JP2002528152A - 釣り込み部シーリングを有する靴とこの靴を製作する方法 - Google Patents

釣り込み部シーリングを有する靴とこの靴を製作する方法

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JP2002528152A JP2000577905A JP2000577905A JP2002528152A JP 2002528152 A JP2002528152 A JP 2002528152A JP 2000577905 A JP2000577905 A JP 2000577905A JP 2000577905 A JP2000577905 A JP 2000577905A JP 2002528152 A JP2002528152 A JP 2002528152A
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reactive hot
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insole
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クサファー ハイメルル,フランツ
マインドル,アルフォンス
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WL Gore and Associates GmbH
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  • Epidemiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 中底下側(23)を備えた中底(11、57)と、表材(17)によって形成されていて底側の端部領域を備えた甲被(15)と、甲被(15)の表材(17)を当該甲被の内側で少なくとも部分的に被覆して底側端部領域を備えた防水性の甲被機能層(21)とを有しており、しかも甲被(15)が釣り込み部(35)を有していて、この釣り込み部(35)が釣り込み部接着剤(25)により中底下側(23)と接着されて、この中底下側(23)とは反対に向いた釣り込み部下側(43)を有しており、さらに本底接着剤(45)により釣り込み部下側(43)と接着された本底(51、59)を有しており、しかも釣り込み部接着剤(25)として、防水性の反応性ホットメルト型接着剤を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 −発明の分野− 本発明は、甲被と中底とを有していて中底に甲被が結合されてシールされた靴
、特に中底の下側に釣り込まれた甲被を有し、この甲被がフォイル状材料からな
る防水性の甲被機能層を備えており、この甲被機能層が好ましくは透湿性であり
、さらに釣り込み部の下側に接着された本底とを有している靴のための靴シーリ
ング系およびシーリング方法に関する。
【0002】 −発明の背景− たとえば防水層を備えた甲被表材を張ることによって甲被領域を密にした靴が
存在する。この防水層は、水蒸気を通す防水機能層であることが好ましく、これ
により呼吸活動を維持する防水性、すなわち透湿性が達成される。機能層はしば
しば機能層のほかに少なくとも1つの繊維層を有する機能層ラミネートの部分で
ある。 この種類の靴は、靴の内部全体を被覆する、いわゆるボーチエの形をした機能
層を装備されているか、または甲被だけが機能層で被覆されている。後者の場合
には、底側甲被端部と底構造との間の領域で防水性を確保するために特別の努力
が必要である。
【0003】 公知の接着巻き法で製作される靴では、甲被が、釣り込み部と呼ばれる辺縁領
域に沿って中底の下側と接着され、この接着されたユニットの下側に本底が取り
付けられる。この構造は弱点を有している。弱点とは特に靴輪郭が小さい曲率を
有し、釣り込み部内に釣り込まれた甲被材料のしわが発生する箇所である。なぜ
ならば、釣り込み部接着剤はあらかじめ甲被と中底との間の移行範囲全体を、特
に釣り込みしわの領域でシールするのではないか、または靴の利用時に曲げ荷重
により壊れ、その結果として透水性となる危険があるからである。
【0004】 DE4000156Aに基づき、中底周縁と甲被の機能層との間にシーリング
接着剤を配置することが知られている。甲被の表材と釣り込み部を通って中底の
下側に到達した水が、靴内部に進入するのを防ぐために、中底は中底防水層を装
備されている。中底周縁を機能層と接着させる追加工程、および防水性中底の使
用が所望されない場合も存在し得る。
【0005】 EP0286853Aによって知られている、防水性の透湿機能層を備えて靴
甲被の釣り込み部をシールする方法では、釣り込み接着の間、釣り込み部の内側
辺縁領域を接着しないでおき、釣り込み部の下側に釣り込む過程の後で、釣り込
み部に対して直立しているシールリップを有する射出成形型を当てる。このとき
シールリップはほぼ中底縁部の輪郭に従い、後で取り付けるべき本底の外側輪郭
に対してやや中底中心に向かってずらされている。シールリップの間に形成され
た空間にシーリング材料を射出する。シーリング材料は、機能層を備えた甲被の
、釣り込み接着の際に接着しないでおいた辺縁領域を取り囲み、それによってシ
ールする。このシーリング方法は定評があるが、上記の種類の射出成形型と射出
成形機を前提とする。 EP0595941Bにより、防水層を備え中底の周囲に釣り込まれている甲
被を有する靴において、釣り込み過程の前に釣り込むべき甲被領域の縁部を、た
とえばポリウレタン(PU)などの防水材料に埋設することによって、釣り込み
部をシールすることが知られている。このシーリング方法も定評があるが、釣り
込み部端面を埋設する追加的な方法段階を必要とする。
【0006】 −発明の要旨− 本発明により、比較的単純な手段と少ないコストで防水性にできる靴を提供す
る。 さらに本発明は釣り込み法によって製作され、なるべく少ない機械的コストと
なるべく少ない方法段階で釣り込み部領域を持続的に防水性にできる靴を提供す
る。本発明の1つの特徴において、靴が甲被と結合された中底を有していて、中
底およびこれと結合された甲被部分の領域で靴下側にポリウレタンベースの反応
性ホットメルト型接着剤が面状に塗布されプレスされている。本発明に従い、甲
被が中底と結合されており、中底およびこれと結合された甲被の領域で靴下側に
ポリウレタンベースの反応性ホットメルト型接着剤を面状に塗布しプレスするこ
とによって靴を製作する方法も提供する。従属請求項にこの靴の実施形態が記載
されている。
【0007】 本発明による靴において、中底およびこれと結合された甲被部分の領域で靴下
側にポリウレタンベースの反応性ホットメルト型接着剤が面状に塗布されプレス
されている。 この関連において下側とは、本底を取り付ける前の靴の下側を意味する。 反応性ホットメルト型接着剤とは、反応が完了した状態で防水性を生じる接着
剤である。この接着剤は、本発明による靴において底構造の領域でシーリングを
生じさせる。
【0008】 本発明の実施形態において、靴全体と側部領域にわたって、またはそれらの部
分で、連続気泡を有する接着しやすい材料が取り付けられている。このような材
料として、好ましくは革、フリース、フェルトなどが使用される。この材料が、
反応性ホットメルト型接着剤内で同一平面に延びるように接着されることが好ま
しい。これは、中底とは反対に向いた表材料の表面が、中底とは反対に向いた反
応性ホットメルト型接着剤の表面と互いにほぼ同一平面に延びていることを意味
する。このようにすることによって、(上に定義した意味における)靴下側は平
らで一様な表面を有しており、これがたとえば本底の接着を容易にする。
【0009】 本発明の実施例では、靴の底側甲被部分が釣り込み接着によって中底と結合さ
れている。すなわち、中底の縁部で後の本底に向いた下側に張られた底側甲被部
分の釣り込み部領域が、中底下側の周縁区域に接着によって固定されている。釣
り込み接着の後、反応性ホットメルト型接着剤を(上に指摘した意味における)
靴下側に塗布して、本底を取り付ける前に靴下側をシールする。 釣り込み接着された靴の場合には、中底と釣り込まれた甲被とを約1cmの幅
で重ねて反応性ホットメルト型接着剤を塗布することが好都合である。これによ
り、釣り込み部の内周部が反応性ホットメルト型接着剤によって確実にシールさ
れることが達成される。
【0010】 本発明の実施形態において、反応性ホットメルト型接着剤は釣り込み部で覆わ
れないすべての中底下側と、上記の釣り込み部との重なり領域に塗布される。 それゆえ本発明において、釣り込み部接着剤による釣り込み接着に加えて、反
応性ホットメルト型接着剤による別のシーリング接着が行われる。
【0011】 本発明による靴を製作するために、慣用的な釣り込み法をそのまま変えること
なく使用できる。底構造の領域で防水性を得るために、まだ本底を装備されてい
ない靴下側に反応性応ホットメルト型接着剤を塗布するだけでよい。それゆえ非
常にわずかな追加コストで防水性が達成される。 別の特徴において、本発明は、中底下側を備えた中底と、 a)中底下側を有する中底と、 b)表材によって形成されていて底側端部領域を備えた甲被と、 c)甲被の表材を当該甲被の内側で少なくとも部分的に被覆して底側端部領域を
備えた防水性の甲被機能層とを有しており、 d)しかも甲被が釣り込み部を有しており、この釣り込み部が釣り込み部接着剤
により中底下側と接着されていて、この中底下側とは反対に向いた釣り込み部下
側と、中底中心に向いた釣り込み部端面とを有しており、 e)さらに本底接着剤により釣り込み部下側と接着された本底を有しており、 f)釣り込み部接着剤として、反応が完了した状態で防水性を生じる反応性ホッ
トメルト型接着剤を塗布するようにした靴に関する。
【0012】 この特徴において、さらに本発明は、 a)中底下側を備えた中底と、 b)表材によって形成されていて底側端部領域を備えた甲被と、 c)甲被の表材を当該甲被の内側で少なくとも部分的に被覆して底側端部領域を
備えた防水性の甲被機能層とを有しており、 d)しかも甲被が釣り込み部下側を備えた釣り込み部を有しており、 e)本底を有している靴を製作する方法であって、 f)最初に釣り込み部を釣り込み部接着剤により中底下側と接着し、 g)次に本底を本底接着剤で釣り込み部下側上に接着し、 h)釣り込み部接着剤として防水性の反応性ホットメルト型接着剤を使用する方
法に関する。
【0013】 この特徴に従う本発明の方法において、硬化した状態または反応が完了した状
態で防水性を生じる反応性ホットメルト型接着剤を釣り込み部接着剤として使用
することによって、釣り込み部領域における所望の防水性が達成される。 本発明の両特徴は互いに組み合わせることができる。したがって、釣り込み部
接着剤として反応性ホットメルト型接着剤を使用することに加えて、反応性ホッ
トメルト型接着剤で靴下側を面状に覆いプレスすることが可能である。 靴の防水性は、たとえばUS−A−5329807に記載された種類の遠心分
離装置によって試験できる。 防水性に硬化する反応性ホットメルト型接着剤を釣り込み部接着剤として使用
することにより、水を誘導する甲被の表材を通って釣り込み部まで達した水が、
機能層の表材とは反対に向いた内側に、ひいては靴内部に進入することが防がれ
る。この危険は、機能層の内側に吸収力の高い裏材があると特に大きい。本発明
に従い釣り込み部接着剤として使用される反応性ホットメルト型接着剤は、靴を
履いて歩行する際に曲げ荷重が加えられた後でも、特に臨界的な釣り込みしわを
含め釣り込み部を確実、かつ持続的にシールする。
【0014】 本発明の実施形態では、釣り込み部接着剤としても本底接着剤としても反応性
ホットメルト型接着剤を使用する。この場合、そのような反応性ホットメルト型
接着剤を、最初に釣り込み過程の前に釣り込み部接着剤として塗布し、釣り込み
過程の後でそのような反応性ホットメルト型接着剤を本底接着剤として釣り込み
部の下側に塗布して本底を固く接着する。釣り込み部接着剤として働く反応性ホ
ットメルト型接着剤と本底接着剤として働く反応性ホットメルト型接着剤とを塗
布して互いに接着剤包囲体として結合させて、甲被の表材およびまた機能層の底
側端部領域を防水性に包囲するか、取り囲むようにする。その結果、以下に詳し
く説明するように高められたシーリング機能が生じる。
【0015】 靴を製作する際に、本底接着剤として働く反応性ホットメルト型接着剤は、時
間的に、釣り込み部接着剤として働く反応性ホットメルト型接着剤を塗布した後
で塗布できるので、釣り込み部接着剤はまだ機能し、本底接着剤を釣り込み部接
着剤と化学的に結合して共通の一体的な接着剤包囲体として結合され得る。 しかしまた本底接着剤は、釣り込み部接着剤が最初に硬化した後で初めて、あ
るいは釣り込み部接着剤が硬化した後でも少なくともその空いている表面に塗布
できる。この場合、釣り込み部接着剤と本底接着剤との間には、十分な機械的強
度と防水性とを有する機械的結合が生じる。
【0016】 反応性ホットメルト型接着剤を釣り込み部接着剤としてのみ使用する実施形態
においても、反応性ホットメルト型接着剤を釣り込み部接着剤および本底接着剤
として使用する実施形態においても、釣り込み過程は慣用的な接着剤を使用する
慣用的な釣り込み法におけるように実施される。すなわち本発明の方法において
、追加的な方法段階や追加的な補助手段なしに釣り込み部領域における防水性が
達成されるのである。慣用的に使用される釣り込み部接着剤を、本発明に従って
設けられた反応性ホットメルト型接着剤に置き換えるだけでよい。
【0017】 本発明による靴は、中底下側を備えた中底と、表材によって形成されていて底
側端部領域を備えた甲被と、甲被の表材を当該甲被の内側で少なくとも部分的に
被覆して底側端部領域を備えた防水性の甲被機能層とを有しており、しかも甲被
が釣り込み部を有していて、この釣り込み部が釣り込み部接着剤により中底下側
と接着されて、この中底下側とは反対に向いた釣り込み部下側と、中底中心に向
いた釣り込み部端面とを有しており、さらに本底接着剤により釣り込み部下側と
接着された本底を有しており、釣り込み部接着剤として防水性の反応性ホットメ
ルト型接着剤が塗布される。
【0018】 上述した本発明の実施形態において、靴はさらに本底接着剤として反応性ホッ
トメルト型接着剤を有している。この場合、釣り込み部接着剤と本底接着剤とは
協働して、表材およびまた甲被機能層の底側端部領域を防水性に包囲する接着剤
包囲体を形成する。 本発明による靴を製作する方法は、中底下側を備えた中底と、表材によって形
成されていて底側端部領域を備えた甲被と、甲被の表材を当該甲被の内側で少な
くとも部分的に被覆して底側端部領域を備えた防水性の甲被機能層とを有してお
り、しかも甲被が釣り込み部下側を備えた釣り込み部を有しており、さらに本底
を有している。この場合、最初に釣り込み部を釣り込み部接着剤により中底下側
と接着する。次いで本底接着剤を用いて本底を釣り込み部下側上に接着する。釣
り込み部接着剤として防水性の反応性ホットメルト型接着剤を使用する。
【0019】 本発明の上記の実施形態では、釣り込み部接着剤として塗布されたホットメル
ト型接着剤がまだ反応力を有している間、あるいはその硬化もしくは反応完了後
に、本底接着剤を塗布する。釣り込み部接着剤および本底接着剤を塗布して、し
かも両者が協働して表材およびまた甲被機能層の底側端部領域を防水性に包囲す
る接着剤包囲体を形成する。 本発明による靴を製作するために、本底を張り付けた靴の慣用的な接着巻き法
に必要とされる以外の方法段階は必要ない。したがって既述したように防水靴を
得るために、冒頭に記載した刊行物に従って製作される靴において必要とされる
追加的な方法段階は、釣り込み部接着剤として反応性ホットメルト型接着剤を使
用することを除けば必要ない。すなわち、本発明による製作方法において、シー
リング材料を装入するための射出成形型も追加的な機械、さらには中底周縁部と
機能層との間の追加的なシーリング接着剤も、釣り込み過程が行える前に釣り込
み部の自由端をシーリング材料で包囲しなければならない方法段階も必要としな
い。 それゆえ、本発明による方法は、公知の方法では達成できなかったほどに防水
靴の製作コストを低くする。
【0020】 反応性ホットメルト型接着剤と呼ばれる接着剤は、活性化する前は平均分子量
が約3000〜約5000g/molの範囲にある比較的短い分子鎖からなり、
しかも接着力はないが、必要に応じて熱的に活性化した後では反応状態にもたら
されて、比較的短い分子鎖が長い分子鎖に架橋され硬化する。しかもこれは湿気
雰囲気中で行われる。接着剤は反応時間または硬化時間においては接着力を有し
ている。架橋硬化の後、接着剤は再び活性化できない。反応が完了すると、分子
鎖の三次元的な架橋を招き、それが反応を完了した反応性ホットメルト型接着剤
の防水性を生じさせ、効果の高いシーリングを生み出す。三次元的架橋は水が接
着剤中に進入するのを非常に強力に防止する。この効果の高いシーリングおよび
水の進入防止は、まさに底構造の領域で極めて重要である。
【0021】 本発明の目的に特に適しているのは、ポリウレタン系反応性ホットメルト型接
着剤(以下にPU反応性ホットメルト型接着剤と呼ぶ)である。さらに樹脂、芳
香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂および縮合樹脂、たとえばエポキシ樹脂
(EP)が適している。 硬化を引き起こすPU反応性ホットメルト型接着剤の架橋反応は通常のように
湿気によって引き起こされるが、そのためには空気中の湿気で十分である。ブロ
ック化されたPU反応性ホットメルト型接着剤の架橋反応は、熱エネルギーによ
ってPU反応性ホットメルト型接着剤を活性化した後で初めて開始できるので、
そのようなホットメルト型接着剤はオープンで、すなわち空気中の湿気を含んだ
環境で保存できる。他方で、ブロック化されていないPU反応性ホットメルト型
接着剤が空気中の湿気を含んだ環境下に存在する場合には、その架橋反応はすで
に室温下で起こる。このようなホットメルト型接着剤は、架橋反応を起こしては
ならない間は、空気中の湿気から保護して保存しなければならない。
【0022】 両種のPU反応性ホットメルト型接着剤は、反応していない状態では通常は剛
性的な塊の形で存在している。ホットメルト型接着剤を接着すべき領域に塗布す
る前に加熱して、これを溶かして塗着または塗布可能な状態にする。ブロック化
されていないホットメルト型接着剤を使用する場合、そのような加熱は空気中の
湿気を遮断して行わなければならない。これはブロック化されたホットメルト型
接着剤を使用する場合には必要ないが、加熱温度が脱ブロック化する活性化温度
以下であるように注意しなければならない。
【0023】 本発明の実施形態において、ブロック化または改質されたイソシアナートによ
って形成されているPU反応性ホットメルト型接着剤を使用する。イソシアナー
トブロック化を克服し、ひいてはブロック化されたイソシアナートによって形成
された反応性ホットメルト型接着剤を活性化するために、熱的活性化を行わなけ
ればならない。このようなPU反応性ホットメルト型接着剤の活性化温度は、お
よそ70〜170°Cの範囲にある。 本発明の別の実施形態では、ブロック化されていないPU反応性ホットメルト
型接着剤を使用する。架橋反応は熱供給によって加速できる。 本発明による方法の実用的な実施形態では、H.P.フラー社(オーストリア
、ウェルス)が商品名IPATHERM S14/242で販売しているPU反
応性ホットメルト型接着剤を使用する。本発明の別の実施形態では、ヘンケル社
(ドイツ、デュッセルドルフ)のマクロプラストQR6202の商品名で販売し
ているPU反応性ホットメルト型接着剤を使用する。
【0024】 釣り込み部接着剤および本底接着剤に対して、物理的および化学的性質が互い
に調整されていて、防水性の接着剤包囲体を形成するように協働する反応性ホッ
トメルト型接着剤を使用する。すなわち、本底接着剤は事前に塗布された釣り込
み部接着剤に防水性に、しかも化学的および/または機械的に固く付着する。 釣り込み部接着剤および本底接着剤に対して、同じ反応性ホットメルト型接着
剤を使用できる。熱的に活性化可能であり、湿気、たとえば水蒸気によって硬化
反応を若起できる反応性ホットメルト型接着剤を使用すると、本発明による靴の
製作は特に簡単で経済的になる。
【0025】 物理的な凝固時間が極めて長いために初期強度は過小である反応性ホットメル
ト型接着剤を使用したい場合は、凝固時間が十分短くて反応性ホットメルト型接
着剤が硬化して十分な接着作用を発揮するようになるまでの間、最初に接着機能
を引き受ける熱可塑性プラスチックを反応性ホットメルト型接着剤に配合できる
。 熱可塑性プラスチックとは、反応性ホットメルト型接着剤に配合される非反応
性ポリマーを意味する。 特にポリウレタン系反応性ホットメルト型接着剤(以下にPU反応性ホットメ
ルト型接着剤と呼ぶ)が好都合である。PU反応性ホットメルト型接着剤に配合
できる熱可塑性プラスチックとしては、たとえば熱可塑性ポリエステルおよび熱
可塑性ポリウレタンが適している。
【0026】 甲被機能層が防水性であるだけでなく、透湿性でもあると好都合である。これ
により防水にもかかわらず呼吸活動を行う防水靴を製作することが可能である。 機能層は、場合によっては機能層に設けた縫い目を含めて、少なくとも0.1
3barの透水圧力を保証する場合に「防水」と見なされる。機能層材料は1b
ar以上の透水圧力を保証することが好ましい。この場合に透水圧力は、機能層
の100cm2の被験体に20±2°Cの蒸留水を昇圧しながら押し当てる試験
方法で測定する。水の昇圧は、1分当たり60±3cmWsである。このとき透
水圧力は、被験体の他方の側に水が現れる圧力に等しい。このやり方の詳細は、
1981年版ISO規格0811に規定されている。
【0027】 機能層は、透湿係数ret150m2・Pa・W-1を有する場合に「透湿性」
と見なされる。透湿性は、ホーエンシュタイン皮膚モデルによって試験する。試
験方法はDINEN31092(02(94)もしくはISO11092(19
/33)に記載されている。 靴または長靴の防水性は、既述したUS−A5329807に従う遠心分離法
で試験できる。そこに記載されている遠心分離機は、旋回可能に保持された、靴
を保持するための4個の保持バスケットを有している。これにより、同時に2個
または4個の靴または長靴を試験できる。この遠心分離機では、靴の高速の遠心
分離によって形成される遠心力を、靴の防水箇所を発見するために利用する。遠
心分離の前に靴の内部に水を注入する。靴の外側には吸収性材料、たとえば吸い
取り紙や紙製タオルが配置されている。遠心力が靴内に注入された水に圧力を及
ぼし、その作用によって、靴が密でない場合に水が吸収性材料に達する。
【0028】 このような防水試験では、最初に水を靴に注入する。十分な固有強度を有して
いない表材を使用した靴の場合、安定させるために甲被内部に剛性的な材料を配
置して、遠心分離中に甲被が萎縮するのを防ぐ。各々の保持バスケット内には吸
い取り紙または紙製タオルを入れ、その上に試験すべき靴を載せる。次に遠心分
離機を特定の時間回転させる。その後で遠心分離機を停止し、吸い取り紙または
紙製タオルが湿っていないか調べる。湿っていれば、その靴は防水試験に合格し
なかったことになる。乾燥していれば、試験した靴は試験に合格し、防水靴とし
て格付けされる。 遠心分離時に水が加える圧力は、靴のサイズに応じて作用する靴面(底内面)
A、靴内に充填された水の質量、有効遠心分離半径r、および遠心分離機回転数
Uに依存する。 この場合、遠心分離によって有効靴面に作用する水圧は、 P= (m・v2)/(A・r) = (m・ω2・r)/A ここに、 ω=2πf v=2rπf 本発明に適した防水試験では、有効遠心分離半径50cmおよび遠心分離機回
転数254rpを使用する。靴のサイズが42で有効靴面が232cm2の靴の
場合、靴に1リットルの水を注入する。 その結果、 m=1kg v=2・0.5m・π・4.23/s=13.3m/s P= (1kg・(13.3m/s)2)/(0.5m・0.0232m2) =353.8N/0.0232m2 =0.13956bar 相応に異なる有効靴面を有する別の靴サイズでは、水量を相応に減らして等し
い試験圧力を達成できる。
【0029】 甲被の表材として、たとえば革または繊維面状形成体が適している。繊維面状
形成体とは、たとえば織成物、編成物、ニット、フリースまたはフェルトなどで
ある。これらの繊維面状形成体は天然繊維、たとえば木綿、またはビスコース、
合成繊維、たとえばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンまたはポリオレ
フェン、またはこれらの少なくとも2つの材料の混合物から作ることができる。 本発明による靴の中底は、ビスコース、フリース、たとえば溶融繊維を配合で
きるポリエステルフリース、革または接着した革繊維からなることができる。中
底は、テクソン・モックムール社(ドイツ、モックムール)からテクソン中底と
いう商品名で販売されている。
【0030】 甲被の表材の内側には、通常裏材が配置されている。これには上に表材につい
て挙げたのと同じ材料が適している。 本発明によるシーリングの後で、靴下側に本底を取り付ける。本底は防水材料
、たとえばゴムまたはプラスチック、たとえばポリウレタン、あるいは非防水材
料、特に革からなることができる。 反応性ホットメルト接着剤と靴下側との接着は、反応性ホットメルト接着剤を
靴下側に取り付けた後に靴下側に対して機械的に押し付けてプレスすると特に緊
密である。このために、好ましくはプレッシャーパッドとして形成された押し付
け装置が適している。これは、反応性ホットメルト接着剤によって濡らされず、
それゆえ反応性ホットメルト接着剤と接着しない平滑な材料表面を有しており、
たとえば非多孔性ポリテトラフルオロエチエン(テフロンの商品名で知られてい
る)からなる。このために用いるプレッシャーパッド、たとえばゴムパッドやエ
アパッドは、好ましくは押し付け表面が上記の材料、たとえば非多孔性ポリテト
ラフルオロエチエンからなるフォイルで被覆されているか、あるいは押し付け過
程の前に反応性溶融繊維を備えた底構造とプレッシャーパッドとの間にそのよう
なフォイルを配置する。
【0031】 防水性と透湿性を備えた機能層に適した材料は、たとえば刊行物US−A47
25418およびUS−A4493870に記載されているように、特にポリウ
レタン、ポリプロピレン、ポリエステルおよびポリエーテルエステルとそれらの
ラミネートである。しかし特に好ましいのは、たとえば刊行物US−A3953
566およびUS−A4187390に記載されている微多孔質の延伸膨張ポリ
テトラフルホロエチレン(ePTFE)および透湿性含浸材および/または層を
備えた延伸ポリテトラフルホロエチレンである。これについては、たとえば刊行
物US−A4194041を参照されたい。微多孔質の機能層とは、平均的な孔
径が0.2μm〜0.3μmである機能層を意味する。 孔径は、クールター・エレクトロニクス(アメリカ合衆国フロリダ州ハイアリ
ース)が製造しているクールター・ポロメーター(商品名)で測定できる。 クールター・ポロメーターは、多孔性媒質の孔径分布の自動測定を提供する測
定装置であり、(ASTM標準E1298−89に記載されている)液体押しの
け法を用いる。
【0032】 クールター・ポロメーターは、被験体に向けた空気圧を増大させて、その結果
生じる流れを測定することによって被験体の孔径分布を規定する。この孔径の分
布は、被験体の孔の均一性の程度を表す尺度である(すなわち孔径の分布が狭い
というのは、最小孔径と最大孔径の差がわずかであることを意味する)。この孔
径の分布は、最大孔径を最小孔径で割ることによって求める。 クールター・ポロメーターは、平均的な流れに対する孔径も計算する。定義に
よれば、多孔性被験体を通る流れの半分は、この平均的な流れに対する孔径の上
方または下方にある孔径を有する孔を通って行われる。 機能層としてePTFEを使用すると、接着過程の間に反応性ホットメルト接
着剤がこの機能層の孔に進入でき、その結果として反応性ホットメルト接着剤は
この機能層内に機械的に定着する。ePTFEからなる機能層は、接着過程にお
いて反応性ホットメルト接着剤と接触する側で、薄いポリウレタン層を備えても
よい。PU反応性ホットメルト接着剤をそのような機能層と組み合わせて使用す
ると、単に機械的結合だけでなく、追加的にPU反応性ホットメルト接着剤と機
能層上のPU層との間の化学的結合も生じる。これは機能層と反応性ホットメル
ト接着剤との間の特に緊密な結合を招くので、特に持続的な防水性が保証されて
いる。 底領域でも防水性を達成するために、防水本底および/または防水中底を使用
できる。しかしまた防水性にも関わらず、底領域でも呼吸活動を維持したい場合
には、少なくとも部分領域が防水透湿性材料からなる中底および本底を使用でき
、中底および/または本底の水を通す領域が防水透湿性の底機能層を備えている
ことによって防水性を確保できる。特に好ましい実施形態において、中底は透水
性の材料からなり、本底はゴムまたはプラスチックからなる周縁部の内部が革で
形成されていて、中底に向いた側に防水透湿性の底機能層が配置されている。底
機能層は少なくとも釣り込み部の反応性ホットメルト接着剤によって囲まれた領
域と重ねられるほど大きく底周縁に向かって延びている。
【0033】 本発明による靴は、表材甲被と、その内側を被覆している甲被機能層とから構
成でき、甲被機能層は機能層と靴内側に向いた少なくとも1つの裏皮を有してい
るラミネートの部分であることが好都合である。このラミネートは、2層以上有
することもでき、裏皮から離れた機能層の側に繊維裏面が存在することがある。
この場合、表材甲被に対しても機能層甲被に対しても釣り込み部が形成される。
両釣り込み部の釣り込み接着は1回のみの釣り込み過程または独立した2回の釣
り込み過程で行われ、それぞれ釣り込み部接着剤として反応性ホットメルト接着
剤を用いる。
【0034】 表材甲被の釣り込み接着および機能層甲被の釣り込み接着に対して、2回の独
立した釣り込み過程を実施する場合に、これら両釣り込み過程および後続の本底
接着過程を、次のような時間的な枠内で実施できる。すなわち、時間的に最初の
釣り込み過程のために塗布された反応性ホットメルト接着剤架橋過程または硬化
過程がまだ十分進んでおらず、本底接着剤として塗布される反応性ホットメルト
接着剤となおも化学的に十分に結合でき、共同で両釣り込み部に対する防水性の
接着剤包囲体を形成できる。 しかしまたこれら異なる接着過程を、先行の接着で塗布されたホットメルト接
着剤の部分的な、または全面的な架橋反応の後で初めて後続の接着を行うという
ように、互いに時間的に離して実施することもできる。この場合、異なる接着過
程で塗布されたホットメルト接着剤の機械的結合が生じて、同様に防水性の接着
剤包囲体をもたらす。
【0035】 本発明の別の実施形態では、甲被機能層を含んだ表材ラミネートを使用する。
このように構成された表材甲被は、内側を単純な裏皮で被覆するだけでよい。こ
の場合、甲被機能層を含んだ表材ラミネートを反応性ホットメルト接着剤で取り
囲むことによってシーリングが行われる。 釣り込み部の内部で中底と本底との間に隙間が生じ、この隙間を通常のように
充填材で満たすようにできる。本発明による靴において、この充填材は公知の慣
用的な充填材のいずれか1つであってよい。しかしまたこの隙間に反応性ホット
メルト接着剤を充填することもできる。 釣り込み部接着剤として使用する反応性ホットメルト接着剤をペースト状の、
たとえばビードの形で、中底の下側周縁部と中底縁部の上に垂れている甲被部分
との間に形成される所定の角に注入することが好都合である。本底接着剤として
働く反応性ホットメルト接着剤を釣り込み部の下側に吹き付けることが好ましい
【0036】 反応性ホットメルト接着剤に熱可塑性プラスチック成分を配合し、その結果生
じた接着剤が配合された熱可塑性プラスチック系ホットメルト接着剤に基づいて
迅速かつ十分な仮接着力を有する場合、最初に釣り込み部接着剤として働く接着
剤を塗布し、その仮接着力が釣り込み部を中底に一時的に固着し、次いで本底接
着剤を釣り込み部の下側に塗布し、それから本底を熱可塑性プラスチックの仮接
着作用により釣り込み部の下側に固着する。空気中の湿気または水蒸気の影響下
で硬化を招く架橋反応と、ブロック化された反応性ホットメルト接着剤を使用し
た場合に、架橋反応に先行する熱的活性化とは、それぞれ1つの共通の工程で実
施できる。 熱可塑性プラスチックとは、加熱することによって粘着性になり、後続の冷却
によって硬化する材料である。熱可塑性プラスチックは再び加熱することにより
、再び接着力のある状態になることができる。 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図面はいずれも概
略的な表現である。
【0037】 −発明の好ましい実施形態の詳細な説明− 図1に示した本発明の第1の実施形態の靴は、中底1と、この中底1と釣り込
み接着によって結合された釣り込み部2と、中底1および釣り込み部2の下側に
塗布された反応性ホットメルト型接着剤3とを有している。この場合、反応性ホ
ットメルト型接着剤3は、中底下側の釣り込み部2によって覆われていない全領
域と、中底1のこの領域に隣接する釣り込み部2の部分領域とを覆っている。好
適な実施形態において、釣り込み部2上の反応性ホットメルト型接着剤3の重な
り3aは幅約1cmである。 このような靴は、次のように製作されることが好ましい。 最初に中底1を靴型(図示しない)の下側に固定する。次いで靴型の上に甲被
を張り、中底下側の周縁部に慣用的な釣り込み部を設け、釣り込み部2を中底下
側の上に張りこれと接着する。その後で、中底1と釣り込み部2の下側に反応性
ホットメルト型接着剤3を塗布しプレスして、平らで一様な表面を有する靴下側
を得る。
【0038】 この製作状態を図2の側面図に示す。 次に反応性ホットメルト型接着剤3を備えた靴下側に、本底(図示しない)を
、たとえば接着によって取り付ける。 反応性ホットメルト型接着剤3により、靴下側もしくは底構造が防水にされて
いる。 図3に示した本発明の第2の実施形態が図1および図2に示した靴と異なるの
は、中底1とは反対に向いた下側表面が、連続気泡を有する接着しやすい材料4
を備えており、これが反応性ホットメルト型接着剤3内に同一平面で接着されて
いる。この材料4を取り付けることによって、待ち時間が減り、そこまで製作さ
れた靴を直ちに継続加工することが可能となる。
【0039】 この第2の実施形態の靴の図2に対応する側面図が図4に示されている。ここ
では材料4が反応性ホットメルト型接着剤3と同一平面に延びるように接着され
ているのが良く見える。 反応性ホットメルト型接着剤3は、好ましくは粘稠状の接着剤として塗布され
、その粘稠度は反応性ホットメルト型接着剤3を加熱する強さによって調整でき
る。 図5には、反応性ホットメルト型接着剤3を中底1と釣り込み部2の下側に押
し付けるための押し付け装置5が非常に概略的に示されている。これには特に上
述した種類のプレッシャーパッドが適している。
【0040】 本発明による靴の第3の実施形態を、図6〜図8に基づいて説明する。これら
の図はそのような靴を種々の製作段階で非常に概略化して示している。
【0041】 この第3の実施形態に従う靴は、靴型13に取り付けた防水性の中底11を有
している。中底11は甲被15の内部にある。甲被15は透水性の表材17、た
とえば革または繊維材によって構成されている。表材17の内側は機能層ラミネ
ート19によって被覆されている。機能層ラミネート19は甲被機能層21を有
しており、これについて以下に図2との関連で詳しく説明する。この製作段階で
は、甲被15はすでに靴型13と中底11の上に張られており、甲被の、後で釣
り込み部を形成する底側の端部領域が、まだ中底下側23を越えて垂れ下がって
いる。中底下側23の周縁部領域と甲被15の底側端部領域との間に角が形成さ
れ、これに釣り込み部接着剤25として働く反応性ホットメルト型接着剤が装入
されている。しかしこれは本発明による接着の機能にとって必要ではない。重要
なのは、反応性ホットメルト型接着剤が塗布されて、釣り込み部が中底下側23
と機能層ラミネート19の釣り込まれた部分との間で中底周縁方向で連続した接
着条片を形成している点だけである。この場合、この接着条片は機能層ラミネー
ト19の釣り込まれた部分の全幅にわたって、あるいは機能層ラミネート19の
釣り込まれた部分の幅の任意の一部のみにわたって延びることができる。釣り込
み部接着剤は、これが釣り込み過程の後で釣り込み部の、中底周縁部に接続して
いる領域に位置するように塗布することが好ましい。この領域は通常釣り込みし
わがない。釣り込みしわは、中底周縁部からある間隔、たとえば5〜10mmを
置いて、特に靴輪郭が強く湾曲している箇所で発生する。
【0042】 まだ反応していない粘性状態では十分匍行能力があって、釣り込みしわの間に
十分に進入できて釣り込みしわをシールするような釣り込み部接着剤を使用する
場合には、釣り込みしわが発生し得る釣り込み部の幅領域だけに釣り込み部接着
剤を設けるように制限してもよい。 この場合、釣り込み部接着剤25は、たとえば接着剤ビードを押し出す接着剤
ノズル(図示しない)を用いてペースト状に塗布することが好ましい。釣り込み
部接着剤25の三角形は、図6で概略的に理解される。この接着剤ビードは、他
の任意の断面を持つことができる。 図7は、釣り込み接着の準備をした後の甲被構造の(90°回転させた)部分
を示している。図2では下側に位置している甲被の外側に、表材17として働く
革の部分が見える。図2では上側に位置している甲被の内側には、機能層ラミネ
ート19がある。機能層ラミネート19は、機能層材料のePTFEからなる甲
被機能層21を包含している。表材17に向いた甲被機能層21の外側には、編
成物または織成物の形をした繊維裏面27があり、甲被機能層21を機械的に保
護する。表材17から離れた内側では、甲被機能層21はPU層29を備えてい
る。PU層29を備えた甲被機能層21は、US−A5026591(ヘン)の
教示に従って製作できるが、これに制限されるものではない。その内側には補助
層31がある。これは、たとえば不織布層31、プラスチックフォーム層、フリ
ース層または革層であってよい。補助層31の内側には、繊維閉鎖層33が存在
する。図2に示した種類の機能層ラミネート19は、それ自体公知である。 通常の機能層ラミネートでは、補助層31は接着剤が浸透できないか、十分浸
透できないほど厚い。釣り込み部接着剤25が甲被機能層21まで浸透できるよ
うにするために、釣り込み部接着剤25として働く反応性ホットメルト型接着剤
と甲被機能層21もしくはそのPU層29(存在する場合)との接着を行おうと
する領域で、不織布層またはフォーム層からなる場合は補助層31と繊維閉鎖層
33とを革研ぎ過程によって削り取ることはそれ自体公知である。革として形成
された補助層31の場合には、接着すべき領域で甲被機能層21から革層を取り
除くことができる。
【0043】 革研ぎ過程は、靴製作で知られている革研ぎ機、たとえばフォルツナ社(ドイ
ツ)のフォルツナS4を用いて行うことができる。 ここで再び図6を見ると、甲被機能層21と裏面27が釣り込み部接着剤25
を越えて下方に延びているのが見えるが、不織布31と繊維閉鎖層33は図2に
示した革研ぎに続いてほぼ中底下側23で終了している。中底下側23を越えて
垂れ下がっている領域では、PU層29を有する甲被機能層21が露出しており
、それによって釣り込み部接着剤25と直接的な接着接触に入ることができる。 図8に示す製作段階では、甲被15の釣り込み部35が靴型13と中底11の
周囲に巻き付けられている。このような釣り込み段階では、ビード状の釣り込み
部接着剤25が扁平な釣り込み部接着剤層37に形成されている。図1に示す製
作段階で塗布された釣り込み部接着剤25のビードの寸法は、釣り込み部接着剤
層37が中底中心に向かって内側釣り込み部端面39を越えて延びるように設定
されている。図3に良く見えるように、中底中心に向いている切縁36と、中底
下側23に向いているその端部領域41とは、釣り込み部接着剤によって囲まれ
ている。
【0044】 図8に示した靴構造は完成には本底が欠けているだけであり、本底は下方から
中底と釣り込み部とに張り付けることができる。 防水性の釣り込み部接着剤を使用することにより、甲被の表材に沿って釣り込
み部35の本底側の端部まで進んだ水は、中底11の下に釣り込まれた甲被機能
層21の内側に達することができず、したがって靴内部には到達できない。 本発明の第3の実施形態の変化例を図9〜図11に基づいて説明するが、その
製作は図6〜図8に示す製作段階で開始する。
【0045】 図6〜図8に示す製作段階に続いて、釣り込み部下側43に本底接着剤45と
して働く反応性ホットメルト型接着剤を塗布する。この塗布は、釣り込み部下側
43だけでなく、図5に示すように中底下側23の釣り込み部接着剤を塗布され
ていない領域も本底接着剤45によって覆われるように行うか、あるいは図9に
示すように中底下側23の中央領域が本底接着剤によって覆われていないように
行うこともできる。それ自体防水性を有していない本底を張り付ける場合は、図
10に示した変化例が推奨される。図9に示す変化例は、それ自体で防水性を有
する防水本底を張り付ける場合に選択できる。なせならば、この場合は、一方で
は防水性の接着剤包囲体47と、他方では本底と接着剤包囲体47との防水接着
との結果として、水は中底下側23のこの中央領域まで進入できないからである
。この製作段階は図9に示されている。この図には、釣り込み部接着剤層37を
形成する反応性ホットメルト型接着剤と、本底接着剤45を形成する釣り込み部
43に対する反応性ホットメルト型接着剤とが、接着剤包囲体47を形成し、こ
れが釣り込み部43に対して防水外被のように作用する。
【0046】 図10に示すように、釣り込み部43の内部には接着剤を塗布していない隙間
には充填材49が注入されていて、この段階まで作製された靴構造に対して、本
底51を張り付けるためのほぼ平らな下側を形成している。充填材として、フリ
ース、たとえばPESフリース、編成物、底材料などを使用できる。図10に示
す本発明による靴の実施形態では、張り付けられた本底51はゴムまたはプラス
チックからなり、充填材49に向いた領域は空気室53を備えている。これらの
空気室は本底材料を節約させるとともに、本底、ひいては靴全体を軽くし、さら
にまた靴が地面により柔軟に着地するようにできる。
【0047】 図11に基づき、接着剤包囲体47のシーリング作用を図式的に説明する。小
さい円と水滴および矢印で、水の匍行を許す透水性の表材17の内部における水
の進入方向および匍行方向が略示されている。外から表材内に進入した水は表材
17の長手方向で甲被15内を下降し、釣り込み部に沿って釣り込み部端面39
まで進む。このような水は防水性の釣り込み部接着剤に妨害されて、甲被機能層
21の内側にある繊維材料を通って靴内部に進入できない。 靴が透水性の中底および/または中底に向かって開いている空気室53を備え
た本底を有している場合のために、釣り込み部35の接着剤包囲体47が提供さ
れる。このような接着剤包囲体がなければ、表材17を通って進入する水は空気
室53まで進むことができるであろう。これは充填材49によって妨げられてい
ない。なぜならば、充填材49は通常は透水性材料からなるからである。空気室
53内に進入した水はそこで集まり、パチャパチャ音、靴重量の増加および中底
の冷却を招き、したがって靴の履き心地を不快なものにするであろう。 しかし、シールする接着剤包囲体47の結果として、水は釣り込み部縁230
までしか進入できず、そこからさらに靴内部および/または空気室53内には到
達できない。
【0048】 図12に示した本発明による靴の第4の実施形態は、図10に示した靴構造の
実施形態とほぼ等しい靴構造を有している。その限りで図12に示した靴構造を
再度説明しない。図12に示した靴構造は、たとえばフリースなどの不織布から
なる透水性および透湿性の中底57を有していて、防水透湿性の本底59を備え
ている点で図10に示した靴構造と異なる。この靴構造に基づき、図12に示さ
れた靴は底領域でも防水性であり呼吸する。その結果、特に履き心地の良好な靴
が得られる。 図12に示した実施形態において、本底59はゴムまたはプラスチックからな
る本底辺縁領域61を有しており、本底辺縁領域61の中央領域は、透水透湿性
材料、たとえば革からなる本底インサート63で充填されている。中底57に向
いた側では、本底インサート63上に、好ましくはやはりePTFEからなる防
水透湿性の底機能層65がある。図12に略示されているように、底機能層65
はその外縁部で本底周縁に向かって延びて、接着剤包囲体47と底機能層65と
が重なるようになっている。それゆえ、充填材、ひいては中底57に向かって水
は釣り込み部35も本底インサート63も浸透しない。これにより靴内部は完全
に水の進入に対して保護され、しかも靴の全領域で呼吸活動を維持する。 全体が透水性材料からなる本底を使用すると、底機能層65は本底周縁部まで
延びることができる。 底機能層65は、甲被機能層と同じ材料、たとえばePTFE、PU、ポリプ
ロピレンまたはポリエステルで形成できる。
【0049】 図13〜図16に、本発明による靴の第5の実施形態が種々の製作段階で示さ
れている。この実施形態では、革または繊維からなる表材も甲被機能層も包含す
る表材ラミネート67が使用される。表材ラミネート67の内側は、機能層を有
していない裏皮69で被覆されている。裏皮69はシールする必要がないので、
図13の表現ではほぼ中底下側23まで切り込まれているので、ビード状の釣り
込み部接着剤25は中底下側23と表材ラミネート67の内側との間の角内に位
置している。 それ以外の点では、図13に示した靴構造は、図6に示した靴構造と等しく、
ここでは再度説明しない。
【0050】 図14は、図8に示した製作段階に応じた図13の靴構造を示している。この
場合、図15に示すように、釣り込み部下側43と中底下側23に反応性ホット
メルト接着剤が本底接着剤25として塗布され、好ましくは再び吹き付けられる
。釣り込み接着剤25として塗布された反応性ホットメルト接着剤と本底接着剤
45として塗布された反応性ホットメルト接着剤とは再び結合されて、釣り込み
部35をシールする接着剤包囲体47となる。図16に示すように、次いで釣り
込み部端面39の内部に残っている隙間内に充填材49を注入し、釣り込み部下
側43と充填材49の下側にゴムまたは別種のプラスチックからなる本底51を
張り付ける。充填材49は、本底材料で形成することもできる。 図16に示す靴構造では、中底11が再び防水材料からなる。しかし、図12
に示す第2の実施形態と類似に、この第3の実施形態でも再び防水中底と、呼吸
する防水本底とを組み合わせることができる。 図17は、分子鎖の三次元的架橋により反応が完了した反応性ホットメルト接
着剤として形成された釣り込み部接着剤37を有する底構造の部分を、著しく拡
大して二次元的に略示している。架橋の三次元性は、反応性ホットメルト接着剤
の分子鎖が、図17には見えない第3次元(図示の面に対して直角)でも2つの
次元について示したように架橋する。その結果、接着剤内に水が進入することが
特に強く防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による靴の第1の実施形態の本底のない下面図である。
【図2】 図1に示した靴の底領域の側面図である。
【図3】 本発明による靴の第2の実施形態の本底のない下面図である。
【図4】 図1に示した靴の底領域の側面図である。
【図5】 図2と同様の側面図であるが、反応性ホットメルト接着剤を押し付けるための
押し付け装置の概略図を追加した図である。
【図6】 釣り込み部接着剤を塗布した後の本発明の第3の実施形態の靴構造を示す図で
ある。
【図7】 靴構造の部分の拡大図である。
【図8】 図6に示した種類の靴構造の釣り込み接着後の図である。
【図9】 図8に示した種類の靴構造に本底接着剤を塗布した後の図である。
【図10】 図9に示した種類の靴構造に本底を接着した後の図である。
【図11】 図5に示した種類の靴構造および防水性を説明するための図である。
【図12】 本発明の第4の実施形態の靴構造を示す図である。
【図13】 本底の第5の実施形態に釣り込み部接着剤を塗布した後の図である。
【図14】 図13に示した靴構造の釣り込み接着後の図である。
【図15】 図14に示した靴構造に本底接着剤を塗布した後の図である。
【図16】 図15に示した靴構造に本底を接着した後の図である。
【図17】 分子鎖の三次元的架橋により反応が完了した反応性ホットメルト型接着剤の著
しく拡大した二次元的な概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ハイメルル,フランツ クサファー ドイツ連邦共和国,デー−82393 イフェ ルドルフ,エゲルレンデルシュトラーセ 2 (72)発明者 マインドル,アルフォンス ドイツ連邦共和国,デー−83417 キルヒ ャンスシェーリンク,ローゼンシュトラー セ 6 Fターム(参考) 4F050 AA01 AA06 BA02 BA31 BA55 CA03 CA05 CA08 HA77 HA85

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)中底下側(23)を備えた中底(11、57)と、 b)表材(17)によって形成されていて、底側端部領域を備えた甲被(15)
    と、 c)甲被(15)の表材(17)を当該甲被の内側で少なくとも部分的に被覆し
    ていて、底側端部領域を備えた防水性の甲被機能層(21)とを有しており、 d)しかも甲被(15)が釣り込み部(35)を有していて、この釣り込み部(
    35)が、釣り込み部接着剤(25)によって中底下側(23)と接着されてい
    て、中底下側(23)とは反対に向いた釣り込み部下側(43)と、中底中心に
    向いた釣り込み部端面(36)とを有しており、 e)さらに本底接着剤(45)により釣り込み部下側(43)と接着された本底
    (51、59)を有しており、 f)釣り込み部接着剤(25、37)として、反応が完了した状態で防水性を生
    じる反応性ホットメルト型接着剤が塗布されている靴。
  2. 【請求項2】 釣り込み部接着剤(25、37)が釣り込み部のしわのない
    少なくとも1つの区域に存在しており、この区域が中底(11、57)の周縁部
    の領域に存在している、請求項1記載の靴。
  3. 【請求項3】 本底接着剤(45)として同様に防水性の反応性ホットメル
    ト型接着剤を塗布し、しかも釣り込み部接着剤(25、37)と本底接着剤(4
    5)とが協働して、表材(17)およびまた甲被機能層(21)の底側端部領域
    を防水性に包囲する接着剤包囲体(47)を形成する、請求項1または2記載の
    靴。
  4. 【請求項4】 釣り込み部接着剤(25)と本底接着剤(45)とが異なる
    反応性ホットメルト型接着剤からなり、これらの反応性ホットメルト型接着剤が
    互いに化学的に防水性に結合可能であるように互いに調整されている、請求項1
    から3のいずれか1項記載の靴。
  5. 【請求項5】 釣り込み部接着剤と本底接着剤とが、互いに機械的に防水性
    に結合可能であるように互いに調整されている、請求項1から4のいずれか1項
    記載の靴。
  6. 【請求項6】 釣り込み部接着剤(25)と本底接着剤(45)とが、同じ
    反応性ホットメルト型接着剤からなる、請求項1から5のいずれか1項記載の靴
  7. 【請求項7】 湿気の使用により硬化反応させることのできる反応性ホット
    メルト型接着剤を用いた、請求項1から6のいずれか1項記載の靴。
  8. 【請求項8】 熱的に活性化可能であり、湿気によって硬化反応させること
    のできるブロック化された反応性ホットメルト型接着剤を用いた、請求項7記載
    の靴。
  9. 【請求項9】 ポリウレタン系反応性ホットメルト型接着剤(PU反応性ホ
    ットメルト型接着剤)と縮合樹脂の接着剤群から選択された反応性ホットメルト
    型接着剤を用いた、請求項1から8のいずれか1項記載の靴。
  10. 【請求項10】 ブロック化されたイソシアナートによって形成されている
    PU反応性ホットメルト型接着剤を用いた、請求項9記載の靴。
  11. 【請求項11】 熱可塑性プラスチックを配合した反応性ホットメルト型接
    着剤を用いた、請求項1から10のいずれか1項記載の靴。
  12. 【請求項12】 甲被機能層(21)が透湿性である、請求項1から11の
    いずれか1項記載の靴。
  13. 【請求項13】 延伸膨張多孔性ポリテトラフルオロエチエン(ePTFE
    )によって形成された甲被機能層(21)を備えている、請求項1から12のい
    ずれか1項記載の靴。
  14. 【請求項14】 反応性ホットメルト型接着剤がePTFEと防水性に結合
    している、請求項13記載の靴。
  15. 【請求項15】 ePTFEがPU層(29)を備えて、反応性ホットメル
    ト型接着剤がPU層(29)と防水性に結合している、請求項10記載の靴。
  16. 【請求項16】 甲被機能層(21)が表材(17)とは反対側で、反応性
    ホットメルト型接着剤を透過しない、または十分に透過しない補助層(31、3
    3)を備えており、しかも釣り込み接着箇所にはこの補助層(31、33)がな
    い、請求項1から15のいずれか1項記載の靴。
  17. 【請求項17】 防水性の中底(11)を備えている、請求項1から16の
    いずれか1項記載の靴。
  18. 【請求項18】 透水性の中底(57)と本底(59)とを有しており、本
    底(59)が中底に向いている上側と本底辺縁領域(61)と本底辺縁領域(6
    1)の内部にある中央領域(63)とを備えており、しかも本底(59)がその
    中央領域(63)では透水性材料からなり、その上側では防水性の底機能層(6
    5)を備えており、この底機能層(65)が少なくとも本底(59)の透水性領
    域を覆っていて、反応性ホットメルト型接着剤(37、47)によって重ね合う
    ように防水性に被覆されている周縁部領域を有している、請求項1から17のい
    ずれか1項記載の靴。
  19. 【請求項19】 底機能層(65)が透湿性である、請求項18記載の靴。
  20. 【請求項20】 底機能層(65)がePTFEによって構成されている、
    請求項19記載の靴。
  21. 【請求項21】 甲被機能層(21)と底機能層(65)の少なくとも一方
    が、ポリウレタン、ポリプロピレンおよびポリエステルの材料群のうちの1種類
    の材料で構成されている、請求項12または請求項14から19のいずれか1項
    記載の靴。
  22. 【請求項22】 甲被機能層(21)と底機能層(65)が少なくとも2層
    のラミネートの少なくとも一部である、請求項1から21のいずれか1項記載の
    靴。
  23. 【請求項23】 釣り込み部(35)の内部で中底(11、57)と本底(
    51、59)との間に隙間が存在し、この隙間が充填材(49)で満たされてい
    る、請求項1から22のいずれか1項記載の靴。
  24. 【請求項24】 a)中底下側(23)を備えた中底(11、57)と、 b)表材(17)によって形成されていて底側端部領域を備えた甲被(15)と
    、 c)甲被(15)の表材(17)を当該甲被の内側で少なくとも部分的に被覆し
    て底側端部領域を備えた防水性の甲被機能層(21)とを有しており、 d)しかも甲被(15)が釣り込み部下側(43)を備えた釣り込み部(35)
    を有しており、 e)さらに本底(51、59)を有している靴を製作する方法であって、 f)最初に釣り込み部(35)を釣り込み部接着剤(25)により中底下側(2
    3)と接着し、 g)次に本底(51、59)を本底接着剤(45)で釣り込み部下側(43)上
    に接着し、 h)釣り込み部接着剤として防水性の反応性ホットメルト型接着剤を使用する方
    法。
  25. 【請求項25】 a)本底接着剤(45)として同様に反応性ホットメルト
    型接着剤を塗布し、 b)釣り込み部接着剤(25)と本底接着剤(45)とを塗布して、しかも両者
    が協働して表材(15)も甲被機能層(21)の底側端部領域も防水性に包囲す
    る接着剤包囲体(47)を形成する、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 釣り込み部接着剤(25)と本底接着剤(45)とに対し
    て同じ反応性ホットメルト型接着剤を使用する、請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 釣り込み部(35)を釣り込む前に中底下側(23)と甲
    被(15)との間に所定の角が存在し、この角の領域に釣り込み接着剤(25)
    を注入する、請求項24から26のいずれか1項記載の方法。
  28. 【請求項28】 本底接着剤(45)を釣り込み部下側(43)に塗布する
    、請求項24から27のいずれか1項記載の方法。
  29. 【請求項29】 熱的に活性化可能であり、湿気によって硬化可能な反応性
    ホットメルト型接着剤を使用し、しかもこの反応性ホットメルト型接着剤を熱的
    に活性化して、接着すべき領域に塗布して、湿気を加えて硬化させる、請求項2
    4から28のいずれか1項記載の方法。
  30. 【請求項30】 反応性ホットメルト型接着剤を釣り込み部接着剤(25)
    もしくは本底接着剤(45)として使用する前に、これに熱可塑性プラスチック
    を配合する、請求項24から29のいずれか1項記載の方法。
  31. 【請求項31】 甲被機能層(21)が表材(17)とは反対側で、反応性
    ホットメルト型接着剤を透過しない、または十分に透過しない補助層(31、3
    3)を備えており、しかも釣り込み接着箇所でこの補助層(31、33)を省略
    または除去する、請求項24から30のいずれか1項記載の方法。
  32. 【請求項32】 釣り込み部(35)の内部に中底(11、57)と本底(
    51、59)との間に隙間があり、この隙間(49)を充填材で満たす、請求項
    24から31のいずれか1項記載の方法。
  33. 【請求項33】 甲被と中底(1)とを有していて、この中底(1)と甲被
    とが結合されており、中底(1)およびこれと結合された甲被部分の領域で靴下
    側にポリウレタンベースの反応性ホットメルト型接着剤(3)が面状に塗布され
    プレスされているシールされた靴。
  34. 【請求項34】 靴全体と側部領域にわたって、連続気泡を有する接着しや
    すい材料(4)が反応性ホットメルト型接着剤(3)内に接着されている、請求
    項33記載の靴。
  35. 【請求項35】 靴と側部領域の一部に、連続気泡を有する接着しやすい材
    料(4)が取り付けられている、請求項35記載の靴。
  36. 【請求項36】 連続気泡を有する接着しやすい材料(4)の表面が、反応
    性ホットメルト型接着剤(3)内で同一平面に延びるように接着されている、請
    求項33から35のいずれか1項記載の靴。
  37. 【請求項37】 さらに加工すべき靴下側が平らで一様の表面を有している
    、請求項33から36のいずれか1項記載の靴。
  38. 【請求項38】 甲被が釣り込み部接着剤によって中底(1)と結合されて
    いる、請求項33から37のいずれか1項記載の靴。
  39. 【請求項39】 中底(1)と釣り込まれた甲被とを約1cmの幅で重ねて
    釣り込み部接着剤(3)が塗布されている、請求項38記載の靴。
  40. 【請求項40】 甲被と中底(1)とを有する靴を製作する方法であって、
    甲被を中底(1)と結合し、中底(1)およびこれと結合された甲被部分の領域
    で靴下側にポリウレタンベースの反応性ホットメルト型接着剤(3)を面状に塗
    布しプレスする方法。
  41. 【請求項41】 靴全体と側部領域にわたって、連続気泡を有する接着しや
    すい材料(4)を取り付ける、請求項40記載の方法。
  42. 【請求項42】 靴と側部領域の一部に、連続気泡を有する接着しやすい材
    料(4)を取り付ける、請求項40記載の方法。
  43. 【請求項43】 連続気泡を有する接着しやすい材料(4)の表面を、反応
    性ホットメルト型接着剤(3)内で同一平面内で延びるように接着する、請求項
    40から42のいずれか1項記載の方法。
  44. 【請求項44】 さらに加工すべき靴下側に平らで一様の表面を設ける、請
    求項40から43のいずれか1項記載の方法。
  45. 【請求項45】 甲被を釣り込み部接着剤によって中底(1)と結合する、
    請求項40から44のいずれか1項記載の方法。
  46. 【請求項46】 中底(1)と釣り込まれた甲被とを約1cmの幅で重ねて
    反応性ホットメルト型接着剤(3)を塗布する、請求項45記載の方法。
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