JP2002528470A - グルタミン酸およびグリコール酸を使用して植物の生産性を高める方法 - Google Patents

グルタミン酸およびグリコール酸を使用して植物の生産性を高める方法

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キナースリー,アラン・エム
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エメラルド・バイオアグリカルチャー・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸のいずれかを含んでいる組成物が、カルシウム塩、好ましくは硝酸カルシウムを含むそのような組成物として記載される。植物または種子を、グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸のいずれかを含んでいる組成物で処理することを含む植物の処理方法も記載される。植物または種子を、グルタミン酸、カルシウム塩、およびグリコール酸かポリグリコール酸のいずれかを含んでいる組成物で処理することを含む植物の処理方法も記載される。本発明の方法および組成物は、植物が環境ストレスに耐えるのを助けることを含めて、植物の生産性の向上において有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、一般に、植物の生産性を高める方法に関する。具体的に言うと、こ
の方法は、植物の根、種子、茎および/または葉を、グルタミン酸、およびポリ
グリコール酸かグリコール酸のいずれかを含んでいる組成物で処理することによ
り、植物の生産性を高めることに関する。
【0002】 発明の背景 グルタミン酸およびグリコール酸を含めて多くの有機酸およびアミノ酸が、植
物の生長を刺激するのに有用である。例えば、ティルバーグ(Tillberg)(Phys iol. Plant 、50:158−160)は、1980年に、ウキクサの生長は、低レベルの
グリコール酸(30〜220ppm)を栽培媒体に加えると10〜20%刺激され
るが、但し380ppm以上のレベルでは生長が抑制されることを報告した。単量
体に加水分解されるグリコール酸のオリゴマーも、ウキクサの生長を刺激するこ
とが報告されている(キナースレイ[Kinnersley]等の米国特許第4,813,
997号明細書)。ベーレンド(Behrend)およびメテレス(Meteles)(197
5年、Plant Physiol.、56:584−589)は、グルタミン酸はタバコ、トマトおよ
びニンジンの細胞培養物の増殖を増加させることを見いだしたが、このアミノ酸
の植物そのものに対する効果はいま少し明確でない。ゴーハム(Gorham)(19
50年、Canadian J. of Research、28:356−381)は、グルタミン酸(100p
pm)は植物の生長にはマイナスの効果があったことを見いだした。
【0003】 発育成長性植物の生長を増進することが重要なことであるが、果実、野菜、穀
物等々を増産させる生殖性生長を刺激することがその発育成長性生長よりもはる
かに重大なことである。従って、植物の生産性を高めること、特に生殖性生長を
増進する有機酸の組成物が必要とされる。本発明はこの必要に取り組むものであ
る。
【0004】 発明の概要 本発明の一つの面において、植物をグルタミン酸およびグリコール酸を含んで
成る組成物で処理する方法が提供される。この方法は、植物の生長を増進し、植
物の果実の成熟性を増進し、そして植物の病気、その他のストレスに対する抵抗
性を高めることを含めて、植物の生産性の向上において有用である。
【0005】 本発明のもう一つの面においては、植物をグルタミン酸およびグリコール酸を
植物の生産性向上に有効な量で含んで成る組成物で処理することを含んで成る植
物の処理方法が提供される。
【0006】 本発明のさらにもう一つの面において、植物をグルタミン酸、グリコール酸お
よびカルシウム塩を含んで成る組成物で処理する方法が提供される。カルシウム
塩は硝酸カルシウムであるのが好ましい。
【0007】 本発明の他の面は、植物を、グルタミン酸および次式:
【0008】
【化3】
【0009】 (式中、n=1〜10である。) を有するポリグリコール酸を含んで成る組成物で処理することを含んで成る植物
の処理方法に関する。この組成物はカルシウム塩、好ましくは硝酸カルシウムを
さらに含んでいることができる。
【0010】 本発明のもう一つの態様においては、グルタミン酸およびグリコール酸を含ん
で成る組成物が提供される。この組成物は適当なキャリアー媒体中に存在してい
るのが好ましい。
【0011】 本発明のもう一つの面において、グルタミン酸、グリコール酸およびカルシウ
ム塩を含んで成る組成物が提供される。 本発明のさらにもう一つの態様においては、グルタミン酸および次式:
【0012】
【化4】
【0013】 (式中、n=1〜10である。) を有するポリグリコール酸を含んで成る組成物が提供される。 本発明の一つの目的は、植物の生産性を高める植物の処理方法を提供すること
である。
【0014】 本発明のさらに他の目的は、植物の生産性を高めることに資する性質を有する
組成物を提供することである。 本発明のさらに他の目的および利点は次の説明から明らかになるだろう。
【0015】 好ましい態様の説明 本発明の原理の理解を進めるために、今度は好ましい諸態様を参照し、そして
特定の用語を用いてそれら諸態様を説明することにする。それにもかかわらず、
それらの説明によって本発明の範囲を限定しようとするものではなく、本明細書
で例証されるような本発明の変更やさらなる修正、また本発明の原理の本明細書
で例証されるようなさらなる応用も、本発明が関係する技術分野の当業者には普
通に思い当たるだろうと考えられるものであることは分かるだろう。
【0016】 本発明は、グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸のいずれか
を含んで成る組成物に関する。ポリグリコール酸は次式:
【0017】
【化5】
【0018】 (式中、n=1〜10である。) を有する。 本発明の組成物は、植物の生産性を高めるのに資する性質を有している。例え
ば、グルタミン酸と、グリコール酸かポリグリコール酸のいずれかとを組み合わ
せることにより、いずれかの酸を単独で使用したときに可能なよりも予想外に高
い植物生長の刺激が発生する。これらの組成物は、また、生殖性植物の生長を増
進し、果実の成熟、種子の発芽を増進し、また植物を病気、その他のストレスか
ら保護する際に非常に有効である。これらの組成物は、従って、収穫可能な農産
物のより早期の収穫を可能にするだろう。所望によっては、カルシウム塩が含め
られて、植物の処理効率を高める。
【0019】 本発明の第一の面においては、グルタミン酸とグリコール酸とを含んでいる組
成物が提供される。 グルタミン酸およびグリコール酸は商業的供給源から入手することができるか
、またはこの技術分野で公知の方法によって合成することができる。グルタミン
酸はこの技術分野で公知の方法で天然資源から単離することもできる。グルタミ
ン酸は、一ナトリウム塩が挙げられるが、グルタミン酸の各種塩類を含めて任意
の形のものが使用できる。
【0020】 植物の生産性の向上において有効なグルタミン酸およびグリコール酸の組成物
中濃度およびその組成物の量は、植物の種類、処理される植物の量、および増進
した成熟度、増進した植物の生長、または向上した病気に対する抵抗性が望まれ
るかどうかを含めて多種多様な因子に依存する。その望ましい濃度と量は、当業
者であれば決めることができるものである。典型的には、組成物は、全て重量/
容量基準で、約0.5ppm〜約5,000ppmのグリコール酸および約0.5ppm
〜約5,000ppmのグルタミン酸を含むが、約0.5ppm〜約2,500ppmの
グリコール酸および約0.5ppm〜約2,500ppmのグルタミン酸を含んでいる
のが好ましく、約50ppm〜約500ppmのグリコール酸および約50ppm〜約5
00ppmのグルタミン酸を含んでいるのがさらに好ましい。これらの組成物は1
:1組成の上記成分から成るのがさらに好ましい。ここに定義される1:1組成
とは、個々の成分を等重量で含んでいるか、または同じ濃度の溶液を与える単一
の成分を含むそれら容液を等容量で含んでいる組成物のことである。
【0021】 本発明のもう一つの面では、グルタミン酸、グリコール酸およびカルシウム塩
を含んで成る組成物が提供される。塩化物塩および硫酸塩を含めてカルシウムの
任意の塩が使用できる。しかし、硝酸カルシウムが好ましい。グリコール酸とグ
ルタミン酸とを含む組成物に対してカルシウム塩を添加すると、植物の生産性を
さらに高めることができる。例えば、グルタミン酸とグリコール酸とを含んで成
る組成物に対して硝酸カルシウムを添加すると、生殖性植物の生長が増進され、
また果実を含めて収穫性農産物の早期成熟を、硝酸カルシウムを含まない同じ組
成物より大きな程度まで増進することができる。
【0022】 硝酸カルシウムのようなカルシウム塩を含んでいる組成物中には、その塩は、
典型的には約100ppm〜約10,000ppmの量で存在するが、その量は適用例
に応じて変えることができる。
【0023】 あるいは、また、この組成物はグルタミン酸および次式:
【0024】
【化6】
【0025】 (式中、n=1〜10である。) を持つグリコール酸の重合体(ポリグリコール酸)を含んでいることができる。 この組成物は、また、グルタミン酸、およびn=2〜4のオリゴマーを低レベ
ルで含んでいるグリコール酸の70%水溶液を含んでいることができる。
【0026】 一つの関連態様において、この組成物は、グルタミン酸とグリコール酸とを含
んでいる組成物について上記で論じたように、カルシウム塩、好ましくは硝酸カ
ルシウムをさらに含んでいる。
【0027】 ポリグリコール酸は、ここに言及することによって本明細書に含められる米国
特許第4,813,997号明細書に記載されるように、単量体のグリコール酸
を減圧下および昇温下において加熱することによって製造することができる。グ
リコール酸の線状縮合重合体が本発明の実施に最も有用である。単量体グリコー
ル酸を減圧下で加熱することによって得られる重合体混合物は、精製することな
く使用することができる。但し、この重合体混合物は、所望とされるならば、こ
の技術分野で公知の各種分別技法でその成分に分離することができる。さらに、
グリコール酸の濃厚水溶液中では少量の重合したグリコール酸が自然に生ずる。
最もコスト効果の高いグリコール酸源は、デュポン社(DuPont)製の、グリコー
ル酸二量体を6〜8%含んでいるグリコール酸の70%溶液である。
【0028】 植物の生産性を高める際に有効なグルタミン酸とポリグリコール酸の濃度およ
びその組成物の量は、前記で論じたように多種多様な因子に依存する。典型的に
は、組成物は約0.5ppm〜約5,000ppmのグルタミン酸および約0.5ppm
〜約5,000ppmのポリグリコール酸を含むが、約0.5ppm〜約2,500pp
mのグルタミン酸および約0.5ppm〜約2,500ppmのポリグリコール酸を含
んでいるのが好ましいく、約50ppm〜約500ppmのグルタミン酸および約50
ppm〜約500ppmのポリグリコール酸を含んでいるのがさらに好ましい。これら
の組成物は1:1組成の上記成分から成るのがさらに好ましい。硝酸カルシウム
のような硝酸の塩を含んでいる組成物では、この塩は、典型的には約100ppm
〜約10,000ppmの量で存在する。
【0029】 本発明の組成物はこの技術分野で公知のキャリアー媒体と組み合わせることが
できる。例えば、この組成物は、蒸留水および水道水、肥料溶液または他の農薬
溶液を含めて水の中に存在していることができる。農薬は、殺真菌剤、殺菌剤お
よび抗ウイルス剤を含めて化学的な農薬または生物学的な(自然の)農薬のいず
れであってもよい。農薬は、ストレプトマイシンのような抗生物質、およびブラ
イト・バン(blight ban)A506として商品化されているシュードモナス・フ
ルオレッセンス(Pseudomonas fluoroscens)のような生物学的殺菌剤を含んで
いる。当業者は使用することができる各種の肥料および農薬の溶液には精通して
いるだろう。しかし、本発明の組成物は、最も単純には、水と組み合わされる。
【0030】 本発明は、また、グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸のど
ちらかを含んでいる組成物で植物を処理することを含んで成る植物の処理方法を
提供する。
【0031】 本発明の一つの面において、グルタミン酸およびグリコール酸を含んで成る上
記の組成物で植物を処理する方法が提供される。この組成物は、前記のとおり、
硝酸カルシウムのようなカルシウム塩をさらに含んでいることができる。本発明
のもう一つの面においては、グルタミン酸とポリグリコール酸を含んでいる上記
の組成物で植物を処理する方法も提供される。この組成物は硝酸カルシウムのよ
うな硝酸の塩をさらに含んでいることができる。
【0032】 本発明は、また、グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸のど
ちらかを含んでいる組成物で植物を処理することを含んで成る植物の処理方法で
あって、上記のポリグリコール酸が次式:
【0033】
【化7】
【0034】 (式中、n=1〜10である。) を有するものである上記の処理方法も提供する。 グルタミン酸、およびグリコール酸かポリグリコール酸(または前記で論じた
グリコール酸と低レベルのグリコール酸二量体)のどちらかを含んでいる組成物
は、前記の植物の生産性を高める際に有効な量で適用されるのが好ましい。
【0035】 本発明の方法および組成物は植物の生殖性生長、さらにまた発育生長性生長を
増進するために使用することができる。本発明の方法および組成物は娯楽用植物
、装飾用植物、樹木または作物を処理するのに用いることができ、また商業作物
の処理に特に有用である。本発明において処理することができる植物および作物
の例として、ウキクサ、トウモロコシおよび芝生(ライグラス、バミューダグラ
ス、イチゴツナギ、ウシノケグサが挙げられる)のような単子葉植物、並びに(
菜種、ハツカダイコンおよびキャベツのような)アブラナ科植物およびナス科植
物(ピーマン、ジャガイモおよびトマトが挙げられる)を含めて双子葉植物が挙
げられる。本発明の組成物は、典型的には、植物の根、茎、種子および/または
葉に適用される。この組成物を適用するとき、例えば葉に対する適用の場合、手
動噴霧器を用いることができ、そして組成物は噴霧、滴下される。「噴霧、滴下
」と言う表現は、一般に、約100ガロン/エーカー(65L/ヘクタール)の
容量と定義される。しかし、本発明の組成物は、土壌浸液として、または種子の
被覆として、(実施例1におけるように)水耕栽培式に適用することもできる。
【0036】 本発明の方法および組成物は、また、植物を病気から保護するためにも使用す
ることができる。例えば、グルタミン酸、およびポリグリコール酸かグリコール
酸のいずれかを含んでいる組成物で植物を処理することは、例えば真菌(疫病菌
類、うどんこ病菌類、クサレカビ属菌類、リゾクトニア属菌類およびフザリウム
属菌類が挙げられる)、細菌(エルウィニア属細菌およびシュードモナス属細菌
が挙げられる)およびウイルス(タバコモザイク病ウイルスおよびカボチャモザ
イク病ウイルスが挙げられる)によって引き起こされる病気からの感染に植物が
抵抗するのを助ける。
【0037】 本発明の方法および組成物は、さらに、実施例11、12および13に示され
るように、種子の発芽を刺激するために使用することができる。例えば、本発明
の方法および組成物は種子の発芽速度を速めることができ、および/または発芽
する種子の総数を増加させることもできる。
【0038】 今度は、上記の方法を使用している特定の実施例を参照して説明することにす
る。それらの実施例は好ましい諸態様をさらに完全に説明するために与えられる
ものであって、それらによって本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0039】 実施例1 ウキクサ(レムナ・マイナー[Lemna Minor]L)をキナースレイが説明する
一般的手法(米国特許第5,439,873号明細書)に従って生長させた。グ
リコール酸、ポリグリコール酸およびグルタミン酸を別個に、また一緒に栽培媒
体に加える実験を行い、そしてウキクサの生長に対する効果を測定した。
【0040】
【表1】
【0041】 表1の結果は、500ppmのグルタミン酸の添加はウキクサの乾燥重量を対照
より1.1mg増加させたこと、またポリグリコール酸(1000ppm)は乾燥
重量を11.5mg増加させたことを示している。これより、媒体に対する50
0ppmのグルタミン酸と1000ppmのポリグリコール酸との同時添加は、乾燥重
量を12.6mg増加させるはずである。実際の増加量38.1mgは予想増加
量より3倍多かった。同様の推理によって、グリコール酸とグルタミン酸との混
合物は、植物の生長をそれら酸の単独の活性から予想されるよりも増進させるこ
とが分かる。
【0042】 実施例2 カゼイン水解物と組み合わせた場合のポリグリコール酸の効果を調べる第二ウ
キクサ実験を行った。カゼイン水解物はシグマ・ケミカル社(Sigma Chemical C
ompany)(MO州、セントルイス市[St. Louis])から入手した酵素消化物(
N−Z−アミン)であって、18.58%のグルタミン酸を含んでいた。この実
験結果は表2に示される。
【0043】 使用した媒体は、前の実施例に記載したように、使用された肥料に加えて5g
/Lのグルコースを含んでいた。
【0044】
【表2】
【0045】 表2の結果は、媒体にカゼイン水解物を加えたとき、ウキクサの14mgの重
量増加によって示されるとおり、植物の生長が増進したことを示している。ポリ
グリコール酸の添加は、ウキクサの15mgの重量増加によって示されるとおり
、生長を増進させた。カゼインとポリグリコール酸との同時添加は、従って、ウ
キクサの重量を29mg(即ち、15mg+14mg)増加させると予想された
。しかし、実際の増加は予想増加率より79%高い52mgであった。
【0046】 実施例3 タイニー・チム(Tiny Tim)トマトを温室で栽培し、そしてグルタミン酸とグ
リコール酸との混合物を葉に対して3回適用する方法で処理し、その際実がつく
徴候が始めてあったときに一回目の適用を行った。二回目および三回目の適用を
一回目の適用後1週間目に行い、そしてその翌週に各トマト植物から熟した実を
収穫した。以下の結果は、トマト植物1本当たりの熟した実の平均数、重さが1
0gより大の熟した実のトマト植物1本当たりの平均数、および各処理により収
穫された熟した実の総重量を示している。処理および対照は各々4回の反復実験
を含み、その場合1回の反復実験につき3本のトマト植物が鉢植えされた。
【0047】
【表3】
【0048】 表3の結果は、グルタミン酸とグリコール酸との混合物[100ppmのGLU/GA
(50ppmのGLUと50ppmのGA)か、300ppmのGLU/GA(150ppmのGLUと1
50ppmのGAのいずれかを含む]は、トマト植物にそれら酸の葉に対する処理が
施されたとき、熟したトマトの実の数と重さを3倍以上増加させたことを示して
いる。処理されたトマト植物では大きな実の数も増えた。ダンカンズ多重範囲試
験(Duncans multiple range test)を用いて結果を統計上の有意性について分
析し、そして上記増加は全て、処理名に続く異なるアルファベットの文字で示さ
れるとおり、統計的に有意であることが見いだされた。対照と異なる文字は統計
上の差が95%以上の確率で存在することを意味する。
【0049】 上記より少ない量のグルタミン酸/グリコール酸混合物を用い、そして7週令
のトマト植物を、実の付け始めに施される一回だけの適用で処理する第二のトマ
ト実験を行った。処理を施してから1ヶ月後に、トマト植物の実を全部採取し、
そして秤量した。結果は以下の表4に示される。結果は対照に対する百分率で表
される。
【0050】
【表4】
【0051】 結果は、グルタミン酸(GLU)/グリコール酸(GA)100ppmの組成物(即ち
、50ppmのGLUと50ppmのGA)および50ppm GLU/GA(即ち、25ppmのGLUと
25ppmのGA)は、特大のトマトの量を約150%増加させたことを示している
。トマトの総生産性は、トマト植物に100ppmの上記酸混合物を施したとき、
123%有意に高くなった。これらのトマト実験は、本発明はトマトの早期成熟
を増進し、トマトの平均の大きさを増し、そしてトマト植物からのトマトの総収
穫量を高めるために使用できることを示している。
【0052】 実施例4 タイトウガラシ(パーク・シード[Park Seed]、グリーンウッド[Greenwood
]、S.C.)を種子から栽培し、そして等部数のグルタミン酸(GLU)と、グリ
コール酸(GA)かポリグリコール酸(PGA)のいずれかとの混合物で処理した。
トウガラシ植物が6週令になったときに、葉に対する処理を、実ができる徴候が
初めてあったときに開始して1週間間隔で3回施した。三回目の処理に続いて1
週間目にトウガラシを収穫し、そして各反復実験についてトウガラシの平均数と
その重量を測定した。
【0053】
【表5】
【0054】 結果は、グルタミン酸(GLU)とグリコール酸(GA)またはポリグリコール酸
(PGA)との1:1混合物は、トウガラシ植物1本当たりの収穫されたトウガラ
シの数とその総重量の両方を増加させたことを示している。最良の反応はそれら
混合物の最低レベルにおいて見いだされた。
【0055】 実施例5 実施例3で行った手法を繰り返したが、この実験ではより低いレベルの混合酸
を用い、そして収穫されたトウガラシを大きさに従って分けた。結果は表6に示
される。
【0056】
【表6】
【0057】 表6のデータは、3回の反復実験からの平均値とそれぞれの標準偏差を示して
いる。各反復実験は、同様の開花量を有する3本のトウガラシ植物から成ってい
た。
【0058】 実施例5の結果は、トウガラシの平均数/トウガラシ植物の大きな増加で分か
るように、この生物活性混合物(活性成分1オンス(oz)/エーカー未満―7
1g/ヘクタール未満)は低レベルで生殖性生長を有意に増進させたことを示し
ている。増加した大きなトウガラシの数および総数は、それぞれ0.99および
0.90で有意に異なっていた。
【0059】 実施例6 モーリス(Morris)キャベツの種子(シードウエイ[Seedway]、エリザベス
タウン[Elizabethtown]、PA州)を「バクト(Bacto)」鉢植え用土が入って
いる5″×5″(12.7cm×12.7cm)のグリーンポット(green pot
)の中で発芽させた。各処理は3回の反復実験から成り、各反復実験処理はキャ
ベツ植物10本/ポットを持つポット2個を含んでいた。7日後に、キャベツの
種苗に1oz/エーカー(73.1mL/ヘクタール)および2oz/エーカー
(146.2mL/ヘクタール)に相当する等部数のグルタミン酸(GLU)とグ
リコール酸(GA)との混合物を噴霧した。種子を蒔いて2週間後と3週間後に2
回の追加適用を行った。4週間後にキャベツを収穫し、そして採取時重量を測定
した。結果は以下の表7に示される。
【0060】
【表7】
【0061】 実施例7 ポット一つ当たりのキャベツ植物数を6個に減らした外は実施例6に記載され
た手法に従って栽培される異なる種類のキャベツ(ヘッズ−アップ[Heads-up]
キャベツ、ハリス・シーズ社[Harris Seeds]、ロチェスター[Rochester]、
NY州)を用いて第二の実験を行った。この第二実験においては、キャベツの生
長の促進における本発明組成物の有効性を、液体または固体のグリコール酸をグ
ルタミン酸と混合して用いて比較した。固体グリコール酸は、デュポン社からの
高純度結晶性グリコール酸源であるグリピュアーTM(GlypureTM)であった。液
体グリコール酸は約6〜8%のジグリコール酸および少量のもっとより大きいオ
リゴマーを含んでいるグリコール酸の70%水溶液であった。この液体グリコー
ル酸もデュポン社から入手した。
【0062】 異なる配合物で処理されたキャベツ植物の採取時重量と乾燥重量が以下の表8
に示される。結果は、液体および固体の両グリコール酸を含んでいる組成物は、
対照に比べてキャベツの採取時重量および乾燥重量を増加させることを示してい
る。
【0063】
【表8】
【0064】 実施例8 4″(10.2cm)の黒色プラスチックポットで栽培するタイニー・チムト
マトを用いて第三のトマト実験を行った。各処理は3回の反復実験を含み、各反
復実験は3本のトマト植物を含んでいた。トマト植物には葉に対する処理が1週
間おいて2回施され、その際一回目の処理はトマト植物が7週令になったときに
施された。二回目の処理後1週間目にトマト植物を収穫し、そして熟した実と熟
していない実の数と重さを測定した。結果は表9に示される。図1は、処理およ
び無処理のトマト植物についての一回の反復実験から採取した実の収穫量を示す
ものである。AuxF06は、本発明の主題であるグルタミン酸とグリコール酸との混
合物についての本出願人会社の呼称である。
【0065】
【表9】
【0066】 結果は、等部数のグリコール酸(GA)とグルタミン酸(GLU)との混合物はト
マトの総生産性を21%増加させ、また熟した実の生産性を290%増加させた
ことを示している。この混合酸に対する3,000ppmのCaNO3の添加は、それら
の効果を有意に増加させた。
【0067】 実施例9 レタス植物を用いて、植物を病気から保護するに当たっての本発明の価値を証
明した。ワルドマン/グランド・リャピッズ(Waldmann/Grand Rapids)緑葉レ
タスの種子を20″(50.8cm)の列として1フラット当たり3列で、1/
4″(0.64cm)〜1/2″(1.27cm)の深さのところに蒔いた。そ
れらフラットは20″×10″×2″(50.8cm×25.4cm×5.1c
m)と測定され、それらフラットの上に根付け肥料修正鉢植え用混合物を満たし
た。発芽後に、種苗を1列当たり25本(75本/フラット)に間引いた。この
植え込み過ぎの状態はボトリチス菌の増殖と感染を高めるためであった。4回の
反復実験を計画し、そして処理をランダムに構成した。レタス植物を、それがほ
とんど生長しきって列を覆い隠し、そして接種後に良好に腐生定着するのに十分
な老化した葉くずが堆積するまで生長させた。一回目の葉に対する試験物質処理
は接種8日前に行われ、二回目の処理は接種後8日を経てから行われた。レタス
の収穫は二回目の処理の適用に続いて10日目に行われた。
【0068】 レタスは殺真菌剤であるベンレート(Benlate:登録商標)か、またはグルタ
ミン酸とグリコール酸との混合物で処理されたが、それら処理は葉に対する適用
処理としてレタス植物に施されたか、または無処理のままにしておかれた。処理
8日後にそのレタスにボトリチス菌を接種した。感染させて8日経ってからレタ
ス植物に二回目の処理を施し、そしてその処理を行って10日後に収穫した。収
穫時に、レタス植物を、0が真菌注入による損傷が最低であることを示すものと
し、また100がその損傷が最大であることを示すものとして、0から100ま
でのスケールで評価した。この評価の結果は表10に示される。
【0069】
【表10】
【0070】 図2は表10の処理による代表的なレタス植物を示している。感染植物の茎上
における変色した病変は真菌感染のひどさを示している。ボトリチス菌が接種さ
れなかった非処理対照(NTC)は感染の徴候を示さなかった。グルタミン酸とグ
リコール酸との混合物(AuxF06)で処理されたレタスは、感染にはるかに上首尾
で抵抗した。
【0071】 実施例10 植物を渇水のストレスから保護する際の本発明の価値を、ヘッズ−アップキャ
ベツを用いる温室実験で調べた。ハリス・シーズ社からヘッズ−アップキャベツ
の種子(ロット#79739−9c、92%胚9−97)を購入し、そして6×
12の窪みプラグフラット(well plug flats)に蒔いた。種苗を1真葉段階(o
ne-true-leaf stage)において半ガロンのポットに1ポット当たり2本で移植し
た。キャベツ植物がキャベツ植物1個当たり平均7真葉になったとき、それらキ
ャベツ植物は一回目の噴霧処理をキャベツ植物1個当たり約2.5mLで受けた
。二回目の処理は5日後に適用されたが、それは渇水処理されるべきそれらキャ
ベツ植物の最終給水の調度その後であった。土壌の水分含有量を渇水処理開始時
に測定した。土壌の水分の点をプロットすると、ほとんど完全な「正常」分布パ
ターンが得られた。この渇水処理は、ひどい立ち枯れが明白になるまで水を差し
控えるが、永久立ち枯れ点は越さないようにすることによって行われた。渇水処
理を開始してから7日目に、ポットに給水して渇水処理を終えた。渇水処理を終
えてから24時間目にキャベツ植物を収穫した。キャベツ植物全部の採取時重量
と乾燥重量を測定した。
【0072】 結果は図3に棒グラフで示される。渇水処理の結果、非処理対照のキャベツ植
物の重量は平均7.0g、即ち渇水処理に付されなかった、平均重量7.8gの
充分に給水されたキャベツ植物のその平均重量より約10%減であった。本発明
の組成物(同図に「F06」と表示)で処理されたキャベツ植物には、渇水処理
にもかかわらず、重量増加があった。グラフ上の各棒の上に付されたアルファベ
ットの文字は統計上の有意性を示すものである。これら結果の統計分析は、F0
6の最も効果的な割合(2oz/エーカー(A)(141g/ヘクタール)では
十分給水されたキャベツ植物の重量が6.4%増えたけれども、その差は有意な
ものではなかったことを示している。キャベツ植物に渇水のストレスをかけたと
き、匹敵する重量増加は2.9%で、極めて高度に有意であった。F06で1o
z/A(71g/ヘクタール[ha])および4oz/A(282g/ha)に
おいて処理されたキャベツ植物も、渇水ストレス処理が行われた後に対照よりも
有意に重かった。これらの結果は、渇水ストレスに因る農産物の収穫量減を防ぐ
際の本発明の有効性を証明している。
【0073】 実施例11 本発明組成物の種子の発芽に対する効果をペトリ皿実験で調べた。90mmの
一枚のワットマン(Whatman)(メイドストーン社[Maidstone]、英国)濾紙を
各ペトリ皿の中に置き、その皿に5mLの処理溶液を加えた。次に、ケンタッキ
ー・ブルー・グラス(Kentucky Blue Grass)の種子130個を各皿に加えた。
6日後に、各ペトリ皿中の発芽した種子の数を数えた。結果は以下の表11に示
される。
【0074】
【表11】
【0075】 結果は、グルタミン酸/グリコール酸溶液を100ppm重量/容量で含んでい
る処理溶液は発芽を対照より260%増加させたことを示している。この実験で
用いられたグリコール酸はデュポン社からの結晶性グリピュアーTMであった。
【0076】 実施例12 前の実施例で用いたグルタミン酸/グリコール酸組成物をポリビニルピロリド
ン(シグマ・ケミカルス社、セントルイス、ミズーリー州)と混合して種子を被
覆するのに用いる混合物を調製した。種子は、商業的には、発芽種苗の生存力を
高めるために農薬、その他の試剤で被覆されることが多い。この実験では、5,
000ppm重量/容量のグルタミン酸/グリコール酸と24gのポリビニルピロ
リドンを含んでいる溶液から被覆溶液が調製された。この混合物を用いてツクバ
ネアサガオの種子(ウルトラ・レッド・スター[Ultra Red Star]、ゴールドス
ミス・シード社[Goldsmith Seed]、ギルレイ[Gilray]、CA州)を以下に述
べる方法で被覆した:ツクバネアサガオの種子約1000個を小さい皿に入れ、
2〜3mLの上記被覆溶液をそれら種子の上にそれらを覆うように注加した。種
子をその混合物と共にそれら全てが被覆されるまでかき混ぜた(2〜4分)。こ
の種子懸濁液を次に吸収材表面の上に注加して過剰の液体を除去した。数分後に
種子を取り出し、風乾した。それら乾燥種子と非被覆対照種子を種苗栽培用混合
物の中に蒔き、そして発芽した種苗数を種蒔き後の色々な日数(DAP)において
数えた。結果は以下において棒グラフ(図4)で示される。AuxF06はグルタミン
酸/グリコール酸混合物の本出願人会社の呼称である。結果は、本発明の組成物
で被覆された種子は対照種子よりもはるかに速く発芽したことを示している。種
子を蒔いてから1週間後に、無処理種子に発芽したものは一つもなかったが、こ
れに対して処理種子は、この時点に、その35%を越える数が発芽していた。種
子を蒔いてから2週間後には、対照の発芽数より2倍を越えるほど多くの被覆種
子が発芽していた。
【0077】 実施例13 殺真菌剤で被覆された(青色)綿の種子試料(ファイバーマックス[Fibermax
]832)をジョージア(Georgia)綿農場から入手した。被覆溶液は200m
Lの5000ppm濃度のF06と24gのポリビニルピロリドン(分子量=10
,000、PVP-10)から調製された。約200個の綿の種子を小さい検量ボート
に注加した。それら種子の上にそれらが覆い隠されるまで被覆溶液を注加した。
この溶液を種子が全部濡れるまで混合した(2〜4分)。次に、この被覆溶液を
注ぎ出し、そしてその種子を吸収材表面の上に拡げ、乾燥させた。対照は殺真菌
剤で処理されただけで、F06では処理されなかった。
【0078】 その翌日(≧12時間後)の対象種子と被覆種子を種苗栽培用混合物中、表面
下1インチの所に蒔いた。種蒔きの配置は、6×12の窪みフラットにおいて種
子1個/窪みであった。結果は図5に示される。
【0079】 図5は、殺真菌剤のポリビニルピロリドンと組み合わされているAuxF06で被覆
された種子は対照種子よりも速く発芽したことを示している。種子が蒔かれてか
ら1週間後は、非処理対照種子ではその約10%しか発芽しなかったが、これに
対して処理種子はその90%を越える数が発芽していた。
【0080】 以上の記載において、本発明を詳細に例証し、説明したが、それらは例示であ
り、特徴の限定ではないと見なされるべきであって、好ましい態様のみが示され
、かつ説明されていること、および本発明の精神に入ることになる変更および修
正は全て保護されることが望まれることを了解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイニー・チムトマトの収穫量に対するAuxF06(グルタミン酸とグリコール酸
との組成物)の硝酸カルシウムとの併用効果が描かれるてい。左パネル:対照ト
マト植物からのトマト;右パネル:300ppmのAuxF06および3000ppmの硝酸
カルシウムで処理されたトマト植物からのトマト。
【図2】 レタス植物の真菌感染耐性に対するAuxF06の効果が描かれている。上左パネル
:対照の非接種キャベツ植物;上右パネル:ボトリチス菌が接種されたキャベツ
植物;下左パネル:2oz/A(141g/ha)のAuxF06で処理され、かつボ
トリチス菌が接種されたキャベツ植物;下右パネル:16oz/A(1.1kg
/ha)のベンレート(登録商標)で処理され、かつボトリチス菌が接種された
キャベツ植物。
【図3】 AuxF06で処理された後のキャベツ植物の乾燥重量を示す棒グラフが描かれてい
る。上のパネルは十分に給水された(即ち、渇水条件に付されなかった)キャベ
ツ植物を表し、下のパネルは渇水ストレスに付され、続いて脱水されたキャベツ
植物を表す。各パネルの棒は左から右に非処理対照、AuxF06による1oz/A(
71g/ha)での処理、AuxF06による2oz/A(141g/ha)での処理
、およびAuxF06による4oz/A(282g/ha)での処理を表す。下のパネ
ルは渇水ストレスに付されたキャベツ植物を表す。
【図4】 AuxF06で被覆された、発芽したツクバネアサガオの種子の、種蒔き後の日数(
DAP)の関数としての百分率を示す棒グラフが描かれている。手前の棒は非処理
対照(NTC)を表し、これに対して奥の方の棒は5,000ppmのAuxF06で処理さ
れた後の発芽したツクバネアサガオを表す。
【図5】 AuxF06/ポリビニルピロリドン溶液で被覆された、発芽した綿の種子の、種蒔
き後の日数の関数としての百分率を示す棒グラフが描かれている。手前の棒は非
処理対照(NTC)を表し、これに対して奥の方の棒は5,000ppmのAuxF06で処
理された種子を表す。
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Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルタミン酸およびグリコール酸を含んで成る組成物。
  2. 【請求項2】 グルタミン酸およびグリコール酸が植物の生産性の向上にお
    いて有効な量で存在している、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 組成物がキャリアー媒体中に存在している、請求項1に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 キャリアー媒体が農薬である、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 キャリアー媒体が殺真菌剤である請求項3に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 キャリアー媒体が水である、請求項3に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 カルシウム塩をさらに含んでいる請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項7に記載の組
    成物。
  9. 【請求項9】 全て重量/容量基準で約0.5ppm〜約2,500ppmのグル
    タミン酸および約0.5ppm〜約2,500ppmのグリコール酸を含んでいる、請
    求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 グルタミン酸および次式: 【化1】 (式中、n=1〜10である。) を有するポリグリコール酸を含んで成る組成物。
  11. 【請求項11】 全て重量/容量基準で約0.5ppm〜約2,500ppmのグ
    ルタミン酸および約0.5ppm〜約2,500ppmのポリグリコール酸を含んでい
    る、請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 組成物がキャリアー媒体中に存在している、請求項10に
    記載の組成物。
  13. 【請求項13】 キャリアー媒体が水である、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 キャリアー媒体が農薬である請求項12に記載祖組成物。
  15. 【請求項15】 カルシウム塩をさらに含んでいる、請求項10に記載の組
    成物。
  16. 【請求項16】 カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項15に記載
    の組成物。
  17. 【請求項17】 植物をグルタミン酸およびグリコール酸を含んで成る組成
    物で処理することを含んで成る植物の処理方法。
  18. 【請求項18】 組成物が全て重量/容量基準で約0.5ppm〜約2,50
    0ppmのグルタミン酸および約0.5ppm〜約2,500ppmのグリコール酸を含
    んでいる、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 組成物がキャリアー媒体中に存在している、請求項17に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 キャリアー媒体が水である、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 キャリアー媒体が農薬である、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 組成物がカルシウム塩をさらに含んでいる、請求項17に
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項22に記載
    の方法。
  24. 【請求項24】 組成物が約0.5ppm〜約2,500ppmのグルタミン酸、
    約0.5ppm〜約2,500ppmのグリコール酸および約100ppm〜約10,0
    00ppmの硝酸カルシウムを含んでいる、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 植物の生産性を高めるにの有効な量の組成物で植物を処理
    することをさらに含んでいる、請求項17に記載の方法。
  26. 【請求項26】 植物が収穫可能な農産物を産するものである、請求項17
    に記載の方法。
  27. 【請求項27】 組成物を植物にその果実の早期成熟を増進するのに有効な
    量で適用する、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 組成物を植物にその生長を増進するのに有効な量で適用す
    る、請求項17に記載の方法。
  29. 【請求項29】 組成物を植物に環境ストレスに対する植物耐性を高めるの
    に有効な量で適用する、請求項17に記載の方法。
  30. 【請求項30】 環境ストレスが渇水ストレスである、請求項29に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 組成物を植物にその植物の病気に対する抵抗性を高めるの
    に有効な量で適用する、請求項17に記載の方法。
  32. 【請求項32】 組成物を植物の種子に種子の発芽を刺激するのに有効な量
    で適用する、請求項17に記載の方法。
  33. 【請求項33】 植物を、グルタミン酸および次式: 【化2】 (式中、n=1〜10である。) を有するポリグリコール酸を含んで成る組成物で処理することを含んで成る植物
    の処理方法。
  34. 【請求項34】 組成物がカルシウム塩をさらに含んでいる、請求項33に
    記載の方法。
  35. 【請求項35】 カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項34に記載
    の方法。
  36. 【請求項36】 組成物が約100ppm〜約10,000ppmの硝酸カルシウ
    ムをさらに含んでいる、請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 組成物がキャリアー媒体中に存在している、請求項33に
    記載の方法。
  38. 【請求項38】 植物を植物の生産性を高めるにの有効な量の組成物で処理
    することを含んでいる、請求項33に記載の方法。
  39. 【請求項39】 組成物が約0.5ppm〜約2,500ppmのグルタミン酸お
    よび約0.5ppm〜約2,500ppmのポリグリコール酸を含んでいる、請求項3
    3に記載の方法。
  40. 【請求項40】 組成物を植物の種子に種子の発芽を刺激するのに有効な量
    で適用する、請求項33に記載の方法。
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