JP2003038102A - 卵黄レシチンの物性改良剤及び物性改良方法 - Google Patents

卵黄レシチンの物性改良剤及び物性改良方法

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JP2003038102A
JP2003038102A JP2001225280A JP2001225280A JP2003038102A JP 2003038102 A JP2003038102 A JP 2003038102A JP 2001225280 A JP2001225280 A JP 2001225280A JP 2001225280 A JP2001225280 A JP 2001225280A JP 2003038102 A JP2003038102 A JP 2003038102A
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egg yolk
acid
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JP2001225280A
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English (en)
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Noriyuki Ishihara
則幸 石原
Makoto Ishikawa
誠 石川
Senji Sakanaka
專二 阪中
Raju Juneja Reka
レカ・ラジュ・ジュネジャ
Nagahiro Yamazaki
長宏 山崎
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Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 卵黄レシチンのリン脂質含量が40%を越え
ると急激に粘度が増加し、固体様の物性となる。このた
めに、他の原料との混合性が悪い等のハンドリング性が
悪くなり、工業的に利用するうえで多大なる支障をきた
しているのが問題となっている。卵黄レシチン特有の物
性である高粘性を改良し、ハンドリング性を向上させ
て、卵黄レシチンを工業的に利用可能となるような卵黄
レシチンの物性改良剤及びこれを用いた物性改良方法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 アルコール性水酸基を有する化合物を含
有させることにより上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、卵黄レシチンの物
性改良剤及びこれを用いた卵黄レシチンの物性改良方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】卵黄レシチンは、大豆レシチンと比較し
てリン脂質中のホスファチジルコリンが約80%と高濃
度に存在しているので、pH、塩濃度、金属イオン及び
熱の影響を受けにくい安定な油中水滴(W/O)型エマ
ルジョンを形成すること(伊藤敞敏・渡辺乾二・伊藤良
編,動物資源利用学 第296〜298頁、文永堂出
版,東京,1998年)が知られているので天然乳化
剤、また構成脂肪酸としてアラキドン酸及びドコサヘキ
サエン酸等の多価不飽和脂肪酸が含まれていること(食
品と開発、33巻1号、第46〜50頁(1998))
から天然生理活性物質としても注目を集めている物質で
あり、種々の利用が検討されている。例えば、特開平6
−343388号には、リン脂質含量30%以上の卵黄
レシチンを添加してなることを特徴とするミルク組成物
に関する技術が開示されている。また、特許公報第26
53246号には、精製卵黄レシチンを用いたアムホテ
リシンB含有脂肪乳剤の製法に関する技術が開示されて
いる。
【0003】ところで、卵黄レシチンのリン脂質含量が
40%を越えると急激に粘度が増加し、固体様の物性と
なる。このために、他の原料との混合性が悪い等のハン
ドリング性が悪くなり、工業的に利用するうえで多大な
る支障をきたしているのが問題となっている。そのため
に、特許第3061777号では卵黄リン脂質と中鎖脂
肪を含有し、コレステロール含量が2%以下である食品
用卵黄レシチン混合物に関する技術が開示されている。
しかしながら、この技術では、卵黄レシチン混合物のコ
レステロール含量が2%以下でなければ目的が達成でき
ない。この目的を達成するためには、コレステロール含
量を2%以下になるように卵黄レシチンを調製すること
が必要となる。そのため、卵黄レシチン調製用に二酸化
炭素を用いた超臨界抽出とエタノール抽出を組み合わせ
た煩雑な設備を導入する必要があり、多大な設備投資が
問題となる。
【0004】また、特開昭59−210867号には、
燐脂質100重量部にビタミンE0.01〜10重量部
を含有する混合物5〜90重量%と中鎖トリグリセリド
10〜95重量%とからなる栄養食品組成物に関する技
術が開示されている。しかしながら、この技術は大豆レ
シチンに関する技術であり、卵黄レシチンとは構成して
いるリン脂質及び脂肪酸の種類が異なるため、この方法
では満足できる成果を得られることができない。
【0005】これらのことから卵黄レシチン特有の物性
である高粘性を改良し、ハンドリング性を向上させて、
卵黄レシチンを工業的に利用可能となるような卵黄レシ
チンの物性改良剤及びこれを用いた物性改良方法が望ま
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、卵黄レシチ
ン特有の物性である高粘性を改良し、ハンドリング性を
向上させて、卵黄レシチンを工業的に利用可能となるよ
うな卵黄レシチンの物性改良剤及びこれを用いた物性改
良方法を供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討を行った結果、(1)アル
コール性水酸基を有する化合物、(2)アルコール性水
酸基を有する化合物及びグリセリン脂肪酸エステル、
(3)アルコール性水酸基を有する化合物、グリセリン
脂肪酸エステル及びコレステロール、(4)アルコール
性水酸基を有する化合物、グリセリン脂肪酸エステル、
コレステロール及びカプリル酸及びカプリン酸を構成脂
肪酸とする中性脂質、(5)アルコール性水酸基を有す
る化合物、グリセリン脂肪酸エステル、コレステロー
ル、カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性
脂質、及びパルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及
びリノール酸を構成脂肪酸とする脂質の前記(1)〜
(5)いずれかが卵黄レシチンの物性を改良することを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、(1)アルコール性水
酸基を有する化合物、(2)アルコール性水酸基を有す
る化合物及びグリセリン脂肪酸エステル、(3)アルコ
ール性水酸基を有する化合物、グリセリン脂肪酸エステ
ル及びコレステロール、(4)アルコール性水酸基を有
する化合物、グリセリン脂肪酸エステル、コレステロー
ル及びカプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中
性脂質、(5)アルコール性水酸基を有する化合物、グ
リセリン脂肪酸エステル、コレステロール、カプリル酸
及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質、及びパル
ミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及びリノール酸を
構成脂肪酸とする脂質の前記(1)〜(6)いずれかを
含有する卵黄レシチンの物性改良剤及び前記(1)〜
(5)いずれか記載の卵黄レチシンの物性改良剤を用い
る卵黄レシチンの物性改良方法に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の卵黄レシチンの物性改良
剤とは、(1)アルコール性水酸基を有する化合物、
(2)アルコール性水酸基を有する化合物及びグリセリ
ン脂肪酸エステル、(3)アルコール性水酸基を有する
化合物、グリセリン脂肪酸エステル及びコレステロー
ル、(4)アルコール性水酸基を有する化合物、グリセ
リン脂肪酸エステル、コレステロール及びカプリル酸及
びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質、(5)アル
コール性水酸基を有する化合物、グリセリン脂肪酸エス
テル、コレステロール、カプリル酸及びカプリン酸を構
成脂肪酸とする中性脂質、及びパルミチン酸・ステアリ
ン酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂
質の前記(1)〜(5)いずれかを含有し、卵黄レシチ
ンと撹拌混合することにより得られた混合物の60℃に
おける粘度が5500mPa・s以下、好ましくは45
00mPa・s以下、最も好ましくは3500mPa・
s以下にさせるものを指す。
【0010】本発明の粘度の測定条件は、特に限定する
ものではないが、例えばB型粘度計で、測定温度60
℃、ロータNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持
時間60秒があげられる。また、本発明により得られた
混合物は、物性が改良されることにより、ハンドリング
性が向上し、他の原料と容易に撹拌混合することがで
き、卵黄レシチンを使用した製品を調製することが可能
となる。本発明は、卵黄レシチンが利用されているすべ
ての産業に用いることができ、その産業は特に限定する
ものではないが、好ましくは食品、医薬品、化粧品、飼
料及び工業分野であり、好ましくは、食品、医薬品、及
び化粧品分野であり、最も好ましくは食品分野である。
【0011】本発明における物性改良とは、本発明の卵
黄レシチンの物性改良剤及び卵黄レシチンを撹拌混合す
ることにより得られた混合物の粘度が55〜65℃の温
度範囲、好ましくは57〜63℃の温度範囲、最も好ま
しくは59〜61℃の温度範囲で、5500mPa・s
以下、好ましくは4500mPa・s以下、最も好まし
くは3500mPa・s以下となることを指す。あるい
は、本発明における物性改良とは、卵黄レシチン単体で
は、固体様の物性であったものが、本発明の卵黄レシチ
ン物性改良剤と撹拌混合することで液体様の物性に改良
することを指す。さらに、この混合物を最終製品の原料
として用いるときに、その最終製品の製造工程中で容易
に他の原料に分散したり、撹拌混合できることを指す。
また、本発明により得られた混合物は、物性が改良され
ることにより、ハンドリング性が向上し、他の原料と容
易に撹拌混合することができ、卵黄レシチンを使用した
製品を調製することが可能となる。本発明は、卵黄レシ
チンが利用されているすべての産業に用いることがで
き、その産業は特に限定するものではないが、好ましく
は食品、医薬品、化粧品、飼料及び工業分野であり、好
ましくは、食品、医薬品及び化粧品分野であり、最も好
ましくは食品分野である。
【0012】本発明の卵黄レシチンの物性改良は、本発
明の卵黄レシチン物性改良剤及び卵黄レシチンを撹拌混
合することにより可能となる。
【0013】本発明の撹拌混合における温度は特に限定
するものではないが、好ましくは、45〜90℃、さら
に好ましくは、55〜85℃、最も好ましくは、65〜
80℃である。45℃より低い場合は、卵黄レシチンが
堅いために撹拌することが不可能となる。90℃より高
い場合は、卵黄レシチンが劣化し好ましくない。また、
撹拌混合における時間は特に限定されない。
【0014】本発明の撹拌混合に用いる撹拌翼は、パド
ル型、タービン型、プロペラ型、アンカー型、ヘリカル
リボン型、スケルトン型、ローター・ステーター型、ミ
ル型、高圧ノズル型、高圧衝突型、超音波型、膜型及び
スタテックミキサー型等の1種又は2種以上のいずれを
用いることができる。
【0015】本発明における卵黄レシチンとは、卵黄に
含有されるレシチンであり、特に限定するものではない
が、好ましくは、第7版 食品添加物公定書 第556
頁(日本食品添加物協会出版,1999年)の卵黄レシ
チンの概要に記載のものである。卵黄レシチン中のリン
脂質含量は特に限定するものではないが、好ましくは4
0%以上であり、さらに好ましくは60%以上であり、
最も好ましくは85%以上である。リン脂質含量の測定
方法は特に限定するものではないが、好ましくは、日本
油化学会制定 基準油脂分析法(I)1996年版のア
セトン不溶物に記載の方法である。
【0016】本発明に用いるアルコール性水酸基を有す
る化合物とは、一価アルコール、多価アルコール、第一
級アルコール、第二級アルコール及び第三級アルコール
の1種又は2種以上を指し、好ましくは、メタノ−ル、
エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イ
ソブタノール、n−ブタノール及び糖アルコール等であ
る。糖アルコールとしては、具体的にはエリスリトー
ル、キシリトール、ソルビトール及びマンニトール等の
単糖アルコール、パラチニット、マルチトール及びラク
チトール等の二糖アルコール、直鎖及び分岐オリゴ糖ア
ルコール及び還元水あめ等をがあげられ、これらの1種
又は2種以上を用いることができる。また、本発明に用
いるアルコール性水酸基を有する化合物の卵黄レシチン
に対する添加割合は、特に限定するものではないが、好
ましくは、卵黄レシチン100重量部に対して、0.5
〜10重量部であり、さらに好ましくは、1〜7重量部
であり、最も好ましくは、2〜4重量部である。添加割
合が、0.5重量部より低いと卵黄レシチンの物性改良
のための効果が少なく、10重量部より高いと卵黄レシ
チンが添加された最終製品の性質に影響を与える。
【0017】本発明に用いるグリセリン脂肪酸エステル
は、好ましくはHLB4以下の有機酸モノグリセリド、
ポリグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル、好ましくはクエン酸グリセリ
ド、リンゴ酸グリセリド、酢酸グリセリド、コハク酸グ
リセリド、ジアセチル酒石酸グリセリド、平均重合度2
〜10のポリグリセリンと炭素数6〜22の脂肪酸エス
テル及び平均重合度2〜10のポリグリセリンと縮合度
4〜6のポリリシノレイン酸のエステルから選ばれる1
種または2種以上の混合物であり、さらに好ましくは、
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルである。例
えばヘキサグリセリンヘキサステアレート、ヘキサグリ
セリンオクタステアレート及び縮合リシノレイン酸ヘキ
サグリセリン(縮合度5)等が挙げられる。尚、本発明
におけるHLBは、親水基及び親油基の分子量比より算
定され、例えば、戸田義郎・門田則昭・加藤友治編、
「食品用乳化剤 ―基礎と応用―(株式会社光琳、東
京、1997年)」第12頁〜第14頁の方法で算定で
きる。本発明に用いるグリセリン脂肪酸エステルの卵黄
レシチンに対する添加割合は、特に限定するものではな
いが、好ましくは、卵黄レシチン100重量部に対し
て、0.5〜15重量部であり、さらに好ましくは、1
〜10重量部であり、最も好ましくは、3〜8重量部で
ある。添加割合が、0.5重量部より低いと卵黄レシチ
ンの物性改良のための効果が少なく、15重量部より高
いと卵黄レシチンが添加された最終製品の性質に影響を
与える。
【0018】本発明に用いるコレステロールの卵黄レシ
チンに対する添加割合は、特に限定するものではない
が、好ましくは、卵黄レシチン100重量部に対して、
5〜25重量部であり、さらに好ましくは、7〜20重
量部であり、最も好ましくは、10〜15重量部であ
る。添加割合が、5重量部より低いと卵黄レシチンの物
性改良のための効果が少なく、25重量部より高いと卵
黄レシチンが添加された最終製品の性質に影響を与え
る。
【0019】本発明に用いるカプリル酸及びカプリン酸
を構成脂肪酸とする中性脂質の中性脂質中のカプリル酸
及びカプリン酸の含量は、中性脂質に含まれる構成脂肪
酸に対してカプリル酸が50〜95重量%及びカプリン
酸が5〜50重量%であり、好ましくは、カプリル酸が
60〜85重量%及びカプリン酸が15〜40重量%で
あり、最も好ましくはカプリル酸が70〜80重量%及
びカプリン酸が20〜30重量%である。また、カプリ
ル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質の凝固
点は−30〜10℃であり、好ましくは、−25〜5℃
であり、最も好ましくは−20℃〜0℃である。本発明
に用いるカプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の卵黄レシチンに対する添加割合は、特に限定
するものではないが、好ましくは、卵黄レシチン100
重量部に対して、5〜80重量部であり、さらに好まし
くは、15〜60重量部であり、最も好ましくは、20
〜45重量部である。添加割合が、5重量部より低いと
卵黄レシチンの物性改良のための効果が少なく、80重
量部より高いと卵黄レシチンが添加された最終製品の性
質に影響を与える。
【0020】本発明に用いるパルミチン酸・ステアリン
酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂質
中のパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリノ
ール酸の含量は、脂質に含まれる構成脂肪酸に対して、
パルミチン酸が15〜35重量%、ステアリン酸が5〜
20重量%、オレイン酸が25〜45重量%及びリノー
ル酸が5〜25重量%であり、好ましくは、20〜30
重量%、ステアリン酸が7〜15重量%、オレイン酸が
30〜40重量%及びリノール酸が10〜20重量%で
ある。本発明に用いるパルミチン酸・ステアリン酸・オ
レイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂質の卵黄
レシチンに対する添加割合は、特に限定するものではな
いが、好ましくは、卵黄レシチン100重量部に対し
て、50〜300重量部であり、さらに好ましくは、1
00〜250重量部であり、最も好ましくは、150〜
200重量部である。添加割合が、50重量部より低い
と卵黄レシチンの物性改良のための効果が少なく、30
0重量部より高いと卵黄レシチンが添加された最終製品
の性質に影響を与える。以下に実施例及び試験例によっ
て本発明を説明するが、その内容に制限されるものでは
ない。
【0021】
【実施例】実施例1 還元水あめ1.4kg、エタノール1.0kg、縮合リ
シノレイン酸ヘキサグリセリン(縮合度:5、HLB:
1)5.1kg、コレステロール11.2kg及び卵黄
レシチン(リン脂質含量70%、コレステロール含量7
%)81.4kgを温度68℃でプロペラ型撹拌翼を用
いて50分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。
得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロー
タNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60
秒の測定条件で粘度を測定したところ2367mPa・
sであった。
【0022】実施例2 ソルビトール1.7kg、縮合リシノレイン酸ヘキサグ
リセリン(縮合度:5、HLB:1)3.9kg、コレ
ステロール8.7kg、カプリル酸及びカプリン酸を構
成脂肪酸とする中性脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸及
びカプリン酸の含量:カプリル酸73重量%・カプリン
酸23重量%、凝固点:−12℃)20.8kg及び卵
黄レシチン(リン脂質含量65%、コレステロール含量
6%)64.9kgを温度65℃でプロペラ型撹拌翼を
用いて45分間、撹拌混合し、混合物100kgを得
た。得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、
ロータNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間
60秒の測定条件で粘度を測定したところ1000mP
a・sであった。
【0023】実施例3 エタノール1.2kg、ポリリシノレート(縮合度:
5、HLB:2)1.8kg、コレステロール4.3k
g、カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性
脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量:カプリル酸74重量%・カプリン酸25重量%、凝
固点:−11℃)7.9kg、パルミチン酸・ステアリ
ン酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂
質(構成脂肪酸中のパルミチン酸・ステアリン酸・オレ
イン酸及びリノール酸含量:パルミチン酸26重量%・
ステアリン酸12重量%・オレイン酸39重量%及びリ
ノール酸14重量%)53.4kg、及び卵黄レシチン
(リン脂質含量:85%、コレステロール含量7%)3
1.4kgを温度70℃でプロペラ型撹拌翼を用いて5
0分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。 得ら
れた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロータN
o.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60秒の
測定条件で粘度を測定したところ1987mPa・sで
あった。
【0024】実施例4 還元水あめ0.3kg、エタノール0.1kg、縮合リ
シノレイン酸ヘキサグリセリン(縮合度:5、HLB:
1)0.4kg、コレステロール4.4kg及び卵黄レ
シチン(リン脂質含量70%、コレステロール含量6
%)94.8kgを温度68℃でプロペラ型撹拌翼を用
いて50分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。
得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロー
タNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60
秒の測定条件で粘度を測定したところ5032mPa・
sであった。
【0025】実施例5 ソルビトール0.4kg、縮合リシノレイン酸ヘキサグ
リセリン(縮合度:5、HLB:1)0.4kg、コレ
ステロール4.3kg、カプリル酸及びカプリン酸を構
成脂肪酸とする中性脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸及
びカプリン酸の含量:カプリル酸73重量%・カプリン
酸23重量%、凝固点:−12℃)4.3kg及び卵黄
レシチン(リン脂質含量65%、コレステロール含量5
%)90.6kgを温度65℃でプロペラ型撹拌翼を用
いて45分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。
得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロー
タNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60
秒の測定条件で粘度を測定したところ5438mPa・
sであった。
【0026】実施例6 エタノール0.3kg、ポリリシノレート(縮合度:
5、HLB:2)0.3kg、コレステロール3.0k
g、カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性
脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量:カプリル酸74重量%・カプリン酸25重量%、凝
固点:−11℃)3.0kg、パルミチン酸・ステアリ
ン酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂
質(構成脂肪酸中のパルミチン酸・ステアリン酸・オレ
イン酸及びリノール酸含量:パルミチン酸26重量%・
ステアリン酸12重量%・オレイン酸39重量%及びリ
ノール酸14重量%)30.1、及び卵黄レシチン(リ
ン脂質含量:85%、コレステロール含量7%)63.
3kgを温度70℃でプロペラ型撹拌翼を用いて50分
間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。 得られた
混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロータNo.
3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60秒の測定
条件で粘度を測定したところ5357mPa・sであっ
た。
【0027】実施例7 還元水あめ4.0kg、エタノール2.9kg、縮合リ
シノレイン酸ヘキサグリセリン(縮合度:5、HLB:
1)10.0kg、コレステロール16.9kg及び卵
黄レシチン(リン脂質含量70%、コレステロール含量
6%)66.2kgを温度68℃でプロペラ型撹拌翼を
用いて50分間、撹拌混合し、混合物100kgを得
た。得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、
ロータNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間
60秒の測定条件で粘度を測定したところ1982mP
a・sであった。
【0028】実施例8 ソルビトール4.9kg、縮合リシノレイン酸ヘキサグ
リセリン(縮合度:5、HLB:1)6.6kg、コレ
ステロール10.6kg、カプリル酸及びカプリン酸を
構成脂肪酸とする中性脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸
及びカプリン酸の含量:カプリル酸73重量%・カプリ
ン酸23重量%、凝固点:−12℃)36.9kg及び
卵黄レシチン(リン脂質含量65%、コレステロール含
量5%)41.0kgを温度65℃でプロペラ型撹拌翼
を用いて45分間、撹拌混合し、混合物100kgを得
た。得られた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、
ロータNo.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間
60秒の測定条件で粘度を測定したところ987mPa
・sであった。
【0029】実施例9 エタノール2.1kg、ポリリシノレート(縮合度:
5、HLB:2)3.1kg、コレステロール4.6k
g、カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性
脂質(構成脂肪酸中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量:カプリル酸74重量%・カプリン酸25重量%、凝
固点:−11℃)15.0kg、パルミチン酸・ステア
リン酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする
脂質(構成脂肪酸中のパルミチン酸・ステアリン酸・オ
レイン酸及びリノール酸含量:パルミチン酸26重量%
・ステアリン酸12重量%・オレイン酸39重量%及び
リノール酸14重量%)57.0、及び卵黄レシチン
(リン脂質含量:85%、コレステロール含量7%)1
8.2kgを温度70℃でプロペラ型撹拌翼を用いて5
0分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。 得ら
れた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロータN
o.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60秒の
測定条件で粘度を測定したところ1523mPa・sで
あった。
【0030】実施例10 実施例1〜9で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン物
性改良剤の混合物のハンドリング性を確認するために、
表1に示した配合組成に従い、バタースポンジケーキを
調製した。
【0031】
【表1】
【0032】その結果、実施例1〜9で得られた卵黄レ
シチンと卵黄レシチンの物性改良剤では、バタースポン
ジケーキの他の原料と問題なく撹拌混合でき、作業性が
向上した。調製したバタースポンジケーキは、食感及び
風味共に良好であった。
【0033】実施例11 実施例1〜9で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン物
性改良剤の混合物のハンドリング性を確認するために、
表2に示した配合組成に従い、うどんを調製した。ま
た、表3に示した配合組成に従い、中華麺を調製した。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】その結果、実施例1〜9で得られた卵黄レ
シチンと卵黄レシチンの物性改良剤では、うどんの他の
原料と問題なく撹拌混合でき、ドウ調製時の混合が良く
なり、作業性が向上した。調製したうどんは、つるみの
あるしっかりした麺質になり、コシのある食感が得ら
れ、麺線の付着を防止し、茹で上がりが早くなった。
【0037】実施例12 実施例1〜9で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン物
性改良剤の混合物のハンドリング性を確認するために、
実施例1〜9で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン物
性改良剤の混合物3000gと大豆油5000gを混合
し、コリン含有ゼラチンカプセルの調製を試みた。
【0038】その結果、、実施例1〜9で得られた卵黄
レシチンと卵黄レシチンの物性改良剤では、大豆油と問
題なく撹拌混合でき、その後のゼラチンカプセル調製も
可能となり、コリン含有ゼラチンカプセルが調製でき
た。
【0039】比較例1 カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質
(構成脂肪酸中のカプリル酸及びカプリン酸の含量:カ
プリル酸74重量%・カプリン酸25重量%、凝固点:
−11℃)11.0kg、パルミチン酸・ステアリン酸
・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂質
(構成脂肪酸中のパルミチン酸・ステアリン酸・オレイ
ン酸及びリノール酸含量:パルミチン酸26重量%・ス
テアリン酸12重量%・オレイン酸39重量%及びリノ
ール酸14重量%)54.8kg、及び卵黄レシチン
(リン脂質含量:85%、コレステロール含量7%)3
4.2kgを温度70℃でプロペラ型撹拌翼を用いて5
0分間、撹拌混合し、混合物100kgを得た。 得ら
れた混合物をB型粘度計で、測定温度60℃、ロータN
o.3、ロータ回転数30rpm及び保持時間60秒の
測定条件で粘度を測定したところ182875mPa・
sであった。
【0040】比較例2 カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質
(構成脂肪酸中のカプリル酸及びカプリン酸の含量:カ
プリル酸74重量%・カプリン酸25重量%、凝固点:
−11℃)34.2kg及び卵黄レシチン(リン脂質含
量:85%、コレステロール含量7%)65.8kgを
温度70℃でプロペラ型撹拌翼を用いて50分間、撹拌
混合し、混合物100kgを得た。 得られた混合物を
B型粘度計で、測定温度60℃、ロータNo.3、ロー
タ回転数30rpm及び保持時間60秒の測定条件で粘
度を測定したところ236875mPa・sであった。
【0041】比較例3 比較例1及び2で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン
物性改良剤の混合物及びのハンドリング性を確認するた
めに、実施例10と同様のバタースポンジケーキを調製
した。
【0042】その結果、比較例1及び2で得られた混合
物は、バタースポンジケーキの他の原料と撹拌混合する
ことが不可能であり、バタースポンジケーキを調製する
ことができなかった。
【0043】比較例4 比較例1及び2で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン
物性改良剤の混合物のハンドリング性を確認するため
に、実施例11と同様のうどんを調製した。また、表3
に示した配合組成に従い、中華麺を調製した。
【0044】その結果、比較例1及び2で得られた混合
物は、うどんの他の原料と撹拌混合することが不可能で
あり、うどんを調製することができなかった。中華麺に
ついてもうどんと同様の結果が得られた。
【0045】比較例5 比較例1及び2で得られた卵黄レシチンと卵黄レシチン
物性改良剤の混合物のハンドリング性を確認するため
に、比較例1及び2で得られた卵黄レシチンと卵黄レシ
チン物性改良剤の混合物3000gと大豆油5000g
を混合し、実施例12と同様のコリン含有ゼラチンカプ
セルの調製を試みた。
【0046】その結果、比較例1及び2で得られた混合
物は、大豆油と撹拌混合することが不可能となり、コリ
ン含有ゼラチンカプセルを調製することはできなかっ
た。
【0047】本発明の実施形態ならびに目的生成物を挙
げれば以下の通りである。 (1)アルコール性水酸基を有する化合物を含有するこ
とを特徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。 (2)アルコール性水酸基を有する化合物及びグリセリ
ン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする卵黄レシ
チンの物性改良剤。 (3)アルコール性水酸基を有する化合物、グリセリン
脂肪酸エステル及びコレステロールを含有することを特
徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。 (4)アルコール性水酸基を有する化合物、グリセリン
脂肪酸エステル、コレステロール及びカプリル酸及びカ
プリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質を含有することを
特徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。 (5)アルコール性水酸基を有する化合物、グリセリン
脂肪酸エステル、コレステロール、カプリル酸及びカプ
リン酸を構成脂肪酸とする中性脂質、及びパルミチン酸
・ステアリン酸・オレイン酸及びリノール酸を構成脂肪
酸とする脂質を含有することを特徴とする卵黄レシチン
の物性改良剤。
【0048】(6)アルコール性水酸基を有する化合物
が、一価アルコール、多価アルコール、第一級アルコー
ル、第二級アルコール及び第三級アルコールの1種又は
2種以上であることを特徴とする前記(1)〜(5)い
ずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (7)アルコール性水酸基を有する化合物が、一価アル
コールであることを特徴とする前記(1)〜(5)いず
れか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (8)アルコール性水酸基を有する化合物が、多価アル
コールであることを特徴とする前記(1)〜(5)いず
れか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (9)アルコール性水酸基を有する化合物が、メタノ−
ル、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノー
ル、イソブタノール、n−ブタノール及び糖アルコール
等の1種又は2種以上であることを特徴とする前記
(1)〜(5)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良
剤。 (10)アルコール性水酸基を有する化合物が、エタノ
ールであることを特徴とする前記(1)〜(5)いずれ
か記載の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0049】(11)アルコール性水酸基を有する化合
物が、糖アルコールであることを特徴とする前記(1)
〜(5)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (12)アルコール性水酸基を有する化合物が、エリス
リトール、キシリトール、ソルビトール及びマンニトー
ル等の単糖アルコール、パラチニット、マルチトール及
びラクチトール等の二糖アルコール、直鎖及び分岐オリ
ゴ糖アルコール及び還元水あめ等の1種又は2種以上で
あることを特徴とする前記(1)〜(5)いずれか記載
の卵黄レシチンの物性改良剤。 (13)アルコール性水酸基を有する化合物の添加割合
が卵黄レシチン100重量部に対して、0.5〜10重
量部であることを特徴とする前記(1)〜(12)いず
れか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (14)アルコール性水酸基を有する化合物の添加割合
が卵黄レシチン100重量部に対して、1〜7重量部で
あることを特徴とする前記(1)〜(12)いずれか記
載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (15)アルコール性水酸基を有する化合物の添加割合
が卵黄レシチン100重量部に対して、2〜4重量部で
あることを特徴とする前記(1)〜(12)いずれか記
載の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0050】(16)グリセリン脂肪酸エステルが、H
LB4以下の有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂
肪酸エステル及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステルの1種または2種以上であることを特徴とする前
記(2)〜(15)いずれか記載の卵黄レシチンの物性
改良剤。 (17)グリセリン脂肪酸エステルが、HLB4以下の
クエン酸グリセリド、リンゴ酸グリセリド、酢酸グリセ
リド、コハク酸グリセリド、ジアセチル酒石酸グリセリ
ド、平均重合度2〜10のポリグリセリンと炭素数6〜
22の脂肪酸エステル及び平均重合度2〜10のポリグ
リセリンと縮合度4〜6のポリリシノレイン酸のエステ
ルから選ばれる1種または2種以上であることを特徴と
する前記(2)〜(15)いずれか記載の卵黄レシチン
の物性改良剤。 (18)グリセリン脂肪酸エステルが、HLB4以下の
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルである前記
(2)〜(15)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改
良剤。 (19)グリセリン脂肪酸エステルが、ヘキサグリセリ
ンヘキサステアレート、ヘキサグリセリンオクタステア
レート及び縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン(縮合
度5)の1種または2種以上である前記(2)〜(1
5)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (20)グリセリン脂肪酸エステルが縮合リシノレイン
酸ヘキサグリセリン(縮合度5)である前記(2)〜
(15)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0051】(21)グリセリン脂肪酸エステルの添加
割合が、卵黄レシチン100重量部に対して、0.5〜
15重量部である前記(2)〜(20)いずれか記載の
卵黄レシチンの物性改良剤。 (22)グリセリン脂肪酸エステルの添加割合が、卵黄
レシチン100重量部に対して、1〜10重量部である
前記(2)〜(20)いずれか記載の卵黄レシチンの物
性改良剤。 (23)グリセリン脂肪酸エステルの添加割合が、卵黄
レシチン100重量部に対して、3〜8重量部である前
記(2)〜(20)いずれか記載の卵黄レシチンの物性
改良剤。 (24)コレステロールの添加割合が、卵黄レシチン1
00重量部に対して、5〜25重量部である前記(3)
〜(23)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (25)コレステロールの添加割合が、卵黄レシチン1
00重量部に対して、7〜20重量部である前記(3)
〜(23)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0052】(26)コレステロールの添加割合が、卵
黄レシチン100重量部に対して、10〜15重量部で
ある前記(3)〜(23)いずれか記載の卵黄レシチン
の物性改良剤。 (27)カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の中性脂質中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量が、中性脂質に含まれる構成脂肪酸に対してカプリル
酸が50〜95重量%及びカプリン酸が5〜50重量%
である前記(4)〜(26)いずれか記載の卵黄レシチ
ンの物性改良剤。 (28)カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の中性脂質中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量が、中性脂質に含まれる構成脂肪酸に対してカプリル
酸が60〜85重量%及びカプリン酸が15〜40重量
%である前記(4)〜(26)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤。 (29)カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の中性脂質中のカプリル酸及びカプリン酸の含
量が、中性脂質に含まれる構成脂肪酸に対してカプリル
酸が70〜80重量%及びカプリン酸が20〜30重量
%である前記(4)〜(26)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤。 (30)カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の添加割合が、卵黄レシチン100重量部に対
して、5〜80重量部である前記(4)〜(29)いず
れか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0053】(31)カプリル酸及びカプリン酸を構成
脂肪酸とする中性脂質の添加割合が、卵黄レシチン10
0重量部に対して、15〜60重量部である前記(4)
〜(29)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (32)カプリル酸及びカプリン酸を構成脂肪酸とする
中性脂質の添加割合が、卵黄レシチン100重量部に対
して、20〜45重量部である前記(4)〜(29)い
ずれか記載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (33)パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及び
リノール酸を構成脂肪酸とする脂質中のパルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸及びリノール酸の含量は、脂
質に含まれる構成脂肪酸に対して、パルミチン酸が15
〜35重量%、ステアリン酸が5〜20重量%、オレイ
ン酸が25〜45重量%及びリノール酸が5〜25重量
%である前記(5)〜(32)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤。 (34)パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及び
リノール酸を構成脂肪酸とする脂質中のパルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸及びリノール酸の含量は、脂
質に含まれる構成脂肪酸に対して、パルミチン酸が20
〜30重量%、ステアリン酸が7〜15重量%、オレイ
ン酸が30〜40重量%及びリノール酸が10〜20重
量%である前記(5)〜(32)いずれか記載の卵黄レ
シチンの物性改良剤。 (35)パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及び
リノール酸を構成脂肪酸とする脂質の添加割合が、卵黄
レシチン100重量部に対して、50〜300重量部で
ある前記(5)〜(34)いずれか記載の卵黄レシチン
の物性改良剤。
【0054】(36)パルミチン酸・ステアリン酸・オ
レイン酸及びリノール酸を構成脂肪酸とする脂質の添加
割合が、卵黄レシチン100重量部に対して、100〜
250重量部である前記(5)〜 (34)いずれか記
載の卵黄レシチンの物性改良剤。 (37)パルミチン酸・ステアリン酸・オレイン酸及び
リノール酸を構成脂肪酸とする脂質の添加割合が、卵黄
レシチン100重量部に対して、150〜200重量部
である前記(5)〜(34)いずれか記載の卵黄レシチ
ンの物性改良剤。 (38)卵黄レシチンのリン脂質含量が40%以上であ
ることを特徴とする前記(1)〜(38)いずれか記載
の卵黄レシチンの物性改良剤。 (39)卵黄レシチンのリン脂質含量が60%以上であ
ることを特徴とする前記(1)〜(38)いずれか記載
の卵黄レシチンの物性改良剤。 (40)卵黄レシチンのリン脂質含量が85%以上であ
ることを特徴とする前記(1)〜(38)いずれか記載
の卵黄レシチンの物性改良剤。
【0055】(41)卵黄レシチンの物性改良が前記
(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良
剤と卵黄レシチンを撹拌混合することにより得られた混
合物の粘度が55〜65℃の温度範囲で5500mPa
・s以下である前記(1)〜(40)いずれか記載の卵
黄レシチン物性改良剤。 (42)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
55〜65℃の温度範囲で4500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (43)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
55〜65℃の温度範囲で3500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (44)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
57〜63℃の温度範囲で5500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (45)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
57〜63℃の温度範囲で4500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。
【0056】(46)卵黄レシチンの物性改良が前記
(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良
剤と卵黄レシチンを撹拌混合することにより得られた混
合物の粘度が57〜63℃の温度範囲で3500mPa
・s以下である前記(1)〜(40)いずれか記載の卵
黄レシチン物性改良剤。 (47)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
59〜61℃の温度範囲で5500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (48)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
59〜61℃の温度範囲で4500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (49)卵黄レシチンの物性改良が前記(1)〜(4
0)いずれか記載の卵黄レシチン物性改良剤と卵黄レシ
チンを撹拌混合することにより得られた混合物の粘度が
59〜61℃の温度範囲で3500mPa・s以下であ
る前記(1)〜(40)いずれか記載の卵黄レシチン物
性改良剤。 (50)前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤を用いることを特徴とする卵黄レシチ
ンの物性改良方法。
【0057】(51)前記(1)〜(49)いずれか記
載の卵黄レシチンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混
合における温度が55〜85℃である前記(50)記載
の卵黄レシチンの物性改良方法。 (52)前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混合における温
度が45〜90℃である前記(50)記載の卵黄レシチ
ンの物性改良方法。 (53)前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混合における温
度が55〜85℃である前記(50)記載の卵黄レシチ
ンの物性改良方法。 (53)前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混合における温
度が65〜80℃である前記(50)記載の卵黄レシチ
ンの物性改良方法。 (54)前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシ
チンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混合に用いる撹
拌機がパドル型、タービン型、プロペラ型、アンカー
型、ヘリカルリボン型、スケルトン型、ローター・ステ
ーター型、ミル型、高圧ノズル型、高圧衝突型、超音波
型、膜型及びスタテックミキサー型等の1種又は2種以
上である前記(50)〜(53)記載の卵黄レシチンの
物性改良方法。
【0058】(55)前記(1)〜(49)いずれか記
載の卵黄レシチンの物性改良剤と卵黄レシチンの撹拌混
合に用いる撹拌機がプロペラ型である前記(50)〜
(53)記載の卵黄レシチンの物性改良方法。 (56)食品、医薬品、化粧品、飼料及び工業分野用途
である前記(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシチ
ンの物性改良剤及び前記(50)〜(55)記載の卵黄
レシチンの物性改良方法。 (57)食品、医薬品及び化粧品分野用途である前記
(1)〜(49)いずれか記載の卵黄レシチンの物性改
良剤及び前記(50)〜(55)記載の卵黄レシチンの
物性改良方法。 (58)食品分野用途である前記(1)〜(49)いず
れか記載の卵黄レシチンの物性改良剤及び前記(50)
〜(55)記載の卵黄レシチンの物性改良方法。
【0059】
【発明の効果】本発明の卵黄レシチンの物性改良剤及び
物性改良方法は、従来の卵黄レシチンの有する性質を損
なうことなく、物性を改良することが可能となり、これ
まで困難とされてきた卵黄レシチンの工業的利用を可能
としたものであり、産業上の意義は非常に大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レカ・ラジュ・ジュネジャ 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 山崎 長宏 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコール性水酸基を有する化合物を含有
    することを特徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。
  2. 【請求項2】アルコール性水酸基を有する化合物及びグ
    リセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする卵
    黄レシチンの物性改良剤。
  3. 【請求項3】アルコール性水酸基を有する化合物、グリ
    セリン脂肪酸エステル及びコレステロールを含有するこ
    とを特徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。
  4. 【請求項4】アルコール性水酸基を有する化合物、グリ
    セリン脂肪酸エステル、コレステロール及びカプリル酸
    及びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質を含有する
    ことを特徴とする卵黄レシチンの物性改良剤。
  5. 【請求項5】アルコール性水酸基を有する化合物、グリ
    セリン脂肪酸エステル、コレステロール、カプリル酸及
    びカプリン酸を構成脂肪酸とする中性脂質、及びパルミ
    チン酸・ステアリン酸・オレイン酸及びリノール酸を構
    成脂肪酸とする脂質を含有することを特徴とする卵黄レ
    シチンの物性改良剤。
  6. 【請求項6】 卵黄レシチンのリン脂質含量が60%以
    上であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の
    卵黄レシチンの物性改良剤。
  7. 【請求項7】請求項1〜6いずれか記載の卵黄レシチン
    の物性改良剤を用いることを特徴とする卵黄レシチンの
    物性改良方法。
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