JP2003032075A - 弾性表面波デバイスとその製造方法 - Google Patents

弾性表面波デバイスとその製造方法

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JP2003032075A
JP2003032075A JP2001211924A JP2001211924A JP2003032075A JP 2003032075 A JP2003032075 A JP 2003032075A JP 2001211924 A JP2001211924 A JP 2001211924A JP 2001211924 A JP2001211924 A JP 2001211924A JP 2003032075 A JP2003032075 A JP 2003032075A
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substrate
wave device
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Yukinori Aoki
幸典 青木
Shinji Nakada
慎二 中田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作動時の信頼性が高く、かつ、製造コストの
削減が可能な弾性表面波デバイスとその製造方法を提供
すること。 【解決手段】 基板3、15に中空部8を介して電極1
を対向させて実装されている弾性表面波素子2が封止樹
脂6で封止されて形成された弾性表面波デバイスで、封
止樹脂6として弾性表面波素子2よりも線膨係数が小さ
い樹脂を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波デバイ
スとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波デバイスは弾性表面波を励振
および受信する機能を備えている。そのため、すだれ状
の電極(以後、IDT;Inter Digital
transducerという)を圧電体単結晶表面か、
圧電体薄膜の上下のいずれかの面に形成し、かつ、引き
出し電極を設けて弾性表面波素子を形成している。それ
により、IDTに高周波を印加して表面波を励振、ある
いは、IDTの表面上(弾性表面波の伝播領域)を伝播
する弾性表面波を電気信号に変換して受信している。し
たがって、もしIDTの表面に障害物が存在すると、弾
性表面波の伝播を妨げることになり、中心周波数や挿入
損失などの電気特性が劣化する。
【0003】また、弾性表面波デバイスを組立た後に、
弾性表面波素子になんらかの機械的力が作用すると、弾
性表面波の伝播の仕方が変化し、それにより弾性表面波
素子の電気特性が劣化する。
【0004】以下に弾性表面波デバイスの典型的な構造
について例示する。
【0005】図6は、第1例の弾性表面波デバイスの構
成を示す模式図で、セラミックなどによる基板41に
は、弾性表面波素子42との電気的接続や外部機器(不
図示)との電気的接続のための電気配線が形成されてい
る。弾性表面波素子42は、IDT43が基板41に対
向するようにフリップチップボンディングされている。
なお、フリップチップボンディングの際には、基板41
と弾性表面波素子42との隙間がバンプ44の高さとな
り、通常は数十μmの隙間が形成されている。その後、
キャップ45をセラミックの基板41に接着剤46で接
着して弾性表面波デバイスを形成している。
【0006】図7は、第2例の弾性表面波デバイスの構
成を示す模式図で、パッケージを形成するパッケージ樹
脂51をプリモールドしたリードフレーム(基板)52
に弾性表面波素子42を実装する。弾性表面波素子42
の引き出し電極42aとリードフレームの電極52aと
をボンディングワイヤ53により接続した後に、パッケ
ージ樹脂51にキャップ54を接着剤46で接着して弾
性表面波デバイスを形成している。なお、この場合、弾
性表面波素子42のIDT43はキャップ54と対向し
ている。
【0007】図8は、第3例の弾性表面波デバイスの構
成を示す模式図で、予めIDT43の周囲にリードフレ
ーム(基板)52と弾性表面波素子42との間隙を封止
する封止剤侵入防止部(ダム)57を設置したもので、
リードフレーム52に弾性表面波素子42をバンプ44
を介してフリップチップ接続し、その後に、弾性表面波
素子42の周囲を封止樹脂58によりパッケージングの
封止を行って弾性表面波デバイス形成している。
【0008】これらの各例に示した弾性表面波デバイス
では、パッケージの内部は完全な中空部が形成された状
態となっている。そのため、IDT部には障害物がない
ため、弾性表面波の伝播特性は劣化しない。
【0009】また、第1例と第2例に示した弾性表面波
デバイスデバイスでは、デバイスとして組立てた状態で
弾性表面波素子に外部からの機械的な力が作用しないた
め、弾性表面波の伝播特性は劣化しない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1例に示した弾性表面波デバイスでは、セラミック基
板41が高価であり、また、組立工数も多くなりコスト
ダウンは困難である。また、セラミック基板41とキャ
ップ45とを接着しているため、中空部の気密性が低く
信頼性が低下する。さらに、部品サイズが小さくなった
場合には高い組立精度が必要になる。
【0011】また、第2例に示した弾性表面波デバイス
では、弾性表面波素子42の引き出し電極42aとリー
ドフレームの電極52aとをワイヤボンディングした後
にキャップ54を接着している。そのため、この構造で
はボンディングワイヤ53のループが形成される空間が
必要になり、デバイスの小型化は困難である。また、キ
ャップの製造工程とキャップの接着工程が不可欠とな
り、それによりコスト削減には限界がある。
【0012】また、第3例に示した弾性表面波デバイス
では、封止する際に封止樹脂58による力が弾性表面波
素子42に加わり、さらに封止後には封止樹脂58の収
縮により残留応力が発生する。そのため弾性表面波素子
42に割れが発生することがあり製造歩留まりの低下の
原因となる。また、割れが発生しない場合でも残留応力
が大きい場合には電極面に応力がかかることにより弾性
表面波素子42の表面を機械的な波として伝わる弾性表
面波の周波数特性が劣化する恐れがある。
【0013】したがって、いずれの各例によっても、高
性能、高信頼性で安価な弾性表面波デバイスを製造する
ことは困難である。
【0014】本発明はこれらの事情に基づいてなされた
もので、作動時の信頼性が高く、かつ、製造コストの削
減が可能な弾性表面波デバイスとその製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の手段によれば、
弾性表面波を励振あるいは受信する電極を中空部を介し
て基板と対向するように実装された弾性表面波素子を封
止樹脂で封止した弾性表面波デバイスにおいて、前記封
止樹脂は前記弾性表面波素子よりも線膨係数が小さい樹
脂であることを特徴とする弾性表面波デバイスである。
【0016】また本発明の手段によれば、弾性表面波を
励振あるいは受信する電極を中空部を介して基板と対向
するように実装された弾性表面波素子を封止樹脂で封止
した弾性表面波デバイスにおいて、前記弾性表面波素子
の前記電極の周囲に突起が設けられ、該突起は前記基板
と接触していないことを特徴とする弾性表面波デバイス
である。
【0017】また本発明の手段によれば、前記基板に
は、前記弾性表面波素子に対向する領域がより該弾性表
面波素子に近づくような段差が設けられていることを特
徴とする弾性表面波デバイスである。
【0018】また本発明の手段によれば、基板に弾性表
面波素子をバンプを介して実装する実装工程と、前記弾
性表面波素子の外側から該弾性表面波素子よりも線膨張
係数が小さい封止樹脂で前記基板と一体成形する成形工
程とを有することを特徴とする弾性表面波デバイスの製
造方法である。
【0019】また本発明の手段によれば、基板に弾性表
面波素子をバンプを介して実装する実装工程と、前記弾
性表面波素子を覆う保護キャップを設ける工程と、前記
弾性表面波素子を前記基板の一部を保護キャップと共に
一体成形する成形工程とを有することを特徴とする弾性
表面波デバイスの製造方法である。
【0020】また本発明の手段によれば、前記弾性表面
波素子は、保護キャップを介して前記封止樹脂により封
止されていることを特徴とする弾性表面波デバイスであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して順次説明する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す
弾性表面波デバイスの模式構成図である。一方の表面に
IDT1が形成された弾性表面波素子2は、IDT1領
域より広い領域のダイパッド4を持つリードフレーム3
にIDT1がダイパッド4と対向するようにバンプ5を
介してフリップチップボンディングされ、電気的に接続
されている。このリードフレーム3にボンディングされ
た弾性表面波素子2の外側は、微小な空隙9を設けて封
止樹脂6によりリードフレーム3と一体成形されてい
る。なお、IDT1を取囲む位置にリードフレーム3の
方向へ突起するダム7を設け、エポキシ樹脂等の封止樹
脂6がIDT1の形成されている領域へ侵入することと
防止する中空部8を形成している。なお、ダム7はバン
プの高さより低く形成されているので、リードフレーム
3の表面とは微小な空隙10を介して非接触に保たれて
いる。
【0023】弾性表面波素子2は、圧電体をそのまま用
いるLiNbOやLiTaOx、水晶等の単結晶を用
いる場合と、PZT等の圧電セラミックを用いる場合と
がある。また、非圧電基板上に圧電性薄膜を成長させた
層状構造で、例えば、ガラス基板上にZnO層を形成し
たものを用いることもできる。
【0024】IDT1は、引き出し電極(不図示)から
電気信号が供給されると、圧電効果によって弾性表面波
を励振すると共に、励振された弾性表面波を電気信号に
変換して出力する機能を有している。なお、IDT1は
半導体製造プロセスで通常用いられているフォトリソグ
ラフィ技術を用いて作製されている。
【0025】弾性表面波素子2とダイパッド4との間隔
はバンプ5の高さにより規定され、通常は数十μmであ
る。なお、バンプ5は弾性表面波素子2のIDT1以外
の部分に形成されている。したがって、フリップチップ
接合の際にバンプ5の変形を邪魔することがなく良好な
接合が行われる。なお、ダム7は弾性表面波素子2の製
造過程で形成されている。
【0026】また、弾性表面波素子2の外側は、空隙9
を介して封止樹脂6によりリードフレーム3との一体成
形により封止されて密閉されている。したがって、弾性
表面波に封止樹脂6による機械的な力が印加されること
はない。
【0027】なお、リードフレーム3の代わりに、IDT
1の領域より広い領域を持つダイパッド4あるいはダイ
パッド4相当部を持つ基板に弾性表面波素子2をフリッ
プチップボンディングして用いてもよい。
【0028】この弾性表面波デバイスの製造方法は、ま
ず、表面にIDT1が形成された弾性表面波素子2のI
DT1をリードフレーム3に対向させて、IDT1領域
より広い領域のダイパッド4を持つリードフレーム3に
バンプ5を介してフリップチップボンディングして電気
的に接続する。
【0029】次に、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂によ
り、弾性表面波素子2とリードフレーム3とを一体成形
する。樹脂成形には通常のトランスファ成形や射出成形
を用いる。なお、一体成形の過程で、弾性表面波素子2
とリードフレーム3のダイパッド4の隙間に樹脂が入ら
ないようにするために、弾性表面波素子2は製造過程
で、フォトリソグラフィ技術等によりIDT1の外周部
に樹脂の進入防止のためのダム7を形成する。
【0030】一般に樹脂成形では、樹脂は収縮(熱硬化
性樹脂では硬化反応の進行にともなう硬化収縮、熱可塑
性樹脂では、圧力、温度変化にともなう成形収縮が発生
する。また、成形後から常温までの冷却過程における熱
収縮も発生する)する。したがって、樹脂が収縮すると
弾性表面波素子2には残留応力が発生し、デバイスとし
ての特性を劣化させる可能性がある。
【0031】この実施の形態では、封止に用いる樹脂の
硬化収縮あるいは、成形収縮がなるべく小さい樹脂を採
用し、また、樹脂の線膨張係数も小さい樹脂を採用して
いる。理想的には樹脂の線膨張係数は、弾性表面波素子
2より小さいほうがよい。このような特徴を有する樹脂
としてエポキシ樹脂を採用している。それにより、成形
過程、冷却過程でエポキシ樹脂の収縮が弾性表面波素子
2の収縮より小さいために、エポキシ樹脂を弾性表面波
素子2から剥離させることが可能となり、エポキシ樹脂
と弾性表面波素子2との間に空隙9を形成することがで
きる。それにより、弾性表面波素子2の残留応力をほぼ
ゼロとすることができる。
【0032】なお、仮に樹脂が弾性表面波素子2からエ
ポキシ樹脂が剥離しないまでも、弾性表面波素子2に加
えられる残留応力を大幅に低減できる。
【0033】それらにより、弾性表面波素子2の残留応
力を抑止した信頼性の高い弾性表面波デバイスを製造す
ることが可能となる。また封止樹脂6で一体封止するた
めデバイスの低コスト化も実現できる。
【0034】次に、本発明の弾性表面波デバイスの第2
の実施の形態について図2(a)、(b)を参照しなが
ら説明する。この実施の形態については、図2(a)
に、本発明の第2の実施の形態を示す弾性表面デバイス
の模式構成図を示し、図2(b)にそのインナーリード
部での断面の下面図を示している。なお、図1と同一機
能部分には同一符号を付してそれらについての説明を省
略する。
【0035】第1の実施の形態で示したように、弾性表
面波素子2の表面とダイパッド4との隙間は数十μmで
あるので、この隙間に封止樹脂6が侵入するかどうか
は、封止樹脂6の溶融粘度、成形時の封止樹脂6の加圧
力、弾性表面波素子2の輪郭部とIDT1までの距離な
どに依存する。そのため、それらが適正でない場合に
は、IDT1の領域に封止樹脂6が侵入する可能性があ
る。一方、一般の封止樹脂6であれば、弾性表面波素子
2とダイパッド4との隙間を数μm以内とすれば、隙間
に封止樹脂6は侵入しない。
【0036】したがって、封止樹脂の隙間への侵入防止
のためには、弾性表面波素子2とダイパッド4とを限り
なく近づけることが望ましい。その一方で、弾性表面波
素子2をリードフレーム3にフリップチップボンディン
グするためには、数十μmのバンプ5高さが必要とな
る。
【0037】すなわち、ダイパッド4aとインナーリー
ド11にあらかじめ段差12を付与したリードフレーム
3aを用いている。それにより、リードフレーム3aの
ダイパッド4aのみを弾性表面波素子2のIDT1側に
近づけるように配置することで、弾性表面波素子2のフ
リップチップ実装の際に必要なバンプ5の高さを確保
し、かつ弾性表面波素子2とダイパッド4aの隙間をよ
り僅少に形成している。
【0038】この弾性表面波デバイスの製造方法は、第
1の実施の形態で説明した製造方法とほぼ同様である。
したがって、この弾性表面波デバイスでは、バンプ5に
よる弾性表面波素子2のフリップチップ実装を安定して
行うことができ、かつ、弾性表面波素子2とインナーリ
ード11との間の中空部8への樹脂の侵入を防止してい
るので、IDT1とダイパッド4aとの間の中空部8を
安定して形成することができる。
【0039】また、封止樹脂6にエポキシ樹脂を採用し
ているので、成形過程、冷却過程でエポキシ樹脂の収縮
が弾性表面波素子2の収縮より小さいために、エポキシ
樹脂を弾性表面波素子2から剥離させることが可能とな
り、エポキシ樹脂と弾性表面波素子2との間に空隙9を
形成することができる。それにより、弾性表面波素子2
の残留応力をほぼゼロとすることができる。
【0040】次に、本発明の弾性表面波デバイスの第3
の実施の形態について図3(a)、(b)を参照して説
明する。図3(a)に、本発明の第3の実施の形態を示
す弾性表面デバイスの模式構成図を示し、図3(b)に
その断面下面図を示している。なお、図1と同一機能部
分には同一符号を付してそれらについての説明を省略す
る。
【0041】この実施の形態は、リードフレーム3の代
わりにガラスエポキシ基板やフレキシブル基板等の基板
を適用している。すなわち、基板の領域の中で、IDT
1相当部より広い領域(以下ダイパッド相当部4bとい
う)とフリップチップ実装時のバンプ5のエリアとの間
に段差12を設けている。
【0042】弾性表面波素子2は、上述の第1および第
2の実施の形態と同様に基板15にフリップチップボン
ディングされる。ただし、この場合の基板15は、第1
および第2の実施の形態の場合のようにリードフレーム
ではなく、ガラスエポキシ基板やフレキシブル基板等を
用いている。また、これらの基板15では、バンプ5の
接合するバンプエリア相当部として凹部16が形成さ
れ、この凹部16の内側にバンプ5が頂部を少し出して
入り込むように形成されている。それにより、凹部16
によってフリップチップ実装に必要な高さを確保でき、
かつ、ダイパッド相当部4bでは、弾性表面波素子2の
表面と基板15との隙間を、封止樹脂6の侵入を防止す
るために必要な数μm以内に形成している。
【0043】この弾性表面波デバイスの製造方法は、第
1の実施の形態で説明した製造方法と同様である。した
がって、この弾性表面波デバイスでは、バンプ5による
弾性表面波素子2のフリップチップ実装を安定して行う
ことができ、かつ、弾性表面波素子2とダイパッド相当
部4bとの間の中空部8への封止樹脂6の侵入を防止し
ているので、IDT1とダイパッド相当部4bとの間の
中空部8を安定して形成することができる。
【0044】また、封止樹脂6にエポキシ樹脂を採用し
ているので、成形過程や冷却過程で樹脂の収縮が弾性表
面波素子2の収縮より小さいために、エポキシ樹脂を弾
性表面波素子2から剥離させることが可能となり、エポ
キシ樹脂と弾性表面波素子2との間に空隙9を形成する
ことができる。それにより、弾性表面波素子2の残留応
力をほぼゼロとすることができる。
【0045】なお、バンプエリア相当部として凹部16
に形成したが、それに限らず、逆にダイパッド相当部4b
のみを凸部(不図示)に形成しても同様の効果が得られ
る。
【0046】次に、本発明の弾性表面波デバイスの第4
の実施の形態について説明する。
【0047】図4は、本発明の第4の実施の形態を示す
弾性表面波デバイスの構成図である。なお、図1と同一
機能部分には同一符号を付してそれらについての説明を
省略する。
【0048】この弾性表面波素子2は、上述の第1から
第3の実施の形態と同様の構造を用い、リードフレーム
3にバンプ5を介してフリップチップボンディングで実
装している。ただし、IDT1が形成されている弾性表
面波素子2のIDT1形成面の反対面から側面にかけ
て、弾性表面波素子2より弾性率が高い材質であるシリ
コンゴムやエラストマを用いた保護キャップ17を被せ
て、その外側から封止樹脂6で封止して弾性表面波デバ
イスを形成している。
【0049】この弾性表面波デバイスの製造方法は、ま
ず、図5(a)に示すように、弾性表面波素子2のID
T1を基板に対向させてバンプ5を介してリードフレー
ム3にフリップチップボンディングし、弾性表面波素子
2のIDT1面を除いた面に弾性表面波素子2よりも弾
性率が高い例えば、シリコンゴム、エラストマーなどの
材料からなる保護キャップ17被せる。次に、図5
(b)に示すように、保護キャップ17の上から封止樹
脂6を用いてリードフレーム3と一体成形する。
【0050】この弾性表面波デバイスでは、弾性表面波
素子2に保護キャップ17が被せられて、その上から封
止樹脂6により一体成形されているので、一体成形の際
に弾性表面波素子2が封止樹脂6から受ける力が緩和さ
れる。また、封止樹脂6が硬化収縮する際に封止樹脂6
の収縮率と弾性表面波素子2の収縮率の相違により発生
する残留応力を保護キャップ17が緩和させる作用が発
生するので、弾性表面波素子2にかかる力を軽減するこ
とができる。
【0051】また、従来のキャップを用いて封止してい
る組立型(従来の第1例および第2例)の弾性表面波デ
バイスの構造と比較して、別工程で作製されるキャップ
等が必要なく、また、キャップを接合する工程も必要な
い。したがって、製造工程が簡略化され製造コストを低
減させることができ、かつ、キャップの接合部が存在し
ないことから、弾性表面波デバイスの内部の中空部8の
気密性が高く、高い信頼性、耐久性を得ることができ
る。さらに、構造が単純なことから弾性表面波デバイス
の小型化も容易である。
【0052】また、弾性表面波素子2に形成されたダム
7が、弾性表面波素子2とダイパッド4との間の中空部
8への封止樹脂6の侵入を防止しているので、IDT1
とダイパッド4部との間の中空部8を安定して形成する
ことができる。
【0053】なお、上述の各実施の形態での封止樹脂の
成形方法は、トランスファ成形や射出成形以外の方法を
用いることもできる。それらは、液状樹脂のポッティン
グや印刷によるもの等であり、それらによっても同様の
効果を得ることができる。
【0054】また、上述の各実施の形態は、弾性表面波
素子として中空部を必要とする弾性表面波素子、たとえ
ば水晶振動子等の弾性表面波素子に対しても適用するこ
とが可能である。
【0055】以上に述べたように、上述の各実施の形態
によれば、高性能で信頼性の高い弾性表面波デバイスを
高い歩留まりで安価に製造することが可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、作動時の信頼性が高
く、かつ、製造コストの削減が可能な弾性表面波デバイ
スとその製造方法が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す弾性表面デバ
イスの模式構成図。
【図2】(a)は本発明の第2の実施の形態を示す弾性
表面デバイスの模式構成図、(b)はそのインナーリー
ド部での断面の下面図。
【図3】(a)は本発明の第3の実施の形態を示す弾性
表面デバイスの模式構成図、(b)はその断面下面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示す弾性表面波デ
バイスの構成図。
【図5】(a)および(b)は、本発明の第4の実施の
形態の製造工程の説明図。
【図6】従来の弾性表面波デバイスの構成図。
【図7】従来の弾性表面波デバイスの構成図。
【図8】従来の弾性表面波デバイスの構成図。
【符号の説明】
1…IDT、2…弾性表面波素子、3、3a…リードフ
レーム、4、4a…ダイパッド、5…バンプ、6…封止
樹脂、7…ダム、8…中空部、9…空隙、10…空隙、
11…インナリード部、12…段差、15…基板、16
…凹部、17…保護キャップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性表面波を励振あるいは受信する電極
    を中空部を介して基板と対向するように実装された弾性
    表面波素子を封止樹脂で封止した弾性表面波デバイスに
    おいて、前記封止樹脂は前記弾性表面波素子よりも線膨
    係数が小さい樹脂であることを特徴とする弾性表面波デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 弾性表面波を励振あるいは受信する電極
    を中空部を介して基板と対向するように実装された弾性
    表面波素子を封止樹脂で封止した弾性表面波デバイスに
    おいて、前記弾性表面波素子の前記電極の周囲に突起が
    設けられ、該突起は前記基板と接触していないことを特
    徴とする弾性表面波デバイス。
  3. 【請求項3】 前記基板には、前記弾性表面波素子に対
    向する領域がより該弾性表面波素子に近づくような段差
    が設けられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の弾性表面波デバイス。
  4. 【請求項4】 基板に弾性表面波素子をバンプを介して
    実装する実装工程と、前記弾性表面波素子の外側から該
    弾性表面波素子よりも線膨張係数が小さい封止樹脂で前
    記基板と一体成形する成形工程とを有することを特徴と
    する弾性表面波デバイスの製造方法。
  5. 【請求項5】 基板に弾性表面波素子をバンプを介して
    実装する実装工程と、前記弾性表面波素子を覆う保護キ
    ャップを設ける工程と、前記弾性表面波素子を前記基板
    の一部を保護キャップと共に一体成形する成形工程とを
    有することを特徴とする弾性表面波デバイスの製造方
    法。
JP2001211924A 2001-07-12 2001-07-12 弾性表面波デバイスとその製造方法 Pending JP2003032075A (ja)

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