JP2002529069A - クラミジア・ニューモニエのゲノム配列 - Google Patents

クラミジア・ニューモニエのゲノム配列

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JP2002529069A JP2000581161A JP2000581161A JP2002529069A JP 2002529069 A JP2002529069 A JP 2002529069A JP 2000581161 A JP2000581161 A JP 2000581161A JP 2000581161 A JP2000581161 A JP 2000581161A JP 2002529069 A JP2002529069 A JP 2002529069A
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Abstract

(57)【要約】 C. ニューモニエのゲノム配列およびコードされたポリペプチドおよびRNAの分析が提供される。C. ニューモニエの遺伝子核酸組成物は、相同または関連するタンパク質およびそのようなタンパク質をコードするDNA配列の同定;タンパク質の発現または機能を調節する組成物の製造;ならびに、関連する生理学的経路の研究において使用される。さらに、in vivoでの遺伝子活性の調節は、予防および治療目的で、例えば発現に基づく細胞タイプの同定等のために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明はクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoni
ae)核酸及びポリペプチドと、それらをC.ニューモニエに関係した病気の診
断、予防、及び治療に使用することに関する。
【0002】 発明の背景 クラミジア科(Chlamydiaceae)は、粘膜に横たわる上皮細胞に
対して親和性を有する細胞内偏性寄生生物の仲間である。細菌は2つの形態学的
に別個の形態、すなわち「基本小体(elementary body)」及び
「網様構造体(reticulate body)」を有する。基本小体は感染
性の形態であり、堅い細胞壁、主に交差結合した外側の膜タンパク質を有する。
網様構造体は細胞内で代謝的に活性な形態である。これら二つの形態間の独特な
発生サイクルがクラミジアの増殖を特徴付ける。
【0003】 C.ニューモニエは、ヒト呼吸器系病原体であり、急性の呼吸器系疾患を引き
起こし、院外感染性肺炎の約10%である。抗体罹患率調査によれば、実質的に
誰もがいつの間にかC.ニューモニエに感染し、再感染が一般的であることが明
らかである。呼吸器系疾患に加えて、研究によればこの微生物が冠状動脈疾患に
も関与していることが明らかである。免疫細胞化学及びポリメラーゼ鎖反応によ
って大動脈及び冠状動脈のアテローム性動脈硬化疾患が示されている(Kuo
et al., (1993) J. Infect. Dis., 167
(4): 841−849)。
【0004】 最近の報告によれば、腹部大動脈瘤の壁部にC.ニューモニエが存在すること
がさらに示されている(Juvonen et al., (1997) Vasc Surg 25 (3): 499−505)。腹部大動脈瘤はアテ
ローム性動脈硬化にしばしば関連しており、炎症が動脈瘤性拡張において重要な
ファクタとなり得る。C.ニューモニエは、炎症を維持して大動脈瘤の発生を引
き起こす役割を演じるかもしれない。
【0005】 Muhlestein et al., (1996) JACC 27:
1555−61は、心臓血管系疾患の他の形態を持つ患者と比較して、アテロー
ム性動脈硬化の患者の冠状動脈壁内でクラミジア種の別の事例を報告した。正常
な冠状動脈又は冠状動脈疾患を持つ患者では予想感染率がたいへん低いのに対し
て症候的なアテローム性動脈硬化疾患を持つ患者における予想感染率が非常に高
い。このことは、アテローム性動脈硬化のプロセスとクラミジア感染との間に直
接的な関係がある証拠となる。クラミジア感染のヒストリは集団において広く行
き渡っているので、因果関係の問題が残っている。生理学及び病理学のレベルで
は、内皮細胞、血小板、マクロファージ、及びリンパ球の間での異常な相互作用
が急性の内皮損傷、血栓症、及び修復を生ずる複数のイベントからなるカスケー
ドを引き起こすかもしれず、さらに慢性的に血管内でアテロームの発生を引き起
こすかもしれない。
【0006】 C.ニューモニエは、他のクラミジア種と関係しているが、配列類似性のレベ
ルは相対的に低い。この微生物は重要なヒトの病原体であるにも関わらず、この
微生物の生物学については殆ど知られていない。クラミジア種の特定の遺伝子間
の構造的関係及び対立形質の多様性は、Kaltenboeck et al.
, (1993) J Bacteriol 175 (2): 487−50
2、Gaydos et al., (1992) Infect Immu 60 (12): 5319−5323、Everett et al.,
(1997) Int J Syst Bacteriol 47 (2):
461−473、及びPudjiatmoko et al., (1997
Int J Syst Bacteriol 47 (2): 425−4
31に記述されている。
【0007】 いくつかの研究が論文発表されており、C.ニューモニエを検出するための方
法、及びクラミジア種間の識別方法について記載している。そのような方法は、
PCR検出(Rasmussen et al., (1992) Mol C ell Probes 6 (5): 389−384、Holland et
al., (1990) J Infect Dis 162 (4): 9
84−987)、簡略化ポリメラーゼ連鎖反応酵素免疫アッセイ(Wilson
et al., (1996) J Appl Bacteriol 80
(4): 431−438)、配列決定及び制限エンドヌクレアーゼ切断(He
rrmann et al., (1996) J Clin Microbi ol 34 (8): 1897−1902)が含まれる。
【0008】 異なるC.ニューモニエ株の抗原性及び分子分析は、Jantos et a
l., (1997) J Clin Microbiol 35 (3):
620−623に記載されている。C.ニューモニエのいくつかの遺伝子が単離
され、かつ塩基配列決定がなされている。これらは、いくつかのリボソーム及び
他の遺伝子と共に、Gro Eオペロン(Kikuta et al., (1
991) Infect Immun 59 (12): 4665−4669
)、主外膜タンパク質(Perez et al., (1991) Infe
ct Immun 59 (6): 2195−2199、DnaKタンパク質
同族体(Kornak et al., (1991) Infect Imm
un 59 (2): 721−725)を含む。 発明の要約 本発明はクラミジア・ニューモニエのゲノム配列を提供する。配列情報は、様
々な診断方法及び分析方法にとって有用である。ゲノム配列は、コンピュータ読
み取り可能な形態を含む種々の媒体に取り入れてもよく、又は該配列の選択され
たフラグメントを含む核酸として具体化してもよい。そのようなフラグメントは
、一般にオープンリーディングフレーム、転写又は翻訳制御因子、又はそれらに
由来するフラグメントから構成される。オープンリーディングフレームによって
コードされたタンパク質は、診断目的にとって有用であり、同様にその酵素的又
は構造的活性にとって有用である。 定義 用語「アミノ酸」は天然アミノ酸又は合成アミノ酸、同様に天然アミノ酸と同
様に機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸擬態を意味するものである。後で修飾
を受けるアミノ酸、例えばヒドロキシプロリン、γ−アカルボキシグルタメート
、及びO−ホスホセリンと同様に、天然アミノ酸は遺伝情報によってコードされ
るアミノ酸である。アミノ酸類似体は、天然アミノ酸と同一の基本的化学構造、
すなわち、酸素に結合した炭素、カルボキシル基、アミノ基、及びホモセリン、
ノルロイシン、メチオニンスルフォキシド、メチオニンメチルスルホニウム等の
R基を有する化合物を意味する。そのような類似体は修飾R基(例えば、ノルロ
イシン)又は修飾ペプチド主鎖を有するが、天然アミノ酸と同様の基本的化学構
造を保持する。アミノ酸模倣体(amino acid mimetics)は
、アミノ酸の一般化学構造とは異なる構造を有するが、天然アミノ酸と同様に機
能する化学構造を意味する。
【0009】 アミノ酸は、一般に知られている3文字からなる記号又はIUPAC−IUB
Biochemical Nomenclature Commission
によって推奨される1文字記号のいずれかによってここでは言及されよう。ヌク
レオチドも同様に、その一般に受け入れられている一文字コードによって言及さ
れよう。
【0010】 「増幅」プライマーは、選択された核酸配列の増幅のためのベースとなる天然
又は類似体ヌクレオチドから構成されるオリゴヌクレオチドである。そのような
プライマーとして、例えばポリメラーゼ鎖反応プライマー及びリガーゼ反応オリ
ゴヌクレオチドが挙げられる。 「抗体」は、抗原上の特定のエピトープに結合することが可能な免疫グロブリ
ン分子である。抗体は、ポリクローナル混合物又はモノクローナルである。抗体
は、自然界を源として、又は組換を源とするインタクトな免疫グロブリンであり
、またインタクトな免疫グロブリンの免疫反応性部位である。抗体は、単一鎖と
同様に、種々の形態、例えばFv、Fab、及びF(ab)2として存在してもよ
い。重鎖及び軽鎖の遺伝子が単一のコーディング配列の中に結合している単一鎖
抗体もまた使用してもよい。
【0011】 「抗原」は、抗体によって認識され、かつ結合する分子であり、例えば、ペプ
チド、炭水化物、有機分子、又は糖タンパク質や糖脂質等のよりいっそう複雑な
分子である。抗体結合の標的となる抗原の部分は抗原決定基であり、単一の抗原
決定基に対応する小さな官能基はハプテンと呼ばれる。 「生物学的試料」は、生きている微生物又は死んでいる微生物から得た任意の
試料を意味する。生物学的試料の例として、生物学的流体及び組織標本が含まれ
る。そのような生物学的試料は、C.ニューモニエ核酸、タンパク質、又は該タ
ンパク質に特異的に反応する抗体の分析を行うために調製される。
【0012】 「C.ニューモニエ遺伝子」は、特定のC.ニューモニエポリペプチドをコー
ドしているオープンリーディングフレームを意味するように意図されるべきであ
り、コーディング領域から最大で約2kbまで延在し、さらにいずれの方向でも
よいと思われる発現調節に関係した隣接5’及び3’非コードヌクレオチド配列
も同様である。遺伝子は、染色体外メンテナンス又は宿主ゲノムに組み込むため
に適当なベクターに導入してもよい。
【0013】 「保存的修飾変異株」は、アミノ酸配列及び核酸配列の両方に当てはまる。特
定の核酸配列に関して、保存的修飾変異株は、同一又は本質的に同一のアミノ酸
配列をコードする核酸、又は核酸がアミノ酸配列をコードしない場合、本質的に
同一の配列を意味する。特に、縮重コドン置換は、1つ以上の選択された(又は
全ての)コドンの第3の位置が混合塩基及び/又はデオキシイノシン残基によっ
て置換されている配列を生成することによって達成されよう(Batzer e
t al., Nucleic Acid Res. 19: 5081 (1
991)、Ohtsuka et al., J. Biol. Chem.
260: 2605−2608 (1985)、Rossolini et a
l., Mol. Cell. Probes 8: 91−98 (1994
))。遺伝子コードが縮重することから、機能的に同一の核酸の多くが任意の定
められたタンパク質をコードする。例えば、コドンGCA、GCC、及びGCU
は全てアミノ酸のアラニンをコードしている。したがって、アラニンがコドンに
よって指定される全ての位置において、該コドンはコードされたポリペプチドを
変えることなく記述された対応するコドンのいずれかに変えられる。そのような
核酸変異は「サイレント変異」であり、保存的修飾変異の一種である。ポリペプ
チドをコードするこの中の核酸配列はどれも核酸の全ての可能なサイレント変異
を記述する。当業者は、核酸の各コドン(通常はメチオニンのたった1つのコド
ンであるAUGと、通常はトリプトファンのたった1つのコドンであるTGGと
を除く)を修飾することで機能的に同一の分子が生成されることを認識するであ
ろう。したがって、ポリペプチドをコードする核酸の各サイレント変異は各々の
記述された配列の中にそれとなくある。
【0014】 アミノ酸配列と同様に、当業者は、コードされた配列の中の複数のアミノ酸の
僅かな部分、又は単一のアミノ酸に対して、変更、付加、又は欠失を行う核酸、
ペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質配列に対する個々の置換、欠失、又は
付加は、変質が化学的に類似したアミノ酸によるアミノ酸の置換を生ずる「保存
的修飾変異株」である。機能的に類似したアミノ酸を提供する保存的置換テーブ
ルは、当該技術分野においてよく知られている。そのような保存的修飾変異株は
、多形性変異株に加えて、又はそれらを除外することなく、本発明の対立遺伝子
、及び種間相同体である。
【0015】 以下の基は、互いに保存的置換であるアミノ酸を各々含んでいる。すなわち、
1)アラニン(A)、グリシン(G)、 2)セリン(S)、トレオニン(T)、 3)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、 4)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、 5)システイン(C)、メチオニン(M)、 6)アルギニン(R)、リジン(K)、ヒスチジン(H)、 7)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、バリン(V)、及び 8)フェニルアラニン(F)、チロシン(5)、トリプトファン(W)。
【0016】 例えば、Creighton, Proteins (1984)を参照せよ
。 2つ以上の核酸又はポリペプチド配列という状況の中で「同一性」又は「パー
セント同一性」という用語は、以下の配列比較アルゴリズムの1つを用いる、又
はマニュアルアライメント及び目視検査による測定に従い、比較ウィンドウ上で
最大相関性(maximum correspondence)について比較及
びアライニングした場合に、同一の、又は特定の比率でアミノ酸残基又はヌクレ
オチドを有する2つ以上の配列又は準配列を意味する。この定義もまた試験配列
の相補性を意味するもので、対照配列に対して試験配列が指定された又は実質的
な同一性を有する場合、該試験配列は指定されたパーセント配列又は準配列相補
性を有する。例えば、以下の比較アルゴリズムの1つを用いる、又はマニュアル
アライメント及び目視検査による測定に従い、比較ウィンドウ上で最大相関性に
ついてアライニングした場合に、指定されたアミノ酸同一率が95%であること
は、少なくとも約95%のアミノ酸同一性を有する配列又は準配列を意味する。
そのような配列はかくして、実質的に同一性を持つもの、又は互いに実質的に同
一であると言われるであろう。好ましくは、配列は少なくとも約70%の同一性
、より好ましくは80%の同一性、さらに好ましくは90乃至95%の同一性及
びそれ以上を有する。好ましくは、パーセント同一性は、長さが少なくとも約2
5アミノ酸である配列の一領域に対して存在し、より好ましくは長さが50乃至
100アミノ酸である領域に対して存在する。
【0017】 配列同一性の比率は、タンパク質又はペプチドに関して使用され、同一ではな
い残基が保存的アミノ酸置換によってしばしば異なることが認識される。この場
合、保存的アミノ酸置換では、アミノ酸残基が類似の化学的特性(例えば、電荷
又は疎水性)を持つ多のアミノ酸残基と置換されるので、分子の機能的特性は変
化しない。保存的置換で配列が異なると、配列のパーセント同一性は、該置換の
保存的性質を修正するために上方に調整される。この調整を行うための手段は当
業者によく知られている。一般に、このことは保存的置換を完全なミスマッチと
いうよりもむしろ一部として記録することが含まれ、それによって配列パーセン
ト同一性が高まる。したがって、例えば、同一アミノ酸に対して1のスコアが与
えられ、また非保存的置換がゼロのスコアを与えられると、保存的置換に対して
はゼロと1との間のスコアが与えられる。保存的置換のスコアリングは、例えば
プログラムPC/GENE(Intelligenetics, Mounta
in View, California, USA)にインプリメントされて
いるような、例えばMeyers & Miller, Computer A
pplic. Biol. Sci. 4: 11−17 (1988)にもと
づいて、計算される。
【0018】 配列の比較では、一般に1つの配列が対照用の配列として働き、それに対して
試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを用いる場合、試験配列及び対照
配列がコンピュータに入力され、準配列座標が指定され、必要に応じて、さらに
配列アルゴリズムプログラムパラメータが指定される。デフォルトプログラムの
パラメータを使用することができ、あるいはその代わりのパラメータを指定する
ことができる。配列比較アルゴリズムは、次に指定又はデフォルトのプログラム
パラメータに基づいて対照配列に対する試験配列の配列パーセント同一性を計算
する。
【0019】 比較ウィンドウは、25乃至600,通常は約50乃至約200,より一般的
には約100乃至約150からなる群から選択される連続的な位置番号のうちの
いずれか1つのセグメントに対する対照を含む。2つの配列が最適なかたちでア
ライニングした後に同一の連続位置番号の対照配列と試験配列とが比較される。
比較のための配列のアライメント方法は、当該技術分野においてよく知られてい
る。比較のために最適なかたちで配列をアライメントすることは、例えばSmi
th & Waterman, Adv. Appl. Math. 2: 4
82 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman
& Wunsch, J. Mol. Biol. 48: 443 (197
0)の相同性アライメントよって、Pearson & Lipman, Pr
oc. Nat’l. Acad. Sci. USA 85: 2444 (
1988)の類似性方法のためのサーチによって、これらのアルゴリズムのコン
ピュータ化による実行(GAP, BESTFIT, FASTA, and
TFASTA in Winsconsin Genetics Softwa
re Package, Genetics Computer group,
575 Science Dr., madison, WI)によって、あ
るいはマニュアルアライメント及び目視検査(例えば、Ausubel et
al. 上掲を参照せよ)によって、行うことができる。
【0020】 有用なアルゴリズムの一例は、PILEUPである。PILEUPは、累進的
、かつ対合アラインメントを用いて関連する複数の配列からなる群から多数の配
列アラインメントを生成し、相関関係及びパーセント配列同一性を示す。また、
それはアラインメントを生成するために使用したクラスター関係を示すツリー又
はデンドグラムをプロットする。PILEUPは、Feng & Doolit
tle, J. Mol. Evol. 35: 351−360 (1987
)のプログレッシブアライメント方法の簡略化を用いる。使用した方法は、Hi
ggins & Sharp, CABIOS 5: 151−153 (19
89)に類似している。プログラムは、各々が最大で5,000個のヌクレオチ
ド又はアミノ酸からなる配列を300個までアライメントすることがでる。多数
をアライメントする方法は、最も類似した2つの配列の対合アライメントによっ
て開始され、2つのアライメントした配列の集まり(クラスター)が作られる。
続いてこのクラスターは、次に最も近縁の配列又はアライメントして配列のクラ
スターに対してアライメントする。二組の配列クラスター群は、二つの個々の配
列の対合アライメントの単純な延長によりアライメントさせる。最後のアライメ
ントは、一連の累進的な対合アライメントによって達成される。プログラムは、
配列比較の領域のための特定の配列及び該配列のアミノ酸又はヌクレオチドの座
標を指定することによって、またプログラムパラメータを指定することによって
、実行される。PILEUPを用いることで、対照配列を他の試験配列と比較し
て以下のパラメータを用いた配列同一率を決定する。すなわち、デフォルトギャ
ップ重み(3.00)、デフォルトギャップ長さ重み(0.10)、及び重みつ
き末端ギャップである。PILEUPは、GCG配列分析ソフトウェアパッケー
ジ、例えばバージョン7.0(Devereaux et al., Nuc.
Acid. Res. 12: 387−395 (1984))から得るこ
とができる。
【0021】 パーセント配列同一性(すなわち、実質的類似性又は同一性)の百分率の決定
に適したアルゴリズムの別の例は、Altschul et al., J.
Mol. Biol. 215: 403−410 (1990)に記載された
BLASTアルゴリズムである。BLAST分析を実施するためのソフトウェア
は、バイオテクノロジー情報のための全国センター(National Cen
ter for Biotechnology Information (h
ttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を通じて公的に入
手可能である。このアルゴリズムは、まず問い合わせ配列内の長さWの短いワー
ドを識別することによって高スコアリング配列対(HSP)を識別することを含
むもので、データベース配列内の同一長さのワードと同列にアライメントされた
場合に、ある正の値の閾値スコアTと一致又はそれを満足するものである。Tは
近接ワードスコア閾値として言及される(Altschul et al.,
上掲)。それらの初期の隣接ワードヒットは、それらを含むよりいっそう長いH
SPを見つけ出すための検索を開始させるシーズとして働く。次に、ワードヒッ
トは累積的なアラインメントスコアが増加する限り、各配列に沿って両方向に延
びる。累積的なスコアは、ヌクレオチド配列については、パラメータM(一致す
る残基の対に対する報酬スコア、常に>0)及びN(残基が一致しない場合のペ
ナルティスコア、常に<0)を用いて計算される。アミノ酸配列に関しては、ス
コアリングマトリックスを用いて累積的なスコアの計算が行われる。累積的なア
ライメントスコアが達成された最大値から分量X逸脱する場合、1つ以上の負の
スコアリング残基アラインメントの蓄積により累積的スコアがゼロ又はそれ以下
となる場合、又はいずれかの配列の終わりに達する場合、各方向におけるワード
ヒットの拡張が中断させられる。BLASTアルゴリズムパラメータW,T,及
びXは、アラインメントの感度及び速度を決定する。BLASTNプログラム(
ヌクレオチド配列に対して)は、ワードの長さ(W)が11、期待値が10、M
=5、N=4、及び両鎖の比較をデフォルトとして使用する。アミノ酸配列に関
して、BLASTPプログラムは、ワードの長さ(W)が3、期待値が10、さ
らにBLOSUM62スコアリングマトリックスをデフォルトとして使用する(
Henikoff & Henikoff, Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA 89: 10915 (1989)を参照せよ)。
【0022】 BLASTアルゴリズムは、2つの配列間の類似性の統計学的分析も行う(例
えば、Karlin & Altschul, Proc. Nat’l. A
cad. Sci. USA 90: 5873−5787 (1993)を参
照せよ)。BLASTアルゴリズムによって与えられた類似性の1つの尺度は最
も小さい合計確率(P(N))であり、それによって2つのヌクレオチド又はア
ミノ酸配列の間の一致が偶然にも起こるかもしれない確率の表示が提供される。
例えば、対照核酸と試験核酸とを比較して最も小さな合計確率が約0.1未満、
より好ましくは約0.01未満、さらに最も好ましくは約0.001未満である
場合に、核酸は対照配列と類似していると考えられる。
【0023】 2つの核酸配列又はポリペプチドが実質的に同一であるということの指標は、
第1の核酸によってコードされたポリペプチドが、以下に説明するように、第2
の核酸によってコードされたポリペプチドに対して得られた抗原と免疫学的に交
差反応するということである。したがって、例えば2つのペプチドが保存的置換
によってのみ異なる場合、ポリペプチドは一般に実質的に第2のポリペプチドと
同一である。2つの核酸配列が実質的に同一であるということの別の指標は、2
つの分子又はそれらの相補体が、下記の通り、ストリンジェント条件下で互いに
ハイブリダイゼーションするということである。
【0024】 ポリヌクレオチド配列は実質的に同一であるという別の指標は、2つの分子が
ストリンジェント条件下で互いにハイブリダイゼーションする場合である。スト
リンジェント条件は、配列依存性であり、また異なる環境では異なるであろう。
一般にストリンジェント条件は、所定のイオン強度及びpHで特定の配列に対し
て熱溶融点(Tm)よりも約5℃低くなるように選択される。Tmは、50%の
標的配列が完全に一致したプローブに対してハイブリダイゼーションする温度(
所定のイオン強度及びpHのもとで)である。一般にサザンブロットプロトコル
のストリンジェント条件は緩衝液中でのハイブリダイゼーションが含まれる。こ
の緩衝液は、65℃で5xSSC及び1%SDSを含むバッファでのハイブリダ
イゼーション、又は42℃で5xSSC及び1%SDSを含むバッファでのハイ
ブリダイゼーションを行い、0.2xSSC、0.1%SDS洗浄による65℃
での洗浄を必要とする。
【0025】 「標識(ラベル)」は、分光学、光化学、生化学、免疫化学、又は化学手段に
よって検出可能な組成物である。例えば、有用なラベルは、32P、蛍光染料、電
子密度試薬、酵素(例えば、ELISAで一般に使用されている酵素)、ビオチ
ン、ジオキシゲニン、又はハプテン及び抗血清又はモノクローナル抗体が入手可
能となるタンパク質が含まれる。
【0026】 「核酸」という用語は、一本鎖又は二本鎖のいずれかの形態をとるデオキシリ
ボヌクレオチド又はリボヌクレオチド及びそれらのポリマーを意味する。この用
語は、既知のヌクレオチド類似体又は修飾された主鎖残基又はリンケージを有す
る核酸を包含するもので、該核酸は合成、天然、及び非天然のものであり、対照
核酸と同様の結合特性を有し、さらに対照ヌクレオチドと同様に代謝される。そ
のような類似体の例として、限定されるものではないが、ホスホロチオネート、
ホスホラミデート、メチルホスホネート、キラル−メチルホスホネート、2−O
−メチルルボヌクレオチド、ペプチド−核酸(PNA)が挙げられる。
【0027】 特に断りのない限り、特定の核酸配列もまた暗黙のうちに、その保存的修飾変
異体(例えば、縮合コドン置換)及び相補的配列を、明示的に示した配列と同様
に包含する。核酸という用語は、遺伝子、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオ
チド、及びポリヌクレオチドと互換性を持って使われる。 ここで使われるように、「核酸プローブ又はオリゴヌクレオチド」は、1種類
以上の化学結合、通常は相補的な塩基対合、通常は水素結合形成を介して、相補
的配列の標的核酸に結合することが可能な核酸として定義される。ここで使われ
るように、プローブは天然(すなわち、A,G,C,又はT)又は修飾塩基(7
−デアザグアノジン、イノシン等)を含むものであってもよい。さらに、プロー
ブに含まれる塩基は、ハイブリダイゼーションに干渉しない限り、ホスホジエス
テル結合以外のリンケージによって結合したものであってもよい。したがって、
例えば、プローブは構成塩基がホスホジエステル結合よりはむしろペプチド結合
によって結合しているペプチド核酸であってもよい。ハイブリダイゼーション条
件のストリンジェンシーに依存してプローブ配列との完全な相補性を欠いた標的
配列と結合してもよいことは、当業者に理解されるだろう。プローブは、好まし
くは放射性同位元素、クロモホア、ルミホア、クロモゲンによって直接的に標識
されるか、あるいはストレプトアビジン複合体が後で結合するビオチン等によっ
て間接的に標識される。プローブの存在又は不在をアッセイするために、選択さ
れた配列又は準配列の存在又は不在を検出することができる。
【0028】 標識された核酸プローブ又はオリゴヌクレオチドは、プローブの存在が該プロ
ーブに結合した標識の存在を検出することによって検出可能となるように、共有
的に、リンカーを介して、又はイオン的に、ファンデルワールス又は水素結合を
介して、標識に結合するものである。 「医薬上許容される」は、生物学的ではない材料、又は本来不要でない物質に
ついて言及するもので、すなわち該物質は任意の望ましくない生物学的影響を及
ぼすことなく、あるいは薬学的組成物の他の成分のいずれかと有害なかたちで相
互作用することなくクラミジア抗原とともに個体に投与することができる。
【0029】 「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、ここで
は互換性を持って使われ、アミノ酸残基のポリマーについて言及している。これ
らの用語は、天然アミノ酸ポリマーと同様に、1つ以上のアミノ酸残基が類似体
又は対応する天然のアミノ酸の模倣体(mimetic)であるアミノ酸ポリマ
ーに適用される。
【0030】 「に対して特異的又は選択的にハイブリダイゼーションする」というフレーズ
は、標的がポリヌクレオチド及び他の化合物からなる不均質混合物にある場合に
、プローブが実質的に標的配列のみに結合してハイブリダイゼーション複合体を
形成するプローブと標的配列との間のハイブリダイゼーションを意味する。その
ようなハイブリダイゼーションは、標的配列の存在を決定づける要因となる。プ
ローブは他の関係ない配列と結合してもよいが、形成されたハイブリダイゼーシ
ョン複合体の少なくとも90%、好ましくは95%、又はほとんどが標的配列と
の結合である。
【0031】 「組換」という用語は、細胞、又は核酸、又はベクターに関連して使用した場
合、細胞、又は核酸、又はベクターが異種核酸の導入又は天然核酸の変性によっ
て修飾されていることを示し、あるいは細胞がそのように修飾を受けた細胞に由
来するものであることを示す。したがって、例えば組換細胞は、発現された状態
で、又はまったく発現されない状態で、自然のまま(非組換)の状態にある細胞
では見出されない遺伝子を発現するか、さもなければ異常に発現される天然遺伝
子を発現する。
【0032】 「特異的に免疫反応する」というフレーズは、タンパク質又はペプチドに言及
する場合、タンパク質と抗体との結合反応を意味し、タンパク質及び他の成分の
不均質な集団の存在下におけるタンパク質の存在を決めるものである。したがっ
て、指定された免疫アッセイ条件下で、特定の抗体が特定のタンパク質と結合し
、試料に存在する他のタンパク質とは有意な量で結合しない。そのような条件下
での抗体に対する特異的結合は、特定のタンパク質に対するその抗体が持つ特異
性によって選択される抗体を必要とする。種々の免疫アッセイフォーマットは、
特定のタンパク質に対して特異的に免疫反応する抗体の選択に使用してもよく、
それらについては以下に詳細に説明する。
【0033】 「実施的に純粋な」又は「単離された」というフレーズは、クラミジアペプチ
ド又はタンパク質に言及する場合、クラミジア微生物の他の準細胞成分を含まな
いことを意味する。一般に、試料の少なくとも約85%以上が単一ポリペプチド
主鎖を表す場合に、単量体タンパク質は実施的に純粋である。マイナーな変異体
又は化学的修飾体は一般に同一ポリペプチド配列を共有すると思われる。精製方
法に依存して、85%の純度、好ましくは95%を上回る純度が可能である。タ
ンパク質の純度又は均質性は、当該技術分野でよく知られているいくつかの手段
、例えばタンパク質のポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、その後に銀染色
によってポリアクリルアミドゲル上の単一ポリペプチドバンドを可視化すること
によって示すことができる。ある種の目的のために、高解像度が必要とされ、H
PLC又は類似の手段が精製に利用される。 詳細な説明 本発明は、当業者が容易に使用、分析、及び解釈することができる形態で、C
.ニューモニエゲノムのヌクレオチド配列、配列識別番号1(SEQ ID N
o. 1)又はその典型的なフラグメントを提供する。ここで使用されるように
、配列識別番号1(SEQ ID No. 1)で示されるヌクレオチド配列の
「典型的なフラグメント」とは、公的に利用可能なデータベースでは現在のとこ
ろ表されない任意のタンパク質について言及するものである。本発明の好ましい
典型的なフラグメントは、オープンリーディングフレーム、発現修飾フラグメン
ト、取り込み修飾フラグメント、及び試料中のC.ニューモニエの存在を診断す
るために使用されるフラグメントである。ルーチンのクローニング方法及び塩基
配列決定方法と併せて本出願で提供される情報を利用することで、当業者は、広
範囲にわたるC.ニューモニエタンパク質をコードするオープンリーディングフ
レーム(ORF)を含む興味対象の全ての「典型的なフラグメント」をクローニ
ングし、かつ塩基配列決定することが可能となろう。そのような好ましい広範囲
にわたる典型的なフラグメントの非限定的な同定を表2及び表3に示す。 C.ニューモニエ核酸の診断的利用 ハイブリダイゼーションに基づくアッセイ ここに開示された核酸を用いることで、当業者はC.ニューモニエを検出する
ための核酸ハイブリダイゼーションに基づくアッセイ(ハイブリダイゼーション
アッセイ)を設計することができる。標的核酸の特異的検出のためのいくつかの
よく知られた技術のいずれかを使用することができる。代表的なハイブリダイゼ
ーションアッセイは、限定されるものではないが、伝統的な「直接プローブ」方
法、例えばサザンブロット、ドットブロット、in situハイブリダイゼー
ション(例えば、FISH)、PCR等を含む。方法は、限定されるものでない
が、基質(例えば、膜又はガラス)結合法又は後述のアレイをベースとするアプ
ローチを含む幅広い範囲のフォーマットで使用することができる。指摘したよう
に、この発明もまた生物学的試料からクラミジアDNA又はRNAの存在を検出
するための方法を包含する。それらの配列は、感染の疑いがある患者由来の生物
学的試料中のクラミジアの存在を検出するために使用することができる。核酸ハ
イブリダイゼーション法を用いた特異的DNA及びRNA測定方法には種々なも
のがあり、それらは当業者に知られている(Sambrook et al.
上掲を参照せよ)。
【0034】 In situハイブリダイゼーション法がよく知られている(例えば、An
gerer (1987) Meth. Enzymol 152: 649)
。一般に、In situハイブリダイゼーション法は以下の主要なステップか
ら構成される。すなわち、(1)分析に供する組織又は生物学的構造の固定、(
2)標的DNAの接触性を高めるとともに非特異的結合を少なくすることを目的
とした生物学的構造に対する前ハイブリダイゼーション処理、(3)生物学的構
造又は組織中の核酸に対する核酸混合物のハイブリダイゼーション、(4)ハイ
ブリダイゼーションで結合しない核酸フラグメントの除去を目的とした後ハイブ
リダイゼーション洗浄、及び(5)ハイブリダイゼーションした核酸フラグメン
トの検出である。これらのステップの各々で使用される試薬及び使用条件は、特
定の用途に応じて変動する。
【0035】 一般的なIn situハイブリダイゼーションアッセイでは、細胞は固相支
持体、通常はガラススライドに固定される。もし核酸がプロービングされると、
一般に細胞を熱又はアルカリで変性させる。次に、タンパク質をコードする核酸
配列に対して特異的な標識プローブのアニーリングを行うために、細胞を適度の
温度でハイブリダイゼーション溶液に接触させる。次に、標的(例えば、細胞)
を一般に所定のストリンジェンシーで、又は適当な信号対ノイズ比が得られるま
で高められたストリンジェンシーで、洗浄する。
【0036】 この発明の核酸は、アレイに基づくハイブリダイゼーションフォーマットに極
めて適している。アレイは、1つ以上の面(例えば、固相、膜、又はゲル)に付
着した多数の異なる「プローブ」又は「標的」核酸(又は他の化合物)である。
好ましい実施形態では、多数の核酸(又は他の成分)を単一連続面又は互いに並
列した多数の面に付着させる。
【0037】 アレイフォーマットでは、多くの異なるハイブリダイゼーション反応が本質的
に「平行して」実行可能である。このことは、一回の「実験」でいくつかのハイ
ブリダイゼーションを素早く、本質的に同時に評価することを可能とする。アレ
イに基づくフォーマットでハイブリダイゼーション反応を実行する方法は、当業
者によく知られている(例えば、Pastinen (1997) Genom
e Res. 7: 606−614、Jackson (1996) Nat
ure Biotechnology 14: 1685、Chee (199
5) Science 274: 610、WO 96/17958を参照せよ
)。
【0038】 アレイ、特に核酸アレイは、当業者によく知られている多種多様な方法にもと
づいて産生することができる。例えば、単純な実施形態では、「低密度」アレイ
は、固相支持体(例えば、ガラス面、膜等)上の異なる位置で異なる核酸をスポ
ッティング(例えば、ピペットを用いて手で)することで簡単に作ることができ
る。
【0039】 この単純なスポッティングによるアプローチは、高密度にスポッティングされ
たアレイを作るために自動化されている(例えば、米国特許第5,807,52
2号を参照せよ)。この特許は、少容量の生物学的試料を付着させるために面に
対してマイクロキャピラリーを軽く叩く自動化システムの利用について記述して
いる。このプロセスを繰り返して高密度のアレイが作られる。また、アレイはオ
リゴヌクレオチド合成法を用いても作ることができる。したがって、例えば、米
国特許第5,143,854号及びPCT特許公報第WO90/15070号及
び第92/10092号は高密度オリゴヌクレオチドアレイの光指向組み合わせ
合成の利用を教示している。
【0040】 核酸を種々の固相面に固定化する多くの方法が当該技術分野で知られている。
他の材料と同様に、天然及び合成の多種多様な有機及び無機のポリマーを固相面
の材料として用いることができる。具体的な固相面としては、例えばニトロセル
ロース、ナイロン、ガラス、石英、ジアゾ化膜(紙又はナイロン)、シリコーン
、ポリホルムアルデヒド、セルロース、及びセルロースアセテートが挙げられる
。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチックも使用
することができる。使用可能な他の材料として、紙、セラミックス、金属、メタ
ロイド、半導体材料、サーメット等が含まれる。また、ゲルを形成する物質も使
用することができる。そのような材料として、例えばタンパク質(ゼラチン)、
リポ多糖類、ケイ酸塩、アガロース、及びポリアクリルアミドが挙げられる。固
相面が多孔性である場合、システムの性状に応じて種々のポアサイズを用いるこ
とができる。
【0041】 上記面の調製において、種々の特性を得るために、複数の異なる材料を、特に
積層体として用いてもよい。例えば、非特異的結合の防止、共有結合の単純化、
信号検出の強化等を行うために、タンパク質(例えば、牛血清アルブミン)又は
巨大分子からなる混合物(例えばDenhardt溶液)を用いることができる
。もし、化合物と面との共有結合が望まれるならば、面は通常、多官能性又は多
官能性となることが可能なものであろう。面に存在すると思われ、かつ結合に用
いられる多官能基は、カルボン酸、アルデヒド、アミノ基、シアノ基、エチレン
基、水酸基、メルカプト基等を含むことができる。多種多様な化合物を様々な面
に結合させる方法はよく知られており、また文献の中で十分に例証されている。
【0042】 例えば、種々の官能基を分子に導入することによって核酸を固定する方法が知
られている(Bischoff (1987) Anal Biochem.,
164: 336−344、Kremsky (1987) Nucl. A
cids. Res.15: 2891−2910)。修飾ヌクレオチドを含
むPCRプライマーを用いて、あるいは修飾ヌクレオチドによる酵素的末端標識
によって、修飾ヌクレオチドを標的上に置くことができる。本発明の核酸アレイ
のためのガラス又は膜支持体(例えば、ニトロセルロース、ナイロン、ポリプロ
ピレン)を用いることは、相対的に高い成分密度で標的を配列するための手動及
び自動化された方法を用いる十分に開発された技術であることから有利である。
そのような膜は一般に入手可能であり、膜に対するハイブリダイゼーションのた
めのプロトコル及び装置がよく知られている。
【0043】 直径1mmから1μmに至るまでの様々な大きさの標的エレメントを用いるこ
とができる。低濃度の濃縮かつ固定されたプローブDNAを含むより小さな標的
エレメントが高複雑性比較ハイブリダイゼーションに使用される。なぜなら、各
標的エレメントに対する結合に利用可能な試料の全量は制限されているからであ
る。したがって、得られる信号が高度に局在化して輝くように濃縮されたプロー
ブDNAの小量を含む小さなアレイ標的エレメントを持つことが有利である。そ
のような小さなアレイ標的エレメントは一般に104cm/cm2を上回る密度を
有するアレイで使用される。1つのイメージの多量の標的エレメントからのデー
タの獲得を可能とする1cm2領域の定量的蛍光イメージングを行うことが可能
な相対的に単純なアプローチが記載されている(例えば、Wittrup (1
994) Cytometry 16: 206−213を参照せよ)。
【0044】 もし蛍光標識された核酸試料を用いるならば、膜よりもかなり低い蛍光を持つ
固相面の基材、例えばガラス、石英、又は小さなビーズ上にあるアレイは、より
いっそう良好な感度を達成することができる。ガラス又は石英ガラスは非常に低
い蛍光基質、及び効率性の高いハイブリダイゼーション環境を提供する点で優れ
ている。標的核酸のガラス又は合成石英ガラスへの共有結合的な付着は、いくつ
かの周知の技術(上記)にもとづいて達成することができる。核酸は、市販の試
薬を用いることでガラスに対して好都合に結合することができる。例えば、いく
つかの官能基を持つシラン処理したガラスの調製のための材料は、商業的に入手
可能であり、あるいは標準的な技術で調製することができる(例えば、Gait
(1984) Oligonucleotide Synthesis: A
Practical Approach. IRL Press, Wash
., D.C.を参照せよ)。ガラスよりも少なくとも10倍低い蛍光を有する
石英カバーガラスもまたシラン処理できる。
【0045】 あるいは、プローブもまた市販の被覆ビーズ又は他の面上に固定することがで
きる。例えば、ビオチン末端標識核酸を市販のアビジン被覆ビーズに結合させる
ことができる。ストレプトアビジン又は抗ジゴキシゲニン抗体もまた、例えば、
標準的なプロトコル(例えば、Smith (1992) Science 2
58:1122−1126を参照)に従って、プロティンA等を用いたタンパク
媒介カップリングによってシラン処理したガラススライド上に付着させることが
できる。ビオチン又はジゴキシゲニン末端標識核酸は、標準的な技術にしたがっ
て調製することができる。ビーズに付着した核酸のハイブリダイゼーションは、
それらをハイブリダイゼーション混合物に懸濁させ、続いて洗浄後に分析のため
にそれをガラス基材上に置く。あるいはアビジン被覆有り又は無しで常磁性の粒
子、例えば酸化鉄粒子を使用することができる。
【0046】 いろいろな他の核酸ハイブリダイゼーションフォーマットが当業者に知られて
いる。例えば、共通のフォーマットはサンドウィッチアッセイ及び競合又は置換
アッセイを含む。ハイブリダイゼーション技術は一般にHames and H
iggins (1985) Nucleic Acid Hybridiza
tion, A Practical Approach, IRL Pres
s、Gall and Parduc (1969) Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 63: 378−383、及びJohn
et al. (1969) Nature 223 に記載されている。
【0047】 サンドイッチアッセイは、核酸配列を検出又は単離するための商業的に有用な
ハイブリダイゼーション法である。そのようなアッセイは固相支持体に共有的に
固定された「捕獲」核酸と、溶液中の標識「信号」核酸とを共有的に固定化させ
る。試料は、標的核酸を提供するだろう。「捕獲」核酸及び「信号」核酸は、「
サンドウィンチ」ハイブリダイゼーション複合体を形成するために標的核酸とハ
イブリダイゼーションする。最も効果的には、信号核酸は捕獲核酸とハイブリダ
イゼーションすべきでない。
【0048】 ハイブリダイゼーション複合体の検出は、信号発生複合体を標的及びプローブ
ポリヌクレオチド又は核酸の二本鎖に対して結合させることを要しえる。一般に
、そのような結合は、リガンド接合プローブと信号に接合した抗リガンドとの間
のように、リガンド及び抗リガンド相互作用を介して起こる。 ハイブリダイゼーションアッセイの感度は、検出されている標的核酸を増幅す
る核酸増幅システムを用いることで高めることができる。そのようなシステムの
例として、例えばポリメラーゼ鎖反応(PCR)システム及びリガーゼ鎖反応(
LCR)システムが挙げられる。当該技術分野で最近記載された他の方法は、核
酸配列に基づいた増幅(NASBAO, Cangene, Mississa
uga, Ontario)及びQベータレプリカーゼシステムである。
【0049】 核酸ハイブリダイゼーションは、該プローブ及びその相補的標的が相補的塩基
対形成を介して安定なハイブリド二本鎖を形成することができる条件下で、単に
変性プローブ及び標的核酸を提供することを含む。次に、ハイブリド二本鎖を形
成しない核酸を洗い流し、一般に結合した検出可能な標識の検出を通して検出す
べきハイブリダイゼーションした核酸を残す。核酸の変性は、温度を高めること
で、又は核酸を含むバッファの塩濃度を減少させることで、あるいは化学薬品の
添加によって、あるいはPHを高めることによって生ずることが一般に認められ
ている。ストリンジェンシーの低い条件下(例えば、低温及び/又は高塩及び/
又は高標的濃度)で、ハイブリド二本鎖(例えば、DNA:DNA、RNA:R
NA、又はRNA:DNA)はアニーリングされた配列の相補性が不完全である
場合でも形成される。したがって、ハイブリダイゼーションの特異性は低いスト
リンジェンシーのものとでは減少する。逆に言えば、ストリンジェンシーが高い
(例えば、高温又は低塩)では有効なハイブリダイゼーションはよりいっそう少
ないミスマッチを要求する。
【0050】 当業者は、ハイブリダイゼーション条件がストリンジェンシーの任意の度合い
を提供するために選択してもよいことを容易に理解することができるだろう。好
ましい実施形態では、ハイブリダイゼーションは低ストリンジェンシーで実行さ
れ、それによってハイブリダイゼーションを確実にし、さらにそれに続く洗浄を
高ストリンジェンシーで行うことでミスマッチしたハイブリド二本鎖を除去する
。所望のレベルのハイブリダイゼーション特異性が得られるまで、よりいっそう
高いストリンジェンシーで連続的に洗浄を行ってもよい(例えば、37℃乃至7
0℃で0.25 X SSPE−Tほど低く下げる)。ストリンジェンシーは、
ホルムアミド等の試薬を添加することによっても増加させることができる。ハイ
ブリダイゼーション特異性は、提示することができる種々の対照群に対するハイ
ブリダイゼーションと試験プローブに対するハイブリダイゼーションとの比較に
よって評価してもよい。
【0051】 一般に、ハイブリダイゼーション特異性(ストリンジェンシー)と信号強度と
の間には、トレードオフがある。したがって、好ましい実施形態では、一貫した
結果を生じ、かつバックグラウンドの信号強度の約10%よりも大きい信号強度
を与える最も高いストリンジェンシーで洗浄が行われる。したがって、好ましい
実施形態では、ハイブリダイゼーションしたアレイは連続的により高いストリン
ジェンシー溶液で洗浄され、各洗浄の間に読み取られる。このようにして得られ
たデータセットの分析は、ハイブリダイゼーションパターンが適当に変更されず
、また目的とする特定のプローブに対して適切な信号を提供する洗浄ストリンジ
ェンシーが明らかになろう。
【0052】 ハイブリダイゼーション条件を最適にする方法は、当業者によく知られている
(例えば、Tijssen (1993) Laboratory Techn
iques in Biochemistry and Molecular
Biology. Vol. 24: Hybridization With
Nucleic Acid Probes, Elsevier, N. Y
.)。 核酸の標識及び検出 好ましい実施形態では、ハイブリダイゼーションした核酸は試料又はプローブ
核酸に結合した1つ以上の標識を検出することによって検出される。標識は、当
業者に知られているいくつかの手段のいずれかによって取り込むことができる。
核酸へ標識を結合させるための手段は、例えば核酸をキナーゼ処理し、続いて核
酸リンカーを結合(リゲーション)させることで試料の核酸に標識(例えば、蛍
光体)を結合させるニックトランスレーション又は末端標識(例えば、標識RN
Aによって)を含む。標識を核酸に結合させるための多種多様なリンカーが知ら
れている。また、染料及び蛍光ヌクレオチドの挿入も用いることができる。
【0053】 本発明での使用に適した検出可能な標識として、例えば分光学的、光化学的、
生物化学的、免疫学的、電気的、光学的、又は化学的手段が挙げられる。本発明
において有用な標識として、標識されたストレプトアビジン接合体で染色するた
めのビオチン、磁気ビーズ(例えば、Dynabeads(登録商標))、蛍光
色素(例えば、フルオレセイン、テキサスレッド、ローダミン、グリーンフルオ
レセインプロティン等。例えばMolecular Probes, Euge
ne, Oregon, USAを参照せよ)、放射性標識(例えば、3H、125 I、35S、14C、又は32P)、酵素(例えば、西洋わさびペルオキシダーゼ、ア
ルカリホスファターゼ、その他一般にELISAで使用されているもの)、さら
にコロイド状金等(例えば、高効率で緑色光を散乱する直径40乃至80nmの
金粒子)の比色標識、又は彩色されたガラス又はプラスチック(例えば、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ラテックス等)のビーズが含まれる。そのような標識
の使用を教示している特許として、例えば米国特許第3,817,837号、第
3,850,752号、第3,939,350号、第3,996,345号、第
4,277,437号、第4,275,149号、及び第4,366,241号
が挙げられる。
【0054】 蛍光標識が好ましい。なぜなら、蛍光標識はバックグラウンドが低い一方で非
常に強い信号を提供するからである。また、素早く走査するやり方で、高解像度
及び感度で任意に検出可能である。核酸試料は全て、単一標識、例えば単一蛍光
標識によって標識することができる。あるいは、別の実施形態では、各核酸試料
が異なる標識を有するかたちで、異なる核酸試料を同時にハイブリダイゼーショ
ンさせる。例えば、1つの標的が緑色蛍光標識を有すると、第2の標的が赤色蛍
光標識を持つことができる。走査ステップは、赤色標識の結合部位を緑色蛍光標
識の結合部位と区別するだろう。各核酸試料(法的核酸)は、互いに別個に分析
される。
【0055】 用いられる適当な色原体は、色が観察される特有の波長範囲にある光を吸収、
又は特定の波長又は波長範囲の放射による照射の場合に光りを発する分子及び化
合物、例えば蛍光剤を含む。 望ましくは、蛍光剤は約300nm超の光、好ましくは350nm、より好ま
しくは約400nm超の光を吸収すべきであり、一般に吸収した光の波長よりも
約10nm高い波長を放す。ここで指摘しておくべきことは、結合色素の吸収及
び放射特性は、結合していない色素とは異なるということである。したがって、
種々の波長範囲及び色素の特性に言及する場合、接合されていない、任意の溶媒
固有の色素ではなく、用いた色素を意味する。
【0056】 蛍光剤が一般に好ましい。なぜなら、光で蛍光剤を照射すると複数の発光が得
られるからである。したがって、単一標識は複数の測定可能な事象を提供するこ
とができる。 検出可能な信号もまた化学発光及び生物発光源によって提供することができる
。化学発光源は、化学反応によって電子的励起が開始され、続いて蛍光受容体に
対して検出可能な信号として使われる光を放射、又はエネルギーを与える化合物
を含む。また、ルシフェリンはルシフェラーゼ又はルシゲニンと一緒に使用する
ことができ、生物発光を提供する。スピン標識は、電子スピン共鳴(ESR)分
光法で検出できる対になっていない電子スピンを持つレポータ分子によって提供
される。代表的なスピン標識は、有機フリーラジカル、遷移金属複合体、特にバ
ナジウム、銅、鉄、及びマンガン等が含まれる。代表的なスピン標識は、窒素酸
化物フリーラジカルを含む。
【0057】 標識は、ハイブリダイゼーションに先立って、またはその後に標的(試料)核
酸に付加してもよい。所謂「直接標識」は検出可能な標識であり、ハイブリダイ
ゼーションに先立って標的(試料)核酸に対して直接結合又は取り込まれる。そ
れとは対称的に、所謂「間接標識」はハイブリダイゼーション後のハイブリド二
本鎖に対して加えられる。しばしば、間接標識はハイブリダイゼーションに先立
って標的に結合している結合部位に間接標識が付加される。したがって、例えば
、標的核酸をハイブリダイゼーション前にビオチニル化してもよい。ハイブリダ
イゼーション後、アビジン結合蛍光体はビオチン担持ハイブリド二本鎖と結合し
、容易に検出される標識が提供される。核酸の標識及び標識されたハイブリダイ
ゼーション核酸の方法に関する詳細な総説については、Laboratory
techniques in Biochemistry and Molec
ular Biology, Vol.24: Hybridization
With Nucleic Acid Probes, P. Tijssen
, ed. Elsevier, N.Y., (1993)を参照せよ。
【0058】 蛍光標識は、in vitro転写反応の間に容易に加えられる。したがって
、例えば、蛍光標識UTP及びCTPはin vitro転写で産生されたTN
Aに取り込むことができる。 標識は、直接又はリンカー部位を介して付加することができる。一般に、標識
部位又はリンカー標識付着部位は任意の特定の位置に限定されるものではない。
例えば、標識はヌクレオシド、ヌクレオチド、又はそれらの類似体に任意の位置
で付着することができ、該位置は既に述べた検出又はハイブリダイゼーションと
干渉しない。例えば、Clontech(Palo Alto, CA)からの
ある種の標識オン試薬(Label−ON Reagents)は、オリゴヌク
レオチドのリン酸塩主鎖の全体に渡って散在した標識、及び3’及び5’末端の
終端標識を提供する。ここに例として示すように、標識はリボース環上の位置に
付着し、あるいはリボースは修飾され、かつ必要に応じて除去される。有用な標
識試薬の塩基部位は、天然、又はそれが置かれる目的を妨害しないようにして修
飾される部位を含む。修飾された塩基は、限定されるものではないが、7−デア
ザ(deaza)A及びG,7−デアザ−8−アザA及びG、及び別の複素環部
位を含む。
【0059】 蛍光標識は、単一種の有機分子に限定されるものではなく、無機分子、有機及
び/又は無機分子の複数分子混合物、結晶、ヘテロポリマー等も含まれることは
理解されるだろう。したがって、例えば、シリカシェルに封入されたCdSe−
CdSコア−シェルナノクリスタルは、生物学的分子にカップリングさせるため
に容易に誘導される(Bruchez et al. (1998) Scie
nce, 281: 2013−2016)。同様に、高蛍光量子ドット(hi
ghly fluorescent quantum dots)(硫化亜鉛キ
ャップ化カドミウムセレン化合物)は超高感度生物学的検出で使用するために生
体分子に供給結合している(Warren and Nie (1998) S
cience, 281: 2016−2018)。増幅に基づくアッセイ 別の実施形態では、増幅に基づくアッセイ(増幅アッセイ)を核酸の検出に用
いることができる。そのような増幅アッセイでは、核酸配列は増幅反応の鋳型と
して作用する(例えば、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)。定量的PCRについて
の詳細なプロトコルはInnis et al. (1990) PCR Pr
otocols. A Guide to Methods and Appl
ications, Academic Press, Inc. N. Y.
に提供されている)。
【0060】 他の適当な増幅方法は、限定されるものではないが、リガーゼ鎖反応(LCR
)(Wu and Wallace (1989) Genomics 4;
560, Landegren et al. (1988) Science
241:1077、及びEarringer et al. (1990)
Gene 89: 117)、転写増幅(Kwoh et al. (1989
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 117
3)、及び自立配列複製( Guatelli et al. (1990)
Proc. Nat. Acad. Sci. USA 87: 1874)を
含む。 C.ニューモニエ遺伝子発現の検出 本発明の核酸は、C.ニューモニエ検出遺伝子転写に使用することもできる。
核酸ハイブリダイゼーション技術を用いた遺伝子転写の検出及び/又は定量化の
方法は、当業者に知られている(Sambrook et al. 上掲を参照
せよ)。ノーザントランスファは、所望のmRNAを直接検出するのに使用可能
である。手短に言えば、mRNAは、例えば酸性グアニジニウム−フェノール−
クロロホルム抽出法を用いて所定の細胞試料から単離される。次にmRNAを電
気泳動にかけてmRNA種を分離し、mRNAをゲルからニトロセルロース膜に
移す。サザンブロットと同様に、標識されたプローブは標的mRNAを同定及び
/又は定量するのに用いられる。
【0061】 別の好ましい実施形態では、遺伝子転写物は、標的配列のコピー数を直接評価
するために、上記したような増幅(例えばPCR)に基づいた方法を用いて測定
することができる。 C.ニューモニエタンパク質の発現 ここに開示された核酸は、タンパク質の組換発現のために使われる。それらの
方法において、目的とするタンパク質をコードする核酸を適当な宿主細胞に導入
し、続いて細胞を誘導して大量のタンパク質を産生する。本発明は組み換え遺伝
学分野のルーチン技術に頼るもので、該技術は当業者によく知られている。この
発明で使用される一般的方法を開示している基本書は、Sambrook et
al., Molecular Cloning, A Laborator
y Manual (2nd ed. 1989)である。
【0062】 標準的なトランスフェクション方法を用いて、所望のポリペプチドを大量に発
現する原核、ほ乳類動物、酵母、又は昆虫の細胞株を作り出し、標準的な技術で
精製する(例えば、Colley et al., J. Biol. Che
m. 264: 17619−17622, 1989: Guide to
Protein Purification、上掲、を参照せよ)。
【0063】 宿主細胞に対して形質移入を行うために使用されるヌクレオチド配列を修飾し
て種々の所望のタンパク質を持つクラミジアポリペプチドを産生することができ
る。例えば、ポリペプチドはアミノ酸、挿入、置換、欠失等によって一次構造段
階で天然配列と異なることができる。これらの修飾は、いくつかの組み合わせで
使用することができ、最終的な修飾タンパク質鎖を産生する。
【0064】 アミノ酸配列変異株は、意図した様々な目的に沿って調製することができ、組
換体の精製及び調製が促進される。修飾ポリペプチドは、プラズマ半減期を改変
し、治療の有効性を改善し、さらに治療的使用の間における副作用の重さや発生
を低減するのにも有用である。アミノ酸配列変異体は一般に自然界では見出され
ない所定の変異株ではあるが、天然タンパク質と同様の免疫原性活性を示す。一
般に、ポリペプチドをコードする配列の修飾は、種々の周知の方法、例えば特定
部位の突然変異誘発によって容易に行うことができる(例えば、Gillima
n & Smith, Gene 8:81−97 (1979)、Rober
ts et al., Nature 328:731−734 (1987)
)。当業者は、多くの突然変異の効果が予測困難であることを容易に理解するで
あろう。したがって、多くの修飾は、所望の特性に対して適当なアッセイを用い
てルーチンスクリーニングによって評価される。例えば、保護免疫応答を誘発す
るポリペプチドの能力に対する種々の修飾の効果は、in vitroアッセイ
を用いることで容易に判断することができる。例えば、ポリペプチドに対して、
標準的な技術を用いたリンパ球増殖、T細胞の細胞毒性、又はサイトカイン産生
を誘導する能力についての試験を施すことができる。
【0065】 ポリペプチドを発現するために、遺伝子物質を宿主細胞に導入するために使わ
れる特定の方法は、特に重大ではない。外来ヌクレオチド配列を宿主細胞に導入
するための周知の方法のいずれかを用いることができる。それらは、リン酸カル
シウム形質移入、スフェロプラスト、エレクトロポレーション、リポソーム、マ
イクロインジェクション、プラスミドベクター、ウィルスベクター、さらにクロ
ーン化されたゲノムDNA、cDNA、合成DNA、または他の外来遺伝子物質
を宿主細胞に導入する他の周知の方法(Sambrook et al., 上
掲を参照せよ)のいずれかを含む。用いた特定の方法が少なくとも1つの遺伝子
を、該遺伝子を発現することが可能な宿主細胞に、成功裏に導入することができ
ることのみが必要とされる。
【0066】 本発明のポリペプチドを発現するために、任意の多数のよく知られた細胞およ
び細胞系を使用することができる。例えば、原核細胞、例えば大腸菌(E. coli)
を使用できる。真核細胞としては、酵母、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細
胞、COS細胞および昆虫細胞を包含する。 細胞に遺伝情報を運ぶために使用される特定のベクターはまた、特に不可欠で
はない。原核細胞および真核細胞における組換タンパク質の発現のために使用さ
れる任意の慣用のベクターを使用することができる。哺乳動物のための発現ベク
ターは典型的には、真核ウィルスからの調節領域を含む。
【0067】 発現ベクターは典型的には、宿主細胞においてポリペプチドDNAの発現のため
に必要とされるすべての要素を含む転写単位または発現カセットを含む。典型的
な発現カセットは、ポリペプチドをコードするDNA配列に操作可能に結合された
プロモーターおよび、転写物の有効なポリアデニル化のために必要とされるシグ
ナルを含む。本明細書で使用される「操作可能に結合された」という語は、プロ
モーターがDNA配列の転写を媒介するような、DNA配列から上流のプロモーターの
結合をいう。プロモーターは好ましくは、その天然の設定における転写開始部位
からとほぼ同じ、非相同の転写開始部位からの距離に配置される。しかしながら
、当技術分野で公知なように、プロモーター機能を失うことなく、この距離の幾
らかの変更が斟酌され得る。
【0068】 組換細胞の増殖およびポリペプチドの発現後に、培養培地を、分泌されたタン
パク質の精製のために採取する。培地は典型的には、細胞および細胞の残骸を除
去するために遠心分離またはろ過によってきれいにされ、タンパク質は、任意の
適当な樹脂に吸着させることによって、または硫酸アンモニウム分画、ポリエチ
レングリコール沈殿を使用して、または限外ろ過によって濃縮される。当技術分
野で公知の他の日常的手段が等しく適当であり得る。標準の技術、例えばアフィ
ニティクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除(sizin
g)クロマトグラフィー、His6タグ(tagging)およびNi-アガロースクロマトグラフ
ィー(ドベリ(Dobeli)ら、Mol. and Biochem. Parasit. 41:259-268 (1990)に記
載されている)または、均質性を得るための他のタンパク質精製技術によって、
ポリペプチドのさらなる精製を行うことができる。精製したタンパク質は次に、
以下に記載するように、薬剤組成物を製造するために使用される。
【0069】 ワクチンとして有用な組換ポリペプチドを製造する代替の方法としては、組換
ウィルス(例えばワクシニア)の使用を含む。ワクシニアウィルスは、マッケッ
ト(Mackett)らにより、DNAクローニング(DNA cloning) Vol. II: 実際的アプロ
ーチ(A practical approach), pp. 191-211(グローバー(Glover)編)において
記載されているように、適当な培養された哺乳動物細胞、例えばHeLa S3スピナ
ー(spinner)細胞にて増殖される。抗体製造 本発明のタンパク質を、C. ニューモニエ(pneumoniae)抗原と特異的に反応性
の抗体を製造するために使用することができる。分離したタンパク質が使用され
るなら、それらは組換によって製造されるか、またはクラミジア(クラミジア)培
養物から分離される。このタンパク質配列を用いて作られた合成ペプチドがまた
使用できる。
【0070】 ポリクローナル抗体の製造方法は、当業者に公知である。簡単には、免疫原、
好ましくは精製したタンパク質を、アジュバントと混合し、動物を免疫感作する
。免疫原に対する抗体の適当に高い力価が得られたら、動物から血液を採取し、
抗血清を調製する。クラミジアタンパク質に反応性の抗体について豊富であるよ
うにするために、所望なら、抗血清のさらなる分画を行うことができる(ハーロ
ウ(Harlow)&レイン(Lane)、抗体:実験室マニュアル(Antibodies: A Laborator
y Manual) (1988)参照)。
【0071】 例えば、アンダーソン(Anderson)ら、JAVMA 198:241 (1991)およびバー(Barr)
ら、Vet. Pathol. 28:110-116 (1991)に記載された、in situ 技術およびイム
ノペルオキシダーゼ試験法を用いて、患者の組織中のクラミジアを同定し、特性
決定するために、ポリクローナル抗血清が使用される。 当業者におなじみの種々の技術によって、モノクローナル抗体を得ることがで
きる。簡単には、所望の抗原で免疫感作した動物からの脾臓細胞を、通常骨髄腫
細胞と融合することによって、不死化する(ケーラー(Kohler)&ミルシュタイン
(Milstein), Eur. J. Immunol. 6:511-519 (1976)参照)。不死化の代替方法と
しては、エプスタイン-バール-ウィルス、腫瘍遺伝子もしくはレトロウィルスを
用いた形質転換または、当技術分野でよく知られている他の方法を包含する。1
つの不死化した細胞から生じるコロニーを、抗原に対する所望の特異性および親
和性を有する抗体の製造についてスクリーニングし、そのような細胞によって製
造されたモノクローナル抗体の収率は、脊椎動物宿主の腹膜腔へ注入することを
含む種々の技術によって増加することができる。
【0072】 そのようなやり方で製造されたモノクローナル抗体は、例えばELIZA診断試験
、イムノペルオキシダーゼ試験、免疫組織化学試験において、スピロヘータ侵入
のイン ビトロ(in vitro)評価のために、ワクチン展開、タンパク質分離のため
の候補抗原を選択するために、ならびに、適当な遺伝子配列を選択するためのゲ
ノムおよびcDNAライブラリーをスクリーニングするために使用される。C. ニューモニエ感染の免疫診断的検出 本発明はまた、生物試料中のC. ニューモニエ またはそれと反応性の抗体の存
在もしくは不在を検出するための方法を提供する。例えば、クラミジアと特異的
に反応性の抗体は、ここで記載したクラミジアタンパク質または分離物を用いて
検出することができる。タンパク質および分離物はまた、試料中の抗原を検出す
るための特異的抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)を増すために使用
することができる。さらに、本明細書において開示され、特許請求された核酸は
、標準のハイブリダイゼーション技術を用いてクラミジア特異的配列を検出する
ために使用することができる。
【0073】 一般に、免疫学的およびイムノアッセイの手順の概説のためには、基礎および
臨床の免疫学(Basic and Clinical Immunology)(スティテス(Stites)&テル(Te
rr)編、第7版、1991)参照。本発明のイムノアッセイは、任意の幾つかの配置
で行うことができ、それは、酵素イムノアッセイ(Enzyme Immunoassay)(マッジ
ョ(Maggio)編、1980);ティーセン(Tijssen)、Laboratory Techniques in Bioc
hem. stry and Molecular Biology (1985)において広く概説されている。例えば
、ここで開示されたタンパク質および抗体は、ELIZA、免疫ブロット分析および
凝集アッセイにおいて便利に使用される。
【0074】 簡単には、抗-クラミジア抗体または抗原を測定するためのイムノアッセイは
、競合的または非競合的結合アッセイであることができる。競合的結合アッセイ
においては、試料被検体(例えば抗-クラミジア抗体)は、固相表面に結合され
た捕獲剤(例えば分離したクラミジアタンパク質)上の特異的結合部位について
標識された被検体(例えば抗-クラミジアモノクローナル抗体)と競合する。捕
獲剤に結合された標識被検体の濃度は、試料中に存在する遊離の被検体の量と反
比例する。
【0075】 非競合的アッセイは典型的にはサンドウィッチアッセイであり、ここで、試料
被検体は、2つの被検体特異的結合試薬の間に結合される。結合剤の1つを捕獲
剤として使用し、固体表面に結合する。第2の結合剤を標識し、得られる複合体
を、目視または器械手段によって測定または検出するために使用する。 捕獲剤および標識結合剤の多数の組合せを使用することができる。例えば、分
離したクラミジアタンパク質または培養物を捕獲剤として使用することができ、
ヒト抗体の定常領域に特異的な標識抗-ヒト抗体を、標識結合剤として使用する
ことができる。ヒトの免疫グロブリン定常領域(例えばγまたはμ)に特異的な
ヤギ、ヒツジおよび他の非ヒト抗体は、当技術分野でよく知られている。あるい
は、抗-ヒト抗体は捕獲剤であることができ、抗原は標識されることができる。
【0076】 抗原、抗-クラミジア抗体または抗-ヒト抗体を含む、アッセイの種々の成分が
固体表面に結合され得る。生体分子を種々の固相表面に固定する多くの方法が、
当技術分野で公知である。例えば、固体表面は、膜(例えばニトロセルロース)
、マイクロタイターディッシュ(microtiter dish)(例えばPVCもしくはポリスチ
レン)またはビーズであり得る。所望の成分は、共有結合されるか、または非特
異的結合によって非共有的に付着されることができる。
【0077】 あるいは、イムノアッセイは液相中で行うことができ、種々の分離法を使用し
て、結合された標識成分を非結合標識成分から分離することができる。これらの
方法は当業者に公知であり、免疫沈澱、カラムクロマトグラフィー、吸着、結合
剤でコーティングした磁化可能な粒子の添加および他の同様の手法を包含する。 イムノアッセイはまた、分離法なしで、液相中で行うことができる。種々の均
質なイムノアッセイ法が現在、タンパク質被検体のためのイムノアッセイに適用
されている。これらの方法においては、被検体への結合剤の結合は、標識によっ
て発せられる信号の変化を引き起こし、それによって、非結合標識成分から結合
物を分離することなしに、結合が測定され得る。
【0078】 ウェスタンブロット(免疫ブロット)分析がまた、試料中のクラミジアに対す
る抗体の存在を検出するために使用できる。この技術は、試料中の特定のタンパ
ク質に対する抗体の存在を確認するための信頼性のある方法である。この技術は
一般に、分子量に基づいてゲル電気泳動によりタンパク質を分離すること、分離
したタンパク質を適当な固相支持体(例えばニトロセルロースフィルター、ナイ
ロンフィルターまたは誘導体にしたナイロンフィルター)に移すこと、および、
分離したタンパク質と共に試料をインキュベートすることを含む。これによって
、試料中に存在する特異的標的抗体に、それぞれのタンパク質を結合させる。標
的抗体は次に、標識した抗-ヒト抗体を用いて検出される。
【0079】 上記したイムノアッセイ形式は、標識したアッセイ成分を使用する。標識は、
当技術分野でよく知られている方法に従って、アッセイの所望の成分に直接また
は間接に結合され得る。広範囲の標識を使用することができる。成分は、幾つか
の方法のうちの任意の1つによって標識することができる。従来は、3H、125
35S、14Cまたは32Pを組み込む放射性標識が使用された。非放射性標識とし
ては、標識抗体に結合するリガンド、発蛍光団、化学発光剤、酵素および、標識
リガンドのための特異的結合対として働くことができる抗体を包含する。標識の
選択は、必要とされる感度、化合物との結合の容易さ、安定性必要条件および利
用可能な器具類に依存する。
【0080】 標識として興味ある酵素は、主としてヒドロラーゼ、特にホスファターゼ、エ
ステラーゼおよびグリコシダーゼ、またはオキシドレダクターゼ、特にペルオキ
シダーゼである。蛍光化合物としては、フルオレセインおよびその誘導体、ロー
ダミンおよびその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロン等を包含する。化学発光
化合物としては、ルシフェリンおよび2,3-ジヒドロフタラジンジオン、例えばル
ミノールを包含する。使用できる種々の標識または信号生成系の概説のためには
、米国特許第4,391,904号参照。この特許は、参照することにより本明細書に組
入れられる。
【0081】 非放射性標識はしばしば、間接的手段によって付けられる。一般に、リガンド
分子(例えばビオチン)が、分子に共有結合される。リガンドは次に、抗-リガ
ンド分子(例えばストレプトアビジン)分子に結合し、これは本質的に検出可能
であるか、または信号系(例えば検出可能な酵素、蛍光化合物もしくは化学発光
化合物)に共有結合される。多数のリガンドおよび抗-リガンドが使用できる。
リガンドが天然の抗-リガンド、例えばビオチン、チロキシンおよびコルチゾー
ルを有する場合には、それは、標識した天然に生じる抗-リガンドと共に使用す
ることができる。あるいは、任意のハプテンまたは抗原化合物を、抗体と組合せ
て使用することができる。
【0082】 幾つかのアッセイ形式は、標識成分の使用を必要としない。例えば、標的抗体
の存在を検出するために、凝集アッセイを使用できる。この場合には、抗原でコ
ーティングされた粒子が、標的抗体を含む試料によって凝集される。この形式で
は、いずれの成分も標識される必要がなく、標的抗体の存在は、単なる視診によ
って検出される。医薬組成物 本発明のペプチドまたは抗体(典型的にはモノクローナル抗体)およびその薬
剤組成物は、クラミジア感染を治療および/または予防するために、哺乳動物、
特にヒトへ投与するのに有用である。適当な処方は、レミントンの薬剤科学(Rem
ington's Pharmaceutical Sciences), マック パブリッシング カンパニー(Ma
ck Publishing Company), フィラデルフィア、PA、第17版(1985)に見出される。
【0083】 本発明の免疫原ペプチドまたは抗体は、予防的に投与されるか、またはすでに
この疾患に罹っている個体に投与される。ペプチド組成物は、クラミジアに対す
る有効な免疫応答を誘発するのに十分な量で、患者に投与される。有効な免疫応
答は、感染を阻止する応答である。これを成し遂げるのに十分な量は、「治療に
有効な投与量」または「免疫原的に有効な投与量」として定義される。この使用
のために有効な量は、例えばペプチド組成、投与のやり方、治療される疾患の段
階およびひどさ、患者の体重および一般的健康状態ならびに、処方する医師の判
断に依存するが、初期免疫感作のため(すなわち、治療もしくは予防的投与のた
め)には、一般に患者体重70kg当たり約0.1mg〜約1.0mg、より普通には、患者体
重70kg当たり約0.5mg〜約0.75mgの範囲である。追加投与量(boosting dose)は典
型的には、患者の応答および状態に依存して、数週間から数ヶ月にわたる追加の
管理法(boosting regimen)を使用して、約0.1mg〜約0.5mgのペプチドである。適
当なプロトコールは、0、4、2、6、10および14週での注射、次いで24および28週
でのさらに追加の注射を含む。
【0084】 治療用途のためには、投与は、感染の最初の徴候のときに始めるべきである。
この後、少なくとも症状が実質的に和らぐまで、およびその後の期間追加投与す
る。幾つかの場合には、負荷投与量、次いで追加投与量が必要とされ得る。得ら
れる免疫応答は、症状および/または合併症を治癒するかまたは少なくとも部分
的に阻止するのを助ける。このペプチドを含むワクチン組成物は、感染しやすい
かまたはさもなければ感染の危険のある患者に予防的に投与される。
【0085】 医薬組成物(ペプチドまたは抗体を含む)は、非経口投与または経口投与を意
図される。好ましくは、医薬組成物は、非経口的に、例えば皮下、皮内または筋
肉内に投与される。かくして、本発明は、非経口投与のための組成物を提供し、
この組成物は、許容される担体、好ましくは水性担体中に溶解もしくは懸濁され
た免疫原ポリペプチドの溶液を含む。種々の水性担体が使用でき、例えば水、緩
衝水、0.4%塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸等であり得る。これらの組成物
は、慣用のよく知られた滅菌技術によって滅菌されることができ、または滅菌ろ
過されることができる。得られる水性溶液は、そのまままたは凍結乾燥されて、
使用のために包装され得る。凍結乾燥された調製物は、投与前に滅菌溶液と合わ
せられる。組成物は、近似的(approximate)生理学的状態に必要とされる医薬上
許容される補助物質、例えば緩衝剤、張性調整剤、湿潤剤等、例えば酢酸ナトリ
ウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ソル
ビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレート等を含むことができる。
【0086】 組成物はまた、免疫応答を増大させるための担体を含むことができる。有用な
担体は当技術分野でよく知られており、例えばKLH、チログロブリン、アルブミ
ン、例えばヒト血清アルブミン、破傷風トキソイド、ポリアミノ酸、例えばポリ
(リシン:グルタミン酸)、インフルエンザ、B型肝炎ウィルスコアタンパク質
、B型肝炎ウィルス組換ワクチン等を包含する。
【0087】 固体組成物のためには、慣用の非毒性固体担体を使用することができ、例えば
製薬等級のマンニトール、ラクトース、でん粉、ステアリン酸マグネシウム、サ
ッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、ショ糖、炭酸マグネ
シウム等を包含する。経口投与のためには、任意の通常使用される賦形剤、例え
ば先に挙げた担体および、一般に10〜95%の活性成分、すなわち1種以上の本発
明のペプチドを、好ましくは25〜75%の濃度で組み込むことによって、製薬上許
容される非毒性組成物を形成する。
【0088】 上記したように、ペプチド組成物は、クラミジアに対する免疫応答を誘発する
ことを意図される。かくして、免疫応答を最大にするのに適当な組成物および投
与方法が好ましい。例えば、ペプチドを、担体に結合させて、または、ここで開
示した種々のクラミジアタンパク質からの活性ペプチド単位のホモポリマーもし
くはヘテロポリマーとして、宿主(ヒトを含む)に導入することができる。ある
いは、ポリペプチドの「カクテル」を使用することができる。1種以上のポリペ
プチドの混合物は、増加された免疫学的反応の平均値を有し、ポリマーを作るの
に異なるペプチドが使用される場合には、多数のエピトープに対する抗体を誘発
するさらなる能力を有する。
【0089】 組成物はまた、アジュバントを含む。本明細書で使用されるように、多数のア
ジュバントが、当業者によく知られている。適当なアジュバントとしては、不完
全フロイントアジュバント、ミョウバン、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニ
ウム、 N-アセチル-ムラミル-L-スレオニル-D-イソグルタミン(thr-MDP)、 N-アセチル-ノル-ムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(CGP 11637、nor-MDP
と称する)、 N-アセチルムラミル-L-アラニル--D-イソグルタミニル-L-アラニン-2-(1'-2'-ジ
パルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリルオキシ)-エチルアミン(CGP
19835A、MTP-PEと称する)およびRIBI[2%スクアレン/Tween 80 エマルジョ
ン中に、細菌から抽出された3つの成分、モノホスホリル脂質A、トレハロース
ジミコレートおよび細胞壁骨格(MPL+TDM+CWS)を含む]を包含する。アジュバ
ントの有効性は、免疫原ペプチドに対して指向する抗体の量を測定することによ
って決定することができる。
【0090】 薬剤処方物中の本発明の免疫原ペプチドの濃度は広く変化し得る。すなわち、
約0.1重量%未満、通常約2重量%以上から20〜50重量%またはそれ以上にまで変
化し、選択される特定の投与形式に従い、主に流体体積、粘度等によって選択さ
れる。 本発明のペプチドはまた、弱毒化したウィルス宿主、例えばワクシニアまたは
鶏痘により発現され得る。このアプローチは、ベクターとしてワクシニアウィル
スを使用して、本発明のペプチドをコードするヌクレオチド配列を発現すること
を含む。宿主に導入されると、組換ワクシニアウィルスは、免疫原ペプチドを発
現し、それによって、免疫応答を誘発する。免疫感作のプロトコールにおいて有
用なワクシニアベクターおよび方法は、例えば米国特許第4,722,848号に記載さ
れている。別のベクターはBCG(バシーリ カルメット ゲラン(Bacille Calmet
te Guerin))である。BCGベクターは、ストバー(Stover)ら(Nature, 351:456-4
60 (1991))に記載されている。本発明のペプチドの治療的投与または免疫感作
のために有用な広範囲の他のベクター、例えばサルモネラ タイフィ(Salmonell
a typhi)ベクター等が、本明細書の記載から当業者に明らかであろう。
【0091】 本発明のペプチド1種以上をコードするDNAがまた、患者に投与できる。この
アプローチは、例えばウォルフ(Wolff)ら、Science 247:1465-1468 (1990)なら
びに米国特許第5,580,859号および第5,589,466号に記載されている。 血清半減期を増すために、ペプチドをまたカプセル封入することができ、リポ
ソームの内腔に導入することができ、コロイドとして製造することができ、また
は、ペプチドの血清半減期を延長させる他の慣用の技術を使用することができる
。例えば、ゾカ(Szoka)ら、Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9:467 (1980)、米国特
許第4,235,871号、第4,501,728号および第4,837,028号に記載されているように
、リポソームを製造するために種々の方法が入手可能である。 実施例 特許請求した本発明を説明するが限定はしない、以下の実施例を提供する。実施例1 この実施例は、ここで開示されたC. ニューモニエ のゲノムおよび、先に配列
決定されたC.トラコマティスのゲノム(ステフェンズ(Stephens)ら、Science 28
2:754-759 (1998))の比較を記載する。
【0092】 類似の細胞構造および発達サイクルにもかかわらず、C.トラコマティス(C.TRA
CHOMATIS)およびC. ニューモニエ間の明らかに低い程度のDNA相同性(キャンベ
ル(Campbell)ら、J. Clin. Microbiol. 25:1911-1916 (1987))は、2つのゲノ
ムの比較分析が、両方の病原体の理解を有意に高めることを予想する。1つの種
には存在するが他にはない遺伝子の同定は、それぞれの互いに合い入れない生物
学的毒性および病原性の能力について特に重要である。2つの種間で共有された
遺伝子の同定は、それの哺乳動物宿主細胞との長期間の関係にわたって、これら
の独特な病原体の生存、増殖および伝達を最適化しながら、代謝能力を減らすよ
うに進化した生物系におけるこれらの能力の必要を強く支持する。
【0093】 先に配列決定されたC.トラコマティスのゲノムは、1,042,519個のヌクレオチ
ドおよび875個の有望なタンパク質コード遺伝子を含む。類似性の追求は、ここ
で開示された遺伝子配列636個(60%)および251個(23%)の推測される機能の
割当てが、C.トラコマティスのものを含む他の細菌生物についての仮説遺伝子に
類似であることを認めた。残る186個(17%)の遺伝子は、ジェンバンク(GenBan
k)に寄託された配列と相同でない。70個のC.トラコマティスの遺伝子が、C. ニ
ューモニエ のゲノムにおいて示されていない。これらは、2〜17遺伝子および19
の1つの遺伝子からなるブロック内に含まれている。C. ニューモニエに相同体
がない70個のC.トラコマティスの遺伝子のうち、60個が、仮説タンパク質をコー
ドすると分類される。C. ニューモニエに示されていない残る遺伝子は、トリプ
トファンオペロン(trpA,B,R)、trpC、2個の予想されたチオールプロテアーゼ
遺伝子および、ホスホリパーゼ-D超科に割当てられる4個の遺伝子からなる。
【0094】 C.トラコマティス遺伝子に対するオルソログが、C. ニューモニエについての
予測されたコード配列の859個(80%)について同定されたので、C. ニューモニ
エとC.トラコマティスとの間に高レベルの機能保存があることが明らかである。
個々のコードされたタンパク質についての類似性のレベルは、広いスペクトル(
22〜95%アミノ酸同一性)にわたり、2つの種からのオルソログ間に平均62%の
アミノ酸同一を有する。オルソログのクラミジアタンパク質間のパーセントアミ
ノ酸同一性は、機能グループ間で同様であり、翻訳に関連するタンパク質につい
て最も高く、クラミジアにおけるその機能が特性決定されておらず、他の生物に
よりコードされるタンパク質に関連しないタンパク質について最も低い。C. ニ
ューモニエにおける遺伝子の相同の組の遺伝子順序は、C.トラコマティスのゲノ
ムに対して再編成を示すが、しかし、2つのゲノムの遺伝子編成については高レ
ベルのシンテニー(synteny)がある。本発明者らは、その遺伝子編成がC.トラコ
マティスに対する相同体と同一直線状に並ぶ、2以上の遺伝子の39ブロックを同
定した(それらの幾つかは逆であるが)。C. ニューモニエコード配列0130-0300
間の領域が、ゲノムの他の領域より実質的に大きい再編成を含むので、ゲノム再
編成の分布は、染色体上に一様には分布されていない。この領域は、予測される
染色体複製末端と一致する。
【0095】 本発明者らは、DNA複製、修復、転写および翻訳のために必須の必要条件を説
明する、他の細菌において特性決定された酵素のオルソログを同定し、これは、
C.トラコマティスにおいて見出されたSwi2/Snf2ファミリーの2つの予測されたD
NAヘリカーゼを含む。C.トラコマティスと同様に、RNAポリメラーゼについての
代替のシグマサブユニット(σ28およびσ54)が、抗-σ調節系因子RsbV、RsbW
様の単一領域ヒスチジンキナーゼおよびRsbU様のタンパク質ホスファターゼの他
に同定された。これらの研究結果は、転写調節の基本のメカニズムが、クラミジ
ア間で保存されることを示唆する。SETおよびSWIB領域および、クラミジアのト
ポイソメラーゼIのC-末端に融合したSWIB領域(真核生物以外では同定されてい
ない)を含むC.トラコマティスタンパク質が、C. ニューモニエにおいて見出さ
れ、これは、生物学的に独特なクラミジアの発達サイクルに特有なクロマチン縮
合-脱縮合におけるそれらの可能な役割を支持する。
【0096】 C. ニューモニエゲノム配列から推測される中心代謝経路は、C.トラコマティ
スについて同定されたものと同じである。C. ニューモニエは解糖系及び連鎖の
トリカルボン酸回路を有し、機能的なようであるが、シトレートシンターゼ、ア
コニターゼおよびイソシトレートデヒロドゲナーゼについての遺伝子が同定され
なかったので、不完全である。C. ニューモニエは、完全なグリコーゲン合成お
よび分解系を有し、これは、クラミジアの代謝におけるグリコーゲン合成および
グルコース誘導体の使用についての役割を支持する。好気性呼吸における必須の
機能をコードする遺伝子が存在し、電子の流れが、ピルベート、スクシネート、
グリセロール-3-ホスフェートおよびNADHデヒドロゲナーゼ、NADH-ユビキノンオ
キシドレダクターゼおよびチトクロームオキシダーゼによって支持され得る。C.
ニューモニエはまた、C.トラコマティスにおいて見出されたV(液胞のある)-
タイプATPアーゼオペロンおよび2つのATPトランスロカーゼを含む。
【0097】 幾つかの病原体細菌による侵入に必要とされ、3つの染色***置選定過程(loc
ationsis)でC.トラコマティスゲノムにおいて見出されたタイプ-III分泌毒性系
がまた、C. ニューモニエゲノムに存在する。成分のそれぞれが保存され、それ
らの相対的ゲノム背景が保存される。遺伝子、例えば予測されたセリン/スレオ
ニンタンパク質キナーゼおよび、タイプ-III分泌装置の構造成分をコードする遺
伝子に物理的に結合された他の遺伝子はまた、同定された相同性はないが、2つ
の種間で高度に類似であり、これは、細胞生物学の修飾における機能的役割が基
本的に保存されることを示唆する。
【0098】 クラミジア生物で見出されていないが、細胞内クラミジア封入膜(inclusion m
embrane)に局在化されている、クラミジアコードされたタンパク質は、独特の細
胞内生物学および、多分クラミジアの種間で観察される封入形態学(inclusion m
orphology)における差異におそらく必須である。幾つかのそのようなタンパク質
(IncA,B&Cと呼ぶ)は、C.プシタッシ(psittaci)株について特性決定された(ロ
ッキー(Rockey)ら、Mol. Microbiol. 15:617-626 (1995);ロッキー(Rockey)ら
、Infect. Immun. 62:106-112 (1994))。C. ニューモニエおよびC.トラコマテ
ィスは、C.プシタッシ(psittaci)のIncBおよびIncCに対するオルソログをコード
し、C.トラコマティスはまた、IncAに対するオルソログを含む。C. ニューモニ
エは、相同性の程度は低いが、IncAに対する類似性を有するタンパク質をコード
する2つの遺伝子(CPn0186およびCPn0585)を含み、類似であるが、あるいは変
えられた機能を示唆する。
【0099】 C.トラコマティスにおいて同定されたトリプトファン生合成オペロン(trpA、
trpB、trpR)およびtrpCは、C. ニューモニエのゲノムにおいては著しく欠けて
いる。これは、C.トラコマティスにおいて同定されたトリプトファン生合成と関
連する遺伝子のレパートリー全体を示す。C.トラコマティスのトリプトファンオ
ペロンに隣接する17個の遺伝子がまた、C. ニューモニエのゲノムにおいて見出
されなかった。この領域は、連なるゲノムセグメントの1つの最大の欠損であり
、エンドヌクレアーゼおよびホスホリパーゼDに関連するタンパク質のファミリ
ーを含む、4HKD超科コード遺伝子を包含する。これらの研究結果は、クラミジア
が宿主中に存続し、病原性のために必須であると思われる潜在的焦点的かつ持続
性の炎症答を誘発することによって疾患を引き起こす能力のために重要であり得
る。
【0100】 C. ニューモニエのゲノムは、C.トラコマティスのゲノムに比べて、187,711個
のさらなるヌクレオチドを含み、C.トラコマティスにおいて見出されていない21
4個のコード配列は、ほとんどの増加したゲノムの大きさを説明する。これらの
遺伝子のうちの88個は、>10遺伝子のブロックで見出され(11-30遺伝子/ブロ
ック)、41個は、単一遺伝子であり、残りは少なくとも1つの他の遺伝子と組に
なっている。C.トラコマティスを除いて、すべてのC. ニューモニエ遺伝子の〜7
0%が、ジェンバンクに同定可能な相同体を有するという観察に基づいて、214個
のうちの150個を超える遺伝子が、ジェンバンクに相同体を有するべきであり、
多くは機能と関連することが予想される。しかしながら、28個のコード配列だけ
が、他の生物からの遺伝子との類似性を有している。かくして、C.トラコマティ
スと相互排除的な大部分の遺伝子(214のうちの186)および、C. ニューモニエ
における同定可能な相同体を欠いた70のC.トラコマティス遺伝子のうちの60が、
他の生物由来の遺伝子に対して検出可能な相同体を有していない。本発明者らは
、ほとんどの独特の遺伝子が、C.トラコマティスおよびC. ニューモニエの特異
な生物学、親和性および病原性を規定する特異的特質のために必須であると予想
する。さらに、このことは、C. ニューモニエがC.トラコマティスより独特の生
物学的(すなわち、毒性)能力を有することを示唆する。C.トラコマティスより
侵襲性で、かつより広い範囲の宿主細胞タイプで生存する、C. ニューモニエの
能力は、この仮説と一致する。生物学的能力の差異のすべてが、相互排除的遺伝
子と関連し得るわけではない。他の生物においては同定可能なオルソログがない
が、C. ニューモニエおよびC.トラコマティスのオルソログとされたタンパク質
配列間の有意に低い程度の相同性についての1つの説明は、このタンパク質の組
が、クラミジアに特異的な生物学的必要条件と関連するだけでなく、この多形性
が2つの種間の特異な生物学を説明できる点にある。C.プシタッシ(psittaci)群
の典型からのゲノム配列の決定は、それぞれの種について相互排除的かつ特異的
であるそれらの遺伝子を正確に表す。
【0101】 C. ニューモニエゲノムへの主な機能的に同定可能な付加は、クラミジアの多
形性膜タンパク質(Pmp)の新しいファミリーをコードする遺伝子の大きな伸長で
あり、増加したコード能力の22%を示すのみである。C.トラコマティスの遺伝子
は9個のpmp遺伝子を有するが、一方、驚くべきことに、C. ニューモニエのゲノ
ムは21個のpmp遺伝子を含む。これらの遺伝子のほとんどは、3つの独立(stand-
alone)遺伝子を有するゲノムの2つの領域において増幅されると思われる。興味
あることに、独立遺伝子の1つは、C.トラコマティスのゲノムにおける唯一の独
立pmp遺伝子であるC.トラコマティスのpmpDに最も近く関連し、それは、同じ相
対的ゲノム背景を有して配置され、このことは、このパラログについての必須で
かつ保存される機能を示唆する。6つのPmpコード遺伝子がたぶん機能的でない
。というのは、5つが予想されたコードフレーム-シフトを含み、1つが先端を
切り取られている(truncated)からである。この遺伝子ファミリーおよび確信的
に予測されたフレーム-シフトの増幅は、機能または抗原の多様性を増大するた
めの特定の分子メカニズムを示唆する。このタンパク質ファミリーに関連するC.
プシタッシ(psittaci)における少なくとも1つのタンパク質がクラミジア表面に
さらされているが、このタンパク質ファミリーの生物学的役割はなぞのままであ
る。
【0102】 独特のC. ニューモニエ遺伝子のほとんどに機能を割当てることができないが
、一方、幾つかは、他の生物からの遺伝子との有意の類似性を有する。GMPシン
セターゼ、IMPデヒドロゲナーゼ、UMPシンターゼ、ウリジンキナーゼ、ビオチン
シンターゼ経路タンパク質、メチルチオアデノシンヌクレオシダーゼ、DNAグリ
コシラーゼおよび芳香族アミノ酸ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子について
、機能の割当てをすることができた。かくして、ビオチン生合成についての完全
な経路が同定された。さらなるプリンおよびピリミジン再利用経路遺伝子がたぶ
ん、C. ニューモニエが感染するか、または、C. ニューモニエの前駆体ヌクレオ
シドまたはヌクレオチドを運ぶ能力における差を生じる、細胞タイプの1つにお
ける代謝の限界を反映する。
【0103】 C. ニューモニエにおける芳香族アミノ酸ヒドロキシラーゼの追加は、トリプ
トファン生合成遺伝子の欠如およびフェニルアラニンを含む他のアミノ酸を合成
することができないことの観点から、特に興味深い。芳香族アミノ酸ヒドロキシ
ラーゼは、3つの別個の酵素を含み、これらは、フェニルアラニンをチロシンへ
、チロシンをドーパへ、かつトリプトファンを5-ヒドロキシトリプトファンおよ
びセロトニンへ受容的に酸化するように機能する。クラミジアタンパク質は、こ
のファミリーのタンパク質に類似し、トリプトファンヒドロキシラーゼに非常に
より近く関連するが、その特定の機能を確信的に予測することはできなかった。
本発明者らは、それが、C. ニューモニエの毒性に関連し得ると仮説する。トリ
プトファンヒドロキシラーゼは以前には細菌において同定されておらず、クラミ
ジア遺伝子の起源は、真核生物からであると思われる。C. ニューモニエについ
ての芳香族アミノ酸ヒドロキシラーゼの機能的役割は、この生物の独特の細胞内
生物学に関連し、C. ニューモニエの持続性および病原性に対する鍵となる寄与
を示し得る。
【0104】 本明細書で記載した実施例および実施態様は、説明の目的のためだけのもので
あり、それを考慮した種々の変更または変形が当業者へ示唆され、それは、本出
願の意図および範囲ならびに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであること
が理解される。本明細書で引用したすべての刊行物、特許および特許出願は、す
べての目的のために、その全部が、参照することによって本明細書に組入れられ
る。
【0105】 表1は、C. ニューモニエの非タンパク質をコードするゲノム配列の機能割当
てを提供する。表2は、タンパク質コード配列の機能割当てを提供する。表3は
、コード配列に対応するタンパク質のアミノ酸配列を提供する。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】
【表4】
【0110】
【表5】
【0111】
【表6】
【0112】
【表7】
【0113】
【表8】
【0114】
【表9】
【0115】
【表10】
【0116】
【表11】
【0117】
【表12】
【0118】
【表13】
【0119】
【表14】
【0120】
【表15】
【0121】
【表16】
【0122】
【表17】
【0123】
【表18】
【0124】
【表19】
【0125】
【表20】
【0126】
【表21】
【0127】
【表22】
【0128】
【表23】
【0129】
【表24】
【0130】
【表25】
【0131】
【表26】
【0132】
【表27】
【0133】
【表28】
【0134】
【表29】
【0135】
【表30】
【0136】
【表31】
【0137】
【表32】
【0138】
【表33】
【0139】
【表34】
【0140】
【表35】
【0141】
【表36】
【0142】
【表37】
【0143】
【表38】
【0144】
【表39】
【0145】
【表40】
【0146】
【表41】
【0147】
【表42】
【0148】
【表43】
【0149】
【表44】
【0150】
【表45】
【0151】
【表46】
【0152】
【表47】
【0153】
【表48】
【0154】
【表49】
【0155】
【表50】
【0156】
【表51】
【0157】
【表52】
【0158】
【表53】
【0159】
【表54】
【0160】
【表55】
【0161】
【表56】
【0162】
【表57】
【0163】
【表58】
【0164】
【表59】
【0165】
【表60】
【0166】
【表61】
【0167】
【表62】
【0168】
【表63】
【0169】
【表64】
【0170】
【表65】
【0171】
【表66】
【0172】
【表67】
【0173】
【表68】
【0174】
【表69】
【0175】
【表70】
【0176】
【表71】
【0177】
【表72】
【0178】
【表73】
【0179】
【表74】
【0180】
【表75】
【0181】
【表76】
【0182】
【表77】
【0183】
【表78】
【0184】
【表79】
【0185】
【表80】
【0186】
【表81】
【0187】
【表82】
【0188】
【表83】
【0189】
【表84】
【0190】
【表85】
【0191】
【表86】
【0192】
【表87】
【0193】
【表88】
【0194】
【表89】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 C12P 21/08 C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 カルマン,スー アメリカ合衆国,カリフォルニア 95070, サラトガ,シックスス ストリート 14761 (72)発明者 デイビス,ロナルド アメリカ合衆国,カリフォルニア 94305, パロ アルト,キングスレイ アベニュ 433 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA13 BA08 BA11 BA38 CA02 CA09 HA14 HA19 4B063 QA11 QA19 QQ08 QQ43 QR39 QR48 QR56 QR77 QS34 QX02 4B064 AG01 AG27 CA02 CA19 CA20 DA01 DA13 DA15 4B065 AA01Y AB01 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA11 DA76 DA83 EA29 EA52 FA74

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表3に示されるC. ニューモニエ(C.pneumoniae)のタンパク
    質をコードする、単離された核酸。
  2. 【請求項2】 該核酸が、SEQ ID NO:1のオープンリーディングフレームの
    ヌクレオチド配列を有する請求項1記載の単離された核酸。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の単離された核酸のハイブリダイゼーションす
    る断片を含むプローブ。
  4. 【請求項4】 ストリンジェンシー条件下で請求項2記載の核酸配列へハイ
    ブリダイゼーションする単離された核酸。
  5. 【請求項5】 発現宿主において機能的な転写開始領域、該転写開始領域の
    転写調節下で請求項1記載の単離された核酸の配列を有する核酸、および、該発
    現宿主において機能的な転写終結領域を含む発現カセット。
  6. 【請求項6】 染色体外の要素の一部として、または、該発現カセットを該
    宿主細胞に導入した結果として宿主細胞のゲノムに組み込まれた、請求項5記載
    の発現カセットを含む細胞ならびに該宿主細胞の細胞子孫。
  7. 【請求項7】 C. ニューモニエのタンパク質を製造する方法であって、 請求項6記載の細胞を増殖させ、それによって該C. ニューモニエのタンパク
    質が発現させ;そして 他のタンパク質を含まない、該C. ニューモニエのタンパク質を単離すること
    を含む方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のアミノ酸配列を含むC. ニューモニエのタン
    パク質として存在するタンパク質を少なくとも50重量%含む精製ポリペプチド組
    成物。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のポリペプチドに特異的に結合するモノクロー
    ナル抗体。
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