JP2003039836A - 昇華リボン - Google Patents

昇華リボン

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JP2003039836A
JP2003039836A JP2001227067A JP2001227067A JP2003039836A JP 2003039836 A JP2003039836 A JP 2003039836A JP 2001227067 A JP2001227067 A JP 2001227067A JP 2001227067 A JP2001227067 A JP 2001227067A JP 2003039836 A JP2003039836 A JP 2003039836A
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styrene
resin
layer
sublimation ribbon
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Toshikazu Fukui
利和 福井
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Gen Co Ltd
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General Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護層にワックスを添加することなく、ま
た、感熱接着層、剥離層を設けることもなく、剥離性、
被着体への接着性、画像の保護性といった保護層一層と
しての優れた機能を有する保護層付昇華リボンを提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 受像シートの印画上に転写させて保護層
を形成するための保護層領域を有する保護層付昇華リボ
ンにおいて、該保護層に用いる樹脂が分子量(Mw)1
00000〜400000のスチレン・アクリル共重合
体樹脂を主成分とし、該スチレン・アクリル共重合体樹
脂のスチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマーと
のモル比が90:10〜10:90であることを特徴と
する保護層付昇華リボン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華リボンに関
し、特にサーマルヘッド等を用いた昇華型感熱記録方式
により受像体上に昇華転写された文字や画像等を保護す
るための保護層を有する保護層付昇華リボンに関する。
【0002】
【従来の技術】昇華型感熱記録方式は、昇華性染料を付
与したリボン状やシート状の感熱転写媒体をサーマルヘ
ッド等により加熱し、昇華性染料を感熱転写媒体と接す
る昇華転写受像体上に転写して文字や画像等を得る方式
である。
【0003】サーマルヘッドとして画像情報に従ってパ
ルス駆動されるドット状の多数の発熱素子を有するもの
を用い、例えばイエロー、マゼンタおよびシアンの3色
を各色度信号に応じて重ねて転写することにより画像の
カラー印刷も可能である。このような昇華型感熱記録方
式は、サーマルヘッドの温度変調により1ドットの濃度
を変えることができるのでアナログ階調記録が可能とな
り、フルカラープリンターに好適に使用される。
【0004】上記昇華型感熱記録方式は、高画質画像を
簡便に形成可能なことから様々な用途に応用されている
が、受像体上に転写された染料が表面に曝された状態で
は画像保存性が不十分であるために、画像転写された受
像体上に透明樹脂からなる保護層を設けることがおこな
われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来保護層に使用され
ている樹脂は、アクリル樹脂、アクリル・エステル樹
脂、塩酢ビ・ポリエステル樹脂などであるが、これだけ
では剥離性が悪いため、ポリエチレンワックスなどのワ
ックス類を上記樹脂に対して10%程度含有させるのが
一般的であった(特開平5-8555号公報、特開平5-155149
号公報など)。
【0006】しかし、一般的に昇華リボンの場合、易接
着層があるために10%程度のワックスの添加では十分
な剥離性が得られなかった。また、ワックスを過剰に添
加すると、擦過性の劣化、塩ビ等のカードに対する接着
性の劣化、画像のにじみ等といった保護層の弊害が問題
となる。
【0007】一方、特開平4-35988号公報等には、保護
層の上に感熱接着層を設ける、保護層の下に剥離層を設
ける等の多層構成にすることにより上記問題点を解決す
る発明が開示されている。しかし、多層構成にすること
により工程数が増えて生産性が低下する。また、多層構
成になると保護層のキレの点ではどうしても不利なもの
となる。
【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、保護層にワックスを添加することな
く、また、感熱接着層、剥離層を設けることもなく、剥
離性、被着体への接着性、画像の保護性といった保護層
一層としての優れた機能を有する保護層付昇華リボンを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の保護層付昇華リボンは、受像シートの印画上
に転写させて保護層を形成するための保護層領域を有す
る保護層付昇華リボンであって、該保護層に用いる樹脂
が分子量(Mw)100000〜400000のスチレ
ン・アクリル共重合体樹脂を主成分とし、該スチレン・
アクリル共重合体樹脂のスチレンモノマーとアクリル酸
エステルモノマーとのモル比が90:10〜10:90
であることを特徴とする。
【0010】また、本発明の保護層付昇華リボンは、保
護層領域が基材フィルムの一方の面の上に易接着層およ
び保護層がこの順に積層された構造を有していることを
特徴とする。本発明の保護層付昇華リボンは、保護層に
上記組成のスチレン・アクリル共重合体樹脂を主成分と
するものを用いているため、ワックスを添加しなくても
転写性が良好である。従って、保護層にワックスが添加
されているものと比較して、擦過性、接着性、画像のに
じみに優れたものとなる。また、保護層の上に感熱接着
層を設け、必要により保護層の下に剥離層を設けたタイ
プと比較して、生産性が良好であり、保護層のキレの点
で優れたものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の保護層付昇華リボンの保
護層に用いられる樹脂としては、スチレン・アクリル共
重合体樹脂を主成分とするものが用いられる。スチレン
・アクリル共重合体樹脂は透明性に優れ、受像体表面の
保護層として使用した場合に表面保護性および表面光沢
性に優れる。また、保護層付昇華リボンの保護層領域に
おいて、ポリウレタン、ポリエステル等の易接着層の上
に直接保護層を設けた場合でも転写時の剥離性に優れ、
また、受像体との熱接着性も良好なものとなる。
【0012】かかるスチレン・アクリル共重合体樹脂
は、分子量(Mw)が100000〜400000の範
囲にあり、スチレンモノマーとアクリル酸エステルモノ
マーとのモル比が90:10〜10:90であることが
好ましい。
【0013】分子量が100000未満では、表面保護
性が不十分なものとなり、保護層が長期保存時にブロッ
キングする傾向が見られる。一方、分子量が40000
0を超えると熱感度が低下し、転写性が悪くなる。
【0014】また、スチレンモノマーとアクリル酸エス
テルモノマーとのモル比が90:10よりもアクリル酸
エステルモノマーが少ない場合、樹脂が脆くなって表面
保護性が低下する。一方、モル比が10:90よりもス
チレンモノマーが少ない場合、転写時の剥離性が低下す
る。
【0015】本発明の保護層付昇華リボンは、保護層領
域が図1に示すように基材フィルム1の一方の面の上に
易接着層2および保護層3がこの順に積層された構造を
有している。上記のように、保護層に剥離性および熱接
着性に優れるスチレン・アクリル共重合体樹脂を主成分
とするものを用いることにより、従来必要とされた剥離
層および感熱接着層を設ける必要が無くなり、保護層領
域の形成が容易になるとともにコストを低減することが
できる。
【0016】基材フィルムとしては、通常使用される紙
あるいはプラスチックのフィルムを使用することができ
るが、特にポリエステルフィルムが好適に使用される。
また、基材フィルムの厚さは1〜10μm程度、好まし
くは4〜6μm程度である。易接着層および保護層が積
層されている基材フィルムの面の反対側の面にはシリコ
ーン樹脂等からなる耐熱スリップ層を設けても良い。
【0017】易接着層としては基材との密着性の良いも
のが使用できるが、特にポリウレタン樹脂またはポリエ
ステル樹脂が好適に使用される。易接着層は、これらの
材料を適当な溶剤に溶解あるいは分散させて、基材フィ
ルム上に公知の方法で塗布、乾燥させて形成することが
でき、基材フィルム製膜時にインラインで塗布すること
も好ましい。易接着層の厚さは0.01〜0.10g/
程度である。
【0018】保護層は、上記のスチレン・アクリル共重
合体樹脂を主成分とする材料を適当な溶剤に攪拌溶解・
分散させてインクを作製し、これをグラビアコート等の
公知の方法で易接着層上に塗布、乾燥させて形成するこ
とができる。保護層の厚さは1.0〜4.0g/m
度とすることが好ましい。塗布量が大きすぎると、熱感
度および保護層のキレが悪くなる。一方、塗布量が小さ
すぎると、凝集破壊が起こりやすくなり、転写後に均一
な保護層が得られない。
【0019】本発明の保護層付昇華リボンを用いて、画
像転写、保護層形成をおこなう受像体としては、各色の
昇華性染料の染着性を有するものであれば特に制限はな
く、受像シートの受像層には、ポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニト
リルスチレン樹脂等からなるものを使用することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1 (1)本発明の保護層付昇華リボンの作製方法 下記の組成の昇華性染料を含むイエロー、マゼンタおよ
びシアンの3色のインクを調製した。 (イエローインク) イエロー分散染料(Macrolex Yellow 6G、バイエル社製) 5.5重量部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBX-1、積水化学製) 4.5重量部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 89.0重量部
【0021】(マゼンタインク)イエロー分散染料の代
わりにマゼンタ分散染料(Disperse Red 60)を使用し
た以外はイエローインクと同じ。 (シアンインク)イエロー分散染料の代わりにシアン分
散染料(Solvent Blue 63)を使用した以外はイエロー
インクと同じ。
【0022】(黒インク)黒インクは以下の配合のもの
を使用した。 カーボンブラック(MA-8、三菱化学製) 15.0重量部 ポリエステル樹脂(エリーテルUE-3320、ユニチカ製) 15.0重量部 MEK 35.0重量部 トルエン 35.0重量部 計 100.0重量部
【0023】(保護層インク)スチレン・アクリル共重
合体樹脂として、スチレンモノマーとアクリル酸エステ
ルモノマーとの比(スチレン:アクリル)が90:1
0、分子量(Mw)290000の和信化学製試作サン
プルAを使用した。なお、分子量(Mw)はゲル浸透ク
ロマトグラフィー(GPC)法により測定した重量平均
分子量の値である。試作サンプルA30重量部、メチル
エチルケトン(MEK)35重量部およびトルエン35
重量部を溶解攪拌し、保護層インクを調製した。
【0024】(保護層付昇華リボンの作製)背面にシリ
コーン樹脂からなる耐熱スリップ層(塗布量0.3g/
)が形成され、表面にポリウレタン系樹脂からなる
易接着層(塗布量0.08g/m)が形成されている
厚さ6.0μmのポリエステルフィルム(K203E・6F、
三菱ポリエステルフィルム(株)製)の易接着層面に、イ
エロー、マゼンタ、シアンおよび黒色の各インクを塗布
量約0.8g/mで、保護層インクを塗布量約2.5
g/mで、面順次にてグラビアコーターで塗布、乾燥
して3色の昇華性染料層、黒色の熱溶融層および保護層
を形成し、保護層付昇華リボンを作製した。
【0025】(2)評価方法 (印字)印字は、カードプリンター(PR-5200、ニスカ
製)を使用して、ポリ塩化ビニル製カード(縦54mm
x横85mmx厚さ760μm)上に行った。
【0026】(鮮明性評価)作製した保護層付昇華リボ
ンを60℃、30%RHで96時間放置し、次いで、こ
れを用いて、正方形のカラーベタ印字を隣接する正方形
の辺の間隔が1mmとなるようにして行い、その間隔の
にじみを目視にて評価した。 評価基準: ◎:1mmの間隔に全く影響なし(全くにじみなし) ○:若干にじみはあるが、問題ないレベル △:にじみはあるが、実用可能なレベル ×:にじみが著しく、1mmの間隔が消失している。
【0027】(擦過性評価)消しゴムを用いた擦過性試
験を以下の条件で行った。 擦過試験機:Rub Testing Machine
(安田精機製作所製) 消しゴム:トンボMONO消しゴム 荷重:523gf/cm 擦過回数:20回 評価基準: ◎:20回往復擦過で全く問題なし ○:10回往復擦過で全く問題なし △:5回往復擦過で全く問題なし ×:3回以内の往復擦過で不良発生
【0028】(感度評価)印字物の外観を目視で評価し
た。なお、印字物が光沢性を有している場合は保護層が
スムーズに完全に転写されており、マット調である場合
は保護層は転写されているが凝集破壊気味であることを
あらわしている。 ◎:標準エネルギーでの印字物に光沢感あり ○:標準エネルギーでの印字物はマット調だが、最大エ
ネルギーでの印字物に光沢感あり △:最大エネルギーでの印字物がマット調 ×:最大エネルギーであるにもかかわらず、保護層の転
写が不十分
【0029】(保護層のキレの外観評価)保護層転写
後、印画エンド部からはみだしている部分(余剥離)の
程度を目視で評価した。 評価基準: ◎:エンド部での余剥離は全くない ○:エンド部での余剥離が若干みられる △:エンド部での余剥離はみられるが、実用可能なレベ
ル ×:エンド部での余剥離が実用不可能なレベル
【0030】(生産性評価)工程数の多少により以下の
基準で評価した。 ◎:保護層のみの1層塗工方式 ×:保護層を含む2層以上の多層塗工方式
【0031】(光沢度評価)光沢度計(DR. LANGE製 Re
flekto meter)を使用して、印字物の60°照射の光沢
度を評価した。 評価基準: ◎:光沢度80%以上 ○:光沢度60%以上、80%未満 △:光沢度40%以上、60%未満 ×:光沢度40%未満
【0032】(ブロッキング評価)保護層付昇華リボン
をリボン巻き状態で60℃、30%RHで96時間保存
した後のブロッキング状態を評価した。 評価基準: ◎:全くブロッキングはみられない ○:リボンエンド部でわずかにブロッキングの傾向がみ
られる △:リボンエンド部で若干のブロッキングがみられる ×:広範囲にわたってブロッキングがみられる
【0033】(総合評価) 評価基準: ◎:優 ○:良 △:可(実用可能なレベル) ×:不可(実用不可能なレベル)
【0034】実施例2 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て三洋化成工業製のハイマーSB102(スチレン:ア
クリル=50:50、Mw=290000)を使用した
以外は実施例1と同様にして、昇華リボンの作製および
評価を行った。
【0035】実施例3 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て和信化学製試作サンプルB(スチレン:アクリル=1
0:90、Mw=290000)を使用した以外は実施
例1と同様にして、昇華リボンの作製および評価を行っ
た。
【0036】実施例4 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て和信化学製試作サンプルC(スチレン:アクリル=5
0:50、Mw=100000)を使用した以外は実施
例1と同様にして、昇華リボンの作製および評価を行っ
た。
【0037】実施例5 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て三洋化成工業製のハイマーSB306(スチレン:ア
クリル=50:50、Mw=400000)を使用した
以外は実施例1と同様にして、昇華リボンの作製および
評価を行った。
【0038】比較例1 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て三洋化成工業製のハイマーST120(スチレン:ア
クリル=95:5、Mw=270000)を使用した以
外は実施例1と同様にして、昇華リボンの作製および評
価を行った。
【0039】比較例2 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て大日本インキ化学製のTR79ニス(スチレン:アク
リル=5:95、Mw=270000)を使用した以外
は実施例1と同様にして、昇華リボンの作製および評価
を行った。
【0040】比較例3 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て三洋化成工業製のハイマーSBM73F(スチレン:
アクリル=50:50、Mw=80000)を使用した
以外は実施例1と同様にして、昇華リボンの作製および
評価を行った。
【0041】比較例4 保護層インク用のスチレン・アクリル共重合体樹脂とし
て和信化学製試作サンプルD(スチレン:アクリル=5
0:50、Mw=450000)を使用した以外は実施
例1と同様にして、昇華リボンの作製および評価を行っ
た。
【0042】比較例5 保護層インクとしてプラスコートSTA−5クリアー
(和信化学製、ポリエチレンワックス入りアクリル樹
脂、固形分18%)を使用した以外は実施例1と同様に
して、昇華リボンの作製および評価を行った。
【0043】比較例6 実施例1において、保護層インクとして下記の配合のも
のを1g/m塗布して保護層を形成し、さらに保護層
の表面に下記配合の接着剤層インクを0.7g/m
布して接着剤層を形成した以外は実施例1と同様にし
て、昇華リボンの作製および評価を行った。
【0044】 (保護層インク) アクリルシリコーングラフト樹脂 (サイマックLIS-350、東亞合成製、固形分30%) 60重量部 MEK 20重量部 トルエン 20重量部 計 100重量部
【0045】 (接着剤層インク) 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 (VYLF、UCC製、Tg=68℃、重合度220) 30重量部 マイクロシリカ 0.4重量部 MEK 35重量部 トルエン 35重量部 以上の評価結果を表1にまとめた。
【0046】表1からわかるように、分子量(Mw)が
100000〜400000の範囲にあり、スチレンモ
ノマーとアクリル酸エステルモノマーとのモル比が9
0:10〜10:90であるスチレン・アクリル共重合
体樹脂を保護層に用いた本発明の保護層付昇華リボンを
使用した場合(実施例1〜5)、いずれも鮮明性、擦過
性、感度、保護層のキレ、生産性、光沢度およびブロッ
キングの評価結果は全て良好なものであった。
【0047】これに対し、スチレンモノマーとアクリル
酸エステルモノマーとのモル比(スチレン:アクリル)
が95:5とアクリル酸エステルモノマーが少ない比較
例1では、擦過性に劣るものとなった。一方、スチレ
ン:アクリル=5:95とスチレンモノマーが少ない比
較例2では、熱感度に劣るものとなった。
【0048】また、スチレン・アクリル共重合体樹脂の
分子量が8000である比較例3では、長期保存時にブ
ロッキングが著しく生じるとともに擦過性も劣るものと
なった。これに対し、スチレン・アクリル共重合体樹脂
の分子量が450000である比較例4では、熱感度お
よび保護層のキレが劣る結果となった。
【0049】保護層にポリエチレンワックス入りアクリ
ル樹脂を使用した比較例5では、鮮明性、擦過性、光沢
度およびブロッキングが著しく劣るとともに熱感度も劣
るものとなった。保護層の上に感熱接着層を設けた比較
例6では、保護層のキレが著しく劣り、感度および光沢
度も劣るものとなった。また、感熱接着層をさらに設け
る必要があることから生産性に劣るものとなった。
【0050】以上の結果を総合して評価すると、分子量
(Mw)が100000〜400000の範囲にあり、
スチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマーとのモ
ル比が90:10〜10:90であるスチレン・アクリ
ル共重合体樹脂を保護層に用いた本発明の保護層付昇華
リボンを使用した場合(実施例1〜5)、鮮明性、擦過
性、感度、保護層のキレ、生産性、光沢度およびブロッ
キング評価は、いずれも「◎」または「○」であり、実
用上総合しても良好な性能を有するものであった。特に
実施例2の保護層付昇華リボンは、全ての評価が「◎」
で、総合して特に優れた性能を有するものであった。
【0051】これに対して、比較例1〜6では、上記評
価の少なくとも1つ以上が「△」または「×」であり、
実用上何とか応用が許容できる程度であるか、あるい
は、全く応用が不可能なものであった。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の保護層付
昇華リボンは、保護層に用いる樹脂として上記組成のス
チレン・アクリル共重合体樹脂を主成分とするものを用
いたことにより、ワックスを添加しなくても転写性が良
好なものとなる。従って、保護層にワックスが添加され
ているものと比較して、擦過性、接着性、画像のにじみ
に優れたものとなる。
【0053】また、保護層の上に感熱接着層を設け、必
要により保護層の下に剥離層を設けたタイプと比較し
て、生産性が良好であり、保護層のキレの点で優れたも
のとなる。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護層付昇華リボンの保護層領域の構
成を示す模式図である。
【符号の説明】 1 基材 2 易接着層 3 保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受像シートの印画上に転写させて保護層
    を形成するための保護層領域を有する保護層付昇華リボ
    ンにおいて、該保護層に用いる樹脂が分子量(Mw)1
    00000〜400000のスチレン・アクリル共重合
    体樹脂を主成分とし、該スチレン・アクリル共重合体樹
    脂のスチレンモノマーとアクリル酸エステルモノマーと
    のモル比が90:10〜10:90であることを特徴と
    する保護層付昇華リボン。
  2. 【請求項2】 保護層領域が基材フィルムの一方の面の
    上に易接着層および保護層がこの順に積層された構造を
    有している請求項1の保護層付昇華リボン。
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