JP2003036775A - 薄型温度ヒューズ - Google Patents

薄型温度ヒューズ

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憲之 前田
Masayasu Nishikawa
正泰 西川
Ryosuke Miura
亮介 三浦
Katsuyuki Murata
勝之 村田
Yoshiharu Komori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可溶合金片にリ−ド導体を接続してなる温度
ヒュ−ズの薄型化を図る場合に、丸形温度ヒュ−ズや絶
縁フィルム熱圧着タイプ温度ヒュ−ズでは、円柱状絶縁
筒の半径を小さくすることが困難、絶縁フィルムを内封
させる空間形成が困難などの問題があった。 【解決手段】 一対のリード導体と上記両リード導体を
固定する絶縁材と上記リード導体同士を接続する可溶合
金片とそれを球状化させるフラックスとそれを気密保持
するキャップからなる温度ヒューズにおいて、本体ケー
ス部分はリード導体部分を含む一体成形ケースとそれを
気密シールさせるためのキャップ部分に二分割した構成
とし、リード導体を含む一体成形ケースは開口部を片面
のみに設けた構造であって上記リード導体は樹脂成形ケ
ースの底部と接する構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は可溶金属片により
リード導体を接合してなる温度ヒューズ、所謂合金型温
度ヒューズに関するものであり、小型で低抵抗の薄型の
温度ヒューズを提供する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度ヒューズは温度異常の検出と回路の
遮断機能を有する小型堅牢な構造を有するものであり、
家庭用あるいは産業用の電気機器の熱的な異常を検知
し、すみやかに回路を遮断し機器の破損や火災の未然防
止の役目を果たす。感熱素子には感温ペレットすなわち
有機物質を用いたタイプと低融点合金即ち可溶合金片を
用いたタイプとがある。一般的な動作温度範囲は感温ペ
レットを用いたものが70〜240℃程度、低融点合金
即ち可溶合金片を用いたものが60〜190℃程度であ
り定格電流としては0.5〜15A程度と幅広い電流範
囲に対応している。
【0003】温度ヒューズの特徴としては小型であり周
囲温度に対する感温性に優れていること、特性の経時変
化が少なく高い動作精度を有するために気密構造にする
こと、非復帰型であり一旦動作すると温度が下がっても
復帰しないので高い安全性を確保することができるこ
と、また、用途に応じて幾種類かの温度ヒューズを選ぶ
ことによりその適用を最適化できることにある。特に、
近年においては、所謂家庭用電化製品や産業用電子機器
に対する高い安全性が要求されるようになり、この種の
温度ヒューズは家庭用あるいは産業界において広く一般
に使われるようになってきている。
【0004】上述した温度ヒューズは、具体的には電気
こたつや電気ストーブ、電気カーペット、アイロンやズ
ボンプレッサー、ヘアドライヤ、エアコンや扇風機、ガ
ス風呂やガス給湯機、鉛筆削り器、ミシン、液晶テレビ
やゲーム器、カラーテレビやステレオ、ビデオ、冷蔵
庫、電気炊飯器、電子レンジ、蛍光灯、電気スタンド、
トランスや電源、インバータ、充電器や充電池、パック
電池、複写器やプリンタ等種々の製品に用いられてい
る。又産業用機械として多種類の製造設備や加工設備に
用いられている。
【0005】以上述べたように、温度ヒュ−ズには基本
的に感温素子の種類によって、感温ペレット型と可溶合
金型の二種類があるが、本発明の温度ヒューズは、特に
可溶合金片にリード導体を接合してなる温度ヒューズ、
所謂合金型温度ヒューズに関するものであるので従来の
技術をこの点に絞って以下に説明する。この種の温度ヒ
ューズは、例えば実開昭57−141346号公報に開
示されているような円筒状のものが用いられている(図
8)。このものは直線状に対向された一対のリード導体
21に、線状の可溶合金片24が溶接され、この可溶合
金片24にフラックス25を塗布して得られた可溶合金
構体を、セラミックス等によって形成された絶縁筒23
に挿入し、さらに絶縁筒23の開口部とリード導体21
との間をシール材22で封止した構造になっている。
【0006】また、最近では、電子機器の薄型化により
厚みが1mmを切る薄型温度ヒューズが用いられるよう
になってきている。例えば、特開平02−291624
に開示されているようなフィルムの張り合わせのものが
用いられている。図9は、従来の最も一般的な薄型温度
ヒューズの一部きり欠き断面図を図示し、図10にその
平面図を示す。図9および10に示す温度ヒュ−ズは、
熱可塑性樹脂である絶縁プレ−ト312に、片面3aが
下面になり、他面3bは、リ−ド導体32の各先端部3
21同士を近接頭出しさせて面一状態に設定しておき、
さらに、各先端部321間に可溶合金33を橋架して溶
接し、フラックス34をコ−ティングして、さらに加え
て、もう1枚の熱可塑性樹脂であるシ−ト状絶縁板35
を、接着代351部分で熱圧着した構造になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、丸形の
温度ヒューズの場合、その材料に円柱状部材を用いてお
り円柱の半径を小さくして更なる薄型化をはかることは
困難である。また、フィルムタイプの張り合わせの場
合、事前に可溶合金片を内封させるための空間の形成が
必要となる。このタイプの内部空間の形成方法は、角を
丸く成形することが不可欠であり小型化をすることによ
って内部空間の減少が避けられない。このため可溶合金
片の断面積が小さくなり抵抗値の上昇が避けられない。
【0008】本発明は、小型化・薄型化を抵抗値の上昇
を抑えて実現し、さらに熱応答性の優れた薄型温度ヒュ
ーズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】上記の目的を達成するため、本発明の薄型
温度ヒューズは、キャップシ−ル面のみに開口部を設け
たリード導体と樹脂一体ケースを事前に成形しておき、
これに可溶合金片を接合させフラックスを塗布し上記樹
脂一体ケースとキャップとをシールする。このように片
側のみに開口部をもたせたケースとリード導体を一体成
形することによってリード導体と成形樹脂とをケース内
において密着させたことを要旨とした薄型温度ヒューズ
である。
【0010】すなわち、本発明の温度ヒューズは、丸型
タイプで問題となった薄型化をケース,リード導体およ
び可溶合金片を板状にすることで克服し、また、フィル
ムタイプで問題となった可溶合金片内封のために設ける
空間形成時の角を丸くした部分の存在による内部空間面
積の減少については、角型のキャビティ(内部空間)と
望ましくは角型の低融点はんだを使用することで実現
し、さらにリード樹脂一体成形ケースにおいてリード導
体を樹脂成形品に埋設あるいは密着させてやることによ
り感熱性の向上が期待できる。
【発明の実施形態】次に発明の実施形態を詳しく説明す
る。
【0011】以下、本発明の各種構成と、作用効果につ
いて説明する。図1は、本発明の請求項1に記載のリー
ド導体と樹脂一体型薄型温度ヒューズの一実施形態を示
すキャップを付けた温度ヒュ−ズの側面視縦断面図であ
る。図2は、キャップ2を除去した温度ヒュ−ズの平面
図を示す。このリード導体と樹脂一体型薄型温度ヒュー
ズは、一対の帯状リード導体1,1と上記リード導体を
樹脂ケース3の底板上に組込み樹脂とリード導体を一体
成形にて作成し、樹脂ケース開口部底面上に固定された
両リード導体間を可溶合金片4にて接合し、ケース開口
部内にフラックス5を塗布し、そして、開口部をキャッ
プシールすることを特徴とした温度ヒューズである。
【0012】本発明の請求項2記載の発明は、上記リー
ド導体1,1をリード導体と樹脂一体成形時においてケ
ース開口部におけるリード導体の一部を埋設させること
を特徴とした薄型温度ヒューズである。このように、リ
ード導体1,1を外壁部のみの埋設ではなくキャビティ
内においもその樹脂ケース内に埋設させることによって
リード導体1,1の先端の曲がりや浮き等を未然に防ぐ
ことが出来るので良好な可溶合金片4付けが可能とな
る。このため埋設させるリード導体は上記目的が達成さ
れればよく、必ずしも両辺が樹脂中になくてもよい。ま
た、これによって樹脂ケース材とリード導体を密着させ
ることができるので小型化・薄型化にとって有利であ
る。更に樹脂ケースとリード導体間に空気層の介在が無
いため熱応答性に優れた薄型温度ヒューズが可能とな
る。
【0013】本発明の請求項3記載の発明は、成形ケー
ス材料であるキャップ2および樹脂ケ−ス3に熱可塑性
樹脂を用いたことを特徴とした上記記載の薄型温度ヒュ
ーズである。このように、成形ケース材料に熱可塑性樹
脂を用いることでリード導体と樹脂一体成形に要する時
間を短縮できるだけでなく、その後のケースとキャップ
のシール時に熱溶着法を採用することができるため接着
剤等を使用せずに樹脂シールすることが可能となる。本
発明に使用できる熱可塑性樹脂の例として次のものを使
用することが出来る。キャップ2および樹脂ケ−ス3の
材料にポリエチレンテレフタレート(以下略PET),
ポリエチレンナフタレート(以下略PEN),ポリフェ
ニレンスルフィド(略PPS),ポリカーボネート(以
下略PC),ポリブチレンテレフタレート(以下略PB
T),アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂
(以下略ABS),PAR(ポリアリレ−ト),PTFE
(ポリ四フッ化エチレン),POM(ポリアセタ−ル)およ
びLCP(液晶ポリマ−)を主成分とした単一あるいは
アロイ化させた熱可塑性樹脂を使用することが出来る。
また、この時に使用する材料は、リード導体の樹脂成形
ケースとキャップは必ずしも同一である必要は無く、異
種材料によって接合されていても構わない。このように
材料を選択してやることで使用雰囲気温度、湿度等に応
じた成形品を得ることが出来るようになる。さらに透明
な熱可塑性樹脂を選択することにより、断線有無を視認
できる温度ヒューズを得ることが可能となる。例えば、
PET,PEN,PC等の透明グレードを選択すること
が出来る。また、充填材として各種フィラや老化防止
剤,銅害防止剤等の各種特性改善材を添加してもよい。
【0014】本発明の請求項4記載の発明は、リード導
体1,1の少なくとも、可溶合金片4の接合部分および
球状化させるために必要とされる電極部1a,1aに、
部分めっき処理が施されていることを特徴としたリード
導体と樹脂一体型薄型温度ヒューズである。本発明の詳
細は後述の各実施形態で明らかとなる。このように、可
溶合金接合部分にめっき処理をすることではんだ付け性
の向上と動作時の球状化を促すことが可能となる。本発
明に使用できるめっき種としては、次のものを挙げるこ
とが出来る。はんだを主成分としたSn,Pb,In,Bi,Zn,Ag,
Ni及びCuの1種または2種以上の組み合せを行って各種
可溶合金片の融点や濡れ性等を考慮した組み合わせを選
ぶことができる。このように、めっき種にはんだを主成
分としためっきを施すことではんだ濡れ性を改善し可溶
合金球状化を助けることができるため電極間距離を短く
した低抵抗な薄型温度ヒューズを提供することが出来
る。
【0015】本発明の請求項5記載の発明は、請求項1
記載のリード導体を含む一体成形において、そのケース
は開口部にいくにつれて開口面積が大きくなることを特
徴としたリード導体一体型薄型温度ヒューズである。こ
のように開口面積を開口部にいくに従って大きくするこ
とによって可溶合金片4の振込み時の位置出しがしやす
くなり、作業性向上の効果が有る。また、開口面積を広
く取ることで内部空間を広く取ることが出来るため断面
積の大きい可溶合金片を組みことが出来るようになり、
その結果、低抵抗な薄型温度ヒューズを提供できるよう
になる。
【0016】本発明の請求項6記載の発明は、請求項1
記載のリード導体1,1を含む一体成形ケースにおい
て、そのケ−スの開口部の一部に突起を設けたことを特
徴としたリード樹脂一体型薄型温度ヒューズである。こ
のように開口部の一部に突起を設けることによって可溶
合金片4を固定しやすくなり、可溶合金片溶接時におけ
る位置出し精度を上げることが出来る。このため安定し
た溶接を行うことができる。ここで、本発明は温度ヒュ
ーズ用途であることからこの突起の位置は電極間にある
ことが好ましいが本目的の許す範囲でどこに突起を形成
してもよい。
【0017】本発明の請求項7記載の発明は、リード導
体1,1部分を含む一体成形ケース3またはキャップ2
のシール面のどちらか一方の面にリブを形成したことを
特徴としたリード導体と樹脂一体型薄型温度ヒューズで
ある。このようにリブをシール面に設けることによって
超音波溶着における発熱時間を短縮することが出来るた
め温度ヒューズに与える影響を軽減することが可能な温
度ヒューズを提供することが出来る。
【0018】本発明の請求項8記載の発明は、リード導
体1,1と樹脂との接合部に外部より樹脂を塗布したこ
とを特徴とした請求項1記載のリード導体一体型薄型温
度ヒューズである。使用環境によっては更なる気密性を
要求される場合も考えられる。このように成形後に樹脂
を塗布することで射出成形時に生じた熱膨張係数の違い
による界面剥離等による密着不足からくる気密性低下を
防ぐことが出来る。また、リードにかかるストレス等に
よるクラックの発生を防止・軽減することができる。使
用することのできる樹脂としてはエポキシ系樹脂やUV
樹脂等を用いることが出来る。
【0019】本発明の請求項9記載の発明は、リード導
体1,1の一部に穴aを形成したことを特徴とした請求
項1記載のリード導体一体型薄型温度ヒューズである。
このようにリード導体1,1上に穴aを所定の場所に形
成することによりそれぞれ次の効果を期待することが出
来る。まず、樹脂成形ケース3枠内に設けた場合には、
樹脂成形ケ−ス3とリード導体1,1とを固定させる効
果がある。また、図4に示すように、樹脂成形ケース3
外に設けることでリード導体1,1に加わるストレスを
緩和させることができる。次にこの穴aをケースの一部
にかかるように形成してやれば上記2点の効果を併せ持
った薄型温度ヒューズとなる。
【0020】本発明の実施形態について、以下、図面を
参照して説明する。
【実施形態1】図1は、本発明の第1実施形態を示し、
キャップを付けた温度ヒュ−ズの側面視縦断面図であ
る。 図2は第1実施形態を示し、キャップを除去した
温度ヒュ−ズの平面図である。以下に第1実施態様の部
材例を示す。 1:リード導体 2:キャップ 3:樹脂成形ケース 4:可溶合金片 5:フラックス 6:めっき層 7:接着剤 1a:電極部 図1および2において、1は、リード導体を示す。実施
形態1では、リード線にりん青銅を使用しているが、他
にも銅線,鉄線,真鍮等の純物質あるいは合金を使用す
ることができ、表面にめっき処理を施すことが出来る。
リード導体の形状は、平板状あるいは丸線でもよくま
た、これらに変形やプレス加工等を加えることができ
る。リード導体と樹脂との接触面には密着強度改善のた
めに物理的・化学的な方法により凹凸あるいは貫通穴等
を設けてもよい。2は、キャップを示す。キャップとし
てアルミナセラミックを使用した例を示す。3は、樹脂
成形ケ−スでありリード導体1との一体成形している。
ここで使用している樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂
を選択することができる。4は、可溶合金片であり、易
溶金属の配合によって各種温度ヒューズを作ることがで
きる。ここで、一例として183℃に融点を持つ配合とし
てSnPb(183℃品:63wt%,残)を可溶合金片として
使用している。形状は、薄型品と言うことから楕円から
平角片を用いるのがよいが丸線の可溶合金片を使用して
も本発明の趣旨に影響を及ぼさない。また、リード導体
1と樹脂成形品3とが密着していることから可溶合金片
4溶接時に位置のずれや上からの加圧するような溶接方
法として熱圧着等を用いた場合においても安定した溶接
が可能となる。さらに、製品としては、樹脂成形品3と
リード導体1が空気層を介さずに密着していることから
熱応答性のよい温度ヒューズとなる。5は、フラックス
であり、ロジン,ワックス,活性剤等からなる材料を選
択することが出来る。6は、リード導体上に形成された
めっきでありここでは錫めっきを使用している。めっき
の種類と場所については溶接方法、コスト、使用場所お
よび使用成形樹脂材料等によって任意に選ぶことが出来
る。本実施形態1では、はんだ付け品であるため全面に
はんだめっき層を設けているが抵抗溶接によって相手部
材と接合させる場合にはリード導体の材料を選ぶだけで
なくめっき位置も部分めっき等にすることができる。め
っき種にSnCuを用いることによって樹脂成形時に金型の
温度を高くする必要の有る熱硬化性エポキシ樹脂を使用
した場合でもめっきの再溶融を防ぐことが出来る。7
は、接着剤であり実施形態1ではキャップ2と樹脂成形
ケ−ス3との接合に接着剤により接合させることができ
る。次にこの実施形態1の製造法について述べる。リー
ド導体1,1をめっき処理によりめっき層6を形成す
る。リード導体1,1をプレス加工によって短冊状に打
ち抜く。リード導体1,1を射出成形機にかけてリード
導体と熱硬化性樹脂との一体成形品を作る。可溶合金片
4をめっき処理されたリード導体上に置きめっき金属と
接合させる。上面の開口部の可溶合金片4上にフラック
スを塗布する。アルミナセラミックキャップ2の4辺に
接着剤を塗布し、これを上記リード導体樹脂成形品開口
部に合わせ硬化後、フレーム切断し実施形態1の素子を
得る。なお、実施例1を次に示す。
【実施例1】リ−ド導体1:りん青銅 キャップ2:アルミナセラミック 樹脂成形ケ−ス3:熱硬化性エポキシ樹脂 可溶合金4:SnPb(183℃品,63wt%,残) フラックス5:ロジン,ワックス,活性剤等 めっき6:錫−銅めっき 接着剤7:UV樹脂
【0021】
【実施形態2】図3は、本発明の第2実施形態を示し、
キャップを付けた温度ヒュ−ズの側面視縦断面図であ
る。図4は、第2実施形態を示し、キャップシ−ル前の
温度ヒュ−ズの平面図である。以下に第2実施形態の部
材例を示す。 1:リード導体 2:キャップ 3:樹脂成形ケース 4:可溶合金片 5:フラックス 6:めっき 8:リブ a:穴 図3および4において1は、リード導体でありここで
は、ニッケル材を使用している。また、リード導体の折
り曲げ性や樹脂成形品にクラック等を与えないためにリ
ード導体折り曲げ部に穴や狭めるといった加工を施して
もよい。2は、キャップを示す。これに使用できる材料
は、今回、熱可塑性樹脂としてLCPを用いたが熱可塑
性樹脂であれば用途目的に応じて各種の材料を使用する
ことができる。また、ここでいうキャップとは必ずしも
枠形状とは限らず実施形態2のように平板状のものでも
あるいはシール部分にリブが形成されていても構わな
い。3は、樹脂成形ケ−スでリード導体と一体成形にて
得られる。ここで使用出来る材料にはLCP以外にも各
種熱可塑性樹脂を使用することができる。なお、特性改
善として行われる熱可塑性樹脂のアロイ化も行ってよ
く、アロイ化させることによって熱溶着性,耐熱性等の
各種特性改善を行うことができる。4は、可溶合金片で
ある。5は、フラックスである。6は、リード導体上の
錫めっきである。また、めっき場所は、抵抗溶接により
接合されることを考えているため可溶合金片接合部分お
よびその周辺にのみ行っている。しかし、価格的な問題
から抵抗溶接品であっても全面に錫めっきを施してもよ
い。ここで、めっきの部位について更に説明すればめっ
き面積は、可溶合金片の体積Vと電極面積Sおよびキャ
ビティ高さhの組み合わせで電極面積Sは異なる。さら
にここで、電極面積Sは、図4に6'で示す電極片側の
面積である。製品高さに余裕があり、キャビティ高さh
が高ければ電極面積は小さくてよいが逆に薄型化を求め
られる本発明に関しては総じてhは小さければ小さい方
が好ましい。この場合、Vが同じであれば電極面積Sを
広くとる必要が生じてくる。以上の関係を数式化すれば
次のような関係式(1)を導くことができる。 S×h≧V・・・・・・・(1) また、低抵抗の薄型温度ヒューズを作製する場合にはV
を大きくする必要が有りこの場合、S≧V/hといった
関係式を満足する電極面積を取ることによって実現でき
ることが分かる。8は、リブを示しており、キャップ側
あるいは成形ケ−ス側シール面に形成することが出来
る。リブを熱可塑性樹脂のシール面に設けることによっ
て接着剤を使用しない溶接方法として超音波溶着により
気密シールをすることができる。これは、部材費および
工数削減にもつながる。
【0022】次にこの実施形態2の製造法について述べ
る。リード導体1,1を部分めっき処理によりめっき層6
を形成する。リード導体1,1をプレス加工によって短冊
状に打ち抜く。リード導体1,1を射出成形機にかけてリ
ード導体1,1と熱可塑性樹脂との一体成形品を作る。可
溶合金片をめっき処理されたリード導体1,1上に置きめ
っき金属と接合させる。上面の開口部の可溶合金片4上
にフラックスを塗布する。熱可塑性樹脂キャップ2を上
記リード導体樹脂成形ケ−ス開口部Kに合わせ熱融着さ
せ、最後にフレーム切断を行い実施形態2記載の素子を
得る。なお、実施例2を、次に示す。
【実施例2】リード導体1:ニッケル板 キャップ2:LCP(液晶ポリマ−) 樹脂成形ケ−ス3:LCP(液晶ポリマ−) 可溶合金片4:SnPbIn(130℃;49wt%,17
wt%,残) フラックス5:ロジン,ワックス,界面活性剤等 めっき6:錫めっき リブ8:LCP(液晶ポリマ−)
【0023】
【実施形態3】図5は、第3実施形態を示し、キャップ
を付けた温度ヒュ−ズの側面視縦断面図である。図6
は、第3実施形態を示し、キャップシ−ル前の温度ヒュ
−ズの平面図である。 1:リード導体 2:キャップ 3:樹脂成形ケース 4:可溶合金片 5:フラックス 6:めっき 8:リブ 9:接着剤 a:穴 b:突起 実施形態3は、表面を荒らしさらに樹脂成形ケ−ス3内
に穴aを形成されたニッケル板のリ−ド導体1を用いる
ことによって樹脂成形ケース3とニッケルリード導体1
との密着強度を高めている。キャップ2と樹脂成形ケー
ス3の組み合わせとしてキャップ2にPETの透明グレ
ードそして樹脂成形ケース3にPBTを用いている。こ
のように成形部分に成形性の高いPBTを用いキャップ
部分に透明のシート成形品として入手しやすいPETを
用いることでお互いの特性を活かした組み合わせとする
ことができる。また、樹脂成形ケース3のリード導体1
間に突起bを設けているがこれは、可溶合金片供給時の
位置決め精度を高める効果があり、溶接状態を安定させ
ることができる。また、リード導体1の位置は、実施形
態1,2のように樹脂成形ケース3の開口部においてそ
の底辺部の上面にくる必要は必ずしもなく、実施形態3
のように埋設させてもよい。本発明のリード導体1は、
このように樹脂成形ケ−ス3と空気層を介さずに密着し
ている状態を指し、それがリード導体1の一部が平面の
みならず厚さ方向においても樹脂中にある状態を指すも
ので有る。このようにリード導体1を樹脂成形ケ−ス3
中に埋設させることで可溶合金片4は、リード導体1か
らの伝達熱だけでなく樹脂成形ケ−ス3からの熱を直接
伝えることができるため熱応答性に優れている。また、
内部の空間を広くとることができるため小型化・薄型化
に有利である。リード導体1の曲げ等によって生じる樹
脂成形品のクラックについては、先の実施形態2で示し
たようにリード導体に穴加工やリード導体の一部を狭く
するといった加工以外にここでは接着剤9を樹脂成形ケ
−ス3とリード導体1の接続部分に塗布することで防止
してもよい。
【0024】次にこの実施形態3の製造法について述べ
る。リード導体1,1をめっき処理によりめっき層6を
形成する。リード導体1,1をプレス加工によって短冊
状に打ち抜く。リード導体1,1を射出成形機にかけて
リード導体と樹脂ケ−ス3との一体成形品を作る。可溶
合金片4をめっき処理されたリード導体1,1上に置き
めっき金属と接合させる。上面の開口部の可溶合金片4
上にフラックス5を塗布する。超音波溶着により樹脂成
形ケ−ス3とキャップ2を熱融着させる。リード導体
1,1上に接着剤9を塗布しこれを硬化させて実施形態
3記載の成形品を得ることが出来る。なお、実施例3
を、次に示す。
【実施例3】リード導体1:ニッケル板 キャップ2:PET(ポリエチレンテレフタレ−ト) 樹脂成形ケ−ス3:PBT(ポリブチレンテレフタレ−
ト) 可溶合金片4:SnPbBi(98℃;16wt%,32w
t%,残) フラックス5:ロジン,ワックス,活性剤等 めっき6:PbSnめっき リブ8:PET(ポリエチレンテレフタレ−ト) 接着剤9:UV樹脂 穴a:丸穴 突起b:段状
【0025】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成して温度
ヒューズ素子を得るため従来のフィルム成形品に比べ小
型化・薄型化が容易でかつ上下が平坦であり熱応答性に
優れている。以下に内部空間を比較した概念図を図7に
示す。この様に内部の断面積を比較すると明らかに円筒
型<フィルム型<モールド型の順に大きくなることが分
かる。このため、従来のものに比べ、同一抵抗値の温度
ヒューズを生産した場合、最も軽薄短小化が図れること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、キャップを付け
た温度ヒュ−ズの側面視縦断面図。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、キャップを除去
した温度ヒュ−ズの平面図。
【図3】本発明の第2実施形態を示し、キャップを付け
た温度ヒュ−ズの側面視縦断面図。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、キャップシ−ル
前の温度ヒュ−ズの平面図。
【図5】本発明の第3実施形態を示し、キャップを付け
た温度ヒュ−ズの側面視縦断面図。
【図6】本発明の第3実施形態を示し、キャップシ−ル
前の温度ヒュ−ズの平面図。
【図7】本発明の作用効果を説明するための概念図。
【図8】従来の温度ヒュ−ズを示す縦断面図。
【図9】従来の温度ヒュ−ズを示す側面視縦断面図。
【図10】従来の温度ヒュ−ズを示す一部きり欠き平面
図。
【符号の説明】
1 リ−ド導体 1a 電極部 2 キャップ 3 樹脂成形ケ−ス 4 可溶合金 5 フラックス 6 めっき層 7 接着剤 8 リブ 9 接着剤 a 穴 b 突起
フロントページの続き (72)発明者 西川 正泰 滋賀県甲賀郡水口町日電3番1号 エヌイ −シ− ショット コンポ−ネンツ株式会 社内 (72)発明者 三浦 亮介 滋賀県甲賀郡水口町日電3番1号 エヌイ −シ− ショット コンポ−ネンツ株式会 社内 (72)発明者 村田 勝之 滋賀県甲賀郡水口町日電3番1号 エヌイ −シ− ショット コンポ−ネンツ株式会 社内 (72)発明者 小森 喜春 滋賀県甲賀郡水口町日電3番1号 エヌイ −シ− ショット コンポ−ネンツ株式会 社内 Fターム(参考) 5G502 AA02 BA02 BB05 BC02 JJ01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のリード導体と上記両リード導体を固
    定する絶縁材と上記リード導体同士を接続する可溶合金
    片とそれを球状化させるフラックスとそれを気密保持す
    るキャップからなる温度ヒューズにおいて、本体ケース
    部分はリード導体部分を含む一体成形ケースとそれを気
    密シールさせるためのキャップ部分に二分割した構造か
    らなり、リード導体を含む一体成形ケースは開口部を片
    面のみに設けた構造であって上記リード導体は樹脂成形
    ケースの底部と接していることを特徴とした薄型温度ヒ
    ューズ。
  2. 【請求項2】請求項1において、ケース開口部における
    リード導体幅は、ケース底部開口幅よりも一部またはす
    べてを広くしたことを特徴とする薄型温度ヒューズ。
  3. 【請求項3】請求項1において、上記一体成形ケース材
    料に熱可塑性樹脂を用いたことを特徴とする薄型温度ヒ
    ューズ。
  4. 【請求項4】請求項1において、リード導体には少なく
    とも可溶合金片接合部分およびその周辺にめっき処理が
    施されていることを特徴とする薄型温度ヒューズ。
  5. 【請求項5】請求項1において、リード導体部分を含む
    一体成形ケースは、開口部上面にいくにつれて開口面積
    が大きくなることを特徴とする薄型温度ヒューズ。
  6. 【請求項6】請求項1において、リード導体部分を含む
    一体成形ケースには、開口部の一部に突起部を設けたこ
    とを特徴とする薄型温度ヒューズ。
  7. 【請求項7】請求項1において、リード導体部分を含む
    一体成形ケースまたはキャップのどちらか一方のシール
    面にリブを形成したことを特徴とする薄型温度ヒュー
    ズ。
  8. 【請求項8】請求項1において、リード導体と樹脂との
    接合部に外部より樹脂を塗布したことを特徴とする薄型
    温度ヒューズ。
  9. 【請求項9】請求項1において、リ−ド導体の一部に穴
    を形成したことを特徴とする薄型温度ヒュ−ズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006228657A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Anzen Dengu Kk 薄型温度ヒューズの製造方法、薄型温度ヒューズ製造装置および薄型温度ヒューズ
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JP4508902B2 (ja) * 2005-02-21 2010-07-21 株式会社タムラサーマルデバイス 薄型温度ヒューズの製造方法、薄型温度ヒューズ製造装置および薄型温度ヒューズ

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