JP2003016956A - カラー陰極線管及びその製造方法 - Google Patents

カラー陰極線管及びその製造方法

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JP2003016956A
JP2003016956A JP2001201285A JP2001201285A JP2003016956A JP 2003016956 A JP2003016956 A JP 2003016956A JP 2001201285 A JP2001201285 A JP 2001201285A JP 2001201285 A JP2001201285 A JP 2001201285A JP 2003016956 A JP2003016956 A JP 2003016956A
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color cathode
cathode ray
mask
dielectric layer
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Masaru Nikaido
勝 二階堂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画面全域に亘って電子ビームのフォーカス特性
を向上することが可能であるとともに、画面全域の輝度
を向上することが可能なカラー陰極線管及びこの製造方
法を提供することにある。 【解決手段】シャドウマスク12は、並列に配置された
複数の開孔列19を備え、各開孔列19は、所定の隙間
を置いて一列に配置された複数の開孔34によって構成
されている。シャドウマスク12の電子銃構体側の表面
上で各開孔列19の両側には、それぞれ電子ビームの照
射により帯電して電子ビームを開孔側へ集束するストラ
イプ状の突状部50が形成されている。この突状部50
は、誘電体層50Aと、この誘電体層50Aより低い体
積抵抗率を有する低抵抗層50Bとを有して形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シャドウマスク
を備えたカラー陰極線管及びこのカラー陰極線管の製造
方法に係り、特に、画面全体にわたって輝度を向上する
構造を備えたシャドウマスク及びこの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管は、ほぼ矩形状
のパネル及びファンネルを有した真空外囲器を備えてい
る。パネルの有効部内面には、蛍光体スクリーンが形成
されている。また、真空外囲器内には、蛍光体スクリー
ンに対向して、ほぼ矩形状のシャドウマスクが配置され
ている。シャドウマスクは、蛍光体スクリーンに対向し
たほぼ矩形状の有効面を有し、この有効面には、多数の
電子ビーム通過開孔が所定の配列で形成されている。
【0003】一方、ファンネルのネック内には、電子ビ
ームを放出する電子銃構体が配設されている。電子銃構
体から放出された3電子ビームは、ファンネルの外側に
装着された偏向ヨークから発生された偏向磁界により偏
向され、シャドウマスクの電子ビーム通過開孔を介して
蛍光体スクリーンを水平方向及び垂直方向に走査する。
これにより、カラー画像が表示される。この際、シャド
ウマスクの各開孔は、電子銃構体から放出された3電子
ビームを選別して、蛍光体スクリーンを構成する所望の
3色蛍光体層に入射させる。
【0004】シャドウマスクの電子ビーム通過開孔の形
状には、大別して円形状と矩形状の2種類があり、文字
や図形を表示するディスプレイ管では、主として円形状
の開孔を有したシャドウマスクが用いられている。ま
た、一般家庭で用いられる民生用カラー受像管では、主
として矩形状の開孔を有したシャドウマスクが用いられ
ている。いずれの場合でも、各開孔は、基本的に、シャ
ドウマスクの蛍光体スクリーンと対向する面に開口した
大孔と、電子銃構体と対向する面に開口した小孔と、を
互いに連通した連通孔によって構成されている。
【0005】このようなカラー陰極線管の重要な特性の
一つとして、画面の輝度が挙げられる。従来からカラー
陰極線管の輝度を向上させるために種々の技術が検討さ
れてきたが、現在継承されている技術として、蛍光体ス
クリーンの電子銃構体側に配置したメタルバック層の採
用や、各種高輝度蛍光体の使用などが挙げられる。
【0006】また、近年、大画面化に対応するため、カ
ラー陰極線管のEbと呼ばれる高圧電圧を上げることに
より、輝度を向上する方法も取られている。このEb
は、カラー陰極線管の蛍光体スクリーン、シャドウマス
ク、及びファンネルの内面に印加される電圧であり、E
bを上げることにより電子ビームの速度を上げ蛍光体へ
の衝突エネルギを上げることができる。その結果、蛍光
体による輝度が向上する。
【0007】しかしながら、Ebを上げた場合、偏向ヨ
ークから発生した偏向磁界を通る電子ビームの通過時間
が短くなり、その分、電子ビームの偏向範囲が小さくな
る。したがって、この場合、偏向電力を大きくする必要
があり、省エネルギの点から望ましくない。
【0008】更に、実用化には至っていないが、従来か
らフォーカスマスクと呼ばれる方法で輝度を向上させる
試みがなされてきた。以下、フォーカスマスクの原理に
ついて説明する。
【0009】現在主流とされているカラー陰極線管は、
前記したように、その内部に色選択電極として機能する
シャドウマスクを備えている。そして、電子銃構体から
放出された電子ビームは、偏向磁界により偏向された
後、その一部がシャドウマスクの開孔を通過して蛍光体
に衝突する。この際、電子銃構体から放出された電子ビ
ームの内、シャドウマスクの開孔を通過する電子ビーム
は全体の約20%であり、残りの約80%はシャドウマ
スクに衝突するだけで画面の輝度には寄与していない。
フォーカスマスクは、このようなシャドウマスクに衝突
する電子ビームの一部を蛍光面に到達させることを目的
としている。
【0010】具体的に述べると、フォーカスマスクで
は、シャドウマスクの電子銃構体側の表面に電極が配置
されている。そして、この電極にシャドウマスクと別電
位を与え、シャドウマスクと電極とで4極子レンズを構
成し、この4極子レンズによりシャドウマスクに衝突す
る電子ビームの軌道を変え、電子ビームを蛍光体まで導
くように構成されている。
【0011】このフォーカスマスクの構造は、例えば、
特開昭52−87970号公報、特開昭52−8797
2号公報、特開昭52−89068号公報、特開昭56
−3951号公報、米国特許第4,427,918号に
開示されているように、シャドウマスクの電子銃構体側
の面に絶縁層を配置し、絶縁層の上に電極を形成した構
造が提案されており、その製造方法は、特開昭63−6
2129号公報などに開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
52−87970号公報、特開昭52−87972号公
報、特開昭52−89068号公報、特開昭56−39
51号公報に示されている構成では、両電極が金属板で
形成されているため、これら2枚の電極を画面全域に渡
って正確に位置決めすることは困難となる。
【0013】また、上述した公知文献では、他の構成と
して、すだれ状の2枚の電極を直交させて配置すること
でシャドウマスクの開孔を形成しているが、このような
構造ではシャドウマスクの曲面を形成することが困難と
なる。同時に、シャドウマスクの開孔を、開孔の縦方向
に1/2ピッチずつずらして配列したスタガ状にするこ
とは実質的に不可能である。開孔をスタガ状に配列でき
ない場合、画面上にモアレと呼ばれる干渉縞が発生し、
画面の表示品位を大きく劣化させることになり、実現性
は低い。
【0014】また、米国特許第4,427,918号に
示された構造では、シャドウマスクの開孔列方向に延び
た無孔部の高さを他の部分よりも高くしたリッジと呼ば
れる部分を形成し、その上に電極が形成されている。こ
のような構造では、電極の形状を部分的に変更すること
は実質的に不可能となる。そのため、画面中央部と画面
周辺部とで異なる電極配置にすることは困難であり、カ
ラー陰極線管に使用した場合、画面全体で良好な電子ビ
ーム集束効果が得られるとは考えられない。
【0015】また、このような構造では、従来よりも板
厚が厚いシャドウマスク材を使用した場合と同じことに
なり、画面の周辺部に偏向された電子ビームの一部がシ
ャドウマスクのリッジ部に衝突する恐れがある。この場
合、一般的にケラレと呼ばれるシャドウマスク板厚によ
る影が発生する。そのため、画面周辺での輝度向上は低
下すると予想できる。
【0016】上述したように、従来から提案されている
フォーカスマスクでは、電極形成に高い精度が要求され
るとともに、シャドウマスク面を所望の形状に成形する
ことが困難となる。また、電極の形成自由度が低く、電
子ビームの制御が実質的に不可能であるといった問題が
ある。
【0017】この発明は、上述した課題に鑑みなされた
ものであって、その目的は、画面全域に亘って電子ビー
ムのフォーカス特性を向上することが可能であるととも
に、画面全域の輝度を向上することが可能なカラー陰極
線管及びこのカラー陰極線管の製造方法を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明のカラー陰極線管は、内面に蛍光体スクリ
ーンが配置されたパネルを有した外囲器と、前記外囲器
内に配設され、前記蛍光体スクリーンに向けて電子ビー
ムを放出する電子銃構体と、前記蛍光体スクリーンに対
向して配設されているとともに、前記電子銃構体から放
出された電子ビームを選別する多数の開孔を有したシャ
ドウマスクと、を備え、前記シャドウマスクの電子銃構
体側の表面上には、前記開孔の両側に位置し、電子ビー
ムの照射により帯電して電子ビームに作用する電子レン
ズを形成するパターン化された突状部が設けられ、前記
突状部は、誘電体層と、前記誘電体層より低い体積抵抗
率を有する低抵抗層とを有して形成されたことを特徴と
する。
【0019】また、この発明のカラー陰極線管の製造方
法は、内面に蛍光体スクリーンが配置されたパネルを有
した外囲器と、前記外囲器内に配設され、前記蛍光体ス
クリーンに向けて電子ビームを放出する電子銃構体と、
前記蛍光体スクリーンに対向して配設されているととも
に、並列に設けられた複数の開孔列を有し、各開孔列は
所定の間隔をおいて一列に配置され、前記電子銃構体か
ら放出された電子ビームを選別する多数の開孔を有した
シャドウマスクと、を備え、前記シャドウマスクの電子
銃構体側の表面上には、前記各開孔列の両側に位置し、
電子ビームの照射により帯電して電子ビームに作用する
電子レンズを形成するストライプ状の突状部が前記開孔
列と略平行に延出されたカラー陰極線管の製造方法にお
いて、前記開孔列が形成された板状のマスク基材を用意
し、このマスク基材の電子銃構体側となる表面上で前記
各開孔列の両側に低抵抗材料を含むペーストをストライ
プ状に塗布して乾燥し、低抵抗層を形成し、前記低抵抗
層より高い体積抵抗率を有する誘電体材料を含むペース
トを前記低抵抗層を覆うようにストライプ状に塗布して
乾燥し、誘電体層を形成し、前記低抵抗層と前記誘電体
層とを積層した前記マスク基材を所定形状に成形し、前
記誘電体層を焼成して前記突状部を形成することを特徴
とする。
【0020】この発明のカラー陰極線管によれば、動作
時、突状部の誘電体層に電子ビームが照射されると、各
誘電体層は、例えばマイナスに帯電する。これにより、
誘電体層は、電子ビームに作用する電子レンズを形成す
る。電子ビームは、シャドウマスクの開孔を通過する
際、この開孔の両側に設けられた誘電体層間を通り、こ
れらの誘電体層により両側から反発力を受けて開孔側に
集束する。これにより、開孔に向かう電子ビームの内、
シャドウマスクに衝突していた一部を開孔側に集束さ
せ、開孔を通過させることが可能となる。したがって、
開孔を通過する電子ビーム量が増加し、蛍光体スクリー
ンに達する電子ビームの密度を上げ、画面の輝度を向上
することができる。
【0021】また、この発明のカラー陰極線管によれ
ば、開孔の両側に設けた誘電体層により、電子ビームを
集束する構成であることから、従来のような電極を設け
る必要がなく、かつ、これらの電極同士を位置合わせす
ることも不要となる。同時に、各突起部は、誘電体層の
下層に誘電体層より低抵抗な低抵抗層を有している。こ
のため、誘電体層の帯電量すなわち電子ビームへの作用
力を調整することができ、電子ビームの集束状態を容易
に制御することが可能となる。
【0022】従って、容易に製造することができるとと
もに、画面全域で良好なフォーカス状態を得ることがで
き、輝度の向上したカラー陰極線管を得ることができ
る。
【0023】更に、この発明に係るカラー陰極線管の製
造方法によれば、マスク基材に低抵抗層及び誘電体層を
含む突状部を形成した後、マスク基材を成形することか
ら、所望形状のシャドウマスクを容易に得ることができ
る。そして、マスク基材上に突状部を形成する際、その
突状部の幅、開孔に対する位置等を自由に調整すること
が可能である。これは、シャドウマスクの中央部と周辺
部とで開孔に対する誘電体層と低抵抗層とを含む突状部
の位置にグレードを付け、シャドウマスク曲面、及び、
電子ビームの集束状態に合わせた配置とすることが可能
となる。したがって、画面全域で良好なフォーカス状態
が得られ、輝度の向上したカラー陰極線管を製造するこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に係るカラー陰極線管及びその製造方
法について詳細に説明する。
【0025】図1に示すように、カラー陰極線管は、真
空外囲器10を備えている。この真空外囲器10は、周
縁にスカート部2を有し外面がほぼ矩形状のパネル1
と、パネル1のスカート部2に連接されたファンネル4
と、ファンネル4の小径部に連接された円筒状のネック
3と、を有している。
【0026】蛍光体スクリーン6は、パネル1の内面に
配置されている。偏向ヨーク7は、ネック3からファン
ネル4にかけてその外周に装着され、水平偏向コイル、
及び垂直偏向コイルを含んで構成されている。
【0027】インライン型電子銃構体9は、ネック3の
内部に配設されている。この電子銃構体9は、同一水平
面上を通るセンタービーム8Gおよびその両側の一対の
サイドビーム8B,8Rからなる水平軸X方向に一列に
配置された3電子ビーム8(B,G,R)を管軸Z方向
に放出する。パネル1とファンネル4との結合部分の内
側には、外部磁界を遮蔽するインナーシールド11が配
置されている。
【0028】シャドウマスク12は、真空外囲器10内
において蛍光体スクリーン6に対向して配設され、矩形
状のマスクフレーム14に取り付けられている。このシ
ャドウマスク12は、後述するように、色選別用の多数
の電子ビーム通過開孔(以下、開孔と称する)が形成さ
れたマスク主面20と、マスク主面20の周縁から管軸
Z方向に沿って延出しているとともにマスクフレーム1
4に固定された後述のスカート部18と、を有し、プレ
ス成形により形成されている。シャドウマスク12は、
マスクフレーム14に固定された弾性支持体15をパネ
ル1のスカート部2の内面に突設されたスタッドピン1
7と係合することにより、パネル1に対して脱着自在に
支持されている。
【0029】なお、パネル1を含む真空外囲器10及び
シャドウマスク12は、パネル1の中心及び電子銃構体
9を通って延びる管軸Z、管軸Zと直交して延びる長軸
(水平軸)Xと、管軸Z及び長軸Xと直交して延びる短
軸(垂直軸)Yと、を有している。
【0030】そして、上述したような構成のカラー陰極
線管では、電子銃構体9から放出された3電子ビーム8
B、8G、8Rは、偏向ヨーク7により発生される偏向
磁界により水平軸X方向及び垂直軸Y方向に偏向され、
シャドウマスク12の電子ビーム通過孔を介して蛍光体
スクリーン6を水平方向及び垂直に走査することにより
カラー画像を表示する。
【0031】図2に示すように、蛍光体スクリーン6
は、それぞれパネル1の短軸Y方向に延びているととも
に長軸X方向に所定の隙間を置いて並列に並んだ複数の
ストライプ状の黒色光吸収層40と、それぞれ光吸収層
40間の隙間に設けられ短軸Y方向に延びたストライプ
状の3色蛍光体層42B、42G、42Rと、を有して
いる。
【0032】図1、図3の(a)及び(b)に示すよう
に、シャドウマスク12は、プレス成形により形成さ
れ、なだらかなドーム状に成形されたほぼ矩形状のマス
ク主面20と、マスク主面20の全周に亘って、マスク
主面20の周縁21からマスク主面20に対してほぼ垂
直な管軸Z方向に沿って延出したスカート部18と、を
一体に備えている。マスク主面20は、多数の開孔列1
9が所定の配列ピッチで形成されたほぼ矩形状の有孔部
20aと、この有孔部20aの周囲を囲んだ矩形枠状の
無孔部20bとを有している。
【0033】有孔部20aに設けられた複数の開孔列1
9は、それぞれ短軸Yとほぼ平行に延びているとともに
長軸X方向に所定の配列ピッチで並列に設けられてい
る。また、各開孔列19は、それぞれブリッジ32を介
して複数個の開孔34を一列に並べて構成されている。
【0034】各開孔34は、細長いほぼ矩形状に形成さ
れ、その幅方向がシャドウマスク12の長軸X方向と平
行になるように、かつ、長手方向がシャドウマスクの短
軸Y方向と平行になるように形成されている。また、各
開孔34は、シャドウマスク12の蛍光体スクリーン側
の表面に開口した大孔と、電子銃構体側の表面に開口し
た小孔と、を互いに連通させてなる連通孔によって構成
されている。
【0035】さらに、1つの開孔列19の開孔34は、
隣合う他の開孔列19の開孔34に対して短軸Y方向に
1/2ピッチずれて位置し、いわゆるスタガ状に配列さ
れている。また、開孔列19の配列ピッチは、有孔部2
0aの中央部と、長軸X方向の周縁部とで異なる値に設
定され、特に、有孔部20aの中央部から長軸X方向の
周縁部に向かって徐々に大きくなっている。
【0036】この実施の形態において、シャドウマスク
12は、板厚0.22mmのアンバー(Fe−36%N
i合金)で形成されている。また、各開孔列19におけ
る短軸Y方向の開孔ピッチは0.6mmであり、開孔列
19の長軸X方向に沿った配列ピッチは、短軸Y付近で
0.75mm、長軸X方向周辺部で0.82mmであ
り、マスク中心部から長軸X方向周辺部に近づくにした
がって大きくなるバリアブルピッチとした。また、開孔
34を構成する大孔の幅方向の開孔寸法は、短軸Y上の
開孔34で0.46mm、長軸X方向周辺部の開孔34
で0.50mmとし、小孔の幅方向の開孔寸法は、短軸
Y上の開孔で0.18mm、長軸X方向周辺部の開孔3
4で0.20mmとした。さらに、電子ビームが長軸X
方向周辺部の開孔34に46°の偏向角度で入射する場
合、長軸X方向周辺部の開孔34は、小孔に対して大孔
が0.06mmだけ偏心した形状としている。
【0037】一方、この実施の形態によれば、シャドウ
マスク12は、有孔部20aの電子銃構体側の表面に設
けられた複数のストライプ状の突状部50を備えてい
る。この突状部50は、誘電体層50Aと、この誘電体
層50Aより低い体積抵抗率を有する低抵抗層(電荷移
動層)50Bとを有して形成されている。この誘電体層
50Aは、低抵抗層50Bを覆うように積層されてい
る。この誘電体層50Aは、その平均表面粗さが0.2
μm以下(好ましくは0.15μm以下)であり、ま
た、その誘電率が3以上(好ましくは5以上)であり、
しかも、その体積抵抗率が1.0E+12以上(好まし
くは5.0E+12以上)である。
【0038】なお、この平均表面粗さは、小坂製作所製
表面粗さ計SE−30Hにより、カットオフ0.08m
mの条件にて測定した。また、誘電率、及び体積抵抗率
は、JIS C2141「電気絶縁用セラミック材料試
験方法」に基づいて測定した。
【0039】詳細に述べると、図4乃至図6に示すよう
に、有孔部20aの電子銃構体側の表面において、隣合
う開孔列19の間、すなわち、各開孔列19の両側に
は、それぞれストライプ状の突状部50が形成され、シ
ャドウマスク12の短軸Yとほぼ平行な方向に沿って延
びている。
【0040】各突状部50は、ほぼ半円形の横断面形状
を有し、例えば、長軸X方向に沿った幅が約0.25m
m、高さが約0.03〜0.05mmに形成されてい
る。各突状部50は、その中心部に略半円形の横断面形
状を有する低抵抗層50Bを備え、低抵抗層50Bの外
面を覆うように積層された誘電体層50Aを備えてい
る。なお、突状部50の横断面形状は、半円形に限ら
ず、矩形等の他の形状としてもよい。
【0041】また、各誘電体層50Aは、ガラスを主成
分とする絶縁物を焼結して形成されている。好適な材料
としては、リチウム系アルカリ硼珪酸ガラスの粉末であ
り、このガラス粉末をセルロース系のバインダー及び溶
剤を混錬してなるガラスペーストをスクリーン印刷し、
乾燥・焼結することによって誘電体層50Aが形成され
る。
【0042】なお、表面粗さ、誘電率、及び体積抵抗率
が適切であれば、リチウム系アルカリ硼珪酸ガラス粉末
の他に、ビスマス系硼珪酸ガラス、鉛ガラスガラス等を
用いることも可能である。これらのガラスには、表面粗
さ、誘電率、及び体積抵抗率を調整するための顔料など
の調整剤が含まれていても良い。
【0043】一方、各低抵抗層50Bは、0.001乃
至0.01mmの厚さで形成されている。この低抵抗層
50Bとしては、金属性材料、すなわち導電物質を含有
した導電ガラス、金属アルコキシドの転化物などを用い
ることができる。
【0044】これら突状部50の開孔列19に対する配
設位置は、有孔部20aの中央部と、有孔部20aの長
軸X方向周辺部とで相違している。
【0045】すなわち、図6の(a)に示すように、有
孔部20aの中央部において、各突状部50は、隣合う
2つの開孔列19間のほぼ中心に配置されている。そし
て、有孔部20aの中央部では、電子ビーム8がシャド
ウマスク12の表面に対してほぼ垂直に入射するため、
各開孔34の両側に位置した突状部50は、この開孔3
4に対して左右対称の設けられていることが望ましい。
【0046】また、図6の(b)に示すように、有孔部
20aの長軸X方向周辺部に設けられた突状部50は、
有孔部20aの中央部に設けられた突状部50よりも、
開孔列19に対して中央部よりに配置されている。すな
わち、長軸X方向周辺部において、隣接する2つの開孔
列19間に設けられた突状部50は、マスク中央側の開
孔列に近づけて配置されている。
【0047】上述したように構成されたカラー陰極線管
によれば、図7に示すように、動作初時、電子銃構体か
ら放出された電子ビーム8の一部が突状部50の誘電体
層50Aに衝突し、各誘電体層50Aは、マイナスに帯
電する。そして、誘電体層50Aが帯電することで、誘
電体層50Aの電位は、前述したEbよりも低い電圧と
なる。その結果、シャドウマスク12と誘電体層50A
との間に電位差が生じる。そして、この電位差と、誘電
体層50Aと、シャドウマスク12の矩形開孔34とに
より電子レンズとしての4極子レンズが形成される。
【0048】図4及び図7に示すように、この4極子レ
ンズは、隣接した2つの誘電体層50A間を通って開孔
34に向かう電子ビーム8を、開孔34の幅方向が実際
の開孔径よりも細く、また、開孔34の長手方向が実際
の開孔径よりも長い縦長形状に集束する作用をもつこと
になる。
【0049】このように電子ビーム8を縦長形状に集束
することにより、従来シャドウマスク12に衝突してい
た電子ビームの一部を開孔34を通過させて蛍光体スク
リーン6に導くことが可能となる。そして、開孔34の
長手方向、つまり、シャドウマスク12の短軸Y方向に
ついては、従来シャドウマスク12のブリッジ32によ
って影になっていた蛍光体層部分を発光させ、かつ、長
軸X方向では、電子ビームスポットの密度を高めること
ができる。これにより、蛍光体層の発光輝度を向上させ
ることが可能となる。
【0050】また、シャドウマスク有孔部20aの長軸
X方向周辺部では、誘電体層50Aをシャドウマスク中
央部側の開孔列側に近づけて設けることで、前記とほぼ
同様な効果を得ることが可能となる。その結果、全画面
領域で良好なフォーカス特性を得ることができる。
【0051】すなわち、有孔部20aの長軸X方向周辺
部において、電子ビーム8は、シャドウマスクの表面に
対して斜めに入射する。そのため、図6の(b)に2点
鎖線で示すように、開孔34の両側に設けられた誘電体
層50Aが開孔34に対して左右対称に位置している
と、電子ビーム8は、シャドウマスク中央部側の誘電体
層50Aの近くを通過し、このシャドウマスク中央部側
の誘電体層50Aからより大きな影響を受ける。そのた
め、電子ビーム8は、2点鎖線で示すように、シャドウ
マスク有孔部20aの周辺側への偏向量が増加し、蛍光
体スクリーン上の所定位置に到達することが困難とな
る。
【0052】従って、上述した実施の形態のように、有
孔部20aの長軸X方向周辺部において、誘電体層50
Aをシャドウマスク中央部側の開孔列19に近づけて設
けることにより、電子ビーム8を所望の蛍光体層上に集
束させることができる。
【0053】このような効果は、シャドウマスク有孔部
の中央と周辺部とで、開孔列19に対する誘電体層50
Aを含む突状部50の配設位置を変えることにより得ら
れるが、シャドウマスク有孔部20aの中央と周辺部と
で、突状部50の幅、高さ、あるいは誘電率を調整する
ことによっても、前記と同様の効果を得ることができ
る。そして、上述したように、突状部50のみを調整す
ることにより電子ビームの集束特性を制御し、画面全域
で良好なフォーカス特性を得ることができる。
【0054】なお、本願発明者らによる実験では、前記
した条件でカラー陰極線管を動作させた場合、従来より
も約20%の輝度向上を達成することができた。また、
この実施の形態によれば、シャドウマスク12の板厚に
対して高さ数十μmの誘電体層50Aを設けることで、
すなわち図5に示したように誘電体層50Aが10μm
以上30μm以下の膜厚50Hを有するよう形成するこ
とにより、充分な効果を得ることができる。このため、
シャドウマスク12の板厚を増加させる必要がなく、前
述したケラレの心配も皆無となる。
【0055】誘電体層50Aの膜厚が10μm未満の場
合、誘電体層50は、電子ビームの照射により帯電する
が、電子ビームに対して作用する十分なレンズ強度を有
した電子レンズを形成することができない。また、誘電
体層50Aの膜厚が30μmを越えた場合、帯電した電
荷が除電されにくくなり、残像現象が発生する。なお、
この誘電体層の厚さの下限は、誘電体物質の誘電率、体
積抵抗率、及び誘電体層形成の作業性を考慮して決める
必要がある。誘電率が高いほど、または体積抵抗率が大
きいほど、誘電体層の膜厚を薄くしても同様の効果が得
られる。
【0056】ところで、この誘電体層50Aは、3以
上、より好ましくは5以上の誘電率を有するように形成
されている。誘電率が3未満の場合、電子ビームの照射
により帯電するが、電子ビームに対して作用する十分な
レンズ強度を有する電子レンズを形成することができな
い。
【0057】また、この誘電体層50Aは、0.2μm
以下、より好ましくは0.15μm以下の平均表面粗さ
を有するように形成されている。図11は、平均表面粗
さと、画面上の相対輝度との関係を示す図である。ここ
で、相対輝度とは、誘電体層を設けなかった場合の輝度
に対する相対値である。図11に示したように、誘電体
層50Aの平均表面粗さを0.2μm以下とすることに
より、相対輝度を飛躍的に向上できることがわかる。
【0058】また、この誘電体層50Aは、1.0E+
12Ω・cm以上、より好ましくは5.0E+12Ω・
cm以上の体積抵抗率を有するように形成されている。
図12は、体積抵抗率と、画面上の相対輝度との関係を
示す図である。図12に示したように、誘電体層50の
体積抵抗率が1.0E+12Ω・cm未満の場合には、
誘電体層50が電子ビームの照射により帯電するが、帯
電した電子が容易に除電されてしまい、電子レンズのレ
ンズ強度を十分に達成することができない。このため、
電子ビームを集束する効果が十分に得られず、輝度を十
分に向上することができない。これに対して、誘電体層
50の体積抵抗率を1.0E+12Ω・cm以上とする
ことにより、十分なレンズ強度を有する電子レンズを形
成することが可能となり、画面上における相対輝度を飛
躍的に向上できることがわかる。
【0059】次に、上記のように構成されたカラー陰極
線管の製造方法におけるシャドウマスクの製造方法につ
いて説明する。
【0060】まず、図8に示すように、矩形板状のマス
ク基材(フラットマスク)52を用意し、従来と同様
に、エッチングにより、有孔部20aとなる領域に多数
の開孔34を形成する。
【0061】続いて、マスク基材52の電子銃構体側と
なる表面上で各開孔列19の両側に、ストライプ状の低
抵抗層50Bを形成する。この低抵抗層50Bは、導電
成分を含有した金属アルコキシドなどの低抵抗材料を含
むペーストをスプレー塗布し、乾燥することにより形成
される。
【0062】続いて、この低抵抗層50Bを覆うように
ストライプ状の誘電体層50Aを形成する。この誘電体
層50Aは、低抵抗層50Bより高い体積抵抗率を有す
る誘電体材料を含むペーストを低抵抗層50Bを覆うよ
うに塗布し、乾燥することにより形成される。
【0063】この実施の形態においては、誘電体材料と
しては、リチウム系アルカリ硼珪酸ガラスの粉末をセル
ロース系のバインダー及びカルビテートアセテートなど
の溶剤と混錬してなるガラスペーストを用い、これをス
クリーン印刷法により、マスク基材52の表面上に所定
のパターンに印刷した後、約100乃至150℃の温度
で乾燥する。この段階で、ストライプ状の誘電体層50
Aは、ガラス成分とバインダー成分とからなり、バイン
ダー成分は、続くプレス時に形状の変形や剥がれや割れ
を起こさない成分を選択する必要がある。また、アンバ
ー材のプレス加工が150乃至300℃の温間で行われ
るため、バインダーは、これらの温度で上述した特性を
有するほか、分解などを起こさないことも必要である。
このようなバインダーとしては、セルロース系樹脂の
他、アクリル系樹脂を用いることもできる。
【0064】続いて、低抵抗層50A及び誘電体層50
Bを積層することによって突状部50が形成されたマス
ク基材52をプレス金型に装着し、150乃至300℃
の温間でプレス成形する。これにより、所望形状のマス
ク主面20およびスカート部18を有したシャドウマス
ク12を形成する。このプレス成形時に、一般には、金
型の寿命を長くするための潤滑剤としてシリコンなどの
耐熱オイルが塗布されるが、これらの潤滑剤は、乾燥の
済んだ絶縁物質層50に浸透し、ガラスの焼結を阻害す
る。このため、潤滑剤の塗布無しで、あるいは、図9に
示すようにマスク基材52の有孔部20a全面あるいは
絶縁物質層53上のみに絶縁物質層内のバインダーより
も低温度で熱分解する樹脂からなるオーバーコート層5
4を塗布して、プレス成形することが望ましい。オーバ
ーコート材としては、セルロース系の樹脂、アクリル系
の樹脂等を用いることができる。
【0065】続いて、絶縁物質層内のバインダーを焼き
飛ばすとともにオーバーコート層を熱分解する脱バイン
ダー処理を行った後、シャドウマスク12全体を約50
0〜650℃程度で焼成することにより、絶縁物質層を
焼結して誘電体層50を形成するとともに、シャドウマ
スク表面の黒化を行う。
【0066】以上の工程により、電子銃構体側の表面に
ストライプ状の突状部50を有した所定形状のシャドウ
マスク12が得られる。
【0067】このような製造方法によれば、マスク基材
52を曲面状に成形する前にストライプ状の突状部50
を形成するため、これらの突状部50を所定位置に正確
に形成することができる。また、プレス成形時における
突状部50の位置ズレもなく、成形後の位置ズレも発生
しない。したがって、最終的に形成される突状部50の
位置精度を充分に高くすることができる。さらに、スク
リーン印刷を用いることにより、突状部50の形成位
置、幅、高さ等を容易に制御することが可能となる。
【0068】なお、この発明は、上述した実施の形態に
限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能
である。例えば、上述した実施の形態では、各開孔列の
両側に突状部50を1つずつ設ける構成としたが、図1
0に示すように、各開孔列の両側に複数本、例えば、2
本ずつ突状部50を配置する構成としてもよい。
【0069】このような構成によれば、突状部50が帯
電、除電する時間を短くすることが可能となる。すなわ
ち、突状部50の誘電体層50Aに帯電した電子は、カ
ラー陰極線管の動作終了後、残像時間を短縮するために
は直ちに除電されなければならない。そして、除電の速
度を早くするためには、電子ビーム衝突終了後、電子が
直ちにシャドウマスクに移動し、誘電体層50上の電子
を少なくする必要がある。除電に要する時間が著しく長
い場合には、画面上に不要な残像が発生し、好ましくな
い。
【0070】そこで、前記のように開孔列の両側に突状
部50を複数本ずつ設けた場合、突状部50を1本のみ
設ける場合に比較して、各誘電体層50Aの幅、高さ等
を小さくしても同様の集束作用を得ることができる。そ
して、各誘電体層50Aの幅、高さ等を小さくすること
により、誘電体層50Aの表面上に帯電した電子は、そ
の表面を移動してシャドウマスクに到達する距離が短く
なり、結果として除電時間を短縮することが可能とな
る。従って、不要な残像の発生を低減することができ
る。
【0071】また、シャドウマスクに形成された開孔
は、矩形状に限らず円形状としてもよく、蛍光体スクリ
ーン側の蛍光体層もストライプ状に限らずドット状とす
ることも可能である。更に、誘電体層50Aは、各開孔
34の両側に設けられ4極子レンズを形成するように配
置されていればよく、ストライプ状に限らず、島状、ド
ット状等の所望形状にパターニングされた構成としても
良い。同様に、上述した実施の形態で示した各部の寸
法、形状は一例で有り、必要に応じて種々変形可能であ
る。
【0072】さらに、この発明において、色選別機構で
あるシャドウマスクは、プレス成形型のマスクに限ら
ず、テンションを作用させるテンション型のマスクとし
ても良い。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、画面全域に亘って電子ビームのフォーカス特性を向
上することが可能であるとともに、画面全域の輝度を向
上することが可能なカラー陰極線管及びこのカラー陰極
線管の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係るカラー
陰極線管の構造を概略的に示す水平断面図である。
【図2】図2は、図1に示したカラー陰極線管における
蛍光体スクリーンの一部を拡大して示す平面図である。
【図3】図3の(a)は、図1に示したカラー陰極線管
におけるシャドウマスクの構造を概略的に示す斜視図で
あり、図3の(b)は、シャドウマスクの一部を拡大し
て示す平面図である。
【図4】図4は、シャドウマスク、蛍光体スクリーン、
及び電子ビームの関係を模式的に示す図である。
【図5】図5は、誘電体層が形成されたシャドウマスク
の電子銃構体側表面の構造を概略的に示す斜視図であ
る。
【図6】図6の(a)は、シャドウマスクの有孔部の中
央部における断面構造を示す図であり、図6の(b)
は、シャドウマスク有効部の長軸方向周辺部における断
面構造を示す図である。
【図7】図7は、シャドウマスクの有孔部中央部を通る
電子ビームの集束状態を模式的に示す図である。
【図8】図8は、シャドウマスクの製造に用いられるマ
スク基材を示す平面図である。
【図9】図9は、シャドウマスクの製造工程において、
マスク基材の電子銃構体側表面にオーバーコート層を形
成した状態を示す断面図である。
【図10】図10は、この発明の変形例に係るカラー陰
極線管に適用可能なシャドウマスクの一部を拡大して示
す断面図である。
【図11】図11は、誘電体層の平均表面粗さに対する
画面上の相対強度の関係を示す図である。
【図12】図12は、誘電体層の体積抵抗率に対する画
面上の相対輝度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…パネル 3…ネック 4…ファンネル 6…蛍光体スクリーン 9…電子銃 10…真空外囲器 12…シャドウマスク 18…スカート部 19…開孔列 20…マスク主面 20a…有孔部 32…ブリッジ部 34…電子ビーム通過開孔 42R、42G、42B…蛍光体層 50…突状部 50A…誘電体層 50B…低抵抗層 52…マスク基材 53…絶縁物質層 54…オーバーコート層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光体スクリーンが配置されたパネ
    ルを有した外囲器と、 前記外囲器内に配設され、前記蛍光体スクリーンに向け
    て電子ビームを放出する電子銃構体と、 前記蛍光体スクリーンに対向して配設されているととも
    に、前記電子銃構体から放出された電子ビームを選別す
    る多数の開孔を有したシャドウマスクと、 を備え、 前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上には、前記
    開孔の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電して
    電子ビームに作用する電子レンズを形成するパターン化
    された突状部が設けられ、 前記突状部は、誘電体層と、前記誘電体層より低い体積
    抵抗率を有する低抵抗層とを有して形成されたことを特
    徴とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】前記シャドウマスクは、ほぼ並列に設けら
    れた複数の開孔列を有し、 前記突状部は、前記開孔列とほぼ平行に延びたストライ
    プ状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のカ
    ラー陰極線管。
  3. 【請求項3】前記突状部の前記誘電体層は、前記低抵抗
    層を覆うように積層されたことを特徴とする請求項1に
    記載のカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】前記誘電体層の厚さは、10μm以上30
    μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラ
    ー陰極線管。
  5. 【請求項5】前記誘電体層の平均表面粗さは、0.2μ
    m以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラー
    陰極線管。
  6. 【請求項6】前記誘電体層の誘電率は、3以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  7. 【請求項7】前記誘電体層の体積抵抗率は、1.0E+
    12以上であり、前記低抵抗層の体積抵抗率は、1.0
    E+12Ω・cm未満であることを特徴とする請求項1
    に記載のカラー陰極線管。
  8. 【請求項8】前記シャドウマスクは、前記開孔が形成さ
    れているとともに管軸を通って互いに直交した長軸及び
    短軸を有したほぼ矩形状のマスク有孔部を備え、 前記各開孔列は、前記マスク有孔部の長軸方向を幅方向
    とするほぼ矩形状の開孔を、マスク有孔部の短軸方向に
    沿って複数並べて構成されていることを特徴とする請求
    項2に記載のカラー陰極線管。
  9. 【請求項9】前記蛍光体スクリーンは、前記シャドウマ
    スクの短軸とほぼ平行に延びた複数のストライプ状の蛍
    光体層を備えていることを特徴とする請求項8に記載の
    カラー陰極線管。
  10. 【請求項10】前記各開孔列の両側に前記ストライプ状
    の突状部が複数本ずつ設けられていることを特徴とする
    請求項2に記載のカラー陰極線管。
  11. 【請求項11】前記マスク有孔部の中央部と、前記マス
    ク有効部の長軸方向周辺部とで、前記開孔列に対する前
    記突状部の配設位置が相違していることを特徴とする請
    求項2に記載のカラー陰極線管。
  12. 【請求項12】前記マスク有孔部の長軸方向周辺部に設
    けられた前記突状部は、前記マスク有孔部の中央部に設
    けられた前記突状部よりも、前記開孔列に対して中央部
    よりに配置されていることを特徴とする請求項11に記
    載のカラー陰極線管。
  13. 【請求項13】前記マスク有孔部の中央部に設けられた
    前記突状部と、前記マスク有孔部の長軸方向周辺部に設
    けられた前記突状部とで、幅が相違していることを特徴
    とする請求項1に記載のカラー陰極線管。
  14. 【請求項14】前記誘電体層は、ガラスを主成分とする
    絶縁物質により形成されたことを特徴とする請求項1に
    記載のカラー陰極線管。
  15. 【請求項15】前記誘電体層は、リチウム系アルカリ硼
    珪酸ガラス、ビスマス系硼珪酸ガラス、及び、鉛ガラス
    の少なくとも1種類を主成分として形成されたことを特
    徴とする請求項14に記載のカラー陰極線管。
  16. 【請求項16】前記低抵抗層は、金属性材料によって形
    成されたことを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極
    線管。
  17. 【請求項17】内面に蛍光体スクリーンが配置されたパ
    ネルを有した外囲器と、 前記外囲器内に配設され、前記蛍光体スクリーンに向け
    て電子ビームを放出する電子銃構体と、 前記蛍光体スクリーンに対向して配設されているととも
    に、並列に設けられた複数の開孔列を有し、各開孔列は
    所定の間隔をおいて一列に配置され、前記電子銃構体か
    ら放出された電子ビームを選別する多数の開孔を有した
    シャドウマスクと、 を備え、 前記シャドウマスクの電子銃構体側の表面上には、前記
    各開孔列の両側に位置し、電子ビームの照射により帯電
    して電子ビームに作用する電子レンズを形成するストラ
    イプ状の突状部が前記開孔列と略平行に延出されたカラ
    ー陰極線管の製造方法において、 前記開孔列が形成された板状のマスク基材を用意し、 このマスク基材の電子銃構体側となる表面上で前記各開
    孔列の両側に低抵抗材料を含むペーストをストライプ状
    に塗布して乾燥し、低抵抗層を形成し、 前記低抵抗層より高い体積抵抗率を有する誘電体材料を
    含むペーストを前記低抵抗層を覆うようにストライプ状
    に塗布して乾燥し、誘電体層を形成し、 前記低抵抗層と前記誘電体層とを積層した前記マスク基
    材を所定形状に成形し、 前記誘電体層を焼成して前記突状部を形成することを特
    徴とするカラー陰極線管の製造方法。
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