JP2003023716A - 電気接続箱の取付構造 - Google Patents

電気接続箱の取付構造

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JP2003023716A
JP2003023716A JP2001204638A JP2001204638A JP2003023716A JP 2003023716 A JP2003023716 A JP 2003023716A JP 2001204638 A JP2001204638 A JP 2001204638A JP 2001204638 A JP2001204638 A JP 2001204638A JP 2003023716 A JP2003023716 A JP 2003023716A
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bracket
locking
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junction box
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Shoichiro Komatsu
昭一郎 小松
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラケットに電気接続箱をガタ付きなく容易
に取付けることができ、電気接続箱のロックの信頼性が
高い電気接続箱の取付構造を提供する。 【解決手段】 箱本体11の壁部12に、ブラケット5
5に対するスライド進入部20と、ロックアーム27を
撓み可能に包囲する規制部18とを設ける。蓋体40
に、規制部18に進入してロックアーム27の係止解除
方向の撓みを規制する差込片52を設ける。箱本体11
のスライド進入部20と、蓋体40の差込片52との間
にロックアーム27を位置させる。スライド進入部20
を挿通孔とし、規制部18を規制枠とする。ロックアー
ム27の先端部30aを、規制部18から露出させる。
差込片52を、ロックアーム27と、規制部18との間
で摺接自在に挟持させる。このようにすることにより、
ロックアーム27の係止解除方向の撓みが規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リレー、ヒューズ
等が収容された電気接続箱を車両のブラケットに固定す
るための電気接続箱の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、実開平4−87554号公報に
記載された電気接続箱の取付構造に関連する従来技術の
一例である。
【0003】この取付構造は、カバー付きの電気接続箱
60を、ブラケット66を利用して車両のパネル板(図
示せず)に固定するための取付構造に関するものであ
り、電気接続箱60のロックアーム75の係止突起78
をブラケット66の係合孔66aに係合させることで、
電気接続箱60がブラケット66に固定されるようにな
っている。電気接続箱60は、箱本体61と、箱本体6
1の上部開口を覆う蓋体65とから形成されており、ロ
ックアーム75は箱本体61の壁部62に設けられてい
る。
【0004】ブラケット66は、段部67を介してクラ
ンク状をなしており、一側に取付板68が設けられ、他
側に固定板71が設けられている。取付板68と固定板
71とは、互いに平行関係にある。係合孔66aは、取
付板68の中央に設けられ、取付板68の両側には、縁
部69に沿うガイド部70が形成されている。固定板7
1は、車両のパネルに溶接等により固定されている。
【0005】電気接続箱60の箱本体61には、ロック
アーム75の両側においてガイド部70に対するスライ
ド係合部63が設けられている。ロックアーム75は、
箱本体61の壁部62に結合する付け根部76aと、付
け根部76aからL字状または逆L字状に折れ曲がる自
由端部76bとから形成されている。自由端部76bの
中央部には、係止面78aと傾斜面78bを有する係止
突起78が設けられている。ロックアーム75は、ブラ
ケット66の長手方向の寸法より短く形成されている。
【0006】箱本体61には、図示しないリレーまたは
ヒューズ等が収納可能である。箱本体61は、上方から
ブラケット66に装着され、スライド係合部63がガイ
ド部70に係合し、係止突起78が取付板68に摺接し
つつロックアーム75を撓ませながら、箱本体61が下
方に移行し、ロックアーム75の弾性復帰により係止突
起78が係合孔66aに係合するようになっている。
【0007】そして、このような構成によって、箱本体
装着時のブラケットの折れ曲がりが規制され、電気接続
箱の取付作業が能率良く行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電気接続箱の取付構造では、解決すべき以下の問題
点がある。
【0009】先ず一つには、ロックアーム75と壁部6
2との間には、ブラケット66に対する係止解除方向の
撓み空間80が形成されているため、不用意にロックア
ーム75の先端部が撓んだ際に、係止突起78と係合孔
66aとの係合が解除され、電気接続箱60がブラケッ
ト66から外れる心配がある。
【0010】また一つには、ブラケット66の取付板6
8が箱本体61の両側のスライド係合部63とロックア
ーム75との間に挟まれるため、ガイド部70とスライ
ド係合部63及び取付板68と係止突起78とが摺動し
て、電気接続箱60をスムーズに取付けることができな
いという問題がある。逆に、ブラケット66の取付板6
8にガタ付きのある場合には、位置決めが正確に行われ
ず、箱本体61の係止突起78が盲状態となって、確実
に係合が行われないことがある。また、車両走行中の振
動に起因して異音を発生したり、ロックが外れて電気接
続箱60が車両ボディから脱落することもある。
【0011】さらに、電気接続箱60をブラケット66
から取外す際には、ロックアーム75の先端部が露出し
ていないため、ロックアーム75を治工具等で撓み方向
にこじらなければならず、箱本体61の離脱作業性が悪
いという問題もある。
【0012】本発明は、上記した点に鑑み、電気接続箱
のロックの信頼性が高く、ブラケットに電気接続箱をガ
タ付きなく容易に取付けることができ、また、容易に取
外しをすることのできる電気接続箱の取付構造を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、蓋体を備える箱本体の壁部
に係止部を有するロックアームを備え、該係止部を車両
ボディの被係止部を有するブラケットに係合させる電気
接続箱の取付構造において、前記箱本体の壁部には、前
記ブラケットに対するスライド進入部と、前記ロックア
ームを撓み可能に包囲する規制部とが設けられ、該規制
部に進入して前記ロックアームの係止解除方向の撓みを
規制する差込片が、前記蓋体の壁部に設けられたことを
特徴とする。
【0014】上記構成のように、箱本体の規制部に差込
片を進入できるようにすれば、不用意にロックアームが
係止解除方向に撓んだ際に、ロックアームの背部が差込
片に当接することでロックアームの係止解除方向の撓み
が規制され、ロックアームの係止部とブラケットの被係
止部の係止が解除されることを防止できる。そして、差
込片を抜き出さない限り係止部と被係止部の係合が解除
されることがなく、電気接続箱がブラケットから外れる
ことが防止される。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の電気接続箱の取付構造において、前記箱本体のスラ
イド進入部と、前記蓋体の差込片との間に前記ロックア
ームが位置していることを特徴とする。
【0016】上記構成のように、ロックアームをスライ
ド進入部と差込片との間に位置させれば、ロックアーム
が差込片に当接して、ロックアームの撓みが規制され、
ブラケットに対するロックアームの係止が解除されるこ
とを防止することができる。
【0017】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は請求項2記載の電気接続箱の取付構造において、前記
スライド進入部は挿通孔であり、前記規制部は規制枠で
あることを特徴とする。
【0018】上記構成のように、スライド進入部を挿通
孔とすれば、ブラケットを挿通孔にガイドされた状態で
進入させることができ、ロックアームの係止部に対する
位置決めが正確に行われる。また、規制部を規制枠とす
れば、ロックアームと規制枠の間に差込片を進入させる
ことにより、蓋体の位置決めとロックアームの撓み規制
を同時に行うことができる。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
請求項3の何れかに記載の電気接続箱の取付構造におい
て、前記ロックアームの先端部が、前記規制部から露出
していることを特徴とする。
【0020】上記構成のように、ロックアームの先端部
を規制部から露出させれば、箱本体から蓋体を取り外し
た状態において、先端部は係止解除用の操作部として機
能し、先端部に指を掛けて撓ませるだけで、ブラケット
に対するロックアームの係止が解除されて、ブラケット
から箱本体を取外すことができる。
【0021】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
請求項4の何れかに記載の電気接続箱の取付構造におい
て、前記差込片が、前記ロックアームと、前記規制部と
の間で挟持されることを特徴とする。
【0022】上記構成のように、蓋体を箱本体に取付け
た際に、ロックアームと規制部との間で差込片を挟持で
きるようにすれば、ブラケット、ロックアーム及び差込
片の間のガタ付きが無くなり、電気接続箱をブラケット
に強固に固定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図4は、本発
明に係る電気接接続箱の取付構造の一実施形態を示すも
のである。
【0024】図1または図2には、合成樹脂製の電気接
続箱10と、車両のパネル板(図示せず)から突出する
金属製のブラケット55が示されている。電気接続箱1
0は、箱本体11と、箱本体11の上部13に被さる蓋
体40とからなっており、蓋体40は箱本体11にロッ
ク手段により着脱自在に取付けられるようになってい
る。ロック手段の詳細については後述するが、蓋体40
の係止枠50を箱本体11の係止爪25に係合させるこ
とにより取付けが行われるようになっている(図2)。
【0025】ブラケット55は、板状をなし、図示しな
い固定部と、取付部55bとを備え、その中央部には孔
部(被係止部)55aが形成されている。孔部55a
は、後述するロックアーム27の係止突起(係止部)3
1に係合するものであれば、貫通孔でも止まり孔でもど
ちらでもよいが、本実施形態では孔部55aを貫通孔と
している。
【0026】固定部は、溶接やボルト締め等により車両
のパネル板に結合している。ブラケット55は、車両ボ
ディの任意の位置に結合可能であるが、図1に示すブラ
ケット55は、車両ボディのフロアー側(下側)に結合
しており、先端部がルーフ側(上側)を向いている。従
って、電気接続箱10は、上方から下方に押し込むこと
によりブラケット55に取り付くようになっている。
【0027】電気接続箱10をブラケット55から外す
際には、差込片52を有する蓋体40を箱本体11から
離脱させ、可撓性のロックアーム27を係止解除方向へ
撓ませて、箱本体11を上方へ持ち上げることで行われ
る。箱本体11をブラケット55から外した状態で、リ
レーやヒューズ35等の収納作業が行われる。
【0028】本実施形態の電気接続箱10は、上述した
ように、箱本体11と蓋体40とからなっており、箱本
体11は、リレー、ヒューズ35等を収容し保護するた
めのものであるが、本実施形態の箱本体11には、複数
のヒューズ35が収容されている。ヒューズ35は、一
つ毎に隔壁36で仕切られた収容空間37に収容され、
互いに短絡しないようになっている。
【0029】箱本体11は、左右対称形状をなしてお
り、蓋体40に対する上部13と、ブラケット55に近
接する下部14と、筒状の周壁15とで壁部12が形成
されている。周壁15の対向する一対の側壁15aに
は、蓋体40の係止枠50に対する係止爪25がそれぞ
れ設けられている。また、係止爪25の設けられた側壁
15aに直交する前壁15bには、係止突起(係止部)
31を有するロックアーム27と、ロックアーム27の
周囲を囲む規制枠(規制部)18とが形成されている。
【0030】箱本体11の上部13の開口13aは、上
側を向いているが、蓋体40が被せられるため、水滴、
塵埃、異物等が浸入する心配はない。開口13aを上向
きに形成したのは、下向きに形成したのではヒューズ3
5の組付作業性が悪いためである。
【0031】ここで、説明の都合上、電気接続箱10の
上下の概念を次のように定めることとする。箱本体11
に対して蓋体40を被せる側を上側とし、箱本体11を
ブラケット55に装着する側を下側とする。前後につい
ては、ロックアーム27の備わる側を前側と定め、その
反対側を後側と定めることとする。左右については、対
称であるから、特別の場合を除いて区別をしないことと
する。
【0032】規制枠18の内側においては、ロックアー
ム27の撓み空間(以下、「差込空間」ともいう)22
が形成されている(図3及び図4)。規制枠18から
は、ロックアーム27の先端部30aが外側に突出(露
出)している。ロックアーム27には、箱本体11をブ
ラケット55に固定する係止突起31が設けられてい
る。
【0033】規制枠18は、蓋体40の鍔部45に対向
して設けられており、蓋体40を取付けた際には、規制
枠18の上面19に鍔部45の下面46が当接すること
で、箱本体11と蓋体40とのガタ付きが防止されてい
る。
【0034】規制枠18には、蓋体40の差込片52に
対する差込空間(前述の撓み空間)22が設けられてい
る。差込空間22は、貫通空間でもあり、上下両側が開
口している。上側開口は、差込片52の進入する入口で
ある。下側開口からは、差込片52の先端部を覗かせる
(図4)。
【0035】ブラケット55に対する挿通孔(スライド
進入部)20は、壁部12に設けられている。ブラケッ
ト55は、挿通孔20の内壁20aに案内支持されて、
所定の位置まで進入できるようになっている。ブラケッ
ト55は、内壁20aに案内支持されることで、盲状態
となることが防止され、前後左右に位置決めされる(図
4)。ブラケット55の孔部55aがロックアーム27
の係止突起31の位置までくると、一旦ロックアーム2
7は外方に撓み、そして弾性復帰することで、係止突起
31が孔部55aに係合するようになっている。
【0036】係止爪25は、箱本体11の側壁15aの
上側に設けられており、係止面25aと、係止面25a
に続く傾斜面25bとを備えている。傾斜面25bは、
係止枠50が乗り上げる斜面であり、摺動抵抗が大きく
ならない程度の傾斜角に設定されている。係止面25a
は、係止枠50が外れないように、壁部12に対して垂
直面となっている。係止爪25の諸寸法は、係止枠50
に対応する形状寸法に設定されている。
【0037】ロックアーム27は、前壁15bと一体的
に面一に形成されているが、両側に一対のスリット(図
示せず)を有しているため舌片状をなしており、付け根
部(図示せず)を支点として前後方向に撓み可能になっ
ている。ロックアーム27の付け根部が壁部12に結合
して繋がっており、付け根部に続く自由端部30が壁部
12に対して平行に、蓋体40の被さる方向(上下方
向)に延在している。
【0038】なお、本実施形態に限らず、L字状のロッ
クアームを壁部に結合するように形成してもよい。すな
わち、ロックアームの付け根部を壁部から略垂直に立ち
上げ、付け根部に続く自由端部を上下方向に延在するよ
うにしてもよい。この際、自由端部の先端側をやや箱本
体11の壁部12に近接する方向に傾斜させて形成すれ
ば、ブラケット55の孔部55aに対するロックの信頼
性が向上する。
【0039】ロックアーム27の自由端部30の長手方
向の中央部には、係止突起31が設けられている(図
3)。係止突起31は、傾斜部31aと、傾斜部31a
に繋がり壁部12に平行に延びる繋ぎ部31b、繋ぎ部
31bに対し直交する垂直係止部31cとからなってい
る。垂直係止部31cは、ブラケット55の進入する方
向に対して垂直に形成されている。
【0040】ロックアーム27の周囲は、上述したよう
に差込空間22を有する規制枠18で囲まれている。本
実施形態の規制枠18は、梁部18aと、梁部18aの
両側に位置して壁部12に結合する脚部18b(図1、
図2)とからなっている。規制枠18の内部空間は、ロ
ックアーム27を境にして仕切られており、係止突起3
1側の空間は、ブラケット55の進入を許容する。一
方、差込空間22は、蓋体40の差込片52の進入を許
容し、ロックアーム27の係止解除方向への撓みが規制
されるようになっている(図4)。
【0041】差込空間22は、可撓性のロックアーム2
7の撓み空間でもある。すなわち、ブラケット55に箱
本体11を装着する場合には、この撓み空間22内にお
いてロックアーム27は付け根部を支点として前後方向
に弾性変形し、ブラケット55の進入が許容されるよう
になっている。
【0042】図1に示すように、差込空間22の左右方
向(幅方向)の幅Wは、ロックアーム27が引っかかり
なく撓み動作を行うことができるように設定されてい
る。前後方向の長さ寸法Lは、ブラケット55の進入を
許容することができ、かつ、差込片52の進入も許容す
ることができる程度に設定されている。差込片52がロ
ックアーム27と規制枠18とに摺接しながらスライド
進入できる程度の寸法が最も好ましい。差込片52を進
入させた状態で、差込空間22内に隙間があると、ロッ
クアーム27の撓みを規制することができないからであ
る。
【0043】差込空間22から先端部30aを上方に突
出させるロックアーム27は、蓋体40を箱本体11に
被せた状態において、蓋体40の鍔部45と干渉するこ
とはない。鍔部45には、ロックアーム27の先端部3
0aを収容する収容部(図示せず)が設けられているか
らである。収容部は、凹形状であれば、孔であっても溝
であってもよい。
【0044】ロックアーム27の先端部30aを上方に
突出させたのは、指を掛けてロックアーム27を撓ませ
て、ブラケット55とロックアーム27の係合を解除さ
せるためである。なお、ロックアーム27の突出代が長
すぎる場合には、蓋体40を被せる際に、鍔部45と干
渉したり、外部に引っかかり、ロックアーム27が変形
することがあるため、所定の突出代に設定されている。
【0045】図3に示すように、箱本体11の前壁15
bには、ブラケット55が案内されながら進入できるよ
うに挿通孔20が形成されている。従って、前壁15b
は、相互に平行な二重壁構造になっている。挿通孔20
は、ブラケット55が内壁20aに摺接しながら案内さ
れてスライド進入することができる程度の大きさに形成
されている。挿通孔20が大き過ぎると、車両の振動に
起因してブラケット55がガタ付き、異音を発生した
り、また、ブラケット55が盲状態になって、ロックア
ーム27の係止突起31に係止されないことがあるから
である。
【0046】再び図1等に示すように、蓋体40は、箱
本体11と同様に合成樹脂材料で成形されており、壁部
41と、箱本体11の規制枠18に対する鍔部45とを
備えている。本実施形態の蓋体40は、箱本体11とは
別体に形成されている。本実施形態のように、別体に形
成した場合は、蓋体40及び箱本体11の成形が容易で
あるなどの利点がある。逆に、一体的に形成した場合
は、部品点数が少なくなり、部品管理が容易になるとい
う利点がある。
【0047】蓋体40の間口42は、箱本体11の開口
13aを覆うことができる寸法に形成されている(図
3)。すなわち、箱本体11の上部13がいわゆる雄型
であるのに対し、蓋体40は雌型であり、箱本体11の
壁部12の内側に緊密に嵌合するようになっている。こ
れによって、箱本体11に、水や塵埃等が浸入すること
が防止される。逆に、箱本体11の上部を雌型とし、蓋
体40を雄型とすれば、滴り落ちる水滴等が箱本体11
に浸入するため、好ましくない。
【0048】蓋体40の壁部41の一対の対向する側壁
43下部には、箱本体11の係止爪25に対応する係止
枠50がそれぞれ形成されている。係止枠50は、上下
方向に延びる一対の腕部50bと、一対の腕部50bに
跨り前後方向に延びる掛部50cとからなっている。一
対の腕部50bの基部50aは、側壁43に結合してい
る。係止枠50は、基部50aを支点として撓み可能に
形成されているため、係止爪25の傾斜面25bを滑り
ながら、ワンタッチで係止枠50が係止爪25に係合す
るようになっている。
【0049】腕部50bの内側と、掛部50cの内側と
が形成する枠内に係止爪25が係合して、係止爪25の
係止面25aが掛部50cの内側に当接することで、係
止枠50が係止爪25に係合するようになっている。
【0050】係止枠50と係止爪25のロックを解除し
て、蓋体40を箱本体11から離脱させる場合には、係
止枠50の掛部50cに指を掛けて、両側の係止枠50
を八の字状に開くように撓ませて、係合を解除すれば箱
本体11を離脱させることができる。
【0051】鍔部45は、その隅部45aが面取り状に
切り落とされた格好になっている。隅部45aが鋭角に
外方に張り出すと、車両ボディのコーナ部52aに干渉
したり、電線が引っかかることがあるからである。
【0052】鍔部45には、箱本体11の規制枠18に
進入可能な差込片52が垂設されている。差込片52
は、鍔部45の縁部47に沿って、縁部47の中央部に
設けられている。また、差込片52は薄肉板状に形成さ
れていて、そのコーナ部52aは弧状に形成されてい
る。コーナ部52aを弧状に形成することで、差込片5
2が引っかかりなく、差込空間22に進入する。差込片
52は、規制枠18の内壁及びロックアーム27の背部
に摺接しながらスライド自在に進入可能になっている。
【0053】差込片52は、ブラケット55に対するロ
ックアーム27の係止解除方向への撓みを規制するもの
であるゆえ、差込空間22に挿入可能な寸法であればよ
いが、規制枠18の内壁及びロックアーム27の背部に
摺動可能な板厚に形成することで、ロックアーム27の
ガタ付きひいてはブラケット55のガタ付きが防止され
て、車両の振動に起因する異音を防止することができる
利益がある。
【0054】差込片52の上下方向に垂下する長さは任
意であるが、差込片52の先端部がロックアーム27の
係止突起31の裏側に達する長さを目安とする(図
4)。差込片52が長すぎると、運搬中に外部との干渉
によって変形したり折れ曲がることがあるためである。
【0055】以下に、上記構成の作用について説明す
る。先ず、ブラケット55は、箱本体11の挿通孔20
に案内されつつ、奥へスライドしながら進入する。さら
に進入すると、ブラケット55の先端部がロックアーム
27の係止突起31の傾斜部31aに当接する。そし
て、ロックアーム27を撓ませながら進み、ブラケット
55の孔部55aがロックアーム27の係止突起31の
位置まで進入すると、ロックアーム27が弾性復帰して
孔部55aと係止突起31とが係合し、ブラケットの進
入が完了する。
【0056】そして、孔部55aの内側が係止突起31
の垂直係止部31cに当接することで、ブラケット55
の進入及び退出が阻止されて、箱本体11がブラケット
55に固定される。ロックアーム27を係止解除方向へ
撓ませない限り、箱本体11がブラケット55から外れ
ることはない。
【0057】次に、蓋体40は、箱本体11の上方から
被せられ、側壁43に備わる係止枠50が箱本体11の
係止爪25に係合して装着される。この際、係止枠50
は係止爪25の傾斜面25bに乗り上げ、付け根部を支
点として八の字状に開きながら下方に進み、傾斜面25
bを乗り越えることで係止枠50が弾性復帰して、係止
爪25が係止枠50に係合する。係止爪25の係止面2
5aは、係止枠50の内側に当接することにより、蓋体
40が箱本体11から離脱することが防止される。
【0058】蓋体40の鍔部45の縁部47には、箱本
体11の規制枠18に進入自在の差込片52が垂設され
ているため、蓋体40の装着動作に連動して、差込片5
2が規制枠18の差込空間22に進入する。差込空間2
2は、ロックアーム27の背後空間であり、その自由端
部30の撓み可能な撓み空間でもあるゆえ、差込空間2
2に差込片52を進入させることで、ロックアーム27
の撓みが規制される(図4)。そして、ロックアーム2
7の撓みが規制されることで、ブラケット55とロック
アーム27の係止が外れることが防止されて、車両に対
する電気接続箱10のロックの信頼性が向上する。
【0059】なお、電気接続箱10の内部に収容される
ヒューズ35のメンテナンス等を行うため、電気接続箱
10をブラケット55から離脱させる場合には、箱本体
11から蓋体40を外し、ロックアーム27の先端部3
0aを撓み可能な状態にし、規制枠18から突出するロ
ックアーム27の先端部30aを指で係止解除方向に撓
ませることで、係止が解除され、そして、箱本体11を
上方に持ち上げることで、ブラケット55から電気接続
箱10を離脱させることができる。
【0060】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、箱本体の規制部に蓋体の差込片が進入して、ロック
アームの背部に差込片が当接することでロックアームの
係止解除方向の撓みが規制され、ロックアームの係止部
とブラケットの被係止部の係止が解除されることを防止
できる。従って、不用意にロックアームが撓んで係止が
解除されることを防止でき、ブラケットに対する電気接
続箱のロックの信頼性が向上する。
【0061】また、請求項2記載の発明によれば、ロッ
クアームがスライド進入部と差込片との間に位置してい
るから、ロックアームの係止解除方向の撓みが規制され
る。従って、ブラケットに対する電気接続箱のロックの
信頼性が維持されて、請求項1記載の発明と同様の効果
を奏する。
【0062】また、請求項3記載の発明によれば、ブラ
ケットが挿通孔にガイドされて進入し、ロックアームの
係止部に対する位置決めが正確に行われ、また、差込片
が規制枠に進入し、蓋体の位置決めとロックアームの撓
み規制が同時に行われる。従って、ブラケットに対する
電気接続箱の取付けと、箱本体に対する蓋体の取付けを
ガタ付きなく行うことができ、取付作業性が向上する。
【0063】また、請求項4記載の発明によれば、ロッ
クアームの先端部が規制部から露出しているから、先端
部に指を掛けて押すだけで、ブラケットに対するロック
アームの係止を解除することができる。従って、ブラケ
ットや電気接続箱をこじって損傷させることなく、電気
接続箱の離脱を容易に行うことができる。
【0064】また、請求項5記載の発明によれば、差込
片がロックアームと規制部との間で挟持されているか
ら、ブラケットとロックアームとの間、及びロックアー
ムと差込片との間のガタ付きが無くなり、電気接続箱を
ブラケットに緊密に取付けることができる。従って、車
両の振動に起因する異音が発生することを防止でき、ま
た、ブラケットに対する電気接続箱のロックの信頼性が
より一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気接続箱の取付構造の一実施形
態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電気接続箱をブラケットに取り付け
た状態を示す全体斜視図である。
【図3】図1に示す電気接続箱のA−A線に沿う断面相
当図である。
【図4】図2に示す電気接続箱のB−B線に沿う断面相
当図である。
【図5】従来の電気接続箱の取付構造を示す分解斜視図
である。
【符号の説明】
10 電気接続箱 11 箱本体 12,41 壁部 18 規制枠 20 挿通孔 22 差込空間 25 係止爪 27 ロックアーム 30 自由端部 30a 先端部 40 蓋体 45 鍔部 52 差込片 55 ブラケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋体を備える箱本体の壁部に係止部を有
    するロックアームを備え、該係止部を車両ボディの被係
    止部を有するブラケットに係合させる電気接続箱の取付
    構造において、 前記箱本体の壁部には、前記ブラケットに対するスライ
    ド進入部と、前記ロックアームを撓み可能に包囲する規
    制部とが設けられ、該規制部に進入して前記ロックアー
    ムの係止解除方向の撓みを規制する差込片が、前記蓋体
    の壁部に設けられたことを特徴とする電気接続箱の取付
    構造。
  2. 【請求項2】 前記箱本体のスライド進入部と、前記蓋
    体の差込片との間に前記ロックアームが位置しているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電気接続箱の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記スライド進入部は挿通孔であり、前
    記規制部は規制枠であることを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の電気接続箱の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記ロックアームの先端部が、前記規制
    部から露出していることを特徴とする請求項1〜請求項
    3の何れかに記載の電気接続箱の取付構造。
  5. 【請求項5】 前記差込片が、前記ロックアームと、前
    記規制部との間で挟持されることを特徴とする請求項1
    〜請求項4の何れかに記載の電気接続箱の取付構造。
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