JP2002526103A - 微細組み立てセル注入器 - Google Patents

微細組み立てセル注入器

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JP2002526103A JP2000574653A JP2000574653A JP2002526103A JP 2002526103 A JP2002526103 A JP 2002526103A JP 2000574653 A JP2000574653 A JP 2000574653A JP 2000574653 A JP2000574653 A JP 2000574653A JP 2002526103 A JP2002526103 A JP 2002526103A
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デイビッド・ジョン・スキャンロン
ジョン・ドッジソン
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デイビッド・ブレナン
アンソニー・ロバート・コーレス
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、微細物体、特にはセル(細胞)へ注入する装置、及び方法に関する。より具体的には、本発明は、数多くのセルに注入する自動化された装置に関するが、これに限定されるものではない。本発明はさらに、特に現状技術によるセル注入の低い時間あたり処理量ではその使用が実施不可能である分野において、前記の装置を使用する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、微小物体、特にセル(細胞)に注入するための装置及び方法に関す
る。より詳しくは、本発明は、数多くのセルに注入する自動化された装置に関す
るが、これに限定されるものではない。本発明はさらに、特に現状技術によるセ
ル注入の低い時間あたり処理量ではその使用が実行不可能な分野において、前記
の装置を使用する方法に関する。
【0002】 (背景技術) セルの注入は、現在、例えば試験管内の培養など、限られた分野でのみ実施可
能な技術であり、現状では手作業によりセルごとに行われている。これは高い技
術水準が要求され、経験作業者のみが1分当たり1つのセルに注入ができる。多
数のセルに対して高分子、遺伝子、染色体、細胞小器官もしくはセル内に注入す
ることが望まれ他の物質をセルに注入することが達成できれば、これによって利
益が得られる分野が他にも多くある。遺伝子治療、生物工学、生命科学研究、診
断や薬学や農芸化学的な研究は、より容易な、より多い時間あたりセル注入の処
理量によって利益を得る分野に属する例である。
【0003】 (発明の開示) 現状では、手作業による技術を使用して、セルが溶液内に懸濁され、作業者が
細いピペットの端末にセルを「吸引」してこれを固定し、各セルに対して個々に
注入が行われる。作業者は顕微鏡を通して凝視しつつセルに針を通す。注入が終
わると針が手で除かれ、セルは解放される。そして次のセルに注入がされ、これ
が繰り返される。加えて、この基本的な手作業の技術には、例えば単層(単分子
膜)である皿に取り付けられたセルに注入する技術など、各種の変更が存在して
いる。少ない数のセルへの注入のコストは高価であり、セルの微量注入(mic
roinjection)は、薬学や農芸化学で広く使用されている技術ではな
い。
【0004】 本願発明者らは、セルを注入針上に押し付ける微細組み立て装置を使用するこ
とによって、作業者の手間を最小限にして多数のセル(数百、数千、もしくは数
百万)に微量注入することができる装置を発明した。
【0005】 この技術分野では一般に、微細組み立て技術は半導体産業によって開発された
ツールを微細な電子技術に使用するものであることが知られており、ミクロンほ
どの大きさのチャンネルを持つ複雑な流動システムを作ることが可能である。こ
れらの装置は、安価に大量生産することが可能で、例えば簡単な分析テストなど
にやがて広範に使用されることが予測されている。例えば、J.M.Ramse
yほかの「微細組み立て化学測定システム」Nature Medicine
1:1093−1096(1995); D.J.Harrisonほかの「微
細キャピラリー電気泳動ベースの化学分析システムのチップ上での微細加工」S
cience 261:895−897(1993)を参照。
【0006】 微細加工された平坦な基板による装置が製造され、化学的分離、分析、及び検
出に使用されている。例えば、A.Manzほかの「微細化学分析システムのた
めの電気浸透ポンプ作用及び電気泳動分離」J.Micromech. Mic
roeng.4:257−265(1994)を参照。
【0007】 本願発明者らは、セルが押し付けられ、それによってセルに穴を明けて物質を
セルへ注入し、もしくはセルからの物質の抽出ができる微細組み立て針を製造す
ることができた。
【0008】 本願発明者らは、本発明の第1の特性として、注入壁と、その注入壁から突出
したセル注入針とを備え、使用時には流体内に懸濁したセルが前記注入壁に押し
付けられ、前記注入針により穴を開けられて、物質が(1)セル内に注入され、
(2)セルから抽出され、もしくは(3)セル内に注入してセルから抽出するこ
とを順不同で何回も実施可能な微細組み立てセル注入器を提示する。
【0009】 本願発明者らはさらに、微細組み立て装置内に形成されたチャンネル(微細流
動チャンネル)を注意深く配置することによって、個々のセルが注入針上に押し
付けられて注入されることができるように懸濁液内の細胞の流れを制御すること
が可能な導管が形成されることを見出した。
【0010】 本願発明者らは、本発明の更なる特性として、使用時には流体内に懸濁したセ
ルを輸送する導管を形成する内部表面を有する微細組み立てセル注入器を開示す
る。前記導管は、入口と出口とを有し、前記導管はさらに、セル注入針を有し、
これによって使用時にはセルが入口から注入器に入り、導管に沿って進み、前記
セル注入針によって穴をあけられ、これによって物質が(1)セル内に注入され
、(2)セルから抽出され、もしくは(3)セル内に注入してセルから抽出する
ことを順不同で何回も可能である。
【0011】 本発明の更なる特性は、セルの微量注入の方法であって、この方法は、流体に
懸濁したセルをセル注入針を有する導管に通し、これによってセルは前記注入針
によって穴をあけられ、セルが導管を通過する間に物質が(1)セル内に注入さ
れ、(2)セルから抽出され、もしくは(3)セル内に注入してセルから抽出さ
れることを順不同で何回も可能である。
【0012】 本装置とその構成要素の配置、形式、寸法は、明らかなように使用、適用に応
じて変化することは理解されるべきである。一般に、この微細組み立て導管は、
一度に1つのセルが1つの注入針に押し付けられるようにすることが望ましい。
【0013】 本開示において、「微細組み立て」の用語には、例えばガラス、プラスチック
、シリコン、もしくは他の適切な材料の上で組み立て可能である装置を含んでい
る。適切な微細組み立て技術は、微細組み立ての技術分野を実施している者には
既に入手可能のものであり、その中には、LIGA、熱可塑マイクロパターン移
動、レジンベースの微細鋳造、導管の微細型成形(MIMIC)、湿式の等方性
及び非等方性エッチング、レーザ支援された化学エッチング(LACE)、反応
性イオンエッチング(RIE)、もしくはその他の微細組み立ての分野で知られ
た他の技術が含まれる。シリコン微細組み立ての場合には、より大きなウエハは
本発明の複数の構成にかかる複数の装置を収納する。幾つかの標準的なウエハの
サイズは、3インチ(7.5cm)、4インチ(10cm)、6インチ(15c
m)、8インチ(20cm)である。新しい材料、新しい微細組み立て方法もし
くは物質をここに提示する原則に適用することは、本発明の範囲と意図に含まれ
ている。
【0014】 注入針は、注入するセルの寸法に対応した径寸法を有しており、例えばセル径
の1%から50%の間、好ましくは5%から30%の間の寸法である。典型的な
セルの径は10ミクロンから50ミクロンであるが、セルの出所と種類とによっ
て変化する。注入針の壁は、中空の場合には1ミクロンの程の厚さで針の部分で
は0.1ミクロンほどの薄さとなる。注入針が中空の先端を有する場合には、こ
れは、前記注入針の先端に注入すべき物質を送達することができる微細流体チャ
ンネルにつなげられている。好ましくは前記注入針は、前記導管を形成する微細
流体チャンネルの壁に対して前記装置に固定されており、注入針をセルに出し入
れして動かすよりも、セルを動かして注入針に出し入れできるようにする。好ま
しくは、注入針は前記微細流体チャンネルの表面に位置し、これを「注入壁」と
呼び、例えば図1に示す。この注入壁は、針のための「容器」の一部を形成し、
前記導管の単なる一部であっても、注入の前にセルを受入れ/位置決めし/保持
するに適当な容器を形成する固有の形状とすることであってもよい。前記注入壁
の上に配置される注入針の長さと形状とは「注入深さ」を定め、これは注入針が
セルに侵入する深さである。この深さは、セルの種類、針のデザイン、適用によ
って異なる。特に、注入させるべき細胞の画分によって異なる。例えば、細胞質
への注入では、注入深さは1ミクロンほどから例えば5ミクロンほどまでで、細
胞核への注入では、注入深さはより深く、例えば3〜10ミクロンほどとなる。
セルの種類を知ることにより、熟練の生物科学者は適当な注入深さを有する装置
を選択することは可能であろう。
【0015】 好ましくは、針は中空で断面がほぼ円形であり、針の外径は針の根元から尖端
に行くにしたがって順次細くなり、尖端の外径は25ミクロン以下、好ましくは
5ミクロン以下である。発明の特性として、上述の針をセルの穴あけ、及びセル
への物質の注入やセルからの物質の抽出への使用を提示する。
【0016】 注入針の近傍領域を取り巻く注入壁は、セルが含まれている媒体に対して透過
性であってもよいが、セルには非透過性である。装置の特定の方向において透過
性の壁が好ましく、この注入壁を通してセル媒体の通過を可能にすることがセル
の注入針に向かう動きを促進する。この壁の透過性は、針の回りに位置し、好ま
しくは対称的に配置された1つもしくは幾つかのオリフィスによって得ることが
できる。理論的に多くのデザインがセルを針に向かわせる目的を達成できること
は明らかであり、これらは本発明に含まれる。オプションとして、針自身を荷電
し、セルを注入針に引き寄せたり、逆に荷電してセルを注入針から遠ざけるよう
にしてもよい。あるいは、セルを針に引き寄せ、その後引き離すように交互方向
に荷電してもよい。注入壁は平坦であってよく、あるいはセルが注入針上にある
間にセルを収容できる如何なる他の形状であってもよい。
【0017】 (発明の実施の形態) 本発明の実施の形態を、例示のみの目的で、非制限的な添付の図面を参照して
説明する。 図面全体、とくに図1を参照して、セル1の内部に注入針2が侵入する深さは
、セルが注入壁5で止まる前にセルが移動する距離によって定まる。物質3は、
セルが位置決めされたときにパルス注入によりセルの中に注入され、もしくはセ
ルが注入針上にある時間が管理される場合には、連続する流れにより注入される
【0018】 図2は、セルを注入針上に押し付け、注入終了後にはこれから取り外す1つの
代替方法を示す。セルは、受動的な力、すなわち液体とセルの動きにより、もし
くは能動的な力、すなわちセルが動くことにより、注入針1、2上に押し付けら
れる。セルの注入針上への動きは、セルの懸濁した液体を通過させる透過性のセ
ル注入壁を設けることにより容易となる。セルは、反対方向の能動的もしくは受
動的な力を提供することにより、注入針から取り外される。
【0019】 図7は、代替の構成を示し、注入壁は針のベースであり、注入の間にセル1を
保持する細まったチャンネルは容器である。 注入針は、微細組み立てされる導管とは別に組み立てられ、装置の製造段階で
挿入されてもよい。代替として、注入針は導管の製造の間に組み立てられ、図8
に示すように注入針が注入壁の表面からの単なる突起部として形成される。
【0020】 針のデザインは有利なことに従来からあるものと同様で、好ましくは尖端がシ
ャープでオプションとして根元に向かって広がる1つの中空のチューブからなる
。しかしながら、他の構成も含まれている。本願発明者らは、セルの浸透と液体
の注入とが構造の異なる部分で達成される構造をここに含む。例えば、針の尖端
は中実で、液体の注入はサイドチャンネルを使用して行われる。代替として、針
は有孔材料からできた単一の尖端で、注入物質は前記孔を通してセルに入る。代
替として、針はセルに穴をあけるための中実の尖端で、好ましくは針の一方の側
面に沿って溝があり、懸濁液内に存在する物質がセル内に流れることを可能にす
る。
【0021】 上述のセルに穴をあける針の代替として、セルに穴を開けない針もしくは領域
を使用することができ、セルはその上に保持されてそこからは膜をあける化学薬
品もしくは力が作用する。
【0022】 針のデザインの選択は、セルの大きさ、セルの種類、所望の注入効率(注入さ
れたセルのパーセント、あるいは注入された物質の注入量のパーセントで測定さ
れる。)により異なる。
【0023】 注入針は有利にもほぼ固い構造であり、他の装置部分に対して大きく動くこと
はない。しかしながら、採用される微細組み立てアプローチによっては、針が柔
軟性があること、すなわち、針の軸方向への動きが許容されることが望ましい場
合もある。オプションとして、この柔軟性は、構造からくる弾性、もしくは流体
静力学的な圧力の差、あるいはこの双方により、針の侵入圧力を増やす働きをす
る。
【0024】 図9は、セル注入針を電子顕微鏡により1500倍で撮影した写真である。針
は頂点で2ミクロン、壁は0.1ミクロンの厚さである。シリコン・スラブが背
後からエッチングされ、構造を貫通して穴があいてこれがセル内への物質の注入
に使用される。 セルを針の上に押し付ける駆動力を提供するチャンネルは、針構造が製造され
る平面の一部に形成されることが都合がよい。
【0025】 導管は、任意の数の微細流動チャンネルを装置内に備え、セルの装置内への入
口開口部を形成し、導管はセルを装置から排出させるよう第2の開口部と流体的
につながっている。この微細流動チャンネルは、液体に懸濁したセルが前記入口
から出口までセル注入針を介して流れることができる適当などのような大きさと
寸法のものであってもよい。微細流動チャンネルの径は、導管に沿って変化し得
るが、通常10ミクロンから300ミクロンの幅領域内にあり、好ましくは30
ミクロンから100ミクロンである。
【0026】 オプションとして、セルの直線状の速度を増加させる微細流動チャンネル内の
抵抗手段により、セルは針上に向けて加速される。代替として、チャンネルの壁
が、注入を助けるようセルを圧縮するようにすることができる。
【0027】 セルは、微細流動チャンネルを容易に通過して流れることができるよう、そし
て流体に懸濁したセルを傷付けることがないような、どのような流体に懸濁させ
てもよい。好ましい流体は、緩衝剤で処理された生理的pHの水溶液で、オプシ
ョンとしてセルの生存力を維持するためのセル栄養素を含んだものである。
【0028】 本発明の方法/装置は、セル懸濁液の移動によってもたらされる力に加えて、
もしくはその力に代えて、セルを針の上に載せる能動的な推進力を含む。能動的
な推進力によって、本願発明者らは、前記チャンネル壁の変形可能な領域の手段
によってセルの背後(針に向かう側と反対の側)に圧力を加えることを含めてお
り、この変形は、ガス圧、液体圧もしくは機械的圧力などの外部圧力によって得
られる。本願発明者らはさらには、オプションとして外部から加えられる追加の
正圧もしくは負圧のパルスを、セルが懸濁したキャリア液体に加えることを含め
る。さらには、適切に誘導されたセル懸濁液に作用する磁場や静電気場などの他
の外部力をも含めている。セルは、任意の都合のよい手段によって、微細流動チ
ャンネルに沿って移動し、注入針に押し付けられる。2つの広いカテゴリが予測
される。まず第1は受動的流れで、問題となるセルを含むキャリア流体が動かさ
れ、前記セルはそれと共に流れる。このキャリア流体は、前記チャンネルの一方
の端に真空もしくは圧力を加えることによる機械的ポンプにより、重力の流れに
より、電気浸透性により、もしくはその他の相応しいいずれかの手段により前進
される。チャンネルの端末における電極の微細組み立てによって得られる電気浸
透性では、電極間の電圧は、所望の流体の移動が得られるよう有利なことに外部
から制御される。代替として、例えば静電気場などの外部の場の手段によりセル
がキャリア流体とは独立して能動的に動かされる能動的流れが採用されてもよい
。各種形式の電場によりセルを操作する手段は文献にも述べられており、例えば
、R.PethigとG.H.Marlx(Markx)のTrends in
Biotechnology(1997)15、426−を参照のこと。各方
法の組合せも可能であり、例えば、セルは装置の注入区域へ受動的流れによって
配達され、その後能動的な流れによって注入針に押し付けられることでもよい。
【0029】 上述のセル移動方法は、オプションとしてこれらを組み合わせて、セルを注入
針から取り外し、装置外へ流し出すためにも使用することもできる。
【0030】 受動的な流れによりセルが注入針に向かうよう、もしくはそれから離れるよう
に操作される場合に、前記注入壁はオプションとして、孔もしくは小さな溝がそ
の中に形成され、もしくは多孔性の材料で構成され、流体が比較的邪魔されるこ
となく前記壁を通り抜けれるようにしてもよい。図2は、これが達成できるよう
な構成の例を示している。
【0031】 高い時間あたり処理によって、本発明は従来の手段に対してかなり高い処理量
をこなすことができ、例えば1分もしくは1時間当たりの従来の時間帯において
、1,000個もしくは1,000,000個のセル数を達成することができる
。この高い時間あたり処理数を達成するため、本方法はオプションとして平行プ
ロセスを提供しており、すなわち、ここでは複数の装置が並列で使用され、セル
が複数の微細流体チャンネルに沿って流れ、例えば各チャンネルに対して1つ配
置された複数の注入針に押し付けられる。図6は、平行な8つのチャンネルを含
むこのような装置を示す。本願発明者らが「マルチ・チャンネル」と呼ぶこの装
置の必要事項は、複数の注入器ユニットの入口は、セルのサンプル貯蔵槽からの
セルの流れを分離する適当なチャンネルに結合され、そして好ましくは、注入の
後には再度一体にされ、注入する物質もやはり各注入区域に提供されるよう適当
なチャンネルに区分けされる。
【0032】 したがって、本願発明者らは、本発明の第2の特性として、複数のセル注射器
ユニットを含み、各注射器ユニットは、導管、即ち流体内に懸濁したセルを輸送
する導管を形成する内部表面を有する微細組み立て装置を開示する。前記導管は
、入口と出口とを有し、前記導管はさらに、セル注入針を有し、これによって使
用時にはセルが入口から注入器に入り、導管に沿って進み、前記セル注入針によ
って穴をあけられ、これによって物質がセル内に注入され、その後前記出口に移
動される。このセル注入ユニットの各入口と出口とは、セルが各注入ユニット内
に分離され、そして注入後には好ましくは再度一体化させるようそれぞれ結合さ
れる。
【0033】 注入物質は、セル内に注入しようとする如何なる物質であってもよい。最も有
利なのは、この物質は、問題となるセルには他の如何なる適切な手段によっても
容易に取り込むことができないような物質である。特に、注入する物質は、例え
ばペプチド、たんぱく質、核酸、もしくはポリサッカライド、及びこれらの類似
物及び共役物などの水溶液中の高分子である。さらに注入物質は、例えばウィル
ス、染色体、オプションとして関心のある高分子を含むもしくはコートされた合
成粒子、胞子、プラスミド、細胞小器官、ベシクル、リポソーム、ミセル、エマ
ルションなどの粒子を含む。オプションとして、注入が成功したことを示すマー
カとして作用をする、例えば蛍光ラベルなどのラベルを注入液に加えることがで
きる。理想的には前記物質は水溶性緩衝剤などの液体に懸濁し、もしくは溶解さ
れる。
【0034】 本発明の方法に効果的な微細流動チャンネルの構成は、時間あたりの所望処理
量やセルを前進させる手段などの多くの要素に応じて異なる。
【0035】 図3は、対向する方向に交叉する2つのチャンネルからなる導管を有する微細
組み立てセル注入器の図である。セルは振動力により段階的にチャンネルAから
Dへ推し進められ、この振動力はセルの動きをAからDへ、その後DからAへ切
換える。セルのAからDへの動きは、反対方向の動きよりも大きく、セルを注入
針1に押し付ける。小さい方のDからAへ返す力は、注入の後にセルを注入針か
ら解放し、チャンネルBからCへのラインに送る。セルはBからCに沿って進み
、その後再度与えられた力が次のセルをAからDの方向に注入針に向けて押し付
ける。
【0036】 受動的な流れと有孔の注入壁とを使用する場合の有利な構成が、図3に示され
ている。図において、セルの流れはチャンネルAに沿って入り(サイクルのこの
時点では、矢印BとCの間の流れはない。)、先頭のセルが注入針に押し付けら
れる。「捕捉センサ」はセルが捕捉されたことを感知し、流れが止り、注入物質
が注入される。その後、直ちに流れが短いパルスで逆になり、セルを追い出す。
このパルスの強さと持続時間とは、セルがクロス部の中央にまで搬送されるよう
に選択される。矢印BからCに向かう流れ(この逆も可能である)が始まり、セ
ルは矢印Cに沿って取り出される。このサイクルが次のセルを捕捉するチャンネ
ルAに沿った流れで再開し、このサイクルは所定量のセルの注入が完了するまで
繰り返される。
【0037】 代替として、図4に示すように、セルはBに沿って導入され、Aに沿って取り
出されてもよい。 図4は、図3の微細組み立てセル注入器の代替構成を示すもので、セルはチャ
ンネルBからCに沿って停止/進行の動きで移動され、停止時点でチャンネルA
からDのライン上にあるセルがAからDに向かう力によって注入針上に押し付け
られ、その後DからAへ向かう力によって外され、チャンネルBからCへのライ
ンに戻されてチャンネルBからCへ向かう次の動きによって搬出される。
【0038】 相応しい捕捉センサには、注入流体とキャリア流体との間の伝導率、もしくは
電気容量を測定する伝導率センサが含まれる。伝導率は、針がセルに侵入すると
変化する。オプションとして、セルが針に接触したことを検出するインピーダン
スの変化を測定してもよいが、実際に針が侵入したことの検出ではない。代替と
して、捕捉センサは捕捉する位置に配置された圧力変換器の形態でも実施するこ
とができ、捕捉がこの圧力変換器内の流れの一部をブロックし、これによって圧
力の変化を生む。代替として、前記捕捉センサは、注入位置にあるときのセルの
両側に配置された一対の電極の形態とし、この電極が伝導率もしくは誘電率、あ
るいは他の適当な電気的もしくは磁気的なパラメータを測定できるものとしても
よい。代替として、光学手段を使用し、注入位置におけるセルを画像化するか、
もしくはその存在を、吸光度、屈折率、光散乱の変化から検出することもできる
。柔軟性の針の場合には、セルの存在を検出するために圧力センサが使用されて
もよい。
【0039】 セルの密度(密度は…から…に変化する)や、要求される注入効率に応じて、
注入区域にセルが接近し、もしくは入ったときにセルの存在を検出する手段、す
なわち「セル・センサ」を持つことが望ましいことは理解されよう。これはどの
ような適切な手段によっても、例えば検出位置にあるときのセルの両側に配置さ
れた一対の電極であって、伝導率や他の都合のよい電気的パラメータを測定する
ことができるものなどによって達成される。代替として、光学的方法を使用し、
所望の位置でセルを画像化するか、もしくはその存在を吸光度、屈折率、光散乱
などの変化により検出してもよい。
【0040】 オプションとして、注入ユニット内のセルの到着と動きを監視し調整する「コ
ントローラ」により装置が制御されてもよい。このコントローラは、セルの注入
針への到着を調整するため、各種チャンバ内のセルの流れを自動的に調整する。
【0041】 能動的もしくは受動的な流れとしてのセルの速度は、10ミクロン/秒から1
0mm/秒の程度、好ましくは100ミクロン/秒から1mm/秒である。
【0042】 セルを注入針に押し付ける更なる手段は、流れをかなりの角度、例えば40度
から90度の間で曲げ、注入針が含まれたチャンネル壁の決められた領域にセル
を衝突させることである。セルの取り外しは、壁に弾むセルの弾性と微細流動チ
ャンネルの流れとの組み合わせで得られ、オプションとしては、前記チャンネル
壁に形成された幾何学模様で起こされるセルの傾き動作によって促進される。こ
のような構成を含む装置の非限定的な表示を図5に示す。
【0043】 図5は、単一のチャンネル1からなる導管を有する微細組み立てセル注入器の
図である。チャンネルを通って推し進められたセルは、そらせ壁2によって注入
針4に押し付けられる。セルの勢いは、注入針に押し付けられ、それから離れる
のに十分なものである。
【0044】 チャンネルの壁は、注入針がセルの壁に侵入するようにセルが正しい力で注入
針上に供給され、その後セルは壁で弾んで離れ、チャンネルの下流に向かって同
じ方向に流され、セルの壁を破ったり修復不能な損傷を与えることがないように
設計されている。これを達成するため、このチャンネル壁は、幾つかの特徴を持
つ。ここで各種表面と特徴とを示すと(図5参照)、 「そらせ壁」は、流体の流れとセルとをそらせ、 「圧縮器」は、セルをやや圧縮し、セルの速度を増す。この圧縮器は、セルを
下方向に転ぶように進める。
【0045】 セルが針の上に乗ると、物質の注入が行われる。注入される物質はセルの種類
、量、注入目的によって異なる。通常はセル容積の1%から50%、例えば5%
から20%で、典型的には1もしくは数ピコ・リットルのオーダである。注入チ
ャンネル内の物質の動きは、どのような有利な手段によっても達成されることが
でき、Transaction on Biomedicl Engineer
ing(1975)22、5、424−426に記述されたような、例えば微細
ポンプやピエゾ電気変位などを含む。この動きは、物質にとってキャリア液体内
に漏れ出すことが受容でき、経済的に阻止されないものであるならば、オプショ
ンとして連続的なものであってもよい。
【0046】 装置は、図8に示すような微細組み立てされる層を使用して製造される。ここ
で、セルは、懸濁状態で層3と4の間の空隙と、層3又は4もしくはこの両者に
より形成されたこれらの層と直交する壁とによって形成されるチャンネルを移動
する。各セルが注入区域に入ると、注入区域から離れた位置からの流れが層2と
3の間に形成されたチャンネル内で起こる。これがセルを注入針上に押し付ける
。この流れは、オプションとして注入が実行される間も維持され、その後、流れ
が反転してセルを注入針から引き離し、セルの本流に戻す。このセルの本流は、
オプションとしてセルが注入針に引き寄せられ、注入され、解放される間には停
止するか減速することができる。代替として、流れの手順は以下のようであって
もよい:1) セルが注入針で検出されるまでチャンネルAからチャンネルCへ
向けられ、2)注入され、3)セルが引き離されるまでチャンネルCからチャン
ネルBへ向けられ、4)以上を1)から繰り返す。ステップ3)の長さは、セル
を引き離すために何が必要であるか、及び装置に入るセルの所望濃度との経験か
ら異なり、装置は、この流れのステップの相対タイミングによってセルを濃縮し
たり希釈したりが可能であることは理解されよう。
【0047】 注入装置の特性の大きさと形状、及びその他の要素は、各種要因によって異な
る。これには、注入されるセルの種類と大きさ、所望の注入効率(すなわち、注
入が成功したセルのパーセント)、時間あたり所望処理量、流速、セルの凝集性
、その他の要因が含まれる。
【0048】 前記装置は、ガラス、シリコン、プラスチック、もしくは他の適切な材料、も
しくはこれらの組み合わせの上で、従来の微細組み立て技術によって製造され得
る。各材料に対してその材料や使用される製造技術によって課せられる制約が、
以下に示す各図面に異なった幾何学形状をもたらすことは理解されよう。
【0049】 本願発明者らはさらに、微細組み立て技術が、セル種類や適用に相応しい各種
パラメータを最適化するアプローチを提供することを発見した。デザイン段階に
おいて、注入区域が異なる幾何学形状を有し、多数の組み合わせにかかるデザイ
ン要素の異なる構成を有する1つもしくはそれ以上の装置が製造される。その後
、異なる注入区域で単純に多数のセルに注入し、重要と思われる成功の判断基準
に対してどの構成が望ましい結果を提供するのかを経験的に判定する。さらにこ
のアプローチが、各セルの種類に対してデザインの最適化を可能にする。
【0050】 図6は、時間あたりさらに高い処理量を得るために、複数の装置がどのように
平行に配置できるかを示している。セルは、各注入器に1つずつ設けられた一連
の分離チャンネルによって微細組み立て注入器1に供給され、その後注入を完了
したセルは、全ての注入器から回収プール2に回収される。注入される物質は貯
蔵区域4に保持され、適切なポンプ3によって注入針尖端から圧入される。
【0051】 本発明の概念的、及び材質的な構成と、その類似、同等のものには多くの可能
性があることは、微細組み立て業者にとっては明らかであり、高い時間あたりの
セル注入量を達成するための装置や方法が生み出されることは予測され得る。 本発明の方法と装置の使用は、例えば生命科学研究、医薬研究、薬物と農芸化
学の開発と診断など、多岐の分野に亘る。
【0052】 基本となる利点は、本装置が幅広い物質の信頼性のある注入の手段を提供する
ことにある。このため、これは、遺伝子物質を高い効率でセル中に注入できるよ
うにする、一般的な、そして予測し得る形質移入(トランスフェクション)方法
として利用可能である。これは特に、従来手段によっては困難であるような形質
移入をするニーズがある場合には有利である。さらに、2つ、もしくはそれ以上
の遺伝子をセルに形質移入する要求がある場合においても有利である。
【0053】 本発明の方法は、生物学的ターゲットの変調をテストするための効力検定を検
証するためにも使用することができる。特に、効力検定の検証ができる、すなわ
ち制御を提供することができる唯一の物質がセル内に容易に供給できないような
ものである事態がしばしば起きる。本方法は、広範なサンプルの信頼性の高い注
入方法を提供する。
【0054】 本発明の装置と方法はまた、生物学的ターゲットが、重要な細胞プロセスに影
響を与えるのか否かの検証のために使用することができる。特に本装置と方法は
、抑制性抗体やドミナントネガティブたんぱく質が、ターゲットたんぱく質、相
互作用、酵素活性、潜在的なたんぱく質の治療学的介入に対する経路の関連性を
確認するために、セル内部に取り込まれることを可能にする。本装置と方法はし
たがって、多くの検定用のセルを調整するために使用可能である。
【0055】 本発明の装置と方法は、細胞内の効力検定を構成するのに使用することができ
る。特に、たんぱく質と他の非透過性作用薬もしくはプローブ、特にはラベル化
された作用薬やプローブは、その後、テストや化合物の評価に供されるセルの母
集団の中に取り込まれる。特には、ラベル化された抗体が注入可能である。プロ
ーブは、例えば、蛍光共鳴エネルギ転移(FRET)、蛍光偏光と蛍光相関分光
学などの各種検定の原理に基づくものとすることができ、もしくはターゲット分
子もしくは酵素活性の存在の中でシグナルが変調するように特別に設計されても
よい。
【0056】 本発明の装置と方法は、薬学的、もしくは農芸化学的に関心のある化合物、特
にその化合物が細胞を透過する能力に懸念がある場合に、その化合物を評価する
ために使用することができる。この装置は、これらの化合物を信頼性高くセル内
に取り込み、作用部位に到達させることができる。
【0057】 本発明の装置と方法は、注入される特定の化合物に対するセルの感受性を確認
するために使用することもできる。このことは、特定の条件の処置をするときに
どの化合物を採用すべきかの決定をする際に価値がある。
【0058】 本発明の方法は、生体外の治療、例えば生体外の遺伝子治療に使用することも
できる。ここで、対象の患者からセルの母集団が採取され、本発明の装置や方法
を使用して微量注入し、患者に戻される。
【0059】 多くの適用において、同じ装置のプロセスや分析ステップに、ミクロ・トータ
ル分析システムを採用することが有利である。
【0060】 したがって、本願発明者らは、上述したセル注入機能が、1つもしくはそれ以
上の工程や分析ステップと組み合された集約されたセル処置装置を開示するもの
とする。
【0061】 工程ステップには、例えば、更なる注入や抽出、セルの培養と貯蔵、セル融合
、FACS(蛍光表示式細胞分取器)もしくは他のセル分類、セル溶解、特定の
セルが溶解して他は溶解しない選択的なセルの溶解、薬剤(テスト化合物、セル
刺激剤、養分ほか)との培養、もしくは温度、光、生物学的検定の使用など他の
環境要素、などが含まれる。前記生物学的検定は、例えば1つのもしくはそれ以
上のテスト化合物の生物活性のための検定を含む。このような検定は、注入前も
しくは後のセルの培養を含んでもよい。オプションとして、この化合物は、例え
ばセルを通過する液体に化合物を導入するなどして、セルが注入針上にある間に
化合物がセルと接触することが可能とされてもよく; これは、化合物や他の刺
激の結果による生物科学的、物理的もしくは電気的な応答の測定をすることを可
能にする。
【0062】 分析ステップには、流動細胞計測法、クロマトグラフィもしくは細胞の中身の
解剖的分析、セルの視認化(顕微鏡検査)を含む。このプロセスもしくは分析ス
テップは、注入ステップの前でも後でも、前後でもよい。FACSの場合には、
装置はセルを異なるチャンネル内に分類し、ここで異なる物質が注入される。F
ACSに対しては、下位母集団はオプションとして予めマークが付されてもよい
。FACSとMACS(磁気表示式細胞分取器)の適用は、P.Tellema
nほかのμTAS’98ワークショップの進展、Kluwer Academi
c Publishers 39−に表示されている。
【0063】 工程もしくは分析ステップは、注入プロセスの前か、最中か、後かのいずれか
に実施されるように組み込むことができる。ステップの手順は、熟練者には明ら
かであろう。
【0064】 本発明の他の応用は、セルの内部から物質を抽出する手段として利用できるこ
とである。これは、注入チャンネル内の流れを単に逆にすることによって達成で
きる。この能力は、例えばたんぱく質や遺伝子物質などの細胞内部の物質を獲得
するために活かすことができ、またはその後の分析のためにセルの内容物をサン
プルすることに使用することができる。
【0065】 図8は、4つの層(層1〜4)の間に形成される3つの平行なチャンネルから
なる導管を含む微細組み立てセル注入器を示す。セルは、層1と2により形成さ
れるチャンネルをAからBの方向へ通過する。第2のチャンネル2内には振動圧
力が加えられ、通過するセルを注入針1に押し付け、そして反対方向の振動圧力
がセルを注入針から引き離し、もとのAからBへの流れに戻す。代替として、セ
ルが針に検出されるまでは流れはAからCに向かい、注入の後に流れが一時的に
CからBに向かう。第3と第4の層は注入針の内部表面を形成し、注入される物
質をセル内へ輸送する。注入針は層2の上側表面から約3ミクロンの高さで、壁
は約1ミクロンの厚さで針の内径はその最も狭い位置で1ミクロンである。
【0066】 本発明の代替の特性として、物質がセル内に注入されず、細胞質や細胞小器官
(例えば、細胞核やミトコンドリア)などを抽出する。この本発明の他の特性は
、これまで非常に小規模な例を除いては実施が困難であった幾つかの新しい使用
を可能にする。この使用には以下を含む。 1. セル内容物の分析−細胞質のサンプル、もしくはセルの細胞小器官を抽
出し、セルの内容物の分析(例えば、特定のたんぱく質、プロテオーム、代謝物
、核酸の分析)が可能である。この分析は、セルを化合物や環境要因にさらす前
、もしくはさらした後に実施され得る。このような化合物もしくは環境要素(生
体内物質など)は、抽出の前に針により直接セル内に運ぶことがオプションとし
て可能である。 2. セル透過の測定−薬剤開発の重要な要素は、セル内の生物学的ターゲッ
トに対する前記化合物のアベイラビリティ(利用能)を測定することである。セ
ルから直接サンプルを取り出すことによって、化合物の存在の直接測定が可能と
なる。前記化合物の細胞小器官内、もしくセルの画分内の前記化合物の分布を測
定することができる。代替として、セルの全体の内容物が取り払われ、緩衝溶液
に置換することができる。これらの空のセル嚢は、化合物が細胞膜を通過して拡
散するか、もしくは能動的に輸送されるか、及び拡散/能動輸送の度合いを測定
するのに使用され得る。 3. セル内PCR−セルの微量注入は、セル内PCRのためのセル内部への
アクセスを可能にする。
【0067】 本装置はさらに、注入チャンネル内と、セルを含むチャンネル内とに配置され
た電極により、セルの電気特性を測定することができる。例えば、セルの母集団
に対しての膜電位、膜透過性が測定可能となり、オプションとして外部の薬剤や
テスト化合物に応答して測定することができる。
【0068】装置の構成 本発明の微細組み立て装置は、現在微細技術者が用いている標準的な技能によ
り準備可能である。例示目的で、以下に、図8に示す装置の製造のための提案さ
れている手順を示す。
【0069】 注入針は、層2の上部表面から約3ミクロンほどの高さを有し、壁は約1ミク
ロンの厚さで針の内径はその最も狭い位置で1ミクロンである。
【0070】 前記針を製造するための幾つかの方法は、熟練した技術者によって開発可能で
あろう。例えば、層2は、ガラスもしくはシリコンにより 1)チップ上の所望
の位置にシリンダ状のレジストのコアを与えるよう構成し、 2)前記コアを被
うようにガラスもしくは金属を垂直方向から傾斜させた角度でスパッタリングし
、 3)レジストにより平坦化し頂部をイオン・ミリングで落として、コアが開
口したガラスもしくは金属のシリンダに囲まれるように残し、 4)レジストを
取り除いてシリンダを残し、5)シリンダの中心で穴と結合するため、背後から
不均等にエッチングする。この針の特性を製造する間に、チャンネル壁、スペー
サ、電極などの他の特性もやはり組み込まれることは理解されよう。
【0071】 注入針の侵入を助けるため、先端をシャープに仕上げるには各種の技術が使用
可能である。例えばミリング技術の使用が可能である。代替として、上述の5ス
テップの方法は、レジスト・コアの上の中央に配置された、レジスト・コアより
もやや大きな径の薄い金属板を提供することにより精巧に作ることができる。そ
の後、オーバラップがレジストの側面に「影」を形成し、壁が頂部に向かってテ
ーパ状となる傾斜した内部表面を与える角度で、シリンダの側面を形成するスパ
ッタリング・コートが上方から実行される。前記金属板とレジストはその後取り
外され、前と同様に背後からのエッチングのステップが実施される。装置の外部
にある液体貯蔵庫との接続は、N.J.MourlasほかのμTAS’98ワ
ークショップの進展、Kluwer Academic Publishers
27−、及びその中に言及された参照資料にしたがって製造することができる
【0072】 図10の例3は、微細針構造の製造に使用可能な幾つかの方法の1つを示す。
この方法は、針をちっ化シリコンで作っている。 1.シリコン・ウエハの上にシリコンのマスキング層を形成する。 2.写真平板とプラズマ・エッチングを使用し、シリコンの区域を露光するよ
うにマスキング層をパターン化する。 3.HF/HNO等方性エッチングを使用してシリコンをエッチングし、適
当な寸法の尖端を形成する。 4.ちっ化シリコンの層を取り除く。 5.ちっ化シリコンを堆積する。 6.ウエハの背面でマスキング層をパターン化する。 7.ウエハに対して尖端のほとんどを覆うほど厚いフォト・レジスト層を被せ
る。 8.露光された領域のちっ化シリコンを取り除く。 9.フォト・レジストを取り除く。 10.KOH非等方性エッチングを使用してシリコンをエッチングし、中空の針
構造を形成する。
【0073】 上述のプロセスを継続して、針を囲むよう容器を製造する−図10a: 11.電気鍍金のために前面側上にストライク層を形成し、前面側にレジスト
を被せ、吸引チャンネルを形成するため犠牲層が電気メッキされる開口部をパタ
ーン化する。 12.犠牲層(Cu又はNi)を吸引チャンネルの厚さまでメッキする。 13.縦穴の所望深さと等しい厚さまでSU8#1層を設ける。 14.SU8#1層を露光し−露光領域は硬化−、縦穴と吸引チャンネルから
吸引口までの経路はマスキングされるが現像はされない。
【0074】 図10bにおいて: 15.セル入口と吸引口を形成するためSU8#2層を設ける。パターン・チ
ャンネルを露光する。
【0075】 図10cにおいて: 16.SU8の両層を現像する。 17.シリコンを背面のみKOHでエッチングし、針までのセル吸引チャンネ
ル経路をあけ、針を中空にする。このプロセスの間、前面側は保護されねばなら
ない。犠牲層は、Au/SU8の境界層をKOHから保護するためにそのままで
残す。 18.犠牲層を取り除き、吸引チャンネルをあける。 18.セルと吸引口を閉鎖する構成とするため、透明な頂部キャップをシール
する。 19.注入チャンネル入口を形成するため背後のカバー層をシールする。
【0076】 1.下方穴がスパッタされる針プロセス 1 まず、溶融可能な基板(平坦な銅シート)を準備する。−図11a(1) 2 SU8を縦穴の深さ(20−30ミクロン)までかける。 3 マスキングSU8−1bを使用して露光し、現像して縦穴と「吸引」チャ
ンネル結合部への経路の開口部を作る。−図11a(2) 4 縦穴の一部を、深さが針の尖端位置にくるまで銅メッキする。−図11(
a)3 5 正のレジストをかける(平坦な領域上に吸引チャンネルを構成するに十分
な厚さとし−約3ミクロン−、但し、縦穴内は比較的深めとする。)。 6 「針の穴」が縦穴の中央に位置するようにCuマスキングを使用して露光
する。〜5ミクロンまでの位置調整代は受容できる。 7 現像する。レジストと丸い端面を柔らかくするために加熱する。−図11
a(4) 8 開口部でレジストにアンダーカットを作るよう〜1−5ミクロンの銅を取
り除くに十分なだけ銅エッチングにさらす。 9 水平領域に〜1ミクロンの、例えばSiO2もしくはガラスの層を形成す
るよう、針壁上にスパッタリングする。−図11a(6) 10 SU8(〜10から30ミクロン)をかけ、キャップ特性がニードル穴の
直上に来るように調整されたキャップ・マスクを使用して露光する。〜7ミクロ
ンよりも優れた調整精度代が受容される。 11 注入針構造の後にあるポートをあけるために現像する。−図11a(5) 12 注入供給のためのこぎり状のチャンネル(0.5から5mm幅)を有する
ガラス板を準備し、位置合わせしてこれを接着剤(例えば、エポキシ、紫外線硬
化アクリル、3M自己接着フィルム)を使用してコートされた基板上に固定する
。−図11b(7)。 13 当初の(銅)基板を溶解する。 14 ガラスシートを基板の下層になるよう逆さまにし、SU8(〜50ミクロ
ン)をかけ、セルの充填と溶液吸引チャンネルを形成するために逆対称のSU8
2マスキングを使用して露光する。10ミクロンまでの調整代が受容可能であ
る。 15 接着剤(例えば、上記12参照。)でコートされたガラスシートを被せる
。ガラスシートは、チューブの接続を可能とするよう予めカットもしくはエッチ
ングを有していなければならない。−図11b(8)
【0077】 水平針方法 1 表面全体が平坦な1つの透明の基板(ガラス、シリカ、もしくは可能なポ
リマ)に、銅エッチング(例えば、Ni、Al、Cr)に不溶性の不透明な金属
を堆積させる。 2 正のレジストを(薄く)被せ、マスキングSU8 1bを使用して露光す
る。パターンを現像し、前記金属をエッチングする。−図12a(1) 3 基板全体に、吸引チャンネルに必要な厚さ(〜3ミクロン)の銅を堆積/
メッキする。 4 正のレジストを被せる。Cuマスキングを使用して露光する。Cuの針の
尖端穴が、縦穴に相当する金属円の中央に来るよう位置合わせする。5ミクロン
までの位置調整代が受容される。現像する。矩形を形成するよう銅をエッチング
する。−図12a(2) 5 正のレジストを除去し、SU8を縦穴の半分の深さに必要なだけ(10−
15ミクロン)被せる。 6 縦穴がCuの「針尖端穴」に位置合わせされ、吸引チャンネルの経路はC
u矩形の他の端部に重なるように、マスキングSU8 1bを使用して露光する
。調整は厳しくはないが、調整誤差が10ミクロンを越えてはならない。未現像
のままを維持。図12a(3)参照。 7 全体を、犠牲金属(Ag、Cu、Zn)で〜1から3ミクロンまでコート
する。 8 全体を針のコア金属(Al、Ni)でコート(#1−3ミクロン)する。 9 正のレジストを被せる。細い(1−3ミクロン)暗いバーを有するマスキ
ングを使用して露光する。これは多分キャップ・マスクとなろう。バーが縦穴を
横切ってその半分まで延びるよう、このバーは、縦穴の中心(「針尖端穴」)に
位置調整されねばない。〜5ミクロンまでの位置調整が要求される。図12a(
4)参照。 10 針のコア金属がエッチングされ、犠牲金属がエッチングされることなくバ
ーが形成される。 11 正のレジストが取り除かれる。正のレジストが被せられ、最終的な針の投
影長さにより決まる量(3−15ミクロン)だけ従来の位置から移動したマスキ
ングSU8 1bを使用して露光される。レジストが現像される。−図12a(
5)。 12 針コア金属をエッチングすることなく前記犠牲金属がエッチングされ、針
コア金属バーが正のレジストによって端部をカバーされた状態に残す。 13 前記針コア金属が、酸化、陽極酸化(アノダイゼーション)、もしくはメ
ッキにより処理され、露光された表面上に不溶性のコートを形成する。−図12
a(6) 14 縦穴構造の上半分の厚さ(10−15ミクロン)を形成するよう、基板に
SU8がコートされ、マスキングSU8 1bを使用して露光される。縦穴の位
置調整代は、針の突出がどれだけの長さにセットされているかに応じて、多分5
ミクロンまで、もしくはこれより優れていることが要求される。さらに、基板を
反転させて、マスキングなしで基板を通して露光し、バーの一部の下のSU8を
硬化させる。−図12b(7)。 15 供給チャンネルに必要な厚さ(〜50ミクロン)までSU8を被せ、マス
キングSU8 2を使用して露光する。位置調整の誤差は10ミクロンまで受容
される。図12b(8) 16 3つのSU8の層を通して現像する。図12b(9) 17 正のレジスト、開口部の犠牲金属、縦穴と第3の縦穴の針吸引経路との間
の銅を溶融/エッチングする。−図12c(10) 18 針コア金属を溶解して出す。必要なら、基板上の不透明な金属フィルムを
溶解して出す。 19 チャンネルを閉じるため、接着剤がコートされたガラス・シートを頂部に
固定する。シートは、取り付けチューブのための入口を形成するよう、予め切り
込み、エッチングがされていなければならない。−図12c(11)
【0078】 図13は、図14に示す装置の写真である。
【0079】 図14は、例3の方法に従って製造したセル注入装置の平面図を示しており、
この装置はセルに注入される4つの注入位置12−18を有する。4つの注入位
置と接続されたチャンネルとが示されているが、図1に示す一般的な特性は、装
置を適当にレイアウトすることにより、4つ以上に拡大する能力を備えている。
各注入位置は入口チャンネル20と出口チャンネル22とを有する。さらには、
各注入位置で捕捉ウェル(図示せず)につながる吸引チャンネル32−38が設
けられ、この捕捉ウェルはチャンネルの流れを入口チャンネルから吸引チャンネ
ルに向ける作用をし、これによって注入位置の近傍で入口チャンネルにあるセル
を捕捉ウェルの中に向ける。捕捉ウェルには注入針(図示せず)が配置され、セ
ルが捕捉ウェルの所定位置に到達すると注入を行う。前記吸引チャンネルはまた
、吸引ポート40、42、44につながっており、ここを通して流れはどちらの
方向へも向けられる。セルが捕捉され、注入されるときには流れは入口チャンネ
ルから吸引ポートに向けられ; セルが捕捉ウェルから取り出されるときには、
流れは逆向きとなる。注入針は注入チャンネルにつながっており、ここを通して
物質が針の方へ、及び/又は針の方から流される。図1に示す実施の形態では、
前記注入チャンネルは4つの針全てに共通であるが、個別の注入チャンネルを提
供することもできる。前記注入チャンネルは、装置の厚さを貫通する経路の形式
をしており、装置の背後の注入経路の概要は48に示されている。前記経路は、
装置の背面で注入ポートとつながっており、注入ポートは経路に向けて、及び/
又は経路から注入物質を搬送する。図1に示す実施の形態では、前記吸引チャン
ネル32と38は、それぞれ1つの吸引ポートにつながるように示され; 吸引
チャンネル34と36は、共通の吸引ポート42につながるように示されている
。前記入口、出口、吸引ポートの接続は各種の可能性があり、これらの間に各種
の共通性の度合いが予測される。図1に示す実施の形態では、前記入口チャンネ
ルは「二股分岐」構造50の分岐につながっており、この分岐は、図14の左方
から入るセルの流れを各入口チャンネル20を通る4つの統計的に均等な流れに
分ける役割を果たす。前記入口、出口、吸引ポートは、拡大領域52のところで
終了となり、拡大領域内で毛細管接続がシールされて、この接続によってシステ
ムの流れを装置外に導くことを許容する。
【0080】 装置の寸法形状はセルや注入される他の物質の種類に合わせて選択されるが、
通常は、入口及び出口チャンネルと吸引ポートを通して5から200umの間で
ある。捕捉ウェルの径は、注入される対象物の1倍から2倍の間である。もし対
象物が変形可能なものであるなら、前記捕捉ウェルの径は当該対象物の径より小
さいものであってもよい。吸引チャンネルの寸法は、前記対象物が捕捉ウェルか
ら吸引チャンネルへ通過することを阻止する必要があることから、吸引チャンネ
ルの少なくとも一箇所の寸法は対象物の最小径よりも小さく; 対象物が変形可
能なものであればこれよりもはるかに小さくなる。図1に示す実施の形態では、
入口と出口のチャンネルは幅40umで深さが25um; 吸引ポートは幅10
0umで深さが25um; 捕捉ウェルは径が25umで深さが25um、吸引
チャンネルは幅が150umで深さが3umである。これらの寸法は、径が12
から25umのほぼ球形の対象物を捕捉し注入するのに最適である。
【0081】 図15は、本発明の注入装置における注入位置12の1つをより詳細な図で示
しており、符号は図14と同一である。捕捉ウェル60は、捕捉ウェルの底にあ
る注入針62と共に示されている。装置内の流体流れの通路は、装置内に注入す
べき対象物を導入するために入口チャンネル20から出口チャンネル22に向か
い; 入口チャンネルから針62を囲む捕捉ウェル60を通過し、吸引チャンネ
ル32を通って経路64に上がり、吸引ポート40に入るよう形成されている。
吸引チャンネルの床の上にある吸引チャンネル32の天井の上に入口チャンネル
22の床を形成する構造を支持するための支持部66が設けられ、一方では吸引
チャンネルを通る遮蔽物のない流れを可能にしている。
【0082】 図16は、他の構造をした本発明の幾つかの注入装置から成るチップの平面図
を示す。チップ10は、その上に装置100−106を有し、それぞれは個別に
動作して、注入の直列及び並列操作の各種可能性を示している。装置100は図
14に示すものである。装置102は、共通の入口及び出口チャンネル、共通の
吸引ポートと共通の注入チャンネルを備えた直列の5つの注入位置を有する。装
置104は、1つの注入位置と2つの吸引ポートを有し、捕捉ウェルの近傍にあ
る注入すべき対象物の回りに均一で対称的な流れを与える。装置106は、1つ
の注入位置と1つの吸引ポートを有し、より詳しくは図15に示されている。装
置106の一部として示される追加構造110はダミー・チャンネルで、例えば
針の切片上で化合物に対するセルの反応をテストするなど、セルの極く近傍の捕
捉ウェル内に物質を通過させるなどの目的で、捕捉ウェルとつなぐために使用す
ることができる。
【0083】 図14−16に示す装置は全て、例えば圧力及び/又は吸引などの外部の流体
や駆動力を動力源として操作されている。このような駆動力を制御するための装
置の外部にある制御手段(図示せず)は、その全体もしくは部分を一体にするこ
とができ; 例えば微細ポンプは装置内に一体にし得る。例えば電気浸透性流れ
による流体の駆動力や、例えば誘電電気泳動によるセルや他の対象物の駆動力を
提供するため、もしくはセルの生理機能や対象物の他の物性に関連する位置や電
位を感知するため、電極が従来技術で知られた方法で装置に一体化され得ること
は理解されよう。前記電極はまた、セルや対象物の回りの液体に対して感知や制
御を提供することもできる。
【0084】 下記AAの写真は、図16の符号104で概略を示した注入装置のクローズア
ップを示しており、Siチップ上のSU8フォトパターン可能エポキシによる統
合プロセス(上述の例3)により組み立てられたものである。前記入口及び出口
チャンネルが、そこから装置内へつながる捕捉ウェルとともに示されている。前
記入口及び出口チャンネルの各側に、2つの吸引ポートが設けられている。前記
注入針は捕捉ウェルの底に位置し、小さな光の点で現れている。針の小さな大き
さ(高さが12um、尖端の回りが2um)は、上側表面から50umの深さ、
入口及び出口チャンネルの床から下へ25umの深さの前記捕捉ウェルの深さの
中にあり、画像化するのは困難である。顕微鏡は前記針の尖端の高さに焦点を当
てているので、前記吸引チャンネルの詳細は不鮮明である。
【0085】 画像領域にある他の部分の寸法は: 入口及び出口チャンネルは幅40umで
深さが25um; 捕捉ウェルは径が25umで深さが前記針の底から上に25
um;また、針は:図9(現状での特許明細書の99−107)に示すように、
前記底から上への高さが12um、径が2um、針の材料厚さが0.1umであ
る。吸引チャンネルは:前記針の底から上への高さが4um、幅150umであ
る。
【0086】 図13は、写真AAで示すような統合化されたプロセスで製造された、図14
に概略を示している図16の符号100の注入装置の一般的な図を示している。
このデザインでは、4つの注入位置へつながる入口チャンネルには二股分岐を経
由する共通の入口から供給され;出口は個別のポートにつながる。この装置の特
性は、図14において述べた通りである。各部分の寸法は上述と同じである。チ
ャンネルの幾つかには僅かなクラックが見られるが、これらは微細チャンネルを
形成するために使用されたSU8の層内の応力によって生ずるもので、装置の作
動やこの構造の完全性に影響を与えるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セルなどの微小物体に注入する針の概略断面図である。
【図2】 セルの針への接近、衝突、針からの退避、を示す概略図である。
【図3】 セルの自動配送と取り出しとを可能とする注入システムの概略図
である。
【図4】 セルの自動配送と取り出しとを可能とする注入システムの概略図
である。
【図5】 セル注入器の代替の構成を示す概略図である。
【図6】 平行に走る幾つかのセル注入器を有するセル注入装置を示す概略
図である。
【図7】 針容器を示す概略図である。
【図8】 針と容器を示す注入装置の概略図である。
【図9】 セル注入針の電子顕微鏡写真である。
【図10】 装置の製造方法を示す。
【図11】 装置の製造方法を示す。
【図12】 装置の製造方法を示す。
【図13】 装置の製造方法を示す。
【図14】 装置の製造方法を示す。
【図15】 装置の製造方法を示す。
【図16】 装置の製造方法を示す。
【符号の説明】
図1: 1.セル、 2.注入針、 3.物質、 5.注入壁 図5: 1.チャンネル、 2.そらせ壁、 3.注入壁、 4.注入針 図6: 1.注入器、 2.回収プール、 3.ポンプ、 4.貯蔵区域 図7: 1.セル、 2.チャンネル 図8: 1.注入針、 2.吸引チャンネル 図14: 12、14、16、18.注入位置、 20.入口チャンネル、 2
2.出口チャンネル、 32、34、36、38.吸引チャンネル、 40、4
2、44.吸引ポート、 48.注入経路、 50.二股分岐構造、 52.拡
大領域、 図15: 12.注入位置、20.入口チャンネル、 22.出口チャンネル、
32.吸引チャンネル、 40.吸引ポート、 48.注入経路、 60.捕
捉ウェル、 62.注入針、 64.経路、 66.支持部、 図16: 10.チップ、 20.入口チャンネル、 22.出口チャンネル、
40.吸引ポート、 50.二股分岐構造、 100、102、104、106
.装置、 110.追加構造(ダミー・チャンネル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジョン・ドッジソン イギリス、シーアール2・7ジェイピー、 サリー、クロイドン、バラーズ・ウェイ71 番 (72)発明者 ジョン・エドワード・アンドリュー・ショ ー イギリス、ユービー7・7エイエル、ミド ルセックス、ウエスト・ドレイトン、コル ン・アベニュー45番 (72)発明者 デイビッド・ブレナン イギリス、ユービー10・0キューエイチ、 ミドルセックス、ヒリンドン・ヒース、ス ター・ロード56番 (72)発明者 アンソニー・ロバート・コーレス イギリス、ジーユー12・6イージー、サリ ー、アッシュ、パウンド・ファーム・レイ ン、シリングズ (72)発明者 クリストファー・マシュー・ターナー イギリス、ユービー8・2エルキュー、ミ ドルセックス、アックスブリッジ、ウォー ターサイド56番 Fターム(参考) 2G045 AA24 CB01 FA16 FA37 FB06 HA02 HA14 JA07 4B029 AA07 AA25 BB01 CC01 FA15 4B063 QA01 QQ05 QR77 QR80 QS03 QS11 4G068 AA02 AA06 AB15 AC20 AD19 AD21 AD50

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入壁と、前記注入壁から突出したセル注入針とを備え、使
    用時には流体内に懸濁したセルが前記注入壁に押し付けられ、前記注入針によっ
    て穴を開けられ、物質が(1)セル内に注入され、(2)セルから抽出され、も
    しくは(3)セル内に注入してセルから抽出することを順不同で何回も実施可能
    な、微細組み立てセル注入器。
  2. 【請求項2】 セルを前記針に押し付けるためのセル推進手段をさらに備え
    た、請求項1に係る微細組み立てセル注入器。
  3. 【請求項3】 前記針が、前記微細組み立てセル注入器の内部表面によって
    形成される容器内に保持され、前記容器が懸濁したセルが入る入口と、セルが出
    る出口とを有している、請求項1または請求項2に係る微細組み立てセル注入器
  4. 【請求項4】 セルが前記容器に入る1つの入口が、セルが前記容器から出
    る出口でもある、請求項3に係る微細組み立てセル注入器。
  5. 【請求項5】 前記微細組み立てセル注入器が、少なくとも1つの針をそれ
    ぞれに備えた多数の容器を有し、注入される懸濁したセルが分離され、各分離さ
    れた懸濁したセルの流れが1つの容器を通過して供給される、請求項3に係る微
    細組み立てセル注入器。
  6. 【請求項6】 使用時に流体内に懸濁したセルを輸送する導管を形成する内
    部表面を備え、前記導管は、入口と出口とを有し、前記導管はさらにセル注入針
    を有し、これによって使用時にはセルが前記入口から注入器に入り、前記導管に
    沿って進み、前記セル注入針によって穴をあけられ、これによって物質が(1)
    セル内に注入され、(2)セルから抽出され、もしくは(3)セル内に注入して
    セルから抽出することを順不同で何回も実施可能な、微細組み立てセル注入器。
  7. 【請求項7】 前記針が中空構造であり、セルが前記針上にあること、もし
    くは前記針の近傍にあることを判定するセル・センサによって前記注入もしくは
    抽出が操作される、請求項1から請求項6のいずれか一に係る微細組み立てセル
    注入器。
  8. 【請求項8】 穴をあけられたセルが前記注入針上にあることを判定し、前
    記セル内への物質の注入、もしくは前記セルからの物質の抽出を操作するセル捕
    捉センサを追加して備える、請求項1から請求項7のいずれか一に係る微細組み
    立てセル注入器。
  9. 【請求項9】 前記セル捕捉センサは、セルが前記針に向けてさらに押し付
    けられることを阻止する、請求項8に係る微細組み立てセル注入器。
  10. 【請求項10】 前記セル捕捉センサが、セル内への物質の注入、もしくは
    セルからの物質の抽出の後、前記セルを前記針から解放する作用をする、請求項
    8または請求項9に係る微細組み立てセル注入器。
  11. 【請求項11】 前記針が中実で、注入される物質が前記セルを懸濁させた
    流体内に存在している、請求項1から請求項6のいずれか一に係る微細組み立て
    セル注入器。
  12. 【請求項12】 前記針が、セルに穴をあけない中空構造であり、セルの穴
    あけは、前記セルに穴をあけない針構造の端部を通してセルを破砕する化学薬品
    、もしくは力を与えることにより得られる、請求項1から請求項6のいずれか一
    に係る微細組み立てセル注入器。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項12のいずれか一に係るセル注入器の
    ユニットを複数含む微細組み立て装置であって、前記各セル注入ユニットのそれ
    ぞれの入口と出口は、セルが各注入器ユニット内に分離され、注入の後には再度
    集められるように結合されている微細組み立て装置。
  14. 【請求項14】 セルに微量注入する方法であって、セル注入針を有する導
    管に流体内に懸濁したセルを通過させ、これによってセルは前記注入針によって
    穴を開けられ、前記セルが導管を通過する間に、物質が(1)セル内に注入され
    、(2)セルから抽出され、もしくは(3)セル内に注入してセルから抽出され
    ることを順不同で何回も可能である、セルに微量注入する方法。
  15. 【請求項15】 流体内に懸濁したセルを、請求項1から請求項13のいず
    れか一に係る装置を通過させることを含む、セルに微量注入する方法。
  16. 【請求項16】 中空でほぼ円形断面の針であって、前記針の根元からその
    尖端に向けて突出して延びるにしたがって前記針の外径が連続的に減少し、前記
    尖端の径が25ミクロン以下、好ましくは5ミクロン以下である針を、セルに穴
    をあけて物質をセル内に注入すること、もしくは物質をセルから抽出することに
    使用する方法。
  17. 【請求項17】 1つ、もしくはそれ以上の工程、もしくは分析ステップと
    組み合わされた請求項1から請求項13のいずれか一に係る微細組み立て装置を
    備える、統合セル処置装置。
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