JP2003030974A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP2003030974A
JP2003030974A JP2002162109A JP2002162109A JP2003030974A JP 2003030974 A JP2003030974 A JP 2003030974A JP 2002162109 A JP2002162109 A JP 2002162109A JP 2002162109 A JP2002162109 A JP 2002162109A JP 2003030974 A JP2003030974 A JP 2003030974A
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magnetic
disk
disk device
housing
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JP2002162109A
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English (en)
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Yoshibumi Mizoshita
義文 溝下
Tomoyoshi Yamada
朋良 山田
Yasumasa Kuroba
康雅 黒羽
Toru Kimihira
徹 公平
Takao Sugawara
隆夫 菅原
Masaru Matsumoto
優 松本
Hiroyuki Mase
広行 間瀬
Masao Tsunekawa
雅雄 常川
Shinji Koganezawa
新治 小金沢
Takaharu Ariga
敬治 有賀
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータシステムの外部メモリとして利
用可能なディスク装置に関し、低コストで十分な記憶容
量を有し、ICメモリカードの利点であるコンパクト性、
軽量性、低消費電力および耐機械衝撃性を持たせること
を目的とする。 【解決手段】 情報を記憶すると共に1.89インチ以下の
直径を有する1枚のディスクと、ディスクを回転させる
ディスク駆動部と、ディスクに対し情報の書き込みおよ
び読み出しを行うヘッド機構部と、少なくともインタフ
ェース回路を含む電子回路とをハウジングの内部に備
え、電子回路と接続されたコネクタをハウジングの外部
に備え、ハウジングとコネクタを含む平面の外形寸法が
約85.6mm×54mmで、かつ厚さ寸法が8mm以下であるよう
に構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク、光
磁気ディスクのような、コンピュータシステムの外部メ
モリとして利用可能なディスク装置に関する。さらに詳
しくは、クレジットカードサイズのハウジングと、回路
部分と、該ハウジング内の各種機械的部品構成とを含む
ディスク装置全体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記憶媒体として用いられる少な
くとも1つの磁気ディスクを有する、例えば磁気ディス
ク装置のようなディスク装置は、コンピュータシステム
を含むいろいろな分野において、有望な不揮発性メモリ
の1つとしての実用に供されている。さらに近年では、
磁気装置内での磁気ディスクの記憶密度の向上というよ
うな技術的な改善が顕著に行われており、この結果、磁
気ディスク装置自体の小形化が図られている。他方、マ
イクロエレクトロニクスの近年における急速な発展によ
り、携帯型パソコンに代表される如く、コンピュータシ
ステム等はコンパクト化、軽量化ならびに低消費電力化
が進んでいる。
【0003】上述のように、上記磁気ディスク装置の小
形化への技術は近年目を見張る程の進展を見せてはいる
が、直径2.5インチの磁気ディスクを用いた場合、当
該磁気ディスク装置は余りにも大きくなり、余りにも重
くなり、そしてさらに余りにも電力消費が大きくなる。
このため、小形化、軽量化ならびに低消費電力化が要求
される上記携帯型パソコンに、上述した現状の磁気ディ
スク装置を適用することは困難である。この要求に応え
るべく、最近では、直径1.89インチの磁気ディスク
を利用した磁気ディスク装置が提唱され始めている。確
かにこの磁気ディスク装置は、直径2.5インチの磁気
ディスク装置に比べて小さい。ところが、そのような直
径1.89インチの磁気ディスクからなる磁気ディスク
装置においては、何の改良を加えることなしに従来技術
を流用して小形化しようとしている。このため問題が生
じる。すなわち上記磁気ディスク装置の大きさ、特にそ
の厚さは、携帯用形の装置によって実用されるには依然
として大き過ぎるということである(最近では、その最
小厚さは10mm程度であるといわれている)。さらに加
えてもう1つの問題が生ずる。すなわち、そのような磁
気ディスク装置は、上記のディスク装置が上記の携帯形
の装置に適用された場合であっても、この携帯形の装置
を落す等の外的要因により生ずる機械的衝撃に対して十
分耐えることができないことである。
【0004】さらに、米国特許第 4,639,863号および
第4,860,194号にはモジュールユニット・ディスクファ
イル・サブシステムが開示されているが、このサブシス
テムにおいては、一層薄型にするために、ヘッドおよび
ディスク機構部を含むハウジングの側に直接、伸長され
たプリント回路基板が付帯せしめられている。しかしな
がら当該従来技術の中ではそのような構造にすることに
よって具体的にどの位の厚みになるのかは開示されてい
ない。さらにまた、当該ディスク装置の厚さが十分に低
減されたとしても、新たな問題が生ずる。すなわち、そ
のプリント回路基板およびハウジングを含むディスク装
置が占める領域が通常よりも増大してしまうことであ
る。
【0005】このような状況を考慮すると、現状で使用
されている公知の携帯形パソコン等においては、磁気デ
ィスクを利用するよりも暫定的に集積回路(IC)メモ
リカードが用いられ、これにより要求される大きさなら
びに重量を確保している。最近このICメモリカードの
仕様が標準化されており{JEIDA(Japan Electron
ic Industry Development Association)の標準仕様およ
びPCMCIA(Personal Computer Memory Card Inte
rnational Association)}、この仕様によれば、カード
の厚さは5mmまたは3.3mmと規定されている。この標
準仕様を満足できるようなカードであれば十分小さいし
また十分軽いから、上記のカードは、大きさならびに重
量の点からすれば、提携形パソコンに適用するのに向い
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状で
は、次に述べるような2つの重大な不利がある。
【0007】第1は、ICメモリカードを利用したコン
ピュータシステムはきわめて高価になってしまうことで
ある。具体的には、メガバイト当りのコストが数万円/
MByte になり、これはフレキシブルディスク装置を利用
したコンピュータシステムの数百倍も高く、そして、ハ
ードディスク装置(すなわち磁気ディスク装置)よりも
数十倍も高くなる。第2は、上記ICメモリカードを利
用したコンピュータシステム全体の記憶容量は、ユーザ
の一般的な要求に応えるには必ずしも十分とはいえな
い。現今、おおよそ1MByte の記憶容量を有するICメ
モリカードが主に使用されている。さらに、このICメ
モリカード記憶容量は将来数MByte から10MByte のオ
ーダにまで増大するであろう。他方、現在、理想的な携
帯型パソコンにおいて、40MByte 以上のメモリシステ
ムが現実には求められている。したがって上記のICメ
モリカードを利用したコンピュータシステムでは、記憶
容量についての要求を実質的には満足していない。さら
に、近い将来、ユーザが求める記憶容量はもっとさらに
増大するであろうことが予想される。このため、ICメ
モリ技術がさらに進展することを考慮したとしても、I
Cメモリカードの記憶容量が、要求される記憶容量まで
に追いつくのは困難である。
【0008】上述したように、従来技術による磁気ディ
スク装置が、携帯型パソコンに利用された場合、コスト
および記憶容量の点では十分であろう。しかし、大き
さ、重さ、電力消費および耐機械的衝撃性の点では十分
ではない。逆に、携帯型パソコンに利用されるICメモ
リカードは、大きさ、重さ、電力消費および耐機械的衝
撃性の点では十分である。しかし、ICメモリカードの
コストは余りにも高くそしてその記憶容量は必ずしもユ
ーザにとって満足できるものではない。したがって、真
の携帯型パソコンを実現するためには、そのメモリデバ
イスは、磁気ディスク装置の利点とICメモリカードの
利点の双方を兼ね備えることが強く望まれる。
【0009】ひとつの解決策としては、PCMCIAの
Type−III 規格が挙げられる。これは、Type−I、Type
−IIと同一の平面寸法を持ち、厚さを10.5mmまで許容し
たものである。これにPCMCIA(JEIDA)規格
のコネクタを持たせることにより、Type−I、Type−II
の縦に並んだふたつのスロットに、この10.5mmのカード
を収容することが可能である。
【0010】前述したように、10.5mmであれば、従来技
術の流用で磁気ディスク装置を実現可能であるから、そ
のような製品が現在アナウンスされている。しかしなが
ら、ノートブック型パソコンにおいても薄型化は必須で
あり、縦にスロットを2つ並べることは、薄型化の障害
になる。また、パームトップパソコンにおいては、ひと
つのスロットしか用意できない。つまり、全ての装置に
おいてICメモリカードの代わりを務めることはできな
い。そこで、Type−I、Type−IIと同一の外形寸法をも
った、即ち厚さ5mm以下の磁気ディスク装置の実現が強
く望まれている。
【0011】したがって本発明の目的はより低コスト
で、かつ、十分な記憶容量を有しつつ、ICメモリカー
ドの利点であるコンパクト性、より軽量であること、よ
り低電力消費であることおよび十分な耐機械衝撃性とい
う諸利点を併せ持つ磁気ディスク装置を提供することを
目的とするものである。
【0012】本発明のさらに他の目的は、厚さがICメ
モリカードと同等、例えば5mm、で重さは70gより軽
く、機械的衝撃に対する安定性は200Gを越え、さら
に、1KGauss 以上の外部磁界に対して安定、という磁
気ディスク装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に基づくディスク装置は、情報を記憶する少
なくとも1枚のディスクを収容するハウジングと、該デ
ィスクを回転させるディスク駆動手段と、前記ディスク
に対し情報の書き込みおよび読み出しを行うヘッド機構
部と、電子回路とからなる。ここに該ハウジングの外部
に、該電子回路と接続された少なくとも1つのコネクタ
が固定される。
【0014】さらに上記電子回路は、外部ホストシステ
ムと通信を可能にするインタフェース回路と、前記ヘッ
ド機構部から読み出し信号を受け取ると共に該ヘッド機
構部に書き込み信号を供給する書き込み/読み出し回路
と、ディスク駆動部およびヘッド機構部の動作を制御す
るサーボ回路と、および前記インタフェース回路を介し
て前記ホストシステムから制御信号を受信してその制御
信号を前記書き込み/読み出し回路とサーボ回路とに供
給する制御回路とを含む。
【0015】さらに前記ヘッド機構部は、前記ディスク
上の所定の位置で情報の読み出し/書き込みに対応して
記録/再生を実行する磁気ヘッドと、該ヘッドを支持す
る支持ばね機構と該支持ばね機構を支持するアームと、
該アームを回動させて前記ヘッドを前記ディスク上の所
定の位置に移動させるロータリー形のアクチュエイタと
を含む。
【0016】好ましくは、前記ハウジングは、下部のベ
ースおよび上部のカバーからなり、プリント基板が該ベ
ースおよびカバーの一方の内壁面もしくは両方の内壁面
に沿って上下に配置される。もっと具体的には、前記プ
リント基板がフレキシブルプリント基板からなる。ある
いは、前記ベースおよびカバーは、共に金属から作製さ
れており、かつ、前記プリント基板として兼用されるメ
タルベースプリント板である。
【0017】さらに好ましくは、本発明のディスク装置
は、平面の外形寸法が約85.6mm×54mmであり、外形の厚
さが8mm以下であって、代表的には、外形の厚さが5mm
である。
【0018】さらに好ましくは、前記ハウジングを外部
の機器のスロットに挿入し前記ディスク装置を動作状態
にするための挿入ガイド部が、前記ハウジングを長手方
向の両側において該ハウジング全体の厚さよりも薄くな
るように構成される。
【0019】さらに好ましくは、前記コネクタは、前記
ハウジングの短辺に配置され、また前記コネクタは、前
記ハウジングの短辺のいずれか一方に配置され、前記コ
ネクタは、単一のコネクタである。
【0020】さらに好ましくは、該ベースおよびカバー
は、該ベースおよびカバーの外周部に結合用フランジを
それぞれ有し、該結合用フランジを互いに接合すること
によって前記ハウジングを形成する。この場合、前記ベ
ースおよびカバーが、鉄系の金属の成形により作製され
るか、アルミニウムを含む金属から作製されるか、樹脂
部材から作製される。
【0021】さらに、前記の接合された結合用フランジ
は好ましくは、少なくとも1つのフレームにより覆われ
る、このフレームにより、前記ハウジングを外部の機器
のスロットに挿入するための挿入ガイド部を形成し、ま
た、このフレームにより、前記ハウジングの内部を気密
な状態に保持するための緩衝部材を形成する。
【0022】さらに好ましくは、ディスク駆動部は、該
ディスクを回転させるために該ディスクの内側に配置さ
れたスピンドルモータを含む。さらに該スピンドルモー
タは、前記ディスクを回転可能に支持するために前記ハ
ウジングの所定の位置に固定される第1の固定軸と、前
記ディスクを支えるために該第1の固定軸の上側および
下側に取り付けられる一対の第1の軸受手段とを有す
る。
【0023】さらにまた、前記ヘッド機構部は、前記ヘ
ッドを前記ディスク上の所定の位置に移動させるロータ
リー形のアクチュエイタと、前記ハウジング内の所定の
位置に固定される第2の固定軸と、前記ディスクを支え
るために該第2の固定軸の上側および下側に取り付けら
れる一対の第2の軸受手段とを有し、前記第2の固定軸
は、前記ベース内に嵌合されて固定される。
【0024】さらに好ましくは、前記第1の固定軸およ
び第2の固定軸が、該第1および第2の固定軸の一部
に、該第1および第2の固定軸を前記ベースに確実に固
定するためのフランジ部をそれぞれ有し、また、前記フ
ランジ部は、前記第1の固定軸および第2の固定軸にそ
れぞれ固定される一対の軸受手段間の平均軸受スパンと
ほぼ同等かまたはそれ以上の直径を有する。
【0025】さらに好適には、ディスク側の固定軸およ
びアクチュエイタ側の固定軸は、ハウジングの厚み方向
に関して固くカバーと結合される。より具体的には、デ
ィスク側の固定軸とアクチュエイタ側の固定軸の一端
は、スポット溶接または接着剤によりカバーに固定され
る。
【0026】さらに好適には、スピンドルモータは、ハ
ウジング内の所定位置にスピンドルモータ自体を固定す
る固定軸、固定軸の周囲に固定された一対のベアリング
手段、磁気ディスクの中央開口と結合する外周部を有し
そしてベアリング手段を介して回転可能に装着された内
周部を有するスピンドルハブ、スピンドルハブに固定さ
れたロータマグネット、およびベースに固定される少な
くとも1つのステータコイルを有する。この場合、ロー
タマグネットは、ロータマグネットの半径方向に対し
て、磁気ディスクの内径の位置と軸受手段の外周部の位
置の間に置かれる。
【0027】より具体的には、スピンドルモータは、外
輪回転型モータであり、そしてロータマグネットは、上
側と下側において一対の軸受手段の間の平均間隔より大
きい厚みを有し、そして磁気ディスク、ロータマグネッ
トおよび一対のベアリング手段のそれぞれの中心は、ハ
ウジングの厚み方向に対してほぼ同一位置に置かれる。
【0028】あるいは、スピンドルモータは、磁気ギャ
ップがスピンドルの軸方向に形成される軸方向ギャップ
を持つフラット型モータであり、そして磁気ディスクは
ロータマグネットの外周部と係合し、そしてロータマグ
ネットの内側周縁部はベアリング手段を介して回転可能
にスピンドルに支持され、そしてロータマグネットはス
ピンドルハブとして機能するように構成される。
【0029】上記の2種類のスピンドルモータの両方に
おいて、磁気ディスクは接着によりスピンドルハブに好
適に固定される。
【0030】さらに好適には、ロード/アンロードアッ
センブリがハウジング内に設けられ、ハウジングをホス
ト機器のスロットに挿入し、そしてそのスロットからハ
ウジングを取出すための挿入/取出操作に関連して、磁
気ヘッドが磁気ディスク上の所定の位置にロードされ、
そして磁気ヘッドがその位置からアンロードされるよう
にする。さらに、ロックアッセンブリがハウジングの中
に設けられ、磁気ディスクとアクチュエイタを上記の挿
入/取出操作に関連して所定位置に機械的にロックされ
るようにする。
【0031】さらに好適には、アクチュエイタは、アク
チュエイタの固定軸に関して磁気ヘッドと反対側のアク
チュエイタ可動部(キャリッジ)の一端に位置するフラ
ットコイル、フラットコイルの周囲に置かれる上部ヨー
ク、下部ヨークおよびサイドヨーク、および上部ヨーク
と下部ヨークのいずれか一方または両方の中に置かれる
永久磁石を含む。この場合、磁気回路は、上部ヨーク、
下部ヨーク、サイドヨーク、および永久磁石により構成
される。さらに、上部ヨークと下部ヨークの一方または
両方は、上部ヨークと下部ヨークの各々の中心部分の幅
が各その残りの部分の幅よりも大きく構成される。
【0032】さらに好適には、アクチュエイタは、複数
のそれぞれほぼ直角に下向きに曲げられた第1のベント
部分(第1の折り曲げ部)を有する上部ヨーク要素、お
よび複数のそれぞれほぼ直角に上向きに曲げられた第2
のベント部分(第2の折り曲げ部)を有する下部ヨーク
要素を含む可動コイル型アクチュエイタである。さら
に、閉磁路が上部ヨーク要素と下部ヨーク要素を互いに
組み合わせることにより形成される。
【0033】さらに好適には、本発明によるディスク駆
動は、磁気ヘッドをリトラクトさせる(退避状態にす
る)ためのアクチュエイタの外縁部に設けられたリトラ
クトマグネット(退避用マグネット)、およびリトラク
トマグネットの周囲に置かれ、そしてリトラクトマグネ
ットが置かれるギャップを有するリトラクトヨーク(退
避用ヨーク)を具備する。
【0034】さらに具体的には、そのギャップの厚み
は、磁気ヘッドを所定の位置に向かってリトラクトする
ための磁気ヘッドの移動方向に変化する。典型的には、
ギャップの厚みgは、磁気ヘッドの移動値xに関連し
て、ほぼ1/(x+x0 )でもって変化する。
【0035】あるいは、それらの間のスペースを含む平
面において、リトラクトマグネットとリトラクトヨーク
が互いにオーバーラップする部分の面積が、磁気ヘッド
を所定の位置に向かってリトラクトするための磁気ヘッ
ドの移動の方向に変化させられる。
【0036】加えて好適には、本発明によるディスク装
置は、4.8cm (1.89インチ)と等しいかそれ以下
である1つの磁気ディスク、読み出し/書き込み動作を
実行する2つの磁気ヘッドを有するヘッドアッセンブリ
(ヘッド機構部)を含み、およびさらにハウジングの外
側の電子回路に接続される1つのコネクタを含み、そし
て平面方向にほぼ85.6mm×54mmの面積を有する長方形の
ハウジングを具備する。このような構成において、磁気
ディスクと2つの磁気ヘッドは、垂直磁気記録が実行で
きるように構成される。典型的には、2つの磁気ヘッド
の各々は、可撓性の薄いシート状のボディー(フレキシ
ブルな薄板状の本体)を持つ単位磁気ヘッド(一体化磁
気ヘッド)である。あるいは、磁気ディスクと2つの磁
気ヘッドは、長手磁気記録(水平磁気記録)が実行でき
るように構成され、そして2つの磁気ヘッドの各々は所
定の浮上量を持つヘッドスライダーを含む。
【0037】
【発明の実施の形態】上記の目的および本発明の特徴
は、添付図面を参照して好適な実施例の以下の説明から
さらに明らかにされる。
【0038】ここで、本発明の実施例を説明する前に、
関連する技術とその欠点について、関連する図面を参照
しつつ、以下に記載する。
【0039】第1および2図は、従来技術によるディス
ク装置の構造の一例を示す図である。より詳細には、第
1図は従来技術によるディスク装置の全体構造を示す正
面図であり、そして、第2図は第1図の回路構成部分と
機械的構成部分とを分離して示す概念図である。
【0040】この場合、磁気ディスク装置1は、二重に
構成されたハウジング、すなわち、内側ハウジング6お
よび外側ハウジング7を有している。第1および2図に
示すように、磁気ディスク2、スピンドルモール3、磁
気ヘッド機構4、増幅回路5を構成するヘッドIC5a
等が内側ハウジング6中に含まれており、その内側ハウ
ジング6は外側ハウジング7により包まれている。ま
た、外側ハウジング7と内側ハウジング6との間の空間
には、読み出し/書き込み回路8aを構成するIC8、
制御回路8bを構成するIC9、位置決め回路8cを構
成するIC10およびインタフェース回路8dを構成す
るIC10’が組み込まれている。さらに、コネクタ
7’が外側ハウジング7に取り付けられている。
【0041】そのような磁気ディスク装置1は、通常は
決まった場所に納められているが、必要に応じて、持ち
運ばれて外部のホストシステム、例えばコンピュータ
(図示せず)にコネクタ7’を用いて結合される。ま
た、読み出し/書き込み回路8aを用いて、情報が磁気
ディスク2から読み出され(再生され)、かつ、情報が
同じ磁気ディスク2により書き込まれる(記録され
る)。
【0042】回路構成についてより詳細にみれば、制御
信号Sc およびアドレス信号Sa がホストコンピュータ
からコネクタ7’を経てインタフェース回路8dに伝送
される。そして、制御信号Sc は制御回路8bに入力さ
れ、磁気ディスク装置1の電流の状態を示すステータス
信号Ss が制御回路8bからインタフェース回路8dに
送られる。また、インタフェース回路8dは、ホストコ
ンピュータからの指令に従う磁気ディスク2上の磁気ヘ
ッド機構4の位置を決定する位置決め回路8cに結合さ
れている。ここで、磁気ヘッド機構4により読み出され
た上記位置の情報は、増幅回路5を経て、位置信号Sp
として位置決め回路8cに返送され、そこで、正確な位
置決めがサーボ制御手段により実行される。さらに、電
源電力が上記の全ての回路とともに、他のあらゆる回路
にも供給されている。
【0043】上述した従来技術においては、内部および
外側ハウジング6,7が二重構造となっており、そこで
は、ディスク装置1は主として機構部品を含んでいる内
側ハウジング6と、その内側ハウジング6を囲み、か
つ、主として電子回路を含んでいる外側ハウジング7を
有している。そのような二重構造のために、外側ハウジ
ング7の厚さH1 (第1図)、すなわち、ディスク装置
1の高さ寸法の下限が、ある値に制限されてしまうこと
となる。したがって、第1および2図に示されているよ
うな従来技術によれば、ICメモリカードの厚さと同様
な厚さを持ち、また、ICメモリカードのサイズに合致
する寸法を有するディスク装置を実現することは、困難
となっている。それ故、その外部寸法、特に、厚さを一
重構造のハウジングを得ることにより著しく減少させる
ことのできるディスク装置が、強く要望されている。
【0044】第3,4,5,6,7,8および9図は、
本発明によるディスク装置の好適な実施例を示す図であ
る。より詳細には、第3図は磁気ディスク装置の外形と
その寸法を示す斜視図であり;第4図はハウジング内の
構成を部分的に示す斜視図であり;第5図は第4図にお
ける回路部分と機構部分とを分離して示す概念図であ
り;第6図は第4図の構造をより詳細に示す分解斜視図
であり;第7図は第4図の正面断面図であり;第8図は
第4図のI−Iに沿う拡大断面図であり;第9図は第6
図のII−IIに沿う拡大断面図である。
【0045】第1の好適な実施例においては、これらの
図に示されているように、磁気ディスク装置20は、下部
のベース22および上部のカバー23とからなる単一の矩形
状のハウジングを有している。そして、ハウジング21
は、約85.6mm×54mmの平面寸法を持ち;8mm以下、典型
的には5mmあるいは3.3mmの厚さを持っており;すな
わち、上記の磁気ディスク装置20が、よく用いられてい
るPCMCIAのTypeIIのICメモリカードのサイズと
同じサイズを持つことができる。
【0046】この場合、第1および2図におけるような
従来技術と違って、情報を蓄積し、好ましくは48mmす
なわち1.89インチの直径を有する1つの磁気ディス
ク24と、その磁気ディスクを回転させるディスク駆動手
段15と、磁気ディスク24に対して読み出し/書き込み動
作を実行するヘッド組立体(ヘッド機構部)と、電子部
品(70)からなる電子回路とが上記単一のハウジング21内
の閉空間に収容されている。
【0047】さらに、上記ディスク駆動手段15は、磁気
ディスク24が回転しうるように磁気ディスク24の中心側
部分に位置しているスピンドルモータ26と、磁気ディス
ク24を回転可能に支持するためにハウジング21内の所定
の位置に固定されたスピンドル25とを有している。
【0048】さらにまた、上記ヘッド組立体は、磁気デ
ィスク24の上面および下面のいずれかの表面上の情報の
読み出し/書き込み動作に対応して再生/記録動作を実
行する少なくとも1つの磁気ヘッド27と、磁気ヘッド27
を支持する1つのアーム28と、アーム28をいずれの方向
にも回転させて磁気ヘッド27を磁気ディスク24上の所定
のトラックに移動させるアクチュエイタ29とを有してい
る。
【0049】さらに、好ましい実施例として、上記の磁
気ヘッドは押しつけ荷重の小さいヘッドが用いられる。
前記ヘッドに、特開平3−178017号により示されるよう
な接触型ヘッドを用いた場合には、数10mgという軽荷
重が得られる。また図に示したような浮上型ヘッドにお
いても、数100mgの軽荷重ヘッドを用いることがで
き、さらには、負圧型スライダの適用や、ロード/アン
ロード機構の適用により、スピンドル起動時のヘッド摩
擦を殆ど無視することが可能になる。かかる利点によっ
て、低い電源電圧により起動可能なスピンドルモータが
実現される。
【0050】さらに、上記の電子回路は、外部ホストコ
ンピュータとの通信を可能とするインタフェース回路39
と、ヘッド組立体からの読み出された信号を受け取り、
また、ヘッド組立体に書き込み信号を供給する読み出し
/書き込み回路36と、位置決め回路37および磁気ディス
ク24とヘッド組立体の動作を制御する増幅回路(ヘッド
IC)35を有するサーボ回路と、外部ホストコンピュ
ータからインタフェース回路39を経て制御信号Sc を受
け取り、そして、その制御信号Sc を読み出し/書き込
み回路36とサーボ回路に供給する制御回路38とを有して
いる。より詳しくいえば、制御信号Sc とアドレス信号
a とがコネクタ42を経てホストコンピュータからイン
タフェース回路39へ伝送される。そして、制御信号Sc
は制御回路38に入力され、そして、磁気ディスク装置20
の電流状態を示すステータス信号Ss が制御回路38から
インタフェース回路39へ送られる。また、インタフェー
ス回路39は位置決め回路37に結合されており、そこで
は、ホストコンピュータからの指令に従って磁気ディス
ク24上の磁気ヘッド27の位置が決定される。ここで、磁
気ヘッド24によって読み出された上記位置における情報
が増幅回路35を経て位置信号Sp として位置決め回路37
に返送され、そこで、正確な位置決めがサーボ制御手段
により実行される。さらに、電源電力がコネクタ42を経
て上記の回路の全てとともに、他のあらゆる回路に供給
されている。
【0051】ここで、本発明でいうインタフェース信号
について補足的に言及する。コネクタ42を介して行われ
るインタフェース仕様としては、以下のものが挙げられ
る。SCSI(Small Computer System Interface),I
DE(もしくはPC/AT)、および近い将来、標準化され
るであろうPCMCIA−ATA (AT Attachment)であ
る。このうち、SCSIとIDEについては、電気的仕
様がPCMCIA準拠のICメモリカードとは異なるも
のであるから、ICメモリカードとの共用は不可能であ
る。一方、PCMCIA−ATAは、PCMCIA PC Card S
tandard の拡張機能であるため、ICメモリカードとス
ロットを共用可能である。よって、好ましい実施例で
は、インタフェースはPCMCIA−ATAであるとい
える。
【0052】さらに、前記の電源の電圧は、好ましくは
3〜3.3Vである。一般の電子回路においては、低い
電圧で動作させることにより消費電力の低減が図れる。
低電圧で動作するIC等は、近年の回路技術の進歩によ
って得られたものであるが、しかし、一方で、機構部に
とっての低電圧化は、消費電力の低減につながらない。
むしろ駆動する電子回路での消費比率が高くなり、消費
電力は増大する傾向にある。機構部についての低電圧に
対する工夫は、おもな項目を挙げれば以下の通りであ
る。まず第1に、スピンドルモータの改良により低電圧
での起動が可能になったこと、第2に、軸受の小径化に
より負荷トルクが低減されたこと、第3に、軽荷重ヘッ
ドの採用により起動負荷トルクを小さくすることができ
たこと、第4に、鉄製ハウジングにしたことにより、耐
ノイズ性が向上したこと、である。
【0053】また、第6図に示されているように、複数
の挿入ガイド部50が、ハウジング21のサイズの長い方の
側面の各々の所定の部分の上に配設されている。上記の
挿入ガイド部50は、ハウジング21がホストコンピュータ
のスロット中に挿入されうるように意図されており、そ
こでその挿入によって相互のコネクタが接続されたとき
ディスク装置は動作状態に置かれることとなる。ここ
で、これらの挿入ガイド部50の厚さは、ハウジング21の
厚さより小さいように形成されている。
【0054】第7図から明らかなように、ディスク24は
ハウジング21の厚さ方向に関しておおよそ中心位置に配
置される。したがって、ディスク24とベース22との間に
平面状の空間30が存在し、他方、ディスク24とカバー23
との間にも他の平面状空間31が存在する。
【0055】空間30中のアーム28の付近に、IC35aが
組み込まれており、それは磁気ヘッド27によって再生さ
れる極めて微弱な読み出し信号を増幅するための初段の
増幅回路35を構成している。さらに、空間30中には、ア
ナログ信号を処理する他のアナロググループの全てのI
C、例えば、読み出し/書き込み回路36の一部を構成す
るIC36aや位置決め回路37の一部を構成するIC37a
が同様に組み込まれている。
【0056】他方、ディスク24に関して空間30の反対側
に位置しており、かつ、ディスク24により空間30とは隔
離されている空間31中には、ディジタル信号を処理する
ための全てのディジタルグループのIC、すなわち、読
み出し/書き込み回路36の残りの部分を構成するIC36
b、位置決め回路37の残りの部分を構成するIC37b、
制御回路38を構成するIC38aやインタフェース回路39
を構成するIC39aが組み込まれている。
【0057】上述のIC36a〜39aの全てを含む電子部
品70は、プリント回路基板14(PCB:プリント基板)
の第1の本体部40aと第2の本体部40bのそれぞれの表
面上に組み立てられており、それらの部分はベース22と
カバー23の内壁面に近接してそれぞれ取り付けられてお
り、そして、上記電子部品(70)はプリント回路基板14
とともに、ハウジング21内に含まれている。好ましく
は、上述のプリント基板(PCB)14は、柔軟性のある
プリント回路基板(FPC:フレキシブルプリント基
板)であり、それはハウジング21の一方の長辺側におい
て折り曲げられて、下側の第1の本体部40aと上側の第
2の本体部40bに形成される。この場合は、上記の柔軟
性のあるプリント回路基板40は、下側の第1の本体部40
aと上側の第2の本体部40bとを互いに結合している2
つの連結部(中継部)のバンド40c,40dを有してい
る。ここで上下一体のFPCの折り曲げ部(中継部)を
ハウジング21の長辺側に選んだ理由を説明する。上下の
FPCの配線パターンは、第4図および第6図に示すよ
うに、FPC上で接続されている。信号の流れとして
は、ヘッド→ヘッドIC→読み出し/書き込み回路のう
ちの復調回路(アナログ)→ディジタル処理回路→コネ
クタと導かれるため、前述したようにアナログ部とディ
ジタル部を上下に分離することを考慮すれば、復調回路
を出た信号や制御信号が中継部を通ることになる。この
接続位置としては、矩形ハウジングの短辺側と長辺側が
考えられる。前述したように、一方の短辺側にはコネク
タが取りつけられ、その逆側にはヘッドアクチュエイタ
が設置される。このため、短辺側で、FPCを繋ぐ場合
にはこのヘッドアクチュエイタ側で接続しなければなら
ない。これは、前述した信号の流れからは不利である。
長辺側にすることにより、前述の信号の流れが無理なく
実現できる。しかしながら、メモリカードサイズのハウ
ジングに48mmディスクを組み込んだ場合には、長辺に
ディスクがかかるため、この部分のFPCをくり抜くこ
とにより、可能にした。なお、FPCを折り曲げる場合
には、その弾性力を軽減するために、接続部を分割する
ことは有利である。
【0058】第8図に示されるように、該接続部40c
(40d)はベース22とカバー23にまたがって位置づけら
れる。さらに、ハウジング21が閉鎖状態になりカバー23
がベース22を覆うようになると、第9図に示されるよう
に接続部40c(40d)はハウジング内に出っ張るように
湾曲する。このような接続部において余長を持たすこと
によって、ベース・カバーを平面的に並べて組立を行う
ことが可能となる。この余長が長いほど組立時の余裕が
でるが、反面、張り出し部がディスクや他の実装部品と
干渉する。これを避けるために、この張り出し部をさら
に折り曲げて多段に畳むことが提案される。ベースとカ
バーを平面的に並べた状態で、FPCの橋部中央をワイ
ヤー等で抑えることにより、畳込みは実現される。ベー
ス22とカバーの閉鎖状態では、カバー23は例えばパッキ
ング41を介してベース22に密接に接着され、したがっ
て、ハウジング内のディスク等が包含される全空間は緊
密に閉鎖される。なお稼働時の温度上昇による内外の圧
力差を緩和するために、一般にハウジングには呼吸用の
エアフィルタが取り付けられる。この意味では完全な密
閉とはいえないが、塵埃に関して外気と遮断されている
ため、呼吸フィルタを持つ構造も通常、密閉構造と称し
ている。
【0059】さらに、コネクタ42は、ハウジングの二つ
の短辺の一つの側に取付けられている。ここで、該コネ
クタ42はディスク24をはさんでアクチュエイタ29に対向
する位置に位置づけられ、ハウジング21の厚さの方向に
関してほぼ中央の位置に位置づけられ、それによりディ
スク装置全体の機械的支持がコネクタ42により良好な重
量バランスをもって実現することができる。
【0060】また、本発明の磁気ディスク装置では、一
般の装置に見られるように、防振支持機構は内蔵せず、
コネクタで機械的支持を行うことを特徴としている。
【0061】コネクタの保持力は、68ピンという多ピ
ンのため、かなりあるが、それでも外乱に対する配慮が
必要である。外乱としては、内部で発生する力として、
1.スピンドルのアンバランス振動2.アクチュエイタ
のシーク反力があり、これに外部振動や衝撃が加わる。
ここでは、まず内部発生の2項目についての対策を行っ
ている。
【0062】まずスピンドルのアンバランス振動は、回
転中常に発生し、位置誤差の要因となる。このため、残
留アンバランス量をできるだけ小さくする等の配慮を行
う他、支持条件でも影響を少なくする工夫をする。一般
的にいって、アンバランス振動は、スピンドル回転中心
と重心あるいは支持点の距離によるモーメントで決ま
る。そこで、本発明においては、コネクタで支持するた
め、コネクタに近い側にスピンドル、遠い側にアクチュ
エイタを配置した。逆の構成に比べ、発生モーメントを
約40%ほど減らすことができ、これによりアンバラン
ス振動による位置誤差を40%低減できる。アクチュエ
イタは、完全バランスとりを行っている場合、発生する
のは回転モーメントのみであり、これはどの位置にあっ
ても変わらないため、アクチュエイタをコネクタから遠
い側に配置した悪影響は原理的にない。
【0063】アクチュエイタの反力対策としては、まず
コネクタで直線状に支持するため、回転方向にはかなり
剛となり、アクチュエイタ発生モーメントによるドライ
ブ全体の回転運動を抑圧し、ドライブ回転による位置誤
差をおさえている。そして、このコネクタをドライブ厚
み方向の中心に配置し、またアクチュエイタの重心もこ
の位置に合わせ込むことにより、シーク反力(モーメン
ト)による上下方向あるいはねじり方向の運動が起きな
い配置とした。これにより面外方向運動に起因する、位
置誤差、浮上変動等を抑圧している。
【0064】より正確には、コネクタ42はハウジング21
のカバー23に固定され、FPC40の第2の本体部分40b
に接続され、該第2の本体部分上にディジタルグループ
の電子的部品、例えばインタフェース回路39のIC39
a、が集合させられる。さらに、第2の本体部分40bの
一部であってコネクタ42に接続されている部分は、パッ
キング41により覆われている。
【0065】前記のディスク装置に類似する構成は、特
開昭60−242568号公報に開示されている。しかしそのよ
うな知られている構成においては、前記の第1の好適実
施例の場合と異なり、アナログおよびディジタルのグル
ープを包含する電子的部品のすべてが単一のハウジング
内に組み込まれていることは明瞭には記載されていな
い。
【0066】それに反して、第1の好適実施例に示され
るような本発明による構成を持つディスク装置は、単一
のハウジング内の空間を有効に利用することにより、電
子的部品、ディスク、および種々の機械的部品のすべて
を収納することが意図されている。その結果として、デ
ィスク装置20は単一ハウジング構成を有することがで
き、前述したPCMCIAのTypeIIのICメモリカード
と同じ約5mmの厚さを有することができる。したがっ
て、ディスク装置20は従来形のディスク装置よりもより
薄く、よりコンパクトになり、従来形のディスク装置の
場合よりもより容易に可搬式の計算機用に使用されるこ
とが可能である。
【0067】さらに、接続部40c,40dは前記のFPC
40内に前以て形成されるから、2個の本体部分40a,40
bの間で相互に接続するためにコネクタ要素を設けるこ
とが不必要になる。前記の利点により、ディスク装置20
は本当の意味での可搬式ファイル記憶装置に望まれる一
層薄い寸法を有することが可能である。
【0068】前記のように、第1の好適実施例における
ディスク装置の構成はまた、下記の技術特徴を有する。
【0069】第1に、アナログ回路部処理用アナログ信
号と、他のディジタル回路部処理用ディジタル信号は、
ハウジングの上側の下側に、相互に分離される。
【0070】第2に、ディスクの基板であって一般的に
アルミニウムを包含する金属で作られているものは、前
記の2個の分離された回路部の間に位置づけられ、すな
わち、ディスクの基板は、前記の2個の回路部が相互に
電磁的に遮蔽されることができるという機能を有する。
【0071】そのような構成において、アナログ回路部
におけるアナログ信号が、ディジタル回路部により発生
させられる電磁波により相互に影響されることが阻止さ
れることが可能になる。換言すれば、第1の好適実施例
におけるディスク装置は、種々の電気的雑音への対策が
ディスク装置の厚さ寸法を増大させることなしに採用さ
れることができる構成を有する。その場合に、ディスク
装置の厚さが 3.3mmにまで減少させられPCMCIAの
TypeIのICメモリカードの場合と同じになることが、
将来において可能になるであろう。
【0072】また、電気的雑音に強い構成としたことに
よって、低い電源電圧で動作するディスク装置を実現す
ることが可能になり、装置の消費電力を抑えることがで
きた。
【0073】第10図は、本発明によるディスク装置の第
2の好適実施例を示す図である。より特定的には、第10
図は、本発明の第2の好適実施例に関係するディスク装
置の主要部分を示す断面的正面図である。以下におい
て、前記と同じ部品は、同じ参照番号を用いてあらわさ
れる。
【0074】第10図に示される第2の好適実施例におい
ては、前記の第1の好適実施例における可撓性印刷回路
板(フレキシブルプリント基板)40の代りに、金属をベ
ースとする印刷回路板(プリント基板)91,92が利用さ
れる。第10図に示されるように、ベース22とカバー23の
両方は鉄を包含する金属で作られ、ベース22とカバー23
のそれぞれの内壁表面上には、金属をベースとする印刷
回路板91, 92が直接に形成されている。さらに、IC35
a〜39b(第10図においては、IC38aのみが示され
る)は、金属をベースとする印刷回路板91,92上に直接
に集合させられる。
【0075】第2の好適実施例によれば、印刷回路板は
ベース22とカバー23の内壁表面に接着される必要はな
い。したがって、前記の第2の好適実施例は、電子的部
品の実装の一連の工程が第1の好適実施例における実装
の一連の工程よりも簡単になる。
【0076】第11図は、本発明によるディスク装置の第
3の好適実施例を示す図である。より特定的には第11図
(A)は簡単化された上面図、第11図(B)は簡単化さ
れた正面図であり、第3の好適実施例の特徴を示す。
【0077】第11図(A)および(B)に示されるよう
に、補足的な遮蔽シート61が、ディスク24の外側でベー
ス22とカバー23の内側の包囲領域が、前記の補足的遮蔽
シート61で覆われるような形式で設けられている。その
ような構成においては、第7図に示されるようなハウジ
ング21内の下方のアナログ回路部と上方の他のディスク
回路部は電磁的に相互に分離されることができる。第11
図に示されるような第3の好適実施例は、ハウジング21
内のアナログおよびディジタル回路部が位置づけられる
全領域がディスク24のみでは完全に覆われることができ
ない場合に、効果的に適用されることができる。
【0078】第12図は、本発明によるディスク装置の第
4の好適実施例を示す図である。より特定的には、第12
図(A)は簡単化された上面図、第12図(B)は簡単化
された正面図であり、第4の好適実施例の特徴を示す。
【0079】第12図(A)および(B)に示されるよう
に、第1および第2の遮蔽壁71,72は、それぞれリブの
形式を有し、ベース22とカバー23の内側に形成される。
ベースの側における第1の遮蔽壁71はIC36aとIC37
aの間に位置づけられる。そのような第1の遮蔽壁71
は、アナログ回路部の再生/記録回路ブロック(読み出
し/書き込み回路ブロック)と位置決め回路ブロックが
相互に干渉することを阻止するのに役立つ。さらに、カ
バー23の側における第2の遮蔽壁72はIC36bとIC37
bの間に位置づけられている。そのような第2の遮蔽壁
72は、第1の遮蔽壁71の場合と同様に、ディジタル回路
部の再生/記録回路ブロックと位置ぎめ回路ブロックが
相互に干渉することを阻止するのに役立つ。換言すれ
ば、前記の第1および第2の遮蔽壁71,72は、個別の機
能ブロック内においてアナログ回路部とディジタル回路
部が仕切られるように構成される。そのような構成にお
いて、第11図に示される第3の好適実施例における遮蔽
よりも、電磁遮蔽がより完全に実現されることが確保さ
れることができる。
【0080】第13図は、本発明によるディスク装置の構
成の第5の好適実施例を示す図である。より特定的に
は、第13図(A)は簡単化された上面図、第13図(B)
は簡単化された正面図であり、第5の好適実施例の特徴
を示す。
【0081】第13図(A)および(B)に示されるよう
に第1の遮蔽壁部81および第2の遮蔽壁部82は、それぞ
れリブの形式を有し、ベース22およびカバー23の内側に
おいてディスク24に向って突出している。より具体的に
は、第1および第2の遮蔽壁部81,82は、領域の境界に
沿って形成され、該領域内において磁気ヘッド27が連動
する。そのような構成において、磁気ディスク27および
初段の増幅回路を構成するIC35aは、種々の電気的雑
音による影響を受ける可能性が大であるが、他の回路部
分により発生させられる電磁波から防護されることがで
きる。
【0082】第14図は、本発明によるディスク装置の第
6の好適実施例を示す図である。より特定的には、第14
図は、本発明の第6の好適実施例に関係するディスク装
置の主要部を示す断面的正面図である。
【0083】第14図において、可撓性の印刷回路板(フ
レキシブルなプリント基板)90は、好適には、印刷回路
板(プリント基板)16(第6図)として用いられる。そ
のような可撓性の印刷回路板90は、二重の構造を有し、
該二重の構造においては、回路パターン90b−1,90b
−2はフィルム基板90aの一表面上に形成され、全面的
なアースパターン90c−1,90c−2は、屈曲部分を除
き、フィルム基板90aの他の表面上に形成される。さら
に、前記の可撓性の印刷回路板90は、ハウジング21の内
壁に沿って設けられる。その場合に、回路パターン90b
−1,90b−2は、ベース22およびカバー23の内壁表面
に直面し、全面的なアースパターン90c−1,90c−2
はディスク24の下方および上方の表面に直面する。
【0084】さらに、第14図において、IC36a,37a
は、可撓性の印刷回路板90の回路パターン90b−1の上
に集合させられ、ベース22の内壁に密着される。他方に
おいて、IC36b,37b,38a、および39aは、可撓性
印刷回路板90の回路パターン90b−2の上に集合させら
れ、カバー23の内壁に緊密に接着される。ベース22およ
びカバー23の表面上に、熱放散フィン22Ba,23Baが形成
される。前記の熱放散フィン22Ba,23Baのために、IC
36a〜39aにより発生させられる熱は、ベース22および
カバー23を通して、ハウジング21の外方へ、効果的に放
散させられることができる。
【0085】ここで、電磁波は、ディジタル信号を処理
する回路パターン90b−2から発生させられ、アナログ
信号を処理する他の回路パターン90b−1へ指向させら
れる。第6の好適実施例の構成において、前記の回路パ
ターン90b−1は、全面的なアースパターン90c−1,
90c−2、およびディスク24により、電磁波から効果的
に遮蔽されることができる。
【0086】さらに、磁気ヘッド27の近くに配置され
た、フレキシブルなプリント基板90の一部分90AはIC
35aが実装されている部分を示す。その一部分90Aに関
して、回路パターン90b−1は、スルーホール90dを用
いて該回路パターン90b−1の他の部分の表面と反対側
の表面に形成されている。したがって、IC35aは、磁
気ヘッド27の近傍に設けることができる。このような構
成において、磁気ヘッド27からIC35aを介しての電気
的なパスはより一層短くなり、それによって再生信号
(読み出し信号)は、電気的ノイズ等の外乱に起因する
影響を受け難くなる。
【0087】第15図,16図,17図,18図および19図は、
本発明によるディスク装置の第7の好適な実施例を示す
図である。より特定的にいうと、第15図は磁気ディスク
装置の内部を透視して示す斜視図、第16図はより詳細に
第15図の構成を示す分解斜視図、第17図は第15図のIII
−III 線に沿う断面図、第18図は第16図において円Aで
囲まれた部分を示す拡大斜視図、そして、第19図は第15
図において円Bで囲まれた部分を矢印Vの方向より見た
拡大斜視図である。
【0088】これらの図において、40−1は、IC37a
等が実装されている、好適にはフレキシブルプリント基
板からなる第1のプリント基板要素を示す。上記第1の
プリント基板要素40−1は、金属からなるベース22の内
壁表面2A−1上に接着されて配置されている。この場
合、IC37aとIC37b(以下このように称する)を除
く他のICの参照番号は、第15図から第19図の説明を簡
単化するために省略されている。
【0089】さらに、第1のプリント基板要素40−1
は、その長手方向に沿って位置する一対の長辺21−1お
よび21−2のうち一方の辺21−1より外側に張り出した
2つの舌部21−3および21−4と、もう一方の辺21−2
より外側に張り出した1つの舌部21−5とを有してい
る。さらに、第1のプリント基板要素40−1は、その短
い辺21−6より外側に張り出した1つの舌部21−7を有
している。舌部21−3,21−4,21−5および21−7の
上には、それぞれ複数の端子22−1,22−2,22−3お
よび22−4が形成されている。
【0090】ベース22は、その全周に亘って矩形枠形状
を持つリブ状の第1の周縁部2A−2を有する。さら
に、上記第1の周縁部2A−2は、一対の長辺2A−2
−1および2A−2−2と一対の短辺2A−2−3およ
び2A−2−4とを有する。好適には、この周縁部2A
−2の上部表面2A−2aは平坦な面を有する。
【0091】さらに、第18図に特に拡大された状態で例
示されるように、周縁部2A−2の上部平坦表面2A−
2aの長辺2A−2−1および2A−2−2の所定の位
置において浅い凹部2A−2b,2A−2cおよび2A
−2dが形成され、他方、その短辺2A−2−3の所定
の位置において別の浅い凹部2A−2eが形成されてい
る。
【0092】また第18図において、上記舌部21−3,21
−4,21−5および21−7は、第1の周縁部2A−2に
沿って一旦立ち上げられ、さらに外側に折り曲げられる
ように構成されている。さらに舌部21−3,21−4,21
−5および21−7は、長辺2A−2−1および2A−2
−2と短辺2A−2−3上に張り出し、最終的には上記
浅い凹部2A−2b,2A−2c,2A−2dおよび2
A−2e内に収まっている。端子22−1〜22−4、即ち
第1グループの端子は、第1の周縁部2A−2の上部表
面2A−2a上に露出するように配置されている。
【0093】さらに第15図から第19図において、40−2
は、上記第1のプリント基板要素40−1と同様に、IC
37b等が実装されている、好適にはフレキシブルなプリ
ント基板からなる第2のプリント基板要素を示す。上記
第2のプリント基板要素40−2は、金属からなるカバー
23の内壁表面3A−1上に接着されて配置されている。
【0094】さらに、第2のプリント基板要素40−2
は、その長手方向に沿って位置する一対の長辺20−1お
よび20−2のうち一方の辺20−1より外側に張り出した
2つの舌部20−3および20−4と、もう一方の辺20−2
より外側に張り出した1つの舌部20−5とを有してい
る。さらに、第2のプリント基板要素40−2は、その短
い辺20−6より外側に張り出した1つの舌部20−7を有
している。舌部20−3,20−4,20−5および20−7の
上には、それぞれ複数の端子23−1,23−2,23−3お
よび23−4が形成されている。
【0095】カバー23は、その全周に亘って矩形枠形状
を持つリブ状の第2の周縁部3A−2を有する。さら
に、上記第2の周縁部3A−2は、一対の長辺3A−2
−1および3A−2−2と一対の短辺3A−2−3およ
び3A−2−4とを有する。好適には、この周縁部3A
−2の上部表面3A−2aは平坦な面を有する。
【0096】さらに、前述した第1の周縁部2A−2に
関する構成と同様に、周縁部3A−2の上部平坦表面3
A−2aの長辺3A−2−1および3A−2−2の所定
の位置において浅い凹部3A−2b,3A−2cおよび
3A−2dが形成され、他方、その短辺3A−2−3の
所定の位置において別の浅い凹部3A−2eが形成され
ている。
【0097】上記舌部20−3,20−4,20−5および20
−7は、第2の周縁部3A−2に沿って一旦立ち上げら
れ、さらに外側に折り曲げられるように構成されてい
る。さらに舌部20−3,20−4,20−5および20−7
は、長辺3A−2−1および3A−2−2と短辺3A−
2−3上に張り出し、最終的には上記浅い凹部3A−2
b,3A−2c,3A−2dおよび3A−2e内に収ま
っている。端子23−1〜23−4、即ち第2グループの端
子は、第2の周縁部3A−2の上部表面3A−2a上に
露出するように配置されている。
【0098】さらにこの構成において、スピンドル25、
磁気ディスク24、少なくとも1つの磁気ヘッド27、少な
くとも1つのアーム28、アクチュエイタ29等はベース22
に実装されている。カバー23は、ベース22がカバー23で
覆われるようにベース22の所定の位置に配置されてい
る。さらに、第1の周縁部2A−2の上部表面2A−2
aと第2の周縁部3A−2の上部表面3A−2aは、異
方性導電性接着剤32を用いてその全周に亘り互いに固着
されている。
【0099】カバー23が上述したようにベース22と結合
されている状態において、カバー23の第2の舌部20−
3,20−4,20−5および20−7は、それぞれベース22
の第1の舌部21−3,21−4,21−5および21−7に対
向しており、また、第2グループの端子23−1〜23−4
は、それぞれ第1のグループの端子22−1〜22−4と対
向している。したがって、第16図に例示されるように、
上記第2の舌部20−3,20−4,20−5および20−7
は、それぞれベース22の浅い凹部2A−2b,2A−2
c,2A−2dおよび2A−2e内に収容されるように
配置され、他方、上記第1の舌部21−3,21−4,21−
5および21−7は、それぞれカバー23の浅い凹部3A−
2b,3A−2c,3A−2dおよび3A−2e内に収
容されるように配置される。このような配置において、
第2の舌部20−3,20−4,20−5および20−7と第1
の舌部21−3,21−4,21−5および21−7は、異方性
導電性接着剤32を用いて互いに堅固に結合されている。
ここに、全ての舌部20−3,20−4,20−5,20−7,
21−3,21−4,21−5および21−7は、それぞれ対応
する浅い凹部2A−2b,3A−3b等において保持す
ることができ、それによって、上記舌部20−3,21−3
等は、カバー23およびベース22のそれぞれの固着面に不
利な影響を及ぼすことが無くなる。したがって、第1お
よび第2の周縁部2A−2および3A−2は、第1の周
縁部2A−2が全周に亘って第2の周縁部3A−2に実
質上完全に接着されるように互いに固着されている。
【0100】さらに、第19図に例示されるように、異方
性導電性接着剤32はZ軸の方向に関して電気的に導電性
の特性を有している。すなわち異方性導電性接着剤32
は、この方向において2つの舌部の間で押圧され、その
一方で、X軸とY軸の方向に関しては電気的に導電性の
特性を有していない。したがって、カバー23の端子23−
1とベース22の対応する端子22−1は、互いに電気的に
接続することができる。さらに、カバー23の他の端子23
−2,23−3および23−4の間で電気的な接続を行うこ
とができ、ベース22の対応する端子22−2,22−3およ
び22−4についても同様に電気的な接続を行うことがで
きる。
【0101】上述した第7の好適な実施例において、周
縁部2A−2および3A−2の全周は、異方性導電性接
着剤32で覆われるように配置される。しかしながら別の
形態として、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部のみ
を異方性導電性接着剤32で覆うようにすることも可能で
あり、あるいは、周縁部2A−2および3A−2と舌部
を部分的に異方性導電性接着剤32で覆うようにすること
も可能である。
【0102】この場合、プリント基板は、ベース22とカ
バー23を互いに独立に取り扱うことができるように該ベ
ース22とカバー23にそれぞれ対応する2つの異なる要素
に分離される。したがって、第7の好適な実施例では、
磁気ディスク24、スピンドル25、磁気ヘッド27等をハウ
ジング21内に実装するプロセスが比較的簡単になるとい
った利点がある。さらに、全ての舌部がそれぞれ対応す
る浅い凹部において保持されるので、ベース22とカバー
23は、全周に亘って異方性導電性接着剤32により互いに
密に結合させることができる。したがって、第7の好適
な実施例は、ハウジング21内で充分に閉じた状態を保証
することができるといった別の利点を有している。
【0103】第20図は、第17図の第7の好適な実施例に
おける舌部の収容部の一変形例を示す図である。第20図
において、ハウジング21内の構造は、説明を簡単化する
ために簡素に例示されている。
【0104】第20図に示されるように、少なくとも1つ
の凹段部33が、第17図の構成とは違ってカバー23の側に
のみ舌部の収容部として設けられている。さらに第20図
において、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部21−1
および20−1は、上記凹段部33とベース22の周縁部2A
−2の上部表面2A−2aとの間の空間に、ベース22と
カバー23のそれぞれの舌部21−1,20−1が互いに重な
るような状態で、収容されている。
【0105】第21図は、第17図の第7の好適な実施例に
おける舌部の収容部の別の変形例を示す図である。第21
図においても、第20図と同様に、ハウジング21内の構造
は説明の簡素化のために簡素に例示されている。
【0106】第21図に示されるように、少なくとも1つ
の凸部34が、第17図の構成とは違ってカバー23の周縁部
3A−2に舌部の収容部として設けられている。さらに
第21図において、ベース22とカバー23のそれぞれの舌部
21−1および20−1は、上記凸部34とベース22の内壁表
面2A−1との間の空間に、ベース22とカバー23のそれ
ぞれの舌部21−1,20−1が互いに重なるような状態
で、収容されている。
【0107】第22図は本発明に係るディスク装置の第8
の好ましい実施例を示す図である。第22図において、ハ
ウジング21の内部における主要部分の構造が描かれてい
る。
【0108】第22図に示されるように、金属板をプレス
成形することで製造されるベース22およびカバー23は、
上記ベース22およびカバー23の周囲にフランジ部2B
a,3Baを有している。さらに、図22において、フレ
キシブルプリント回路基板要素40−1,40−2の各舌部
21−3,20−3は異方性導電接着剤32が塗布され、上記
2つのフランジ部2Ba,3Baの間に保持されてい
る。最後に、ベース22およびカバー23は、フランジ部2
Ba,3Baに圧力Fを加えることによって互いに固定
されて相互に接着されるようになっている。
【0109】第23図は本発明に係るディスク装置の第9
の好ましい実施例を示す図である。第23図においても、
第22図と同様に、ハウジング21の内部における主要部分
の構造が描かれている。
【0110】第23図に示されるように、金属板をプレス
成形することで製造されるベース22およびカバー23は、
上記ベース22およびカバー23の周囲に他のフランジ部2
Ca,3Caを有している。ここで、一方のフランジ部
2Caのオーバーハングの寸法は、他方のフランジ部2
Caのオーバーハングの寸法の2倍長くなっている。ま
ず、フレキシブルプリント回路基板要素40−1,40−2
の各舌部21−3,20−3は異方性導電接着剤32が塗布さ
れ、上記2つのフランジ部2Ca,3Caの間に保持さ
れている。次に、第23図に示されるように、前者のフラ
ンジ部2Ca、該フランジ部2Caが後者のフランジ部
3Caを覆うようにして折り返され、折り曲げ部2Ca
−1はフランジ部2Caの上側に形成されている。最後
に、ベース22およびカバー23は、フランジ部2Caと折
り曲げ部2Ca−1との間に圧力Fを加えると共に、内
側のフランジ部3Caを外側のフランジ部2Ca内に嵌
め込むことによって互いに接着されるようになってい
る。そのような構成において、フランジ部の嵌め込みお
よび接着は同時に行われ、IC37a,37bのような電子
部品を高い信頼性でハウジング21にしっかりと密封する
ことができる。
【0111】第24図および第25図は本発明に係るディス
ク装置の第10の好ましい実施例を示す図である。具体的
に、第24図はディスク装置全体を概略的に示す平面図で
あり、第25図はハウジングの内部の構造を概略的に示す
正面から見た断面図である。
【0112】これらの図において、前述した他の実施例
の全てと同様に、好ましくは48mm、すなわち、1.8
9インチの直径を有する1つの磁気ディスク24、ディス
ク駆動手段15、磁気ヘッド27、アクチュエイタ29等を含
むヘッドアッセンブリ(ヘッド機構部)、電子回路、お
よび、フレキシブルプリント回路基板のようなプリント
回路基板14は、1つのハウジング21の閉鎖された空間に
含まれており、該ハウジング21はベース22およびカバー
23により構成され、PCMCIAのTypeIIのICメモリ
カードの外側の寸法と同じ寸法を有している。なお、こ
の図ではコネクタが省略して示されている。
【0113】さらに、磁気ディスク24、ディスク駆動手
段15、ヘッド・アッセンブリ、および、上述した他の封
入された部品が動き得るハウジング21内の可動空間以外
の残りの空間には、該残りの空間の凹凸に対応する形状
を有する充填材16が配設されている。好ましくは、上記
の充填材16は、ポリカーボネート樹脂またはエポキシ樹
脂のような樹脂材料より成る。
【0114】そのような構成において、占有されていな
い空間を、必要最小限の大きさになるように、小さくす
ることができる。したがって、様々な外力の付加によっ
て生じるかも知れないハウジング21の変形を容易に防止
することができ、ハウジング21内に封入された部品の不
都合な振動もまた防止することができる。
【0115】第26図は本発明に係るディスク装置の第11
の好ましい実施例を示す断面図である。第26図におい
て、第11の好ましい実施例の特徴に関係するハウジング
21の内部における主要部分の構造が描かれている。
【0116】上記の第11の好ましい実施例の構成は、前
述した第10の好ましい実施例の構成に類似している。し
かしながら、第11の好ましい実施例の構成は、以下の点
で第10の好ましい実施例の構成と相違している。
【0117】第1に、プリント基板14は、下部プリント
回路基板部14aおよび上部プリント回路基板部14bに分
割され、該下部プリント回路基板部14aおよび上部プリ
ント回路基板部14bは、フレキシブルプリント回路基板
材料または薄型のプリント回路基板材料で構成され、そ
れぞれベース22およびカバー23の内壁部上に別れて配置
されている。
【0118】第2に、Mn−Znフェライトのような磁
性粉を樹脂より成る接着剤と混合することで製造された
磁性材16−1は、上記充填材16の外周表面に塗布されて
いる。
【0119】また、第10の好ましい実施例の構成に類似
した第11の好ましい実施例のそのような構成において、
ハウジング21の変形を充填材16の効力により確実に防止
することができる。ここで、両方のプリント回路基板部
14a,14bは、通常、磁気ヘッドに対して最も近くに配
置され、そのために、これらのプリント回路基板部14
a,14bから電磁ノイズが漏れることが起こる。その結
果、そのような電磁ノイズは、再生/記録信号(書き込
み/読み出し信号)に重ね合わされ、信号/ノイズ比
(SN比)が低下するかも知れない。しかしながら、第
11の好ましい実施例においては、磁性材16−1が電磁ノ
イズを電磁的にシールドするように振る舞うため、信号
/ノイズ比(SN比)の低下を防止することができる。
【0120】第27図は本発明に係るディスク装置の第12
の好ましい実施例を示す断面図である。第27図において
も、第12の好ましい実施例の特徴に関係するハウジング
21の内部における主要部分の構造だけが描かれている。
【0121】上記の第12の好ましい実施例の構成は、前
述した第10および第11の好ましい実施例の構成に類似し
ている。しかしながら、前者の第11の好ましい実施例の
構成は、ポリカーボネート樹脂またはエポキシ樹脂等の
絶縁性の充填材に導電性材料を含ませることによって形
成した導電性充填材16−2がハウジング21内の上述した
空間に配設されていることが、後者の実施例と異なって
いる。
【0122】そのような第12の好ましい実施例におい
て、第11の好ましい実施例と同様に、ハウジング21の変
形を導電性充填材16−2の効力により確実に防止するこ
とができる。さらに、第12の好ましい実施例の構成にお
いても、第11の好ましい実施例と同様に、導電性充填材
16−2もまた電磁ノイズを電磁的にシールドするように
振る舞うため、信号/ノイズ比(SN比)の低下を防止
することができる。
【0123】第28図は本発明に係るディスク装置の第13
の好ましい実施例を示す断面図である。第28図において
も、ハウジング21の主要部分が描かれている。
【0124】第28図において、ゴム等を含む弾性接着剤
で構成された弾性接着膜16−3が充填材16の最外周表面
上に塗布されている。さらに、弾性接着膜16−3に封入
された充填材16は、ハウジング21の上述した空間に配設
される。そのような構成において、上記充填材16は、弾
性接着膜16−3の効力によりベース22、カバー23および
ハウジング21内に封入された部材に対して良好に適合さ
れ得る。したがって、第13の好ましい実施例は、ディス
ク装置の動作中に生じる上記充填材16の振動を完全に防
止することができるという利点を有している。
【0125】第29図は本発明に係るディスク装置の第14
の好ましい実施例を示す断面図である。第29図において
も、ハウジング21の主要部分が描かれている。
【0126】第29図において、少なくとも1つの信号リ
ード配線14−1は、第26図において述べたように、下部
および上部のプリント回路基板部14a,14bの予め定め
られた位置に対応して、充填材16に埋められている。さ
らに、上記充填材16は、第13の好ましい実施例と同様
に、前記した空間に配設されている。そのような構成に
おいて、第25図において述べた第10の好ましい実施例と
同様に、外力の付加によって生じるかもしれないハウジ
ング21の変形を容易に防止することができる。さらに、
下部プリント回路基板部14aまたは上部プリント回路基
板部14b内で個別に必要とされる配線接続、および、下
部および上部のプリント回路基板部14a,14bの間の配
線接続を同時に実現することができる。
【0127】第30図,31図,32図,33図および34図は本
発明に係るディスク装置の第15の好ましい実施例を示す
図である。具体的に、第30図は本質的な構成を概略的に
示す分解斜視図であり、第31図は本質的な構成を概略的
に示す拡大断面図であり、第32図は一層詳細にディスク
装置を示す分解斜視図であり、第33図はディスク装置の
内側を介して示す斜視図であり、そして、第34図は一層
詳細にディスク装置の主要部分を示す拡大断面図であ
る。
【0128】これらの図に示されるように、第15の好ま
しい実施例において、ディスク装置20は、前述した他の
実施例と同様に、ベース22およびカバー23で構成され、
PCMCIAのTypeIIのICメモリカードと同様な略8
5.6mm×54mm×5mmの外形寸法を有する1つの長方形の
薄いハウジング21を備えている。より具体的に、上記ベ
ース22およびカバー23のそれぞれは、容器の形状に絞り
加工により金属板を高さ4〜5mmに形成することによっ
て製造される。典型的には、ベース22の高さは3mmで、
カバー23の高さは2mmである。ベース22とカバー23は厚
み0.4〜0.5mmの鋼板を絞り加工して一方が開口し
た容器形状に構成し、したがって、もし、そのようなベ
ース22およびカバー23が一緒に組み合わされると、全体
の高さ、すなわち、長方形のハウジング21の厚さの寸法
は、5mmとなる。
【0129】ここで、ベース高さとカバー高さを変えた
理由について説明する。前述した通り、PCMCIA−
TypeIIの規格によれば、長辺の両側は、ホストコンピュ
ータに対する挿入ガイドとして供せられるため、3.3
mmに制限されている。この部分は、1.89インチ即ち
直径48mmのディスク外径に掛かるため、ディスクは厚
さの中央部に配置されることが望ましい。また、このデ
ィスク配置に対応して、ベースおよびカバーには後述の
第48図(A)に示すような半月型の逃げが必要となる。
この複雑な絞り加工は、フランジ面の面積を減少させ、
ベースあるいはカバーの強度および双方の結合強度を低
下させる。これを避けるため、ベースとカバーの高さを
ずらし、薄い方のフランジ面を確保した。なお、ベース
/カバー内壁に実装される電子部品も、その最大高さに
ベース側、カバー側でほぼ同一であるため、ディスクを
ハウジング厚さの中央に配置するのが望ましい。
【0130】さらに、長方形のハウジング21の短い側の
一方において、コネクタ42を固定するための空間が設け
られている。第34図に示されるように、第15の好ましい
実施例の特徴によれば、ハウジング21の他方の短い側お
よび2つの長い側において、上記ベース22およびカバー
23の外周辺部において外側に向かって延びている結合フ
ランジ12−1,12−2がそれぞれ設けられている。
【0131】前述した実施例、例えば、第3図〜第9図
に示された第1の好ましい実施例と同様に、長方形のハ
ウジング21は、少なくとも1つの磁気ディスク24、スピ
ンドルモータ26、少なくとも1つの磁気ヘッド27、少な
くとも1つのアーム28、アクチュエイタ29、電子部品70
等を含んでいる。ここで、アクチュエイタ29は、少なく
とも1つの永久磁石で構成された磁石部29a、永久磁石
を封入するようにして配置されたヨーク部29c、およ
び、ヨーク部29cの内側に配置された可動コイル部29b
を備えている。ここで、結合フランジ12−1,12−2の
部分以外の上記ディスク装置の詳細な説明は、第15の好
ましい実施例の特徴を明確にするために省略する。
【0132】第32図に典型的に示されるように、ベース
22は、該ベース22およびカバー23の対応する結合フラン
ジ12−1,12−2をそれぞれ重ね合わせることによっ
て、カバー23に結合される。さらに、そのような結合フ
ランジ12−1,12−2は、もし、ベース22およびカバー
23の両方が鉄で製造されているとき、好ましくはスポッ
ト溶接により継ぎ合わされて固着される。または、連続
的に点溶接を行うシーム溶接であれば、ある程度の密閉
も保証される。ベースおよびカバーが、鉄以外の金属も
しくは樹脂材料で製造されている場合には、これらの結
合フランジは、巻き締め、ネジどめ、リベットどめ等の
手段により継ぎ合わされる。もちろん、鉄系金属にも、
こういった手段での結合が可能なのはいうまでもない。
もし、ベース22およびカバー23の両方がアルミニウムで
製造されているか、或いは、樹脂材料で製造されている
とき、これらの結合フランジ12−1,12−2は、好まし
くはネジまたはリベットにより継ぎ合わされて固着され
る。さらに、上記継ぎ合わされた結合フランジ12−1,
12−2の外周辺部において、一対のL形状のフレーム要
素13a,13bで構成されたフレームが付加され、継ぎ合
わされた結合フランジ12−1,12−2を押し付けてしっ
かりと密封するようになっている。これらのL形状のフ
レームエレメント13a,13bのそれぞれは、例えば、A
BS樹脂、硬質ウレタンゴム、ポリアミド樹脂またはポ
リフェニレンサルファイド樹脂のエンジニアリング・プ
ラスチックと呼ばれる材料より成り、第31図,第34図に
示されるように、継ぎ合わされた結合フランジ12−1,
12−2の外形状に対応した凹部を有する断面形状を取
る。このとき、L形状のフレーム要素13a,13bは、接
着材を使用する接着、或いは、フレーム要素13a,13b
の溶接によって、ハウジング21の継ぎ合わされた結合フ
ランジ12−1,12−2に固定され、そしてシーリング手
段として機能し、その結果、ハウジング21の内部を密封
状態にし続けるのを確実にすることができる。
【0133】このような構成によって、ハウジング21の
機械的な強度と上述したように結合フランジ12−1およ
び12−2の結合によるハウジング21の一体性は顕著に改
善される。さらにL型フレーム要素13aおよび13bはデ
ィスク装置20の落下のような外部的な要因によって惹起
される機械的な衝撃にたいして緩衝手段として作用する
ため、ハウジング21の変形、損傷等を防ぐことが可能と
なる。
【0134】さらにディスク装置20はPCMCIAのTy
peIIのICメモリカードと同一の大きさを有するため
に、現在使用されているICメモリカードと互換性を確
保し、ホストコンピュータのような外部のホスト機器に
接続することが可能である。この場合、L型フレーム要
素13aおよび13bのそれぞれはディスク装置20のハウジ
ング21をホストコンピュータに対して案内する差し込み
案内レールとして機能するためにハウジング21を容易に
ホストコンピュータに差し込むことが可能となる。
【0135】第35図は本発明に係るディスク装置構造の
第16番目の実施例の断面図を示す。第35図は、第16番目
の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構造の
主要部のみを示している。
【0136】第16番目の実施例の構造は前述した第15番
目の実施例の構造と同一である。しかしながら第16番目
の実施例の構造は、第15番目の実施例と比較すると、フ
レーム13が樹脂のフレーム要素13aおよび13bに代えて
金属フレーム要素33aおよび33bで形成されていること
が相違する。この場合、上記の金属フレーム要素33aお
よび33bのそれぞれはハウジング21の組み合わされた結
合フランジ12−1および12−2に直接取り付けられ、予
め定められた圧力を印加することによって金属フレーム
要素33aおよび33bに最終的に固定される。
【0137】このような構造により、第15番目の実施例
のように結合フランジ12−1および12−2にフレーム13
を接合する処理は不要となる。したがってフレーム13の
固定工程は全体としてより簡略化されディスク装置組み
立てコストを低減する。
【0138】第36図は本発明に係るディスク装置構造の
第17番目の実施例の断面図を示す。第36図もまた、第17
番目の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構
造の主要部のみを示している。
【0139】第17番目の実施例の構造は前述した第16番
目の実施例の構造と同一である。しかしながら第17番目
の実施例の構造は、第16番目の実施例の構造と比較する
と、フレーム13がそれぞれが凹部を有するゴム製のフレ
ーム要素34aおよび34bがそれぞれ金属フレーム要素33
aおよび33bで覆われているという2重構造である点で
相違する。この場合、まずゴム製のフレーム要素34aお
よび34bが接着剤を含むガムによって組み合わされた結
合フランジ12−1および12−2に取り付けられる。次に
金属フレーム要素33aおよび33bが直接ゴム製のフレー
ム要素34aおよび34bに取り付けられる。最後に上記の
金属フレーム要素33aおよび33bはゴム製のフレーム要
素34aおよび34bと結合フランジ12−1および12−2と
に金属フレーム要素33aおよび33bに予め定められた圧
力を印加することによって固く固定される。
【0140】このような第17番目の実施例の構造におい
ては、フレームの2重構造に起因して別々に取り付けら
れる2種類のフレーム要素が必要となり、フレームを取
り付ける工程は第15番目および第16番目の実施例よりも
多くなる。しかしながら第17番目の実施例は組み合わさ
れた結合フランジ12−1および12−2の結合の程度が第
15番目および第16番目の実施例よりも高く、ディスク装
置の落下によって引き起こされる機械的衝撃はゴム製の
フレーム要素34aおよび34bによって、前記の実施例よ
りもより効果的に吸収される。
【0141】さらにこの場合には、ゴム製のフレーム要
素34aおよび34bと金属フレーム要素33aおよび33bと
を事前に一体に形成することが可能である。したがって
この一体化品は組み合わされた結合フランジ12−1およ
び12−2の外周部分に容易に取り付けることが可能であ
る。
【0142】第37図は本発明に係るディスク装置構造の
第18番目の実施例の断面図を示す。第37図もまた、第18
番目の実施例の特徴に関連するハウジング21の内側の構
造の主要部のみを示している。
【0143】第18番目の実施例の構造は、前述した第17
番目の実施例の構造と同一である。しかしながら第18番
目の実施例の構造は、第17番目の実施例の構造と比較す
ると、前述の実施例の金属フレーム要素33aおよび33b
のそれぞれの凹部がより深く形成され、金属フレーム要
素33aおよび33bの底部がゴム製のフレーム要素34aお
よび34bで充填されている点が相違している。このよう
な構造により、金属フレーム要素33aおよび33bは組み
合わされた結合フランジ12−1および12−2に取り付け
られ、ゴム製のフレーム要素34aおよび34bが組み合わ
された結合フランジ12−1および12−2の外側に接する
ように固く圧着される。上述の第18番目に実施例は前記
の第17番目に実施例と同様の利点を有する。
【0144】第38図は第32図に示すような本発明にかか
るディスク装置に適用されるフレームの他の例を示す図
示である。上述の第15番目の実施例から第18番目の実施
例においては、一対のL型のフレーム要素の使用例が示
されていた。しかしながら一対のL型のフレーム要素に
かえて第38図に示すような一つのU型のフレーム要素を
使用することも可能である。なお、図には示さないがベ
ースとカバーは第32図で説明したような溶接、巻き締
め、ネジ、リベット等によらず、このフレームだけ、も
しくはフレームと接着剤の併用により結合することも可
能である。
【0145】上述したように本発明に係るディスク装置
の構造に関する全ての実施例において、過度に大きい外
力が加わると、ベース・カバーに比較的薄い板材を使用
しているため容易に変形するため、少なくとも1つのベ
ース22とカバー23の厚み方向の補強スタッドが使用され
ることが望ましい。上述の補強スタッドの使用により、
過度に大きい外力に対しても厚み方向についてのハウジ
ング21の機械的な強度を充分に確保することが可能とな
る。
【0146】さらに上述した本発明にかかるディスク装
置構造に関する実施例において、磁気ディスク装置に対
する実施例が示されていた。しかしながら本発明は磁気
光学ディスクおよび光学ディスクにも適用可能である。
当然以下に述べる全ての実施例においても磁気ディスク
装置に代えて磁気光学ディスク装置および光学ディスク
装置を使用することが可能である。
【0147】以下では、本発明に係るディスク装置のス
ピンドルの構造を第39図から第49図を参照しつつ説明す
る。なお、ヘッドアクチュエイタの軸受手段を含む部分
の構造も、本質的には以下に述べる構造と同一であるの
で省略する。
【0148】前述したように、本発明のディスク装置
は、その厚さが5mm以下と非常に薄く、かつハウジング
を構成するベース22とカバー23が0.4mm〜0.5mmと
いう薄い板、もっとも好ましくは鋼板をプレスで成形さ
れているため、厚さ方向の外力に対して本質的に弱い。
前述したように、例えばこれを補強するためにベース/
カバー間にスタッドを立てることが試みられるが、ディ
スク24の存在する部分およびアクチュエイタが移動する
部分には、そのような補強を施すことはできない。よっ
て、好ましくはスピンドルの中心軸およびアクチュエイ
タの中心軸が前述したスタッドの役割を果たす外輪回転
型で固定軸18を有する構造が実施される。
【0149】第42図は、本発明の好ましいスピンドルの
構造を示した図である。磁気ディスク24はスピンドルハ
ブ11に保持され、さらにスピンドルハブ11は、軸受手段
26−2を介して固定軸18に支持される。この固定軸18
は、ベース22にかしめられて固定されている。固定軸の
ベースに対する固定方法は、この他に、溶接、圧入、接
着、ネジどめといった手段が挙げられ、それらについて
は後述する。一方、スピンドルモータ26は、スピンドル
ハブ11の凹部にロータマグネット26−3と、ベース22に
固定されロータマグネット26−3に対向するステータコ
イル26−4を有し、ディスクを回転させる。
【0150】まず、第42図に示した固定軸18の構造につ
いて第48図と第49図を参照しながら詳細に説明する。第
49図に示すように、固定軸18は軸受を装着する部分と、
その下部の薄いフランジ部18e、さらにその下部のかし
め部18fから構成される。このかしめ部18fをベース22
の所定の孔に挿入し、冷間かしめ(Cold Rivetting)、
もしくは熱間かしめ(Hot Rivetting)によりベース22に
固着される。
【0151】固定軸18のフランジ部18eは以下に述べる
ふたつの機能をもつ。第1の機能は、フランジの存在に
より、ベース面に対し固定軸は精度よく垂直に起立され
ることである。また、第2の機能は、軸受手段の基準面
となることである。本発明によるディスク装置では、ハ
ウジングの厚さが5mm以下であるため、軸受手段26−2
の一対の軸受の距離は非常に短くなる。上下の軸受間の
距離が大きいほど、ディスクの倒れ精度を良好にするこ
とが可能であるが、本発明のディスク装置では、第42図
に示すように、上下の軸受は殆ど接しており、十分な距
離が確保できない。そこで、本発明においては、固定軸
18のフランジ18e上面を寸法基準として、この部分に軸
受の内輪下端面を突きあてることにより、良好な倒れ精
度を確保している。これをより良く実現するためには、
フランジ部分の外径をできるだけ大きくすることが望ま
しく、本実施例では、フランジ外径が、軸受手段26−2
の一対の軸受間の平均距離Sにほぼ等しいか、より大き
い値に設定される。
【0152】なお、固定軸18とカバー23の結合手段につ
いては、後述する。
【0153】第43図は、第42図における軸受手段の予圧
を説明する図である。この場合においては、第1および
第2の軸受手段は実質的に互いに同じ構造を持つことが
できる。
【0154】前述したように、ハウジング厚さ寸法の制
約により、軸受手段の一対の軸受間の距離は非常に短く
なっており、十分なモーメント剛性が得られない。この
ため、第43図に示すように、軸受手段の上下の外輪の間
に、アキシアル方向に一定の荷重を与えるバネ26bのよ
うな予圧手段が設けられる。ここで、ふたつの外挿線
は、それぞれ、転動体26aが外輪および内輪と接触する
点を結んだものであり、このふたつの外挿線がスピンド
ルの回転中心と交差するふたつの交差点間の距離Cは、
実施例で示した予圧手段により、軸受手段の一対の軸受
間の平均距離Sより長くすることができる。第43図にお
いては、距離Cは、平均距離Sの約2倍であり、よって
約2倍のモーメント剛性が得られる。
【0155】つぎに、軸受手段における好ましい実施例
を第42図で説明する。本実施例においては、上下の内輪
が一体になった、軸一体型軸受を用いている。このよう
な軸受構成とすることで、上下が分離された従来の軸受
の組み合わせに対してより長い精度を得ることができ
る。また、固定軸18への取りつけは、一体になった内輪
の中空孔(内径)を固定軸に挿入し接着するだけなの
で、予圧荷重を与える手段と固定軸18への固定を別個に
行うことができる。
【0156】なお、第50図に示すように、軸一体型軸受
の内輪に相当する軸に第42図で示したような中空孔を設
けずに、この軸を直接ベースに固着させることも可能で
ある。但し、この方法には以下の問題がある。まず第1
に、軸受を構成する部品は高い加工精度が要求されるた
めフランジ等の加工が困難であること。第2に、軸受材
料は、高い硬度を要求されるため、かしめなどの塑性変
形を伴う組立は不可能であること。よって、この場合に
は、ネジどめや軽い圧入といった手段が取られるが、こ
れらの手段によっては、高い締結強度を得ることは困難
である。
【0157】つぎに、溶接により固定軸18をベース22に
固定する方法について、第42図を用いて説明する。第42
図は、かしめ固定を説明する図であるが、外見上はほぼ
同じなので同図を利用する。
【0158】まず第1の方法は、ベース22の貫通孔に挿
入された固定軸18の下端部と貫通孔の内縁部をレーザー
スポット溶接で固着する。
【0159】第2の方法は、ベース下面より、貫通孔の
周囲の固定軸フランジ部に相当する部分をレーザースポ
ット溶接で固着する。
【0160】第3の方法は、ベース22に貫通孔を設け
ず、また固定軸18にもベース挿入部を設けずに、ベース
下面によりフランジ下面、即ち固定軸18の下端面をスポ
ット溶接により固着する。
【0161】以上に示した、ベース22と固定軸18の溶接
による固着方法は、そのまま接着による固着方法に置き
換えることが可能である。但し、接着による結合強度が
溶接によるものに対して劣ることはいうまでもない。
【0162】つぎに、固定軸の固定方法について第42図
に示した方法とは異なる実施例について以下に説明す
る。
【0163】第39図は、本発明のディスク装置の固定軸
構造の第2の実施例を示す図である。この実施例におい
て、実質的な固定軸は中空軸である26−1であり、ベー
ス22にかしめにより固着されたピン15−1に嵌合・接着
され、ベース22に起立する。一方第1のピン15−1と対
をなす第2のピン15−2は、第1のピン15−1と同様な
直径を有し、さらにフランジ部分を有する。第2のピン
15−2は、カバー23の階段状の穴に、カバー23の外表面
から挿入され、接着剤により、固定軸26−1と結合され
る。また、カバー23とは、接着もしくはスポット溶接に
より固定される。第39図においては、第42図とは異な
り、軸受手段には軸一体型軸受を用いずに、内輪の分離
した一対の軸受26−2を用い、固定軸26−1に接着固定
している。
【0164】第40図は、本発明のディスク装置の固定軸
構造の第3の好ましい実施例を示す図である。また、第
40図には第39図と同様にスピンドルモータ26における固
定軸構造の拡大概略断面図が代表的に図解されている。
【0165】この第3の好ましい実施例の構造が第2の
実施例と異なっている部分は、2本のピン15−1,15−
2の代わりに図示のような形状の1本のピン15−3を用
い、ベース22に対して溶接によって固定し、一方、カバ
ー23に対しては、ピン15−3を塑性変形させることによ
って固着するものである。
【0166】より具体的には、第1段階においては、ピ
ン15−3はベース22の段付部を有する穴を通して貫通さ
れる。次の段階において、ピン15−3のフランジ部分
が、ベースの段付部底面に電気スポット溶接またはレー
ザースポット溶接などで固着される。さらに、軸受手段
26−2が接着されている固定軸26−1が、ピン15−3に
挿入・接着される。最後の段階において、ピン15−3
は、カバー23の段付部を有する穴に嵌め込まれ、ピン15
−3の頭部を塑性加工により押しつぶすことによってカ
バー23を固定する。
【0167】第41図は、本発明のディスク装置の固定軸
構造の第4の好ましい実施例を示す図である。また、第
41図には第39図と同様にスピンドルモータ26における固
定軸構造の拡大概略断面図が代表的に図解されている。
【0168】この第4の好ましい実施例の構造が第3の
実施例と異なっている部分は、軸受手段に内輪および外
輪がそれぞれ一体になった構成を用いている点である。
この軸受構成は、第42図で示した軸一体型軸受の構成と
も異なり、内輪だけでなく外輪までも一体にした構成で
あり、内輪、玉、外輪を組み立てる段階で、定位値予圧
が与えられる。このため、ディスク装置を組み立てる段
階での予圧付与や精度管理が不要となり、スピンドルの
回転精度が向上する。
【0169】第44図は、本発明のディスク装置の固定軸
構造の第5の好ましい実施例を示す図である。本実施例
において、第1〜第4の実施例と異なる点は、固定軸18
のベース22への結合方法がネジ43によっている点と、軸
一体型でない軸受手段26−2を中空でない(中実な)固
定軸18に直接接着している点である。
【0170】つぎに、固定軸18とカバー23の結合構造に
ついて説明する。
【0171】第45図は、カバー23を取り除いた場合のハ
ウジング内部構造を示す図であり、スピンドル固定軸18
の先端部、およびアクチュエイタ固定軸45の先端を図示
するものである。
【0172】第46図は、第42図で説明した本発明のディ
スク装置の固定軸18をカバー23に結合する好ましい実施
例を示す図である。なお、第46図では固定軸18とベース
22の結合部分が第42図と異なるが、カバー23との結合に
ついては同一であるので、説明に用いるのは支障ないと
考える。また、アクチュエイタの固定軸45とカバー23の
結合についても同様であるので省略する。
【0173】固定軸18の上部には段付部18cが形成さ
れ、この段付部18cの上部に、固定軸18の直径Dより小
さい直径dを有する小径部18dが固定軸18の先端に突出
している。
【0174】さらに、該固定軸18の底面18a(第42図で
はフランジ18fの下面)から、段付部18cまでの長さT
1 は、ベース22の上面22bとカバー23の下面の距離L2
より僅かに大きく(本実施例においては、約0.02〜0.06
mm)されている。また、ベース22に設けられた挿入穴22
cに対向するカバー23の部分には、貫通穴23bが予め形
成されている。本実施例では、貫通穴23bの内径D1
固定軸18の外径Dより小さく、かつ固定軸先端の小径部
18dの直径dより大きくされている(D>D1>d)。
以上により、カバー23がベース22に取りつけられるとき
に、固定軸18の小径部18dがカバー23の貫通穴23b内に
挿入されうる。
【0175】上述したように、固定軸18の外径Dはスル
ーホール23bの内径D1 より大きいので、固定軸18のス
テップ部分18cはカバー23の下方表面18cと接しうる。
さらに、底部表面18aからステップ部分18cを通した長
さT1 は、ベース22の上方表面22bとカバー23の下方表
面の間の距離L2 より僅かに大きくされているので、固
定軸18はカバー23のスルーホール23bの周辺部分を上方
に持ち上げるように作用する。したがって、カバー23の
トップ板23aは上方に押圧され、第46図に示されるよう
に撓んだ形状となるように僅かに変形される。したがっ
てカバー23は、ダイアフラムの形式で、固定軸18のステ
ップ部分18cを下方に押圧することによって、該固定軸
18を保持するように構成される。
【0176】かかる状態で、固定手段およびシール手段
として機能する接着剤44がカバー23の上方側からスルー
ホール23bと小径部分18dとの間の空間に注入され、そ
れによってカバー23が接着剤44の加熱処理あるいは紫外
線照射などによって該固定軸18に接着される。好適に
は、加熱処理後に高い粘度と低い硬度を有するエポキシ
弾性接着剤などが、第44図および第46図に示される接着
剤44として利用される。この場合、もし接着剤44の粘度
が十分に高ければ、該接着剤44がスルーホール23b内に
注入されるときにおいても、該接着剤44がカバー23内に
侵入するのを防止することができる。さらに加熱処理後
の該接着剤44の硬度が十分に低ければ、固定軸18の小径
部分18dは、該接着剤44を介してスルーホール23bに弾
性的に固定されうる。さらに、該接着剤44の注入によっ
て、スルーホール23bが閉塞され、したがって空気中の
塵埃がカバー23内に侵入するのを防ぐことができる。し
たがって塵埃が磁気ディスク24や磁気ヘッド27に付着し
て、その表面が塵埃で傷つけられるのを防ぐことができ
る。
【0177】換言すれば、第44図から第46図に示される
ような第4実施例においては、固定軸18は、該固定軸18
のステップ部分18cを下方に押圧することによって、ハ
ウジング21の厚さ方向に対してカバー23と硬く結合さ
れ、また弾性接着剤を利用することによってその面内方
向に対してカバー23と柔軟に結合されるように構成され
る。かかる構成によって、該固定軸18がすべての方向に
関してベース22とカバー23の双方に硬く固定されている
ような構成の場合に生じうる熱ストレスなどが確実に緩
和されうる。
【0178】より具体的には、カバー23はベース22上に
取付けられ、さらに接着剤によって固定され、それによ
って固定軸18の上方部分がカバー23に確実に固定されう
る。この場合に、小径部分18dは適当な余裕をもってス
ルーホール23b内に適合させられるので、該固定軸18
が、従来技術におけるようにネジで固定することによっ
て傾くのを防ぐことができる。したがって未経験者で
も、比較的容易にベース22上にカバー23を取付ける作業
を行うことが可能となる。さらに固定軸18がベース22に
垂直となった状態を、カバー23がベース22に固定された
後も維持させることができる。したがって、固定軸18に
取付けられたスピンドルハブ11とディスク24が傾くのを
防ぐことができ、該スピンドルハブ11とディスク24を固
定軸18によって所定の位置に安定に支持することができ
る。このようにして、磁気ディスク24に対しての2つの
磁気ヘッド27の相対位置が高精度で制御されうるので、
再生または記録動作におけるトラッキング制御を従来技
術の場合より正確に行うことが可能となり、より高い磁
気記録密度の要求を満たすことが可能となる。
【0179】さらに、スピンドルの固定軸18の上記取付
構造は、アクチュエイタの固定軸45に適用されうる。す
なわち、アクチュエイタの固定軸45はスピンドルの固定
軸18と実質的に同じ取付構造を有するので、ここではか
かる固定軸45についての詳細な記述は省略されている。
要約すれば、アクチュエイタの固定軸45は固定軸18とと
もに、ベース22上に傾斜することなく垂直方向に起立す
る。したがってアーム28が傾くのを防ぐことができ、デ
ィスク24の上方および下方表面に対する磁気ヘッド27の
位置的誤差を避けることができる。
【0180】第47図は、第46図に示される実施例におけ
る軸とカバーの取付構造の変形例を示している。この例
では、軸とカバーの取付構造の主要部が拡大して示され
ている。
【0181】第47図においては、上記接着剤44の代り
に、例えばゴム製のOリング44−1などの弾性シーリン
グ部材が、固定主軸18の小径部分18dとカバー23のスル
ーホール23bとの間に配置される。この例では該Oリン
グ44−1が弾性を有しているので、該Oリング44−1上
にその内方および外方部分から圧力をかけることによっ
て、該Oリングが楕円形状に変形される。この状態で
は、該Oリング44−1は、小径部分18dの外周とスルー
ホール23bの内周に隙間なく密着し、小径部分18dとス
ルーホール23bの間の空間のシーリングが確実に行なわ
れる。Oリング44−1のもつ弾性によって、空気中の塵
埃がカバー23内に侵入するのを防ぐことができる。した
がって、第46図に示される実施例と同様に、塵埃が磁気
ディスク24や磁気ヘッド27に付着してそれらの表面が塵
埃で傷つけられるのを避けることができる。
【0182】第46図で示したような、固定軸18を傾ける
ことなくカバー23に結合する他の実施例として、溶接に
よる方法が挙げられる。例えば第43図に示すように、固
定軸18(26−1)は、その上端面に段差を設けることな
く、またカバー23にも貫通穴をあけない。ベース22とカ
バー23を締結した状態において、固定軸18の上端はカバ
ー23に接触する。寸法公差によって接触しない場合に
は、カバー23を軽く押圧する。この状態で、カバー23上
面よりスポット溶接を行う。カバー23の溶接は組立の最
終段階であり、電子部品が内部に収納されている状態で
あるから、電気溶接より、レーザー溶接が望ましい。こ
のようにすることによって、固定軸18に倒れ方向の力を
加えることなく、確実に固定軸18とカバー23が固着され
る。
【0183】以下に、本発明に係るディスク装置のスピ
ンドルモータの全体の機構についての多数の具体例を第
50図乃至第57図を参照しながら説明する。
【0184】第50図は、本発明に係るディスク装置のス
ピンドルモータの全体の機構についての第1の好ましい
具体例を示す図である。
【0185】第50図には、第1の具体例の特徴部分に関
する該スピンドルモータ機構の主要部が図示されてい
る。
【0186】第50図に示されるように、スピンドルモー
タ26それ自身がハウジング21内における予め定められた
位置に保持されるように、スピンドル25がベース22とカ
バー23に固定されており、それ故一個の磁気ディスク24
が回転出来るように構成されている。
【0187】一対の第1軸受手段26−2(以下、第1の
表示を省略する)が、該スピンドル25を支持する為に該
スピンドル25の周囲に固定されている。
【0188】さらに、スピンドルハブ11は該磁気ディス
ク24の中心開口部を係合する外縁部を有しており、また
該ベアリング手段26−2を介して該スピンドル25に回転
自在に取り付けられている内縁部を有している。
【0189】この例においては、ロータマグネット26−
3が該スピンドルハブ11に設けられており、該ロータマ
グネットは、平板状に形成された永久磁石で構成され、
該スピンドル25の軸方向に磁化されている。
【0190】また一方で、該ロータマグネットは、該ス
ピンドルハブ11の底面に設けられた凹部に嵌合せしめら
れており、かつ最終的には該凹部に接合せしめられてい
る。
【0191】上記した第1の具体例においては、該スピ
ンドルハブ11は、ヨークとして使用されうるように、軟
磁性材料により構成されている。
【0192】他の方法としては、もし非磁性体材料が該
スピンドルハブ11として使用された場合には、該ロータ
マグネット26−3は、他のヨークを介して該スピンドル
ハブ11に接合せしめられる。
【0193】この場合には、好ましくは、軸受手段26−
2における外輪が回転する外輪回転モータが、該スピン
ドルモータ25として使用される。
【0194】さらに、ステータコイル26−4が、該ハウ
ジング21内にあるベース22の上側壁面に固定されてお
り、それによって、ステータコイル26−4は、一定の軸
方向間隙を介して該ロータマグネット26−3と対向して
設けられることになる。
【0195】より詳細に説明すると、該ロータマグネッ
ト26−3は該ロータマグネット26−3の半径方向に関し
て、該磁気ディスク24の内径部の位置と該軸受手段の外
部周縁部の位置との間に位置せしめられる。
【0196】該ハウジング21の一部を構成する該ベース
22は、軟磁性材料で形成されており、またステータヨー
クとして作動するものである。
【0197】ここで、該ステータコイル26−4は、該ハ
ウジング21内部において、該磁気ディスク24との空間部
に突出するような形態で配置される。
【0198】該スピンドルモータの上記構成において
は、例えば平板型モータで、且つ該ロータマグネット26
−3と該ステータコイル26−4との間において、該スピ
ンドルの軸方向の磁束を利用する面対向型モータが形成
され、また該スピンドルハブ11と該磁気ディスク24は、
該ロータマグネット26−3の回転に従って、該ロータマ
グネットと共に一体的に回転する。
【0199】係るケースにおいては、当該スピンドルモ
ータそれ自身の厚さは極めて小さく出来る。面対向型
(アキシアルギャップ)モータを使うことにより、第42
図に示すようにモータの内側にベアリングを殆ど重ねて
用いることができ、かつ、モータの外径をディスク内径
より小さくすることが可能になり、5mm以下の厚さの装
置を実現できた。
【0200】さらに、少なくともベース22は、軟磁性材
料で構成されており、ヨークは兼ねているためディスク
装置は、従来例に比べてより小さな寸法とより軽量化と
いう優れた特性を達成することが可能となるのである。
【0201】特に、上記した構成は、少ない枚数の磁気
ディスクを用いるディスク装置に有効に適用することが
出来るのである。
【0202】第51図は、本発明に係るディスク装置にお
けるスピンドルモータの全体の機構についての第2の好
ましい具体例を示す図である。
【0203】第51図には、また該スピンドルモータ機構
の主要部が図示されている。
【0204】該第2の好ましい具体例における構成は、
第50図に示される第1の好ましい具体例の構成と類似し
ている。
【0205】しかしながら、第2の具体例が、第1の具
体例と異なるところは、該スピンドルハブ11、ベース22
およびカバー23のそれぞれが非磁性体材料で形成されて
いることである。
【0206】この場合には、該ロータマグネット26−3
は、第50図に示すロータマグネットよりも厚さを厚くし
て、またロータヨークの代わりにカバー側のステータヨ
ークを磁路に利用するものである。
【0207】該ロータマグネット26−3を、このような
方法で配置することによって、効果的な磁束が増加さ
れ、第50図に示す第1の具体例と同様の顕著な特徴を有
するモータが得られるものである。
【0208】また、該カバー23の下側壁表面には、該ス
ピンドルハブ11を介してステータコイル26−4と対向す
る位置にステータヨーク26−10が設けられている。
【0209】さらに、前記したように、該ベース22は非
磁性体材料で構成されているので、他のステータヨーク
として作動するブッシュ22−10がネジ22−11により該ベ
ース22に固定されており、そのため、有効な磁束が得ら
れる。
【0210】当該ベース22に該ステータヨークを固定す
る方法は、当該ステータヨークを使用する他の具体例に
もまた適用することが可能である。
【0211】上記した第2の具体例においては、該スピ
ンドルハブ11、該ベース22および該カバー23が非磁性体
材料から構成されることから、該ステータヨークを該ベ
ース22とカバー23に固定させるための工程が必要となっ
ている。
【0212】しかしながら、もし上記したスピンドルハ
ブ11、ベース22およびカバー23が非磁性体材料、例えば
アルミニウム等で、従来における軟磁性材料より比重が
小さい材料で構成されているとすれば、上記した第2の
具体例は、当該スピンドルハブ11およびロータマグネッ
ト26−3のような回転要素のそれぞれにおける慣性モー
メントを減少させうるという点で効果がある。
【0213】さらに、上記の回転要素はヨークとしては
使用されないので、例えば、スピンドルハブ等の厚さを
第50図に示す第1の具体例における当該厚さよりも小さ
く出来るという他の利点がある。
【0214】第52図は、本発明に係るディスク装置にお
けるスピンドルモータの全体の機構についての第3の好
ましい具体例を示す図である。
【0215】第52図には、また該スピンドルモータ機構
の主要部が図示されている。
【0216】該第3の好ましい具体例における構成は、
第50図に示される第1の好ましい具体例の構成と類似し
ている。
【0217】しかしながら、第3の具体例が、第1の具
体例と異なるところは、該スピンドル25の軸方向と同一
方向に磁化された2個のロータマグネット11−1と11−
2が該スピンドルハブ11の上側面と下側面とにそれぞれ
固定されて設けられている点にある。
【0218】さらに、下側ステータコイル26−4aは当
該ハウジング21内の該ベース22における上側壁表面に固
定されており、それによって、下側ステータコイル26−
4aは、或る軸方向ギャップを有して下側ロータマグネ
ット11−1と近接して対向している。
【0219】一方、上側ステータコイル26−4bは、該
カバー23の下側壁表面に固定されており、それによって
上側ステータコイル26−4bは、或る軸方向ギャップを
有して上側ロータマグネット11−2と近接して対向して
いる。
【0220】上記したように、上記第3の具体例におい
ては、2個のステータコイル26−4aと26−4bおよび
ステータヨークとして作動するベース22とカバー23とが
個々に該スピンドルハブ11の厚み方向の中心部に関し
て、該スピンドルハブ11の上側と下側において互いに対
称となる位置に配置されている。
【0221】したがって、2個のロータマグネット11−
1と11−2間、およびそれぞれが対応するベース22とカ
バー23との間に発生せしめられる2種類の磁気吸引力は
互いにバランスされる。
【0222】したがって、該軸受手段26−2のスラスト
荷重が低減出来、当該ディスク装置の長寿命化が実現出
来る。
【0223】さらに、上記第3の具体例においては、2
個の対面形式のモータは等価的に存在しているので、相
対的に大きなトルクが得られるものである。
【0224】さらに、該ステータコイルは下側ステータ
コイル26−4aと上側ステータコイル26−4bとに分割
して配置されるので、該2個のステータコイルを結合す
ることによって該モータの起動時に十分の大きなトルク
を発生させることが出来、一方該ステータコイルのいず
れか一つを他のステータコイルから分離させることも可
能であり、それによって該モータの安定回転時における
逆起電力を減少させることが出来、それにより当該磁気
ディスクを高速に回転させることが可能となる。
【0225】第53図は、本発明に係るディスク装置にお
けるスピンドルモータの全体の機構についての第4の好
ましい具体例を示す図である。
【0226】第53図には、また該スピンドルモータ機構
の主要部が図示されている。
【0227】該第4の好ましい具体例における構成は、
第51図に示される第2の好ましい具体例の構成と類似し
ている。
【0228】しかしながら、第4の具体例が、第2の具
体例と異なるところは、ロータマグネット26−7が環状
の永久磁石により構成されたものであり、その内部周縁
は、該スピンドルハブではなく、軸受手段26−2を介し
て、当該スピンドル25によって回転自在に保持されてい
る点にある。
【0229】さらに、該ロータマグネット26−7の外部
周縁部は磁気ディスク24の中心孔部に嵌合しえるように
構成されている。
【0230】換言すれば、第53図に示すような第4の具
体例における該ロータマグネット26−7はまたスピンド
ルハブと同様に作動するものである。
【0231】さらには、該カバー23は軟磁性材料で構成
されており、且つロータマグネット26−7に出来るだけ
短い間隔で近接しえるような形状を有しているものであ
り、それによって上記カバー23はロータヨークの代わり
のステータヨークとして作動するものである。
【0232】このような構成によって、該スピンドルハ
ブのような相対的に大きな機械的要素を減少させること
が可能となり、したがって、ディスク装置における寸法
の小型化と軽量化をより促進させることが可能となる。
【0233】第54図は、本発明に係るディスク装置にお
けるスピンドルモータの全体の機構についての第5の好
ましい具体例を示す図である。
【0234】第54図には、また該スピンドルモータ機構
の主要部が図示されている。
【0235】該第5の好ましい具体例における構成は、
第53図に示される第4の好ましい具体例の構成と類似し
ている。
【0236】しかしながら、第5の具体例が、第4の具
体例と異なるところは、該スピンドルハブ11は、略環状
の形を有しており、該スピンドル25の軸方向に関して複
数個の部分に分割されている点にある。
【0237】該ロータマグネット26−8は中間部材とし
て上記スピンドルハブ11に接合されている。
【0238】さらに、上記ロータマグネット26−8は該
スピンドル25の軸方向と同一の方向に磁化されている。
【0239】さらに、上記ロータマグネット26−8は、
その上部磁化表面と下部磁化表面とが出来るだけ短い間
隔を以て、該カバー23と該ステータコイル26−4のそれ
ぞれに対向して設けられるような厚みを持つように形成
されるものである。
【0240】該スピンドルモータの全体の機構について
の第5の具体例は、他の具体例におけるスピンドルモー
タ機構が持っているのと同じように、ロータマグネット
の新規な配列に起因して、従来技術におけるよりもより
小型化、軽量化を達成しえるという顕著な特性を得るこ
とが出来る。
【0241】また、第4の実施例では困難であったディ
スクの保持を、加工容易な材料を用いることにより容易
にして、良好なディスク高さ精度を得るものである。
【0242】第55図は、本発明に係るディスク装置にお
けるスピンドルモータの全体の機構についての第6の好
ましい具体例を示す図である。
【0243】第55図には、また該スピンドルモータ機構
の主要部で、特に該スピンドルハブ上に該磁気ディスク
が搭載されている構成についての主要部が図示されてい
る。
【0244】この場合には、スピンドル25、一対の軸受
手段26−2、ロータマグネット26−3およびステータコ
イル26−4等は既に説明した第50図における第1の具体
例と実質的に同様の相互関係を有している。
【0245】該磁気ディスクを搭載する従来の構成にお
いては、少なくとも一つの磁気ディスク24はネジ等の手
段により該磁気ディスク24上に配置されたロッククラン
プ手段によって該スピンドルハブ11に固定せしめられて
いる。
【0246】一方、第55図に示される第6の具体例にお
いては、クランプ手段およびネジ等を使用する代りに、
該磁気ディスク24は、例えば、光硬化性接着剤等の接着
剤を介して該スピンドルハブ11に係合せしめられてお
り、最終的には紫外線(UV)を照射することにより該
接着剤を硬化させることによって、該スピンドルハブ11
に固着させるものである。
【0247】係る構成においては、該ディスク固定構造
は従来のものに比べてより簡単なものになり、また従来
におけるクランプ手段とかネジ等の幾つかの構成部材は
不要となる。
【0248】したがって、当該構成部材の総数は減少出
来、該ハウジング21内における空間部分も縮小すること
が可能である。
【0249】したがって、該ハウジング21の厚み寸法
は、従来のものに比べて小さく出来、また該ディスク装
置全体の寸法もPCMCIAのTypeIIのICメモリカー
ドのようなコンパクトなサイズとすることが可能とな
る。
【0250】第56図は、第55図において示される第6の
具体例におけるディスク固定構造の変形態様の一例を示
す図である。
【0251】第55図においてはまた、該スピンドルモー
タ機構の主要部のみが図示されている。
【0252】第56図の構成は第55図に示される第6の好
ましい具体例における構成と類似している。
【0253】しかしながら、前記した第6の具体例に加
えて、上記の構成においては、例えば断面が三角形状を
した、予め接着剤47を貯めておけるような形状を有する
凹陥部47−1が、該スピンドルハブ11と該磁気ディスク
24の互いに接触しあう個々の接着面に設けられている。
【0254】係るケースにおいて、磁気ディスク24が光
硬化性接着剤等の接着剤47により該スピンドルハブ11に
接合せしめられている場合には、上記した凹陥部47−1
は充分な量の接着剤47が満たされるように配列されてお
り、それによって上記2つの接着面における接着力が第
55図に示されるものより増加せしめられることになる。
【0255】第55図および第56図に示されるそれぞれの
ディスク固定構造において、該接着剤47は該スピンドル
ハブ11と該磁気ディスク24のそれぞれの接着面の全領域
に亘って均一に塗布されている必要があり、また当該接
着剤47を紫外線(UV)照射によって均一に硬化させる
ことにより上記領域全体に亘って均一に固定されている
必要がある。
【0256】この場合には、好ましくは光硬化性接着剤
が接着剤47として使用される。
【0257】他の具体例としては、空気と接触しない領
域においては、嫌気性接着剤を使用することも出来、ま
た紫外線(UV)照射によって硬化しえる光硬化性特性
と嫌気性特性とを同時に備えた他の接着剤を使用するこ
とも可能である。
【0258】さらに、該凹陥部47−1の形状は、第56図
を参照して既に説明した断面が三角形状をしたものに限
定されうるものではない。
【0259】例えば、該凹陥部47−1の形状は半円形で
あっても良く、矩形であってもまたその他多くの形状の
ものであってもよい。
【0260】さらに、それぞれが上記したような種々の
形状を有する複数個の該凹陥部であって、互いに連結さ
れて全体として連続した溝形状を呈するように形成され
た凹陥部を設けるものであってもよい。
【0261】この場合、上記の凹陥部は該スピンドル25
の周縁方向に関してそれぞれ均等間隔で分散されるよう
に配置されるものであることが好ましい。
【0262】上記したように、係る構造においては、該
スピンドルハブ11と該磁気ディスク24のそれぞれの接着
表面に該接着剤47を均一に塗布することが出来、また上
記それぞれの接着表面の接着剤を硬化させることによっ
て、均一な固着が達成されるのである。
【0263】さらに、複数個の凹陥部を均一に分散させ
ることも可能となる。
【0264】したがって、該磁気ディスク24が固着され
ている該スピンドルハブ11が回転する場合に、上記それ
ぞれの接着表面を互いに固定する際に接着剤47が不均一
になっていること、或いは該凹陥部が均等に配列されて
いない事等に起因して、軸受手段26−2が振動するとい
うような、バランスが崩れた現象である欠点が可能な限
り最小の水準に迄低減させることが可能である。
【0265】さらに、若し最初の段階において、該スピ
ンドルハブ11が磁気ディスク24と共に回転した時に、上
記したようなバランスが崩れた現象(アンバランス)が
発生した場合には、該スピンドルハブ11のような回転部
材は、該スピンドルハブ11の振動の発生が制限されない
ような方法でアンバランスの程度を測定するために、当
該装置のテストマウントに配置される。
【0266】第2の段階において、上記の修正されるべ
きアンバランスが存在する該接着表面におけるある部分
が、該アンバランスの方向(位相角)とアンバランスの
量を評価することにより決定される。
【0267】第3の段階においては、第57図に、代表的
に示されるように、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等で構
成された、必要量の修正重り部材11aが、当該磁気ディ
スク24の記録領域以外の接着表面における上記で特定さ
れた位置に取り付けられる。
【0268】第4の段階においては、上記の修正重り部
材11aは紫外線(UV)、高温度等の手段により硬化さ
れる。
【0269】かかるケースにおいては、好ましくは、該
修正重り部材11aの比重の量を調整するために金属粉等
が当該樹脂に混合される。
【0270】最後に、修正手段として作用している硬化
樹脂により、上記アンバランス現象を確実に抑制するこ
とが可能となる。
【0271】第58図は第38図に示すフレームの変形例を
示す図である。第58図においては、第38図のU状のフレ
ーム33の一部を一点鎖線により強調して示している。
【0272】本発明のディスク装置構成においては、コ
ネクタ42によりかなりしっかりとディスク装置が支持さ
れるようになっている。しかしながら、ディスク装置を
外部のホストコンピュータに挿入するための挿入ガイド
部として作用するフレームと、ディスク装置のハウジン
グ21との間には、どうしても隙間(ガタ)が存在する。
それゆえに、ハウジング21をホストコンピュータのスロ
ットに挿入した後に複数トラックへのデータの読み込
み、あるいは書き込みを頻繁に行うことによる激しいシ
ーク動作(ヘッドの移動)を行った場合、磁気ヘッド移
動に対する反作用によりディスク装置も激しく動いてし
まう。この結果、異常音が発生するおそれが生ずる。こ
のような異常音を回避するために、上記のフレームおよ
びハウジング間のガタを最小限に抑えることが必要とな
る。
【0273】このようなガタを実質的に抑えるための1
つの方策として、第58図においては、フレーム33の一部
(一点鎖線により拡大して示す)に、全体の外形の直線
よりわずかに出っ張った突起部33−1を形成している。
この突起部33−1はフレーム33のほんの一部に形成され
るので、この突起部33−1に対しばねと同等の機能を持
たせることが可能である。この場合ハウジング21の挿入
時にフレーム33がスロット入口で引っ掛からないよう
に、この突起部33−1の位置はできるだけ外側(挿入反
対側)とし、かつ、フレーム33をスロットに対しできる
だけ柔らかくする必要がある。このフレーム33を一層柔
らかくするためには、第59図に示すように、突起部分の
内側にスリット33−2を入れることもできる。また、第
60図に示すように、この樹脂部材からなるフレーム33に
薄い金属製板ばね等の弾性手段33−3をインサートモー
ルドすれば上記ガタが完全に吸収される。この弾性手段
33−3は、機能面からすれば面内方向に入れるのが好ま
しいが、実際には摩擦力が働くため、上下方向に入れて
も同様な効果を持つ。
【0274】第61図〜第67図は、本発明によるディスク
装置におけるヘッド機構部のロック構造の一例を示す図
である。さらに詳しく説明すると、第61図は本発明のヘ
ッド機構部のロック構造を概略的に示す平面図、第62図
はハウジングの内部とロッドの配設領域とのシール構造
を説明するための部分拡大断面図、第63図は本発明のデ
ィスク装置のパーソナルコンピュータに対する挿脱動作
を説明するための斜視図、第64図は本発明のヘッド機構
部の第2のロック構造を詳細に示す平面図、第65図は本
発明のヘッド機構部の第2のロック構造を部分断面にて
示す正面図、第66図の(A),(B)および(C)はア
クチュエイタのロックに直接係わる構成部品の平面図、
正面図および側面図、第67図の(A),(B)はロッド
の構造の詳細を部分断面にて示す平面図および正面図で
ある。
【0275】第61図〜第62図においても、前述の場合と
同じように、ハウジング21内に、スピンドル固定軸12に
装着された1枚の磁気ディスク24と、この磁気ディスク
24に対応して情報の記録/再生を行う磁気ヘッド27を、
支持ばね(図示していない)およびアーム28を介して支
持するヘッド位置決め用のアクチュエイタ29とが配置さ
れている。
【0276】前記磁気ディスク24の外周の近傍には、こ
の磁気ディスク24に対して磁気ヘッド27をディスクに対
してローディングあるいはアンローディングさせるロー
ド/アンロード部材54と、磁気ヘッド27がアンロード状
態の時のアーム28の外側近傍にアクチュエイタ29を固定
するストッパー53が配置されている。また、上記磁気デ
ィスク24とアクチュエイタ29とに沿った側部には、一端
にコイルばね51を付設した駆動バーとして作用するロッ
ド52が、矢印で示すようにその長さ方向に可動自在に配
設されている。この場合、上記ロード/アンロードの動
作は、ディスク装置のハウジング21を外部のホスト機器
60(第61図)のスロット60−1に挿脱する動作を行う際
に、この挿脱動作に連動して行われる。
【0277】また、上記のコイルばね51付きのロッド52
には、その長さ方向の移動に連動するように、ディスク
固定用のゴム材等のパッキンとして機能するパッド56を
備えた第1ロックレバー52aと、前記アーム28をストッ
パー53に押し付ける第2ロックレバー52bとが、支持軸
57−1,57−2によりそれぞれ支持されており、かつ、
2つの突出ピン55によってそれぞれ係合連結された状態
に配置されている。具体的にいえば、ロッド52は、ハウ
ジング21の外周部に取り付けられるフレーム33(第58図
〜60図参照)の内部に設置され、上記ロッドの先端がコ
ネクタ端子22−1の横の位置で突出しているような構成
になっている。
【0278】さらに、前記ハウジング21の外側面には、
前記ロッド52の他端を押圧して作動させるための作動用
孔58と、データや制御信号等の受け渡し、および電源が
供給されるコネクタ端子22−1とが設けられている。こ
のように構成されたディスク装置20は、そのコネクタ端
子22−1と対応するコネクタ端子60−2と、前記ロッド
52の他端を押圧して作動させる作動突起部59とを内部端
面に備えたホストコンピュータ49(第63図)等のスロッ
ト60−1に対して挿脱可能となっている。
【0279】なお、ハウジング21の内部とロッド52の配
設領域とは第62図の部分拡大断面図に示すように、前記
第2ロックレバー52aを支持する支持軸57−2にOリン
グ57aを介在させることによってシールされる。この結
果、ハウジング21内では、外気が気密に遮断されること
になる。
【0280】そして、第63図に示すように、前記ディス
ク装置20をパーソナルコンピュータ49のスロット61内に
挿着すると、第61図から明らかなように、該スロット60
−1側のコネクタ端子60−2と該ディスク装置20側のコ
ネクタ端子22−1とが接続される。さらに、スロット60
−1側の作動突起部59によりディスク装置20側のロッド
52の他端が押圧され、この押圧動作に連動して、ディス
ク24を押圧し固定しているパッド56を備えた第1ロック
レバー26と、アーム28をストッパー53に押しつけてアク
チュエイタ29を固定している第2ロックレバー52Lとが
解除される。これによりディスク24が回転可能となり、
またロード/アンロード部材54上にアンロード状態であ
る磁気ヘッド27がディスク上へロードされ動作可能とな
る。
【0281】また、前記ディスク装置20をスロット60−
1内より取り出すと、前記ロッド52がコイルばね51の付
勢により作動用孔58の方向に移動し、これに連動してパ
ッド56を備えた第1ロックレバー52aと第2ロックレバ
ー52bとが回動される。これによって第1ロックレバー
52aに設けたパッド56が磁気ディスク24の回転を止めて
ロック状態になると共に、該第2ロックレバー52bによ
り、磁気ヘッド27を支持したヘッドアーム28がストッパ
ー53に押し付けられてこの磁気ヘッド27がロード/アン
ロード部材54上にアンロード状態になると同時にアクチ
ュエイタ29もロックされる。
【0282】なお、前記磁気ディスク24およびアクチュ
エイタ29をロック状態およびロック解除状態にする機構
として、例えば第63図に示すように、ホストコンピュー
タ49のスロット60−1にカード型の磁気ディスク装置20
を挿着した状態で該ホストコンピュータ49の蓋49aを閉
めた際に、突起ピン49bが押圧されて該ディスク装置20
側のロッド52を作動させて磁気ディスク24およびアクチ
ュエイタ29をロック状態にし、該蓋49aを開けた際に該
突起ピン49bの押圧状態が解放されてそのロック状態を
解除するようにすることもできる。
【0283】なお、この場合、前記ホストコンピュータ
49のスロット60−1の開口部に、ディスク装置20の挿脱
動作に連動して開閉する開閉蓋を設けるようにすること
もできる。上記のロック機構においては、ディスク装置
内を外気と遮断した密閉構造とし、ホストコンピュータ
等の機器への挿脱、交換が可能であり、その挿脱動作に
連動して磁気ヘッドのロード/アンロードと磁気ディス
クおよびアクチュエイタのロック/ロック解除が可能と
なるので、取扱い中、或いは持ち運び中の不用意な衝撃
が保護され、安全性と信頼性の高いICメモリカード型
のディスク装置が実現できる優れた利点を有する。
【0284】ここで、上記磁気ヘッド27のロック機構の
第2の実施例を説明することとする。
【0285】第64図および第65図において、51−1は板
ばねを示し、51−2は作動レバーを示している。また51
−4はピンを示す。ディスク装置20のハウジング21をホ
ストコンピュータ49等に挿入したときに、ロッド52(第
61図)、例えばプッシュレバー51−3が押圧されて作動
レバー51−2が動くことによりアクチュエイタ29が可動
状態となる。このために、磁気ヘッド27がロード状態に
なってメモリのアクセスが可能となる。また一方で、ハ
ウジング21をホストコンピュータから抜いたときには、
板ばね51−1の復元力によりアクチュエイタ29が元の位
置に戻って磁気ヘッド27がアンロード状態になる。
【0286】このカード型の磁気ディスク装置20におい
ては、単体で持ち運びをした時の落下が装置の故障に対
する最も厳しい条件となる。そこで、この最も厳しい条
件である落下に対応して、前述したように、ハウジング
21をスロットから抜いた時にロックがかかる機構を採用
している。すなわち、コネクタ脇に板ばね等のばねで支
持された直線のロッド52を配し、ハウジング21をスロッ
ト60−1から抜いた時に板ばね等の復元力によりロッド
52が外側に並進変位し、このときばね予圧力でロックす
るような構成にしている。この予圧荷重は、落下時の想
定回転角加速度に対し、アクチュエイタ29の慣性モーメ
ントによるトルクに負けないような予圧モーメントとす
る。具体的には、カードの長辺の1隅部固定で反対側隅
部に1000Gの加速度(角加速度換算122000 rad/s2
がかかってもアクチュエイタ29が動かない状態に設計さ
れている。
【0287】ロッド52は、前記フレーム33に沿ってコネ
クタ42の部分からアクチュエイタ29の横の部分まで延び
ている。コネクタわきのPCMCIAの規格で定まって
いる誤挿入防止用の溝にロッドの一方の端部が頭を出す
形になっており、PCMCIAの規格のスロットに挿入
されることによって、ロッド端部が押されるようになっ
ている。このロッド52は、フレーム33等の樹脂モールド
部品に一部円弧状のアンダカットの半円穴(第67図
(B)のL−L断面図参照)を設け、この半円穴とベー
ス22の周縁部で構成される穴部(第67図(B)のK−K
断面図参照)とによりガイドされる。
【0288】そして、カバー横部に一部きりかきの穴が
あり、ここにアクチュエイタ29側から伸びる作動レバー
51−2があり、ロッド52と接している。この作動レバー
51−2は、後述する磁気回路の後方にある板ばね51−1
によりコネクタ42側に押しつけられている。このロッド
52は、その回転中心を磁気回路脇にもち、かつ、その先
端は鎌状の形状を有し、アクチュエイタ29を押しつけロ
ックするようになっている。ロッド52が解放状態の時
は、第66図に詳細に示す板ばね51−1の予圧力により、
磁気ヘッド27がアウタ側で固定されるように押しつけら
れる。一方、ハウジング21をスロット60−1に挿入する
時は、ロッド52が後方に押し出され作動レバー51−2を
ロック解除の方向に向ける。ちなみに、この挿入時のば
ねに抗する荷重は約 100g程度であり、これは、コネク
タ挿入荷重や保持荷重からみてほとんど支障のない範囲
に収まっている。この作動レバー51−2は、本発明のよ
うな薄型構造のばあい、アクチュエイタ29の回転部分に
きわめて接近(0.1mmのオーダ)しており、接触する危険
性もあり得る。この危険性を回避するため、ロッド52の
軸の先端は、ベース22もしくはカバー23に押しつけられ
るような予圧が掛けられている。このようにすれば、寸
法公差に関係なく上記のような接触の危険性を回避でき
る。
【0289】第68図は本発明によるディスク装置におい
てディスクを逆に固定することが可能なスピンドルモー
タ構造の第1の好適実施例を断面で示す正面図である。
第68図においては、ディスクをステータコイル側に取り
付けるという特徴がよくわかるように、構成部品の主要
部のみを図示することとする。
【0290】ここで、第68図との違いを明確にするため
に、前述の第42図を再度参照しながら、ハブ11のステー
タコイル26−4と反対側の面にディスク24を取り付ける
構造を詳しく説明することとする。
【0291】第42図においてディスク24を固定する場
合、まず初めに、ハブ11の外周部のフランジ部にディス
ク24を搭載する。この場合、ハブ11には段差部11′が予
め設けられているために、ディスク24を搭載することに
より凹部が形成される。次に、この凹部に嫌気性接着剤
等の接着剤19′を収容し、この接着剤19′とディスク24
の上面の両方に接触するように、接着用リング19をディ
スク24上に搭載する。この状態で、上記接着剤19′を硬
化させれば、ディスク24がスピンドルハブ11に堅固に固
定される。
【0292】ここで、上記接着用リング19をわざわざ用
いる理由について説明する。
【0293】第1の理由として、ディスク24の面に接着
剤19′が誤って付着した場合でも、再生/記録が行われ
るディスク面の損傷の危険性があるためにこのディスク
面を治具で押えにくいことが挙げられる。
【0294】第2の理由として、接着用リング19によ
り、ディスク24内の磁気ヘッド29が存在する外周部分に
接着剤19′が流れ出すのを防止することが可能になるこ
とが挙げられる。
【0295】第3の理由として、接着剤19′が嫌気性接
着剤である場合、たとえ接着剤19′がディスク面上を流
れ出したとしても、ディスク面上の接着用リング19以外
の部分の接着剤19′は外気に触れているために硬化しな
いので、磁気ヘッド27の移動に影響を与えずに済むこと
が挙げられる。
【0296】第4の理由として、ディスク24とスピンド
ルハブ11のフランジ部との接着をせずに、ディスク内径
とスピンドルハブ11、ならびにディスク上面と接着用リ
ング19とスピンドルハブ11との接着を別個に行っている
ためにディスク取り付けの高さを精度良く管理できるこ
とである。
【0297】このような接着用リング19による接着固定
においては、押えつける方向に予圧をかけることができ
ないという点で従来のクランプ部材による押圧固定とは
異なる。すなわち、通常の押圧固定では、ディスク24の
押圧方向にばね性を有する部材(ネジを含む)により押
えることができるが、本発明のように接着剤を使用した
接着固定では、接着剤がクリープしてしまうため予圧を
かけることは困難である。このために、接着剤を硬化さ
せる時点でその厚さをきちんと管理することが重要とな
る。
【0298】このように、スピンドルハブ11のステータ
コイル26−4と反対側の面にディスク24を接着固定する
方法に対し、第68図では、スピンドルハブ11のステータ
コイル26−4と向かい合う面にディスク24が固定される
方法が採用されている。
【0299】第68図において、スピンドルハブ11は、ス
テータコイル26−4寄りとは反対側に、フランジ部62を
有し、支持面62aはステータコイル26−4側に対向して
いる。またスピンドルハブ11は、ステータコイル26−4
寄りに、クランパ63が嵌合されるクランプしろ63aを有
する。
【0300】フランジ部62は、切削加工時にこのフラン
ジ部62に反り等が生じないように十分な厚さt2 として
ある。
【0301】磁気ディスク24は、フランジ部62の支持面
62aに支持され、ステータコイル26−4側より圧入され
ているクランパ63によりクランプされて、スピンドルハ
ブ11に固定してある。フランジ部62は十分な剛性を有し
ており、支持面62aは寸法精度良く形成されている。こ
のため、磁気ディスク24は、精度良く固定され、記録/
再生は良好に行われる。
【0302】クランパ63は単に磁気ディスク24を押さえ
るだけのものであり、比較的薄くすることができる。こ
のクランパ63は、スピンドルハブ11の下面11dと揃って
いる。
【0303】上記のような構造により、ベース22の上面
22iから磁気ディスク24までの高さ寸法H10は、前述の
第42図の場合よりも小さくすることができる。
【0304】なお、フランジ部62は、高さ方向上、キャ
リッジ等のアーム支持部17と対応する位置にあり、フラ
ンジ部62の厚さ寸法t2 は、アーム支持部17の上半分の
高さ寸法H3 内に包含されている。したがって、ベース
21とカバー23との間の高さ寸法H11は、上記の高さ寸法
10と前記の高さ寸法H3 との和(H10+H3 )に相当
し、この和の寸法は第42図の場合よりも小さくすること
ができる。第68図の磁気ディスク装置20は、第42図の場
合に比べて薄型となることが期待される。
【0305】さらに、この場合、ディスク24がハウジン
グ21の厚さ方向のほぼ中心に配置されるので、ディスク
24が回転する際のバランスが充分保証される。
【0306】第69図は本発明によるディスク装置におい
てディスクを逆に固定することが可能なスピンドルモー
タ構造の第2の好適実施例を断面で示す正面図である。
【0307】本実施例は、第68図中のクランパ63を省略
して、さらに薄型化を図った構造である。第69図中、第
68図に示す構成部分と対応する部分には同一符号を付
す。ここでは、スピンドルハブ11は、第68図中のクラン
プしろ63aを無くした以外は、実質上第68図のスピンド
ルハブ11と同じ構造を有しており、具体例にはフランジ
部62および支持面62aを備える。磁気ディスク24は、ス
ピンドルハブ11と嵌合し、支持面62aに当接して位置決
めされた状態で、接着剤61により接着されて、精度良く
固定してある。
【0308】これにより、ベース22の上面22iから磁気
ディスク24までの高さ寸法H20は、第68図において対応
する高さ寸法H10より、上記クランプしろ63aの高さ寸
法分だけ小さくなる。すなわち、ベース22とカバー23と
の間の高さ寸法H21は、上記の高さ寸法H20と前記の高
さ寸法H3 との和(H20+H3 )に相当し、この和の寸
法は第68図中の高さ寸法H11に比べて小さい。これによ
り、第69図の磁気ディスク装置は、第68図の磁気ディス
ク装置に比べてさらに薄型となる。
【0309】第70図は、本発明によるディスク装置にお
けるアクチュエイタ構造の第1の好適実施例を示す斜視
図である。
【0310】図において、アーム28は、前述のように、
その先端部に磁気ヘッド27を保持するためのアーム先端
部28−1を有しており、かつ、第2の固定軸45を中心に
して矢印Bの方向に回動可能に配置され、その後端部に
フラットコイル67が固定されている。また、前記フラッ
トコイル67の近傍には、一対の永久磁石29−5,29−6
が配置される。さらに、幅方向の前記アーム28側の縁端
部が湾曲状をなし、かつ、この縁端部と反対側の縁端部
の中央部分が、例えば磁気ディスク装置内のスペース利
用効率を考慮して該装置内のコーナー部分を利用して配
置されるようにコーナー形状に突出して広幅に形成され
た下部ヨーク29−2が設けられている。また一方で、一
般的に使用されている幅(例えば、下部ヨーク29−2よ
りも狭い幅)を有する湾曲形状の上部ヨーク29−1が設
けられている。これらの上部および下部ヨーク29−1,
29−2は、所定間隔をもってその両側をサイドヨーク29
−3,29−4により磁気的に接続された構成になってい
る。これらのヨーク等により形成される磁気回路65内の
前記一対の永久磁石29−5,29−6と上部ヨーク29−1
との間の空隙中をフラットコイル67が移動可能に組み合
わされて駆動コイルモータ(DCM)を構成している。
【0311】このように、本実施例のアクチュエイタ29
では、前記磁気回路67において一方の永久磁石29−5か
ら隣接する他方の永久磁石29−6へ直接磁束が通り磁束
密度が大きくなる下部ヨーク29−2の中央部の幅を広幅
に形成した形状とし、該下部ヨーク29−2の面積の増加
により断面積を大きくすることによって、これら下部ヨ
ーク29−2および上部ヨーク29−1を薄型化しても磁束
飽和が解消し、磁束飽和に起因する磁束漏洩によるギャ
ップ磁束密度の低下が抑止される。
【0312】また、前記下部ヨーク29−2の形状により
当該アクチュエイタ29を磁気ディスク装置内のコーナー
にスペース効率良く設置することができ、装置全体を大
型化する必要もなくなる。
【0313】第71,72および73図は、本発明によるディ
スク装置におけるアクチュエイタ構造の第2好適実施例
を示す図である。さらに詳しく説明すると、第71図は本
実施例の主要部を示す斜視図、第72図の(A),(B)
は概略的を平面図および正面図、第73図はヘッド機構部
および磁気回路を別々に示す斜視図である。
【0314】これらの図で示す実施例が第70図で示す実
施例と異なる点は、アーム28の後端部に固定したフラッ
トコイル67と組み合わされて駆動コイルモータを構成す
る別の磁気回路66における上部ヨーク29−1の形状が、
前記下部ヨーク29−2の形状と同様に、その中央部の幅
をコーナー形状に突出して広幅に形成された構成にして
いることである。
【0315】このような実施例の構成によっても前述の
第70図の実施例と同様な考え方により下部ヨーク29−2
および上部ヨーク29−1の中央部の幅を広幅に形成した
形状とし、該下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1
の面積の増加により断面積を大きくしているので、これ
ら下部ヨーク29−2および上部ヨーク29−1を薄型化し
ても磁束飽和がより効果的に解消される。この結果、磁
束飽和に起因する磁束漏洩により生ずる空隙中の磁束密
度の低下が抑止される。
【0316】上記アクチュエイタ構造の第1および第2
の実施例のいずれにおいても、磁気回路を構成する下部
ヨークおよび上部ヨークの薄型化を行っても、該下部ヨ
ークおよび上部ヨークでの磁束の飽和が効果的に解消さ
れ、磁束飽和に起因する磁束漏洩によるギャップ磁束密
度の低下が抑止される。なお、第1の実施例のように、
上下いずれかのヨークに広幅部を設ける場合には、もし
マグネットがそのいずれか一方のヨークに接着される構
造では、マグネットのある方のヨークに広幅部を設ける
べきである。一般に、片側マグネット構成の場合には、
ギャップ内において、磁石の無い側のヨーク付近の磁束
が拡がる傾向があるため、このヨークの中央部の磁束密
度が若干低くなっている。また、この場合にヨークを必
要以上に広くすると、この磁束の拡がりを助長し、コイ
ルに鎖交する磁束を却って低くする場合がある。
【0317】また、前記下部ヨーク、或いは下部ヨーク
および上部ヨークの中央部分の幅を、磁気ディスク装置
内のコーナー部分を利用して配置されるようにコーナー
形状に突出させた広幅形状とすることにより、該装置内
のスペース利用効率が上がる。この結果、当該アクチュ
エイタの小型化と磁気ディスク装置の小型化、および薄
型化が促進される。
【0318】第74および75図は、本発明によるディスク
装置におけるアクチュエイタ構造の第3好適実施例を示
す図である。さらに、詳しく説明すると、第74図は本発
明に係るヨーク部の斜視図であり、第74図の(A)はヨ
ーク部を分解した状態を示し、第74図の(B)はヨーク
部を組立てた状態を示す。さらに、第75図は、ムービン
グコイル形アクチュエイタを含んだヘッド機構部の詳細
を示す図であり、第75図の(A)は断面で示す正面図、
第75図の(B)はその平面図である。
【0319】第74図の(A)において、ヨーク部68は、
上部部材68−1と下部部材68−2とからなる。上部部材
68−1および下部部材68−2は、いずれも飽和磁束密度
の高い軟質磁性材料からなる板材をプレスにより折り曲
げて形成されている。
【0320】上部部材68−1は、略扇形状の上面部68
a、上面部68aの両端部において下方に向かって直角に
折り曲げられて形成された2つの上側面部68b,68c、
および上面部68aの外周円側端縁の中央部から直角に折
り曲げられて形成された上端面部68dを有する。また一
方で、下部部材68−2は、略扇形状の下面部68e、下面
部68eの両端部において上方に向かって直角に折り曲げ
られて形成された2つの下側面部68f,68g、および下
面部68eの外周円側端縁の中央部に突出して設けられた
突出端縁部68hを有している。なお、上側面部68b,68
c、下側面部68f,68g、および上端面部68dの長さは
全部同一となっている。しかし、これらは全部が同一で
なくてもよく、例えば上側面部68b,68cの長さは下面
部68eの下方へはみ出さない程度に短くしておいてもよ
い。
【0321】第74図の(B)に示すように、上部部材68
−1と下部部材68−2は、上側面部68bと下側面部68f
および上側面部68cと下側面部68gがそれぞれ互いに密
着して重なった状態で、且つ、下側面部68f,68gのそ
れぞれの先端縁が上面部68aに当接し、上端面部68dの
先端縁が突出端縁部68hに当接した状態で配置されてい
る。
【0322】上側面部68b,68c同士および下側面部68
f,68g同士はいずれも平行ではないから、上側面部68
b,68cと下側面部68f,68gとがそれぞれ互いに重な
ることによって、水平方向(上面部68aに平行な方向)
の位置決めが行われ、下側面部68f,68gと上面部68a
の当接によって垂直方向(高さ方向)の位置決めが行わ
れている。上端面部68dと突出端縁部68hの当接によっ
て、両者の姿勢が安定するように支持されている。この
ように位置決めされた状態では、上部部材68−1の上面
部68aと下部部材68−2の下面部68eとは互いに対向
し、且つ上側面部68bと下側面部68fおよび上側面部68
cと下側面部68gとによって上部部材68−1と下部部材
68−2との間に磁路MPa,MPbが形成され、これに
よってヨーク部68の全体に環状磁路MPが形成されてい
る。
【0323】したがって、従来において別部品である柱
部材によって形成されていた磁路MPaまたはMPb
が、上側面部68b,68cと下側面部68f,68gとによっ
て形成されることとなり、部品点数が削減される。ま
た、磁路MPa,MPbにおける接続部はそれぞれ1箇
所のみであり、しかも、それぞれの接続部の対向面積が
大きいため、接続部における磁気抵抗を小さく抑えてヨ
ーク部68の全体の磁気抵抗を小さくすることができると
ともに、接続部における洩れ磁束を減少させることがで
き、可動部において高い磁束密度を得ることができる。
【0324】また、磁路MPa,MPbは上側面部68
b,68cと下側面部68f,68gがそれぞれ重ね合わさっ
て形成されているから、上面部68aおよび下面部68eの
部分と比較して磁束密度が低くなり、その部分での飽和
が生じ難くなっている。したがって、例えば、ヨーク部
68を収納する筐体を磁性材料により作成し、その筐体の
一部が上面部68aまたは下面部68eと接するように配置
した場合には、筐体のその部分がヨーク68の磁路MPの
一部となって全体の磁束が増大するが、その磁束を磁路
MPa,MPbの部分で飽和することなく通すことがで
き、可動部の磁束密度を高めることができる。さらに、
上部部材68−1と下部部材68−2とは、上側面部68b,
68cと下側面部68f,68gとの重なりと下側面部68f,
68gと上面部68aの当接とによって容易に位置決めが行
われるので、従来のようなダボ等の余計な位置決め部を
わざわざ設ける必要がない。したがって、部品の加工お
よび組立てが極めて容易である。また、上端面部68dと
突出端縁部68hの当接によって、両者の姿勢の安定と磁
気抵抗の減少が図られる。なお、上部部材68−1と下部
部材68−2との一体化のために、上側面部68b,68cと
下側面部68f,68gとの当接面に接着剤を塗布してもよ
く、または、ヨーク部68を収納する筐体によって一体化
を図ってもよい。
【0325】さらに、第75図の(A),(B)に示すよ
うに、ヘッド機構部は、アクチュエイタ29、アクチュエ
イタ29に連結されて移動するアーム28、このアーム28に
連結されたアーム先端部28−1、このアーム先端部28−
1の先端部分に取り付けられた磁気ヘッド27から構成さ
れている。
【0326】アクチュエイタ29は、ヨーク部68、ヨーク
部68の上面部68aおよび下面部68eの内側面に取り付け
られて互いに対向する一対の永久磁石からなる磁石部29
a、磁石部29aの間に移動可能に配置された偏平な可動
コイル部29b、可動コイル部29bおよびアーム28を第2
の固定軸45を中心に回転可能に支持するキャリッジ等の
アーム支持部17からなる。磁石部29aは、それぞれが極
性の異なる2個の永久磁石からなっており、コイル29b
の対向辺部に流れる逆方向の電流が互いに逆方向の磁界
によって同一方向に電磁力を受け、アーム支持部17を回
転駆動する。
【0327】また、このようにして回転駆動されるアー
ム支持部17は、その回転端において、下側面部68f,68
gの内側の方の側端縁29d,29eに当接し、これによっ
てアクチュエイタ29の駆動範囲が規制されている。つま
り、側端縁29d,29eがストッパーを兼ねており、アク
チュエイタ29の構造が簡単になっている。アクチュエイ
タ29は、ヨーク部68の磁気抵抗が低く且つ飽和磁束密度
が高いので、対向する永久磁石間の磁束密度(可動部の
磁束密度)が高く、コイル29bに大きな力が作用する。
したがって、小型のアクチュエイタ29であっても大きな
トルクを発生することができ、カード型の磁気ディスク
装置のように小型化された薄型の磁気ディスク装置のア
クチュエイタとして好適に用いることができる。
【0328】なお、上述の実施例においては、上側面部
68b,68cの下側面部68f,68gの外側となっており、
下側面部68f,68gの先端縁によって垂直方向(高さ方
向)の位置決めが行われているが、上側面部68b,68c
と下側面部68f,68gとの位置関係が逆でもよい。さら
に、カバー22を磁性体で構成し、アクチュエイタ29によ
り形成される磁気回路の一部とすることも可能である。
【0329】第76図は本発明に係るアクチュエイタ構造
の第4の好適実施例のヨーク168aを分解して示す斜視図
である。第76図においては、前述の第74図において説明
した部分と同一の機能を有する部分には同一の符号を付
して説明を省略しまたは簡略化する。
【0330】第76図のヨーク部168 においては、上側面
部168b, 168cおよび下側面部168f,168gの幅寸法が、上
面部68aおよび下面部68eの端部の辺の長さのほぼ半分
に設定されている。
【0331】これによって、ヨーク部168 の形状が小さ
くなって占有容積が減少し、上側面部168b, 168cおよび
下側面部168f, 168gの幅の減少した部分に他の機構部品
などを配置することができるので、磁気ディスク装置の
一層の小型化を図ることができる。なお、この場合にお
いて、上側面部168b, 168cおよび下側面部168f, 168gの
幅寸法は減少しているが、それらの厚さは上面部68aお
よび下面部68eの倍であるから、筐体などを磁路として
併用しない限りは上側面部168b, 168cおよび下側面部16
8f, 168gの部分のみが磁気的に飽和することはない。
【0332】第77図は本発明に係るアクチュエイタ構造
のさらに他の実施例のヨーク部69a〜69cの下部部材69
−2a,69−2cのみを示す斜視図である。第77図にお
いては、前述の第74図において説明した部分と同一の機
能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略しま
たは簡略化する。
【0333】第77図の(A)に示すヨーク部69aの下部
部材69−2aには、下側面部68f,68gおよび下面部68
eに連続して下端面部68kが形成されている。下端面部
68kは、磁路の一部となるとともに、上部部材を支持し
てその姿勢を安定化する。
【0334】第77図(B)に示すヨーク部69bの下部部
材69−2bには、下面部68eから2個の下端面部68l,
68mが形成されている。下端面部68l,68mも、磁路の
一部となり且つ上部部材を支持する。
【0335】第77図(C)に示すヨーク部69cの下部部
材69−2cには、下面部68eから下側面部68fの内側に
ストッパー用の下端面部68nが形成されている。下端面
部68nは、上述の側端縁29dに代わってアクチュエイタ
29の駆動範囲を規制するとともに、磁路の一部となる。
【0336】なお、ヨーク部69a〜69cの上部部材は、
それぞれの下部部材69−2a〜69−2cとは対称で互い
に嵌まり込んで下側面部68f,68g、下端面部68k,68
l,68m,68nが重なり合う形状、または単に上面部68
aと上側面部68b,68cとからなる形状など、種々の形
状のものを選定することができる。
【0337】上述の実施例において、上部部材68−1と
下部部材68−2とは、いずれが上側でも下側でもよい。
上部部材68−1および下部部材68−2は、プレス以外の
種々の形成方法によって作製することができる。磁石部
29aの永久磁石は1個のみでもよい。
【0338】本発明によると、少ない部品点数でヨーク
を構成するとともに、磁気抵抗を低下させて可動部に高
い磁束密度を得ることができる。さらに、上部部材と下
部部材との互いの位置決めを容易に行って組立を容易に
行うことができる。
【0339】第78図, 79図, 80図および81図は、第50図
におけるようなスピンドルモータの全体構造の第1の好
適実施例の改善された例を示す図である。さらに詳しく
説明すると、第78図は、上記の改善された例によるアキ
シアルフラックス型のスピンドルモータの断面図であ
る。また、梨地にて表された75は磁路補助手段を示し、
本実施例ではロータヨーク76と一体に形成されている。
【0340】第79図〜第81図は、本発明によるアキシア
ルフラックス型のスピンドルモータの細部構造を示し、
第79図は一構成ブロックの斜視図を、第80図は一構成ブ
ロックの第79図中のIV−IV断面図を、第81図は一構成ブ
ロックの第79図中のV−V断面図を、それぞれ示す。ま
た、梨地にて表された75は磁路補助手段を示し、本実施
例ではロータヨーク76と一体に形成されている。
【0341】第79図においては、マグネット26−3およ
びステータコイル26−4の近傍における漏洩磁束を捕捉
可能な位置に、磁性材料よりなる円環形状の磁路補助手
段75が配設されていることである。すなわち、円環形状
の磁路補助手段75は、円環状に配置されたマグネット26
−3およびステータコイル26−4を内包するように、ロ
ータヨーク76と一体に形成されている。そして、磁路補
助手段75とステータヨーク77との間隔は、マグネット26
−3とステータヨーク77との間隔よりも狭くなるように
構成されている。したがってスピンドルモータ26の回転
中には、第80図において、矢印付破線で示される周方向
の閉磁路が形成されるとともに、さらに、第81図におい
て、磁路補助手段75の磁性材料としての性質によって漏
洩磁束が捕捉され、磁路補助手段75を経由する径方向の
補助閉磁路が形成される。すなわち、磁路補助手段がな
い場合は周方向の閉磁路のみを通っていた磁束が、径方
向の補助閉磁路に分散するようになるので、ロータヨー
ク76およびステータヨーク77における磁束密度は低減
し、ロータヨーク76およびステータヨーク77のヨーク飽
和による漏洩磁束密度も低減する。そして、ロータヨー
ク76を回転させるためのギャップ磁束密度は、磁路補助
手段がない場合よりも増加する。
【0342】したがって、ロータヨーク76およびステー
タヨーク77を従来より薄く加工しても、ステータコイル
26−4に流れる電流を効率的にトルクに変換することが
可能となる。また同時に、ヘッドや記録ディスクなどの
記録信号を扱う部分に対する漏洩磁束密度による影響を
低減させることができる。
【0343】第82図は、第50図におけるようなスピンド
ルモータの全体構造の第1の好適実施例の改善された他
の例の断面図である。同図中、第78図と同一構成部分に
ついては同一符号を付し、その説明を省略する。本実施
例では、磁路補助手段75はステータヨーク77と一体に形
成されており、この構成によっても、第78図〜81図の例
と同様の効果を得ることができる。
【0344】上記以外にも、図示しないが、磁路補助手
段75を分割して、それぞれをロータヨーク76およびステ
ータヨーク77と一体に形成し、分割した磁路補助手段75
を相互に対向させることによっても、同様の効果を得る
ことができる。
【0345】また、第78図および第82図では、環状に連
設された複数のマグネット素子からなるマグネット26−
3および複数のコイル素子からなるステータ26−4をそ
の内周および外周から内包するように磁路補助手段75を
配設したが、内周または外周のどちらかのみに磁路補助
手段75を配設しても、従来より漏洩磁束密度を低減させ
ることができる。
【0346】上記の第78図〜82図に示す改善例によれ
ば、磁路補助手段を具備してロータヨークおよびステー
タヨークのヨーク飽和による漏洩磁束密度を低減させる
ことにより、コイルに流れる電流を効率的にトルクに変
換することができるとともに、ヘッドや記録ディスクな
どの記録信号を扱う部分に対する漏洩磁束密度による影
響を低減させることができるため、従来より小型および
薄型のスピンドルモータを提供することが容易にできる
という特長がある。
【0347】第83図および84図は、本発明によるディス
ク装置における磁気ヘッドの退避機構の好適実施例を示
す図である。さらに詳しく説明すると、第83図はヘッド
退避機構の部分を強調して示す平面図、第84図はヘッド
退避機構を概略的に示す側面図である。
【0348】パーソナルコンピュータ等に用いる磁気デ
ィスク装置やICメモリカードに対しては、前述の衝撃
だけでなく、外部磁場に対しても、高い耐久性が要求さ
れる。ICカード等では、1KGaussという強い磁場に対
してもデータ異常がないことが要求されており、一般の
アルミ製ベース/カバーをもつ装置では、これに耐える
ことは不可能である。一般に磁気ディスク装置ではヘッ
ドおよび媒体部(ディスク)は5ガウス以下に抑えるこ
とが必要である。
【0349】そこで、本発明においては、前述のよう
に、鋼板製のベース/カバーとして完全に磁気シールド
を行うことにした。厚さ 0.4mm程度の鋼板でも上記仕様
に対しては十分なシールド効果が得られる。ただし、問
題は、プレス加工等を行った鋼板は、残留磁化が数10ガ
ウス程度ある場合もある点であり、このため必要に応
じ、磁気焼鈍を行うことで、これらに対処可能である。
【0350】この外部磁場による影響を最小限にするた
めには、電源オフの時には、磁気ヘッドがデータゾーン
に退避することが重要である。なぜなら、磁気ヘッドは
磁束を集中する効果が大きく、ヘッドの真下では10ガウ
スのオーダの磁界でデータに影響が出、 100ガウスのオ
ーダでは、データ消去の可能性すらあるが、一方、ヘッ
ドのないディスク媒体だけでは1000ガウス程度でも消去
はされないためである。とくに外乱磁界の影響は、可搬
ディスクの場合、持ち運び時に大きいことを考えると、
VCM(Voice Coil Motor) 駆動に頼らないメカニカル
な退避機構が必須である。
【0351】特に、浮上型磁気ヘッドを持つ磁気ディス
ク装置においては、CSS(Contact Start Stop) 動作
の際のデータゾーンの損傷を回避するために、ディスク
停止時にヘッドをパーキングゾーンに退避させるための
ヘッド退避機構と、退避したヘッドを保持するためのア
クチュエイタロック機構とは必須である。一方、CSS
動作を行わない負圧スライダ(ゼロロードスライダ)を
用いた装置においても、外部からの衝撃が加わった際に
ヘッドが媒体に衝突することを考慮すれば、退避・ロッ
ク動作は必要となる。さらに、アンロード機構を持つ装
置においては、電源切断時に確実にアンロード位置にヘ
ッドを移動させ、その位置に保持する機構が必要とな
る。
【0352】通常のヘッド退避機構としては、次のよう
なものが挙げられる。すなわち、 (1)もどりばねを利用するもの (2)スピンドルモータの逆起電力を利用してアクチュ
エイタを退避させるもの (3)重力を利用するもの などがある。また、アクチュエイタロック機構として
は、次のようなものが挙げられる。すなわち、 (1)ララェット機構を用いるもの (2)摩擦力を利用するもの (3)磁気力を利用するもの などがある。
【0353】しかしながら、通常のヘッド退避機構
(1)のもどりばねでは、線型ばねを利用する限りにお
いて、データゾーンの位置によりオフセット力が変わる
ため、制御系に与える影響が大きく、また退避ゾーンと
逆の位置においては、過大なオフセット力が加わってし
まい、消費電力を増加させる要因となっていた。また退
避機構(2)の場合も、装置の小型化により、スピンド
ルモータの誘起電力が低下し、十分な退避力を発揮でき
ないという問題が生じてきた。さらに、(3)の重力利
用は、現在の主流になっているバランスド・ロータリー
アクチュエイタの場合には、適用不可能であり、また、
最近の小型装置では、設置方向を限定できないため、こ
れを利用することはできない。
【0354】また、アクチュエイタロック機構では、
(1)の場合は、解除用もしくは保持用のソレノイド等
が必要となり、また(2)の場合は、設定が微妙である
こと、などの欠点があった。また、(3)の磁気力を利
用したものも、いわゆるマグネットによるキャッチであ
り、その有効範囲は、パーキングゾーンのごく近傍に限
られていた。もどりばねを用いた退避機構もロック能力
はあるが、そのロック力は、磁気ばねを用いない限り退
避力よりも弱くなってしまい、実用的ではない。
【0355】そこで、本発明においては、第83図〜84図
に示す磁石を用いた退避機構を用いる。ここでは、ヘッ
ド機構部が、ロータリー形のアクチュエイタ29(例え
ば、第70図参照)を有しており、かつ、このアクチュエ
イタ29のフラットコイル86の外縁部に、磁気ヘッド29を
退避状態にするための退避用マグネット85を有してい
る。さらにこの退避用マグネット85の上下に退避用ヨー
ク87を配置して閉磁路を形成している。この閉磁路によ
り構成されるギャップ可変の磁気回路では、常にギャッ
プ磁束密度の高い状態が安定なため、より磁束密度の高
い側に移動しようとする力が働く。このため、第83図〜
84図の例では、磁石85はテーパ状のギャップにおいて、
ギャップの狭い方へ移動しようとする力が働くことによ
る。この例では、右にいくほど、すなわち、磁気ヘッド
29の移動距離xが大きくなるほど、ギャップ値gが小さ
くなっており、さらに、ヘッド29が最終的にロックされ
るロック位置において、段差を持たせて急激にギャップ
が狭くなるような変化を実現している。
【0356】より具体的に言えば、第85図のグラフと第
86図のギャップ変化構造に示されるように、データゾー
ンでは、磁気ヘッドの移動距離xに任意の積分定数x0
を加算した値x+x0 の逆数にギャップ値gが比例する
ように磁気回路内のギャップGを設定し、ロック領域で
はギャップ値gが急激に狭くなるようにヨーク87内に段
差部87−1を形成している。このような形状にすれば、
データゾーンでは、軸受手段46の静摩擦より大きい一定
のトルクが発生し、かつ、例えば磁気ディスクのアウタ
部分のロック領域ではこのトルクが急増するために大き
な保持トルクが得られ、磁気ヘッドのロックが確実に行
われる。
【0357】第87図は本発明による磁気ヘッドの退避機
構の原理を説明するための磁気回路モデルを示す図であ
る。
【0358】一般に、磁気吸引力を算出する方法は、い
くつかあるが、ここでは最も手軽に用いられる、磁気エ
ネルギの変化率を用いて説明する。
【0359】起磁力NI、磁束φ、磁気抵抗Rで示され
る系の磁気エネルギWは、 W=1/2 φ2 R=1/2 NIφ=1/2(NI)2/R と表される。
【0360】発生力は、磁気エネルギを移動方向に微分
することによって、 F=dW/dx=−1/2 (NI)2 /R2 dR/dx=−1/2 φ2dR
/dx となる。
【0361】ここで上記第87図のような磁気回路モデル
を考える。この場合、磁気エネルギは、空間、磁石内、
ヨーク内に蓄えられる。ここで、 lg :エアギャップ距離(磁石厚さを含む) lm :磁石の厚さ S′:磁石の断面積 μo :空気中の透磁率 μr :リコイル透磁率 He :動作点における減磁曲線の接線とB=0の交点
(線型化した保磁力) Br :動作点における減磁曲線の接線とH=0の交点
(線型化した残留磁束密度)(Br =μre ) この場合、ヨーク内の磁気抵抗を無視(磁気エネルギな
しと仮定)すれば、この磁気回路の磁気抵抗Rは、次の
〔数1〕の式に示すように、
【0362】
【数1】
【0363】と表される。ここではμo =μr とすれ
ば、 R=lg /(μo S′) 一方、起磁力NIは、 NI=Hem であるから、面積S′が変化しないとすれば、φ=NI
/R=μo S′Hem /lg dR/dx=1/(μo S′)dlg /dx よって、発生力は、次の〔数2〕の式によって表され
る。
【0364】
【数2】
【0365】以上より、ギャップに対して磁石が厚く、
かつギャップ変化率が大きければ、大きな発生力が得ら
れる。また、位置xによらず一定の力を得るためには、
次の〔数3〕の式により表される関係が成立する。
【0366】
【数3】
【0367】実際には、この様な関数形状を製作するこ
とは困難であるため、磁石厚さlmに対してギャップ距
離lg を十分大きくすれば、直線的な変化でもほぼ一定
のトルクを発生可能である。
【0368】また、ロックとして用いる場合には、この
ギャップ変化が十分大きくなるような段差を設けてやれ
ば良い。
【0369】第88図はギャップ変化形のヘッド退避機構
におけるトルクを実測した結果を示すグラフである。こ
の実測結果によれば、磁気ヘッド27の全ストローク(全
回転角)内で、ほぼ一定の退避力が得られており、ま
た、グラフ右方のロック位置で退避力の約4〜9倍のト
ルクを発生しロック機構としても十分な性能が得られて
いる。このロック位置での保持トルクは、第88図の実測
結果と第87図における磁気回路モデルから明らかなよう
に、マグネット87が厚い(lm 大)ほど大きくなる。
【0370】また、第89図に面積変化形のヘッド退避機
構の一例を斜視図にて示す。第89図においては、位置決
め用マグネット85と位置決め用コイル87との間の平面内
で、位置決め用マグネット85と位置決め用ヨーク87とが
オーバーラップする面積を、磁気ヘッド29が変位する方
向に変化させてこのヘッド29を退避させるような構成に
なっている。より具体的にいえば、マグネット85とヨー
ク87とがオーバーラップする面積を、右にいくほど一次
関数的に大きくなるように構成し、かつ、ヨーク87の平
面方向に対し別の段差部87−2を形成してヨーク28の幅
を急激に大きくしている。このような構成においては、
前述の第87図の磁気回路モデルを用いて退避力の移動距
離xに対する変化を算出することができる。この算出結
果より、 dR/dx=−lg /(μo S′2 )dS/dx が得られる。よって発生力は、次の〔数4〕の式に示す
ように、
【0371】
【数4】
【0372】となり、面積S′の直線的な変化で一定の
力が得られる。さらに、ロック領域では、第85図と同じ
ように段差部を設けることにより保持トルクを大きくし
て磁気ヘッドを確実にロックするようにしている。
【0373】第90図は、本発明による磁気ディスク装置
における磁気ヘッドの退避機構の他の例を示す図であ
る。ここでは、可動部にマグネット85を設置せずに、固
定部のヨーク87の一部に永久磁石であるマグネット85を
組み入れ、かつ、可動部に軟磁性体である鉄片をギャッ
プ内に設けるようにしている。このようにしても、他の
例と同様の効果が得られる。但し、この場合、ギャップ
以外の磁気回路が形成され易く、その場合には永久磁石
により発生する磁束の一部が退避力の発生に寄与しなく
なるため、磁気回路の設計が多少難しくなる。この実施
例においては、ヨーク87は、回転中心とほぼ同心円状の
板金製であり、中央のV形状またはその他の形状の溝を
所定の形状に仕上げている。
【0374】本発明のヘッド退避機構およびロック機構
のいずれの例においても、簡単な機構で、磁気ディスク
の全領域においてほぼ一定の退避力を発生し、かつロッ
ク位置においては、十分に大きなロック力を発生するこ
とが可能で、小型で信頼性の高い磁気ディスク装置を実
現することができる。なお、これらの実施例において
は、磁束の方向をアクチュエイタピボットの軸方向とし
たが、この磁束の方向を半径としても可能である。
【0375】第91図は3つの別々の要素から構成される
ハウジングの例を分解して示す斜視図である。第91図の
例においては、ハウジング以外の構成要素は他の多くの
実施例と本質的に変わらないので、ハウジングの部分以
外は省略することとする。
【0376】ここでは、磁気ディスク装置のハウジング
は、下部の平板状のベース部122 と、上部の平板上のカ
バー部123 と、横部に配置される枠状のフレーム部121
とから構成される。さらに、このフレーム部121 の厚さ
は、ディスクやディスク駆動部やヘッド機構部等をハウ
ジング内部に収容できるように予め設計されている。
【0377】さらに、ベース部122 およびカバー部123
を、アルミニウム等より剛性の高い鉄系金属から作製す
れば、上記ベース部122 およびカバー部123 の厚さを節
減することができる。さらにまた、鉄系金属の内、磁性
材料であるものを用いれば、スピンドル・アクチュエイ
タ用モータのヨーク部材と兼用することで、装置全体の
厚さをさらに節減することができる。また一方で、ベー
ス部122 とカバー部123に挾み込まれるように配置され
るフレーム部121 の材料としては、製造の容易なダイキ
ャスト等を利用することが可能なアルミニウム等が挙げ
られる。
【0378】前述のように、ベース部122 とカバー部12
3 に磁性材料を用いれば、スピンドルモータとアクチュ
エイタ用モータのヨークとして、ベース部122 とカバー
部123 を兼用するかもしくは主ヨークの補助ヨークとし
て用いることができる。また、磁気シールドの効果もあ
る。なお、フレーム部121 の材料も鉄等を含む磁性材料
にした場合、ベース部122 とカバー部123 だけが磁性材
料のときより、磁気シールドの効果が一層得られるとい
う利点も生ずる。
【0379】第92図、第93図、第94図および第95図は、
本発明によるハウジング内に1つのディスクと2つのヘ
ッドが組み込まれている全体構造を有するディスク装置
の最も好ましい例を示す図である。具体的には、第92図
は全体構造の正面断面図、第93図はその全体構造の主要
部を示す斜視図、第94図はプリント回路基板の展開斜視
図、第95図は種々の部品にばらした展開斜視図である。
【0380】これらの図に示すとおり、ディスク装置は
全体として次の構成要素からなる。直径1.89インチ以下
の1枚のディスク、ディスクを回転させるディスク駆動
部、記録媒体であるディスクの表面に対して読み出し/
書き込みを行う2つの磁気ヘッド、該磁気ヘッドを支持
するアーム、回転自在にアームを支承するアクチュエイ
タキャリッジ、アクチュエイタキャリッジを回転可能な
らしめる軸受、アクチュエイタキャリッジを回転させる
と共に前記磁気ヘッドを記録媒体であるディスク表面上
の所定位置まで移動させるアクチュエイタ駆動部、相互
に組み合わさってハウジングを形成するベースおよびカ
バー(該ハウジングは、少なくともディスク、ディスク
包囲部、ディスク駆動部、磁気ヘッド、アクチュエイタ
キャリッジ、軸受およびアクチュエイタ駆動部を保護す
る)、および少なくともディスク駆動部、磁気ヘッドお
よびポジショナ駆動部による読み出し/書き込み動作を
制御する回路である。
【0381】この場合、上記の回路はハウジングに内蔵
されるフレキシブルプリント回路基板によって構成さ
れ、そしてその磁気ディスク装置の高さはPCMCIA
のTypeIIに準拠された5mm位である。
【0382】さらに具体的には第92〜95図において、参
照番号211 はベースを表し、212 はカバーを表し、213
a,213bはディスク側の固定軸、アクチュエイタ側の固
定軸を表す。上記ベース211 およびカバー212 は前記第
32図に示したように、鉄系の金属から作製される。これ
は前述のとおり優れた磁気遮蔽効果をもたらす。前記各
固定軸213a, 213bの下側は共に第42図に示されたものが
使用され、この場合フランジ本体の下側端部はかしめ
(または圧入、溶接)による締結手法によって、ベース
211 に固定される。
【0383】さらに、各固定軸213a, 213bの上側端部
は、前記第46図に示された構造により、カバー212 側に
締結される。
【0384】1つの軸213a上には、1つの磁気記録媒体
(ディスク)222 が軸受、スピンドルハブを介して回転
自在に保持され、スピンドルモータ220 が組み立てられ
る。さらにアクチュエイタ側の固定軸213b上には、磁気
ヘッド232 とアーム238 とを含むアクチュエイタ230 が
所定角度範囲で回転自在に保持される。このアクチュエ
イタ230 は、前述したように磁気ヘッド232 をディスク
222 上の所望のトラックまで移動させまたそこに位置決
めしておくことができる。
【0385】参照番号251 は、フレキシブル回路基板で
ある。この1枚のフレキシブル回路基板251 は、第6図
で詳しく述べたように適当な接着剤等により、ベース21
1 およびカバー212 の内面に接着されて固定される。プ
リント回路基板251 上には、ディスク装置全体の動作を
制御するに必要な(例えば、サーボ回路、スピンドルモ
ータ制御回路、読み出し/書き込み回路、インタフェー
ス回路等)の電子回路部品群216 がディジタルグループ
の回路と、アナロググループの回路とに区分され組み立
てられて実装されている。さらに、プリント回路基板25
1 は、ベース211 およびカバー212 によって支持される
コネクタ217 に接続される。さらに、コネクタ217 が外
部電子機器(例えば携帯用ノート型コンピュータ)の差
込み部に接続されると、第92〜95図に示す磁気ディスク
装置はその外部電子機器に対する外部メモリデバイスと
して働く。
【0386】さらに、これらの図において、スピンドル
モータ220 は好ましくは、アキシャル(軸方向)ギャッ
プを有するフラットコイル形のDCMである。そのハブ
221は、接着によってディスク222 を支持する。さら
に、磁石224 は、スピンドルハブ221 内に接着によって
固定される。この磁石224 は、磁気記録媒体222 と平行
に配置され、そして垂直方向に多極磁化される。また、
スピンドルハブ221 は、磁石224 に対しヨークとして機
能する。
【0387】さらに227aは、ディスクの上面軸受であ
り、227bはその下側軸受である。228は、上側軸受227a
と下側軸受227bとの間に一定のギャップを保つためのス
ペーサである。上側軸受および下側軸受の両内輪は、固
定軸213aに接合されて固定される。スピンドルハブ221
は鉄系のものからなる。スピンドルハブ221 の内周部
は、上側軸受227aおよび下側軸受227bの両外輪に接合さ
れる。磁石224 の下側には、複数のコイル225 があり、
各コイルはフレキシブル基板上に同心円状に形成され、
また各コイル間は均等分割配置されている。上記ブラシ
レスの磁気回路は、スピンドルハブ221 と、磁石224
と、コイル225 とベース211 とによって形成される。各
コイル225 から出る各リード線(第92図〜95図には図示
せず)は、はんだづけにより、プリント回路基板251 上
の対応する端子にそれぞれ接続され、スピンドルモータ
220 を駆動するための電流は、その各リード線を通して
各コイル225 に供給される。コイル225 に電流を供給す
ることによって上記磁気回路内には駆動力が発生し、ハ
ブ221 を回転させる。
【0388】さらに、磁気ヘッド232 およびアーム238
を含むアクチュエイタ230 の構造について詳しく説明す
る。225aはアクチュエイタ230 の背面軸受、225bはその
上部軸受である。236 は、背面軸受235aと上部軸受235b
との間に一定のギャップを保持するためのスペーサであ
る。上側軸受235aおよび下側軸受235bの両内輪は、固定
軸213bに接合されて固定される。231 は鉄系のブロック
である。ブロック231の内周部は、上側軸受235aおよび
下側軸受235bの両外輪に接合される。
【0389】さらに、アーム238 は、レーザスポット溶
接により軸方向からブロック231 に結合される。2つの
磁気ヘッド232 は、各アーム238 の一端にそれぞれ接合
されて固定される。上記2つの磁気ヘッド232 は、磁気
記録媒体222 の両面にそれぞれ対向する。さらに、アク
チュエイタ230 を駆動するためのコイル233 は、アーム
238 とは反対側に配置され、樹脂成型によりブロック23
1 に固着される。
【0390】234 は、フレキシブルプリント基板であっ
て、磁気ヘッド232 と制御回路との間で読み出し/書き
込み信号を転送するための信号通路およびアクチュエイ
タのコイルに電流を供給するためのフィーダとなる。上
記フレキシブルプリント基板234 は、はんだづけによ
り、磁気ヘッド232 とは反対側のフレキシブルプリント
回路基板251 に接続される。
【0391】各磁気ヘッド232 をディスク面上の所望の
位置に移動させるための駆動力は第71図に示されたVC
M(Voice Coil Motor) によって得られ、このVCM
は、磁気回路240 を形成する上側ヨーク241 、下側ヨー
ク242 、側面ヨーク243a,243bおよび磁石244 と、その
磁気回路240 内に配置された各コイル233 とから構成さ
れる。これらコイル233 に電流を流すと、アクチュエイ
タ230 は回動する。
【0392】この場合、また磁気ヘッド232 は、特開平
3−178017号に示された垂直磁気記録を行う接触形の一
体化磁気ヘッドを使用して軽荷重化を図り低電圧化も可
能としている。しかし、ロード/アンロード機構を採用
すれば通常の磁気ヘッド、すなわち水平磁気記録を行
い、かつ、所定の浮上量を有するヘッドスライダを備え
たヘッドを、上記一体化磁気ヘッドに代えて用いること
もできる。
【0393】このような構造では、ハウジングの上端お
よび下端において通常、軸およびアクチュエイタの近傍
を除き、占有できないスペースが生ずる。
【0394】このため、上記スペースのところには種々
の回路を組み込むことができ、これにより該スペースを
ハウジング内にて有効利用できるようになる。
【0395】また、第92〜95図の実施例においては、そ
のディスク装置の外形寸法は、PCMCIAあるいはJ
EIDAの標準仕様に準拠したICメモリカードの仕様
の寸法に合致する。さらにまた、例えば約 1.3インチ
(1.89インチ以下)の直径を有する磁気記録媒体(ディ
スク)を用いることによって、当該ディスク装置のコネ
クタをICメモリカードのコネクタと同じにすることが
でき、かつ、大きさもICメモリカードと同等であり、
さらにはインタフェース仕様も同じにすればICメモリ
カードと互換性を持たせることができる。
【0396】結局、本発明による1ディスクの磁気ディ
スク装置によれば、高さを5mm以下としつつ、その記憶
容量を40MByte 以上にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によりディスク装置の例を示す図(そ
の1)である。
【図2】従来技術によりディスク装置の例を示す図(そ
の2)である。
【図3】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その1)である。
【図4】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その2)である。
【図5】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その3)である。
【図6】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その4)である。
【図7】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その5)である。
【図8】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その6)である。
【図9】本発明によるディスク装置の第1の好適な実施
例を示す図(その7)である。
【図10】本発明によるディスク装置の第2の好適な実
施例を示す図である。
【図11】本発明によるディスク装置の第3の好適な実
施例を示す図である。
【図12】本発明によるディスク装置の第4の好適な実
施例を示す図である。
【図13】本発明によるディスク装置の第5の好適な実
施例を示す図である。
【図14】本発明によるディスク装置の第6の好適な実
施例を示す図である。
【図15】本発明によるディスク装置の第7の好適な実
施例を示す図(その1)である。
【図16】本発明によるディスク装置の第7の好適な実
施例を示す図(その2)である。
【図17】本発明によるディスク装置の第7の好適な実
施例を示す図(その3)である。
【図18】本発明によるディスク装置の第7の好適な実
施例を示す図(その4)である。
【図19】本発明によるディスク装置の第7の好適な実
施例を示す図(その5)である。
【図20】図17の第7の好適な実施例の舌状部分のエン
クロージャ部の変形例を示す図である。
【図21】図17の第7の好適な実施例の舌状部分のエン
クロージャ部の他の変形例を示す図である。
【図22】本発明によるディスク装置の第8の好適な実
施例を示す図である。
【図23】本発明によるディスク装置の第9の好適な実
施例を示す図である。
【図24】本発明によるディスク装置の第10の好適な実
施例を示す図(その1)である。
【図25】本発明によるディスク装置の第10の好適な実
施例を示す図(その2)である。
【図26】本発明によるディスク装置の第11の好適な実
施例を示す図である。
【図27】本発明によるディスク装置の第12の好適な実
施例を示す図である。
【図28】本発明によるディスク装置の第13の好適な実
施例を示す図である。
【図29】本発明によるディスク装置の第14の好適な実
施例を示す図である。
【図30】本発明によるディスク装置の第15の好適な実
施例を示す図(その1)である。
【図31】本発明によるディスク装置の第15の好適な実
施例を示す図(その2)である。
【図32】本発明によるディスク装置の第15の好適な実
施例を示す図(その3)である。
【図33】本発明によるディスク装置の第15の好適な実
施例を示す図(その4)である。
【図34】本発明によるディスク装置の第15の好適な実
施例を示す図(その5)である。
【図35】本発明によるディスク装置の第16の好適な実
施例を示す図である。
【図36】本発明によるディスク装置の第17の好適な実
施例を示す図である。
【図37】本発明によるディスク装置の第18の好適な実
施例を示す図である。
【図38】図32の本発明によるディスク装置に適用され
るフレームの他の例を示す図である。
【図39】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
1の好適な実施例を示す図である。
【図40】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
2の好適な実施例を示す図である。
【図41】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
3の好適な実施例を示す図である。
【図42】図39の各固定軸の直径と一対の軸受手段の間
の平均間隔との関係を説明する図である。
【図43】図39の軸受手段外輪部分上のバイアス手段を
説明するための図である。
【図44】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
4の好適な実施例を示す図(その1)である。
【図45】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
4の好適な実施例を示す図(その2)である。
【図46】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
4の好適な実施例を示す図(その3)である。
【図47】図46の第4の好適な実施例の軸とカバーの取
付構造の変形例を示す図である。
【図48】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
5の好適な実施例を示す図(その1)である。
【図49】本発明によるディスク装置の固定軸構造の第
5の好適な実施例を示す図(その2)である。
【図50】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第1の好適な実施例を示す図である。
【図51】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第2の好適な実施例を示す図である。
【図52】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第3の好適な実施例を示す図である。
【図53】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第4の好適な実施例を示す図である。
【図54】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第5の好適な実施例を示す図である。
【図55】本発明によるディスク装置のスピンドルモー
タ全体構造の第6の好適な実施例を示す図である。
【図56】図55の第6の好適な実施例のディスク固定構
造の変形例を示す図である。
【図57】ディスク固定構造のアンバランス現象を修正
する手段を説明する図である。
【図58】図38に表示するフレームの第1の変形例を示
す図である。
【図59】図38に表示するフレームの第2の変形例を示
す図である。
【図60】図38に表示するフレームの第3の変形例を示
す図である。
【図61】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その1)である。
【図62】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その2)である。
【図63】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その3)である。
【図64】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その4)である。
【図65】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その5)である。
【図66】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その6)である。
【図67】本発明によるディスク装置におけるヘッド機
構部のロック構造の一例を示す図(その7)である。
【図68】本発明によるディスク装置においてディスク
を逆に固定することができるスピンドルモータ構造の第
1の好適な実施例を示す図である。
【図69】本発明によるディスク装置においてディスク
を逆に固定することができるスピンドルモータ構造の第
2の好適な実施例を示す図である。
【図70】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第1の好適な実施例を示す図である。
【図71】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その1)で
ある。
【図72】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その2)で
ある。
【図73】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第2の好適な実施例を示す図(その3)で
ある。
【図74】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第3の好適な実施例を示す図(その1)で
ある。
【図75】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第3の好適な実施例を示す図(その2)で
ある。
【図76】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の第4の好適な実施例を示す図である。
【図77】本発明によるディスク装置におけるアクチュ
エイタ構造の他の実施例を示す図である。
【図78】図50におけるようなスピンドルモータの全体
構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(そ
の1)である。
【図79】図50におけるようなスピンドルモータの全体
構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(そ
の2)である。
【図80】図50におけるようなスピンドルモータの全体
構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(そ
の3)である。
【図81】図50におけるようなスピンドルモータの全体
構造の第1の好適な実施例の改善された例を示す図(そ
の4)である。
【図82】図50におけるようなスピンドルモータの全体
構造の第1の好適な実施例の改善された他の例を示す図
である。
【図83】本発明によるディスク装置におけるヘッド退
避構造の好適な実施例を示す図(その1)である。
【図84】本発明によるディスク装置におけるヘッド退
避構造の好適な実施例を示す図(その2)である。
【図85】図84における磁気ヘッドの変位とギャップ値
との間の関係を説明するためのグラフである。
【図86】図84の拡大斜視図である。
【図87】本発明による磁気ヘッドの退避機構の原理を
説明するための磁気回路モデルを示す図である。
【図88】ギャップ変化形のヘッド退避機構におけるト
ルクを実測した結果を示すグラフである。
【図89】面積変化形のヘッド退避機構の一例を示す斜
視図である。
【図90】本発明による磁気ディスク装置における磁気
ヘッドの退避機構の他の例を示す図である。
【図91】3つの別々の要素から構成されるハウジング
の他の例を示す図である。
【図92】本発明によるハウジング内に1つのディスク
と2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するデ
ィスク装置の一例を示す図(その1)である。
【図93】本発明によるハウジング内に1つのディスク
と2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するデ
ィスク装置の一例を示す図(その2)である。
【図94】本発明によるハウジング内に1つのディスク
と2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するデ
ィスク装置の一例を示す図(その3)である。
【図95】本発明によるハウジング内に1つのディスク
と2つのヘッドが組み込まれている全体構造を有するデ
ィスク装置の一例を示す図(その4)である。
【符号の説明】
14…プリント基板 15…ディスク駆動手段 20…磁気ディスク装置 21…ハウジング 22…ベース 23…カバー 24…磁気ディスク 25…スピンドル 26…スピンドルモータ 26−1…第1の固定軸 26−3…ロータマグネット 26−4…ステータコイル 27…磁気ヘッド 28…アーム 29…アクチュエイタ 32…異方性導電性接着剤 36…読み出し/書き込み回路 38…制御回路 39…インタフェース回路 40…フレキシブルプリント基板 45…第2の固定軸 65…磁気回路 67…フラットコイル 68…ヨーク部 85…位置決め用マグネット 87…位置決め用ヨーク
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−5433 (32)優先日 平成4年1月16日(1992.1.16) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−53177 (32)優先日 平成4年3月12日(1992.3.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−61704 (32)優先日 平成4年3月18日(1992.3.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−63640 (32)優先日 平成4年3月19日(1992.3.19) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−115771 (32)優先日 平成4年5月8日(1992.5.8) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−171372 (32)優先日 平成4年6月30日(1992.6.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−211149 (32)優先日 平成4年8月7日(1992.8.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 黒羽 康雅 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 公平 徹 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 菅原 隆夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 松本 優 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 間瀬 広行 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 常川 雅雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 小金沢 新治 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 有賀 敬治 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を記憶すると共に1.89インチ以下の
    直径を有する1枚のディスクと、 該ディスクを回転させるディスク駆動部と、 前記ディスクに対し情報の書き込みおよび読み出しを行
    うヘッド機構部と、 少なくともインタフェース回路を含む電子回路とをハウ
    ジングの内部に備え、 該ハウジングの外部に、前記電子回路と接続されたコネ
    クタを有し、 前記ハウジングとコネクタを含む平面の外形寸法が約8
    5.6mm×54mmで、かつ厚さ寸法が8mm以下であることを
    特徴とするディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記1枚のディスク、および、前記ヘッ
    ド機構部に設けられた2本のヘッドが、垂直磁気記録を
    行うように構成される請求項1記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記2本のヘッドの各々が、フレキシブ
    ルな薄板状の本体を有しかつヘッド支持用のアームとし
    ても作用する一体化磁気ヘッドである請求項2記載のデ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】 前記1枚のディスク、および、前記ヘッ
    ド機構部に設けられた2本のヘッドが、水平磁気記録を
    行うように構成される請求項1記載のディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングを構成する前記ベースお
    よび前記カバーが、鉄系の金属をプレス成形して作製さ
    れたものである請求項1から4のいずれか一項に記載の
    ディスク装置。
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JP17137292 1992-06-30
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