JP2002512096A - 心臓内リード線システム - Google Patents

心臓内リード線システム

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JP2002512096A
JP2002512096A JP2000544393A JP2000544393A JP2002512096A JP 2002512096 A JP2002512096 A JP 2002512096A JP 2000544393 A JP2000544393 A JP 2000544393A JP 2000544393 A JP2000544393 A JP 2000544393A JP 2002512096 A JP2002512096 A JP 2002512096A
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pacing
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heart
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イー. ハイル,ジョン
ダブリュ.,ジュニア ハイル,ロナルド
シャイナー,エイブラム
リン,ヤユン
エー. バイ,ライル
ウトゥカ,ジェイ.ジョン
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カーディアック ペースメーカーズ,インコーポレイティド
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Abstract

(57)【要約】 第一の除細動コイル電極(40)、第二の除細動コイル電極(44)および第一のペーシング/検知用電極(42)を有する長寸本体を備えた心臓内リード線(20)。上記第一の除細動コイル電極は、上記長寸本体の末端にまたは該末端の近傍の第一の端部と、上記末端から長手方向に離間された第二の端部とを有する。上記第一のペーシング/検知用電極(42)は上記外周面に沿って、上記第一の除細動コイル電極の上記第二の端部から長手方向に離間されると共に、上記リード線本体の湾曲部分に配設される。上記第二の除細動コイル電極は上記外周面に沿って上記第一のペーシング/検知用電極から長手方向に離間されることにより、上記第一の除細動コイル電極を心臓の右心室(50)の先端位置の近傍において長手方向に配置すると共に、上記第一のペーシング/検知用電極は右心室内とし、且つ、第二の除細動コイル電極(44)は右心房(52)内、または、右心房に通ずる大静脈(54)内とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は医療用デバイスに関し、特に、医療用デバイスと共に使用される埋込
式の心臓内カテーテルに関する。
【0002】 発明の背景 心臓の心室細動の特徴は、通常の心臓の収縮に代わって心室筋が細かく速い細
動性運動をしてしまうことにある。心室細動が起こっている間に圧送作用(pu
mping action)は殆ど生じないので、カーディアックコンバージョ
ン(cardiac conversion)により直ちに治療されなければ致
命的な状況になってしまう。コンバージョンの間、心臓の心筋組織を脱分極(d
epolarize)させて正常な洞調律を再確立することができるように、心
臓に除細動レベルの電気エネルギが付与される。
【0003】 除細動電流の印加によるコンバージョンのメカニズムを説明すべく提案された
一つの理論は、臨界質量仮説(critical mass hypothes
is)である。この臨界質量仮説は、除細動を行う上で全ての細動運動を停止さ
せる必要はなく、心室の心筋層の“臨界質量(約75%)”のみを細動停止すれ
ば十分であることを示唆している。この理論においては、心筋層の臨界質量より
も小さい領域へ全ての細動運動が局所化されれば、残りの細動運動は細動を維持
できずに一心拍または二心拍後に消失し、よって正常な洞調律に帰着するという
ことを前提としている。
【0004】 血行力学的に重大な心室性頻拍や心室細動を一度以上経験した患者を治療する
ために、埋込式電気除細動器/細動除去器(ICD)は好首尾に使用されてきた
。基本的なICDは、主要バッテリと、患者の心臓信号の検知と患者の心臓への
電気ショックの付与との両者を制御する電子的回路と、密閉されたチタン・ケー
ス内に収納された高電圧コンデンサ列とを有する。そして、除細動電極を有する
一本以上のカテーテル・リード線が患者の心臓内または患者の心臓の心外膜表面
上に埋込まれる。さらに、カテーテル・リード線は、ICDの埋込式ハウジング
および電子的回路に接続されて、心臓に除細動レベル電気エネルギを与えるよう
に使用される。
【0005】 効果的な心臓除細動を行うためには、除細動レベルのショックにより最小限で
均等(すなわち心室の全ての部分において同一)の電位勾配を生成する必要があ
る。この電位勾配は、ショックの電圧および使用される電極の形状によって影響
されて決定される。また、最大電位勾配が存在することが示唆されており、この
値を超えると、新たな不整脈(arrhythmia)、心筋壊死、または収縮
性心不全などの有害な電気生理学的かつ物理的な影響が生じ得る。よって、除細
動電極が心臓上および/または心臓内に如何にして且つ何処に載置されるかは、
除細動の試行中に心臓組織の臨界質量が捕捉されるか否かに大きな影響を与える
【0006】 心臓上の開胸を必要としない心臓内除細動カテーテルには、罹患率、死亡率お
よび開胸処置のコストが減少することで、心外膜リード線システムと比較して大
きな利点を有する。しかしながらこれらシステムの重要な問題は、心外膜除細動
電極を使用するシステムと比較して、高い除細動スレッショルドにおける電位に
ある。但し、除細動ショックの波形、および患者に埋込まれる心臓内リード線と
使用される電流経路との組合せを変更すれば、患者に効果的な除細動治療を患者
に与えることができるようになる。
【0007】 完全に経静脈的な埋込みを実施する最も容易で最も好都合な手法は、検知およ
びペーシング(pacing)機能と除細動機能との両者を備えた単一の心臓内
リード線を使用することである。このような心臓内リード線は、ENDOTAK
C(ミネソタ州、セントポールのCardiac Pacemaker,In
c./Guidant Corporation製)の登録商標名で市販されて
いる。この心臓内リード線は、心臓内右心室の電位図速度(electrogr
am rate)検知およびペーシング用の陰極として機能する(右心室の頂点
に配置された)一つの孔性尖端電極と、二つの除細動コイル電極とを特徴とする
三極式尖叉付き(tined)リード線であり、末端側の除細動コイル電極は速
度検知用の陽極として且つ形態(morphology)検知および除細動用の
陰極として機能し、また、上大静脈内に配置された基端側のコイル電極は除細動
用の陽極として機能する。
【0008】 しかしながら、除細動および速度検知の両者に対して使用される単一体の心臓
内リード線は、患者を大きな危険にさらしてしまうことから技術的に不適切であ
ることが報告されている。また、検知/ペーシングおよび除細動を兼用する一体
的リード線から得られた心電図にはショック付与後にその影響が見られることか
ら、ショックの強度は不整脈再発(redetection)の危険にさらされ
るほどに下げられる。既に上述したように、適切な除細動スレッショルドを得る
ことは非開胸式心臓内リード線システムに伴う重要な問題である。よって、除細
動スレッショルドを効果的に低下させ且つ除細動ショック後に確実に検知および
ペーシングすることができるようにする心臓内リード線システムを設計する必要
がある。
【0009】 発明の概要 本発明は、除細動スレッショルドを低下し且つ除細動ショック治療後の不整脈
再発を改善する単一体の心臓内リード線およびそれを使用するための埋込式装置
とを提供する。これら改善のひとつの側面は、心臓内リード線上に各電極を載置
することにある。心臓内リード線上における電極形状は除細動レベルのショック
により生成される電位勾配を改善するが、これは従来の心臓内リード線と比較し
て、心臓除細動ショックの実効性を高めると共に除細動スレッショルドを低下せ
しめる。また、上記除細動電極に対する上記ペーシング電極の位置によって、さ
らに確実で正確な除細動ショック後電位図が提供される。さらに、除細動スレッ
ショルドが低下されることから、埋込可能デバイスのバッテリ消費が減少され、
上記デバイスの寿命を可及的に延ばしおよび/または上記デバイスのサイズを全
体的に小さくすることができるようになる。
【0010】 本発明の心臓内リード線は、外周面、基端、末端を有する長寸本体と、上記外
周面上の第一の除細動コイル電極および第一のペーシング/検知用電極とを有す
る。上記第一の除細動コイル電極は、上記長寸本体の末端においてまたはこの末
端の近傍において上記心臓内リード線上に配置される。上記第一のペーシング/
検知用電極は外周面に沿って上記第一の除細動コイル電極から長手方向に離間さ
れ、これにより心臓の右心室内において第一の除細動コイルおよび第一のペーシ
ング/検知用電極の両者に対する配置が行われる。一つの実施例において、上記
心臓内リード線は心臓の右心室内に位置せしめられ、上記第一の除細動コイル電
極は右心室隔壁に近接して長手方向に配置される。付加的な実施例において、上
記心臓内リード線は心臓の右心室内に配置され、上記第一の除細動コイル電極は
心室頂点内に直接的に配置され、その場合に上記第一の除細動コイルは心臓の右
心室の頂点に長手方向において近接する。
【0011】 本発明の付加的な実施例において、上記心臓内リード線は、上記外周面上にお
いて第二の除細動コイル電極をさらに備える。上記第二の除細動コイル電極は上
記外周面に沿って上記第一のペーシング/検知用電極から長手方向に離間され、
これにより上記第一の除細動コイルおよび上記第一のペーシング/検知用電極が
右心室内に配置され且つ上記第二の除細動コイルが心臓の上心室領域内に配置さ
れる。一つの実施例において、上記第二の除細動コイル電極は、右心房内に、又
は、心臓の右心房に通ずる大静脈内に配置される。
【0012】 本発明の心臓内リード線と共に、種々のタイプおよび形状の第一のペーシング
/検知用電極を使用することができる。一つの実施例において、上記第一のペー
シング/検知用電極は、この第一のペーシング/検知用電極と一体化されたまた
はこの第一のペーシング/検知用電極に近接して配置された保持要素を備える。
上記保持要素は心臓の右心室の組織内に埋設され、これにより上記第一のペーシ
ング/検知用電極と、上記心臓内リード線の上記長寸本体とを心臓の右心室に固
定することができるようになる。一つの実施例において、上記保持要素は、上記
第一のペーシング/検知用電極を心室隔壁の心臓組織に固定するように使用され
る螺旋状ワイヤである。
【0013】 付加的な実施例において、上記長寸本体の上記外周面は開口を有する電極ハウ
ジングを画成し、このハウジングは上記第一のペーシング/検知用電極および上
記保持要素を覆うことができ、このハウジングを貫通して上記第一のペーシング
/検知用電極および/または上記保持要素は上記外周面から延伸することにより
心臓の右心室に係合する。スタイレット用内腔は上記心臓内リード線の上記長寸
本体を貫通して上記第一のペーシング/検知用電極まで延伸してスタイレットを
受容することができ、このスタイレットは上記第一のペーシング/検知用電極お
よび上記保持要素を延伸かつ回転することにより上記第一のペーシング/検知用
電極の上記保持要素を心臓の右心室内に埋設するように使用される。
【0014】 別の実施例において、上記心臓内リード線の上記長寸本体は、上記基端および
上記末端から離間された湾曲部分をさらに有する。上記湾曲部分は外径表面およ
び内径表面を有し、外径表面は概略的に内径表面よりも大きな曲率半径を有する
。上記第一のペーシング/検知用電極の上記電極ハウジングは、該第一のペーシ
ング/検知用電極が上記長寸本体の上記外周面を越えて延びることにより、心臓
の組織に係合する時にこの第一のペーシング/検知用電極が上記長寸本体の上記
基端の長手軸線と本質的に平行な軸線に沿うように、概略的に上記湾曲部分の上
記外径表面上に配置される。一つの実施例において上記湾曲部分は、上記長寸本
体の上記末端の長手軸線および上記基端の長手軸線に対して約45〜60°の間
の角度を形成する。
【0015】 別の実施例において、上記湾曲長寸本体は、この長寸本体の上記外周面上に配
置された半球形状の孔性の織成メッシュである第一のペーシング/検知用電極を
有する。上記孔性の織成メッシュであって半球形状の第一のペーシング/検知用
電極は概して、上記心臓内リード線が身体内に埋込まれたときに上記第一の除細
動コイル電極は右心室の頂点に配置されると共に上記第一のペーシング/検知用
電極は心臓の右心室の組織に物理的接触されるように、上記湾曲部分の上記外径
表面上に配置される。一つの実施例において、上記第一のペーシング/検知用電
極は心臓の右心室の隔壁上に配置される。
【0016】 別の実施例において、上記第一のペーシング/検知用電極は当業者には公知の
ように環状または半環状のリング電極であるが、このリング電極は概して上記心
臓内リード線が身体内に埋設されたときに上記第一の除細動コイル電極は右心室
頂点に位置せしめられ、上記第一のペーシング/検知用電極は心臓の右心室の組
織と物理的接触されるように、上記湾曲部分の上記外径表面上に配置される。
【0017】 図面中、幾つかの図を通して同一の番号は同一の構成要素を表している。
【0018】 詳細な説明 以下の詳細な説明において、本明細書の一部を構成する添付の図面であって、
本発明が実施されうる特定の実施例を例示する添付の図面を参照する。これら実
施例は当業者が本発明を実施して使用することができるように十分に詳細に記述
されているが、本発明の精神および範囲から逸脱すること無く他の実施例を活用
してもよいし、電気的、論理的且つ構造的に変更を行ってもよいことは明らかで
ある。よって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されてはならず、本発明
の範囲は添付した特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
【0019】 図1には、心臓内リード線24に物理的且つ電気的に連結された電気除細動器
/細動除去器22を有する装置20の一つの実施例を示した。装置20は人体2
6内に埋込まれ、心臓内リード線24の一部は心臓28内に挿入される。これに
より、心臓28で生成される電気的心臓信号が検出されて分析され、心臓28の
心室性頻拍および心室細動などの心室不整脈を治療するために予め定められた一
定の条件下で心臓28に対して電気エネルギが提供される。
【0020】 心臓内リード線24は、外周面34と、基端36と、末端38とを有する長寸
本体32を具備する。さらに、心臓内リード線24は一つ以上の除細動コイル電
極と一つ以上のペーシング/検知用電極とを有する。一つの実施例において、心
臓内リード線24は、長寸本体32の外周面34に取付けられた第一の除細動コ
イル電極40と、第一のペーシング/検知用電極42と、第二の除細動コイル電
極44とを有する。
【0021】 一つの実施例において、第一の除細動コイル電極40および第二の除細動コイ
ル電極44は、当業者には公知のような螺旋状に巻回されたスプリング電極であ
る。第一の除細動コイル電極40および第二の除細動コイル電極44の表面積は
200〜1,000平方ミリメートルであり、好適には第一の除細動コイル電極
40の表面積は500平方ミリメートルであって、第二の除細動コイル電極44
の表面積は800平方ミリメートルである。付加的な実施例において、第一の除
細動コイル電極40および第二の除細動コイル電極44は、螺旋状コイルの直径
が2.5〜4.0ミリメートルであり、長さが2〜6センチメートル、3〜6セ
ンチメートル、4〜6センチメートル、2〜4センチメートルの範囲であって、
好適な長さが3〜4センチメートルの範囲である。
【0022】 第一の除細動コイル電極40はさらに第一の端部46と第二の端部48とを有
する。第一の端部46は長寸本体32の末端38にまたはその近傍にあり、第二
の端部48は第一の除細動コイル電極40の第一の端部46および長寸本体32
の末端38から外周面34に沿って長手方向に離間される。一つの実施例におい
て、第一の除細動コイル電極40の第一の端部46は長寸本体32の末端38の
一部を形成する。別の実施例において、第一の除細動コイル電極40の第一の端
部46は末端38から外周面34に沿って長手方向に0〜7ミリメートルの距離
だけ離間される。
【0023】 第一のペーシング/検知用電極42は第一の除細動コイル電極40の第二の端
部48から外周面34に沿って1〜10センチメートルの距離だけ長手方向に離
間され、好適には1〜3センチメートルである。一つの実施例において、第一の
除細動コイル電極40と第一のペーシング/検知用電極42とを離間するのは、
第一の除細動コイル電極40および第一のペーシング/検知用電極42を心臓2
8の右心室50内に配置するためである。一つの実施例において、第一の除細動
コイル電極40は、この第一の除細動コイル電極40が心臓28の右心室50の
隔壁位置に隣接して長手方向に配置されて且つ第一のペーシング/検知用電極4
2が右心室50の隔壁と物理的に接触するように、右心室50の先端位置に埋込
まれる。
【0024】 第二の除細動コイル電極44は、第一のペーシング/検知用電極42から外周
面34に沿って8〜15センチメートルの距離だけ長手方向に離間される。一つ
の実施例において、第二の除細動コイル電極44と第一の除細動コイル電極40
とを離間するのは、第一の除細動コイル電極40および第一のペーシング/検知
用電極42が右心室50内に配置された時に第二の除細動コイル電極44を右心
房52内にまたは右心房52に通じる大静脈54内に配置するためである。一つ
の実施例において、心臓の右心房52に通じる大静脈54は上大静脈である。
【0025】 次に、図2および図3に、本発明の心臓内リード線24の一つの実施例を示す
。第一の導電体56は、基端36における第一の接触端部58から長寸本体32
内を長手方向に延びるように示され、そして第一の除細動コイル電極40に電気
的に接続される。さらに、第二の導電体60は、基端36における第二の接触端
部62から長寸本体32内を長手方向に延びるように示され、そして第一のペー
シング/検知用電極42に電気的に接続される。最後に、第三の導電体64は、
基端36における第三の接触端部66から長寸本体32内を長手方向に延びるよ
うに示され、そして第二の除細動コイル電極44に電気的に接続される。一つの
実施例において、第一の接触端部58と第二の接触端部62と第三の接触端部6
6とは、チタン、ステンレス鋼またはMP35Nで構成された筒状または中実の
金属ピンである。
【0026】 心臓内リード線24は長寸本体32内を長手方向に延びる少なくとも一つのス
タイレット用内腔を有する。一つの実施例において、長寸本体32は第一のスタ
イレット用内腔68および第二のスタイレット用内腔70を有し、第一のスタイ
レット用内腔68は基端36における第一の入口端部72から末端38まで延び
る。第一のスタイレット用内腔68は、心臓28内に心臓内リード線24を挿入
する間に、心臓内リード線24を硬化して形づくるための案内用スタイレットを
受容するのに適する。第二のスタイレット用内腔70は、基端36における第二
の入口端部74から第一のペーシング/検知用電極42まで延びる。一つの実施
例において、第二のスタイレット用内腔70は、当業者には公知のような長寸螺
旋状コイル形状を有する第二の導電体60によって形成される。
【0027】 付加的な実施例において、第一のペーシング/検知用電極42は保持要素76
を備え、この保持要素76は心臓28の右心室50内に埋設されるのに適する。
保持要素76は、心臓内リード線24の第一のペーシング/検知用電極42と長
寸本体32とを心臓28に固定するように設計される。一つの実施例において、
保持要素76は心臓内リード線24の第一のペーシング/検知用電極42と長寸
本体32とを心臓28の右心室50内における心臓内位置に固定するようになっ
ている。
【0028】 一つの実施例において、保持要素76は直線状ワイヤ片である。直線状ワイヤ
片は基端および末端を有し、末端部は尖端に向けて尖鋭化され且つ保持用逆棘を
備える。保持用逆棘はその末端において直線状ワイヤの外周面から離間して直線
状ワイヤの基端へ向かって突出し、且つ、心臓の組織に係合して該組織内に埋設
されるようになっている。付加的な実施例において、保持要素76は基端および
末端を有する螺旋状の突起に形づくられたワイヤである。一つの実施例において
、この保持要素76の末端は、心臓の心室組織に係合して該組織に埋設されるの
に適する尖端に向かって尖鋭化される。付加的な実施例において、保持要素76
の基端は、この基端を第一のペーシング/検知用電極42に溶接することによっ
て、この第一のペーシング/検知用電極に固定される。別の実施例において、保
持要素76の基端は、この基端と第一のペーシング/検知用電極42とを摩擦を
もって嵌合させるように係合することにより、この第一のペーシング/検知用電
極42に物理的に固定される。
【0029】 更なる実施例において、保持要素76は第一のペーシング/検知用電極42の
一部を形成し、その場合にワイヤ要素は第一のペーシング/検知用電極42の外
側面から突出してこの外面から離間する方向に延びる。付加的な実施例において
、保持要素76の螺旋状ワイヤは上記第一のペーシング/検知用電極の外周面の
周りに延び、且つこの第一のペーシング/検知用電極の外面から離間して延びる
。別の実施例において、保持要素76は尖鋭化された末端を有するフック状突起
であり、この末端は心臓の右心室の組織に係合して第一のペーシング/検知用電
極42および長寸本体32を心臓28に固定するのに使用される。
【0030】 次に、図4および図5に、心臓内リード線24の付加的な実施例を示した。こ
こでは、心臓内リード線24の長寸本体32は弧状端部80をさらに備える。一
つの実施例において、弧状端部80は長寸本体32の長手軸線から離間するよう
に湾曲して、心臓内リード線24の末端38に “J尖端”を生成する。別の実
施例において、弧状端部80は長寸本体32の長手軸線から離間するように湾曲
して、心臓内リード線24の末端38に “L尖端”を生成するが、この場合に
は長寸本体32の末端38は長寸本体32の長手軸線に対して垂直に配置される
。弧状端部80は右心室50内において右心室50の頂点82に近接して配置さ
れるのに適する。
【0031】 一つの実施例において、弧状端部80は、長寸本体32の基端36の長手軸線
から、第一のペーシング/検知用電極42が配置される側とは反対方向へ離間さ
れるように湾曲する。一つの実施例において、心臓内リード線24のこの形状に
より、右心室50の隔壁84に沿って第一のペーシング/検知用電極42が埋込
まれたり配置されたりすることができるようになる。長寸本体32が右心室50
の頂点82へ延びる時、長寸本体32が隔壁84に近接して下方へ延びるにつれ
て、弧状端部80は隔壁84から離間されるように湾曲し始め、撓み始める。弧
状端部80は右心室50の頂点82に配置されるのに適する。その結果、第一の
除細動コイル電極40は右心室50の頂点82に心臓内壁86に沿って配置され
る。第一の除細動コイル電極40の長さに応じて、この電極の一部は右心室50
の頂点82から右心室50の心臓内壁86に沿って延びる。
【0032】 別の実施例において、弧状端部80は長寸本体32の基端36の長手軸線から
、第一のペーシング/検知用電極42が配置される側に対して垂直な方向へ離間
するように湾曲する。付加的な実施例において、弧状端部80は長寸本体32の
基端36の長手軸線から、長寸本体32の外周面34上に第一のペーシング/検
知用電極42が配置される側に対して反対方向とこの側に対して直交する方向と
の間の任意の方向に離間するように湾曲する。概して、心臓内リード線24のこ
の形状により、第一のペーシング/検知用電極42が右心室50の隔壁84に沿
って埋込まれたり配置されたりすることができるようになる。長寸本体32が右
心室50の頂点82へ延びる時、長寸本体32が隔壁84に近接して下方へ延び
るにつれて、弧状端部80は隔壁84に沿って長寸本体32の長手軸線から離間
されるように湾曲し始め、撓み始める。弧状端部80は右心室50の頂点82に
配置されるのに適し、これにより第一の除細動コイル電極40は右心室50の頂
点82の領域において、心臓内壁86および隔壁84の両者に沿って配置される
。第一の除細動コイル電極40の長さに応じて、この電極の一部は右心室50の
頂点82の領域から右心室50の心臓内壁86に沿って延びる。
【0033】 心臓内リード線24の弧状端部80を生成する一つの実施例において、第一の
除細動コイル電極40には電極構造に機械的バイアス(mechanical
bias)が形成される。一つの実施例において、電極を巻回する間に機械的バ
イアスがこの電極に与えられる。別の実施例において、機械的バイアスは、電極
が巻回された後にこの電極を機械的に変形させることにより生成される。別の実
施例においては、長寸本体32の高分子構造が弧状端部80を生成するように改
質される。一つの実施例において、弧状端部80は長寸本体32の残部に対して
大きな強度を有する高分子材料から構成される。別の実施例において、弧状端部
80は長寸本体32の形成中にこの長寸本体32内に型成形される。
【0034】 一つの実施例において、弧状端部80の湾曲は概して頂点82の領域の湾曲に
合致する。この湾曲の半径によって、第一の除細動コイル電極40と右心室50
の心臓内組織との間の直接的な接触が最大限に行われる。疾患心臓の形状は相当
に変化することから、最適な湾曲の半径は患者毎に決定される。
【0035】 一つの実施例において、弧状端部80は半円形状を有する。別の実施例におい
て、弧状端部80は放物線形状を有する。付加的な実施例において、弧状端部8
0は、心臓内リード線24の長寸本体32における急激な角度偏向を生成する小
半径の湾曲を有する。一つの実施例において、湾曲の半径は、末端38の長手軸
線および長寸本体32の基端36の長手軸線に対して約10〜70°の角度を形
成する。別の実施例において、湾曲の半径は0.25〜1センチメートル、1〜
2センチメートル、1〜3センチメートルであり、好適には約1センチメートル
である。
【0036】 次に、図6A〜図6Cに、心臓内リード線24の付加的な実施例を示した。こ
の場合に、長寸本体32の外周面34は貫通開口を画成する壁部を有する電極ハ
ウジング100をさらに形成する。電極ハウジング100は第一のペーシング/
検知用電極42を覆うのに適し、第一のペーシング/検知用電極42は電極ハウ
ジング100を貫通して延び、心臓28の右心室50に係合する。
【0037】 一つの実施例において、電極ハウジング100は、長寸本体32の外周面34
に取付けられてこの外周面34から離間して突出する。電極ハウジング100は
第一の壁部102を有し、この第一の壁部102は、該第一の壁部102が長寸
本体32の長手軸線と平行となる上限104に到達するまで、外周面34を部分
的に囲うと共に外周面34から離れるように弧状に突出する。一つの実施例にお
いて、第一の壁部102の上限104における電極ハウジング100の断面は部
分的楕円である。
【0038】 さらに電極ハウジング100は第二の壁部106を有し、該第二の壁部106
は第一の壁部102に対して本質的に直交に配置され、該第二の壁部106は第
一の壁部102の上限104から長寸本体32の外周面34の一部まで突出する
。第二の壁部106には電極ハウジング100を貫通する開口108が画成され
、この開口108は電極ハウジング100を介して、長寸本体32の外周面34
を貫通する開口に連結される。第二の導電体60は長寸本体32内の開口を貫通
し、電極ハウジング100の第二の壁部106によって画成された開口108内
に延びる。一つの実施例において、第二の壁部106は電極ハウジング100を
貫通する筒状開口108を画成する。
【0039】 一つの実施例において、第二の導電体60は、電極ハウジング100の開口1
08内に収納された可動要素110に連結され且つこの可動要素110と電気的
に接続される。可動要素110は外面112と内面114と周囲表面116とを
有し、この周囲表面116は開口108の第二の壁部106にシールされる。
【0040】 一つの実施例において、可動要素110は、第二のスタイレット用内腔70を
介して挿入された案内用スタイレットによってスリーブの内面にかけられる力に
より、開口108内において第一の位置または引込位置118から第二の位置ま
たは延長位置120まで長手方向に移動し且つ周囲表面116上で回転するよう
になっている。この場合、第二のスタイレット用内腔70は、第一のペーシング
/検知用電極24の保持要素76を心臓28の右心室50内に埋設するために、
第一のペーシング/検知用電極42を延長かつ回転させるスタイレットを受容す
るのに適する。
【0041】 第二の導電体60は、この第二の導電体60が長寸本体32の外周面34を貫
通する開口から電極ハウジング100を貫通する開口108内へ抜ける所定箇所
において、長寸本体32に固定される。この場合、第二の導電体60の螺旋状コ
イル構造によって、この導電体は可動要素110が第一の位置118と第二の位
置120との間で移動する時にスプリングのように延びることができるようにな
る。
【0042】 一つの実施例において、第一のペーシング/検知用電極42は可動要素110
の外面112に連結される。可動要素110の第一の位置118において、第一
のペーシング/検知用電極42と保持要素76とは電極ハウジング100の開口
108内に収納される。可動要素110が第二の位置120に向けて前進せしめ
られた後に、保持要素76と第一のペーシング/検知用電極42との両者は電極
ハウジング100の第二の壁部106を越えて予め定められた距離だけ延びる。
一つの実施例においては、好適な予め定められた距離は3センチメートルまでで
ある。一つの実施例において、保持要素76と第一のペーシング/検知用電極4
2とは、長寸本体32の長手軸線に本質的に平行な平面内において第二の壁部1
06を越えて延びる。別の実施例において、保持要素76と第一のペーシング/
検知用電極42とは、長寸本体32の長手軸線に対して(90°より小さい)鋭
角である平面内において第二の壁部106を越えて延びる。
【0043】 付加的な実施例において、長寸本体32は末端38に、または末端38に近接
して複数の尖叉78をさらに備える。複数の尖叉78は相互に円周方向に離間さ
れ、さらに外周面34から径方向に離間して長寸本体32の基端36に向かうよ
うに突出する。一つの実施例において、これら複数の尖叉78は心臓内リード線
24の長寸本体32を作製するのに使用された材料と同一の材料で構成される。
【0044】 一つの実施例において、心臓内リード線24の長寸本体32は埋込可能なポリ
ウレタン、シリコーンゴム、または、これらとは別の埋込可能で可撓性を有する
生体適合性のある高分子材料の押出成形により作成される。基端36と末端38
との間における心臓内リード線24の長寸本体32の長さは60〜120センチ
メートルである。付加的な実施例において、長寸本体32の直径は4ミリメート
ル以下である。導電体56、60および64は、MP35Nニッケル−コバルト
合金、または、当業者には公知の他の導電体材料で作成される。第一の除細動コ
イル電極40と、第二の除細動コイル電極44と、第一のペーシング/検知用電
極42と、可動要素110と、保持要素76とは、白金/イリジウム合金、チタ
ン、または、当業者には公知の埋込可能な金属で作成される。
【0045】 実験データによれば、心臓内リード線24を使用すると患者の要求除細動強度
を低減する可能性があることが分かった。すなわち豚モデルおよび犬モデルにお
いて、本発明の心臓内リード線24と、ENDOTAK(ミネソタ州、セントポ
ールのCardiac Pacemaker,Inc./Guidant Co
rporation製)の登録商標名で市販されている心臓内リード線の両者を
使用して要求除細動エネルギに関して実験テストを行ったところ、心臓内リード
線24を使用するとENDOTAKリード線と比較して26%だけ要求除細動エ
ネルギ供給が減少することが示された。また、同一の動物モデルにおいて心臓内
リード線24およびENDOTAKリード線を使用したところ、ENDOTAK
リード線を使用した場合と比較して心臓内リード線24を使用した場合は22%
だけ要求平均ピーク電流が減少されることが示された。
【0046】 実験用の心臓内除細動システムは、MINI II(ミネソタ州、セントポー
ルのCardiac Pacemaker,Inc./Guidant Cor
poration製)の登録商標名で市販されている埋込式電気除細動器/細動
除去器と、TRIAD(ミネソタ州、セントポールのCardiac Pace
maker,Inc./Guidant Corporation製)の登録商
標名で市販されている除細動電極システムを形成するためのシェル電極とを備え
た単一パスのENDOTAKまたは本発明の心臓内リード線24のいずれかを取
り入れたものである。両リード線は、末端側では長さが約3.4センチメートル
で直径が0.279センチメートル(0.110inch)で、基端側では長さ
が6.8センチメートルで直径が0.279センチメートル(0.110inc
h)の3本入りDBSスプリング・ショック電極から成るものであった。END
OTAKリード線は、約1.2センチメートルの尖端/ショック電極間長さを有
する標準的孔性尖端ペーシング/検知用電極を有していた。逆に心臓内リード線
24は長寸本体32の端部に配置されたショック電極を有し、第一のペーシング
/検知用電極42はショック電極から約1.2センチメートルだけ基端側であっ
た。一つの実施例において、第一のペーシング/検知用電極42は、この電極の
外径の周りに巻回された螺旋状コイル内の小寸電極位置から成っていた。実験手
順を目的として、長寸本体32は湾曲部分をさらに備え、この湾曲部分は長寸本
体32の基端36と末端38との間に配置された。この湾曲部分は外径表面およ
び内径表面を有し、外径表面は概略的に内径表面よりも大きな曲率半径を有して
いた。第一のペーシング/検知用電極42はこの湾曲部分の外径表面上に配置さ
れることから、第一のペーシング/検知用電極42は、長寸本体32の基端36
の長手軸線と本質的に平行な軸線に沿って長寸本体32の外周面34を越えて延
在することにより心臓28の組織に係合した。心臓内リード線24の湾曲部分は
末端38の長手軸線および長寸本体32の基端36の長手軸線に対して約60°
の弧を生成することにより、隔壁配置を促進すると共に第一のペーシング/検知
用電極42に対するプラットフォームの役割を果たした。
【0047】 各リード線システムに対するペーシングおよび検知の特性ならびに要求除細動
強度は、六頭の豚において決定された。螢光透視鏡の案内により、両リード線シ
ステムは右心室の頂点から左外頸静脈に亙り配置された。心室先端に載置された
ると、各リード線は隔壁に対して右心室流出路の腹側溝内に右心室用ショック電
極が配置されるまで前進された。左胸部には上記MINI IIシェル電極が皮
下的に埋込まれた。除細動を試行すべく、右心室用ショック電極は陰極の役割を
果たした。
【0048】 除細動試行に先立ちSEAMED外部刺激装置(ワシントン、レドモンド)を
使用してペーシング・スレッショルド(0.5msパルス幅)、インピーダンス
および検知の特性(R−波振幅)が決定された。各リード線システムに対する要
求除細動強度(付与エネルギ、ピーク電圧およびピーク電流)は、LABVIE
W指向型電流増幅器(テキサス、オースチンのNational Instru
ment)で生成された80%固定−傾斜二相ショックを使用して決定された。
2つのリード線システムの要求除細動、ペーシング・スレッショルドおよび検知
の特性は、対となるt検定(t−test)を使用して比較された。
【0049】 心臓内リード線24に対する要求除細動強度は、ENDOTAKシステムによ
るものよりも低かった。TRIADシステムに適用されたときにENDOTAK
TRIADシステムと比較して心臓内リード線24によれば、付与エネルギ、
要求ピーク電圧および要求ピーク電流は、夫々、32%、17%および25%(
p<0.01)だけ低かった。対となるt検定によれば統計的には大きくないが
、心臓内リード線24のペーシングおよび検知の特性はENDOTAKシステム
とは異なっていた。検知されたR−波振幅は、心臓内リード線24によればEN
DOTAKシステムよりも14%(p>0.05)だけ低かった。ペーシング・
スレッショルドは、ENDOTAK受動電極によれば、心臓内リード線24シス
テムの収縮可能な小寸の確定固定電極よりも38%(0.3V、p>0.05)
だけ低かった。心臓内リード線24の試験用リード線システムのインピーダンス
は、ENDOTAKシステムよりも12%高かった。
【0050】 図7に、電気除細動器/細動除去器22の電子的ブロック図を示した。電気除
細動器/細動除去器22は電子的制御回路200を備え、この電子的制御回路2
00は心臓28から心臓信号を受信し且つ心臓28に対して電気エネルギを付与
する。一つの実施例において、電子的制御回路200は、心臓内リード線24の
表面に取付けられた第一の除細動コイル電極40と第一のペーシング/検知用電
極42と第二の除細動コイル電極44とに接続される端子202、204、20
6および208を備える。
【0051】 電気除細動器/細動除去器22の電子的制御回路200は、人体26内に埋込
まれるのに適したハウジング210(図1および図5)内に収納されて密閉され
る。一つの実施例において、ハウジング210にはチタンが使用されるが、当業
者には公知の他の生体適合性のハウジング材料が使用されてもよい。電気除細動
器/細動除去器22のハウジング210に対してコネクタ・ブロック212(図
1および図5)が付加的に取付けられ、このことにより心臓内リード線24と電
極とが、電気除細動器/細動除去器22と、収納された電子的制御回路200と
に物理的且つ電気的に取付けられることができるようになる。
【0052】 電気除細動器/細動除去器22の電子的制御回路200はマイクロプロセッサ
214およびメモリ回路216を備えたプログラム可能なマイクロプロセッサ・
システムである。メモリ回路216は、種々のペーシングおよび検知モードに対
するパラメータを有し、さらに電子的制御回路200により受信された心臓信号
を示すデータを記憶する。電子的制御回路200およびマイクロプロセッサ21
4には送信回路218が付加的に接続され、これにより電気除細動器/細動除去
器22が外部制御ユニット220と通信することができるようになる。一つの実
施例において、外部制御ユニット220と電子的制御回路200との間で信号お
よびデータを送受信するために、送信回路218および外部制御ユニット220
には、当業者には公知のワイヤループ・アンテナ222および無線周波数遠隔リ
ンクが使用される。このようにして、プログラム・コマンドや命令は埋込み後に
電気除細動器/細動除去器22のマイクロプロセッサ214へ転送され、また、
心臓28内において検知された不整脈や、検知された不整脈を矯正すべく適用さ
れた結果的な治療に関して記憶された心臓データは、電気除細動器/細動除去器
22から外部制御ユニット220へ転送される。
【0053】 図7の電気除細動器/細動除去器22において第一の除細動コイル電極40お
よび第一のペーシング/検知用電極42は検知増幅器224に接続され、この検
知増幅器224の出力はR波検出器226に接続される。これら構成要素は、心
臓のQRS波を検知して増幅して、このQRS波を表す信号をマイクロプロセッ
サ214に付与するのに用いられる。特に、マイクロプロセッサ214はプログ
ラム済のペーシング・モードにより必要とされた時に、ペース出力回路228に
ペーシング信号を提供することによってR波検出器226に応答する。ペース出
力回路228は出力ペーシング信号を端子202および204に提供し、これら
端子は双極性心臓ペーシングのために、第一のペーシング/検知用電極42およ
び第一の除細動コイル電極40に接続される。別の実施例において、ペース出力
回路228は電気除細動器/細動除去器22の端子202およびハウジング21
0に出力ペーシング信号を提供し、これにより心臓28の単極性(unipol
ar)検知と心臓28の単極性ペーシングとの両者が提供される。
【0054】 第一の除細動コイル電極40および第二の除細動コイル電極44は検知増幅器
230に接続され、この検知増幅器230の出力は心臓形態検出器(cardi
ac morphology detector)232に接続される。これら
構成要素は、心臓28の心室領域からの心拍のQRS波を検知して増幅して、こ
のQRS波を表す信号をマイクロプロセッサ214に付与するのに用いられる。
一つの実施例において、心臓形態検出器232は、各電極によって検知された心
臓信号のノイズをフィルタにかけるアナログ・フィルタを備える。心臓信号は次
に、デジタル信号へA/D変換されてからマイクロプロセッサ214に受信され
る。
【0055】 特に、マイクロプロセッサ214はプログラム済のペーシング・モードにより
必要とされた時に、ペース出力回路228に対してペーシング信号を提供するこ
とにより、形態検出器232に利用される検知増幅器230からの検知された心
拍のQRS波に応答する。ペース出力回路228は端子202および204に対
して出力ペーシング信号を提供し、この端子202および204は双極性ペーシ
ングのために第一のペーシング/検知用電極42および第一の除細動コイル電極
40に接続されるか、または、前述したように単極性ペーシングのために第一の
ペーシング/検知用電極42およびハウジング210に接続される。
【0056】 また、マイクロプロセッサ214は、電気除細動器/細動除去器22により検
知された不整脈の性質に応じて、電気除細動/細動除去出力回路234に信号を
提供し、そして心臓28に電気除細動(cardioversion)用電気エ
ネルギまたは細動除去(defibrillation)用電気エネルギを提供
することにより、心臓内リード線24を使用して心臓28内で検知された心臓信
号に応答する。電気除細動器/細動除去器22に対する電力は、電気除細動器/
細動除去器22内に収納された電気化学バッテリ236により供給される。
【0057】 一つの実施例において、心臓28に付与される電気除細動用電気エネルギ・パ
ルスまたは細動除去用電気エネルギ・パルスは、当業者には公知のように、一相
性パルス、二相性パルスまたは多相性パルスの電気エネルギのいずれかである。
付加的な実施例においては、心臓に対して一つより多い電気除細動用電気エネル
ギまたは細動除去用電気エネルギのパルスが付与され、各パルスは同時にまたは
順次に付与される。一つの実施例において、除細動電気用エネルギは、第一の除
細動コイル電極40と第二の除細動コイル電極44および電気除細動器/細動除
去器22のハウジング210との間に付与される。更なる実施例において、第一
の除細動コイル電極40は陰極端子であり、第二の除細動コイル電極44および
ハウジング210は陽極端子である。別の実施例において、電気除細動用電気エ
ネルギまたは細動除去用電気エネルギは第一の除細動コイル電極40と第二の除
細動コイル電極44との間に付与され、この場合、一つの実施例において、第一
の除細動コイル電極40は陰極端子であり且つ第二の除細動コイル電極44は陽
極端子である。別実施例において、皮下的なパッチ電極、心外膜除細動電極など
の付加的な除細動電極が電気除細動器/細動除去器22に組み込まれて加えられ
、これにより更なる除細動電気エネルギの経路ができるようになる。
【0058】 次に、図8に、心臓内リード線24の付加的な実施例を示した。ここでは、心
臓内リード線24の長寸本体32は湾曲部分300を備える。湾曲部分300は
、長寸本体32の基端36と末端38との間に配置される。一つの実施例におい
て、湾曲部分300は外径表面310と内径表面320とを有し、この場合に外
径表面310は概して内径表面320よりも大きな曲率半径を有する。付加的な
実施例において、電極ハウジング100は概して湾曲部分300の外径表面31
0上に配置される。この形状により、第一のペーシング/検知用電極42は、長
寸本体32の基端36の長手軸線に本質的に平行である軸線に沿って長寸本体3
2の外周面34を越えて延び、これにより心臓28の組織に係合することができ
るようになる。別の実施例において、第一のペーシング/検知用電極42は、長
寸本体32の基端36の長手軸線に対して(90°より大きい)鈍角を有する軸
線に沿って長寸本体32の外周面34を越えて延び、これにより心臓28の組織
に係合することができるようになる。
【0059】 心臓内リード線24の湾曲部分300は、長寸本体32の末端38の長手軸線
と基端36の長手軸線とに対して約45〜60°の角度を形成する。一つの実施
例において、長寸本体32の湾曲部分300は、第一の導電体56、第二の導電
体60または第三の導電体64の一つ以上において、機械的バイアスにより生成
される。付加的な実施例においては、長寸本体32の高分子構造が改質されて湾
曲部分300が生成される。一つの実施例において、湾曲部分300は長寸本体
32の残部に対して大きな強度を有する高分子材料から構成される。別の実施例
において、湾曲部分300は長寸本体32の形成中にこの長寸本体32内に型成
形される。
【0060】 次に図9に、本発明の心臓内リード線24の付加的な実施例を示した。心臓内
リード線24は、長寸本体32と、外周面34と、基端36と、末端38とを有
する長寸本体32を備える。さらに、心臓内リード線24は一つ以上の除細動コ
イル電極および一つ以上のペーシング/検知用電極を備える。一つの実施例にお
いて、心臓内リード線24は、長寸本体32の外周面34に取付けられた第一の
除細動コイル電極40と、第一のペーシング/検知用電極400と、第二の除細
動コイル電極44とを有する。
【0061】 一つの実施例において、第一の除細動コイル電極40および第二の除細動コイ
ル電極44は、当業者には公知のような螺旋状に巻回されたスプリング電極であ
る。第一の除細動コイル電極40はさらに第一の端部46と第二の端部48とを
備える。第一の端部46は長寸本体32の末端38にまたはその近傍にあり、第
二の端部48は第一の除細動コイル電極40の第一の端部46および長寸本体3
2の末端38から外周面34に沿って長手方向に離間される。一つの実施例にお
いて、第一の除細動コイル電極40の第一の端部46は長寸本体32の末端38
の一部を形成する。別の実施例において、第一のコイル電極40の第一の端部4
6は末端38から外周面34に沿って長手方向に0〜7ミリメートルの距離だけ
離間される。
【0062】 第一のペーシング/検知用電極400は第一の除細動コイル電極40の第二の
端部48から外周面34に沿って1〜10センチメートルの距離だけ長手方向に
離間され、好適には1〜3センチメートルである。一つの実施例において、第一
の除細動コイル電極40と第一のペーシング/検知用電極400とを離間するの
は、第一の除細動コイル電極40および第一のペーシング/検知用電極400を
心臓28の右心室50内に配置するためである。一つの実施例において、第一の
除細動コイル電極40は、この第一の除細動コイル電極40が心臓28の右心室
50の隔壁位置に近接して長手方向に配置されて且つ第一のペーシング/検知用
電極400が右心室50の隔壁と物理的に接触するように、右心室50の先端位
置に埋込まれる。一つの実施例において、ペーシング電極は心臓の心室隔壁に接
触するように配置される。別の実施例において、第一の除細動コイル電極40は
、この第一の除細動コイル電極40が心臓28の右心室50の頂点位置に近接し
て長手方向に配置されて且つ第一のペーシング/検知用電極400が右心室50
の壁部と物理的に接触するように、右心室50の頂点位置に沿って直接的に埋込
まれる。一つの実施例において、ペーシング電極は心臓の心室隔壁に接触するよ
うに配置される。
【0063】 第二の除細動コイル電極44は、第一のペーシング/検知用電極400から外
周面34に沿って8〜15センチメートルの距離だけ長手方向に離間される。一
つの実施例において、第二の除細動コイル電極44と第一の除細動コイル電極4
0とを離間するのは、第一の除細動コイル電極40および第一のペーシング/検
知用電極400が右心室50内に配置された時に第二の除細動コイル電極44を
右心房52内にまたは右心房52に通ずる大静脈54内に配置するためである。
一つの実施例において、心臓の右心房52に通じる大静脈は上大静脈である。
【0064】 図9は、心臓内リード線24の長寸本体32が湾曲部分300を備える一つの
実施例を示す。湾曲部分300は、長寸本体32の基端36と末端38との間に
配置される。湾曲部分300によって心臓内リード線24は心臓28内に埋込ま
れることができるようになり、第一のペーシング/検知用電極400は心臓28
の組織に係合し、また、第一の除細動コイル電極40などの心臓内リード線24
の残りの末端部分は右心室の心臓内壁に近接して配置され、この場合、第一の除
細動コイル電極40は右心室の頂点にある。
【0065】 心臓内リード線24の湾曲部分300は、長寸本体32の末端38の長手軸線
と基端36の長手軸線とに対して約45〜60°の角度を形成する。一つの実施
例において、長寸本体32の湾曲部分300は、第一の導電体56、第二の導電
体60または第三の導電体64の一つ以上において、機械的バイアスにより生成
される。付加的な実施例においては、長寸本体32の高分子構造が改質されて湾
曲部分300が生成される。一つの実施例において、湾曲部分300は長寸本体
32の残部に対して大きな強度を有する高分子材料から構成される。別の実施例
において、湾曲部分300は長寸本体32の形成中に長寸本体32内に型成形さ
れる。
【0066】 一つの実施例において、湾曲部分300は外径表面310と内径表面320と
を有し、この場合に外径表面310は概して内径表面320よりも大きな曲率半
径を有する。第一の除細動コイル電極40は概して湾曲部分300の外径表面3
10上に配置される。この形状により、第一のペーシング/検知用電極400は
、心臓内リード線24が心臓28内に配置された時に、長寸本体32の外周面3
4を越えて延び、これにより心臓28の組織に係合することができるようになる
。一つの実施例において、第一のペーシング/検知用電極400および第一の除
細動コイル電極40は、第一のペーシング/検知用電極400と第一の除細動コ
イル電極40との両者が右心室内に配置されて第一の除細動コイル電極40が右
心室の頂点に位置し且つ第一のペーシング/検知用電極400は心臓の心室隔壁
上に位置するように、心臓内に埋込まれる。
【0067】 一つの実施例において、第一のペーシング/検知用電極400は、図9に示し
たように長寸本体の外周面上にある孔性の織成メッシュである。この孔性の織成
メッシュは、白金/イリジウム合金、チタン、または、当業者には公知のこれら
とは別の埋込可能な金属のワイヤで作成される。一つの実施例において、孔性の
織成メッシュは半球形状を有し且つ長寸本体の外周面上に配置される。別の実施
例において、第一のペーシング/検知用電極は環状であって長寸本体の外周面を
囲う。付加的な実施例において、第一のペーシング/検知用電極は半環状であっ
て長寸本体の外周面を部分的に囲う。
【0068】 付加的な実施例において、長寸本体は末端38に、または末端38に近接して
複数の尖叉78をさらに備える。複数の尖叉78は相互に円周方向に離間され、
さらに外周面34から径方向に離間して長寸本体32の基端36に向かうように
突出する。一つの実施例において、これらの複数の尖叉78は心臓内リード線2
4の長寸本体32を作製するのに使用された材料と同一の材料で構成される。別
の実施例において、心臓内リード線24の長寸本体32は、組織の内方生長(i
n−growth)を促進するように物理的にまたは化学的に処理される。組織
の内方生長により、心臓28内に埋込まれた後に心臓内リード線24を確実に安
定化および保持することができるようになる。一つの実施例において、化学的な
または物理的な処理により長寸本体32の表面上には微細構造が形成されて組織
の内方生長ができるようにする。
【0069】 次に図10および図11に、本発明の心臓内リード線24の付加的な実施例を
示した。第一の導電体56は、基端36における第一の接触端部58から長寸本
体32内を長手方向に延びるように示され、そして第一の除細動コイル電極40
に電気的に接続される。さらに、第二の導電体60は、基端36における第二の
接触端部62から長寸本体32内を長手方向に延びるように示され、そして第一
のペーシング/検知用電極42に電気的に接続される。また、第三の導電体64
は、基端36における第三の接触端部66から長寸本体32内を長手方向に延び
るように示され、そして第二の除細動コイル電極44に電気的に接続される。最
後に、第四の導電体420は、基端36における第四の接触端部422から長寸
本体32内を長手方向に延び、第二のペーシング電極424に電気的に接続され
る。一つの実施例において、第一の接触端部58と第二の接触端部62と第三の
接触端部66と第四の接触端部422とは、チタン、ステンレス鋼またはMP3
5Nで構成された筒状または中実の金属ピンである。
【0070】 心臓内リード線24は、長寸本体32内を長手方向に延びる少なくとも一つの
スタイレット用内腔を有する。一つの実施例において、長寸本体32は第一のス
タイレット用内腔68および第二のスタイレット用内腔70を有し、第一のスタ
イレット用内腔68は基端36における第一の入口端部72から末端38まで延
びる。第一のスタイレット用内腔68は、心臓28内に心臓内リード線24を挿
入する間に、心臓内リード線24を硬化して形づくるための案内用スタイレット
を受容するのに適する。一つの実施例において、第一のスタイレット用内腔68
の一部は、当業者には公知の長寸螺旋状コイル形状を有する第四の導電体420
により形成される。一つの実施例において、このような長寸螺旋状コイル形状は
長寸本体32を貫通して長手方向に、第二のペーシング電極424の直近または
近接した地点まで延びる。この場合、第四の導電体420は第二のペーシング電
極424に接続される。第二のスタイレット用内腔70は、基端36における第
二の入口端部74から第一のペーシング/検知用電極42まで延びる。第二のス
タイレット用内腔70は、当業者には公知のような長寸螺旋状コイル形状を有す
る第二の導電体60によって形成される。
【0071】 付加的な実施例において、第一のペーシング/検知用電極42および第二のペ
ーシング電極424は、心臓28の双極性の検知およびペーシングを提供する。
一つの実施例において、第二のペーシング電極424は、長寸本体32の外周面
34の全周に延びる環状リング電極である。別の実施例において、第二のペーシ
ング電極424は、長寸本体32の外周面34周りに部分的にのみ延びる半環状
リングである。
【0072】 次に図12に、心臓内リード線24および第二の心臓内リード線450に対し
て物理的に且つ電気的に接続された電気除細動器/細動除去器22を備える装置
20の付加的な実施例を示した。装置20は人体26内に埋込まれ、心臓内リー
ド線24および第二の心臓内リード線450の各部分は心臓28内に挿入される
。これにより、心臓28で生成される電気的心臓信号が検出されて分析され、心
臓28の心室性頻拍および心室細動などの心室不整脈を治療するために予め定め
られた一定の条件下で心臓28に対して電気エネルギが提供される。
【0073】 第二の心臓内リード線450は、外周面454と、基端456と、末端458
とを有する長寸本体452を備える。さらに、第二の心臓内リード線450は一
つ以上のペーシング/検知用電極を備える。第二の心臓内リード線450はコネ
クタ・ブロック212に着脱可能に取付けられるのに適し、これにより第二の心
臓内リード線450の外周面454に取付けられたペーシング/検知用電極が、
電気除細動器/細動除去器22のハウジング210および電子的制御回路200
に物理的に且つ電気的に接続されることができるようになる。
【0074】 一つの実施例において、第二の心臓内リード線450は長寸本体452の外周
面454に取付けられた末端ペーシング/検知用電極460を有する。一つの実
施例において、末端ペーシング/検知用電極460は長寸本体452の末端45
8から外周面454に沿って長手方向に0〜2センチメートルの距離だけ離間さ
れ、好適には0〜1センチメートルである。一つの実施例において、末端ペーシ
ング/検知用電極460は、第二の心臓内リード線450の長寸本体452上に
配置された環状または半環状のリング電極である。別の実施例において、末端ペ
ーシング/検知用電極460は、第二の心臓内リード線450の末端458上に
位置せしめられた尖端電極である。末端ペーシング/検知用電極460は、第二
の心臓内リード線450の長寸本体452内を長手方向に延びる第一の末端電極
導電体に接続される基端456に配置された接触端部を介して電子的制御回路2
00に電気的に接続される。
【0075】 一つの実施例において、第二の心臓内リード線450は、左心室心外膜表面4
62上にまたはそれに近接して配置される。一つの実施例において、第二の心臓
内リード線450は冠状静脈洞静脈(coronary sinus vein
)464を介して大冠状静脈(great coronary vein)46
6の肺尖枝(apical branch)へと導入されて、大冠状静脈466
内の位置へ、または大冠状静脈466の支静脈へ前進され、これにより末端ペー
シング/検知用電極460は左心室心外膜表面462上にまたはそれに近接して
配置される。
【0076】 一つの実施例において、左心室心外膜表面462上にまたはその近傍に配置さ
れた末端ペーシング/検知用電極460、およびハウジング210は心臓の各心
室の単極的なペーシングおよび検知を提供するように使用される。別の実施例に
おいて、末端ペーシング/検知用電極460および第一のペーシング/検知用電
極42は、心臓の各心室の双極性のペーシングおよび検知を提供する。付加的な
実施例においては、第二の心臓内リード線450の外周面に第二の末端ペーシン
グ/検知用電極が付加され、心臓の各心室の双極性の検知およびペーシングを提
供する。
【0077】 付加的実施例において、長寸本体452は末端458にまたは末端458に近
接して複数の尖叉468をさらに備える。複数の尖叉468は相互に円周方向に
離間され、外周面454から径方向に離間して長寸本体452の基端456に向
かうように突出する。一つの実施例において、これら複数の尖叉は、第二の心臓
内リード線450の長寸本体452を作製するのに使用された材料と同一の材料
で構成される。
【0078】 本明細書中に示した本発明の側面は、当業者には公知ように多数のペーシング
・モードを有する埋込式電気除細動器/細動除去器に対して用途を有するものと
して記述した。しかしながら本発明の心臓内リード線は、任意の数の埋込可能な
医療用デバイス、または外部細動除去器/モニタ・デバイスなどの外部医療用デ
バイスにおいても使用されてもよい。さらに、本発明の心臓内リード線は付加的
な個数のまたはさらに少ない個数の除細動コイル電極および/またはペーシング
/検知用電極を有してもよい。例えば上記心臓内リード線は第一の除細動コイル
電極40および第一のペーシング/検知用電極42のみを有することもでき、そ
の場合に心臓検知は第一のペーシング/検知用電極42と電気除細動器/細動除
去器22のハウジング210との間の単極性検知により行われる。さらに、第一
の除細動コイル電極40と電気除細動器/細動除去器22のハウジング210と
の間で、心臓に単極性の除細動電気エネルギが供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
【図2】 本発明の心臓内リード線の一つの実施例の概略図である。
【図3】 図2の心臓内リード線の実施例の3−3線に沿った断面図である。
【図4】 本発明の心臓内リード線の一つの実施例の概略図である。
【図5】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
【図6】 (A)〜(C)は、本発明の心臓内リード線上の電極ハウジングの一つの実施
例の部分拡大図である。
【図7】 本発明の埋込式電気除細動器/細動除去器のブロック図である。
【図8】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図9】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図10】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図11】 図10の心臓内リード線の実施例の11−11線に沿った断面図である。
【図12】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月15日(2000.5.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 血行力学的に重大な心室性頻拍や心室細動を一度以上経験した患者を治療する
ために、埋込式電気除細動器/細動除去器(ICD)は好首尾に使用されてきた
。基本的なICDは、主要バッテリと、患者の心臓信号の検知と患者の心臓への
電気ショックの付与との両者を制御する電子的回路と、密閉されたチタン・ケー
ス内に収納された高電圧コンデンサ列とを有する。そして、除細動電極を有する
一本以上のカテーテル・リード線が患者の心臓内または患者の心臓の心外膜表面
上に埋込まれる。さらに、カテーテル・リード線は、ICDの埋込式ハウジング
および電子的回路に接続されて、心臓に除細動レベル電気エネルギを与えるよう
に使用される。カテーテル・リード線の例として、米国特許第5683447号
、同5534022号、同4497326号および欧州特許台0812886号
が上げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 発明の概要 本発明は、除細動スレッショルドを低下し且つ除細動ショック治療後の不整脈
再発を改善する単一体の心臓内リード線を提供する。これら改善のひとつの側面
は、心臓内リード線上に各電極を載置することにある。心臓内リード線上におけ
る電極形状は除細動レベルのショックにより生成される電位勾配を改善するが、
これは従来の心臓内リード線と比較して、心臓除細動ショックの実効性を高める
と共に除細動スレッショルドを低下せしめる。また、上記除細動電極に対する上
記ペーシング電極の位置によって、さらに確実で正確な除細動ショック後電位図
が提供される。さらに、除細動スレッショルドが低下されることから、埋込可能
デバイスのバッテリ消費が減少され、上記デバイスの寿命を可及的に延ばしおよ
び/または上記デバイスのサイズを全体的に小さくすることができるようになる
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 詳細な説明 以下の詳細な説明において、本明細書の一部を構成する添付の図面であって、
本発明が実施されうる特定の実施例を例示する添付の図面を参照する。これら実
施例は当業者が本発明を実施して使用することができるように十分に詳細に記述
されているが、本発明の範囲から逸脱すること無く他の実施例を活用してもよい
し、電気的、論理的且つ構造的に変更を行ってもよいことは明らかである。よっ
て、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されてはならず、本発明の範囲は添
付した特許請求の範囲により定義される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
【図2】 本発明の心臓内リード線の一つの実施例の概略図である。
【図3】 図2の心臓内リード線の実施例の3−3線に沿った断面図である。
【図4】 本発明の心臓内リード線の一つの実施例の概略図である。
【図5】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
【図6】 (A)〜(C)は、本発明の心臓内リード線上の電極ハウジングの一つの実施
例の部分拡大図である。
【図7】 埋込式電気除細動器/細動除去器のブロック図である。
【図8】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図9】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図10】 本発明の心臓内リード線の実施例の概略図である。
【図11】 図10の心臓内リード線の実施例の11−11線に沿った断面図である。
【図12】 心臓内に埋込まれた心臓内リード線の一つの実施例を備えた埋込式電気除細動
器/細動除去器の概略図であり、詳細を示すために心臓内リード線の断片を除去
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP (72)発明者 ハイル,ロナルド ダブリュ.,ジュニア アメリカ合衆国,ミネソタ 55113,ロー ズビル,ウエスタン アベニュ ノース 2312 (72)発明者 シャイナー,エイブラム アメリカ合衆国,ミネソタ 55127,バド ネイス ハイツ,メドウウッド サークル 4403 (72)発明者 リン,ヤユン アメリカ合衆国,ミネソタ 55113,セン ト ポール,フロン アベニュ 1866 (72)発明者 バイ,ライル エー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55014,リノ レイクス,ビッキー レーン 775 (72)発明者 ウトゥカ,ジェイ.ジョン イギリス国,サリー ケーティー13 ゼロ ユーエックス,ウェイブリッジ,ケイ ド ン ウェイ 44 Fターム(参考) 4C053 CC02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端から末端まで延びるリード線本体を具備し、 前記基端はペーシング電極および除細動電極への電気接続部を有し、 前記除細動電極は前記リード線本体の末端に配設され、 前記ペーシング電極は前記基端と前記除細動電極との間において前記リード線
    本体に配設されるリード線。
  2. 【請求項2】 前記除細動電極は弧状である請求項1に記載のリード線。
  3. 【請求項3】 前記除細動電極および前記ペーシング電極は互いに3センチ
    メートル以内に配置される請求項1に記載のリード線。
  4. 【請求項4】 前記除細動電極は弧状である請求項1または3に記載のリー
    ド線。
  5. 【請求項5】 前記基端と前記ペーシング電極との間において前記リード線
    本体に配設された第二の除細動電極をさらに具備する請求項1〜4のいずれか一
    つに記載のリード線。
  6. 【請求項6】 前記ペーシング電極および前記第二の電極は互いに8センチ
    メートル以内に配置される請求項5に記載のリード線。
  7. 【請求項7】 前記ペーシング電極および前記第二の電極は互いに15セン
    チメートル以内に配置される請求項5に記載のリード線。
  8. 【請求項8】 前記ペーシング電極は保持要素を有する請求項1〜7に記載
    のリード線。
  9. 【請求項9】 前記保持要素は螺旋状ネジを具備する請求項8に記載のリー
    ド線。
  10. 【請求項10】 前記リード線本体は前記ペーシング電極に対する外鞘をさ
    らに有し、前記ペーシング電極は前記外鞘内から延出可能である請求項1〜9の
    いずれか一つに記載のリード線。
  11. 【請求項11】 前記リード線本体は第一の長手軸線により定義され、前記
    ペーシング電極は第二の長手軸線に沿って延出可能であり、前記第一の長手軸線
    は前記第二の長手軸線と平行である請求項10に記載のリード線。
  12. 【請求項12】 前記リード線本体の末端は第一の長手軸線を定義し、前記
    ペーシング電極は第二の長手軸線に沿って延出可能であり、前記第一の長手軸線
    の前記第二の長手軸線に対する角度は90°未満である請求項に10記載のリー
    ド線。
  13. 【請求項13】 前記リード線本体はJ形状である請求項1に記載のリード
    線。
  14. 【請求項14】 前記ペーシング電極は前記リード線本体の第一の側に配設
    され、前記J形状は前記リード線本体の前記第一の側から離れて湾曲する請求項
    13に記載のリード線。
  15. 【請求項15】 前記J形状は約1〜3センチメートルの曲率半径を有する
    請求項13に記載のリード線。
  16. 【請求項16】 前記末端は第一の長手軸線により定義され、前記基端は第
    二の長手軸線により定義され、且つ、前記第一の長手軸線は前記第二の長手軸線
    に対して45°〜60°の角度で配設される請求項1〜12のいずれか一つに記
    載のリード線。
  17. 【請求項17】 前記ペーシング電極は孔性メッシュを具備する請求項1〜
    16のいずれか一つに記載のリード線。
  18. 【請求項18】 前記ペーシング電極は半球形状を有する請求項1〜16の
    いずれか一つに記載のリード線。
  19. 【請求項19】 当該リード線は第二のペーシング電極をさらに具備し、該
    第二のペーシング電極は前記基端と前記ペーシング電極との間に配設される請求
    項1〜18のいずれか一つに記載のリード線。
  20. 【請求項20】 前記除細動電極の回りに配設された複数の尖叉をさらに具
    備する請求項1〜19のいずれか一つに記載のリード線。
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