JP2002510503A - 細菌ヒドロラーゼを検出するための新規な発色基質 - Google Patents

細菌ヒドロラーゼを検出するための新規な発色基質

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Abstract

(57)【要約】 一方は非発色分子であり、他方は少なくとも酵素活性または少なくとも一つの酵素の存在を検出するための基質である、二つの別個の物の組み合わせの提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有効な発色基質を使用することによる、ヒドロゲナーゼタイプの酵
素、特にペプチダーゼの検出に関する。本発明はまた、単純且つ信頼性のある、
微生物を同定するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特異的な基質は、細菌に特徴的な酵素活性の存在または不存在を測定するため
に、多年にわたり使用されている。反応が存在するか否かに依存する基質の選択
によって、細菌の属の性質を特徴付けること、または得られた細菌属の種間を分
類することが可能である。
【0003】 酵素の合成基質は二つの部分より成り、第一の部分は、検出される酵素活性に
特異的であり、第二の部分は、ラベルとして機能し、以下ではラベリング部分と
称される。
【0004】 これらの特異的基質は、蛍光基質または発色基質であり得る。実際、第一の部
分と組み合わされない場合、それは蛍光または発色性であるのは第二の部分また
はラベリング部分である。
【0005】 蛍光基質は、多様な組成物として存在し得る。
【0006】 まず第一に、ウンベリフェロンまたはアミノクマリンに基づく基質、及び2位
で置換されたその誘導体は、紫外線(UV)ランプ(λex=365nm)の下で
青色また緑色の範囲の色素を形成する蛍光化合物の放出が可能である。
【0007】 次に、レゾルフィン(及びその誘導体)に基づく基質は、天然光(λex=53
0nm)の下で蛍光ピンク色である化合物の放出が可能である。
【0008】 最後に、フルオレセイン(及びその誘導体)に基づく基質は、分解の後、天然
光(λex=485nm)の下で蛍光黄色である化合物を放出する。
【0009】 これらの基質は、アガー培地での使用には適しておらず、液体培地で特に使用
される。
【0010】 発色基質もまた、多様化した性質を有するであろう。
【0011】 第一に、酸素の存在下で、青色からピンク色の範囲の沈降物を生ずるインドキ
シルに基づく基質及びその誘導体が存する。
【0012】 その応用は、オシダーゼ及びエステラーゼに必須に制限され、ペプチダーゼ活
性の検出には向いていない。それらは固体支持体(フィルター、アガー、電気泳
動ゲル等)での使用によく適している一方で、液体水性培地での使用にはあまり
適していない(沈降物の形成)。
【0013】 第二に、鉄塩の存在下で褐色の沈降物を生ずるヒドロキシキノリンまたはエス
クレチンに基づく基質及びその誘導体が存する。
【0014】 この場合もまた、その応用はオシダーゼ及びエステラーゼに制限される。それ
らは固体支持体での使用に適しており、液体水性培地での使用には比較的適して
いない。
【0015】 第三に、黄色化合物の形成を導くニトロフェノール及びニトロアニリンに基づ
く基質並びにその誘導体が存する。
【0016】 それらは、ニトロフェノールベースの基質の場合、オシダーゼ及びエステラー
ゼ活性を検出することが可能であり、ニトロアニリンベースの基質の場合ペプチ
ダーゼ活性を検出することが可能である。しかしながら、ペプチダーゼ活性を検
出する場合、放出されるニトロアニリンは、同定または特徴付けされることが所
望される細菌にとって毒性であり、当該分析または後の分析に負の影響を有する
であろう。さらに、それらは固体支持体での使用に比較的適しておらず、液体培
地での使用により適している。さらにそれらは、生物学的培地において比較的弱
いコントラストしか与えない色素(黄色)の比較的低い吸光係数のため、特に発
色性ではない。
【0017】 第四に、ナフトール及びナフチルアミンに基づく基質並びにその誘導体が存す
る。この場合、反応は二段階で実施される;酵素活性によって放出されるナフト
ールまたはナフチルアミンが、検出段階で加えられるジアゾニウム塩の存在下で
「アゾ−カップリング」を受け、それが色素を有する不溶性の化合物の形成を導
く。
【0018】 それらは、ナフトールによってオシダーゼ及びエステラーゼ活性を検出するこ
とが可能であり、並びにナフチルアミンによってペプチダーゼ活性を検出するこ
とが可能である。アゾ−カップリング反応は、しばしば化学的に腐食性で細菌に
毒性である培地中で実施され、そのためサンプルを他の分析に不適切にし、とり
わけナフチルアミンは発ガン性である。
【0019】 ナフチルアミン及びかくしてペプチダーゼ活性を検出するために、ジアゾニウ
ム塩の代わりに、酵素反応の最後で酸性培地中にp-ジメチルアミノ-シンナムア ルデヒドを加えることも可能であるが、これもまた分析されるサンプルに関して
毒性であるという欠点を有する。
【0020】 特許出願FR-A-2 708 286は、発色基質の混合物の使用を提案し、それぞれの発
色物質は、他の発色物質と関連する発色及び酵素とは異なる特異的な酵素に対し
て特に発色を与える。二つの発色及びかくして二つの酵素が存在する場合、「第
三の発色」の形成が存在する。
【0021】 しかしながら、二つの酵素の一つが低濃度である場合、この酵素活性を検出で
きず、かくして濃度が優勢である酵素に関する発色によってマスクされてしまう
ため、この方法は不満足なものである。
【0022】 最後に、特許US-A-4 681 841及びUS-A-4 588 836は、アミノベンゼンとヒドロ
キシ芳香族誘導体(例えばα-ナフトール)との間のカップリングを使用する、 単一の酵素活性を検出するための間接的方法を記載し、このカップリングは、オ
キシダーゼの存在下で発色インディケーターの形成を導く。二つの化合物の一方
(アミノベンゼン)は、開始基質の組成の一部を形成する;もし酵素活性が存在
するのであれば、この化合物が放出され、他の化合物と反応できるであろう。
【0023】 言うまでもなく、考え得る所望の酵素活性の検出のために、反応培地中のオキ
シダーゼの存在は必ず必要である。しかしながら、この情報は、オキシダーゼを
使用しない溶液から探索する当業者を失望させるが、本出願人は、その研究室で
で実施した数多くの試験によって、オキシダーゼを加えることなく、例えばアミ
ノベンゼン及びα-ナフトールを使用して、所望の酵素を検出可能であることを 見出した。
【0024】 かくして、少なくとも一つのペプチダーゼ活性を検出することに関して特に有
効で利点を有する発色基質が全く存在しないことが、容易に予期されるであろう
【0025】 同定方法及び装置に関して、従来技術では、以下の三段階操作を含む同定方法
が存在する: − 同定されるコロニーのサンプルの取得、 − 開始試験の実施、並びに − 観察されるものと同じコロニーの探索、及び接種物の調製。 開始試験は、同定系を使用する前に実施されるべきである。これは特に、顕微鏡
による観察を必要とするグラム染色の場合に該当する。
【0026】 しかしながら、この発色は、実施、とりわけ分析するのが常に容易であるわけ
ではない。さらに、この試験の費用は、無視するわけにはいかない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
かくして本発明の目的の一つは、グラム染色の結果を確認すること、及びその
接種物を調製することの両者の単純な一工程を実施する可能性を生物学者に提供
するための、培養培地と抗生物質アッセイと同定系の間の結合を創造することで
ある。かくして、抗生物質アッセイと同定試験の選択は、信頼できるように実施
される。
【0028】 特許出願EP-A-0 122 028は、生物学的サンプル中に存在すると予測される少な
くとも一つの酵素の存在を検出するための、発色方法を提案する。それは、検出
することが所望される酵素に対して特異的な少なくとも一つの基質をその中に吸
収するための、ボトルブラシのような固い支持体に配置された吸収材料の調製を
推奨する。基質を含む吸収材料は、使用の前に乾燥される。
【0029】 本発明は、二つの化合物に基づく合成基質の補助の下で、ヒドロラーゼ(オシ
ダーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼまたはペプチダーゼ)タイプの酵素活性
の発色検出を許容し、並びに液体及び固体反応培地の両者に適用できる新規な方
法を許容する。
【0030】 本発明はまた、微生物の同定のための方法及び装置を提案し、それは同定に向
けられ、接種物の調製を可能にするための上記微生物の回収を可能にする。この
接種物は、同定または抗生物質アッセイのような、一つ以上の他の工程のために
同じ微生物を使用することを可能にする。
【0031】 基質を加水分解した後、上述の二つの化合物の酸化カップリングから得た着色
化複合体の形成に基づいて、酵素活性を検出する。この酸化カップリングは、反
応培地に加えられる、若しくはこの培地内での代謝プロセスの間で生産される酸
化剤によって、またはより単純にこの同じ培地中の内因性酸素の存在によって、
容易になされ得る。
【0032】
【課題を解決するための手段】
第一の説明に従って、本発明は、二つの別個の物の組み合わせに関し、一方は
非発色分子であり、他方は少なくとも酵素活性または少なくとも一つの酵素の存
在を検出するための基質である。基質は、酵素の特異的部分、並びに第一の分子
以外の非発色分子より成ることを特徴とし、非発色分子は、基質のラベリング部
分を構成する;二つの非発色分子は、遊離形態である場合に共に反応し、発色分
子を生産できる。
【0033】 この第一の説明にさらに従って、本発明はまた、二つの別個の物の組み合わせ
に関し、それぞれは異なる基質に相当し、少なくとも二つの酵素の酵素活性の存
在を検出可能である。各基質は、所望の酵素の特異的部分、及び基質のラベリン
グ部分を構成する非発色分子より成り、二つの基質に相当する二つの非発色分子
は、遊離形態である場合に共に反応し、発色分子を生産できることを特徴とする
【0034】 とりわけ以下で使用される、第二の説明に従って、この結果に到達するために
、基質の新規な形態を使用することが必要である。かくして、本発明に従った基
質は、二つの異なる分子を含む。分子の一方は、特異的部分酵素活性及びラベリ
ング部分より成り、発色分子とは区別される。他の分子は、少なくとも一つの特
異的部分から遊離したまたはそれと関連する、発色分子とは別個の、酵素活性の
ラベリング部分を常に含む。かくして本発明の目的は、もし酵素活性が存在する
ならば、二つのラベリング部分が一度放出されてから会合する場合にのみ有効な
、発色分子の形成を明らかにすることである。
【0035】 この目的のために、本発明は、第一の分子が、酵素の少なくとも一つの特異的
ターゲット部分と会合する非発色ラベリング部分より成り、第二の分子が、別の
非発色基質より成る、少なくとも二つの分子より成り、非発色ラベリング部分は
、一度放出されると、発色分子を形成するために第二の分子と反応することを特
徴とする、少なくとも一つの酵素の酵素活性の存在を検出するための発色基質に
関する。
【0036】 本発明はまた、第一の分子が、第一の酵素の少なくとも一つの特異的ターゲッ
ト部分と会合する非発色ラベリング部分より成り、第二の分子が、第二の酵素の
特異的ターゲット部分と会合する別の非発色ラベリング部分より成る、少なくと
も二つの分子より成り、非発色ラベリング部分は、一度放出されると、発色分子
を形成するために反応することを特徴とする、少なくとも二つの酵素の酵素活性
を存在を検出するための発色基質に関する。
【0037】
【発明の実施の形態】
基質の調製の方法に関係なく、第一の分子の非発色ラベリング部分は、アミノ
ベンゼンまたはその誘導体より成る:
【化7】 第二の分子の非発色ラベリング部分は、α-ナフトールまたはその誘導体より成 る:
【化8】 得られる発色分子は、以下のものより成る:
【化9】
【0038】 この場合、R1基は、−OH、−SHまたは以下の式:
【化10】 より成り、R10基は、−Hまたは−Br、−Cl若しくは−Iのような原子、ま
たは酸化カップリングの間で除去できる−SHのような原子の基より成り、R2 からR9、R11若しくはR12基は、−H、−OH、−Br、−Cl、−Iまたは −CH3、−CH2CH3、−OCH3、−OCH2CH3若しくは−COOHのよう
な他のより複雑な置換基より成る。
【0039】 R1基の場合、X/またはZは、−Hまたは−CH3、−CH2CH3、以下の式
【化11】 のような他のより複雑な置換基より成る。
【0040】 一つの実施態様に従って、R2/R3基及びR4/R5基の対の少なくとも一つは
、芳香族、脂環式、若しくは複素環系より成る。
【0041】 本発明はまた、以下の工程より成る上述の基質を経た、酵素活性を検出するた
めの方法に関する: − 少なくとも一つのタイプの細菌と、基質を接触させること、 − 基質を加水分解するために、細菌を用意すること、並びに − 二つのラベリング部分の酸化カップリングから得た着色化複合体の形成に基
づいて、酵素活性を検出すること。
【0042】 本発明の別の目的は、分子が吸収材料中に存在し、サンプルと接触するように
配置され、検出の後、かくして導かれた微生物が次の分析(同定、抗生物質アッ
セイ等)を可能にするように再懸濁される方法を提案することである。
【0043】 吸収材料中に含まれる反応組成物の一部を形成する分子及び他の化合物は、以
下のものである: − アミノベンゼン若しくはその誘導体より成る第一の分子、並びに − α-ナフトール若しくはその誘導体より成る第二の分子。
【0044】 反応組成物はまた、フェリシアン化カリウムのような酸化剤を含む。
【0045】 他の化合物の中では、試験されるサンプル中に存在する、少量の第一の分子及
び/または第二の分子のような反応アクチベーターを有することができる。
【0046】 さらに他の化合物の中では、組成物が、ポリビニルピロリドン(PVP)のよ
うなバインダーまたは接着分子を含むことが可能である。
【0047】 該方法は、細菌種のグラム同定を試験するために使用でき、この場合第一の分
子は、AlaDMpPDより成り、第二の分子はα-ナフトールより成る。
【0048】 さらに、吸収材料によって吸収される反応混合物の組成は、以下のものである
: − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.5g/lのα-ナフトール − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.5g/lのフェリシアン化カリウム、並びに − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.35g/lのAlaDMpPd。
【0049】 一つの変形例に従って、アクチベーターは、0.01g/lから0.5g/l
、好ましくは0.05g/lから0.1g/l、例えば0.075g/lの濃度
のAla-DMpPDより成る。
【0050】 別の変形例に従って、組成物はまた、1g/lから50g/l、好ましくは1
0g/lから25g/l、例えば15g/lのPVPを含む。
【0051】 本発明はまた、ペプチダーゼタイプの酵素活性を検出するための、上述の基質
の使用に関する。
【0052】 最後に本発明は、含まれる吸収材料及び基質に関して、並びに/またはビスコ
ースのような吸収材料より成るヘッドに配置された試験サンプルに関して不活性
である、例えばプラスチックで作製された支持体より成る、上述の同定方法を実
施するための同定装置に関する。
【0053】 I−新規な発色基質及び調製法: 以下に記載されるであろう本発明は、本発明のいくつかの特異的な実施態様に
関する。それ故これらの実施態様は、ヒドロラーゼタイプのような何れかのタイ
プの酵素活性、並びに何れかの属またはタイプの微生物を検出するために使用で
きる、本発明の範囲を制限するものではない。
【0054】 少なくとも一つの酵素の酵素活性の存在を検出するための発色基質は、少なく
とも二つの分子より成り、第一の分子は、酵素の少なくとも一つの特異的ターゲ
ット部分と会合する非発色ラベリング部分より成り、第二の分子は、別の非発色
基質より成る。非発色ラベリング部分は、一度放出されると、発色分子を形成す
るために第二の分子と反応する。
【0055】 別の場合、少なくとも二つの酵素の酵素活性を存在を検出するための発色基質
は、少なくとも二つの分子より成り、第一の分子は、第一の酵素の少なくとも一
つの特異的ターゲット部分と会合する非発色ラベリング部分より成り、第二の分
子は、第二の酵素の特異的ターゲット部分と会合する別の非発色ラベリング部分
より成る。一度放出されると、非発色ラベリング部分は、発色分子を形成するた
めに反応する。
【0056】 一つのみの酵素活性の検出の場合、二つの非発色分子が存在し、即ち第一の分
子は、検出される酵素活性に特異的である部分とラベリング部分とを有し、一方
で第二の分子は、ラベリング部分のみより成る。二つのラベリング部分は、それ
ぞれ以下の化合物I及びIIより成る:
【化12】 式中、 ・R1=−OH若しくは−SH若しくは以下の式:
【化13】 で、X及び/またはZ=−H若しくは−CH3、−CH2CH3、以下の式:
【化14】 のような他のより複雑な置換基、 ・R10=−H若しくは−Br、−Cl、−I、−SH等のような酸化カップリン
グの間で除去できる基または原子、 ・R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9,R10,R11及びR12=−H、−O
H、−Br、−Cl、−I、−CH3、−CH2CH3、−OCH3、−OCH2C H3、−COOH、若しくは他のより複雑な置換基、R2/R3及びR4/R5はま た、以下のもののような芳香族、脂環式若しくは複素環系の部分を形成できる:
【化15】
【0057】 かくして二つの化合物I及びIIを組み合わせることによって得られる化合物
IIIは、以下のものである:
【化16】
【0058】 本発明を理解するために、ヒドロラーゼ酵素基質の式は、以下の形態で図式的
に表され得ることが想起される:
【0059】 ・オシダーゼ、ホスファターゼ、エステラーゼ、またはスルファターゼ基質の場
合、A−O−B。 次いで酵素的加水分解は、以下のように示され得る: A−O−B+H2O→A−OH+B−OH 式中、本発明に従って: A−OH=オス、ホスファート、スルファート、脂肪酸(単純には酢酸)並びに
B−OH=R1=−OHである化合物I、若しくは化合物II。
【0060】 ・ペプチダーゼ基質である場合、A−CO−NH−B 次いで酵素的加水分解は、以下のように示され得る: A−CO−NH−B+H2O→A−COOH+B−NH2 式中、本発明に従って: A−COOH=アミノ酸若しくはブロッキング試薬で終結され得るアミノ酸の鎖
、並びに B−NH2=化合物I。
【0061】 本発明に従った方法は、一方で、以下のもの: − オシダーゼ、ホスファターゼまたはエステラーゼ基質について、R1=OH である、アミノベンゼンから由来する化合物I、若しくは − α-ナフトールから由来する化合物II のいずれかに基づく、上述の酵素的基質を使用し、 他方で、反応培地中に最初に存在する、または酵素的反応の間で若しくはその後
に加えられ得る検出化剤を使用し、この剤は以下のもの: ・化合物Iに基づく基質の酵素的加水分解から生ずる化合物Iの検出のための化
合物II、若しくは ・化合物IIに基づく基質の酵素的加水分解から生ずる化合物IIの検出のため
の化合物I のいずれかである。
【0062】 IとIIの酸化カップリングから生ずる着色化化合物III(インドフェノー
ルから由来する)の反応培地中での形成は、基質の加水分解と、かくして含まれ
る酵素活性の検出を可能にする。
【0063】 化合物IIIの着色は、化合物IとIIの置換基に依存する。
【0064】 例えば、R1=−OHで且つR2からR11=−Hである場合、それは紫色であり
、R1=−OH、R2及びR5=−Clで且つR3からR11=−Hである場合、それ
は青色である。
【0065】 かくして記載される方法は、特にペプチダーゼタイプの活性を発色的に検出す
るために非常に有利である。とりわけ従来技術に従って、着色化反応の選択は、
比較的非発色的であるニトロアニリンに基づく基質の使用、及び非常に毒性であ
るナフチルアミンに基づく基質の使用に制限されており、放出されるアミンを検
出するために反応の最後で試薬(例えばジアゾニウム塩)を加えることが必要で
あった。
【0066】 本発明は、アミノベンゼンまたはその誘導体(化合物I)に基づく、ペプチダ
ーゼに対する基質の新規なタイプを提案する。
【0067】 この化合物Iは、酵素的加水分解の間で反応培地中に段階的に放出されるため
、それはこの培地中に存在するα-ナフトールまたはその誘導体(化合物II) との酸化カップリングにより、強力な着色化複合体(一般的に赤色から青色の着
色)を形成する。
【0068】 もし化合物IIIの添加が、酵素的反応の最後に実施されるのであれば、カッ
プリング反応はまた、試験の最後に得ることができる。
【0069】 本発明の別の重要な利点は、反応培地中に二つの基質を組み合わせることにあ
り、本方法に従って、一方は化合物Iに基づき、他方は化合物IIに基づく。
【0070】 かくして、二つの酵素活性(例えばペプチダーゼとオシダーゼ、エステラーゼ
とオシダーゼ、二つのオシダーゼ等)を同時に検出するための何れかのタイプの
組み合わせが考慮され得る。これらの場合、着色化複合体IIIは、二つの基質
が加水分解される場合にのみ形成されるであろう。この組み合わせは、特に微生
物を特徴付けする場合に、高い特異性を必要とする診断試験について非常に有用
であろう。
【0071】 挙げられる例の一つは、細菌を同定する分野での二つの酵素活性のこの同時検
出についての利点を説明する。
【0072】 本発明の他の利点の中では、化合物Iに二重官能性を与えることが可能である
。特に、化合物Iに、一方で−NH2基に、アミノ酸若しくはブロッキング剤で 終結することが可能なアミノ酸の鎖を、他方でもしヒドロキシル基(−OH)で
あるならばR1に、オス、ホスファート若しくは脂肪酸を、化学的に接合するこ とが可能である。二重基質と称される分子で、反応培地中で遊離形態の化合物I
を生じるために、R1に接合される物の性質に依存して、一方でペプチダーゼ、 他方でオシダーゼ、ホスファターゼまたはエステラーゼといった、二つの別個の
酵素活性によって加水分解されるべき分子が得られる。
【0073】 かくして、化合物IIの存在下で、二つの酵素活性が存在する場合のみ、着色
化複合体IIIを得ることができる。二重官能性を有する上記基質の利点は、例
えば微生物を特徴付けるために発揮されるであろうその非常に高い特異性に存す
る。
【0074】 同じ意味で、上述のような化合物Iに基づく二重官能性を有する基質と、化合
物IIに基づく基質の混合物が、別のオシダーゼ、ホスファターゼ若しくはエス
テラーゼに対する研究のために、本発明に従って考慮され得る。この場合、着色
化複合体IIIの生産は、化合物I及びIIを放出するために、三つの酵素活性
の同時存在を必要とする。二つの酵素活性は、化合物Iに基づく分子を加水分解
することが可能であり、一つの酵素活性は、化合物IIに基づく分子を加水分解
することが可能である。かくして試験の特異性は、さらに向上する。
【0075】 本発明に従って、特に従来技術で周知である基質と、クレームされる本方法に
従った基質といった、異なるタイプの基質を同じ反応培地中で組み合わせること
も可能である。これにより、異なる着色反応を実施することが可能であり、かく
して同じ反応培地中でいくつかの酵素活性を同時に検出することが可能である。
【0076】 本発明は、生物学的若しくは非生物学的サンプルの異なるタイプ中の酵素活性
に対する研究に適用できる。
【0077】 本発明はまた、細菌若しくは酵母のような微生物を特徴付けるためにも使用で
きる。この場合、酵素的試験は、個々のチューブ、または例えばミクロタイトレ
ーションプレートのような区画化支持体中の液体培地で実施できる。それらはま
た、所望の酵素活性を生産するコロニーの染色が可能な、アガー培地(例えばペ
トリ皿)で実施できる。
【0078】 かくして本発明は、以下の工程より成る、上述の基質による酵素活性を検出す
るための方法に関する: − 少なくとも一つのタイプの細菌と、基質を接触させること、 − 基質を加水分解するために、細菌を用意すること、並びに − 二つのラベリング部分の酸化カップリングから得た着色化複合体の形成に基
づいて、酵素活性を検出すること。
【0079】 酸化カップリングは、以下のそれぞれによって容易になる: − 反応培地中への少なくとも一つの酸化剤の添加、 − この反応培地中での代謝プロセスの間の、少なくとも一つの酸化剤の生産、
− 上記反応培地中での内因性酸素の存在。
【0080】 以下に与えられる実施例は、本発明をより明確に理解させるであろう。それら
は特に細菌学の分野に関するが、本方法が、ヒドロラーゼを探索することを含む
、いずれかの他の酵素学の分野にも適用できることは明らかである。
【0081】
【実施例】
実施例1:液体培地中のβ-グルコシダーゼの検出(方法1): この実施例で提案される反応培地は、以下の製剤を有する: ・ミートペプトン 10g ・NaCl 5g ・α-ナフチル-β-グルコピラノシド 0.5g ・4-アミノフェノール 50mg ・H2O 1000ml ・pH 7.0
【0082】 この培地を、0.22μMilliporeフィルターを通す濾過によって滅菌し、5 ml/チューブの速度で滅菌チューブ内に配置する。
【0083】 β-グルコシダーゼに対する探索のための試験を、Trypticase-Soyaアガーで3
5−37℃で24時間培養した4種の株で実施する。これらの株は、それぞれ以
下の種に属する: − Escherichia coli、 − Staphylococcus sciuri、 − Streptococcus pyogenes、 − Enterococcus faecalis。
【0084】 上記培養物で開始し、0.5McFarlandに調節した水性懸濁液を調製する。
【0085】 100マイクロリットルのこれらの懸濁液を、4種の反応培地のチューブを接
種するために使用し、各チューブは、一つの株に相当する。
【0086】 栓をしたチューブを、35−37℃で18から24時間インキュベーションす
る。
【0087】 インキュベーションの後、インドフェノール複合体の形成に相当し、β-グル コシダーゼ活性の存在を反映する、紫色の発色の出現を観察する。
【0088】 得られた結果は、以下のものである:
【表1】
【0089】 実施例2:液体培地中のβ-グルコシダーゼの検出(方法2): この実施例で提案される反応培地は、以下の製剤を有する: ・ミートペプトン 10g ・NaCl 5g ・α-ナフトール 0.5g ・4-アミノフェノール-β-D-グルコピラノシド 50mg ・H2O 1000ml ・pH 7.0
【0090】 培地の調製、試験株の選択、及び試験の操作は、実施例1に記載された方法と
同一である。
【0091】 インドフェノール複合体の形成による紫色発色の出現は、β-グルコシダーゼ 活性の存在を示す。
【0092】 得られた結果は、実施例1のものと同一である:
【表2】
【0093】 これらの結果は、化合物Iに基づく基質または化合物IIに基づく基質の何れ
かを本発明に従って使用して、オシダーゼタイプの活性を検出することが可能で
あることを示す。これは、エステラーゼまたはホスファターゼタイプの活性の調
査の場合にも同様であろう。
【0094】 実施例3:液体培地中のピログルタミル-アミノペプチダーゼの検出 この実施例で提案される反応培地は、以下の製剤を有する: ・ミートペプトン 10g ・NaCl 5g ・α-ナフトール 50mg ・L-ピログルタミル-4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール 0.5g ・H2O 1000ml ・pH 7.0
【0095】 培地の調製、試験株の選択、及び試験の操作は、実施例1に記載された方法と
同一である。
【0096】 インドフェノール複合体の形成による青色発色の出現は、ピログルタミル-ア ミノペプチダーゼ活性を表す。青色の発色は、4-アミノフェノールの2位と6位
の塩素基の存在から生ずることに注意すべきである。
【0097】 得られた結果は、以下のものである:
【表3】
【0098】 実施例4:本発明の方法に従った二つの酵素活性の組み合わせた調査。β-グル コシダーゼとピログルタミル-アミノペプチダーゼの同時検出に対する応用: この実施例で提案される反応培地は、以下の製剤を有する: ・ミートペプトン 10g ・NaCl 5g ・α-ナフチル-b-D-グルコピラノシド 0.5g ・L-ピログルタミル-4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール 0.5g ・H2O 1000ml ・pH 7.0
【0099】 培地の調製、試験株の選択、及び試験の操作は、実施例1に記載された方法と
同一である。
【0100】 インドフェノール複合体の形成による青色発色の出現は、二つの基質が加水分
解された場合にのみ可能である。それ故これは、同じ反応培地中でのβ-グルコ シダーゼとピログルタミル-アミノペプチダーゼ活性の組み合わせを反映する。 活性の一方の不存在は、発色複合体の形成を妨げる。
【0101】 得られた結果は、以下のものである:
【表4】
【0102】 この実施例は、微生物(この応用ではE. Faecalis)の特徴付けにおいて、よ り高い特異性を許容することによって、本発明の利点の一つを明白に説明する。
【0103】 実施例5:β-ガラクトシダーゼ(βGAL)及びL-アラニン-アミノペプチダー
ゼ(Ala)活性の同時検出による、アガー培地中での細菌の特徴付け: α-ナフチル-β-D-ガラクトピラノシド及びL-アラニル-イドラジドを、トリプ
チカーゼsoyaアガー培地に加える。この基質は、本発明に従った化合物Iから由
来する。
【0104】 この培地を配置し、以下の方法で接種する: ・精製培養物で6個の皿: − Escherichia coli [βGAL(+), Ala(+)] − Klebsiella pneumoniae [βGAL(+), Ala(+)] − Salmonella typhimurium [βGAL(-), Ala(+)] − Pseudomonas aeruginosa [βGAL(-), Ala(+)] − Staphylococcus xylosus [βGAL(+), Ala(-)] − Candida albicans [βGAL(-), Ala(-)] ・E. coli/S. xylosus及びS. typhimurium/C. albicansの株の混合物で2個の
皿。
【0105】 培地を35−37℃でインキュベーションする。18−24時間のインキュベ
ーションの後、E. coliとK. pneumoniae株[βGAL(+), Ala(+)]を含む皿のみ、青
色染色コロニーを含む。
【0106】 E. coli/S. xylosusの混合物について、E. coliコロニーのみが青色であり、
S. xylosusのコロニーは無色のままである。
【0107】 実施例4に示されるように、かくしてインドフェノールに基づく着色化複合体
IIIの生産は、二つの酵素活性、この場合β-ガラクトシダーゼ及びL-アラニ ン-アミノペプチダーゼの両者の存在を必要とした。
【0108】 しかしながら、これら二つの活性の一方のみの存在または両者の不存在は、着
色化複合体の形成を引き起こさない。
【0109】 実施例5の場合では、適切なフェニレンジアミン誘導体の選択は、コロニーの
直ぐ近傍に存在する発色を得ることが可能であり、かくして混合物中の二つの異
なる集団を識別することが可能である。
【0110】 この実施例は、本発明に従って、アガー培地の表面での特異的な着色化コロニ
ーを得ることが可能であり、かくしてそれらを特徴付けることが可能である。こ
の場合、β-ガラクトシダーゼ及びL-アラニン-アミノペプチダーゼ活性の両者を
有するグラム陰性細菌である腸内細菌の検出に適用できるであろう。
【0111】 実施例6:本発明の方法に従った三種の酵素活性の組み合わせた調査。β-ガラ クトシダーゼ(βGAL)、β-グルコシダーゼ(βGLU)及びL-アラニン-ア
ミノペプチダーゼ(Ala)の同時検出への応用: この実施例で提案される反応培地は、以下の製剤を有する: ・ミートペプトン 10g ・NaCl 5g ・α-ナフチル-b-D-グルコピラノシド 0.5g ・L-ピログルタミル-4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル- β-D-ガラクトピラノシド 0.5g ・H2O 1000ml ・pH 7.0
【0112】 培地の調製は、実施例1に記載された方法と同一である。
【0113】 3種の酵素活性の調査のための試験を、Trypticase-Soyaアガーでの35−3 7℃で24時間培養された5種の株で実施する。これらの株は、それぞれ以下の
種に属する: − Escherichia coli [βGAL(+), βGLU(-), Ala(+)] − Klebsiella pneumoniae [βGAL(+), βGLU(-), Ala(+)] − Salmonella typhimurium [βGAL(-), βGLU(-), Ala(+)] − Stenotrophomonas maltophilia [βGAL(-), βGLU(+), Ala(+)] − Staphylococcus saprophyticus [βGAL(+), βGLU(-), Ala(-)]
【0114】 インドフェノール複合体の形成による青色の発色の出現は、3種の基質が加水
分解された場合のみ可能である。かくしてそれは、K. pneumoniaeの株の場合の ように、同じ反応培地中にβ-ガラクトシダーゼ、β-グルコシダーゼ及びL-アラ
ニン-アミノペプチダーゼ活性の組み合わせを反映する。活性の一つの不存在は 、着色化複合体の形成を妨げる。
【0115】 得られた結果は、以下のものである:
【表5】
【0116】 この実施例は、高い選択的試験を実施するための本発明の可能性を再び示す。
【0117】 示された6個の実施例は、本発明に従った酵素試験を記載するのみである。
【0118】 発色基質または蛍光基質を使用して、本分野の周知の試験とこれらの試験を組
み合わせることは、非常に明白に可能である。
【0119】 II.−同定方法及び装置: 同定方法及び装置で使用される培地の原理は、上述の対にした基質の使用に基
づく。
【0120】 代表的な実施例に従って、GRAM同定法は、アミノベンゼンまたはジメチル
-パラフェニレンジアミン(DMpPD)のようなその誘導体に基づく基質を使 用する。以下の実施例において、基質は、アラニン-ジメチル-パラフェニレンジ
アミン(AlaDMpPD)より成る。かくして示される活性は、アラニン-ア ミノペプチダーゼであり、この活性はグラム陰性細菌に特異的である。
【0121】 それは以下のように機能する。酵素的加水分解により、DMpPD基の放出が
生ずる。次にDMpPDが、酸化剤、フェリシアン化カリウム(K3Fe(CN )6)によって容易にされる酸化カップリングによってα-ナフトール(またはそ
の誘導体)と結合する。次いでこれは、灰紫色の複合体の形成を生ずる。
【0122】 第一の工程において、装置は以下のように定義される: − 基質としてAlaDMpPDを含むバイオゲリトン培地、並びに − α-ナフトール及びフェリシアン化カリウムより成る反応混合物で飽和され たボトルブラシ。
【0123】 グラム同定により特異的であり、Columbiaタイプの血液アガーでも使用できる
別の装置が定義される。それは以下のものより成る: − Columbiaタイプの血液アガーより成る培地(AlaDMpPDを含むまたは
含まない)、並びに − ボトルブラシを飽和し、α-ナフトール、フェリシアン化カリウム及びAl aDMpPDに基づいて構成され、次いで乾燥された反応混合物。
【0124】 ボトルブラシにに含まれる反応混合物は、後の操作を容易にする、ボトルブラ
シの乾燥工程を加えることによってさらに改良された。
【0125】 正確な組成は以下のものである: ・アガーについて、0.075グラム/リットル(g/l)のAlaDMpPD
の存在または不存在、並びに ・ボトルブラシについて − 0.01から5g/l、好ましくは0.1から1g/l、例えば0.5g/
lのα-ナフトール − 0.01から5g/l、好ましくは0.1から1g/l、例えば0.5g/
lのフェリシアン化カリウム、並びに − 0.01から5g/l、好ましくは0.1から1g/l、例えば0.35g
/lのAlaDMpPD。
【0126】 かくして感度及び特異性に関して得られた結果は、得られた最高のものである
。この場合、反応の検出は、即時的ではない。何れかの発色の出現を観察するた
めに15から30秒かかり、これは細菌のアミノペプチダーゼによる基質の加水
分解に必要とされる時間である。
【0127】 Polyvitex chocolateアガー(登録商標)、CPS ID2培地(登録商標)、TSA +
/-血液及びColumbia +/-血液のような異なる培地で61株が、α-ナフトール、 フェリシアン化カリウム及びAlaDMpPDで飽和され、次いで乾燥されたボトルブラ
シで試験された。この研究により、この系が従来の培地及び一般的な発色試薬の
大部分と適合的であることが示された。
【0128】 反応時間をさらに改良するために、反応アクチベーターを培地中に取り込ませ
た。
【0129】 反応を活性化するというこの意図において、少量のAlaDMpPD及び/ま
たはα-ナフトールの培地への添加は、感度を減少することなく反応の検出を可 能にすることが見出された。さらに、かくして検出時間は、0から10秒となり
、顕著に減少された。上記少量は、0.01から0.5g/l、好ましくは0.
05から0.1g/l、例えば0.075g/lに相当する。
【0130】 一つの実施態様に従って、ボトルブラシにバインダーを加えることも可能であ
る。バインダーの添加は、ボトルブラシの頭部の繊維を共に集合させ、接種懸濁
液内でのボトルブラシに存在する製品の放出を制限することが可能である。上記
バインダーは、ポリビニルピロリドン(PVP)より成り、それは実際、上記項
目を満足するだけでなく、感度を実質的に増大することが可能である。上述の濃
度を有する上述の組成物において、PVPは、1から50g/l、好ましくは1
0から25g/l、例えば15g/lの濃度でボトルブラシのビスコース頭部の
の構成中に取り込まれる。
【0131】 1.実験: かくしてこの培地の評価を、以下の種の中で分けた133種の株で実施した。
以下の表6と7は、試験された種と各種に対する株の数を掲載する。
【表6】
【表7】 表6及び7:試験された株及び各種に対する株の数
【0132】 表8は、得られた結果を示す:
【表8】 表8:試験された種の感度と特異性
【0133】 試験された株で得られた結果の中で、特定の株は偽の陰性である。これらの偽
の陰性は、P. aeruginosaの4個の株で2個、P. fluorescensの5個の株で2個 、及びH. influenzaeの2個の株で1個である。特定の株は、偽の陽性である。 これらの偽の陽性は、E. faecalisの5個の株で1個、S. pyogenesの3個の株、
S. agalactiaeの4個の株で2個、C. guilliermondiiの株、及びC. parapsilosi
sの株である。
【0134】 2.試験の読み取り性: Pseudomonas細菌を除くグラム陰性細菌の実質的に全てが、その強度が2より 大きい(4までの半定量的スケールで)灰紫色の鋭い発色を与え、一方でグラム
陽性細菌またはS. pyogenesを除く偽の陽性であるものは、この同じスケールで 1より小さい発色強度を有する。
【0135】 3.検出時間: 約90%のグラム陽性細菌が、0から10秒の間で検出される;グラム陽性細
菌または偽の陽性の細菌のほとんどは、S. pyogenesの株を除いて、10秒後に 検出される。
【0136】 かくしてこの実施例の培地は、良好な感度と良好な特異性を有する。他の偽の
陽性の株は、一般的に非常に弱い強度を有し、10秒より大きい検出時間を有す
る。かくしてこれらの株は、偽の陽性のものより疑わしい株である。
【0137】 4.ボトルブラシの定義: 特に有利であるボトルブラシモデルは、以下の項目を満足するボトルブラシで
ある: − 直径が2.5ミリメーター(mm)で且つ長さが150mmであるプラスチ
ックのスティック、並びに − 直径が4.5mm以下でアルビスコース頭部を有する。
【0138】 5.ボトルブラシの製造及び操作のための方法: 製造条件は、以下のものである: − 2から3分間上述の溶液に浸す、 − 37℃で2時間乾燥する、並びに − 光から保護されたリークプルーフプラスチックバッグで実装する。
【0139】 6.ボトルブラシの実装: ボトルブラシを、例えば1,25または100から1000のこれらのボトル
ブラシを含むラッピングに滅菌態様(ガンマ線)で貯蔵できる。しかしながら、
乾燥後に滅菌の必要のない20から25のボトルブラシの実装は、完全に想像で
きる。実装は、乾燥剤の存在下または不存在下で実施され、光から隔離される。
【0140】 7.必須のパラメーター: かくして対になった基質の使用は、本気債の最初で述べられたものと同一であ
る。かくしてボトルブラシの頭部は、少なくとも二つの分子を含む。かくして、
示された実施例において、第一の分子(AlaDMpPD)は、酵素の少なくと
も一つの特異的ターゲット部分(DMpPD)より成り、第二の分子は、非発色
基質より成り、非発色ラベリング部分(AlaDMpPD)は一度放出されると
、発色分子を形成するために第二の分子と反応する。
【0141】 ボトルブラシの使用は、試薬の支持体として機能し、上述の評価された同じ株
に基づいて、他の同定及び抗生物質アッセイ系で使用される接種懸濁液の調製を
許容する。かくしてこれは、引き続く同定及び抗生物質アッセイ操作等を実施す
るための新規な「同じ」微生物の接種の間のエラーを顕著に減少する。
【0142】 さらに、例えばオキシダーゼ、インドール、エステラーゼ、ホスファターゼ等
の、他のタイプの試験のためのボトルブラシを調整することが可能である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月3日(2000.7.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 少なくとも二つの分子より成り、第一の分子が、第一の酵素
の少なくとも一つの特異的ターゲット部分と会合する非発色ラベリング部分より
成り、第二の分子が、第二の酵素の特異的ターゲット部分と会合する別の非発色
ラベリング部分より成り、非発色ラベリング部分は、一度放出されると、反応し
て発色分子を形成することを特徴とする、少なくとも二つの分子の酵素活性の存
在を検出するための発色基質。
【請求項】 第一の分子の非発色ラベリング部分が、以下の式:
【化1】 のアミノベンゼンまたはその誘導体より成り、第二の分子の非発色ラベリング部
分が、以下の式:
【化2】 のα-ナフトールまたはその誘導体より成り、得られた発色分子が、以下の式:
【化3】 より成ることを特徴とする、請求項1記載の基質。
【請求項】 R1基が、−OH、−SHまたは以下の式:
【化4】 より成り、R10基が、−Hまたは、−Br、−Cl若しくは−Iのような原子、
または酸化カップリングの間に除去できる−SHのような原子団の基より成り、
2からR9、R11若しくはR12基が、−H、−OH、−Br、−Cl、−I、ま
たは−CH3、−CH2CH3、−OCH3、−OCH2CH3若しくは−COOHの
ような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項記載の基質
【請求項】 X及び/またはZが、−Hまたは、−CH3、−CH2CH3 、以下の式:
【化5】 のような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項または 記載の、R1が以下の式:
【化6】 より成る場合の基質。
【請求項】 R2/R3基及びR4/R5基の対の少なくとも一つが、芳香族
、脂環式、若しくは複素環系より成ることを特徴とする、請求項または記載
の基質。
【請求項】 − 試験サンプル中に含まれる、細菌のような少なくとも一
つのタイプの微生物と、少なくとも二つの基質より成る分子を接触させること、 − 細菌を用意して、基質を加水分解すること、並びに − 二つのラベリング部分の酸化カップリングから得た着色化複合体の形成に基
づいて、酵素活性を検出すること より成ることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項記載の基質を経た少 なくとも二つの 酵素活性を検出するための方法。
【請求項】 分子が吸収材料中に存在し、サンプルと接触するように配置
され、検出の後、かくして導かれた微生物が、次の分析(同定、抗生物質アッセ
イ等)を可能にするように再懸濁されることを特徴とする、請求項記載の方法
【請求項】 吸収材料中に含まれる反応組成物の一部を形成する分子及び
他の化合物が、以下のもの: − アミノベンゼン若しくはその誘導体より成る第一の分子、並びに − α-ナフトール若しくはその誘導体より成る第二の分子、 − フェリシアン化カリウムのような酸化剤との任意の組み合わせ、 であることを特徴とする、請求項または記載の方法。
【請求項】 試験しようとするサンプル中に存在する、少量の第一の分子
及び/または第二の分子のような反応アクチベーターを用いることを特徴とする
、請求項記載の方法。
【請求項1】 組成物が、ポリビニルピロリドン(PVP)のようなバイ
ンダーを含むことを特徴とする、請求項または記載の方法。
【請求項1】 第一の分子が、AlaDMpPDより成り、第二の分子が
、α-ナフトールより成ることを特徴とする、試験しようとする細菌種のグラム 同定のための請求項から1のいずれか一項記載の方法。
【請求項1】 吸収材料の組成が、以下のもの: − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.5g/lのα-ナフトール − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.5g/lのフェリシアン化カリウム、並びに − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
ば0.35g/lのAlaDMpPD であることを特徴とする、請求項1と組み合わせた請求項から1のいずれ
か一項記載の方法。
【請求項1】 アクチベーターが、0.01g/lから0.5g/l、好
ましくは0.05g/lから0.1g/l、例えば0.075g/lの濃度のA
laDMpPDより成ることを特徴とする、請求項記載の方法。
【請求項1】 組成物がまた、1g/lから50g/l、好ましくは10
g/lから25g/l、例えば15g/lのPVPを含むことを特徴とする、請
求項1記載の方法。
【請求項1】 ペプチダーゼタイプの酵素活性を検出するための、請求項
1からのいずれか一項記載の基質の使用。
【請求項1】 含まれる吸収材料及び/若しくは基質に関して、並びに/
またはビスコースのような吸収材料より成るヘッドが設けられて成る試験サンプ
ルに対して不活性である、例えばプラスチックで作製された支持体より成ること
を特徴とする、請求項から1のいずれか一項記載の方法を実施するための同
定装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】 言うまでもなく、これらの文献は、少なくとも二つの非発色分子を介した少な
くとも二つの酵素活性の検出が可能であることを推論することができない。かく
してこれらの少なくとも二つの活性の存在は、発色分子を生産するのみである。
上記方法の利点は、同定される細菌が、他の細菌と共通する少なくとも一つの酵
素活性と、これらの同じ他の細菌と異なる少なくとも一つの酵素活性を含む場合
に妥当する。さらにこの方法の利点は、同定される細菌が、他の細菌と共通する
少なくとも一つの酵素活性と、また別の他の細菌とは異なる少なくとも一つの酵
素活性を含む場合に特に妥当するが、同定される細菌が少なくとも二つの酵素活
性を有する場合のみに妥当する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 かくして、少なくとも一つのペプチダーゼ活性を検出することに関して特に有
効で利点を有する非発色基質が全く存在しないことが、容易に予期されるであろ
う。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月3日(2000.10.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 のアミノベンゼンまたはその誘導体より成り、第二の分子の非発色ラベリング部
分が、以下の式:
【化2】 のα-ナフトールまたはその誘導体より成り、得られた発色分子が、以下の式:
【化3】 より成ることを特徴とする、請求項1記載の基質。
【化4】 より成り、R10基が、−Hまたは、−Br、−Cl若しくは−Iのような原子、
または酸化カップリングの間に除去できる−SHのような原子団の基より成り、
2からR9、R11若しくはR12基が、−H、−OH、−Br、−Cl、−I、ま
たは−CH3、−CH2CH3、−OCH3、−OCH2CH3若しくは−COOHの
ような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項2記載の基質
【化5】 のような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項2または3
記載の、R1が以下の式:
【化6】 より成る場合の基質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ダニエル・モンゲ フランス・F−01150・サン−ソラ−ナン −ブゲイ・リュ・ムーラン・デュ・ブア・ 13・レジデンス・デュ・ムーラン (72)発明者 シルヴァン・オレンガ フランス・F−01160・ニューヴィル−シ ュール−アイン・サン・タンドレ(番地な し) Fターム(参考) 4B063 QA01 QA18 QQ06 QQ07 QQ23 QQ32 QQ33 QQ35 QQ36 QR41 QR43 QR58 QR64 QR66 QS24 QX01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二つの分子より成り、第一の分子が、酵素の少な
    くとも一つの特異的ターゲット部分と会合する非発色ラベリング部分より成り、
    第二の分子が、別の非発色物質より成り、非発色ラベリング部分は、一度放出さ
    れると、第二の分子と反応して発色分子を形成することを特徴とする、少なくと
    も一つの酵素の酵素活性の存在を検出するための発色基質。
  2. 【請求項2】 少なくとも二つの分子より成り、第一の分子が、第一の酵素
    の少なくとも一つの特異的ターゲット部分と会合する非発色ラベリング部分より
    成り、第二の分子が、第二の酵素の特異的ターゲット部分と会合する別の非発色
    ラベリング部分より成り、非発色ラベリング部分は、一度放出されると、反応し
    て発色分子を形成することを特徴とする、少なくとも二つの分子の酵素活性の存
    在を検出するための発色基質。
  3. 【請求項3】 第一の分子の非発色ラベリング部分が、以下の式: 【化1】 のアミノベンゼンまたはその誘導体より成り、第二の分子の非発色ラベリング部
    分が、以下の式: 【化2】 のα-ナフトールまたはその誘導体より成り、得られた発色分子が、以下の式: 【化3】 より成ることを特徴とする、請求項1または2記載の基質。
  4. 【請求項4】 R1基が、−OH、−SHまたは以下の式: 【化4】 より成り、R10基が、−Hまたは、−Br、−Cl若しくは−Iのような原子、
    または酸化カップリングの間に除去できる−SHのような原子団の基より成り、
    2からR9、R11若しくはR12基が、−H、−OH、−Br、−Cl、−I、ま
    たは−CH3、−CH2CH3、−OCH3、−OCH2CH3若しくは−COOHの
    ような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項3記載の基質
  5. 【請求項5】 X及び/またはZが、−Hまたは、−CH3、−CH2CH3 、以下の式: 【化5】 のような他のさらに複雑な置換基より成ることを特徴とする、請求項3または4
    記載の、R1が以下の式: 【化6】 より成る場合の基質。
  6. 【請求項6】 R2/R3基及びR4/R5基の対の少なくとも一つが、芳香族
    、脂環式、若しくは複素環系より成ることを特徴とする、請求項3または4記載
    の基質。
  7. 【請求項7】 − 試験サンプル中に含まれる、細菌のような少なくとも一
    つのタイプの微生物と、少なくとも一つの基質より成る分子を接触させること、 − 細菌を用意して、基質を加水分解すること、並びに − 二つのラベリング部分の酸化カップリングから得た着色化複合体の形成に基
    づいて、酵素活性を検出すること より成ることを特徴とする、基質を経た酵素活性を検出するための方法。
  8. 【請求項8】 分子が吸収材料中に存在し、サンプルと接触するように配置
    され、検出の後、かくして導かれた微生物が、次の分析(同定、抗生物質アッセ
    イ等)を可能にするように再懸濁されることを特徴とする、請求項7記載の方法
  9. 【請求項9】 吸収材料中に含まれる反応組成物の一部を形成する分子及び
    他の化合物が、以下のもの: − アミノベンゼン若しくはその誘導体より成る第一の分子、並びに − α-ナフトール若しくはその誘導体より成る第二の分子、 − フェリシアン化カリウムのような酸化剤との任意の組み合わせ、 であることを特徴とする、請求項7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】 試験しようとするサンプル中に存在する、少量の第一の分
    子及び/または第二の分子のような反応アクチベーターを用いることを特徴とす
    る、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 組成物が、ポリビニルピロリドン(PVP)のようなバイ
    ンダーを含むことを特徴とする、請求項9または10記載の方法。
  12. 【請求項12】 第一の分子が、AlaDMpPDより成り、第二の分子が
    、α-ナフトールより成ることを特徴とする、試験しようとする細菌種のグラム 同定のための請求項9から11のいずれか一項記載の方法。
  13. 【請求項13】 吸収材料の組成が、以下のもの: − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
    ば0.5g/lのα-ナフトール − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
    ば0.5g/lのフェリシアン化カリウム、並びに − 0.01g/lから5g/l、好ましくは0.1g/lから1g/l、例え
    ば0.35g/lのAlaDMpPD であることを特徴とする、請求項12と組み合わせた請求項9から11のいずれ
    か一項記載の方法。
  14. 【請求項14】 アクチベーターが、0.01g/lから0.5g/l、好
    ましくは0.05g/lから0.1g/l、例えば0.075g/lの濃度のA
    laDMpPDより成ることを特徴とする、請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 組成物がまた、1g/lから50g/l、好ましくは10
    g/lから25g/l、例えば15g/lのPVPを含むことを特徴とする、請
    求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 ペプチダーゼタイプの酵素活性を検出するための、請求項
    1から6のいずれか一項記載の基質の使用。
  17. 【請求項17】 含まれる吸収材料及び/若しくは基質に対して、並びに/
    またはビスコースのような吸収材料より成るヘッドが設けられて成る試験サンプ
    ルに対して不活性である、例えばプラスチックで作製された支持体より成ること
    を特徴とする、請求項8から16のいずれか一項記載の方法を実施するための同
    定装置。
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