JP2003041339A - 等速ジョイントアウター用鋼材 - Google Patents
等速ジョイントアウター用鋼材Info
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Abstract
アウター用鋼材を提案する。 【解決手段】 C: 0.4〜0.6 %、Si:0.05%以下、M
n:0.10〜0.4 %、Cr:0.10%以下、Ti、B、Alを含有
し、あるいはさらにMoを含有し、不純物としてのSを
0.004%以下に制限し、さらにO、N、Pを適正値以下
に制限した組成の鋼素材に、熱間圧延工程と、軟化焼鈍
処理工程とを順次施して、好ましくはセメンタイト球状
化率を30%以上とする。これにより、多段の冷間鍛造を
中間焼鈍を実施することなく、複雑な形状の部品を冷間
鍛造により成形可能となる。
Description
用鋼材に係り、とくに構造部材で重要な等速ジョイント
アウター用として好適な、冷間鍛造性に優れた鋼材に関
する。
工を行うため、設備が簡易である、仕上げ寸法精度が優
れている、材料歩留りが高い、金型(工具)寿命が長
い、さらには成形後の切削加工量が少ない等の利点があ
り、等速ジョイントアウターをはじめとする自動車部品
の製造に適用されている。
用する鋼材の変形抵抗は高く、変形能は低い。冷間鍛造
を工業的に実施するためには、使用する材料(鋼材)の
硬さを抑え低変形抵抗を実現することが肝要となるが、
低変形抵抗実現のために、焼入れ性向上元素の含有量を
低減すると高周波焼入れ性が低下するという問題があっ
た。自動車部品等の製造では、冷間鍛造で所定の寸法形
状に加工したのち高周波焼入れのような処理で表面硬化
させることが多く、焼入れ性の低下は問題となる。その
ため、冷間鍛造性と高周波焼入れ性がともに優れた鋼材
が要望されていた。
129341号公報には、C:0.40〜0.60%、Si:0.05%以
下、Mn:0.20〜0.65%、Al:0.01〜0.05%、Cr:0.30%
以下として、さらにTi、Bを含有し、不純物としての
S、O、Nを所定量以下に低減した冷間鍛造性、高周波
焼入れ性に優れた機械構造用炭素鋼が提案されている。
また、特開平2-145745号公報には、C:0.25〜0.65%、
Si:0.15%以下、Mn:0.60%以下、B:0.0005〜0.0050
%、Ti:0.005 〜0.05%とし、さらにMo、V、を含有
し、かつSを0.015 %以下に低減した冷間鍛造用鋼が提
案されている。
45〜0.60%、Si:0.01〜0.15%、Mn:0.10〜1.00%、C
r:0.3 %以下、Al:0.015 〜0.050 %、として、さら
にTi、Bを含有し、平均粒径5μm 以下の炭化物を平均
粒子間隔で20μm 以下に分散させた冷間鍛造性に優れた
高周波焼入用鋼が提案されている。また、特開平10-960
47号公報には、C:0.25〜0.65%、Si:0.15%以下、M
n:0.60%以下、B:0.0005〜0.0050%、Ti:0.005 〜
0.05%とし、さらにMo、V、、Crを含有し、あるいはさ
らにNb、Ta、Zrを含み、かつSを0.015 %以下に低減し
た冷間鍛造用鋼が提案されている。
2-129341号公報、特開平2-145745号公報、特開平9-2683
44号公報、特開平10-96047号公報等に記載された鋼材を
使用しても、図1に代表的な例を示す、自動車の等速ジ
ョイントアウターのような加工度が高く、複雑な形状の
部品においては、鋼材の割れ発生や、成形荷重の上昇を
防ぐ目的で、冷間鍛造を複数工程にし、しかも各鍛造工
程間で中間焼鈍を施し鋼材の変形能を回復したのち、冷
間鍛造成形を行っていた。
の製造において、各段の冷間鍛造工程間で中間焼鈍を実
施することは、熱処理そのものに要する費用とともに、
プロセスの複雑化に伴い中間在庫を発生させることによ
る費用増加をもたらし、等速ジョイントアウターの製造
コストを上昇させるという問題があった。このようなこ
とから、加工度が高く、複雑な形状の製品を中間焼鈍な
しで製造できる等速ジョイントアウター用鋼材が熱望さ
れていた。
に解決し、安価で、冷間鍛造性に優れた自動車の等速ジ
ョイントアウター用鋼材を提案することを目的とする。
車用等速ジョイントアウターの冷間鍛造工程における中
間焼鈍の省略を可能にする要因について、種々研究し
た。まず、本発明者らは、中間焼鈍を実施することな
く、複雑な形状の部品を冷間鍛造により成形可能とする
ためには、鋼材の変形能向上が必須であるという考えの
もとに、冷間鍛造時の割れ発生について種々の実験・検
討を行った。
て、鋼材のフェライト母相とMnS との界面の剥離により
生じた微細クラックを起点に生じていることを見いだし
た。また、本発明者らは、S含有量を 0.004mass%以下
と格段に低減することにより、鋼中のMnS 量が著しく減
少し、またそのサイズが微細化し、フェライト母相とMn
S との界面の剥離により生じる微細クラックの発生を抑
制することができることを見いだした。さらに、MnS サ
イズの微細化に伴って、鋼材変形能の異方性が大幅に軽
減されることも見いだした。
起点となる微細クラックは、棒状炭化物(セメンタイ
ト)の断裂により生じる場合もあることを見いだした。
このことから、本発明者らは、炭化物(セメンタイト)
の球状化率を所定値(30%)以上とすることも、冷間鍛
造時の割れ発生防止に有効であることを知見した。本発
明者らは、これらの手法を用いることにより、従来不可
能とされていた、高加工度でかつ複雑な形状の自動車用
等速ジョイントアウターを冷間鍛造により、中間焼鈍を
必要とすることなく成形できることを見いだした。
検討を加え完成されたものである。すなわち、本発明
は、質量%で、C:0.4 〜0.6 %、Si:0.05%以下、M
n:0.10〜0.4 %、Cr:0.10%以下、Ti:0.005 〜0.05
%、B:0.0003〜0.0030%、Al:0.01〜0.05%、を含有
し、不純物としてのS、O、N、Pを、S:0.004 %以
下、O:0.0020%以下、N:0.007 %以下、P:0.010
%以下に制限し、残部Feおよび不可避的不純物からなる
組成を有することを特徴とする冷間鍛造性に優れた、自
動車の等速ジョイントアウター用鋼材であり、また、本
発明では、前記組成に加えて、さらに質量%で、Mo:0.
05〜0.2 %を含有することが好ましく、また、本発明で
は、次(1)式 (セメンタイト球状化率)=(アスペクト比が2未満のセメンタイト粒子数) /(全セメンタイト粒子数)………(1) で定義するセメンタイト球状化率Aが30%以上の組織を
有することが好ましい。
を詳細に説明する。以下、質量%は単に%と記す。 C:0.4 〜0.6 % Cは、高周波焼入れ時の表面硬さおよび有効硬化深さを
確保するうえで有効な元素であり、積極的に活用する。
しかし、Cが0.4 %未満では機械部品として必要な強度
を確保することが困難となり、一方、 0.6%を超えて含
有すると変形能の低下および変形抵抗の上昇を招き、冷
間鍛造性が劣化する。このため、Cは 0.4〜0.6 %の範
囲に限定した。
ライト基地中に固溶し冷間鍛造後の変形抵抗を上昇させ
るため、極力低減することが好ましいが、0.05%までは
許容できる。 Mn:0.10〜0.4 % Mnは、焼入れ性を確保する上で有効な元素であるが、同
時に冷間鍛造時の変形抵抗を上昇させる元素でもあり、
本発明では0.10〜0.4 %とする。Mnが0.10%未満では、
高周波焼入れ性が不足し、一方、0.4 %を超えて含有す
ると、変形抵抗が上昇し、冷間鍛造性が劣化する。
るため高周波焼入れ性を劣化させ、冷間鍛造時の変形抵
抗を上昇させる元素であり、本発明ではできるだけ低減
するのが好ましいが、0.10%までは許容できる。 Ti:0.005 〜0.05% Tiは、CおよびNと親和力が強く、炭化物、窒化物ある
いは炭窒化物等の析出物を形成してフェライト中の固溶
CおよびNを低減する作用を有している。これにより、
歪時効が抑制され、冷間鍛造時の変形抵抗が低下する。
また、Tiは、Bの焼入れ性向上効果を有効に発揮させる
ためにも有用な元素であるが、0.005 %未満では、これ
らの効果は十分に認められない。一方、0.05%を超える
含有は、粗大な窒化物を形成し、冷間鍛造時の変形能を
低下させるとともに転動疲労寿命を著しく低下させる。
このため、Tiは0.005 〜0.05%との範囲に限定した。
03%未満ではその効果が小さく、一方、0.0030%を超え
て含有してもその効果は飽和し含有量に見合う効果が期
待できないため経済的に不利となる。このため、Bは0.
0003〜0.0030%の範囲に限定した。
形成することによりBの焼入れ性向上効果を有効に発揮
させる作用を有する元素であるが、0.005 %未満ではそ
の効果が不十分である。一方、0.05%を超えて含有して
もその効果が飽和し含有量に見合う効果が期待できない
ため経済的に不利となる。このため、Alは 0.005〜0.05
%の範囲に限定した。
として、必要に応じ上記した成分に加えて、Moを含有す
ることができる。 Mo:0.05〜0.2 % Moは、焼入れ性を向上させる元素であるが、0.05%未満
では効果が少なく、一方、0.20%を超えて含有すると、
加工硬化が大きくなり、冷間鍛造時の変形抵抗を増大さ
せる。このため、Moは0.05〜0.2 %に限定するのが好ま
しい。
O、N、Pを所定値以下に低減する。 S: 0.004%以下 Sは、鋼中でMnS を形成し、被削性を向上させる元素で
あるが、MnS は冷間鍛造時の割れ発生の起点となり、冷
間鍛造性を劣化させる。本発明における等速ジョイント
アウターのような、成形素材に極めて高い変形能を有す
ることが要求される場合には、Sを極力低減することが
必要となる。Sを 0.004%以下に低減することにより、
鋼中のMnS 量が著しく低減し、また、存在するMnS のサ
イズも小さくなる。このため、 0.004%以下までのS含
有量低減により、冷間鍛造時の変形能が異方性を含め著
しく向上し、従来、中間焼鈍なしでは冷間鍛造が困難と
された複雑な形状の等速ジョイントアウターを中間焼鈍
なしの冷間鍛造で成形することが可能となる。
成し、冷間鍛造性および転動疲労特性をともに劣化させ
る。このため、Oは極力低減する必要があり、本発明で
は、0.0020%以下に限定した。 N: 0.007%以下 Nは、フェライト中に固溶して歪時効を生じ、変形抵抗
を増大させるとともに、Bと結合しBNを形成して、有効
B量を低減しBの焼入れ性向上効果を低減する。このこ
とから、Nは極力低減することが必要となるが、0.007
%までは許容できる。
でフェライト相を脆化させ冷間鍛造性を劣化させる。ま
た、Pは、焼入焼戻し時に粒界に偏析し粒界強度を低下
させ、疲労亀裂の伝播に対する抵抗を低下させて疲労強
度を低下させる。このことから、Pは極力低減する必要
があるが、 0.010%までは許容される。
的不純物である。本発明鋼材は、上記した組成に加え、
必要に応じ、次(1)式 セメンタイト球状化率A=(アスペクト比が2未満のセメンタイト粒子数/ (全セメンタイト粒子数) ………(1) で定義されるセメンタイト球状化率Aが30%以上の組織
とすることが好ましい。。セメンタイトの球状化率を30
%以上とすることにより、30%未満のものより、冷間鍛
造時の変形能が向上し、さらに変形抵抗が大幅に低下す
る。
いて、説明する。まず、上記した組成の溶鋼を、転炉等
通常公知の溶製方法により溶製し、ついで、連続鋳造法
等の通常公知の鋳造方法で所定の寸法形状の鋼素材とす
るのが好ましい。ついで、これら鋼素材に、熱間圧延工
程と、軟化焼鈍処理工程とを順次施し、所定の寸法形状
の鋼材とする。熱間圧延工程では、所定の寸法形状の鋼
材とすることができればよく、熱延条件はとくに限定さ
れない。なお、熱延後の組織微細化の観点から、鋼素材
の加熱温度は1100℃以下とするのが好ましい。
で、所定の寸法形状に圧延された鋼材に、好ましくは 7
00〜 760℃×3〜20hに加熱保持し、硬さの低下、およ
び炭化物の球状化を行うのが好ましい。この軟化焼鈍処
理工程により、次(1)式 セメンタイト球状化率A=(アスペクト比が2未満のセメンタイト粒子数/ (全セメンタイト粒子数) ………(1) で定義されるセメンタイト球状化率Aが30%以上の組織
とするのが好ましい。セメンタイトの球状化率を30%以
上とすることにより、30%未満のものより、冷間鍛造時
の変形能が向上し、さらに変形抵抗が大幅に低下する。
自動車用等速ジョイントアウターを製造する好ましい工
程について説明する。本発明の鋼材を成形素材とし、通
常、該成形素材を、冷間鍛造工程、切削加工工程によ
り、所定寸法の部品とする。本発明に鋼材を使用すれ
ば、中間焼鈍工程を経ずに部品を製造することができ
る。
く、所定形状の金型を用いて、変形抵抗に応じ複数回の
鍛造加工を施すのが好ましい。なお、本発明の鋼材を使
用する場合には、冷間鍛造工程では中間焼鈍は行わな
い。また、冷間鍛造工程では、各鍛造加工間の時間を12
0s以下とするのが好ましい。冷間鍛造工程ののち、所定
寸法の部品となるように、切削加工工程を施される。
体あるいは一部をAc3 変態点以上に加熱したのち焼入れ
し、ついで焼戻しする熱処理工程を施して製品とする。
熱処理工程における焼入れ、焼戻し条件は、焼入れ温度
をAc3 変態点以上とする以外は、目的とする性能に応
じ、温度、時間を適宜選択することができることはいう
までもない。
850〜1100℃に加熱し圧延する熱間圧延工程により、断
面:52mmφのサイズの直棒とした。ついで、これら直棒
に700〜 760℃×3〜7hの軟化焼鈍処理工程を施し、
鋼材とした。なお、鋼素材のうち、No. A、No. Bおよ
びNo. Cは、組成が本発明の範囲内にあるもの、No.
D、No. Eは、S量が本発明外となる比較例、No. Fは
JIS規格のS48Cに相当するものである。
態調査、(2) セメンタイト球状化率調査、(3) 冷間鍛造
性試験、(4) 実体等速ジョイントアウター形状への冷間
鍛造試験、(5) 高周波焼入れ性試験を実施した。それぞ
れの試験方法を以下に示す。 (1)MnS 分布状態調査 鋼材中のMnS の分布を、ASTM E45法に基づいて調査し
た。測定面積は0.5mm2×320 視野(総視野面積160mm2)
とし、その中の最悪視野の評価(ASTM−A法評価)およ
びThin 0.5点の視野の数(ASTM−D0.5T視野数)を測定
した。
ピクラール液にて腐食して、走査型電子顕微鏡を用い
て、断面5箇所、各箇所につき5000倍の倍率で10視野に
ついて撮像した。この像を基に、画像解析装置を用いて
各セメンタイト粒子のアスペクト比を測定し、各成形素
材におけるセメンタイト球状化率Aを次(1) セメンタイト球状化率A=(アスペクト比が2未満のセメンタイト粒子数/ (全セメンタイト粒子数) ………(1) を用いて算出した。
加え20mmφとした材料から、15mmφ×22.5mmHの円柱型
試験片を機械加工により採取した。この際に、試験片の
採取方向を、引抜き加工方向に対して平行方向および垂
直方向の2通りとした。
て、各々10個の試験片を用いて、冷間圧縮試験を実施し
た。なお、試験時の荷重から材料の変形抵抗を算出し
た。試験後、各試験片側面の割れ発生の有無を確認し、
各圧縮率における割れ発生率(割れ発生試験片個数/10
個)を算出した。試験結果から、割れ発生率が50%とな
る圧縮率を限界圧縮率として求めた。さらに2種類の試
験片採取方向における限界圧縮率の比を限界比として求
めた。
の冷間鍛造試験 軟化焼鈍済の各鋼材に、3段の冷間鍛造からなる冷間鍛
造工程を施し、図1に模式的に示す形状のサイズ: 100
mmφ×150mmlの実体等速ジョイントアウター形状に成形
した。各段の冷間鍛造では、前段の冷間鍛造ままの材料
を次段の材料として用い、中間焼鈍を実施しなかった。
なお、各鍛造段階における割れの発生をn=50個の試験
片を用いて測定した。割れ発生率(%)は(割れの発生
した試験片個数)/50×100 で算出した。
片を採取し、これら試験片に、周波数15kHz 、出力114k
W 、試験片移動速度10mm/sの移動焼入れ条件で高周波焼
入れした後、 150℃×1hの焼戻しを行った。熱処理後
の試験片について表面硬さ(HRC )およびHv:400 以上
となる硬化深さ(有効硬化深さ)を測定した。
またMnS の量も顕著に低減している。これにくらべ、S
含有量が本発明範囲から外れる鋼材No.6〜No.8 では、
MnSの微細化、量の低減は実現されていない。また、本
発明例は、いずれも引抜き方向と平行方向で69%以上の
高い限界圧縮率を示している。また、引抜き方向と平行
方向の限界圧縮率と引抜き方向と垂直方向の限界圧縮率
の比である限界比は、0.86以上の高い値を示している。
これらの効果は、S量の低減に伴うMnS 量の減少および
微細化によるものと考えられる。これに対し、本発明の
範囲を外れる比較例(鋼材No.6〜No.8)では、引抜き方
向と平行方向の限界圧縮率が52〜65%、また限界比は0.
58以下と低く、冷間鍛造性が低いうえ異方性もある。
造によっても、複雑形状の実体等速ジョイントアウター
へ成形することができる。本発明例では、最終の3段目
の冷間鍛造まで割れを発生するものはなかった。これに
対し、本発明の範囲を外れる比較例では、多くが最終の
3段目の冷間鍛造までに割れを発生していた。セメンタ
イト球状化率が好適範囲となる本発明例(鋼材No.2、N
o.5)では、最終の3段目の冷間鍛造で割れ発生は認め
られなかった。
波焼入れ性を有していることがわかる。高周波焼入れ焼
もどし後の有効硬化深さは、ほぼ同一C量の比較例と同
等以上の値を示した。Mo含有鋼素材を用いた鋼材No.1で
はMoを含有しない鋼材No.3よりも高い高周波焼入れ性を
示している。
度が高く複雑な形状の等速ジョイントアウターを、中間
焼鈍を施すことなく冷間鍛造により成形することが可能
となり、熱間鍛造等の他の成形方法と比較して優れた寸
法精度の等速ジョイントアウターを低コストで得ること
ができ、産業上格段の効果を奏する。
に示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 質量%で、 C:0.4 〜0.6 %、 Si:0.05%以下、 Mn:0.10〜0.4 %、 Cr:0.10%以下、 Ti:0.005 〜0.05%、 B:0.0003〜0.0030%、 Al:0.005 〜0.05% を含有し、不純物としてのS、O、N、Pを S:0.004 %以下、 O:0.0020%以下、 N:0.007 %以下、 P:0.010 %以下 に制限し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を
有することを特徴とする冷間鍛造性に優れた自動車の等
速ジョイントアウター用鋼材。 - 【請求項2】 前記組成に加えて、さらに質量%で、M
o:0.05〜0.2 %を含有することを特徴とする請求項1
に記載の等速ジョイントアウター用鋼材。 - 【請求項3】 下記(1)式で定義するセメンタイト球
状化率Aが30%以上である組織を有することを特徴とす
る請求項1または2に記載の等速ジョイントアウター用
鋼材。 記 (セメンタイト球状化率)=(アスペクト比が2未満のセメンタイト粒子数) /(全セメンタイト粒子数)………(1)
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