JP2003018567A

JP2003018567A - データ再生装置及びデータ送信装置

Info

Publication number: JP2003018567A
Application number: JP2001199217A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Matsui; 義徳松井; Yoji Notoya; 陽司能登屋
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2001-06-29
Filing date: 2001-06-29
Publication date: 2003-01-17

Abstract

(57)【要約】【課題】受信されたデータにタイムスタンプの不連続
部分が含まれていても、画像や音声を途切れなく再生す
ることができるデータ再生装置１００ａを得る。【解決手段】データ再生装置１００ａを、第１のクリ
ップに続いて受信された第２のクリップに対する先頭の
ＲＴＰパケットのタイムスタンプの値を、第１のクリッ
プに対応する最後のＲＴＰパケットのタイムスタンプの
値に対して連続な値となるよう書き換えるタイムスタン
プ書換え処理を行うものとした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、データ再生装置
及びデータ送信装置に関し、特に、個別の再生時刻情報
を有する別系列のデータが途切れなく再生されるよう、
該データの再生処理で用いる時刻情報を調整する時刻調
整処理に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、画像データや音声データの圧縮符
号化技術の進歩、およびインターネットや無線網などの
ネットワークのデータ伝送容量の拡大などに伴って、画
像情報や音声情報などを含む様々な番組のデータを、ネ
ットワーク上のサーバから受信端末（データ再生装置）
へ提供するサービスが行われるようになってきた。

【０００３】ところで、このようなサービスを受ける受
信端末では、１つの番組のデータ（以下、ファイルとも
いう。）の一部を選択して再生するといった処理が要求
される場合もある。このようにファイルの一部を選択し
て再生することは、ダイジェスト再生と呼ばれ、具体的
な事例としては、いろいろなジャンルの情報を提供する
ニュース番組などを視聴する際に、ニュース番組全体の
データの、スポーツに関する部分と天気に関する部分の
みを再生する場合が挙げられる。

【０００４】以下、受信端末にて、サーバに格納されて
いる１つの番組のデータにおける３つの部分を選択して
再生する場合について、具体的に説明する。ここでは、
ファイルは、複数のジャンルの情報を提供するニュース
番組のデータとし、このニュース番組により提供される
複数のジャンルの情報のうち、受信端末にて再生される
３つの部分を、スポーツに関する部分（スポーツ情
報）、天気に関する部分（天気情報）、海外での出来事
に関する部分（海外情報）とする。なお、以下の説明で
は、１つの番組全体のデータをファイルとし、１つの番
組における個々のジャンルに関する部分をクリップとす
る。

【０００５】このようなニュース番組のデータから、上
記３つのクリップ（スポーツ情報、天気情報、海外情
報）のデータを選択して再生するには、受信端末では、
各クリップのデータを取得するための情報（シーン記述
情報）が必須となる。

【０００６】図８は、上記シーン記述情報が示すシーン
記述の内容を説明するための図である。ここでは、シー
ン記述は、ＳＭＩＬ（Synchronized Multimedia Integr
ationLanguage）により表現されている。なお、シーン
記述を表現する言語は、これに限るものではなく、ＭＰ
ＥＧ−４ＢＩＦＳ（Binary format for Scene）、Ｘ
ＨＴＭＬ（Extended Hypertext Markup Language）など
も使用可能である。

【０００７】シーン記述ＳＤの各行の先頭に記述される
smil、/smil、head、/head、seq、/seq、video等の文字
列は、要素（エレメント）と呼ばれ、その要素に続く、
記述の内容を宣言するものである。

【０００８】例えば、smil要素及び/smil要素は、smil
要素を含む行<smil>７１０ａと/smil要素を含む行</smi
l>７１０ｂとの間に位置する行が、ＳＭＩＬ規格に従っ
て記述されたものであることを宣言するものである。

【０００９】body要素及び/body要素は、body要素を含
む行<body>７２０ａと/body要素を含む行</body>７２０
ｂとの間に位置する行では、再生されるデータの所在場
所を示す情報（ＵＲＬ）及び該データを表示すべき時間
に関する情報が記述されていることを宣言するものであ
る。

【００１０】seq要素及び/seq要素は、seq要素を含む行
<seq>７３０ａと/seq要素を含む行</seq>７３０ｂとの
間に位置する行の記述により指定される情報は、該行の
記述に含まれる時間情報に基づいて順次再生べきもので
あることを宣言するものである。

【００１１】video要素は、このvideo要素を含む行<vid
eo・・・>７０１、<video・・・>７０２、<video・・・
>７０３の記述により動画像データが指定されることを
宣言するものである。

【００１２】また、上記video要素に続いて記述されるs
rc、clipBegin、clipEnd等の文字列は、属性（アトリビ
ュート）と呼ばれ、各video要素が含まれる行にて詳細
な情報を指定するものである。

【００１３】まず、video要素を含む行<video・・・>７
０１〜７０３におけるsrc属性は、この属性により指定
される情報が、シーン記述情報に各クリップに対応する
データ（動画像データ）が付随されていないため、別
途、サーバに対して各クリップに対応するデータを要求
する際に必要となる情報であることを示している。

【００１４】ここで、video要素を含む行<video・・・>
７０１〜７０３では、伝送スキームとして、送信側と受
信側で、データ要求メッセージを交換するためのプロト
コル（手順）であるrtsp（Real Time Streaming Protoc
ol）が指定されている。さらにvideo要素を含む行<vide
o・・・>７０１〜７０３では、上記各クリップに対応す
るデータとして、サーバ（svr.com）に格納されている
データ（v.mp4）が指定されている。

【００１５】したがって、受信端末では、上記データの
伝送プロトコル（手順）であるＲＴＳＰ(Real Time Str
eaming Protocol)を用いて、video要素を含む行<video
・・・>７０１〜７０３の記述により指定されたサーバ
（svr.com）に対して、データ（v.mp4）を要求するメッ
セージの発行が行われることとなる。なお、各クリップ
に対応するデータは、ＲＴＰ(Realtime Transport Prot
ocol)を用いて送受信される。

【００１６】また、video要素を含む行７０１〜７０３
におけるclipBegin属性は、ファイルの先頭データの再
生時刻を起点（ゼロ秒）としたときの、各クリップの先
頭データの再生時刻（つまりストリーミング開始位置）
を指定するものである。video要素を含む行７０１〜７
０３におけるclipEnd属性は、ファイルの先頭データの
再生時刻を起点（ゼロ秒）としたときの、各クリップの
最後のデータの再生時刻（つまりストリーミング終了位
置）を指定するものである。

【００１７】例えば、video要素を含む行７０１により
指定されるクリップ（第１のクリップ）は、そのclipBe
gin属性の値が３５ｓ、そのclipEnd属性の値が４５ｓで
あるため、このクリップとして、ファイル（v.mp4）
の、再生時刻が３５秒から４５秒の間の部分のデータが
再生される。video要素を含む行７０２により指定され
る第２のクリップは、そのclipBegin属性の値が８５
ｓ、そのclipEnd属性の値が１００ｓであるため、この
クリップとして、ファイル（v.mp4）の、再生時刻が８
５秒から１００秒の間の部分のデータが再生される。vi
deo要素を含む行７０３により指定される第３のクリッ
プは、そのclipBegin属性の値が１４０ｓ、そのclipEnd
属性の値が１６０ｓであるため、このクリップとして、
ファイル（v.mp4）の、再生時刻が１４０秒から１６０
秒の間の部分のデータが再生される。

【００１８】次に、受信端末が、図８に示すシーン記述
に従ってサーバに対してデータを要求し、要求したデー
タを受信しつつ再生するデータ再生処理について説明す
る。図９は、上記データ再生処理におけるプロトコルシ
ーケンスの一部（DESCRIBEやSETUPの交換は省略してい
る）を示す図である。

【００１９】まず、受信端末２０では、RTSP交換部２１
により、第１のクリップに対するPLAY要求（PLAY rtsp:
//svr.com/v.mp4）Ｔ１が、ファイル（v.mp4）のＵＲＬ
を指定して発行される。この際、第１のクリップとして
再生すべきファイルの再生範囲を指定するレンジ情報
（Range:npt=35-45）が、上記PLAY要求Ｔ１に含めてサ
ーバ１０に通知される。

【００２０】サーバ１０では、RTSP交換部１１により、
上記PLAY要求Ｔ１に対する応答（RTSP/1.0 OK）Ａ１が
受信端末２０に対して発行されるとともに、RTSP交換部
１１からRTP送信部１２に対して、ファイルの送出を指
令する送出命令Ｃ１が通知される。すると、RTP送信部
１１からは、該ファイルの、レンジ情報により指定され
た再生範囲のデータ（第１のクリップ）が、RTPパケッ
トに格納されてＲＴＰパケットデータＤ１として受信端
末２０に送信される。受信端末２０では、RTP受信部２
２により、上記サーバ１０からのＲＴＰパケットが受信
され、ＲＴＰパケットに格納されているデータの復号及
び再生が行われる。

【００２１】上記受信端末２０では、上記第１のクリッ
プのPLAY要求Ｔ１に対する応答（RTSP/1.0 OK）Ａ１が
受信されると、続いて、第２のクリップに対するPLAY要
求（PLAY rtsp://svr.com/v.mp4）Ｔ２が、ファイル
（v.mp4）のＵＲＬを指定して発行される。この際、第
２のクリップとして再生すべきファイルの再生範囲を指
定するレンジ情報（Range:npt=85-100）が、上記PLAY要
求Ｔ２に含めてサーバ１０に通知される。

【００２２】すると、サーバ１０では、RTSP交換部１１
により、上記PLAY要求Ｔ２に対する応答（RTSP/1.0 O
K）Ａ２が受信端末２０に対して発行される。続いて、
受信端末２０では、第３のクリップに対するPLAY要求
（PLAY rtsp://svr.com/v.mp4）Ｔ３が、ファイル（v.m
p4）のＵＲＬを指定して発行される。この際、第３のク
リップとして再生すべきファイルの再生範囲を指定する
レンジ情報（Range:npt=140-160）が、上記PLAY要求Ｔ
３に含めてサーバ１０に通知される。そして、サーバ１
０からは、RTSP交換部１１により、上記PLAY要求Ｔ３に
対する応答（RTSP/1.0 OK）Ａ３が受信端末２０に対し
て発行され、この応答Ａ３が受信端末２０にて受信され
る。

【００２３】このように受信端末２０では、シーン記述
により指定された第１〜第３のクリップに対するPLAY要
求Ｔ１〜Ｔ３が続けて行われ、サーバ１０では、受信端
末２０にて各クリップのＲＴＰパケットＤ１〜Ｄ３が連
続して受信されるよう送信される。

【００２４】つまり、サーバ１０では、第１のクリップ
のＲＴＰパケットＤ１の送信が完了する前に、RTSP交換
部１１からRTP送信部１２に対して、ファイル（第２の
クリップ）の送出を指令する送出命令Ｃ２が通知され
る。そして、第１のクリップのＲＴＰパケットＤ１の送
信が完了すると、サーバ１０では、第２のクリップのＲ
ＴＰパケットＤ２の送信が開始される。

【００２５】さらに、サーバ１０では、第２のクリップ
のＲＴＰパケットＤ２の送信が完了する前に、RTSP交換
部１１からRTP送信部１２に対して、ファイル（第３の
クリップ）の送出を指令する送出命令Ｃ３が通知され
る。その後第２のクリップのＲＴＰパケットＤ２の送信
が完了すると、サーバ１０では、第３のクリップのＲＴ
ＰパケットＤ３の送信が開始される。

【００２６】このように、３つのクリップのデータを要
求する際、最初に３つのクリップのPLAY要求を一度に続
けてサーバ１０に対して送ることにより、サーバ１０で
は、各クリップに対応するRTPパケットＤ１〜Ｄ３が続
けて送信されることとなり、この結果、受信端末では各
クリップのデータＤ１〜Ｄ３を跡切れなく受信すること
ができる。

【００２７】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、受信端末にて、ダイジェスト再生の対象となるすべ
てのクリップのデータが跡切れなく受信されるよう、各
クリップに対応するRTPパケットＤ１〜Ｄ３を続けて送
信しても、受信端末では、クリップ間でのタイムスタン
プの不連続性に起因して、各クリップのデータをシーム
レスに再生することはできないという問題がある。

【００２８】以下この問題について、図１０を用いて詳
しく説明する。図１０(a)は、ファイル（v.mp4）におけ
る各フレームに対応するデータの配列を説明するための
図であり、第１のクリップの最後尾部分のデータ配列、
及び第２のクリップの先頭部分のデータ配列を示してい
る。

【００２９】ここでは、サーバ１０に保持されているフ
ァイル（v.mp4）は、複数のオーディオフレームのデー
タと、複数のビデオフレームのデータとから構成されて
いる、オーディオフレームＡＦ(i-2)，ＡＦ(i-1)，ＡＦ
(i) ，ＡＦ(i+1)には、それぞれ、タイムスタンプ「443
00」，「44600」，「44900」，「45200」が付与され、
オーディオフレームＡＦ(j-1)，ＡＦ(j) ，ＡＦ(j+1)
，ＡＦ(j+2)には、それぞれ、タイムスタンプ「8480
0」，「85100」，「85400」，「85700」が付与されてい
る。なお、Ａ(i-2)，Ａ(i-1)，Ａ(i)，Ａ(i+1)，Ａ(j-
1)，Ａ(j)，Ａ(j+1)，Ａ(j+2)は、各オーディオフレー
ムＡＦ(i-2)，ＡＦ(i-1)，ＡＦ(i) ，ＡＦ(i+1)，ＡＦ
(j-1)，ＡＦ(j) ，ＡＦ(j+1) ，ＡＦ(j+2)に対応するオ
ーディオデータである。

【００３０】またビデオフレームＶＦ(m-1)，ＶＦ(m)
，ＶＦ(m+1)には、タイムスタンプ「44350」，「4470
0」，「45050」が付与され、ビデオフレームＶＦ(n-
1)，ＶＦ(n) ，ＶＦ(n+1)には、タイムスタンプ「8485
0」，「85200」，「85550」が付与されている。なお、
Ｖ(m-1)，Ｖ(m)，Ｖ(m+1)，Ｖ(n-1)，Ｖ(n)，Ｖ(n+1)
は、各ビデオフレームＶＦ(m-1)，ＶＦ(m) ，ＶＦ(m+
1)，ＶＦ(n-1)，ＶＦ(n) ，ＶＦ(n+1)に対応するビデオ
データである。

【００３１】ここで、上記タイムスタンプの数値の単位
はミリ秒とする。第１のクリップは、ファイルの、再生
時刻範囲「35s-45s」に相当する部分であり、第１のク
リップの最後のオーディオフレームは、タイムスタンプ
が45000（ミリ秒）よりも小さいフレームのうちで、タ
イムスタンプが最大であるオーディオフレームＡＦ(i)
であり、第１のクリップの最後のビデオフレームは、同
様にビデオフレームＶＦ(m)である。

【００３２】また、第２のクリップは、ファイルの、再
生時刻範囲「85s-100s」に相当する部分であり、第２の
クリップの最初のオーディオフレームは、タイムスタン
プが85000（ミリ秒）より大きいフレームのうちで、タ
イムスタンプが最小であるオーディオフレームＡＦ(j)
であり、第２のクリップの最初のビデオフレームは、同
様にビデオフレームＶＦ(n)である。

【００３３】図１０(b)は、受信端末２０にて受信され
た各RTPパケットに格納されているデータの配列を説明
するための図であり、第１のクリップと第２のクリップ
との境界部分のデータ配列を示している。なお、１つの
フレームのデータは複数のパケットに跨って格納される
場合があり、この場合には、同じフレームのデータを格
納するＲＴＰパケットには、同じタイムスタンプが付与
されるが、ここでは説明を簡単にするために、１つのＲ
ＴＰパケットには、１つのフレームに対応するデータの
みが格納されているものとしている。

【００３４】具体的には、オーディオフレームＡＦ(i-
2)のデータＡ(i-2)を格納したＲＴＰパケットＡＰ(i-2)
には、オーディオフレームＡＦ(i-2)に付与されている
タイムスタンプ「44300」と同一のタイムスタンプ「443
00」が付与されている。同様に、オーディオフレームＡ
Ｆ(i-1)，ＡＦ(i)，ＡＦ(j)，ＡＦ(j+1)，ＡＦ(j+2)の
データＡ(i-2) ，Ａ(i)，Ａ(j)，Ａ(j+1)，Ａ(j+2)を格
納したＲＴＰパケットＡＰ(i-1)，ＡＰ(i)，ＡＰ(j)，
ＡＰ(j+1)，ＡＰ(j+2)には、それぞれ、タイムスタンプ
「44600」，「44900」，「85100」，「85400」，「8570
0」が付与されている。

【００３５】また、ビデオフレームＶＦ(m-1)のデータ
Ｖ(m-1)を格納したＲＴＰパケットＶＰ(m-1)には、ビデ
オフレームＶＦ(m-1)に付与されているタイムスタンプ
「44350」と同一のタイムスタンプ「44350」が付与され
ている。同様に、ビデオフレームＶＦ(m)，ＶＦ(n)，Ｖ
Ｆ(n+1)のデータＶ(m)，Ｖ(n)，Ｖ(n+1)を格納したＲＴ
ＰパケットＶＰ(m)，ＶＰ(n)，ＶＰ(n+1)には、それぞ
れ、タイムスタンプ「44700」，「85200」，「85550」
が付与されている。

【００３６】図１０(b)に示すように、ＲＴＰパケット
ＡＰ(i)に続くＲＴＰパケットＡＰ(j)のタイムスタンプ
「85100」は、ＲＴＰパケットＡＰ(i)のタイムスタンプ
「44900」に対して、約４０秒の差があり、ＲＴＰパケ
ットＡＰ(i)とＡＰ(j)との間でタイムスタンプの値は不
連続である。つまりＲＴＰパケットＡＰ(j)のタイムス
タンプの値は、ＲＴＰパケットＡＰ(i)のタイムスタン
プの値に対して、フレーム周期「300ミリ秒」以上離れ
ている。また、ＲＴＰパケットＶＰ(m)に続くＲＴＰパ
ケットＶＰ(n)のタイムスタンプ「85200」は、ＲＴＰパ
ケットＶＰ(m)のタイムスタンプ「44700」に対して、約
４０秒の差があり、ＲＴＰパケットＡＰ(i)とＡＰ(j)と
の間でタイムスタンプの値は不連続である。つまりＲＴ
ＰパケットＶＰ(n)のタイムスタンプの値は、ＲＴＰパ
ケットＶＰ(m)のタイムスタンプの値に対して、フレー
ム周期「350ミリ秒」以上離れている。

【００３７】このように連続して受信された前後のＲＴ
Ｐパケットの間で、タイムスタンプの値が不連続な値と
なっていると、タイムスタンプが、受信端末にて、オー
ディオデータ及びビデオデータを再生するための同期制
御に使用されることから、先のＲＴＰパケットのデータ
の再生が行われた後、一定時間が経過するまで、次のＲ
ＴＰパケットのデータが再生されないこととなる。

【００３８】例えば、ＲＴＰパケットＡＰ(i)のデータ
Ａ(i)が再生された後、４０秒が経過したとき、ＲＴＰ
パケットＡＰ(j)のデータＡ(j)が再生されることとな
る。また、ＲＴＰパケットＶＰ(m)のデータＶ(m)が再生
された後、４０秒が経過したとき、ＲＴＰパケットＶＰ
(n)のデータＶ(n)が再生されることとなる。

【００３９】なお、RTSP規格では、受信端末からのPLAY
要求に対するサーバからの応答として、該応答における
特定のフィールド（RTP-Infoフィールド）に、各クリッ
プに対応するＲＴＰパケットのタイムスタンプの初期値
を設定するこことが可能となっている。

【００４０】例えば、第２のクリップのPLAY要求に対す
る応答として、オーディオとビデオのタイムスタンプの
初期値がそれぞれ「85100」、「85200」であることが受
信側に伝えられる。これにより、ＲＴＰパケットＡＰ
(i)とＲＴＰパケットＡＰ(j)との間でタイムスタンプの
値が不連続である場合には、受信端末では、ＲＴＰパケ
ットＡＰ(j)のタイムスタンプが、第１のクリップの最
後のＲＴＰパケットに続く、第２のクリップの先頭のＲ
ＴＰパケットのタイムスタンプであることがわかる。

【００４１】このように従来の受信端末では、連続して
受信されたＲＴＰパケットのタイムスタンプの値が不連
続である場合、各クリップのPLAY要求に対する応答とし
て受信側に伝えられるタイムスタンプ初期値から、タイ
ムスタンプの不連続部分が、異なるクリップの境界部分
であることは識別可能であるが、従来の受信端末は、受
信されたＲＴＰパケット列におけるタイムスタンプの不
連続部分に対する対策が施されたものではなく、受信さ
れたＲＴＰパケット列にタイムスタンプの不連続部分が
あると、画像や音声を途切れなく再生することが困難な
ものであるという問題があった。

【００４２】本発明の上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、受信されたＲＴＰパケット列にタ
イムスタンプの不連続部分が含まれていても、画像や音
声を途切れなく再生することができるデータ再生装置及
びデータ再生方法を得ることを目的とする。

【００４３】本発明は、１つのファイルにおけるタイム
スタンプが不連続な部分のデータを、受信側にて途切れ
なく再生されるよう送信することができるデータ送信装
置及びデータ送信方法を得ることを目的とする。

【００４４】

【課題を解決するための手段】この発明（請求項１）に
係るデータ再生装置は、少なくとも画像情報または音声
情報のいずれか一方を含むデータを要求し、該要求に応
じて送信されたデータを受信しつつ再生するデータ再生
装置であって、上記データを受信するデータ受信部と、
上記データに対して一定のデータ単位毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づい
て、上記データの再生処理を制御する制御信号を出力す
る再生制御部と、上記データ受信部により受信されたデ
ータに対する再生処理を、上記制御信号に基づいて行う
データ再生部とを備え、上記再生制御部は、上記データ
受信部が受信したデータに付与されている時刻情報が示
す再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終了
タイミングに対して不連続であるとき、上記データに付
与されている時刻情報を、該時刻情報が示す再生処理タ
イミングが上記再生終了タイミングと連続したタイミン
グとなるよう、修正するものであることを特徴とするも
のである。

【００４５】この発明（請求項２）は、請求項１記載の
データ再生装置において、上記データ受信部は、上記受
信したデータに付与されている時刻情報が示す再生処理
タイミングが、その直前のデータの再生終了タイミング
に対して不連続であるとき、上記受信したデータを、該
データに付与されている時刻情報を、上記再生制御部に
て修正された時刻情報と置き換えて出力するものである
ことを特徴とするものである。

【００４６】この発明（請求項３）は、請求項１記載の
データ再生装置において、上記データ受信部は、１つの
コンテンツに対応するデータに対する要求が、その再生
時間範囲を指定して選択的に行われたとき、上記１つの
コンテンツに対応するデータの、指定した再生時間範囲
に対応する複数の部分を、それぞれクリップデータとし
て受信し、先のクリップデータに続いて受信したクリッ
プデータに付与されている、不連続な再生タイミングを
示す時刻情報を、上記再生制御部にて修正された時刻情
報と置き換えて出力するものであることを特徴とするも
のである。

【００４７】この発明（請求項４）に係るデータ再生装
置は、少なくとも画像情報または音声情報のいずれか一
方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信されたデ
ータを受信しつつ再生するデータ再生装置であって、上
記データを受信するデータ受信部と、上記データに対し
て一定のデータ単位毎に付与されている、再生処理タイ
ミングを指定する時刻情報に基づいて、上記データの再
生処理を制御する制御信号を出力する再生制御部と、上
記データ受信部により受信されたデータに対する再生処
理を、上記制御信号に基づいて行うデータ再生部とを備
え、上記再生制御部は、上記受信されたデータに対する
再生処理の基準となる内部時刻を発生する時刻発生部を
有し、該受信されたデータに付与されている時刻情報が
示す再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終
了タイミングに対して不連続であるとき、上記内部時刻
を、上記受信されたデータの再生処理タイミングが、そ
の直前のデータの再生終了タイミングに対して連続した
タイミングとなるよう、修正するものであることを特徴
とするものである。

【００４８】この発明（請求項５）は、請求項４記載の
データ再生装置において、上記データ受信部は、１つの
コンテンツに対応するデータに対する要求が、その再生
時間範囲を指定して選択的に行われたとき、上記１つの
コンテンツに対応するデータの、指定した再生時間範囲
に対応する複数の部分を、それぞれクリップデータとし
て受信して上記データ再生部に出力するものであり、上
記再生制御部は、先のクリップデータに続いて受信し
た、不連続な再生タイミングを示す時刻情報が付与され
ているクリップデータの再生処理タイミングが、その直
前のクリップデータの再生終了タイミングに対して連続
したタイミングとなるよう、上記内部時刻を修正するも
のであることを特徴とするものである。

【００４９】この発明（請求項６）に係るデータ送信装
置は、少なくとも画像情報または音声情報のいずれか一
方を含むデータを送信するデータ送信装置であって、上
記データを記憶しているデータ記憶部と、上記データ記
憶部に記憶されているデータを読み出すデータ読出し部
と、上記データ読出し部により読み出されたデータを送
信するデータ送信部とを備え、上記データ送信部は、上
記データに一定のデータ単位毎に付与されている時刻情
報が示す再生処理タイミングが、その直前の再生処理タ
イミングに対応するデータの再生終了タイミングに対し
て不連続であるとき、上記データに付与されている時刻
情報を、該時刻情報が示す再生処理タイミングが、上記
再生終了タイミングに連続したタイミングとなるよう修
正して、上記データを送信するものであることを特徴と
するものである。

【００５０】この発明（請求項７）は、請求項６記載の
データ送信装置において、上記データ送信部は、上記デ
ータ読出し部により読み出されたデータをパケットに格
納するとともに、該データにフレーム毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを示すフレーム時刻情報に応じ
て、上記パケットにパケット時刻情報を付与して、パケ
ットデータを生成するパケット生成部と、該パケットデ
ータを送信するパケット送信部とを有するものであり、
上記パケット生成部は、該パケット生成部におけるデー
タに付与されているフレーム時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、その直前のデータの再生終了タイミングに
対して不連続であるとき、該データを格納したパケット
に対して付与する、該フレーム時刻情報に対応するパケ
ット時刻情報を、該パケット時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、上記再生終了タイミングと連続したタイミ
ングとなるよう修正するものであることを特徴とするも
のである。

【００５１】この発明（請求項８）に係るデータ再生方
法は、少なくとも画像情報または音声情報のいずれか一
方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信されたデ
ータを受信しつつ再生するデータ再生方法であって、上
記データを受信するデータ受信ステップと、上記データ
に対して一定のデータ単位毎に付与されている、再生処
理タイミングを指定する時刻情報に基づいて、上記デー
タ受信ステップにより受信されたデータに対する再生処
理を行うデータ再生ステップとを含み、上記データ再生
ステップは、上記データ受信ステップにて受信されたデ
ータに付与されている時刻情報が示す再生処理タイミン
グが、その直前のデータの再生終了タイミングに対して
不連続であるとき、上記データに付与されている時刻情
報を、該時刻情報が示す再生処理タイミングが、上記再
生終了タイミングと連続したタイミングとなるよう修正
するものであることを特徴とするものである。

【００５２】この発明（請求項９）に係るデータ再生方
法は、少なくとも画像情報または音声情報のいずれか一
方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信されたデ
ータを受信しつつ再生するデータ再生方法であって、上
記データを受信するデータ受信ステップと、上記データ
に対して一定のデータ単位毎に付与されている、再生処
理タイミングを指定する時刻情報に基づいて、上記デー
タ受信ステップにより受信されたデータに対する再生処
理を行うデータ再生ステップとを含み、上記データ再生
ステップは、該受信されたデータに付与されている時刻
情報が示す再生処理タイミングが、その直前のデータの
再生終了タイミングに対して不連続であるとき、上記受
信されたデータに対する再生処理の基準となる時刻とし
て発生される内部時刻を、上記受信されたデータの再生
処理タイミングが、その直前のデータの再生終了タイミ
ングに対して連続したタイミングとなるよう、修正する
ものであることを特徴とするものである。

【００５３】この発明（請求項１０）に係るデータ送信
方法は、少なくとも画像情報または音声情報のいずれか
一方を含むデータを送信するデータ送信方法であって、
データ記憶部に記憶されているデータを読み出すデータ
読出しステップと、上記データ読出しステップにより読
み出されたデータを送信するデータ送信ステップとを含
み、上記データ送信ステップは、上記データに一定のデ
ータ単位毎に付与されている時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、その直前の再生処理タイミングに対応する
データの再生終了タイミングに対して不連続であると
き、上記データに付与されている時刻情報を、該時刻情
報が示す再生処理タイミングが、上記再生終了タイミン
グに連続したタイミングとなるよう修正して、上記デー
タを送信するものであることを特徴とするものである。

【００５４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。（実施の形態１）本発明の実施の形態１によるデータ再
生装置は、データの連続性に関しては、ビデオよりオー
ディオの方が重要であることに着目し、第〔Ｎ〕番目と
第〔Ｎ＋１〕番目のクリップ間で、オーディオデータが
途切れなく再生されるよう、後のクリップの、オーディ
オに関するタイムスタンプを補正するようにしたもので
ある。また、このデータ再生装置では、ビデオに関する
タイムスタンプは、オーディオに関するタイムスタンプ
に基づいて修正されるようになっている。

【００５５】図１は本発明の実施の形態１によるデータ
再生装置を説明するためのブロック図である。この実施
の形態１のデータ再生装置１００ａは、サーバ１０に対
して、図８に示すシーン記述ＳＤにより指定される３つ
のクリップに対応するオーディオビデオデータを要求
し、サーバ１０からＲＴＰパケットに格納して送信され
た第１〜第３のクリップのオーディオビデオデータを受
信して再生する場合、第１のクリップと第２のクリップ
の間、及び第２のクリップと第３のクリップの間で、オ
ーディオビデオデータの再生が途切れないよう、ＲＴＰ
パケットに付与されているタイムスタンプ（パケット時
刻情報）を書き換えるものである。

【００５６】つまり、上記データ再生装置１００ａは、
例えば、シーン記述ＳＤ（図８参照）を示す、ＳＭＩＬ
ファイルであるシーン記述情報Ｉsdを受け、その解析を
行って、各クリップに対応するＵＲＬ、再生レンジなど
の情報（解析情報）Ｉａを出力するとともに、表示処理
に必要となる情報Ｉｂを出力するＳＭＩＬ解析部１０２
と、該解析情報Ｉａに基づいて、サーバ１０に対して、
ＲＴＳＰ要求として、各クリップの再生を要求するＰＬ
ＡＹ要求Ｍｄを発行するとともに、各ＰＬＡＹ要求Ｍｄ
に対するサーバ１０からのＲＴＳＰ応答Ｍｒを受信する
ＲＴＳＰ交換部１０１とを有している。

【００５７】ここで、上記ＲＴＳＰ交換部１０１は、Ｒ
ＴＳＰ応答Ｍｒに基づいて、サーバ１０からＲＴＰパケ
ットに格納して送信されたデータ（ＲＴＰパケットデー
タ）を受信するための受信制御信号Ｃｔを出力するとと
もに、ＲＴＳＰ応答ＭｒのＲＴＳＰinfoフィールドの情
報により指定されたタイムスタンプ初期値Ｉts1、及
び、受信したＲＴＰパケットに関するその他の情報Ｉｐ
を出力するものである。

【００５８】また、上記データ再生装置１００ａは、上
記PLAY要求Ｍｄに応じてサーバ１０から送信されたＲＴ
ＰパケットデータＤｐを、上記受信制御信号Ｃｔに基づ
いて受信し、受信したＲＴＰパケットデータＤｐを出力
するとともに、各ＲＴＰパケットに付与されているタイ
ムスタンプを示す情報Ｉtsを出力するＲＴＰ受信部１０
７ａと、該ＲＴＰ受信部１０７ａから出力されるＲＴＰ
パケットデータＤｐを一時的に格納する受信バッファ１
０６とを有している。ここで、上記ＲＴＰ受信部１０７
ａは、タイムスタンプの値が不連続であるＲＴＰパケッ
トを、そのタイムスタンプの値を、該タイムスタンプの
修正値と置き換えて出力するものである。

【００５９】さらに、上記データ再生装置１００ａは、
クロック回路１０４からのクロック信号Ｓckに基づい
て、設定された初期値を基準として計時動作を行うカウ
ンタ１０５ａと、該カウンタの出力Ｃout、上記タイム
スタンプの初期値を示す情報Ｉts1、及び各ＲＴＰパケ
ットのタイムスタンプを示す情報Ｉtsに基づいて、タイ
ムスタンプの値が不連続であるＲＴＰパケットのタイム
スタンプの値を修正し、修正したタイムスタンプの値を
示す情報Ｉtsrを出力するＡＶ同期制御部１０３ａとを
有している。ここで、上記ＡＶ同期制御部１０３ａは、
最初に受信したＲＴＰパケットのタイムスタンプの値に
基づいて上記カウンタの初期値を設定するとともに、各
ＲＴＰパケットのタイムスタンプの値とカウンタ出力の
値とが一致したとき、表示指示信号Ｓdisを出力するも
のである。

【００６０】ここでは、クロック回路１０４の動作周波
数は1000Hzとし、上記カウンタ１０５ａは、クロック信
号の立ち上がりエッジ、あるいは立ち下がりエッジをト
リガとしてカウンタ値をインクリメントする、３２ビッ
ト信号を出力するものとする。なお、上記クロックの動
作周波数とカウントのビット長は一例である。また、カ
ウンタ１０４ａは、ＡＶ同期制御部１０３ａによって初
期値を設定可能なものであり、またＡＶ同期制御部１０
３ａには任意のタイミングでカウンタ値を読み出し可能
なものである。

【００６１】また、上記データ再生装置１００ａは、上
記受信バッファに格納されているＲＴＰパケットからフ
レームのデータＤｆを取り出して復号化する復号部１０
８と、該復号部１０８から出力された復号化データＤｄ
を、ＡＶ同期制御部１０３ａからの表示指示信号Ｓdis
及びＳＭＩＬ解析部１０２からの情報Ｉｂに基づいて表
示する表示部１０９とを有している。ここで、該表示部
１０９は、表示指示信号Ｓdisに基づいて、フレームに
対する復号化処理を指示する復号指示信号Ｓdecを復号
部１０８に出力するとともに、該復号指示信号Ｓdecに
基づいて復号化された復号化データＤｄの画像表示を行
うものである。また、上記復号部１０８は、復号指示信
号Ｓdecに基づいて、受信バッファ１０６に格納されて
いるＲＴＰパケットのうちの、要求された時刻以降で最
も小さいタイムスタンプの値を持つＲＴＰパケットを検
索し、検索したＲＴＰパケットに含まれるフレームデー
タを取り出して復号化するものである。

【００６２】次に、この実施の形態１のデータ再生装置
（受信端末）１００ａがデータを要求するサーバ１０に
ついて詳しく説明する。このサーバ１０は、種々の番組
などのデータであるメディアファイルを記憶したデータ
記憶装置１５と、読出し指示信号Ｓrc１に基づいて該デ
ータ記憶装置１５からメディアファイルを読み出すとと
もに、該ファイルの各フレームのタイムスタンプ情報Ｉ
ftなどを出力するファイル読出し部１３と、受信端末１
００ａのＲＴＳＰ交換部１０１との間でメッセージ交
換、つまりＲＴＳＰ要求Ｍｄ及びＲＴＳＰ応答Ｍｒを行
うＲＴＳＰ交換部１１とを有している。ここで、上記デ
ータ記憶装置１５は、磁気ディスク、光ディスクなどの
ディスク状記録媒体に対してデータの書き込み及び読出
しを行うものである。また、上記ＲＴＳＰ交換部１１
は、受信端末１００ａのＲＴＳＰ交換部１０１からのPL
AY要求Ｍｄを受け、該ＰＬＡＹ要求に含まれるレンジ情
報が示すファイルの再生範囲と、上記ファイルの各フレ
ームのタイムスタンプとを比較して、タイムスタンプの
初期値（最初に送信されるＲＴＰパケットのタイムスタ
ンプ）を求め、該タイムスタンプ初期値を示す情報を含
む応答Ｍｒを受信端末１００ａに対して発行するととも
に、上記読出し指示信号Ｓrc１、ファイルを格納するＲ
ＴＰパケットの生成を制御するパケット生成制御信号Ｃ
ｓ、及びＲＴＰパケットに関するパケット属性情報Ｉｐ
を出力するものである。

【００６３】上記サーバ１０は、ＲＴＳＰ交換部１１か
らのパケット生成制御信号Ｃｓに基づいて、読出し要求
信号Ｓrc２を上記ファイル読出し部１３に出力し、ファ
イルの要求された再生範囲に対応するフレーム（クリッ
プ）のデータＤｃを上記ファイル読出し部１３から取得
し、取得したデータをＲＴＰパケットに格納して出力す
るＲＴＰパケット生成部１４と、該ＲＴＰパケット生成
部１４にて生成されたＲＴＰパケットＤｐを受信端末１
００ａへ送信するＲＴＰ送信部１２とを有している。こ
こで、上記ＲＴＰパケット生成部１４は、上記ＲＴＰパ
ケットを生成する際、ＲＴＳＰ交換部１１からパケット
属性情報Ｉｐとして通知された、各ＲＴＰパケットに対
応するタイムスタンプ、ＳＳＲＣ（Session Resourc
e）、ＳＱＮ（Sequence Number）を示す情報を含むＲＴ
Ｐパケットヘッダを生成し、上記ＲＴＰパケットに該Ｒ
ＴＰパケットヘッダを付加するものである。ここで、Ｓ
ＳＲＣ（Session Resource）はＲＴＰパケットを識別す
る識別ＩＤであり、ＳＱＮは各ＲＴＰパケットに付与さ
れるシーケンス番号である。

【００６４】なお、この実施の形態１では、ファイル読
出し部１３は、ＲＴＳＰ交換部１１からの読出し要求信
号Ｓrc１により、受信端末により指定されたファイル全
体のデータをデータ記憶装置１５から読出し、ＲＴＰパ
ケット生成部１４からの読出し要求信号Ｓrc２により、
データ記憶装置１５から読み出されたファイルの、要求
された再生範囲（クリップ）に対応するデータを、ＲＴ
Ｐパケット生成部１４に出力するものとしているが、フ
ァイル読出し部１３の構成はこれに限るものではない。
例えば、ファイル読出し部１３は、ＲＴＳＰ交換部１１
からの読出し要求信号Ｓrc１を受けたとき、ファイルに
付与されているヘッダ情報を参照して、データ記憶装置
１５から、指定されたファイルの、要求された再生範囲
（クリップ）に対応するデータを読出し、ＲＴＰパケッ
ト生成部１４からの読出し要求信号Ｓrc２により、デー
タ記憶装置１５から読み出されたクリップに対応するデ
ータをＲＴＰパケット生成部１４に出力するものであっ
てもよい。

【００６５】次に動作について説明する。受信端末１０
０ａでは、ＳＭＩＬファイルとして供給されたシーン記
述情報Ｉsdが、ＳＭＩＬ解析部１０２により解析され、
該解析の結果、該シーン記述情報が示すシーン記述ＳＤ
（図８参照）に記述されている情報が解析情報Ｉａとし
てＲＴＳＰ交換部１０１に通知される。この解析情報Ｉ
ａは、３つのクリップに対応するＵＲＬ及び再生レンジ
を示す情報が含まれている。また、シーン記述ＳＤに記
述されている、上記クリップに対する表示処理に必要な
その他の情報Ｉｂが、ＳＭＩＬ解析部１０２から表示部
１０９に出力される。

【００６６】ＲＴＳＰ交換部１０１では、上記クリップ
の再生レンジを示す情報に基づいて各クリップのPLAY要
求のタイミングが決定され、決定されたタイミングで、
ＵＲＬにより指定されたサーバ１０に対して、データを
要求するPLAY要求が発行される。

【００６７】サーバ１０では、ＲＴＳＰ交換部１１から
ファイル読出し部１３に対して読出し指示信号Ｓrc1が
出力され、ファイル読出し部１３では、読出し指示信号
Ｓrc1に基づいて、指定されたクリップを含むファイル
をデータ記憶装置１５から読み出す処理が行われる。フ
ァイルが読み出されると、ファイル読出し部１３から
は、データ記憶装置１５から読み出されたファイルの各
フレームに対応するタイムスタンプなどを示す情報Ｉft
がＲＴＳＰ交換部１１に出力される。

【００６８】ＲＴＳＰ交換部１１では、受信端末１００
ａへ送信するＲＴＰパケットのタイムスタンプの初期値
を求める処理、及び受信端末１００ａからのPLAY要求に
対する応答（ＲＴＳＰ応答）Ｍｒが行われる。ここで、
上記タイムスタンプの初期値は、各フレームのタイムス
タンプと、受信端末１００ａから要求されたクリップの
再生レンジとの比較により求められる。ＲＴＳＰ応答Ｍ
ｒの際には、この応答に含まれるＲＴＰinfoフィールド
が生成され、該フィールドにはタイムスタンプの初期値
を示す情報が含まれる。

【００６９】このとき、上記ＲＴＳＰ交換部１１から
は、ＲＴＰパケットに付与するタイムスタンプ（ＴＳ）
やシーケンス番号（ＳＱＮ）の初期値、パケット識別番
号（ＳＳＲＣ）などのパケット属性情報ＩｐがＲＴＰパ
ケット生成部１４に通知されるとともに、ＲＴＰパケッ
ト生成部１４の動作を指示する動作指示信号Ｃｓが該Ｒ
ＴＰパケット生成部１４に出力される。

【００７０】そして、このＲＴＰパケット生成部１４で
は、上記ＲＴＳＰ交換部１１からの動作指示信号Ｃｓに
基づいて、ファイル読出し部１３から、ファイルの第１
のクリップに相当する部分を読み出す処理が行われ、読
み出されたデータをパケット化する処理が行われる。こ
こで、上記クリップの読出しは、ＲＴＰパケット生成部
１４からファイル読出し部１３に対して出力される読出
し指示信号Ｓrc２により行われ、また、読み出されたデ
ータのパケット化処理では、タイムスタンプ、ＳＳＲ
Ｃ、ＳＱＮなどを示す情報を含むＲＴＰパケットヘッダ
が、一定のデータ長に区分されたデータに付加されて、
ＲＴＰパケットが生成される。

【００７１】ＲＴＰパケット生成部１４にて生成された
ＲＴＰパケットＤｐは、ＲＴＰパケット送信部１２によ
り受信端末１００ａへ送信される。サーバ１０と受信端
末１００ａとの間では、上記第１のクリップに対するＲ
ＴＳＰ要求Ｍｄ及びＲＴＳＰ応答Ｍｒに続いて、上記第
２及び第３のクリップに対するＲＴＳＰ要求Ｍｄ及びＲ
ＴＳＰ応答Ｍｒが行われる。従って、サーバ１０では、
上記第１のクリップに対する送信処理が完了すると、第
２及び第３のクリップに対する送信処理が順次行われ
る。

【００７２】一方、受信端末１００ａでは、ＲＴＳＰ交
換部１０１により、第１のクリップに対応するPLAY要求
に対する応答（ＲＴＳＰ応答）Ｍｒが受信されると、該
応答の一部として取得されたＲＴＰinfoフィールド情報
に基づいて、サーバから送信される、第１のクリップに
対応するＲＴＰパケットの識別情報（ＳＳＲＣ）、タイ
ムスタンプの初期値などの情報が取得される。すると、
ＲＴＳＰ交換部１０１からＲＴＰパケット受信部１０７
ａには、ＲＴＰパケットに関する識別情報（ＳＳＲＣ）
などのパケット属性情報Ｉｐが通知されるとともに、Ｒ
ＴＰパケット受信部１０７ａでのＲＴＰパケットの受信
動作を制御する動作指示信号Ｃｔが出力される。また、
ＲＴＳＰ交換部１０１からＡＶ同期制御部１０３ａに
は、タイムスタンプ初期値を示す情報Ｉts1が供給され
る。

【００７３】受信端末１００ａのＲＴＰ受信部１０７ａ
では、サーバ１０から送信された、第１のクリップの各
フレームのデータを格納したＲＴＰパケットＤｐが、上
記ＲＴＳＰ交換部１０１からの動作指示信号Ｃｔに基づ
いて受信される。該受信されたＲＴＰパケットＤｐのタ
イムスタンプを示す情報Ｉtsは、ＲＴＰ受信部１０７ａ
から上記ＡＶ同期制御部１０３ａに通知される。なお、
上記ＲＴＰ受信部１０７ａでは、ＲＴＰパケットのタイ
ムスタンプがモニターされており、クリップの更新、つ
まり順次受信されるＲＴＰパケットのタイムスタンプ値
（再生処理タイミング）として、直前に受信されたＲＴ
Ｐパケットのタイムスタンプの値（再生処理タイミン
グ）に対して、一定の再生処理周期（フレーム周期）よ
り離れた不連続な値（タイミング）が発生したかが監視
されている。

【００７４】また、上記ＡＶ同期制御部１０３ａでは、
カウンタ１０５ａに初期値を設定する初期値設定処理が
行われ、その後は、カウンタ出力Ｃoutに基づいて、表
示指示信号Ｓdisにより表示部１０９を制御する制御動
作が行われる。

【００７５】ここで、上記初期値設定処理では、ＲＴＳ
Ｐ交換部１０１からのタイムスタンプ情報Ｉts1が示す
タイムスタンプの初期値、あるいはＲＴＰ受信部１０７
ａにて受信された、第１のクリップに対応する最初のＲ
ＴＰパケットのタイムスタンプ情報Ｉtsが示す値に基づ
いて、カウンタの初期値情報Ｉivがカウンタ１０４に出
力され、カウンタ１０４の初期値が、該情報Ｉivが示す
値に設定される。上記カウンタ１０５ａでは、クロック
回路１０４からのクロック信号Ｓckに基づいて計時動作
が行われており、上記カウンタの初期値設定が行われた
時点からの経過時間に応じたカウンタ値を示すカウンタ
出力Ｃoutが出力される。

【００７６】そして、上記ＡＶ同期制御部１０３ａで
は、上記カウンタ値が、受信された各ＲＴＰパケットの
タイムスタンプの値に対応する値となったとき、各ＲＴ
Ｐパケットに対して表示指示信号Ｓdisが表示部１０９
に出力される。

【００７７】例えば、第１のクリップに対応する、受信
された最初のRTPパケットのタイムスタンプ値が35000で
あるとする。また、ネットワークなどの伝送路を介して
データを受信する受信端末１００ａでは、一般に1秒〜5
秒分程度のデータを受信バッファに蓄えてから、表示が
開始される。ここで、このバッファリング時間を3秒と
仮定すると、RTP受信部１０７ａより最初のRTPパケット
のタイムスタンプの値を通知されたＡＶ同期制御部１０
３ａは、 35000から3000を引いた値である32000をカウ
ンタにカウンタ初期値としてセットする。AV同期制御部
１０３ａはカウンタを監視し、カウンタ出力の値が3500
0以上になった時、表示を開始するように表示部１０９
に表示指示信号Ｓdisを出力する。

【００７８】すると、表示部１０９からは、上記表示指
示信号Ｓdisに基づいて、各フレームに対する復号化処
理の開始を指示する復号指示信号Ｓdecが復号部１０８
に出力される。復号部１０８では、復号指示信号Ｓdec
に基づいて、受信バッファ１０６に格納されているＲＴ
Ｐパケットのうちの、上記表示指示信号Ｓdisにより要
求された時刻以降で最もその要求時刻に近いタイムスタ
ンプの値を持つＲＴＰパケットが検索され、検索された
ＲＴＰパケットに含まれるフレームデータを取り出して
復号化する処理が行われる。該復号部１０８にて復号化
されたデータＤｄは表示部１０９に出力され、表示部１
０９では、該データＤｄに基づいて画像表示が行われ
る。

【００７９】なお、ＲＴＳＰ交換部１０１では、上記の
ようなデータの再生処理と並行して、上記第１のクリッ
プに対応するＲＴＳＰ応答Ｍｒが受信された後、第２及
び第３のクリップに対応するＲＴＳＰ応答が受信され、
上記第１のクリップに対応するＲＴＳＰ応答を受信した
場合と同様の処理が行われる。

【００８０】また、ＲＴＰ受信部１０７ａでは、上記第
１のクリップに対応する最後のＲＴＰパケットが受信さ
れた後、第２のクリップに対する先頭のＲＴＰパケット
が受信され、該先頭のＲＴＰパケットのタイムスタンプ
情報ＩtsがＡＶ同期制御部１０３ａに通知されると、Ａ
Ｖ同期制御部１０３ａでは、先頭のＲＴＰパケットのタ
イムスタンプの値が、直前に受信された、第１のクリッ
プに対応する最後のＲＴＰパケットのタイムスタンプの
値に対して不連続であることが検知される。すると、Ａ
Ｖ同期制御部１０３ａでは、第２のクリップに対する先
頭のＲＴＰパケットのタイムスタンプ情報に対して、そ
の値を、第１のクリップに対応する最後のＲＴＰパケッ
トのタイムスタンプの値に対して連続な値となるよう書
き換えるタイムスタンプ書換え処理が施される。そし
て、第２のクリップに対する先頭のＲＴＰパケットに対
応する、タイムスタンプ書換え処理が施されたタイムス
タンプ情報ＩtsrがＲＴＰ受信部１０７ａに送り返され
る。

【００８１】ＲＴＰ受信部１０７ａでは、第２のクリッ
プに対する先頭のＲＴＰパケットは、そのタイムスタン
プの値が、第１のクリップに対応する最後のＲＴＰパケ
ットのタイムスタンプの値に対して連続な値に置き換え
られて受信バッファ１０６に出力される。第２のクリッ
プに対応する、先頭のＲＴＰパケットに続くＲＴＰパケ
ットに対しては、そのタイムスタンプの値が、その直前
のＲＴＰパケットにタイムスタンプの値と連続した値と
なるよう書き換えられて、受信バッファ１０６に格納さ
れる。このようなＲＴＰパケットのタイムスタンプの値
を書き換える処理は、第３のクリップに対応するＲＴＰ
パケットに対しても、第２のクリップに対応するＲＴＰ
パケットと同様に行われる。

【００８２】以下、ＡＶ同期制御部１０３ａにおける、
上記タイムスタンプの値を書き換える処理を具体的に説
明する。第〔Ｎ〕番目のクリップにおけるオーディオの
最後のRTPパケットに含まれるオーディオフレームの継
続時間（フレーム周期）を調べ、この値をD_A(N,L)とす
る。このRTPパケットに対する、受信端末１００ａでＡ
Ｖ同期制御に使用されているタイムスタンプの値をT_A
(N,L)とする。

【００８３】また、第〔Ｎ＋１〕番目のクリップにおけ
るオーディオに関するRTP-Infoフィールド情報から得ら
れるタイムスタンプの初期値をO_A(N+1)とし、ビデオの
それをO_V(N+1)とする。また、第〔Ｎ＋１〕番目のクリ
ップにおける、オーディオの第ｐ番目のRTPパケットの
タイムスタンプを、R_A(N+1,p)とし、第〔Ｎ＋１〕番目
のクリップにおける、ビデオの第q番目のRTPパケットの
タイムスタンプをR_V(N+1, q)とする。さらに、受信端
末でAV同期制御に用いる、これらのパケットのタイムス
タンプの値を、オーディオ、ビデオそれぞれについて、
T_A(N+1,p)、T_V(N+1,q)と定義する。ここで、N,p,qは
１以上の整数とする。

【００８４】受信端末にてAV同期制御に用いる、オーデ
ィオに関するタイムスタンプの値T_A(N+1, p)は次のよ
うに求める。 T_A(N+1, p) = T_A(N,L) + D_A(N,L) + R_A(N+1,p) - O
_A(N+1) 例えば、図２(a)及び(b)を例に挙げる。ここで、N=1（第１のクリップ）、p=j（第２のクリップ
の第１番目のRTPパケット）とすると、図２(a)に示すよ
うに、 T_A(1,L) = 44900 D_A(1,L) = 300 R_A(2,j) = 85100 O_A(2) = 85100 であるから、第２のクリップにおける、第１番目のオー
ディオRTPパケットＡＰ(j)に対する、AV同期制御に用い
る値T_A(2,j)は、図２(b)に示すように、 T_A(2,j) = 44900 + 300 + 85100 - 85100 = 45200 と求められる。

【００８５】この数値は、結果的に第１のクリップにお
ける最後のオーディオRTPパケットと連続した値とな
る。つまり、クリップが切り替わり、受信されたRTPパ
ケットのタイムスタンプの値が、直前に受信されたRTP
パケットのタイムスタンプの値に対して不連続な値とな
る場合であっても、このタイムスタンプの書き換え処理
により、受信されたRTPパケットのタイムスタンプの値
は、直前に受信されたRTPパケットのタイムスタンプの
値に対して連続な値となるよう修正される。したがっ
て、AV同期制御に用いる受信端末でのタイムスタンプの
値は、クリップ間で連続した値に保たれる。

【００８６】また、受信端末にてAV同期制御に用いる、
ビデオに関するタイムスタンプの値T_V(N+1,q)は次のよ
うに求められる。 T_V(N+1,q) = T_A(N,L) + D_A(N,L) + R_V(N+1,q) + O_
V(N+1) - O_A(N+1) 上記オーディオに関するタイムスタンプの修正処理と同
様に、図２(a)及び(b)を例に挙げる。

【００８７】ここで、N=1（第１のクリップ）、q=n（第
２のクリップの第１番目のRTPパケット）とすると、図
２(a)に示すように、 T_A(1,L) = 44900 D_A(1,L) = 300 R_V(2,n) = 85200 O_A(2) = 85100 O_V(2) = 85200 であるから、第２のクリップにおける、第１番目のビデ
オRTPパケットＶＰ(n)に対するAV同期制御に用いる値T_
V(2,n)は、図２(b)に示すように、 T_V(2,n) = 44900 + 300 + 85200 + 85200 - 85100 = 4
5300 と求められる。

【００８８】この数値はT_A(2,j)と同じ時間軸上にあ
り、AV共通のクロックでAV同期制御が可能となる。な
お、第〔Ｎ〕番目のクリップにおけるオーディオの最後
のRTPパケットに含まれるオーディオフレームの継続時
間D_A(N,L)は、第〔Ｎ〕番目のクリップにおける最後の
RTPパケットのペイロードヘッダ部、あるいはペイロー
ドデータ（言い換えるとオーディオデータ自体）を解析
することによって求めることができる。

【００８９】ペイロードヘッダから求める方法として
は、AMR Narrow Band（draft-ietf-avt-rtp-amr-08.tx
t）に示されるものがあり、ペイロードデータから求め
る方法としては、MPEG-4 AAC/LATM（RC3016）に示され
るものがある。

【００９０】このように本実施の形態１のデータ再生装
置１００ａでは、第２のクリップに対する先頭のＲＴＰ
パケットのタイムスタンプの値を、第１のクリップに対
応する最後のＲＴＰパケットのタイムスタンプの値に対
して連続な値となるよう書き換えるタイムスタンプ書換
え処理を行うので、連続して受信された第１及び第２の
クリップ間で、ＲＴＰパケットのタイムスタンプの値が
不連続な値となっていても、画像や音声を途切れなく再
生することができる。

【００９１】（実施の形態２）図３は本発明の実施の形
態２によるデータ再生装置を説明するためのブロック図
である。図中、図１と同一符号は実施の形態１における
ものと同一のものを示す。この実施の形態２のデータ再
生装置１００ｂは、サーバ１０に対して、図８に示すシ
ーン記述ＳＤにより指定される３つのクリップに対応す
るオーディオビデオデータを要求し、サーバ１０からＲ
ＴＰパケットに格納して送信された第１〜第３のクリッ
プのオーディオビデオデータを受信して再生する場合、
第１のクリップと第２のクリップの間、及び第２のクリ
ップと第３のクリップの間で、オーディオビデオデータ
の再生が途切れないよう、クロックカウンタ値を修正す
るものである。

【００９２】この実施の形態２のデータ再生装置１００
ｂは、実施の形態１のデータ再生装置１００ａにおける
ＡＶ同期制御部１０３ａ，カウンタ１０５ａ，及びＲＴ
Ｐ受信部１０７ａに代えて、それぞれ機能が異なるＡＶ
同期制御部１０３ｂ，カウンタ１０５ｂ，及びＲＴＰ受
信部１０７ｂを備えたものである。その他の構成は、実
施の形態１のデータ再生装置１００ａと同一である。

【００９３】つまり、上記ＡＶ同期制御部１０３ｂは、
受信されたＲＴＰパケットに付与されているタイムスタ
ンプの値（再生処理タイミング）が、その直前の再生処
理タイミングに対して、フレーム周期より離れた不連続
な値（タイミング）となっている場合、上記ＲＴＰパケ
ットに格納されているデータの再生が、その直前のＲＴ
Ｐパケットに格納されているデータの再生タイミングか
らフレーム周期に相当する時間が経過したときに行われ
るよう、上記カウンタ１０５ｂの初期値を設定するもの
である。従って、この実施の形態２では、カウンタ１０
５ｂは、タイムスタンプの値が不連続であるＲＴＰパケ
ットを受信する度に、その初期設定値が更新される点が
上記実施の形態１のカウンタ１０５ａと異なっている。

【００９４】また、上記ＲＴＰ受信部１０７ｂは、受信
したＲＴＰパケットを、そのタイムスタンプを書き換え
ずに受信バッファ１０６に出力する点が、上記実施の形
態１のＲＴＰ受信部１０７ａと異なっている。

【００９５】次に動作について説明する。この実施の形
態２のデータ再生装置（受信端末）１００ｂの動作は、
上記カウンタ１０５ｂの初期値の設定動作、及びＲＴＰ
受信部１０７ｂの動作が、実施の形態１のデータ再生装
置（受信端末）１００ａの動作と異なるが、ＲＴＰ受信
部１０７ｂの動作は、受信したＲＴＰパケットをそのま
ま受信バッファ１０６に出力するというものであるの
で、以下では、ＡＶ同期制御部１０３ｂにより上記カウ
ンタ１０５ｂの初期値を設定する処理についてのみ説明
する。

【００９６】なお、図４(a)は、サーバ１０に保持され
ているファイルにおける、第１及び第２のクリップの各
フレームに付与されているタイムスタンプを示してお
り、また、図４(b)は、受信端末にて受信された第１及
び第２のクリップに対応するＲＴＰパケットのタイムス
タンプを示している。図４(b)では、第１のクリップに
対応する、最後尾部分のＲＴＰパケットのタイムスタン
プ、及び第２のクリップに対応する、先頭部分のＲＴＰ
パケットのタイムスタンプが示されている。

【００９７】例えば、受信端末１００ｂにて、第１のク
リップ（35〜45s）のPLAY要求Ｍｄに対する応答Ｍｒを
受信したとする。応答メッセージ中のRTP-Infoフィール
ドには、ビデオ、オーディオに関するタイムスタンプ初
期値が35000であることが示されている。

【００９８】ＡＶ同期制御部１０３ｂでは、第１のクリ
ップの先頭のＲＴＰパケットが受信されたとき、カウン
タ出力Ｃoutが示すカウンタ値を「０」に初期化する処
理が行われ、また、カウンタ内部に保持される、クリッ
プ毎に変化する変数Ｃに、第１のクリップの先頭ＲＴＰ
パケットのタイムスタンプが示す値「35000」からプリ
バッファ時間「3000」を引いた値「32000」をセットす
る処理が行われる。そして、ＡＶ同期制御部１０３ｂで
はAV同期制御の際には、上記カウンタ１０５ｂの出力が
示すカウンタ値に上記変数Ｃを加えたカウンタ補正値
が、用いられる。

【００９９】例えば、上記カウンタ１０５ｂの出力が示
すカウンタ値が「3000」である時、上記カウンタ補正値
は、「35000 （= C + 3000）」となり、このタイミング
で、最初のオーディオのRTPパケットに格納されている
データの生成処理、つまり復号処理及び表示処理が行わ
れる。

【０１００】その後、受信端末１００ｂにて、第２のク
リップ（85〜100s）に対するPLAY要求が発行され、その
応答メッセージが受信されると、ＡＶ同期制御部１０３
ｂには、ＲＴＳＰ交換部１０１から、タイムスタンプ初
期値情報Ｉts1により、RTP-Infoフィールドに指定され
ているタイムスタンプ初期値として、オーディオＲＴＰ
パケットＡＰ(j)に対するタイムスタンプ初期値が「851
00」、ビデオＲＴＰパケットＶＰ(n)に対するタイムス
タンプ初期値が「85200」であることが通知される。

【０１０１】すると、ＡＶ同期制御部１０３ｂでは、こ
の値以上のタイムスタンプ値を持つRTPパケットが、Ｒ
ＴＰ受信部１０７ｂからのタイムスタンプ情報Ｉtsによ
り、オーディオ、ビデオ別個に監視される。

【０１０２】例えば、タイムスタンプ値が「85100」で
あるオーディオRTPパケットが受信されると、受信バッ
ファ１０６に格納されているＲＴＰパケットのうちで、
上記受信されたＲＴＰパケットのタイムスタンプ値が最
も小さいタイムスタンプ値となった時、言い換えると、
第１のクリップに対応するRTPパケットが全て受信バッ
ファから読み出され、その復号処理及び表示処理が完了
した時、ＡＶ同期制御部１０３ｂでは、上記変数Ｃの値
が更新される。このとき更新された変数Ｃ'の値は71900
となる。なお、変数Ｃの更新のタイミングはこれには限
定されない。

【０１０３】簡単に説明すると、第１のクリップの最後
のオーディオRTPパケットＡＰ(i)のタイムスタンプ値
は、図４(b)に示すように「44900」である。また、この
パケットの継続時間は「300（= 44900-44600）」であ
る。従って、オーディオRTPパケットＡＰ(i)の次のパケ
ットのタイムスタンプが示す値（再生時刻）は、「4520
0（= 44900 + 300）」なるべきであるが、第２のクリッ
プの最初のRTPパケットＡＰ(j)のタイムスタンプの値は
「85100」である。

【０１０４】そこで、上記変数「32000」Ｃは、下記の
式に従って更新されて、変数「71900」Ｃ’となる。Ｃ’＝Ｃ + (85100 - 45200) = 71900 このように変数の更新を行うことにより、カウンタ出力
が示すカウンタ値が「13200」、つまりオーディオＲＴ
ＰパケットＡＰ(i)の次のＲＴＰパケットＡＰ(i+1)の再
生時刻を示す値となったとき、上記カウンタ補正値が、
上記更新された変数Ｃ’とカウンタ出力が示す値「1320
0」とを加えた値「85100（=Ｃ’＋13200）」となるた
め、第２のクリップの最初のオーディオRTPパケットＡ
Ｐ(j)に対する再生処理（復号処理及び表示処理）が、
第１のクリップの最後のオーディオRTPパケットＡＰ(i)
に対する再生処理の後、フレーム周期に相当する期間が
経過したとき行われる。つまり、第２のクリップの最初
のオーディオRTPパケットＡＰ(j)に対する再生処理が、
第１のクリップの最後のオーディオRTPパケットＡＰ(i)
に対する再生処理に対して連続して行われる。

【０１０５】このように実施の形態２のデータ再生装置
では、受信されたＲＴＰパケットに付与されているタイ
ムスタンプの値（再生処理タイミング）が、その直前の
再生処理タイミングに対して、フレーム周期より離れた
不連続な値（タイミング）となっている場合、上記ＲＴ
Ｐパケットに格納されているデータの再生が、その直前
のＲＴＰパケットに格納されているデータの再生タイミ
ングからフレーム周期に相当する時間が経過したときに
行われるよう、上記カウンタ１０５ｂの初期値を設定す
るようにしたので、連続して受信された第１及び第２の
クリップ間で、ＲＴＰパケットのタイムスタンプの値が
不連続な値となっていても、ＲＴＰパケットに付与され
ているタイムスタンプの修正なしに、画像や音声を途切
れなく再生することができる。

【０１０６】なお、上記実施の形態１では、受信端末に
て、第２のクリップに対する先頭のＲＴＰパケットのタ
イムスタンプの値を、第１のクリップに対応する最後の
ＲＴＰパケットのタイムスタンプの値に対して連続な値
となるよう書き換えるタイムスタンプ書換え処理を行う
ものを示したが、このようなタイムスタンプ書換え処理
は、サーバ側にてRTPパケットのヘッダ生成時に行うよ
うにしてもよく、以下、サーバ側にて上記タイムスタン
プの書き換え処理を行う場合について説明する。

【０１０７】（実施の形態３）図５は本発明の実施の形
態３によるデータ送信装置を説明するためのブロック図
である。図中、図１と同一符号は実施の形態１における
ものと同一のものを示す。この実施の形態３のサーバ１
０ｃは、受信側から発行された、図８に示すシーン記述
ＳＤにより指定される３つのクリップに対応するオーデ
ィオビデオデータの要求を受け、この要求に応じて、第
１〜第３のクリップに対応するオーディオビデオデータ
をＲＴＰパケットに格納して送信する場合、第１のクリ
ップと第２のクリップの間、及び第２のクリップと第３
のクリップの間で、受信端末でのオーディオビデオデー
タの再生が途切れないよう、送信するＲＴＰパケットの
タイムスタンプの値を修正するものである。

【０１０８】この実施の形態３のサーバ１０ｃは、上記
実施の形態１のサーバ１０におけるＲＴＰパケット生成
部１４に代えて、受信端末でのオーディオビデオデータ
の再生が途切れないよう、送信するＲＴＰパケットのタ
イムスタンプの値を修正するＲＴＰパケット生成部１４
ｃを備えたものである。その他の構成は、図１に示すサ
ーバ１０と同一である。

【０１０９】また、このサーバ１０ｃから送信されたデ
ータを受信して再生する受信端末１００におけるカウン
タ１０５は、実施の形態１のカウンタ１０５ａと同一の
ものであり、受信端末１００におけるＲＴＰ送信部１０
７は、実施の形態２のＲＴＰ受信部１０７と同一のもの
であり、さらに、この受信端末１００におけるＡＶ同期
制御部１０３は、受信されたＲＴＰパケットのタイムス
タンプの書き換え処理を行わない点のみ上記実施の形態
１のＡＶ同期制御部１０３ａと異なるものである。上記
受信端末１００におけるその他の構成は、実施の形態１
の受信端末１００ａと同一である。

【０１１０】次に動作について説明する。この実施の形
態３のデータ送信装置（サーバ）１０ｃの動作は、送信
するＲＴＰパケットのタイムスタンプの書き換え処理を
行う点のみ、実施の形態１で説明したサーバ１０の動作
と異なるので、以下では、ＲＴＰパケット生成部１４ｃ
によるタイムスタンプの書き換え処理についてのみ説明
する。

【０１１１】第〔Ｎ〕番目のクリップにおけるオーディ
オの最後の送信RTPパケットに含まれるオーディオフレ
ームの継続時間（フレーム周期）を調べ、この値をD_A
(N,L)とする。上記第〔Ｎ〕番目のクリップにおける最
後の送信RTPパケットに付与されるタイムスタンプの値
をS_A(N,L)とする。

【０１１２】また、第〔Ｎ＋１〕番目のクリップにおけ
るオーディオに関するRTP-Infoフィールドに書き込まれ
るタイムスタンプの初期値をO_A(N+1)とし、ビデオのそ
れをO_V(N+1)とする。また、第〔Ｎ＋１〕番目のクリッ
プにおける、オーディオの第ｐ番目のフレームのタイム
スタンプを、F_A(N+1,p)とし、第〔Ｎ＋１〕番目のクリ
ップにおける、ビデオの第q番目のフレームのタイムス
タンプをF_V(N+1, q)とする。さらに、送信される、上
記フレームのタイムスタンプF_A(N+1,p)、F_V(N+1, q)
に対応するＲＴＰパケットのタイムスタンプの値を、そ
れぞれS_A(N+1,p)、S_V(N+1,q)と定義する。ここで、N,
p,qは１以上の整数とする。

【０１１３】送信されるオーディオＲＴＰパケットに関
するタイムスタンプの値S_A(N+1, p)は次のように求め
る。 S_A(N+1, p) = S_A(N,L) + D_A(N,L) + F_A(N+1,p) - O
_A(N+1) 例えば、図６(a)及び(b)を例に挙げる。ここで、N=1
（第１のクリップ）、p=j（第２のクリップの第１番目
のオーディオRTPパケット）とすると、図６(a)に示すよ
うに、 S_A(1,L) = 44900 D_A(1,L) = 300 F_A(2,j) = 85100 O_A(2) = 85100 であるから、第２のクリップにおける、第１番目のオー
ディオRTPパケットＡＰ(j)に対して付与されるタイムス
タンプの値S_A(2,j)は、図６(b)に示すように、 S_A(2,j) = 44900 + 300 + 85100 - 85100 = 45200 と求められる。

【０１１４】この数値は、結果的に第１のクリップにお
ける最後のオーディオRTPパケットＡＰ(i)と連続した値
となる。つまり、クリップが切り替わり、送信されるRT
Pパケットのタイムスタンプの値が、直前に送信されるR
TPパケットのタイムスタンプの値に対して不連続な値と
なる場合であっても、このタイムスタンプの書き換え処
理により、送信されるRTPパケットのタイムスタンプの
値は、これより先に送信されるRTPパケットのタイムス
タンプの値に対して連続な値となるよう修正される。し
たがって、サーバから送信されるＲＴＰパケットのタイ
ムスタンプの値は、クリップ間で連続した値に保たれ
る。

【０１１５】また、サーバにて、送信されるビデオＲＴ
Ｐパケットに付与されるタイムスタンプの値S_V(N+1,q)
は次のように求められる。 S_V(N+1,q) = S_A(N,L) + D_A(N,L) + F_V(N+1,q) + O_
V(N+1) - O_A(N+1) 上記オーディオに関するタイムスタンプの修正処理と同
様に、図６(a)及び(b)を例に挙げる。

【０１１６】ここで、N=1（第１のクリップ）、q=n（第
２のクリップの第１番目のビデオRTPパケット）とする
と、図６(a)に示すように、 S_A(1,L) = 44900 D_A(1,L) = 300 F_V(2,n) = 85200 O_A(2) = 85100 O_V(2) = 85200 であるから、第２のクリップにおける、第１番目のビデ
オRTPパケットＶＰ(n)に付与されるタイムスタンプの値
S_V(2,n)は、図６(b)に示すように、 S_V(2,n) = 44900 + 300 + 85200 + 85200 - 85100 = 4
5300 と求められる。

【０１１７】この数値はS_A(2,j)と同じ時間軸上にあ
り、AV共通のクロックで、ＲＴＰパケットの生成処理が
可能となる。なお、第〔Ｎ〕番目のクリップにおけるオ
ーディオの最後のRTPパケットに対するオーディオフレ
ームの継続時間D_A(N,L)は、第〔Ｎ〕番目のクリップに
おける最後のフレームのタイムスタンプと、直前のフレ
ームのタイムスタンプとから求めることができる。

【０１１８】このように本実施の形態３のデータ送信装
置（サーバ）１０ｃでは、第２のクリップに対する先頭
のＲＴＰパケットのタイムスタンプの値を、第１のクリ
ップに対応する最後のＲＴＰパケットのタイムスタンプ
の値に対して連続な値となるよう書き換えるタイムスタ
ンプ書換え処理を行うので、連続して送信される第１及
び第２のクリップ間で、フレームに付与されているタイ
ムスタンプの値が不連続な値となっていても、受信側で
は、画像や音声を途切れなく再生することができる。

【０１１９】なお、上記実施の形態１及び２では、サー
バに対して要求したデータを受信しつつ再生するデータ
再生装置として、インターネットなどのネットワークを
介してサーバに接続可能な受信端末を示したが、この受
信端末の具体的なものとしては、ＰＣ（パーソナルコン
ピュータ）や携帯電話などが挙げられる。

【０１２０】（実施の形態４）以下、本発明の実施の形
態４として、上記実施の形態１のデータ再生装置と同様
に、サーバに対して要求したデータを受信しつつ再生す
る携帯電話について説明する。図７は、この実施の形態
４の携帯電話を説明するための図である。

【０１２１】この実施の形態４の携帯電話３００は、種
々の信号処理を行う信号処理部３０２と、アンテナ３０
１で受信された無線信号Ｎを受信信号として信号処理部
３０２に出力するとともに、信号処理部３０２にて生成
された送信信号を無線信号Ｎとしてアンテナ３０１から
送信する無線通信部３０３とを有している。

【０１２２】また、上記携帯電話３００は、画像表示を
行う液晶パネル（ＬＣＤ）３０６と、音声の入力を行う
ためのマイク３０８と、音声信号を再生するスピーカ３
０７と、上記信号処理部３０２にて処理された画像信号
を受け、上記液晶表示部（ＬＣＤ）３０６を、画像信号
に基づいて画像表示が行われるよう制御する表示制御部
３０４と、マイク３０８からの入力音声信号を信号処理
部３０２に出力するとともに、信号処理部３０２にて処
理された音声信号をスピーカ３０７に出力する音声入出
力部３０５とを有している。なお、ここでは説明の簡略
化のため、携帯電話のボタン操作部は図示していない。

【０１２３】ここで、上記信号処理部３０２は、上記実
施の形態１のデータ再生装置１００ａと同一のデータ再
生処理を行うものである。つまり、上記信号処理部３０
２は、実施の形態１の受信端末側における、ＲＴＳＰ交
換部１０１、ＳＭＩＬ解析部１０２、ＡＶ同期制御部１
０３ａ、クロック回路１０４、カウンタ１０５ａ、受信
バッファ１０６、ＲＴＰ受信部１０７ａ、及び復号部１
０８に相当する部分を有している。また、この実施の形
態４の携帯電話３００における表示制御部３０４及び液
晶パネル（ＬＣＤ）３０６は、上記実施の形態１の表示
部１０９に相当するものである。

【０１２４】このような構成を有する携帯電話３００で
は、ユーザにより、特定のファイル（ニュース番組）の
ダイジェスト再生を行うための操作が行われると、該携
帯電話３００からネットワーク上のサーバに対して、ユ
ーザが指定した複数のクリップの要求が発行され、サー
バからはこれらのクリップのデータが順次送信される。
そして、該携帯電話３００では、上記実施の形態１のデ
ータ再生装置１００ａと同様にして、各クリップの再生
処理が途切れることなく行われる。

【０１２５】なお、上記実施の形態４では、携帯電話と
して、上記実施の形態１のデータ再生装置と同一のデー
タ再生処理を行うものを示したが、この携帯電話は、上
記実施の形態２のデータ再生装置１００ｂと同一のデー
タ再生処理を行うものであってもよい。

【０１２６】

【発明の効果】以上のように本発明（請求項１）に係る
データ再生装置によれば、少なくとも画像情報または音
声情報のいずれか一方を含むデータを要求し、該要求に
応じて送信されたデータを受信しつつ再生するデータ再
生装置であって、上記データを受信するデータ受信部
と、上記データに対して一定のデータ単位毎に付与され
ている、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づ
いて、上記データの再生処理を制御する制御信号を出力
する再生制御部と、上記データ受信部により受信された
データに対する再生処理を、上記制御信号に基づいて行
うデータ再生部とを備え、上記再生制御部は、上記デー
タ受信部が受信したデータに付与されている時刻情報が
示す再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終
了タイミングに対して不連続であるとき、上記データに
付与されている時刻情報を、該時刻情報が示す再生処理
タイミングが上記再生終了タイミングと連続したタイミ
ングとなるよう、修正するものであることを特徴とする
ので、受信されたデータにタイムスタンプの不連続部分
が含まれていても、画像や音声を途切れなく再生するこ
とができる。

【０１２７】本発明（請求項２）によれば、請求項１記
載のデータ再生装置において、上記データ受信部は、上
記受信したデータに付与されている時刻情報が示す再生
処理タイミングが、その直前のデータの再生終了タイミ
ングに対して不連続であるとき、上記受信したデータ
を、該データに付与されている時刻情報を、上記再生制
御部にて修正された時刻情報と置き換えて出力するもの
であることを特徴とするので、上記と同様、受信された
データにタイムスタンプの不連続部分が含まれていて
も、画像や音声を途切れなく再生することができる。

【０１２８】本発明（請求項３）によれば、請求項１記
載のデータ再生装置において、上記データ受信部は、１
つのコンテンツに対応するデータに対する要求が、その
再生時間範囲を指定して選択的に行われたとき、上記１
つのコンテンツに対応するデータの、指定した再生時間
範囲に対応する複数の部分を、それぞれクリップデータ
として受信し、先のクリップデータに続いて受信したク
リップデータに付与されている、不連続な再生タイミン
グを示す時刻情報を、上記再生制御部にて修正された時
刻情報と置き換えて出力するものであることを特徴とす
るので、クリップ間でRTPパケットの表示時刻が連続と
なり、途切れのない再生が可能となる。

【０１２９】本発明（請求項４）に係るデータ再生装置
によれば、少なくとも画像情報または音声情報のいずれ
か一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信され
たデータを受信しつつ再生するデータ再生装置であっ
て、上記データを受信するデータ受信部と、上記データ
に対して一定のデータ単位毎に付与されている、再生処
理タイミングを指定する時刻情報に基づいて、上記デー
タの再生処理を制御する制御信号を出力する再生制御部
と、上記データ受信部により受信されたデータに対する
再生処理を、上記制御信号に基づいて行うデータ再生部
とを備え、上記再生制御部は、上記受信されたデータに
対する再生処理の基準となる内部時刻を発生する時刻発
生部を有し、該受信されたデータに付与されている時刻
情報が示す再生処理タイミングが、その直前のデータの
再生終了タイミングに対して不連続であるとき、上記内
部時刻を、上記受信されたデータの再生処理タイミング
が、その直前のデータの再生終了タイミングに対して連
続したタイミングとなるよう、修正するものであること
を特徴とするので、受信されたデータにタイムスタンプ
の不連続部分が含まれていても、受信側では、受信され
たデータに対して処理を施すことなく、画像や音声を途
切れなく再生することができる。

【０１３０】本発明（請求項５）によれば、請求項４記
載のデータ再生装置において、上記データ受信部は、１
つのコンテンツに対応するデータに対する要求が、その
再生時間範囲を指定して選択的に行われたとき、上記１
つのコンテンツに対応するデータの、指定した再生時間
範囲に対応する複数の部分を、それぞれクリップデータ
として受信して上記データ再生部に出力するものであ
り、上記再生制御部は、先のクリップデータに続いて受
信した、不連続な再生タイミングを示す時刻情報が付与
されているクリップデータの再生処理タイミングが、そ
の直前のクリップデータの再生終了タイミングに対して
連続したタイミングとなるよう、上記内部時刻を修正す
るものであることを特徴とするので、連続して受信され
るクリップ間で、タイムスタンプの値が不連続な値とな
っていても、受信側では、受信されたデータに対して処
理を施すことなく、クリップ間でRTPパケットの表示時
刻が連続となり、途切れのない再生が可能となる。

【０１３１】本発明（請求項６）に係るデータ送信装置
によれば、少なくとも画像情報または音声情報のいずれ
か一方を含むデータを送信するデータ送信装置であっ
て、上記データを記憶しているデータ記憶部と、上記デ
ータ記憶部に記憶されているデータを読み出すデータ読
出し部と、上記データ読出し部により読み出されたデー
タを送信するデータ送信部とを備え、上記データ送信部
は、上記データに一定のデータ単位毎に付与されている
時刻情報が示す再生処理タイミングが、その直前の再生
処理タイミングに対応するデータの再生終了タイミング
に対して不連続であるとき、上記データに付与されてい
る時刻情報を、該時刻情報が示す再生処理タイミング
が、上記再生終了タイミングに連続したタイミングとな
るよう修正して、上記データを送信するものであること
を特徴とするので、１つのファイルにおけるタイムスタ
ンプが不連続な部分のデータを、受信側にて途切れなく
再生されるよう送信することができる。

【０１３２】本発明（請求項７）によれば、請求項６記
載のデータ送信装置において、上記データ送信部は、上
記データ読出し部により読み出されたデータをパケット
に格納するとともに、該データにフレーム毎に付与され
ている、再生処理タイミングを示すフレーム時刻情報に
応じて、上記パケットにパケット時刻情報を付与して、
パケットデータを生成するパケット生成部と、該パケッ
トデータを送信するパケット送信部とを有するものであ
り、上記パケット生成部は、該パケット生成部における
データに付与されているフレーム時刻情報が示す再生処
理タイミングが、その直前のデータの再生終了タイミン
グに対して不連続であるとき、該データを格納したパケ
ットに対して付与する、該フレーム時刻情報に対応する
パケット時刻情報を、該パケット時刻情報が示す再生処
理タイミングが、上記再生終了タイミングと連続したタ
イミングとなるよう修正するものであることを特徴とす
るので、連続して送信されるクリップ間で、フレームに
付与されたタイムスタンプの値が不連続な値となってい
ても、受信側では、連続して受信されるクリップ間で、
途切れなく再生することができる。

【０１３３】本発明（請求項８）に係るデータ再生方法
によれば、少なくとも画像情報または音声情報のいずれ
か一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信され
たデータを受信しつつ再生するデータ再生方法であっ
て、上記データを受信するデータ受信ステップと、上記
データに対して一定のデータ単位毎に付与されている、
再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づいて、上
記データ受信ステップにより受信されたデータに対する
再生処理を行うデータ再生ステップとを含み、上記デー
タ再生ステップは、上記データ受信ステップにて受信さ
れたデータに付与されている時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、その直前のデータの再生終了タイミングに
対して不連続であるとき、上記データに付与されている
時刻情報を、該時刻情報が示す再生処理タイミングが、
上記再生終了タイミングと連続したタイミングとなるよ
う修正するものであることを特徴とするので、受信され
たデータにタイムスタンプの不連続部分が含まれていて
も、画像や音声を途切れなく再生することができる効果
がある。

【０１３４】本発明（請求項９）に係るデータ再生方法
によれば、少なくとも画像情報または音声情報のいずれ
か一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信され
たデータを受信しつつ再生するデータ再生方法であっ
て、上記データを受信するデータ受信ステップと、上記
データに対して一定のデータ単位毎に付与されている、
再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づいて、上
記データ受信ステップにより受信されたデータに対する
再生処理を行うデータ再生ステップとを含み、上記デー
タ再生ステップは、該受信されたデータに付与されてい
る時刻情報が示す再生処理タイミングが、その直前のデ
ータの再生終了タイミングに対して不連続であるとき、
上記受信されたデータに対する再生処理の基準となる時
刻として発生される内部時刻を、上記受信されたデータ
の再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終了
タイミングに対して連続したタイミングとなるよう、修
正するものであることを特徴とするので、受信されたデ
ータにタイムスタンプの不連続部分が含まれていても、
受信側では、受信されたデータに対して処理を施すこと
なく、画像や音声を途切れなく再生することができる効
果がある。

【０１３５】本発明（請求項１０）に係るデータ送信方
法によれば、少なくとも画像情報または音声情報のいず
れか一方を含むデータを送信するデータ送信方法であっ
て、データ記憶部に記憶されているデータを読み出すデ
ータ読出しステップと、上記データ読出しステップによ
り読み出されたデータを送信するデータ送信ステップと
を含み、上記データ送信ステップは、上記データに一定
のデータ単位毎に付与されている時刻情報が示す再生処
理タイミングが、その直前の再生処理タイミングに対応
するデータの再生終了タイミングに対して不連続である
とき、上記データに付与されている時刻情報を、該時刻
情報が示す再生処理タイミングが、上記再生終了タイミ
ングに連続したタイミングとなるよう修正して、上記デ
ータを送信するものであることを特徴とするので、連続
して送信されるクリップ間で、フレームに付与されたタ
イムスタンプの値が不連続な値となっていても、受信側
では、連続して受信されるクリップ間で、途切れなく再
生することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１によるデータ再生装置を
説明するためのブロック図である。

【図２】上記実施の形態１のデータ再生装置におけるタ
イムスタンプの書き換え処理を説明するための図であ
る。

【図３】本発明の実施の形態２よるデータ再生装置を説
明するためのブロック図である。

【図４】上記実施の形態２のデータ再生装置におけるカ
ウンタ値の修正による同期制御を説明するための図であ
る。

【図５】本発明の実施の形態３よるデータ送信装置を説
明するためのブロック図である。

【図６】上記実施の形態３のデータ送信装置におけるタ
イムスタンプの書き換え処理を説明するための図であ
る。

【図７】本発明の実施の形態４によるデータ再生装置と
しての携帯電話を説明するための図である。

【図８】従来のダイジェスト再生に用いられるシーン記
述を説明するための図である。

【図９】従来の受信端末にてダイジェスト再生を行う際
の、サーバと受信端末との間での通信手順を説明するた
めの図である。

【図１０】従来のダイジェスト再生における問題点を説
明するための図である。

【符号の説明】

１０，１０ｃサーバ（データ送信装置）１１，１１ｃ，１０１ＲＴＳＰ交換部１２ＲＴＰ送信部１３ファイル読出し部１４，１４ｃＲＴＰパケット生成部１５データ記憶装置１００，１００ａ，１００ｂ受信端末（データ再生装
置）１０２ＳＭＩＬ解析部１０３ａ，１０３ｂＡＶ同期制御部１０４クロック回路１０５ａ，１０５ｂカウンタ１０６受信バッファ１０７ａ，１０７ｂＲＴＰ受信部１０８復号部１０９表示部３００携帯電話３０１アンテナ３０２信号処理部３０３無線通信部３０４表示制御部３０５音声入力出力部３０６液晶パネル（ＬＣＤ）３０７スピーカ３０８マイク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5C053 FA23 FA30 GA11 GB21 JA07 JA22 LA15 5C064 BA01 BC18 BC20 BD03 BD08 5K028 EE03 EE07 KK32 SS05 SS15

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも画像情報または音声情報のい
ずれか一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信
されたデータを受信しつつ再生するデータ再生装置であ
って、上記データを受信するデータ受信部と、上記データに対して一定のデータ単位毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づい
て、上記データの再生処理を制御する制御信号を出力す
る再生制御部と、上記データ受信部により受信されたデータに対する再生
処理を、上記制御信号に基づいて行うデータ再生部とを
備え、上記再生制御部は、上記データ受信部が受信したデータ
に付与されている時刻情報が示す再生処理タイミング
が、その直前のデータの再生終了タイミングに対して不
連続であるとき、上記データに付与されている時刻情報
を、該時刻情報が示す再生処理タイミングが上記再生終
了タイミングと連続したタイミングとなるよう、修正す
るものであることを特徴とするデータ再生装置。
【請求項２】請求項１記載のデータ再生装置におい
て、上記データ受信部は、上記受信したデータに付与さ
れている時刻情報が示す再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終了タイ
ミングに対して不連続であるとき、上記受信したデータ
を、該データに付与されている時刻情報を、上記再生制
御部にて修正された時刻情報と置き換えて出力するもの
であることを特徴とするデータ再生装置。
【請求項３】請求項１記載のデータ再生装置におい
て、上記データ受信部は、１つのコンテンツに対応するデー
タに対する要求が、その再生時間範囲を指定して選択的
に行われたとき、上記１つのコンテンツに対応するデー
タの、指定した再生時間範囲に対応する複数の部分を、
それぞれクリップデータとして受信し、先のクリップデ
ータに続いて受信したクリップデータに付与されてい
る、不連続な再生タイミングを示す時刻情報を、上記再
生制御部にて修正された時刻情報と置き換えて出力する
ものであることを特徴とするデータ再生装置。
【請求項４】少なくとも画像情報または音声情報のい
ずれか一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信
されたデータを受信しつつ再生するデータ再生装置であ
って、上記データを受信するデータ受信部と、上記データに対して一定のデータ単位毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づい
て、上記データの再生処理を制御する制御信号を出力す
る再生制御部と、上記データ受信部により受信されたデータに対する再生
処理を、上記制御信号に基づいて行うデータ再生部とを
備え、上記再生制御部は、上記受信されたデータに対する再生
処理の基準となる内部時刻を発生する時刻発生部を有
し、該受信されたデータに付与されている時刻情報が示
す再生処理タイミングが、その直前のデータの再生終了
タイミングに対して不連続であるとき、上記内部時刻
を、上記受信されたデータの再生処理タイミングが、そ
の直前のデータの再生終了タイミングに対して連続した
タイミングとなるよう、修正するものであることを特徴
とするデータ再生装置。
【請求項５】請求項４記載のデータ再生装置におい
て、上記データ受信部は、１つのコンテンツに対応するデー
タに対する要求が、その再生時間範囲を指定して選択的
に行われたとき、上記１つのコンテンツに対応するデー
タの、指定した再生時間範囲に対応する複数の部分を、
それぞれクリップデータとして受信して上記データ再生
部に出力するものであり、上記再生制御部は、先のクリップデータに続いて受信し
た、不連続な再生タイミングを示す時刻情報が付与され
ているクリップデータの再生処理タイミングが、その直
前のクリップデータの再生終了タイミングに対して連続
したタイミングとなるよう、上記内部時刻を修正するも
のであることを特徴とするデータ再生装置。
【請求項６】少なくとも画像情報または音声情報のい
ずれか一方を含むデータを送信するデータ送信装置であ
って、上記データを記憶しているデータ記憶部と、上記データ記憶部に記憶されているデータを読み出すデ
ータ読出し部と、上記データ読出し部により読み出されたデータを送信す
るデータ送信部とを備え、上記データ送信部は、上記データに一定のデータ単位毎
に付与されている時刻情報が示す再生処理タイミング
が、その直前の再生処理タイミングに対応するデータの
再生終了タイミングに対して不連続であるとき、上記デ
ータに付与されている時刻情報を、該時刻情報が示す再
生処理タイミングが、上記再生終了タイミングに連続し
たタイミングとなるよう修正して、上記データを送信す
るものであることを特徴とするデータ送信装置。
【請求項７】請求項６記載のデータ送信装置におい
て、上記データ送信部は、上記データ読出し部により読み出されたデータをパケッ
トに格納するとともに、該データにフレーム毎に付与さ
れている、再生処理タイミングを示すフレーム時刻情報
に応じて、上記パケットにパケット時刻情報を付与し
て、パケットデータを生成するパケット生成部と、該パケットデータを送信するパケット送信部とを有する
ものであり、上記パケット生成部は、該パケット生成部におけるデー
タに付与されているフレーム時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、その直前のデータの再生終了タイミングに
対して不連続であるとき、該データを格納したパケット
に対して付与する、該フレーム時刻情報に対応するパケ
ット時刻情報を、該パケット時刻情報が示す再生処理タ
イミングが、上記再生終了タイミングと連続したタイミ
ングとなるよう修正するものであることを特徴とするデ
ータ送信装置。
【請求項８】少なくとも画像情報または音声情報のい
ずれか一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信
されたデータを受信しつつ再生するデータ再生方法であ
って、上記データを受信するデータ受信ステップと、上記データに対して一定のデータ単位毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づい
て、上記データ受信ステップにより受信されたデータに
対する再生処理を行うデータ再生ステップとを含み、上記データ再生ステップは、上記データ受信ステップに
て受信されたデータに付与されている時刻情報が示す再
生処理タイミングが、その直前のデータの再生終了タイ
ミングに対して不連続であるとき、上記データに付与さ
れている時刻情報を、該時刻情報が示す再生処理タイミ
ングが、上記再生終了タイミングと連続したタイミング
となるよう修正するものであることを特徴とするデータ
再生方法。
【請求項９】少なくとも画像情報または音声情報のい
ずれか一方を含むデータを要求し、該要求に応じて送信
されたデータを受信しつつ再生するデータ再生方法であ
って、上記データを受信するデータ受信ステップと、上記データに対して一定のデータ単位毎に付与されてい
る、再生処理タイミングを指定する時刻情報に基づい
て、上記データ受信ステップにより受信されたデータに
対する再生処理を行うデータ再生ステップとを含み、上記データ再生ステップは、該受信されたデータに付与
されている時刻情報が示す再生処理タイミングが、その
直前のデータの再生終了タイミングに対して不連続であ
るとき、上記受信されたデータに対する再生処理の基準
となる時刻として発生される内部時刻を、上記受信され
たデータの再生処理タイミングが、その直前のデータの
再生終了タイミングに対して連続したタイミングとなる
よう、修正するものであることを特徴とするデータ再生
方法。
【請求項１０】少なくとも画像情報または音声情報の
いずれか一方を含むデータを送信するデータ送信方法で
あって、データ記憶部に記憶されているデータを読み出すデータ
読出しステップと、上記データ読出しステップにより読み出されたデータを
送信するデータ送信ステップとを含み、上記データ送信ステップは、上記データに一定のデータ
単位毎に付与されている時刻情報が示す再生処理タイミ
ングが、その直前の再生処理タイミングに対応するデー
タの再生終了タイミングに対して不連続であるとき、上
記データに付与されている時刻情報を、該時刻情報が示
す再生処理タイミングが、上記再生終了タイミングに連
続したタイミングとなるよう修正して、上記データを送
信するものであることを特徴とするデータ送信方法。