JP2003002780A - シリコン単結晶の製造装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン融液から引上げられた単結晶を適切
かつ効率よく冷却して引上速度の向上を図るとともに構
造の簡素化を図り、取り扱いが容易で汎用性の高いシリ
コン単結晶の製造装置を提供する。 【解決手段】 シリコン単結晶の製造装置50は、該育
成炉本体1内において、シリコン融液4より引き上げら
れたシリコン単結晶3を囲繞するように配置された結晶
冷却筒13と結晶冷却筒13の下端部内周面に沿って、
シリコン融液4より引き上げられたシリコン単結晶3の
外周面に向けて突出する形態で設けられる炭素製の内周
断熱材15とを有する。該内周断熱材15は、シリコン
単結晶3の軸線方向において該シリコン単結晶3の中心
温度が1000℃以上1250℃以下となる区間内に配
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下、CZ法と称する)によるシリコン単結晶の製
造装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体素子の高集積化や大型化に
より、半導体素子を構成する電子回路は微細化の一途を
たどっている。このため、半導体素子形成の基板とされ
るシリコンウエーハへの高品質化の要求は高まる一方で
あり、これを満足するためシリコン単結晶の育成におい
ても様々な対策が検討されている。特に、シリコンウエ
ーハの材料として最も多く用いられているのがCZ法に
よって製造されたシリコン単結晶であり、結晶を育成す
る際に結晶内部に形成される結晶欠陥が、ウエーハ表面
層に素子を構成した場合の特性に大きく影響することか
ら、単結晶育成時に結晶内部に形成される結晶欠陥を低
密度に抑えた引上方法が要望されている。
【0003】例えば、特開平11−79889号公報に
は、シリコン単結晶の育成時に結晶内に取り込まれる欠
陥が存在しない、あるいは存在しても極低密度であるシ
リコン単結晶を育成する技術が開示されている。CZ法
によるシリコン単結晶の育成では、引上速度や結晶の冷
却条件等により結晶内部に取り込まれるグローンイン欠
陥(Grown−in Defect)と呼ばれる結晶成長時の熱履
歴に起因する結晶欠陥に違いがあることがわかってき
た。
【0004】シリコン単結晶の引上速度が比較的速い急
冷の状態で単結晶を育成した場合には、単結晶育成時に
結晶内部でシリコン原子に不足が生じ、シリコン格子点
に空孔となる部分が発生する。この空孔が単結晶の冷却
時に凝集し、単結晶をウエーハに加工した際にウエーハ
表面に凹部あるいは穴のような形となって現れ、空孔
(ボイド、穴)起因のグローンイン欠陥が優勢なシリコ
ン単結晶となる。このような空孔型の点欠陥をベイカン
シー(Vacancy:以下、Vとも略記する)と呼び、ベイ
カンシーが凝集して生じる点欠陥が優勢となるシリコン
単結晶内部の領域を、V領域と呼んでいる。また、ベイ
カンシーに起因するグローンイン欠陥としては、FPD
(Flow Pattern Defects)、COP(Crystal Origi
nated Particle)及びLSTD(Laser Scattering
Tomography Defects)等があり、シリコン単結晶をウ
エーハに加工した時に、ウエーハ表面に八面体のボイド
状の点欠陥等として観察される。
【0005】これに対し、シリコン単結晶の引上速度を
極力抑え、育成結晶を徐冷しながら引き上げた場合に
は、今度はシリコン単結晶の格子間に余分に存在するシ
リコン原子、すなわちインタースティシアル−シリコン
(Interstitial−Si:以下、Iとも略記する)と呼ばれ
る点欠陥が優勢なシリコン単結晶が得られる。このよう
なシリコン単結晶の内部は、転位ループ起因と考えられ
るL/D(Large Dislocation:格子間転位ループの略
号であり、LSPDやLFPD等の結晶欠陥の総称)と
呼ばれている格子間型シリコン欠陥が低密度に存在する
ようになり、単結晶をウエーハ基板に加工して表層に半
導体素子を形成した場合には、これら欠陥により電流リ
ーク等の重大な不良を起こす原因にもなる。該インター
スティシアル−シリコンが優勢となる結晶内部の領域
を、I領域と呼んでいる。
【0006】そして、これらベイカンシーが優勢となる
V領域や、インタースティシアル−シリコンが優勢であ
るI領域以外の中間の領域となる育成条件でシリコン単
結晶を引き上げれば、シリコン原子間に原子の不足や余
分な原子の存在しない、あるいは存在しても僅かである
ニュートラル(Neutral、以下、Nと略記することがあ
る)な状態でシリコン単結晶を育成することができる。
このようなニュートラルな状態にある結晶内部の領域
を、N領域と呼ぶ。
【0007】なお、シリコン単結晶の内部に形成される
N領域と前述のV領域との間には、OSF(Oxidation
Induced Stacking Fault、酸化誘起積層欠陥)と称
される酸素起因の欠陥、あるいはその核が高密度に存在
する領域があり、単結晶をウエーハ基板に加工した時に
この領域がリング状となって観察されることから、この
OSFあるいはOSFとなる核が存在する領域を、OS
FリングあるいはOSFリング域と呼んでいる。
【0008】上述の特開平11−79889号公報で
は、結晶内部のグローンイン欠陥を極低密度に保って高
品質のシリコン単結晶を得るために、単結晶の温度雰囲
気を調整することにより、シリコン単結晶の内部に生ず
るOSFリングが結晶中心で閉じた、結晶全体がN領域
となるような条件でシリコン単結晶を育成するようにし
ている。しかし、この特開平11−79889号公報に
示されているような、単結晶全体あるいはその殆どをN
領域と成して結晶成長を行う方法では、所望の結晶成長
雰囲気を形成するために、シリコン融液面の上方に複雑
な構造物を配置したり、あるいは単結晶の成長速度を
0.5mm/min程度以下の極めて低速に保つ必要が
ある。従って、結晶欠陥の少ない高品質な単結晶が得ら
れるという利点はあるものの、装置構造が複雑で汎用性
に欠けたり、結晶の生産性が低い等、生産効率の点では
問題が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】通常の製造装置でN領
域となるように結晶引上げを行なうには、引き上げられ
た結晶の冷却雰囲気が所望の値となるように調整し、結
晶の引上速度を0.4mm/min程度の低速に保って
結晶育成を行っている。これは、一般的なシリコン単結
晶引上速度が1.0mm/min程度であることを考え
れば、著しく生産性の劣った製造方法である。この引上
速度を高めるための方法として、製造装置の上部に断熱
特性を強化した構造物を配置し、結晶欠陥の低い単結晶
を得るのに適した温度雰囲気に調整して結晶生産を行な
う方法も検討されている。しかし、このような方法で
は、育成炉内の上部構造が複雑となり、装置のメンテナ
ンスや汎用性を考えた場合に、作業効率を落とし生産性
が低下したり、装置コストが割高になる等の問題が残さ
れていた。また、結晶の成長速度を高めて、結晶欠陥の
無いあるいは少ない高品質結晶を育成するには、更に結
晶成長界面に近い部分での、単結晶の冷却効果を大きく
保つ必要があることから、新たな装置構造の工夫が必要
とされていた。
【0010】特に、直径が200mmφを超えるような
大型の結晶では、その熱容量も大きくなることから装置
を簡素化するとともに、いかに適切に育成結晶を冷却す
るかが課題とされている。この場合、得られるシリコン
単結晶の特性に影響を及ぼす結晶欠陥の発生量が、育成
結晶のどの温度域で積極的な冷却促進を行なうかにも極
めて密接に関わっている。しかしながら、従来、この観
点における課題解決と、装置構造の簡略化との両方を視
野に入れた技術的な検討はなされてこなかった。
【0011】本発明は、上述した問題点に鑑みて成され
たものであり、結晶欠陥の無いあるいは極めて少ない高
品質のシリコン単結晶を育成するにあたり、シリコン融
液から引き上げられた単結晶を適切かつ効率よく冷却し
て引上速度の向上を図るとともに、製造装置の構造を簡
素なものとし、取り扱いが容易で汎用性の高い単結晶の
製造装置、及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明の
シリコン単結晶製造装置は、シリコン単結晶の育成炉内
においてルツボに収容したシリコン融液から、チョクラ
ルスキー法によりシリコン単結晶を引き上げるようにし
たシリコン単結晶の製造装置において、内部にルツボが
配置される育成炉本体と、該育成炉本体内において、シ
リコン融液より引き上げられたシリコン単結晶を囲繞す
るように配置された結晶冷却筒と、結晶冷却筒の下端部
内周面に沿って、シリコン融液より引き上げられたシリ
コン単結晶の外周面に向けて突出する形態で設けられる
炭素製の内周断熱材とを有し、該内周断熱材が、シリコ
ン単結晶の軸線方向においてその全体が、該シリコン単
結晶の中心温度が1000℃以上1250℃以下となる
区間内に位置するように配置されていることを特徴とす
る。
【0013】また、本発明のシリコン単結晶の製造方法
は、上記のシリコン単結晶の製造装置を用い、ルツボに
収容したシリコン融液から、チョクラルスキー法により
シリコン単結晶を引き上げて製造することを特徴とす
る。
【0014】シリコン融液から単結晶を成長させる際
に、結晶の成長速度を高めるためには、加熱ヒータやシ
リコン融液から単結晶への輻射熱を極力遮蔽して、育成
結晶を効率的に冷却する必要がある。この理由から、シ
リコン単結晶の製造装置においては、育成結晶を取り囲
むようにシリコン融液直上に結晶冷却筒を配設して、結
晶からの輻射熱を除去すると同時に、加熱ヒータやシリ
コン融液からの輻射熱が結晶にあたらないように工夫す
ることが有効である。しかし、シリコン融液面近くの結
晶成長界面付近では、シリコン融液からの輻射熱を効率
よく遮蔽することが難しく、特に欠陥を抑制した高品質
結晶の育成では、結晶の冷却速度を精度よく所望の値に
保つ必要があることから、結晶の成長速度を高めること
が難しかった。
【0015】これに対し本発明の装置では、結晶冷却筒
の下端部内周面に沿って、シリコン融液より引き上げら
れたシリコン単結晶の外周面に向けて突出する形態で、
耐熱温度が高く断熱特性に優れた炭素製の内周断熱材を
配置することにより、加熱ヒータやシリコン融液面から
もたらされる輻射熱を遮蔽して、結晶高温部の冷却効率
を高めることができる。また、このような位置に内周断
熱材を配置することで、該位置での冷却筒と育成された
単結晶との隙間が狭く保たれるため、シリコン融液側か
らの該隙間を介した輻射あるいは対流による熱伝達を抑
制できるので、シリコン融液面から上方に離れた位置で
の結晶の冷却効果を高めることもできる。
【0016】結晶冷却筒は、冷却効率を高めるとともに
耐熱性と機械構造的な強度を確保するために、少なくと
も内周断熱材が設けられる下端部を黒鉛製とすることが
望ましい。この場合、内周断熱材は該黒鉛製の結晶冷却
筒下端部よりも気孔率の高い炭素材にて構成すること
が、断熱効果を高める上で望ましい。
【0017】そして、本発明では、上記内周断熱材が、
シリコン単結晶の軸線方向においてその全体が、該シリ
コン単結晶の中心温度が1000℃以上1250℃以下
となる区間内に配置されていることがもう一つの大きな
特徴である。具体的には、図3に示すように、内周断熱
材(15)の下縁(下端面)がシリコン単結晶の、空孔
凝集による欠陥成長が始まると推定される1250℃よ
りも低い第一温度T1となる位置にあり、また、内周断
熱材15の上縁(上端面)がシリコン単結晶内の、欠陥
成長が比較的不活発となる1000℃よりも高い第二温
度T2となる位置にあるようにする。なお、結晶冷却筒
13の下端部13aが内周断熱材15の下端側に回りこ
んで配置されている場合は、該下端部13aは内周断熱
材15に属さないものとみなす。さらに、内周断熱材1
5の上端側が結晶冷却筒13と同材質の被覆材にて覆わ
れている場合(図5(a)等)は、被覆材は内周断熱材
15に属さないものとみなす。
【0018】これにより、シリコン単結晶の電気的特性
に悪影響を及ぼす欠陥形成を確実に抑制しつつ、成長速
度を高めることが可能となる。この理由は、以下の通り
である。CZ法によるシリコン単結晶の育成においては
経験的に、おおむね結晶温度が1250℃程度まで低下
すると、空格子点や格子間シリコン原子が、グローンイ
ン欠陥核となるための凝集を開始し、1000℃〜10
50℃付近で欠陥成長が収束に向かうものと推定されて
いる。図4の(a)に示すように、この1000℃〜1
250℃の温度区間に、欠陥の成長が顕著となると考え
られる温度区間τが存在する。そして、高品質のシリコ
ン単結晶を得るには、上記温度区間τにシリコン単結晶
が長時間留まらないよう、該温度区間τを通過するとき
の冷却速度を適度に大きくして、結晶中での欠陥成長を
抑制することが重要である。
【0019】例えば、図4(a)において破線Bで示す
ように、温度区間τでの冷却速度が小さい場合、(c)
に示すように、系の温度が高いために、空孔が個々の欠
陥核に急速に凝集して大きく成長し、シリコン単結晶の
電気的特性に悪影響を及ぼす欠陥(以下、「悪質な欠
陥」といい、本明細書にて単に「欠陥」という場合は、
この「悪質な欠陥」を意味する)の個数は増加してしま
う。しかし、1000℃〜1250℃の温度区間に対応
する位置に内周断熱材を配置することで、図4(a)の
実線Aで示すように上記温度区間τでの冷却速度を大き
くできる。この場合、(b)に示すように、過冷度が大
きくなるために欠陥核Nの発生個数は多くなるが、系の
温度が低下しているので、個々の欠陥核への空孔の凝集
が抑えられ、欠陥の成長速度は小さくなる。従って、前
記した悪質な欠陥の個数が減少し、高品質のシリコン単
結晶が得られるものと考えられる。また、このような結
晶冷却を行なうことによって結晶高温部での冷却が加速
され、結晶成長速度も速めることができるようになる。
【0020】なお、内周断熱材の上縁位置が、シリコン
単結晶の中心温度が1000℃以下となる区間にまで上
側に延長された場合、その延長区間では内周断熱材の保
温材としての働きが顕著となり、そのため1000℃〜
1050℃近傍の、欠陥の成長が収束に向かう温度域で
の温度勾配が緩やかとなる。その結果、欠陥が活発に形
成される温度区間において、シリコン単結晶は徐冷さ
れ、欠陥への空孔の凝集が継続し、欠陥サイズが粗大化
するので、例えばデバイス化の際にその電気的特性の低
下を招くことにつながる。他方、内周断熱材の下縁位置
が、シリコン単結晶の中心温度が1250℃以上となる
区間まで下側に延長された場合、内周断熱材の冷却効果
により単結晶の径方向の温度分布が不均一となり、結晶
内部に転位ループ起因と考えられる格子間型の欠陥が生
じやすくなる。いずれの場合も、単結晶の軸断面におい
て全面がN領域化した高品質の結晶を得る上では不利に
作用する。
【0021】なお、上記効果を高めるために、内周断熱
材の上縁位置はシリコン単結晶の中心温度が1000℃
以上1050℃以下となる区間内に位置し、同じく下縁
位置はシリコン単結晶の中心温度が1150℃以上12
50℃以下となる区間内に位置していることが望まし
い。内周断熱材の軸方向寸法が短くなりすぎて、例えば
上縁位置が、シリコン単結晶の中心温度が1050℃よ
り高い区間に位置するか、あるいは下縁位置が、シリコ
ン単結晶の中心温度が1150℃より低い区間に位置す
るようになると、欠陥形成が顕著となる温度区間τの全
体を十分な冷却速度で冷却できなくなり、本発明の前記
した効果の達成が困難となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付図面を参照しながら、CZ法を用いたシリコン単結
晶の育成例を挙げて説明するが、本発明はこれらのみに
限定されるものではない。図1は、本発明のシリコン単
結晶の製造方法を実施するための、シリコン単結晶製造
装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示さ
れるシリコン単結晶製造装置50は、育成炉本体1と上
部育成炉2から構成される。育成炉本体1の内部には、
シリコン融液4を収容した石英製ルツボ5と、この石英
製ルツボ5を保持し保護するために、黒鉛製ルツボ6が
石英製ルツボ5の外側に配置されている。
【0023】そして、黒鉛製ルツボ6の外周には、石英
製ルツボ5に収容された原料である多結晶シリコンを加
熱し、溶融してシリコン融液4とするための黒鉛製の加
熱ヒータ7が置かれている。シリコン単結晶の育成時に
は、電極から加熱ヒータに電力が供給され発熱し、多結
晶シリコンを融解した後に、シリコン融液4の温度を所
望の値に保持してシリコン単結晶3の成長を図るもので
ある。
【0024】加熱ヒータ7と育成炉本体1の炉壁との間
には、金属製の炉壁を保護し育成炉本体1の内部を効率
的に保温するために炭素製の炉内断熱材8が置かれてい
る。更に、育成炉本体1は、加熱ヒータ7からの輻射熱
により、シリコン単結晶育成時に炉壁が必要以上に高温
に加熱されることを防止する目的で、炉壁を二重構造と
し、炉壁の隙間に冷却水を流して強制冷却を行いながら
シリコン単結晶の育成を行なうような構造とされている
ものである。
【0025】一方、育成炉本体1の略中央に配置された
黒鉛製ルツボ6は、底部を黒鉛製のルツボ支持軸19に
よって支持されており、ルツボ支持軸19の下端部に取
り付けられた図示しないルツボ軸駆動機構によって、上
下動及び回転動自在とされているものである。これによ
って単結晶育成時にシリコン融液4の液面を一定位置に
保持したり、単結晶育成時にルツボ5,6を所望の方向
や速さで回転させることができるようになっている。
【0026】装置内にて使用する炭素製の部材は、ルツ
ボ6、加熱ヒータ7、後述のルツボ支持軸19あるいは
結晶冷却筒13など、機械構造的な強度の求められる部
分は緻密な黒鉛にて構成され、他方、上記の炉内断熱材
8や、内周断熱材15など、断熱性が要求される部材
は、該黒鉛製の構造部材よりも気孔率の高い炭素材(以
下、断熱性炭素材という)にて構成する。具体的には、
炭素焼結体などの多孔質炭素材、あるいは繊維質炭素
材、例えば炭素繊維をプリプレグ状あるいは不織布状に
成型したものを採用することができる。
【0027】次に、シリコン単結晶3の育成時には、シ
リコン融液4から蒸発するSiO(一酸化珪素)等の酸
化物が、育成炉の炉壁や炉内断熱材等の炉内部材に付着
するのを防止するため、アルゴンガス等の不活性ガスを
育成炉に流通しながら結晶成長を行なう必要がある。こ
のため、育成炉本体1の底部には、不活性ガスを炉外へ
排気するための排ガス管9と、育成炉内部の圧力を調整
するための図示しない圧力制御装置が備えられており、
シリコン単結晶の育成時には、この圧力制御装置によっ
て炉内の圧力が所望の値に調整される。
【0028】一方、育成炉本体1の天井部には、シリコ
ン融液4から引き上げられたシリコン単結晶3を収容し
取出すための上部育成炉2が連通して設置されている。
単結晶育成時にはこの上部育成炉2内でシリコン単結晶
3を放冷し、取出し可能な温度となるまで結晶温度が低
下したら、上部育成炉2の図示しないドアを開けてシリ
コン単結晶3を育成炉の外部へと移動させる。
【0029】育成炉本体2の天井部からは、シリコン融
液4から引き上げられた単結晶3を囲繞するように結晶
冷却筒13がシリコン融液面に向かって配置され、その
先端部の外周面には、シリコン融液4や加熱ヒータ7の
輻射熱を効率的に反射してシリコン融液面を保温するた
めの黒鉛製の断熱リング14が取り付けられている(該
断熱リング14は省略してもよい)。シリコン単結晶3
の育成時には、この結晶冷却筒13によりシリコン単結
晶3からの輻射熱が効率的に奪われることで、結晶成長
速度を高めることができる。また、この結晶冷却筒13
には、上部育成炉2より冷却筒内部を伝ってシリコン融
液面に下流する不活性ガスの整流作用もあり、融液面か
ら放出される不純物を滞りなく炉外へ排出させるための
役目も果たしている。なお、図2に示すように、結晶冷
却筒13の上部に、冷却媒体の流通により、強制的に結
晶からの輻射熱を炉外へと排出する強制冷却筒11を設
け、冷却効果を更に高めることも可能である。結晶冷却
筒13は、伝熱性を高めるために、少なくとも下端部、
本実施形態においてはその全体が黒鉛製とされている
(ただし、強制冷却筒11等との接続部をなす上端部を
金属製としてもよい)。また、後述の内周断熱材15等
をなす断熱性炭素材よりも緻密なものが使用される。
【0030】図1に戻り、上部育成炉2には、育成炉の
内部に不活性ガスを導入するためのガス導入管10が備
えられており、結晶成長作業の工程に合わせてガス導入
管10より育成炉へ不活性ガスが導入される。シリコン
単結晶3の育成時には、この上部育成炉2から導入され
た不活性ガスが、結晶冷却筒13の内部を下流しシリコ
ン融液面を伝って育成炉本体1の底部にある排ガス管9
から炉外へと排出される。これによって、シリコン融液
から蒸発するSiO等の蒸発物を炉外へと除去してい
る。
【0031】また、上部育成炉2の上方には、シリコン
融液4からシリコン単結晶3を引き上げるための、ワイ
ヤー18を巻き出しあるいは巻き取る、図示しないワイ
ヤー巻取り機構が備えられている。このワイヤー巻取り
機構から巻き出された引上げワイヤー18の先端部には
種結晶ホルダー18aが取り付けられており、この種結
晶ボルダー18aに種結晶17を係止して、その先端を
シリコン融液4の表面に接融し引き上げることによっ
て、該種結晶17の下方にシリコン単結晶3が育成され
る。
【0032】次に、図1あるいは図2に示すシリコン単
結晶製造装置50は、結晶冷却筒13の下端部内周面に
沿って、シリコン融液より引き上げられたシリコン単結
晶3の外周面に向けて突出する形態で設けられる炭素製
の内周断熱材15を有している。内周断熱材15は、前
述の断熱性炭素材にて構成される。すでに図3を用いて
説明した通り、該内周断熱材15は、シリコン単結晶3
の軸線Oの方向において該シリコン単結晶3の中心温度
が1000℃以上1250℃以下となる区間内に配置さ
れている。このことによる作用・効果は既に説明済みで
ある。
【0033】なお、図1に示すように、結晶冷却筒13
は、結晶の冷却効果を得るばかりではなく、育成された
単結晶3の上方から結晶に沿って冷却筒13内を流れる
不活性ガスの整流を行なう作用もある。好ましくは、こ
の整流作用を妨げないように、図5(a)に示すよう
に、内周断熱材15の上端面15aは、内周縁側が低く
なる傾斜面とされているのがよい(ここでは、後述の黒
鉛材13bにより覆われているが、これは内周断熱材1
5に属さないものとみなす)。このような傾斜を内周断
熱材に設けることにより、冷却筒13の内部を流れるア
ルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスを乱すことなく、ス
ムーズに上方からシリコン融液面に向かって流すことが
できる。これにより、シリコン融液面から蒸発するSi
O等の蒸発物を、滞りなく不活性ガスにより育成炉外部
へと排出し、結晶に転位をもたらす可能性がある酸化物
が、炉壁や炉内配置された部材等に付着することを防ぐ
ことが可能とされる。なお、図5(a)では、内周断熱
材15の上端面15aに続く形で直立形態の内側壁面1
5cを形成しているが、(b)に示すように、内周断熱
材15を三角状断面とし、上端面15aを内周断熱材1
5の下端部に至る傾斜面とすることもできる。
【0034】上記上端面15aの水平面とのなす角度
(以下、傾斜角という)θは30°〜70°の範囲とな
るようにするのが好適である。傾斜角θが30°以下の
場合には、結晶冷却筒13の上方から下流する不活性ガ
スが内周断熱材15の上端面15aに当たり、流れが乱
される可能性もあるし、反対に70°以上の傾斜を付け
た場合には、内周断熱材15が冷却筒の上方に向けて延
長され、適切な結晶冷却雰囲気を形成し難くなったり、
内周断熱材が大型化するので、取り扱いが不便となる。
なお、上端面15aは、図6に示すように曲面状に形成
することも可能である。この場合の傾斜角度θは、内周
断熱材15の軸線を含む断面において、曲面状の上端面
15aの上縁及び下縁とを結ぶ直線と水平面とのなす角
度として定義する。
【0035】また、図5において、内周断熱材15は、
自身の内側壁面15cと、引き上げられたシリコン単結
晶3の定径部外周面3cとの距離dが20mm以上50
mm以下となるように配置されているのが好ましい。距
離dが50mmを超えると、内周断熱材15の厚みが小
さくなりすぎて断熱効果が弱まると同時に、シリコン融
液面からの輻射熱が内周断熱材15とシリコン単結晶3
の隙間から直接結晶高温部に当たり、効果的に結晶を冷
却することができなくなる。他方、距離dが20mm以
下になると、輻射熱の遮蔽効果は高まるものの、冷却筒
の内部を流れる不活性ガスの流通路が狭められることに
なるので、結晶成長界面付近での不活性ガスの線速が高
まり、結晶成長を阻害する可能性もある。なお、内周断
熱材15の半径方向における最大厚みは、該内周断熱材
15が十分な熱容量ひいては引き上げられるシリコン単
結晶3に対する冷却能が十分に確保できるように、適
宜、例えば40mm以上に確保することが望ましい。ま
た、この厚みの上限値は、シリコン単結晶3の定径部外
周面3cとの距離dを20mm以上確保できる範囲内に
て適宜定まるものである。
【0036】次に、断熱性炭素材で構成された内周断熱
材15は、高い熱遮蔽効果を持つものであるが、脆く形
が不安定で所望の形状に加工するのが難しく、更には、
繊維状であるため、シリコン融液からの蒸発物が表面に
付着し易い等の問題もある。これを補う方法として、図
5(a)に示すように、内周断熱材15の、結晶冷却筒
の内側に露出する表面を黒鉛材13b(内周断熱材より
は緻密なもの)で被覆することが有効である。これによ
り、内周断熱材15の取り扱いを容易にし作業性の向上
も図ることができるし、SiO等のシリコン融液からの
蒸発物が、内周断熱材15の繊維状の本体部分に付着す
るのを防止できる。また、該本体部分が崩れてシリコン
融液に落下することも無くなるので、スリップ転位をも
たらすなど結晶の成長を妨げたり、品質に影響を与える
ことも抑制できる。
【0037】そして、より好ましくは、上記の黒鉛材1
3bの表面を、熱分解炭素あるいは炭化珪素でさらに被
覆しておくのがよい。熱分解炭素あるいは炭化珪素で被
覆した黒鉛材13bを用いることによって、シリコン融
液から蒸発したシリコンが黒鉛材13b表層付近に浸透
し、炭化珪素が生成されることを抑制することができ
る。これにより、黒鉛材13bの耐久性向上を図ること
ができる。また、炭化珪素生成に伴う黒鉛材13bのヒ
ビや亀裂等の発生がもたらす、黒鉛の原料融液への落下
を防ぐ効果もあり、その結果、安定した結晶成長が達成
できるものとなる。さらに、熱分解炭素あるいは炭化珪
素で形成された被膜における鉄(Fe)濃度が、0.05
ppm以下となるように、被膜を施すことにより、結晶
に近接する内周断熱材15または結晶冷却筒13内周面
から育成単結晶にもたらす鉄(Fe)汚染を確実に防止す
ることができる。これにより、育成したシリコン単結晶
をシリコンウエーハに加工した際に重金属、特に鉄(F
e)の汚染によって生じるキャリアライフタイムの低下
が抑えられる。なお、被膜の鉄(Fe)濃度については、
ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析法に
より測定されるものである。また、結晶冷却筒13を黒
鉛製とする場合、その内周断熱材の形成されていない内
周面13jを、熱分解炭素あるいは炭化珪素で被覆して
おけばより望ましい。
【0038】なお、内周断熱材15を結晶冷却筒13の
先端に取り付けるためには、図7(a)に示すように、
互いに重ねあわされた内周断熱材15と結晶冷却筒13
の壁部とを、ボルト(もちろん、黒鉛等、必要な耐熱性
を持った材料で構成する)等の締結部材30で締結・固
定する方法を例示できる。また、(b)に示すように、
結晶冷却筒13の本体部にL字状に一体化された下端部
13aに内周断熱材15を乗せるのみの構造としてもよ
い。さらに、図7(c)に示すように、内周断熱材15
(を覆う黒鉛材)側に形成された雄ねじ部15mを、結
晶冷却筒13の内周面下端部に形成された雌ねじ部13
fに螺合させて固定する方法も可能である。
【0039】以下、装置50を用いたシリコン単結晶の
製造工程について、図1により説明する。まず、育成炉
本体1の内部に置かれた石英製ルツボ6に多結晶シリコ
ン塊を充填し、炉内をアルゴンガス等の不活性ガスで置
換し満たした後、育成炉本体1の加熱ヒータ7を発熱さ
せてシリコンの融点である1420℃以上に多結晶シリ
コンを加熱し、シリコン融液4とする。この時、育成炉
の内部は、シリコン融液から蒸発するSiO等の蒸発物
が低温度の炉内構造物に析出付着しないよう、不活性ガ
スを常時流しながら500hPa程度以下の低圧に保っ
て、蒸発物の炉外排出を促しつつ多結晶シリコンの融解
を図る。これはシリコン単結晶3の育成に移行した時も
継続され、単結晶育成中は不活性ガスを育成炉に流しな
がら低圧の状態に保って操業が行われる。
【0040】石英製ルツボ5に収容された全ての多結晶
シリコンが溶解したら、シリコン融液4の温度を単結晶
成長に適した温度に調整し、ワイヤー18を巻き出して
種結晶17の先端部を融液表面に着液させる。そして、
上部育成炉2から結晶冷却筒13を伝って下流する不活
性ガスの量と炉内圧力を育成条件に合わせ、黒鉛製ルツ
ボ6と種結晶17とを互いに反対方向に回転させなが
ら、所望の速さでワイヤー18を徐々に巻き上げること
によって、種結晶17の下方にシリコン単結晶3を成長
させる。
【0041】種結晶17の下方に所定径を有するシリコ
ン単結晶3を形成するには、まず種結晶17をシリコン
融液4に着液させた時の熱衝撃によって生じたスリップ
転位を除去するために、一旦、結晶径を細くして絞り部
を作ることによってスリップ転位を除去する。絞り部の
形成後は、所定の径となるまで径拡大を行い所望の径と
なったところで径拡大を止め、所望とする一定直径でシ
リコン単結晶3の育成を行なう。
【0042】一定径を持った定径部を所望長さ引き上げ
たならば、シリコン単結晶3をシリコン融液4から切り
離した時に生じる温度変化によってスリップ転位がもた
らされないよう、徐々に結晶径を小さくして縮径部を形
成した後、シリコン単結晶3を融液から切り離し、静か
にシリコン単結晶3を上部育成炉2まで巻き上げ常温付
近まで冷却して育成を終える。
【0043】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために、以下
の実験を行なった。 (実施例1:実験1)本発明の装置を用いてシリコン単
結晶を育成する際に、OSFリング域が閉じてN領域と
なるよう単結晶の引上げを行なうには、どのような製造
条件で育成を行なえば適切なものであるかを確認するた
めに、図1に示される装置50を用いて引上速度を種々
に変化させながらシリコン単結晶の育成を行った。
【0044】まず、口径が60cmの石英製ルツボに多
結晶シリコンを100kg入れて加熱溶融し、結晶軸方
向が<100>の種結晶をシリコン融液に着液させて直
径200mmの単結晶を育成した。この際、内周断熱材
すなわち冷却筒とシリコン融液面の隙間を50mmとし
て、引き上げられるシリコン単結晶の中心温度が、結晶
冷却筒13の下端位置で約1250℃、そこから上方1
0cmの位置で約1000℃となるように(いずれもシ
ミュレーションによる)、内周断熱材15を配置して結
晶育成を行った。この時、結晶と内周断熱材15の隙間
が30mm程度になるように内周断熱材15の厚みを調
整して配置した。
【0045】シリコン単結晶の引上条件は、引上速度を
結晶の定径部前半で0.7mm/minとして、徐々に
引上速度を低下させていって定径部後半の尾部近くでは
0.3mm/minとなるように漸減させた。その他、
ルツボ回転数や炉内に流す不活性ガスの量等の育成条件
は、シリコン単結晶に取り込まれる酸素濃度が19〜2
0ppma(ASTM(1979年):F−121規定
の測定値)となるように調整しながら育成を行った。
【0046】育成後の単結晶は、拡径部と縮径部を取り
除いた後に定径部の先端から10cm毎に切断し、結晶
中心から縦割りにするとともに、OSFリング域が消え
てN領域に達する引上速度を調べた。なお欠陥の識別は
以下のようにして行なった。まず、単結晶定径部を約1
0cm間隔で切断し、引上軸中心から縦割りにして厚さ
2mm前後の長方形をしたウエーハ状の測定サンプルを
作成した。この測定サンプルに、窒素雰囲気中で600
℃×2hr+800℃×4hr、そして、更に酸素雰囲
気下で1000℃×16hrの熱処理を施した後に、測
定サンプル表面の酸化膜を薬液で除去し、X線トポグラ
フにより表面の欠陥を測定した。結果は、図8に示す通
りである。これによると、引上速度が0.51mm/m
inまで低下した部位でOSFリング域が消え、引上速
度が0.48mm/minとなったところまでN領域と
なっていることがわかった。
【0047】(実施例1:実験2)実験1と同じく石英
製ルツボに多結晶原料100kgを仕込み融解して、同
直径、同方位を有するシリコン単結晶を育成した。この
時の単結晶を得るための操業条件は、単結晶定径部10
cm以降の定径部で、引上速度を0.48〜0.51m
m/minの範囲に入るように調整した以外は試験1と
同じ操業条件を採用し、酸素濃度や抵抗率は略同等にな
るように調整しながら結晶成長を行った。得られた単結
晶の定径部先端から10cmを除いた部位から、シリコ
ンウエーハ状の評価サンプルを作成するとともに、以下
のようにして欠陥評価を行なった。V領域における結晶
欠陥の評価を行うため、Cモードでの酸化膜耐圧測定を
行った(発明例)。なお、Cモード酸化膜耐圧の測定条
件は次の通りである。 1)酸化膜厚: 25nm 2)測定電極: リンドープ・ポリシリコン 3)電極面積: 8mm 4)判定電流: 1mA/cm 5)良否判定: 8MV/cm以上の耐圧を示したものを良品と判定。 この結果、略100%の良品率を得られることがわかっ
た。
【0048】つぎに、I領域において観察される結晶欠
陥L/Dの評価を行うため、前記評価サンプルを弗酸と
硝酸の混合液でエッチングし表面の加工歪みを取り除
き、続いてKCrと弗酸と水の混合液でさらに
セコ−エッチング(Secco etching)を施した後、前記
評価サンプルの表面のL/Dに起因したピットを観察し
た。しかしながら、L/Dに起因した欠陥は観察されな
かった。V及びI領域における前記欠陥評価の結果よ
り、結晶全域にわたって欠陥の極めて少ないN領域の単
結晶が育成されたことを確認した。
【0049】一方、比較のため、シリコン単結晶製造装
置の冷却筒先端部にある内周断熱材15を取り除いた以
外は、図1に示す製造装置と同じものを用いて、発明例
と同じ条件で引上速度を調整しながら、直径200mm
のシリコン単結晶を育成し、同様にCモード酸化膜耐圧
を測定した(比較例A)。さらに、内周断熱材15を、
上縁位置でシリコン単結晶の中心温度が約800℃とな
るように低温部まで延長した装置(比較例B)、逆に下
縁位置でシリコン単結晶の中心温度が約1350℃とな
るように高温部まで延長した装置(比較例C)において
も結晶育成を行った。その結果、Cモード酸化膜耐圧測
定では、比較例A及びBでは良品率が50〜70%程度
の値に留まり、比較例Cでは100%に近い値となっ
た。しかし、比較例Cから得られた単結晶において、I
領域で観察される結晶欠陥L/Dの評価を行った結果、
ウエーハ表面に低密度のL/Dに起因したビットが観察
された。
【0050】また、比較例Aで使用した装置により、実
施例品と同程度の品質持つ単結晶、即ち全域がN領域と
なる単結晶を製造するには、どのような製造条件を用い
れば好ましいかを、実験1と同様の引上速度の漸減実験
を行って確認した。その結果、N領域となる引上速度域
は、0.44〜0.46mm/minとかなり小さくな
っていることがわかった。なお、図9に、発明例(実
線)と比較例(破線)との適正引上速度の相違を視覚化
して示している。
【0051】(実施例2:実験1)図2に示す強制冷却
機構をもった冷却筒を有するシリコン単結晶製造装置を
用いて、実施例1の実験1と同じように多結晶シリコン
100kgを石英製ルツボに仕込み、直径200mmの
シリコン単結晶を製造し、OSFリング域が消滅し低欠
陥領域であるN領域となる領域で単結晶を引き上げるた
めの、引上条件の確認実験を行った。この際、内周断熱
材すなわち冷却筒とシリコン融液面の隙間を50mmと
して、引き上げられるシリコン単結晶の中心温度が、結
晶冷却筒13の下端位置で約1250℃、そこから上方
15cmの位置で約1000℃となるように(いずれも
シミュレーションによる)、内周断熱材15を配置して
結晶育成を行った。この時、結晶と内周断熱材15の隙
間が30mm程度になるように内周断熱材15の厚みを
調整して配置した。また、その他の酸素濃度等の結晶品
質は、実施例1と略同等になるように操業条件を調整し
て、単結晶を育成している。
【0052】このシリコン単結晶に、実施例1の実験1
と同様にして、OSFリング域とN領域となる部位の確
認を行ったところ、図2の製造装置では、引上速度を
0.57〜0.54mm/minの範囲となるように単
結晶育成を行なえば、欠陥密度の低い酸化膜耐圧特性に
優れたシリコンウエーハを得られることが判った。
【0053】(実施例2:実験2)そして、図2の製造
装置により、引き上げるシリコン単結晶の定径部先端か
ら約10cmの位置で引上速度が0.54〜0.57m
m/minの範囲となるように調整しながら、直径20
0mmのシリコン単結晶を育成した(発明例)。この単
結晶の、定径部先端の約10cmを除いた部位から、実
施例1の実験2と同様にシリコンウエーハを作製し、同
じ条件でCモード酸化膜耐圧を測定したところ、良品率
は100%に近い値となった。さらに、I領域で観察さ
れる結晶欠陥L/Dの評価を行った結果、L/Dに起因
したビットは確認されず、結晶全域にわたって欠陥が抑
制された高品質結晶が得られたことを確認した。
【0054】一方、比較のため、シリコン単結晶製造装
置の冷却筒先端部にある内周断熱材を取り除いた以外
は、図2に示す製造装置と同じものを用いて、発明例と
同じ条件で引上速度を調整しながら、直径200mmの
シリコン単結晶を育成し、同様にCモード酸化膜耐圧を
測定した(比較例D)。さらに、内周断熱材15を、上
縁位置でシリコン単結晶の中心温度が約800℃となる
ように低温部まで延長した装置(比較例E)、逆に下縁
位置でシリコン単結晶の中心温度が約1350℃となる
ように高温部まで延長した装置(比較例F)においても
結晶育成を行った。その結果、Cモード酸化膜耐圧測定
より、比較例D及びEでは良品率が50〜70%前後の
低い値を示し、比較例Fでは概ね100%となった。し
かし、比較例Fで製造したシリコン単結晶において、I
領域で観察される結晶欠陥L/Dの評価を行った結果、
ウエーハ表面に低密度のL/Dに起因したビットが観察
された。
【0055】また、比較例Cで使用した装置により、実
施例品と同程度の品質を持つ単結晶を製造するには、ど
のような製造条件を用いれば好ましいかを、実験1と同
様の引上速度の漸減実験を行って確認したところ、高品
質であるN領域となる引上速度域は、0.49〜0.5
2mm/minと小さくなっていることがわかった。
【0056】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではない。上述の実施の形態は単なる例示で
あり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想
と実質的に同一な構成を有し、同様の効果を奏するもの
はいかなるものであっても、本発明の技術的範囲に包含
されることは勿論である。例えば、本発明のシリコン単
結晶の製造方法を、シリコン融液に磁場を印加すること
なくシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるCZ
法を例に挙げて説明したが、単結晶製造装置の育成炉の
外側に磁石を配置して、シリコン融液に磁場を印加しな
がらシリコン単結晶の育成を図るMCZ法によるシリコ
ン単結晶の製造においても、同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【0057】また、上記実施の形態においては、直径が
200mmのシリコン単結晶を育成する場合を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、直径が200〜400mm、あるはそれ以上の直径
を有するシリコン単結晶の育成にも適用可能であり、よ
り有効に作用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコン単結晶の製造装置の一例を示
す全体模式図。
【図2】図1の製造装置の変形例を示す全体模式図。
【図3】内周断熱材の作用説明図。
【図4】内周断熱材が欠陥形成に及ぼす影響を概念的に
説明する図。
【図5】内周断熱材の第一及び第二の変形例を示す拡大
断面図。
【図6】同じく第三の変形例を示す拡大断面図。
【図7】結晶冷却筒への内周断熱材の取付構造をいくつ
か例示して示す模式図。
【図8】実施例1の実験1により得られたシリコン単結
晶の引上速度プロファイル及び欠陥分布測定結果を示す
図。
【図9】実施例1の実験2における発明例と比較例との
適正引上速度の相違を視覚化して示す図。
【符号の説明】
1 育成炉本体 4 シリコン融液 5 石英製ルツボ 6 黒鉛製ルツボ 13 結晶冷却筒 15 内周断熱材 50 シリコン単結晶製造装置
フロントページの続き (72)発明者 星 亮二 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 三田村 伸晃 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 布施川 泉 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 太田 友彦 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BA04 CF10 EG15 EG19 HA12 PE21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン単結晶の育成炉内においてルツ
    ボに収容したシリコン融液から、チョクラルスキー法に
    よりシリコン単結晶を引き上げるようにしたシリコン単
    結晶の製造装置において、 内部に前記ルツボが配置される育成炉本体と、 該育成炉本体内において、シリコン融液より引き上げら
    れたシリコン単結晶を囲繞するように配置された結晶冷
    却筒と、 前記結晶冷却筒の下端部内周面に沿って、前記シリコン
    融液より引き上げられたシリコン単結晶の外周面に向け
    て突出する形態で設けられる黒鉛製の内周断熱材とを有
    し、 該内周断熱材は、前記シリコン単結晶の軸線方向におい
    てその全体が、該シリコン単結晶の中心温度が1000
    ℃以上1250℃以下となる区間内に位置するように配
    置されていることを特徴とするシリコン単結晶の製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記結晶冷却筒の少なくとも前記下端部
    が黒鉛製とされ、前記内周断熱材は該黒鉛製の結晶冷却
    筒下端部よりも気孔率の高い炭素材にて構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のシリコン単結晶の製造
    装置。
  3. 【請求項3】 前記内周断熱材の上端面は、内周縁側が
    低くなる傾斜面とされていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のシリコン単結晶の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記傾斜面の水平面とのなす角度が30
    °〜70°とされていることを特徴とする請求項3記載
    のシリコン単結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記内周断熱材は、自身の内側壁面と、
    引き上げられたシリコン単結晶の定径部外周面との距離
    が20mm以上50mm以下となるように配置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載のシリコン単結晶の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記内周断熱材の、前記結晶冷却筒の内
    側に露出する表面を黒鉛材で被覆したことを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシリコン単結
    晶の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記黒鉛材の表面を、熱分解炭素あるい
    は炭化珪素でさらに被覆したことを特徴とする請求項6
    に記載のシリコン単結晶の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記結晶冷却筒は黒鉛製であり、かつ、
    前記内周断熱材の形成されていない内周面が、熱分解炭
    素あるいは炭化珪素で被覆されたものであることを特徴
    とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のシリコ
    ン単結晶の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記熱分解炭素あるいは前記炭化珪素で
    形成された被膜における鉄(Fe)濃度が、0.05pp
    m以下であることを特徴とする請求項7または8に記載
    のシリコン単結晶の製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載のシリコン単結晶の製造装置を用い、前記ルツボに収
    容したシリコン融液から、チョクラルスキー法によりシ
    リコン単結晶を引き上げて製造することを特徴とするシ
    リコン単結晶の製造方法。
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