JP2003017426A - 半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置

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JP2003017426A
JP2003017426A JP2001200505A JP2001200505A JP2003017426A JP 2003017426 A JP2003017426 A JP 2003017426A JP 2001200505 A JP2001200505 A JP 2001200505A JP 2001200505 A JP2001200505 A JP 2001200505A JP 2003017426 A JP2003017426 A JP 2003017426A
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Japan
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heating
process tube
semiconductor manufacturing
phase
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Withdrawn
Application number
JP2001200505A
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English (en)
Inventor
Naoki Uchida
直喜 内田
Masahiko Sasaki
正彦 佐々木
Taiji Yabe
泰司 矢部
Keiji Kawanaka
啓二 川中
Hideyuki Nanba
秀之 難波
Masao Nanba
政雄 難波
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセスチューブのゾーンコントロール誘導
加熱を適用することによって急速加熱・温度分布制御
し、昇降温時間を短縮し、スループット向上を図ること
ができる半導体製造装置を提供する。 【解決手段】 ウェハホルダを収容するプロセスチュー
ブとその周囲に配置された加熱手段を有する半導体製造
装置である。プロセスチューブまたは均熱管を導電性チ
ューブにより形成し、前記加熱手段を前記プロセスチュ
ーブまたは均熱管の長手方向に沿って配置された複数の
加熱コイルを備えた誘導加熱手段によって構成する。複
数の加熱コイルの周波数・電流位相を同期させて個別に
電力制御可能としてプロセスチューブまたは均熱管の長
手方向に沿った熱分布のゾーンコントロールを可能とし
た。前記プロセスチューブまたは均熱管と加熱コイルの
間に風道を形成し、プロセスチューブの空冷を可能とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造装置に係
り、特にウェハの酸化や拡散、あるいは熱処理といった
処理をなす半導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】VLSI製造工程における熱処理関連プ
ロセスでは、熱酸化、熱拡散、LPCVDを中心に多数
のバッチ式処理をなすファーネスを備えた半導体製造装
置が使用されている。ファーネス適用領域としては高温
処理領域と低温処理領域がある。前者の高温処理として
は、酸化/拡散/CVD/アニールなどがあり、これら
は1バッチ当たり100枚のウェハを800〜1200
℃の温度で10分から数時間に亘って処理を行うもので
ある。後者の低温処理としては、ALシンター/キュア
/シリサイドなどの処理があり、これらでは1バッチ当
たり100枚のウェハを300〜800℃の温度でやは
り10分から数時間に亘って処理を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ファーネス
は100枚ものウェハが同時処理でき、スループットが
大きいため、300枚時代においても依然として採用さ
れている。しかし、その熱容量が圧倒的に大きく、昇温
及び降温に時間を要し、安定した温度域に達するまで
に、一般的には数十分を要する。ファーネスの課題はこ
の昇降温時間をいかに短縮するかであり、スループット
向上の決め手とされている。
【0004】その目的のためには熱容量を低減させる炉
体の構造、水冷機構などの工夫や、1回のチャージ枚数
を減らして炉体自身を小型化することが有効と考えられ
ている。また、炉体を構成する抵抗線を細くすることに
より熱容量を低減させた方式もある。
【0005】いずれにしても、ファーネスは300mm
径ウェハ時代においても100枚を1バッチとするよう
な大型装置が考えられているため、熱容量を低減させて
装置のサイクルタイムを短縮する方法の導入は不可欠で
あることは否定できず、従来方式では、熱容量が大きく
昇温・降温に要する時間を短縮することができないとい
う問題がある。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためにプロ
セスチューブのゾーンコントロール誘導加熱を適用する
ことによって急速加熱・温度分布制御し、昇降温時間を
短縮し、スループット向上を図ることができる半導体製
造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体製造装置は、ウェハホルダを収
容するプロセスチューブとその周囲に配置された加熱手
段を有する半導体製造装置であって、前記プロセスチュ
ーブを導電性チューブにより形成し、前記加熱手段を前
記プロセスチューブの長手方向に沿って配置された複数
の加熱コイルを備えた誘導加熱手段によって構成し、複
数の加熱コイルの周波数・電流位相を同期させて個別に
電力制御可能としてプロセスチューブの長手方向に沿っ
た熱分布のゾーンコントロールを可能としたものであ
る。この場合において、前記プロセスチューブと加熱コ
イルの間に風道を形成し、プロセスチューブの空冷を可
能とし、また、前記プロセスチューブを導電性SiCま
たは金属含浸SiCにより形成することが望ましい。
【0008】更に、本発明に係る半導体製造装置は、ウ
ェハホルダを収容するプロセスチューブと、その周囲を
囲繞する均熱管、および均熱管の外周に配置された加熱
手段を有する半導体製造装置であって、前記均熱管を導
電性チューブにより形成し、前記加熱手段を前記均熱管
の長手方向に沿って配置された複数の加熱コイルを備え
た誘導加熱手段によって構成し、複数の加熱コイルの周
波数・電流位相を同期させて個別に電力制御可能として
均熱管の長手方向に沿った熱分布のゾーンコントロール
を可能とすることができる。当該構成おいて、前記均熱
管を導電性SiCまたは金属含浸SiCにより形成すれ
ばよい。
【0009】すなわち、本発明は、(1)加熱方法を温
度分布制御できる誘導加熱方式を採用し、(2)プロセ
スチューブを導電性チューブ(導電性SiCや金属含浸
SiC)にして誘導加熱し、(3)誘導加熱コイルとプ
ロセスチューブ間を風冷できる構造としたのである。こ
こで用いられる温度分布制御できる誘導加熱手段を用い
ることにより、(a)誘導加熱によりプロセスチューブ
を直接加熱することにより昇温速度を速めることを可能
にし、(b)誘導加熱コイルとプロセスチューブ間を風
冷することにより、急速降温を可能にし、(c)ゾーン
コントロール誘導加熱により、プロセスチューブ内の上
下方向に対して任意の温度コントロールができる。
【0010】誘導加熱は、その急速昇降温性・小熱容量
から、本用途に最適であるが、従来の誘導加熱は相互誘
導のため複数の分割コイルに対しその温度分布制御が不
可能であり、ファーネスチャンバの上下方向での温度制
御が不可能であった。チャンバには下方から拡散用ガス
が入れられるため、チャンバ内下方温度からチャンバ内
上方温度に亘っての温度分布制御が不可欠である。本発
明では、誘導環境下の複数コイルの周波数、電流位相を
同期させて、個別に電力制御可能にした構成とすること
で、ゾーンコントロールを可能にできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る半導体製造
装置の具体的実施形態を、図面を参照して、詳細に説明
する。図1は実施形態に係る半導体製造装置の全体構成
を示している。まず、半導体製造装置を構成しているフ
ァーネス10は多数枚のウェハ12を石英(SiC)ボ
ート14に搭載した状態でプロセスチューブ16に収容
するようになっている。この収容状態で石英ボート14
の下端部に設けられた石英キャップ18によってプロセ
スチューブ16が閉塞される。プロセスチューブ16に
反応ガスの注入口20と排気口22が設けられ、拡散な
どの熱処理をなすようにしている。プロセスチューブ1
6の内部を均一に加熱するために、この実施形態では石
英均熱管24が設けられており、更にその外側全体を断
熱材26で覆っている。そして、断熱材26の内面側に
加熱コイルを設けており、この加熱コイルにより誘導加
熱をなすようにしているのである。この実施形態では、
加熱コイルを複数に分割し、プロセスチューブ16の長
手方向をゾーン区画することによってチューブ加熱温度
をゾーンコントロールするように構成している。
【0012】このため、実施形態に係る誘導加熱手段の
構成を図2に示す。この実施形態に係る誘導加熱手段1
00は、マスタ加熱ユニット110mと、複数のスレー
ブ加熱ユニット110s(図示の例では1ユニットのみ
を示す。)とから形成してある。各加熱ユニット110
m、110sは、それぞれ電源部112m、112s
と、これらの電源部112m、112sから電力を供給
される負荷コイル部150m、150sとを備えてい
る。
【0013】各電源部112m、112sは、サイリス
タによってブリッジ回路を形成した整流回路である順変
換部114m、114sを有し、これらの順変換部11
4m、114sがそれぞれ三相交流電源116m、11
6sに接続してある。そして、順変換部114m、11
4sの出力側には、平滑リアクトル118m、118s
を介してインバータ(逆変換部)120m、インバータ
120sが接続してある。実施形態の場合、マスタ加熱
ユニット110m側のインバータ120mがマスタイン
バータであって、スレーブ加熱ユニット110s側のイ
ンバータ120sがスレーブインバータとなっている。
そして、各インバータ120m、120sは、実施形態
の場合、電流型であって、周知のようにダイオードとト
ランジスタとを直列接続した辺からなるブリッジ回路に
よって形成してある。
【0014】インバータ120m、120sの出力側に
接続した負荷コイル部150m、150sは、負荷コイ
ルである加熱コイル152m、152sを有している。
そして、各加熱コイル152m、152sとその内部抵
抗156m、156sとには、コンデンサ154m、1
54sが並列に接続してあって、加熱コイル152とコ
ンデンサ154とによって並列共振回路を形成してい
る。すなわち、実施形態の場合、インバータ120m、
120sは、並列共振型インバータを構成している。ま
た、加熱コイル152m、152sは、実施形態の場
合、相互に近接して配置してある。
【0015】各負荷コイル部150m、150sには、
コンデンサ154m、154sと並列に変圧器158
m、158sが設けてあって、インバータ120m、1
20sの出力電圧に対応した電圧値を得ることができる
ようにしてある。そして、マスタ加熱ユニット110m
側の変圧器158mの出力電圧Vmは、詳細を後述する
マスタ側の電圧制御部122mと駆動制御部124mと
にフィードバックするようにしてある。また、スレーブ
加熱ユニット110s側の変圧器158sの出力電圧V
sは、スレーブ側の電力制御部122mにフィードバッ
クするようにしてある。さらに、負荷コイル部150
m、150sには、加熱コイル152m、152sと直
列に変流器160m、160sが設けてあって、その出
力電流Im、Isが電力制御部122m、122sにフ
ィードバックするようになっている。
【0016】各電力制御部122m、122sは、順変
換部114m、114sを構成しているサイリスタに駆
動パルスを与えるもので、電力設定器126m、126
sが接続してある。そして、マスタ側の駆動制御部12
4mは、変圧器158mから入力する電圧Vmのゼロク
ロスを検出し、このゼロクロスに同期してインバータ1
20mを構成しているトランジスタTRmA1、TRm
A2、TRmB1、TRmB2に駆動パルスを出力す
る。また、駆動制御部124mは、スレーブ側の駆動制
御部124sに前記の駆動パルスに同期した信号を入力
する。スレーブ側駆動制御部124sは、マスタ側駆動
制御部124mから入力する信号に基づいて、スレーブ
側インバータ120sを構成しているトランジスタTR
sA1、TRsA2、TRsB1、TRsB2を駆動す
るパルスを生成してこれらのトランジスタに与える。
【0017】スレーブ加熱ユニット110sは、詳細を
後述するように、インバータ120sの出力電流Isと
出力電圧Vsとの位相差を零にするための位相制御部1
70を有している。この位相制御部170は、変圧器1
54sと変流器160sとが出力する電圧Vs、電流I
sが入力する位相差検出部172と、この位相差検出部
172の出力信号に基づいて、インバータ120sと加
熱コイル152sとの間に設けた可変リアクトル部16
2を制御する位相調整部174とから構成してある。そ
して、可変リアクトル部162は、実施形態の場合、加
熱コイル152sとコンデンサ154sとに並列接続し
た可変容量リアクタンス164と、加熱コイル152s
に直列接続した可変誘導リアクタンス166とから構成
してある。
【0018】上記のごとく構成した誘導加熱手段100
は、マスタ加熱ユニット110mの加熱コイル152m
と、スレーブ加熱ユニット110sの加熱コイル152
sとが接するように近接して配置してある。各電源部1
12m、112sは、順変換部114m、114sのサ
イリスタが電力制御部122m、122sの出力する駆
動パルスによって駆動し、三相電源116m、116s
の出力する交流電力を整流して直流電力に変換し、平滑
コイル118m、118sを介してインバータ(逆変換
部)120m、120sに与える。電力制御部122m
は、図3に示したように構成してあって、スレーブ側の
電力制御部122sも同様な構成となっている。
【0019】すなわち、電力制御部122mは、変圧器
158mの出力電圧Vmと変流器160mの出力電流I
mとが入力される電力変換器130と、電力変換器13
0の出力側に設けた電力比較器132と、電力比較器1
32の出力側に接続した順変換位相制御器134、この
順変換位相制御器134の出力信号が入力する順変換ゲ
ートパルス発生器136とから構成してある。
【0020】電力変換器130は、入力する電圧値Vm
と電流値Imとからインバータ120mの出力電力Pm
を求めて電力比較器132に出力する。電力比較器13
2には、電力設定器126mが接続してあって、電力変
換器130が求めた電力値Pmを電力設定器126mの
出力する設定値Pmcと比較し、両者の偏差に対応した
出力信号を順変換位相制御器134に送出する。そし
て、順変換位相制御器134は、電力比較器132の出
力信号に応じて順変換部114mを構成している各サイ
リスタに与えるゲートパルスの発生タイミングを調整
し、検出した電力値Pmと設定値Pmcとの差が零とな
るサイリスタの駆動タイミングを求め、そのタイミング
に合わせて順変換ゲートパルス発生器136に駆動信号
を与える。順変換ゲートパルス発生器136は、順変換
位相制御器134の出力信号に同期してゲートパルスを
発生し、順変換部114mの各サイリスタに駆動信号と
して与える。なお、サイリスタ120mの出力電力は、
電力設定器126の設定値Pmcを変えることによって
変えることができる。
【0021】インバータ120m、120sを駆動する
駆動制御部124m、124sは、図4に示したように
なっている。すなわち、駆動制御部124mと駆動制御
部124sとは、それぞれトランジスタ用ゲートパルス
発生器140m、140sを有し、それぞれの出力側に
一対のゲートユニット142mA、142mB、142
sA、142sBが接続してある。また、スレーブ側の
駆動制御部124sには、位相調整回路143が設けて
ある。この位相調整回路143は、負荷電流制御部とな
っていて、後述するように、マスタ側加熱コイル152
mとスレーブ側加熱コイル152sとを流れる負荷電流
ILm、ILsの位相を調整するためのもので、位相調
整回路143の出力側にトランジスタ用ゲートパルス発
生器140sが接続してある。さらに、位相調整回路1
43には、マスタ側トランジスタ用ゲートパルス発生器
140mの出力パルスと、負荷電流ILm、ILsの位
相差φmsとが入力するようになっている。そして、マ
スタ側の駆動制御部124mは、トランジスタ用ゲート
パルス発生器140mに変圧器158mの出力電圧Vm
がフィードバックするようになっており、図5に示した
ように、ゲートパルス発生器140mが電圧Vmのゼロ
クロスを検出してトランジスタを駆動するためのゲート
パルスを発生し、ゲートユニット142mA、142m
Bに入力するとともに、スレーブ側のトランジスタ用ゲ
ートパルス発生器140sに同期信号として与える。
【0022】駆動制御部124mのトランジスタ用ゲー
トパルス発生器140mは、実施形態の場合、図5
(1)のように変化する電圧Vmが入力すると、電圧V
mが下側からゼロクロスしたときに、同図(3)に示し
たように、A相用トランジスタTRmA1、TRmA2
を駆動するゲートパルスを生成してゲートユニット14
2mAとスレーブ側の位相調整回路143とに出力す
る。ゲートユニット142mAは、ゲートパルス発生器
140mから入力したゲートパルスをトランジスタTR
mA1、TRmA2のベースに駆動信号として与える。
また、ゲートパルス発生器140mは、電圧Vmが上側
からゼロクロスしたときに、A相用のゲートパルスの生
成を停止するとともに、同図(4)に示したように、B
相用トランジスタTRmB1、TRmB2を駆動するゲ
ートパルスを生成し、ゲートユニット142mBに出力
する。ゲートユニット142mBは、入力したゲートパ
ルスをB相のトランジスタTRmB1、TRmB2のベ
ースに与えてこれを駆動する。これにより、マスタ側の
インバータ120mは、固有の周波数で駆動され、図5
(5)に示したように、電圧Vmに同期した電流Imが
出力され、同図(2)に示したように、加熱コイル15
2mに負荷電流ILmが与えられる。
【0023】一方、スレーブ側駆動制御部124sの位
相調整回路143は、マスタ側のゲートパルス発生器1
40mが出力したパルスの立上がり、立下がりに同期し
て信号をトランジスタ用ゲートパルス発生器140sに
出力する。ゲートパルス発生器140bは、図5(6)
に示したように、位相調整回路143からパルスが入力
すると、これに同期してA相用パルスをA相用ゲートユ
ニット142sAに出力する。ゲートユニット142s
Aは、入力したパルスを対応するトランジスタTRsA
1、TRsA1のベースに駆動信号として与えて作動さ
せる。また、スレーブ側ゲートパルス発生器140s
は、同図(7)に示したように、B相用パルスを生成し
てB相用ゲートユニット142sBに与える。ゲートユ
ニット142sBは、入力したパルスに基づいてトラン
ジスタTRsB1、TRsB2を駆動する。これによ
り、インバータ120sから図5(8)に示したよう
に、マスタ側インバータ120mの出力する電流Imに
同期した電流Isが出力され、加熱コイル152sに負
荷電流ILsが供給される(図5(9)、(10)参
照)。
【0024】スレーブ加熱ユニット110sに設けた位
相制御部170の位相差検出部172には、スレーブ側
の負荷コイル部150sを流れ負荷電流ILsが変流器
160sによってIsとして検出され、印加される負荷
電圧が変圧器150sによってVsとして検出される。
これらの電流Isと電圧Vsとは、スレーブ加熱ユニッ
ト110sに設けた位相制御部170の位相差検出部1
72に入力される。位相制御部170の位相調整部17
4は、加熱コイル152m、152sに負荷電流IL
m、ILsが流れ、両者間に相互誘導が生じてスレーブ
側の負荷コイル部150s側に誘導起電力が発生し、ス
レーブ側インバータ120sの出力電圧Vsと出力電流
Isとの間に位相ずれを生ずると、電圧Vsと電流Is
との位相が一致するように可変リアクトル部162を制
御する。図6は、位相制御部170の作用を説明するフ
ローチャートである。
【0025】位相制御部170の位相差検出部172
は、スレーブ側の変圧器158sと変流器160sと電
圧Vsと電流Isとが入力すると、図6のステップ19
0に示したように、両者の位相差を検出して位相角φを
求めて位相調整部174に送出する。位相調整部174
は、位相差検出部172が出力した位相角φが入力する
と、電圧Vsと電流Isとの位相が一致しているか、す
なわちφ=0であるか否かを判断する(ステップ19
1)。そして、位相が一致している場合には、位相差検
出部172が出力する次の位相角φを読み込む。
【0026】位相調整部174は、ステップ191にお
いて位相角φ=0でないと判断した場合、ステップ19
2に進んで電流Isの位相が電圧Vsの位相より進んで
いるか遅れているかを判断する。位相調整部174は、
図5(8)の破線に示したように、電圧Vs(Vs1)
が電流Isに対して位相角φ1だけ位相が遅れている場
合、すなわち電流の位相が電圧の位相より進んでいる場
合、ステップ193に示したように、位相角φ1に応じ
て可変リアクトル部162の可変容量リアクタンス16
4のCを減少、または可変誘導リアクタンスのLを減
少、もしくは両方を減少させて電圧Vsの位相を進めも
しくは電流Isの位相を遅らせ、図5(8)の実線に示
したように、電圧Vsの位相を電流Isの位相と一致さ
せる。
【0027】位相調整部174は、ステップ192にお
いて図5(8)の一点鎖線に示したように、電圧Vs
(Vs2 )が電流Isに対してφ2だけ位相が進んで
いる(電流の位相が電圧の位相より遅れている)と判断
した場合、ステップ192からステップ194に進み、
位相角φ2に応じて可変容量リアクタンス164のCを
増加、または可変誘導リアクタンス166のLを増加、
もしくは両者を増加させて電圧Vsの位相を遅らせ、も
しくは電流Isの位相を進め、電圧Vsと電流Isとの
位相を一致させる。
【0028】このように、可変リアクトル部162を制
御してスレーブ側インバータ120sの出力電圧Vsと
出力電流Isとの位相を調整したときに、マスタ側加熱
コイル152mに供給される負荷電流ILmと、スレー
ブ側加熱コイル152sに供給される負荷電流ILsと
の間に、位相ずれを生ずることがある。このため、加熱
コイル152m、152sとの間に相互誘導が発生す
る。そこで、この実施形態においては、負荷電流IL
m、ILsの位相差φmsを図示しない位相検出器によ
って検出し、図4に示したように、スレーブ側駆動制御
部124sの位相調整回路143に入力する。位相調整
回路143は、スレーブ側負荷電流ILsがマスタ側負
荷電流ILmに対してφms1だけ位相が遅れている場
合、この位相差φms1をなくすようにゲートパルス発
生器140sに与える信号の発生タイミングを進め、負
荷電流ILmと負荷電流ILsとの位相を一致させる。
また、位相調整回路143は、スレーブ側負荷電流IL
sがマスタ側負荷電流ILmに対して、φms2だけ位
相が進んでいる場合、この位相差φms2 をなくすよ
うに、ゲートパルス発生器140sに与える信号を遅ら
せ、負荷電流ILmと負荷電流ILsとの位相を一致さ
せる。
【0029】これにより、負荷電流ILm、ILsの位
相が完全に一致し、マスタ側加熱コイル152mとスレ
ーブ側加熱コイル152sとの間に相互誘導が生ずるの
を防ぐことができる。従って、加熱コイル152m、1
52sを相互に近接して配置したとしても、相互誘導の
影響を受けることなく誘導加熱を行なうことができ、加
熱コイル152m、152sの境界部における加熱温度
の低下などの不都合をなくすことができる。そして、実
施の形態においては、マスタ加熱ユニット110mとス
レーブ加熱ユニット110sとのそれぞれに電力制御部
122m、122sを設け、加熱コイル152m、15
2sに供給する電力を独立して調整をできるようにした
ことにより、加熱コイル152m、152s間で任意に
加熱温度を変えることができるとともに、高精度の温度
制御を行なうことができる。
【0030】なお、スレーブ加熱ユニット110sを1
つだけ設けた場合について説明したが、実施形態におい
ては、スレーブ加熱ユニット110sは複数設けている
(実施形態では110s1〜110s3)のは前述した通
りである。そして、マスタとするものは、従来技術にお
いて説明した誘導加熱手段における複数の加熱コイルに
おける任意の加熱コイルであってよい。また、実施形態
においては、スレーブ側の電流Isと電圧Vsとの位相
を一致させる場合に、位相制御部170の位相差検出部
172に電流Vsと電流Isとを入力させる場合につい
て説明したが、電流Isの代わりにスレーブ側インバー
タ120sのトランジスタに与えるゲートパルスを用い
てもよい。
【0031】このように構成された誘導加熱手段100
を備えた半導体製造装置は、石英均熱管24を導電性チ
ューブによって形成し、望ましくは導電性SiCやSi
C−Siなどの金属含浸SiCによって形成するように
する。これによって石英均熱管24が誘導加熱される。
実施形態では、プロセスチューブ16および石英均熱管
24の長手方向に沿って順次配列されている複数の加熱
コイル152m、152s1、152s2、152s3
より個別に調整された温度に加熱することができる。通
常、反応ガスの注入口20から排気口22に至る経路に
おいて、注入口20に近い下部領域は比較的高温であ
り、上端部領域は比較的低温となって温度勾配が生じ
る。そこで、図1に示した構成例では上位の加熱コイル
152mを高温加熱するように投入エネルギを調整し、
順次下位の加熱コイル152s1、152s2、152s
3に至るにしたがって投入エネルギが小さくなるように
制御して加熱する。
【0032】また、前記加熱コイル152(152m、
152s1、152s2、152s3)が配設された断熱
材26は中空容器状に形成されてプロセスチューブ16
並びに均熱管24を覆っているが、実施形態では均熱管
24と断熱材26の内面に配設した加熱コイル152と
の間の風路200を形成し、これに冷風導入口202
と、排風口204を形成している。冷風導入口202に
は図示しない空気源から空気が供給され、均熱管24を
通じてプロセスチューブ16を急速空冷できるようにし
ている。
【0033】これによって、プロセスチューブ16の内
部に収容されているウェハ12を加熱処理するに際し
て、誘導加熱手段100によって立ち上がりの速い温度
制御が可能となるとともに、プロセスチューブ16の加
熱をゾーンコントロールすることができる。そして、加
熱処理の終了後は、加熱コイル152と石英均熱管24
(プロセスチューブ16)との間の風路200を通じて
空冷処理することができるので、冷却時間を大幅に短縮
することができる。
【0034】なお、上記実施形態では、プロセスチュー
ブ16を石英均熱管24で覆い、この周囲を誘導加熱す
るように構成しているが、石英均熱管24を省略した構
造とする場合には、プロセスチューブ16自身を導電性
SiCやSiC−Siなどのような金属含浸SiCによ
って形成し、この周囲を誘導加熱手段100の加熱コイ
ル152で囲むように構成すればよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体製造装置によれば、ウェハホルダを収容するプロセス
チューブとその周囲に配置された加熱手段を有する半導
体製造装置であって、前記プロセスチューブを導電性チ
ューブにより形成し、前記加熱手段を前記プロセスチュ
ーブの長手方向に沿って配置された複数の加熱コイルを
備えた誘導加熱手段によって構成し、複数の加熱コイル
の周波数・電流位相を同期させて個別に電力制御可能と
してプロセスチューブの長手方向に沿った熱分布のゾー
ンコントロールを可能としたので、プロセスチューブの
ゾーンコントロール誘導加熱を適用することによって急
速加熱・温度分布制御し、昇降温時間を短縮し、スルー
プット向上を図ることができるという優れた効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る半導体製造装置の全体構成図を
示す説明図である。
【図2】同半導体製造装置に適用する誘導加熱手段の構
成図である。
【図3】同誘導加熱手段の電力制御部の詳細説明図であ
る。
【図4】同誘導加熱手段の駆動制御部の詳細説明図であ
る。
【図5】同誘導加熱手段のインバータの動作を説明する
タイムチャートである。
【図6】同誘導加熱手段の位相制御部の作用を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
10………ファーネス、12………ウェハ、14………
石英ボート、16………プロセスチューブ、18………
石英キャップ、20………反応ガス注入口、22………
反応ガス排気口、24………石英均熱管、26………断
熱材。100………誘導加熱装置、110m………マス
タ加熱ユニット、110s………スレーブ加熱ユニッ
ト、112m、112s………電源部、114m、11
4s………順変換部、118m、118s………平滑リ
アクトル、120m、120s………インバータ、12
2m、122s………電力制御部、124m、124s
………駆動制御部、143………負荷電流制御部(位相
調整回路)、150m、150s………負荷コイル部、
152m、152s………加熱コイル、154m、15
4s………コンデンサ、162………可変リアクトル
部、164………可変容量リアクタンス、166………
可変誘導リアクタンス、170………位相制御部、17
2………位相差検出部、174………位相調整部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/10 331 H05B 6/10 331 371 371 (72)発明者 矢部 泰司 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 川中 啓二 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 難波 秀之 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 (72)発明者 難波 政雄 岡山県玉野市玉3丁目1番1号 三井造船 株式会社玉野事業所内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AA09 AA10 AB15 AB23 AC70 AD02 AD05 CD18 CD32 5F045 BB08 DP19 DQ05 EC02 EC05 EJ04 EJ10 EK02 EK22 EK27 EK30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハホルダを収容するプロセスチュー
    ブとその周囲に配置された加熱手段を有する半導体製造
    装置であって、前記プロセスチューブを導電性チューブ
    により形成し、前記加熱手段を前記プロセスチューブの
    長手方向に沿って配置された複数の加熱コイルを備えた
    誘導加熱手段によって構成し、複数の加熱コイルの周波
    数・電流位相を同期させて個別に電力制御可能としてプ
    ロセスチューブの長手方向に沿った熱分布のゾーンコン
    トロールを可能としたことを特徴とする半導体製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記プロセスチューブと加熱コイルの間
    に風道を形成し、プロセスチューブの空冷を可能とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 【請求項3】 前記プロセスチューブを導電性SiCま
    たは金属含浸SiCにより形成したことを特徴とする請
    求項1または2に記載の半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 ウェハホルダを収容するプロセスチュー
    ブと、その周囲を囲繞する均熱管、および均熱管の外周
    に配置された加熱手段を有する半導体製造装置であっ
    て、前記均熱管を導電性チューブにより形成し、前記加
    熱手段を前記均熱管の長手方向に沿って配置された複数
    の加熱コイルを備えた誘導加熱手段によって構成し、複
    数の加熱コイルの周波数・電流位相を同期させて個別に
    電力制御可能として均熱管の長手方向に沿った熱分布の
    ゾーンコントロールを可能としたことを特徴とする半導
    体製造装置。
  5. 【請求項5】 前記均熱管を導電性SiCまたは金属含
    浸SiCにより形成したことを特徴とする請求項4に記
    載の半導体製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004260097A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 半導体熱処理方法
JP2010259298A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Tokyo Electron Ltd 熱処理システム
JP2011119448A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 半導体基板熱処理装置
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CN103806094A (zh) * 2012-11-08 2014-05-21 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 外延生长设备

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