JP2002509980A - 原油中および留出物中のナフテン酸の除去 - Google Patents

原油中および留出物中のナフテン酸の除去

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、出発原油からナフテン酸などの有機酸、重金属、および硫黄を抽出するためのプロセスを指向するものであり、このプロセスには、(a)アミン塩の油中水型エマルションを形成するのに十分な量のエトキシル化アミンおよび水を用いて、十分な条件下で、十分な時間にわたって、かつ十分な温度で、有機酸、重金属、および硫黄を含有する出発原油を処理するステップであって、このエトキシル化アミンが、次の式、 【化1】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。)を有している、ステップと、(b)ステップ(a)の上記エマルションを複数の層に分離するステップであって、これらの層のうちの1層が、有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した処理済み原油を含有している、ステップと、(c)有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した上記処理済み原油を含有しているステップ(b)の上記層ならびに水およびエトキシル化アミン塩を含有している層を回収するステップと、が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、特定のクラスの化合物を用いて、原油中、原油ブレンド中、および
原油留出物中の有機酸、重金属、および硫黄の除去を指向するものである。
【0002】 発明の背景 全酸価(TAN)の大きい原油は、約$0.50/TAN/BBLだけ価格が
引き下げられる。TANを低減させるための技術開発を行うべく下流部門で要求
されることは、低コストの原油を精製する能力である。上流部門で要求されるこ
とは、金属および硫黄を含有するTANの大きい原油の市場価値を高めることで
ある。
【0003】 酸性原油を精製するために現在用いられている方法は、ブレンドのTANが約
0.5以下になるように、酸性原油を非酸性原油とブレンドすることである。主
要な石油会社のほとんどは、この方法を採用している。この方法の欠点は、処理
可能な酸性原油の量が制限されることである。このほか、酸を中和するために水
酸化カリウムや水酸化ナトリウムのような無機塩基を用いて原油を処理すること
も、当技術分野で周知である。しかしながら、この方法では、破壊することが非
常に難しいエマルションが生成し、更に、処理済み原油中にカリウムやナトリウ
ムが残留するという好ましくない結果を生じる。その上、このような従来技術で
は、除去可能な酸の分子量範囲が制限される。
【0004】 市場では酸性原油の増加が予想されるので(チャド、ベネズエラ、北海)、T
ANのより大きい原油や原油ブレンドを更に精製するための新しい技術が必要で
ある。これまでに出現した有望な方法の中には、熱処理法、スラリー水素化処理
法、およびカルシウム中和法がある。しかしながら、これらの方法では、酸、金
属、または硫黄が原油から抽出されない。その代わりに、これらの方法では、酸
を原油中に残留する生成物に変換する。同様に、アップグレーディング時の触媒
の劣化を防止するためにおよび環境問題に対処するために、有機バナジウム化合
物や有機ニッケル化合物などの重金属および硫黄を除去することが望ましい。
【0005】 米国特許第4,752,381号は、中和価が1.0未満になるように石油や
石油留分の有機酸度を中和するための方法を指向するものである。この方法では
、石油留分をモノエタノールアミンで処理してアミン塩を形成し、続いて、アミ
ドを形成するのに十分な時間にわたってかつ十分な温度で加熱を行う。このよう
なアミンを用いた場合、ナフテン酸が他の生成物に変換されるので、本発明に望
まれる結果は得られないであろう。これに対して、本発明では、ナフテン酸の抽
出が行われる。
【0006】 米国特許第2,424,158号は、原油から有機酸を除去するための方法を
指向するものである。この特許では、有機液体である接触剤が利用される。開示
されている好適なアミンは、モノ−、ジ−、およびトリエタノールアミン、なら
びにメチルアミン、エチルアミン、n−およびイソプロピルアミン、n−ブチル
アミン、sec−ブチルアミン、ter−ブチルアミン、プロパノールアミン、
イソプロパノールアミン、ブタノールアミン、sec−ブタノール、sec−ブ
タノールアミン、およびter−ブタノールアミンである。
【0007】 発明の概要 本発明は、出発原油からナフテン酸などの有機酸、重金属、および硫黄を抽出
するためのプロセスを指向するものであり、このプロセスには、 (a)アミン塩の油中水型エマルションを形成するのに十分な量のエトキシル
化アミンおよび水を用いて、十分な条件下で、十分な時間にわたって、かつ十分
な温度で、有機酸、重金属、および硫黄を含有する出発原油を処理するステップ
であって、該エトキシル化アミンが、次の式、
【化3】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。) を有している、ステップと、 (b)ステップ(a)の該エマルションを複数の層に分離するステップであっ
て、これらの層のうちの1層が、有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した処
理済み原油を含有している、ステップと、 (c)有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した該処理済み原油を含有して
いるステップ(b)の該層ならびに水およびエトキシル化アミン塩を含有してい
る層を回収するステップと、 が含まれる。
【0008】 本発明は、好適には、本明細書に開示されている要素を含むか、該要素からな
るか、または本質的に該要素からなるものであってよく、開示されていない要素
は存在しなくとも実施可能である。
【0009】 発明の詳細な説明 本発明では、有機酸、重金属(例えば、有機バナジウム化合物および有機ニッ
ケル化合物)、および硫黄を除去するために、次の式、
【化4】 で表されるエトキシル化アミンを出発原油に添加する。原油の中には、一般にナ
フテン酸類に分類される有機酸および他の有機酸を含有しているものがある。ナ
フテン酸とは、石油ストック中に存在する有機酸の混合物を表すために使用され
る総称である。ナフテン酸は、単独で存在することもあるし、スルホン酸やフェ
ノールなどの他の有機酸と一緒に存在することもある。この場合、本発明は、特
に、ナフテン酸を抽出するのに好適である。
【0010】 エトキシル化アミンの重要な特性は、処理される油にアミンが混和しうるよう
にアルキル基が存在すること、および生成した塩にエトキシ基が水溶性を付与す
ることである。上記式中、mは、1〜10、好ましくは1〜5であり、R=C 〜C炭化水素である。Rは、分枝状であっても直鎖状であってもよい。例えば
、好適なR基は、第3級ブチル、第3級アミル、ネオペンチル、およびシクロヘ
キシルであり、好ましくは、R基は第3級ブチルであり、mは2であろう。驚く
べきことに、第1級アミン(R=H)を用いても、水および強塩基に溶解するに
もかかわらず、本発明で扱うナフテン酸などの有機酸は除去されない。
【0011】 本発明において、出発原油またはブレンドから除去されるナフテン酸などの有
機酸は、好ましくは約150〜約800、より好ましくは約200〜約750の
範囲の分子量を有する有機酸である。本発明により、好ましくは、出発原油中に
存在するナフテン酸が実質的に抽出されるか、またはその量が実質的に低減され
る。実質的とは、痕跡量の酸以外のすべての酸が対象になるを意味する。しかし
ながら、ナフテン酸の一部分が除去された場合でさえも、処理済み原油の価値は
増大するので、実質的にすべての酸を除去する必要はない。本出願人らは、ナフ
テン酸の量を、少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約90%、より好ま
しくは少なくとも約95%低減できることを見出した。重金属の量は、少なくと
も約5%、好ましくは少なくとも約10%、最も好ましくは少なくとも約20%
低減可能である。硫黄の量は、少なくとも約5%、好ましくは約10%、最も好
ましくは約17%低減可能である。特に、バナジウムおよびニッケルが、低減さ
れるであろう。
【0012】 本明細書中で使用する場合、出発原油(出発原料)には、原油のブレンドおよ
び留出物が含まれる。好ましくは、出発原油は、全原油であろうが、全原油の酸
性留分、例えば、減圧ガス油であってもよい。出発原油は、出発原油中に存在す
る有機酸と一緒になってアミン塩を形成することのできる量のエトキシル化アミ
ンで処理される。この量は、存在する酸の所望の量を中和するのに必要な量であ
ろう。典型的には、エトキシル化アミンの量は、原油中に存在する有機酸の量を
基準にして、約0.15〜約3モル当量の範囲であろう。存在するナフテン酸の
実質的にすべてを中和するには、モル過剰のエトキシル化アミンが使用されるで
あろう。好ましくは、存在するナフテン酸の量の2.5倍量が使用されるであろ
う。モル過剰にすると、より高分子量の酸を除去することが可能になる。本発明
を用いると、約150〜約800、好ましくは約250〜約750の分子量範囲
にあるナフテン酸を除去することができる。除去されるナフテン酸の重量範囲は
、本明細書中に提示されている数よりも多くなったり少なくなったりする可能性
がある。なぜなら、これらの範囲は、除去されるナフテン酸の分子量を測定する
のに使用される分析手段の感度レベルに依存するからである。
【0013】 エトキシル化アミンは、単独で添加することもできるし、水と組み合わせて添
加することもできる。組み合わせて添加する場合、エトキシル化アミンと水の溶
液を調製してもよい。好ましくは、原油の量を基準にして約5〜10重量%の水
を添加する。アミンを水と組み合わせて添加するか水の前に添加するかにかかわ
らず、有機酸のエトキシル化アミン塩の油中水型エマルションの生成に必要な時
間および温度で原油を処理する。接触時間は、処理される出発原油の性質、その
酸含有量、および添加されるエトキシル化アミンの量に依存する。反応温度は、
エトキシル化アミンと、処理される原油中に含まれるナフテン酸との反応が起こ
る任意の温度であってよい。典型的には、このプロセスは、約20〜約220℃
、好ましくは約25〜約130℃、より好ましくは約25〜約80℃の温度で行
われる。圧力は、大気圧付近から、好ましくは約60psiから、最も好ましく
は約60psiから約1000psiまでの範囲であろう。接触時間は、約1分
間〜1時間、好ましくは約3分間〜約30分間の範囲であろう。より重質の原油
は、好ましくは、より高い温度および圧力で処理されるであろう。段階的な添加
を行う場合、次に、塩を含有する原油を、エマルションを形成するのに十分な温
度でかつ十分な時間にわたって、水と混合する。水を同時に添加する場合および
段階的に添加する場合に対して、時間および温度は同じに保持される。同時に添
加を行う場合、混合は、添加と同時に、上記の温度でかつ上記の時間にわたって
行われる。同時添加の場合、塩形成が起こった後まで混合を続ける必要はない。
この場合、出発原油の処理には、エマルションを形成するために、接触および攪
拌の両方、例えば、混合が含まれる。20以下のAPI度および25℃において
200cPを超える粘度を有するより重質の原油は、好ましくは、60℃を超え
る温度で処理されるであろう。
【0014】 油中水型エマルションが形成された後、エマルションを複数の層に分離させる
。この分離は、当業者に周知の手段で行うことができる。例えば、遠心分離、重
力沈降、および静電分離。分離により複数の層が生成する。典型的には、3層が
生成するであろう。最上層には、酸、重金属、および硫黄の除去された原油が含
まれる。中間層は、高分子量酸および中分子量酸のエトキシル化アミン塩ならび
に界面活性のある有機バナジウム化合物や有機ニッケル化合物および硫黄化合物
を含有するエマルションであり、下層は、低分子量酸のエトキシル化アミン塩を
含有する水性層である。処理済み原油を含有する最上層は、当業者により容易に
除去可能である。従って、酸を原油中に残留する生成物に変換するというこれま
でに行われてきた処理とは異なり、本発明のプロセスでは、原油から酸が除去さ
れる。
【0015】 このほか、必要というわけではないが、解乳化剤を用いて解乳化を促進しても
よいし、水と一緒にアルコールのような補助溶剤を使用してもよい。
【0016】 本発明のプロセスは、既存のデソルタユニットを用いて行うことができる。
【0017】 図1は、精製装置に適用する場合の本発明のプロセスを示している。このプロ
セスは、生産および精製の両方の操作に適用可能である。酸性油ストリームは、
所要の量のエトキシル化アミンで処理される。この処理は、アミンを洗浄水に添
加してからスタティックミキサを用いて低剪断力下で混合することによって行わ
れる。次に、静電界を印加する脱塩ユニット中でまたは他の分離手段を用いて、
処理済み出発原油を解乳化処理すなわち分離処理にかける。TAN、金属、およ
び硫黄の低減した油は、上部から取り出されて、所望により更なる精製処理にか
けられる。下側水性相およびエマルション相は、一緒にまたは別々に、好ましく
は一緒に取り出され、廃棄される。また、これの相を別々に操作して、処理用ア
ミンを回収してもよい。同様に、回収された水性アミン溶液を再利用してサイク
リックプロセスを実施してもよい。ナフテン酸ストリームは、非腐食性生成物が
得られるように当業者に周知の方法で更に処理してもよいし、先の場合と同様に
廃棄してもよい。
【0018】 生産プロセスでは、本発明は、特に、坑井ヘッドにおける適用が可能であろう
。坑井ヘッドにおいて、出発原油には、典型的には、同時に生成する水およびガ
スが含まれている。図2は、坑井ヘッドにおける本発明の適用を示している。図
2において、出発原油、水、およびガスを含有する完全坑井ストリームは、セパ
レータ中に送入され、除去されるガスストリームと、痕跡量の出発原油が含まれ
ている可能性のある水ストリームと、痕跡量の水が含まれている可能性のある出
発原油ストリーム(水およびガスの除去されたストリーム)とに分離される。水
ストリームおよび原油ストリームは、次に、接触塔中に送入される。エトキシル
化アミンは、原油または水のいずれかに添加可能であり、本発明の処理および混
合は、接触塔中で実施可能である。水ストリームおよび原油ストリームは、不安
定な水中油型エマルションを形成すべく、エトキシル化アミンの存在下で向流方
式で接触塔中に送入される。不安定なエマルションは、連続水性相中に油の分散
物を形成するのに十分な比でごく僅かな攪拌を行いながら酸性原油を水性相中に
添加することによって形成される。安定な油中水型エマルションの形成を最小限
に抑えるために、原油に水性相を添加するのではなく、水性相に原油を添加しな
ければならない。油および水性相の重量を基準にして、1:3〜1:15、好ま
しくは1:3〜1:4の油対水性相の比を使用する。油対水性相の比が1:1ま
たは1未満の場合、安定なエマルションが生成するであろう。エトキシル化アミ
ンの量は、出発原油中に存在する有機酸の量を基準にして約0.15〜約3モル
当量の範囲であろう。水性相は、エトキシル化アミンを原油に直接添加するとき
は水ストリームであり、エトキシル化アミンを水に添加するときはエトキシル化
アミンおよび水である。典型的には、10〜50ミクロン、好ましくは20〜5
0ミクロンの液滴が必要とされる。原油と水性エトキシル化アミンとの接触は、
水性エトキシル化アミン中に油を分散させるのに十分な時間にわたって、好まし
くは水性エトキシル化アミン中に少なくとも50重量%、より好ましくは少なく
とも80重量%、最も好ましくは90重量%の油を分散させるのに十分な時間に
わたって行わなければならない。接触は、典型的には、約10℃〜約40℃の範
囲の温度で行われる。40℃を超える温度では、安定なエマルションが生成する
確率は増大する。生成したナフテン酸アンモニウム塩は、接触塔の底部から上昇
する際にストリッピングされて原油から除去される。処理済み原油は、接触塔の
上部から取り出され、ナフテン酸のエトキシル化アミン塩を含有する水(下層)
は、接触塔の底部から取り出される。このようにして、ナフテン酸が除去されて
アップグレードされた原油は、坑井ヘッドで回収される。次に、所望により、水
およびナフテン酸を十分に除去すべく、例えば静電的な方法で処理済み原油を処
理してもよい。
【0019】 接触塔から取り出された水および有機酸エトキシル化アミン塩副生物は、地中
に再注入可能である。しかしながら、エトキシル化アミンのコストは高いので、
再注入の前に回収ステップを実施することが望ましいであろう。
【0020】 この場合、回収されたエトキシル化アミンを、このプロセスで再利用すること
により、サイクリックプロセスを実施することができる。
【0021】 ナフテン酸などの有機酸およびエトキシル化アミンを再生することが望まれる
場合、次のプロセスを用いることができる。この方法には、(a)上記処理済み
原油層を取り出した後に残存する上記エマルション層などの層を、鉱酸を含む群
より選ばれる酸性水溶液または二酸化炭素を用いて、鉱酸を用いる場合にはナフ
テン酸とこの鉱酸のアミン塩、二酸化炭素を用いる場合にはナフテン酸とアミン
重炭酸塩を生成するのに十分な圧力およびpHで、処理するステップと、(b)
ナフテン酸を含有している上側の層と下側の水性層とを分離するステップと、(
c)ステップ(a)で鉱酸を用いた場合には、下側の水性層に無機塩基を添加し
、ステップ(a)で二酸化炭素を用いた場合には、pHを≧8まで上昇させるの
に十分な温度でかつ十分な時間にわたって加熱するステップと、(d)上記エト
キシル化アミンを含有している泡を形成すべく、上記水性層中にガスを吹き込む
ステップと、(e)上記エトキシル化アミンを得るべく上記の泡をすくい取るス
テップとが含まれる。泡を更に破壊することも可能であるが、破壊しないでも時
間が経てば壊れるであろう。ガスが本発明のプロセスにおいて非反応性または不
活性であるかぎり、いずれのガスを用いても泡を形成することはできるが、好ま
しくは、空気が用いられるであろう。当業者は、好適なガスを容易に選択するこ
とができる。泡を破壊することが望まれる場合、当業者に周知の化学薬品または
他の周知の機械的手法を使用することができる。
【0022】 エトキシル化アミンを回収するために使用される方法において、出発原油から
ナフテン酸を除去する際に形成されたナフテン酸の任意のエトキシル化アミン塩
を変換するために、鉱酸を用いてもよい。酸は、硫酸、塩酸、燐酸、およびそれ
らの混合物から選択可能である。このほか、エトキシル化アミン塩のエマルショ
ンに加圧下で二酸化炭素を添加してもよい。いずれの手法を採用するにせよ、約
6以下、好ましくは約4〜6のpHに達するまで、酸の添加を継続する。酸の添
加により、上側のナフテン酸含有油層と下側の水性層が形成される。次に、これ
らの層を分離させ、鉱酸を用いた場合には、約8を超えるpHが得られるように
、水酸化アンモニウム、ナトリウム水酸化物、水酸化カリウム、またはそれらの
混合物のような無機塩基を水性層に添加する。このほか、二酸化炭素を用いた場
合には、約8を超えるpHを得るのに十分な温度でかつ十分な時間にわたって水
性相を加熱する。典型的には、層は、約40〜約85℃まで、好ましくは約80
℃まで加熱されるであろう。次に、エトキシル化アミンを含有する泡を形成する
のに十分な速度で、空気、窒素、メタン、またはエタンのようなガスを溶液中に
吹き込む。その後、泡を回収および破壊することによりエトキシル化アミンを得
る。この回収プロセスは、精製装置中で用いることもできるし、再注入の前に坑
井ヘッドで用いることもできる。
【0023】 次に、以下の実施例により本発明を説明するが、これらの実施例は本発明を限
定するものではない。
【0024】 実施例1 この実施例では、モデル油として、40/30/30「JSOPAR−M」/
Solvent 600 Neutral/Aromatic 150を使用し
た。「JSOPAR−M」は、イソパラフィン系留出物であり、Solvent
600 Neutralは、基油であり、Aromatic 150は、芳香
族留出物である。モデルナフテン酸として、5−βコラン酸を使用し、重金属と
して、オクタエチルポルフィリン(prorphyrin)バナジウムオキシド
を使用した。
【0025】 等モル量(5−βコラン酸の量を基準にして)の第2級アミンエトキシレート
(R=t‐ブチルおよびm=2)で酸性原油を処理した。5重量%の水を添加し
、処理済み油と混合した。生成したエマルションを遠心分離にかけて、塩の形態
のナフテン酸および有機バナジウムをエマルション相中に分離した。
【0026】 この実施例では、2重量%の5−βコラン酸および0.05重量%のオクタエ
チルポルフィリンバナジウムオキシドをモデル油中に溶解させ、第3級ブチルジ
エタノールアミンを用いて本明細書中に記載のエマルション分別プロセスにかけ
た(室温で15分間混合した)。モデル油の全酸価は4.0から0.23まで低
下し、オクタエチルポルフィリンバナジウムオキシドは23%の低下が観測され
た。高速液体クロマトグラフィーで調べたところ、処理済み油から5−βコラン
酸が99%除去されたことが分かった。
【0027】 実施例2 この実施例では、4.6のTANを有する北海原油(Gryphon)を利用
した。第3級ブチルジエタノールアミンを使用し、アミンの処理量および水の添
加重量%を変化させた。結果は、表1に列挙されている。
【0028】
【表1】
【0029】 実施例3 実施例2の記載に従ってベネズエラ原油を処理したところ(2.5モル当量の
アミンおよび5w%の水)、2.2から1.1へのTANの減少、13%のバナ
ジウムの減少、および17%の硫黄の減少が観測された。抽出温度は80℃、圧
力は大気圧、および時間=1時間であった。抽出温度が180℃、圧力が60p
si、および時間=1時間の場合、TANは2.2から0.6に減少し、性能の
向上が見られた。
【0030】 実施例4 この実施例では、7.3のTAN、25℃および10sec−1で約6000
cPの粘度、ならび16.8のAPI比重度を有するチャド原油Bolobo
2/4を使用した。実施例3に記載の条件に従って処理した。7.3から3.9
へのTANの減少が観測された。
【0031】 実施例5:鉱酸を用いたアミンの再生 北海原油Gryphonを、実施例2に記載のエマルション分別プロセスにか
けた。以下のように、下側エマルション相の抽出および使用を行った。
【0032】 エマルション100mLを分液漏斗中に入れ、濃硫酸を添加してpHを6にし
た。水不溶性油としてナフテン酸の迅速な放出が観測された。下側水性相を油相
から分離した。FTIRおよび13C NMRにより油相を分析し、ナフテン酸
の存在を確認した。HPLC分析を行ったところ、モル重量250〜750のナ
フテン酸が抽出されたことが分かった。水酸化アンモニウムを水性相に添加し、
pHを9にした。図3に示されている泡発生装置中にこの水溶液を導入した。底
部の送入管から空気を吹き込み、安定に保持された泡を発生させ、この泡を回収
チャンバ中に回収した。泡を放置したところ壊れて黄色の液体を生じた。この液
体は、第3級ブチルジエタノールアミンの濃縮物として特性付けられた。
【0033】 実施例6:COを用いたアミンの再生 北海原油Gryphonを、実施例2に記載のエマルション分別プロセスにか
けた。以下のように、下側エマルション相の抽出および使用を行った。
【0034】 エマルション100mLをオートクレーブ中に入れ、固体COを添加し、3
00rpm、80℃、および100psiの条件でエマルションを2時間攪拌し
た。1800rpmで20分間にわたり生成物を遠心し、水不溶性のナフテン酸
を水性相から分離させた。FTIRおよび13C NMRにより油相を分析し、
ナフテン酸の存在を確認した。HPLC分析を行ったところ、分子量250〜7
50のナフテン酸が抽出されたことが分かった。
【0035】 下側水性相のpHが9であったことから、有機アミンが再生されたことが示唆
された。図3に示されている泡発生装置中にこの水溶液を導入した。底部の送入
管から空気を吹き込み、安定に保持された泡を発生させ、この泡を回収チャンバ
中に回収した。泡を放置したところ壊れて黄色の液体を生じた。この液体は、第
3級ブチルジエタノールアミンの濃縮物として特性付けられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、既存の精製装置に本発明のプロセスをいかに適用するかを示すフロー図
である。(1)は、水およびはエトキシル化アミンであり、(2)は、出発原油
であり、(3)は、デソルタであり、(4)は、再生ユニットであり、(5)は
、有機酸転化ユニットであり、(6)は、有機酸の除去された処理済み原油であ
り、(7)は、下相エマルションであり、(8)は、生成物である。
【図2】 図2は、坑井ヘッドにおける本発明の適用を示すフロースキームである。(1)
は、完全坑井ストリームであり、(2)は、一次セパレータあり、(3)は、ガ
スであり、(4)は、原油であり、(5)は、処理済み(アップグレードされた
)原油であり、(6)は、水およびは有機酸であり、(7)は、接触塔であり、
(8)は、エトキシル化アミンであり、(9)は、水である。
【図3】 図3は、出発原油からナフテン酸を除去するために使用されたエトキシル化アミ
ンを回収するのに使用可能な装置である。(1)は、エトキシル化アミンを含有
する層または相であり、(2)は温度計であり、(3)は、ベントであり、(4
)は、泡の高さを測定するための目盛付きカラムであり、(5)は、ガスディス
トリビュータであり、(6)は、ガスであり、(7)は、泡が破壊される場所で
あり、(8)は、回収されたエトキシル化アミンを集める場所である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月17日(2000.1.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。) を有している、ステップと、 (b)ステップ(a)の該エマルションを複数の層に分離するステップであっ
て、これらの層のうちの1層が、有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した処
理済み原油を含有している、ステップと、 (c)有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した該処理済み原油を含有して
いるステップ(b)の該層ならびに水およびエトキシル化アミン塩を含有してい
る層を回収するステップと、 を含むことを特徴とするプロセス。
【化2】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。) を有している、請求項1に記載のプロセス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 本発明は、好適には、本明細書に開示されている要素を含むか、該要素からな
るか、または本質的に該要素からなるものであってよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 本発明において、出発原油またはブレンドから除去されるナフテン酸などの有
機酸は、好ましくは150〜800、より好ましくは約200〜約750の範囲
の分子量を有する有機酸である。本発明により、好ましくは、出発原油中に存在
するナフテン酸が実質的に抽出されるか、またはその量が実質的に低減される。
実質的とは、痕跡量の酸以外のすべての酸が対象になるを意味する。しかしなが
ら、ナフテン酸の一部分が除去された場合でさえも、処理済み原油の価値は増大
するので、実質的にすべての酸を除去する必要はない。本出願人らは、ナフテン
酸の量を、少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約90%、より好ましく
は少なくとも約95%低減できることを見出した。重金属の量は、少なくとも約
5%、好ましくは少なくとも約10%、最も好ましくは少なくとも約20%低減
可能である。硫黄の量は、少なくとも約5%、好ましくは約10%、最も好まし
くは約17%低減可能である。特に、バナジウムおよびニッケルが、低減される
であろう。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 本明細書中で使用する場合、出発原油(出発原料)には、原油のブレンドおよ
び留出物が含まれる。好ましくは、出発原油は、全原油であろうが、全原油の酸
性留分、例えば、減圧ガス油であってもよい。出発原油は、出発原油中に存在す
る有機酸と一緒になってアミン塩を形成することのできる量のエトキシル化アミ
ンで処理される。この量は、存在する酸の所望の量を中和するのに必要な量であ
ろう。典型的には、エトキシル化アミンの量は、原油中に存在する有機酸の量を
基準にして、0.15〜3モル当量の範囲であろう。存在するナフテン酸の実質
的にすべてを中和するには、モル過剰のエトキシル化アミンが使用されるであろ
う。好ましくは、存在するナフテン酸の量の2.5倍量が使用されるであろう。
モル過剰にすると、より高分子量の酸を除去することが可能になる。本発明を用
いると、150〜800、好ましくは約250〜約750の分子量範囲にあるナ
フテン酸を除去することができる。除去されるナフテン酸の重量範囲は、本明細
書中に提示されている数よりも多くなったり少なくなったりする可能性がある。
なぜなら、これらの範囲は、除去されるナフテン酸の分子量を測定するのに使用
される分析手段の感度レベルに依存するからである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 エトキシル化アミンは、単独で添加することもできるし、水と組み合わせて添
加することもできる。組み合わせて添加する場合、エトキシル化アミンと水の溶
液を調製してもよい。好ましくは、原油の量を基準にして約5〜10重量%の水
を添加する。アミンを水と組み合わせて添加するか水の前に添加するかにかかわ
らず、有機酸のエトキシル化アミン塩の油中水型エマルションの生成に必要な時
間および温度で原油を処理する。接触時間は、処理される出発原油の性質、その
酸含有量、および添加されるエトキシル化アミンの量に依存する。反応温度は、
エトキシル化アミンと、処理される原油中に含まれるナフテン酸との反応が起こ
る任意の温度であってよい。典型的には、このプロセスは、約20〜約220℃
、好ましくは約25〜約130℃、より好ましくは約25〜約80℃の温度で行
われる。圧力は、大気圧付近から、好ましくは約60psi(414kPa)か
ら、最も好ましくは約60psi(414kPa)から約1000psi(68
95kPa)までの範囲であろう。接触時間は、約1分間〜1時間、好ましくは
約3分間〜約30分間の範囲であろう。より重質の原油は、好ましくは、より高
い温度および圧力で処理されるであろう。段階的な添加を行う場合、次に、塩を
含有する原油を、エマルションを形成するのに十分な温度でかつ十分な時間にわ
たって、水と混合する。水を同時に添加する場合および段階的に添加する場合に
対して、時間および温度は同じに保持される。同時に添加を行う場合、混合は、
添加と同時に、上記の温度でかつ上記の時間にわたって行われる。同時添加の場
合、塩形成が起こった後まで混合を続ける必要はない。この場合、出発原油の処
理には、エマルションを形成するために、接触および攪拌の両方、例えば、混合
が含まれる。20以下のAPI度および25℃において200cPを超える粘度
を有するより重質の原油は、好ましくは、60℃を超える温度で処理されるであ
ろう。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 実施例2 この実施例では、4.6のTANを有する北海原油(Gryphon)を利用
した。2,2−(t−ブチルアミノ)ジエタノールを使用し、アミンの処理量お
よび水の添加重量%を変化させた。結果は、表1に列挙されている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】 実施例3 実施例2の記載に従ってベネズエラ原油を処理したところ(2.5モル当量の
アミンおよび5w%の水)、2.2から1.1へのTANの減少、13%のバナ
ジウムの減少、および17%の硫黄の減少が観測された。抽出温度は80℃、圧
力は大気圧、および時間=1時間であった。抽出温度が180℃、圧力が60p
si(414kPa)、および時間=1時間の場合、TANは2.2から0.6
に減少し、性能の向上が見られた。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 エマルション100mLをオートクレーブ中に入れ、固体COを添加し、3
00rpm、80℃、および100psi(689.5kPa)の条件でエマル
ションを2時間攪拌した。1800rpmで20分間にわたり生成物を遠心し、
水不溶性のナフテン酸を水性相から分離させた。FTIRおよび13C NMR
により油相を分析し、ナフテン酸の存在を確認した。HPLC分析を行ったとこ
ろ、分子量250〜750のナフテン酸が抽出されたことが分かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サベッジ デビット ウィリアム アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08833 レバノン フィールドストーン ドライブ5 (72)発明者 ウェールズ ウィリアム エドワード アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08865 フィリップスバーグ ブトンウッ ド レーン91 【要約の続き】 プ(b)の上記層ならびに水およびエトキシル化アミン 塩を含有している層を回収するステップと、が含まれ る。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出発原油から有機酸、重金属、および硫黄を除去するための
    プロセスであって、 (a)アミン塩の油中水型エマルションを形成するのに十分な量のエトキシル
    化アミンおよび水を用いて、十分な条件下で、十分な時間にわたって、かつ十分
    な温度で、有機酸、重金属、および硫黄を含有する出発原油を処理するステップ
    であって、該エトキシル化アミンが、次の式、 【化1】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。) を有している、ステップと、 (b)ステップ(a)の該エマルションを複数の層に分離するステップであっ
    て、これらの層のうちの1層が、有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した処
    理済み原油を含有している、ステップと、 (c)有機酸、重金属、および硫黄の量の低減した該処理済み原油を含有して
    いるステップ(b)の該層ならびに水およびエトキシル化アミン塩を含有してい
    る層を回収するステップと、 を含むことを特徴とするプロセス。
  2. 【請求項2】 前記水が、前記エトキシル化アミンと同時にまたはその後で
    添加される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 【請求項3】 前記有機酸の分子量が、約150〜約800の範囲にある、
    請求項1に記載のプロセス。
  4. 【請求項4】 前記エトキシル化アミンの量が、前記有機酸の量を基準にし
    て約0.15〜約3.0モル当量である、請求項1に記載のプロセス。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(a)および(b)が、約1分間〜約1時間に
    わたって行われる、請求項1に記載のプロセス。
  6. 【請求項6】 有機酸、重金属、および硫黄の除去された処理済み原油を含
    有している層ならびに水およびエトキシル化アミン塩を含有している層を形成す
    べく、前記プロセスが精製装置中で行われかつ前記分離が脱塩ユニット中で行わ
    れる、請求項1に記載のプロセス。
  7. 【請求項7】 前記プロセスが、坑井ヘッドで行われ、前記出発原油が、該
    坑井から得られる完全坑井ストリーム中に含まれ、前記プロセスが、ガスストリ
    ーム、ナフテン酸含有出発原油ストリーム、および水ストリームを形成すべく、
    該完全坑井ストリームをセパレータに通すことを含み、前記プロセスが、前記出
    発原油を、アミン塩を形成するのに十分な量の該水ストリームと、十分な量のエ
    トキシル化アミンの存在下で、十分な時間にわたって、かつ十分な温度で、しか
    も接触塔中において、不安定な水中油型エマルションを形成するのに十分な時間
    および温度で、向流接触させることを含み、このエトキシル化アミンが、次の式
    、 【化2】 (式中、m=1〜10およびR=C〜C炭化水素である。) を有している、請求項1に記載のプロセス。
  8. 【請求項8】 前記エトキシル化アミンを回収するために、(a)有機酸の
    エトキシル化アミン塩を含有している前記層を、鉱酸を含む群より選ばれる酸ま
    たは二酸化炭素に、鉱酸を用いる場合には有機酸およびアミン塩、二酸化炭素を
    用いる場合には有機酸およびアミン炭酸塩を生成するのに十分な量でかつ十分な
    条件下で、接触させるステップと、(b)有機酸を含有している上側の層と下側
    の水性層とを分離するステップと、(c)ステップ(a)で鉱酸を用いた場合に
    は、該下側の水性層に無機塩基を添加し、ステップ(a)で二酸化炭素を用いた
    場合には、該水性層のpHを8より大きくなるまでまたは8に等しくなるまで上
    昇させるのに十分な温度でかつ十分な時間にわたって加熱するステップと、(d
    )前記エトキシル化アミンを含有している泡を形成すべく、該水性層中にガスを
    吹き込むステップと、(e)前記エトキシル化アミンを含有している該泡を回収
    するステップと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記鉱酸が、硫酸、塩酸、燐酸、およびそれらの混合物から
    なる群より選ばれる、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記水の量が、前記出発原油の量を基準にして約5〜約1
    0重量%である、請求項1に記載の方法。
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