加されてあってもよい。
【0064】これらの絶縁被覆材が例えば押出成形され
る際に、これと共にダイの押出孔の部分に銅線などの前
記導体が通されることにより、絶縁被覆体と導体とが複
合化されてケーブルなどの電線50が構成される。
【0065】図2〜図4の如く、本発明に係るカバー付
コネクタ1の一実施形態は、コネクタハウジング10
と、このコネクタハウジング10の内部に形成されたハ
ウジング主体部14に取付けられるフロントホルダ20
と、このフロントホルダ20がコネクタハウジング10
のハウジング主体部14に本係止されることで、コネク
タハウジング10内に形成されたハウジング主体部14
の端子収容空間14h(図6)に確実に取付けられる雌
端子40と、この雌端子40の後部側に接続される電線
50と、この電線50が端子挿入方向S(図2)に対し
て略直角に折曲げられて、電線50を所望の方向に案内
するリアカバー30とを備えるものである。
【0066】そして、図1,図2,図5,図6の如く、
コネクタハウジング10の後部側に、リアカバー30が
取付けられる際に発生される「こじり」を防止する役割
を果す一対の案内部15が設けられている。また、この
一対の案内部15に対応して、図1,図2,図7,図8
の如く、リアカバー30の内側空間33aに係合部35
が一対ほど設けられている。
【0067】このような案内部15と係合部35とを備
えるカバー付コネクタ1であれば、図1〜図4の如く、
取付方向S(図1〜図3)に沿ってリアカバー30がコ
ネクタハウジング10に取付けられる際に、図3の如
く、コネクタハウジング10の後部側に設けられた案内
部15と、リアカバー30の周壁32内に設けられた係
合部35とが互いに合せられつつ、リアカバー30はコ
ネクタハウジング10に取付けられることとなる。
【0068】従って、コネクタハウジング10にリアカ
バー30が取付けられる際に、コネクタハウジング10
もしくはリアカバー30に「こじり」が発生されること
なく、リアカバー30は、コネクタハウジング10にス
ムーズに取付けられることとなる。
【0069】また、コネクタハウジング10の後部側に
リアカバー30が取付けられた後に、図4の如く、電線
50が不用意に矢示F方向に沿って引張られた場合、コ
ネクタハウジング10とリアカバー30との間に「こじ
り」が生じることが考えられる。
【0070】しかしながら、そのようなことがカバー付
コネクタ1に起ころうとされても、図1の如く、コネク
タハウジング10の後部側に一対の案内部15が設けら
れ、これに対応して、リアカバー30の内側空間33a
に一対の係合部35が設けられて、図4の如く両者が合
せられてあるから、コネクタハウジング10とリアカバ
ー30との間に発生される「こじり」によって、リアカ
バー30がコネクタハウジング10から不用意に取外さ
れてしまうといった不具合の発生は、未然に防止される
こととなる。
【0071】図1および図5の如く、コネクタハウジン
グ10の基壁11の後部側に設けられた案内用収容室1
5は、断面略矩形箱型に画成されたものである。また、
これに対応して、図1および図7の如く、リアカバー3
0の基壁31から周壁32の開口33bに向けて設けら
れた案内壁35は、断面略矩形状に形成されたものであ
る。
【0072】このような形状に案内用収容室15および
案内壁35が形成されてあれば、案内用収容室15およ
び案内壁35は、コネクタハウジング10もしくはリア
カバー30にかかる上下方向または左右方向の「こじ
り」に対し十分に対応できるものとなる。従って、図2
〜図4の如く、リアカバー30がこれの後側から前側に
向けて押圧されながらコネクタハウジング10に取付け
られる際に、スムーズで迅速にしかも確実に、コネクタ
ハウジング10にリアカバー30が取付けられることと
なる。
【0073】また、図7および図8の如く、一対の案内
壁35の先端部35dから、真直部35cを経て、リア
カバー30の基壁31の根元部35bに至るまで、一対
の案内壁35に真直な肉盗み穴35aか形成されてあ
る。この肉盗み穴35aは、リアカバー30の重量の軽
量化およびリアカバー30の材料費の低減化を図るため
に、一対の案内壁35の内部に設けられたものであり、
これにより、一対の案内壁35は、中空形状をした矩形
突出部として形成されている。
【0074】なお、大きさ、形状といった仕様などによ
っては、このような肉盗み穴35aが案内壁35に形成
されずに、案内壁35は中実な矩形断面をした案内片で
あってもよい。また、リアカバー30に設けられた案内
壁35の形状によっては、リアカバー30の案内壁35
もしくは案内片は装着固定突起と呼ばれてもよい。そし
て、これに対応して、コネクタハウジング10に設けら
れた案内用収容室15は、装着固定突起収納部と呼ばれ
てもよい。
【0075】また、図1および図5の如く、コネクタハ
ウジング10の基壁11の後部側に設けられた案内用収
容室15は、複数の電線50(図1)の並び方向すなわ
ちコネクタハウジング10の左右幅方向に沿って、端子
挿入部14p(図5)の上側に一対ほど設けられてい
る。
【0076】そして、これに対応して、図1および図7
の如く、リアカバー30の基壁31側から周壁32の開
口33bに向けて設けられた案内壁35は、例えば、リ
アカバー30の周壁32が膨出されて形成された下側の
一対の側壁32d間を結ぶ方向、すなわち、リアカバー
30の左右幅方向に沿って、リアカバー30の周壁32
を形成する上側の一対の側壁32c間に一対ほど設けら
れている。
【0077】図1に示される如く、複数の電線50が並
べられた方向に沿って、コネクタハウジング10に案内
用収容室15が一対ほど設けられ、且つ、この方向に沿
うようにして、リアカバー30に案内壁35が一対ほど
設けられてあるから、図4の如く、組立てられたカバー
付コネクタ1において、不用意に矢示F方向に沿って電
線50が引張られることがあっても、コネクタハウジン
グ10もしくはリアカバー30に「こじり」が発生され
難くなる。
【0078】また、図1,図2,図5,図6の如く、コ
ネクタハウジング10の後部側に設けられた一対の案内
部15は、コネクタハウジング10の上下方向に沿って
形成された基壁11から、後側に向けて設けられた各案
内壁14q,15a,15b,15cに囲まれてなる一
対の案内用収容室15を備えるものである。
【0079】図5の如く、案内壁15aは、コネクタハ
ウジング10の基壁11の後側に上下方向に沿って一対
ほど設けられたものである。そして、この一対の案内壁
15aは、コネクタハウジング10の天壁12aへと延
長形成され、その延長上にコネクタハウジング10のフ
ード部12を形成する連結部16が形成されている。
【0080】また、案内壁15bは、コネクタハウジン
グ10の基壁11の後側に水平方向に沿って形成され、
前記一対の案内壁15aは、水平方向に沿って形成され
た案内壁15bによって連結されている。
【0081】また、コネクタハウジング10を形成する
基壁11の後側の略中央に、上下方向に沿って案内隔壁
15cが設けられている。この案内隔壁15cは、前記
一対の案内壁15a間の略中間部分に形成され、且つ、
前記一対の案内壁15aと平行に形成されて、案内用収
容室15を2つに区分けするために形成されたものであ
る。
【0082】また、図5の如く、コネクタハウジング1
0の基壁11から後側に向けて、周壁14qおよび端子
挿入孔14rを備える端子挿入部14pが、突出して形
成されている。この端子挿入部14pは、コネクタハウ
ジング10の後側から、電線50および防水栓60が取
付けられた端子40(図2)が、コネクタハウジング1
0内に容易に挿入されて取付けられるために形成された
ものである。そして、端子挿入孔14rを形成する周壁
14qの一部は、前記案内壁14qを兼ねたものとして
形成されたものでもある。
【0083】一方、図1,図2,図7,図8の如く、リ
アカバー30の内側空間33a内に設けられた一対の係
合部35すなわち他の案内部は、リアカバー30の上下
方向に沿って形成された基壁31から前側の開口33b
に向けて、リアカバー30の内側空間33a内に突出し
て設けられた一対の案内壁35を備えたものとして形成
されたものである。図7および図8の如く、一対の案内
壁35すなわち他の案内部は、リアカバー30の基壁3
1の根元部35bから、真直部35cを経て、先端部3
5dに至るまで、水平方向に沿って直線状に形成された
ものである。
【0084】このような一対の案内用収容室15と、一
対の案内壁35とが形成されてあれば、コネクタハウジ
ング10の基壁11から後側に向けて設けられた各案内
壁14q,15a,15b,15cに囲まれてなる一対
の案内用収容室15内に、リアカバー30の基壁31か
ら前側の開口33bに向けて、リアカバー30の内側空
間33a内に突出して設けられた一対の案内壁35が嵌
め合されて、コネクタハウジング10にリアカバー30
が取付けられることとなる。
【0085】従って、リアカバー30に設けられた一対
の案内壁35が、コネクタハウジング10に設けられた
一対の案内用収容室15を形成する案内壁14q,15
a,15b,15cにガイドされつつ、コネクタハウジ
ング10にリアカバー30が取付けられることとなるか
ら、「こじり」が発生されることなく、リアカバー30
は、コネクタハウジング10にスムーズで確実に取付け
られることとなる。
【0086】また、図1および図2の如く、コネクタハ
ウジング10の基壁11の後側に設けられた各案内壁1
4q,15a,15b,15cにより画成される案内用
収容室15の開口部15dに、リアカバー30の基壁3
1から前側の開口33bに向けて、リアカバー30の内
側空間33a内に突出して設けられた一対の案内壁35
が挿入され易くされるために、図1,図2,図5,図6
の如く、コネクタハウジング10に設けられた前記案内
用収容室15の開口部15d周縁に、曲面形状をした傾
斜案内面15eが形成されている。
【0087】このような傾斜案内面15eが、コネクタ
ハウジング10に設けられた前記案内用収容室15の開
口部15d周縁に形成されてあれば、コネクタハウジン
グ10に設けられた前記案内用収容室15の開口部15
dに、リアカバー30に設けられた案内壁35が差込ま
れて、リアカバー30がコネクタハウジング10に取付
けられるものにおいて、案内用収容室15の開口部15
d周縁に前記傾斜案内面15eが形成されてあるから、
案内用収容室15内に案内壁35が挿入され易くなる。
これにより、リアカバー30は、より容易でスムーズに
コネクタハウジング10に取付けられることとなる。
【0088】また、図1および図2の如く、リアカバー
30の基壁31から前側の開口33bに向けて、リアカ
バー30の内側空間33a内に突出して設けられた一対
の案内壁35が、コネクタハウジング10の基壁11の
後側に設けられた各案内壁14q,15a,15b,1
5cにより画成される案内用収容室15の開口部15d
に挿入され易くされるために、図1,図2,図7,図8
の如く、リアカバー30に設けられた案内壁35の先端
部35dに傾斜案内面35eが形成されている。
【0089】このような傾斜案内面35eが、リアカバ
ー30に設けられた案内壁35の先端部35dに形成さ
れてあれば、コネクタハウジング10に設けられた案内
用収容室15の開口部15dに、リアカバー30に設け
られた案内壁35の先端部35dが差込まれて、リアカ
バー30がコネクタハウジング10に取付けられるもの
において、案内壁35の先端部35dに傾斜案内面35
eが形成されてあるから、案内用収容室15内に案内壁
35が挿入され易くなる。これにより、リアカバー30
は、より容易でスムーズにコネクタハウジング10に取
付けられることとなる。
【0090】また、図1〜図4の如く、コネクタハウジ
ング10の基壁11の後側に設けられた案内壁14q,
15aの外側部分と、リアカバー30の周壁32の内側
部分とが容易に嵌め合されるために、図5および図6の
如く、コネクタハウジング10の基壁11の後側に設け
られた案内壁14q,15aの外側角部に、R面取り部
15fが形成されている。
【0091】このようなR面取り部15fが、コネクタ
ハウジング10の基壁11の後側に設けられた案内壁1
4q,15aの外側に形成されることにより、リアカバ
ー30は、より、一層、容易でスムーズにコネクタハウ
ジング10に取付けられることとなる。
【0092】なお、コネクタハウジング10の後半部に
形成された前記R面取り部15fに限らず、図1〜図8
の如く、コネクタハウジング10、フロントホルダ2
0、リアカバー30の各角部は、必要に応じて面取り形
状となっている。「面取り」とは、1つの面と他の面と
の交わりの角(かど)に斜面または丸みがつけられてい
る状態をいう。C面取りは斜面の形状をした面取りであ
り、R面取りは丸みをおびた形状の面取りである。各面
取り部は、ガイド傾斜面、傾斜ガイド面、テーパガイド
面、傾斜案内面などと兼ねたものとして形成されてもよ
い。
【0093】このような面取り部分を設ける目的は、角
部に応力が集中されることを緩和させると共に、コネク
タハウジング10、フロントホルダ20、リアカバー3
0を取扱う作業者が、角部によって手などに怪我をして
しまうといった障害の発生を予防するためでもある。小
さな面取りは、例えばタンブリング処理などによって形
成される。このように、コネクタハウジング10、フロ
ントホルダ20、リアカバー30の各角部に面取りが設
けられてあると、作業者は怪我などに対して気にしなく
ともよくなるから、組立作業性などに優れ、取扱い易い
カバー付コネクタ1が提供されることとなる。
【0094】図1および図5に示されるコネクタハウジ
ング10の後部側に設けられた一対の案内用収容室15
に代えて、コネクタハウジング10の基壁11から後部
側に向けて突出された断面略矩形の案内片に類似した一
対の案内用壁が設けられてもよい。
【0095】そして、これに対応して、図1および図5
に示されるリアカバー30の一対の案内壁35、すなわ
ち、リアカバー30の基壁31からリアカバー30の開
口33bに向けて、リアカバー30の内側空間33a内
に突出して形成された一対の案内壁35に代えて、リア
カバー30の基壁31からリアカバー30の開口33b
に向けて、各案内用壁から形成される断面略矩形の一対
の案内用収容室が画成されてもよい。
【0096】そのようにすれば、カバー付コネクタの形
状などの各種仕様に対応して、案内用収容室と案内壁と
が形成されることとなり、各仕様に対応されたカバー付
コネクタが提供されることとなる。
【0097】また、図7および図8の如く、リアカバー
30の基壁31は、リアカバー30を形成する周壁32
に対して、この周壁32の後側から下側に向けて突出し
て形成されている。そして、図4の如く、コネクタハウ
ジング10の後側から導出された複数の電線50が、リ
アカバー30の基壁31から突出して設けられた一対の
電線案内片39によりまとめられつつ、これらの電線5
0がリアカバー30を形成する基壁31の前側に沿わさ
れることで、複数の電線50は、水平方向から略上下垂
直方向に折曲げられてリアカバー30の下側に向けて案
内されている。
【0098】このようにすれば、コネクタハウジング1
0の後側から導出された複数の電線50は、リアカバー
30の基壁31の前側にまとめられつつ沿わされること
となる。これにより、コネクタハウジング10から導出
された複数の電線50は、所望の方向に案内されて配策
されることが可能となる。
【0099】また、図4の如く、片面に粘着剤が塗布さ
れたテープ80が用いられて、リアカバー30の基壁3
1と、この基壁31の前側に束ねられた複数の電線50
とが、テープ80の巻付けにより固定され、複数の電線
50は確実にリアカバー30の基壁31に固定される。
このように、複数の電線50と、リアカバー30の基壁
31とが、粘着剤が塗布された面側が内側とされるよう
にしてテープ80で巻かれることで、複数の電線50が
リアカバー30の基壁31の前側に確実に固定される。
【0100】また、図1〜図4,図7,図8の如く、リ
アカバー30の基壁31の下端部後側に折曲突出部31
bが設けられている。この折曲突出部31bは、図4の
如く、複数の電線50と、リアカバー30の基壁31と
が、テープ80の巻付けによって互いに固定される際
に、テープ巻きの作業が行われ易くされるためや、巻付
けられたテープ80が次第に下側にずれ落ちてしまうこ
とを防ぐために形成されたものである。
【0101】さらに、図1および図7の如く、リアカバ
ー30の基壁31は、基壁31の上下方向に沿った中心
線上において、前側に向けてやや「くの字状」に折曲げ
られ、しかも、リアカバー30を形成する基壁31の上
下方向に沿った中央において、この基壁31の上下方向
に沿って1本のリブ31aが設けられ、これにより、リ
アカバー30の基壁31が上下方向に沿って補強されて
いる。
【0102】このようにすれば、図4の如く、複数の電
線50とリアカバー30の基壁31とが、共にテープ8
0で巻かれて1つにまとめられ、複数の電線50がリア
カバー30の基壁31の前側に確実に固定された状態の
カバー付コネクタ1において、電線50が不用意に矢示
F方向に沿って強く引張られたとしても、コネクタハウ
ジング10に組付けられたリアカバー30の基壁31が
塑性変形されてしまうことや、リアカバー30の基壁3
1が折損されてしまうといった不具合の発生は未然に防
止されることとなる。
【0103】また、図1および図5の如く、コネクタハ
ウジング10に設けられた一対の案内壁15aの外側に
係止突出部17が形成されている。図5の如く、この係
止突出部17は、係止面17aと、摺接面17bと、傾
斜摺接面17cと、一対の側壁17dとから形成された
ものである。
【0104】そして、この係止突出部17に対応して、
図2および図8の如く、リアカバー30の周壁32を形
成する上側の一対の側壁32cの内側に、係合凹部37
が形成されている。また、この係合凹部37の前側に係
合面37aが形成されている。この係合面37aは、図
1および図5に示された前記コネクタハウジング10の
係止突出部17の前側に形成された係止面17aに対応
するものである。
【0105】このようにして、コネクタハウジング10
にリアカバー30が係止されて装着されてあれば、図4
の如く、コネクタハウジング10にリアカバー30が取
付けられた後に、不用意に電線50が矢示F方向に沿っ
て引張られるなどされて、コネクタハウジング10とリ
アカバー30との間に「こじり」が生じようとされて
も、コネクタハウジング10に係止突出部17が形成さ
れ、且つ、リアカバー30に係合凹部37が形成され
て、両者が係止されてあるから、コネクタハウジング1
0の一対の案内用収容室15と、リアカバー30の一対
の案内壁35とが嵌め合された効果と相俟って、コネク
タハウジング10とリアカバー30との間の「こじり」
の発生は防止されることとなる。従って、コネクタハウ
ジング10から不用意にリアカバー30が外されてしま
うといった不具合の発生は、未然に防止されるものとな
る。
【0106】図1および図5に示されるコネクタハウジ
ング10の一対の案内壁15aの外側に形成された係止
突出部17と、図2〜図4および図8に示されるリアカ
バー30の上側の一対の側壁32c内部に形成された係
合凹部37とが係止される過程において、コネクタハウ
ジング10に形成された一対の案内壁15a(図1)
は、この一対の案内壁15aの内側へ向けて撓み、これ
と共に、リアカバー30を形成する上側の一対の側壁3
2c(図1)の近傍の周壁32は、この一対の側壁32
c近傍の内側から外側に向けて撓むこととなる。
【0107】このように、コネクタハウジング10にリ
アカバー30が係止される際に、コネクタハウジング1
0およびリアカバー30に撓み特性が必要とされること
から、コネクタハウジング10およびリアカバー30
は、可撓性を備えた合成樹脂で形成されることが好まし
い。
【0108】また、図6の如く、コネクタハウジング1
0の基壁11から、コネクタハウジング10の前部開口
13bに向けて、コネクタハウジング10の内側空間1
3aにハウジング主体部14が突出して形成されてい
る。また、ハウジング主体部14の後部側に、緩やかな
曲面と平面部分とで形成された周壁14aが設けられて
いる。
【0109】そして、図2〜図4の如く、コネクタハウ
ジング10のハウジング主体部14の後部側に形成され
た緩やかな曲面と平面部分とからなる周壁14aの外周
に、外周部に3山のリップが形成され、且つ、内部に前
記周壁14aに対応した挿通孔を備えるシリコーンゴム
製の防水パッキン70が嵌着されている。
【0110】また、雌端子40の後部側に電線50が圧
着されて接続されている。さらに、外周部に3山のリッ
プが形成され、且つ、内部に電線挿通孔を備えるシリコ
ーンゴム製の防水栓60が、前記電線50と共に前記雌
端子40の後部側に取付けられている。
【0111】このようにして、前記防水パッキン70
と、前記電線50および前記防水栓60付の雌端子40
とが、コネクタハウジング10内に取付けられること
で、カバー付コネクタ1としてカバー付防水コネクタ1
が構成される。
【0112】カバー付コネクタ1のコネクタハウジング
10内に、防水パッキン70と、電線50および防水栓
60付の雌端子40とが備えられて、カバー付防水コネ
クタ1が構成されてあれば、相手側コネクタ(図示せ
ず)と接続されたカバー付コネクタ1が、雨水などの水
に曝されたり水中で使用されたりすることがあっても、
カバー付コネクタ1に備えられた雌端子40は水分から
保護される。これにより、雌端子40に電気的な接触不
良が生じてしまうことや、水を伝わった漏電などといっ
た不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0113】防水栓60や防水パッキン70などの密封
部材は、これに対応する相手部材のシール面と確実に密
着されてコネクタの内部に水が浸入されないようにする
ために、シール部位に押し潰し可能な複数のリップを備
える形状となっている。また、防水栓60または防水パ
ッキン70は略円筒状をしたゴム弾性体であり、防水栓
60または防水パッキン70の内周部および外周部とも
に「つぶし代」が設けられている。この「つぶし代」が
押し潰されることにより、密封部材に適度な緊迫力が発
生されて対象物の密封が良好に行われる。
【0114】防水栓60もしくは防水パッキン70など
の密封部材は、例えば、シリコーンゴム、ニトリルゴム
などのゴム材もしくはエラストマー材に代表されるよう
な潜在的に復元弾性力を備えた材質からなり、このよう
な材質が選択されることによって確実に封止可能な密封
部材が形成されることとなる。
【0115】また、図1〜図8の如く、コネクタハウジ
ング10、フロントホルダ20、リアカバー30は、複
雑な形状をしたものである。このような複雑な形状をし
たコネクタハウジング10、フロントホルダ20、リア
カバー30であっても、効率よくコネクタハウジング1
0、フロントホルダ20、リアカバー30が製造される
ために、コネクタハウジング10、フロントホルダ2
0、リアカバー30は、大量生産に適した材料で成形さ
れることが好ましい。
【0116】また、コネクタハウジング10、フロント
ホルダ20、リアカバー30は、それぞれの係止部もし
くは係合部の「撓み」により、互いに取付けられたり取
外されたりされるものであるから、コネクタハウジング
10、フロントホルダ20、リアカバー30は、可撓性
を備えた合成樹脂で形成されることが好ましい。このよ
うなことから、コネクタハウジング10、フロントホル
ダ20、リアカバー30は、射出成形が可能な合成樹脂
であって熱可塑性的な性質を有する合成樹脂であり、且
つ、可撓性を備えた合成樹脂で形成されるとよい。
【0117】そのような射出成形が可能な合成樹脂であ
って、熱可塑性的な性質を有する合成樹脂であり、さら
に可撓性を備えた合成樹脂として、例えば、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂(PBTと略称する)、アクリロ
ニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABSと略称す
る)、ポリアミド樹脂(PAと略称する)、ポリプロピ
レン樹脂(PPと略称する)、ポリフェニレンエーテル
系樹脂(PPEと略称する)などが挙げられ、必要に応
じて合成樹脂に各種の充填材が添加されてあってもよ
い。
【0118】本発明の実施形態の一例で用いられるコネ
クタハウジング10、フロントホルダ20、リアカバー
30は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)か
ら形成され、寸法安定性、強度の安定性、電気的特性な
どの点で優れたものとなっている。ポリブチレンテレフ
タレート樹脂(PBT)として、例えばPBT−H01
などが挙げられる。
【0119】また、コネクタハウジング10、フロント
ホルダ20、リアカバー30などの成形体は、必要に応
じてタンブリング処理いわゆるたる研磨処理が施され、
このようにして金型から取出された後に、成形体に残さ
れたバリが取去られるようにしてもよい。そのようにす
れば、より一層、作業性に優れ、取扱い易いコネクタハ
ウジング10、フロントホルダ20、リアカバー30が
形成されることとなる。
【0120】また、漏電などに対応するために、コネク
タハウジング10、フロントホルダ20、リアカバー3
0は、電気絶縁性に優れた材料で形成されることか好ま
しい。このようなことから、コネクタハウジング10、
フロントホルダ20、リアカバー30は、電気絶縁性に
優れた上記合成樹脂で形成されることが好ましく、上に
列記された各種合成樹脂のうち、少なくとも1種以上の
合成樹脂から選ばれる合成樹脂が用いられて、前記コネ
クタハウジング10、フロントホルダ20、リアカバー
30が形成されることが好適である。
【0121】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、コネクタハウジングにカバーが取付けられる際に、
コネクタハウジングに設けられた案内部と、カバーに設
けられた係合部とが互いに合せられつつ、カバーはコネ
クタハウジングに取付けられる。従って、コネクタハウ
ジングにカバーが取付けられる際に、コネクタハウジン
グもしくはカバーに「こじり」が発生されることなく、
コネクタハウジングにスムーズにカバーを取付けること
ができるものとなる。また、コネクタハウジングにカバ
ーが取付けられた後に、不用意に電線が引張られるなど
されて、コネクタハウジングとカバーとの間に「こじ
り」が生じようとされても、コネクタハウジングに案内
部が設けられ、且つ、カバーに係合部が設けられて、両
者が合せられてあるから、コネクタハウジングとカバー
との間の「こじり」によって、カバーがコネクタハウジ
ングから外されてしまうといった不具合の発生を未然に
防止できるものとなる。
【0122】請求項2記載の発明によれば、案内部およ
び係合部は、コネクタハウジングもしくはカバーにかか
る上下方向または左右方向の「こじり」に対し十分に対
応できるものとなり、スムーズで迅速にしかも確実にコ
ネクタハウジングにカバーを取付けることができるもの
となる。
【0123】請求項3記載の発明によれば、複数の電線
が並べられた方向に沿って、案内部と、係合部とが一対
ほど設けられてあるから、組立てられたカバー付コネク
タにおいて、不用意に電線が引張られることがあって
も、コネクタハウジングもしくはカバーに「こじり」が
発生され難くなる。
【0124】請求項4記載の発明によれば、コネクタハ
ウジングの基壁から後側に向けて設けられた案内壁に囲
まれてなる案内用収容室に、カバーの基壁から前側に向
けて突出して設けられた案内壁が嵌め合されて、コネク
タハウジングにカバーが取付けられることとなる。従っ
て、カバーの案内壁が、案内用収容室を形成するコネク
タハウジングの案内壁にガイドされつつ、コネクタハウ
ジングにカバーが取付けられることとなるから、「こじ
り」が発生されることなく、コネクタハウジングにスム
ーズで確実にカバーを取付けることができるものとな
る。
【0125】請求項5記載の発明によれば、コネクタハ
ウジングに設けられた案内用収容室の開口部に、カバー
に設けられた案内壁がこれの先端部から差込まれて、カ
バーがコネクタハウジングに取付けられるものにおい
て、コネクタハウジングの案内用収容室の開口部に傾斜
案内面が形成され、且つ、カバーの案内壁の先端部に傾
斜案内面が形成されてあるから、コネクタハウジングの
案内用収容室内にカバーの案内壁が挿入され易くなる。
これにより、より容易でスムーズにカバーをコネクタハ
ウジングに取付けることができるものとなる。
【0126】請求項6記載の発明によれば、カバー付コ
ネクタの形状などの各種仕様に対応して、案内部と係合
部とが形成されることとなり、各仕様に対応されたカバ
ー付コネクタを提供することが可能となる。
【0127】請求項7記載の発明によれば、コネクタハ
ウジングの後側から導出された電線は、カバーの基壁の
前側に沿わされることとなる。これにより、コネクタハ
ウジングから導出された電線を、所望の方向に案内させ
て配策させることができるものとなる。
【0128】請求項8記載の発明によれば、コネクタハ
ウジングにカバーが取付けられた後に、不用意に電線が
引張られるなどされて、コネクタハウジングとカバーと
の間に「こじり」が生じようとされても、コネクタハウ
ジングに係止部が形成され、且つ、カバーに他の係合部
が形成されて、両者が係止されているから、コネクタハ
ウジングの前記案内部と、カバーの前記係合部とが合せ
られた効果と相俟って、コネクタハウジングとカバーと
の間の「こじり」の発生は防止されるものとなる。従っ
て、コネクタハウジングから不用意にカバーが外されて
しまうといった不具合の発生を未然に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカバー付コネクタの一実施例を示
す分解斜視図である。
【図2】同じくコネクタにカバーが取付けられる状態を
示す縦断面図である。
【図3】同じくコネクタにカバーが取付けられている状
態を示す縦断面図である。
【図4】同じくコネクタにカバーが取付けられた状態を
示す縦断面図である。
【図5】コネクタハウジングを示す斜視図である。
【図6】同じくコネクタハウジングを示す図5のA−A
断面図である。
【図7】カバーを示す斜視図である。
【図8】同じくカバーを示す図7のB−B断面図であ
る。
【図9】従来のコネクタカバーを示し、(a)は平面
図、(b)は一半分を縦断面図として示した正面図、
(c)は下面図である。
【図10】同じく従来のコネクタカバーおよびコネクタ
の取付状態を示す斜視図である。
【図11】同じく従来のコネクタカバーおよびコネクタ
の取付状態を示す説明図であり、(a)は取付前を示す
平面図、(b)は取付中を示す平面図、(c)は取付後
を示す平面図である。
【図12】従来の防水コネクタを示す分解斜視図であ
る。
【図13】同じく従来の防水コネクタを示し、(a)は
図12の矢示Rから眺めたリテーナを示す斜視図、
(b)は縦断面図である。
【符号の説明】
1 カバー付防水コネクタ(カバー付コネクタ) 10 コネクタハウジング 11 基壁 14 ハウジング主体部 14a 周壁 14q 周壁(案内壁) 15 案内用収容室(案内部) 15a,15b 案内壁 15c 案内隔壁(案内壁) 15d 開口部 15e 傾斜案内面 17 係止突出部(係止部) 20 フロントホルダ(ホルダ) 30 リアカバー(カバー) 31 基壁 32 周壁 35 案内壁(係合部) 35d 先端部 35e 傾斜案内面 37 係合凹部(他の係合部) 40 雌端子(端子) 50 電線 60 防水栓 70 防水パッキン 80 テープ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジングと、該コネクタハウ
    ジング内に収容される端子と、該端子に接続される電線
    と、該電線を案内するカバーとを備え、該コネクタハウ
    ジングに該カバーが取付けられる際のこじりを防止する
    案内部が設けられ、該案内部に対応して、該カバーに係
    合部が設けられたことを特徴とするカバー付コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記案内部が断面略矩形状に形成され、
    前記係合部が断面矩形状に形成されたことを特徴とする
    請求項1記載のカバー付コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記案内部と、前記係合部とが、複数の
    前記電線の並び方向に沿ってそれぞれ一対ほど設けられ
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のカバー付コネ
    クタ。
  4. 【請求項4】 前記案内部が、前記コネクタハウジング
    の基壁から後側に向けて設けられた案内壁に囲まれてな
    る案内用収容室を備え、前記係合部が、前記カバーの基
    壁から前側に向けて突出して設けられた案内壁を備える
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のカ
    バー付コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記案内用収容室の開口部に、前記カバ
    ーに設けられた前記案内壁を挿入させ易くさせる傾斜案
    内面が形成され、且つ、該カバーに設けられた該案内壁
    の先端部に、該カバーの該案内壁が該案内用収容室の該
    開口部に挿入され易くされるための傾斜案内面が形成さ
    れたことを特徴とする請求項4記載のカバー付コネク
    タ。
  6. 【請求項6】 前記コネクタハウジングに設けられた前
    記案内部に代えて、該コネクタハウジングに前記係合部
    が設けられ、前記カバーに設けられた該係合部に代え
    て、該カバーに該案内部が設けられたことを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1項に記載のカバー付コネクタ。
  7. 【請求項7】 前記カバーの基壁は、該カバーを形成す
    る周壁から突出して形成され、前記コネクタハウジング
    の後側から導出された前記電線が、該カバーを形成する
    該基壁の前側に沿わされることで、該電線が該カバーに
    案内されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項
    に記載のカバー付コネクタ。
  8. 【請求項8】 前記コネクタハウジングに係止部が形成
    され、該係止部に対応して、該カバーに他の係合部が形
    成されたことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に
    記載のカバー付コネクタ。
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