JP2003023949A - ヘリコプタの散布装置 - Google Patents

ヘリコプタの散布装置

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JP2003023949A
JP2003023949A JP2001220066A JP2001220066A JP2003023949A JP 2003023949 A JP2003023949 A JP 2003023949A JP 2001220066 A JP2001220066 A JP 2001220066A JP 2001220066 A JP2001220066 A JP 2001220066A JP 2003023949 A JP2003023949 A JP 2003023949A
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spraying
helicopter
cover
rotation axis
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JP2001220066A
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English (en)
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Takayuki Shiraishi
剛之 白石
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒状の散布物の均一な散布が得れられるヘ
リコプタの散布装置を提供する。 【解決手段】 ヘリコプタの機体本体に着脱自在に搭載
され散布装置10であって、粉粒状の散布物を収納する
タンク19と、回転軸線0を中心に回転駆動されるイン
ペラ20と、インペラ20の上側を覆うインペラカバー
30とを備え、インペラカバー30は、インペラ20の
覆う円板状の上面カバー31と、インペラ20の側面側
を覆うと共に下方に移行するに従って外側に変移する円
錐面状で散布距離を制限する側面カバー32、33とを
備え、かつ、タンク19内の散布物をインペラ20の上
面側に供給する吐出口26aを回転軸線を中心に等間隔
で複数配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬剤、肥料、種籾
等の粉粒状の散布物を散布・播種するヘリコプタの散布
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に広い面積の森林や農地に対して害
虫駆除用薬剤等の粉粒状の散布物を大規模に散布する場
合、操縦者が搭乗するヘリコプタを使っての空中散布が
行われている。このような有人のヘリコプタによる空中
散布は、小規模の面積の圃場等に対しては困難であり、
かつ過大な散布コストを要する。
【0003】そこで、無線遠隔操縦できる比較的小型の
無人ヘリコプタに散布装置を搭載することによって、粒
状の散布物を空中散布する散布装置が提案されている。
【0004】この種の散布装置は、例えば特開平9−2
75877号公報に開示され、かつ図12に示すよう
に、ヘリコプタの機体下側に取り付けられる散布物用の
タンク101の底部に繰出ケース102を設け、繰出ケ
ース102に設けられた軸受103を介して駆動軸10
4を軸支させ、駆動軸104の下端に複数のインペラブ
レード105aを上面側に起立させた円板状のインペラ
105を固定すると共にタンク101の上面にインペラ
モータ106を固定させ、インペラモータ106によっ
てインペラ105を一方向に回転させるように構成して
いる。また、繰出ケース102の下端側にインペラ10
5に散布剤を供給する吐出口が開口する出口筒107を
固定し、繰出ケース102と出口筒107との間にシャ
ッタ108が介装されている。
【0005】軸受103にインペラ105の上面側を覆
う上面カバー109が取り付けられ、更にこの上面カバ
ー109にインペラ105の後面側を遮蔽すると共にイ
ンペラ105の回転上手側及び下手側に移動可能な側面
カバー110が設けられている。この側面カバー110
の移動によってインペラ105による散布方向及び散布
幅を変更するように構成されている。
【0006】一方、特開平11−138070号公報に
は、インペラの回転数を制御することによって、散布物
の散布範囲を広くしたり狭くしたり制御すること及び、
インペラの上側面を覆う上面カバーの前周縁部からイン
ペラの周囲に延出された側面カバーを設け、散布物の放
出方向を制限することが開示されている。
【0007】更に、特開平11−243829号公報に
は、インペラの上面側を上面カバーで遮蔽すると共にイ
ンペラの後面側を覆う側面カバーを配設することが開示
されている。
【0008】また、上記特開平9−275877号公報
及び特開平11−138070号公報に開示される散布
装置には、散布物をタンクからインペラに供給する吐出
口が駆動軸より後方側に1つ、特開平11−24382
9号公報には後方側に2つ配設されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一方、インペラに供給
する吐出口が1つ、或いは後方側に2つ配設されている
場合には、インペラによる散布物の頒布方向は、インペ
ラの回転数によって変化することから、散布物の散布方
向を広くする場合にはインペラの回転数を上げ、散布方
向を抑える場合にはインペラの回転数を下げる必要があ
る。一方、散布剤の散布距離もインペラの回転数に相応
して発生する遠心力に依存することから、散布方向を抑
えようとしてインペラの回転数を下げると十分な散布距
離が確保できなくなり、効率的な散布物の散布作業が得
られなくなることが懸念される。
【0010】このため、上記各公報に開示される散布装
置にあっては、インペラの回転数を高く設定して散布距
離を確保した上で、側面カバーにより散布剤の散布方向
を制限している。
【0011】しかし、側面カバーによって散布方向が制
限されることから、ヘリコプタを前後進させながら散布
する場合には、前進する場合と後進する場合において散
布物の散布を開始するタイミングを変更しなければなら
ず、散布剤を散布する圃場等の散布エリアから、散布を
要しないエリアにまで散布物が飛散して他の圃場の作物
生育等に影響を及ぼすおそれがあると共に、散布エリア
内の均一な散布物の散布が達成できないことがある。
【0012】なお、特開平11−275877号公報に
開示されるように、側面カバーを移動可能にしても、イ
ンペラへ散布物を供給する吐出口が1つの場合には、吐
出口の位置とインペラの回転数により散布方向と散布距
離が決定されることから、装置特有の散布傾向を変える
には至らずヘリコプタの前進及び後進による散布物の散
布開始タイミングを同じく設定することはできないもの
である。
【0013】また、仮に、特開平11−138070号
公報のようにインペラの回転数を制御して散布距離を同
じくして前後進による散布開始タイミングを同じくする
と、散布距離に伴って散布方向も制限される。その結
果、散布物の均一な散布ができなくなる。
【0014】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
目的は、容易に粉粒状の散布物の均一な散布が得れられ
るヘリコプタの散布装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1に記載のヘリコプタの散布装置は、ヘリコプタの機
体本体に着脱自在に搭載され、粉粒状の散布物を収納す
るタンクと、該タンクの下方に配置されて上下方向に延
在する回転軸線を中心に回転駆動されるインペラと、該
インペラの上面側を覆うインペラカバーとを備え、かつ
上記タンク内の散布物を吐出口を介して上記インペラの
上面側に供給して散布するヘリコプタの機体本体に着脱
自在に搭載されたヘリコプタの散布装置において、上記
インペラカバーは、上記インペラの上面側を同心状に覆
う円板状の上面カバーと、該上面カバーの周縁に沿って
上端が結合されて上記インペラの側面側を覆うと共に下
方に移行するに従って次第に外側に変移する円錐面状で
散布距離を制限する側面カバーとを備え、かつ、上記吐
出口は、上記回転軸線を中心に等間隔で複数配設された
ことを特徴とする。
【0016】請求項1の発明によると、回転軸線を中心
に等間隔で複数配設された各吐出口からインペラの上面
側へ回転軸線を中心に均衡に散布物が供給され、回転す
るインペラの全周から接線方向に均等に放出され、側面
カバーの下方に移行するに従って外側に変移するように
設定された傾斜角に従って誘導されて散布距離が有効的
に設定される。従って、散布方向がインペラの回転数に
影響されることなく均一な散布物の散布が得られる。
【0017】請求項2に記載の発明は、上記請求項1の
ヘリコプタの散布装置において、上記側面カバーは、互
いに間隔を隔てて上面カバーに一対配設されたことを特
徴とする。
【0018】請求項2の発明によると、一対の側面カバ
ーを互いに間隙を隔てて配置することによって、インペ
ラによって放出された散布物は、その一部が各側面カバ
ーによって散布可能距離が制限される一方、一部が側面
カバーに散布可能距離が制限されることなく散布され、
散布物の散布範囲及び散布量分布状態が調整される。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項2のヘリ
コプタの散布装置において、上記回転軸線を中心とする
上記インペラによる散布物の散布可能距離を半径とする
散布距離円と側面カバーによって制限される散布距離を
通る一対の直線状の散布距離線との各交点を通りインペ
ラの外周に接する各接線の間に上記側面カバー間の間隔
が設定されたことを特徴とする。
【0020】請求項3の発明によると、側面カバーによ
って散布距離が制限されて散布される散布物及び側面カ
バーに散布距離が制限されることなく散布される散布物
の散布範囲が散布距離円で囲まれ、かつ両散布距離線間
に設定される。特に各散布距離線を平行配置した場合に
は、正規分布形状に近似した散布傾向が得られ、略一定
の散布飛行間隔で散布することによって略均一に散布物
を散布することができる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3のヘリコプタの散布装置において、上記インペラカバ
ーは、上記回転軸線を中心とする取り付け方向が変更可
能であることを特徴とする。
【0022】請求項4の発明によると、インペラカバー
の取り付け方向を変更することによって、散布エリアの
形状に対応した散布が容易になる。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項3のヘリ
コプタの散布装置において、上記各散布距離線は、互い
に上記回転軸線を介して回転軸線から等距離でかつヘリ
コプタの前進飛行方向と直交し平行に設定されたことを
特徴とする。
【0024】請求項5の発明によると、上記各散布距離
線を上記回転軸線を介して回転軸線から等距離に平行配
置し、かつヘリコプタの前進飛行方向と直交させること
によって、ヘリコプタの前進及び後進を繰り返して散布
する前後進散布及び、前進のみによる対面散布等におい
て、散布開始タイミングを変えることなく一定に設定す
ることができ、散布エリア内の散布の不均衡が抑制でき
る。また、散布操作が容易になり、散布作業の効率化が
得られると共に、散布エリア外への散布が有効的に抑制
できる。
【0025】請求項6に記載のヘリコプタの散布装置の
発明は、ヘリコプタの機体本体に着脱自在に搭載され、
粉粒状の散布物を収納するタンク及び該タンクの下方に
配置されて上下方向に延在する回転軸線を中心に回転駆
動されるインペラを備え、上記タンク内の散布物を吐出
口を介して上記インペラの上面側に供給して散布する散
布装置において、上記吐出口は、上記回転軸線を中心に
等間隔で複数配設されたことを特徴とする。
【0026】請求項6の発明によると、回転軸線を中心
に等間隔でで配置された複数の吐出口から回転軸線を中
心に均衡が保たれた状態で散布物がインペラの上面側に
供給されることから、インペラの回転数に影響されるこ
となく散布物を円周方向に略均一に散布することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明によるヘリコプタの散布装
置の実施の形態を図1乃至図11を参照して説明する。
【0028】図1は、本実施の形態の概要を示す要部側
面図、図2は正面図、図3は平面図、図4は図1のA部
一部破断拡大説明図であり、図5は図4の一部破断下面
図である。なお、矢印FWD方向は前進方向を示してい
る。
【0029】図中1は送信機からの無線で遠隔操作され
る無人ヘリコプタであって、その機体本体2の下面には
左右一対の着陸用脚3が取り付けられている。機体本体
2内及び着陸用脚3の基端近傍に配設された電気・電子
機器室4には地上からの送信機による遠隔操作によって
機体本体2に装着される散布装置10を作動させるため
のコントローラや電源が内蔵されている。
【0030】散布装置10は、薬剤、肥料、種籾等の粉
粒状の散布物を散布するものであって、その上部に形成
された機体取付部11を機体本体2の下面にボルト等の
取付具によって着脱可能に取り付けられている。
【0031】機体取付部11の下面には上下方向に延在
する駆動軸14を備えたインペラモータ12の本体13
が取り付けられている。インペラモータ11の本体13
から駆動軸14を囲むように円筒状の支持筒15が延設
され、支持筒15の下端に散布物が流通する開口部(図
示せず)が形成された平板状のベース板16が取り付け
られている。なお、散布物の種類により開口部面積が変
更できるように、支持筒15は着脱自在にネジ15aに
より固定されている。
【0032】ベース板16の上面に支持筒15を間隙を
有して囲むように配設された送出筒17を介して粉粒状
の散布物を収納するメインタンク18が連続して配設さ
れ、メインタンク18の上方に機体本体2の左右に分岐
した一対のサブタンク19が連続形成されると共に、各
サブタンク19の上面に各々散布物投入口19aが形成
されている。
【0033】ベース板16から突出する駆動軸14の下
端にインペラアダプタ14a等によってインペラ20が
固定されている。インペラ20は中心部がインペラアダ
プタ14a等によって駆動軸14の下端に取り付けられ
る円板状のインペラ本体21と、インペラ本体21の上
面側に放射状に延在して起立する断面略コ字状の複数の
インペラブレード22によって構成されている。
【0034】ベース板16の下面にシャッタ機構25が
配設され、シャッタ機構25の下面にインペラ20の上
面側に対向するインペラカバー30が取り付けられてい
る。
【0035】シャッタ機構25は、駆動軸14を中心と
する等間隔で複数、本実施の形態では駆動軸14の回転
軸線0を中心に120°の等間隔で3箇所に吐出口26
aが開口する調量板26と、駆動軸14と同心軸上で回
転自在に支持されたシャッタ27と、シャッタモータ2
8と、シャッタ27とシャッタモータ28との間に介在
する連動ギヤ29を有し、送信機からの遠隔操作による
シャッタモータ28の正逆転制御によって連動ギヤ29
を介してシャッタ27を適宜回動することによって調量
板26の各吐出口26aが連動して開閉作動する。この
吐出口26aの開閉量に相応してメインタンク18内に
収納された粉粒状の散布物が調量されてインペラ20の
上面側に供給される。ここで、各吐出口26aを回転軸
線0を中心に等間隔で配置することから、インペラ20
の上面側へ周方向に全周に亘って均衡が保たれた状態で
供給される。
【0036】一方、インペラカバー30は、シャッタ機
構25の下面にボルト等によって取り外し可能に取り付
けられてインペラ20の上面側を覆う円板状の上面カバ
ー31と、上面カバー31の外周に沿って延設されてイ
ンペラ20の外周を覆う一対の側面カバー32、33を
有している。
【0037】各側面カバー32と33間は互いに間隔を
隔てて配置され、上面カバー31の周縁に結合される上
縁32a、33aから下方に移行するに従って次第に外
側に変移する円錐面状であって、下端縁32b、33b
がインペラ20の下端、即ちインペラ本体21の周縁2
1aよりも下方に設定することによって、インペラ20
によって放出された散布物は、その一部が側面カバー3
2と33によって散布可能距離が制限される。一方、一
部が側面カバー32、33の間から側面カバー32、3
3に散布可能距離が制限されることなく散布することに
よって散布物の散布範囲及び散布量分布状態が調整され
る。
【0038】次に、インペラカバー30の具体的構成を
インペラカバー30の平面図を模式的に示す図6、図7
に示す図6の一部破断B矢視図、図8の散布範囲を示す
散布範囲説明図等によって説明する。
【0039】インペラ20及びインペラカバー30の上
面カバー31の直径Dが共に、400mmでかつヘリコ
プタ1による散布高度が5mであって、側面カバー3
2、33を装着しない状態での散布物の散布可能距離が
インペラ20の回転中心から10mである散布性能を有
する散布装置10において、駆動軸14、即ちインペラ
20の回転軸線0から前後方向の散布可能距離を各々5
mに設定する場合を例に説明する。なお、矢印Fはイン
ペラ20の回転方向を示している。
【0040】ここで、インペラ20によって放出される
散布物は、インペラ20の周縁20aの接線方向に沿っ
て略水平方向に放出されて側面カバー32、33によっ
て誘導されることから、散布物の散布可能距離が側面カ
バー32、33の傾斜角によって決定される。
【0041】この傾斜角αを、インペラ20の回転軸線
0と直交する水平線と側面カバー32、33とによって
形成される角度とすると、回転軸線0と直交する線分
a、回転軸線0と平行な線分b、側面カバー32、33
によって形成される直角三角形における線分aが散布可
能範囲に、線分bが散布高度に相応する。
【0042】従って、本実施の形態では前後方向の散布
範囲が5mでかつ散布高度が5mであることから傾斜角
αは45゜に設定される。
【0043】一方、図8に示すようにインペラ20の回
転軸線0から散布物の散布可能距離である半径Rが10
mの散布距離円cを設定し、この散布距離円cと、散布
を制限したい方向、即ち本実施の形態では回転軸線0中
心から前方及び後方に各々5mの位置に互いに平行配置
された直線状の散布距離線d及びeを設定する。
【0044】この散布距離円cと各散布距離線d、eと
の一方の交点f、gを各々通りインペラ20の外周20
aに接する接線h、iを設定し、同様に散布距離円cと
各散布距離線e及びdとの他方の交点j、kを通りイン
ペラ20の外周20aに接する接線l、接線mを設定
し、インペラ20における接線hと接線i及び接線lと
接線mとの間が互いに離間した状態で側面カバー32及
び33を設定する。即ち、接線mと接線hとの間に亘っ
て側面カバー32を設定し、接線iと接線lとの間に亘
って側面カバー33を設定する。
【0045】このように設定されたインペラカバー30
は、直径400mmの円板状の上面部31に前進方向か
らインペラ20の回転方向に7°と反回転方向に113
゜の間に亘って傾斜角αが45゜で側面カバー32を設
け、かつ後進方向からインペラ20の回転方向に7°と
反回転方向に113゜の間に亘って傾斜角αが45゜で
側面カバー33を設けることによって形成される。
【0046】このように設定させたインペラカバー30
を備えた散布装置10による散布物が回転中心線0を中
心に等間隔で開口配置された各吐出口26aからインペ
ラ20の上面側へ回転軸線0を中心に周方向に均衡がと
れた状態で分配されて供給され、インペラ20の外周2
0aの全周から接線方向に放出される。
【0047】接線mから接線hの範囲におけるインペラ
20の外周20aから接線方向に放出された散布物は、
側面カバー32に当接し、その傾斜角αに従って誘導さ
れ、回転軸線0から飛散距離が5m以内でかつ回転軸線
0より前方側に前進飛行方向FWDを中心とする120
゜の扇状内に主に散布される。同様に接線iから接線l
の範囲におけるインペラ20の外周20aから放出され
た散布物は、側面カバー33に当接してその傾斜角αに
従って誘導され、回転軸線0から飛散距離が5m以内で
かつ回転軸線0より後方側に120゜の扇状に主に散布
される。
【0048】一方、接線hから接線iの範囲におけるイ
ンペラ20の外周20aから接線方向に放出された散布
物は、側面カバー32、33の存在に影響されることな
く側面カバー32と側部カバー33の間の間隙から一方
の横方向に向かって散布装置10の散布性能に基づいて
回転軸線0からの散布距離が10m以内で60゜の扇状
に散布される。同様に接線lから接線mの範囲における
インペラ20の外周20aから接線方向に放出された散
布物は、側面カバー32、33の間から他方の横方向に
向かって回転軸線0から散布距離が10m以内で60゜
の扇状に散布される。よって、散布範囲は回転軸線0を
中心とする半径10mの散布距離円c以内でかつ前進方
向及び後進方向の各散布距離線d及びeに囲まれた図8
に斜線で示す範囲内に制限されると共に、側面カバー3
2及び33に当接して跳ね返った散布物は散布装置10
の中心付近に集中的に落下して散布され、散布量の分布
が前進飛行方向FWDを中心とする正規分布形状に近似
した形状になる。
【0049】図9は、散布装置10の散布性能・特性図
であって、散布高度が5mで散布物を散布した散布分布
状態を示すものであって、棒線は1散布飛行における機
体本体2の前方及び後方から見た左右方向に亘る散布量
の分布を示し、各棒線の間隔は1mである。また、仮想
線は10mの散布飛行間隔で散布飛行した際の累積散布
量を示している。
【0050】この散布性能・特性図に示されるように1
散布飛行あたりの散布量の分布は、略左右対称な正規分
布形状に近似した散布傾向を有し、例えば図10(a)
に散布飛行経路の概略を示すように平行に往復移動して
散布をする際、散布飛行間隔Lを散布距離円cの半径、
即ち、10mの散布飛行間隔で散布することによって、
同図(b)に示すように往路Aの正規分布形状の散布量
分布Aaと、復路Bの正規分布形状の散布量分布Baと
の累積散布量分布が仮想線Cで示すように略一定となり
散布エリア内に略均一に散布することができる。なお、
この散布飛行間隔Lは散布距離円cの半径に限定される
ことなく、各散布飛行間隔Lを任意の均等間隔に設定す
ることによって散布エリア内を略均一に散布できる。
【0051】参考に、側面カバー32、33を取り外し
た状態で同じく散布高度5mで散布物を散布すると、図
11に散布性・特性図を示すように、1散布飛行あたり
の散布量分布は、機体2の前面視及び後面視において左
右に散布量が偏在した2山傾向を有し、散布飛行間隔L
を同じく散布距離円cの半径である10mで平行に往復
移動して散布すると、同図に仮想線で累積散布量を示す
ように散布に大きなバラツキが生じる。従って、側面カ
バー32、33を備えることによって均一な散布が得ら
れることが確認できる。
【0052】従って、本実施の形態による散布装置10
によると、散布物を回転軸線0を中心とする等間隔で配
置された複数の吐出口6aから回転軸線0を中心に均衡
が保たれた状態で散布物をインペラ20の上面側に供給
し、かつインペラ20の上面側を覆う円板状の上面カバ
ー31と、上面カバー31の周縁に互いに離間すると共
に下方に移行するに次第に外側に変移する円錐面状の側
面カバー32、33を設けることによってインペラ20
によって放出された散布物の一部を側面カバー32と3
3によって散布可能距離を制限し、かつインペラ20に
よって放出される散布物の一部を側面カバー32、33
の間から散布距離を制限することなく散布することによ
って散布物の散布範囲が有効的に制限され、かつ正規分
布傾向の散布量分布状態が得られ、バラツキのない均一
な散布が可能になる。
【0053】また、散布範囲がインペラ20の回転数に
影響されることなく側面カバー32、33の傾斜角αに
よって回転軸線0から前後方向に等距離の散布距離線d
とeとの間に設定されることから、常にヘリコプタ1の
一方向に向けたまま例えば図10(a)に示す散布飛行
経路に従って前進及び後進を繰り返して散布する前後進
散布においても、また、散布飛行経路に従ってヘリコプ
タ1の向きを変えて前進のみによる対面散布にあたって
も、散布物の散布開始タイミングを変えることなく一定
に設定することができ、散布開始タイミングのバラツキ
に起因する散布エリア内への散布の不均衡が抑制できる
と共に、送信機から遠隔操作される散布操作が容易にな
り作業の効率化が得られる。また、散布開始のタイミン
グを常に略一定にすることにより散布エリア外への散布
が抑制されて、散布エリア外の作物生育等の影響が回避
できる。
【0054】更に、側面カバー32、33が垂直でなく
回転軸線0に対して傾斜角αを持って上面カバー31に
取り付けられることから、インペラ20によって放出さ
れて側面カバー32、33の当接した散布物がインペラ
20側に跳ね返ることが回避され、インペラ20に散布
物が付着して起こる目詰まりや、高速で回転するインペ
ラ20に当たることによって引き起こされる散布物の破
損を有効的に回避することができる。また、インペラカ
バー30の取付方向や、上面カバー31に対する側面カ
バー32、33の取付位置を変えることによって、散布
物の散布距離を任意に変更することができる。
【0055】一方、側面カバー32、33を取り外した
際には、回転軸線0を中心に等間隔でで配置された複数
の吐出口6aから回転軸線0を中心に均衡が保たれた状
態で散布物がインペラ20の上面側に供給されることか
ら、インペラ20の回転数に影響されることなく散布物
を円周方向に略均一に散布することができる。
【0056】また、インペラカバー30を回転軸線0を
中心とする取り付け方向を変更可能にすることによっ
て、インペラカバー30の取り付け方向を変更して散布
エリアの形状に対応した散布を容易にすることができ
る。
【0057】なお、本発明は上記実施の形態に制限され
ることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能である。例えば、上記実施の形態ではインペラ20の
径とインペラカバー30の上面カバー31の径を同一に
設定したが、要求性能等によってインペラ20と上面カ
バー31の径を異ならすことも、また、上記実施の形態
では側面カバー32、33の傾斜角αを45°に設定し
たが、散布高度や散布範囲に応じて他の任意角度に設定
変更可能である。また、上記実施の形態では3つの吐出
口26aを調量板26に開口したが、他の複数の吐出口
26aを回転軸線0を中心に等間隔で開口配置すること
もできる。
【0058】更に、上記実施の形態では無線遠隔操作で
きる無人ヘリコプタに搭載される散布装置を例に説明し
たが、操縦者が搭乗する有人ヘリコプタに搭載できる散
布装置に適用することもできる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した本発明によると、回転軸線
を中心に等間隔で複数配設された各吐出口からインペラ
の上面側へ回転軸線を中心に周方向に均衡に散布物が供
給され、回転するインペラの外周の全周から接線方向に
均等に放出され、側面カバーの下方に移行するに従って
外側に変移するように設定された傾斜角に従って誘導さ
れて散布距離が有効的に設定されることから、散布方向
がインペラの回転数に影響されることなく均一な散布物
の散布が得られる。
【0060】また、一対の側面カバーを互いに間隙を隔
てて配置することによって、インペラによって放出され
た散布物は、その一部が各側面カバーによって散布可能
距離が制限される一方、一部が両側面カバーの間から側
面カバーに散布可能距離が制限されることなく散布さ
れ、散布物の散布範囲及び散布量分布状態が調整され
る。
【0061】更に、インペラカバーを用いない場合に
は、回転軸線を中心に等間隔で配置された複数の吐出口
から回転軸線を中心に均衡が保たれた状態で散布物がイ
ンペラの上面側に供給されることから、インペラの回転
数に影響されることなく散布物を円周方向に略均一に散
布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヘリコプタの散布装置の実施の形
態の概要を示す要部側面図である。
【図2】同じく、正面図である。
【図3】同じく、平面図である。
【図4】同じく、図1のA部の一部破断拡大説明図であ
る。
【図5】同じく、図4の一部破断状態を示す下面図であ
る。
【図6】同じく、インペラカバーを模式的に示す平面図
である。
【図7】同じく、図6の一部破断状態を示すB矢視図で
ある。
【図8】同じく、散布範囲を示す散布範囲説明図であ
る。
【図9】同じく、散布性・特性図である。
【図10】同じく、散布説明図であり、(a)は散布飛
行経路の概略説明図、(b)は散布量分布の説明図であ
る。
【図11】同じく、側面カバーを取り外した状態の散布
・特性図である。
【図12】従来のヘリコプタに搭載される散布装置の説
明図である。
【符号の説明】
1 ヘリコプタ 2 機体本体 10 散布装置 12 インペラモータ 14 駆動軸 15 支持筒 16 ベース板 17 送出筒 18 メインタンク(散布物用タンク) 19 サブタンク 20 インペラ 20a 周縁 25 シャッタ機構 26 調量板 26a 吐出口 30 インペラカバー 31 上面カバー 32、33 側面カバー 32a、33a 上縁 32b、33b 下端縁 D 上面カバーの直径 R 散布可能距離 α 側面カバーの傾斜角 0 回転軸線 c 散布距離円 d、e 散布距離線 f、g、j、k 散布距離円と各散布距離線との交点 h、i、l、m 接線 A 往路 Aa 往路の散布量分布 B 復路 Ba 復路の散布量分布 C 累積散布量分布 L 散布飛行間隔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコプタの機体本体に着脱自在に搭載
    され、粉粒状の散布物を収納するタンクと、該タンクの
    下方に配置されて上下方向に延在する回転軸線を中心に
    回転駆動されるインペラと、該インペラの上面側を覆う
    インペラカバーとを備え、かつ上記タンク内の散布物を
    吐出口を介して上記インペラの上面側に供給して散布す
    るヘリコプタの機体本体に着脱自在に搭載されたヘリコ
    プタの散布装置において、 上記インペラカバーは、上記インペラの上面側を同心状
    に覆う円板状の上面カバーと、該上面カバーの周縁に沿
    って上端が結合されて上記インペラの側面側を覆うと共
    に下方に移行するに従って次第に外側に変移する円錐面
    状で散布距離を制限する側面カバーとを備え、 かつ、上記吐出口は、上記回転軸線を中心に等間隔で複
    数配設されたことを特徴とするヘリコプタの散布装置。
  2. 【請求項2】 上記側面カバーは、互いに間隔を隔てて
    上面カバーに一対配設されたことを特徴とする請求項1
    に記載のヘリコプタの散布装置。
  3. 【請求項3】 上記回転軸線を中心とする上記インペラ
    による散布物の散布可能距離を半径とする散布距離円と
    側面カバーによって制限される散布距離を通る一対の直
    線状の散布距離線との各交点を通りインペラの外周に接
    する各接線の間に上記側面カバー間の間隔が設定された
    ことを特徴とする請求項2に記載のヘリコプタの散布装
    置。
  4. 【請求項4】 上記インペラカバーは、上記回転軸線を
    中心とする取り付け方向が変更可能であることを特徴と
    する請求項2または3に記載のヘリコプタの散布装置。
  5. 【請求項5】 上記各散布距離線は、互いに上記回転軸
    線を介して回転軸線から等距離でかつヘリコプタの前進
    飛行方向と直交し平行に設定されたことを特徴とする請
    求項3に記載のヘリコプタの散布装置。
  6. 【請求項6】 ヘリコプタの機体本体に着脱自在に搭載
    され、粉粒状の散布物を収納するタンク及び該タンクの
    下方に配置されて上下方向に延在する回転軸線を中心に
    回転駆動されるインペラを備え、上記タンク内の散布物
    を吐出口を介して上記インペラの上面側に供給して散布
    する散布装置において、 上記吐出口は、上記回転軸線を中心に等間隔で複数配設
    されたことを特徴とするヘリコプタの散布装置。
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