JP2002510048A - 口腔液の一段階検定用採集装置 - Google Patents

口腔液の一段階検定用採集装置

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Abstract

(57)【要約】 口腔液を検査するための装置と方法が、毛管マトリックス(W)に接続されているクロマトグラフィーストリップ(C)を含むハウジング(H)を使用し、この毛管マトリックスは、口腔液に接触するために、ハウジングから外に延びる。任意の遮断パッド(B)がストリップ(C)とマトリックス(W)との間に備えられることが可能である。液体はマトリックス(W)によって吸い上げられ、ストリップ(C)に移送され、このストリップにおいて、覗き穴(18)を通しての目視観察のために、液体が指標区域(20)内の試薬と反応する。

Description

【発明の詳細な説明】
関連出願の相互参照 本出願は、参照によりその全体があらゆる目的のために本文書に組み込まれる
1998年3月30日提出の仮出願USSN60/079,958号の35U.
S.C.§119(e)に基づく利益を請求する。 連邦後援の研究開発に基づき行われる発明に対する権利に関する陳述 [適用されない] 発明の分野 本発明は口腔液の検定一般的には横流ストリップクロマトグラフィー(lat
eral strip chromatography)に関するものである。
口内被検物採集および試験に適する一体的で、連続直列の一段階の迅速な検定方
式が開示される。より明確に言うと、親水性毛管マトリックスが口腔液の横流ク
ロマトグラフィーストリップへの移送手段として開示されている。これにより、
使い捨て検査装置を患者の口内に維持しながら、口腔液の迅速な検定が可能にな
る。 発明の背景 生体組織および体液の各種分析物の有無の決定およびその数量測定のために多
数の分析方法が開発されてきた。現在、ほとんどの診断的試験は、血液、尿、便
または組織生検材料を使って行われている。しかし、これらの物質に基づく試験
は、本質的にプライバシーの侵害を伴い、大きな安全上の危険がある(特に血液
の試験の場合)。これに対して、試験のための唾液および(または)粘膜漏出液
を含む口腔液の採集は、比較的プライバシーの侵害が小さく、比較的安全であり
、比較的簡単に迅速に行なうことができる。 検出方法に口腔液を使用する着想は、しばらく前から科学研究および臨床研究
において論じられている。多数の研究者が特定の病気の状態または代謝活動変化
の診断のための可能な臨床被検物として口腔液の使用について調査してきた(例
えば、Annl.New York Acad.Sci.、第694巻:「診断
用体液としての唾液」、MalamudおよびTabak編。N.Y.Acad
.Sci.Pub.(1993)を参照のこと)。口腔液はある種の分析物の検
出に非常に有用な試料かも知れない、という有力な証拠がある。基本的な技術的
前提は、血液中に存在する分析物が口内粘膜および(または)唾液腺を通じて口
腔に通り、この分析物を口腔で検出することができる、ということである。さら
に、口腔液中の分析物の濃度は、血液濃度の指標となると想定される。したがっ
て、口腔液の採集、移送および試料処理用の装置の開発および口腔液に基づく検
定、特に各種の抗体および代謝産物の検定の開発に対する関心は高い。 一般に、血液、尿または便などの試料を使って行われる検査においては、検査
材料は幅広い供給があり、大量の分析物を検定に使用することができる。さらに
、これらの材料の検定は体外で行われるので、検定試薬による体の汚染の問題が
ない。 例えば、これについては、1997年3月18日に発行されたZoetenそ
の他の米国特許第5,611,995号において記述される検定装置において説
明されている。この装置においては、吸収体にハンドルがつけられ、体外に排出
される尿の流れの中に保持される。吸収体が飽和状態になったら、これは検査ス
トリップを持つ保持装置に挿入される。飽和したパッドは検査ストリップと接触
して、圧縮され、尿を検査ストリップに沈積させる。検査ストリップを保持する
保持装置の側面のギャップが、過剰な流体を蒸発させて、検査ストリップに沿っ
て逆流しないようにする。 以上に説明した生体試料の検定、特に口腔液の分析物の検定は、一般に少なく
とも2つの異なった行為を必要としてきた。まず、試料、例えば血液または尿を
採集する。次に採集された試料を、例えば検査室での後の検定のために保管する
か、一般に採集装置とは異なる装置である検定装置で検定する。この検定は複数
の構成成分を必要とするので、製造にコストがかかり家庭で使用するのが面倒で
あることが多い。 さらに、特に口腔液試料の検定に関しては、口腔液は、被験者が緊張している
状況においては特に供給量が足りないことが多く(例えば、薬物乱用または生命
に関わる病気の試験の場合)、多成分検定を使用するのを困難にする。さらに、
口腔液生成を刺激しようとすると(例えば、クエン酸またはその他の唾液分泌物
質を使用して)唾液生成を増大するが、実際には分析物の濃度を希釈するかも知
れない。 口腔液回収のために典型的な吸収パッドが使用される場合、一般に、閉じ込め
られた口腔液を放出するためにパッドを圧縮しなければならない。圧縮に伴う操
作は、試料を汚染する可能性がある。さらに、このような「伝統的」なパッドは
、相当の空隙体積を持つので、実際に分析物検定に必要とされるよりずっと多量
の試料を採集しなければならないことが多い。 発明の要約 本発明は、一段階の口腔液採集および口腔液中の分析物の検出および(または
)数量測定のための改良装置および方法を提供する。この装置および方法は、口
腔液をごく少量しか必要とせず、採集後の試料操作を必要としない。適切な試料
採集が直ちに確認され、試料汚染の危険が最小限に抑えられる。検定は、直接的
で迅速であり、複雑な過程を必要としない。したがって、この装置および方法は
、家庭、職場で使用するのに理想的に適しており、一般的に言って、訓練を受け
た医療スタッフを必要としない。 一般に紙、セルロース、綿またはスポンジで作られた吸収パッドを使用し、口
腔液試料を放出するためには採集パッドを圧縮する必要のある先行技術の口腔液
採集装置と異なり、本発明の装置は、毛管マトリックスと呼ばれる比較的剛性の
毛管マトリックスを使用する。毛管マトリックスは哺乳動物(例えば、人間)の
口腔に挿入されると迅速に(例えば、毛管作用で)口腔液を吸い上げ、横流クロ
マトグラフィーストリップの受け入れ区域にこれを送る。口腔液はマトリックス
を操作(例えば、圧縮)することなく毛管マトリックスから横流クロマトグラフ
ィー(lateral flow chromatography)ストリップ
に迅速に放出される。 1つの態様において、本発明は口腔液の横流クロマトグラフィー用装置を提供
する。この装置は、口腔に挿入するために表面が露出した毛管マトリックス、お
よび横流クロマトグラフィーストリップから成り、毛管マトリックスが口腔内の
口内粘膜に接触すると毛管マトリックスが口腔液を吸い上げて横流クロマトグラ
フィーストリップの受け入れ区域に口腔液を送るように、横流クロマトグラフィ
ーストリップは毛管マトリックスに取り付けられる。別の態様においては、装置
は、口腔液を受け入れるために表面が露出している毛管マトリックス、および横
流クロマトグラフィーストリップから成り、毛管マトリックスが口腔液を受け入
れると、毛管マトリックスが口腔液を吸い上げて横流クロマトグラフィーストリ
ップの受け入れ区域に口腔液を送るように、横流クロマトグラフィーストリップ
が毛管マトリックスと連絡する。 望ましい態様においては、毛管マトリックスは、横流クロマトグラフィースト
リップまたはこのストリップの受け入れ区域または試料パッドを構成する材料と
は異なる材料で構成される。毛管マトリックスは、毛管マトリックスが口腔液で
飽和しても本質的に毛管マトリックスの形態を変えないような材料で構成される
。したがって、毛管マトリックスの平均孔径も空隙体積も本質的に変わらない。
さらに、毛管マトリックスの体積は本質的に不変である。毛管マトリックスの飽
和は、一般に、30%未満の影響しかなく、25%未満が望ましく、20%未満
がさらに望ましく、約15%、10%、5%未満、あるいは1%にも満たなけれ
ば最も望ましい。毛管マトリックスの平均孔径は、約40μmから約250μm
の範囲であることが望ましく、約60μmから約200μmの範囲がさらに望ま
しく、約80μmから約120μmの範囲が最も望ましく、空隙体積は60μL
/cm未満が望ましい。特に望ましい多孔マトリックス材は、約45μmから
約90μm、約90μmから約130μmまたは約80μmから120μmの範
囲の孔径を持つ。望ましい毛管マトリックス材はプラスチック(例えば、高密度
ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリプロピ
レン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)、ナイロン6(N6)、またはポリエーテルスルホン(PES)
)である。プラスチックは、親水性であるか親水性になるよう処理することがで
きる(例えばN−メチルココイルタウレートナトリウムなどの界面活性剤を使っ
て)。 望ましい態様において、毛管マトリックスは、口内粘膜と接触すると口腔から
口腔液を吸い上げ、マトリックス材の圧縮、空気圧または液圧の変動またはその
他の操作なしに直ちに約1分以下で口腔液を前記の横流クロマトグラフィースト
リップの受け入れ区域に放出する。約100μLから約200μLの口腔液が約
1分以下で横流クロマトグラフィーストリップに送られる。毛管マトリックスは
、口内粘膜に接触すると、口腔から口腔液を吸い上げ、この口腔液を約30秒未
満で横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域に放出することが望まし
い。このような条件の下では、毛管マトリックスは、約1分以下で口腔液で飽和
することが望ましく、飽和は一般に約500μL未満の口腔液を使用する。一般
的に言って、毛管マトリックスは、クロマトグラフィーストリップの受け入れ区
域を飽和させるのに充分な口腔液を放出するだろう。 この装置は、任意に、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィーストリップ
の間に配置される遮断ストリップを含むことができる。遮断ストリップは、遮断
試薬(例えば、BSA、デオキシコール酸塩、n−ラウロイルサルコシンナトリ
ウムなど)および(または)1以上の緩衝物を含有することができる。遮断スト
リップは、横流クロマトグラフィーストリップから毛管マトリックスへの試薬の
逆流を防ぐことができる。 装置は、さらに、任意に、1以上のクロマトグラフィー試薬(例えば、標識微
粒子)を含有する複合ストリップを含むことができる。さらに、単一のストリッ
プが遮断ストリップと複合ストリップを兼ねることができる。 装置は、さらに、キャビティを持つハウジングを含むことができ、横流クロマ
トグラフィーストリップは、ハウジングに沿ってキャビティの中まで伸びハウジ
ングの検査部位に至る。また、横流クロマトグラフィーストリップの選択された
部位で試薬を視覚検査できるようにするために、ハウジングの外部から横流クロ
マトグラフィーストリップまでに少なくとも1つ検査部位を含むことができる。
ハウジングは、毛管マトリックスを口腔に挿入するためのハンドルとして作用す
ることができる。 特に望ましい態様においては、口内被検物採集および試験のために適した一体
、連続直列、一段階の迅速な検定方式を含む検定装置が開示される。もっと特定
して言うと、親水性毛管マトリックスが横流クロマトグラフィーストリップへの
口腔液の移送手段として提供される。横流クロマトグラフィーストリップは、ハ
ウジング内に形成されるキャビティに配置され、ハウジングに沿って検査部位ま
で配置される。親水性毛管マトリックスの一端はハウジングからハウジングの外
の口内採集部位まで突き出し、他方の端で横流クロマトグラフィーストリップに
連絡する。この親水性毛管マトリックスは、プラスチック球またはフォームなど
非吸収性材料の間に通路のマトリックスを形成する。マトリックスの外面は本来
親水性であるかあるいは親水性になるよう処理されることにより親水性である。
マトリックスの間隙寸法は、毛管作用の力により材料がすぐに親水性毛管マトリ
ックスに引き入れられるような寸法である。親水性毛管マトリックスは、容易に
口腔液を横流クロマトグラフィーストリップに放出する。横流クロマトグラフィ
ーストリップから口腔への逆流は、多孔性ウィック材料の回り道の流路によって
防止される。検査装置全体を口に入れたまま横流クロマトグラフィーストリップ
を観察することによって、直ちに検査結果が得られる。 別の態様においては、本発明は、口腔液中の1以上の分析物の検出または数量
測定の方法を提供する。この方法には、以下の段階が含まれる:(1)毛管マト
リックスが口内粘膜の表面に接触して毛管マトリックスが口腔液を吸い上げ、口
腔液を横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域に送るように、哺乳動
物の口腔の中に、本文書において説明される口腔液検定装置を挿入する段階;お
よび(2)1以上の分析物の有無または量を示す横流クロマトグラフィーストリ
ップのシグナルを読み取る段階。 本発明は、また、口腔液中の分析物の検出キットを提供する。キットは、本文
書において説明される口腔液採集および横流クロマトグラフィーの装置および装
置の使用法を説明する指示書を含む。 定義 本文書において使用される場合、「分析物」という言葉は、特定の検定におい
て検出すべき成分を意味するために使われる。分析物は、原子(元素)、分子ま
たは分子群でありうる。本発明の検定において一般に検出される分析物には、抗
体、抗原、成長因子、酵素、治療薬、乱用薬物、などが含まれるが、これに限定
されない。特に望ましい分析物には、感染症および非感染症に関する抗体および
抗原が含まれる。 本文書において使用される場合、「抗体」という言葉は、本質的に免疫グロブ
リン遺伝子または免疫グロブリン遺伝子のフラグメントによりコード化される1
以上のポリペプチドから成るタンパク質を意味する。認められている免疫グロブ
リン遺伝子には、κ、λ、α、γ、δ、ε、およびμ定常領域遺伝子、並びに無
数の免疫グロブリン可変領域遺伝子が含まれる。L鎖はκかλとして分類される
。H鎖はγ、μ、α、δまたはεとして分類され、それぞれ、免疫グロブリンの
クラスIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEを定義する。 基本的免疫グロブリン(抗体)構造単位は四量体を構成することが知られてい
る。各四量体は、同一の2対のポリペプチド鎖から成り、各対は、1つの「軽量
の(L)」鎖(約25kD)および1つの「重量の(H)」鎖(約50〜70k
D)を持つ。各鎖のN末端は、主に抗原認識を司る約100から110かそれ以
上のアミノ酸の可変領域を形成する。可変L鎖(V)および可変H鎖(V
は、それぞれこれらのL鎖およびH鎖を意味する。 抗体は、無傷の免疫グロブリンとしてまたは各種のペプチダーゼによる消化に
よって生成される多数の十分に特性付けされたフラグメントとして存在する。例
えば、ペプシンは、ヒンジ領域のジスルフィド結合の下の抗体を消化して、F(
ab)’すなわちFabフラグメントの二量体を生成する。Fabフラグメン
トの二量体自体は、ジスルフィド結合によりV−C1に結合されるL鎖であ
る。F(ab)’は穏やかな条件の下で還元されて、ヒンジ領域におけるジス
ルフィド結合を破壊するので、F(ab)’二量体はFab’単量体に変換さ
れる。Fab’単量体は、基本的にヒンジ領域の部分を持つFabである(その
他の抗体フラグメントの詳細な説明については、W.E.Paul編「基本免疫
学(Fundamental Immunology)」Raven Pres
s、N.Y.(1993)を参照のこと)。各種抗体フラグメントは、無傷の抗
体の消化により定義され、当業者であれば、このFab’フラグメントを化学的
にまたは組換えDNA法を使うことによって新たに合成できることが分かるだろ
う。したがって、本文書において使用される場合、抗体という言葉は、抗体全体
の変異により生成されるかまたは組換えDNA法を使って新たに合成される抗体
フラグメントも含む。 本文書において使用される場合、「口腔液」という言葉は、口腔において個別
にまたは結合して存在する1以上の体液を意味する。この中には、唾液および粘
膜漏出液が含まれるが、これに限定されない。口腔液(例えば、唾液)は、多数
の源(例えば、耳下腺、顎下腺、舌下線、副腺、歯肉粘膜および頬粘膜)から発
する体液の組み合わせから成り、口腔液という言葉は、個別にあるいは組み合わ
せて上記の源の各々から生じる体液を含む。唾液という言葉は、一般に口内にあ
る特に咀嚼後口内にある口腔液の組み合わせを意味する。本文書において使用さ
れる場合、「粘膜漏出液」という言葉は、口内粘膜間隙から口腔への漿液成分の
受動的拡散により生じる体液を意味する。粘膜漏出液は、唾液の1成分を形成す
ることが多い。 「毛管マトリックス」または「多孔性マトリックス」という言葉は、本文書に
おいて、材料が水溶液(例えば、口腔液の)を主に毛管作用または「吸い上げ(
wicking)」により迅速に吸い上げるのに充分な小ささの孔径によって特
徴付けられる高多孔性材料を意味するために使われる。 「吸い上げ(ウィック)」という言葉は、主に吸収および毛管作用による体液
の吸い上げを意味するために使用される。 「横流クロマトグラフィーストリップ」は、横流クロマトグラフィーに使用さ
れる検査ストリップを意味する。横流(クロマトグラフィー)検定は、一般に、
検出対象の分析物を含有すると思われる液体試料を横流(免疫クロマトグラフィ
ー)検査ストリップの塗布ゾーンに塗布して行う。ストリップは、マトリックス
材(例えば、紙、ニトロセルロースなど)から成り(例えば、米国特許第556
9608号を参照のこと)、毛管作用により、これを通して検査体液およびその
中に懸濁または溶融する分析物が塗布ゾーンから検出ゾーンに流れることができ
る。検出ゾーンにおいては、可視シグナルまたはその不在が分析物の有無を明ら
かにする。分析物の検出が抗体または抗体フラグメントを利用する場合、検定は
、横流免疫クロマトグラフィー検定と呼ばれ、ストリップは横流免疫クロマトグ
ラフィーストリップと呼ばれる場合がある。 「横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域または試料パッド」は、
試料が最初に塗布される横流クロマトグラフィーストリップの区域を意味する。 「横流クロマトグラフィーストリップ上のシグナル」は、一般に分析物の有無
または量またはクロマトグラフィーストリップ内の試料の充分な量を示すクロマ
トグラフィーストリップの予め定められた特定の領域における表示を意味する。
シグナルは、比色、蛍光、電界発光、放射性などが可能である。 本文書において使用される場合、「ハウジング」は、横流クロマトグラフィー
ストリップを収納または支持するがこれと反応しない部材を意味する。 本文書において使用される場合、「キャビティ」は、横流クロマトグラフィー
ストリップを保持するためのハウジング上またはハウジング内の受け入れ空間を
意味する。 「横流クロマトグラフィーストリップ」は、分析物および試薬を視覚検査部位
に移送することができる吸収材である。ストリップはニトロセルロース、セルロ
ース・アセテート、紙、ナイロン、セルロースまたはその他の適切な水分吸収材
料で作ることができる。 本文書において使用される場合、「免疫検定」とは、特に分析物に結合させる
ために抗体または抗原を利用する検定である。免疫検定は、分析物を隔離し、標
的とし、数量測定するための他の物理的または化学的特性と異なり特定の抗体へ
の結合を使用することを特徴とする。 「特異的に分析物と結合させる」または「特異的に・・・に免疫反応する」と
いう言葉は、抗体に言及する場合には、タンパク質およびその他の生物物質(例
えば口腔液中にあるもの)など分子の異種母集団が存在する場合に分析物の存在
を決定する結合反応を意味する。したがって、指定される免疫検定条件の下で、
特定の抗体は特定の分析物に結合し、試料の中に存在する他の分析物には有意な
ほどの量の結合をしない。特定の分析物に特異的に免疫反応する抗体を選択する
ために多様な免疫検定方式を使用することができる。例えば、固相ELISA免
疫検定は、特異的にタンパク質に免疫反応する単一クローン抗体を選択するため
に日常的に使用される。特異的免疫反応性を決定するために使用できる免疫検定
方式および条件については、HarlowおよびLane著(1988)「抗体
、ラボラトリ・マニュアル(Antibodies,A Laboratory
Mannual)」Cold Spring Harbor Publica
tions、New Yorkを参照のこと。 「標識」は、分光、光化学、生化学、免疫化学、電気、光学または化学的手段
により検出可能な化合物である。本発明において有益な標識には、磁気ビーズ〔
例えば、Dynabeads(商標)〕、蛍光染料(例えば、フルオレセインイ
ソチオシアネート、テキサスレッド、ローダミン、グリーン蛍光タンパクなど)
、放射性同位元素標識(例えば、H、125I、35S、14Cまたは32
)、酵素(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファ
ターゼおよびELISAに一般に使用されるその他の酵素)、およびコロイド状
金または着色ガラスまたはプラスチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ラテックスなど)ビーズなど比色標識が含まれる。この種の標識の使用につ
いて説明する特許には、米国特許第3,817,837号、3,850,752
号、3,939,350号、3,996,345号、4,277,437号、4
,275,149号および4,366,241号が含まれる。この種の標識を検
出する手段は、当業者には周知である。したがって、例えば、写真フィルムまた
はシンチレーション・カウンタを使用して放射性同位元素標識を検出することが
でき、発光を検出するために光検出器を使用して蛍光標識を検出することができ
る。酵素標識は、一般に、酵素に基質を与え、基質に対する酵素の作用により生
成される反応生成物を検出することによって検出され、比色標識は、着色標識を
単に視覚的に検査することにより検出される。 詳細な説明 本発明は、迅速な一段階の口腔液の採集および口腔液中の分析物の検出のため
の装置を提供する。望ましい態様においては、装置は、口腔に挿入され(例えば
、口内粘膜に並置されることが望ましい)、ここで口腔液を吸収する。一定時間
後、装置は口腔から取り出され、装置に含まれる1以上の指標が読み出されて(
例えば、視覚検査によりまたは「読取装置」による検出により)、分析対象であ
る1以上の分析物の有無および(または)量が指示される。装置は、これにより
、分析対象である1以上の分析物の検出のために迅速な一段階の非侵入的検定を
行う。 本発明の検定装置および方法は、口腔液中のほとんどどの分析物の検出(有無
および(または)数量測定)にも使用できる。さらに、この装置および方法は、
1以上の分析物を同時に検出するために使用できる。この分析物の中には、HI
V抗体、HTLV抗体、ヘリコバクターピロリ菌抗体、肝炎抗体、はしか抗体、
おたふく風邪抗体、風疹抗体、コチニン、コカイン、ベンゾイルエクゴニン、ベ
ンゾジアゼピン、テトラヒドロカナビノール、ニコチン、エタノールテオフィリ
ン、フェニトイン、アセトアミノフェン、リチウム、ジアゼパム、ノルトリプチ
リン、セコバルビタール、フェノバルビタール、テオフィリン、検査ステロン、
エストラジオール、17−ヒドロキシプロゲステロン、プロゲステロン、サイロ
キシン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモン、形質転換成
長因子アルファ、上皮細胞増殖因子、インシュリン様成長因子IおよびII、成
長ホルモン放出抑制因子、IGAおよび性ホルモン結合性グロブリン、およびグ
ルコース、コレステロール、カフェイン、コルチコステロイド結合性グロブリン
、PSAまたはDHEA結合性糖タンパク質を含むその他の分析物が含まれ、こ
の方法は、特にHIV抗体の検出に非常に適している。 本発明の検定装置は、毛管マトリックス(図1のW)と横流クロマトグラフィ
ーストリップ(図1のC)の間の特有の協力に依存している。この装置は、毛管
マトリックスを口腔に挿入できるように、また望ましい態様においては口内粘膜
に並置できるように構成される。毛管マトリックスは、口腔液を例えば毛管作用
により迅速に吸い上げる(ウィック)受け入れボディまたはパッドとして作用し
、口腔液を横流免疫クロマトグラフィーストリップ(図1のC)に送る。免疫ク
ロマトグラフィーストリップは、口腔液中の1以上の分析物の有無または量を示
す。 装置は、毛管マトリックスが口腔に挿入するための受け入れパッドを構成する
一方で、横流免疫クロマトグラフィーストリップが装置のハンドルを構成するよ
うに組み立てることができ、便利である。ハンドルの1以上のゾーンを、検定結
果読み出し(例えば比色シグナル)の指標とすることができる。当然、その他の
装置の形式も可能であり、当業者には容易に分かるだろう。 毛管マトリックス 毛管マトリックス(多孔性マトリックス)材は、検定装置に多数の特有の特性
を与えるよう選択されることが望ましい。特性の中には、比較的低い間隙体積、
検査ストリップに口腔液を迅速に効果的に送るのに十分な孔径、口腔液または分
析物との低反応または無反応性、免疫クロマトグラフィーストリップへの口腔液
の容易な放出、および非変形性の(湿潤時に)採集パッド、が含まれるが、これ
に限定されない。 口腔液は供給量が不足する場合があるので(患者は試験中しばしば「ドライ・
マウス(口の渇き)」になる)、口腔(例えば、口内粘膜)から横流クロマトグ
ラフィーストリップに移送される口腔液の量を最大限にすることが望ましい。こ
れは、最小間隙体積を持つ毛管マトリックスを使用することによって可能になる
。毛管マトリックスの間隙体積は、約65%/cm未満でなければならず、約
57%/cm未満が望ましく、約48%/cm未満がさらに望ましく、40
%/cm、35%/cm、さらに25%/cm未満が最も望ましい。この
ように低い空隙体積を持つ毛管マトリックスは、一般に横流クロマトグラフィー
ストリップに吸収した口腔液を相当量送る。 マトリックス自体は、比較的小さい寸法のものでなければならない。特に、隙
間は、毛管作用より体液が毛管マトリックスに吸い上げられるような寸法である
ことが望ましい。したがって、毛管マトリックスは、これが接触している口腔液
を迅速に吸い上げる(例えば、毛管作用により)のに充分な小ささの平均孔径を
持つように選択される。小さい孔径は、体液試料の中に存在する粒子物質を排除
する機能も果たす。ただし、孔径は、粘性の口腔液が毛管マトリックスを詰まら
せずにマトリックスから迅速に横流クロマトグラフィーストリップにこれを移送
するのに充分な大きさであるように選択される。望ましい材料の平均孔径は、約
40μmから約250μmの範囲であり、約60μmから約200μmの範囲が
さらに望ましく、約80μmから120μmの範囲が最も望ましい。 口腔液を迅速に吸い上げる孔径(通路サイズ)を持つほかに、毛管マトリック
スの表面は、化学的に、口腔液の迅速な吸い上げと両立するものでなければなら
ない。したがって、望ましい毛管マトリックス材は、それ自体が親水性であるか
親水性になるよう処理される(例えば、洗剤または湿潤剤とも呼ばれる界面活性
剤を付加することによって)。つまり、この材料の表面を水が流れこれに引き寄
せられなければならない。 適切な多数の材料は、本来親水性のものであるが(例えば、透明の焼結ガラス
または融解ガラス・ビーズ)、その他の適切な材料(例えば、プラスチック)は
一般に疎水性(例えば、容易に湿らない)である。ただし、この疎水性の材料は
、日常的に湿潤剤で処理して親水性に(湿潤性)にすることができる。ただし、
毛管マトリックスは口腔において使用されるので、処理用洗剤が試験対象である
哺乳動物(例えば人体)に害にならないことが確認されなければならず、該当の
規制当局(例えば、食品医薬品管理局)によりその使用が承認されていることが
望ましい。望ましい態様においては、未処理のマトリックス材をN−メチルココ
イルタウレートナトリウムなどの承認済み洗剤の希釈水溶液の中に入れることに
よって、多孔プラスチック材(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン・フ
ォーム)を親水性にすることができる。その後、処理済の材料を乾燥させると、
マトリックスの表面は明らかに薄い洗剤の被膜を持つ。 N−メチルココイルタウレートが望ましいが、他の洗剤も使用できることが分
かるだろう。洗剤が哺乳動物の口内に露出しても安全であり、横流クロマトグラ
フィーストリップCでの検査を妨害せず、マトリックスの外面に要求される親水
性特性を生じることだけが要求される。 口腔液の迅速な吸い上げおよび横流クロマトグラフィーストリップへの迅速な
移送に加えて、毛管マトリックス材は、クロマトグラフィーストリップへ体液を
容易に放出するものが選ばれることが望ましい。マトリックス材を圧縮せずに迅
速に放出が行われなければならない。したがって、望ましい態様においては、毛
管マトリックスは、どのような操作もなしに(例えば、毛管マトリックスを絞っ
たり圧縮することなく)横流クロマトグラフィーストリップに口腔液を送り、放
出する。 以上のことから、望ましい毛管マトリックス材は、材料の吸収と結合した毛管
引力により口腔液の吸い上げを容易にする隙間間隔を持つことが明らかなはずで
ある。これにより、口から集められた口腔液は、口の中にとどまらずに横流クロ
マトグラフィーストリップに移送される。同時に、口腔液が横流クロマトグラフ
ィーストリップに到達すると、毛管マトリックスにとどまらずにストリップに吸
収される。 望ましい態様においては、親水性の毛管マトリックスは、基本的に毛管作用に
より液体を吸収する非吸収性マトリックスである。このような吸収において、材
料の体積はあまり影響を受けない。さらに、毛管マトリックス材は、その形態が
基本的に検定中(例えば、口腔液で飽和状態になったとき)不変であるように比
較的剛性である。したがって、口腔液によるマトリックスの飽和は、本質的に多
孔マトリックスの平均孔径または空隙体積を変動しない。さらに、口腔液による
毛管マトリックスの飽和による体積変化は30%未満であり、25%未満が望ま
しく、20%未満がさらに望ましく、15%、10%、5%さらには1%未満が
最も望ましい。 特に望ましい態様においては、毛管マトリックスは、横流クロマトグラフィー
ストリップから毛管マトリックスへの試薬の逆流に対するバリアとして作用でき
る。例えば、これは、クロマトグラフィーストリップが毛管マトリックスより大
きな体液貯蔵容量を持つ場合に可能である。これに加えてまたはその代わりに、
横流クロマトグラフィーストリップが毛管マトリックスより親水性である場合も
、毛管マトリックスは逆流に対するバリアとして作用できる。 毛管マトリックス材は、口腔液またはこれに含まれる分析物に化学的に反応し
ないように選択される。口腔液と化学反応を起こさないマトリックス材は当業者
には周知であり、ガラス、樹脂および各種のプラスチックがこれに含まれるが、
これらに限定されない。 1つの望ましい態様においては、上記の特性は、毛管マトリックスに多孔性プ
ラスチック材を使用することによって得られる。適切な多孔性プラスチック材に
は、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、
ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)、ナイロン6(N6)、またはポリエーテルスルホン
(PES)の多孔性マトリックスが含まれるが、これに限定されない。望ましい
態様において、多孔性マトリックス材は、それ自体が親水性であるか(容易に口
腔液を吸い上げるように)、親水性になるように処理される(例えば、界面活性
剤/洗剤を使って)。 この種の多孔性プラスチックは、市販されている(例えば、ジョージア州フェ
アバーンのPorex Technologies)。特に望ましい多孔性プラ
スチックは、洗剤(界面活性剤)処理ポリエチレンおよび(または)ポリプロピ
レンである。処理は、一般に、毛管マトリックスを界面活性剤/洗剤に浸した後
、自然乾燥するか強制乾燥して行われる。 特に望ましい多孔性マトリックス材は、ポリプロピレンから作られる厚さ約0
.0610cm(0.024インチ)、孔径80〜120μmのPorex X
−4588である。同様に厚み約1.588cm(0.0625インチ)、孔径
45〜90μmのPorex X−4903、および厚み約1.588cm(0
.0625インチ)、孔径90〜130μmのPorex X−4913も適し
ている。1つの望ましい態様においては、これらの材料はN−メチルココイルタ
ウレートナトリウムで処理される。毛管マトリックス材は洗剤に浸され、洗剤は
多孔性マトリックスの表面で乾燥する。 使用されるPorex7材料は大量の口腔液を保持しないことが分かるだろう
。例えば、下のデータを検討してみる。
【表1】
【表2】 上の表において、1cm=1ml=1gHOと想定している。 同時に、親水性毛管マトリックスWは、相対的に高い口腔液の保持力を持たな
い。例えば、マトリックスは、すぐに体液を横流クロマトグラフィーストリップ
Cおよび吸収パッドAに渡す。親水性毛管マトリックスWが吸収体としてより導
管として作用して、採集された材料がすぐに吸い上げ材から排出されることが分
かるだろう。 適切な多孔性マトリックス材料の識別 口腔液の吸い上げと、横流クロマトグラフィーパッドに対する移送と、このパ
ッドへの放出との速度は、毛管マトリックスの組成とその形状(例えば、口腔粘
膜に対する露出面積、横断面積、および、横流クロマトグラフィーストリップに
接触している面積)の両方の関数である。この速度は、さらに、平均細孔径と、
毛管マトリックス材料の親水性と、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィー
パッドとの相対的な吸収度特性とによっても影響を受ける。 これらのパラメータを、当業者に周知の通常の方法で最適化することが可能で
ある。一態様では、これを、所望の毛管マトリックス材料と横流免疫クロマトグ
ラフィーストリップとを有する検査装置を組み立てることによって実現する。そ
の次に、この検査装置を検査対象の口腔液溶液(例えば、天然の口腔液、または
、合成の口腔液。米国特許第5,695,929号および同時係属中のUSSN
08/608,431を参照されたい)と接触させることが可能である。 この接触を、毛管マトリックスの受け入れ部分(例えば、受け入れパッド/面
)を口腔内に実際に挿入し(例えば、人間または人間以外の検査対象動物の)口
腔粘膜と接触させることによって実現することが可能である。あるいは、この接
触を、表面上またはボウルもしくは他の容器内に配置された検査液体に毛管マト
リックスを接触させることによって、毛管マトリックスの一部分または全部を検
査液体中に漬けることによって、または、検査液体を含浸させた検査物体(例え
ば、スポンジ、布、綿等)と毛管マトリックスを接触させることによって実現す
ることも可能である。 この検査対象の口腔液を、典型的には、検定を行うのに必要な時間(例えば、
5分間未満)の間、毛管マトリックスと接触させ、その次に、被検体の有無もし
くは量、および/または、吸い上げた口腔液の量を求めるために、横流クロマト
グラフィーストリップを読み取ることが可能である。こうして、検定が適切な感
度と特異性とを示すかどうかを判定する。 これに加えて、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィーストリップとの中
への口腔液の吸い上げのために要する時間を求めることが可能である。同様に、
横流クロマトグラフィーストリップを適正に飽和させるために必要な試料の合計
体積と、毛管マトリックスによって保持される液体の量とを、(例えば、検定の
前後における様々な成分の重量測定によって)確認することも可能である。 好ましい一態様では、毛管マトリックスは、口内に挿入されて保持される時に
、約5分未満の時間内に、好ましくは約3分未満の時間内に、より好ましくは約
1分未満の時間内に、最も好ましくは約30秒未満の時間内に、口腔液で飽和さ
せられる。同様に、毛管マトリックスは、検定(クロマトグラフィーストリップ
の仕様にしたがって行われる検定)を適正に行うのに十分な量の液体を、多孔性
マトリックスの圧縮なしに、約10分未満の時間内に、好ましくは約5分未満の
時間内に、より好ましくは約3分未満の時間内に、最も好ましくは約2分未満の
時間内に、さらには、約1分未満の時間内にクロマトグラフィーストリップに放
出する。 多孔性マトリックスは、約500μl未満で、さらに好ましくは約500μL
未満で、好ましくは約500μL未満で、さらに好ましくは約300μL未満で
、最も好ましくは約100μLで飽和させられるように形成される。 口腔液の吸い上げ特性と放出特性だけを検定すればよい場合には、完全なクロ
マトグラフィー検定を使用する必要はないということを理解されたい。基体毛管
マトリックス材料と、横流クロマトグラフィーストリップ材料と、必要に応じて
、遮断パッド材料とを組み立てることが可能である。このパッドに対する液体の
吸い上げおよび送出の速度を、毛管マトリックスパッドを試料液体(例えば、天
然または合成の口腔液)中に浸すかまたは試料液体と接触させることと、このパ
ッドに対する液体の吸い上げおよび送出の速度、および/または、毛管マトリッ
クス内に保持される量を、(例えば、事前選択された特定の時間の間だけ検査液
体に対して露出させた後に個々の要素の重量を計測することによって)定量化す
ることによって、定量化することが可能である。最短の時間量において口腔粘膜
から横流クロマトグラフィーストリップへの口腔液の最大の液体送出を実現する
、材料要素と形状要素との組合せが好ましい。 特に好ましい一態様では、横流クロマトグラフィーストリップはニトロセルロ
ースストリップ(例えば、Syntron QuickScan 6,Avit
ar Visualine II,Avitar Technologies,
Canton,Massachusetts)である。典型的はクロマトグラフ
ィーストリップは、4mm×50mmの寸法を有するMillipore SR
HFニトロセルロース膜(Millipore Corp.,Bedford,
Massachusetts)である。多孔性マトリックス材料は7mm×52
mm〔厚さ約1.588cm(0.0625インチ)〕の寸法であり、ニトロセ
ルロース膜に約64mmだけ重なる。別の態様では、毛管マトリックスは、約
720mmの合計表面積を有しかつクロマトグラフィーストリップに約8mm
だけ重なるパドル型のマトリックスである。この小さな重なりは、効果的に複
合パッドを通して口腔液を流す機能を果たすので、複合パッドを含む態様に特に
適している。 横流クロマトグラフィーストリップ 本発明の検定装置は、1つまたは複数の被検体の検出および/または定量化の
ための横流クロマトグラフィーストリップの実質的に全てを使用することが可能
である。横流クロマトグラフィー検定は当業者に周知であり(例えば、米国特許
第5,569,608号、同第5,120,643号、同第5,656,503
号、同第4,855,240号、同第5,591,645号、英国特許GB 2
204398A、および、欧州特許EP 0323605 B1)、こうした検
定は、様々な被検体用として小売品またはOEMの形で市販入手可能である。 横流免疫検定は、典型的には、検出対象の被検体を含むと予測される液体検査
試料を、横流(免疫クロマトグラフィー)検査ストリップの塗布部分に塗布する
ことを含む。このストリップはマトリックス材料(例えば、紙、ニトロセルロー
ス等。例えば、米国特許第5,569,608号を参照されたい)から構成され
ており、このマトリックス材料の中を通って、検査液体とこの検査液体中に浮遊
または溶解している被検体とが、毛管現象によって塗布区域から検出区域に流れ
ることが可能であり、この検出区域内では、可視シグナルの有無が被検体の有無
を示す。 典型的には、このストリップは、検出すべき被検体を、検出可能な標識を有す
るその特異的な結合相手(例えば、被検体が抗原である場合には、結合相手は抗
体または抗体フラグメントであり、これとは逆に、被検体が抗体または抗体フラ
グメントである場合には、結合相手は抗原である)に免疫特異的に結合させるた
めの手段を含むだろう。米国特許第04,446,232号に開示されている手
法のような、こうした手法の1つでは、このストリップは、試料塗布区域から下
流の区域内に存在している、酵素で標識された移動可能な被検体結合相手を含む
。検査試料中に被検体が含まれる場合には、この被検体がその標識結合相手と結
合して複合体を形成し、この複合体は、ストリップに沿って検出区域に流れ、こ
の検出区域は、酵素標識の存在下でシグナル(例えば、呈色反応)を生じさせる
ことが可能な酵素標識のための基質を含む。 典型的には、このストリップは、試料中に被検体が含まれないために被検体と
結合してない標識結合相手が吸い上げされ、それによって、被検体が検出区域に
到達することが阻止されるように、被検体が固定化される区域を含む。この方法
の様々な変型が公表されており、こうした変型の多くは、検査試料中の被検体の
有無が、検出区域内の標識された結合相手の検出または欠如によって判定される
、何らかの競合特異的結合系を含む。米国特許第4,868,108号では、酵
素標識を濃縮し、酵素基質と反応するその能力を増大させ、それによって検定の
感度を高めるために、検出区域内の酵素標識結合相手のための固定化された捕獲
試薬を添加する、同様の方法が開示されている。 免疫クロマトグラフィーのための方法の全てが、被検体の検出のためのシグナ
ルを提供する上で、酵素標識された結合相手/酵素基質に依存しているわけでは
ない。米国特許第4,806,311号では、試薬区域から検出区域に移動する
標識試薬を受け入れるための検出区域を伴った、被検体とこの被検体に対する固
定化された結合相手との特異的結合検定測定のための多区域検査装置(mult
izone test device)が開示されている。この検出区域は、固
定化された形態の、標識試薬のための結合物質を含む。この標識試薬は、それ自
体の物理特性に基づいて検出可能である検出可能な物理特性を有する検出可能な
化学基を有し、したがって、別の物質との化学反応を必要としない。こうした化
学基の一例は、着色タイプの蛍光性分子、燐光性分子、放射性同位元素、および
、電気活性部分である。米国特許第4,313,734号は、化学変化なしに検
出可能である抗体用標識としての金ゲルの使用を開示している。 横流免疫クロマトグラフィー系の多くは、対象の被検体に結合する結合相手(
例えば、抗体または抗原)で標識されている、粒子状(微粒子状)マーカー(例
えば、ゼラチン、染色ラテックス、または、コロイド金)を使用する。 被検体結合部分(例えば抗体または抗原)に付着させられている微粒子または
他の検出可能部分を、横流クロマトグラフィーストリップまたは試料塗布パッド
(典型的にはガラス繊維)の表面上に乾燥させ(または、そうでない場合には、
閉じ込めて)、この横流クロマトグラフィーストリップまたは試料塗布パッドを
、ニトロセルロースのようなクロマトグラフィー媒質ストリップの一方の端部に
固定する。対象の被検体に結合する別の材料を、塗布パッドが固定されている端
部とは反対側の端部またはその付近においてクロマトグラフィー媒質に固定する
。 分析すべき液体試料を塗布パッド上に置き、この液体中に上記微粒子を浮遊さ
せ、液体試料中のあらゆる被検体を、微粒子に付着させた被検体結合材料に結合
させる。拡散作用と毛管現象作用とによって液体試料が塗布パッドから離れ、ニ
トロセルロースストリップに沿って移動を開始し、その液体と共に微粒子をこの
ストリップに移送する。浮遊した微粒子を含む液体が、第2の結合材料を含むク
ロマトグラフィーストリップの領域に到達すると、(当初の試料中に被検体が含
まれる場合に)被検体が、微粒子上の被検体結合材料とストリップ上に固定され
ている被検体結合材料との間に分子橋を形成することになり、その結果として、
被検体結合材料が固定されているストリップ上の箇所に微粒子が固定化されるこ
とになる。この微粒子の固定化は、ストリップ上のこの箇所に可視シグナル(例
えば、着色帯または着色点)を生じさせる。試料中に被検体が含まれない場合に
は、この微粒子がクロマトグラフィーストリップ上のこの箇所を通過していくの
で、可視シグナルは生じない。 微粒子に加えて、他の標識(例えば、蛍光性標識)を使用することが可能であ
ることを理解されたい。これに加えて、単一のクロマトグラフィーストリップが
、幾つかの異なった被検体を検出または定量化するための試薬を含むことが可能
である。 さらに、横流ストリップは、抗体/抗原認識系を含まない被検体検出を使用す
ることが可能であるということも理解されたい。したがって、例えば、このスト
リップの検出区域に、被検体自体と反応してシグナルを生じさせる化学物質を含
浸させることが可能である。 本発明の装置は、様々な種類の市販入手可能な横流クロマトグラフィー検定(
例えば、Syntron QuickScan 6,Avitar Visua
line II,Avitar Technologies,Canton,M
assachusetts等)のどれとも容易に組み合わされることが可能であ
る。 採用任意の遮断ストリップ 本発明の検定装置は、多孔性マトリックスと横流クロマトグラフィーストリッ
プとの間に遮断ストリップを含むことが任意に可能である。横流クロマトグラフ
ィー検定に対する適合性を得るように口腔液のpHを(例えばpH 7.5に)
調整するために、この遮断ストリッブを緩衝液で含浸させることが可能である。
さらに、この遮断ストリップは、検定装置の被検体および/または試薬の非特異
的な結合を減少させて偽陽性の発生を低減させる、1つまたは複数の遮断試薬を
含むことも可能である。適切な遮断試薬は、限定するものではないが、ウシ血清
アルブミン(BSA)、デオキシコレート、および、n−ラウロイルサルコシン
を含む。特に好ましい一態様では、遮断液は、60倍のトリスEDTA(Sig
ma T9285)中に、ポリビニルアルコール(10kd mw(Aldri
ch 36,062−2))4%、n−ラウロイルサルコシンナトリウム(Si
gma L5777)4%、ポリビニルピロリドン(10kd mw、Sigm
a L2263)2%を含むか、または、100倍のトリスEDTA緩衝液(S
igma T9285)中に、n−ラウロイルサルコシンナトリウム(Sigm
a L5777)7.5%、tectronic 1307(BASF)2.5
%、ポリエチレングリコール化合物(Sigma P2263)0.00001
%を含む。 この遮断バッドを、毛管マトリックスから横流クロマトグラフィーストリップ
への口腔液の流れを妨げない様々な材料で構成することが可能である。こうした
材料は、限定するものではないが、紙、セルロース、ニトロセルロース等を含む
。特に好ましい材料は、クロマトグラフィー検査ストリップから毛管マトリック
スへの試薬または口腔液の逆流を減少させるかまたは阻止するように、選択され
る。好ましい一態様では、遮断バッドが含まれる場合は、この遮断バッドは、S
chleicher & Schuell #470 セルロースフィルタ(S
chleicher & Schuell,GMBH,Germany)である
。 採用任意の複合ストリップ 一態様では、横流クロマトグラフィー試薬(例えば、抗体で標識された金粒子
等)が、横流クロマトグラフィーストリップ自体の表面上または内部に配置され
ている。しかし、別の態様では、例えば製作を容易にするために、1つまたは複
数のクロマトグラフィー試薬を、複合ストリップ(G)内に配置することが可能
である。この複合ストリップは、口腔液が上方に移動してクロマトグラフィース
トリップに達するためには口腔液がその複合ストリップを越えるか通過しなけれ
ばならないように、横流クロマトグラフィーストリップに隣接する形で配置され
ている。あるいは、この複合ストリップは横流クロマトグラフィーストリップの
中に織り込まれることが可能であり、または、横流クロマトグラフィーストリッ
プと同一直線上にかつ同一平面内に配置されることが可能である。遮断ストリッ
プと同様に、この複合ストリップを、この検定に対して適合可能でありかつ口腔
液と試薬との流れを著しくは妨害しないあらゆる慣用の材料(例えば、ニトロセ
ルロース、ガラス繊維、ポリエステル等)で形成することが可能である。好まし
い一態様では、この複合パッドは、4mm×4mmのガラス繊維パッドまたはポ
リエステルパッド(例えば、Ahlstrom Remay #2033)であ
る。 検定装置の組立 これらの構成要素(例えば、毛管マトリックス、横流クロマトグラフィースト
リップ、随意の遮断ストリップ)を、当業者に周知の様々な手段のどれによって
も組み立てることが可能である。例えば、これらの構成要素を、互いに溶接する
こと、互いに接着させること等が可能である。 好ましい一態様では、これらの構成要素は単に集結状態に押し付け合わされ、
ハウジング(H)によって所定位置に保持される。このハウジングHは任意の所
望の構造であることが可能である。例えば、プロトタイプの構造では、検査の精
度を評価するために、適切な構造と可視性との両方を提供するソーダストロー(
soda straw)を使用した。アクリル管も使用したことがある。他の原
料管状材料を使用することも、特別に設計されたハウジングを特別に成形または
押出成形することも可能であるということを理解されたい。 これらの構成要素を、横流クロマトグラフィーストリップがストロー内に縦方
向に配置され、かつ、このストリップの一方の端部が毛管マトリックス(W)の
端部に平たく押し付けられるように、組み立てた。したがって、ハウジングHは
、毛管マトリックスを哺乳動物(例えば人間)の口腔内に挿入するための便利な
ハンドルを提供した。 図1、図2、図3は、本発明の検定装置の様々な態様を示している。横流クロ
マトグラフィーまたは免疫クロマトグラフィーストリップ(C)が、ハウジング
(H)内に縦方向に配置されている。このクロマトグラフィーストリップの一方
の端部は、毛管マトリックス(W)の一部分と、直接的に、または、遮断バッド
(B)を介して接触する。この毛管マトリックス(W)は、ハウジング(H)か
ら外に突き出し、口腔液の吸い上げのための吸収表面として機能する面(3)を
与える。口腔液はマトリックス(W)を通過して移動し、さらに、遮断バッド(
B)が存在する場合には遮断バッド(B)を通過して移動し、最後に、横流クロ
マトグラフィーストリップ上の受け入れ区域(R)に配送される。 その次に、口腔液は横流クロマトグラフィーストリップに沿って移動し、クロ
マトグラフィーストリップ内に、および/または、複合パッドが存在する場合に
は、クロマトグラフィーストリップと接触する任意の複合パッドG内に配置され
ている、様々な試薬(例えば、抗体または抗原で標識された結合相手(例えば、
抗体または抗原))と相互に作用する。 口腔液/試薬組み合わせはクロマトグラフィーストリップに沿って移動し続け
、最後に1以上の指標区域に到達する。被検体が存在する場合には、この指標区
域は、結合し標識された被検体を固定化し、または、そうでない場合には、検出
可能なシグナルを生じさせる。1以上の指標区域は、さらに、必要とする試料体
積および/または被検体濃度に達した時に(例えば、色の変化によって)試料の
充足を表示することも可能である。試料充足指標(sample suffic
iency indicator)は当業者に周知であり、特に有利な試料充足
指標は同時係属中の特許出願USSN 08/456,459と米国特許第5,
479,937号とに開示されている。 この指標区域は、覗き穴(18)を通して(例えば、目視検査または他の手段
によって)読み取られることが可能である。この装置に任意に遮断バッド(B)
を装着してもよい。試料のpHを調整するために、このパッドを遮断試薬(例え
ば、n−ラウリルサルコシン)および/または緩衝液で含浸することが可能であ
る。これに加えて、口腔液がクロマトグラフィーストリップに向かって流れるこ
とを可能にするが、口腔液および/または試薬が毛管マトリックスの中に逆流す
ることを防止する半透性材料で、遮断バッドを形成することが可能である。クロ
マトグラフィーストリップの遠い方の端部(毛管マトリックスとは反対側の端部
)に、吸収パッドを取り付けることが可能であり、この吸収パッドは、口腔液を
受け入れて、毛管マトリックスの中への口腔液の逆流を防止するリザーバとして
機能する。 本発明の装置を様々な形態に組み立てることが可能であることを理解されたい
。好ましい一態様を図3に示す。この態様では、横流クロマトグラフィーストリ
ップ(C)は、この装置を操作するためのハンドルとして機能するハウジング(
H)内に配置されている。ハウジング/ハンドル(H)には、試料の充足と検定
結果とを目視可能にするための覗き穴(18)が備えられている。毛管マトリッ
クスはハウジングから外に突き出ており、口腔の中に挿入するための平らな表面
を提供し、この平らな表面において、毛管マトリックス面(3)を口腔粘膜に接
触させることが可能である。 必要に応じて、この検定装置に、使用前と使用後に毛管マトリックス表面を保
護するためのカバー(22)を任意に備えることが可能である。このカバーは、
検定装置の汚染を防止し、使用済みの検定装置の衛生的な廃棄を容易にする。 親水性毛管マトリックスWと横流クロマトグラフィーストリップCとの相互作
用によって、極めて単純な構造が実現可能であるということが理解できるだろう
。さらに、最終製品が、従来の体温計に似ないでもない仕方で動作する。この検
査は迅速であり、プロトタイプは、約2分間で完全な検査結果を示した。さらに
、この検査は、例えば芯の末端に弱酸性の化合物を配置することによって、容易
に唾液の分泌を刺激することに適したものとなる。 最も重要なことであるが、この検査は、検査を行うために最小体積の口腔液し
か必要としない。例えば、本明細書で示す設計では、この検定は100μLから
200μLの口腔液しか使用しなかった。これは、従来の検定の試料体積の要件
に比較して少なくとも4倍の改善である。 検定装置の使用 本発明の検定装置の使用時には、クロマトグラフィーストリップが中に配置さ
れているハンドルが口の外側に位置するように、哺乳動物(例えば、人間)の口
腔の中にこの検定装置を挿入する。毛管マトリックス表面を口腔粘膜と接触させ
ることが好ましく、好ましい一態様では、毛管マトリックス表面を、歯肉の稜に
おいて口腔粘膜に押し付け、例えば、頬と歯茎との間において口腔粘膜に押し付
ける。 この検定装置を、十分な試料を採集し終わるまで、好ましくは咀嚼することな
く、所定の位置に保持する。予め決められた時間間隔の間、または、毛管マトリ
ックスが特徴的な触覚特性を得るまで、または、試料充足指標(例えば、色の変
化)が適切な試料を表示するまで、検定装置を所定位置に保持する。 推奨された時間において(免疫クロマトグラフィー検定の完了後)、対象の被
検体に関して被験者が陽性か陰性かを判定するために、または、被検体を定量化
するために、(例えば、1または複数の覗き穴を通して行う1つまたは複数の指
標区域の目視検査によって)この検定装置を読み取る。 口腔液中の被検体を検出するためのキット 別の態様では、本発明は、口腔液中の1以上の被検体を検出するためのキット
を提供する。このキットは、本明細書で説明している1以上の検定装置を含む。
これに加えて、このキットは、本発明の検定方法の実施に関する取扱説明(すな
わち、プロトコル)を含む取扱説明資料を含んでもよい。こうした取扱説明資料
は、一般的には、記述または印刷された資料であるが、これだけに限定されない
。こうした取扱説明を格納して最終使用者に伝達することが可能であるあらゆる
媒体を、本発明は想定している。こうした媒体は、非限定的に、電子記憶媒体(
例えば、磁気ディスク、磁気テープ、磁気カートリッジ、チップ)、光学媒体(
例えば、CD−ROM)等を含む。さらに、こうした媒体は、こうした取扱説明
資料を提供するインターネットサイトのアドレスを含んでもよい。 このキットは、任意に、本発明の方法の実施に役立つあらゆる緩衝液、試薬、
検出試薬等を含んでよい。 本明細書で説明した具体例と態様は単に例示を目的とするものであるにすぎな
いということと、これらに関する様々な変型と変更とが当業者に示唆されており
、こうした変型と変更とが、本出願の思想と範囲と、添付特許請求の範囲とに含
まれるということを理解されたい。本明細書で引用した全ての論文と特許と特許
出願は、その各々の全体において、あらゆる目的のために参考として本明細書に
組み入れられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、全体的に左から右に全て1つの単純なハウジングに収められている口
腔液の移送のためのウィック、遮断パッド、ゴールド複合パッド、検査窓付き横
流クロマトグラフィーストリップおよび末端吸収パッドを示す、本発明の口内採
集装置の態様略図である。
【図2】 図2は、遮断パッドが省かれウィック材の末端にゴールド複合パッドが取り付
けられた、図1と同様の代替口内採集装置の態様略図である。
【図3】 図3は、人間の口腔に使用するためにウィックカバーを抜いた状態の検査装置
の三次元図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月18日(2000.10.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 口腔液の一段階検定用採集装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本出願は、参照によりその全体があらゆる目的のために本文書に組み込まれる
1998年3月30日提出の仮出願USSN60/079,958号の35U.S.C.§119(e)に基づく利益 を請求する。
【0002】 連邦後援の研究開発に基づき行われる発明に対する権利に関する陳述 [適用されない]
【0003】 発明の分野 本発明は口腔液の検定一般的には横流ストリップクロマトグラフィー(latera
l strip chromatography)に関するものである。口内被検物採集および試験に適 する一体的で、連続直列の一段階の迅速な検定方式が開示される。より明確に言
うと、親水性毛管マトリックスが口腔液の横流クロマトグラフィーストリップへ
の移送手段として開示されている。これにより、使い捨て検査装置を患者の口内
に維持しながら、口腔液の迅速な検定が可能になる。
【0004】 発明の背景 生体組織および体液の各種分析物の有無の決定およびその数量測定のために多
数の分析方法が開発されてきた。現在、ほとんどの診断的試験は、血液、尿、便
または組織生検材料を使って行われている。しかし、これらの物質に基づく試験
は、本質的にプライバシーの侵害を伴い、大きな安全上の危険がある(特に血液
の試験の場合)。これに対して、試験のための唾液および(または)粘膜漏出液
を含む口腔液の採集は、比較的プライバシーの侵害が小さく、比較的安全であり
、比較的簡単に迅速に行なうことができる。
【0005】 検出方法に口腔液を使用する着想は、しばらく前から科学研究および臨床研究
において論じられている。多数の研究者が特定の病気の状態または代謝活動変化
の診断のための可能な臨床被検物として口腔液の使用について調査してきた(例
えば、Annl.New York Acad.Sci.、第694巻:「診断用体液としての唾液」、Mala
mudおよびTabak編。N.Y.Acad.Sci.Pub.(1993)を参照のこと)。口腔液はある種 の分析物の検出に非常に有用な試料かも知れない、という有力な証拠がある。基
本的な技術的前提は、血液中に存在する分析物が口内粘膜および(または)唾液腺
を通じて口腔に通り、この分析物を口腔で検出することができる、ということで
ある。さらに、口腔液中の分析物の濃度は、血液濃度の指標となると想定される
。したがって、口腔液の採集、移送および試料処理用の装置の開発および口腔液
に基づく検定、特に各種の抗体および代謝産物の検定の開発に対する関心は高い
【0006】 一般に、血液、尿または便などの試料を使って行われる検査においては、検査
材料は幅広い供給があり、大量の分析物を検定に使用することができる。さらに
、これらの材料の検定は体外で行われるので、検定試薬による体の汚染の問題が
ない。 例えば、これについては、1997年3月18日に発行されたZoetenその他の米国特 許第5,611,995号において記述される検定装置において説明されている。この装 置においては、吸収体にハンドルがつけられ、体外に排出される尿の流れの中に
保持される。吸収体が飽和状態になったら、これは検査ストリップを持つ保持装
置に挿入される。飽和したパッドは検査ストリップと接触して、圧縮され、尿を
検査ストリップに沈積させる。検査ストリップを保持する保持装置の側面のギャ
ップが、過剰な流体を蒸発させて、検査ストリップに沿って逆流しないようにす
る。 以上に説明した生体試料の検定、特に口腔液の分析物の検定は、一般に少なく
とも2つの異なった行為を必要としてきた。まず、試料、例えば血液または尿を 採集する。次に採集された試料を、例えば検査室での後の検定のために保管する
か、一般に採集装置とは異なる装置である検定装置で検定する。この検定は複数
の構成成分を必要とするので、製造にコストがかかり家庭で使用するのが面倒で
あることが多い。
【0007】 さらに、特に口腔液試料の検定に関しては、口腔液は、被験者が緊張している
状況においては特に供給量が足りないことが多く(例えば、薬物乱用または生命
に関わる病気の試験の場合)、多成分検定を使用するのを困難にする。さらに、
口腔液生成を刺激しようとすると(例えば、クエン酸またはその他の唾液分泌物 質を使用して)唾液生成を増大するが、実際には分析物の濃度を希釈するかも知 れない。 口腔液回収のために典型的な吸収パッドが使用される場合、一般に、閉じ込め
られた口腔液を放出するためにパッドを圧縮しなければならない。圧縮に伴う操
作は、試料を汚染する可能性がある。さらに、このような「伝統的」なパッドは
、相当の空隙体積を持つので、実際に分析物検定に必要とされるよりずっと多量
の試料を採集しなければならないことが多い。
【0008】 発明の要約 本発明は、一段階の口腔液採集および口腔液中の分析物の検出および(または)
数量測定のための改良装置および方法を提供する。この装置および方法は、口腔
液をごく少量しか必要とせず、採集後の試料操作を必要としない。適切な試料採
集が直ちに確認され、試料汚染の危険が最小限に抑えられる。検定は、直接的で
迅速であり、複雑な過程を必要としない。したがって、この装置および方法は、
家庭、職場で使用するのに理想的に適しており、一般的に言って、訓練を受けた
医療スタッフを必要としない。
【0009】 一般に紙、セルロース、綿またはスポンジで作られた吸収パッドを使用し、口
腔液試料を放出するためには採集パッドを圧縮する必要のある先行技術の口腔液
採集装置と異なり、本発明の装置は、毛管マトリックスと呼ばれる比較的剛性の
毛管マトリックスを使用する。毛管マトリックスは哺乳動物(例えば、人間)の口
腔に挿入されると迅速に(例えば、毛管作用で)口腔液を吸い上げ、横流クロマト
グラフィーストリップの受け入れ区域にこれを送る。口腔液はマトリックスを操
作(例えば、圧縮)することなく毛管マトリックスから横流クロマトグラフィー(
lateral flow chromatography)ストリップに迅速に放出される。
【0010】 1つの態様において、本発明は口腔液の横流クロマトグラフィー用装置を提供 する。この装置は、口腔に挿入するために表面が露出した毛管マトリックス、お
よび横流クロマトグラフィーストリップから成り、毛管マトリックスが口腔内の
口内粘膜に接触すると毛管マトリックスが口腔液を吸い上げて横流クロマトグラ
フィーストリップの受け入れ区域に口腔液を送るように、横流クロマトグラフィ
ーストリップは毛管マトリックスに取り付けられる。別の態様においては、装置
は、口腔液を受け入れるために表面が露出している毛管マトリックス、および横
流クロマトグラフィーストリップから成り、毛管マトリックスが口腔液を受け入
れると、毛管マトリックスが口腔液を吸い上げて横流クロマトグラフィーストリ
ップの受け入れ区域に口腔液を送るように、横流クロマトグラフィーストリップ
が毛管マトリックスと連絡する。
【0011】 望ましい態様においては、毛管マトリックスは、横流クロマトグラフィースト
リップまたはこのストリップの受け入れ区域または試料パッドを構成する材料と
は異なる材料で構成される。毛管マトリックスは、毛管マトリックスが口腔液で
飽和しても本質的に毛管マトリックスの形態を変えないような材料で構成される
。したがって、毛管マトリックスの平均孔径も空隙体積も本質的に変わらない。
さらに、毛管マトリックスの体積は本質的に不変である。毛管マトリックスの飽
和は、一般に、30%未満の影響しかなく、25%未満が望ましく、20%未満がさら に望ましく、約15%、10%、5%未満、あるいは1%にも満たなければ最も望まし
い。毛管マトリックスの平均孔径は、約40μmから約250μmの範囲であることが 望ましく、約60μmから約200μmの範囲がさらに望ましく、約80μmから約120μm
の範囲が最も望ましく、空隙体積は60μL/cm3未満が望ましい。特に望ましい多 孔マトリックス材は、約45μmから約90μm、約90μmから約130μmまたは約80μm
から120μmの範囲の孔径を持つ。望ましい毛管マトリックス材はプラスチック( 例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリプ
ロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、ナイロン6(N6)、またはポリエーテルスルホン(PES))である。プラス チックは、親水性であるか親水性になるよう処理することができる(例えばN− メチルココイルタウレートナトリウムなどの界面活性剤を使って)。
【0012】 望ましい態様において、毛管マトリックスは、口内粘膜と接触すると口腔から
口腔液を吸い上げ、マトリックス材の圧縮、空気圧または液圧の変動またはその
他の操作なしに直ちに約1分以下で口腔液を前記の横流クロマトグラフィースト リップの受け入れ区域に放出する。約100μLから約200μLの口腔液が約1分以下 で横流クロマトグラフィーストリップに送られる。毛管マトリックスは、口内粘
膜に接触すると、口腔から口腔液を吸い上げ、この口腔液を約30秒未満で横流ク
ロマトグラフィーストリップの受け入れ区域に放出することが望ましい。このよ
うな条件の下では、毛管マトリックスは、約1分以下で口腔液で飽和することが 望ましく、飽和は一般に約500μL未満の口腔液を使用する。一般的に言って、毛
管マトリックスは、クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域を飽和させる
のに充分な口腔液を放出するだろう。
【0013】 この装置は、任意に、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィーストリップ
の間に配置される遮断ストリップを含むことができる。遮断ストリップは、遮断
試薬(例えば、BSA、デオキシコール酸塩、n−ラウロイルサルコシンナトリウム など)および(または)1以上の緩衝物を含有することができる。遮断ストリップ
は、横流クロマトグラフィーストリップから毛管マトリックスへの試薬の逆流を
防ぐことができる。
【0014】 装置は、さらに、任意に、1以上のクロマトグラフィー試薬(例えば、標識微粒
子)を含有する複合ストリップを含むことができる。さらに、単一のストリップ が遮断ストリップと複合ストリップを兼ねることができる。
【0015】 装置は、さらに、キャビティを持つハウジングを含むことができ、横流クロマ
トグラフィーストリップは、ハウジングに沿ってキャビティの中まで伸びハウジ
ングの検査部位に至る。また、横流クロマトグラフィーストリップの選択された
部位で試薬を視覚検査できるようにするために、ハウジングの外部から横流クロ
マトグラフィーストリップまでに少なくとも1つ検査部位を含むことができる。 ハウジングは、毛管マトリックスを口腔に挿入するためのハンドルとして作用す
ることができる。
【0016】 特に望ましい態様においては、口内被検物採集および試験のために適した一体
、連続直列、一段階の迅速な検定方式を含む検定装置が開示される。もっと特定
して言うと、親水性毛管マトリックスが横流クロマトグラフィーストリップへの
口腔液の移送手段として提供される。横流クロマトグラフィーストリップは、ハ
ウジング内に形成されるキャビティに配置され、ハウジングに沿って検査部位ま
で配置される。親水性毛管マトリックスの一端はハウジングからハウジングの外
の口内採集部位まで突き出し、他方の端で横流クロマトグラフィーストリップに
連絡する。この親水性毛管マトリックスは、プラスチック球またはフォームなど
非吸収性材料の間に通路のマトリックスを形成する。マトリックスの外面は本来
親水性であるかあるいは親水性になるよう処理されることにより親水性である。
マトリックスの間隙寸法は、毛管作用の力により材料がすぐに親水性毛管マトリ
ックスに引き入れられるような寸法である。親水性毛管マトリックスは、容易に
口腔液を横流クロマトグラフィーストリップに放出する。横流クロマトグラフィ
ーストリップから口腔への逆流は、多孔性ウィック材料の回り道の流路によって
防止される。検査装置全体を口に入れたまま横流クロマトグラフィーストリップ
を観察することによって、直ちに検査結果が得られる。
【0017】 別の態様においては、本発明は、口腔液中の1以上の分析物の検出または数量 測定の方法を提供する。この方法には、以下の段階が含まれる:(1) 毛管マト リックスが口内粘膜の表面に接触して毛管マトリックスが口腔液を吸い上げ、口
腔液を横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域に送るように、哺乳動
物の口腔の中に、本文書において説明される口腔液検定装置を挿入する段階;お
よび(2) 1以上の分析物の有無または量を示す横流クロマトグラフィーストリッ
プのシグナルを読み取る段階。 本発明は、また、口腔液中の分析物の検出キットを提供する。キットは、本文
書において説明される口腔液採集および横流クロマトグラフィーの装置および装
置の使用法を説明する指示書を含む。
【0018】 定義 本文書において使用される場合、「分析物」という言葉は、特定の検定において
検出すべき成分を意味するために使われる。分析物は、原子(元素)、分子または
分子群でありうる。本発明の検定において一般に検出される分析物には、抗体、
抗原、成長因子、酵素、治療薬、乱用薬物、などが含まれるが、これに限定され
ない。特に望ましい分析物には、感染症および非感染症に関する抗体および抗原
が含まれる。
【0019】 本文書において使用される場合、「抗体」という言葉は、本質的に免疫グロブリ
ン遺伝子または免疫グロブリン遺伝子のフラグメントによりコード化される1以 上のポリペプチドから成るタンパク質を意味する。認められている免疫グロブリ
ン遺伝子には、κ、λ、α、γ、δ、ε、およびμ定常領域遺伝子、並びに無数
の免疫グロブリン可変領域遺伝子が含まれる。L鎖はκかλとして分類される。H
鎖はγ、μ、α、δまたはεとして分類され、それぞれ、免疫グロブリンのクラ
スIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEを定義する。
【0020】 基本的免疫グロブリン(抗体)構造単位は四量体を構成することが知られている
。各四量体は、同一の2対のポリペプチド鎖から成り、各対は、1つの「軽量の(
L)」鎖(約25kD)および1つの「重量の(H)」鎖(約50〜70kD)を持つ。各鎖のN末
端は、主に抗原認識を司る約100から110かそれ以上のアミノ酸の可変領域を形成
する。可変L鎖(VL)および可変H鎖(VH)は、それぞれこれらのL鎖およびH鎖を
意味する。
【0021】 抗体は、無傷の免疫グロブリンとしてまたは各種のペプチダーゼによる消化に
よって生成される多数の十分に特性付けされたフラグメントとして存在する。例
えば、ペプシンは、ヒンジ領域のジスルフィド結合の下の抗体を消化して、F(ab
)'2すなわちFabフラグメントの二量体を生成する。Fabフラグメントの二量体自 体は、ジスルフィド結合によりVH-CH1に結合されるL鎖である。F(ab)'2は穏やか
な条件の下で還元されて、ヒンジ領域におけるジスルフィド結合を破壊するので
、F(ab)'2二量体はFab'単量体に変換される。Fab'単量体は、基本的にヒンジ領 域の部分を持つFabである(その他の抗体フラグメントの詳細な説明については 、W.E.Paul編「基本免疫学(Fundamental Immunology)」Raven Press、N.Y.(19
93)を参照のこと)。各種抗体フラグメントは、無傷の抗体の消化により定義さ
れ、当業者であれば、このFab'フラグメントを化学的にまたは組換えDNA法を使 うことによって新たに合成できることが分かるだろう。したがって、本文書にお
いて使用される場合、抗体という言葉は、抗体全体の変異により生成されるかま
たは組換えDNA法を使って新たに合成される抗体フラグメントも含む。
【0022】 本文書において使用される場合、「口腔液」という言葉は、口腔において個別
にまたは結合して存在する1以上の体液を意味する。この中には、唾液および粘 膜漏出液が含まれるが、これに限定されない。口腔液(例えば、唾液)は、多数の
源(例えば、耳下腺、顎下腺、舌下線、副腺、歯肉粘膜および頬粘膜)から発する
体液の組み合わせから成り、口腔液という言葉は、個別にあるいは組み合わせて
上記の源の各々から生じる体液を含む。唾液という言葉は、一般に口内にある特
に咀嚼後口内にある口腔液の組み合わせを意味する。本文書において使用される
場合、「粘膜漏出液」という言葉は、口内粘膜間隙から口腔への漿液成分の受動
的拡散により生じる体液を意味する。粘膜漏出液は、唾液の1成分を形成するこ とが多い。
【0023】 「毛管マトリックス」または「多孔性マトリックス」という言葉は、本文書に
おいて、材料が水溶液(例えば、口腔液の)を主に毛管作用または「吸い上げ(wic
king)」により迅速に吸い上げるのに充分な小ささの孔径によって特徴付けられ る高多孔性材料を意味するために使われる。 「吸い上げ(ウィック)」という言葉は、主に吸収および毛管作用による体液の
吸い上げを意味するために使用される。
【0024】 「横流クロマトグラフィーストリップ」は、横流クロマトグラフィーに使用さ
れる検査ストリップを意味する。横流(クロマトグラフィー)検定は、一般に、
検出対象の分析物を含有すると思われる液体試料を横流(免疫クロマトグラフィ
ー)検査ストリップの塗布ゾーンに塗布して行う。ストリップは、マトリックス
材(例えば、紙、ニトロセルロースなど)から成り(例えば、米国特許第556960
8号を参照のこと)、毛管作用により、これを通して検査体液およびその中に懸 濁または溶融する分析物が塗布ゾーンから検出ゾーンに流れることができる。検
出ゾーンにおいては、可視シグナルまたはその不在が分析物の有無を明らかにす
る。分析物の検出が抗体または抗体フラグメントを利用する場合、検定は、横流
免疫クロマトグラフィー検定と呼ばれ、ストリップは横流免疫クロマトグラフィ
ーストリップと呼ばれる場合がある。
【0025】 「横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域または試料パッド」は、
試料が最初に塗布される横流クロマトグラフィーストリップの区域を意味する。 「横流クロマトグラフィーストリップ上のシグナル」は、一般に分析物の有無
または量またはクロマトグラフィーストリップ内の試料の充分な量を示すクロマ
トグラフィーストリップの予め定められた特定の領域における表示を意味する。
シグナルは、比色、蛍光、電界発光、放射性などが可能である。 本文書において使用される場合、「ハウジング」は、横流クロマトグラフィー
ストリップを収納または支持するがこれと反応しない部材を意味する。
【0026】 本文書において使用される場合、「キャビティ」は、横流クロマトグラフィー
ストリップを保持するためのハウジング上またはハウジング内の受け入れ空間を
意味する。 「横流クロマトグラフィーストリップ」は、分析物および試薬を視覚検査部位
に移送することができる吸収材である。ストリップはニトロセルロース、セルロ
ース・アセテート、紙、ナイロン、セルロースまたはその他の適切な水分吸収材
料で作ることができる。
【0027】 本文書において使用される場合、「免疫検定」とは、特に分析物に結合させる
ために抗体または抗原を利用する検定である。免疫検定は、分析物を隔離し、標
的とし、数量測定するための他の物理的または化学的特性と異なり特定の抗体へ
の結合を使用することを特徴とする。
【0028】 「特異的に分析物と結合させる」または「特異的に・・・に免疫反応する」と
いう言葉は、抗体に言及する場合には、タンパク質およびその他の生物物質(例 えば口腔液中にあるもの)など分子の異種母集団が存在する場合に分析物の存在 を決定する結合反応を意味する。したがって、指定される免疫検定条件の下で、
特定の抗体は特定の分析物に結合し、試料の中に存在する他の分析物には有意な
ほどの量の結合をしない。特定の分析物に特異的に免疫反応する抗体を選択する
ために多様な免疫検定方式を使用することができる。例えば、固相ELISA免疫検 定は、特異的にタンパク質に免疫反応する単一クローン抗体を選択するために日
常的に使用される。特異的免疫反応性を決定するために使用できる免疫検定方式
および条件については、HarlowおよびLane著(1988)「抗体、ラボラトリ・マニ
ュアル(Antibodies, A Laboratory Mannual)」Cold Spring Harbor Publicatio
ns、New Yorkを参照のこと。
【0029】 「標識」は、分光、光化学、生化学、免疫化学、電気、光学または化学的手段
により検出可能な化合物である。本発明において有益な標識には、磁気ビーズ〔
例えば、Dynabeads(商標)〕、蛍光染料(例えば、フルオレセインイソチオシア
ネート、テキサスレッド、ローダミン、グリーン蛍光タンパクなど)、放射性同 位元素標識(例えば、3H、125I、35S、14Cまたは32P)、酵素(例えば、ホース ラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼおよびELISAに一般 に使用されるその他の酵素)、およびコロイド状金または着色ガラスまたはプラ
スチック(例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックスなど)ビーズな
ど比色標識が含まれる。この種の標識の使用について説明する特許には、米国特
許第3,817,837号、3,850,752号、3,939,350号、3,996,345号、4,277,437号、4,2
75,149号および4,366,241号が含まれる。この種の標識を検出する手段は、当業 者には周知である。したがって、例えば、写真フィルムまたはシンチレーション
・カウンタを使用して放射性同位元素標識を検出することができ、発光を検出す
るために光検出器を使用して蛍光標識を検出することができる。酵素標識は、一
般に、酵素に基質を与え、基質に対する酵素の作用により生成される反応生成物
を検出することによって検出され、比色標識は、着色標識を単に視覚的に検査す
ることにより検出される。
【0030】 詳細な説明 本発明は、迅速な一段階の口腔液の採集および口腔液中の分析物の検出のため
の装置を提供する。望ましい態様においては、装置は、口腔に挿入され(例えば
、口内粘膜に並置されることが望ましい)、ここで口腔液を吸収する。一定時間
後、装置は口腔から取り出され、装置に含まれる1以上の指標が読み出されて(例
えば、視覚検査によりまたは「読取装置」による検出により)、分析対象である1
以上の分析物の有無および(または)量が指示される。装置は、これにより、分
析対象である1以上の分析物の検出のために迅速な一段階の非侵入的検定を行う 。
【0031】 本発明の検定装置および方法は、口腔液中のほとんどどの分析物の検出(有無
および(または)数量測定)にも使用できる。さらに、この装置および方法は、
1以上の分析物を同時に検出するために使用できる。この分析物の中には、HIV抗
体、HTLV抗体、ヘリコバクターピロリ菌抗体、肝炎抗体、はしか抗体、おたふく
風邪抗体、風疹抗体、コチニン、コカイン、ベンゾイルエクゴニン、ベンゾジア
ゼピン、テトラヒドロカナビノール、ニコチン、エタノールテオフィリン、フェ
ニトイン、アセトアミノフェン、リチウム、ジアゼパム、ノルトリプチリン、セ
コバルビタール、フェノバルビタール、テオフィリン、検査ステロン、エストラ
ジオール、17-ヒドロキシプロゲステロン、プロゲステロン、サイロキシン、甲 状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモン、形質転換成長因子アル
ファ、上皮細胞増殖因子、インシュリン様成長因子IおよびII、成長ホルモン 放出抑制因子、IGAおよび性ホルモン結合性グロブリン、およびグルコース、コ レステロール、カフェイン、コルチコステロイド結合性グロブリン、PSAまたはD
HEA結合性糖タンパク質を含むその他の分析物が含まれ、この方法は、特にHIV抗
体の検出に非常に適している。
【0032】 本発明の検定装置は、毛管マトリックス(図1のW)と横流クロマトグラフィー ストリップ(図1のC)の間の特有の協力に依存している。この装置は、毛管マト リックスを口腔に挿入できるように、また望ましい態様においては口内粘膜に並
置できるように構成される。毛管マトリックスは、口腔液を例えば毛管作用によ
り迅速に吸い上げる(ウィック)受け入れボディまたはパッドとして作用し、口
腔液を横流免疫クロマトグラフィーストリップ(図1のC)に送る。免疫クロマト グラフィーストリップは、口腔液中の1以上の分析物の有無または量を示す。
【0033】 装置は、毛管マトリックスが口腔に挿入するための受け入れパッドを構成する
一方で、横流免疫クロマトグラフィーストリップが装置のハンドルを構成するよ
うに組み立てることができ、便利である。ハンドルの1以上のゾーンを、検定結 果読み出し(例えば比色シグナル)の指標とすることができる。当然、その他の装
置の形式も可能であり、当業者には容易に分かるだろう。
【0034】 毛管マトリックス 毛管マトリックス(多孔性マトリックス)材は、検定装置に多数の特有の特性を
与えるよう選択されることが望ましい。特性の中には、比較的低い間隙体積、検
査ストリップに口腔液を迅速に効果的に送るのに十分な孔径、口腔液または分析
物との低反応または無反応性、免疫クロマトグラフィーストリップへの口腔液の
容易な放出、および非変形性の(湿潤時に)採集パッド、が含まれるが、これに
限定されない。
【0035】 口腔液は供給量が不足する場合があるので(患者は試験中しばしば「ドライ・
マウス(口の渇き)」になる)、口腔(例えば、口内粘膜)から横流クロマトグラフ
ィーストリップに移送される口腔液の量を最大限にすることが望ましい。これは
、最小間隙体積を持つ毛管マトリックスを使用することによって可能になる。毛
管マトリックスの間隙体積は、約65%/cm3未満でなければならず、約57%/cm3
満が望ましく、約48%/cm3未満がさらに望ましく、40%/cm3、35%/cm3、さらに
25%/cm3未満が最も望ましい。このように低い空隙体積を持つ毛管マトリックス
は、一般に横流クロマトグラフィーストリップに吸収した口腔液を相当量送る。
【0036】 マトリックス自体は、比較的小さい寸法のものでなければならない。特に、隙
間は、毛管作用より体液が毛管マトリックスに吸い上げられるような寸法である
ことが望ましい。したがって、毛管マトリックスは、これが接触している口腔液
を迅速に吸い上げる(例えば、毛管作用により)のに充分な小ささの平均孔径を持
つように選択される。小さい孔径は、体液試料の中に存在する粒子物質を排除す
る機能も果たす。ただし、孔径は、粘性の口腔液が毛管マトリックスを詰まらせ
ずにマトリックスから迅速に横流クロマトグラフィーストリップにこれを移送す
るのに充分な大きさであるように選択される。望ましい材料の平均孔径は、約40
μmから約250μmの範囲であり、約60μmから約200μmの範囲がさらに望ましく 、約80μmから120μmの範囲が最も望ましい。
【0037】 口腔液を迅速に吸い上げる孔径(通路サイズ)を持つほかに、毛管マトリック
スの表面は、化学的に、口腔液の迅速な吸い上げと両立するものでなければなら
ない。したがって、望ましい毛管マトリックス材は、それ自体が親水性であるか
親水性になるよう処理される(例えば、洗剤または湿潤剤とも呼ばれる界面活性
剤を付加することによって)。つまり、この材料の表面を水が流れこれに引き寄
せられなければならない。
【0038】 適切な多数の材料は、本来親水性のものであるが(例えば、透明の焼結ガラス
または融解ガラス・ビーズ)、その他の適切な材料(例えば、プラスチック)は一
般に疎水性(例えば、容易に湿らない)である。ただし、この疎水性の材料は、日
常的に湿潤剤で処理して親水性に(湿潤性)にすることができる。ただし、毛管マ
トリックスは口腔において使用されるので、処理用洗剤が試験対象である哺乳動
物(例えば人体)に害にならないことが確認されなければならず、該当の規制当局
(例えば、食品医薬品管理局)によりその使用が承認されていることが望ましい
。望ましい態様においては、未処理のマトリックス材をN−メチルココイルタウ レートナトリウムなどの承認済み洗剤の希釈水溶液の中に入れることによって、
多孔プラスチック材(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン・フォーム)
を親水性にすることができる。その後、処理済の材料を乾燥させると、マトリッ
クスの表面は明らかに薄い洗剤の被膜を持つ。 N−メチルココイルタウレートが望ましいが、他の洗剤も使用できることが分 かるだろう。洗剤が哺乳動物の口内に露出しても安全であり、横流クロマトグラ
フィーストリップCでの検査を妨害せず、マトリックスの外面に要求される親水
性特性を生じることだけが要求される。
【0039】 口腔液の迅速な吸い上げおよび横流クロマトグラフィーストリップへの迅速な
移送に加えて、毛管マトリックス材は、クロマトグラフィーストリップへ体液を
容易に放出するものが選ばれることが望ましい。マトリックス材を圧縮せずに迅
速に放出が行われなければならない。したがって、望ましい態様においては、毛
管マトリックスは、どのような操作もなしに(例えば、毛管マトリックスを絞っ
たり圧縮することなく)横流クロマトグラフィーストリップに口腔液を送り、放
出する。
【0040】 以上のことから、望ましい毛管マトリックス材は、材料の吸収と結合した毛管
引力により口腔液の吸い上げを容易にする隙間間隔を持つことが明らかなはずで
ある。これにより、口から集められた口腔液は、口の中にとどまらずに横流クロ
マトグラフィーストリップに移送される。同時に、口腔液が横流クロマトグラフ
ィーストリップに到達すると、毛管マトリックスにとどまらずにストリップに吸
収される。
【0041】 望ましい態様においては、親水性の毛管マトリックスは、基本的に毛管作用に
より液体を吸収する非吸収性マトリックスである。このような吸収において、材
料の体積はあまり影響を受けない。さらに、毛管マトリックス材は、その形態が
基本的に検定中(例えば、口腔液で飽和状態になったとき)不変であるように比較
的剛性である。したがって、口腔液によるマトリックスの飽和は、本質的に多孔
マトリックスの平均孔径または空隙体積を変動しない。さらに、口腔液による毛
管マトリックスの飽和による体積変化は30%未満であり、25%未満が望ましく、
20%未満がさらに望ましく、15%、10%、5%さらには1%未満が最も望ましい。
【0042】 特に望ましい態様においては、毛管マトリックスは、横流クロマトグラフィー
ストリップから毛管マトリックスへの試薬の逆流に対するバリアとして作用でき
る。例えば、これは、クロマトグラフィーストリップが毛管マトリックスより大
きな体液貯蔵容量を持つ場合に可能である。これに加えてまたはその代わりに、
横流クロマトグラフィーストリップが毛管マトリックスより親水性である場合も
、毛管マトリックスは逆流に対するバリアとして作用できる。 毛管マトリックス材は、口腔液またはこれに含まれる分析物に化学的に反応し
ないように選択される。口腔液と化学反応を起こさないマトリックス材は当業者
には周知であり、ガラス、樹脂および各種のプラスチックがこれに含まれるが、
これらに限定されない。
【0043】 1つの望ましい態様においては、上記の特性は、毛管マトリックスに多孔性プ ラスチック材を使用することによって得られる。適切な多孔性プラスチック材に
は、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリプロピ
レン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
、ナイロン6(N6)、またはポリエーテルスルホン(PES)の多孔性マトリックス
が含まれるが、これに限定されない。望ましい態様において、多孔性マトリック
ス材は、それ自体が親水性であるか(容易に口腔液を吸い上げるように)、親水
性になるように処理される(例えば、界面活性剤/洗剤を使って)。
【0044】 この種の多孔性プラスチックは、市販されている(例えば、ジョージア州フェ
アバーンのPorex Technologies)。特に望ましい多孔性プラスチックは、洗剤( 界面活性剤)処理ポリエチレンおよび(または)ポリプロピレンである。処理は 、一般に、毛管マトリックスを界面活性剤/洗剤に浸した後、自然乾燥するか強 制乾燥して行われる。
【0045】 特に望ましい多孔性マトリックス材は、ポリプロピレンから作られる厚さ約0.
0610cm(0.024インチ)、孔径80〜120μmのPorex X-4588である。同様に厚み約1.5
88cm(0.0625インチ)、孔径45〜90μmのPorex X-4903、および厚み約1.588cm(0.0
625インチ)、孔径90〜130μmのPorex X-4913も適している。1つの望ましい態様
においては、これらの材料はN−メチルココイルタウレートナトリウムで処理さ れる。毛管マトリックス材は洗剤に浸され、洗剤は多孔性マトリックスの表面で
乾燥する。 使用されるPorex7材料は大量の口腔液を保持しないことが分かるだろう。例え
ば、下のデータを検討してみる。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】 上の表において、1cm3=1ml=1gH2Oと想定している。 同時に、親水性毛管マトリックスWは、相対的に高い口腔液の保持力を持たな
い。例えば、マトリックスは、すぐに体液を横流クロマトグラフィーストリップ
Cおよび吸収パッドAに渡す。親水性毛管マトリックスWが吸収体としてより導
管として作用して、採集された材料がすぐに吸い上げ材から排出されることが分
かるだろう。
【0049】 適切な多孔性マトリックス材料の識別 口腔液の吸い上げと、横流クロマトグラフィーパッドに対する移送と、このパ
ッドへの放出との速度は、毛管マトリックスの組成とその形状(例えば、口腔粘
膜に対する露出面積、横断面積、および、横流クロマトグラフィーストリップに
接触している面積)の両方の関数である。この速度は、さらに、平均細孔径と、
毛管マトリックス材料の親水性と、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィー
パッドとの相対的な吸収度特性とによっても影響を受ける。
【0050】 これらのパラメータを、当業者に周知の通常の方法で最適化することが可能で
ある。一態様では、これを、所望の毛管マトリックス材料と横流免疫クロマトグ
ラフィーストリップとを有する検査装置を組み立てることによって実現する。そ
の次に、この検査装置を検査対象の口腔液溶液(例えば、天然の口腔液、または
、合成の口腔液。米国特許第5,695,929号および同時係属中のUSSN
08/608,431を参照されたい)と接触させることが可能である。 この接触を、毛管マトリックスの受け入れ部分(例えば、受け入れパッド/面
)を口腔内に実際に挿入し(例えば、人間または人間以外の検査対象動物の)口
腔粘膜と接触させることによって実現することが可能である。あるいは、この接
触を、表面上またはボウルもしくは他の容器内に配置された検査液体に毛管マト
リックスを接触させることによって、毛管マトリックスの一部分または全部を検
査液体中に漬けることによって、または、検査液体を含浸させた検査物体(例え
ば、スポンジ、布、綿等)と毛管マトリックスを接触させることによって実現す
ることも可能である。
【0051】 この検査対象の口腔液を、典型的には、検定を行うのに必要な時間(例えば、
5分間未満)の間、毛管マトリックスと接触させ、その次に、被検体の有無もし
くは量、および/または、吸い上げた口腔液の量を求めるために、横流クロマト
グラフィーストリップを読み取ることが可能である。こうして、検定が適切な感
度と特異性とを示すかどうかを判定する。
【0052】 これに加えて、毛管マトリックスと横流クロマトグラフィーストリップとの中
への口腔液の吸い上げのために要する時間を求めることが可能である。同様に、
横流クロマトグラフィーストリップを適正に飽和させるために必要な試料の合計
体積と、毛管マトリックスによって保持される液体の量とを、(例えば、検定の
前後における様々な成分の重量測定によって)確認することも可能である。 好ましい一態様では、毛管マトリックスは、口内に挿入されて保持される時に
、約5分未満の時間内に、好ましくは約3分未満の時間内に、より好ましくは約
1分未満の時間内に、最も好ましくは約30秒未満の時間内に、口腔液で飽和さ
せられる。同様に、毛管マトリックスは、検定(クロマトグラフィーストリップ
の仕様にしたがって行われる検定)を適正に行うのに十分な量の液体を、多孔性
マトリックスの圧縮なしに、約10分未満の時間内に、好ましくは約5分未満の
時間内に、より好ましくは約3分未満の時間内に、最も好ましくは約2分未満の
時間内に、さらには、約1分未満の時間内にクロマトグラフィーストリップに放
出する。
【0053】 多孔性マトリックスは、約500μl未満で、さらに好ましくは約500μL
未満で、好ましくは約500μL未満で、さらに好ましくは約300μL未満で
、最も好ましくは約100μLで飽和させられるように形成される。 口腔液の吸い上げ特性と放出特性だけを検定すればよい場合には、完全なクロ
マトグラフィー検定を使用する必要はないということを理解されたい。基体毛管
マトリックス材料と、横流クロマトグラフィーストリップ材料と、必要に応じて
、遮断パッド材料とを組み立てることが可能である。このパッドに対する液体の
吸い上げおよび送出の速度を、毛管マトリックスパッドを試料液体(例えば、天
然または合成の口腔液)中に浸すかまたは試料液体と接触させることと、このパ
ッドに対する液体の吸い上げおよび送出の速度、および/または、毛管マトリッ
クス内に保持される量を、(例えば、事前選択された特定の時間の間だけ検査液
体に対して露出させた後に個々の要素の重量を計測することによって)定量化す
ることによって、定量化することが可能である。最短の時間量において口腔粘膜
から横流クロマトグラフィーストリップへの口腔液の最大の液体送出を実現する
、材料要素と形状要素との組合せが好ましい。
【0054】 特に好ましい一態様では、横流クロマトグラフィーストリップはニトロセルロ
ースストリップ(例えば、Syntron QuickScan 6,Avit
ar Visualine II,Avitar Technologies,
Canton,Massachusetts)である。典型的はクロマトグラフ
ィーストリップは、4mm×50mmの寸法を有するMillipore SR
HFニトロセルロース膜(Millipore Corp.,Bedford,
Massachusetts)である。多孔性マトリックス材料は7mm×52
mm〔厚さ約1.588cm(0.0625インチ)〕の寸法であり、ニトロセル
ロース膜に約64mm2だけ重なる。別の態様では、毛管マトリックスは、約7 20mm2の合計表面積を有しかつクロマトグラフィーストリップに約8mm2
け重なるパドル型のマトリックスである。この小さな重なりは、効果的に複合パ
ッドを通して口腔液を流す機能を果たすので、複合パッドを含む態様に特に適し
ている。
【0055】 横流クロマトグラフィーストリップ 本発明の検定装置は、1つまたは複数の被検体の検出および/または定量化の
ための横流クロマトグラフィーストリップの実質的に全てを使用することが可能
である。横流クロマトグラフィー検定は当業者に周知であり(例えば、米国特許
第5,569,608号、同第5,120,643号、同第5,656,503
号、同第4,855,240号、同第5,591,645号、英国特許GB 2
204398A、および、欧州特許EP 0323605 B1)、こうした検
定は、様々な被検体用として小売品またはOEMの形で市販入手可能である。
【0056】 横流免疫検定は、典型的には、検出対象の被検体を含むと予測される液体検査
試料を、横流(免疫クロマトグラフィー)検査ストリップの塗布部分に塗布する
ことを含む。このストリップはマトリックス材料(例えば、紙、ニトロセルロー
ス等。例えば、米国特許第5,569,608号を参照されたい)から構成され
ており、このマトリックス材料の中を通って、検査液体とこの検査液体中に浮遊
または溶解している被検体とが、毛管現象によって塗布区域から検出区域に流れ
ることが可能であり、この検出区域内では、可視シグナルの有無が被検体の有無
を示す。
【0057】 典型的には、このストリップは、検出すべき被検体を、検出可能な標識を有す
るその特異的な結合相手(例えば、被検体が抗原である場合には、結合相手は抗
体または抗体フラグメントであり、これとは逆に、被検体が抗体または抗体フラ
グメントである場合には、結合相手は抗原である)に免疫特異的に結合させるた
めの手段を含むだろう。米国特許第04,446,232号に開示されている手
法のような、こうした手法の1つでは、このストリップは、試料塗布区域から下
流の区域内に存在している、酵素で標識された移動可能な被検体結合相手を含む
。検査試料中に被検体が含まれる場合には、この被検体がその標識結合相手と結
合して複合体を形成し、この複合体は、ストリップに沿って検出区域に流れ、こ
の検出区域は、酵素標識の存在下でシグナル(例えば、呈色反応)を生じさせる
ことが可能な酵素標識のための基質を含む。
【0058】 典型的には、このストリップは、試料中に被検体が含まれないために被検体と
結合してない標識結合相手が吸い上げされ、それによって、被検体が検出区域に
到達することが阻止されるように、被検体が固定化される区域を含む。この方法
の様々な変型が公表されており、こうした変型の多くは、検査試料中の被検体の
有無が、検出区域内の標識された結合相手の検出または欠如によって判定される
、何らかの競合特異的結合系を含む。米国特許第4,868,108号では、酵
素標識を濃縮し、酵素基質と反応するその能力を増大させ、それによって検定の
感度を高めるために、検出区域内の酵素標識結合相手のための固定化された捕獲
試薬を添加する、同様の方法が開示されている。
【0059】 免疫クロマトグラフィーのための方法の全てが、被検体の検出のためのシグナ
ルを提供する上で、酵素標識された結合相手/酵素基質に依存しているわけでは
ない。米国特許第4,806,311号では、試薬区域から検出区域に移動する
標識試薬を受け入れるための検出区域を伴った、被検体とこの被検体に対する固
定化された結合相手との特異的結合検定測定のための多区域検査装置(mult
izone test device)が開示されている。この検出区域は、固
定化された形態の、標識試薬のための結合物質を含む。この標識試薬は、それ自
体の物理特性に基づいて検出可能である検出可能な物理特性を有する検出可能な
化学基を有し、したがって、別の物質との化学反応を必要としない。こうした化
学基の一例は、着色タイプの蛍光性分子、燐光性分子、放射性同位元素、および
、電気活性部分である。米国特許第4,313,734号は、化学変化なしに検
出可能である抗体用標識としての金ゲルの使用を開示している。
【0060】 横流免疫クロマトグラフィー系の多くは、対象の被検体に結合する結合相手(
例えば、抗体または抗原)で標識されている、粒子状(微粒子状)マーカー(例
えば、ゼラチン、染色ラテックス、または、コロイド金)を使用する。 被検体結合部分(例えば抗体または抗原)に付着させられている微粒子または
他の検出可能部分を、横流クロマトグラフィーストリップまたは試料塗布パッド
(典型的にはガラス繊維)の表面上に乾燥させ(または、そうでない場合には、
閉じ込めて)、この横流クロマトグラフィーストリップまたは試料塗布パッドを
、ニトロセルロースのようなクロマトグラフィー媒質ストリップの一方の端部に
固定する。対象の被検体に結合する別の材料を、塗布パッドが固定されている端
部とは反対側の端部またはその付近においてクロマトグラフィー媒質に固定する
【0061】 分析すべき液体試料を塗布パッド上に置き、この液体中に上記微粒子を浮遊さ
せ、液体試料中のあらゆる被検体を、微粒子に付着させた被検体結合材料に結合
させる。拡散作用と毛管現象作用とによって液体試料が塗布パッドから離れ、ニ
トロセルロースストリップに沿って移動を開始し、その液体と共に微粒子をこの
ストリップに移送する。浮遊した微粒子を含む液体が、第2の結合材料を含むク
ロマトグラフィーストリップの領域に到達すると、(当初の試料中に被検体が含
まれる場合に)被検体が、微粒子上の被検体結合材料とストリップ上に固定され
ている被検体結合材料との間に分子橋を形成することになり、その結果として、
被検体結合材料が固定されているストリップ上の箇所に微粒子が固定化されるこ
とになる。この微粒子の固定化は、ストリップ上のこの箇所に可視シグナル(例
えば、着色帯または着色点)を生じさせる。試料中に被検体が含まれない場合に
は、この微粒子がクロマトグラフィーストリップ上のこの箇所を通過していくの
で、可視シグナルは生じない。
【0062】 微粒子に加えて、他の標識(例えば、蛍光性標識)を使用することが可能であ
ることを理解されたい。これに加えて、単一のクロマトグラフィーストリップが
、幾つかの異なった被検体を検出または定量化するための試薬を含むことが可能
である。 さらに、横流ストリップは、抗体/抗原認識系を含まない被検体検出を使用す
ることが可能であるということも理解されたい。したがって、例えば、このスト
リップの検出区域に、被検体自体と反応してシグナルを生じさせる化学物質を含
浸させることが可能である。 本発明の装置は、様々な種類の市販入手可能な横流クロマトグラフィー検定(
例えば、Syntron QuickScan 6,Avitar Visua
line II,Avitar Technologies,Canton,M
assachusetts等)のどれとも容易に組み合わされることが可能であ
る。
【0063】 採用任意の遮断ストリップ 本発明の検定装置は、多孔性マトリックスと横流クロマトグラフィーストリッ
プとの間に遮断ストリップを含むことが任意に可能である。横流クロマトグラフ
ィー検定に対する適合性を得るように口腔液のpHを(例えばpH 7.5に)
調整するために、この遮断ストリップを緩衝液で含浸させることが可能である。
さらに、この遮断ストリップは、検定装置の被検体および/または試薬の非特異
的な結合を減少させて偽陽性の発生を低減させる、1つまたは複数の遮断試薬を
含むことも可能である。適切な遮断試薬は、限定するものではないが、ウシ血清
アルブミン(BSA)、デオキシコレート、および、n−ラウロイルサルコシン
を含む。特に好ましい一態様では、遮断液は、60倍のトリスEDTA(Sig
ma T9285)中に、ポリビニルアルコール(10kd mw(Aldri
ch 36,062−2))4%、n−ラウロイルサルコシンナトリウム(Si
gma L5777)4%、ポリビニルピロリドン(10kd mw、Sigm
a L2263)2%を含むか、または、100倍のトリスEDTA緩衝液(S
igma T9285)中に、n−ラウロイルサルコシンナトリウム(Sigm
a L5777)7.5%、tectronic 1307(BASF)2.5
%、ポリエチレングリコール化合物(Sigma P2263)0.00001
%を含む。
【0064】 この遮断バッドを、毛管マトリックスから横流クロマトグラフィーストリップ
への口腔液の流れを妨げない様々な材料で構成することが可能である。こうした
材料は、限定するものではないが、紙、セルロース、ニトロセルロース等を含む
。特に好ましい材料は、クロマトグラフィー検査ストリップから毛管マトリック
スへの試薬または口腔液の逆流を減少させるかまたは阻止するように、選択され
る。好ましい一態様では、遮断バッドが含まれる場合は、この遮断バッドは、S
chleicher & Schuell #470 セルロースフィルタ(S
chleicher & Schuell,GMBH,Germany)である
【0065】 採用任意の複合ストリップ 一態様では、横流クロマトグラフィー試薬(例えば、抗体で標識された金粒子
等)が、横流クロマトグラフィーストリップ自体の表面上または内部に配置され
ている。しかし、別の態様では、例えば製作を容易にするために、1つまたは複
数のクロマトグラフィー試薬を、複合ストリップ(G)内に配置することが可能
である。この複合ストリップは、口腔液が上方に移動してクロマトグラフィース
トリップに達するためには口腔液がその複合ストリップを越えるか通過しなけれ
ばならないように、横流クロマトグラフィーストリップに隣接する形で配置され
ている。あるいは、この複合ストリップは横流クロマトグラフィーストリップの
中に織り込まれることが可能であり、または、横流クロマトグラフィーストリッ
プと同一直線上にかつ同一平面内に配置されることが可能である。遮断ストリッ
プと同様に、この複合ストリップを、この検定に対して適合可能でありかつ口腔
液と試薬との流れを著しくは妨害しないあらゆる慣用の材料(例えば、ニトロセ
ルロース、ガラス繊維、ポリエステル等)で形成することが可能である。好まし
い一態様では、この複合パッドは、4mm×4mmのガラス繊維パッドまたはポ
リエステルパッド(例えば、Ahlstrom Remay #2033)であ
る。
【0066】 検定装置の組立 これらの構成要素(例えば、毛管マトリックス、横流クロマトグラフィースト
リップ、随意の遮断ストリップ)を、当業者に周知の様々な手段のどれによって
も組み立てることが可能である。例えば、これらの構成要素を、互いに溶接する
こと、互いに接着させること等が可能である。 好ましい一態様では、これらの構成要素は単に集結状態に押し付け合わされ、
ハウジング(H)によって所定位置に保持される。このハウジングHは任意の所
望の構造であることが可能である。例えば、プロトタイプの構造では、検査の精
度を評価するために、適切な構造と可視性との両方を提供するソーダストロー(
soda straw)を使用した。アクリル管も使用したことがある。他の原
料管状材料を使用することも、特別に設計されたハウジングを特別に成形または
押出成形することも可能であるということを理解されたい。
【0067】 これらの構成要素を、横流クロマトグラフィーストリップがストロー内に縦方
向に配置され、かつ、このストリップの一方の端部が毛管マトリックス(W)の
端部に平たく押し付けられるように、組み立てた。したがって、ハウジングHは
、毛管マトリックスを哺乳動物(例えば人間)の口腔内に挿入するための便利な
ハンドルを提供した。
【0068】 図1、図2、図3は、本発明の検定装置の様々な態様を示している。横流クロ
マトグラフィーまたは免疫クロマトグラフィーストリップ(C)が、ハウジング
(H)内に縦方向に配置されている。このクロマトグラフィーストリップの一方
の端部は、毛管マトリックス(W)の一部分と、直接的に、または、遮断バッド
(B)を介して接触する。この毛管マトリックス(W)は、ハウジング(H)か
ら外に突き出し、口腔液の吸い上げのための吸収表面として機能する面(3)を
与える。口腔液はマトリックス(W)を通過して移動し、さらに、遮断バッド(
B)が存在する場合には遮断バッド(B)を通過して移動し、最後に、横流クロ
マトグラフィーストリップ上の受け入れ区域(R)に配送される。
【0069】 その次に、口腔液は横流クロマトグラフィーストリップに沿って移動し、クロ
マトグラフィーストリップ内に、および/または、複合パッドが存在する場合に
は、クロマトグラフィーストリップと接触する任意の複合パッドG内に配置され
ている、様々な試薬(例えば、抗体または抗原で標識された結合相手(例えば、
抗体または抗原))と相互に作用する。
【0070】 口腔液/試薬組み合わせはクロマトグラフィーストリップに沿って移動し続け
、最後に1以上の指標区域に到達する。被検体が存在する場合には、この指標区
域は、結合し標識された被検体を固定化し、または、そうでない場合には、検出
可能なシグナルを生じさせる。1以上の指標区域は、さらに、必要とする試料体
積および/または被検体濃度に達した時に(例えば、色の変化によって)試料の
充足を表示することも可能である。試料充足指標(sample suffic
iency indicator)は当業者に周知であり、特に有利な試料充足
指標は同時係属中の特許出願USSN 08/456,459と米国特許第5,
479,937号とに開示されている。
【0071】 この指標区域は、覗き穴(18)を通して(例えば、目視検査または他の手段
によって)読み取られることが可能である。この装置に任意に遮断バッド(B)
を装着してもよい。試料のpHを調整するために、このパッドを遮断試薬(例え
ば、n−ラウリルサルコシン)および/または緩衝液で含浸することが可能であ
る。これに加えて、口腔液がクロマトグラフィーストリップに向かって流れるこ
とを可能にするが、口腔液および/または試薬が毛管マトリックスの中に逆流す
ることを防止する半透性材料で、遮断バッドを形成することが可能である。クロ
マトグラフィーストリップの遠い方の端部(毛管マトリックスとは反対側の端部
)に、吸収パッドを取り付けることが可能であり、この吸収パッドは、口腔液を
受け入れて、毛管マトリックスの中への口腔液の逆流を防止するリザーバとして
機能する。
【0072】 本発明の装置を様々な形態に組み立てることが可能であることを理解されたい
。好ましい一態様を図3に示す。この態様では、横流クロマトグラフィーストリ
ップ(C)は、この装置を操作するためのハンドルとして機能するハウジング(
H)内に配置されている。ハウジング/ハンドル(H)には、試料の充足と検定
結果とを目視可能にするための覗き穴(18)が備えられている。毛管マトリッ
クスはハウジングから外に突き出ており、口腔の中に挿入するための平らな表面
を提供し、この平らな表面において、毛管マトリックス面(3)を口腔粘膜に接
触させることが可能である。 必要に応じて、この検定装置に、使用前と使用後に毛管マトリックス表面を保
護するためのカバー(22)を任意に備えることが可能である。このカバーは、
検定装置の汚染を防止し、使用済みの検定装置の衛生的な廃棄を容易にする。
【0073】 親水性毛管マトリックスWと横流クロマトグラフィーストリップCとの相互作
用によって、極めて単純な構造が実現可能であるということが理解できるだろう
。さらに、最終製品が、従来の体温計に似ないでもない仕方で動作する。この検
査は迅速であり、プロトタイプは、約2分間で完全な検査結果を示した。さらに
、この検査は、例えば芯の末端に弱酸性の化合物を配置することによって、容易
に唾液の分泌を刺激することに適したものとなる。 最も重要なことであるが、この検査は、検査を行うために最小体積の口腔液し
か必要としない。例えば、本明細書で示す設計では、この検定は100μLから
200μLの口腔液しか使用しなかった。これは、従来の検定の試料体積の要件
に比較して少なくとも4倍の改善である。
【0074】 検定装置の使用 本発明の検定装置の使用時には、クロマトグラフィーストリップが中に配置さ
れているハンドルが口の外側に位置するように、哺乳動物(例えば、人間)の口
腔の中にこの検定装置を挿入する。毛管マトリックス表面を口腔粘膜と接触させ
ることが好ましく、好ましい一態様では、毛管マトリックス表面を、歯肉の稜に
おいて口腔粘膜に押し付け、例えば、頬と歯茎との間において口腔粘膜に押し付
ける。
【0075】 この検定装置を、十分な試料を採集し終わるまで、好ましくは咀嚼することな
く、所定の位置に保持する。予め決められた時間間隔の間、または、毛管マトリ
ックスが特徴的な触覚特性を得るまで、または、試料充足指標(例えば、色の変
化)が適切な試料を表示するまで、検定装置を所定位置に保持する。 推奨された時間において(免疫クロマトグラフィー検定の完了後)、対象の被
検体に関して被験者が陽性か陰性かを判定するために、または、被検体を定量化
するために、(例えば、1または複数の覗き穴を通して行う1つまたは複数の指
標区域の目視検査によって)この検定装置を読み取る。
【0076】 口腔液中の被検体を検出するためのキット 別の態様では、本発明は、口腔液中の1以上の被検体を検出するためのキット
を提供する。このキットは、本明細書で説明している1以上の検定装置を含む。
これに加えて、このキットは、本発明の検定方法の実施に関する取扱説明(すな
わち、プロトコル)を含む取扱説明資料を含んでもよい。こうした取扱説明資料
は、一般的には、記述または印刷された資料であるが、これだけに限定されない
。こうした取扱説明を格納して最終使用者に伝達することが可能であるあらゆる
媒体を、本発明は想定している。こうした媒体は、非限定的に、電子記憶媒体(
例えば、磁気ディスク、磁気テープ、磁気カートリッジ、チップ)、光学媒体(
例えば、CD−ROM)等を含む。さらに、こうした媒体は、こうした取扱説明
資料を提供するインターネットサイトのアドレスを含んでもよい。 このキットは、任意に、本発明の方法の実施に役立つあらゆる緩衝液、試薬、
検出試薬等を含んでよい。
【0077】 本明細書で説明した具体例と態様は単に例示を目的とするものであるにすぎな
いということと、これらに関する様々な変型と変更とが当業者に示唆されており
、こうした変型と変更とが、本出願の思想と範囲と、添付特許請求の範囲とに含
まれるということを理解されたい。本明細書で引用した全ての論文と特許と特許
出願は、その各々の全体において、あらゆる目的のために参考として本明細書に
組み入れられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、全体的に左から右に全て1つの単純なハウジングに収められている口腔
液の移送のためのウィック、遮断パッド、ゴールド複合パッド、検査窓付き横流
クロマトグラフィーストリップおよび末端吸収パッドを示す、本発明の口内採集
装置の態様略図である。
【図2】 図2は、遮断パッドが省かれウィック材の末端にゴールド複合パッドが取り付 けられた、図1と同様の代替口内採集装置の態様略図である。
【図3】 図3は、人間の口腔に使用するためにウィックカバーを抜いた状態の検査装置 の三次元図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】要約書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【要約】 口腔液を検査するための装置と方法が、毛管マトリックス(W)に接続されて
いるクロマトグラフィーストリップ(C)を含むハウジング(H)を使用し、こ
の毛管マトリックスは、口腔液に接触するために、ハウジングから外に延びる。
任意の遮断パッド(B)がストリップ(C)とマトリックス(W)との間に備え
られることが可能である。液体はマトリックス(W)によって吸い上げられ、ス
トリップ(C)に移送され、このストリップにおいて、覗き穴(18)を通して
の目視観察のために、液体が指標区域(20)内の試薬と反応する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ボハノン,ロバート シー. アメリカ合衆国,オレゴン 97223,ティ ガード,サウスウエスト ワンハンドレッ ドフォーティーンス テラス 12556

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔液の採集と横流クロマトグラフィーとのための装置であ
    って、 前記口腔液を受け入れるための露出表面を有する毛管マトリックスと、 横流クロマトグラフィーストリップであって、前記毛管マトリックスが前記口
    腔液を受け入れる時に、前記毛管マトリックスが前記口腔液を吸い上げ、かつ、
    この横流クロマトグラフィーストリップの受け入れ区域に前記口腔液を送出する
    ように、前記毛管マトリックスと連通している横流クロマトグラフィーストリッ
    プ とを含む装置。
  2. 【請求項2】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記毛管マト
    リックスの形態を実質的に変化させない請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記毛管マト
    リックスの平均細孔径を実質的に変化させない請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記毛管マト
    リックスの空隙率を実質的に変化させない請求項2に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記毛管マトリックスは、約40μmから約250μmの範
    囲内の平均細孔径を有する請求項2に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記毛管マトリックスは、約60%/cm未満の空隙率を
    有する請求項2に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記毛管マトリックスはプラスチックを含む請求項1に記載
    の装置。
  8. 【請求項8】 前記毛管マトリックスは、高密度ポリエチレン(HDPE)
    、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化
    ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン
    6(N6)、ポリエーテルスルホン(PES)から成る群から選択されるプラス
    チックを含む請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記プラスチックは親水性であるか、または、親水性である
    ように処理されている請求項7に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記毛管マトリックスは、口腔粘膜に接触させられると、
    前記口腔から口腔液を吸い上げし、約1分未満の時間内に前記口腔液を前記横流
    クロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域に放出する請求項1に記載の
    装置。
  11. 【請求項11】 前記毛管マトリックスは、口腔粘膜に接触させられると、
    前記口腔から口腔液を吸い上げ、約30秒未満の時間内に前記口腔液を前記横流
    クロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域に放出する請求項10に記載
    の装置。
  12. 【請求項12】 前記毛管マトリックスは、約1分未満の時間内に口腔液に
    よって飽和させられる請求項10に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記毛管マトリックスは、約500μL未満で飽和させら
    れる請求項1に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記毛管マトリックスは、前記毛管マトリックスの圧縮な
    しに、前記口腔液を前記横流クロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域
    に放出する請求項1に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記受け入れ領域を飽和させるのに十分な口腔液が放出さ
    れる請求項14に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記毛管マトリックスと前記横流クロマトグラフィースト
    リップとの間に配置されている遮断ストリップをさらに含み、前記遮断ストリッ
    プは洗剤を含む請求項1に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記遮断ストリップはさらに緩衝液を含む請求項16に記
    載の装置。
  18. 【請求項18】 前記遮断ストリップは、前記横流クロマトグラフィースト
    リップから前記毛管マトリックスへの試薬の逆流を防止する請求項16に記載の
    装置。
  19. 【請求項19】 さらに、 キャビティを有するハウジングであって、前記横流クロマトグラフィーストリ
    ップがこのハウジングに沿って前記キャビティの中に延びてハウジングの検査区
    域に達するハウジングと、 前記横クロマトグラフィーストリップ上の選択された部位における試薬の目視
    検査を可能にするための、前記ハウジングの外部から前記横クロマトグラフィー
    ストリップへの少なくとも1つの検査区域 とを含む請求項1に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記ハウジングは、前記毛管マトリックスを前記口腔の中
    に挿入するためのハンドルとして機能する請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】 口腔液中の1以上の被検体を検出または定量化する方法で
    あって、 i)毛管マトリックスが口腔粘膜表面に接触させられ、それによって前記毛管
    マトリックスが前記口腔液を吸い上げ、横流クロマトグラフィーストリップの受
    け入れ区域に前記口腔液を送出するように、前記横流クロマトグラフィーストリ
    ップに取り付けられている前記毛管マトリックスを含む装置を、哺乳動物の口腔
    内に挿入する段階と、 ii)前記1つまたは複数の被検体の有無または量を表示する前記横流クロマ
    トグラフィーストリップ上のシグナルを読み取る段階 とを含む方法。
  22. 【請求項22】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記前記毛
    管マトリックスの形態を実質的に変化させない請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記毛管マ
    トリックスの平均細孔径を実質的に変化させない請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 口腔液による前記毛管マトリックスの飽和は、前記毛管マ
    トリックスの空隙率を実質的に変化させない請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記毛管マトリックスは、約40μmから約250μmの
    範囲内の平均細孔径を有する請求項22に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記毛管マトリックスは、約60%/cm未満の空隙率
    を有する請求項22に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記毛管マトリックスはプラスチックを含む請求項21に
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記毛管マトリックスは、高密度ポリエチレン(HDPE
    )、超高分子量ポリエチレン(UHMW)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ
    化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロ
    ン6(N6)、ポリエーテルスルホン(PES)から成る群から選択されるプラ
    スチックを含む請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記プラスチックは親水性であるか、または、親水性であ
    るように処理されている請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記毛管マトリックスは、口腔粘膜に接触させられると、
    前記口腔から口腔液を吸い上げ、約1分未満の時間内に前記口腔液を前記横流ク
    ロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域に放出する請求項21に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 前記毛管マトリックスは、口腔粘膜に接触させられると、
    前記口腔から口腔液を吸い上げ、約1分未満の時間内に約100μLから約20
    0μLの前記口腔液を前記横流クロマトグラフィーストリップに放出する請求項
    30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記毛管マトリックスは、口腔粘膜に接触させられると、
    前記口腔から口腔液を吸い上げ、約30秒未満の時間内に前記口腔液を前記横流
    クロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域に放出する請求項30に記載
    の方法。
  33. 【請求項33】 前記毛管マトリックスは、約1分未満の時間内に口腔液に
    よって飽和させられる請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記毛管マトリックスは、約500μL未満で飽和させら
    れる請求項21に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記毛管マトリックスは、前記毛管マトリックスの圧縮な
    しに、前記口腔液を前記横流クロマトグラフィーストリップの前記受け入れ区域
    に放出する請求項21に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記受け入れ領域を飽和させるのに十分な口腔液が放出さ
    れる請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記装置は、前記毛管マトリックスと前記横流クロマトグ
    ラフィーストリップとの間に配置されている遮断ストリップをさらに含み、前記
    遮断ストリップは洗剤を含む請求項21に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記遮断ストリップはさらに緩衝液を含む請求項37に記
    載の方法。
  39. 【請求項39】 前記遮断ストリップは、前記横流クロマトグラフィースト
    リップから前記毛管マトリックスへの試薬の逆流を防止する請求項37に記載の
    方法。
  40. 【請求項40】 前記装置は、さらに、 キャビティを有するハウジングであって、前記横流クロマトグラフィーストリ
    ップがこのハウジングに沿って前記キャビティの中に延びてこのハウジングの検
    査部位に達するハウジングと、 前記横流クロマトグラフィーストリップ上の選択された部位における試薬の目
    視検査を可能にするために、前記ハウジングの外部から前記横流クロマトグラフ
    ィーストリップに延びる少なくとも1つの検査部位 とを含む請求項21に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記ハウジングは、前記毛管マトリックスを前記口腔の中
    に挿入するためのハンドルとして機能する請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 口腔液中の被検体を検出するためのキットであって、 請求項1の口腔液の採集および横流クロマトグラフィーのための装置と、 前記装置の使用を記述する取扱説明資料 とを含むキット。
  43. 【請求項43】 口腔内の口腔液中の検査被検体を検出するための口腔横ク
    ロマトグラフィーのための装置であって、 ハウジングと、 前記ハウジング内のキャビティと、 前記キャビティの中に延び、前記キャビティから前記ハウジングに沿って前記
    ハウジング上の検査区域に延び、かつ、検査被検体を結合するための試薬を有す
    る、横クロマトグラフィーストリップと、 前記横クロマトグラフィーストリップ上の選択された部位における試薬の目視
    検査を可能にするための、前記ハウジングの外部から前記横クロマトグラフィー
    ストリップに延びる少なくとも1つの検査部位と、 一方の端部においては前記ハウジングから前記口腔に連通しており、かつ、他
    方の端部においては前記横クロマトグラフィーストリップに連通している親水性
    毛管マトリックス とを含む装置。
  44. 【請求項44】 多孔性吸収性ウィックからの不要な物質を遮断するための
    、前記親水性毛管マトリックスと前記横クロマトグラフィーストリップとの間に
    配置されている遮断ストリップをさらに含む、請求項43に記載の口腔内の口腔
    液中の検査被検体を検出するための、口腔横クロマトグラフィーのための装置。
  45. 【請求項45】 球形粒子を有する材料から流路マトリックスを画定する前
    記親水性毛管マトリックスをさらに含む、請求項43に記載の口腔内の口腔液中
    の検査被検体を検出するための、口腔横クロマトグラフィーのための装置。
  46. 【請求項46】 プラスチックポリマーとポリスチレンとを含むグループか
    ら選択される材料から流路マトリックスを画定する前記親水性毛管マトリックス
    をさらに含む、請求項43に記載の口腔内の口腔液中の検査被検体を検出するた
    めの、口腔横クロマトグラフィーのための装置。
  47. 【請求項47】 口腔液の移送中に前記親水性毛管マトリックスはその体積
    を増加させない、請求項43に記載の口腔内の検査被検体を検出するための、口
    腔横クロマトグラフィーのための装置。
  48. 【請求項48】 口腔液中の検査被検体を口腔から横クロマトグラフィース
    トリップに移送する方法であって、 横クロマトグラフィーストリップを提供する段階と、 キャビティを中に有するハウジングを提供する段階と、 前記ハウジングに沿って前記キャビティの中に延びて前記ハウジング上の検査
    部位に至る横クロマトグラフィーストリップを提供する段階と、 一方の端部においては前記ハウジングから前記口腔に連通しており、かつ、他
    方の端部においては前記横クロマトグラフィーストリップに連通している親水性
    毛管マトリックスを提供する段階と、 前記親水性毛管マトリックスを前記一方の端部において検査対象の人間の口と
    連通させる段階と、 前記横クロマトグラフィーストリップ上の前記選択された部位における試薬の
    検査のために前記横クロマトグラフィーストリップを観察する段階 とを含む方法。
  49. 【請求項49】 前記吸収パッドから前記横クロマトグラフィーストリップ
    に受け取られる最小量の試料液体の存在を表示するために、前記ハウジングの外
    部から前記横クロマトグラフィーストリップに少なくとも1つの対照部位を提供
    する段階をさらに含む、請求項48に記載の前記口腔から横クロマトグラフィー
    ストリップに水性液体を移送する方法。
  50. 【請求項50】 球形粒子を有する材料から流路マトリックスを画定する親
    水性毛管マトリックスの段階をさらに含む、請求項48に記載の前記口腔から横
    クロマトグラフィーストリップに水性液体を移送する方法。
  51. 【請求項51】 プラスチックポリマーとポリスチレンとを含むグループか
    ら選択される材料から流路マトリックスを画定する親水性毛管マトリックスの段
    階をさらに含む、請求項48に記載の前記口腔から横クロマトグラフィーストリ
    ップに水性液体を移送する方法。
  52. 【請求項52】 水性液体の移送中に前記毛管マトリックスの体積を増加さ
    せない提供された前記親水性毛管マトリックスの段階を含む、請求項48に記載
    の前記口腔から横クロマトグラフィーストリップに水性液体を移送する方法。
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