JP2002530808A - 低圧水銀蒸気放電灯 - Google Patents
低圧水銀蒸気放電灯Info
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- H01J61/70—Lamps with low-pressure unconstricted discharge having a cold pressure < 400 Torr
- H01J61/72—Lamps with low-pressure unconstricted discharge having a cold pressure < 400 Torr having a main light-emitting filling of easily vaporisable metal vapour, e.g. mercury
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Abstract
(57)【要約】
低圧水銀蒸気放電灯は、放電容器（１０）を具える。放電容器（１０）は、水銀及び希ガスを充填した放電空間（１１）を気密に包囲する。放電容器（１０）の内壁の少なくとも一部は透明層（１６）を有し、透明層（１０）は、スカンジウム、イットリウム又は希土類金属（ランタン、セリウム、ガドリニウム、イットリウム及び／又はルテチウム）透明層（１６）は、アルカリ土類金属及び/又はスカンジウム、イットリウム又は他の希土類金属のボラート及び／又はホフファートを更に含む。好適には、アルカリ土類金属を、カルシウム、ストロンチウム及び／又はバリウムとする。好適には、他の希土類金属を、ランタン、セリウム及び／又はガドリニウムとする。酸化物をＹ２Ｏ３又はＧｄ２Ｏ３とする。好適には、透明層（１６）は５ｎｍ−２００ｎｍの厚さを有する。発光層（１７）を、好適には放電容器の透明層の上に設ける。本発明による放電灯の水銀消費量は比較的少なくなる。
Description
【０００１】
本発明は、放電容器を具え、 その放電容器が、水銀及び希ガスを充填した放電空間を気密に包囲し、 前記放電容器の内壁の少なくとも一部が透明層を有し、 その透明層が、スカンジウム、イットリウム又は希土類金属の酸化物を含む低
圧水銀蒸気放電灯に関するものである。
圧水銀蒸気放電灯に関するものである。
【０００２】
水銀蒸気放電灯において、水銀は、紫外（ＵＶ）光を（効率的に）発生させる
ための主要な成分を構成する。発光材料（例えば、発光粉末）を含む発光層は、
ＵＶを他の波長、例えば、肌を焼くため（サンパネルランプ）のＵＶ−Ｂ及びＵ
Ｖ−Ａ又は一般的な照明用の可視光に変換するために放電容器の内壁に存在する
。したがって、そのような放電灯は発光灯とも称される。低圧水銀蒸気放電灯の
放電容器は、通常円形であり、細長くコンパクトな形態を有する。一般に、コン
パクトな発光放電灯の管状放電容器は、比較的小さい径の比較的短い直線部の集
合を具え、直線部を、ブリッジ部によって又は折り曲げ部を通じて互いに接続し
ている。コンパクトな発光放電灯には通常（一体の）口金が設けられている。
ための主要な成分を構成する。発光材料（例えば、発光粉末）を含む発光層は、
ＵＶを他の波長、例えば、肌を焼くため（サンパネルランプ）のＵＶ−Ｂ及びＵ
Ｖ−Ａ又は一般的な照明用の可視光に変換するために放電容器の内壁に存在する
。したがって、そのような放電灯は発光灯とも称される。低圧水銀蒸気放電灯の
放電容器は、通常円形であり、細長くコンパクトな形態を有する。一般に、コン
パクトな発光放電灯の管状放電容器は、比較的小さい径の比較的短い直線部の集
合を具え、直線部を、ブリッジ部によって又は折り曲げ部を通じて互いに接続し
ている。コンパクトな発光放電灯には通常（一体の）口金が設けられている。
【０００３】 低圧水銀蒸気放電灯では放電容器の内壁の一部が黒ずむのを抑制する対策が講
じられ、その部分には、放電灯点灯中に放電空間に存在する放電が接触する。水
銀及びガラスの相互作用によって形成される黒ずみは不所望なものであり、光出
力が低下するだけでなく、放電灯の外観が悪化する。その理由は、特に、黒ずみ
が例えば暗いしみすなわち斑点の形態で不規則に出現するからである。冒頭で説
明した酸化物を使用することによって、放電容器の内壁の黒ずみ及び変色を最小
限にしている。
じられ、その部分には、放電灯点灯中に放電空間に存在する放電が接触する。水
銀及びガラスの相互作用によって形成される黒ずみは不所望なものであり、光出
力が低下するだけでなく、放電灯の外観が悪化する。その理由は、特に、黒ずみ
が例えば暗いしみすなわち斑点の形態で不規則に出現するからである。冒頭で説
明した酸化物を使用することによって、放電容器の内壁の黒ずみ及び変色を最小
限にしている。
【０００４】 冒頭で説明したタイプの低圧水銀蒸気放電灯は、米国特許第４，５４４，９９
７号から既知である。既知の放電灯において、上記酸化物は、放電容器の内壁上
に薄膜として設けられている。上記酸化物の既知の透明層は、無色であり、ＵＶ
放射又は可視光をほとんど吸収せず、かつ、光及び放射透過の要求を満足する。
７号から既知である。既知の放電灯において、上記酸化物は、放電容器の内壁上
に薄膜として設けられている。上記酸化物の既知の透明層は、無色であり、ＵＶ
放射又は可視光をほとんど吸収せず、かつ、光及び放射透過の要求を満足する。
【０００５】 既知の低圧水銀蒸気放電灯の使用の欠点は、水銀の消費量が比較的多いことで
ある。その結果、既知の放電灯の寿命を十分長くするためには比較的多くの水銀
を必要とする。寿命の終了後に不適切な処理を行うと、環境に対して有害なもの
となる。
ある。その結果、既知の放電灯の寿命を十分長くするためには比較的多くの水銀
を必要とする。寿命の終了後に不適切な処理を行うと、環境に対して有害なもの
となる。
【０００６】 本発明の目的は、水銀の消費量を比較的少なくする冒頭で説明したタイプの低
圧水銀蒸気放電灯を提供することである。
圧水銀蒸気放電灯を提供することである。
【０００７】
このために、本発明による低圧水銀蒸気放電灯は、前記透明層が、アルカリ土
類金属及び/又はスカンジウム、イットリウム又は他の希土類金属のボラート及
び／又はホフファートを更に含むことを特徴とするものである。
類金属及び/又はスカンジウム、イットリウム又は他の希土類金属のボラート及
び／又はホフファートを更に含むことを特徴とするものである。
【０００８】 冒頭で説明した酸化物及び本発明によるボラート及び／又はホフファートを含
む層は、点灯中に低圧水銀蒸気放電灯の放電容器に広がる水銀−希ガス雰囲気の
影響に対して非常に良好な耐性を示す。本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸
気放電灯の水銀消費量は、既知の低圧水銀蒸気放電灯の透明層の場合に比べて著
しく少なくなる。例えば、本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸気放電灯を、
酸化物を含む透明層を設けた既知の低圧水銀蒸気放電灯と比較する。数千時間の
点灯後、本発明による透明層を有する場合の水銀の消費量は既知の透明層を有す
る場合に比べて１／２となる。そのような効果は、低圧水銀蒸気放電灯の（管状
）放電容器の直線部と折り曲げ部の両方において発生する。放電灯の折り曲げ部
は、例えばフック形状の低圧水銀蒸気放電灯において用いられる。本発明は、折
り曲げ部を有する（コンパクトな）発光放電灯に特に適切である。
む層は、点灯中に低圧水銀蒸気放電灯の放電容器に広がる水銀−希ガス雰囲気の
影響に対して非常に良好な耐性を示す。本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸
気放電灯の水銀消費量は、既知の低圧水銀蒸気放電灯の透明層の場合に比べて著
しく少なくなる。例えば、本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸気放電灯を、
酸化物を含む透明層を設けた既知の低圧水銀蒸気放電灯と比較する。数千時間の
点灯後、本発明による透明層を有する場合の水銀の消費量は既知の透明層を有す
る場合に比べて１／２となる。そのような効果は、低圧水銀蒸気放電灯の（管状
）放電容器の直線部と折り曲げ部の両方において発生する。放電灯の折り曲げ部
は、例えばフック形状の低圧水銀蒸気放電灯において用いられる。本発明は、折
り曲げ部を有する（コンパクトな）発光放電灯に特に適切である。
【０００９】 本発明による低圧水銀蒸気放電灯の透明層は、光及び放射透過の要求も満足し
、低圧水銀蒸気放電灯の放電容器の内壁の上に非常に薄く、制限され、かつ、均
一な透明層として容易に設けることができる。これは、例えば、乾燥及び焼結(s
intering)後に所望の層を取得する間、適切な金属-有機化合物（例えば、アセト
ンや、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム又は酢酸バリウムを混合した酢酸ス
カンジウム、酢酸イットリウム、酢酸ランタン又は酢酸ガドリニウムのような酢
酸）又は水で希釈したホウ酸若しくはリン酸の混合物の溶液で放電容器をすすぐ
ことによって行われる。
、低圧水銀蒸気放電灯の放電容器の内壁の上に非常に薄く、制限され、かつ、均
一な透明層として容易に設けることができる。これは、例えば、乾燥及び焼結(s
intering)後に所望の層を取得する間、適切な金属-有機化合物（例えば、アセト
ンや、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム又は酢酸バリウムを混合した酢酸ス
カンジウム、酢酸イットリウム、酢酸ランタン又は酢酸ガドリニウムのような酢
酸）又は水で希釈したホウ酸若しくはリン酸の混合物の溶液で放電容器をすすぐ
ことによって行われる。
【００１０】 本発明による透明層の低圧水銀蒸気放電灯を使用する際の他の利点は、そのよ
うな層が２５４ｎｍ（放電容器において、水銀は、特に２５４ｎｍの波長で共振
放射を発生させる。）周辺の波長範囲で比較的高い反射率を有することである。
透明層が、放電容器の内壁の反射率に比べて高い反射率を有する場合、そのよう
な層の厚さを、好適にはその波長における反射率が最高になるように選択する。
そのような透明層を使用することによって、低圧水銀蒸発放電灯の最初の光出力
が増大する。
うな層が２５４ｎｍ（放電容器において、水銀は、特に２５４ｎｍの波長で共振
放射を発生させる。）周辺の波長範囲で比較的高い反射率を有することである。
透明層が、放電容器の内壁の反射率に比べて高い反射率を有する場合、そのよう
な層の厚さを、好適にはその波長における反射率が最高になるように選択する。
そのような透明層を使用することによって、低圧水銀蒸発放電灯の最初の光出力
が増大する。
【００１１】 本発明による低圧水銀蒸発放電灯の好適例において、透明層が、カルシウム、
ストロンチウム及び/又はバリウムのボラート及び／又はホスファートを具える
。そのような透明層は、可視光に対して比較的高い透過率を有する。さらに、ほ
う酸カルシウム、ほう酸ストロンチウム、ほう酸バリウム、りん酸カルシウム、
りん酸ストロンチウム又はりん酸バリウムを含む透明層を有する低圧水銀蒸気放
電灯は良好なメンテナンスを有する。
ストロンチウム及び/又はバリウムのボラート及び／又はホスファートを具える
。そのような透明層は、可視光に対して比較的高い透過率を有する。さらに、ほ
う酸カルシウム、ほう酸ストロンチウム、ほう酸バリウム、りん酸カルシウム、
りん酸ストロンチウム又はりん酸バリウムを含む透明層を有する低圧水銀蒸気放
電灯は良好なメンテナンスを有する。
【００１２】 本発明による低圧水銀水銀放電灯の他の好適例によれば、透明層は、ランタン
、セリウム及び／又はガドリニウムのボラート及び／又はホフファートを含む。
そのような透明層は、紫外放射及び可視光に対して比較的高い透過率を有する。
さらに、ほう酸ランタン、ほう酸ガドリニウム、りん酸セリウム又はりん酸ガド
リニウムを含む透明層は、放電容器の内壁に対して優れた接着力を有する。さら
に、この層を、（例えば、ほう酸又は希釈したりん酸を混合した酢酸ランタン、
酢酸セリウム、酢酸ガドリニウムを用いて）比較的簡単に設けることができ、そ
れは、特に、低圧水銀蒸気放電灯を大量生産する際のコスト削減に有効である。
、セリウム及び／又はガドリニウムのボラート及び／又はホフファートを含む。
そのような透明層は、紫外放射及び可視光に対して比較的高い透過率を有する。
さらに、ほう酸ランタン、ほう酸ガドリニウム、りん酸セリウム又はりん酸ガド
リニウムを含む透明層は、放電容器の内壁に対して優れた接着力を有する。さら
に、この層を、（例えば、ほう酸又は希釈したりん酸を混合した酢酸ランタン、
酢酸セリウム、酢酸ガドリニウムを用いて）比較的簡単に設けることができ、そ
れは、特に、低圧水銀蒸気放電灯を大量生産する際のコスト削減に有効である。
【００１３】 ランタン、セリウム及び／又はガドリニウムのボラート及び／又はホフファー
トを含む低圧水銀蒸気放電灯を使用する際の他の利点は、そのような層が２５４
ｎｍ周辺の波長範囲において比較的高い反射率を有することである。そのような
高い反射率の透明層を使用するとともにそのような層の厚さを最適にすることに
よって、最初の光出力が増大する低圧水銀蒸気放電灯が得られる。そのような層
を、例えば（殺菌放電灯と称される）放射のための低圧水銀蒸気放電灯において
特に有効に用いることができる。
トを含む低圧水銀蒸気放電灯を使用する際の他の利点は、そのような層が２５４
ｎｍ周辺の波長範囲において比較的高い反射率を有することである。そのような
高い反射率の透明層を使用するとともにそのような層の厚さを最適にすることに
よって、最初の光出力が増大する低圧水銀蒸気放電灯が得られる。そのような層
を、例えば（殺菌放電灯と称される）放射のための低圧水銀蒸気放電灯において
特に有効に用いることができる。
【００１４】 本発明による低圧水銀蒸気放電灯の透明層は、好適にはイットリウム及び／又
はガドリニウムの酸化物を含む。そのような透明層は、紫外放射及び可視光に対
して高い透過率を有する。さらに、そのような酸化物を含む層は、ほとんど吸湿
性がなく、かつ、放電容器の内壁に対して良好な接着力を有する。さらに、層を
、（例えば、酢酸イットリウム又は酢酸ガドリニウム）を用いて比較的容易に設
けることができ、それはコスト削減に有効である。
はガドリニウムの酸化物を含む。そのような透明層は、紫外放射及び可視光に対
して高い透過率を有する。さらに、そのような酸化物を含む層は、ほとんど吸湿
性がなく、かつ、放電容器の内壁に対して良好な接着力を有する。さらに、層を
、（例えば、酢酸イットリウム又は酢酸ガドリニウム）を用いて比較的容易に設
けることができ、それはコスト削減に有効である。
【００１５】 低圧水銀蒸気放電灯の実用例において、透明層は、約５ｎｍ−２００ｎｍの厚
さを有する。層の厚さが２００ｎｍを超えると、放電空間に発生した放射の吸収
が非常に多くなる。層の厚さが５ｎｍ未満になると、放電と放電容器の壁部との
間に相互作用が生じる。少なくともほぼ９０ｎｍの厚さの層が特に適切である。
そのような層の厚さでは、透明層は、２５４ｎｍ周辺の波長範囲で比較的高い反
射率を有する。
さを有する。層の厚さが２００ｎｍを超えると、放電空間に発生した放射の吸収
が非常に多くなる。層の厚さが５ｎｍ未満になると、放電と放電容器の壁部との
間に相互作用が生じる。少なくともほぼ９０ｎｍの厚さの層が特に適切である。
そのような層の厚さでは、透明層は、２５４ｎｍ周辺の波長範囲で比較的高い反
射率を有する。
【００１６】 本発明による低圧水銀蒸発放電灯の他の好適例は、前記放電空間に対向する透
明層の一方の側に発光材料の層を設けたことを特徴とする。本発明による透明層
を有する低圧水銀蒸気放電灯を使用することの利点は、発光材料（例えば、発光
粉末）を含む発光層が既知の低圧水銀蒸気放電灯の透明層に比べて高い接着力の
透明層を有することである。
明層の一方の側に発光材料の層を設けたことを特徴とする。本発明による透明層
を有する低圧水銀蒸気放電灯を使用することの利点は、発光材料（例えば、発光
粉末）を含む発光層が既知の低圧水銀蒸気放電灯の透明層に比べて高い接着力の
透明層を有することである。
【００１７】
図面は線形的であり、かつ、寸法通りではない。特に、一部の寸法は、明瞭の
ために著しく誇張して示している。図面中の同様な構成要素にはできる限り同一
の参照番号を付している。
ために著しく誇張して示している。図面中の同様な構成要素にはできる限り同一
の参照番号を付している。
【００１８】 図１Ａは、約３０ｃｍ２の容積を有する放電空間１１を気密に包囲している放
射性−透過性の放電容器１０を設けた低圧水銀蒸気放電灯を示す。放電容器１０
を、約１０ｍｍの（有効）内径Ｄを有する少なくともほぼ円形断面を有する（チ
ョーク）ガラス管とする。本実施の形態では、ガラス管をフック形状に折り曲げ
、ガラス管は、四つの直線部３１，３３，３５及び３７と、三つの折り曲げ部３
２，３４及び３６とを有する。図１Ｂは、図１Ａに示すような低圧水銀蒸気放電
灯の細部の断面である。放電容器１０の内面１２に、本発明による透明層１６及
び発光層１７を設ける。放電管１０はハウジング７０によって支持され、ハウジ
ング７０は口金７１も支持する。本実施の形態では、放電空間１１は、水銀だけ
でなく、希ガス、アルゴンも含む。放電空間１１のみが水銀を含むのではなく、
水銀は、合金（例えば、ビスマス−錫、ビスマス−錫−鉛）とともにアマルガム
の形態で蒸気圧制御部２０の中に存在し、本実施の形態では、水銀の３重量％に
相当する５０ｍｇのアマルガムを含む。放電を維持する手段４０を、放電空間１
１に配置した電極対４１ａ；４１ｂによって構成する。電極対４１ａ；４１ｂに
、電子放出材料（この場合、酸化バリウム、酸化カルシウム及び酸化ストロンチ
ウムの混合物）を被覆したタングステンを巻回する。各電極４１ａ；４１ｂは、
放電容器１０の（窪み）を有する端部１４ａ；１４ｂによって支持される。電流
供給導体５０ａ，５０ａ’；５０ｂ，５０ｂ’は、電極対４１ａ，４１ｂから放
電容器１０の端部１４ａ；１４ｂを経て外部に延在する。電流供給導体５０ａ，
５０ａ’；５０ｂ，５０ｂ’を（図示しない）電源に接続し、その電源は、ハウ
ジング７０に組み込まれるとともに、口金７１上の電気的及び機械的なコンタク
ト部に電気的に接続する。
射性−透過性の放電容器１０を設けた低圧水銀蒸気放電灯を示す。放電容器１０
を、約１０ｍｍの（有効）内径Ｄを有する少なくともほぼ円形断面を有する（チ
ョーク）ガラス管とする。本実施の形態では、ガラス管をフック形状に折り曲げ
、ガラス管は、四つの直線部３１，３３，３５及び３７と、三つの折り曲げ部３
２，３４及び３６とを有する。図１Ｂは、図１Ａに示すような低圧水銀蒸気放電
灯の細部の断面である。放電容器１０の内面１２に、本発明による透明層１６及
び発光層１７を設ける。放電管１０はハウジング７０によって支持され、ハウジ
ング７０は口金７１も支持する。本実施の形態では、放電空間１１は、水銀だけ
でなく、希ガス、アルゴンも含む。放電空間１１のみが水銀を含むのではなく、
水銀は、合金（例えば、ビスマス−錫、ビスマス−錫−鉛）とともにアマルガム
の形態で蒸気圧制御部２０の中に存在し、本実施の形態では、水銀の３重量％に
相当する５０ｍｇのアマルガムを含む。放電を維持する手段４０を、放電空間１
１に配置した電極対４１ａ；４１ｂによって構成する。電極対４１ａ；４１ｂに
、電子放出材料（この場合、酸化バリウム、酸化カルシウム及び酸化ストロンチ
ウムの混合物）を被覆したタングステンを巻回する。各電極４１ａ；４１ｂは、
放電容器１０の（窪み）を有する端部１４ａ；１４ｂによって支持される。電流
供給導体５０ａ，５０ａ’；５０ｂ，５０ｂ’は、電極対４１ａ，４１ｂから放
電容器１０の端部１４ａ；１４ｂを経て外部に延在する。電流供給導体５０ａ，
５０ａ’；５０ｂ，５０ｂ’を（図示しない）電源に接続し、その電源は、ハウ
ジング７０に組み込まれるとともに、口金７１上の電気的及び機械的なコンタク
ト部に電気的に接続する。
【００１９】 図２は、本発明による低圧水銀蒸気放電灯の他の実施の形態を示し、それには
、水銀及び希ガスを含む放電空間１１１を気密に包囲した放電容器１００を設け
られている。この場合、放電容器は、４００Ｐａの充填圧のアルゴン７５容量％
及びネオン２５容量％の混合物を有する。放電容器１００を、全長が約４６ｃｍ
であるとともに内径が約１０ｍｍである三つのＵ字形状セグメント１３２，１３
４，１３６を有するチョークガラスの透光性管状部によって構成し、それは、端
部１１４ａ；１１４ｂによって封止されている。セグメント１３２，１３４，１
３６は、チャネル１６１，１６２によって相互接続される。管状部の内面には、
透明層１１６及び発光層１１７が設けられている。放電容器１０は、約３６ｃｍ ３ の容積Ｖを有する。電流供給導体１５０ａ，１５０ａ’；１５０ｂ，１５０ｂ
’は、各端部１１４ａ；１１４ｂを通じて、放電空間１１１に配置した電極１４
１ａ；１４１ｂの各々まで延在する。
、水銀及び希ガスを含む放電空間１１１を気密に包囲した放電容器１００を設け
られている。この場合、放電容器は、４００Ｐａの充填圧のアルゴン７５容量％
及びネオン２５容量％の混合物を有する。放電容器１００を、全長が約４６ｃｍ
であるとともに内径が約１０ｍｍである三つのＵ字形状セグメント１３２，１３
４，１３６を有するチョークガラスの透光性管状部によって構成し、それは、端
部１１４ａ；１１４ｂによって封止されている。セグメント１３２，１３４，１
３６は、チャネル１６１，１６２によって相互接続される。管状部の内面には、
透明層１１６及び発光層１１７が設けられている。放電容器１０は、約３６ｃｍ ３ の容積Ｖを有する。電流供給導体１５０ａ，１５０ａ’；１５０ｂ，１５０ｂ
’は、各端部１１４ａ；１１４ｂを通じて、放電空間１１１に配置した電極１４
１ａ；１４１ｂの各々まで延在する。
【００２０】 低圧水銀蒸気放電灯の一実施の形態において、本発明による透明層を形成する
ために、種々の濃度のＭｅ（ＡＣ）２溶液（この場合、Ｍｅ＝Ｓｒ又はＢａ）及
びＨ３ＢＯ３を、種々の濃度のＹ（ＡＣ）３（酢酸イットリウム）を含む溶液に
加える。Ｍｅ（ＡＣ）２とＨ３ＢＯ３との間のモル比を一定に維持する。比較の
ために、Ｙ（ＡＣ）３１．２５重量％も調合する。すすぎ及び乾燥後、管状放電
容器に、過剰の上記溶液を流すことによってコーティングを設ける。コーティン
グ後、放電容器を、約７０℃の温度の空気中で乾燥する。次いで、３種類の既知
の蛍光体、すなわち、テルビウム活性リン酸セリウムマグネシウム(terbium-act
ivated cerium magnesium aluminate)を含む緑色発光材料、２価ユーロピウム活
性リン酸バリウムマグネシウム(bivalent europium-activated barium magnesiu
m aluminate)を含む青色発光材料及び３価ユーロピウム活性酸化イットリウム(t
rivalent europium-activated yttrium oxide)を含む赤色発光材料を有する蛍光
コーティングを設ける。コーティング後、放電容器を、直線部３１，３３，３５
及び３７並びに折り曲げ部３２，３４及び３６（図１Ａ参照）を有する既知のフ
ック形状に折り曲げる。次いで、複数の放電容器を、既知の方法で低圧水銀蒸気
放電灯に組み立てる。
ために、種々の濃度のＭｅ（ＡＣ）２溶液（この場合、Ｍｅ＝Ｓｒ又はＢａ）及
びＨ３ＢＯ３を、種々の濃度のＹ（ＡＣ）３（酢酸イットリウム）を含む溶液に
加える。Ｍｅ（ＡＣ）２とＨ３ＢＯ３との間のモル比を一定に維持する。比較の
ために、Ｙ（ＡＣ）３１．２５重量％も調合する。すすぎ及び乾燥後、管状放電
容器に、過剰の上記溶液を流すことによってコーティングを設ける。コーティン
グ後、放電容器を、約７０℃の温度の空気中で乾燥する。次いで、３種類の既知
の蛍光体、すなわち、テルビウム活性リン酸セリウムマグネシウム(terbium-act
ivated cerium magnesium aluminate)を含む緑色発光材料、２価ユーロピウム活
性リン酸バリウムマグネシウム(bivalent europium-activated barium magnesiu
m aluminate)を含む青色発光材料及び３価ユーロピウム活性酸化イットリウム(t
rivalent europium-activated yttrium oxide)を含む赤色発光材料を有する蛍光
コーティングを設ける。コーティング後、放電容器を、直線部３１，３３，３５
及び３７並びに折り曲げ部３２，３４及び３６（図１Ａ参照）を有する既知のフ
ック形状に折り曲げる。次いで、複数の放電容器を、既知の方法で低圧水銀蒸気
放電灯に組み立てる。
【００２１】 このように製造した複数の放電容器の透明層に対する蛍光材料の接着を、「ク
ラッパテスト」(clapper test)と称されるテストを用いて検査した。その結果を
表１に示す。
ラッパテスト」(clapper test)と称されるテストを用いて検査した。その結果を
表１に示す。
【００２２】
【表１】
【００２３】 表１の５列目に示す目安「パウダーオフ」(powder-off)は、０＝「パウダーオ
フなし」（顕著な接着）から１０＝「完全な(all)パウダーオフ」（接着なし）
までの範囲のスケールを有する。１行目は、放電容器の内壁に直接設けた発光層
の結果を示す。２行目は、既知の放電灯の透明層の結果を示す。表１の３行目及
び４行目は、本発明による低圧水銀蒸気放電灯の（互いに相違するＹ（Ａｃ）３ 濃度の）２個の透明層の結果を示す。表１は、本発明による透明層に対する発光
層の接着がコーティングなしの放電灯の接着以上となり、かつ、既知の放電灯の
透明層に対する蛍光層の接着に比べて著しく優れていることを示す。 表２は、メンテナンステストの結果を示す。
フなし」（顕著な接着）から１０＝「完全な(all)パウダーオフ」（接着なし）
までの範囲のスケールを有する。１行目は、放電容器の内壁に直接設けた発光層
の結果を示す。２行目は、既知の放電灯の透明層の結果を示す。表１の３行目及
び４行目は、本発明による低圧水銀蒸気放電灯の（互いに相違するＹ（Ａｃ）３ 濃度の）２個の透明層の結果を示す。表１は、本発明による透明層に対する発光
層の接着がコーティングなしの放電灯の接着以上となり、かつ、既知の放電灯の
透明層に対する蛍光層の接着に比べて著しく優れていることを示す。 表２は、メンテナンステストの結果を示す。
【００２４】
【表２】
【００２５】 表２は、本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸気放電灯が既知の放電灯及び
コーティングを有しない放電灯に比べて向上していることを示す。Ｓｒ（Ａｃ） ２ の代わりにＢａ（ＡＣ）２を透明層に対する前駆(precursor)として使用した
比較テストは、その放電灯のメンテナンスが既知の放電灯のメンテナンスに匹敵
することを示すが、本発明によるＢａを添加した放電灯は、透明層に対する発光
層の優れた接着を有する。
コーティングを有しない放電灯に比べて向上していることを示す。Ｓｒ（Ａｃ） ２ の代わりにＢａ（ＡＣ）２を透明層に対する前駆(precursor)として使用した
比較テストは、その放電灯のメンテナンスが既知の放電灯のメンテナンスに匹敵
することを示すが、本発明によるＢａを添加した放電灯は、透明層に対する発光
層の優れた接着を有する。
【００２６】 表３は、種々の低圧水銀蒸気放電灯の（μｇＨｇで表現した）水銀消費量の結
果の例示を示す。表３の例は、Ｓｒを含む透明層を有する図１Ａ及び１Ｂに示す
ような低圧水銀蒸気放電灯に関するものであり、この場合、管状放電容器は、四
つの直線部３１，３３，３５及び３７と、三つの折り曲げ部３２，３４及び３６
とを有する。表３の第１列の数字は、関連の直線部及び折り曲げ部に対応する。
透明層の（μｇＨｇの）水銀含有量は、数千時間の点灯時間後に６個の放電灯を
破壊して測定した。水銀消費量に対する値は平均した。表３は、電極及び/又は
アマルガムの周辺の水銀消費量の測定結果を表さない。
果の例示を示す。表３の例は、Ｓｒを含む透明層を有する図１Ａ及び１Ｂに示す
ような低圧水銀蒸気放電灯に関するものであり、この場合、管状放電容器は、四
つの直線部３１，３３，３５及び３７と、三つの折り曲げ部３２，３４及び３６
とを有する。表３の第１列の数字は、関連の直線部及び折り曲げ部に対応する。
透明層の（μｇＨｇの）水銀含有量は、数千時間の点灯時間後に６個の放電灯を
破壊して測定した。水銀消費量に対する値は平均した。表３は、電極及び/又は
アマルガムの周辺の水銀消費量の測定結果を表さない。
【００２７】
【表３】
【００２８】 表３は、放電容器の直線部３１，３３，３５，３７及び折り曲げ部３２，３４
，３６における水銀消費量が透明層を有しない放電灯又は既知の放電灯に比べて
著しく少ないことを示す。概して、水銀消費量は、透明層を有しない放電灯から
既知のＹ２Ｏ３透明層を設けた放電灯になると２倍に向上し、既知のＹ２Ｏ３透
明層を設けた放電灯から本発明による放電灯になると更に２倍向上する。本発明
によれば、水銀消費量は、放電容器の折り曲げ部３２，３４，３６において特に
向上している。放電容器が折り曲げ中に約３０％伸ばされるために比較的厚い透
明層を用いる場合、向上が顕著になり、その結果、透明層を、放電容器の直線部
３１，３３，３５，３７に比べて折り曲げ部３２，３４，３６において肉薄にす
る。本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸気放電灯は、通常の要求（ｘ≒０．
３１，ｙ≒０．３２）を満足する。
，３６における水銀消費量が透明層を有しない放電灯又は既知の放電灯に比べて
著しく少ないことを示す。概して、水銀消費量は、透明層を有しない放電灯から
既知のＹ２Ｏ３透明層を設けた放電灯になると２倍に向上し、既知のＹ２Ｏ３透
明層を設けた放電灯から本発明による放電灯になると更に２倍向上する。本発明
によれば、水銀消費量は、放電容器の折り曲げ部３２，３４，３６において特に
向上している。放電容器が折り曲げ中に約３０％伸ばされるために比較的厚い透
明層を用いる場合、向上が顕著になり、その結果、透明層を、放電容器の直線部
３１，３３，３５，３７に比べて折り曲げ部３２，３４，３６において肉薄にす
る。本発明による透明層を設けた低圧水銀蒸気放電灯は、通常の要求（ｘ≒０．
３１，ｙ≒０．３２）を満足する。
【００２９】 本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が
可能である。
可能である。
【図１】 １Ａは、本発明による低圧水銀蒸気放電灯の斜視図を示し、１Ｂは、
図１Ａに示したような低圧水銀蒸気放電灯の細部の断面図である。
図１Ａに示したような低圧水銀蒸気放電灯の細部の断面図である。
【図２】 本発明による低圧水銀蒸気放電灯の他の実施の形態の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 Ｇｒｏｅｎｅｗｏｕｄｓｅｗｅｇ １， 5621 ＢＡ Ｅｉｎｄｈｏｖｅｎ， Ｔｈ ｅ Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ (72)発明者 フォルケル デー ヒンデンブラント オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ (72)発明者 ヨハネス ハー ルーズ オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ Ｆターム(参考） 5C043 AA02 AA20 CC09 CD05 CD10 DD31 DD34 EC02
Claims (7)
- 【請求項１】 放電容器を具え、 その放電容器が、水銀及び希ガスを充填した放電空間を気密に包囲し、 前記放電容器の内壁の少なくとも一部が透明層を有し、 その透明層が、スカンジウム、イットリウム又は希土類金属の酸化物を含む低
圧水銀蒸気放電灯において、 前記透明層が、アルカリ土類金属及び/又はスカンジウム、イットリウム又は
他の希土類金属のボラート及び／又はホフファートを更に含むことを特徴とする
低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項２】 前記アルカリ土類金属を、カルシウム、ストロンチウム及び／又
はバリウムとしたことを特徴とする請求項１記載の低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項３】 前記他の希土類金属を、ランタン、セリウム及び／又はガドリニ
ウムとしたことを特徴とする請求項１記載の低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項４】 前記酸化物を、酸化イットリウム又は酸化ガドリニウムとしたこ
とを特徴とする請求項２又は３記載の低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項５】 前記透明層が、５ｎｍ−２００ｎｍの厚さを有することを特徴と
する請求項１，２又は３記載の低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項６】 前記放電空間に対向する透明層の一方の側に発光材料の層を設け
たことを特徴とする請求項１，２又は３記載の低圧水銀蒸気放電灯。 - 【請求項７】 前記発光材料が、テルビウム活性リン酸セリウムマグネシウムを
含む緑色発光材料、２価ユーロピウム活性リン酸バリウムマグネシウムを含む青
色発光材料及び３価ユーロピウム活性酸化イットリウムを含む赤色発光材料の混
合物を有することを特徴とする請求項６記載の低圧水銀蒸気放電灯。
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|---|---|---|---|
| EP98203824 | 1998-11-12 | ||
| EP98203824.2 | 1998-11-12 | ||
| PCT/EP1999/008255 WO2000030151A1 (en) | 1998-11-12 | 1999-10-27 | Low-pressure mercury vapor discharge lamp |
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| EP (1) | EP1048053B1 (ja) |
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| ES (1) | ES2234319T3 (ja) |
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