JP2003002642A - 六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナ並びにそれらの製造方法 - Google Patents

六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナ並びにそれらの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラーとして用いたときに、得られる樹脂
成形物の異方性を小さく抑えることができるとともに、
所定の性能を確実に発揮することができる六角板状ベー
マイト及び六角板状アルミナを提供することにある。 【解決手段】 六角板状ベーマイト及び六角板状アルミ
ナは、ほぼ正六角の板状をなし、外形サイズが0.7〜
15μmであり、アスペクト比が40〜100である。
六角板状ベーマイトは、ホウ酸又はその塩と水酸化アル
ミニウムとを水熱処理して製造される。また、六角板状
アルミナは、この六角板状ベーマイトを焼成して製造さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、樹脂成形物のフ
ィラー、塗料、化粧品、難燃剤、高温触媒担体、高温耐
熱潤滑材、耐火物等の耐熱材料、湿度センサー、固体電
解質、各種エレクトロニクス素子、分離膜、蛍光材料等
として使用される六角板状ベーマイト及び六角板状アル
ミナ並びにそれらの製造方法に関するものである。より
詳しくは、樹脂成形物の機械的特性及び耐熱性を改善す
る補強用フィラー、制動材で使用される制動材用フィラ
ー、膨張収縮を抑制するためのフィラー、ガスバリヤ性
向上のためのフィラーとして好適な六角板状ベーマイト
及び六角板状アルミナ並びにそれらの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂成形物の機械的特性及び
耐熱性を改善するフィラーとしてアスペクト比の高いフ
ィラーが用いられている。また、光輝性を目的とした化
粧品や塗料においても、配向性が良好で光の散乱が少な
いことから、アスペクト比の高いフィラーが用いられて
いる。さらには、ガスの透過距離を長くしてガスバリヤ
性を向上可能なことから、食品フィルム、ガソリンタン
ク等といったガスバリヤ性が求められるフィルムや樹脂
成型品においても、より高いアスペクト比を有するフィ
ラーが用いられている。そして、これら用途に用いられ
るアスペクト比の高いフィラーとしては、天然のマイ
カ、タルク、カオリン等の平板状フィラーが知られてい
る。
【0003】また、ベーマイトやアルミナの中にも針状
や板状の形態を有するアスペクト比の高いものが知られ
ている。特にベーマイトに関しては、板状(薄片状)及
び針状(フィブリル状)の形態を有するベーマイト(特
開昭55−116622号公報)、所定の結晶軸(a
軸)方向に長く延びた六角板状の形態を有するベーマイ
ト(特開昭60−46923号公報)、四角板状をはじ
めとする多角板状の形態を有するベーマイト(特開平5
−279019号公報)、紡錘状、針状、鱗片状、六角
板状、四角(正方形)板状の形態を有するベーマイト
(特開平4−50105号公報)等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
板状をなすベーマイトやアルミナをフィラーとして使用
する場合、天然のマイカ以上の特性、例えば引張り強
さ、曲げ強さ等の機械的強度、成形の精密化に伴って近
年重要視されている成形収縮率の制御等を発揮させるに
はそのアスペクト比を40以上としなければならないと
いう問題がある。そこで、板状をなすベーマイトのアス
ペクト比を高くする方法としては、リン酸イオンを添加
する方法(特開平11−21125号公報)が開示され
ている。
【0005】しかし、この方法ではリン酸イオン量が少
ない場合にはアスペクト比が40以上とならず、またリ
ン酸イオン量が多い場合にはリン酸イオンの結晶成長抑
制効果が必要以上に現れ、結晶の形状が板状面の縦横比
が大きくなって短冊状になったり、粒子の外周縁が不均
一な形状となったり、板状ではなく粒状になってしまっ
たりする等の不具合を生じる。このように結晶の形状が
乱れる場合、成形時の樹脂の流れ方向とその流れ方向に
直角な方向との間で樹脂成形物の性質、特に線膨張係数
に差が生じる(異方性)という問題があった。この異方
性は反りや歪みの原因となるため、特に精密な寸法精度
が求められる用途に用いることには問題がある。加え
て、リン酸は、その添加量が若干異なるだけで結晶の形
状に非常に大きな影響を与えることから反応を調整しに
くく、実生産には向かないという問題があった。
【0006】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、フィラーとして用いたときに、得られる
樹脂成形物の異方性を小さく抑えることができるととも
に、所定の性能を確実に発揮することができる六角板状
ベーマイト及び六角板状アルミナを提供することにあ
る。また、他の目的とするところは、上記のような優れ
た特性を有する六角板状ベーマイト及び六角板状アルミ
ナを効率よく製造することができる六角板状ベーマイト
及び六角板状アルミナの製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の六角板状ベーマイトの発明は、
略六角の板状をなし、長径と短径の比が1〜1.3であ
るとともに、アスペクト比が40〜100であることを
特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の六角板状ベーマイトの製造方法の発明であって、水酸
化アルミニウムと、ホウ酸又はホウ酸のナトリウム塩、
カルシウム塩、もしくはアンモニウム塩とを、pH調整
剤としてナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム
及びストロンチウムより選ばれる少なくとも1種の水酸
化物又はアルミン酸塩を添加してpHを8以上とした状
態で130〜250℃の温度で水熱処理することを特徴
とするものである。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の六角板状ベーマイトの製造方法の発明であって、水酸
化アルミニウムと、硝酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、
硫酸、アクリル酸、メタクリル酸、ポリアクリル酸又は
これら酸のナトリウム塩、カルシウム塩、もしくはアン
モニウム塩とを、pH調整剤としてナトリウム、カリウ
ム、バリウム、カルシウム及びストロンチウムより選ば
れる少なくとも1種の水酸化物又はアルミン酸塩を添加
してpHを8以上とした状態で130〜250℃の温度
で水熱処理することを特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載の六角板状アルミナの発明
は、請求項2又は請求項3に記載の製造方法で得られる
六角板状ベーマイトを450〜1500℃の温度で焼成
することにより得られ、略六角の板状をなし、長径と短
径の比が1〜1.3であるとともに、アスペクト比が4
0〜100であることを特徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の六角板状アルミナの製造
方法の発明は、請求項2又は請求項3に記載の製造方法
で得られる六角板状ベーマイトを450〜1500℃の
温度で焼成することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を詳細に説明する。六角板状ベーマイト[AlO(O
H)]は、そのアスペクト比が40〜100という高い
アスペクト比を有するものであり、この六角板状ベーマ
イトを原料として使用することにより、六角板状アルミ
ナ(Al23)が得られる。そして、これら六角板状ベ
ーマイト及び六角板状ベーマイトは、合成樹脂を主成分
とする樹脂成形物に含有され、そのフィラーとされた
り、光輝性を目的とした化粧品や塗料に含有されたり等
して多岐に渡って使用される。
【0013】ここで、樹脂成形物の主成分である合成樹
脂について説明する。樹脂成形物の主成分である合成樹
脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、合
成ゴム類等、特に限定されない。前記熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
等の汎用プラスチック、ポリアミド、ABS樹脂、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、ポリ
サルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルエーテルケトン等のエンジニアリング
プラスチック等を挙げることができる。
【0014】前記エラストマーとしては、ポリスチレン
系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リアミド系熱可塑性エラストマー等を挙げることができ
る。前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル、ポリビニルエステル、フェノール樹脂、
アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート、
ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリイミド、尿素樹
脂、メラミン含有樹脂、ポリウレタン等を挙げることが
できる。前記ゴム類としては、加硫又は未加硫の天然ゴ
ム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、イソプレ
ンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、NBR、SB
R等を挙げることができる。
【0015】また、前に挙げた合成樹脂を二種以上混合
した混合物でもよく、例えばポリカーボネートとABS
樹脂、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン等のポリ
マーアロイを用いてもよい。このとき互いに非相溶性の
樹脂を組み合わせる場合には従来公知の相溶化剤を使用
してもよい。
【0016】次に、六角板状ベーマイト及び六角板状ア
ルミナについて説明する。六角板状ベーマイト及び六角
板状アルミナは、それら粒子の平面形状がほぼ正六角形
をなす板状をなしている。また、それらの平面形状は正
六角形ではなくとも、六個の角部を有する略六角形であ
り、異方性の小さなものであれば、例えば、各角部を結
ぶそれぞれの辺の長さが若干異なっていたり、各辺のう
ち少なくとも一辺が曲線となっていたりしてもよい。そ
して、これより以下に記載する六角板状ベーマイト及び
六角板状アルミナの外径サイズとは、ベーマイト粒子又
はアルミナ粒子の最大寸法であり、正六角形ならばその
対角線の長さを示し、略六角形ならば最長の対角線の長
さを示すものとする。加えて、六角板状ベーマイト及び
六角板状アルミナのアスペクト比とは、前記外径サイズ
を当該ベーマイト粒子又はアルミナ粒子の厚さで除した
値を示すものとする。
【0017】六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナ
の外径サイズは好ましくは0.7〜15.0μmであ
り、より好ましくは3.0〜12.0μmであり、さら
に好ましくは6.0〜10.0μmである。その中で
も、樹脂用フィラーとして用いる場合は3.0〜12.
0μmが好ましく、制動材用のフィラーの場合は10.
0〜15.0μmが好ましい。六角板状ベーマイト及び
六角板状アルミナの外径サイズが0.7μm未満の場
合、アスペクト比が小さくなるため、フィラーとしての
性能が著しく低下するおそれがある。また、外径サイズ
が15.0μmより大きい場合、フィラーとして使用し
た際に樹脂成形物より成形された成形体の表面の平滑性
を低下させるとともに、ベーマイト粒子及びアルミナ粒
子1個当たりの重量が増すためにその単位重量当たりの
効果が小さくなる可能性がある。加えて、外径サイズが
15.0μmより大きい場合、その外径サイズが小さく
なるように粉砕等の処理を行わねばならず、製造作業が
煩雑なものとなるおそれもある。
【0018】六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナ
のアスペクト比は40〜100である。また、六角板状
ベーマイト及び六角板状アルミナのアスペクト比とし
て、好ましくは45〜100であり、さらに好ましくは
50〜100である。アスペクト比が40未満の場合、
アスペクト比の高い六角板状の形態とは言い難くなり、
従来のフィラーとして用いられる天然のマイカと比較し
た場合、その効果が弱く、フィラーとしての性能が劣
り、優れた特性を発揮することはできない。また、アス
ペクト比が100より高い場合、相対的に粒子の厚みが
薄くなり、破損しやすく、フィラーとして用いた場合に
充分な補強性能を発揮できない。なお、六角板状ベーマ
イト及び六角板状アルミナのアスペクト比は高いものほ
ど好ましくはあるが、この場合、アスペクト比を高くす
るにつれ、一次粒子が互いに接合し、連晶と呼ばれる凝
集粗大粒子が増加してしまうため、アスペクト比が10
0より高い六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナの
製造は困難なものとなっている。
【0019】続いて、上記六角板状ベーマイトの製造方
法について説明する。六角板状ベーマイトを製造する場
合には、まず、水酸化アルミニウムに酸又はその塩を添
加し、得られた反応原料をオートクレーブ内に充填す
る。その後、水の存在下で反応原料を加圧加温し、静置
下(無攪拌下)又は低速攪拌下にて水熱合成を行う。そ
して、水熱合成により得られた反応生成物を洗浄、濾
過、乾燥等することによって目的とする六角板状ベーマ
イトが得られる。
【0020】前記反応原料を構成する水酸化アルミニウ
ムには、その平均粒子径が0.5〜20.0μmのもの
を使用することが好ましく、1.0〜10.0μmがよ
り好ましい。平均粒子径が0.5μm未満の場合、反応
生成物としての六角板状ベーマイトの外径サイズが0.
7μm未満になるおそれがある。平均粒子径が20μm
より大きい場合、六角板状ベーマイトの外径サイズが1
5μmを超えたり、ブロック(塊状)となるおそれがあ
り好ましくない。
【0021】また、水酸化アルミニウムの製造方法とし
てはアルミン酸ナトリウム水溶液への炭酸ガスの導入に
よる方法、結晶核添加による方法等が挙げられる。ベー
マイト製造に用いられる水酸化アルミニウムには、前に
挙げた方法により製造されるとき、その製造工程中に析
出したものが好ましく、製造後、粉砕により粒度調整さ
れたものは好ましくない。これは、粉砕により粒度調整
された水酸化アルミニウムは、粒度分布が広い、機械的
力により表面が活性化される等の理由により、ブロック
又は連晶のような凝集物になりやすいためである。
【0022】前記反応原料を構成する酸又はその塩とし
ては、ホウ酸又はホウ酸のナトリウム塩、カルシウム
塩、もしくはアンモニウム塩が用いられる。これ以外に
も、ホウ酸のバリウム塩、ストロンチウム塩又はマグネ
シウム塩を用いてもよい。ホウ酸又はその塩を用いる
と、ホウ酸又はその塩中のホウ素がアルミニウムと相互
作用しやすいと思われ、アスペクト比を高めることが可
能であると考えられる。さらに、ホウ酸のアンモニウム
塩は、アスペクト比を高めるとともに、粒子の形状を短
冊状、針状、円盤状等とすることなく板状に維持するこ
とができることから好ましいと考えられる。このため、
前に挙げたホウ酸又はその塩は、単独で用いてもよい
し、例えばホウ酸及びホウ酸のアンモニウム塩を混合し
て使用する等というように、その中から二種以上を選
び、組み合わせて用いてもよい。
【0023】また、上記のホウ酸又はその塩以外に、酸
又はその塩として、硝酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、
硫酸、アクリル酸、メタクリル酸、ポリアクリル酸又は
これら酸のナトリウム塩、カルシウム塩、もしくはアン
モニウム塩を用いてもよい。これら酸又はその塩を用い
ても、ホウ酸又はその塩を用いた場合と同じく、アスペ
クト比が高く、六角板状のベーマイトを得ることができ
る。但し、これら酸又はその塩を用いる場合、ベーマイ
トのサイズが大きくなると、高いアスペクト比で、かつ
正六角板状のものを得にくくなるおそれがある。例え
ば、硝酸、酢酸等のように酸によっては所定の添加量で
あれば六角板状のベーマイトが得られるが、所定の添加
量を越え、過剰に添加するとベーマイトが円盤状となっ
てしまうおそれがある。このため、サイズが大きく、高
いアスペクト比でかつ正六角板状のベーマイトを得るに
はホウ酸又はその塩を用いることが最も好ましい。
【0024】この他の酸として、前に挙げた酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、アクリル酸及びメタクリル酸以外の
単一のカルボキシル基を有するカルボン酸、ポリアクリ
ル酸以外の複数のカルボキシル基を有するポリカルボン
酸を用いてもよい。なお、これらカルボン酸及びポリカ
ルボン酸のナトリウム塩、カルシウム塩又はアンモニウ
ム塩を用いてもよい。加えて、酸の塩としては、これよ
り前に挙げた酸のバリウム塩、ストロンチウム塩又はマ
グネシウム塩を用いてもよい。さらに加えて、前に挙げ
た酸又はその塩は、単独で用いてもよいし、例えばホウ
酸及びギ酸を混合したり、硝酸及びホウ酸のアンモニウ
ム塩を混合したり等というように、ホウ酸又はその塩を
含めた酸又はその塩の中から二種以上を選び、組み合わ
せて用いてもよい。
【0025】上記のような酸を適量だけ添加すると、酸
が成長過程のベーマイトの厚み方向の表面に吸着し、ブ
ロックすることにより、ベーマイトの厚み方向の成長を
抑制するため、得られる六角板状ベーマイトのアスペク
ト比を高めることが可能となる。しかし、酸を過剰に添
加した場合には、酸がベーマイトの全表面に吸着し、全
ての方向の成長を抑制してしまうため、このような場合
にはベーマイトのアスペクト比は40以下となってしま
い、これがさらに進行すると、アスペクト比が1となっ
てベーマイトは球状、楕円球状等のような粒状となって
しまう。
【0026】また、反応原料にはpH調整剤として、ナ
トリウム、カリウム、バリウム、カルシウム及びストロ
ンチウムより選ばれる少なくとも1種の水酸化物又はア
ルミン酸塩が添加される。これら以外のpH調整剤とし
て、セリウムの水酸化物を単独で又は前に挙げたpH調
整剤の中から一種以上を選び、組み合わせて添加しても
よい。このとき、反応原料のpHが8以上となり、好ま
しくはpHが11以上となるように調整することが好ま
しい。なお、pH調整剤は必要に応じて加えればよく、
pH調整剤を加えずとも反応原料のpHが8以上なら
ば、pH調整剤を添加せずに反応原料を構成してもよ
い。
【0027】前に挙げたpH調整剤のうち、ベーマイト
の形態を制御するには、ストロンチウム及びバリウムの
水酸化物又はアルミン酸塩が好ましい。また、工業的に
は毒性がなく安価なカルシウムの水酸化物又はアルミン
酸塩が特に好ましい。これらpH調整剤を反応原料に添
加し、アルカリ性の反応系とすることで、原料である水
酸化アルミニウムの溶解度が増し、反応時間の短縮を図
ることができるとともに、無添加の場合と比較して得ら
れるベーマイトの大きさを増すことが可能となる。
【0028】前記反応原料を構成するとき、酸又はその
塩の添加量は、水酸化アルミニウムの添加量に対して
0.5〜5モル%であることが好ましく、2〜4モル%
であることがより好ましい。水酸化アルミニウムの添加
量に対して0.5モル%未満の場合、このような少量で
効果のある酸又はその塩を使用すると、微量の添加でも
ベーマイトの形状に対する影響が大きなものとなり、製
造の管理が難しく、とくに製造コストを削減するために
反応濾液をリサイクルする製造方法等を実施する場合に
添加量の管理が非常に困難なものとなる。また、添加量
が5モル%を超えると板状ベーマイトのアスペクト比が
40以下となりやすくなる。なお、酸の種類によって酸
又はその塩の添加量は異なり、ホウ酸の場合には最適な
添加量は水酸化アルミニウムの添加量に対して2モル%
である。
【0029】また、反応原料にpH調整剤を添加すると
き、pH調整剤の添加量は、pHが8以上、好ましくは
11以上となるように、水酸化アルミニウムの添加量に
対して25モル%以下であることが好ましい。ベーマイ
トの水熱合成は以前から溶解析出反応と知られているが
pHを11未満にすると原料の水酸化アルミニウムが溶
解しにくく、反応時間が長くなるため好ましくない。
【0030】オートクレーブ内に反応原料として投入さ
れる水の量は、水酸化アルミニウムに対して重量比で好
ましくは2〜24倍、より好ましくは3〜10倍、さら
に好ましくは5倍である。この重量比が2倍未満では反
応原料を充分に反応させることができず、24倍を超え
ると無駄な水の量が増加して製造コストが高くなるとと
もに生産性が低下する。
【0031】水熱合成を行うとき、オートクレーブ内の
温度は130〜250℃、好ましくは130〜180
℃、さらに好ましくは130℃以上で150℃未満に設
定される。この温度が130℃未満では反応生成物とし
てベーマイトを得ることが困難であり、300℃を超え
るとその温度を維持するのに大量のエネルギーが消費さ
れるので経済的でない。温度が180℃を越えると圧力
が1.00MPaを越えるためオートクレーブ、バル
ブ、ポンプ等の設備が汎用品を使用できなくなるので経
費がかかり好ましくない。
【0032】なお、温度が高いと結晶の溶解析出反応、
いわゆる結晶成長速度が早くなるため、核生成量が増え
てサイズが小さくなるとともに結晶の厚み方向への成長
量が増加することから、生成されるベーマイトのアスペ
クト比が小さくなってしまう。このため、オートクレー
ブ内の温度は、より低温度である150℃未満が好まし
い。また、オートクレーブ内の圧力は、上記の反応温度
で得られる自然発生圧力が好ましい。強制的に加圧して
自然発生圧力以上の圧力で反応させることにより反応時
間の短縮等を図ることも可能であるが、製造設備が高価
となるため好ましくない。
【0033】反応時間は、攪拌又は静置下のそれぞれの
状況に応じて加熱時間は異なるが、好ましくは4〜24
時間である。4時間未満では未反応の水酸化アルミニウ
ムが残るため好ましくない。また、24時間を超えて反
応させることにより結晶性を良くすることもできるが、
24時間以内に95%以上の反応が終了するため、それ
以上反応時間を延ばすことはエネルギーの浪費であり経
済的でないうえ、生産効率が悪くなるため好ましくな
い。
【0034】水熱処理の際に反応原料を攪拌する場合は
回転速度150rpm以下で攪拌するのが好ましい。こ
の回転速度が150rpmを超えると、剪断力によって
結晶が小さくなるおそれがあるので好ましくない。水熱
処理を攪拌下で行うと反応系内を均一にして反応効率を
向上させることができる。一方、水熱処理を静置下で行
うと結晶の成長を促進することができる。このため、反
応を静置下で行うか攪拌下で行うかは目的に応じて選択
することが好ましく、両者を組み合わせてもよい。
【0035】次に、六角板状アルミナの製造方法につい
て説明する。六角板状アルミナは、上述の方法で得られ
る六角板状ベーマイトを、例えば電気炉等で450〜1
500℃の温度で焼成することによって製造される。こ
のとき、450〜900℃ではγ−アルミナ、900〜
1100℃ではδ−アルミナ、1100〜1200℃で
はθ−アルミナ、1200〜1500℃ではα−アルミ
ナが主に得られる。また、焼成温度が450℃未満では
アルミナを得ることが困難であり、1500℃を超える
とその温度を維持するのに大量のエネルギーが消費され
るので経済的でなく、そのうえ焼結又は粒成長して比表
面積が小さくなる。
【0036】六角板状ベーマイトを焼成して得られる六
角板状アルミナは、焼成前の六角板状ベーマイトの形状
を保持しており、これはアルミナの種類によらない。樹
脂用フィラーとして使用する場合は、硬度の高いα−ア
ルミナでは成形機の摩耗が著しいので、比較的硬度の低
いγ,δ,θ−アルミナが好ましく、その中でも比表面
積の大きいγ−アルミナが特に好ましい。触媒担体とし
て使用する場合も比表面積の大きいγ−アルミナが好ま
しい。一方、耐熱材料として使用する場合は、最も安定
なα−アルミナが好ましい。
【0037】焼成時間は、好ましくは1〜4時間、さら
に好ましくは1.5〜3.5時間である。1時間未満で
は焼成が不十分となってアルミナを得ることが困難であ
る。また、4時間以内でアルミナ化がほぼ完了するので
4時間を超える焼成は経済的でない。
【0038】続いて、樹脂成形物の製造方法について説
明する。実施形態の樹脂成形物は、各種樹脂とフィラー
よりなる組成物から成形される従来の樹脂成形物と同様
にして製造される。具体的には六角板状ベーマイトと六
角板状アルミナの少なくとも一方を原料樹脂に配合して
混練機にて混練し、成形機にて成形加工することにより
得られる。
【0039】熱可塑性樹脂の場合を例にとると、六角板
状ベーマイト及び六角板状アルミナの少なくとも一方
と、原料樹脂とをタンブラー、リボンミキサー等であら
かじめ混合し、その混合物を混練機としての一軸又は二
軸押出機にて溶融混練した後、射出成形機等にて成形を
行う。なお、六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナ
の少なくとも一方と、原料樹脂とを混練機にそれぞれ別
個に定量供給するようにしてもよい。また、混練機は、
バンバリーミキサー、ロール、各種ニーダー等、適用す
る樹脂等に応じて適宜選択して使用される。
【0040】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。・ 実施形態の六角板状ベー
マイト及び六角板状アルミナは、その外径サイズが0.
7〜15μmと大きく、またアスペクト比も40〜10
0と高くなっている。従来でも外径サイズをこれより大
きなものとすることによりアスペクト比を高くすること
は可能ではあったが、0.7〜15μmといった外径サ
イズで、40〜100といった高いアスペクト比を有す
るベーマイト及びアルミナを製造することは非常に困難
であり、また、これより大きな外径サイズでは樹脂成形
物のフィラーとして不適であった。このため、樹脂成形
物のフィラーとして好適に使用することができ、天然の
マイカ等と比較してもその効果に遜色はなく、より優れ
た特性を発揮することができる。よって、これらをフィ
ラーとして含有する樹脂成形物は、機械的強度が向上さ
れ、優れた特性を有し、さらには優れた耐熱性をも有す
る。
【0041】・ また、六角板状ベーマイト及び六角板
状アルミナは、ほぼ正六角形に近い板状の形態であるた
め、従来例のようにリン酸等の添加で得られる短冊状の
形態をなす板状ベーマイト及び板状アルミナに比べて二
次元平面内での異方性が小さい。このため、樹脂成形物
に生じる異方性を小さく抑えることができる。従って、
樹脂成形物の機械的強度や線膨張率等といった機械的特
性及び耐熱性の方向によるばらつきを小さく抑えること
ができる。よって、精密な寸法精度が要求される用途に
も好適に用いることができる。
【0042】・ 六角板状ベーマイトは、酸又はその塩
と、水酸化アルミニウムとを、pH調整剤によりそのp
Hが8以上となるように調整しながら130〜250℃
の温度で水熱合成することにより製造される。そして、
水酸化アルミニウムの添加量に対して酸又はその塩の添
加量を0.5〜5モル%の範囲に設定することにより、
最適量の酸又はその塩と、水酸化アルミニウムとを反応
させることができる。このため、高度なアスペクト比を
有する六角板状ベーマイトを効率よく製造することがで
きる。
【0043】加えて、このとき用いられる酸又はその塩
には主としてホウ酸又はその塩が用いられている。この
ホウ酸は、その最適な添加量が水酸化アルミニウムの添
加量に対して2モル%であり、従来例で挙げたリン酸の
ように若干の添加量の変化で結晶の形状に非常に大きな
影響を与えるよう酸ではないため、反応の調整を容易な
ものとすることができ、安価かつ簡易に六角板状ベーマ
イトを得ることができる。さらに、比較的低耐圧のオー
トクレーブ等を用いて製造することができるため、製造
設備が安価かつ簡易である。
【0044】また、六角板状アルミナは、上記六角板状
ベーマイトを450〜1500℃の温度で焼成すること
により製造されるため、優れた特性を有する六角板状ア
ルミナを効率よく製造することができる。
【0045】・ 実施形態の六角板状ベーマイト及び六
角板状アルミナは、固体潤滑剤、化粧品等の滑性を目的
とするフィラーとしても好適に使用することができる。
これは、六角板状ベーマイト及び六角板状アルミナが高
いアスペクト比を有する板状であるために、従来のアス
ペクト比の小さいベーマイト及びアルミナに比べてフィ
ラーにとって重要な配向性を大きくすることができるた
めである。また、塗料や化粧品の光輝性を目的とするフ
ィラーにも好適に使用することができる。これは高いア
スペクト比を有するため、配向性が高く乱反射が小さく
なり、より光輝性が増すためである。また、酸化チタン
等の屈折率の高い物質や銀などの反射率の高い物質で表
面処理をして使用することもできる。
【0046】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げ、前記実施形
態をさらに具体的に説明する。(比較例1〜3)反応原
料を水酸化アルミニウム100モルとし、これにpH調
整剤として比較例1及び2では水酸化ナトリウム(Na
OH)25モルを、比較例3では酢酸カルシウム(Ca
Ac2)13モルを添加し、これらを水39.0kgと
共にオートクレーブ内に充填してオートクレーブ内の温
度を170℃に設定した。このとき、比較例1では平均
粒子径が0.5μmの水酸化アルミニウムを用い、比較
例2及び3では平均粒子径が2.5μmの水酸化アルミ
ニウムを用いた。そして、その温度を10時間保持し、
自然発生圧力のもと静置下でオートクレーブ内の反応原
料を反応させ、反応後の生成物を水洗、濾過、乾燥して
それぞれ目的とするベーマイトを得た。
【0047】これらベーマイトは、表1に示すように、
比較例1では外径サイズが2.5μm、アスペクト比が
30の六角板状の形態であり、比較例2では外径サイズ
が6.0μm、アスペクト比が35の六角板状の形態で
あり、比較例3では外径サイズが3.1μm、アスペク
ト比が16の六角板状の形態であった。
【0048】また、これらベーマイトを1350℃で3
時間加熱することによりそれぞれ目的とするアルミナを
得た。これらアルミナは、出発物質であるベーマイトの
性状をそれぞれ維持しており、比較例1では外径サイズ
が2.5μm、アスペクト比が36の六角板状の形態で
あり、比較例2では外径サイズが6.0μm、アスペク
ト比が50の六角板状の形態であり、比較例3では外径
サイズが0.8μm、アスペクト比が16の六角板状の
形態であった。
【0049】(比較例4〜5及び実施例1〜14)反応
原料の組成及びpH調整剤をそれぞれ表1及び表2に示
すように変更した以外は比較例1と同様の操作を行い、
目的とするベーマイト及びアルミナを得た。得られたベ
ーマイトについて、形態、外径サイズ及びアスペクト比
をそれぞれ観察、測定した結果を表1及び表2に示す。
ただし、いずれの例においても、得られるアルミナは出
発物質であるベーマイトの性状を維持しており、そのベ
ーマイトと同一の形態、外径サイズ及びアスペクト比を
示した。なお、比較例4〜5、実施例1〜5及び実施例
8〜13では平均粒子径が0.5μmの水酸化アルミニ
ウムを用いたが、実施例6、7及び14では平均粒子径
が2.5μmの水酸化アルミニウムを用いた。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】 比較例1〜3の結果より、比較例1〜3は、そのアスペ
クト比が40に満たなかった。また、比較例1及び比較
例2は六角板状ではあるが、正六角板状ではなく、菱形
に似た六角板状であり、異方性を生じやすいものであっ
た。
【0052】比較例4〜6の結果より、リン酸アンモニ
ウムを使用した場合、リン酸アンモニウムの添加量の違
いにより、ベーマイト及びアルミナの外径サイズ及びア
スペクト比が大きく異なることが示された。ただし、比
較例4の結果より、リン酸アンモニウムの添加量を適正
なものとすることにより、外径サイズが0.7〜15μ
mの範囲内であり、アスペクト比が40〜100とはな
るが、形状が短冊状となることが示された。
【0053】これに対し、実施例1〜11の結果より、
ホウ酸又はその塩と、水酸化アルミニウムとを水熱処理
することにより得られるベーマイト及びアルミナは、六
角板状をなし、外径サイズが0.7〜15μmの範囲内
であり、アスペクト比が40〜100であることが示さ
れた。このことから、ホウ酸又はその塩と、水酸化アル
ミニウムとを水熱処理することにより得られるベーマイ
ト及びアルミナは、適度な外径サイズを有しつつ、その
アスペクト比が高いことが示された。また、実施例12
〜14の結果より、ホウ酸以外の酸と、水酸化アルミニ
ウムとを水熱処理することにより得られるベーマイト及
びアルミナは、六角板状をなし、外径サイズが0.7〜
15μmの範囲内であり、アスペクト比が40〜100
であることが示された。
【0054】(機械的特性の評価)上記の実施例2,
7,12で得られたベーマイトを二軸押し出し機
((株)日本製鋼所製の商品名TEX44)を用い、ナ
イロン66((株)東レ製の商品名アミランCM300
1N)とベーマイトが30重量%、ナイロン66が70
重量%になるようにサイドフィード方式で混練した。こ
のとき、二軸押し出し機のシリンダー温度は270℃、
スクリュー回転数は150rpmであった。次に、ナイ
ロン66及びベーマイトの混合物を径が3.5mmのダ
イから押し出し、冷却した後、ストランドカットを行う
ことにより、実施例2,7,12のベーマイトをそれぞ
れ含有する樹脂成形物のペレットを得た。また、比較例
2〜4で得られたベーマイトについても同様の処理を行
うことにより、比較例2〜4のベーマイトをそれぞれ含
有する樹脂成形物のペレットを得た。さらに、外径サイ
ズが10μmと5μmで、アスペクト比がともに30で
ある2種類の天然のマイカを使用し、これらについても
同様の処理を行うことにより、比較例7及び8の樹脂成
形物のペレットを得た。
【0055】次いで、上記の各ペレットから射出成形機
(日精樹脂工業(株)製の商品名FS−150N)用
い、シリンダー温度280℃、金型温度80℃でJIS
規格に準拠する実施例2,7,12及び比較例2〜4,
7,8のそれぞれの試験片を成形した。そして、これら
の試験片を用い、JIS K 7113に規定される引
張り強さ、JIS K 7203に規定される曲げ強
さ、JIS K 7110に規定されるノッチ付き試験
片のアイゾット衝撃強さを測定した。加えて、これらの
試験片について、ASTMD 955に規定される成形
収縮率を射出成形する際の樹脂の流れに対して直角方向
(TD)と平行方向(MD)で測定し、これらの比から
成形収縮比(TD/MD)を算出した。この結果を表3
に示す。
【0056】
【表3】 表3の結果より、比較例3,4のベーマイトは、比較例
7,8のマイカと比較して、引張り強さ、曲げ強さ、衝
撃強さ及び成形収縮比はほとんど差がなく、マイカ以上
の特性を発揮しているとは言い難いことが示された。ま
た、比較例2のベーマイトは、引張り強さ、曲げ強さ及
び衝撃強さについてはマイカ以上の特性を発揮している
ことが示されたが、成形収縮比についてはほとんど差が
なく、マイカ以上の特性を発揮しているとは言い難いこ
とが示された。
【0057】これに対し、実施例2,7,12のベーマ
イトは、引張り強さ、曲げ強さ及び衝撃強さがマイカ以
上の特性を発揮している。さらに、成形収縮比は、どれ
も1に近く、つまり成形収縮率の縦横比がほとんど同じ
であり、面内等方性が高く、マイカ以上の特性を発揮し
ていることが示された。以上の結果より、六角板状をな
し、外径サイズが0.7〜15μmの範囲内であり、ア
スペクト比が40〜100であるベーマイト及びアルミ
ナは、マイカ以上の特性を発揮することが示された。
【0058】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 樹脂成形物の製造の際に、本発明の効果を損なわな
い範囲で従来公知の各種添加剤を原料樹脂に配合しても
よい。この添加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、滑剤、離型剤、顔料等の着色剤、難燃剤、
帯電防止剤、導電性付与剤、核形成剤、加硫剤等を挙げ
ることができる。また、タルク、マイカ、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト、チタン酸カリウム、ガラス繊維、
カーボン繊維等、その他のフィラーを併用してもよい。
【0059】・ 六角板状ベーマイト及び六角板状アル
ミナを従来公知の方法で表面処理してから樹脂成形物の
製造に用いるようにしてもよい。この表面処理の方法と
しては、インテグラルブレンド法、乾式法、湿式法を挙
げることができる。また、シラン系、チタネート系、ア
ルミニウム系、ジルコニウム系、リン酸系、アミノ酸系
の表面処理剤を使って表面処理を行ってもよい。
【0060】・ 本発明の六角板状ベーマイト及び六角
板状アルミナの用途はフィラーに限定されるものでな
く、触媒担体、耐熱潤滑材、耐熱材料等に用いてもよ
い。さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想に
ついて以下に記載する。
【0061】・ 外径サイズが0.7〜15.0μmで
あることを特徴とする請求項1に記載の六角板状ベーマ
イト。このように構成した場合、フィラーとしての性能
を効率よく維持することができる。
【0062】・ 外径サイズが0.7〜15.0μmで
あることを特徴とする請求項4に記載の六角板状アルミ
ナ。このように構成した場合、フィラーとしての性能を
効率よく維持することができる。
【0063】・ 水酸化アルミニウムの添加量に対して
酸又はその塩の添加量が0.5〜5モル%であることを
特徴とする請求項2又は請求項3に記載の六角板状ベー
マイトの製造方法。このように構成した場合、ベーマイ
トのアスペクト比を高く維持しつつ、製造の管理を容易
なものとすることができる。
【0064】・ 水酸化アルミニウムの添加量に対して
pH調整剤の添加量が25モル%以下であることを特徴
とする請求項2又は請求項3に記載の六角板状ベーマイ
トの製造方法。このように構成した場合、pHを8以上
に効率良く維持することができる。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1又は請求項4に
記載の発明によれば、フィラーとして用いたときに、得
られる樹脂成形物の異方性を小さく抑えることができる
とともに、高度なアスペクト比を有し、その所定の性能
を確実に発揮することができる。
【0066】請求項2又は請求項3に記載の発明によれ
ば、優れた特性を有する六角板状ベーマイトを効率よく
製造することができる。請求項5に記載の発明によれ
ば、優れた特性を有する六角板状アルミナを効率よく製
造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 木戸 健二 岐阜県大垣市赤坂町2093番地 河合石灰工 業 株式会社内 (72)発明者 満仲 宏文 岐阜県大垣市赤坂町2093番地 河合石灰工 業 株式会社内 (72)発明者 犬伏 昭嘉 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学 株式会社徳島研究所内 Fターム(参考) 4G030 AA36 GA01 4G076 AA02 AA10 AB06 BA12 BA38 BD01 BD02 BD10 CA02 CA25 DA01 DA02 DA30 4J002 AA001 DE146 FA01 FD01 FD06 FD09 FD13 FD17 GB00 GQ05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略六角の板状をなし、長径と短径の比が
    1〜1.3であるとともに、アスペクト比が40〜10
    0であることを特徴とする六角板状ベーマイト。
  2. 【請求項2】 水酸化アルミニウムと、ホウ酸又はホウ
    酸のナトリウム塩、カルシウム塩、もしくはアンモニウ
    ム塩とを、pH調整剤としてナトリウム、カリウム、バ
    リウム、カルシウム及びストロンチウムより選ばれる少
    なくとも1種の水酸化物又はアルミン酸塩を添加してp
    Hを8以上とした状態で130〜250℃の温度で水熱
    処理することを特徴とする請求項1に記載の六角板状ベ
    ーマイトの製造方法。
  3. 【請求項3】 水酸化アルミニウムと、硝酸、酢酸、ギ
    酸、プロピオン酸、硫酸、アクリル酸、メタクリル酸、
    ポリアクリル酸又はこれら酸のナトリウム塩、カルシウ
    ム塩、もしくはアンモニウム塩とを、pH調整剤として
    ナトリウム、、カリウム、バリウム、カルシウム及びス
    トロンチウムより選ばれる少なくとも1種の水酸化物又
    はアルミン酸塩を添加してpHを8以上とした状態で1
    30〜250℃の温度で水熱処理することを特徴とする
    請求項1に記載の六角板状ベーマイトの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の製造方法
    で得られる六角板状ベーマイトを450〜1500℃の
    温度で焼成することにより得られ、略六角の板状をな
    し、長径と短径の比が1〜1.3であるとともに、アス
    ペクト比が40〜100であることを特徴とする六角板
    状アルミナ。
  5. 【請求項5】 請求項2又は請求項3に記載の製造方法
    で得られる六角板状ベーマイトを450〜1500℃の
    温度で焼成することを特徴とする六角板状アルミナの製
    造方法。
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