JP2002528448A - オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類 - Google Patents

オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類

Info

Publication number
JP2002528448A
JP2002528448A JP2000578306A JP2000578306A JP2002528448A JP 2002528448 A JP2002528448 A JP 2002528448A JP 2000578306 A JP2000578306 A JP 2000578306A JP 2000578306 A JP2000578306 A JP 2000578306A JP 2002528448 A JP2002528448 A JP 2002528448A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkylene
formula
twenty
alkyl
dihydroindolones
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000578306A
Other languages
English (en)
Inventor
ネスヴァドバ,ペーター
ヤンドケ,ヨアヒム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF Schweiz AG
Original Assignee
Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG filed Critical Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
Publication of JP2002528448A publication Critical patent/JP2002528448A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/04Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 式:トランス−(Ia)およびシス−(Ib)ならびに式:トランス−(IIa)およびシス−(IIb)(式中、A1およびA2は、互いに独立に、非置換または1〜4個置換のオルトC6〜C18アリーレンを示し、そしてR1は、水素または有機残基を示し、ただし、R1が水素であり、A2が1,2−フェニレンである場合は、A1は9,10−アントラキノン−1,2−イレン、4−クロロ−3,5−ジメチル−1,2−フェニレンまたは3,5−ジメチル−1,2−フェニレンでない)のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類。本発明はまた、上記化合物の製造方法および使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類、その製造方法
およびその使用に関する。
【0002】 Bull. Soc. Chim. Fr., (1942),801〜804ページには、trans−3−(2
−オキソベンゾフラン−3−イリデン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オ
ン(フタロイル−6,7−クマロン−2とイサチンとの反応生成物)、およびtr
ans−2−(2−オキソベンゾフラン−3−イリデン)−1,2−ジヒドロイン
ドール−3−オン(フタロイル−6,7−クマロン−2とα−イサチンアニリド
との反応生成物)が記載されている。
【0003】 Chem. Ber., 54巻,(1921)1213〜1220ページには、2種類の2−(2
−オキソベンゾフラン−3−イリデン)−1,2−ジヒドロインドール−3−オ
ン(一方は4,6−ジメチルクマランジオンとインドキシルとの縮合生成物、他
方は5−クロロ−4,6−ジメチルクマランジオンとインドキシルとの縮合生成
物)が記載されている。
【0004】 既知の方法の不利な点は、大規模工業技術的および商業用目的には、製造の費
用がかかりすぎ、高価になりすぎることである。
【0005】 したがって、本発明が課題としたのは、さらなるオキソベンゾフラニリデン−
ジヒドロインドロン類を提供することであり、好ましくは、それが着色材または
蛍光材として、特に有機または無機の、高分子量または低分子量の、とりわけ高
分子量有機材料の染色または顔料着色に適したものであるべきである。さらに加
えて、本課題は、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類を製造する
経済的な方法を見出すことにあった。
【0006】 この課題に応じて、式(トランス−(Ia)およびシス−(Ib)):
【0007】
【化20】
【0008】 ならびに式(トランス−(IIa)およびシス−(IIb)):
【0009】
【化21】
【0010】 (式中、 A1およびA2は、互いに独立に、非置換または1〜4個置換のオルトC6〜C1 8 アリーレンを意味し、そして R1は、水素、C1〜C25アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C24アリ
ール、ヘテロ芳香族残基、−(CH2nCOR2または−(CH2mOR3: (ここで、R2は、ヒドロキシ、−OX、非置換か、あるいは1個もしくは複
数個のヒドロキシ、−OXまたはアミノで置換されている、C1〜C25アルコキ
シ、C1〜C25アルキルアミノもしくはC1〜C25ジアルキルアミノ、ジ(C6
24アリール)アミノ、C1〜C12アルキル、C2〜C24アルケニルであり、そし
て Xは、カチオンを意味し、そして R3は、水素または−CO(C1〜C25アルキル)であり、そして nおよびmは、互いに独立に、0〜6の範囲の整数であり、そして C−C単結合は、相応するエーテル単位:−COC−によって置き換えること
もできる)であり、 ただし、R1が水素であり、A2が1,2−フェニレンである場合には、A1
、9,10−アントラキノン−1,2−イレン、4−クロロ−3,5−ジメチル
−1,2−フェニレンまたは3,5−ジメチル−1,2−フェニレンでない) のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類を見出した。
【0011】 さらには、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類の改良された製
造方法、およびそれの応用を見出した。
【0012】 本発明によれば、Xは、アルカリ金属、たとえばリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、アルカリ土類金属、たとえばマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム
、または銅、亜鉛もしくはアルミニウム、あるいは第四級アミン、たとえば〔N
4567+のカチオンであって、ここで R4およびR5は、互いに独立に、水素、C1〜C25アルキル、C6〜C18アリー
ルまたはC7〜C28アラルキルであり、そして R6およびR7は、互いに独立に、水素、C6〜C18アリール、C7〜C18アラル
キル、非置換か、または1個もしくは複数個の、ハロゲン、ヒドロキシもしくは
1〜C12アルコキシで置換されている、C1〜C25アルキルまたはC2〜C24
ルケニルであり、あるいはR6およびR7は、共有する窒素と一緒になった、非置
換か、もしくは1〜4個のC1〜C4アルキルで置換された、ピロリドン−、ピペ
リジン−、ピペラジン−もしくはモルホリン−、カルバゾール−、フェノキサジ
ン−またはフェノチアジン−残基である。
【0013】 好ましい実施態様においては、A1およびA2は、互いに独立に、オルトC6
18アリーレンであって、これはたとえば置換または非置換の1,2−フェニレ
ン、1,2−ナフチレン、2,3−ナフチレン、1,2−フェナントリレン、2
,3−フェナントリレン、3,4−フェナントリレン、9,10−フェナントリ
レン、1,2−アントラセニル、2,3−アントラセニルもしくは1,2−アン
トラキノニレン、2,3−アントラキノニレンであることができる。
【0014】 置換基としては、オルト−C6〜C18アリーレン、例として2価の残基、たと
えば1,3−ブタジエン−1,4−イレンもしくは−CH=CH−NH−、また
は縮合した、置換もしくは非置換の5−もしくは6員環類、および所望なら、さ
らなる置換基類(後述参照)が考慮に値する。
【0015】 特に好ましい実施態様においては、A1
【0016】
【化22】
【0017】 であり、そしてA2
【0018】
【化23】
【0019】 (式中、 R8、R9、R11、R10、R12、R13、R14およびR15は、互いに独立に、水素
、ハロゲン、シアノ、−NO2、−R16、−NR1718、−NR19COR17、−
NR19COOR17、−N=CR1718、−CONR1920、−OR17、−O(C 1 〜C12アルキレン)COOX、−O(C1〜C12アルキレン)COOH、−O(
1〜C12アルキレン)OCOR17、−O(C1〜C12アルキレン)COOR17
−O(C1〜C12アルキレン)CONR1920、−O(C1〜C12アルキレン)O
17、−(C1〜C12アルキレン)O−COR17、−(C1〜C12アルキレン)O
17、−COOR17、−(C1〜C12アルキレン)COOR17、−(C1〜C12
ルキレン)CONR1920、−(C1〜C12アルキレン)COOX、−(C1〜C 12 アルキレン)COOH、−COOX、−COOH、−SR17、−SOR17、−
SO217、−SO2NR1920、−SO317、−SO3Hまたは−SO3Xを意
味し、 (ここで、 R17、R18、R19およびR20は、互いに独立に、水素またはR16であり、そし
て R16は、非置換か、または1個もしくは複数個の、ハロゲン、ヒドロキシ、ア
ミノ、オキソ、カルボキシ、シアノ、−COOR18もしくは−COOXで置換さ
れている、C1〜C25アルキル、C5〜C12シクロアルキルまたはC2〜C24アル
ケニルであって、これは中断されていないか、あるいは1個もしくは複数個の、
O、SまたはN−(C1〜C25アルキル)、N−(C2〜C24アルケニル)により
中断されていることができるが、それは該アルキルが2個を越える、および該ア
ルケニルが3個を越える炭素を有する場合であり;あるいは非置換か、または1
個もしくは複数個の、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OR18、−SR18、−NR 1920、−CONR1920、−COOR18、−COOX、−COOH、−SO2
18、−SO2NR1920、−SO318、−SO3X、−SO3H、−NR19CO
18もしくは−NR19COOR18で置換されている、C6〜C18アリール、C7
18アラルキルまたはヘテロアリールであり、あるいは R19およびR20は、それらを結合している窒素原子と一緒になって、非置換か
、もしくは1〜4個のC1〜C4アルキルで置換されているピロリジニル、ピペリ
ジニル、ピペラジニルまたはモルホリニルであるか、あるいはカルバゾリル、フ
ェノキサジニルまたはフェノチアジニルであり)、 ここで、場合によっては、R8およびR9、R9およびR11、R11およびR10
ならびに、R12およびR13、R13およびR14、または、R14およびR15は、それ
ぞれ追加的に、置換もしくは非置換の5−または6員環を形成することができる
) である。
【0020】 さらなる好ましい実施態様においては、残基R8、R9、R11、R10、R12、R 13 、R14およびR15の少なくとも1個が、残基Z1、Z2、Z3およびZ4
【0021】
【化24】
【0022】 (式中、 R22、R23、R24、R25、R26、R27およびR28は、互いに独立に、水素、ハ
ロゲン、シアノ、−NO2、−R16、−NR1718、−NR19COR17、−NR1 9 COOR17、−N=CR1718、−CONR1920、−OR17、−O(C1〜C 12 アルキレン)COOX、−O(C1〜C12アルキレン)COOH、−O(C1
12アルキレン)OCOR17、−O(C1〜C12アルキレン)COOR17、−O
(C1〜C12アルキレン)CONR1920、−O(C1〜C12アルキレン)OR17 、−(C1〜C12アルキレン)OCOR17、−(C1〜C12アルキレン)OR17
−COOR17、−(C1〜C12アルキレン)COOR17、−(C1〜C12アルキレ
ン)CONR1920、−(C1〜C12アルキレン)COOX、−COOX、−C
OOH、−SR17、−SOR17、−SO217、−SO2NR1920、−SO31 7 またはSO3X、SO3Hであって、ここで残基R17、R18、R19、R20は、さ
らに前述の意味を有しており、そして R21は、R1とは独立に、R1と同一の意味を有し、そして A3は、単結合、あるいは非置換か、または1個もしくは複数個の、C1〜C25 アルキル、C6〜C24アリール、ハロゲン、ヒドロキシ、−OX、オキソ、シア
ノ、−COOR6、−COOX、−COOH、−SO36、−SO3X、−SO3
Hで置換されているC1〜C24アルキレンまたはC5〜C12シクロアルキレンを意
味し、あるいは−OOC(C1〜C24アルキレン)COO−、−COO(C1〜C 24 アルキレン)OOC−、−NR19CO(C1〜C24アルキレン)CONR19
、−CONR19(C1〜C24アルキレン)NR19CO−;C6〜C24アリーレンま
たはヘテロアリーレンを意味する) からなる群より選ばれる残基である。
【0023】 さらなる好ましい実施態様は、A1が、
【0024】
【化25】
【0025】 (式中、R8、R9、R11およびR10は、請求項3記載の意味を有する)であり
、そして A2が、2価の残基Z5またはZ6
【0026】
【化26】
【0027】 (式中、R13、R14、R21、R22、R23、R24およびR27は、請求項4記載の
意味を有する) であるオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類に関する。
【0028】 さらなる好ましい実施態様は、式(LI):
【0029】
【化27】
【0030】 (式中、P1、P2、P3が、互いに独立に、それぞれ請求項4記載の残基Z1
2、Z3およびZ4からなる群より選ばれる残基であり、そして A4が、3価の残基、好ましくは
【0031】
【化28】
【0032】 である) のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンに関する。
【0033】 本発明の化合物は、いくつかの結晶変種で存在することができる。
【0034】 アルキル、アルケニルまたはアルキレンは、直鎖状、分枝状、単環式または多
環式であり得る。好ましくは、C1〜C25アルキル、C2〜C24アルケニルまたは
1〜C24アルキレンである。
【0035】 したがって、C1〜C25アルキルは、例として、とりわけ好ましくはC1〜C4
アルキル、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル
、s−ブチル、イソブチル、t−ブチルであり、特に好ましくはC1〜C6アルキ
ルで、これはC1〜C4アルキルに与えた意味を有するとともに、追加的にn−ペ
ンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシ
ルであり、そして好ましくはC1〜C8アルキルで、これはC1〜C6に与えた意味
を有するとともに、追加的にたとえばn−オクチル、1,1,3,3−テトラメ
チルブチルおよび2−エチルヘキシルであり、そして特にC1〜C12アルキルで
、これはC1〜C8アルキルに与えた意味を有するとともに、追加的にデシルまた
はドデシルであり、そしてまたC1〜C25アルキルで、これはC1〜C12アルキル
に与えた意味を有するとともに、追加的にテトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル
、テトラコシルまたはペンタコシルを意味することができる。
【0036】 単環式または多環式アルキル残基としては、例として下記が挙げられよう: C4〜C12シクロアルキル、たとえばシクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シ
クロウンデシルまたはシクロドデシル、トリメチルシクロヘキシル、メンチル、
ツイル、ボルニル、1−アダマンチルおよび2−アダマンチル、特にC5〜C12
シクロアルキル、たとえばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、
シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルまたはシクロ
ドデシル。
【0037】 C1〜C24アルキレンは、例としてメチレン、エチレン、n−プロピレン、イ
ソプロピレン、n−ブチレン、s−ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、n
−ペンチレン、2−ペンチレン、3−ペンチレン、2,2−ジメチルプロピレン
、n−ヘキシレン、n−オクチレン、1,1,3,3−テトラメチルブチレン、
2−エチルヘキシレン、ノニレン、デシレン、メンチレン、ドデシレン、テトラ
デシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、エイコシレン、
ヘンエイコシレン、ドコシレンまたはテトラコシレン、好ましくはC1〜C12
ルキレン、たとえばメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n
−ブチレン、s−ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、n−ペンチレン、2
−ペンチレン、3−ペンチレン、2,2−ジメチルプロピレン、n−ヘキシレン
、n−オクチレン、1,1,3,3−テトラメチルブチレン、2−エチルヘキシ
レン、ノニレン、デシレン、特に好ましくはC1〜C8アルキレン、たとえばメチ
レン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、s−ブチレ
ン、イソブチレン、t−ブチレン、n−ペンチレン、2−ペンチレン、3−ペン
チレン、2,2−ジメチルプロピレン、n−ヘキシレン、n−オクチレン、1,
1,3,3−テトラメチルブチレン、2−エチルヘキシレン、とりわけ好ましく
はC1〜C6アルキレン、たとえばメチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプ
ロピレン、n−ブチレン、s−ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、n−ペ
ンチレン、2−ペンチレン、3−ペンチレン、2,2−ジメチルプロピレン、n
−ヘキシレン、そして特にC1〜C4アルキレン、たとえばメチレン、エチレン、
n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、s−ブチレン、イソブチレン
、t−ブチレンである。
【0038】 単環式または多環式アルキレン残基としては、例として下記が挙げられよう: C4〜C12シクロアルキレン、たとえばシクロブチレン、シクロペンチレン、
シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオクチレン、シクロノニレン、シ
クロデシレン、シクロウンデシレンおよびシクロドデシレン、トリメチルシクロ
ヘキシレン、ツイレン、ボルニレン、1−アダマンチレンおよび2−アダマンチ
レン。
【0039】 C2〜C24アルケニルは、例としてビニル、アリル、2−プロペン−2−イル
、2−ブテン−1−イル、3−ブテン−1−イル、1,3−ブタジエン−2−イ
ル、2−ペンテン−1−イル、3−ペンテン−2−イル、2−メチル−1−ブテ
ン−3−イル、2−メチル−3−ブテン−2−イル、3−メチル−2−ブテン−
1−イル、1,4−ペンタジエン−3−イル、2,5−ヘキサジエン−2−イル
、またはヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、テトラデ
セニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、エイコセニル、ヘ
ンエイコセニル、ドコセニルもしくはテトラセコニルの種々の異性体類で、ここ
でとりわけC2〜C12アルケニル、たとえばビニル、アリル、2−プロペン−2
−イル、2−ブテン−1−イル、3−ブテン−1−イル、1,3−ブタジエン−
2−イル、2−ペンテン−1−イル、3−ペンテン−2−イル、2−メチル−1
−ブテン−3−イル、2−メチル−3−ブテン−2−イル、3−メチル−2−ブ
テン−1−イル、1,4−ペンタジエン−3−イル、2,5−ヘキサジエン−2
−イル、またはヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニルの種
々の異性体類を意味する。
【0040】 単環式または多環式アルケニル残基としては、例として下記が挙げられよう: C4〜C12シクロアルケニル、たとえば、2−シクロブテン−1−イル、2−
シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセ
ン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、および1−p−メンテ
ン−8−イル、4(10)−ツイエン−10−イル、2−ノルボルネン−1−イ
ル、2,5−ノルボルナジエン−1−イル、7,7−ジメチル−2,4−ノルカ
ラジエン−3−イル。
【0041】 C1〜C25アルコキシは、−OC1〜C25アルキル、好ましくは−OC1〜C12
アルキル、そして特に好ましくは−OC1〜C4アルキルであって、ここでアルキ
ル残基は、前述の意味を有する。
【0042】 C1〜C25アルキルアミノは、−NHC1〜C25アルキル、好ましくは−NHC 1 〜C12アルキル、そして特に好ましくは−NHC1〜C4アルキルであって、こ
こでアルキル残基は、前述の意味を有する。
【0043】 C1〜C25ジアルキルアミノは、−N(C1〜C25アルキル)2、好ましくは−
N(C1〜C12アルキル)2、そして特に好ましくは−N(C1〜C4アルキル)2
であって、ここでアルキル残基は、前述の意味を有する。
【0044】 ジ(C6〜C24アリール)アミノは、(C6〜C24アリール)2N−または(C6 〜C12アリール)2N−、好ましくは(C6〜C12アリール)2N−である。
【0045】 C6〜C24アリールは、例としてフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4
−ビフェニル、フェナントリル、2−もしくは9−フルオレニルまたはアントラ
セニルであり、好ましくはC6〜C12アリール、たとえばフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、4−ビフェニルである。
【0046】 C−C単結合は、相応するエーテル単位、たとえばC−O−Cによって置き換
えることもでき、例としてC4アルキルの場合は−CH2−CH2−O−CH2−C
3を、またはC6アルキルの場合は−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−C
2−CH3を、包含することができる。
【0047】 オキソで置換されたC1〜C12アルキルとは、少なくとも1個のメチレン基が
1個のカルボニル基で置き換えられていること、たとえばC2アルキルの場合は
−C(=O)−CH3になっていることを意味する。
【0048】 アルキルはまた、1個のオキソ単位を備えることもでき、また1個の−O−単
位によって中断されていることもでき(これの前提は、いうまでもないが、鎖中
に炭素原子が少なくとも2個存在することである)、例としては−(CH23
C(=O)C(CH33、−C(=O)(CH26OCH3または−C(CH3 2 COO(CH23CH3、−C(=O)(CH26OCH2−または−C(CH32COO(CH23CH2−、または好ましくは例として−O(C1〜C6アルキ
レン)COO(C1〜C6アルキル)たとえば−OCH2COOCH3、−O(CH 22COOCH3、−O(CH23COOCH3、または−O(C1〜C6アルキレ
ン)COOH、たとえば−O−CH2COOHもしくは−O(CH22COOH
である。
【0049】 C7〜C28アラルキルは、例としてベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、
β−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニルブチル、ω,ω
−ジメチル−ω−フェニルブチル、ω−フェニルドデシル、ω−フェニルオクタ
デシル、ω−フェニルエイコシルまたはω−フェニルドコシルであり、好ましく
はC7〜C18アラルキル、たとえばベンジル、2−ベンジル−2−プロピル、β
−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ω−フェニルブチル、ω,ω−
ジメチル−ω−フェニルブチル、ω−フェニルドデシルまたはω−フェニルオク
タデシルであり、そして特に好ましくはC7〜C12アラルキル、たとえばベンジ
ル、2−ベンジル−2−プロピル、β−フェニルエチル、α,α−ジメチルベン
ジル、ω−フェニルブチル、ω,ω−ジメチル−ω−フェニルブチルまたはω−
フェニルドデシルである。
【0050】 ヘテロアリールとしては、C、N、OおよびSからなる群より選ばれる原子の
、5〜18個からなる多不飽和ヘテロ環式残基であって、少なくとも6個の共役
π電子を有するものを使用でき、例としては、チエニル、ベンゾ〔b〕チエニル
、ジベンゾ〔b,d〕チエニル、チアントレニル、フリル、フルフリル、2H−
ピラニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、フェノキ
シチイニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ビピリジル、ト
リアジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソ
インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリル、
イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル
、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボニリル、ベンゾトリアゾ
リル、ベンゾキサゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ペリミジニル、
フェナントロリニル、フェナジイル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソ
キサゾリル、フラザニルまたはフェノキサジニルであり、好ましくは前述の単環
式または二環式のヘテロ芳香族残基である。
【0051】 ハロゲンまたはHalは、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素、好ましくはフッ
素または塩素である。
【0052】 ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C12アルコキシまたはシアノによる1個もしく
は複数個置換のC1〜C12アルキルまたはC2〜C12アルケニルは、たとえば、2
−クロロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、β,β,β−ト
リフルオロエチル、トリクロロビニル、ω−クロロプロピル、ω−ブロモブチル
、ペルフルオロヘキシル、ペルフルオロドデシル、2−ヒドロキシエチル、2−
メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、2,3−ジヒドロ
キシプロピル、2,3−ジメトキシプロピルまたは2−シアノエチルであり、好
ましくはトリフルオロメチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2
−エトキシエチルまたは2−シアノエチルである。
【0053】 特に好ましいオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類は、式:
【0054】
【化29】
【0055】 (式中、 R29、R32、R30およびR31は、互いに独立に、水素、ハロゲン、−NO2
33、−OR34、−SR34、特に−OC9〜C18アルキルまたは−SC9〜C18
ルキル、−O(C1〜C12アルキレン)COOX、−O(C1〜C12アルキレン)
COOH、−O(C1〜C12アルキレン)COOR34、−O(C1〜C12アルキレ
ン)OCOR34、−(C1〜C12アルキレン)OCOR34、−O(C1〜C12アル
キレン)OR34、−(C1〜C12アルキレン)OR34、−COOR34、−(C1
12アルキレン)COOR34、−(C1〜C12アルキレン)CONR3536、−
(C1〜C12アルキレン)COOX、−(C1〜C12アルキレン)COOH、 (ここで、 R33は、非置換か、あるいは1個もしくは複数個のオキソ、シアノまたはCO
OX、COOHで置換されているC1〜C25アルキルであって、これは中断され
ていないか、または1個もしくは複数個のOによって中断されていることができ
、あるいは非置換か、あるいは1個もしくは複数個のハロゲン、ニトロ、シアノ
、OR35、NR3536、CONR3536、またはNR37COR35で置換されてい
る、C6〜C10アリールまたはC7〜C10アラルキルであり; R34、R35、R36は、水素またはR33を意味する)を意味し、 そして A7は、単結合、C1〜C24アルキレンまたはC5〜C12シクロアルキレンであ
る) の化合物である。
【0056】 とりわけ好ましいのは、式:
【0057】
【化30】
【0058】 (式中、 R38、R39、R41またはR40は、互いに独立に、水素、塩素もしくは臭素、R 42 、−OR42、−SR42、特に−OC1〜C18アルキルまたは−SC1〜C18アル
キルであり、 (ここで、 R42は、非置換か、あるいは1個もしくは複数個のオキソ、シアノ、−COO
H、−COOC1〜C18アルキルまたは−COOXで置換されているC1〜C25
ルキルであって、これは中断されていないか、または1個もしくは複数個のOに
よって中断されていることができ(1個を越えるC原子が存在していることを前
提として)、その例として特に−OCH2COOCH3であり、またはC6〜C10
アリールもしくはC7〜C10アラルキルである) の化合物である。
【0059】 さらに、とりわけ好ましいのは、式(XXVII)(ここで、R38がt−ブチル、
そしてR39が−OMe、そしてR41およびR40が、水素を意味する)の化合物で
ある。
【0060】 本発明においてはまた、たとえば、
【0061】
【化31】
【0062】 (式中、 A5およびA6は、両者が同時に水素2個にならないことを条件に、互いに独立
にそれぞれ水素2個であり;さらには、互いに独立に、置換されているか、また
非置換のイサチン残基:
【0063】
【化32】
【0064】 またはインドキシル残基:
【0065】
【化33】
【0066】 である) のような、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類のシス−およびト
ランスビスベンゾフラノン誘導体も見出された。
【0067】 前述のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類のビスベンゾフラノ
ン誘導体は、本発明のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンの製造方
法によって入手が可能である。たとえば、ビスベンゾフラノン:
【0068】
【化34】
【0069】 を、
【0070】
【化35】
【0071】 または
【0072】
【化36】
【0073】 と反応させることによって製造できる。
【0074】 本発明は、本発明のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンの少なく
とも1種類、および所望であれば、追加のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロ
インドロン類を含有するさらなる組成物に関する。
【0075】 特に好ましい実施態様は、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類
を2種類、好ましくは本発明の化合物、および冒頭で引用した現行技術による4
種類の化合物(trans−3−(2−オキソベンゾフラン−3−イリデン)−1,
3−ジヒドロインドール−2−オン、trans−2−(2−オキソベンゾフラン−
3−イリデン)−1,2−ジヒドロインドール−3−オン、4,6−ジメチルク
マランジオンとインドキシルとの縮合生成物、および5−クロロ−4,6−ジメ
チルクマランジオンとインドキシルとの縮合生成物)からなる群より選ばれる化
合物の2種類を含有する組成物に関する。
【0076】 組成物中のこれらオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類のモル比
は、通例、99:1〜1:99の範囲内で選択する。
【0077】 さらなる実施態様は、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類の3
種類を、好ましくは本発明の化合物の少なくとも1種類を含有する組成物に関す
る。ここで、そのモル比は、通例、98:1:1〜1:98:1または1:1:
98、特に25:50:25の範囲内(モル比の合計が常に100である)にな
るように選択する。
【0078】 本発明の組成物は、個々の化合物から、それ自体既知の混合方法により、また
は混合合成によって製造することができる(後述参照)。
【0079】 特に好ましい本発明の化合物として、以下のものが挙げられよう:
【0080】
【化37】
【0081】 本発明の化合物は、Bull. Soc. Chim. Fr, (1942), 801〜804ページお
よび826〜832ページ記載の方法と同様にして、製造することができる。
【0082】 本発明はさらに、ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を、酸
性または塩基性触媒の存在下で、イサチン誘導体と反応させることによる、式(
trans−(Ia)およびシス−(Ib))のオキソベンゾフラニリデン−ジヒド
ロインドロン類の製造方法に関するものであって、式(XXIX):
【0083】
【化38】
【0084】 (式中、A1は、さらに前述の意味を有する) の化合物を、式(XXX)または(XXXa):
【0085】
【化39】
【0086】 (式中、 Yは、O、S、NH、N(C1〜C24アルキル)、N(C6〜C18アリール)ま
たはN(C7〜C28アラルキル)であり、そして Halは、ハロゲンであり、そして A2は、さらに前述の意味を有する) の化合物と反応させることによる方法に関する。
【0087】 カルボニル化合物(XXX)(Y=O)の代わりに、自明のことであるが、相応
する「マスキングされている」カルボニル化合物(後述では、合成的等価物とも
表現されている)、たとえばシッフ塩基類等も使用できる。このことは、さらに
後述のすべての方法にも適用される。
【0088】 さらなる実施態様は、ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を
、酸性または塩基性触媒の存在下で、オキシインドール誘導体と反応させること
による、式(trans−(Ia)およびシス−(Ib))のオキソベンゾフラニリ
デン−ジヒドロインドロン類の製造方法に関するものであって、式(XXXI)また
は(XXXIa):
【0089】
【化40】
【0090】 の化合物を、式(XXXII):
【0091】
【化41】
【0092】 (式中、A2、A1、YおよびHalは、さらに前述の意味を有する) の化合物と反応させることによる方法に関する。
【0093】 さらなる実施態様は、ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を
、酸または塩基の存在下で、インドキシル誘導体と反応させることによる、式(
trans−(IIa)およびシス−(IIb))の化合物の製造方法に関するものであ
って、式(XXXI)または(XXXIa)の化合物を、式(XXXIV):
【0094】
【化42】
【0095】 (式中、A2は、さらに前述の意味を有する) の化合物と反応させることによる方法に関する。
【0096】 さらなる実施態様は、ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を
、酸または塩基の存在下で、インドキシル−またはイサチン−誘導体と反応させ
ることによる、式(XXXI)式(トランス−(Ia)、トランス−(IIa))また
は(シス−(Ib)、シス−(IIb))の化合物の製造方法に関するものであっ
て、式(XXXI)または(XXXIa)の化合物を、 (a)式(XXXV):
【0097】
【化43】
【0098】 (式中、A2およびYは、さらに前述の意味を有する) のイミン;または (b)式(XXXVI)もしくは(XXXVII):
【0099】
【化44】
【0100】 (式中、 R43は、C1〜C6アルキルを意味し、そしてR44は、非置換または置換の2価
のC1〜C6アルキレン残基、たとえば−CH2−CH2−CH2−、−CH2−C(
CH32−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−を意味する) のケタール と反応させることによる方法に関する。
【0101】 すべての本発明の方法は、いわゆるC−H酸性化合物と求電子試薬との縮合反
応に相当していて、後で一般的に記述する、化学的類似性のある反応に関係する
【0102】 本発明は、本発明の方法によって本発明の組成物を製造するための、さらなる
混合合成に関するものであって、ここで 式(XXIX)、(XXXIV)または(XXXII)の各種のC−H酸性化合物の混合物を
、式(XXX)、(XXXa)または(XXXI)、(XXXIa)のカルボニル化合物、また
はそれの合成的等価物とともに、あるいは 式(XXIX)、(XXXIV)または(XXXII)の各種のC−H酸性化合物の混合物を
、式(XXXV)のイミンまたは(XXXVI)、(XXXVII)のケタールとを、あるいは 式(XXX)、(XXXa)または(XXXI)、(XXXIa)の種々の置換カルボニル化
合物の混合物またはそれの合成的等価物を、式(XXIX)、(XXXIV)または(XXX
II)のC−H酸性成分とともに、あるいは 式(XXXV)のイミン類または(XXXVI)、(XXXVII)のケタール類の混合物を
、式(XXIX)、(XXXIV)または(XXXII)のC−H酸性成分とともに、 反応させることによる方法に関する。
【0103】 通例は、一方の反応成分を他の反応成分に加えることによって、反応を開始さ
せる。添加の順序は、本発明の反応にとって重要ではない。
【0104】 式(XXIX)、(XXX)、(XXXa)もしくは(XXXI)、(XXXIa)のカルボニル
化合物もしくはそれの合成的等価物、または式(XXXV)のイミンもしくは式(XX
XVIII)のケタールの、C−H酸性化合物に対するモル比は、通例、1.5:1
〜0.5:1の範囲内、好ましくは1.2:1〜0.8:1の範囲で選択され、
そしてとりわけ好ましくは1:1である。
【0105】 ビスベンゾフランのイサチンに対するモル比は、一般的に1:5〜1:1.5
の範囲、そして好ましくは1:3〜1:2の範囲である。
【0106】 この変換反応は、高温下において、特に反応混合物の沸騰温度の領域、たとえ
ば20〜200℃の、好ましくは60〜150℃の範囲内で実施するのが有利で
あると実証されている。
【0107】 通例、この変換反応は、有機溶媒の存在下で実行する。有機溶媒としては、例
を挙げるとアルコール類、たとえば(C1〜C25アルキル)OH、特にエタノー
ル、メタノール、イソプロパノール、または酸類、たとえば(C1〜C25アルキ
ル)COOH、特に酢酸、または酸無水物類、たとえば(C1〜C25アルキル)
COOCO(C1〜C25アルキル)、および双極性非プロトン溶媒類、たとえば
アセトニトリル、ベンゾニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ニトロベンゼン、N−メチルピロリドン、所望ならハロゲ
ン化脂肪族もしくは芳香族炭化水素類またはそれらの混合物、たとえばベンジン
(種々の、主に脂肪族炭化水素類の混合物として)、トリクロロエタン、ベンゼ
ン、または非置換か、またはアルキル、アルコキシもしくはハロゲンで置換され
たベンゼン、たとえばトルエン、キシレン、アニソールもしくはクロロベンゼン
、またはエステル類、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、またはエーテル類たと
えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、EtOCH2CH2CH2OH(たとえばC
ellosolve(登録商標)としてFluka社から市販)、またはグリコールエーテル類
、たとえばエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルもしくはジエチレングリコール
モノエチルエーテル、または窒素含有溶媒類、たとえばピリジン、トリエチルア
ミン、ピコリンもしくはキノリンが考慮に値する。上記の溶媒は、相互の混合物
として使用することができる。
【0108】 通例、反応物の総量に対する重量%として、溶媒は、1〜20重量%で使用さ
れる。
【0109】 式(Ia)または(Ib)の化合物の製造には、アルコール性または酢酸性の
溶液中で、反応混合物の沸騰温度の領域、たとえば100〜130℃の範囲にお
いて実施すると特に有利であると実証されている。
【0110】 特に好ましいのは、追加的な有機もしくは無機の塩基または酸の存在下におけ
る、特に触媒量の塩基または酸の存在下における変換反応である。たとえば、出
発原料の総モル量に対して0.1〜10モル%、好ましくは1〜5モル%の範囲
の塩基もしくは酸の量を選択する。
【0111】 無機塩基としては、例を挙げると、アルカリ金属類、たとえばリチウム、ナト
リウムまたはカリウム、およびそれらの水酸化物または炭酸塩、たとえば水酸化
リチウム、−ナトリウムもしくは−カリウム、あるいは炭酸リチウム、−ナトリ
ウムもしくは−カリウム、またはアルカリ金属アミド類、たとえばリチウム−、
ナトリウム−もしくはカリウムアミド、または水素化アルカリ金属類、たとえば
水素化リチウム、−ナトリウムもしく−はカリウム、あるいはアルカリ土類金属
−またはアルカリ金属アルコラート類で、第一級、第二級もしくは第三級脂肪族
1〜C10アルキルのアルコール類からなるもの、たとえばリチウム−、ナトリ
ウム−もしくはカリウムのメチラート、−エチラート、−n−プロピラート、−
イソプロピラート、−n−ブチラート、s−ブチラート、t−ブチラート、−2
−メチル−2−ブチラート、−2−メチル−2−ペンチラート、−3−メチル−
3−ペンチラート、−3−エチル−3−ペンチラート、そしてさらなる有機脂肪
族、芳香族もしくはヘテロ脂肪族窒素塩基類、特にジアザビシクロオクタン、ジ
アザビシクロウンデカンおよび4−ジメチルアミノピリジン、およびトリアルキ
ルアミンたとえばトリメチル−、もしくはトリエチルアミン、が考慮の対象にな
る。上で挙げた塩基類は、相互の混合物としても使用できる。
【0112】 無機酸類としては、たとえば塩酸、硫酸または三フッ化ホウ素が考慮に値する
【0113】 有機酸類としては、例を挙げると、有機スルホン酸類またはカルボン酸類、た
とえば非置換または置換の脂肪族、環状脂肪族、炭素環状芳香族、ヘテロ環状芳
香族もしくは芳香脂肪族のスルホン酸もしくはカルボン酸である。
【0114】 脂肪族スルホン酸類としては、たとえばメタン−、エタン−、n−プロパン−
またはヘキサンスルホン酸、またはそれらに対応するフッ素置換誘導体類が使用
できる。
【0115】 脂肪族カルボン酸類は、例を挙げるとギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバ
ル酸、カプロン酸、2−エチルヘキサンカルボン酸、または脂肪酸たとえばラウ
リン酸、ミリスチン酸もしくはステアリン酸、およびそれらのフッ素置換誘導体
類を意味する。
【0116】 環状脂肪族スルホン酸またはカルボン酸の例は、シクロヘキサンカルボン酸、
ショウノウ−10−スルホン酸、またはそれらのフッ素置換誘導体類である。
【0117】 炭素環状芳香族スルホン酸類の例は、ベンゼン−、トルエン−、エチルベンゼ
ン−、イソプロピルベンゼン−、ドデシルベンゼン−またはジメチルベンゼンス
ルホン酸、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸、2,4,6−ト
リメチルベンゼンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、−ジスルホン酸または−
トリスルホン酸、およびそれらに対応するアルキルまたはフッ素置換誘導体類で
ある。
【0118】 ヘテロ環状芳香族スルホン酸類の例は、ピリジン−、チオフェン−またはピロ
ールスルホン酸、およびそれらに対応するフッ素置換誘導体類である。
【0119】 炭素環状芳香族カルボン酸類の例は、安息香酸、トルエン−、エチルベンゼン
−、イソプロピルベンゼン−もしくはジメチルベンゼンカルボン酸、ナフタリン
カルボン酸またはアントラセンカルボン酸、およびそれらに対応するフッ素置換
誘導体類である。芳香脂肪族カルボン酸類の例は、ベンジルカルボン酸、α−メ
チルベンジルカルボン酸およびケイ皮酸、およびそれらに対応するフッ素置換誘
導体類である。
【0120】 さらに、本発明の方法のさらなる形態においては、C−H酸性化合物を、塩基
の、そしてそれに続く酸の存在下で、ケタールと反応させる。ケタールの役割は
、通常、塩基触媒によって2−カルボニル基に選択的な縮合反応が生じている間
、縮合反応から一時的に3−カルボニル基を保護することである。縮合反応の後
に、ケタールは一般に酸によって開裂され、そしてカルボニル基が遊離する。
【0121】 本発明の化合物の後処理および分離は、通常、当業者が周知している方法によ
って実行される。通例に従って、沈殿した粗生成物を濾過し、そして濾過残分を
、好ましくは、反応生成物をほとんど溶解しないような溶媒で洗浄する。所望な
ら、粗生成物を分離する前に、さらに精製処理を施すこともできる。このために
は、たとえば反応生成物を含有する有機相を水で、特に塩酸水または水酸化ナト
リウム溶液で洗浄し、引き続いて該有機相を分離し、好ましくは乾固するまで濃
縮することができる。工程のさらなる変種においては、有機相の反応生成物を直
接に蒸発濃縮し、引き続いてたとえば再結晶またはカラムクロマトグラフィーを
用いる分離によって精製することもできる。再結晶の場合には、通例、濾過し、
引き続いて、好ましくは反応生成物をほとんど溶解しないような溶媒で濾過残分
を洗浄することによって単離できる。カラムクロマトグラフィーで処理された反
応生成物を含有する有機相を、直接に蒸発濃縮してもよい。所望なら、反応生成
物を単離した後、乾燥することができる。この目的には、通例、周知の乾燥装置
、たとえば棚段式乾燥機またはバケット式乾燥機が利用される。
【0122】 式(IIa)または(IIb)の化合物の製造には、酸類または酸無水物類、たと
えば酢酸または無水酢酸の存在下において実施すると特に有利であると実証され
ている。
【0123】 この方法のための原料物質は、既知の方法と同様にして製造することができる
。イサチン化合物は、たとえばW. C. Sumpter がChem. Rev. 34,413, 1944 に記
述しているような周知の方法に従って製造できる。イサチン類のN−アルキル化
反応は同様に周知であり、たとえばO. M. Radul らによってKhimiya Geterotsik
licheskikh Soedinenii 353, 1983に記述されている。
【0124】 オキソベンゾフラニル化合物の製造は、同様に周知であるか、または3−位置
非置換フラノンおよび3−オキソフラノン化合物を製造する既知の方法と同様に
して実施できる。3−位置非置換フラノン類は、たとえばH.-D. Becker, K. Gus
tafsson, J. Org. Chem. 42, 2966(1977)の方法と同様にして、フェノール類か
らグリオキサールを用いる変換反応によって製造できる。
【0125】 ベンゾフラノン類は既知であって、たとえばJ. H. Wood, L. Cox, Org. Synth
. III, 286(1955)に従って製造され、または4,8−ジメチル−3,7−ジヒド
ロベンゾ(1,2−b−4,5−b′)ジフラン−2,6−ジオン類は、たとえ
ばL. I. Smith, J. Nichols, J. Am. Chem. Soc., 65, 1739(1943)に従って製造
される。
【0126】 3−オキソフラノン化合物類は、3−位置非置換フラノン化合物を酸化するこ
とによって、またはヒドロキシ化合物を酸化してケト化合物に変える周知の方法
を用い、3−ヒドロキシフラノン化合物を酸化することによって製造できる。こ
れらは、たとえばHouben-WeylのMethoden der Organischen Chemie,第4版、4/a
& 4/b巻に記載されている。J. Org. Chem., 56, 6110ページ (1991)には 、Z-M
a, J. M. Bobbittが、窒素酸化物による酸化について記述している。3−ヒドロ
キシフラノン化合物類は、US5,614,572記載の、3−ヒドロキシベン
ゾフラノン類の製造方法と同様にして製造できる。さらに、3−オキソフラノン
化合物類は、D. J. ZwaneburgおよびW. A. P. Reyenにより、Synthesis, 624, 1
976に記述されている方法と同様にして製造することができる。
【0127】 さらなる実施態様は、本発明のビス(オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロイ
ンドロン類)の製造に関するものであって、式(XXXVIII):
【0128】
【化45】
【0129】 または式(XXXIX):
【0130】
【化46】
【0131】 のビス(フラノン化合物類)からの、または相応するビス−イサチン−もしくは
インドキシル化合物類またはその混合物からの製造に関する。
【0132】 ビス−化合物類の製造と同様にして、トリス−もしくはポリ(オキソベンゾフ
ラニリデン−ジヒドロインドロン類)からなるトリス−もしくはポリ−化合物類
は、トリス−もしくはポリ(フラノン化合物類)またはトリス−もしくはポリ(
イサチン−もしくはインドキシル化合物類)から製造できる。ポリイサチン類の
製造は、GB−A1,251,082によって知られている。
【0133】 自明のことであるが、オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンの基本
骨格を変えることなしに、官能基としてのそれらの置換基を化学修飾することに
よって、多種類のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類を、他のオ
キソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類から製造することも可能である
。当業者は、置換基を他の置換基に変換できる無数の方法を周知しており、たと
えば双書“Compendium of Organic Synthetic Methods”(Wiley & Sons,New Yor
k,1971発刊)に開示されているものがそれである。実用的な反応条件は、オキソ
ベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンの周知の反応性が原因となって、その
ラクトン−もしくはラクタム化合物が開裂したり、またはそれの二重結合が還元
もしくは変化を起こしたりすることのないような条件である。例を挙げると、新
規なエステル−またはアミド誘導体類を、周知の合成方法、たとえばOrganic Sy
nthesis, Collective Vol.I〜VII記載の方法に従って製造することができる。好
ましいのは特にエステル類の合成であるが、これは、式(Ia)、(Ib)、(
IIa)または(IIb)の化合物を、たとえば種々のアルコール類を用い、周知の
合成−および接触条件下、たとえば温度0〜200℃において、アルコールを式
(Ia)、(Ib)、(IIa)または(IIb)の化合物1当量当たり2〜200
当量使用し、場合により溶媒の存在下においてエステル交換またはエステル化さ
せることによって合成される。
【0134】 式(Ia)、(Ib)、(IIa)または(IIb)の化合物は、着色しようとす
る有機または無機の、高分子または低分子の、とりわけ高分子の有機材料に対し
て、0.01〜70重量%、通例0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜
10重量%の量で使用するのが有効である。
【0135】 さらなる本発明の対象を構成するのは、有機または無機の、高分子または低分
子の、とりわけ高分子の有機材料、および本発明の化合物または前述の本発明の
組成物の少なくとも1種類を、着色有効量で、通例は有機または無機材料に対し
て0.01〜70重量%、特に0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜1
0重量%の範囲内の量で含有する組成物である。
【0136】 本発明はさらに、本発明の化合物または組成物の、着色材としての特に有機ま
たは無機、高分子または低分子、とりわけ高分子有機材料の染色または顔料着色
のための使用に関する。
【0137】 一方、本発明の化合物および組成物は、混合物、固溶体または混晶として使用
することも、同様に可能である。
【0138】 本発明の化合物は、他の化学種の色材類、たとえばジケトピロロピロール類、
キナクリドン類、ペリレン類、ジオキサジン類、アントラキノン類、インダント
ロン類、フラバントロン類、インジゴ類、チオインジゴ類、キノフタロン類、イ
ソインドリノン類、イソインドリン類、フタロシアニン類、金属錯体類、アゾ顔
料類およびアゾ染料類の群から選ばれる染料類または顔料類と組み合わせること
も可能である。
【0139】 その置換基および着色しようとするポリマーの種類に応じ、本発明の化合物は
、ポリマーに可溶性の染料として、または顔料として使用することができる。後
者の場合には、合成の際に沈降する生成物を微分散形態になるように導くのが有
利である。このことは、既知の方法によって実現可能である。化合物および使用
目的に応じ、この着色材を着色用粉末として、または調合物の形態で使用すると
有利であると実証されている。
【0140】 高分子材料は、有機系または無機系のものであってよく、そして合成材料およ
び/または天然材料を意味する。たとえば、天然樹脂類または乾性油類、ゴムま
たはカゼインに;または変性天然材料、たとえば塩化ゴム、油変性アルキド樹脂
、ビスコースに;セルロースエーテル類または−エステル類たとえばエチルセル
ロース、酢酸−、プロピオン酸または酪酸セルロース、アセト酪酸セルロースお
よびニトロセルロースに関係し、とりわけ完全合成有機ポリマー類(熱硬化性−
および熱可塑性プラスチック)で、重合によって、たとえば縮合重合または付加
重合によって得られるようなものに関係する。この種のポリマー類には、例とし
てポリオレフィン類、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレ
ン;さらに置換ポリオレフィン類、たとえば塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン
、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルのようなモノ
マー類のポリマー類;フルオロポリマー類たとえばポリフルオロエチレン、ポリ
トリフルオロクロロエチレンまたはテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプ
ロピレン混合ポリマー;および上に挙げたモノマー類のコポリマー類、特にAB
S(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)またはEVA(エチレン/酢酸
ビニル)が属する。重付加−および重縮合樹脂類の系列からは、たとえばホルム
アルデヒドとフェノール類の縮合生成物、いわゆるフェノール樹脂;ホルムアル
デヒドと尿素またはチオ尿素、さらにはメラミンとの縮合生成物、いわゆるアミ
ノ樹脂;さらに、塗料樹脂として使用されるポリエステル類で、アルキド樹脂の
ような飽和性のもの、またはマレイン樹脂のような不飽和性のもののいずれでも
;さらには直鎖状のポリエステル類、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリカー
ボネート類、ポリフェニレンオキシド類、シリコーン類またはシリコーン樹脂類
が使用できる。
【0141】 上で挙げた高分子化合物は、単独または混合物で、プラスチックの塊状物、溶
融物として、または紡糸溶液の形状で存在し得る。それらはまた、そのモノマー
の形態で、または重合した状態の、たとえば、あまに油ワニス、ニトロセルロー
ス、アルキド樹脂、メラミン樹脂および尿素−ホルムアルデヒド樹脂、またはア
クリル樹脂のような、塗料または印刷インキ用の皮膜形成剤または結合剤として
も存在し得る。
【0142】 本発明は、さらに本発明の化合物または組成物の、下記のものの製造への使用
に関する: インキ類であって、印刷方法における印刷インキ用;フレキソ印刷、スクリー
ン印刷、包材印刷、安全カラー印刷、凹版もしくはオフセット印刷用;印刷前工
程用;および織物印刷用;業務用、家庭用もしくは書写用、たとえば文具用;ボ
ールペン、フェルトペン、ファイバーペン、厚紙、木材、(木材−)着色液、金
属、スタンプ台用のもの;またはインパクトプリント方法(インパクトプリント
用カラーリボンとともに)用のもの; 着色剤類であって、工業および商業において織物装飾および工業標識に利用で
きる塗料用、特に着色剤で、塗装ローラー−、粉体−もしくは自動車塗料用、高
固形分(低溶媒)塗料用、含水もしくはメタリック塗料用のもの;または顔料着
色処方用;水性カラー塗材用;鉱油、潤滑グリースもしくはワックス用のもの; 着色されたプラスチック類であって、被覆、繊維、板または成形品用のもの; ノンインパクトプリント材料(Nicht-Stossdruckmaterial)であって、デジタ
ルプリント方法(Digitale Druckverfahren)用、熱ワックス転写印刷方法、イ
ンキジェット印刷方法用のもの、または熱転写印刷方法用のもの; カラーフィルター類であって、特に400〜700nmの範囲の可視光用、液晶
ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、または電荷結合素子(CC
D)用のもの; 化粧品類の製造のため;あるいは ポリマー性着色粒状物類であって、着色粉、乾式複写機用トナー(Trockenkop
ier-Farblacke)、湿式複写機用トナー(Fluessigkopier-Farblacke)または電
子写真用トナーの製造のため。
【0143】 さらに本発明は、高分子有機材料と、本発明の化合物または組成物の着色有効
量とを含有するインキ類に関する。
【0144】 インキ類、特にインキジェット印刷用のものの製造方法は、周知であって、た
とえばUS5,106,417に記載されている。
【0145】 たとえば、これらインキ類は、本発明の化合物を、ポリマー性分散媒と混和す
ることによって製造できる。本発明の化合物とポリマー性分散媒との混和は、好
ましくは周知の混和方法、たとえば撹拌または混合により実施するが、好適なも
のとして推奨されるのは、強力混合機または高性能撹拌機(たとえばUltraturra
x(登録商標))の使用である。
【0146】 本発明の化合物または組成物をポリマー性分散媒と混和する際には、水で希釈
できる有機溶媒を使用するのが好都合である。
【0147】 実用的には、本発明の化合物または組成物のインキに対する重量割合は、イン
キ総重量に対して0.0001〜75重量%、好ましくは0.001〜50重量
%の範囲内で選択される。
【0148】 本発明はまた、高分子有機材料と本発明の化合物または組成物の着色有効量と
を相互に混和することによる、インキの製造方法に関する。
【0149】 さらに本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物の着色有
効量を含有する着色材に関する。
【0150】 それに加えて本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物の
着色有効量を混和することによる、着色材の製造方法に関する。
【0151】 さらに本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物の着色有
効量を含有する、着色されたプラスチック類またはポリマー性着色粒状物類に関
する。
【0152】 それに加えて本発明は、高分子有機材料および着色有効量の本発明の化合物ま
たは組成物を混和することによる、着色されたプラスチック類またはポリマー性
着色粒状物類の製造方法に関する。
【0153】 高分子有機物質の本発明の着色材または組成物による着色は、該着色材を、場
合によりマスターバッチの形態で、ロール装置、混合−または摩砕装置を使用し
てこれら基材に混合し、これによって該着色材を高分子材料中で溶解または微分
散させるという方法で実施される。混合された着色材を含有する高分子有機材料
は、通例、続いてそれ自体既知の方法、たとえばカレンダー加工、プレス加工、
押出し加工、刷毛塗り、紡糸、注型によって、または射出成形加工によって、着
色された材料に、通例、最終形状を付与するという方法によって加工される。ま
た着色材の混合を本来の加工工程の直前に実行する、たとえば粉末状の本発明の
着色材および顆粒状の高分子有機材料を、また場合により追加の材料、たとえば
添加剤を、同時に押出機の仕込み部に直接に、連続的に投入し、その混合が成形
加工の直前に行われるようにして実行することも可能である。しかしながら一般
的には、着色材を高分子有機材料中に前もって混和しておく方が、均質な結果が
得られるので好ましい。
【0154】 剛直でない成形物の製造、またはそのもろさの減少のためには、成形の前に、
その高分子化合物に、いわゆる可塑剤を加えることがしばしば望まれる。この種
のものとして、たとえばリン酸、フタル酸またはセバシン酸のエステル類が役立
つ。可塑剤は、本発明の方法の中で、着色材混合の前または後にポリマーに配合
することができる。さらに、さまざまな色調を与える目的で、高分子有機素材に
、本発明の化合物または組成物とともに、白色−、有彩色−または黒色顔料のよ
うな成分を、それぞれ所望する量で添加することができる。
【0155】 塗料および印刷インキの着色には、高分子有機材料および本発明の化合物また
は組成物を、場合によっては追加の材料、たとえば充填剤、染料、顔料、乾燥剤
または可塑剤とともに、共通の有機溶媒または溶媒混合物中に、微分散または溶
解させる。その際、個々の成分をそれぞれ単独で、または複数成分を一緒に分散
または溶解し、その後で初めて全成分を合体させるという方法をとることができ
る。加工は、通例の方法に従って、たとえばスプレー、皮膜塗布、または数々の
印刷方法を実行した後、引き続いてその塗料または印刷インキを、場合によって
は予備乾燥してから、目的に合わせて熱または光照射によって硬化させる方法で
実施される。
【0156】 着色しようとする高分子材料の場合には塗料が関係し、したがって通常の塗料
が、または特殊塗料、たとえば自動車塗料、好ましくはたとえば金属−もしくは
マイカ粒子含有のメタリック塗装も関係し得る。
【0157】 好ましいのは、熱可塑性プラスチック類の、とりわけ繊維および印刷インキの
形態のものの着色である。好ましい、本発明により着色可能な高分子有機材料類
は、誘電率が2.5以上の、汎用のポリマー類、特にポリエステル、ポリカーボ
ネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)
、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン/アクリロニトリル(
SAN)またはアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)である。特
に好ましいのは、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレンおよびPMM
Aである。とりわけ好ましいのは、ポリエステル、ポリカーボネートまたはPM
MA、特にテレフタル酸の縮合重合によって得られる芳香族ポリエステル類、た
とえばポリエチレンテレフタラート(PET)またはポリブチレンテレフタラー
ト(PBTP)である。
【0158】 さらに、特に好ましいのは、鉱油、潤滑グリースおよびワックスの、本発明の
化合物による着色である。
【0159】 それに加えて本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物の
着色有効量を含有するノンインパクトプリント材料に関する。
【0160】 さらに加えて本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物の
着色有効量を含有するノンインパクトプリント材料の製造方法に関する。
【0161】 さらに本発明は、透明基材、およびその基材上に任意の順序で塗布された赤色
、青色および緑色層を有し、そしてその赤色、青色および緑色層を形成するため
に、それぞれに対応する色を有する本発明の化合物または組成物を使用したもの
である、カラーフィルターの製造方法に関する。
【0162】 その異なる色の層が、好ましくはそのそれぞれの面の少なくとも5%で重なっ
ていないことが好ましく、そして全く重なっていないようなパターンであること
が、とりわけ好ましい。
【0163】 該カラーフィルターは、たとえば本発明の化合物または組成物を含有するイン
キ類、特に印刷インキ類を使用して層を形成させるか、あるいはたとえば本発明
の化合物または組成物と、化学的、熱的もしくは光化学的に構造形成できる高分
子材料(“レジスト”)との混和物によって製造される。さらなる製造は、たと
えばEP−A654 711記載の方法と同様にして、LCDのような基材の上
に塗布することによって実行することができる。
【0164】 さらに本発明は、それぞれ赤色、青色および緑色層が塗布されている透明基材
であって、そのそれぞれの層が対応する色の本発明の化合物または組成物を含有
する着色高分子有機材料によって形成されたものである、透明基材を包含する。
該層の順序は、通常、重要ではない。その異なる色の層が、そのそれぞれの面の
少なくとも5%で重なっていないことが好ましく、そして全く重なっていないよ
うなパターンであることがとりわけ好ましい。
【0165】 さらに本発明はまた、透明基材および該基材上に塗布された赤色、青色および
緑色層を有していて、該層のそれぞれが対応する色の本発明の化合物または組成
物から得られたものである、カラーフィルター類を包含する。
【0166】 それに加えて本発明は、高分子有機材料および本発明の化合物または組成物を
着色有効量で含有する、着色用粉末類に関する。
【0167】 さらに加えて本発明は、高分子有機材料、および本発明の、または本発明に従
って製造された化合物または組成物の着色有効量を相互に混合することによる、
着色用粉末類の製造方法に関する。
【0168】 本発明の方法の好ましい実施態様においては、トナー類、塗料類、インキ類ま
たは着色されたプラスチック類のマスターバッチを、ロール装置、混合−または
摩砕装置の中で処理することにより、着色用粉末類、塗料類、インキ類または着
色されたプラスチック類が製造される。
【0169】 本発明の、または本発明に従って製造された化合物または組成物の着色有効量
は、本発明中では、通例、これにより染色された、または顔料着色された材料の
全重量に対して、0.0001〜99.99重量%、好ましくは0.001〜5
0重量%、そして特に好ましくは0.01〜50重量%を意味する。
【0170】 本発明の、または本発明に従って製造された化合物または組成物は、使用した
ポリマー中に溶解した状態で存在する場合、特にPET、PMMA、PSおよび
PCの場合には、純粋な色調、大きい色強度、高い耐光堅牢度および耐候堅牢度
、ならびに耐熱堅牢度によって、そしてさらに高い蛍光性によって際立っている
。得られた彩色は、たとえば熱可塑性または熱硬化性プラスチック類、繊維類、
塗料類または印刷インキ類にあっては、純粋な色調、高い色強度、高い飽和度、
高い透明度、良好な耐重ね塗布-、耐移行−、耐摩擦−、耐光−、耐候−および
特に耐熱堅牢度によって、そして優れた輝きによって際立っている。この着色材
は、良好な分散性、および有機溶媒への概して良好な溶解性を有している。これ
は、太陽エネルギーコレクターに、そしてレーザー光の発生用に適している。本
発明の化合物を含有する混合物においては、非常に美しい色合いが得られる。特
に有利なこととして、非対称のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン
類およびビス−またはトリス(オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン
類)がさらなる色調を可能にするが、その可能性は、溶解性に影響を与える置換
基の選択によって発現される。
【0171】 実施例 実施例1:3−(5,7−ジ−t−ブチル−2−オキソベンゾフラン−3−イリ
デン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン: イサチン14.7g(0.1mol)、H.-D. BeckerおよびK. Gustaffsonが、J.
Org. Chem., 42, 2966(1977)に記述している方法と同様にして製造した5,7−
ジ−t−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン24.6g(0.1mol)、およ
び酢酸75mL中のp−トルエンスルホン酸0.75gを、窒素雰囲気下、還流状
態で75時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、沈殿物を濾過し、そして濾
過残分をメタノールで洗浄し、引き続いて60℃で乾燥した。収量は27.7g
(理論量の74%)であった。
【0172】 融点: 277-284℃. C:計算値/実測値 76.77/76.75; H:計算値/実測値 6.71/6.74; N:計
算値/実測値 3.73/3.56
【0173】 実施例2:3−〔7−t−ブチル−2−オキソ−3−(2−オキソ−1,2−ジ
ヒドロインドール−3−イリデン)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル
〕プロピオン酸: A)3−(7−t−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5
−イル)プロピオン酸: 3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(JP−A2
−63/227542記載の方法と同様にして製造)66.7g(0.3mol)を
、グリオキサールの40重量%水溶液58g(0.4mol)および32重量%塩酸
3mLに溶解し、これを酢酸200mL中で還流状態に6時間加熱した。その後、そ
の混合物を氷水600mL中に注ぎ入れ、そして沈殿物を濾過した。濾過残分を水
で洗浄し、引き続いて60℃で乾燥した。トルエンから再結晶することにより、
3−(7−t−ブチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル
)プロピオン酸54.3g(理論量の69%)を得た。融点:167〜169℃
【0174】 B)イサチン7.36g(0.05mol)、実施例2Aからの3−(7−t−ブ
チル−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)プロピオン酸1
3.1g(0.05mol)およびp−トルエンスルホン酸0.5gを、窒素雰囲気
下、酢酸50mL中で還流状態に23時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、
沈殿した固体を濾過、濾過残分を水で洗浄し、そして60℃で乾燥した。収量は
12.2g(理論量の63%)であった。
【0175】 融点 228-252℃ C:計算値/実測値 70.58/70.31; H:計算値/実測値 5.41/5.52; N:計
算値/実測値 3.58/3.40
【0176】 実施例3:3−(5,7−ジ−t−ブチル−2−オキソベンゾフラン−3−イリ
デン)−1−メチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン: N−メチルイサチン(Aldrich製)8.05g(0.05mol)、5,7−ジ−
t−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン12.3g(0.05mol)およびp
−トルエンスルホン酸0.4gを、窒素雰囲気、酢酸40mL中で還流状態に19
時間加熱した。懸濁液を室温に冷却し、沈殿した固体を濾過し、そして濾過残分
をメタノールで洗浄し、引き続いて60℃で乾燥した。収量は15.3g(理論
量の79%)であった。
【0177】 融点: 235-237℃. C:計算値/実測値 77.09/77.06; H:計算値/実測値 6.99/7.07; N:計
算値/実測値 3.60/3.88
【0178】 実施例4:3−〔7−t−ブチル−3−(1−メチル−2−オキソ−1,2−ジ
ヒドロインドール−3−イリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラ
ン−5−イル〕プロピオン酸: N−メチルイサチン16.1g(0.1mol)、3−(7−t−ブチル−2−オ
キソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル〕プロピオン酸(実施例2参照
)26.2g(0.1mol)およびp−トルエンスルホン酸2gを、窒素雰囲気下
、酢酸80mL中で還流状態に24時間加熱した。懸濁液を室温に冷却し、そして
メチル−t−ブチルエーテル80mLで希釈し、続いて濾過した。濾過残分をメチ
ル−t−ブチルエーテルで洗浄し、引き続いて60℃で乾燥した。収量は28.
5g(理論量の70%)であった。
【0179】 融点: 231-232℃. C:計算値/実測値 71.10/71.03; H:計算値/実測値 5.72/5.62;N:計算
値/実測値 3.45/3.62
【0180】 実施例5:3−(7−t−ブチル−5−メトキシ−2−オキソベンゾフラン−3
−イリデン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン(Z/E混合物): 7−t−ブチル−5−メトキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン(J.Org.Chem
.,42(1977)2966記載の方法と同様にして製造)(融点116〜118℃を有する
無色結晶を得た)6.6g(0.03mol)、イサチン4.4g(0.03mol)お
よびp−トルエンスルホン酸0.25gを、窒素雰囲気下、酢酸25mL中で還流
状態に15時間加熱した。その後、エタノール50mLを加え、そして懸濁液を室
温に冷却し、濾過した。濾過残分をメタノールで洗浄し、引き続いて60℃で乾
燥した。収量は4.9g(理論量の47%)であった。
【0181】 融点: 247-258℃. C:計算値/実測値 72.19/72.09; H:計算値/実測値 5.48/5.52; N:計算値/実測値 4.01/4.09
【0182】 実施例6:3−(7−t−ブチル−5−メトキシ−2−オキソベンゾフラン−3
−イリデン)−メチル−1,3−ジヒドロインドール−2−オン: 7−t−ブチル−5−メトキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン11.0g(
0.05mol)およびN−メチルイサチン8.1g(0.05mol)を、窒素雰囲
気下、酢酸40mL中で沸騰状態に24時間加熱した。その後、エタノール40mL
を加え、そして懸濁液を室温に冷却し、濾過した。濾過残分をメタノールで洗浄
し、引き続いてこの濾過残分にn−ブタノール100mLを加え、そして還流状態
で15分間加熱した。続いて5℃に冷却して濾過した。引き続いて濾過残分を6
0℃で乾燥した。13.4g(理論量の74%)を得た。
【0183】 融点: 188-190℃. C:計算値/実測値 72.71/72.52; H:計算値/実測値 5.82/5.69; N:計
算値/実測値 3.85/3.65
【0184】 実施例7:〔3−(7−t−ブチル−5−メトキシ−2−オキソベンゾフラン−
3−イリデン)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル〕酢酸: A)(2,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)酢酸−t
−ブチルエステル: イサチン44.1g(0.3mol)、炭酸カリウム62.5g(0.45mol)お
よびブロモ酢酸−t−ブチルエステル(Aldrich製)66.2g(0.34mol)
を、N,N−ジメチルホルムアミド100mL中、室温で24時間撹拌した。つい
で該混合物を水800mL中に注ぎ入れ、沈降した沈殿物を濾過し、水で洗浄して
、60℃で乾燥した。トルエン−ヘキサン(1:1)から再結晶を1回実施し、
融点119〜121℃を有する生成物608g(理論量の78%)を得た。
【0185】 B)上記で得た(2,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル
)酢酸−t−ブチルエステル25.4g(0.097mol)およびp−トルエンス
ルホン酸1gを、窒素雰囲気下、酢酸50mL中で沸騰状態に16時間加熱した。
その後、水50mLを加え、そして得られた懸濁液を続いて室温に冷却した。固体
物質を濾過して濾過残分を50重量%酢酸で洗浄し、そして濾過残分を60℃で
乾燥した。収量は31.8g(理論量の80%)であった。
【0186】 融点: 264-266℃; C: 計算値/実測値 67.81/67.79; H: 計算値/実測値 5.20/4.94; N
:計算値/実測値 3.44/3.32
【0187】 実施例8:5,7−ジブロモ−3−(5,7−ジ−t−ブチル−2−オキソベン
ゾフラン−3−イリデン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン(Z/E混
合物): 5,7−ジブロモイサチン(Collect. Czech. Chem. Commun., 55(1990)2963
記載の方法と同様にして製造)7.6g(0.025mol)、7−t−ブチル−5
−メトキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン5.5g(0.025mol)およびp
−トルエンスルホン酸0.25gを、窒素雰囲気下、酢酸25mL中で沸騰状態に
17時間加熱した。その後、メタノール40mLを加え、そして得られた懸濁液を
5℃に冷却した。沈降した固体物質を濾過し、濾過残分をメタノールで洗浄し、
そして60℃で乾燥した。収量は11.9g(理論量の94%)であった。
【0188】 融点: 232-256℃. C: 計算値/実測値 54.06/54.35; H: 計算値/実測値 4.35/4.22; N
:計算値/実測値 2.63/2.57
【0189】 実施例9:5,7−ジブロモ−3−(7−t−ブチル−5−メトキシ−2−オキ
ソベンゾフラン−3−イリデン)−1,3−ジヒドロインドール−2−オン(Z
/E混合物): 5,7−ジブロモイサチン7.6g(0.025mol)、5,7−ジ−t−ブチ
ル−3H−ベンゾフラン−2−オン6.15g(0.025mol)およびp−トル
エンスルホン酸0.5gを、窒素雰囲気下、酢酸25mL中で沸騰状態に21時間
加熱した。その後、メタノール40mLを加え、そして得られた懸濁液を5℃に冷
却した。その結果得られた固体物質を濾過し、濾過残分をメタノールで洗浄し、
そして60℃で乾燥した。収量は10.7g(理論量の80%)であった。
【0190】 融点 303-314℃ C: 計算値/実測値 49.73/49.46; H: 計算値/実測値 3.38/3.45; N
: 計算値/実測値 2.76/2.73
【0191】 実施例10:2−(5,7−ジ−t−ブチル−2−オキソベンゾフラン−3−イ
リデン)−1,2−ジヒドロインドール−3−オン: 5,7−ジ−t−ブチル−3H−ベンゾフラン−2−オン20g(0.08mol
)、2−クロロインドール−3−オン(Synthesis, 496(1974)記載の方法と同様
にして製造)13.2g(0.08mol)を、トルエン150mLおよびトリエチル
アミン30mL中、40℃で4時間撹拌した。その後、酢酸エチル500mLを加え
、そして得られた混合物を5重量%希塩酸500mLで、そしてその後、水500
mLで洗浄した。分離した酢酸エチル相を続いて硫酸ナトリウム上で乾燥した。得
られた固体物質から溶媒を蒸留除去した後、ブタノール−トルエン(1:1)か
ら再結晶した。収量は9.3g(理論量の31%)であった。
【0192】 融点: 290-292℃. C: 計算値/実測値 76.77/76.94; H: 計算値/実測値 6.71/6.89; N
: 計算値/実測値 3.73/3.61
【0193】 実施例11:2−(7−t−ブチル−5−メトキシ−2−オキソベンゾフラン−
3−イリデン)−1,2−ジヒドロインドール−3−オン: イサチン23.5g(0.160mol)をクロロベンゼン200mL中に仕込み、
そして五塩化リン35g(0.168mol)を加えた。活発なHCl発生のもと、
分散液をゆっくり100℃に加熱し、そしてこの温度で90分間加熱した。その
後クロロベンゼン100mLおよび生成したオキシ塩化リンを蒸留除去した。残留
溶液に7−t−ブチル−5−メトキシ−3H−ベンゾフラン−2−オン35.2
g(0.160mol)を加え、引き続いて130℃で2時間撹拌を続け、ついでク
ロロベンゼン50mLを留去して濃縮した。引き続いてメタノール200mLを加え
、ついで分散液を5℃に冷却し、その後、濾過した。濾過残分をシリカゲルのク
ロマトグラフィーにより、トルエン、酢酸エチルおよびメタノールの混合溶媒(
混合比4:3:3)を用いて精製した。純粋な画分を、ブタノール−トルエン(
1:1)から1回再結晶し、そして60℃で乾燥した。収量6.7g(理論量の
12%)を得た。
【0194】 融点: 239-240℃. C: 計算値/実測値 72.19/72.03; H: 計算値/実測値 5.48/5.42; N
: 計算値/実測値 4.01/4.17
【0195】 実施例12a:ビスベンゾフランの製造: 2,5−ジヒドロベンゼン−1,4−二酢酸(Aldrichで市販)10g(44.
2mmol)、トルエン500mL、および無水酢酸100mLを、90℃で4.5時間
反応させた。引き続いて反応混合物を25℃に冷却して濾過した。濾過残分をト
ルエン50mLで洗浄し、ついで真空乾燥器中、50℃で乾燥した。ビスベンゾフ
ラノン:
【0196】
【化47】
【0197】 7.1gを得た。収量は理論量の85%であった。
【0198】 実施例12b:ビスベンゾフラノンのイサチンによる変換反応: ビスベンゾフラノン(実施例12aにより製造)2.0g、イサチン(Flukaか
ら市販、高純度品)3.09gおよびトルエンスルホン酸(Flukaから市販、高純
度品)0.5gを、酢酸30mL中において、115℃で16時間撹拌した。反応
混合物を濾過し、そして濾過残分を酢酸30mL、およびメタノール50mLで洗浄
し、引き続いて真空乾燥器中、80℃で乾燥した。下記の式:
【0199】
【化48】
【0200】 の化合物の紫色粉末4.5gを得た。 LDI−TOF(レーザー脱離イオン化/飛行時間法):(M-)=448
【0201】 実施例13:射出成形板の製造: 一般処方:本発明のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンを、47
3〜543Kにおいて予備乾燥したプラスチック1,500gと、手で簡単に、つ
いで回転式ミキサーにより50rpmで5分間混合した。引き続いてこの混合物を
25mm径の1軸スクリュ−押出機(Collin)により、543Kで予備押出しを実
施した。続いてこの押出物をマイクロプロセッサー制御の射出成形機(Ferromat
ik FM 40(登録商標), Kloeckner)により、射出成形品(65mm×25mm×1
.5mm大の小板)に加工した。ポリマーの滞留時間は、他に記載がなければ、5
分であり、その際、背圧およびスクリュー回転数は低く保った。
【0202】 (a)実施例1で製造したオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン0
.1gを、ポリエチレンテレフタラート(“PET”)(MELINAR PURA(登録商
標), ICI)とともに、一般処方に従って射出成形品に加工した。その際、その
射出成形品は、それぞれ射出成形機中を(a1)543K、(a2)553K、(
a3)563Kおよび(4)573Kにして製造した。この実施例を、実施例2〜
11のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類を用いて繰り返した。
【0203】 これらの射出成形品は、優秀な色堅牢度、非常に高い熱安定性、高い耐光堅牢
度、良好な移行安定性および高い色強度によって際立っていた。(色堅牢度は、
標準に対する目視によって、または比色測定的に決定した。)
【0204】 (b)プラスチックとして、代わりにポリブチレンテレフタラート(“PBT
B”)(Ciba Specialty Chemicals製 CRASTIN(登録商標)S 600)を使用して
、実施例13aを繰り返した。さらに、射出成形品(異なる温度の選択による異
なるバッチ)は、それぞれ(b1)533K、(b2)548Kおよび(b3)5
63Kにおいて滞留時間2分で製造した。
【0205】 この実施例を、実施例2〜12のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインド
ロン類を用いて繰り返した。
【0206】 これらの射出成形品は、優秀な色堅牢度、非常に高い熱安定性、高い耐光堅牢
度、良好な移行安定性および高い色強度によって際立っていた。(色堅牢度は、
標準に対する目視によって、または比色測定的に決定した。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 4J039 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C063 AA01 BB01 CC75 DD06 4C071 AA01 AA08 BB01 CC12 EE05 FF15 GG05 HH08 JJ05 KK11 LL04 4C083 AC851 BB24 FF01 4H039 CA42 CD10 CD40 4J038 KA08 KA20 PB07 PB14 PC10 4J039 BC20 BC36 BC49 BC73 BC77 BE01 BE02 BE12 CA06 EA46 GA02 GA03 GA07 GA09 GA10 GA24 GA26 GA27

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(トランス−(Ia)およびシス−(Ib)): 【化1】 ならびに式(トランス−(IIa)およびシス−(IIb)): 【化2】 (式中、 A1およびA2は、互いに独立に、非置換または1〜4個置換のオルトC6〜C1 8 アリーレンを意味し、そして R1は、水素、C1〜C25アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C24アリ
    ール、ヘテロ芳香族残基、−(CH2nCOR2または−(CH2mOR3: (ここで、R2は、ヒドロキシ、−OX、非置換か、あるいは1個もしくは複
    数個のヒドロキシ、−OXまたはアミノで置換されている、C1〜C25アルコキ
    シ、C1〜C25アルキルアミノもしくはC1〜C25ジアルキルアミノ、ジ(C6
    24アリール)アミノ、C1〜C12アルキル、C2〜C24アルケニルであり、そし
    て Xは、カチオンを意味し、そして R3は、水素または−CO(C1〜C25アルキル)であり、そして nおよびmは、互いに独立に、0〜6の範囲の整数であり、そして C−C単結合は、相応するエーテル単位:−COC−によって置き換えること
    もできる)であり、 ただし、R1が水素であり、A2が1,2−フェニレンである場合には、A1
    、9,10−アントラキノン−1,2−イレン、4−クロロ−3,5−ジメチル
    −1,2−フェニレンまたは3,5−ジメチル−1,2−フェニレンでない) のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類。
  2. 【請求項2】 A1および/またはA2が、置換または非置換の1,2−フェ
    ニレン、1,2−ナフチレン、2,3−ナフチレン、1,2−フェナントリレン
    、2,3−フェナントリレン、3,4−フェナントリレン、9,10−フェナン
    トリレン、1,2−アントラセニル、2,3−アントラセニルまたは1,2−ア
    ントラキノニレンもしくは2,3−アントラキノニレンであることを特徴とする
    、請求項1記載のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類。
  3. 【請求項3】 A1が 【化3】 であり、そしてA2が 【化4】 (式中、 R8、R9、R11、R10、R12、R13、R14およびR15は、互いに独立に、水素
    、ハロゲン、シアノ、−NO2、−R16、−NR1718、−NR19COR17、−
    NR19COOR17、−N=CR1718、−CONR1920、−OR17、−O(C 1 〜C12アルキレン)COOX、−O(C1〜C12アルキレン)COOH、−O(
    1〜C12アルキレン)OCOR17、−O(C1〜C12アルキレン)COOR17
    −O(C1〜C12アルキレン)CONR1920、−O(C1〜C12アルキレン)O
    17、−(C1〜C12アルキレン)OCOR17、−(C1〜C12アルキレン)OR 17 、−COOR17、−(C1〜C12アルキレン)COOR17、−(C1〜C12アル
    キレン)CONR1920、−(C1〜C12アルキレン)COOX、−(C1〜C12 アルキレン)COOH、−COOX、−COOH、−SR17、−SOR17、−S
    217、−SO2NR1920、−SO317、−SO3Hまたは−SO3Xを意味
    し、 (ここで、 R17、R18、R19およびR20は、互いに独立に、水素またはR16であり、そし
    て R16は、非置換か、または1個もしくは複数個の、ハロゲン、ヒドロキシ、ア
    ミノ、オキソ、カルボキシ、シアノ、−COOR18もしくは−COOXで置換さ
    れている、C1〜C25アルキル、C5〜C12シクロアルキルまたはC2〜C24アル
    ケニルであって、これは中断されていないか、あるいは1個もしくは複数個の、
    O、SまたはN−(C1〜C25アルキル)、N−(C2〜C24アルケニル)により
    中断されていることができるが、それは該アルキルが2個を越え、該アルケニル
    が3個を越える炭素原子を有する場合であり;あるいは非置換か、または1個も
    しくは複数個の、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−OR18、−SR18、−NR19 20 、−CONR1920、−COOR18、−COOX、−COOH、−SO218
    、−SO2NR1920、−SO318、−SO3X、−SO3H、−NR19COR18 もしくは−NR19COOR18で置換されている、C6〜C18アリール、C7〜C18 アラルキルまたはヘテロアリールであり、あるいは R19およびR20は、それらを結合している窒素原子と一緒になって、非置換の
    、もしくはC1〜C4アルキルで1もしくは複数置換されているピロリジニル、ピ
    ペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニルであるか、あるいはカルバゾリル
    、フェノキサジニルまたはフェノチアジニルであり)、 ここで、場合によっては、R8およびR9、R9およびR11、R11およびR10
    ならびに、R12およびR13、R13およびR14、または、R14およびR15は、それ
    ぞれさらに置換されているか、もしくは非置換の、5−または6員環を形成する
    ことができる) であることを特徴とする、請求項1または2記載のオキソベンゾフラニリデン−
    ジヒドロインドロン類。
  4. 【請求項4】 残基R8、R9、R11、R10、R12、R13、R14およびR15
    少なくとも1個が、残基Z1、Z2、Z3およびZ4: 【化5】 (式中、 R22、R23、R24、R25、R26、R27およびR28は、互いに独立に、水素、ハ
    ロゲン、シアノ、−NO2、−R16、−NR1718、−NR19COR17、−NR1 9 COOR17、−N=CR1718、−CONR1920、−OR17、−O(C1〜C 12 アルキレン)COOX、−O(C1〜C12アルキレン)COOH、−O(C1
    12アルキレン)OCOR17、−O(C1〜C12アルキレン)COOR17、−O
    (C1〜C12アルキレン)CONR1920、−O(C1〜C12アルキレン)OR17 、−(C1〜C12アルキレン)OCOR17、−(C1〜C12アルキレン)OR17
    −COOR17、−(C1〜C12アルキレン)COOR17、−(C1〜C12アルキレ
    ン)CONR1920、−(C1〜C12アルキレン)COOX、−COOX、−C
    OOH、−SR17、−SOR17、−SO217、−SO2NR1920、−SO31 7 またはSO3X、SO3Hであって、ここで残基R17、R18、R19、R20は、さ
    らに前述の意味を有しており、そして R21は、R1とは独立に、R1と同一の意味を有し、そして A3は、単結合、あるいは非置換か、または1個もしくは複数個の、C1〜C25 アルキル、C6〜C24アリール、ハロゲン、ヒドロキシ、−OX、オキソ、シア
    ノ、−COOR6、−COOX、−COOH、−SO36、−SO3X、−SO3
    Hで置換されているC1〜C24アルキレンまたはC5〜C12シクロアルキレンを意
    味し、あるいは−OOC(C1〜C24アルキレン)COO−、−COO(C1〜C 24 アルキレン)OOC−、−NR19CO(C1〜C24アルキレン)CONR19
    、−CONR19(C1〜C24アルキレン)NR19CO−;C6〜C24アリーレンま
    たはヘテロアリーレンを意味している) からなる群より選ばれる残基であることを特徴とする、請求項3記載のオキソベ
    ンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類。
  5. 【請求項5】 A1が、 【化6】 (式中、R8、R9、R11およびR10は、請求項3記載の意味を有する)であり
    、そして A2が、2価の残基Z5またはZ6: 【化7】 (式中、R13、R14、R21、R22、R23、R24およびR27は、請求項4記載の
    意味を有する) であることを特徴とする、請求項1または2記載のオキソベンゾフラニリデン−
    ジヒドロインドロン類。
  6. 【請求項6】 式(LI): 【化8】 (式中、 P1、P2、P3が、互いに独立に、それぞれ請求項4記載の残基Z1、Z2、Z3 およびZ4からなる群より選ばれる残基であり、そして A4が、3価の残基である) の化合物であることを特徴とする、請求項1記載のオキソベンゾフラニリデン−
    ジヒドロインドロン類。
  7. 【請求項7】 上記3価の残基が、 【化9】 であることを特徴とする、請求項6記載のオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロ
    インドロン類(LI)。
  8. 【請求項8】 上記オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロンが、式
    : 【化10】 (式中、A5およびA6は、両者が同時に水素2個にならないことを条件に、互
    いに独立に、それぞれ水素2個であり;さらには、互いに独立に、置換また非置
    換のイサチン残基: 【化11】 またはインドキシル残基: 【化12】 を意味する) の化合物であることを特徴とする、請求項1または3記載の、オキソベンゾフラ
    ニリデン−ジヒドロインドロンのシスおよびトランスビスベンゾフラノン誘導体
    類。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項記載のオキソベンゾフラニリデ
    ン−ジヒドロインドロンの、少なくとも1種類を含有する組成物。
  10. 【請求項10】 ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を、
    酸性または塩基性触媒の存在下で、イサチン誘導体と反応させることによる、請
    求項1記載の式(トランス−(Ia)およびシス−(Ib))のオキソベンゾフ
    ラニリデン−ジヒドロインドロン類の製造方法であって、式(XXIX): 【化13】 (式中、A1は、請求項1記載の意味を有する) の化合物を、式(XXX)または(XXXa): 【化14】 (式中、 Yは、O、S、NH、N(C1〜C24アルキル)、N(C5〜C18アリール)ま
    たはN(C7〜C28アラルキル)であり、そして Halはハロゲンであり、そして A2は、請求項1記載の意味を有する) の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を、
    酸性または塩基性触媒の存在下で、オキシインドール誘導体と反応させることに
    よる、請求項1記載の式(トランス−(Ia)およびシス−(Ib))のオキソ
    ベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類の製造方法であって、式(XXXI)ま
    たは(XXXIa): 【化15】 (式中、A1は請求項1、YおよびHalは請求項10記載の意味を有する)
    の化合物を、式(XXXII): 【化16】 (式中、A2は、請求項1記載の意味を有する) の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を、
    酸または塩基の存在下で、インドキシル誘導体と反応させることによる、請求項
    1記載の式(トランス−(IIa)およびシス−(IIb))の化合物の製造方法で
    あって、式(XXXI)または(XXXIa)の化合物を、式(XXXIV): 【化17】 (式中、A2は、請求項1記載の意味を有する) の化合物と反応させることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 ベンゾフラノン−またはビスベンゾフラノン−誘導体を、
    酸または塩基の存在下で、インドキシル−またはイサチン誘導体と反応させるこ
    とによる、請求項1記載の式(トランス−(Ia)、トランス−(IIa)または
    シス−(Ib)、シス−(IIb))の化合物の製造方法であって、請求項11記
    載の式(XXXI)または(XXXIa)の化合物を、 (a)式(XXXV): 【化18】 (式中、A2およびYは、請求項1および10記載の意味を有する) のイミン、または (b)式(XXXVI)または(XXXVII): 【化19】 (式中、 R43は、C1〜C6アルキルを意味し、そしてR44は、非置換または置換の2価
    のC1〜C6アルキレン残基を意味する) のケタール と反応させることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜7のいずれか1項記載のオキソベンゾフラニリ
    デン−ジヒドロインドロン類、または請求項10〜13のいずれか1項記載の方
    法によって製造されたオキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類の、お
    よび請求項9記載の組成物の使用であって、有機または無機材料類の染色または
    顔料着色のため、特に塗料、印刷インキ、鉱油、潤滑グリースもしくはワックス
    、染色もしくは顔料着色されたプラスチック、ノンインパクトプリント材料、カ
    ラーフィルター、化粧品、トナー用のインキ類または着色材類の製造のための、
    あるいは木材着色液の着色ための使用。
JP2000578306A 1998-10-22 1999-10-11 オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類 Pending JP2002528448A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH2138/98 1998-10-22
CH213898 1998-10-22
PCT/EP1999/007593 WO2000024736A1 (de) 1998-10-22 1999-10-11 Oxobenzofuranyliden-dihydroindolone

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002528448A true JP2002528448A (ja) 2002-09-03

Family

ID=4226767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000578306A Pending JP2002528448A (ja) 1998-10-22 1999-10-11 オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類

Country Status (10)

Country Link
US (2) US6503937B1 (ja)
EP (1) EP1123289B1 (ja)
JP (1) JP2002528448A (ja)
KR (1) KR20010080266A (ja)
CN (1) CN1324355A (ja)
AT (1) ATE228515T1 (ja)
AU (1) AU1034500A (ja)
DE (1) DE59903594D1 (ja)
DK (1) DK1123289T3 (ja)
WO (1) WO2000024736A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010534726A (ja) * 2007-07-19 2010-11-11 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ビス−オキソジヒドロインドリレン−ベンゾジフラノンを含むnir不活性基体
JP2012515233A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア カラーフィルタ用のブラックマトリックス
JP2012515234A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 有機黒色顔料およびその製造
JP2012515240A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 黒色顔料分散液
JP2014130173A (ja) * 2012-12-27 2014-07-10 Fujifilm Corp カラーフィルタ用組成物、赤外線透過フィルタ及びその製造方法、並びに赤外線センサー
WO2015016294A1 (ja) * 2013-07-31 2015-02-05 花王株式会社 着色硬化性樹脂組成物
KR20150020607A (ko) * 2012-06-01 2015-02-26 바스프 에스이 흑색 착색제 혼합물
JP2016084425A (ja) * 2014-10-27 2016-05-19 花王株式会社 着色硬化性樹脂組成物
KR20160060645A (ko) 2013-09-25 2016-05-30 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
JP2016519167A (ja) * 2013-05-28 2016-06-30 ▲チュウ▼洲市洛▲達▼生物科技有限公司 ベンゾフラノン−インドール/アザインドール複合体およびその調製と応用
JP2019049759A (ja) * 2018-12-26 2019-03-28 富士フイルム株式会社 赤外線透過フィルタ用組成物、赤外線透過組成物層、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び、赤外線センサー

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE252574T1 (de) * 1999-03-10 2003-11-15 Ciba Sc Holding Ag Benzofuran-2-ones als färbemittel für organische materialien
WO2001032577A1 (en) * 1999-11-03 2001-05-10 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Pigmented vitreous material its precursor glass items coated therewith and method of its preparation
EP1400496A1 (en) * 2000-07-04 2004-03-24 Ciba SC Holding AG Pigment precursors for making pigmented vitreous material
US6566425B1 (en) * 2001-09-18 2003-05-20 Milliken & Company Polymeric articles comprising novel bismethine benzodifuranone derivative colorants
US20050240714A1 (en) * 2004-04-13 2005-10-27 Bea Systems, Inc. System and method for virtual content repository deployment
GT200500185A (es) * 2004-08-09 2006-04-10 Moduladores del receptor de progesterona que comprenden derivados de pirrol-oxindol y sus usos
CN1318417C (zh) * 2005-01-07 2007-05-30 东北大学 一种双吲哚类无色苯并呋喃酮化合物及制备方法
US20060223993A1 (en) * 2005-04-01 2006-10-05 Connor Daniel M Colorant compounds, intermediates, and compositions
US20070191736A1 (en) * 2005-10-04 2007-08-16 Don Alden Method for loading penetrating members in a collection device
KR101517873B1 (ko) 2007-09-07 2015-05-08 바스프 에스이 전기영동 이동성 유기 착색제를 포함하는 캡슐화된 분산액
JP6057891B2 (ja) 2010-05-03 2017-01-11 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 低温適用のためのカラーフィルター
JP6238748B2 (ja) 2010-12-30 2017-11-29 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 表面修飾された顔料調製物
KR20140141339A (ko) * 2013-05-31 2014-12-10 제일모직주식회사 감광성 수지 조성물, 이를 이용한 블랙 스페이서, 및 상기 블랙 스페이서를 포함하는 컬러필터
US10048528B2 (en) 2014-11-19 2018-08-14 Samsung Sdi Co., Ltd. Liquid crystal display
JP6909093B2 (ja) 2016-09-13 2021-07-28 東京応化工業株式会社 感光性樹脂組成物、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂の製造方法、化合物、化合物の製造方法、硬化膜の製造方法、及び硬化膜
JP2017116955A (ja) * 2017-03-03 2017-06-29 富士フイルム株式会社 赤外線透過フィルタ用組成物、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び、赤外線センサー

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3305560A (en) * 1965-10-22 1967-02-21 Mcneilab Inc 3-phthalidyl-2-indolinones
ES2175797T3 (es) 1997-09-10 2002-11-16 Ciba Sc Holding Ag Isoxindigos utiles como colorantes y su preparacion.

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010534726A (ja) * 2007-07-19 2010-11-11 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ビス−オキソジヒドロインドリレン−ベンゾジフラノンを含むnir不活性基体
KR101732197B1 (ko) * 2009-01-19 2017-05-02 바스프 에스이 컬러 필터를 위한 블랙 매트릭스
JP2012515233A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア カラーフィルタ用のブラックマトリックス
JP2012515234A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 有機黒色顔料およびその製造
JP2012515240A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 黒色顔料分散液
KR102112041B1 (ko) 2012-06-01 2020-05-18 바스프 에스이 흑색 착색제 혼합물
KR20150020607A (ko) * 2012-06-01 2015-02-26 바스프 에스이 흑색 착색제 혼합물
JP2015525260A (ja) * 2012-06-01 2015-09-03 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 黒色着色剤混合物
JP2014130173A (ja) * 2012-12-27 2014-07-10 Fujifilm Corp カラーフィルタ用組成物、赤外線透過フィルタ及びその製造方法、並びに赤外線センサー
US10436959B2 (en) 2012-12-27 2019-10-08 Fujifilm Corporation Composition for color filter, infrared transmission filter and production method thereof, and infrared sensor
US9915765B2 (en) 2012-12-27 2018-03-13 Fujifilm Corporation Composition for color filter, infrared transmission filter and production method thereof, and infrared sensor
JP2016519167A (ja) * 2013-05-28 2016-06-30 ▲チュウ▼洲市洛▲達▼生物科技有限公司 ベンゾフラノン−インドール/アザインドール複合体およびその調製と応用
WO2015016294A1 (ja) * 2013-07-31 2015-02-05 花王株式会社 着色硬化性樹脂組成物
JP2017061688A (ja) * 2013-09-25 2017-03-30 三菱化学株式会社 顔料分散液
KR20160060645A (ko) 2013-09-25 2016-05-30 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
KR20200030639A (ko) 2013-09-25 2020-03-20 미쯔비시 케미컬 주식회사 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
KR20220016300A (ko) 2013-09-25 2022-02-08 미쯔비시 케미컬 주식회사 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
KR20230009515A (ko) 2013-09-25 2023-01-17 미쯔비시 케미컬 주식회사 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
KR20230085213A (ko) 2013-09-25 2023-06-13 미쯔비시 케미컬 주식회사 감광성 착색 조성물, 블랙 매트릭스, 착색 스페이서, 화상 표시 장치 및 안료 분산액
JP2016084425A (ja) * 2014-10-27 2016-05-19 花王株式会社 着色硬化性樹脂組成物
JP2019049759A (ja) * 2018-12-26 2019-03-28 富士フイルム株式会社 赤外線透過フィルタ用組成物、赤外線透過組成物層、赤外線透過フィルタ、赤外線透過フィルタの製造方法、及び、赤外線センサー

Also Published As

Publication number Publication date
DK1123289T3 (da) 2003-03-17
KR20010080266A (ko) 2001-08-22
DE59903594D1 (de) 2003-01-09
CN1324355A (zh) 2001-11-28
US6503937B1 (en) 2003-01-07
EP1123289B1 (de) 2002-11-27
AU1034500A (en) 2000-05-15
WO2000024736A1 (de) 2000-05-04
ATE228515T1 (de) 2002-12-15
US20030121113A1 (en) 2003-07-03
EP1123289A1 (de) 2001-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002528448A (ja) オキソベンゾフラニリデン−ジヒドロインドロン類
JP2931087B2 (ja) ジケトピロロピロールを基剤とする新規組成物
JP4745226B2 (ja) フロピロールの製造法
JP5313419B2 (ja) 有機材料用着色剤としてのベンゾフラン−2−オン
EP1015518B1 (en) Isoxindigos useful as colorants and preparation thereof
JP4526650B2 (ja) 固溶体
US6533825B2 (en) Dibenzonaphthyrones
US20040173777A1 (en) Fluorescent diketopyrrolopyrrole analogues
US20060258784A1 (en) New compounds, a process for their preparation and their use as dyes and pigments
JPH1180576A (ja) 有機顔料
JP2006524729A (ja) 新規な複素環式化合物、それらの調製方法及び染料及び顔料としてのそれらの使用
JPH11130972A (ja) 有機顔料
MXPA00000697A (es) Isoxindigos utiles como colorantes y su preparacion
EP1603902A1 (en) New heterocyclic compounds, a process for their preparation and their use as dyes and pigments
KR20050119126A (ko) 신규한 화합물, 이의 제조방법, 및 염료 및 안료로서의이의 용도