JP2003041153A - 無機組成物、フィルム、及びフィルムの製造方法 - Google Patents

無機組成物、フィルム、及びフィルムの製造方法

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JP2003041153A
JP2003041153A JP2001232047A JP2001232047A JP2003041153A JP 2003041153 A JP2003041153 A JP 2003041153A JP 2001232047 A JP2001232047 A JP 2001232047A JP 2001232047 A JP2001232047 A JP 2001232047A JP 2003041153 A JP2003041153 A JP 2003041153A
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film
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reaction product
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Toshiaki Aono
俊明 青野
Keisuke Koseki
圭介 小関
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    • C03C2214/32Nature of the non-vitreous component comprising a sol-gel process

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿下においても、ガス、低分子化合物等に
対するバリアー性が高く、物質の拡散制御等の機能に優
れた無機組成物、前記無機組成物からなるフィルム、高
温熱処理工程を必要とせず、常温領域において、前記フ
ィルムを効率よく形成し得る前記フィルムの製造方法を
提供する。 【解決手段】 無機マトリックスを有する無機組成物で
あって、前記無機マトリックス内に、無機層状化合物を
含有してなる無機組成物である。前記無機マトリックス
としては、ゾルゲル法により製造されてなる金属酸化物
ガラスが好ましく、前記無機層状化合物としては、膨潤
性合成雲母が好ましい。有機金属化合物を加水分解及び
脱水縮合して反応生成物を得る工程、該反応生成物に前
記無機層状化合物を添加し分散させる工程、該無機層状
化合物含有反応生成物を基板表面に塗布し、200℃以
下の温度でガラス化させる工程を有するフィルムの製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機組成物、フィ
ルム、及び該フィルムの製造方法に関し、さらに詳しく
は、無機マトリックス内に無機層状化合物を含有するこ
とにより、高湿下でもガスバリアー性に優れた無機組成
物、及び該無機組成物からなるフィルム、及び該フィル
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、無機層状化合物を含有するフ
ィルムは、酸素、二酸化炭素、窒素酸化物等のガスや、
低分子化合物に対するバリアー性が高いことで知られて
いる。例えば、特開平8−282112号公報において
は、多色感熱記録材料の中間層及び/又は下塗り層にお
いて、アスペクト比の大きい無機層状化合物を含有させ
た場合、薄い膜厚で、各層の透明性を悪化させることな
く、物質に対するバリアー性を高められることが開示さ
れている。
【0003】また、特開平10−90828号公報にお
いては、ハロゲン化銀写真感光材料等の写真要素におい
て、写真要素の各層中に添加される色素等の写真有用化
合物が層間拡散することを制御する目的、ならびに大気
中に含まれるガスの写真要素層内への拡散等を防止する
目的で、層中に膨潤性無機層状化合物を含有させるのが
好ましい旨、開示されている。
【0004】特に、前記膨潤性無機層状化合物としては
合成雲母が好ましく、さらに無機層状化合物を添加する
層に用いるバインダーとしては、ゼラチン等の親水性コ
ロイドやポリビニルアルコール等の合成親水性高分子物
質が好ましく用いられる。
【0005】しかしながら、前記ゼラチン等の親水性コ
ロイドやポリビニルアルコール等の合成親水性高分子物
質を、前記無機層状化合物を添加する層又はフィルムの
バインダーとして用いた場合、低湿下、即ち乾燥した環
境下においては、ガス及び低分子化合物等に対するバリ
アー性が高く、優れた性能を示すものの、高湿下(80
%RH以上)においては、前記バリアー性が著しく低下
し、物質の拡散等を制御する層(フィルム)としての性
能を十分発揮できなくなるという問題がある。
【0006】従って、高湿下(80%RH以上)におい
ても、ガス及び低分子化合物等に対するバリアー性が低
下せず、物質の拡散制御が可能な、無機層状化合物を含
有する無機組成物、及び該無機組成物からなるフィルム
の提供が望まれているのが現状である。
【0007】一方、基材上に酸化物のコーティング膜、
フィルム等を形成する技術としては、従来から、グラス
ライニング、セラミックコーティング等の溶融法や、液
相を用いる液浸法、ゾルゲル法等が挙げられる。前記ゾ
ルゲル法は、金属カチオンや金属アルコキシド等の含水
酸化物ゾルを脱水処理してゲルとし、このゲルを加熱処
理して、ある一定の形状(例えば、フィルム状、粒子
状、繊維状等)の無機酸化物を調製する方法であり、低
温での合成が可能で、高純度のものが調製でき、組成の
制御も容易である点で優れることが知られている(特許
2538527号公報等)。しかしながら、該ゾルゲル
法で調製されたフィルムにおいて、膜厚が薄く、かつ、
ガス、低分子化合物等の物質に対するバリアー性に優
れ、感熱記録材料や感光材料等に使用し得る性能を有す
るものは、未だ提供されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、高湿下においても、ガス、
低分子化合物等に対するバリアー性が高く、物質の拡散
制御等の機能に優れたフィルム等の形成に好適な無機組
成物、耐熱性、耐高湿性、バリアー性等に優れた前記無
機組成物からなるフィルム、及び高温熱処理工程を必要
とせず、常温領域において、高バリアー性を有するフィ
ルムを効率よく形成し得る、前記フィルムの製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来にお
ける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、 <1> 無機マトリックスを有する無機組成物であっ
て、前記無機マトリックス内に、無機層状化合物を含有
してなることを特徴とする無機組成物である。
【0010】<2> 前記無機マトリックスが、金属酸
化物ガラスである前記<1>に記載の無機組成物であ
る。
【0011】<3> 前記無機マトリックスが、ゾルゲ
ル法により製造されてなる前記<1>又は<2>に記載
の無機組成物である。
【0012】<4> 前記ゾルゲル法が、少なくとも水
及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在
下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜
5.0に調整して、有機金属化合物を加水分解及び脱水
縮合して反応生成物を得る工程、及び該反応生成物を2
00℃以下の温度で加熱してガラス化する工程を有する
前記<3>に記載の無機組成物である。
【0013】<5> 前記無機組成物が、少なくとも水
及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在
下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜
5.0に調整して、有機金属化合物を加水分解及び脱水
縮合して反応生成物を得る工程、該反応生成物に前記無
機層状化合物を添加し分散させる工程、及び該無機層状
化合物含有反応生成物を200℃以下の温度でガラス化
する工程により製造されてなる前記<1>から<4>の
いずれかに記載の無機組成物である。
【0014】<6> 前記有機金属化合物が、金属アル
コキシドである前記<4>又は<5>に記載の無機組成
物である。
【0015】<7> 前記ハロゲンイオンが、フッ素イ
オン及び/又は塩素イオンである前記<4>から<6>
のいずれかに記載の無機組成物である。
【0016】<8> 前記無機層状化合物のアスペクト
比が、30以上である前記<1>から<7>のいずれか
に記載の無機組成物である。
【0017】<9> 前記無機層状化合物のアスペクト
比が、100以上である前記<1>から<8>のいずれ
かに記載の無機組成物である。
【0018】<10> 前記無機層状化合物が、膨潤性
合成雲母である前記<1>から<9>のいずれかに記載
の無機組成物である。
【0019】<11> 前記無機層状化合物が、スメク
タイトである前記<1>から<9>のいずれかに記載の
無機組成物である。
【0020】<12> 前記無機層状化合物が、3級塩
化合物及び/又は4級塩化合物により表面を疎水化され
てなる前記<1>から<11>のいずれかに記載の無機
組成物である。
【0021】<13> 前記<1>から<12>のいず
れかに記載の無機組成物からなることを特徴とするフィ
ルムである。
【0022】<14> 少なくとも水及び有機溶媒を含
有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイ
オンを触媒として、pHを4.5〜5.0に調整しなが
ら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生
成物を得る工程、該反応生成物に前記無機層状化合物を
添加し分散させる工程、及び該無機層状化合物含有反応
生成物を基板表面に塗布し、200℃以下の温度でガラ
ス化させる工程を有することを特徴とするフィルムの製
造方法である。
【0023】<15> 前記有機金属化合物が、金属ア
ルコキシドである前記<14>に記載のフィルムの製造
方法である。
【0024】<16> 前記ハロゲンイオンが、フッ素
イオン及び/又は塩素イオンである前記<14>又は<
15>に記載のフィルムの製造方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の無機組成物、フィ
ルム、及びフィルムの製造方法について説明する。ここ
ではまず、本発明の無機組成物について詳しく説明す
る。
【0026】(無機組成物)本発明の無機組成物は、無
機マトリックスを有する無機組成物であって、前記無機
マトリックス内に、無機層状化合物を含有してなること
を特徴とする。
【0027】<無機マトリックス>ここでは、本発明の
無機組成物が有する無機マトリックスについて説明す
る。前記無機マトリックスとしては、後述する無機層状
化合物を均一に分散して含有できること、かつ製膜可能
なものであること、該膜(フィルム)のガスや低分子化
合物等に対するバリアー性が高湿下においても優れてい
ること等の観点から、具体的には、ケイ酸塩、金属リン
酸塩、シラザンポリマー、ホスファゼン化合物、金属酸
化物ガラス等の材料が好適に挙げられ、その中でも、金
属酸化物ガラスがより好ましい。
【0028】前記金属酸化物ガラスは、単成分系金属酸
化物ガラスであってもよく、多成分系金属酸化物ガラス
であってもよい。また、前記金属酸化物ガラスは、ゾル
ゲル法により製造されたものであることがさらに好まし
い。
【0029】前記ゾルゲル法は、有機金属化合物を加水
分解すること等により、水酸化物のゾルを得て、脱水処
理してゲルとし、さらにこのゲルを加熱処理すること
で、ある一定の形状(フィルム状、粒子状、繊維状等)
の金属酸化物ガラスを調製する方法である。異なる複数
のゾル溶液を混合する方法、他の金属イオンを添加する
方法等により、多成分系の金属酸化物ガラスを得ること
が可能である。
【0030】本発明の無機組成物が有する無機マトリッ
クスとしては、金属酸化物ガラスであることが好まし
く、ゾルゲル法で製造されてなることがさらに好まし
く、下記工程を有するゾルゲル法で製造されてなること
が特に好ましい。
【0031】即ち、前記無機マトリックスは、少なくと
も水及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン
存在下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5
〜5.0に調整しながら、有機金属化合物を加水分解及
び脱水縮合して反応生成物を得る工程、及び該反応生成
物を200℃以下の温度で加熱してガラス化する工程、
を有するゾルゲル法により製造されてなることが、高温
熱処理による微細孔の発生や膜の劣化等が発生しないと
いう観点から、特に好ましい。
【0032】前記ゾルゲル法において、原料として用い
られる有機金属化合物としては、加水分解が可能なもの
であればよく、特に限定されるものではないが、好まし
い有機金属化合物としては、金属アルコキシドが挙げら
れる。
【0033】前記金属アルコキシドは、下記一般式
(I)で表される。 一般式(I) MR2 m(OR1n-m 前記一般式(I)において、Mは酸化数nの金属を表
す。R1及びR2は、各々独立に、アルキル基を表す。m
は、0〜(n−1)の整数を表す。R1及びR2は、同一
でもよく、異なっていてもよい。R1及びR2としては、
炭素原子4個以下のアルキル基が好ましく、例えば、メ
チル基CH3(以下、Meで表す)、エチル基C2
5(以下、Etで表す)、プロピル基C37(以下、P
rで表す)、イソプロピル基i−C37(以下、i−P
rで表す)、ブチル基C49(以下、Buで表す)、イ
ソブチル基i−C49(以下、i−Buで表す)等の低
級アルキル基がより好ましい。
【0034】前記一般式(I)で表される金属アルコキ
シドとしては、例えば、リチウムエトキシドLiOE
t、ニオブエトキシドNb(OEt)5、マグネシウム
イソプロポキシドMg(OPr−i)2、アルミニウム
イソプロポキシドAl(OPr−i)3、亜鉛プロポキ
シドZn(OPr)2、テトラエトキシシランSi(O
Et)4、チタンイソプロポキシドTi(OPr−
i)4、バリウムエトキシドBa(OEt)2、バリウム
イソプロポキシドBa(OPr−i)2、トリエトキシ
ボランB(OEt)3、ジルコニウムプロポキシドZn
(OPr)4、ランタンプロポキシドLa(OPr)3
イットリウムプロポキシドY(OPr)3、鉛イソプロ
ポキシドPb(OPr−i)2等が好適に挙げられる。
これらの金属アルコキシドは何れも市販品があり、容易
に入手することができる。また、金属アルコキシドは、
部分的に加水分解して得られる低縮合物も市販されてお
り、これを原料として使用することも可能である。
【0035】前記ゾルゲル法において、前記有機金属化
合物は、そのまま反応に用いてもよいが、反応の制御を
容易にするため溶媒で希釈して用いることが好ましい。
希釈用溶媒は、前記有機金属化合物を溶解することがで
き、かつ水と均一に混合することができるものであれば
よい。そのような希釈用溶媒としては、脂肪族の低級ア
ルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、及び
それらの混合物が好適に挙げられる。また、ブタノール
とセロソルブとブチルセロソルブの混合溶媒、あるいは
キシロールとセロソルブアセテートとメチルイソブチル
ケトンとシクロヘキサンの混合溶媒などを使用すること
もできる。
【0036】前記有機金属化合物において、金属がC
a、Mg、Al等である場合には、反応液中の水と反応
して水酸化物を生成したり、炭酸イオンCO3 2-が存在
すると炭酸塩を生成して沈殿を生ずるため、反応液に隠
蔽剤としてトリエタノールアミンのアルコール溶液を添
加することが好ましい。溶媒に混合溶解するときの前記
有機金属化合物の濃度としては、70質量%以下が好ま
しく、5〜70質量%の範囲に希釈して使用することが
より好ましい。
【0037】前記ゾルゲル法において用いられる反応液
は、少なくとも水及び有機溶媒を含有する。前記有機溶
媒としては、水及び酸、アルカリと均一な溶液をつくる
ものであればよく、通常、前記有機金属化合物の希釈に
用いる脂肪族の低級アルコール類と同様のものが好適に
挙げられる。前記脂肪族の低級アルコール類の中でも、
メタノール、エタノールより、炭素数の多いプロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、及びイソブタノー
ルが好ましい。これは、生成する金属酸化物ガラスの膜
の成長が安定であるためである。前記反応液において、
水の割合としては、水の濃度として0.2〜50mol
/Lの範囲が好ましい。
【0038】前記ゾルゲル法においては、前記反応液中
において、ホウ素イオンの存在下にて、ハロゲンイオン
を触媒として、有機金属化合物を加水分解する。前記ホ
ウ素イオンB3+を与える化合物としては、トリアルコキ
シボランB(OR)3が好適に挙げられる。その中で
も、トリエトキシボランB(OEt)3がより好まし
い。また、前記反応液中のB3+イオン濃度としては、
1.0〜10.0mol/Lの範囲が好ましい。
【0039】前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオ
ン及び/又は塩素イオンが好適に挙げられる。即ち、フ
ッ素イオン単独、塩素イオン単独でもよく、これらの混
合物でもよい。用いる化合物としては、上記反応液中で
フッ素イオン及び/又は塩素イオンを生ずるものであれ
ばよく、例えば、フッ素イオン源として、フッ化水素ア
ンモニウムNH4HF・HF、フッ化ナトリウムNaF
等が好適に挙げられ、塩素イオン源として、塩化アンモ
ニウムNH4Cl等が好適に挙げられる。
【0040】前記反応液中の前記ハロゲンイオンの濃度
としては、製造しようとする無機マトリックスを有する
無機組成物からなるフィルムの膜厚や、その他の条件に
よって異なるが、一般的には、触媒を含む前記反応液の
合計質量に対して、0.001〜2mol/kg、特に
0.002〜0.3mol/kgの範囲が好ましい。ハ
ロゲンイオンの濃度が0.001mol/kgより低い
と、有機金属化合物の加水分解が十分に進行し難くな
り、膜の形成が困難となる。またハロゲンイオンの濃度
が2mol/kgを超えると、生成する無機マトリック
ス(金属酸化物ガラス)が不均一になり易いため、いず
れも好ましくない。
【0041】なお、反応時に使用したホウ素に関して
は、得られる無機マトリックスの設計組成中にB23
分として含有させる場合は、その含有量に応じた有機ホ
ウ素化合物の計算量を添加したまま生成物とすればよ
く、またホウ素を除去したいときは、成膜後、溶媒とし
てのメタノールの存在下、又はメタノールに浸漬して加
熱すればホウ素はホウ素メチルエステルとして蒸発させ
て除去することができる。
【0042】前記有機金属化合物を、加水分解及び脱水
縮合して反応生成物を得る工程においては、通常所定量
の前記有機金属化合物を所定量の水及び有機溶媒を含有
する混合溶媒に混合溶解した主剤溶液、ならびに所定量
の前記ハロゲンイオンを含有する所定量の反応液を、所
定の比で混合し十分に攪拌して均一な反応溶液とした
後、酸又はアルカリで反応溶液のpHを希望の値に調整
し、数時間熟成することにより進行させて反応生成物を
得る。前記ホウ素化合物は、主剤溶液又は反応液に予め
所定量を混合溶解しておく。また、アルコキシボランを
用いる場合は、他の有機金属化合物と共に主剤溶液に溶
解するのが有利である。
【0043】前記反応溶液のpHは、目的によって選択
され、無機マトリックス(金属酸化物ガラス)を有する
無機組成物からなる膜(フィルム)の形成を目的とする
ときは、例えば、塩酸等の酸を用いてpHを4.5〜5
の範囲に調整して熟成するのが好ましい。この場合は、
例えば、指示薬としてメチルレッドとブロモクレゾール
グリーンとを混合したもの等を用いると便利である。
【0044】次に、前工程で得られた反応生成物(熟成
後の反応溶液)を、200℃以下の温度に加熱して乾燥
しガラス化させる。加熱にあたって、特に50〜70℃
の温度区間を注意して徐々に昇温して、予備乾燥(溶媒
揮散)工程を経た後さらに昇温することが好ましい。こ
の乾燥は、膜形成の場合、無孔化膜とするために重要で
ある。予備乾燥工程後、加熱し乾燥する温度としては、
70〜150℃が好ましく、80〜130℃がより好ま
しい。
【0045】前記ゾルゲル法においては、同一成分の同
一濃度の主剤溶液、及び反応液(B 3+及びハロゲンイオ
ンを含む)を所定のpHに調整しながら、逐次同一割合
で追加添加することにより簡単に継続して、反応生成物
を製造することもできる。なお、前記反応溶液の濃度は
±50質量%の範囲で、水(酸またはアルカリを含む)
の濃度は、±30質量%の範囲で、およびハロゲンイオ
ンの濃度は±30質量%の範囲で変化させることができ
る。
【0046】前記工程を有するゾルゲル法により、本発
明に係る無機マトリックスを製造することが好ましく、
本発明の無機組成物は、前記無機マトリックス内に、後
述する無機層状化合物を含有してなる。本発明におい
て、該無機マトリックス内に、後述する無機層状化合物
を含有させる方法としては特に制限はないが、前記ゾル
ゲル法において、前記有機金属化合物を加水分解及び脱
水縮合して反応生成物を得た後、該反応生成物に後述す
る無機層状化合物を添加し分散させるのが好ましい。
【0047】前記反応生成物に添加した前記無機層状化
合物を分散させる方法としては以下のものが挙げられ
る。まず、無機層状化合物を反応生成物(熟成後の反応
溶液)に添加し、十分反応生成物の液になじませ、膨潤
させてから分散機にかけて分散する。前記分散機として
は、機械的に直接力を加えて分散する各種ミル、大きな
剪断力を有する高速攪拌型分散機、高強度の超音波エネ
ルギーを与える分散機などがある。具体的には、ボール
ミル、サンドグラインダーミル、ビスコミル、コロイド
ミル、ホモジナイザー、ディゾルバー、ポリトロン、ホ
モミキサー、ホモブレンダー、ケディミル、ジェットア
ジター、毛細管式乳化装置、液体サイレン、電磁歪式超
音波発生機、ポールマン笛を有する乳化装置、薄膜旋回
型高速ミキサー、アギュラーギャップ型ミルなどがあ
る。
【0048】前記無機層状化合物を添加し分散させた反
応生成物(以下、「無機層状化合物含有反応生成物」
と、称する場合がある。)を、次工程において200℃
以下の温度でガラス化することにより、無機マトリック
ス内に無機層状化合物を含有してなる無機組成物を得る
ことができる。
【0049】<無機層状化合物>次に、本発明の無機組
成物において、前記無機マトリックス内に含有される無
機層状化合物について説明する。本発明の無機組成物に
おいて、前記無機マトリックス内に含有される無機層状
化合物としては、膨潤性無機層状化合物が好ましく、そ
の中でも、例えば、天然スメクタイト、合成スメクタイ
ト、膨潤性合成雲母がより好ましい。
【0050】前記スメクタイトは、中心にSi原子が入
ったSi−O四面体が平面状に広がった四面体シート、
及びAl、Mgなどの金属原子が中心に入った八面体シ
ートにより、2:1で構成された構造をとっている。前
記スメクタイトは、前記四面体においてSi原子がAl
原子に置換されること、あるいは八面体のAl原子がM
g原子に置換されることにより、結晶層においてはプラ
ス電荷が不足し、表面荷電がマイナスとなっている。
【0051】前記四面体においてSi原子がAl原子に
置換されている場合を、四面体置換型(四面体荷電型)
といい、そのような構造を有するスメクタイトとして
は、例えば、バイデライト、ノントロナイト、ボルコン
スコアイト、サポナイト等が挙げられる。また、前記八
面体においてAl原子がMg原子に置換されている場合
を、八面体置換型(八面体荷電型)といい、そのような
構造を有するスメクタイトとしては、例えば、モンモリ
ロナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等が挙げら
れる。
【0052】前記スメクタイトの中でも、天然スメクタ
イトとしては、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクト
ライトが好適に挙げられる。さらに、合成スメクタイト
としては、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイ
トが好適に挙げられる。
【0053】前記膨潤性合成雲母としては、 Naテトラシックマイカ NaMg2,5(Si4O10)F2、 Na又はLiテニオライト (NaLi)Mg2Li(Si4O10)F2、 Na又はLiヘクトライト (NaLi)1/3Mg2/3Li1/3(Si4O
10)F2、 等が、好適に挙げられる。
【0054】前記無機層状化合物は、10〜15オング
ストロームの厚さの単位結晶格子層からなる積層構造を
有し、格子内金属原子置換が他の粘土鉱物より著しく大
きい。その結果、格子層は正電荷不足を生じ、それを補
償するために層間にNa+、Ca2+、Mg2+等の陽イオ
ンを吸着している。これらの層間に介在している陽イオ
ンは交換性陽イオンと呼ばれ、さまざまな陽イオンと交
換することができる。特に層間の陽イオンがLi+、N
+の場合、イオン半径が小さいため層状結晶格子間の
結合が弱く、水により大きく膨潤する。その状態でシェ
アーをかけると容易に劈開し、水中で安定したゾルを形
成する。膨潤性合成雲母はその傾向が強く、特に好まし
く用いられる。
【0055】前記無機層状化合物は、表面が親水的であ
るため、水中に容易に膨潤し、シェアーをかけることに
より容易に分散する。このとき、水混和性の有機溶媒、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール等のアルコール類;ジメチルスルホキサイド、ジメ
チルホルムアミド、アセトン等を加えることができる。
その中でも、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、アセトンがより好ましい。
【0056】前記無機層状化合物は、前述の通り表面が
親水的であるが、マイナスに荷電していることから、3
級塩化合物及び/又は4級塩化合物を用いることによ
り、表面を疎水化することができ、疎水化した該無機層
状化合物を、本発明の無機組成物における無機マトリッ
クスに含有させることもできる。
【0057】前記3級塩化合物及び4級塩化合物の具体
例としては、例えば、ラウリルアミン塩酸塩(パイオニ
ンB−201)、ステアリルアミン塩酸塩(パイオニン
B−801)、オレイルアミン酢酸塩(パイオニンB−
709)、ステアリルアミン酢酸塩(パイオニンB−8
09)、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩(パイ
オニンB−104−DA)〔括弧内は商品名;パイオニ
ンBシリーズ;竹本油脂(株)製〕等のアミン塩化合
物、ラウリルピリジニウムクロライド(パイオニンB−
251)、ミリスチルピリジニウムクロライド(パイオ
ニンB−451)、セチルピリジニウムクロライド(パ
イオニンB−651)〔括弧内は商品名;パイオニンB
シリーズ;竹本油脂(株)製〕等のピリジニウム塩化合
物や、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(パ
イオニンB−211)、セチルトリメチルアンモニウム
クロライド(パイオニンB−611)、ステアリルトリ
メチルアンモニウムクロライド(パイオニンB−81
1)、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド(パ
イオニンB−2211)、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド(パイオニンB−8811)、ラウリ
ルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド
(パイオニンB−221−B)、オレイルビスポリオキ
シエチレンメチルアンモニウムクロライド(パイオニン
B−721−E)、ステアリルヒドロキシエチルジメチ
ルアンモニウムクロライド(パイオニンB−821−
A)、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド(パイオニンB−231)、ラウロイルアミノプロピ
ルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート(パイ
オニンB−276)、ラウロイルアミノプロピルジメチ
ルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート(パイ
オニンB−277)〔括弧内は商品名;パイオニンBシ
リーズ;竹本油脂(株)製〕等の第4級アンモニウム塩
化合物等が好適に挙げられる。
【0058】下記ポリオキシエチレン基を有する第4級
アンモニウム塩化合物も好適に挙げられ、例えば、ポリ
オキシエチレン・トリアルキルアンモニウムクロリドポ
リオキシエチレン・トリアルキルアンモニウムブロミド
ポリオキシエチレン・ジアルキルアンモニウムクロリド
ポリオキシエチレン・ジアルキルアンモニウムアセテー
トポリオキシエチレン・ベンジル・ジアルキルアンモニ
ウムクロリドポリオキシエチレン・ベンジル・ジアルキ
ルアンモニウムブロミドジ(ポリオキシエチレン)・ア
ルキルアンモニウムクロリドジ(ポリオキシエチレン)
・アルキルアンモニウムアセテートジ(ポリオキシエチ
レン)・ベンジル・アルキルアンモニウムクロリドジ
(ポリオキシエチレン)・ベンジル・アルキルアンモニ
ウムアセテートジ(ポリオキシエチレン)・ジアルキル
アンモニウムクロリドジ(ポリオキシエチレン)・ジア
ルキルアンモニウムブロミドトリ(ポリオキシエチレ
ン)・アルキルアンモニウムクロリドトリ(ポリオキシ
エチレン)・アルキルアンモニウムブロミドトリ(ポリ
オキシエチレン)・アルキルアンモニウムアセテート等
が、好適に挙げられる。
【0059】また、下記ポリプロピレン基を有する第4
級アンモニウム塩化合物も好適に挙げられ、例えば、ポ
リオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムクロリ
ドポリオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムブ
ロミドジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキルアンモ
ニウムクロリドジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキ
ルアンモニウムブロミドトリ(ポリオキシプロピレン)
・アルキルアンモニウムクロリドトリ(ポリオキシプロ
ピレン)・アルキルアンモニウムブロミド等が、好適に
挙げられる。
【0060】さらに、下記表1〜4に記載のカチオン界
面活性剤も、無機層状化合物の疎水化に用いられる3級
塩化合物又は4級塩化合物として、好適に挙げられる。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】前記好ましい3級塩化合物及び4級塩化合
物の中でも、無機層状化合物の疎水化に用いるものとし
ては、N,N−ジポリオキシエチレン−N−ステアリル
−N−メチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ポリオキシイソプロピレ
ントリエチルアンモニウムクロライド等がより好まし
い。
【0066】前記3級塩化合物及び/又は4級塩化合物
を用いて、前記無機層状化合物を疎水化するには、1種
単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてよい。
前記3級塩化合物及び/又は4級塩化合物を用いて、無
機層状化合物を疎水化するとは、これらの化合物により
無機層状化合物について陽イオン交換を行うことを意味
する。具体的には、下記の方法により行うことができ
る。ただし、本発明はこの方法に限定されるものではな
い。
【0067】まず、第1工程として前記無機層状化合物
を水中に分散させて懸濁液を得る。該懸濁液における固
体分散濃度としては、1〜15質量%が好ましいが、無
機層状化合物が充分分散可能な濃度ならば自由に設定す
ることが可能である。この場合、あらかじめ凍結乾燥処
理した無機層状化合物を用いることが好ましい。次に、
第2工程としては、この無機層状化合物懸濁液に、前記
3級塩化合物又は4級塩化合物の溶液を添加、あるいは
該溶液に、前記無機層状化合物懸濁液を添加して、陽イ
オン交換により無機層状化合物の疎水化を行う。さら
に、第3工程として固液を分離し、疎水化された無機層
状化合物を水洗浄して、副生電解質を充分に除去する。
これを乾燥、必要に応じて粉砕し、目的物を得る。
【0068】前記反応は室温で充分進行するが、加温し
てもよい。加温の最高温度は用いる3級塩化合物又は4
級塩化合物の耐熱性に支配され、その分解点以下であれ
ば任意に設定が可能である。
【0069】前記3級塩化合物及び/又は4級塩化合物
の添加量としては、イオンとして換算した場合に、無機
層状化合物の陽イオン交換容量と当量用いることが好ま
しいが、これより少ない量でも製造は可能である。また
陽イオン交換容量に対して、過剰量添加してもよい。添
加量としては、具体的には、無機層状化合物の陽イオン
交換容量の0.5〜1.5倍量(ミリ当量換算)が好ま
しく、0.8〜1.4倍量がより好ましい。
【0070】なお、無機層状化合物を疎水化する方法に
ついては、特開平6−287014号、特開平9−17
5817号の各公報等において、詳細に記載されてい
る。
【0071】前記無機層状化合物のアスペクト比として
は、塗膜のバリアー性の観点から、20以上が好まし
く、30以上がより好ましく、100以上がさらに好ま
しく、200以上が特に好ましい。また、無機層状化合
物がスメクタイトの場合は、アスペクト比が30〜10
0の範囲であることが特に好ましい。なお、前記アスペ
クト比とは、粒子の長径に対する厚さの比である。
【0072】前記無機層状化合物の粒子径としては、塗
膜のバリアー性及び平滑性の観点から、その平均長径が
0.3〜20μmであることが好ましく、0.5〜10
μmであることがより好ましく、1〜5μmであること
がより好ましい。前記無機層状化合物における粒子の平
均の厚さとしては、0.1μm以下が好ましく、0.0
5μm以下がより好ましく、0.01μm以下が特に好
ましい。
【0073】本発明の無機組成物は、少なくとも水及び
有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下に
てハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜5.0
に調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮
合して反応生成物を得る工程、該反応生成物に前記無機
層状化合物を添加し分散させる工程、及び該無機層状化
合物含有反応生成物を200℃以下の温度でガラス化す
る工程により製造されてなるのが好ましい。
【0074】本発明の無機組成物においては、前記無機
層状化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。また、本発明の無機組成物において、前
記無機マトリックス内に含有される前記無機層状化合物
の量としては、前記無機マトリックスに対し、質量比
で、0.001〜0.2であることが好ましい。0.0
01未満であるとバリアー性における効果がなく、0.
2を超えると、フィルムの透明性が低下する。また、2
種以上の無機質層状化合物を使用した場合でも、合計の
量が前記質量比であることが好ましい。
【0075】(フィルム及びフィルムの製造方法)ここ
では、本発明のフィルム及びフィルムの製造方法につい
て説明する。本発明のフィルムは、本発明の前記無機組
成物からなることを特徴とする。また、本発明のフィル
ムの製造方法は、少なくとも水及び有機溶媒を含有する
反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイオンを
触媒として、pHを4.5〜5.0に調整しながら、有
機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生成物を
得る工程、該反応生成物に前記無機層状化合物を添加し
分散させる工程、及び該無機層状化合物含有反応生成物
を基板表面に塗布し、200℃以下の温度でガラス化さ
せる工程を有することを特徴とする。
【0076】即ち、前述したゾルゲル法による無機マト
リックスの製造において、前記有機金属化合物を、加水
分解及び脱水縮合して反応生成物を得た後、該反応生成
物に前記無機層状化合物を添加し分散させて、該無機層
状化合物含有反応生成物を基板表面に塗布し、200℃
以下の温度に加熱して乾燥しガラス化させることによ
り、本発明の無機組成物からなるフィルムを製造するこ
とができる。前記有機金属化合物としては、金属アルコ
キシドが好ましく、前記ハロゲンイオンとしては、フッ
素イオン及び/又は塩素イオンが好ましい。また、前記
無機層状化合物含有反応生成物は、そのまま基材表面に
塗布してもよく、必要に応じて、適当な増粘剤を加えた
上で、基材表面に塗布することもできる。
【0077】前記基板としては、いかなるものを用いる
こともできるが、透明性、耐熱性等の観点から、ポリエ
チレンテレフタレート、オレフィン・マレイミド共重合
体、ポリカーボネート等を用いるのが好ましい。
【0078】前記基材表面への塗布は、いかなる方法を
とることもできるが、具体的には、エクストルージョン
コーティング、スライドコーティング、グラビアコーテ
ィング、ロッドコーティング、カテーンコーティング、
浸漬コーティング、ナイフコーティング、フローコーテ
ィング等の方法で塗布することができ、その中でも、エ
クストルージョンコーティング、スライドコーティン
グ、グラビアコーティングが好ましい。
【0079】前記無機層状化合物含有反応生成物を基材
表面に塗布したものは、前述の通り200℃以下の温度
に加熱して乾燥しガラス化させる。加熱にあたって、特
に50〜70℃の温度区間を注意して徐々に昇温して、
予備乾燥(溶媒揮散)工程を経た後さらに昇温すること
が好ましい。この乾燥は、特に無孔化フィルムを形成す
るという観点から重要である。
【0080】本発明の無機組成物からなるフィルムの膜
厚としては、ガス、低分子化合物等に対するバリアー性
能及び透明性の観点から、0.2〜20μmであるのが
好ましく、0.5〜10μmであるのがより好ましい。
【0081】また、本発明の無機組成物からなるフィル
ムにおいて、無機層状化合物の含有量としては、0.0
05〜1g/m2であるのが好ましく、0.01〜0.
5g/m2であるのがより好ましい。
【0082】本発明の無機組成物からなるフィルムは、
前記無機層状化合物を含有することによりガスや低分子
化合物等に対するガスバリアー性に優れている点、無機
マトリックスとしてゾルゲル法により製造された金属酸
化物ガラスを有する点などから、酸素と水蒸気に対し
て、高バリアー性の要求される製品におけるバリアー
層、具体的には、LCD、EL素子等におけるバリアー
層質等の用途に用いることが可能である。
【0083】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
【0084】(実施例1) −主剤溶液及び反応液の調製− テトラエトキシシランSi(OEt)4と溶媒とを、質
量比で5:1の割合で混合した。前記溶媒としては、
水:メタノール:エタノール:イソプロパノールの質量
比が、1:1:1:4の割合からなる混合溶媒を用い
た。この混合物に、さらにトリエトキシボランB(OE
t)3を0.2mol/kgの割合で添加して、10分
間攪拌溶解して主剤溶液を調製した。前記主剤溶液中の
イソプロパノールに対するSi(OEt)4の濃度は、
70質量%(SiO2として、20質量%)である。次
に、触媒のハロゲンイオン源として、酸性フッ化アンモ
ニウムNH4F・HFを用い、前記主剤溶液で用いた混
合溶媒と同一の溶媒に溶解し、該混合溶媒と酸性フッ化
アンモニウムとの合計重量に対するフッ素イオン濃度
が、0.1mol/kgとなるように反応液を調製し
た。
【0085】−反応生成物の調製− 前記主剤溶液と反応液とを、質量比3:1の割合で混合
して10分間攪拌した後、塩酸とアンモニア水とを用い
て、混合液(反応溶液)のpHを5.0に調整した。な
お、指示薬としては、メチルレッド及びブロモクレゾー
ルグリーンのエタノール溶液を使用した。その後、3時
間熟成し、加水分解及び脱水縮合させて反応生成物(コ
ーティング剤)を得た。
【0086】−疎水化された無機層状化合物の調製− 次に、無機層状化合物である膨潤性合成雲母(商品名;
ME−100;コープケミカル社製)を水に分散させ、
2.5質量%懸濁液を調製し、一方、下記構造を有する
4級塩アンモニウム5質量%水溶液を調製し、膨潤性合
成雲母:4級塩アンモニウムが、質量比で1:1となる
よう、前記懸濁液と前記水溶液を混合し、2時間かけて
陽イオン交換(膨潤性合成雲母の疎水化)を行った後、
固液を分離して、固形分を水洗浄により精製・乾燥し
て、疎水化された膨潤性合成雲母を得た。
【0087】
【化1】
【0088】−フィルムの作製− 前記反応生成物(コーティング剤)に、前記疎水化され
た膨潤性合成雲母を添加し、サンドミルを用いて分散さ
せた。そして、無機層状化合物含有反応生成物全質量に
対して、膨潤性合成雲母が10質量%となるよう、無機
層状化合物含有反応生成物(合成雲母含有コーティング
剤)を調製した。前記合成雲母含有コーティング剤は、
粘度が97cPであり、この無機層状化合物含有反応生
成物(合成雲母含有コーティング剤)を、厚さ50μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに基
材表面に塗布し、塗布基板を特に50〜70℃の温度区
間を注意して徐々に昇温して予備乾燥(溶媒揮散工程)
を行った後、120℃にて30分間保持し焼成してガラ
ス化させた。得られた合成雲母含有金属酸化物ガラスの
フィルムの厚さ(乾燥膜厚)は、3μmであった。
【0089】(実施例2)実施例1において、無機層状
化合物含有反応生成物全質量に対して、膨潤性合成雲母
の含有量を5質量%としたこと以外は、実施例1と同様
にして、合成雲母含有金属酸化物ガラス(SiO2)の
フィルムを作製した。合成雲母含有コーティング剤の粘
度は、58cPであり、得られたフィルムの厚さ(乾燥
膜厚)は、3μmであった。
【0090】(実施例3)実施例1において、無機層状
化合物含有反応生成物全質量に対して、膨潤性合成雲母
の含有量を2.5質量%としたこと以外は、実施例1と
同様にして、合成雲母含有金属酸化物ガラス(Si
2)のフィルムを作製した。合成雲母含有コーティン
グ剤の粘度は、30cPであり、得られたフィルムの厚
さ(乾燥膜厚)は、3μmであった。
【0091】(実施例4)実施例1において、疎水化し
ていない膨潤性合成雲母(商品名 ME−100;コー
プケミカル社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして、合成雲母含有金属酸化物ガラスのフィルムを作
製した。合成雲母含有コーティング剤の粘度は、89c
Pであり、得られたフィルムの厚さ(乾燥膜厚)は、3
μmであった。
【0092】(比較例1)実施例1において、膨潤性合
成雲母を添加しないこと以外は、実施例1と同様にし
て、合成雲母含有金属酸化物ガラス(SiO2)のフィ
ルムを作製した。合成雲母含有コーティング剤の粘度
は、10cPであり、得られたフィルムの厚さ(乾燥膜
厚)は、3μmであった。
【0093】(比較例2)ポリビニルアルコールPVA
105(クラレ製)の5質量%水溶液100gに、疎水
化していない膨潤性合成雲母(商品名:ME−100;
コープケミカル社製)の2.5質量%分散液20gを攪
拌しながら少量づつ添加し、合成雲母含有コーティング
剤を調製した。これを厚さ50μmのPETフィルム上
に塗布し、フィルムを作製した。得られたフィルムの厚
さ(乾燥膜厚)は3μmであった。
【0094】(測定及び評価)前記実施例1〜4及び比
較例1〜2において、得られたフィルムについて、膜質
を目視にて評価するとともに、表5に示した条件におけ
る、膜厚、合成雲母含有率、及び酸素透過率を測定し
た。測定及び評価結果を表5に示す。
【0095】−酸素透過率の測定− 得られたフィルムについて、下記方法により酸素透過率
を測定した。即ち、OX−TRANS 2/20(MO
KON社製)を用いて、40℃90%RHの条件下にお
いて、酸素透過率の測定を行った。
【0096】
【表5】
【0097】前記結果から、本発明の無機組成物、及び
該無機組成物からなるフィルムは、低温条件下だけでな
く、高温条件下(40℃90%RH)においても、酸素
及び水蒸気に対して良好なバリヤー性を有していること
が確認された。
【0098】
【発明の効果】本発明によると、高湿下においても、ガ
ス、低分子化合物等に対するバリアー性が高く、物質の
拡散制御等の機能に優れたフィルム等の形成に好適な無
機組成物、耐熱性、耐高湿性、バリアー性等に優れた前
記無機組成物からなるフィルム、及び高温熱処理工程を
必要とせず、常温領域において、高バリアー性を有する
フィルムを効率よく形成し得る、前記フィルムの製造方
法を提供することができる。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機マトリックスを有する無機組成物で
    あって、前記無機マトリックス内に、無機層状化合物を
    含有してなることを特徴とする無機組成物。
  2. 【請求項2】 前記無機マトリックスが、金属酸化物ガ
    ラスである請求項1に記載の無機組成物。
  3. 【請求項3】 前記無機マトリックスが、ゾルゲル法に
    より製造されてなる請求項1又は2に記載の無機組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記ゾルゲル法が、少なくとも水及び有
    機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にて
    ハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜5.0に
    調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合
    して反応生成物を得る工程、及び該反応生成物を200
    ℃以下の温度で加熱してガラス化する工程を有する請求
    項3に記載の無機組成物。
  5. 【請求項5】 前記無機組成物が、少なくとも水及び有
    機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にて
    ハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜5.0に
    調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合
    して反応生成物を得る工程、該反応生成物に前記無機層
    状化合物を添加し分散させる工程、及び該無機層状化合
    物含有反応生成物を200℃以下の温度でガラス化する
    工程により製造されてなる請求項1から4のいずれかに
    記載の無機組成物。
  6. 【請求項6】 前記有機金属化合物が、金属アルコキシ
    ドである請求項4又は5に記載の無機組成物。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲンイオンが、フッ素イオン及
    び/又は塩素イオンである請求項4から6のいずれかに
    記載の無機組成物。
  8. 【請求項8】 前記無機層状化合物のアスペクト比が、
    30以上である請求項1から7のいずれかに記載の無機
    組成物。
  9. 【請求項9】 前記無機層状化合物のアスペクト比が、
    100以上である請求項1から8のいずれかに記載の無
    機組成物。
  10. 【請求項10】 前記無機層状化合物が、膨潤性合成雲
    母である請求項1から9のいずれかに記載の無機組成
    物。
  11. 【請求項11】 前記無機層状化合物が、スメクタイト
    である請求項1から9のいずれかに記載の無機組成物。
  12. 【請求項12】 前記無機層状化合物が、3級塩化合物
    及び/又は4級塩化合物により表面を疎水化されてなる
    請求項1から11のいずれかに記載の無機組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれかに記載の
    無機組成物からなることを特徴とするフィルム。
  14. 【請求項14】 少なくとも水及び有機溶媒を含有する
    反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイオンを
    触媒として、pHを4.5〜5.0に調整しながら、有
    機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生成物を
    得る工程、該反応生成物に前記無機層状化合物を添加し
    分散させる工程、及び該無機層状化合物含有反応生成物
    を基板表面に塗布し、200℃以下の温度でガラス化さ
    せる工程を有することを特徴とするフィルムの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記有機金属化合物が、金属アルコキ
    シドである請求項14に記載のフィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記ハロゲンイオンが、フッ素イオン
    及び/又は塩素イオンである請求項14又は15に記載
    のフィルムの製造方法。
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