JP2002542117A - 燻蒸装置と燻蒸方法 - Google Patents

燻蒸装置と燻蒸方法

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JP2002542117A
JP2002542117A JP2000611753A JP2000611753A JP2002542117A JP 2002542117 A JP2002542117 A JP 2002542117A JP 2000611753 A JP2000611753 A JP 2000611753A JP 2000611753 A JP2000611753 A JP 2000611753A JP 2002542117 A JP2002542117 A JP 2002542117A
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fumigant
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fumigating
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JP2000611753A
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ブラッシュ・ケニース・ジョージ
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オーストラリアン シッピング ロジスティックス ピー・ティー・ワイ リミッテッド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材製荷敷やその他の船荷梱包材廃棄物の燻蒸へのその使用について記述するが、本発明は、有害小動物、昆虫、あるいはその他の有害生物を含むおそれがある木材製荷敷やその他の船荷梱包材廃棄物の燻蒸に適した装置の提供。 【解決手段】 （ａ）通常の輸送コンテナ（１０）と、（ｂ）コンテナを燻蒸チャンバ（１６）と制御室（１２）とに分割する隔壁（１４）と、（ｃ）ガスを燻蒸チャンバ（１６）内へ供給すように構成された手段（２４）と、（ｄ）制御室内に配置され、燻蒸チャンバ（１６）内へのガスの流れを制御するように構成された制御手段（２６）と、（ｅ）システム制御ボックス（２６）により制御されて燻蒸チャンバからガスを除去するように構成された抜取り手段（３６、３８、４０、４２、４４）とを含む燻蒸装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 （技術分野） 本発明は一般的に燻蒸装置（ｆｕｍｉｇａｔｉｏｎ ａｐｐａｒｒａｔｕｓ)と
燻蒸方法(ｍｅｔｈｏｄ ｏｆ ｆｕｍｉｎａｔｉｎｇ ｐｒｏｄｕｃｅ)に関する
。本発明は、主として木材製荷敷やその他の船荷梱包材廃棄物の燻蒸へのその使
用について記述するが、本発明は、有害小動物、昆虫、あるいはその他の有害生
物を含むおそれがあり、従って、燻蒸を要するその他のあらゆる積荷、商品ある
いは農産物などに対する広範な分野に適用できることを理解されたい。
【０００２】 （背景技術） 大量の木材や梱包材料が世界中で船舶輸送されており、それらの物品は、例え
ば木喰い虫、シラミ、ダニ、ノミ、シロアリ等の他国から運ばれて来た有害な昆
虫、小動物、寄生虫を含みがちであるが故に、船の到着先では全く無用な物とな
っている。木材製荷敷やその他の積荷用材料を効果的に処理するために、それら
を埠頭または港湾隣接区域から遠い場所まで運ぶ必要がなければ、それに越した
ことはない。何故なら、かかる作業はそれらの有害生物を環境に曝すリスクを冒
すことになるからである。
【０００３】 関係業界においては積荷用材料のための燻蒸装置が幾つか知られており、これ
らの燻蒸装置にあっては、重くて通気性の無い毛布状物またはその他の被覆物を
積荷用材料の上に被せ、次に毛布状物の下に有毒ガス流を通して被覆された物品
を燻蒸する。毛布状物の下での燻蒸という現在の方法は、荷敷材とガスを混ぜ合
わせることができないから、害虫の蔓延を十分に排除するという観点から言えば
粗雑で効果が無く、また有効な燻蒸を行うために使用されるガスは極めて有毒で
あるから、職業保健の見地から言えば極めて危険である。
【０００４】 米国特許第５，３１８，７８９号は概して農産物、特に果物の燻蒸方法に関す
るものである。この米国特許第５，３１８，７８９号は、燻蒸を施すために果物
が詰められる通気孔を持つコンテナの特別な構造について記載している。通気孔
を持つ果物用コンテナは燻蒸施設の専用の燻蒸チャンバ内に積み重ねられ、果物
はガス状燻蒸剤で燻蒸される。次に果物用コンテナは燻蒸施設から選果包装施設
の冷蔵区域に搬入されるか、あるいは直接船積み用車両に積み込まれる。
【０００５】 （発明の開示） 本発明の１つの態様によれば、 少なくともその一部分が燻蒸対象物を収容するようになっている燻蒸チャンバ
を形成する通常の輸送コンテナと通常の輸送コンテナに連結されることができる
移動式燻蒸手段とを含み、 この移動式燻蒸手段は、 コンテナに連結されて燻蒸剤を燻蒸チャンバ内に流入させる燻蒸剤注入手段と
、 コンテナに連結されて燻蒸剤の大部分を燻蒸チャンバから除去する抜取り手段
と、 この抜取り手段に連結でき、燻蒸チャンバから抜き取られた燻蒸剤の実質的に
全てを吸収するようにした吸収手段とを含む燻蒸装置が提供される。
【０００６】 この移動式燻蒸手段は、輸送コンテナを形成する構造にするのが好ましい。
【０００７】 典型的には、燻蒸チャンバは横に並べて配置され、それぞれが移動式燻蒸手段に
連結された一対の輸送コンテナの形態を採る。また、この形態の代わりに、移動
式燻蒸手段は輸送コンテナ内で隔壁で仕切られた構造とすることができ、この隔
壁が移動式燻蒸手段と燻蒸チャンバとを分離する。
【０００８】 燻蒸装置は、輸送コンテナに連結された制御手段を有することが好ましく、コ
ンテナ内への燻蒸剤の流入を制御するように配置される。典型的には、移動式燻
蒸手段は、その内部に制御手段が配置される制御室を形成する。
【０００９】 好ましくは、隔壁及び／又は輸送コンテナ燻蒸チャンバそれ自体は、燻蒸剤の
流れに対して気密に固定されている。このことは、燻蒸処理中に燻蒸装置のオペ
レータは隣接する制御室内に居るので、燻蒸チャンバにおける処理からの有毒ガ
スで健康を損なうおそれがないことを意味する。また、どんな天候の下でも関連
制御装置に安全な場所を提供する。
【００１０】 好ましくは、吸収手段は、抜き取られた燻蒸剤の少なくとも一部分がそれに吸
着される活性炭を含む吸収ベッドを有する。
【００１１】 典型的には、燻蒸装置は、また、その上に、燻蒸対象物を載せるためのスライ
ド式ベッドまたは床をさらに有し、このベッドまたは床は、燻蒸チャンバにスラ
イド式に出し入れ可能に構成され、燻蒸対象物の燻蒸チャンバに対する装填と搬
出をチャンバの外部から行うことができる。
【００１２】 制御室には、好ましくは熱源に直接組み合わされた燻蒸剤源が組み込まれ、熱
源を用いて燻蒸剤をガス状に変える。燻蒸剤に伝えられる熱エネルギーは、燻蒸
剤が周辺の空気よりも軽くなる程度であるべきである。別の変形形態においては
、燻蒸装置は、ガスの流れに対して気密固定された適当な貯蔵ボックス内に収納
された燻蒸剤源と熱源を有する。さらに、その代替手段としては、燻蒸剤注入手
段を、燻蒸剤容器を積載した自動車のような移動式燻蒸剤源に着脱可能に連結さ
れるようにしてもよい。
【００１３】 制御室は、システム制御ボックスと、使用時に燻蒸剤供給源から燻蒸チャンバ
に燻蒸剤を供給するようになっている燻蒸剤供給パイプとバルブ装置が組み込ま
れているのが好ましい。
【００１４】 燻蒸チャンバは、コンテナに開閉可能なドアを備え、端部ドアはそれが閉鎖さ
れると燻蒸剤の流れに対して密閉保持され、さらに端部ドアにはラッチ及びピン
装置で気密保持できるようになっている外部鎖錠カム装置が取り付けられている
ことが好ましい。更に好ましくは、燻蒸装置のスライド式ベッドまたは床は、燻
蒸物の装填と搬出を端部ドアを介して行われるようにするのがよい。
【００１５】 燻蒸剤注入手段は、燻蒸チャンバの上部に配設された散布パイプ装置を有する
ことが好ましい。このような構造により、通常、空気より重い燻蒸剤が燻蒸チャ
ンバ内に装填された木材や荷敷装填物などの燻蒸対象物の上に下方に向けて散布
状態で降りかかるのが可能となる。
【００１６】 燻蒸チャンバにはチャンバ内で燻蒸剤とガスを循環させるようになっている複
数の混合ファンを備えていることが好ましい。このような構成は、燻蒸剤とガス
が燻蒸チャンバ内に流入し散布される時の一層の均一かつ完全な分散を可能にす
る。
【００１７】 抜取り手段は、隔壁またはコンテナ壁の下部に位置する開口に取り付けられた
パイプを含み、このパイプは次に調整蝶形バルブに接続され、調整蝶形バルブは
次に燻蒸剤を抜き取るための吸引力を発生するようになっている二重反転ファン
に接続されるいることが好ましい。さらに、抜取り手段は、燻蒸コンテナの垂直
方向上方に配設された排気管を有排気管の最上端部にはガス拡散器と適当な雨除
けが取り付けられ、排気管は除去された燻蒸剤の流れを受け入れるように構成さ
れているのが好ましい。
【００１８】 燻蒸チャンバは、適当なタップ及びコネクタ装置を介して、制御室内に配置さ
れた燻蒸剤サンプリング検知計ユニットに対して個別に接続された、床と壁に取
り付けられた複数の小径パイプから成るのが好ましい。さらには、床と壁に取り
付けられたパイプは、さらにコンテナの壁または床構造の一部分を形成する溝内
に配置されることが好ましい。
【００１９】 制御室はシステム制御ボックスを有し、このシステム制御ボックスは、燻蒸剤
サンプリング検知計ユニットと、混合ファン、排気ファン、電灯、ガスヒータ及
びバルブアクチュエータのための電源スイッチを収納したものであるのが好まし
い。
【００２０】 本発明の好ましい実施形態においては、燻蒸装置は通常の輸送コンテナを用い
て作製される。このようなコンテナは、あらゆる点において埠頭や港湾隣接域内
で取扱い使用するのに適している。事実、燻蒸を行う場合には、熟練したオペレ
ータが埠頭現場で荷敷材を有効に燻蒸することによって、これらを薪としてある
いは建築目的のために再利用するためにこれら材料の安全な処理および搬出が可
能になり、害虫や有害小動物が環境内に逃げ出す可能性を排除し、燻蒸処理の速
度を速め、また健康や安全性を高めるであろう。
【００２１】 本発明は、燻蒸対象物を燻蒸する方法も提供する。その方法は、 少なくともその一部分が燻蒸チャンバを形成する通常の輸送コンテナと、コン
テナに連結されることができる移動式燻蒸手段とを含む燻蒸装置を準備する段階
と、 燻蒸対象物を燻蒸チャンバ内に置く段階と、 燻蒸チャンバ内に燻蒸剤の流れを形成する段階と、 チャンバから燻蒸剤の少なくとも幾らかの部分を抜き取る段階と、 燻蒸チャンバから抜き取られた燻蒸剤の少なくとも一部分を吸収する段階とを
含む。
【００２２】 燻蒸チャンバから抜き取られた燻蒸剤は、吸収ベッドで吸収されるのが好まし
い。
【００２３】 典型的な形態としては、燻蒸対象物を燻蒸する方法は、吸収された燻蒸剤を除
去するために、吸収ベッドの少なくとも一部分を洗浄する段階をさらに含む。よ
り典型的な形態としては、吸収ベッドは、チオ硫酸ナトリウムのような洗浄液で
洗浄されて、メチルチオ硫酸臭素及びメチルチオ硫酸ナトリウムのような１つま
たはそれ以上の塩を生成する。
【００２４】 一般的には、燻蒸剤は、臭化メチルのようなハロゲン化アルキルを含む。燻蒸
対象物とは通常、木材である。
【００２５】 （発明を実施するための最良の形態） 本発明の範囲に含まれる別の諸形態が考えられる。以下においては一例として
本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【００２６】 図１及び図２は、通常の輸送コンテナ１０と、コンテナ１０を制御室１２と燻
蒸チャンバ１６とに区切る隔壁１４とを含む燻蒸装置を示す。制御室１２は熱源
１８と液状燻蒸剤源２０とを含み、これら両者はガスの流れに対して気密固定さ
れた貯蔵ボックス２２内に収納される。制御室には外部から中へ入るための通気
されたドア２３も設けてある。加熱された燻蒸剤、すなわち本例においては有毒
ガスを燻蒸チャンバ１６へ直接供給し散布するために、パイプ手段２４が配管さ
れている。このような構成は、第一に重い有毒ガスの分子（例えば、臭化メチル
）が、燻蒸チャンバ１６内へ送り込むためにほゞガス化されて空気中に分散され
るの保証する。燻蒸処理に際し、燻蒸装置のオペレータはガス加熱中に制御室１
２内に居ることになるが、ガスに対して密閉された貯蔵ボックス２２は、燻蒸処
理のために供給される有毒ガスがオペレータに対して職業上の健康リスクを与え
ることを保証する。
【００２７】 制御室１２は、燻蒸チャンバ１６内への有毒ガスの流れを制御する働きをする
システム制御ボックス２６を有する。このような構成は、燻蒸ガスの使用を何時
でも手動制御することを可能にし、それによって高度に安全な操作手順が維持で
きるよう保証する。
【００２８】 少数の混合ファン、つまり本例の場合には２つのファン２８、３０が、作動時
に燻蒸チャンバ１６内でガスを循環させる。コンテナ１０を燻蒸チャンバ１６と
制御室１２とに分割する隔壁１４上に、適当な壁取付け具によって取り付けられ
た混合ファン２８、３０は、空気よりも重い有毒ガスが燻蒸チャンバ１６の下部
にのみ滞留するのを防ぐのに十分なガス循環を与える。
【００２９】 気密性の端部ドア３２は、燻蒸チャンバ１６が作動していない時に、このチャ
ンバ内への入口となる。コンテナ１０内には、気密端部ドア３２を介してスライ
ド式に出し入れ可能なスライド式ベッド又は床３４が設けられている。このよう
な構成は、それぞれが大形または異なる形状の嵩高い木材や荷敷材が、ドア３２
の大きな寸法とスライド式ベッド又は床３４により、燻蒸チャンバ１６内に便利
に装填できるということを意味している。符号１０で示すような通常の輸送コン
テナは、気密端部ドア３２を備えており、これは非常に適した燻蒸装置の部品で
ある。
【００３０】 燻蒸チャンバ内のガスを吸引するる抜取り手段は、隔壁１４の下方領域に形成
された開口３８に取り付けたパイプ３６を含み、パイプ３６は次に調整蝶形バル
ブ４０と二重反転ファン４２とに接続され、更にパイプ排気管４４に接続されて
いる。排気管４４の最上端部にはガス拡散器と適当な雨除け４６が取り付けられ
る。調整蝶形バルブ４０と二重反転ファン４２はシステム制御ボックス２６によ
って制御される。上述のような構成により、空気より重い有毒ガスは、そこでは
当然のことながらそれらガス分子が循環することなく集合している適当な低い位
置における燻蒸チャンバ１６からファンの吸引力によって除去され、その後排気
管４４を介して外気中に放散されることが可能になるが、排気管４４は十分な高
さを有しており、オペレータや燻蒸装置の近くに居る他の人々を職業上の健康リ
スクに曝すことなく、燻蒸チャンバ１６のガス成分を安全に排気できる。
【００３１】 燻蒸チャンバ１６の壁と床の両方には複数のガスサンプリング管４８が取り付
けてあり、適当なパイプ及びコネクタ装置を介して、システム制御ボックス２６
内に配設されたガス流量計テストユニットに接続されている。このような構造は
、使用中にガス流量計テストユニットに接続されるガスサンプリング装置を形成
し、このガス流量計テストユニットは、燻蒸チャンバ１６の少量のガス成分を吸
引し、排気動作中に燻蒸チャンバ１６内に残留している有毒ガスの濃度を示す。
かかるモニタを行うことにより、燻蒸チャンバに装填された木材や荷敷材を取り
出すために、オペレータや燻蒸装置の近くに居る他の人々を職業上の健康リスク
に曝すことなく、燻蒸チャンバの主ドア３２を安全に開けることができることを
保証する。
【００３２】 システム制御ボックス２６は、また、熱源１８と混合ファン２８、３０及び前
に述べたような調整蝶形バルブ４０と二重反転ファン４２を作動させるための電
源スイッチ及び回路を含む。室内灯５０もまた、システム制御ボックス２６によ
り制御される。このような構成は、電気的に作動する全ての装置類のために中央
の安全な箇所を提供するもので、順を追った操作段階(ｓｅｑｕｅｎｔｉａｌ ｏ
ｐｅｒａｔｉｏｎａｌ ｓｔｅｐｓ )が必要とされる場合に重要である。
【００３３】 使用中に、燻蒸すべき荷敷材や木材はスライド式床３４上に装填され、次に装
填物への接近を可能にする気密端部ドア３２から燻蒸チャンバ１６内に挿入され
る。次いで端部ドア３２が密閉され、熱源１８により液状燻蒸剤２０を暖めるこ
とによって発生される加熱有毒ガスが、パイプ手段２４を介して直接燻蒸チャン
バ１６に流入する。システム制御ボックス２６は燻蒸チャンバ内への有毒ガスの
流入を制御する。図２に最も良く示されているように、混合ファン２８、３０は
、使用時に有毒ガスが装填された品物と良く混じり合うように、燻蒸チャンバ内
でガスを循環させる。燻蒸段階が完了した時、ファン２８、３０のスイッチが切
られ、チャンバ１６内への有毒ガスの流れは停止され、ガスは燻蒸チャンバ１６
から抜き取られる。ガスは開口３８、パイプ３６、調整蝶形バルブ４０、そして
二重反転ファン４２を通って連続的に流れ、パイプ排気管４４を介して燻蒸装置
から排出される。 燻蒸チャンバ１６内の残留している有毒ガス濃度の安全チェ
ックのために、複数のガスサンプリング管４８を介して、システム制御ボックス
２６内に配置されたガス流量計テストユニットにガスサンプルが吸引され、濃度
が読み取られるから、燻蒸が終わった後何時安全に端部ドア３２を再び開けて、
スライド式床３４から荷敷材や木材を取り出すことができるか、オペレータは確
認することができる。この時点で、燻蒸装置は燻蒸対象物を新たに詰めて、処理
操作を反復できる準備が整ったことになる。
【００３４】 図３は燻蒸装置の別の実施形態を示す。この実施形態では、装置は互いに横に
並べて配置された一対の通常の４０フィート輸送コンテナ１００Ａ，１００Ｂを
含む。本発明によるこの特別な構造においては、制御室１２０は、４０フィート
輸送コンテナ１００Ａ／Ｂの隣接する端部に並べて配置された２０フィート輸送
コンテナ１３０によって形成される。繰返しを避けると共に参照を容易にするた
めに、別の実施形態の同様な構成要素には、制御室１２０のように「０」を追加
して表してある。
【００３５】 図３の別の実施形態においては、燻蒸装置は、バルブ４００の下流に配置され
た符号１５０で示すような吸収ベッドの形の吸収手段を含む。吸収ベッド１５０
は活性炭を含み、この活性炭に燻蒸剤、本例においては臭化メチルが吸着または
吸収され、従って符号１６０で示すような燻蒸チャンバから抜き取られたガス／
燻蒸剤から取り除かれる。その他については、抜取り手段は、前の実施例で示し
た燻蒸装置と同様の構造である。
【００３６】 ２０フィート輸送コンテナ１３０から成る制御室１２０は、熱源または熱交換
器１８０と燻蒸剤、つまり本実施形態においては液状臭化メチルの源とを含む。
符号１６０で示すような燻蒸チャンバのそれぞれの天井に配置されたパイプ手段
（図示せず）は、熱源１８０と液状燻蒸剤源２００に連結することができる。
【００３７】 燻蒸装置からの燻蒸剤／ガス混合物排出に先立って、臭化メチルは吸収ベッド
１５０の活性炭に吸着される。吸収ベッド１５０は、チオ硫酸ナトリウムなどの
洗浄液で定期的に洗浄される。本実施形態においては、吸収ベッド１５０をチオ
硫酸ナトリウムで洗浄することにより、メチルチオ硫酸臭素及びメチルチオ硫酸
ナトリウムが生成され、これらは毒性のない塩であって、安全に環境へ排出でき
る。かくして、燻蒸を終えた臭化メチルガスは毒性が低下され、燻蒸装置から抜
き取られる。
【００３８】 当業者には、本明細書に記載した発明を、具体的に記載したものとは異なる変
更形態や修正形態になし得ることが分かるであろう。例えば、燻蒸剤源は必ずし
も燻蒸装置内に配置する必要はなく、トラックのような移動可能な車両に積載す
ることも可能であろう。本発明は、燻蒸剤として臭化メチルに限定する必要はな
く、例えば農産物、木材などの燻蒸対象物の燻蒸に適しており、有害小動物、寄
生生物、昆虫あるいは害虫を殺す何れの物質であってよい。本発明は、記載した
特定の構造上の特徴に限定される必要はなく、例えばスライド式ベッド又は床を
含まなくてもよい。
【００３９】 このような変更や修正は全て本発明の範囲に含まれると考えるべきであって、
本発明の特徴は特許請求の範囲の記載から定められるべきである。
【００４０】
【発明の効果】
本発明の幾つかの好ましい実施形態を詳細に説明してきた。これによって、本
発明による燻蒸装置は先行技術と比較して少なくとも以下の利点を有することが
当業者には明らかであろう。
【００４１】 １．燻蒸装置は通常の輸送コンテナで構成されるから、比較的便利であり、そ
の製作は複雑ではない。
【００４２】 ２．燻蒸装置は、燻蒸対象物を燻蒸するのに比較的有効である。
【００４３】 ３．燻蒸装置は燻蒸処理においても、また、燻蒸剤の排出においても「環境に
優しい」。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施形態に従ってその内部に燻蒸チャンバと制御室と
を設けた輸送コンテナの概略斜視図である。
【図２】 処理ユニット間におけるガスの流れ方向を示す。
【図３】 燻蒸装置の別の実施形態の概略斜視図である。
【符号の説明】
１０， １００Ａ，１００Ｂ，１３０ 輸送コンテナ １２，１２０ 制御室 １４ 隔壁 １６ 燻蒸チャンバ １８ 熱源 ２０，２００ 液状燻蒸剤源 ２２ 貯蔵ボックス ２３ ドア ２４ パイプ手段 ２６ システム制御ボックス ２８、３０ ファン ３２ 端部ドア ３４ スライド式ベッド又は床 ３６ パイプ ３８ 開口 ４０，４００ 調整蝶形バルブ ４２ 二重反転ファン ４４ パイプ排気管 ４６ 雨除け ４８ ガスサンプリング管 ５０，１５０ 吸収ベッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ， ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ， ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 3E067 AA14 AB99 AC03 BA01 EE60 3E070 AA25 AB21 AB22 AB25 EA01 EB01 RA01 RA30 TA01 VA03 VA13 VA19 WJ02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくともその一部分が燻蒸対象物を収容するようになって
    いる燻蒸チャンバを形成する通常の輸送コンテナと、 該通常の輸送コンテナに連結されることができる移動式燻蒸手段と、を含み、
    該移動式燻蒸手段が、 前記コンテナに連結されて燻蒸剤を前記燻蒸チャンバ内に流入させることがで
    きる燻蒸剤注入手段と、 前記コンテナに連結されて燻蒸剤の大部分を前記燻蒸チャンバから除去するこ
    とができる抜取り手段と、 前記抜取り手段に連結されることができ、前記燻蒸チャンバから抜き取られた
    燻蒸剤の実質的に全てを吸収するように設計されている吸収手段と、 を含む燻蒸装置。
  2. 【請求項２】 移動式燻蒸手段が、輸送コンテナで形成される請求項１に記
    載の燻蒸装置。
  3. 【請求項３】 燻蒸チャンバが、互いに横に並べて配置され、それぞれが前
    記移動式燻蒸手段に連結されることができる一対の輸送コンテナである請求項１
    または請求項２のいずれかに記載の燻蒸装置。
  4. 【請求項４】 移動式燻蒸手段が前記輸送コンテナ内の隔壁で仕切られ、該
    隔壁が前記移動式燻蒸手段と前記燻蒸チャンバとを分離されている請求項１に記
    載の燻蒸装置。
  5. 【請求項５】 吸収手段が、抜き取られた燻蒸剤の少なくとも一部分がそれ
    に吸着される活性炭を備える吸収ベッドを含むことを特徴とする、請求項１から
    請求項４までのいずれかに記載の燻蒸装置。
  6. 【請求項６】 その上に燻蒸対象物を載せるためのスライド式ベッド又は床
    をさらに有し、該ベッド又は床は前記燻蒸チャンバにスライド式に出し入れ可能
    に構成され、該燻蒸対象物の前記燻蒸チャンバに対する装填と搬出を前記チャン
    バの外部から行うことができる請求項１から請求項５までのいずれかに記載の燻
    蒸装置。
  7. 【請求項７】 移動式燻蒸手段には、熱源に直接組み合わされた燻蒸剤源が
    組み込まれ、熱源を用いて燻蒸剤をガス状に変える請求項１から請求項６までの
    いずれかに記載の燻蒸装置。
  8. 【請求項８】 燻蒸剤注入手段が、移動式燻蒸剤源に着脱可能に連結される
    ようになっている請求項１から請求項６までのいずれかに記載の燻蒸装置。
  9. 【請求項９】 移動式燻蒸手段には、システム制御ボックスと、使用時に燻
    蒸剤供給源から燻蒸チャンバへ燻蒸剤を供給するようになっている燻蒸剤供給パ
    イプ及びバルブ装置とが組み込まれている請求項１から請求項８までのいずれか
    に記載の燻蒸装置。
  10. 【請求項１０】 燻蒸剤注入手段が、燻蒸チャンバの上部に配設された散布
    パイプ装置を含む請求項１から請求項９までのいずれかに記載の燻蒸装置。
  11. 【請求項１１】 燻蒸チャンバが、適当なタップ及びコネクタ装置を介して
    、前記制御室内に配置された燻蒸剤サンプリング検知計ユニットに対して個別に
    接続された、床と壁に取り付けられた複数の小径パイプを含む請求項１から請求
    項１０までのいずれかに記載の燻蒸装置。
  12. 【請求項１２】 システム制御ボックスが、燻蒸剤サンプリング検知計ユニ
    ットと、混合ファン、排気ファン、電灯、ガスヒータ及びバルブアクチュエータ
    のための電源スイッチとを収納する請求項９に記載の燻蒸装置。
  13. 【請求項１３】 燻蒸対象物を燻蒸する方法であって、 少なくともその一部分が燻蒸チャンバを形成する通常の輸送コンテナと、該コ
    ンテナに連結されることができる移動式燻蒸手段とを含む燻蒸装置を準備する段
    階と、 該燻蒸対象物を前記燻蒸チャンバ内に置く段階と、 前記燻蒸チャンバ内に燻蒸剤の流れを供給する段階と、 前記チャンバから燻蒸剤の少なくとも幾らかの部分を抜き取る段階と、 前記燻蒸チャンバから抜き取られた燻蒸剤の少なくとも一部分を吸収する段階
    とを含む燻蒸対象物を燻蒸する方法。
  14. 【請求項１４】 燻蒸チャンバから抜き取られた燻蒸剤が吸収ベッドに吸収
    される請求項１３に記載の燻蒸対象物を燻蒸する方法。
  15. 【請求項１５】 吸収された燻蒸剤を除去するために、吸収ベッドの少なく
    とも一部分を洗浄する段階をさらに含む請求項１３又は請求項１４のいずれかに
    記載の燻蒸対象物を燻蒸する方法。
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