JP2002542873A - 標的血管と血液源との間の導管を形成するための方法およびデバイス - Google Patents

標的血管と血液源との間の導管を形成するための方法およびデバイス

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JP2002542873A JP2000614897A JP2000614897A JP2002542873A JP 2002542873 A JP2002542873 A JP 2002542873A JP 2000614897 A JP2000614897 A JP 2000614897A JP 2000614897 A JP2000614897 A JP 2000614897A JP 2002542873 A JP2002542873 A JP 2002542873A
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マーク ジェイ. フォーレイ,
ダリン シー. ギッティングス,
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ベントリカ, インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は方法、標的血管を血液の源(大動脈または心臓チャンバなど)と流体連絡して配置するための導管(18)を形成するための方法およびデバイスである。この導管(18)は、PTFEなどの合成血管移植材料を含む第一導管(118)含み得、自己由来血管などの中空組織構造の形態の第二導管(110)へ結合される。第一導管(118)は、標的血管へ固定される。この第二導管(110)は、第一導管(118)へ固定され、そして血液源と流体連絡して配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の引用) 本出願は以下の米国特許出願の一部継続出願である:1998年2月13日に
出願された、名称「経心筋血流を心臓の動脈血管系へ提供する方法およびデバイ
ス」、出願番号第09/023,492号(この全体の内容は本明細書中に参考
として援用される。);1999年1月15日に出願された、名称「血管吻合を
形成するための方法および装置」、出願番号第09/232,103号(この全
体の内容は本明細書中に参考として援用される。);および1999年1月15
日に出願された、名称「血液を含んだ心臓チャンバと連絡する血管を配置するこ
とにより、閉塞された標的血管をバイパスするための方法およびデバイス」、出
願番号第09/232,062号(この全体の内容は本明細書に参考として援用
される。)。
【0002】 (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、標的血管と血液の源との間の導管を形成するための方法およびデバ
イスに関し、より特定的には少なくとも部分的に合成血管移植材料から構成され
た、導管を形成するための方法およびデバイスに関連する。
【0003】 (2.背景技術の説明) 心臓学(cardiology)および心臓血管手術においてかなりの前進が
実現されたにもかかわらず、心疾患は世界の大多数で死亡の主な原因である。冠
状動脈疾患すなわち動脈硬化症は、今日合衆国において唯一の主な死亡の原因で
ある。その結果、心臓血管分野に属する人々は、新たなそして改善された処置を
探索し続けている。
【0004】 冠状動脈疾患は、現在は経皮経管動脈形成術(PTCA)、アテレクトミー、
および冠状ステントの配置などの介入性手順、ならびに冠状動脈バイパス移植術
(CABG)などの手術手順により処置される。これらの手順の目標は、閉塞し
た(または部分的に閉塞した)冠状動脈を通る血流を再確立または改善すること
であり、そして例えば、動脈の血流管腔を拡張することにより、またはこの閉塞
を迂回するバイパスを形成することにより達成される。使用される手順は、代表
的には閉塞の重症度および部位に依存する。うまくいくとこれらの手順は、この
閉塞に起因して充分に灌流されなかった心筋組織への血流を回復させる。
【0005】 CABGは、冠状動脈疾患を処置するための最も通常の手術手順であり、移植
血管を使用して酸素付加した血液をこの動脈の閉塞部の下流の冠状動脈へ送達す
る。例えば、代表的なCABG手順において、移植血管の一端は大動脈へ装着さ
れ(近位吻合)、そして他端は冠状動脈へ装着される(遠位吻合)。この吻合は
、移植血管をこの冠状動脈および大動脈へ、代表的には端部−側部様式で縫合す
ることにより形成される。
【0006】 縫合手順は正しくなされると強い吻合を作製するが、この手順は、接合される
血管の小さい寸法に起因して高度に技能的でありかつ、時間がかかる。心臓およ
び冠状動脈への限定されたアクセスのため、この手順は最小侵襲的に実施される
とき特に困難である。さらに、手縫い吻合を拍動する心臓上に形成することは、
多くの外科医にとって大変な難題である。ほとんどのCABG手順は、心肺バイ
パスに伴った認知された欠点にもかかわらず停止した心臓で実施される。
【0007】 CABG手順に伴った他の1つの困難は、そして特に複数バイパス手順におい
て、いくつかの動脈中の閉塞部をバイパスするための充分な数の導管を得ること
である。この導管は例えば、左および右内部***動脈、伏在静脈、または上部胃
麻痺(epigastroplegic)動脈などの中空組織構造を備え得る。
この導管は、Dacron(ポリエステル)またはePTFE(発泡ポリテトラ
フルオロエチレン)などの合成血管移植材料もまた含み得る。
【0008】 約5mmより大きい直径を有する合成血管移植片は、一般に延長された期間に
亘って血栓が無いままであることが示された。この寸法の移植片は、遠位腹大動
脈、大動脈腸骨動脈セグメント、および腎動脈を含む、より大きい末梢血管の病
変を処置するために使用される。5mm以下の直径を有するものなどのより小さ
い合成血管移植片の性能は、この移植片が比較的短い期間に亘って代表的には閉
塞的になるため、満足のいくものではなかった。例えばImplantatio
n Biology,40〜50頁、Ralph S.Greco編、(199
4)中のEric T.Choi および Allan D.Callow,T
he Effect of Biomaterials on the Hos
tを参照のこと。
【0009】 所与の小直径移植血管に対して、この長さを増加させると、通常血栓症の可能
性が増加するため、断面寸法に加えて長さが、合成血管移植片の開存性に悪影響
を与え得る他の要因である。開存性に影響する他の要因には、この導管のために
使用される特定材料およびその特性が含まれ、例えば、ePTFE導管の開口寸
法または節間距離である。開存性はまた、この導管を例えば材料の追加の層、ス
テントなどの内部および/または外部支持などの、追加の構成要素を接合するこ
とにより影響され得る。
【0010】 これらの制限は、CABG手順における導管としての合成血管移植片の使用を
、効果的に防いできた。CABG手順中に処置される冠状動脈は、代表的には約
2〜4mmの直径を有する。加えて、この導管は血液源から病変から遠位の動脈
上の部位へ(例えば、大動脈から遠位の左前室間動脈(LAD)へ)達するため
に充分に長くなければならない。このようにして、CABG手順に伴うこの導管
寸法要求は、合成血管移植材料の冠状手順中の適用を制限してきた。多数のCA
BG手順が毎年実施されることから、当業者は、閉塞された冠状動脈をバイパス
する使用のための、適切な合成血管移植材料で形成された導管を開発することを
企ててきた。
【0011】 その結果、組織から形成された移植血管が、相変わらずCABG手順において
最も好ましくそして広く使用される導管である。しかし、組織移植血管を使用す
ることは、いくつかの欠点を有する。例えば、移植血管を患者の身体から採取す
ることは、苦痛であり、外傷性であり、そしてこの手順に伴う長さおよび回復時
間を増加させる。採取し得てそしてバイパス導管として使用される、充分な数の
末梢血管を有していない患者を処置しているときには、他の欠点が生じる。この
導管の欠如は、例えば、すでにCABG手順を経たか、または末梢血管疾患を有
する患者に起因し得る。いずれの場合も、導管としての使用のための組織移植の
入手が不可能なことにより、外科医の選択は限定される。
【0012】 従って当該分野においては相変わらず、冠状動脈などの標的血管と、大動脈ま
たは心臓チャンバなどの血液の源との間の導管を形成するための、現状の技術に
比べて正確にそして比較的迅速に使用され得、この導管が少なくとも部分的には
合成血管移植材料から形成される、方法および装置の必要が存在する。
【0013】 (発明の要旨) 本発明の実施形態に従って、冠状動脈を血液の源と流体連絡して配置するため
の導管を形成するための方法が提供される。この方法は、合成血管移植材料を含
む第一導管を提供し、そしてこの第一導管を冠状動脈へ固定し、この冠状動脈と
流体連絡する第一導管を配置する工程を含む。中空の組織構造を備える第二導管
は、血液の源と連絡するよう配置され、そしてこの第一導管に固定されるように
適合される。この第二導管は、血液の源と流体連絡して配置される。
【0014】 別の実施形態に従って、本発明は、標的血管と流体連絡する導管を形成するた
めの方法を提供する。この方法は、管腔を有する管状コネクタ(この管状コネク
タは、所定長の合成血管移植材料を含む)を提供する工程、およびこの管状コネ
クタを管腔を有する標的血管へ固定する工程、を包含する。移植血管は管腔を有
し、そして所定長の中空組織構造を備える。この移植血管は、管状コネクタへ固
定され、この移植血管の管腔とこの標的血管とを流体連絡に配置する導管を形成
する。
【0015】 さらに別の実施形態に従って、本発明は、患者の動脈血管系における選択され
た部位への血液の流れを増加させるための方法を提供する。この方法は、導管の
第一端部を血液を含む心臓チャンバへ挿入する工程、そしてこの導管の第二端部
を、動脈血管系における選択された部位において、動脈血管系へ挿入する工程、
を包含する。この導管の第一および第二の端部は互いに接続され、そしてこの導
管は、心臓周期の拡張期および収縮期のうちの少なくとも1つを通じて、血液が
流れるための開位置に維持される。
【0016】 別の実施形態に従って、本発明は標的血管と流体連絡する導管を形成するため
の方法を提供する。この方法は、管腔を有し、そして崩壊配向と拡張配向との間
で可動である管状コネクタを提供する工程、この管状コネクタは、所定長の合成
血管移植材料を含み、およびこの管状コネクタの少なくとも一部を覆ってシース
を配置して、その崩壊配向において管状コネクタの一部を保持する工程を包含す
る。この管状部材の崩壊部分は、標的血管の管腔に少なくとも部分的に配置され
、そして相対運動がこのシースおよびシース除去機構に付与され、このシースを
除去し、そしてこの管状コネクタの崩壊部分が、標的血管の壁に抗して拡張する
ことを可能にする。
【0017】 本発明の別の実施形態に従うと、血管管腔と流体連絡する標的血管に固定され
るためのデバイスが提供される。このデバイスは、それとともに流体連絡するた
めに標的血管に固定されるように適合された導管を含み、この導管は、合成血管
移植材料を含む。血管カップリングがこの導管と流体連絡してこの導管に装着さ
れ、そしてこの血管カップリングは、この血管カップリングおよびこの導管を標
的血管へ固定するために、拡張配向へ可動である。この標的血管と流体連絡する
導管を確立するために移植血管へ、この導管は固定され得る。
【0018】 別の実施形態に従うと、本発明は、管腔を有する標的血管と流体連絡する導管
を形成するためのシステムを提供する。このシステムは、中空組織構造を備える
移植血管、およびこの移植血管と流体連絡するようにこの移植血管に固定される
管状コネクタを含む。この管状コネクタは、合成血管移植材料を含み、そして血
管カップリングは、この管状コネクタにそれとともに流体連絡するように装着さ
れる。この血管カップリングは、標的血管へ結合されるように構成され、そのた
めこの移植血管をこの標的血管と流体連絡するように配置する。
【0019】 別の実施形態に従って、本発明は標的血管の管腔と流体連絡する、標的血管へ
固定されるためのデバイスを提供する。このデバイスは、管腔を有し、そして崩
壊配向と拡張配向との間で可動である管状コネクタを含み、この管状コネクタは
、所定長の合成血管移植材料を含む。シースがこの管状コネクタの少なくとも一
部を覆って配置され、この管状コネクタの一部をこの崩壊配向に保持し、そして
シース除去機構がこのシースに隣接して配置される。このシースおよびシース除
去機構は、互いに対して相対的に可動であり、そして相対運動をこのシースおよ
びシース除去機構に付与するため、アクチュエータがこのシースおよびシース除
去機構のうちの少なくとも1つに結合され、このシース除去機構は、このシース
により崩壊して保持された管状コネクタの一部を、標的血管壁の壁に抗して拡張
させることを可能にする。
【0020】 (特定の実施形態の説明) 図1〜5を参照して、本発明の1つの好ましい実施形態に構成されたデバイス
は、一般に参照番号10で示され、そして標的血管を血液の源と流体連絡して使
用される。この装置10は、ハンドル12、シャフトアセンブリ14、および任
意の切開構成要素16を備える(図2)。この切開構成要素16はデバイスを標
的血管に導入するために組織を貫通するために使用される。分離された切開構成
要素が図面に示される一方で、この切開構成要素は、このデバイスの一体部とし
て代わりに形成され得る。さらに、このデバイス10は組織を貫通するための切
開アセンブリなしに、例えばシャフトアセンブリ14を血管壁中の手術切開を通
して配置することにより使用され得る、ということが理解される。
【0021】 構成要素16などの切開要素とともに使用されると、このデバイスのシャフト
アセンブリは切開要素を受容するための孔を備え得、このデバイスに対して伸張
されそして後退されることを可能にする。このデバイスのシャフトアセンブリを
通して孔を提供することの1つの利点は、この導管が孔に配置された任意の要素
と接触することから保護されることである。従って、切開要素、ガイドワイヤ、
ガイドカテーテルなどは、導管への損傷のリスクなしで使用され得、この孔はこ
のデバイスが血管の管腔に導入されたガイドワイヤまたはカテーテル上を通過さ
れることを可能にする。さらに、この孔は、このデバイスが、例えば冠状動脈ま
たは心臓チャンバなどの血液を含む管腔に入ったことをユーザーに示すフラッシ
ュバック管腔として作用するように構成され得る。
【0022】 このシャフトアセンブリ14は、比較的可撓性であり得、このシャフトアセン
ブリがこの手順中に撓曲することを可能にするか、または実質的に剛性であり得
る。この装置10のシャフトアセンブリ14へ伝えられる可撓性の程度は、この
装置10の寸法と同様、適用およびユーザの好みに依存して変化する。このデバ
イス10は、湾曲され、選択された形状へ撓曲可能に展性のあるシャフトアセン
ブリ14とともに形成され得るか、または例えばカテーテルまたはガイドワイヤ
を操縦するために使用される公知の機構により、制御されるかまたは操縦され得
る可動部を用いて連接される。
【0023】 可能な構成の範囲の例として、このデバイス10は、シャフトアセンブリ14
に関して比較的短くされ得、実質的に開胸手順の使用のために剛性にされる。あ
るいはこのデバイス10は、シャフトアセンブリ14に関して比較的に長くされ
得、または最小侵襲手順における使用のために剛性もしくは可撓性にされ得る。
なお他の代替として、デバイスは内視鏡手順における使用のために(可撓性また
は剛性のシャフトアセンブリ14とともに)より長くさえあり得、ここでこのデ
バイス構成要素を制御するためのアクチュエータは、このデバイスの近位端に近
接して配置され、血管結合の遠隔展開を可能にする。最小侵襲手順の使用のため
に構成されたデバイスの例は、1999年5月3日に出願された、名称「標的血
管と流体連絡して導管を配置するための方法およびデバイス」の同時係属中共有
に係る特許出願第09/304,140号に開示され、この全体の内容が本明細
書中に参考として援用される。
【0024】 図に例示される適用において、この発明は導管を標的血管と血液の源との間に
確立するために使用される。この導管は、1つの部材を備え得るか、または標的
血管と血液源との間の導管を形成するために結合された複数の導管を備え得る。
この導管は、好ましくは部分的または完全のいずれかの合成血管移植材料で形成
される。従って、記載の1つの好ましい実施形態と関連して第一のまたは第二の
導管への参照は、本発明の範囲または適用を限定すると意図されないと理解され
る。
【0025】 この導管は好ましくは、少なくとも部分的に合成血管移植材料から構成され、
そして標的血管と流体連絡して配置されるよう構成される管状コネクタを備える
。この管状コネクタは、好ましくは標的血管に固定されるように適合された血管
カップリングを含む。1つの好ましい血管カップリングは標的血管へ実質的に縫
合不要アタッチメントにより固定され得るように構成され、これはこのアタッチ
メントが部材を一緒に縫合することにより作製される通常の手縫いの吻合ではな
いことを意味する。このようにいくらかの縫合が使用され得るが、この好ましい
実施形態における血管カップリング(または血管カップリングなしの導管)は、
典型的な手縫いの縫合接続以外の手段により標的血管に装着される。しかし本発
明は、標的血管へ導管を固定するために縫合を使用することにより、血管カップ
リングなしで導管を使用することにより実行され得る。
【0026】 さらに、導管を標的血管へ装着するために使用されるこの血管カップリングは
、好ましくはこのカップリングが標的血管への導入のために崩壊され、そして次
いで拡張して血管壁と接触するように拡張可能である。それにもかかわらず、本
発明が拡張不可能構造を備える血管カップリングを使用することにより実施され
るということが理解される。例えば、この血管壁は、管状要素を受容するために
拡張され得、次いでこの要素に対して動き血管内の適所に維持することを可能と
する。
【0027】 この例示のデバイス10は、他の導管へ結合されて導管を確立する導管を配置
するように適合される。上述のように、この導管は多数のセクションまたは部分
を備え得る。この導管18は、ステント20およびステント20に結合された合
成血管移植材料から形成されたライナー22の形態の血管カップリング含む。実
施例として、このステント20は、自己拡張ニチノールステント20であり得、
そしてライナーまたはレイヤー22は管状長さのテフロン(登録商標)(PTF E)または拡張可能テフロン(ePTFE)であり得る。このステントが崩壊と 拡張配向との間で動くことを可能にする複数のストラットを含むように、このス テントは材料の管からレーザー切断され得る。他のステント構成が代わりに使用 され得、例えば、このステントはワイヤ形成され得、または拡張配向へ巻き解か れる平坦シートの材料を含み得る。このライナー22は、このステント20へ例 えばこのライナー壁とこのステントの壁を通過する縫合(図示されず)などの任 意の好適な手段により固定される。2つの構成要素を固定するための他の好適な 手段は、生体適合性接着剤、超音波溶接、クリップまたはファスナーなどを含み 、このライナーをこのステント要素を通して織り込み、このライナーをこのステ ント要素などに結ぶ。
【0028】 1つの実施例として、このステントは適切な材料の管をレーザー切断、EDM
(電気放電加工)、光化学エッチングなどの任意の多様な手順へ供することによ
り切断され得、または形成され得る。このステント/管材料は好ましくは、ニチ
ノールであり得が、チタニウム、タンタルなどであり得る。切断されたステント
をさらに、例えば酸エッチング、電気研磨、または研磨ブラスティングなどによ
り処理してまたは仕上げて、バリまたは表面凹凸を除去することが所望され得る
。次いで、標的血管の壁と係合するフレームセクションがそれらの拡張配向に形
状セットされる。これはこのフレームセクションをその配向に配置し、そして充
分な熱を適用して、(例えば本体温度より5度低い)所定の温度の上で所望の形
状を呈する構造を作製することによりなされ得る。このステントは、次いでその
崩壊配向へ(例えば液体窒素を用いて)冷却することにより配置され得、ライナ
ーへ結合されそして送達デバイス上へ装填され、そして次いで標的血管の中に展
開され得る。
【0029】 図2に示されるように、このステント20およびライナー22の近位端および
遠位端は好ましくは、この2つの構成要素がほぼ共伸張するように整列される。
共伸張するが、このステント20およびライナー22は、部分的に互いに所望の
程度重なり、そのため一方は覆われない部分を有する。例えば、このステント2
0の遠位部分は、このライナー22の遠位端を越えて延び得、そのため標的血管
との係合のために露出され得る。このステント20およびライナー22が重なり
得る程度は示されたものからは異なり得、そしてこのステントは、示されたよう
にこのライナー内に配置され得る、またはこのライナーの外側に配置され得る。
最後に、例示の導管18は、ステント20およびライナー22のみを含むが、e
PTFE、シリコーン、または他のステントの層などの追加の材料の層が、ステ
ント20およびライナー22と共に含まれ得る。
【0030】 本発明は、任意の適切な合成血管移植材料を単独で、または他の合成もしくは
組織の構成要素または材料と組み合わせて含む導管を、確立することにより実施
され得る。この導管は比較的短い長さの適切な合成血管移植材料(例えばDac
ron(ポリエステル)、PTFEまたはePTFEなどの織られた、または編
まれた材料)を含み得る。しかし、本明細書中、語句、合成血管移植材料は天然
の血管のための代替として使用するための任意の適切な材料を包含する。例とし
て、この導管は、約1mmから約5mmの、そしてより好ましくは、約2mmか
ら約4mmの範囲内の内径、約0.2mmの壁厚、そして約20μsから約10
0マイクロsの範囲の節間距離または細孔サイズを有するePTFEを含む。
【0031】 本発明の導管は、好ましくは、同じ材料で形成されたより長い血管で生じる血
栓症問題を避けるために比較的短い長さの合成血管移植材料を含む(上述のとお
り)。もし、実施される手順が、標的血管と血液源との間で延びるためのより長
い長さの導管を要求すると、本発明は第一の導管に結合された第二の導管を提供
し得る。第二の導管は好ましくは、合成移植材料で形成されたより長い血管に伴
う血栓症問題を避けるための組織血管であるが、この導管は合成血管移植材料の
みを含み得る。また直径、長さおよび導管の構成の材料は変化し得るということ
も理解される。
【0032】 図1および2に示されるように、この導管18は好ましくは、その拡張配向時
に幾分ベル形状である。この形状は、導管18の第二の導管へのカップリングを
容易化するために提供され得、例えば、この第二の導管の端部をベル形状の第一
導管のより大きい端部へドッキングすることにより提供される。使用においてこ
のライナー22は、好ましくはステントの拡張配向から、導管18が非ベル形状
である小さいプロフィールへの崩壊(図2の想像線に示される)の前に、ステン
ト20へ固定される。導管をカップリングするためのより大きい直径開口を有し
た、または有しない代替の形状が所望であれば使用され得る、ということが認識
される。
【0033】 この導管18は、そしてステント20およびライナー22を取付けるために寸
法決めされそして構成されたシャフトの形態であり得る支持部材24により支持
される。この支持シャフト24は好ましくは、このデバイスを標的血管の管腔へ
導入するための1つ以上のテーパ状表面を有するノーズ円錐膨張器26を備え、
この膨張器は好ましくは、柔軟な弱い、非外傷性材料で形成される。この標的血
管を膨張させるための代替のまたは追加的な手段は同様に使用され得る。
【0034】 本例のデバイス10は、自己拡張ステント20を利用し、従ってこのデバイス
はこのステントを展開するための拡張機構を備えない。しかし所望なら、このデ
バイスは、例えばこのデバイスを拡張配向へ強制されるためのステントとともに
使用するための膨張可能バルーンなどの機構を含み得る。本発明のこの実施形態
は1999年1月15日に出願された、名称「血管吻合の形成のための方法およ
びデバイス」の、出願番号第09/232,102号に開示される教示を使用し
て実施され得、この全体が本明細書中に参考として援用される。追加的に、この
デバイスは、ステントを膨張させるためのバルーンを膨張するための分離された
膨張管腔を備え得るか、または前述の適用における設計が好適なOリングなどの
シールとともに使用され得る。
【0035】 例示の実施形態のこのシャフトアセンブリ14は、この自己拡張ステント20
を標的血管の管腔への導入の間、崩壊配向に保持するための、一般に参照番号2
8にて示された保持機構もまた含む。この保持機構28は、シースハブ32によ
り保持されたシース30を備える。このシースハブは、デバイス10に除去可能
に支持されるように適合される。このデバイス10は、シース30および導管1
8へ相対運動を付与し、この導管を標的血管の中で展開するためのアクチュエー
タを備える。例示の実施形態において、このシースハブ32はアクチュエータと
して作用するが、例えばケーブルを使用したアクチュエータ、レバーアセンブリ
などの代替のアクチュエータが使用され得て相対運動を付与する、ということが
理解される。このシース30は好ましくは、ポリオレフィン、ナイロン、ポリイ
ミド、PEEK、Hytrelなどの薄壁、可撓性材料から形成される。
【0036】 このデバイス10は、保持機構28および導管18の係合のための参照番号3
4により一般に示された位置決め機構もまた含む。この位置決め機構34は、導
管18および保持機構28の、互いに対する適切な方向、およびこのデバイスの
残りの構成要素に対する適切な方向を維持するよう作用する。
【0037】 図1および2に示されるように、ハンドル12の遠位端は、この位置決め機構
34を取付けるために使用されるボス36を有する。特にこの位置機構決め34
は、ボス36を受容するように寸法決めされ構成された開口を有した近位端部3
8を有する。この機構34は、好ましくはこのハンドル12へ、例えば接着剤、
ろう付け、溶接、ファスナーなどの適切な手段により固定される。この位置決め
機構34はこのハンドル12から離れて延び、そして導管18および導管支持部
材24を支持する遠位部分42へ導くベース40を含む。この例示の実施形態に
おいて、この位置決め機構34は、シース30をデバイス10から除去するため
の機構を含む。この遠位端部分42は、支持部材24のシャフトを受容するよう
に寸法決めされた溝44、このシース除去機構と適合するスロット46、および
導管18とシース30とに係合してこの構成要素を使用中適所に維持する位置決
め部材48を有する。図2〜4を参照。
【0038】 この導管18は支持部材24上に取付けられ、そしてシース30によりその崩
壊配向(図2)で保持される。このシース30は好ましくは、この導管18の全
長を覆うが、導管の一部のみに重なり得る。例えば、このシースは、先述の19
99年5月3日に出願された、同時係属中の共有に係る第09/304,140
号開示のものと同じまたは類似の様式で構成され、位置決めされ、そして作動さ
れ得、本明細書中にその全体が参考として援用される。
【0039】 例示の実施形態は、使用中この導管をこの支持部材24上の適所に維持するた
めのスリーブ50もまた含む。このスリーブ50は、これがこの支持部材24上
を、このスリーブ50の遠位端52が導管18の近位端54に当接するまで滑動
され得るように寸法決めされそして形状化される。このスリーブ50の対向端は
、ハンドル12のボス36に当接する(または固定される)。この導管18の遠
位端はノーズ円錐膨張器26に当接するため、導管18はこのノーズ円錐膨張器
26とスリーブ50との間に支持部材24上の適所に保持される。
【0040】 この支持部材24は、導管18、シース30、ハブ32およびその上に取り付
けられるスリーブ50とともに、位置決め機構34の近位端38の開口を通して
通過される。この支持部材24の近位部56はハンドル12の孔に挿入され、そ
して適所に固定される。このシャフトアセンブリ14は従ってこのハンドル12
から離れて遠位に延び、そして支持部材24の近位端は可動的にもしくは不動的
にのいずれかでこのハンドルに固定され得る。
【0041】 このシースハブ32は、位置決め機構34上に相補的に形成された表面60と
嵌合するように構成された表面58を備え、この表面58はこの構成要素がとも
に入れ子になることを可能にし、そしてスムースな外形プロフィールを図1に示
すように提供する。同様にこのシースハブ32は位置決め機構34上に形成され
たステップ64と嵌合する切欠き62を有する。図1に示すように組み立てられ
ると、この位置決め部材48は好ましくは、導管18の外部表面(および特にラ
イナー22の外側表面)と、シース30の内部表面との間を延びる。
【0042】 図6A〜6Bに最も見られるように、シース30の低部は位置決め機構48の
直接下方に静止し、この位置決め機構48は好ましくは実質的に導管18および
シース30の輪郭に従う弧状形状を有する。この位置決め部材48は、このシー
スを除去するためにこの導管18(および特にライナー22)をこの機構からシ
ールドするように作用し、位置決め機構34の遠位端部42に形成されたスロッ
ト46内に配置される。
【0043】 図3〜5を参照すると、このシース除去機構は一般に図4における参照番66
で示され、そしてこのシース30を裂くための切断エッジ70を有する切断ブレ
ード68を備える。この切断ブレード68は、位置決め部材48に固定され、そ
してこの位置決め機構34の遠位端部42内のスロット46の中に延びる。例示
の実施形態においては、この切断ブレード68および位置決め部材48は、この
遠位端部42から分離される。この切断ブレード68は、このコンポーネントを
適所に固定するためのネジ(図示されず)を受容するために遠位端部42の開孔
74と整列される開孔72を有する。図5は、このデバイスの遠位端に面した切
断エッジ70がスロット46内に配置された切断ブレード68を示す。シースハ
ブ32は好ましくは、図1および2に示されるフランジ76などの部分を備え、
このフランジ76はシース30をシース除去機構66から動かすために把持され
得る。
【0044】 図6A〜6Bは導管18から除去されるシース30を概略的に示す。このシー
ス30はハブ32と一体化され得るか、またはそこに装着される分離された要素
であり得ることに注意されるべきである。このシースハブ32、支持部材24お
よびスリーブ50は、明確化のために図6A〜6Bから除去されているが、フラ
ンジ76の使用においては、このシース30を裂くためにハブ32を近位方向に
動かすために把持される。図6Aは、シース30の近位端がスロット46内に配
置されてブレード68の切断エッジ70に抗して静止する、シース30と導管1
8との間に配置された位置決め部材48を示す。このシース30の近位端の低部
壁は、この切断ブレード68の上に配置されるスリットを有し得る。
【0045】 このシース30は、図6Bに示される矢印の方向に動かされ、切断エッジ70
をシースを通じて動かしてこのシースの長さに沿って走る開裂78を形成する。
このシース30がこの切断ブレード68に抗して近位に動かされるとき、スリー
ブ50は、導管18および位置決め部材48を適所に保持し、導管18が切断ブ
レード68に接触しないことを確実にする。図6Bに示されるように、このシー
ス30はこのデバイスから除去され得るように裂かれる。これは導管18および
特に例示の実施形態において、血管カップリングを形成するステント20が、こ
の導管を標的組織に固定するために拡張して標的血管壁に接触することを可能に
する。
【0046】 このシース除去機構66は、本デバイスの特定の構成に依存して改変されるか
または除去され得る。例として、この切断ブレード68(または代替のシース除
去機構)および位置決め部材48は、この装置10に装着されるのではなく、代
わりにこのデバイス10に一体的に形成され得るがことが理解される。さらに、
このシース30は、代替の構成を有し得、例えば、このシースは引き離されてそ
して除去される剥ぎ取りタイプ、またはこの導管を露出するためにこの導管18
に対する相対運動を経る非開裂部材であり得る。導管を標的血管へ固定するため
にこの導管が拡張される必要が無い血管カップリングを利用すると、次いでこの
シースが完全に省略され得るということが理解される。シースはそれでもこのデ
バイスの導入の間に標的の組織を保護するために所望され得る。
【0047】 本発明に従って構成されたデバイスは、除去可能なまたは脱着可能な構成要素
を含み得るか、あるいは分離される構成要素が無いワンピース器具として構成さ
れ得るということが理解される。このデバイスは、廃棄可能器具、滅菌されるこ
とが可能である再利用可能器具、または廃棄可能構成要素と再利用可能構成要素
との組み合わせとして形成され得る。
【0048】 図7〜9Eをここで参照して、本発明の1つの実施形態に従う標的組織と流体
連絡する導管を配置するための例示の方法が記載される。図7は、概略的に心臓
血管手術手順を経るよう準備された患者を図示する。開胸Tが、患者の胸に2つ
の肋骨の間に切開を作製することにより形成され、開胸キャビティへのアクセス
を提供する。リアクタRが使用されてこの肋骨を広げそして心臓Hおよび大動脈
(great vessel)へのアクセスを増加させる。このリアクタは好ま
しくはこの切開の一方側をもう一方側に対して上昇させて、心臓の周囲の作業空
間を増加させる。任意の適切なリアクタが使用され得て、例えば、最小侵襲心臓
手術において使用される市販の肋骨リアクタの1つが使用され得る。示されるよ
うに、このリアクタRはかなりの心臓および大動脈Aを含む大動脈へのアクセス
を提供する。心臓の左側および左冠状動脈LCAは容易に開胸Tを介して接近可
能である。
【0049】 図8は、上述したように構成されたデバイス10と離された心臓Hを示す。図
8は、左心室LV、右心房RA、大動脈A、肺動脈幹PTおよび肺静脈PVを示
す心臓Hの前面図である。回旋枝および前室間動脈枝LADを含む左冠状動脈は
、右冠状動脈RCAと同様にこの図に見られる。この冠状動脈は心臓壁に沿って
走り、そして酸素付加した血液を心筋組織へ送達する。閉塞または障害物Oは、
部分的に(または完全に)LADの管腔を閉塞させ、この閉塞Oの下流であるL
ADの部分により供給される心臓壁組織への不充分な血流または無血流をもたら
す。図に示される特定の標的血管および血液の源は、本明細書中に方法および装
置の多くの適用が開示されるように、例示のみであるということが理解される。
【0050】 図8に示されるように、このデバイス10の遠位端、および特にこの切開構成
要素16の先端およびノーズ円錐膨張器26は、LADの壁を通して通過される
。このデバイス10は最も有利な冠状動脈への侵入の角度を得るために心臓Hに
対して操作され得る。例示のデバイス10は、標的血管のより簡単なカニューレ
送達を可能にするように構成された湾曲されたシャフトアセンブリ14を有する
。このデバイス10が配向される特定の態様は、処置される特定の血管を含む特
定の適用に、およびこの手順が例えば胸骨正中切開を介する開胸態様で実行され
るかまたはより小さい手術開孔(例えば図7に示す開胸など)を介する最小侵襲
態様で実行されるかどうかに当然依存する。いずれにせよ、このデバイス10は
、遠位端をスムースにLADの管腔に通過させる最適位置を達成するために、保
持されてそして操作される。
【0051】 図9A〜9Dは、図8に対応する断面図であるが、このデバイス10の侵入点
に隣接するLADおよび心臓壁Mの部分のみを示す。図9Aにおいて見られ得る
ように、この切開構成要素16の先鋭化先端は、LADの管腔の内側に露出され
る。この切開構成要素16は、一旦このデバイス10の遠位端がLADの壁を通
して通過されたとき後退される。一旦これがなされると、好ましくはこのデバイ
スを図9Bに示されるように角度付けすることにより、このデバイス10は、さ
らにLADへと導入される。このデバイス10は、LADの管腔の中へ充分な量
を動かされこの導管18をLAD内の所定の場所に配置する。
【0052】 このデバイス10は、標的血管に対して導管18の位置を制御するためにデバ
イスの位置を示すための手段を備え得る。このデバイス10の位置を示すための
適切な手段は、シャフトアセンブリ14に沿って配置されるマーキング(図示さ
れず)を含み、例えば、標的血管壁に対して読まれ得るシース30は、標的血管
に対してこの導管18の位置を決定する。他の手段は、組織へ係合するかまたは
接触するためにシャフトアセンブリ14により保持される1つ以上の止め(st
ops)を含み、標的血管中の導管18の位置を制御する。追加的にこのシース
30は、透明であり得、ユーザーがこの導管18を観察し、そして標的血管内の
その位置を視覚的に確認することを可能とする。
【0053】 図9Cは、このシースを動かす切断ブレード68に対して、結果として部分的
に裂かれたシース30を示す。上述のように、フランジ76(図9Cで図示され
ず)は把持され近位方向に動かされる。これはシース30を切断ブレード68の
エッジ70に抗して引き、このシース内に開裂78を形成する。この開裂78は
、シース30がこのデバイス(および部分的または完全にこのシースにより覆わ
れる特に導管18)から除去されることを可能にする。このシース30の残余の
長さが裂かれそして除去されるので、導管18の先に覆われた部分が露出される
。このステント20がシース30に一旦抑制されないと、この導管18は、その
拡張配向へ動く。
【0054】 一旦この導管18が、覆いが外されそしてその拡張配向を呈すると、導管のサ
イズは、このノーズ円錐膨張器26がこの導管を通って通過されることを可能に
するために充分である(図9Cから理解され得る)。あるいは、このノーズ円錐
膨張器は、この導管から除去するために崩壊可能であり得る。このシース30を
除去した後、このデバイス10の残余、すなわち、支持部材24、ノーズ円錐膨
張器26、位置決め機構48、そしてスリーブ50がこの導管18から除去され
る。その結果の形状は図9Dに示され、ここで拡張導管18はLADの壁と係合
し、そして確実な装着を提供する。
【0055】 例示の実施形態において、導管18の減少された直径遠位部80は、LADの
管腔内に実質的に全体に配置される。導管18のより大きい直径近位部分82は
LADの管腔の外側に全体に配置される。導管18のより大きい直径部分82(
例示の実施形態においてはベル形状であるが所望であれば異なって形状化され配
置される)は、第二の導管(図9Dに示されず)への装着のために提供される。
接合部において形成されるシールを高めるために、標的血管の壁における開口を
通して導管18の一部を伸張させることが好ましい。
【0056】 図10は、心臓Hの外部から観察される完成された導管を示す。この導管18
は、LADの壁を通して延び、そして血液の源と連絡して配置された他の導管に
結合されるように適合される。この導管の標的血管に対する位置および配向は、
図9Dおよび10に例示される代表的構成から改変され得るということが認識さ
れる。
【0057】 デバイスの構造に依存して、標的血管への導管を確保することは、標的血管の
管腔を、部分的にまたは完全に遮断し得る。例えば、図9Dに徹底して示された
ように、一旦、導管がその最終的な位置に伸長すると、LADの管腔は、導管1
8によって、そして特にライナー22によって閉塞され得る。その結果、標的血
管を通過する本来の血液流は、妨げられ(hinder)または妨害されて(p
revent)、導管と血管との間の取り付け部位を遠位方向に通過し得ない。
冠状動脈の場合、導管18は、動脈を流れる本来の血液流(例えば、大動脈から
の血液が動脈を流れる)を、制限または遮断し得る。CABG手順を受ける多く
の患者は、1個以上の遮断された動脈において、幾らか本来に近い血液流を有す
る。従って、標的血管内のそのような血液流を保つ様式において、標的血管と流
体連絡している導管を設置することが望ましい。
【0058】 従って、本発明の別の実施態様は、標的血管を通過する本来の血液流を保ちな
がら、標的血管に合成血管移植材料を含む導管を取り付けるための方法およびデ
バイスを提供する。すなわち、導管を設置することに先立つ標的血管を通過する
血液の流れは、取り付け部位を通過した流れとは、無関係である。これを達成す
る1つの方法は、導管18が、流れが接合点を通過することを可能にするために
、標的血管内に配置された被覆されていないステントを含む部分と共に形成する
ことによる。流れを保つための別の方法は、標的血管内に設置された導管の部分
に開口部(例えば、ステント20およびライナー22を通った開口部)を形成す
ることによる。
【0059】 図10Aは、標的血管内での本来の流れを保つために、本発明のこの実施態様
に従って構成された導管を示す。この導管は、参照番号No.90に示され、そ
して先の実施態様に対する、上記の導管18と類似の構造を有する。導管90は
、ステント92およびライナー94を含み、そのそれぞれが、上記のステント2
0およびライナー22のように構成され得る。導管90のステント92は、しか
しながら、遠位部分が、標的血管を通過する血流を遮断すること無しに、標的血
管と係合ように配置されることにおいて、異なる構成を有する。
【0060】 特に、図10Aの矢印によって示されるように、ステント92は、骨格要素9
8の1個以上のセットを含む骨格構造96を有し、このセットは、血管を介して
血液が流れることを可能にするために、標的血管に導管90を固定する。この導
管90は、標的血管内への導入のために、たたまれ得(完全にまたは部分的に)
、そして次いで、血管壁に係合するために、広げられ得る。血管を介する本来の
血流を保つ本発明の実施態様は、開示された方法およびデバイスを使用して実施
され得る。上記の1999年1月25に発行された出願第09/232,103
号、および上記の同時係属中の、共有に係る1999年3月3日に発行された出
願09/304,140号。これらの出願の全体の主題が、本明細書中で、参考
として援用される。
【0061】 標的血管を通過する本来の血流を保つ本発明の例示された実施態様は、血管の
内または後部壁の大部分を被覆していない構造を有する。図10Aから分かるよ
うに、骨格構造96は、血管の内壁と接しているが、しかし被覆されていない血
管壁の大部分とは離れている。これは、中隔の穿孔器(示されていないが、図1
0Aに見られるように下方向に延びている)に送るために、標的血管を通って、
血流が通過することを可能にし、この穿孔器は、血液を心筋組織に送る。この特
徴は、従って、中隔の穿孔器によって灌流される心筋組織が、標的血管内に位置
した導管のために、乏血性になることを防ぐ。できるだけ多くの中隔の穿孔器を
灌流するために、血管壁の大部分を曝さないようにすることが望ましいが、本発
明は、示されたものより多少の血管壁を覆う導管と共に実施され得ることが理解
されるべきである。
【0062】 標的血管を血液供給源と流体連絡させるために、本発明に従う導管を確立する
ための例示的な方法は、図11〜図13に関連して記載される。図11は、心臓
を示し、この中で、第1の導管18が、例えば、図8〜図9Dに対して上に記載
された方法によって、LADに固定される。第1の導管18は、動脈および血液
供給源と連絡する導管を確立するために、第2の導管と連結されるように適合さ
れる。図11〜図13は、CABG手順を実施するために使用される発明を示す
。第1の導管18(図11〜図13において、障害物Oの下流のLADに取り付
けられるのが示される)は、血液供給源と流体連絡するように置かれた第2の導
管100に固定されるように適合される。しかし、望まれるならば、第1の導管
18は、LADおよび大動脈を流体連絡するように置かれることを可能にするよ
うな十分な長さを有し得る。第2の導管100は、中空組織構造、そして最も好
ましくは、自己組織構造(例えば、患者から採取された伏在静脈)を、好ましく
は有する。第2の導管100は、PTFEまたはePTFEのような合成血管移
植材料を、代替的に含み得る。
【0063】 第2の導管100の近位末端102は、酸素付加した血液の供給源への吻合の
ために当該分野において知られているように調製され得る。ここで、その供給源
は、この実施態様において、大動脈Aである。大動脈切開AOは、例えば、切開
し、そして大動脈穿孔鋏を使用することにより、大動脈の壁に形成される(示さ
れていない)。第2の導管100の遠位末端104は、第1の導管18に固定さ
れるように適合された血管カップリングに、好ましくは接合される。血管カップ
リングは、ステント106の形態であり得、このカップリングは、第1の導管1
8への導入のためにたたまれ、そして次いで、2個の導管を一緒に固定するため
広げられる。
【0064】 図12は、近位吻合を形成するために、従来の様式で大動脈に縫合された第2
の導管100の近位末端102を示す。導管100の近位末端102は、大動脈
(または他の血液供給源)に、末端に102によって携えられた血管カップリン
グのような代替の手段によって、固定され得ることが、高く評価されるべきであ
る。ここで、このカップリングは、ステントの形態であり得る。
【0065】 次に、導管100は、大動脈Aからの血液流を遮断するために、クランプオフ
(clamp off)される(示されていない)。第2の導管100の遠位末
端104により携えられたステント106は、第1の導管18への導入のために
、任意の適切な機構によって、たたまれ得る。例えば、機器108は、第1の導
管18内に位置され得るように、一部のまたは全ステント106をたたむために
使用される、一対の顎部を有する鉗子の形態であり得る(図12A)。もし必要
ならば、第2の機器が、機器108が除去されることを可能にするために、第1
の導管18内のステント106を徐々に広げるために使用され得る。例示された
第2の導管100は、ステント106の一部分が曝されるように、ステント10
6に固定される。曝されるステント106の一部分は、示されたものと同程度で
あり得る;例えば、ステント106は、第2の導管100の遠位末端104によ
り、全体的に覆われ得る。任意の場合において、第2の導管100の遠位末端1
04は、固定、液体密着連結を介して、第1の導管18に接合される。
【0066】 図13は、LADと大動脈を連絡するために、導管18、100によって形成
された完全な導管を示す。例示された手順において、導管100の近位末端10
2は、血液供給源に最初に接合され、そして次いで導管18に接合される;これ
は、導管の内部から空気を排出するために、望ましくあり得る。手順が実施され
る特定の様式は、例えば、導管100の遠位末端104を導管18に最初に接合
し、次いで、血液供給源に接合することによって、変化し得る。また、例として
、大動脈と冠状血管との間に延びる導管の長さは、約5cm〜約8cmの範囲で
あり得る(血管に配置される導管の部分を含む)。
【0067】 本発明のこの実施態様に従う手順は、従来のCABG手順に渡る幾つかの利点
を提供する。例えば、合成血管移植材料を含む導管の利用は、デバイスが、デバ
イスに装填された導管と共に供給されることを可能にする。また、血液に曝され
た比較的短い長さの合成血管移植材料は、導管内での血栓症の危険性を最小にす
るか、または防ぐ。さらに、本発明は、使用者が、縫合を使用すること無しに(
実質的に無しに)、導管を標的血管に固定することを可能にする。
【0068】 従って、本発明の1つの局面は、導管と標的血管との間の手縫いの縫合された
遠位の吻合を創り出す必要性を事前に除去し、特に最小侵襲的に実行する場合、
このことは、CABG手順の高い技術構成要素である。心臓血管処理は、心臓へ
のアクセスを減少しながら、より最小侵襲的になってきているために、極端に小
さな血管を一緒に縫合することは、より困難で、そして時間の浪費になってきて
いる。従って、本発明の重要な利点は、遠位の吻合が、最小侵襲的な、心臓を鼓
動させる手順の間に、比較的迅速に、そして簡単に形成され得ることである。最
後に、自己組織構造が導管として使用されるならば、そして次いで、使用者は、
組織片だけを採取し(従来のようにされるように)、そしてそれを第1の導管に
固定されるように適合されている血管カップリング(例えば、ステント106)
に固定する。
【0069】 次に、図14〜図16Aに戻って、標的血管および血液供給源と流体連絡状態
にある、本発明に従って構成された導管を置くための別の例示的な方法が、記載
される。図14〜図16Aに例示された手順において、標的血管(LAD)は、
大動脈よりもむしろ、血液を含む心臓チャンバと流体連絡状態に置かれる。従っ
て、図11〜図13の大動脈Aは、大動脈切開を有しない;さもなくば、心臓お
よび第1の導管18は、図の各群において、同じものとして示される。
【0070】 図14Aは、第2の導管110を詳細に示す。ここで、この導管は、第1の導
管18に接合するように適合され、そして血液を含む心臓チャンバと流体連絡さ
れる。図において、心臓チャンバは、左心室である;しかしながら、もし望まれ
るならば、別の心臓チャンバが使用され得ることが、理解される。第2の導管1
10は、好ましくは、合成血管移植材料(例えば、第1の導管18を形成するた
めに使用された同じ材料)から形成される移植血管112を有する。しかし、移
植血管112は、組織または異なる合成血管移植片材料から形成し得る。第2の
導管110の遠位(または血液流出)末端116は、好ましくは、血管カップリ
ングを備える。この血管カップリングは、図11〜図13の実施態様に対して、
上に記載されたステント106と同じ様式で構成されるステント118の形態で
有り得る。第2の導管110の近位(血液流入)末端120は、継手114を、
好ましくは備える。この継手は、血管112が、心臓チャンバと流体連絡するよ
うに、心筋層内に位置するように配置される。
【0071】 継手114は、好ましくは、任意の適切な生体適合性材料(例えば、ステンレ
ス鋼、チタン、タンタル、高分子、など)から形成される、中空の円筒である。
移植血管112(これは、ePTFEの長さで有り得る)は、継手114内に、
継手の末端に渡って反転した近位末端120と共に位置される。近位末端120
は、継手114に、適切な手段(例えば、図14Aに示される縫合)によって固
定される。継手114は、縫合を受容するかまたは支持するために適合されたリ
セス122(または代替の構造)を備える。血管112の継手114への取り付
けはまた、シリコーン、生物学的に適合可能な接着剤、クランプリング、などを
使用して達成し得る。内部構成要素(例えば、ステント)は、血管壁が、継手内
で、ねじれるかまたはたたまれないことを保証するために、移植血管112を継
手114に対して、押し付けるために提供され得る。
【0072】 継手114はまた、組織または他の物質が移動することを、ならびに近位末端
への流れを遮断することを防ぐことによって、心筋層内に一旦配置された導管1
10の近位末端120を開存されたままにすることを助けるための機構を、好ま
しくは備える。例えば、心室に置かれた導管の末端は、組織(例えば、腱索(c
hordae tendinease)、乳頭筋または他の心筋組織)の近傍に
位置し、そのために、そのような組織が、導管への血液の流れを遮断する危険性
が生じる。
【0073】 導管の遮断を防ぐための1つの好ましい構成要素が、図14Aに示され、そし
て血液が通過し得る開口部を規定する複数の支柱124を含む。示されるように
、複数の支柱124は、継手114に固定され、各支柱124は、継手114に
固定された1つの末端126、および導管110の近位末端120に隣接して位
置される別の末端128を有する。支柱124は、継手114から延び、次いで
、末端128が接合する位置に集まる。生じる配置は、導管110の末端周辺に
、骨格またはかご(これは、心臓チャンバと流体連絡するように置かれる)を形
成する。前記の組織構造による遮断を防ぐことに加えて、心筋内への継手の設置
の間に、組織が、継手92に押し込まれることを防ぐ、または最小にする。
【0074】 例示された機構は、4個の曲がった支柱124を含むが、より少数の、または
より多数の支柱が使用され得、そして、この支柱は、直線状か、曲がっているか
、または他の形状であり得、そして剛直性または可撓性で有り得る。さらに、心
臓チャンバ(または他の血液供給源)と連絡した導管の末端の遮断を防ぐための
機構が、図14Aに示されるその場所において使用され得ることは、容易に理解
される。例えば、複数の個々の支柱よりもむしろ、この機構は、導管110に血
液を流すことが可能であるグリッドまたはメッシュを含み得る。
【0075】 継手114の寸法は、その用途に依存して変化し得る。例として、継手114
は、8ゲージの薄い壁304ステンレス鋼皮下注射管材料(hypo tube
stock)から形成され得、そして約23mmの長さで有り得る。支柱12
4は、304フルハードステンレス鋼針金から形成され得、約0.375mmの
外径を有する約18mmの長さで有り得る。例示されるような実施態様のように
構成されるならば、移植血管112の近位末端120を越えて延びる各支柱12
4の一部分の長さは、約8mmで有り得る。
【0076】 図15は、近位末端120が、左心室LVと流体連絡するように心筋層Mに
位置された後の導管110を示す。これは、心筋層Mに渡って、部分的にまたは
、全体的に突き切開(stab incision)を実施し、そして次いで、
血液が心室から導管110へ流れることを可能にする位置において、継手114
を組織内に置くことによって達成される。継手114は、心筋層内に完全に置か
れるように設計され、このことは、使用者に、導管110の適切な配置を視覚的
に確立することを可能にする。あるいは、継手114(または導管110の別の
部分)は、左心室LVに置かれる導管の末端の位置を示すための印または他の手
段を備え得る。
【0077】 継手114は、縫合または他の締め付け手段を要求することなしに、堅固に心
筋組織を接合するために、好ましくはその大きさに作製され、そして配置される
。その目的のために、継手114は、組織内での固定を増強する粗くなった表面
または材料の層(単数および複数)を備え得る。もちろん、継手114は、もし
望まれるならば、縫合または他の留め具によって組織に、確実に固定され得る。
さらに、継手114、または心筋組織と接合する導管110の別の部分は、種々
の医薬を組織へ送達するために使用され得る。例えば、継手114それ自身、ま
たは継手に提供される材料のスリーブは、薬学的組成物(例えば、血管形成増殖
因子、ヘパリン、など)を浸み込ませられ得る。このスリーブ(示されていない
)は、金属または高分子(例えば、ePTFE、PTFE、Dacron、など
)を含む。
【0078】 図15に示される位置から、第2の導管110は、クランプオフされ(示され
ていない)、そしてその遠位末端106は、LADに固定されている第1の導管
18の開いた末端に連結される。例示された実施態様において、遠位末端116
は、ステント118が備えられ、そしてその理由のために、図11〜図13に対
して、上に記載された同様の様式において導管18と連結され得る。図15Aに
示されるように、可動の顎部を有する機具108は、導管18内に位置されるよ
うに、ステント118の一部分または全体をたたむために使用され得る。上に説
明されたように、もし必要ならば第2の機具は、機具108を取り除かれること
を可能にするために、第1の導管18内のステント118を徐々に広げるために
使用され得る。例示された第2の導管110は、ステント118の曝された一部
分を有する。また、上に説明されたように、ステント118の曝された部分は、
示されたものと、同程度であり得る。望まれるならば、ステント118は、導管
110の遠位末端により全体的に被覆され得る。任意の場合において、導管11
0の遠位末端は、固定、液体密着連結を提供するために、好ましくは、導管18
に接合される。
【0079】 図16は、標的血管(LAD)を心臓チャンバ(左心室LV)とを連絡するた
めに、導管18、110によって形成される完成した導管を示す。例示された手
順において、先の実施態様に対して、上で議論されたように、導管110の近位
末端120は、血液供給源に最初に接合され、そして次いで、遠位末端116が
、導管18に接合される。しかし、導管110の遠位末端116は、最初に導管
18に接合され得、次いで、近位末端120は、心筋層に固定されることに注意
しなければならない。どちらかの場合において、その結果は、液体密着性の、好
ましくは、導管110と導管18との間の、ならびに導管110と血液供給源と
の間の縫合なしの取り付けである。例として、心臓チャンバと冠状血管との間に
延びる導管の長さは、約3.5cm〜約5cm(心筋に配置される導管の部分を
含む)の範囲であり得る。
【0080】 図16Aは、心筋層Mに置かれる導管110の近位末端120の断面図である
。継手114は、一般に心筋層Mと同一の広がりである;しかし、継手114の
長さは、そのかわり、心筋層Mの厚さより、薄いか、または厚いかし得る。同様
に、支柱124は、示されるように、心筋層M内に部分的に置かれ得るか、また
は、心臓チャンバLV内の心筋層の外側に完全に置かれ得る。また、上記のよう
に、導管110は、ステントのような内部支持を備え得る(示されていない)。
【0081】 当業者は、本明細書中に記載され、そして例示されるような本発明の多くの可
能な変化を認識する。図は、大動脈および左心室から選択された血液供給源と流
体連絡した、冠状動脈を示す。標的血管は、任意の中空体構造であり得ることを
理解すべきである。この中空体構造は、管腔(例えば、任意の冠状または末梢の
血管)、ならびに任意の血液含有中空体構造(例えば、心臓チャンバ、任意の大
きい血管、または別の血管)を有する。
【0082】 また、伸展可能な血管カップリングが示されているが、剛直性の、または非伸
展性の血管カップリングが、導管を確立するために使用し得る。このカップリン
グは、標的血管に固定されるために、ある一定の大きさに作製され、そして配置
される、剛直性のチューブを含む。例えば、導管は、標的血管に対して、大きす
ぎ得、そして血管は、導管を受容するまで広げられる。次いで、標的血管は、縫
合を使用すること無しに、その構成要素を一緒に固定的に保持するために、導管
のまわりを元に戻りながら閉ざす。さらに、導管(1個以上の導管を含む)は、
導管のねじれを、例えば、導管に、前もって形成される形状を提供することによ
って、および/または導管の1つ以上の場所に歪除去型要素(例えば、スプリン
グワイヤー)を配置することによって、防ぐための手段を有し得る。このことは
、上記の同時係属中の、共有に係る1999年3月3日に発行された出願09/
304,140号に開示され、その出願の全体の主題が、本明細書中で、参考と
して援用される。
【0083】 導管はまた、血液の流れを制御するか、または調節するための、バルブまたは
別の手法を備え得る。バルブは、1個以上の導管に設けられ得、そして例えば、
1998年2月13日に出願された同時係属中の共有に係る出願第09/023
,492号に開示される任意のバルブの形態を取り得る。「Mehtods a
nd Devices Providing Transmyocardial
Blood Flow to the Aterial Vascular
System of the Heart」と称される、その出願の全体の主題
が、本明細書中で、参考として援用される。
【0084】 同様に、標的血管中での本来の血液流を保持するために配置された導管および
血管カップリングは、示されたものとは異なって構成され得ることが、理解され
る。例えば、標的血管内に配置された血管カップリングの一部分は、従来の冠状
ステントの形態を取り得、この冠状ステントは、継手血管内に配置されたカップ
リングの一部分と接合される。さらに、標的血管を通る本来の流れを可能にする
血管カップリングの一部分は、その流れを制御または測定し得る。他の変形も、
同様に用いられ得る。
【0085】 本明細書中に記載の種々の好ましい実施態様の特徴は、一緒に、または個別に
使用され得るが、例示された方法およびデバイスは、全体的に、または部分的に
改良され得るか、または組み合わせられ得ることが、理解される。例として、導
管と標的血管との間に形成されたアタッチメントは、標的血管を通過する本来の
流れを可能にしつつ、または遮断しながら、縫合無しであり得る;あるいは、こ
のアタッチメントは、標的血管を通る本来の流れを可能にするように形成され得
るが、しかし、従来の縫合技術をある程度使用して作成され得る。
【0086】 さらに、実施態様は、種々のタイプの処置、例えば、図に示された外科的なア
プローチ、胸骨正中切開を含む切開外科的処置、または1個以上の比較的小さな
アクセス開口部またはポート部を利用する最小の侵襲的処置において、使用され
得ることが理解される。内視鏡または胸腔鏡が、その処置が本当に最小の侵襲的
である場合に、視覚化のために使用され得る。同様に、異なる実施態様は、鼓動
する心臓の処置、心肺バイパス(CPB)を利用する心臓を停止させる処置、ま
たは心臓が、断続的に停止し、そして動き出すまでの間の処置において、使用さ
れ得る。最終的に、任意の適切な送達デバイス、機器またはカテーテルが、本発
明に関連して使用され得る。
【0087】 本発明は、例示された用途に制限されないことがまた、理解される。例えば、
本発明は、静動脈シャントを確立し、大腿−大腿バイパスを行い、遠位の腹部大
動脈(腎大動脈および大動脈腸骨動脈分節を含む)における末梢性動脈疾患(p
eripheral arterial disease)、大腿大動脈(ao
rtofemoral)疾患、または頚動脈疾患を処置し、そして腸骨および腎
動脈における疾患を処置するために、使用され得る。
【0088】 本発明の好ましい実施態様は、完全な開示を示すために、ならびに説明および
明確化のために、上に詳細に記載される。添付される特許請求の範囲によって規
定される本発明の範囲は、多数の変化および改良を包含することが、容易に理解
される。
【図面の簡単な説明】
本発明は、添付の図面を組み合わせて、上記のその好適な実施形態の詳細な説
明からより理解される。
【図1】 図1は、標的血管を血液の源と流体連絡して配置するための、導管を形成する
ための本発明の第一実施形態に沿って構成されたデバイスの斜視図である。
【図2】 図2は、図1に示される本デバイスの分解斜視図である。
【図3】 図3は、図1に示される本デバイスの遠位部分の拡大斜視図である。
【図4】 図4は、図3に示される本デバイスの遠位部分の分解斜視図である。
【図5】 図5は、図3および4に示される本デバイスの遠位部分の断片的長手方向断面
図である。
【図6】 図6A〜6Bは、図1に示される本デバイスの一部を形成するシースの除去を
、順次図示する概略斜視図である。
【図7】 図7は、心臓血管手術手順を経ることを準備された患者の概略図であり、この
患者の心臓は、患者の胸部に形成された開胸中に配置されたリトラクタを介して
露出されている。
【図8】 図8は、図7に示される閉塞した冠状動脈を含む心臓の斜視図であり、ここで
図1に示されるこのデバイスの遠位端は、この冠状動脈中に配置される。
【図9A】 図9A〜9Eは、図8に示される心臓の一部の拡大断面図であり、導管を冠状
動脈の管腔内に固定するための、図1に示されるデバイスの使用を順次に図示す
る。ここで
【図9B】 図9A〜9Eは、図8に示される心臓の一部の拡大断面図であり、導管を冠状
動脈の管腔内に固定するための、図1に示されるデバイスの使用を順次に図示す
る。
【図9C】 図9A〜9Eは、図8に示される心臓の一部の拡大断面図であり、導管を冠状
動脈の管腔内に固定するための、図1に示されるデバイスの使用を順次に図示す
る。
【図9D】 図9A〜9Eは、図8に示される心臓の一部の拡大断面図であり、導管を冠状
動脈の管腔内に固定するための、図1に示されるデバイスの使用を順次に図示す
る。
【図9E】 図9A〜9Eは、図8に示される心臓の一部の拡大断面図であり、導管を冠状
動脈の管腔内に固定するための、図1に示されるデバイスの使用を順次に図示す
る。ここで図9Eは、この導管が動脈と流体連絡して配置された後の導管を示す
【図10】 図10は、図8に示される心臓の斜視図であり、図9A〜9Dに示された工程
に従って配置され、血管管腔と流体連絡して標的血管へ固定された導管を図示す
る。
【図10A】 図10Aは、本発明の別の実施形態に従って構成された、標的血管へ固定され
た導管の装着を示す斜視図であり、ここでこの導管は、この標的血管を通した本
来の血流を維持するように構成される。
【図11】 図11は、図8に示される心臓の外部の斜視図であり、動脈に固定された第一
導管、および第一導管に装着されるように適合された第二導管を図示し、ここで
この第二導管はまた大動脈に結合されるように適合される。
【図12】 図12は、図11に示される心臓の斜視図であり、第二導管と大動脈との間に
形成された完成された近位吻合を図示する。
【図12A】 図12Aは、第二導管を第一導管へ結合させるための器具の概略斜視図であり
、ここでこの第二導管の端部はこの器具内に保持される。
【図13】 図13は、図12に示される心臓の斜視図であり、第一および第二導管が一緒
に結合された後、動脈を大動脈に流体連絡して配置する導管を形成する。
【図14】 図14は、図8に示された心臓の外部の斜視図であり、動脈に固定された第一
導管を図示する。
【図14A】 図14Aは、図14に示される第一導管に装着されるように適合された第二導
管の側面立面図であり、ここでこの第二導管はまた、血液を含む心臓チャンバと
流体連絡して配置されるように適合される。
【図15】 図15は、図14に示される心臓の斜視図であり、血液を含む心臓チャンバと
流体連絡して心筋層中に配置された第二導管を図示する。
【図15A】 図15Aは、第二導管を第一導管へ結合させるための器具の概略斜視図であり
、ここで第二導管の端部はこの器具内に保持される。
【図16】 図16は、図15に示される心臓の斜視図であり、第一および第二導管が一緒
に結合された後、血液を含む心臓チャンバと流体連絡して冠状動脈を配置する導
管を形成する。
【図16A】 図16Aは、心筋層に沿った断面図であり、心臓チャンバと流体連絡するよう
に心筋層中に配置された第二導管を図示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C060 BB05 CC32 MM25 4C097 AA15 AA16 BB01 CC01 CC04 CC05 DD01 DD15

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冠状動脈を血液の源と流体連絡して配置する導管を形成する
    ための方法であって、該方法は以下の工程: a)合成血管移植材料を含む第一導管を提供する工程; b)第一導管を冠状動脈へ固定して該冠状動脈と流体連絡して該第一導管を配
    置する工程; c)中空組織構造を備える第二導管を提供する工程であって、該第二導管は血
    液の源と流体連絡して配置されるように適合される工程; d)該第二導管が該第一導管と流体連絡するように該第二導管を該第一導管へ
    固定する工程;および e)該第二導管を血液の源と流体連絡して配置する工程、 を包含する方法。
  2. 【請求項2】 前記第二導管が、酸素付加された血液の源に固定される、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記酸素付加された血液の源が大動脈であり、そして前記導
    管が、手縫い縫合された吻合により該大動脈に固定される、請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記冠状動脈中の血流を、前記第一導管と前記冠状動脈との
    間の装着部位を過ぎて移動させることを可能にするために、該第一導管を該冠状
    動脈へ固定する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第一導管を冠状動脈に、縫合を使用することなく固定し
    て、実質的に縫合の無い装着を形成し、該装着が該冠状動脈と流体連絡して該第
    一導管を配置する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第一および第二の拡張可能血管カップリングがそれぞれ使用
    されて、縫合を使用することなく、前記第一導管を前記冠状動脈へ固定し、そし
    て前記第二導管を該第一導管へ固定する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第一導管がePTFEを含み、そして前記冠状動脈に自
    己拡張ステントにより固定される、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 標的血管と流体連絡する導管を形成する方法であって、該方
    法は以下の工程: a)管腔を有する管状コネクタを提供し、該管状コネクタが所定長の合成血管
    移植材料を含む工程; b)該管状コネクタを管腔を有する標的血管へ固定する工程; c)管腔を有する移植血管を提供し、該移植血管が中空構造を備える工程;お
    よび d)該移植血管を該管状コネクタへ固定して導管を形成し、該導管が該移植血
    管の管腔と標的血管とを流体連絡して配置する工程、 を包含する方法。
  9. 【請求項9】 前記管状コネクタが所定長のePTFEを含み、そして該移
    植血管が所定長の中空組織構造を備える、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記管状コネクタが、前記標的血管へ固定された第一血管
    カップリングに固定される、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記第一血管カップリングが拡張可能であり、そして工程
    (b)が該第一血管カップリングを、前記標的血管の管腔内に少なくとも部分的
    に配置する工程、および該第一血管カップリングを該標的血管の壁に抗して拡張
    させる工程により実行される、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記第一血管カップリングが自己拡張ステントを備え、そ
    して工程(b)が、シースを除去して該ステントが前記標的血管の管腔内で拡張
    することを可能にすることにより実行される、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第一血管カップリングが、前記標的血管の管腔内の血
    流を、前記管状コネクタと該標的血管との間の装着部位を過ぎて移動させること
    を可能にするように構成される、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記移植血管が、所定長の自己由来組織構造を備える、請
    求項8に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記移植血管が前記管状コネクタへ固定される第二血管カ
    ップリングへ固定される、請求項8に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記第二血管カップリングが拡張可能であり、そして工程
    (d)が、該第二血管カップリングを前記管状コネクタの管腔内に少なくとも部
    分的に配置する工程、および該第二血管カップリングを該管状コネクタの壁に抗
    して拡張させる工程により実行される、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記第二血管カップリングがステントを備え、そして工程
    (d)が、前記管状コネクタの管腔内で該ステントを拡張することにより実行さ
    れる、請求項6に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記工程(d)が、前記移植血管を前記管状コネクタに縫
    合により固定することにより実行される、請求項8に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記工程(d)が、前記移植血管を前記管状コネクタへ、
    該移植血管および該管状コネクタを少なくとも部分的に包囲するクランプにより
    、固定することにより実行される、請求項8に記載の方法。
  20. 【請求項20】 工程(b)および(c)うちの少なくとも1つの工程が縫
    合を使用することなく実行される、請求項8に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記移植血管を酸素付加した源と流体連絡して配置させる
    工程をさらに包含し、該源が左心房、右心房、左心室および右心室からなる群か
    ら選択される、請求項8に記載の方法。
  22. 【請求項22】 患者の動脈血管系における選択された部位への血液の流れ
    を増加させる方法であって、該方法は以下の工程: a)導管の第一端部を血液を含む心臓チャンバに挿入する工程; b)該導管の第二端部を該動脈血管系へ、該動脈血管系の選択された部位にお
    いて、挿入する工程; c)前記導管の第一および第二端部を一緒に接続する工程;および d)心臓周期の拡張期および収縮期のうちの少なくとも1つを通じた血流のた
    め、該導管を開位置に維持する工程、 を包含する方法。
  23. 【請求項23】 前記導管の第一端部が組織を含む第一導管により支持され
    、そして該導管の第二端部が合成血管組織材料を含む第二導管により支持され、
    ここで工程(c)が、該第一導管および第二導管を互いに流体連絡して一緒に固
    定することにより実行される、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記心臓チャンバが左心室であり、そしてさらに前記導管
    中の血流を調節して、心臓周期の収縮期中に前記動脈血管系から該左心室への血
    流を最小化する工程を包含する、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 心臓周期の収縮期および拡張期の両方の間、前記導管が開
    いたままである、請求項22に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記導管の第二端部が、1つ以上の源からの血液を受容す
    る、請求項22に記載の方法。
  27. 【請求項27】 標的血管と流体連絡する導管を形成する方法であって、該
    方法は以下の工程: a)管腔を有し、そして崩壊配向と拡張配向との間で可動である管状コネクタ
    を提供する工程であって、該管状コネクタが所定の長さの合成血管移植材料を含
    む工程; b)該管状コネクタの少なくとも一部を覆ってシースを配置し、該管状コネク
    タの一部を該崩壊配向に保持する工程; c)該管状部材の崩壊部分を、少なくとも部分的に標的血管の管腔内へ配置す
    る工程;および d)該シースおよびシース除去機構に相対運動を付与して、該シースを除去し
    て該管状コネクタの崩壊部分が標的血管の壁に抗して拡張することを可能とする
    る工程、 を包含する方法。
  28. 【請求項28】 工程(d)が、前記シースを切断要素に抗して動かして該
    シースを分断し、そして該管状コネクタを露出させることにより実行される、請
    求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 標的血管に、該血管の管腔と流体連絡して固定されるため
    のデバイスであって、該デバイスが以下: 該標的血管の管腔と流体連絡するよう該標的血管に固定されるように、適合さ
    れた導管であって、該導管は合成血管移植材料を含む、導管;および 該導管と流体連絡するように該導管に装着された血管カップリングであって、
    該血管カップリングは、該血管カップリングおよび該導管を、該標的血管へ固定
    するために拡張配向へ可動である、血管カップリング、を備えるデバイスであっ
    て、 ここで該導管は標的血管へ固定され得、そして移植血管が該導管へ固定され得
    て、該標的血管と流体連絡する導管を確立する、デバイス。
  30. 【請求項30】 前記導管が少なくとも部分的に合成血管移植材料から形成
    される管状コネクタを備え、ここで該合成血管移植材料がPTFE、ePTFE
    およびDacronからなる群から選択される、請求項29に記載のデバイス。
  31. 【請求項31】 さらに前記管状コネクタおよび血管カップリングを除去可
    能に支持する支持シャフトを備え、ここで該支持シャフトが少なくとも該血管カ
    ップリングを覆うシースを含む、請求項30に記載のデバイス。
  32. 【請求項32】 前記血管カップリングが拡張可能であり、そして前記シー
    スが該血管カップリングの拡張の前に後退される、請求項31に記載のデバイス
  33. 【請求項33】 前記血管カップリングを前記拡張配向に強いて、該血管カ
    ップリングを前記標的血管に縫合を使用することなく固定する拡張機構をさらに
    備える、請求項32に記載のデバイス。
  34. 【請求項34】 前記血管カップリングが、標的血管へ装着されるように寸
    法決めされそして構成され、一方で該標的血管内の本来の血流が、該血液カップ
    リングと該標的血管との間の装着部位を過ぎて動くことを可能にする、請求項2
    9に記載のデバイス。
  35. 【請求項35】 管腔を有する標的血管と流体連絡する導管を形成するため
    のシステムであって、該システムが以下: 中空組織構造を備える移植血管; 該移植血管と流体連絡するように、該移植血管へ固定される管状コネクタ であって、該管状コネクタが合成血管移植材料を含む管状コネクタ;および 該管状コネクタと流体連絡するように、該管状コネクタへ装着された血管カッ
    プリングであって、該血管カップリングが、該移植血管を該標的血管と流体連絡
    して配置するよう標的血管に結合されるように構成される、血管カップリング、
    を備えるシステム。
  36. 【請求項36】 前記管状コネクタがePTFEを含み、そして前記移植血
    管が自己由来の組織構造を備える、請求項35に記載のシステム。
  37. 【請求項37】 前記血管カップリングが、標的血管に装着されるように寸
    法決めされそして構成され、一方で該標的血管中での本来の血流が、該血管カッ
    プリングと該標的血管との間の装着部位を過ぎて動くことを可能にする、請求項
    35に記載のシステム。
  38. 【請求項38】 標的血管に、該標的血管の管腔と流体連絡して固定される
    ためのデバイスであって、該デバイスが以下: 管腔を有し、そして前記崩壊配向と拡張配向との間を可動である管状コネクタ
    であって、該管状コネクタが所定長の合成血管移植材料を含む、管状コネクタ; 少なくとも該管状コネクタの一部を覆って配置され、該管状コネクタの一部を
    該崩壊配向で保持する、シース; 該シースに隣接して配置されたシース除去機構であって、該シースおよびシー
    ス除去機構は相対的に互いに対して可動である、シース除去機構; 該シースおよび該シース除去機構のうちの少なくとも1つに結合されたアクチ
    ュエータであって、相対運動を該シースおよび該シース除去機構に付与して、該
    シースによる崩壊が維持された該管状コネクタの一部が、標的血管の壁に抗して
    拡張することを可能にするためにある、アクチュエータ、 を備えるデバイス。
  39. 【請求項39】 前記シースが薄壁ポリマースリーブを備え、前記シース除
    去機構がブレードを備える、請求項38に記載のデバイス。
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