JP2002509407A - 移動体通信システムで測定報告を伝送する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 無線リンク測定報告を収集する移動体通信ネットワーク内にはサービスノードが設けられており、無線リンク測定報告は、移動局によってサービスノードに送信される。サービス提供基地局による測定報告の傍受を防止するために、移動局は、測定報告をカプセル化された形、すなわちＳＭＳメッセージの形で送信する。サービスノードは、移動局に割り当てられるべき適切な無線アクセスノードを決定するために、移動局から収集した測定報告を用いてハンドオーバ決定アルゴリズムを実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、移動体通信に関し、特に、セルラー通信システムにおける移動局か
らの無線資源シグナリング報告の伝送、およびシステムにおけるその取扱いに関
する。

【０００２】

【従来の技術】

公知の移動体通信システム、例えばＧＳＭ（Global System for Mobile commu
nications）では、移動局が呼の進行中に無線リンク測定を行うことが知られて いる。基地局は、ハンドオーバが必要な時点を判断するために、これらのダウン
リンク測定報告を使用する。

【０００３】 ハンドオーバは、無線サブシステム基準（信号強度レベル、リンク品質、リン
ク距離など）およびネットワーク関連基準（例えば、各セルごとの現トラヒック
負荷や、保守要求など）を用いて基地局により開始される。

【０００４】 さらに、ＧＳＭネットワークなどの現在のネットワークは、移動交換局（ＭＳ
Ｃ：mobile switching centre）を含んでいる。これは、大きな中央交換装置の 形態をした第二世代のコンポーネントである。

【０００５】 様々なレベルのサービスが提供され、ＭＳＣファンクショナリティが中央交換
装置の形態ではなく分散処理環境で提供される第三世代のシステムも提案されて
いる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】

無線資源割当てに関する、より柔軟で洗練されたアプローチを提供することが
望ましい。また、現存する移動体ネットワーク要素の再利用、特に基地局の再利
用に備えつつ、優れた無線資源シグナリングファンクショナリティを提供するこ
とが望ましい。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本発明の一態様によれば、ネットワークインフラストラクチャおよびこれに接
続された複数の基地局を備えるセルラー通信システムにおいて移動局からサービ
ス提供基地局へシグナリング報告を伝送する方法が提供される。この方法は、サ
ービス提供基地局による使用を目的とした無線測定報告を伝送して無線資源を移
動局へ割り当てるステップと、ネットワークインフラストラクチャ内のサービス
ノードによる使用を目的とした無線資源シグナリング報告を伝送して無線資源を
移動局に割り当てるステップと、を備えている。

【０００８】 本発明のこの態様によれば、サービス提供基地局が適切なときに無線資源を割
り当てることが可能になり、また、他の状況ではネットワーク階層中でより高位
のサービスノードが無線資源を割り当てることも可能になる。これにより、ネッ
トワーク中の過度のシグナリング負荷が回避されるとともに、このような他の状
況において無線資源を割り当てるときに、基地局が利用できない追加パラメータ
を考慮に入れられるようになる。

【０００９】 本発明の別の態様によれば、移動局からセルラー通信システムへシグナリング
報告を伝送する方法が提供される。このセルラー通信システムは、無線リンクを
介して移動局にサービスを提供する基地局を含む複数の基地局を備えている。こ
の方法は、無線資源シグナリング報告のサービス提供基地局による傍受を防ぐよ
うに、無線リンク上での伝送の前に無線資源シグナリング報告をカプセル化する
ステップを備えている。

【００１０】 本発明のこの態様は、無線資源シグナリング報告をサービス提供基地局を介し
てトランスペアレントに伝送し、システム中の別の要素へ前方に送ることができ
る方法を与える。移動体発信ＳＭＳメッセージによるカプセル化が好ましく、こ
れにより、現存する無線インタフェースファンクショナリティを用いて、基地局
からの無線資源シグナリング報告を隠すことができるようになる。

【００１１】 本発明の更に別の態様によれば、セルラー通信システムが提供される。このセ
ルラー通信システムは、無線インタフェースを介して移動局との通信を行う複数
の基地局と、移動局が当該システム内でコネクテッドモードにあるときに移動局
によって生成される無線資源シグナリング報告を受信するサービスノードと、備
えている。このシステムは、複数の基地局から前記報告を受信し、それをサービ
スノードへルーティングする手段を備えている。

【００１２】 本発明のこの態様は、サービスノードにおける無線資源関連データの収集と利
用に備えるものであり、このような無線資源シグナリング報告に基づいて前記サ
ービスノードが無線資源割当てを行うことができるようにする。例えば、サービ
スノードは、無線資源シグナリング報告中に含まれるデータ、ならびに移動局に
対する帯域幅要求、コスト要求および／またはサービス品質要求を指定するデー
タ等の他のデータに基づいて、ハンドオーバ決定アルゴリズムを実行することが
できる。

【００１３】

【発明の実施の形態】

以下では、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明する
。

【００１４】 ＧＳＭネットワーク（公衆陸上移動体ネットワーク（ＰＬＭＮ）と呼ばれる）
を図１に概略的に図示する。このネットワーク自体は公知であるから、詳細には
記載しない。移動交換局（ＭＳＣ）２は、通信リンクを介して多数の基地局制御
装置（ＢＳＣ）４に接続されている。これらのＢＳＣ４は、移動交換局２によっ
てサービスの提供を受けるエリア全体に地理的に分散している。各ＢＳＣ４は、
一つ以上の無線基地局（ＢＴＳ）６を制御する。無線基地局は、ＢＳＣから遠隔
に位置し、別の通信リンクによってＢＳＣに接続される。各ＢＴＳ６は、そのＢ
ＴＳによってサービスの提供を受けるエリア内の移動局８との間で無線信号を送
受信する。そのエリアは、「セル」と呼ばれる。ＧＳＭネットワークは、多数の
このようなセルを有するように設けられる。これらのセルは、理想的には、全ネ
ットワーク区域にわたって連続したカバレッジを与えるように連続している。実
際、多くのＧＳＭネットワークが、重複したカバレッジを与えるように同一エリ
ア内で動作することができる。

【００１５】 移動交換局２は、通信リンクを介して、移動体通信ネットワーク１０の残りの
部分における他の移動交換局や、図示しない他のネットワーク（例えば、公衆電
話網（ＰＳＴＮ））にも接続される。移動交換局２には、ホームロケーションレ
ジスタ（ＨＬＲ）１２が設けられている。ホームロケーションレジスタは、各移
動局８に一意の国際移動体加入者識別子（ＩＭＳＩ）を含む加入者認証データを
記憶するデータベースである。ＩＭＳＩは、移動体国番号（３個の十進数）、移
動体ネットワーク番号（２個の十進数）、および特定のネットワーク内の加入者
を識別する移動体加入者番号（１０個までの十進数）からなる。ＩＭＳＩも、他
の加入者特定情報とともに、加入者識別モジュール（ＳＩＭ）（以下で説明する
）中の移動局に記憶される。

【００１６】 移動交換局には、ビジタロケーションレジスタ（ＶＬＲ）（図示せず）も設け
られている。ビジタロケーションレジスタは、そのエリア内でアクティブな移動
局に関する加入者認証データを一時的に記憶するデータベースである。

【００１７】 更に、ＭＳＣは、ネットワーク内の移動局との間でアドレス指定されたショー
トメッセージの転送を取り扱うショートメッセージセンター（ＳＭＣ）１４に接
続されている。ショートメッセージサービス（ＳＭＳ）は、ＧＳＭ技術仕様書０
３．４０で規定されているようにポイントツーポイントメッセージサービスであ
る。移動局８のユーザは、移動局のマンマシンインタフェース（ＭＭＩ）（例え
ば、キーパッド）への入力によって移動体発信ＳＭＳメッセージを生成すること
ができ、そのメッセージを宛先アドレスとともにサービス提供ＢＴＳ６に送信す
ることができる。このメッセージは、トランスペアレントにＭＳＣ２へ転送され
、ＭＳＣ２は、このメッセージをＳＭＣ１４上に送る。ＳＭＣ１４は、通常、こ
のメッセージを保持し、移動局８のユーザによってＳＭＳメッセージ中で指定さ
れたディレクトリ番号に従って、端局への前方伝送を処理する。

【００１８】 移動体ネットワークのカバレッジ内でスイッチが入れられると、移動局は、二
つの使用可能なモードを有する。すなわち、アイドルモード（idle mode）およ びコネクテッドモード（connected mode）である。これらの双方は、ＧＳＭ技術
仕様書０５．０８に記載されている。

【００１９】 アイドルモードでは、移動局８は、周囲のセルから受信した信号強度および無
線サブシステムダウンリンク性能を測定する。移動局８は、セル選択アルゴリズ
ムにしたがって好適なセルを選択し、その選択をシグナリングチャネルを介して
ネットワークに通知する。ときおり、移動局が新しいセル基地局に移動するとき
に、移動局は、シグナリングチャネルを介して移動体ネットワークにロケーショ
ンの更新を伝える。

【００２０】 コネクテッドモードでは、移動局８が呼設定手順を開始し、無線インタフェー
ス上での音声および／またはデータトラフィックの転送用に専用チャネル（「コ
ネクション」）が移動局８に割り当てられる。この専用チャネルは、音声または
データトラフィックを運ぶ主トラフィックチャネル（ＴＣＨ）と、低レートシグ
ナリングチャネル（the Slow Associated Control Channel，ＳＡＣＣＨ）と、 を含んでいる。コネクテッドモード時、移動局は、サービス提供セルＢＴＳおよ
び周辺のセルＢＴＳからの無線測定を継続的に実行する。これらの測定は、ＳＡ
ＣＣＨ上のサービス提供セルＢＴＳに定期的に報告される。移動局は、サービス
提供セルに関する測定に加えて、多数の候補ターゲットセルに関する測定を報告
することができる。これらの測定により、サービス提供セルは、コネクテッドモ
ードにある所定の移動局のハンドオーバをいつ開始すべきか、およびどこへハン
ドオーバすべきかを決定できるようになる。ＢＳＣは、移動局によって生成され
て専用チャネルのＳＡＣＣＨ部分で送られる測定報告を傍受する。

【００２１】 移動局８は、コネクテッドモードにあるときは、ショートメッセージ（ＳＭＳ
メッセージ）を送受信することも可能である。このようなショートメッセージは
、この後、移動局に割り当てられた専用チャネルのＳＡＣＣＨ部分で送信され、
異なるリンク識別子（ＳＡＰＩ）によって、ＳＡＣＣＨ上を伝送されるシグナリ
ング（特に、測定報告シグナリング）から区別される。シグナリングメッセージ
にはＳＡＰＩ０が割り当てられ、ショートメッセージにはＳＡＰＩ３が割り当て
られる。移動体発信ショートメッセージは、ＢＳＣには傍受されないが、ＭＳＣ
に送信される。ＭＳＣは、通常、ショートメッセージヘッダ中の宛先アドレスを
用いて、このショートメッセージをＳＭＣ１４に送る。

【００２２】 図３は、本発明の実施形態を概略的に示している。この実施形態では、ＧＳＭ
型ＢＳＣ４およびＢＴＳ６、ならびにＧＳＭ無線インタフェースの少なくとも一
部の再利用が可能であり、分散処理ネットワークインフラストラクチャは、イン
テリジェントネットワーク（ＩＮ）型ファンクショナリティを用いて、ＭＳＣ２
に付随する従来の要素やＭＳＣ２を含む従来の要素に置き換わる。

【００２３】 本発明のこの実施形態の構成では、一つの接続プロバイダのＢＳＣ４が第１の
サービスアクセスノード１００に接続され、第２の接続プロバイダのＢＳＣ４が
第２のサービスアクセスノード１０２に接続される。

【００２４】 サービスアクセスノード１００、１０２の各々は、サービス提供要素、移動性
管理要素、交換要素および他の接続要素（図示せず）への接続を有している。サ
ービスアクセスノード１００、１０２は、ＡＴＭリンク１０４を用いて相互接続
されている。

【００２５】 更に、サービスノード１０６が、シグナリングリンクを用いてサービスアクセ
スノード１００、１０２の各々に接続されている。サービスノード１０６には、
データベース１０８が設けられている。サービスノード１０６は、データベース
１０８に記憶されたパラメータに基づいてハンドオーバの決定を行うために、所
定のハンドオーバアルゴリズムを実行する。

【００２６】 データベース１０８に記憶されたデータは、二つの接続プロバイダによってカ
バーされるエリアの各々で現在アクティブな加入者のすべてについて、以下の事
項に関するデータを含んでいる。

【００２７】 １．無線リンク品質。移動局８中の現ダウンリンク、およびサービス提供ＢＴ
Ｓ６中の現アップリンクに対して、無線リンク測定が行われる。この測定値には
、例えば、ビット誤り率、遅延、遅延ジッタ、サービス品質の変化、リンクロス
の確率、およびリンクロスまでの時間が含まれる。

【００２８】 ２．ターゲット無線アクセスノードのリスト。これは、無線リンクをハンドオ
ーバして渡すべきセルを決定するために必要である。このリストは、ノード容量
およびノード占有率に関する情報を伴っている。

【００２９】 ３．個人加入者プロフィールおよびサービス情報。帯域幅要求、サービス品質
要求、アクセス権、優先順位リスト、環境選択、プロバイダ選択などが含まれる
。

【００３０】 ４．ハンドオーバの必要性を識別するために必要なすべての準静的パラメータ
（輻輳および負荷制御関連パラメータ）を含む運用基準。

【００３１】 移動局８は、コネクテッドモード中、サービス提供セルおよび周辺セルの双方
について、無線リンク測定を実行する。移動局は、従来のＧＳＭ型測定報告にお
けるこれらの測定値をＳＡＣＣＨ上におけるサービス提供ＢＴＳへのシグナリン
グとして伝送できることに加えて、サービスノード１０６へアドレス指定された
ショートメッセージ中の無線資源測定報告をカプセル化することができる。移動
体発信ショートメッセージは、ショートメッセージがユーザ定義ショートメッセ
ージの代わりに無線リンク測定データを含んでいることをサービスアクセスノー
ド１００に対して識別する発信アドレス／宛先アドレスヘッダの組合せを用いて
移動局８により構築される。これにより、サービスアクセスノード１００が、イ
ンテリジェントネットワークファンクショナリティに設けられたショートメッセ
ージセンター（図示せず）にではなくサービスノード１０６に測定報告ショート
メッセージを確実に送信するようになる。

【００３２】 更に、測定報告はショートメッセージとしてカプセル化されているので、測定
報告がＢＴＳ／ＢＳＣによって傍受されることはない。さもなければ、これは、
測定報告がＳＡＣＣＨ上における通常のシグナリングとして送信される場合とな
る。これにより、ＢＳＣの単独制御からハンドオーバを行おうとする決定がなさ
れ、ハンドオーバ決定をサービスノード１０６で行えるようになる。

【００３３】 コネクテッドモード中、サービス提供ＢＴＳ／ＢＳＣへのＳＡＣＣＨ上におけ
る通常のシグナリングとしての測定報告の送信は、一般に、継続的に行われるの
で、この後、通常のハンドオーバ決定をＢＳＣ４によって行うことができる。

【００３４】 移動局が特定の要求（たとえば、帯域幅および／またはサービス品質）を有し
ている場合、通常のシグナリング測定報告の代わりに、またはこれに加えて、Ｓ
ＭＳカプセル化測定報告が移動局によって送信される。これにより、無線資源割
当て決定をサービスノード１０６によって行えるようになっている。

【００３５】 移動局は、所定のサービス要求基準が満たされる時点（あるいは、満たされな
い時点）の検出に応じて、ＳＭＳカプセル化測定報告を自動的に送信できるよう
になっていてもよい。

【００３６】 この他に、あるいはこれに加えて、移動局は、サービスノード１０６からの要
求を受信したときにＳＭＳカプセル化測定報告を送信してもよい。サービスノー
ドは、他の所定のサービス要求基準が満たされたときに、このような要求を送信
する。

【００３７】 このため、サービスノード１０６は、測定報告を受信すると、個々のＢＳＣが
入手できないパラメータ（例えば、個人プロフィールやサービス情報）に基づい
てハンドオーバ決定を行うことができる。

【００３８】 図４は、二つの接続プロバイダ間のハンドオーバが可能であって移動端末が基
本測定データをサービスノードデータベース１０８に報告する状況を示している
。移動端末８は、それぞれ周波数チャネル番号８３５、８２２、７８８、８２１
、７８０、８００および８３０を有する７個のＢＴＳ６の付近にある。移動端末
によって得られた信号強度測定値（−１０６ｄＢｍ〜−８０ｄＢｍ）は、対応す
る品質索引番号（０〜２６）に変換され、これらの品質索引番号は、ＳＡＣＣＨ
上において移動端末８によりサービス提供ＢＴＳ６へ自動的に送信される移動体
発信ＳＭＳメッセージ中に、基地局識別コードおよび周波数チャネル番号ととも
にカプセル化される。このメッセージは、サービス提供ＢＳＣ４を介して前方に
トランスペアレントに送信され、囲み１００で表されるネットワーク、およびサ
ービスノードデータベース１０８に送られる。

【００３９】 したがって、ショートメッセージ中にカプセル化された測定報告データは、移
動局８から見える基地局を基地局識別コードおよびその対応信号強度によって正
確に識別するために十分なものである。サービスノード１０６は、この測定デー
タを用いてハンドオーバアルゴリズムを実行する際に、一つの接続プロバイダに
属するサービス提供ＢＴＳ（周波数チャネル番号７８８）から第２の接続プロバ
イダに属する第２のＢＴＳ（周波数チャネル番号８００）へハンドオーバを実行
することを決定することができる。サービスノード１０６からの命令に基づくこ
のハンドオーバは、この後、公知のハンドオーバ手順にしたがってネットワーク
中で実行される。

【００４０】 コネクションをハンドオーバすることの決定は、接続プロバイダによって提供
される種々のアクセスノードの各々に対応する帯域幅（移動局が複数の帯域幅容
量を有している場合）、サービス品質および／またはコストなどの基準に基づい
て行ってもよい。ＳＭＳメッセージは、ハンドセットおよび／または加入者の現
在の要求に関するデータを含むことができる。例えば、ＳＭＳメッセージは、好
適な接続プロバイダに対する識別子、帯域幅要求、コスト制限、ハンドセットの
ハードウェアおよびソフトウェアバージョン番号などを含むことができる。

【００４１】 図４に関して説明した例では、ＳＭＳメッセージにカプセル化された測定報告
は、移動局の周辺に位置するＢＴＳの各々に対する無線品質索引番号しか含んで
いなかった。ハンドオーバ決定を行うために有用な他のパラメータも、無線品質
索引番号とともに、あるいは無線品質索引番号の代わりに、ＳＭＳメッセージに
カプセル化できるものと考えられる。例えば、このデータには、サービス提供セ
ルについての、タイムスロット番号、基地局色コード、グローバルセルＩＤ、受
信品質、受信信号レベルおよび／または周辺セルの数が含まれていてもよい。ネ
ットワーク内のシグナリング負荷を最小限に抑えられるのであれば、同様のデー
タを周辺セルの各々について用意してもよい。

【００４２】 サービスノードは、移動局によってサービスノードに送信される無線リンク測
定報告を収集する移動体通信ネットワーク内に設けられる。サービス提供基地局
による測定報告の傍受を防ぐために、移動局は、測定報告をカプセル化された形
、すなわちＳＭＳメッセージの形で送信する。

【００４３】 サービスノードは、移動局に割り当てられるべき適切な無線アクセスノードを
決定するため、移動局から収集した測定報告を用いてハンドオーバ決定アルゴリ
ズムを実行することができる。

【００４４】 ＳＭＳカプセル化サービスノード１０６によって行われたハンドオーバ決定を
、ＳＭＳカプセル化報告の受信時にサービスノード１０６のみが開始する必要は
ない。ハンドオーバ要求は、移動局８によってサービスノード１０６へ送っても
よい。この場合、移動局は、ハンドオーバ要求を開始すると、測定報告をサービ
スノード１０６宛てのＳＭＳメッセージとしてカプセル化する。このサービスノ
ードは、ハンドオーバ決定アルゴリズムを実行して、どの無線アクセスノードが
移動局に最も良いサービスを提供するかを判断する。

【００４５】 上述の実施形態では、測定報告が移動体発信ＳＭＳメッセージとしてカプセル
化され、測定報告がサービス提供ＢＴＳ／ＢＳＣによって傍受されないようにな
っている。サービス提供ＢＴＳ／ＢＳＣによる測定報告の傍受を避けるために、
カプセル化の他の態様を採用することも可能であると考えられる。例えば、サー
ビス提供ＢＴＳ／ＢＳＣが測定報告用のトランスペアレントリレーとして機能し
、測定報告がサービスノード１０６に到達できるように、測定報告は、サービス
提供ＢＴＳ／ＢＳＣで認識されるエンベロープおよび／またはメッセージディス
クリミネータを用いて運ぶことができる。ネットワーク内のＢＴＳ／ＢＳＣイン
タフェースによって、および測定報告がサービスノード１０６に送られるように
サービスアクセスノードによって認識されるこのような測定報告のカプセル化に
は、一意のエンベロープ定義を用意することができる。

【００４６】 更に、本発明は、サービスノード１０６への測定報告の伝送に限定されるもの
ではない。他の無線資源シグナリングデータ（例えば、ユーザプリファランスの
み、またはユーザ要求もしくはハンドオーバ要求のみ）も、同様の方法によりカ
プセル化して送信することができる。

【００４７】 上記では特定の移動局を一例として説明してきたが、移動局は、以下のいずれ
であってもよい。すなわち、 パーソナルディジタルアシスタント（ＰＤＡ） セルラー電話 衛星電話 ビデオフォン ファクシミリ 携帯型パーソナルコンピュータ などである。

【００４８】 本発明は、ＧＳＭ型ＢＳＣおよびＢＴＳが再利用される構成に限定されるもの
ではない。他のセルラーネットワーク構成、特に第三世代システムも、本発明を
使用することによって利益を得ることができる。

【００４９】 本発明の範囲から逸脱することなく、更なる変形および修正を加えることが可
能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来技術の移動体通信ネットワークの概略ブロック図である。

【図２】 本発明に関連して使用される移動局の概略ブロック図である。

【図３】 本発明に係る移動体通信システムの概略ブロック図である。

【図４】 本発明にしたがって提供されるファンクショナリティを示す概略図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 レイノルズ， ポール イギリス， ブリストル ビーエス12 ４ キュージェイ， アーモンズベリー， グ レート パーク ロード， セイント ジ ェイムズ コート （番地なし）， オレ ンジ パーソナル コミュニケイションズ サーヴィシーズ リミテッド内 (72)発明者 ホープ， ステファン イギリス， ブリストル ビーエス12 ４ キュージェイ， アーモンズベリー， グ レート パーク ロード， セイント ジ ェイムズ コート （番地なし）， オレ ンジ パーソナル コミュニケイションズ サーヴィシーズ リミテッド内 Ｆターム(参考） 5K067 BB04 DD00 DD43 DD44 DD45 EE00 EE02 EE10 EE16 HH21 JJ43

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワークインフラストラクチャおよびこれに接続された
   複数の基地局を備えるセルラー通信システムにおいて移動局からサービス提供基
   地局へシグナリング報告を伝送する方法であって、 前記サービス提供基地局による使用を目的とした無線測定報告を伝送して、無
   線資源を前記移動局へ割り当てるステップと、 前記ネットワークインフラストラクチャ内のサービスノードによる使用を目的
   とした無線資源シグナリング報告を伝送して、無線資源を前記移動局に割り当て
   るステップと、 を備える方法。
2. 【請求項２】 移動局からセルラー通信システムへシグナリング報告を伝送
   する方法であって、前記セルラー通信システムは、無線リンクを介して前記移動
   局にサービスを提供する基地局を含む複数の基地局を備えており、 前記無線資源シグナリング報告の前記サービス提供基地局による傍受を防ぐよ
   うに、前記無線リンク上での伝送の前に無線資源シグナリング報告をカプセル化
   するステップを備える方法。
3. 【請求項３】 前記無線資源シグナリング報告を移動体発信ＳＭＳメッセー
   ジの形にカプセル化するステップを備える請求項１または２記載の方法。
4. 【請求項４】 前記移動局に対する専用チャネルトラフィック接続中に前記
   無線資源シグナリング報告を伝送するステップを備える請求項１、２または３記
   載の方法。
5. 【請求項５】 前記無線資源シグナリング報告は、前記サービス提供基地局
   に対して測定されたダウンリンク品質データを含んでいる、請求項１〜４のいず
   れかに記載の方法。
6. 【請求項６】 前記無線資源シグナリング報告は、周辺セル基地局に対して
   測定された信号強度データを含んでいる、請求項１〜５のいずれかに記載の方法
   。
7. 【請求項７】 前記無線資源シグナリング報告は、前記移動局の現在の要求
   を指定するデータを含んでいる、請求項１〜６のいずれかに記載の方法。
8. 【請求項８】 前記現在の要求は、帯域幅信号対雑音比要求、無線パスロス
   要求、コスト要求および／またはサービス品質要求を含んでいる、請求項１〜７
   のいずれかに記載の方法。
9. 【請求項９】 前記セルラー通信システムからの要求に応じて前記無線資源
   シグナリング報告を伝送するステップを備える請求項１〜８のいずれかに記載の
   方法。
10. 【請求項１０】 前記ユーザからの要求に応じて前記無線資源シグナリング
    報告を伝送するステップを備える請求項１〜８のいずれかに記載の方法。
11. 【請求項１１】 セルラー通信システムにおいて移動局から無線資源シグナ
    リング報告を伝送する方法であって、 前記報告を移動体発信ＳＭＳメッセージの形で伝送するステップを備えている
    方法。
12. 【請求項１２】 請求項１〜１１のいずれかに記載の方法を実行することが
    できる移動局。
13. 【請求項１３】 セルラー通信システムであって、 無線インタフェースを介して移動局との通信を行う複数の基地局と、 移動局が当該システム内でコネクテッドモードにあるときに移動局によって生
    成される無線資源シグナリング報告を受信するサービスノードと、 備え、前記複数の基地局から前記サービスノードへ前記報告をルーティングする
    ように構成されているセルラー通信システム。
14. 【請求項１４】 前記無線資源シグナリング報告は、前記移動局によって測
    定されたダウンリンク品質データおよび／または前記移動局によって測定された
    周辺セル信号強度データを含んでいる、請求項１３記載のシステム。
15. 【請求項１５】 前記無線資源シグナリング報告は、前記移動局に対する帯
    域幅要求、コスト要求および／またはサービス品質要求を指定するデータを含ん
    でいる、請求項１３または１４記載のシステム。
16. 【請求項１６】 前記サービスノードは、前記移動局に割り当てられるべき
    無線アクセスノードを前記報告に基づいて選択するようになっている、請求項１
    ３、１４または１５記載のシステム。
17. 【請求項１７】 前記サービスノードは、前記移動局に割り当てられるべき
    無線アクセスノードを、前記移動局に対する個々の帯域幅要求、サービス品質要
    求および／またはコスト要求に基づいて選択するようになっている、請求項１６
    記載のシステム。
18. 【請求項１８】 前記基地局は、前記移動局に割り当てられるべき無線資源
    を、前記移動局から受信した無線測定報告に基づいて選択するようになっている
    、請求項１３〜１７のいずれかに記載のシステム。
19. 【請求項１９】 前記移動局の一つに関するサービス状況の変化に応じて、
    前記報告の一つに対する要求をその移動局に送信するようになっている請求項１
    ３〜１８のいずれかに記載のシステム。
20. 【請求項２０】 前記移動局から受信したＳＭＳメッセージから前記無線資
    源シグナリング報告を抽出する手段を備える請求項１３〜１９のいずれかに記載
    のシステム。