JP2003039893A - 転写方法及び化粧材 - Google Patents

転写方法及び化粧材

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JP2003039893A
JP2003039893A JP2001229320A JP2001229320A JP2003039893A JP 2003039893 A JP2003039893 A JP 2003039893A JP 2001229320 A JP2001229320 A JP 2001229320A JP 2001229320 A JP2001229320 A JP 2001229320A JP 2003039893 A JP2003039893 A JP 2003039893A
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Haruo Ono
晴男 大野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量気泡コンクリートの化粧板を転写製造時
に、表面凹凸による転写層の浮き発生を、転写シートの
印刷適性(バックトラップ防止、耐ブロッキング性)、
転写層のクラック発生防止を両立させつつ、解消する。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートの被転写基材Bに
アクリル系水性エマルションの接着剤層Aを塗工後、オ
レフィン系熱可塑性エラストマーの支持体シート1に、
バインダー樹脂がアクリル−ウレタン共重合体の絵柄層
を転写層2として設けた転写シートSを載置し、加圧し
加熱後、支持体シートを剥離して転写層を転写し、而る
後、転写層上にアクリル−シリコーン系水性エマルショ
ンで表面保護層を塗工形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、サイディ
ング等の住宅やビルの外壁、或いは、工場、テナント、
駐車場等の壁面に使用される軽量気泡コンクリート(A
LC)製の化粧材と、それを製造するに適した転写方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、外装や壁面に使用される軽量
気泡コンクリートを、より高意匠とすべく転写により化
粧する場合、その転写方法としては、次の様な方法があ
った。
【0003】(1)軽量気泡コンクリートに対して、2
軸延伸ポリエチレンテレフタレートや2軸延伸ポリプロ
ピレンの支持体シートからなる転写シートで、接着剤を
介して熱ローラで転写を行う方法(特公平7−1132
58号公報、特公平7−113259号公報等参照)。 (2)転写シートの支持体シートを、オレフィン系熱可
塑性エラストマーのシートにし、バインダー樹脂がアク
リル樹脂系のインキで転写層を形成した転写シートを用
いて転写を行う方法(特許第3099115号公報等参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、被転写基材
が軽量気泡コンクリートである場合、被転写基材表面に
微細凹凸があり、上記(1)の如き支持体シートを用い
る場合、支持体シートに腰(特に2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートの場合)があり、微細凹凸に転写シート
が追従せず、図3の断面図で概念的に示す様に、転写時
に転写層2の浮きeが発生してしまう。この様な「浮
き」eでは、転写層2が凹陥部となった接着剤層A及び
被転写基材Bと接着してい無い。よって、摩擦、屋外使
用時の寒熱繰返し応力等の外力が加わると、容易に転写
層が剥脱してしまう。
【0005】また、上記(2)の場合には、転写時の転
写層の浮きは改善されるが、得られた転写物品の寒熱繰
返し試験に於いて、転写層にクラックが発生する。これ
は、アクリル樹脂が比較的硬質な為と推測される。
【0006】この様に、軽量気泡コンクリートへの転写
の場合、被転写基材表面の微細凹凸による浮きが発生し
易く、それを防ぐ為に、本発明者は、本発明に至る過程
の中で、先ず、支持体シートとして、より加熱軟化によ
り凹凸追従性の有るオレフィン系熱可塑性エラストマー
のシートを用い、且つ転写層のバインダー樹脂に用いる
アクリル樹脂のガラス転移温度を下げる事を試みた。し
かし、バインダー樹脂のガラス転移温度を例えば40℃
まで下げれば、クラックは発生しなくなるが、今度は新
たに、インキに粘着性を生じ、その為、転写層の印刷時
に、バックトラップ、及びブロッキング〔印刷したシー
トを巻き取ったり、積み重ねたりしたとき(量産上は不
可欠の工程)に、印刷層(転写層)が隣接する支持体シ
ートの非印刷面と接着してしまう現象〕が発生し、転写
シートが印刷できないという問題が発生した。
【0007】すなわち、本発明の課題は、軽量気泡コン
クリートに対して、転写に用いる転写シート製造時の印
刷適性(バックトラップ防止、及び、耐ブロッキング
性)の確保と、転写後のクラック発生防止を両立させつ
つ、表面微細凹凸による浮き発生を、解消できる転写方
法を提供することである。また、この様な方法で得られ
る化粧材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の転写方法では、軽量気泡コンクリート
から成る被転写基材上にアクリル系水性エマルションか
ら成る接着剤層を塗工し、次いで、オレフィン系熱可塑
性エラストマーの支持体シートの表面に、転写層として
バインダー樹脂がアクリル−ウレタン共重合体から成る
インキによる絵柄層が設けられて成る転写シートを用意
し、該転写シートの転写層側を被転写基材上の接着剤層
側と対向する様にして載置し、次いで、支持体シート側
から加圧すると共に加熱し、次いで、支持体シートを剥
離除去して、前記接着剤層上に転写層を転写させ、而る
後に該転写層上に、アクリル−シリコーン系水性エマル
ションから成る塗料を塗工し、表面保護層を形成する、
工程から成る転写方法とした。
【0009】この様な転写方法とすることで、軽量気泡
コンクリートに対して、その表面微細凹凸による浮き発
生を解消できる。しかも、使用する転写シートは、それ
を製造時の印刷適性(バックトラップ防止、及び、耐ブ
ロッキング性)も確保でき、その量産性も確保できる
上、転写後のクラック発生も防げる。従って、軽量気泡
コンクリートによる被転写基材に対して、その凹陥部で
の絵柄の欠落も無く、外観良好で高意匠な化粧材等とし
て転写物品を量産できる。
【0010】また、本発明の転写方法は、上記転写方法
において、更に、転写層のバインダー樹脂のアクリル−
ウレタン共重合体に於いて、そのウレタン成分のポリオ
ール成分がポリカーボネートポリオールから成り、ま
た、イソシアネート成分がイソホロンジイソシアネート
及び/又は水素添加MDIから成る方法とした。
【0011】この様な方法とすることで、耐候性も良好
となる。
【0012】また、本発明の転写方法は、上記いずれか
の転写方法において、更に、転写層のバインダー樹脂の
アクリル−ウレタン共重合体に於いて、該共重合体のガ
ラス転移温度が0℃以上であり、且つアクリル成分の質
量比が25質量%以上である、方法とした。
【0013】この様にすることで、浮きを防ぎつつ、印
刷適性(バックトラップ防止、及び耐ブロッキング
性)、更に箔切れ性も良好に維持できる。
【0014】また、本発明の転写方法は、上記いずれか
の転写方法において、更に、支持体シート側から加圧す
ると共に加熱する工程を、表面が軟質ゴムからなる弾性
体ローラを用いて行う、方法とした。この様な弾性体ロ
ーラを用いれば、平易な転写装置で、浮きを防いで転写
できる。或いは、本発明の転写方法は、上記いずれかの
転写方法において、支持体シート側から加圧すると共に
加熱する工程を、固体粒子の衝突圧を用いて行う、方法
とすれば、弾性体ローラの場合では不可能な様な凹凸面
でも、浮きを防いで容易に転写できる。
【0015】また、本発明の化粧材は、軽量気泡コンク
リートから成る被転写基材上に、アクリル樹脂から成る
接着剤層、バインダー樹脂がアクリル−ウレタン共重合
体から成るインキによる絵柄層、アクリル−シリコーン
系樹脂から成る表面保護層、をこの順に積層した化粧材
であって、上記バインダー樹脂のアクリル−ウレタン共
重合体に於いて、そのウレタン成分のポリオール成分が
ポリカーボネートポリオールから成り、また、イソシア
ネート成分がイソホロンジイソシアネート及び/又は水
素添加MDIから成る構成とした。
【0016】この様な構成とすることで、軽量気泡コン
クリートの被転写基材の表面微細凹凸による絵柄層の浮
き発生を解消できるので、被転写基材の凹陥部での絵柄
の欠落も無く外観良好で、耐候性も良好な化粧材とな
る。しかも、転写製造時に用いる転写シートは印刷適性
(バックトラップ防止、耐ブロッキング性)が良好で量
産性が良いので、ひいては、化粧材としての量産性も良
好である。また、転写時の箔切れ性も良好で、箔バリに
よる外観不良が無い。
【0017】また、本発明の化粧材は、上記化粧材に於
いて、更に、絵柄層のバインダー樹脂のアクリル−ウレ
タン共重合体に於いて、該共重合体のガラス転移温度が
0℃以上であり、且つアクリル成分の質量比が25質量
%以上のものである、構成とした。
【0018】この様な構成とすることで、浮きを防ぎつ
つ、用いる転写シート製造時の印刷適性(バックトラッ
プ防止、耐ブロッキング性)を確実に防げ、また、転写
時の箔切れ性も良好に維持でき、それらによる量産性低
下が起きない化粧材となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の転写方法及び化粧
材について、実施の形態を説明する。
【0020】〔概要〕図1は本発明の転写方法を、その
一形態で説明する概念図である。なお、同図は、支持体
シート側から加圧すると共に加熱する工程に於いて、弾
性体ローラ11を用いる形態の場合である。すなわち、
図1(A)の如く、本発明の転写方法では、軽量気泡コ
ンクリートの被転写基材B上に特定の接着剤層Aを塗工
形成後、特定の支持体シート1に特定の転写層2設けた
転写シートSにより、前記接着剤層A上に転写層2を転
写させる。このとき、本発明の転写方法によれば、弾性
体ローラ11等を用いて、転写シートSを加圧し加熱す
る工程にて、図1(B)で概念的に示す如く、支持体シ
ート1及び転写層2から成る転写シートSを、微細凹凸
を有する被転写基材B上の接着剤層Aが凹凸面であって
も、該凹凸面に十分に追従させて転写できることにな
る。その結果、従来発生していた図3で例示した如き
の、転写層2の浮きeが発生しない。そして、而る後、
該転写層2上に更に、特定の表面保護層3を塗工形成す
れば、図2の断面図で例示する如き構成の、本発明の化
粧材D等が、転写物品として得られる。
【0021】〔被転写基材〕被転写基材Bは、本発明で
は軽量気泡コンクリートから基材を用いる。この被転写
基材の形状は、その被転写面に転写層を転写できれば、
平板や屈曲した板、柱状物、三次元立体物等と任意であ
る。例えば、基材は全体として(包絡面形状が)平板状
の板材の他、断面が円弧状に凸又は凹に1方向に湾曲し
た二次元的凹凸を有するもの等でも良い。被転写面とし
ては、平面以外にも、転写シート及び採用する転写(圧
加圧)方法が、凹凸追従性(形状追従性)の有るもので
あれば、凹凸表面でも良い。特に転写に固体粒子衝突圧
を用いる場合には、なおさらである。表面凹凸形状は任
意だが、例えば、複数のタイルや煉瓦を平面に配置した
場合の目地、花崗岩の劈開面、砂目等の石材表面の凹
凸、木材羽目板、浮造木目等の木材板表面凹凸、簓の無
い下見張板の表面凹凸、リシン調、スタッコ調等の吹付
塗装面の凹凸等である。
【0022】〔下塗り層〕なお、被転写基材の被転写面
には、必要に応じて適宜、下塗り層(べースコート層)
を設けておいても良い。下塗り層は、被転写基材からの
アルカリ成分溶出を防止(所謂シーラー)したり、或い
は、被転写基材の表面の凹凸を埋めて表面を平滑にし、
転写性等を向上させて転写層の転写に適した表面性を付
与したりする(所謂目止め)、等の目的で設ける。ま
た、下塗り層を着色不透明とする事により隠蔽性を持た
せて、被転写基材自体の色や模様が絵柄層の模様に悪影
響するのを防ぐ(所謂下地塗装)目的でも使用できる。
なお、これらの場合、下塗り層の機能は、接着剤層に兼
用させて接着剤層のみで足らす事もできる。下塗り層は
用途により1層又は多層で用いる。
【0023】下塗り層は、被転写基材の表面状態及びそ
の目的に応じて、樹脂等からなる従来公知の塗液を塗工
し形成すれば良い。例えば、該樹脂としては、2液硬化
型ウレタン樹脂、1液湿気硬化型ウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂等が用いられる。特に、本発明では被転写基材が、
軽量気泡コンクリートとアルカリ性基材となるので、耐
アルカリ性に優れた樹脂が好ましい。耐アルカリ性に優
れた樹脂としては、例えば、アクリルウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂等が好ましい。なお、下塗り
層の形成方法は、スプレーコート、フローコート等の塗
工法、スクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の形成方
法の中から、被転写基材の表面凹凸形状等により適宜選
択する。
【0024】〔接着剤層〕接着剤層Aとしては、アクリ
ル系水性エマルションからなる接着剤を用いる。この接
着剤層を形成する為の接着剤としては、軽量気泡コンク
リートが浸透性基材であるので、水系のものを施して乾
燥後、転写時は比較的低温加熱で粘着性が得られる接着
剤で、且つ軽量気泡コンクリートによる化粧材等の転写
物品としての外装品等として耐候性が得られるものが好
ましい。これらの点を検討した結果、アクリル系水性エ
マルション、ウレタン系水性エマルション、或いは、こ
れら両者のブレンド物からなるエマルションで且つ2液
架橋硬化タイプが良好な性能が得られることが判明し
た。アクリル系水性エマルションと、ウレタン系水性エ
マルションとの、何れか一方を使用する場合は、アクリ
ル系水性エマルションの方が、耐候性を得やすい等の点
で好ましい。
【0025】上記アクリル系水性エマルションとして
は、アクリル樹脂を用いた公知のエマルションを、用途
に応じて使用する。但し、良好なる転写性を確実に得る
点では、アクリル系エマルションはその樹脂成分のガラ
ス転移温度が、0℃以下のものが好ましい。それは、転
写時は通常は加熱して接着剤の熱融着によって転写層を
被転写基材に接着させるが、その加熱温度は生産性、被
転写基材や転写シートの耐熱性等を考慮して実用的には
80〜100℃程度であり、この温度範囲を基準にする
と、ガラス転移温度を0℃以下とすることで、接着剤層
が転写層をより確実に捉えて接着させることが出来るか
らである。
【0026】なお、アクリル系水性エマルションに用い
られるアクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)ア
クリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ
(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸
ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、
(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル
共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合
体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸−
2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)アクリル酸メ
チル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸
−2−ヒドロキシエチル−スチレン共重合体等の(メ
タ)アクリル酸エステルを含む単独或いは共重合体から
なる樹脂が用いられる。なお、(メタ)アクリルとは、
アクリル又はメタクリルを意味する。
【0027】一方、ウレタン系水性エマルションに用い
られるウレタン樹脂としては、耐候性、耐加水分解性を
良好にする点からは、そのポリオール成分がポリカーボ
ネート系、カプロラクトンポリエステル系のものが好ま
しい。イソシアネート成分は、2,4−トリレンジイソ
シアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)等の芳香族イソシアネート、1,6−ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、水素添加トリレンジイソシアネート等
の脂肪族或いは脂環式イソシアネートが用いられる。こ
れらは、単量体、多量体、又は付加体として用いる。な
かでも、耐候性が良好となる点では、イソシアネート成
分には、脂肪族或いは脂環式イソシアネートが好まし
い。
【0028】なお、ウレタン系水性エマルションの場
合、転写性を出すために、その樹脂の軟化点は、100
℃以下のものを使用するのが好ましい。また、アクリル
系水性エマルションに上記の様なウレタン系水性エマル
ションを併用しても良いことは既に述べた。その場合、
2液架橋硬化型が、耐候性、耐加水分解性の点で好まし
いが、この為には、イソシアネート化合物による各種反
応(ウレタン化反応等)、エポキシ反応等を架橋硬化反
応に利用できる。
【0029】なお、被転写基材上に上記接着剤を施して
接着剤層を形成するには、スプレーコート、フローコー
ト、ロールコート等の塗工法等の従来公知の形成方法の
中から、被転写基材の表面凹凸形状等によって適宜選択
すれば良い。
【0030】〔転写シート〕転写シートSは、一般に支
持体シート1上に絵柄層等からなる転写層2が印刷等で
形成されたものであるが、本発明ではこの転写シートS
として、支持体シート1及び転写層2を特定材料で構成
したものを用いる。これによって、良好なる形状追従性
によって転写時の浮きを解消しつつ、用いる転写シート
の量産性(ブロッキング発生防止)も確保する。
【0031】すなわち、上記支持体シート1としては、
オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる。オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、特公平6
−23278号公報に開示されているものがある。すな
わち、(A)ソフトセグメントとして、数平均分子量M
nが25,000以上、且つ、重量平均分子量Mwと数
平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタン可
溶ポリプロピレン10〜90質量%と、(B)ハードセ
グメントとして、メルトインデックスが0.1〜4g/
10分の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレン90〜10
質量%、との混合物からなる軟質ポリプロピレンであ
る。
【0032】また、例えば上記の様なオレフィン系熱可
塑性エラストマーの中でも、いわゆる「ネッキング」を
生じ難く、熱圧により凹凸表面の軽量気泡コンクリート
からなる被転写基材に転写する際に適性が良好なものと
して、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチック
ポリプロピレンとからなり、且つアイソタクチックポリ
プロピレンの質量比が51〜95質量%、アタクチック
ポリプロピレンの質量比が5〜49質量%であるものが
好ましい。ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー自体は、包装容器等の分野では従来公知で、
容器分野で用いられる場合は、強度を重視する為に、ソ
フトセグメントとなるアタクチックポリプロピレン〔上
記(A)成分〕の質量比が5質量%未満のものが専ら使
用されていた。しかしながら、本発明で目的とする様
な、特に転写時に凹凸表面への形状追従性を良好にして
軽量気泡コンクリートの被転写基材に転写する為の転写
シートの支持体シートという新規な用途にこれを適用し
ようとすると、前記のネッキングを生じて良好な転写が
不可能であった。
【0033】そこで、本発明者は各種検討の結果、従来
の組成の設計とは逆に、ポリプロピレン系のオレフィン
系熱可塑性エラストマーに於いて、アタクチックポリプ
ロピレンの質量比が5質量%以上とすることによって、
三次元形状等の凹凸表面の被転写基材に転写する際のネ
ッキングによる不均一な転写シートの変形、及びのその
結果としての皺、絵柄の歪み等の欠点を解消できる事を
見いだした。そこで、アタクチックポリプロピレンの質
量比を5質量%以上、特に20質量%以上の場合が良好
である。一方、アタクチックポリプロピレンの質量比が
増加し過ぎると、支持体シート自体が変形し易くなり、
支持体シートを印刷機に通し絵柄等を印刷する時に、支
持体シートが変形し、絵柄が歪んだり、多色刷りの場合
に見当が合わなくなる等の印刷不良が発生し易くなる。
また、転写時に転写シートが成形される際にも、転写シ
ートが破れ易くなる為、好ましく無い。そこで、アタク
チックポリプロピレンの質量比の上限としては、輪転グ
ラビア印刷等の通常の輪転印刷機を用いて転写層を印刷
し、且つ本発明の転写方法で使用する場合は、アイソタ
クチックポリプロピレンが主体(質量比で50質量%を
超える)となる様にして、アタクチックポリプロピレン
の方は質量比で50質量%以下、より好ましくは40質
量%以下とすると良い。
【0034】なお、上記のオレフィン系熱可塑性エラス
トマーとしては、従来建材用途として使用されて来た半
硬質(可塑剤含有量がジオクチルフタレート換算で10
〜30phr)塩化ビニル樹脂と同等の熱成形性と機械
的強度を有する事が必要がある。
【0035】上記のようなオレフィン系熱可塑性エラス
トマーは、従来公知のカレンダー法、インフレーション
法、Tダイ押し出し法等の成膜方法によって、シート
(或いはフィルム)とすることができる。なお、使用す
るシートの厚みは要求される形状追従性等にもよるが、
好ましくは20〜200μm程度で、形状追従性の点で
より好ましくは60〜100μm程度ある。また、シー
トは、延伸シート、未延伸シートのいずれでも良いが、
三次元形状の凹凸表面に対して追従して成形される成形
性を考慮する場合は、未延伸シートを用いるのが好まし
い。
【0036】また、支持体シートと転写層との剥離強度
を適度なものに調整する為に、必要に応じて下記する剥
離層を設けたり、あるいは支持体シートのコロナ処理、
プラズマ処理等を施してもよい。但し、通常は転写層と
の剥離性を出す為にコロナ処理やプラズマ処理は行わな
い。また、滑剤等は剥離性の不安定要因となるので、好
ましくは添加しない。なお、本発明の支持体シートは、
離型層は通常は必要無いが、必要に応じ、転写層側に転
写層との剥離性を向上させる為、支持体シートの構成要
素として離型層を設けても良い。この離型層は支持体シ
ートを剥離時に、支持体シートの一部として転写層から
剥離除去される。離型層としては、例えば、シリコーン
樹脂、メラミン樹脂等の単体又はこれらを含む混合物が
用いられる。
【0037】一方、本発明の転写シートに於ける転写層
2は、アクリル−ウレタン共重合体から成るインキによ
る絵柄層を少なくとも有する、単層又は多層の層であ
る。該インキには、そのバインダー樹脂にアクリル−ウ
レタン共重合体を用いたインキを使用するが、その他の
点は、通常のインキ同様に、バインダー樹脂等からなる
ビヒクルと、顔料や染料等の着色剤と、これに適宜加え
る各種添加剤からなる組成物である。
【0038】本発明に於ける上記アクリル−ウレタン共
重合体とは、アクリル系モノマーの重合反応によって得
られる、アクリル単量体の連鎖部分(アクリル成分)
(A)を有し、なお且つ、アクリル単量体の連鎖(或い
は他の単量体との共重合による連鎖)を一部含んでいて
も良いが、少なくともアクリル単量体の連鎖(或いは他
の単量体との共重合による連鎖)以外の連鎖部分を含む
ヒドロキシル基含有化合物(B)と、該ヒドロキシル基
含有化合物とイソシアネート基含有化合物(C)との反
応(ウレタン反応)で得られるウレタン結合含有部分
(ウレタン成分)(D)も有する化合物である。
【0039】前記ヒドロキシル基含有化合物(B)は、
アクリル系単量体の重合反応を利用して得られる所謂ア
クリルポリオールでも良いのだが(例えば、ポリカーボ
ネートポリオール等)のそれ以外のポリオールを利用す
ることによって、物性調整の自由度が増し、より幅広い
用途に適した重合体とすることができる。
【0040】この様なアクリル−ウレタン共重合体は、
例えば、ポリカーボネートポリオール(B)とポリイソ
シアネート(C)とを反応させて得たポリカーボネート
ポリウレタン(D)と、アクリルポリオール(A)とを
反応させたり、或いは、アクリルポリオール(A)とポ
リカーボネートポリオール(B)とポリイソシアネート
(C)の3化合物を反応させて得られる。
【0041】そして、該アクリル−ウレタン共重合体と
しては、被転写基材の凹凸面への形状追従性の点で、好
ましくはエラストマーとなったものを選ぶ。また、アク
リル−ウレタン共重合体としては、外装用途の化粧材等
と転写物品の耐候性、耐水性が要求される場合には、耐
加水分解性、耐候性を考慮した共重合体にする必要があ
る。その為には、該共重合体のウレタン成分を構成する
ポリオール成分としては、ポリエステルポリオールやポ
リエーテルポリオールは好ましくなく、ポリカーボネー
トポリオール等が好ましく、またこれに更にアクリルポ
リオールを併用することも好ましい。また、該ウレタン
成分を構成するイソシアネート成分としても、耐候性を
有するものが好ましい。例えば、脂環式イソシアネート
が好ましく、具体的には、IPDI(イソホロンジイソ
シアネート)、水素添加MDI(水素添加ジフェニルメ
タンジイソシアネート)等が好ましい。これらは、単独
又は併用する。
【0042】また、上記アクリル−ウレタン共重合体の
アクリル成分としては、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オ
クチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノキシ
プロピル等の(メタ)アクリル酸エステルの単量体から
なる重合体、或いはこれら単量体からなるプレポリマー
等の1種又は2種以上からなるアクリル系単量体の連鎖
部分である。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル
酸又はメタクリル酸の意味である。
【0043】また、バインダー樹脂として、アクリル樹
脂よりも柔軟性の有るアクリル−ウレタン共重合体を採
用することにより、凹凸面への形状追従性を向上させる
と共に、寒熱繰返時のクラック防止と、印刷時のバック
トラップ防止及びブロッキング防止との両立が可能とな
った。但し、バインダー樹脂に柔軟性が出た為、転写時
の箔切れが悪くなると言う問題が新たに生じる。ただ、
箔切不良については、バリ取り、或いは転写条件の調整
で実用上支障無くなる為、必ずしも致命的な問題では無
いが、好ましくは、通常の転写条件の範囲内で箔バリの
発生を防ぐ方が良い。そして、アクリル−ウレタン共重
合体の、アクリル成分とウレタン成分の比率は、印刷適
性に加えて、箔切れ性をも考えると、アクリル比率25
質量%以上が良好な結果が得られ好ましい。また、これ
らの点を考慮すると、アクリル−ウレタン共重合体とし
てのガラス転移温度は0℃以下が良好な結果が得られ好
ましい。
【0044】なお、本発明の転写シートに於ける転写層
2としては、上述絵柄層以外の層、例えば、剥離層、プ
ライマー層、或いは、導電層、帯電防止層等の各種機能
を付与する機能付与層を設けても良い。また、転写層と
しては、インキによる転写層に比べて形状追従性が劣る
が、アルミニウム、クロム、金、銀、銅、コバルト、ニ
ッケル、鉄等の金属を公知の蒸着法等を用いて部分的或
いは全面に形成した金属薄膜層等を設けても良い。
【0045】なお、絵柄層のインキに於ける着色剤とし
ては、例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コ
バルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の
無機顔料、イソインドリノンイエロー、ハンザイエロー
A、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フ
タロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリ
ンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、或い
は、アルミニウム、真鍮等の金属顔料、二酸化チタン被
覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パー
ル)顔料等の従来公知の着色顔料を用途に応じて使用す
る。外装用化粧材等と転写物品に耐候性が要求される場
合には、着色剤も耐候性が良いもの、例えば上記の無機
顔料からなる着色剤を選ぶと良い。
【0046】また、絵柄層或いは転写層のインキには、
箔バリ(転写部と非転写部との境界線に沿って転写層が
綺麗に切れずに、非転写部に向かって転写層の一部が突
き出す現象)を改善して箔切れ性を向上させる為には、
充填剤を添加するのも良い。この場合、被転写基材が軽
量気泡コンクリートであるので、耐酸、耐アルカリ性を
有するものが好ましく、例えば、沈降性硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ等を用いると良い。
【0047】なお、絵柄層、その他の層等、インキによ
る転写層構成層は、通常は印刷法で形成する。例えば、
グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印
刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプリント
等の印刷方法で形成される。或いは、全面の場合は、ロ
ールコート等の公知の塗工方法で形成しても良い。
【0048】また、絵柄層の絵柄は、用途に応じて、例
えば、石目模様、木目模様、布目模様、タイル調模様、
煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ、
或いはこれら組合せ等を用いる。特に、化粧材等の転写
物品の色の安定性を考えると、隠蔽ベタ柄として、絵柄
パターンの印刷の後に、隠蔽性白ベタ印刷等を行っても
良い。
【0049】〔加熱・加圧工程〕上記の如き転写シート
Sの転写層2側を被転写基材B上の接着剤層A側と対向
する様にして載置し、支持体シート1側から加圧すると
共に加熱する工程としては、基本的には従来公知の各種
転写手法を採用できる。その際、加圧に加えて加熱も併
用することで、被転写面の凹凸形状による浮きを、より
効果的に抑えることができる。採用できる転写手法は、
例えば、ローラ転写法(特公昭60−59876号公
報、特開平5−139097号公報等参照)、真空成形
転写法(特公昭56−45768号公報、特公昭60−
58014号公報等参照)、固体粒子衝突圧転写法(特
許第2844524号公報、特開平10−193893
号公報等参照)、或いはラッピング転写法(特公昭61
−5895号公報、特開平5−330013号公報等参
照)等である。なかでも、本発明の転写方法として特に
採用する転写手法は、(1)表面が軟質ゴムからなる弾
性体ローラを用いる手法(ローラ転写法)と、(2)固
体粒子の衝突圧を用いる手法(固体粒子衝突圧転写法)
を採用する。
【0050】〔弾性体ローラを用いる手法〕弾性体ロー
ラを用いる手法は、図1(A)で概説した如く、転写シ
ートSを、その転写層2を被転写基材B側に向けて、支
持体シート1側から弾性体ローラ11で加圧し、転写層
が被転写基材に圧着後、支持体シートを剥離する、所謂
ローラ転写法である。
【0051】この場合、熱も印加するが、その加熱のタ
イミングは、弾性体ローラによる加圧前、加圧と同時、
或いは加圧前と加圧時の両方、のいずれでも良い。加熱
は、赤外線輻射、温風吹付け、誘電加熱、加熱ローラ
(加圧の為の弾性体ローラを兼用させても良い)等によ
る。(軽量気泡コンクリートからなる被転写基材は熱容
量が大きい為に、熱し難く且つ冷め難いので)少なくと
も、支持体シート側から加熱するのが好ましいが、必要
に応じて、被転写基材側からの加熱を併用しても良い。
【0052】ここで、図1(A)を参照して、弾性体ロ
ーラを用いるローラ転写法を更に詳述する。なお、同図
は、ローラ転写法の概念的であり、支持体シート1の剥
離は、同図の場合では、弾性体ローラ11通過後、剥離
ローラ13の所で行う形態であるが、弾性体ローラ11
を剥離ローラと兼用して弾性体ローラ通過直後に支持体
シート1を剥離しても良いことは、もちろんである。ま
た、同図では、加熱は、赤外線輻射加熱式のヒータ12
によって弾性体ローラ11を加熱し、このローラを加熱
ローラとして用いて、転写シートS、接着剤層Aを加熱
する形態の場合である。
【0053】図1(A)では、被転写基材Bには既に接
着剤層Aが施されており、この被転写基材に対して、支
持体シート1と転写層2とからなる転写シートSを、転
写層側を被転写基材側に向けて、支持体シート側から弾
性体ローラ11で加圧して転写圧を加えると共に弾性体
ローラ11で加熱して、転写層が被転写基材に接着後、
支持体シートを(同図では剥離ローラ13で)剥離する
ことで、転写層を被転写基材に転写する。
【0054】本発明で使用する弾性体ローラ11として
は、通常、鉄等の剛体の回転軸芯の表面周囲を、軟質ゴ
ムで被覆して表面を軟質ゴムで構成したローラを用い
る。軟質ゴムとしては、シリコーンゴム、ネオプレンゴ
ム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム、天然ゴム等のゴムを用いる。特に、耐熱性、耐
久性、弾性等の点からシリコーンゴムが好ましい。特
に、軽量気泡コンクリートから成る被転写基材の表面
(被転写面)は、凹凸形状(三次元形状)をなす為、ゴ
ムとしては、JIS規格のゴム硬度が60°以下の軟質
ゴムを使用することが、転写シートを凹凸面に追従成形
させる為に好ましい。なお、弾性体ローラの直径は、通
常5〜20cm程度である。また、通常、弾性体ローラ
は加熱ローラとしても用いる。弾性体ローラの加熱は、
ローラ内部の電熱ヒータや、ローラ外部の赤外線輻射ヒ
ータ等の加熱源によって加熱する。
【0055】〔固体粒子衝突圧を用いる手法〕固体粒子
衝突圧を用いる手法は、上記弾性体ローラによる手法、
或いは真空成形転写等では不可能な大きな三次元形状の
表面凹凸を有する被転写基材の場合に、特に効果的であ
る。
【0056】この手法の場合では、図4で概念的に示す
如く、支持体シート1と転写層2とからなる転写シート
Sを、その転写層側を予め接着剤層Aを施した被転写基
材B側に対向させて〔図4(A)〕、支持体シート側か
ら多数の固体粒子Pを衝突させ、加熱下で、その衝突圧
によって転写層を被転写基材の表面形状に追従させ成形
させるとともに転写層を被転写基材表面(本発明では厳
密にはその表面に形成された接着剤層A)に圧接して接
着させ〔図4(B)〕、しかる後に、支持体シートのみ
剥離除去することで転写を行う〔図4(C)〕ことによ
って、転写層を被転写基材に転写する。なお、図中、固
体粒子Pに付記した矢印は、固体粒子の速度ベクトルを
表す。
【0057】固体粒子Pとしては、セラミックビーズ、
ガラスビーズ等の非金属無機粒子、亜鉛、鉄等の金属粒
子、ナイロンビーズや架橋ゴムビーズ等の樹脂ビーズ等
の有機粒子、或いは金属等の無機粒子と樹脂とからなる
無機物・樹脂複合粒子等を使用する。粒子形状は球形状
が好ましいが、その他の形状でも用い得る。粒径は通常
10〜1000μm程度である。固体粒子は噴出器から
転写シートに向かって噴出させ、転写シートに衝突した
その衝突圧が転写圧となる。噴出器には、代表的には羽
根車や吹出ノズルを用いる。羽根車はその回転により固
体粒子を加速し、吹出ノズルは高速の流体流で固体粒子
を加速する。羽根車や吹出ノズルには、サンドブラスト
或いはショットブラスト、ショットピーニング等とブラ
スト分野にて使用されているものを流用できる。例えば
羽根車には遠心式ブラスト装置、吹出ノズルには加圧式
や吸引式ブラスト装置、ウェットブラスト装置等であ
る。遠心式ブラスト装置は羽根車の回転力で固体粒子を
加速し噴出する。加圧式ブラスト装置は、圧縮空気に混
合しておいて固体粒子を、空気と共に噴出する。吸引式
ブラスト装置は、圧縮空気の高速流で生ずる負圧部に固
体粒子を吸い込み、空気と共に噴出する。ウェットブラ
スト装置は、固体粒子を液体と混合して噴出する。
【0058】図5及び図6は、羽根車による噴出器の一
例を示す概念図である。羽根車812は、複数の羽根8
13がその両側を2枚の側面板814で固定され(な
お、図5では図示の便宜をはかる為、手前の側面板を切
り欠いて図示)、且つ回転中心部は羽根813が無い中
空部815となっている。更に、この中空部815内に
方向制御器816を内在する(図6参照)。方向制御器
816は、外周の一部が円周方向に開口した開口部81
7を有し中空筒状で羽根車812の回転軸芯と同一回転
軸芯で、羽根車とは独立して回動自在となっている。羽
根車使用時は、方向制御器の開口部を適宜の方向に向く
ように固定して、固体粒子の噴出方向を調整する。更
に、この方向制御器の内部に、内部中空で羽根車812
の回転軸芯と同一回転軸芯のもう一つの羽根車が散布器
818として内在する(図6参照)。散布器818は外
側の羽根車812と共に回転する。そして、前記側面板
814の回転中心には回転軸819が固定され、回転軸
819は、軸受820で回転自在に軸支され電動機等の
回転動力源(図示略)によって駆動回転され、羽根車8
12が回転する。また回転軸819は、羽根813を間
に有する2枚の側面板814間には貫通しておらず、軸
無しの空間を形成している。そして、散布器818の内
部に固体粒子Pがホッパ等から輸送管を通って供給され
る。通常、固体粒子は、羽根車の上方(直上又は斜上
方)から供給する。散布器内に供給された固体粒子は散
布器の羽根車で外側に飛び散る。飛び散った固体粒子
は、方向制御器816の開口部817によって許された
方向にのみ放出され、外側の羽根車812の羽根813
と羽根813との間に供給される。そして、羽根813
に衝突し、羽根車812の回転力で加速され、羽根車か
ら噴出する。羽根車812の寸法は、通常直径5〜60
cm程度、羽根の幅は5〜20cm程度、羽根の長さ
は、ほぼ羽根車の直径程度、羽根車の回転速度は500
〜5000〔rpm〕程度である。固体粒子の噴出速度
は10〜50〔m/s〕程度、投射密度(基材単位面積
当たりに衝突させる固体粒子の総質量)は10〜150
〔kg/m2〕程度である。
【0059】次に、図7は吹出ノズルを用いた噴出器の
一例を示す概念図である。同図の噴出器840は固体粒
子加速流体として空気等の気体を用い、固体粒子噴出時
に該気体と固体粒子を混合して噴出する形態の噴出器の
一例である。噴出器840は、固体粒子Pと流体Fを混
合する誘導室841と、誘導室内に流体を噴出する内部
ノズル842と、ノズル開口部843から固体粒子及び
流体を噴出する吹出ノズル部844からなる。圧縮機等
からの加圧状態の流体Fを、内部ノズル842から噴出
し誘導室841を経てノズル844のノズル開口部84
3から噴出する際に、噴出器内の誘導室841にて、高
速で流れる流体流の作用で負圧を作り、この負圧により
固体粒子を流体流に導き混合し、流体流で固体粒子を加
速、搬送して、ノズル844のノズル開口部843から
流体流と共に噴出するものである。なお、固体粒子加速
流体に液体を用いる吹出ノズル等もある。流体圧は吹付
圧力で通常0.01〜1MPa程度である。流体流の流
速は、液流では通常1〜20m/秒程度、気流では通常
5〜80m/秒程度である。
【0060】噴出器は、1個のみでは加圧領域を所望の
形状、大きさに出来ない場合は、複数用いる。例えば、
転写シート及び被転写基材の送り方向に直交して幅方向
に全幅を加圧領域とするには、幅方向に一直線状に複数
個を配置して、幅方向に直線状で幅広の帯状形状の加圧
領域とする。また、衝突圧印加時間を長くするには、噴
出器は、例えば転写シート及び被転写基材の送り方向に
向かって2列以上配置する多段配置とする。複数個を配
列時は、個々の噴出器の隣接する加圧領域を互いに一部
重複させることが好ましい。なお、固体粒子の衝突圧
は、例えば転写シート送り方向に直交する幅方向の中央
部が最大で、幅方向両端部に近い程低下する山型圧力分
布等と、不均一に設定することもできる。この設定は、
中央部から両端部に向かって順次段階的に圧着を進行さ
せ、内部に空気を抱き込むことを防ぐ。もちろん、衝突
圧は転写が完全に行える圧以上で、且つ転写シートの歪
み、被転写基材の変形、破損等の生じない圧以下の適正
圧力範囲内とする。
【0061】また、複数の噴出器を用いる場合、被転写
基材の被転写面の包絡面(の搬送方向に直交する断面形
状)が例えば円型になる円筒状の凸曲面であれば、各噴
出器が主とし受け持つ個別の衝突面に対して、略垂直に
固体粒子が衝突する様に、噴出器の向きを、近接する被
転写基材の包絡面法線方向をカバーする様に複数配置す
ることもできる。
【0062】また、実際に固体粒子を用いて転写する際
は、固体粒子は周囲の雰囲気中に飛散させずに且つ循環
再利用するのが好ましい。そこで、転写する空間を周囲
空間と隔離するチャンバ内で、固体粒子を転写シートに
衝突させて転写圧を加える等すると良い。支持体シート
の剥離は、チャンバ外でも良い。支持体シートの剥離
は、転写層が被転写基材に密着し、支持体シートが破れ
たりせずに剥離可能な状態になれば、固体粒子衝突圧の
解除直後でも良いし、間を置いてからでも良いからであ
る。
【0063】〔表面保護層〕以上の様にして、接着剤層
Aを介して被転写基材B上に転写層2を転写した後、本
発明の転写方法では、更に特定の表面保護層3を上記転
写層2上に塗工形成する。すなわち、本発明では表面保
護層3を、アクリル−シリコーン系水性エマルションか
ら成る塗料を塗工して形成する。
【0064】なお、上記アクリル−シリコーン系水性エ
マルションに用いるアクリル−シリコーン系樹脂として
は、例えば加水分解性シリル基を分子中に有するシリル
基含有アクリルウレタン樹脂を用いることができる。こ
のシリル基含有アクリルウレタン樹脂の一例としては、
例えば、アクリルポリオールとポリイソシアネートとを
反応させて、末端や側鎖にイソシアネート基を有する熱
可塑性アクリルウレタン樹脂を先ず合成し、次にこの樹
脂に対して、アルコキシ基等の加水分解性シリル基と共
にアミノ基等を分子中に有するシリル化合物を反応させ
ると、前記イソシアネート基と上記シリル化合物のアミ
ノ基とが反応して尿素結合を生じ、この尿素結合を介し
て加水分解性シリル基が樹脂骨格に導入された構造の樹
脂が得られる。なお、前記シリル化合物は、例えばγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン等のいわゆるシラン
カップリング剤を使用することができる。
【0065】ここで、加水分解性シリル基とは、加水分
解性のシリル基であり、例えば、一般式(R13-m−S
i(R2m− で表される基である。但し、式中、R1
は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アル
コキシ基、アシロキシ基、置換アシロキシ基、フェノキ
シ基、イミノオキシ基、アルケニルオキシ基等の加水分
解性の基であり、R2は、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基等の一価の有機基である。mは0〜2の整数
である。
【0066】この様な加水分解性シリル基の具体例とし
ては、例えば、アルコキシシリル基、ハロシリル基、ヒ
ドロシリル基、アシロキシシリル基、フェノキシシリル
基、イミノオキシシリル基、アルケニルオキシシリル基
等が挙げられる。
【0067】上記の様な加水分解性シリル基を、アクリ
ルウレタン樹脂に持たせる方法は、特に限定は無い。例
えば、前述した様な、先ず樹脂側にイソシアネート基を
導入してから、のイソシアネート基に対して、アミノ基
と加水分解性シリル基とを有するシリル化合物をそのア
ミノ基で反応させて、最終的に加水分解性シリル基を樹
脂骨格に導入する方法である。この方法によれば、シリ
ル化合物として、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン等のいわゆる市販のシランカップリング剤を使用して
容易に目的の樹脂を得ることができる。この方法の他に
も、逆に、樹脂側はアミノ基として、シリル化合物側を
イソシアネート基としても良い。また、シリル化合物側
はイソシアネート基だが、樹脂側は水酸基として、イソ
シアネート基と水酸基とを反応させてウレタン結合を介
して、加水分解性シリル基を樹脂骨格に導入する方法で
も良い。また、シリル基含有アクリルウレタン樹脂自体
の合成時に、アクリル系モノマー等と共に加水分解性シ
リル基を有するアクリレート等のビニル系モノマー(例
えば、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
等)を共重合させて加水分解性シリル基を有するアクリ
ルポリオールとして、これをポリイソシアネートと反応
させて、加水分解性シリル基を分子中に有するシリル基
含有アクリルウレタン樹脂とする方法等でも良い。
【0068】なお、アクリルウレタン樹脂にイソシアネ
ート基(又は水酸基)を持たせるには、アクリルポリオ
ールとポリイソシアネートとの反応時にポリイソシアネ
ート(又はアクリルポリオール)を過剰配合して、ウレ
タン化反応の残留基として、未反応のイソシアネート基
(又は水酸基)を残存させれば良い。なおもちろんの
事、上記反応で得るものは熱可塑性樹脂であるので、2
官能化合物と3官能化合物との反応等の様に架橋硬化す
る様な、ポリオールとポリイソシアネートとの組み合わ
せは使用しない。また、その組み合わせを使用したとし
ても、架橋しない程度に止める。
【0069】また、アクリルウレタン樹脂にアミノ基を
持たせるには、例えば、イソシアネート基を持たせたア
クリルウレタン樹脂の該イソシアネート基に、更にジア
ミン等を反応させれば良い。
【0070】この様に、加水分解性シリル基を分子中に
有するシリル基含有アクリルウレタン樹脂は、架橋構造
を持たないアクリルウレタン樹脂であり、通常その骨格
構造は直線状であるが、枝分かれした構造でも良い。
【0071】なお、上記シリル基含有(熱可塑性)アク
リルウレタン樹脂は、加水分解性シリル基を分子中に有
するので、加水分解性シリル基を反応させない状態では
もちろん熱可塑性を呈し熱可塑性樹脂であるが、加水分
解性シリル基は反応させて架橋硬化反応を生じさせる事
ができるので、この硬化反応性に着目すれば、もちろん
硬化性樹脂と言える。従って、少なくとも転写シートの
段階に於いては硬化反応前の熱可塑性状態であるので、
こちらに注目すればシリル基含有「熱可塑性」アクリル
ウレタン樹脂とも呼べる。
【0072】また、加水分解性シリル基を分子中に導入
する為に使用し得る、加水分解性シリル基を有するシリ
ル化合物としては、例えば、加水分解性シリル基として
例えばアルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基等を
有すると共に、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト
基の反応性官能基を有する化合物が挙げられる。この様
な加水分解性シリル化合物としては、いわゆるシランカ
ップリング剤を使用できる。
【0073】なお、シランカップリング剤としては、例
えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシランなどがある。これらは、
樹脂側に例えばイソシアネート基を先ず導入しておき、
これと反応させれば良い。
【0074】また、前記アクリルポリオールとしては、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル単量体と、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノ
キシプロピル等の分子中に水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステル単量体と、更に必要に応じ、スチレン単
量体等とを共重合させて得られるもの等が使用できる。
なお、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリル
の意味である。
【0075】また、前記ポリイソシアネートとしては、
例えば、ジイソシアネートとして、・芳香族ジイソシア
ネート〔例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフタリンジイソシアネート、n−イソシ
アネートフェニルスルホニルイソシアネート、m−或い
はp−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネー
ト等〕、・脂肪族ジイソシアネート〔例えば、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート等〕、・脂環式ジイソ
シアネート〔例えば、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等〕等が使用される。ポ
リイソシアネートは単独使用又は2種以上使用される。
なお、良好な耐候性を与える点では、脂肪族乃至は脂環
式イソシアネートが好ましい。或いは、これらのイソシ
アネートの多量体、又は付加体を用いても良い。
【0076】また、シリル基含有(熱可塑性)アクリル
ウレタン樹脂の一具体例として、ポリオール成分にはポ
リカーボネートジオールとイソホロンジイソシアネート
からなるウレタン部分と、側鎖と末端に水酸基を有する
アクリル部分とのブロック共重合体で平均分子量が2
5,000程度のポリオールを使用し、イソシアネート
成分には、水添MDIを使用してイソシアネート基を分
子中に有する熱可塑性アクリルウレタン樹脂に対して、
アミノ基と加水分解性シリル基とを有するシリル化合物
を反応させて得られる、加水分解性シリル基を導入した
シリル基含有アクリルウレタン樹脂等も好ましい。
【0077】なお、ポリイソシアネートの反応させるポ
リオール成分としては、物性調整の為の副成分の範囲内
で、アクリルポリオール以外のポリオール、例えば、ポ
リカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、シリコーンポリオール等を用
いても良い。
【0078】なお、シリル基含有アクリルウレタン樹脂
分子が有する加水分解性シリル基の数は、最低限1個で
あり、分子両末端に各1個有すれば2個であり、これら
更に側鎖にも有すれば3個以上となる。1分子中の加水
分解性シリル基の数は、樹脂の分子量、要求物性等に応
じて適宜な値の物を使用すれば良い。
【0079】また、本発明に於けるアクリル−シリコー
ン系水性エマルションに用いるアクリル−シリコーン系
樹脂としては、シリル基を含有するシリル基含有アクリ
ル樹脂も使用できる。該シリル基含有アクリル樹脂は、
一般式:Xn−Si(R13- n−CHR2− で表される
シリル基を少なくとも1つ有するアクリル樹脂である。
Xは、ハロゲン、アルコキシ、アシルオキシ、ケトキシ
メート、アミノ、酸アミド、アミドオキシ、メルカプ
ト、アルケニルオキシ、フェノキシ等の加水分解性基で
ある。また、R1 、及びR2 はそれぞれ、水素、
炭素数1〜10の、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基等の1価の炭化水素基である。nは1〜3の整数で
ある。また、このシリル基は、加水分解性基Xを1以上
有するので、加水分解性シリル基でもある。なお、この
アクリル樹脂は、例えばスチレン等のアクリル単量体以
外のビニル系単量体とアクリル系単量体との共重合物で
も良い。
【0080】なお、表面保護層は、好ましくは、表面保
護層自体、及び転写層の耐候性(耐光性)をより向上さ
せる為、光安定剤として、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉
剤、或いは紫外線吸収剤とラジカル捕捉剤の両方を添加
する。
【0081】上記紫外線吸収剤としては、例えば、次の
(1)〜(5)の様な化合物が使用できる。
【0082】(1)ベンゾフェノン系;2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベ
ンゾフェノン−5−スルホン酸。 (2)ベンゾトリアゾール系;2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)フェニル
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−
ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)フェノール]。 (3)アクリレート系;エチル−2−シアノ−3,3’
−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−
シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート。 (4)サリシレート系;フェニルサリシレート、4−t
−ブチルフェニルサリシレート。 (5)オキザニリド系;2−エトキシ−2’−エチルオ
キザリックアシドビスアニリド、2−エトキシン−5−
t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシドビスアニ
リド。
【0083】これらの紫外線吸収剤を適用する割合は、
添加する対象の層の樹脂分に対し、好ましくは、0.1
〜2質量%の範囲である。0.1質量%未満では添加効
果が乏しく、2質量%を超えても、効果の向上が見られ
ない。
【0084】また、上記ラジカル捕捉剤としては、例え
ば、ヒンダードアミン系のラジカル捕捉剤が使用でき
る。ヒンダードアミン系のラジカル捕捉剤としては、例
えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル、2,
2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバ
ケート、[コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエ
チル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメ
チルピペリジン]縮合物、ポリ{[6−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)イミノ]−1,3,5−トリ
アジン−2,4−ジイル[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノール]}等が挙げられる。
【0085】これらの光安定剤を添加する割合は、添加
する対象の層の樹脂分に対し、好ましくは、0.1〜2
質量%の範囲である。0.1質量%未満では添加効果が
乏しく、2質量%を超えても、効果の向上が見られな
い。
【0086】また、表面保護層中には、好ましくは、表
面保護層に耐摩耗性を付与する為に、シリカ、アルミ
ナ、アルミノシリケート、硝子、炭化ケイ素、窒化ホウ
素、ダイヤモンド(金剛石)等の無機硬質粒子を添加す
る。粒子形状は、多面体、球、楕円体、鱗片形、不定形
等が用いられる。粒径は3〜30μm程度である。ま
た、添加量は50〜300質量%程度である。
【0087】また、表面保護層は、必要に応じて、着色
しても良い。着色剤は、例えば、前述絵柄層で列記した
如きの着色剤を使用する。
【0088】そして、表面保護層は、上記の様なアクリ
ル−シリコーン系水性エマルションから成る塗料を塗工
し形成する。塗工はスプレー塗装、カーテンコート、軟
質ゴムローラやスポンジローラを使用したロールコート
等の公知の塗工法で行えば良い。表面保護層の厚さは通
常1〜100μm程度である。
【0089】なお、本発明の転写方法では、接着剤は被
転写基材側に施すが、被転写基材側に形成される接着剤
層とともに、転写シート側にも別の接着剤層を形成して
おいても良い。転写層としの接着剤層は、接着性、転写
性をより向上させる場合等に設けると良い。該接着剤層
としては、熱可塑性アクリルウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体等の公知の樹脂を用途に応じて使用すれ
ば良い。なお、接着剤層は、ロールコート等の塗工法、
スクリーン印刷等の印刷法等の従来公知の形成方法で形
成すれば良い。
【0090】〔化粧材〕本発明の化粧材は、好適には、
上述の如き転写方法によって転写物品として得られる。
図2は、本発明の化粧材Dの一形態を例示する断面図で
ある。すなわち、本発明の化粧材Dは、軽量気泡コンク
リートから成る被転写基材B上に、アクリル樹脂から成
る接着剤層A、バインダー樹脂がアクリル−ウレタン共
重合体から成るインキによる絵柄層4、アクリル−シリ
コーン系樹脂から成る表面保護層3、をこの順に積層し
たものであり、上記絵柄層のバインダー樹脂のアクリル
−ウレタン共重合体に於いて、そのウレタン成分のポリ
オール成分がポリカーボネートポリオールから成り、ま
た、イソシアネート成分がイソホロンジイソシアネート
又は水素添加MDIから成る構成の化粧材である。ま
た、絵柄層に於ける浮き不良がより確実に少なく成る構
成として、より好ましくは、絵柄層4のバインダー樹脂
のアクリル−ウレタン共重合体に於いて、該共重合体の
ガラス転移温度を0℃以上、且つアクリル成分の質量比
を25質量%以上とした構成とすると良い。
【0091】本発明の化粧材に於ける上記各構成要素、
すなわち、被転写基材B、接着剤層A、絵柄層4、表面
保護層3については、前述した転写方法に於いて述べた
各構成要素と同じであるので、ここでは、更なる説明は
省略する。
【0092】〔化粧材等の転写物品の用途〕本発明によ
る化粧材等の転写物品の用途は、特に制限は無い。例え
ば、サイディングやパネル等の住宅やビルの外壁、或い
は、工場、テナント、駐車場等の壁面、或いは、屋根、
床材、間仕切り等の用途に使用され得る。なお、化粧材
等の転写物品の形状は、平板以外にも、曲面板、棒状
体、立体物等でも良い。平板や曲面板の場合、化粧材は
化粧板、化粧パネル等として用いられる。
【0093】
【実施例】次に実施例及び比較例により本発明を更に説
明する。
【0094】〔実施例1〕先ず、図1(A)の如き転写
シートSの支持体シート1として、エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体をハードセグメントとし、水素添加
スチレン−ブタジエンゴムをソフトセグメントとし、
〔ハードセグメント〕/〔ソフトセグメント〕=7/3
質量比とする、厚さ80μmで表面コロナ放電未処理の
オレフィン系熱可塑性エラストマーフィルムを用意し
た。この支持体シート1の片面に、転写層2とする絵柄
層4として、バインダー樹脂がアクリル−ウレタン共重
合体で、着色剤には無機顔料として柄印刷ではキナクリ
ドンレッド、イソインドノリンイエロー、フタロシアニ
ンブルーを用い、また隠蔽白ベタ印刷ではチタン白を用
い、希釈溶剤にはメチルエチルケトン/トルエン/イソ
プロピルアルコールの1/1/1質量比の混合溶剤を用
いた着色インキを、柄2色と白ベタ1色のグラビア多色
印刷で、オニックス大理石柄の絵柄を印刷形成して、転
写シートSとした。
【0095】なお、上記アクリル−ウレタン共重合体と
しては、ガラス転移温度が40℃、アクリル成分は30
質量%、ウレタン成分中のポリオール成分はポリカーボ
ネート系ポリオールで、ウレタン成分中のイソシアネー
ト成分はIPDI/水素添加MDI=1/1質量比の割
合の共重合体を用いた。
【0096】一方、被転写基材Bとしては、厚さ50m
mの軽量気泡コンクリート(ALC)板を用意し、この
被転写基材の被転写面に予め、下塗り層として、目止め
の為のシーラー層(アクリル系水性エマルションのシー
ラー剤をスプレー塗装)と、下地色調整の為のべースコ
ート層(チタン白で着色されたアクリル系水性エマルシ
ョン塗料をスプレー塗装)とを形成した。
【0097】そして、上記の被転写基材上に、樹脂のガ
ラス転移温度が−10℃で、イソシアネート系硬化剤で
架橋硬化させる2液硬化型のアクリル系水性エマルショ
ンからなる接着剤を、塗布量が固形分で20g/m2
なる様にスプレー塗装で塗布した後、接着剤の乾燥、及
び被転写基材の加熱の為に、熱風乾燥炉を通して、基材
温度を80℃にまで加熱して、被転写基材B上に接着剤
層Aを形成した。
【0098】そして、図1(A)の如き転写方法によっ
て転写層を被転写基材に転写した。すなわち、上記加熱
した状態の被転写基材に対して、ゴム硬度60°のシリ
コーンゴムで鉄芯の表面を被覆した弾性体ローラ11を
加圧兼加熱ローラとして用い、この弾性体ローラの表面
を図1(A)の如く赤外線輻射方式のヒータ12で加熱
するロール転写機を用いて行った。弾性体ローラ11の
表面温度は120℃に加熱し、転写速度2m/minで
行った。転写は、弾性体ローラ11で転写シートを被転
写基材B上に接着剤層Aに圧着し積層後、剥離ローラ1
3で支持体シート1を剥離することで転写を完了させ
た。
【0099】更に、表面保護層3として、転写後の転写
層2である絵柄層の上に、アクリル−シリコーン系水性
エマルションからなる上塗り塗料(トップコート剤)を
30g/m2(固形分基準)スプレー塗布後、150℃
の熱風乾燥炉で加熱乾燥して固化させて透明な表面保護
層を形成した。その結果、図2の如き化粧材Dとして、
各特定材料からなる、被転写基材B上に接着剤層A、絵
柄層4、表面保護層3がこの順に積層した構成の転写物
品として得られた。
【0100】〔実施例2〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は25質量%、ガラス転移温度は20℃とした。
【0101】〔実施例3〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は40質量%、ガラス転移温度は20℃とした。
【0102】〔比較例1〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は0(ゼロ)質量%、ガラス転移温度は−25℃とし
た。
【0103】〔比較例2〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は15質量%、ガラス転移温度は0(ゼロ)℃とし
た。
【0104】〔比較例3〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は25質量%、ガラス転移温度は0(ゼロ)℃とし
た。
【0105】〔比較例4〕実施例1に於いて、絵柄層の
バインダー樹脂のアクリル成分比率、ガラス転移温度を
表1の如く変えた他は、実施例1と同様にして化粧材を
作製した。すなわち、バインダー樹脂のアクリル成分比
率は0(ゼロ)質量%、ガラス転移温度は20℃とし
た。
【0106】
【表1】
【0107】〔性能評価結果〕表1に、各実施例及び比
較例について、用いた転写シートの転写層(絵柄層)の
バインダー樹脂の内容(アクリル成分比率とガラス転移
温度)と、その性能として、転写シート製造時の印刷適
性(バックトラップ防止、及び耐ブロッキング性である
が、両者は相関関係が有ると考え、印刷時に即刻判断可
能なバックトラップ防止の方で評価した。)、耐候性試
験(寒熱繰返試験を兼ねる)後のクラックの有無、箔切
れ性、及び浮き防止効果を纏めて示す。なお、耐候性試
験としては、各例の化粧材を、カーボンアーク灯型サン
シャインウェザオメータ〔ブラックパネル温度63℃、
降雨サイクル18分(120分中)の条件〕で2000
時間暴露の後、絵柄層のクラックの有無を確認した。
【0108】表1の如く、本発明による実施例はいずれ
も印刷適性と箔切れ性は良好である上、浮きが無く、良
好な性能を示した。これに対して、比較例は、いずれも
これら全ての性能を満足するものは無かった。
【0109】
【発明の効果】(1)本発明の転写方法によれば、軽量
気泡コンクリートに対して、その表面微細凹凸による浮
き発生を解消できる。しかも、使用する転写シートは、
それを製造時の印刷適性(バックトラップ防止、及び耐
ブロッキング性)も確保でき、その量産性も確保できる
上、転写後のクラック発生も防げる。従って、軽量気泡
コンクリートによる被転写基材に対して、その凹陥部で
の絵柄の欠落も無く、外観良好で高意匠な化粧材等とし
て転写物品を量産できる。
【0110】(2)更に、転写層のバインダー樹脂のア
クリル−ウレタン共重合体に於いて、特定のポリオール
成分及びイソシアネート成分を用いれば、耐候性も良好
となる。 (3)また、上記バインダー樹脂のガラス転移温度及び
アクリル成分比率を特定のものとすることで、浮きを防
ぎつつ、印刷適性(バックトラップ防止、及び耐ブロッ
キング性)及び箔切れ性も良好に維持できる。 (4)また、支持体シート側から加圧すると共に加熱す
る工程を、表面が軟質ゴムの弾性体ローラを用いて行え
ば、平易な転写装置でもって、浮きを防いで転写でき
る。 (5)また、支持体シート側から加圧すると共に加熱す
る工程を、固体粒子の衝突圧を用いて行えば、弾性体ロ
ーラの場合では不可能な様な凹凸面でも、浮きを防いで
容易に転写できる。
【0111】(6)また、本発明の化粧材によれば、被
転写基材の凹陥部での絵柄層の浮きによる絵柄の欠落も
無く外観良好で、耐候性も良好となる。 (7)更に、絵柄層のバインダー樹脂のガラス転移温度
及びアクリル成分比率を特定のものとした化粧材とする
ことで、浮きを防ぎつつ、転写製造時に用いる転写シー
トは印刷適性(バックトラップ防止、及び耐ブロッキン
グ性)が良好で量産性が良いので、ひいては、化粧材と
しての量産性も良好である。また、転写時の箔切れ性も
良好で、箔バリによる外観不良が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写方法をその一形態(弾性体ローラ
使用)で概念的に説明する断面図。
【図2】本発明の化粧材の一形態を示す断面図。
【図3】従来発生していた「浮き」を概念的に説明する
断面図。
【図4】本発明の転写方法にて、加圧・加熱工程に固体
粒子の衝突圧を用いる形態を説明する概念図。
【図5】固体粒子噴出に使用する羽根車を用いた噴出器
の一例を概念的に説明する一部切欠斜視図。
【図6】図5の羽根車内部を説明する概念図。
【図7】吹出ノズルによる噴出器の一例を概念的に説明
する断面図。
【符号の説明】
1 支持体シート 2 転写層 3 表面保護層 11 弾性体ローラ 12 ヒータ 13 剥離ローラ 812 羽根車 813 羽根 814 側面板 815 中空部 816 方向制御器 817 開口部 818 散布器 819 回転軸 820 軸受 840 吹出ノズルを用いた噴出器 841 誘導室 842 内部ノズル 843 ノズル開口部 844 ノズル A 接着剤 B 被転写基材 D 化粧材(転写物品) e 浮き F 流体 P 固体粒子 S 転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EA01 EB05 EC13 EC17 FA01 FB23 FC08Z FC09Z FD05Z 4F100 AA00B AA20B AE00A AK25B AK25C AK25J AK51B AK51J AK52C AL01B BA03 BA07 BA10A BA10C CA13B CB00 CC00C EC04 GB07 HB31B JB12G JL09 JM01C JM01G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽量気泡コンクリートから成る被転写基
    材上にアクリル系水性エマルションから成る接着剤層を
    塗工し、 次いで、オレフィン系熱可塑性エラストマーの支持体シ
    ートの表面に、転写層としてバインダー樹脂がアクリル
    −ウレタン共重合体から成るインキによる絵柄層が設け
    られて成る転写シートを用意し、該転写シートの転写層
    側を被転写基材上の接着剤層側と対向する様にして載置
    し、 次いで、支持体シート側から加圧すると共に加熱し、 次いで、支持体シートを剥離除去して、前記接着剤層上
    に転写層を転写させ、 而る後に、該転写層上に、アクリル−シリコーン系水性
    エマルションから成る塗料を塗工し、表面保護層を形成
    する、 工程から成る転写方法。
  2. 【請求項2】 転写層のバインダー樹脂のアクリル−ウ
    レタン共重合体に於いて、そのウレタン成分のポリオー
    ル成分がポリカーボネートポリオールから成り、また、
    イソシアネート成分がイソホロンジイソシアネート及び
    /又は水素添加MDIから成る、請求項1記載の転写方
    法。
  3. 【請求項3】 転写層のバインダー樹脂のアクリル−ウ
    レタン共重合体に於いて、該共重合体のガラス転移温度
    が0℃以上であり、且つアクリル成分の質量比が25質
    量%以上である、請求項1又は請求項2記載の転写方
    法。
  4. 【請求項4】 支持体シート側から加圧すると共に加熱
    する工程を、表面が軟質ゴムからなる弾性体ローラを用
    いて行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の転写方
    法。
  5. 【請求項5】 支持体シート側から加圧すると共に加熱
    する工程を、固体粒子の衝突圧を用いて行う、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の転写方法。
  6. 【請求項6】 軽量気泡コンクリートから成る被転写基
    材上に、アクリル樹脂から成る接着剤層、バインダー樹
    脂がアクリル−ウレタン共重合体から成るインキによる
    絵柄層、アクリル−シリコーン系樹脂から成る表面保護
    層、をこの順に積層した化粧材であって、 上記バインダー樹脂のアクリル−ウレタン共重合体に於
    いて、そのウレタン成分のポリオール成分がポリカーボ
    ネートポリオールから成り、また、イソシアネート成分
    がイソホロンジイソシアネート及び/又は水素添加MD
    Iから成る、化粧材。
  7. 【請求項7】 絵柄層のバインダー樹脂のアクリル−ウ
    レタン共重合体に於いて、該共重合体のガラス転移温度
    が0℃以上であり、且つアクリル成分の質量比が25質
    量%以上のものである、請求項6記載の化粧材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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