JP2002509180A - 燃料添加剤 - Google Patents

燃料添加剤

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JP2002509180A
JP2002509180A JP2000540196A JP2000540196A JP2002509180A JP 2002509180 A JP2002509180 A JP 2002509180A JP 2000540196 A JP2000540196 A JP 2000540196A JP 2000540196 A JP2000540196 A JP 2000540196A JP 2002509180 A JP2002509180 A JP 2002509180A
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ヴィンセント,マシュー,ウィリアム
リチャーズ,ポール,ジョーセフ
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ジ アソシエーテッド オクテル カンパニー リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶性または燃料可分散性種と、共働効果を奏する組合せで、少なくとも一つの鉄含有燃料可溶性または燃料可分散性種とを含み、場合によって燃料可溶性の担体液と共に含む燃料添加剤組成物と、微粒子フィルタートラップ再生用燃料添加剤としてのこのような組成物の使用と、このような組成物を燃料に添加する工程を含む微粒子フィルタートラップ再生方法とを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 微粒子フィルタートラップ、例えば、ディーゼルエンジン用微粒子フィルター
トラップの再生における燃料添加剤の使用に関するものである。更に、本発明は
そのようなプロセスでの使用に適した燃料添加剤に関するものである。
【0002】 炭化水素燃料の燃焼または熱分解による生成物には、一酸化炭素、亜酸化窒素
(NOx)、未燃炭化水素、および微粒子が含まれる。これら微粒子には、発煙
として目視可視な微粒子のみならず、燃料からの部分的に酸化した未燃炭化水素
およびエンジンに使用される潤滑剤も含まれる。
【0003】 ディーゼル微粒子、つまりディーゼル燃料の燃焼または熱分解から生じる微粒
子は、無機灰(エンジン摩耗粒子および潤滑油添加剤の燃焼生成物による)、硫
酸(ディーゼル燃料中の硫黄による)、および燃料の不完全燃焼による炭化水素
を含む。一般に炭化水素は更にSOF(溶剤有機画分、例えばCH2Cl2として
抽出可能な物質)と炭化水素のすすとに分けられる。ディーゼル・スモークは、
一般的にコールド・スタートの際の、微粒子(黒煙)の排出および/または未燃
燃料または一部燃焼燃料(白煙)の凝縮により生じる可視光の不明瞭化を特徴と
する。
【0004】 ディーゼルエンジンからの黒煙の排出は周知の問題である。そのような排気は
、見苦しい上に、健康に害をなすものの代表とされている微粒子と未燃炭化水素
とを含む。特に、大気中に排出された未燃炭化水素は、刺激性収斂物質である。
更に、ディーゼル燃料に関して最近強調されている問題では、主成分の粒子径が
10マイクロメーター(μm)未満の粒子状物質(「PM10物質」)の排出に
より、イングランドおよびウェールズ地方においては年間1万人、アメリカ合衆
国では6万人の死者が出ているとされている(ニューサイエンティスト(New Sci
entist)、1994年3月、第12頁参照)。これらのより小さな粒子は、より 深く肺に侵入し付着すると考えられている。粘膜繊毛システムは、空中塵あい、
花粉などに対処できるように発達してきたと考えられるが、より小さな粒子、特
に2.5μm空気動力学的直径未満の粒子には十分対処できない。
【0005】 ディーゼル燃料およびディーゼルエンジンは特に、排気ガス中高レベルの小さ
なすす粒子状物質を排出する傾向にある。この傾向は、特に、エンジンに高度の
負荷がかかったり、エンジンが摩耗したり、または整備不良である場合に見られ
る。粒子状物質は、部分負荷の状態で作動する場合ディーゼルエンジンの排気か
らも排出され、これらの排出物は通常裸眼では見えない。
【0006】 現在では多くの国々でディーゼルエンジンによる汚染を抑制するように考えら
れた法律が存在する。更に要求の厳しい法律制定が予定されている。ディーゼル
エンジンを、厳しくなっている法律に従って作動可能にするために多くの方法が
検討されている。シリンダ内で効率良く燃焼させるためのエンジン設計が展開さ
れている。低レベルの排気を実現するために展開されているエンジン設計は、当
技術分野の当業者にとっては周知となっており、そのような設計例は、自動車技
術者協会(S.A.E.)国際会議(1995年2月)S.A.E. 号外刊行物(Spe
cial Publication)SP-1092で挙げられている。しかしながら、このようなエン ジンに関する解決策における欠点としては、コスト、複雑性、および改善の可能
性が乏しいことが挙げられる。
【0007】 ディーゼルエンジンからの排気を減少させるプロセスの一部として、多くの新
式のエンジン設計では、排気ガス循環(E.G.R.)として知られている技術が 採用されている。排気ガス循環は、排気ガスをコントロールしながらディーゼル
エンジンの吸入口に再循環させることにより、一定の種類の排気物、主に窒素酸
化物(NOx)の削減に貢献する。しかしながら、E.G.R.の使用に関連する 二つの重大な欠点がある。第一に、微粒子の生成により排出物が増加すること、
そして、第二に、排気ガス中のすす粒子がエンジン内で再循環することである。
よって、排出物に関し生じるあらゆる問題に加え、長時間E.G.R.により作動 するエンジンは、排気ガス再循環ラインおよびコントロールバルブ、吸気口およ
び弁、およびピストントップ・リングランドといった領域において、炭素微粒子
で閉塞された状態になることがある。ピストン・リング自体も、リング溝が閉塞
された状態になることがある。また、炭素や他の粒子はエンジンルーブリカント
中に堆積するようになり、それによって早期品質低下が生じる。
【0008】 微粒子またはその他汚染物質の生成を減少させる手段の代替および/または補
助として、様々な燃焼後の処理方法が提案されている。これには、De−NOx
触媒や、炭化水素酸化触媒が含まれ、また、収集された物質を酸化させることの
できる、微粒子フィルター、特にディーゼルエンジン用微粒子フィルター(DP
F)の使用が挙げられる。超微粒子(通常、直径2.5μm以下のものとされる
)の数に比べ、排出される微粒子量の重要性が低い場合があることを示唆する最
近の証拠から、DPFの使用が特に望ましい。更に、DPFは、燃料中の硫黄レ
ベルを更に低下させる必要無く機能することができる。
【0009】 微粒子フィルタートラップ(微粒子フィルターまたは微粒子トラップとも称す
る)は、当技術分野に精通している人にとっては周知となっている。幾つかの例
が「熱および触媒によるディーゼル微粒子トラップ再生のための最新技術(Adva
nced techniques for thermal and catalytic diesel particulate trap regene
ration)」、自動車技術者協会(S.A.E.)国際会議(1985年2月)S
.A.E.号外刊行物−42:343〜59(1992)および自動車技術者協
会国際会議(1995年2月)S.A.E.号外刊行物SP−1073(199
5)において論じられている。空気動力学的直径10μm以下の粒子に対し高い
効率を示すディーゼルエンジン用微粒子フィルタートラップが説明されている(
デメントン等(Dementhon et al.)、S.A.E.972999)。
【0010】 微粒子フィルタートラップの使用に関連した問題としては、トラップの閉塞が
あり、これは、排気背圧上昇、エンジン効率のロスおよび/または多量に積載さ
れたトラップからすすが突如激しく燃焼することによる「排気筒火花(chimney
fires)」を引き起こす。
【0011】 トラップでの酸化を補助するために触媒反応用装置が使用されてきた。NO2 は強力なオキシダントとして知られている。再生が必要とされる場合、バイパス
システムを使用し、排気ガス中に高濃度のNO2を生成することが可能である。 しかしながら、この方法を採用する場合、硫酸塩排出物が増加しないようにする
ため、これらの装置では、硫黄の少ない燃料(<50ppm)が必要となる。また 、低速でのエンジン作動により、炭素質の堆積物がディーゼルエンジン酸化触媒
の活性部に形成されることがあり、触媒活性表面を再生するのに十分な高いガス
温度が得られるまで触媒の効果が阻害される。
【0012】 すすの酸化に触媒作用を及ぼすことのできる金属イオンを含む「ウォッシュコ
ート(washcoats)」を特徴とするDPFも当技術分野においては知られている 。エー マイヤーら(A Mayer et al.)SAE 960138、アール ダブル マ
ックケーブ(R W McCabe)およびアール エム シンケヴィッチ(R M Sinkevitch
)SAE870009およびビー エングラーら(B Engler et al.)SAE86
0007参照。これらは、理想的または略理想的な条件下で再生を向上させるも
のではあるが、再生に不利な条件下で堆積するすすの被膜形成により活性部位が
ブロックされる可能性が生じる。
【0013】 ディーゼルエンジン用微粒子フィルターの使用に固有の問題を解決することを
試みて多くの燃料添加剤が提案されている(例えば、ミヤモトら(Miyamoto et
al.)SAE881224;マーティンら(Martin et al.)I.Mech.E.
1990年11月;レッパーホフら(Lepperhoff et al.)SAE950369 ;ラオら(Rao et al.)SAE940458;イセら(Ise et al.)SAE
860292;およびダリーら(Daly et al.)SAE930131参照)。こ れらの添加剤は、トラップ再生に適した状態(すなわち、背圧低下)が通常の運
転中に高い頻度で生じ、すすの発火温度を低下させる働きをする。しかしながら
、一般に、そのような添加剤は、長時間に渡るアイドリングのような特殊な使用
状態の後、再生を誘発することのできる何らかの能動的管理システムのバックア
ップも必要とする。この状態で、前記添加剤は再生を開始させる上で必要なエネ
ルギー入力を減少させる働きをする。
【0014】 微粒子フィルターの再生において使用される鉄系添加剤が知られており、例え
ば、WO-A-92/20762に記載されている。
【0015】 ディーゼル微粒子フィルターの再生のためのアルカリおよびアルカリ土類金属
系添加剤の使用は、例えば、WO-A-96/34074およびWO-A-96/34075に記載されてい
る。
【0016】 本発明は、微粒子フィルタートラップ、例えば、ディーゼルエンジン用微粒子
フィルタートラップを再生できる改良された燃料添加剤を提供することを目的と
する。本発明に係る添加剤の重要な点は、現在の(つまり、EN590仕様)燃
料に充分効果的であり、燃料の改良、特に硫黄含有量を低減させことは必要とせ
ず、一方でそのような燃料が使用される場合に作用することである。また、特に
、炭化水素の酸化またはNOxの還元触媒のような他の装置の工程に影響を与え
ないものである。
【0017】 驚くべきことに、(i)少なくとも一つの鉄含有燃料可溶性または燃料可分散
性種と、(ii)少なくとも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶性または燃料可
分散性種との混合物が共働的に作用し、燃焼前に燃料に添加した場合、微粒子フ
ィルター(ディーゼル微粒子フィルターのような)の再生を向上させることが分
かった。
【0018】 よって、第一の態様において、本発明は微粒子フィルタートラップ、例えば、
ディーゼルエンジンと共に使用される微粒子トラップの再生方法を提供する。前
記方法は、少なくとも一つの鉄含有燃料可溶性または燃料可分散性種と、少なく
とも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶性または燃料可分散性種とを含有する
組成物を、燃料の燃焼前または燃焼中に燃料に添加することを含む。
【0019】 理論による裏付けを望みはしないが、本発明による組合せの燃料添加剤は、捕
集された炭化水素のすすの酸化を開始させることにより、トラップの再生をより
容易に生じさせるように働くと考えられる。
【0020】 ここで使用しているように、「再生(regeneration)」または「再生すること
(regenerating)」という用語は、最低限度の微粒子を含有するかまたは微粒子
を全く含まないように、微粒子トラップを清浄化することを意味する。通常の再
生プロセスは、微粒子トラップ中および上で捕集された微粒子を燃焼させること
を含む。トラップの再生は、トラップ全体に渡る圧力降下を減少させる。
【0021】 微粒子トラップの改善された再生では、より高い頻度で、および/または、よ
り高度に再生される(つまり、排気圧力のより大きな低下が見られる)。また、
一定のエンジン状態に対してより低い排気圧力で、またはより広い範囲に渡るエ
ンジン状態で再生される。
【0022】 第二の態様によると、本発明は、微粒子フィルタートラップ、例えば、ディー
ゼルエンジン用微粒子フィルタートラップの再生用燃料添加剤として、上記にお
いて定義したような、少なくとも一つの鉄含有種と、少なくとも一つのアルカリ
土類金属含有種とを含む組成物の使用を提供する。
【0023】 第三の態様から、本発明は、少なくとも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶
性または燃料可分散性種と、共働効果を奏する組合せで、少なくとも一つの鉄含
有燃料可溶性または燃料可分散性種とを含み、場合によって、燃料とのあらゆる
割合において混和可能な燃料可溶性の担体液を共に含む燃料添加剤組成物を提供
する。
【0024】 本発明の燃料添加剤組成物は、好ましくは、本質的に、少なくとも一つの鉄含
有種、好ましくは、単一鉄含有種、および少なくとも一つのアルカリ土類金属含
有種、好ましくは単一アルカリ土類金属含有種から成り、場合によっては、燃料
とのあらゆる割合において混和可能な燃料可溶性の担体液をも含む。
【0025】 本発明の組成物は、実質的に他の如何なる金属含有種、例えば、他のいかなる
遷移金属またはアルカリ金属含有種も含まないことが特に好ましい。よって、鉄
およびアルカリ土類金属含有種が、組成物中に存在する唯一の金属含有種である
ことが好ましい。
【0026】 添加剤組成物中の金属含有種の濃度は、5〜90重量%、好ましくは、10〜
90重量%の範囲内である。実際に達成可能な高い濃度が好ましい。実用上考慮
しなければならないこととしては、金属含有種の溶解性、および、特に、結果と
して生じる濃縮液の粘度が挙げられる。一般的に、濃度と粘度との両方をうまく
満足させるものとして、40〜60重量%の金属含有種を含む組成物が好ましい
場合が多い。
【0027】 多くのタイプの微粒子トラップが当技術分野における当業者に知られており、
本発明の範囲を超えることなく使用される。これらの例としては、限定されるわ
けではないが、「クラックト・ウォール(cracked wall)」型や「ディープ・ベ
ッド(deep-bed)」型セラミックタイプや焼結金属タイプが挙げられる。本発明
は、あらゆる微粒子トラップとの使用に適しているが、本発明に係る燃料添加剤
の最適な用量の割合は、エンジンのタイプ、デザイン、および能率や、トラップ
の構造の設計および材料といった多くの要因により変化する。最適な用量の割合
は、当技術分野における当業者によって容易に決定される。一般に、最適な用量
の割合は、すすオキシダントのウォッシュコート、エネルギー入力、またはNO 2 のようなオキシダント種の意図的な導入といった再生を実現する付加的手段の 機能を備えているDPFに対してはより低くなるであろう。
【0028】 本発明の方法での使用に適した微粒子フィルタートラップの例としては、コー
ディエライトモノリス、焼結炭化珪素から製作されるもの、発泡体基板上に作製
され、引き続き前記発泡体を燃焼させる電気メッキ金属から製作されるもの、焼
結または粉砕金属から製作されるもの、およびアルミノケイ酸塩ファイバから製
作されるものが挙げられる。コーディエライトまたは炭化珪素のDPFが好まし
い。
【0029】 燃焼に先立って燃料に添加する金属含有種の合計濃度、更に好ましくは、金属
の合計濃度は、100ppm以下、更に好ましくは、50ppm以下、例えば、30pp
mが好ましい。
【0030】 フィルターにおける添加物の灰の堆積を最小限度にするように、添加剤の合計
用量をできるだけ少なくすることが特に重要である。「クラックト・ウォール(c
racked-wall)」型の微粒子フィルタートラップと共に使用する場合の、燃焼前 の燃料中の鉄とアルカリ土類金属含有種の好ましい合計濃度、特に、鉄とアルカ
リ土類金属の合計濃度は、20ppm以下である。3Mのネクステル(Nextel)(登 録商標)ファイバから作られるもののような「ディープ・ベッド(deep-bed)」
型の微粒子フィルタートラップと共に使用する場合の、燃焼直前の燃料中の金属
含有種の好ましい合計濃度、好ましくは金属の合計濃度は、20ppm以下、更に 好ましくは10ppm以下である。
【0031】 燃料可溶性または可分散性で、好ましくは燃料安定性である点を除いては、本
発明で使用される鉄含有およびアルカリ土類金属含有化合物の細かい性質は重要
でない。適切な化合物は、当技術分野の当業者に知られているか、または、容易
に決定できる。
【0032】 炭化水素溶剤、例えば、ディーゼル燃料における、鉄を含む遷移金属の可溶化
に関連する配位化学は、当技術分野における当業者には周知となっている(例え
ば、WO-A-87/01720およびWO-A-92/20762参照)。
【0033】 本発明において使用される好ましい鉄含有化合物には、鉄の有機金属錯体が挙
げられ、例えば、フェロセン、置換フェロセン、ナフテン酸鉄、サクシネート鉄
、化学量的または過塩基性鉄セッケン(カルボン酸塩またはスルホン酸塩)、ピ
クリン酸鉄、カルボン酸鉄および鉄β−ジケトナト錯体(iron β-diketonate c
omplexes)がある。特に好ましい鉄含有化合物としては、カルボン酸鉄、例えば
、鉄トリス(2−ヘキサン酸エチル)(iron tris(2-ethyl-hexanoate))が挙げ
られる。
【0034】 鉄含有種がα−ポリ(アルケニル)サクシネート鉄(iron α−poly(alkenyl)su
ccinate)であるのが好ましい。鉄含有化合物がフェロセンであるのが最も好ま しい。
【0035】 広範囲に渡るいわゆる「置換フェロセン(substituted ferrocenes)」が知られ
ており、本発明においても使用できる(例えば、総合有機化学(Comprehensive
Organic Chemistry)、編集者、ウィルキンソンら(Wilkinson et al.)ペルガ モン、1982年、第4巻:475〜494頁および第8巻:1014〜1043頁参照)。本発明
において使用するための置換フェロセンには、いずれか一方または両方のシクロ
ペンタジエニル基において置換が生じたものが含まれる。適切な置換基には、例
えば、一以上のC1-5アルキル基、好ましくは、C1-2アルキル基が挙げられる。
【0036】 特に適切なアルキル置換ジシクロペンタジエニル鉄錯体(置換フェロセン)と
しては、ジシクロペンタジエニル(メチルシクロペンタジエニル)鉄、ビス−(
メチルシクロペンタジエニル)鉄、ビス(エチルシクロペンタジエニル)鉄、お
よびビス−(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)鉄が挙げられる。
【0037】 シクロペンタジエニル環に存在し得る、その他の適切な置換基には、シクロペ
ンチルのようなシクロアルキル基、トリルフェニルのようなアリル基、およびジ
アセチルフェロセンに存在するようなアセチル基が挙げられる。特に有用な置換
基は、ヒドロキシイソプロピル基であり、(α−ヒドロキシイソプロピル)フェ
ロセンを生じさせる。WO-A-94/09091に開示されているように、(α−ヒドロキ シイソプロピル)フェロセンは室温において液体である。
【0038】 その溶解性、安定性、および鉄の高含有量の組み合わせにより、置換フェロセ
ンは、本発明において使用する上で、特に好ましい鉄化合物である。この点で、
フェロセンそのものが特に好ましい鉄化合物である。
【0039】 本発明での使用に適した化学量的カルボン酸鉄には、トリス(2−ヘキサン酸
エチル)鉄[19583-54-1]のような、いわゆる「ドライヤー鉄(drier-iron)」種が
ある。これらも、費用効率の高い燃料可溶性鉄源を供給するため非常に好ましい
。限定されるわけではないが、例として、チェシャー州、ミドルウィッチ(Midd
lewich)のセンテク(Centec)により、「フェロゾル T6(Ferrosol T6)(登
録商標)」および「フェロゾル T9(Ferrosol T9)(登録商標)」として販売
されている製品が適していることが分かっている。そのような種の利点は、金属
の一定処理率を達成するために必要なパッケージ全体のサイズの縮小により、利
用される燃料可溶性鉄の濃度が高くなっていることである。
【0040】 鉄のその他の有機金属錯体も、燃料可溶性および安定性である限り、本発明に
おいて使用してもよい。そのような錯体には、例えば、鉄ペンタカルボニル、二
鉄ノナカルボニル、(1,3−ブタジエン)−鉄トリカルボニル、(シクロペン
タジエニル)−鉄ジカルボニルダイマーおよび鉄ペンタカルボニルのジイソブチ
レン錯体がある。ジテトラリン鉄テトラフェニルホウ酸塩(Fe(C1012)2(B
(C65)4)2)を使用してもよい。
【0041】 本発明において使用する鉄化合物は、燃料溶解性および安定性となるために鉄
−炭素結合を特徴とする必要はない。よって、例えば、ステアリン酸鉄、オレイ
ン酸鉄、およびナフテン酸鉄を含む過塩基性セッケンを使用してもよい。金属セ
ッケンの調製方法は、カークオスマー化学大辞典、第四版、第8巻:432〜4
45、ジョン ウィリー&ソンズ(John Wiley & Sons)、1993に記載され ている。
【0042】 充分に燃料溶解性および安定性であれば、本発明において、金属−炭素結合を
特徴とせず、且つ、炭酸化により調製されていない鉄錯体を使用してもよい。例
としては、テトラメチルヘプタンジオナートのようなβ−ジケトナトを含む錯体
がある。
【0043】 下記キレート配位子の鉄錯体も本発明における使用に適している。
【0044】 −芳香性マンニッヒ塩基、これには、アミンがアルデヒドまたはケトンと反応
し、活性水素含有化合物への求核攻撃が生じることにより調製されるものがあり
、例えば、二当量の(テトラプロペニル)フェノール、二当量のホルムアルデヒ
ド、および一当量のエチレンジアミンの反応による生成物がある。
【0045】 −ヒドロキシ芳香族オキシム、これには、(ポリイソブテニル)サリチルアル
ドキシムがある。これらは、(ポリイソブテニル)フェノール、ホルムアルデヒ
ドおよびヒドロキシルアミンの反応により調製できる。
【0046】 −シック塩基、これには、アルデヒドまたはケトン(例えば、(6−t−ブチ
ル)サルチルアルデヒド)と、アミン(例えば、ドデシルアミン)との縮合反応
により調製されるものがある。四配座配位子は、ドデシルアミンの代わりにエチ
レンジアミン(半当量)を用いて調製することができる。
【0047】 −β−置換フェノール、これには、2−置換−8−キノリノールがあり、例え
ば、2−ドデセニル−8−キノリノールまたは2−N−ドデセニルアミノメチル
フェノールがある。
【0048】 −α−置換フェノール、これには、置換基が−NR2または−SRであり、そ の際Rは長鎖(例えば、20〜30の炭素原子を含む)ヒドロカルビル基である
ものが挙げられる。α−およびβ−置換フェノールのいずれの場合においても、
ヒドロカルビル基、例えば、低アルキル基で効果的に芳香族環を更に置換しても
よい。
【0049】 −カルボン酸エステル、特に、コハク酸エステル、これには、単一当量のアル
コール(例えば、トリエチレングリコール)と無水物(例えば、ドデセニル無水
コハク酸)との反応により調製されるものがある。
【0050】 −アシル化アミン。これは、当技術分野の当業者にとって周知となっている様
々な方法で調製できる。しかしながら、特に有用なキレートは、ドデセニル無水
コハク酸のような、α−アルケニル置換サクシネートとN,N’−ジメチルエチ
レンジアミンまたはメチル−2−メチルアミノ−安息香酸塩のような、アミンと
の反応によって調製されるものである。
【0051】 −アミノ酸、例えば、ドデシルアミンのようなアミンと、メチルメタクリレー
トのようなα、β−不飽和エステルとの反応により調製されるものがある。第一
級アミンが使用される場合、これは後に、オレイン酸または塩化オレイル(oley
l chloride)などでアシル化され得る。
【0052】 −ヒドロキサム酸、これには、ヒドロキシルアミンとオレイン酸の反応により
調製されるものがある。
【0053】 −結合フェノール(linked phenols)、これには、ホルムアルデヒドとアルキ
ル化フェノールの縮合により調製されるものがある。フェノール:ホルムアルデ
ヒドの割合を2:1にした場合、結合基は−CH2−である。割合が1:1の場 合、結合基は−CH2OCH2−である。
【0054】 −アルキル化置換ピリジン、これには、2−カルボキシ−4−ドデシルピリジ
ンがある。
【0055】 −ホウ酸塩処理済みアシル化アミン。これらは、テトラエチレンペンタミンの
ようなアミンと、ポリ(イソブイレン(isobuylene))コハク酸のようなコハク酸
アシル化剤との反応により調製することができる。この工程の後、酸化ホウ素、
ハロゲン化ホウ素またはボロン酸、アミドまたはエステルによるホウ素化(boro
nation)が生じる。りん酸との同様の反応により、リン含有アシル化アミンが形
成され、これは本発明において使用するための油溶性鉄キレートを提供する上で
適している。
【0056】 −ピロール誘導体、これは、アルキル化ピロールが、2の位置で−OH、−N
2、−NHR、−CO2H、−SHまたは−C(O)Hによって置換されているも
のである。特に適したピロール誘導体には、2−カルボキシ−t−ブチルピロー
ルがある。
【0057】 −スルホン酸、これには、式R1SO3Hで表されるものがあり、式中、R1は C10〜約C60のヒドロカルビル基であり、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸
である。
【0058】 本発明での使用に適した鉄ピクリン酸塩には、米国特許第4,370,147号明細書 および米国特許第4,265,639号明細書に記載されているものが挙げられる。
【0059】 本発明において使用するための他の鉄含有化合物には、式M(R)x.nLで表
されるものがあり、式中Mは鉄カチオンであり、Rは有機化合物RHの残基であ
り、但し、Rは金属Mで置換可能であり、且つ、前記R基のO、S、P、Nまた
はC原子に結合される活性水素原子Hを含む有機基であり、xは2または3で、
nは金属カチオンと供与結合を形成する供与配位子分子の数を示す0または正数
であり、Lはルイス塩基として作用可能な種である。
【0060】 本発明において使用可能なアルカリ土類金属化合物の好ましい例としては、第
二族金属の有機金属錯体があり、フェノキシド、β−ジケトナトおよび化学量的
または過塩基性セッケン(over-based soap)(カルボキシレートまたはスルホ ネート)のようなものがある。
【0061】 好ましくは、第二族金属の有機金属錯体は、式M(R)2.nLで表されるもの であり、式中、Mはアルカリ土類金属カチオンであり、R、nおよびLは上記と
同様に定義される。
【0062】 好ましくは、式M(R)x.nLおよび式M(R)2.nLで表される化合物におい
て、Rは有機化合物RHの残基であり、但し、Hは金属Mと反応性を有し、且つ
、有機基RのO、SおよびNから選ばれるヘテロ原子、または炭素原子のいずれ
かに結合する活性水素原子であり、そのヘテロ原子または炭素原子は、電子求引
基に近い有機基Rに位置し、電子吸引基には、例えば、ヘテロ原子またはO、S
またはNから成るかまたは含む基、例えばカルボニル(>C=O)、チオン(>
C=S)またはイミド(>C=NH)基、或いは、芳香環、例えばフェニルが挙
げられる。電子求引基がヘテロ原子または基である場合、これは脂肪族基または
脂環式基の何れかに位置し、活性水素基が>NH基である場合、複素環の一部と
して場合によってその基を含んでいても良い。
【0063】 nは5以下であることが好ましい。一般に、油溶性を確保するために、nの値
は1〜4であろう。
【0064】 RとLは同一分子中に存在していてもよく、その場合、nは0であってもよく
、多くの場合0であり、Lはルイス塩基として作用可能な官能基である。
【0065】 適切な鉄および/または第二族金属錯体としては、下記式のβ−ジケトンから
誘導されたものがあげられる。
【0066】 R1C(O)CH2C(O)R2 式中、R1およびR2は、個々に、C1〜C5アルキルまたは置換アルキル基、例え
ば、ハロ−、アミノ−、アルコキシ−、またはヒドロキシアルキル−、C3〜C6 シクロアルキル、ベンジル、フェニルまたはC1〜C5アルキルフェニル、例えば
、トリル、キシリルなどを表す。
【0067】 適したβ−ジケトンには、ヘキサフルオロアセチルアセトン:CF3C(O)C H2C(O)CF3(HFA)、および2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,
5−ジオン:(CH3)3CC(O)CH2C(O)C(CH3)3が挙げられる。
【0068】 活性水素原子が有機化合物RHのO原子に結合する場合、適切な化合物には、
6〜30炭素原子を含むフェノール化合物、好ましくは、1〜8炭素原子のアル
キル、アルキルアミノアルキル、およびアルコキシ基から選ばれる1〜3の置換
基を含む置換フェノール、例えば、クレゾール、ギアコール(guiacol)、ジ− t−ブチルクレゾール、ジメチルアミノメチレンクレゾールが挙げられる。
【0069】 水素原子が有機化合物RHのO原子に結合している特に好ましい化合物は、金
属水酸化物またはその他のアルカリ土類金属源と、アルキルまたはアルケニル置
換無水コハク酸との反応により誘導されたもの、または加水分解生成物である。
一般に、このような無水物は、オリゴマー化イソブテンまたは他の単純オレフィ
ンと無水マレイン酸との反応により調製されるものである。このような各種アル
キルまたはアルケニル置換無水コハク酸およびそれらを調製するための技術範囲
は、当技術分野の当業者に知られている。一般に、高分子量ポリ(イソブテン)置
換基により、低金属含有量という代償を払って、優れた炭化水素溶解性を持つ錯
体が得られる。アルケニル置換無水コハク酸が、無水マレイン酸とBP ナプヴ
ィス(BP Napvis) X-10(登録商標)の熱反応により誘導され、炭化水素溶解性と
金属含有量の双方をうまく満足させることを見出した。
【0070】 より好ましい種類のアルカリ土類金属化合物は、α−ポリ(アルケニル)置換サ
クシネート塩およびその錯体である。特に好ましいのは、BP ナプヴィス(BP
Napvis)(登録商標)X-10PIBから調製したストロンチウムビスポリ(ブテニル)ス
クシネートである。
【0071】 上記ポリ(アルケニル)スクシネートのヘミエステルと水酸化ストロンチウムの
ような金属水酸化物との反応生成物も本発明において有用である。特に好ましい
ヘミエステルは、BP ナプヴィス(Napvis) X-10(登録商標)および、当技術 分野において周知の方法によって測定されるサンプル中に存在するスクシネート
基の量に対し少し過量(例えば、1.1当量)に投入されるイロプロピルアルコ
ールと無水マレイン酸の反応生成物から調製されるものである。
【0072】 活性水素が有機化合物RHのN原子に結合する場合、適切な化合物は、ヘテロ
環の一部として−C(Y)−NH−基を有する20までの炭素原子の複素環化合物
であり、但し、YはO、Sまたは>NHのいずれかである。適切な化合物として
は、スクシンイミド、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトピリ
ミジン、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプトベンゾイミダゾール、およ
び2−オキソベンゾオキサゾールが挙げられる。
【0073】 本明細書において使用しているように、「ルイス塩基として作用可能な種」と
いう用語は、ルイス酸塩基理論に従った一以上の利用可能な電子対を有するあら
ゆる原子または分子を含む。
【0074】 更に詳細には、Lは適切ないかなる有機電子供与分子(ルイス塩基)であって
もよく、好ましいものに、N−メチル−ピロリジノン(NMP)、ビス(2−メ トキシエチル)エーテル(ジグライム)、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメ チルプロピリデン尿素(DMPU)およびジメチルイミダゾリジノン(DMI)
がある。その他の使用可能な配位子には、ヘキサメチルホスホルアミド(HMP
A)、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ジメチルスルホキシド(
DMSO)、ジエチルエーテル(Et2O)、1,2−ジメトキシエタン(グラ イム)、ジオキサンおよびテトラヒドロフランが挙げられる。RおよびLが同一
分子内に存在する場合、Lはルイス塩基供与体として作用可能な官能基であり、
好ましいものには、ジメチルアミノメチル(−CH2NMe2)、エチレンオキシ
(−OCH2CH2O−)、ポリ(エチレンオキシ)、エチレンアミン(−N(R)C
2CH2N(R)−)、カルボキシ(−CO2H)、1−(2−ヒドロキシエチル) −2−ピロリジノン(−OCH2CH2NCO(CH2)2CH2)およびエステル( −CO2CH2−)がある。ここに挙げたものは、決して網羅されたものではなく
、他の適切な有機供与配位子または官能基(ルイス塩基)を使用してもよいもの
と理解されるべきである。
【0075】 本明細書に記載しているあらゆるキレート配位子に関して、大きな置換基、例
えば、t−ブチル基、または長いアルキル鎖、例えば、ポリイソブチレンが配位
子上に存在することが、ディーゼル燃料中の金属キレートの溶解性を向上させる
働きをすることは、当技術分野の当業者には容易に理解されるであろう。しかし
ながら、この溶解性における向上は、添加剤中の金属濃度を低下させるという代
償の下に達成されている。
【0076】 本発明において、どのアルカリ土類金属を使用してもよいが、好ましいのはス
トロンチウムとカルシウムであり、特にストロンチウムが好ましい。カルシウム
とストロンチウムの混合物も好ましい。好ましい金属源は、一般に水酸化物また
は酸化物であろう。
【0077】 鉄のアルカリ土類金属に対する様々な割合を採用することができる。特に高イ
オウ分含有燃料には、高レベルのアルカリ土類金属含有種、好ましくは、高レベ
ルのアルカリ土類金属が有用である。ヨーロッパにおける標準的なディーゼル燃
料(一般に300ppm、規定500ppm)には、更に多量の鉄を使用するのが好ま
しい。
【0078】 本発明に従った使用において、燃料添加剤組成物は、鉄含有化合物よりも高い
重量比のアルカリ土類金属含有化合物を含んでいてもよいが、鉄含有化合物がよ
り高い重量比で含まれるのが好ましい。よって、鉄含有種のアルカリ土類金属含
有種に対する重量比は、従来1:1より大きく、好ましくは、20:1〜1:1
であり、更に好ましくは、10:1〜1:1、例えば6:1〜5:4、特に好ま
しくは約4:1である。
【0079】 一般に、本発明の燃料添加物組成物において、鉄の割合はアルカリ土類金属よ
りも高くなるであろう。従来、鉄のアルカリ土類金属に対する重量比、好ましく
は、ストロンチウム、カルシウムまたはその混合物に対する鉄の重量比は、1:
1より大きく、好ましくは、20:1〜1:1、更に好ましくは、10:1〜1
:1、例えば、6:1〜5:4、特に好ましくは、約4:1であろう。
【0080】 本発明の燃料添加剤は、一連の燃料供給過程におけるどの段階で燃料に投与し
てもよい。精油所、分配ターミナル、または一連の燃料供給過程におけるその他
のあらゆる段階で、エンジンまたは燃焼器用燃料貯蔵システム内で、或いは、エ
ンジンまたは燃焼システムの近くで各添加剤が燃料に添加されるのが好ましい。
【0081】 本発明に係る燃料添加剤は、燃焼前の燃料にパッケージの一部として添加して
もよい。これは、一連の燃料供給過程におけるどの段階(例えば、精油所または
分配ターミナル)で行ってもよく、または、車両に搭載された添加装置により、
燃料か、または個別に直接燃焼室または吸気装置のいずれかに添加してもよい。
【0082】 「燃料」という用語は、動力または熱を発生させるために使用できるあらゆる
炭化水素を含む。この用語は、染料、セタン向上剤、防錆剤、帯電防止剤、抗酸
化剤、脱臭剤、ガム抑制剤、金属不活性化剤、非乳化剤、上部シリンダ潤滑剤、
および凍結防止剤のような他の添加剤を含む燃料をも含む。好ましくは、前記用
語は、ディーゼル燃料を含む。
【0083】 「ディーゼル燃料」という用語は、蒸留炭化水素燃料、または、BS2869
パート1および2に設定されている基準を満たす圧縮点火内燃機関エンジン用、
並びに、炭化水素が主要成分を成す燃料、およびその他、エタノール、エタノー
ルまたは他の酸素化物を含むディーゼル、ディーゼル/水エマルジョン、アブラ
ナ種子油、および菜種油メチルエステルのような代替燃料を意味する。
【0084】 よって、本発明は、液体炭化水素燃料用添加剤、およびそれらを含む燃料組成
物に関するものである。更に詳しくは、本発明はディーゼル燃料用添加剤に関す
るものである。
【0085】 上記燃料添加剤は、車両外部で、または車両に搭載された添加システムを用い
て燃料に直接添加してもよいが、場合によっては、まず、鉄およびアルカリ土類
金属含有種を含む燃料添加剤組成物、または濃縮物として、その他の添加剤と共
に燃料と混和可能な有機担体中で調製してもよい。その他の添加剤としては、洗
浄剤、発泡防止剤、染料、セタン向上剤、腐蝕防止剤、ガム抑制剤、金属不活性
化剤、非乳化剤、上部シリンダ潤滑剤、凍結防止剤、抗酸化剤、流動点降下剤、
脱臭剤、曇り点降下剤、抗ワックス沈殿添加剤、コールドフロー向上剤などが挙
げられる。
【0086】 前記配合物に適した有機担体には、シェルゾル AB(Shellsol AB)(登録商標)
、シェルゾル R(Shellsol R)(登録商標)、およびゾルベソ 150(Solvesso 150)
(登録商標)のような芳香族炭化水素溶剤画分がある。シェルゾル D70(Shellso
l D70)(登録商標)のような脱芳香化溶剤画分も適している。その他ディーゼル
燃料と混和可能な適した担体液および他の類似の炭化水素燃料は、当技術分野の
当業者にとっては容易に分かるであろう。
【0087】 本発明による、鉄と少なくとも一つのアルカリ土類金属との共働効果を奏する
組合せにより、多くの利点が提供される。第一に、トラップ全体に渡って平均背
圧が低くなり、トラップの再生が促進される。よって、本発明は、ディーゼルお
よび他の炭化水素燃料用の添加剤を提供するものである。前記添加剤は、トラッ
プシステム内での微粒子の酸化を増進することにより、燃焼に際して、排出物全
般を環境にやさしいものにする。本発明の組成物を含有する燃料が燃焼する場合
、本発明の組成物を含まない燃料を燃焼させた場合と比較して、捕集されたあら
ゆる物質は低い着火温度を示し、捕集された物質の酸化が促進される。よって、
トラップ表面のすすおよび他の炭化水素を燃焼させることにより、フィルターを
再生する方法を提供し、粒子状トラップの許容範囲外の閉そくを防ぐ。
【0088】 第二に、広範なエンジン作動状態に渡ってより高い信頼性および頻度で、尚且
つ、トラップ内の粒子状物質の含有率ができる限り低くなるようにトラップの再
生を可能とする。これにより、トラップ全体の平均圧力降下が最小となり、これ
は、例えば、一定した条件下でエンジンを作動させながら、規則正しい不連続的
間隔でトラップの背圧を記録し、標準偏差並びに背圧の読み取り値の平均値を測
定することにより検出できる。さらに、トラップ中の少量の炭素を用いた再生に
より、発熱を伴った再生から生じる熱応力が低くなる。
【0089】 本発明に係る添加剤の更なる利点は、作動する場所が、自発再生が生じる傾向
にある容器内か容器外かにかかわらず、エンジン作動パラメータ(例えば、噴射
タイミング)は最低限の調整を必要とするのみであり、および/または、「強制
的」再生を生じさせるため最低限のエネルギー入力を必要とするのみであること
である。
【0090】 更に、本発明の添加剤は、無機灰が最小限となる添加レベルでトラップの再生
を実現する。無機灰は、主としてフィルター内に抑留され、時間と共に一定のエ
ンジン負荷(例えば、アイドリング)でフィルターベースの背圧が不可避的に上
昇することになるため、その生成を最小限にすることが重要である。
【0091】 上述したように、本願の組成物は、トラップ中の捕集された粒子の燃焼促進お
よび持続に効果的である。その他の主要な利点は、再生に必要な熱が排気ガスに
よって供給されるか、何らかの外部機構により供給されるかにかかわらず、より
少ない頻度、より低い強度またはより低いエネルギーでの再生を可能にすること
により、より簡単で、より安全な、そしてより安価なトラップを提供することで
ある。本発明の組成物はまた、低適用量で使用できる。
【0092】 場合によっては、本発明に係る組成物を含む燃料の燃焼により、適したトラッ
プ装置を用いて、全負荷および部分的負荷でエンジンを運転させることが可能で
あり、その際、自動再生機構が始動する。
【0093】 場合によっては、エンジンおよび関連する微粒子トラップが本発明の組成物を
含む燃料を燃焼し作動する場合、トラップ機能には一般的な二つのモードがある
。まず、副次的な閉塞機能に関連する、すすおよび微粒子捕集段階が見られる。
これに引き続き、自動燃焼または自動再生機能が作動する。自動再生に好都合な
トラップの状態は、微粒子サイズおよび組成、未燃炭化水素の組成、排気装置内
の排気ガスの背圧および組成によって影響される。これらの捕集および最終燃焼
の別個の機能は、エンジン負荷が軽い場合から中程度の場合に特に特筆すべきも
のがある。
【0094】 現在に至るまで、多くのディーゼルトラップ装置は、トラップ再生の発熱を生
じさせ、制御するために、複雑な装置を必要としていた。場合によっては、本発
明の組成物は、再生の開始および制御装置の必要性をかなり削減または排除する
ことができる。再生を開始させるためのエネルギー入力の必要性も、多くのエン
ジン設計においては、実質的に削減または排除できる。中程度の負荷から全負荷
のエンジン状態で、捕集および再生機構は同時に作動し、ディーゼル排気装置か
らの微粒子排出物を上手く制御する。
【0095】 本願の組成物は炭化水素燃料に対して相溶性を保ち、且つ、燃焼領域に入る時
点まで安定性を保つように構成されているのが好ましい。
【0096】 本発明の組成物は燃料可溶性または燃料混和性であるのが好ましい。これは、
搭載添加装置の複雑性およびコストを下げる上で役立つ。
【0097】 本発明の非常に好ましい組成物の更なる利点は、燃料と添加物が更に簡単且つ
迅速に混合できるため、ディーゼルおよび他の炭化水素燃料と十分に相溶性を有
する適した溶媒中に濃縮された形態で供給できることである。
【0098】 本発明の非常に好ましい組成物の更なる利点は、少なくとも水の浸出に対して
耐性を有し、好ましくは完全に不活性であるため、一般的使用における燃料の取
扱い、保管および配送システムに適合した燃料添加剤を提供できることである。
特に、ディーゼル燃料は、特に販売地点までの配送中に水と接触することがよく
あるが、本発明の組成物は水の存在に影響されないものである。
【0099】 本発明による燃料添加剤の他の利点は、実用的濃度の硫黄を含有する燃料を含
めた広い範囲の燃料、且つ、広範なエンジンタイプにおいて満足に作用できるこ
とである。更に、前記添加剤により、燃料処理コストが低くなる。
【0100】 本発明を、限定されるものではないが、下記の実施例により説明する。
【0101】 実施例1〜6:ディーゼルエンジン用微粒子フィルターテスト テストデータ作成に使用したエンジン設計は、四気筒で、一気筒につき二つの
バルブを作動させるシングルオーバヘッド・カムシャフトを備えた直列形のもの
であった。エンジンは、間接噴射(IDI)式のもので、リカードコメット型(
Ricardo Comet type)予燃チャンバ設計を採用したものであった。エンジンのス
ウェプト総用量は1905cm3であった。エンジンは自然吸引タイプで、圧縮比 は23.5:1であった。エンジンには、ロート−ディーゼル(Roto-Diesel) 燃料ポンプとボッシュ(Bosch)ピントルタイプ燃料噴射器を備え付けた。
【0102】 エンジンは、適切なヒート・エキスチェンジャ、電気接続および計測信号用コ
ネクタを備えたパレット装置上に搭載した。その後、このパレット装置をエンジ
ン試験台に接続した。エンジン動力計は、CPエンジニアリングキャデットシス
テム(CP Engineering Cadet system)で制御されたフラウドAG150(Froud
e AG150)渦電流装置であった。エンジン温度は、二次冷却系電源(supplies) に一体化された適切な3条件コントローラ(3-term controller)により自動的
に制御した。試験台を制御し、CPエンジニアリングキャデットシステムでデー
タを記録した。
【0103】 エンジン排気システムは、DPFの選択も兼ねることのできる中央部を素早く
交換できるように改良した。ここに報告する作業には、シリコンカーバイドDP
Fを使用した。
【0104】 エンジンは、いくつもの一定速度および一定負荷運転点で作動させた。上述し
たように、エンジンは試験台コンピュータで制御した。テストは、一定のエンジ
ンスピード/負荷条件で実施すべきであったが、DPFおよびエンジンのいずれ
も有害である可能性のある条件にさらされることのないように一定の防護対策を
テストプログラムに組み入れなければならなかった。
【0105】 5分間の運転開始過程の後、エンジンは、必要とされる一定速度/負荷状態に
制御された二段階ループで作動し、ループ・カウンタは全所要実験時間が得られ
るように設定した。一定速度/負荷過程の間、臨界エンジンパラメータおよびD
PFの温度のデータを一分毎に記録した。各ログの平均は、前の10秒間に対し
1Hzの記録であった。テスト終了時に、排気背圧が事前設定限界値を超えた場合
、エンジンがアイドリング状態になり停止する前にテスト手順を「強制再生」過
程に移した。一定速度/負荷過程の何時でも排気圧力が所定の限界値に達した場
合、テスト手順は、7分30秒間、エンジン速度および負荷をそれぞれ3500
回転/分(rpm)および110Nmまで上昇させた「強制再生」過程まで飛ばし た。この過程において、データ記録の割合を、エンジンパラメータに関しては1
0秒毎に増やした。「強制再生」過程において、排気圧力が低下し事前設定限界
値を下回った場合、テスト手順を一定速度/負荷過程に戻した。10分後、排気
圧力が事前設定限界値を下回らなかった場合、DPFが再生されないと考えられ
、テストを終了した。いかなる時点でもDPFの出口温度が750℃を超えた場
合、テスト手順はエンジン速度および燃料注入がそれぞれ3000回転/分およ
び5%ラックに制御された「安全過程」まで飛ばした。DPFの出口温度が50
0℃を下回った場合、手順を一定速度/負荷過程に戻した。5分後、温度が十分
低下しない場合、問題があると考えテストを終了した。
【0106】 上記テストの圧力記録から、DPFに達する前の平均排気圧力を求めることが
できた。また、排気圧力の標準偏差を求めることもできた。これまでの経験から
、排気圧力の平均値プラス二倍の標準偏差がDPF性能の良い指標であることが
分かっている。
【0107】 下記の二つの表(表1および表2)は、鉄とストロンチウム含有化合物の異な
った割合での、五つの別個の速度/負荷条件でのテスト(実施例1〜6)から求
められた平均排気圧力(表1)および排気圧力の平均値プラス二倍の標準偏差(
表2)を示す。各テストにおいて、使用した鉄含有化合物はフェロセンであり、
ストロンチウム含有化合物は、WO-A-96/34075に記載されているようなBP ナ プヴィス X-10(BP Napvis X-10)(登録商標)の熱的マレイン化(maleinisation
)により調製したポリ(ブテニル)無水コハク酸とSr(OH)2・8H2Oを反応させて調 製したものを用いた。
【0108】 本発明による鉄/ストロンチウム混合物(実施例2〜5)の共働作用特性が明
確に示されている。
【0109】
【表1】
【0110】
【表2】
【0111】 実施例7:Sr添加剤の調製 実施例2〜6に使用したSr添加剤の調製に使用したポリ(ブテニル)無水コハ
ク酸物質の小量サンプルを標準化したリチウムメトキシド溶液で滴定した。こう
して得られた無水物含有量の推定値を、リアクタチャージ(reactor charge)に存
在する無水物基の数に基づいて、25%超過量のプロパン−2−olを投入する
ための基礎として使用した。得られた混合物を85〜90℃で四時間加熱した。
赤外線スペクトルでモニターしたところ、この後、実質的に全ての無水物基が反
応した。未反応プロパン−2−olは、真空除去により排除した。得られた物質
の少量サンプルを標準化したリチウムメトキシド溶液に対し滴定した。コハク酸
のイソプロピルアルコールヘミエステルが、オリジナルの無水物から形成された
ため、前記物質の酸性度はその組成に準じたものとなた。ヘミエステルのシェル
ゾル AB(Shellsol AB)(登録商標)溶液を、5重量%ストロンチウムを含有する
かすかに濁った溶液を得るように、固体水酸化ストロンチウムと反応させた。
【0112】 実施例8:エンジンテスト 燃料添加剤濃縮液を、フェロゾル T6(Ferrosol T6)(登録商標)(267部)
、実施例2〜6と同様に調製した5重量%Sr含有溶液(80部)、および付加
的なシェルゾル AB(Shellsol AB)(登録商標)(53部)から調製した。燃料添
加剤濃縮液を、前記実施例で使用したものと同一ストックの塩基性ディーゼル(
base diesel)に対し400ppm m/mの割合で添加し、上述した方法によりテス トした。フェロゾル T6(Ferrosol T6)(登録商標)の鉄20ppmか、または実施 例2〜6用と同様に調製したSr20ppmかのいずれかを含む、同様にして調製 した燃料と性能を比較した。鉄とストロンチウムとの間の共働作用がここでも観
察された(下記表3および表4参照)。
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】 実施例9:エンジンテスト 燃料添加剤濃縮液をフェロゾル T9(Ferrosol T9)(登録商標)(センテク(Cen
tec)により提供された実験材料)から調製した。前記濃縮液は、9重量%の溶解
した鉄(177部)、実施例7と同様に調製した5重量%Sr含有液(80部)
、および付加的なシェルゾル AB(Shellsol AB)(登録商標)(43部)を含有し
ていた。前記燃料添加剤濃縮液を、前記実施例で使用したのと同一ストックの塩
基性ディーゼルに対し300ppm m/mの割合で添加し、上述した方法によりテス トした。フェロゾル T6(Ferrosol T6)(登録商標)の鉄20ppmか、または実施 例7と同様に調製したSr20ppmかのいずれかを含む、同様にして調製した燃 料と性能を比較した。鉄とストロンチウム間の共働作用がここでも観察された(
下記表5および表6参照)。
【0116】
【表5】
【0117】
【表6】
【0118】 実施例10:エンジンテスト 鉄トリス(ペンタン−2,4−ジオナト)[14024−18−1]のサンプル
を市販のものから得た。それぞれ20ppmおよび16ppmの鉄を含むディーゼル2
05リッター入りドラム二つをそれぞれ処理するのに十分な物質を、各ドラムか
ら取り出した10リットルのサンプルに溶解した。第二のドラムにも、4ppmの Srを供給するように実施例7で詳述したようにして調製した十分な添加剤を添
加した。実施例2〜6の手順、つまり、2710rpm30Nmと3000rp
m30Nmでの処理手順を使用した、更に違いをはっきりさせるテストを用いて
、Fe:Srが4:1の組成物の共働効果を示した。20ppmのSrのみの結果 は実施例9から得られる。
【0119】
【表7】
【0120】
【表8】
【0121】 実施例11:エンジンテスト Sr(TMHD)2・3DMIのサンプルをWO96/34074に詳述されているように して調製した。それぞれ濃度4および20ppm m/mのSrを供給するように二つ の205リットルドラムの燃料から取り出したサンプルに、十分な量の前記物質
を溶解した。Sr4ppmを含有するものは更に、十分なフェロゾル T6(Fer
rosol T6)(登録商標)で処理し、16ppm m/mの鉄を燃料中に供給した
。実施例2〜6とは、速度/負荷条件を2710/30および3000/30と
異ならせ、Fe:Srが4:1の混合物の共働利益を示した。
【0122】 DPFの自発的再生は、このテスト条件下、必ずしも厳密に同一排気背圧で観
察されない。再生開始の遅れによるものか、またはプレッシャ・センサからの「
ノイズ」によるものかにかかわらず、所定回数の高圧への偏位は、平均背圧読み
取り値を誤らせる。平均値プラス2σへの影響は少なく、添加剤/DPF性能の
より信頼性の高い実態を提供する。
【0123】
【表9】
【0124】
【表10】
【0125】 実施例12:エンジンテスト Ca(TMHD)2・2DMIのサンプルを、WO96/34074に記載されているよう にして調製した。それぞれ濃度4および20ppm m/mのCa濃縮物を供給するよ うに二つの205リットルドラムの燃料から取り出したサンプルに、十分な量の
前記物質を溶解した。4ppmのCaを含有するものは更に、十分なフェロゾル T6
(Ferrosol T6)(登録商標)で処理し、16ppm m/mの鉄を燃料中に供給した。速
度/負荷条件を2710/30および3000/30として実施例2〜6とは異
ならせ、Fe:Caが4:1の混合物の共働利益を示した。
【0126】
【表11】
【0127】
【表12】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月19日(2000.1.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 よって、第一の態様において、本発明は微粒子フィルタートラップ、例えば、
ディーゼルエンジンと共に使用される微粒子フィルタートラップの再生方法を提
供する。前記方法は、少なくとも一つの鉄含有燃料可溶性または燃料可分散性種
と、少なくとも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶性または燃料可分散性種と
を含有する組成物を、燃料の燃焼前または燃焼中に燃料に添加することを含む。 その際、前記アルカリ土類金属含有種は、ストロンチウムおよび/またはカルシ ウムを含み、鉄の前記アルカリ土類金属に対する重量比は、10:1〜5:4で ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】 第三の態様から、本発明は、少なくとも一つのアルカリ土類金属含有燃料可溶
性または燃料可分散性種と、共働効果を奏する組合せで、少なくとも一つの鉄含
有燃料可溶性または燃料可分散性種とを含み、場合によって、燃料とのあらゆる
割合において混和可能な燃料可溶性の担体液を共に含み、前記アルカリ土類金属 含有種が、ストロンチウムを含むか、またはストロンチウムとカルシウムの混合 物であり、鉄の前記アルカリ土類金属に対する重量比が、10:1〜5:4であ る燃料添加剤組成物、或いは、本質的に、少なくとも一つのアルカリ土類金属含 有燃料可溶性または燃料可分散性種と、共働効果を奏する組合せで、少なくとも 一つの鉄含有燃料可溶性または燃料可分散性種とから成り、場合によって、燃料 とのあらゆる割合において混和可能な燃料可溶性の担体液を共に含み、前記アル カリ土類金属含有種が、カルシウムを含み、鉄の前記アルカリ土類金属に対する 重量比が、10:1〜5:4である燃料添加剤組成物を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】 本発明において使用されるアルカリ土類金属は、ストロンチウムおよびカルシ ウムであり、特にストロンチウムである。 カルシウムとストロンチウムの混合物
も好ましい。好ましい金属源は、一般に水酸化物または酸化物であろう。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】 本発明に従った使用において、燃料添加剤組成物は、鉄含有種のアルカリ土類 金属含有種に対する重量比は、10:1〜5:4、例えば6:1〜5:4、特に 好ましくは約4:1である
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正内容】
【0079】 本発明の燃料添加物組成物において、鉄のストロンチウム、カルシウムまたは その混合物に対する重量比は、10:1〜5:4、例えば、6:1〜5:4、特 に好ましくは、約4:1であろう。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0126
【補正方法】変更
【補正内容】
【0126】
【表11】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正内容】
【0127】
【表12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 リチャーズ,ポール,ジョーセフ グレート・ブリテン及び北部アイルランド 連合王国、エル65 3エイチエフ サウス ウィラル、エレスメア ポート、オイル サイツ ロード、アソシエーテッド オ クテル カンパニー リミテッド内 (72)発明者 クック,スティーベン,レオナード グレート・ブリテン及び北部アイルランド 連合王国、エル65 3エイチエフ サウス ウィラル、エレスメア ポート、オイル サイツ ロード、アソシエーテッド オ クテル カンパニー リミテッド内 Fターム(参考) 4H015 AA18 AA22 AA25 AA26 AB06 AB07

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つのアルカリ土類金属を含有する燃料可溶性または
    燃料可分散性種と、共働効果を奏するように組み合わされる、少なくとも一つの
    鉄を含有する燃料可溶性または燃料可分散性種とを含み、場合によって燃料可溶
    性担体液を含んでもよい燃料添加剤組成物。
  2. 【請求項2】前記組成物が単一鉄含有燃料可溶性または燃料可分散性種を、単
    一アルカリ土類金属含有燃料可溶性または燃料可分散性種と共に含有する請求項
    1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記鉄およびアルカリ土類金属含有種が、前記組成物中に存在す
    る唯一の金属含有種である請求項1または2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種が鉄の有機金属錯体で
    ある請求項1〜3のいずれか一つに記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種が、フェロセン、置換
    フェロセン、ナフテン酸鉄、サクシネート鉄、化学量論的または過塩基性鉄セッ
    ケン、ピクリン酸鉄、カルボン酸鉄および鉄β−ジケトナト錯体から選ばれる請
    求項1〜4のいずれか一つに記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種がカルボン酸鉄である
    請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種がα−ポリ(アルケニ ル)サクシネート鉄または2−ヘキサン酸エチル鉄である請求項5または6に記 載の組成物。
  8. 【請求項8】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種が、任意に置換された
    フェロセンである請求項5に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記または少なくとも一つの前記鉄含有種が、式M(R)x・nL で表され、式中Mは鉄カチオンであり、Rは有機化合物RHの残基であり、但し
    、Rは金属Mで置換可能であり、且つ、前記R基のO、S、P、NまたはC原子
    に結合される活性水素原子Hを含有する有機基であり、xは2または3で、nは
    金属カチオンと供与結合を形成する供与配位子分子の数を示す0または正数であ
    り、Lはルイス塩基として作用可能な種である請求項5に記載の組成物。
  10. 【請求項10】RおよびLが同一分子中に存在する請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】前記または少なくとも一つのアルカリ土類金属含有種がアルカ
    リ土類金属の有機金属錯体である前記請求項のいずれか一つに記載の組成物。
  12. 【請求項12】前記有機金属錯体が、フェノキシド、β−ジケトナトおよび化
    学量的または過塩基性セッケン(カルボキシレートまたはスルホネート)から選
    ばれる請求項11に記載の組成物。
  13. 【請求項13】前記または少なくとも一つのアルカリ土類金属含有種が、式M
    (R)2・nLで表され、式中Mはアルカリ土類金属カチオンであり、R、nおよ びLは請求項9に定義したものと同様である前記請求項のいずれか一つに記載の
    組成物。
  14. 【請求項14】前記アルカリ土類金属含有種が、アルカリ土類金属のα−ポリ
    (アルケニル)置換サクシネート塩またはその錯体である請求項13に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】前記アルカリ土類金属含有種が、アルカリ土類金属のビスポリ
    (ブテニル) サクシネート塩である請求項14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】前記アルカリ土類金属含有種が、アルカリ土類金属水酸化物と
    、ポリ(アルケニル)サクシネートのヘミエステルとの反応生成物である請求項1
    3に記載の組成物。
  17. 【請求項17】前記ヘミエステルが、ポリ(イソブテン)またはポリ(ブテン)を
    含む無水マレイン酸とイソプロピルアルコールの反応生成物から調製される請求
    項16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】鉄のアルカリ土類金属に対する重量比が、1:1より大きい前
    記請求項のいずれか一つに記載の組成物。
  19. 【請求項19】前記重量比が10:1〜1:1である請求項18に記載の組成
    物。
  20. 【請求項20】前記重量比が6:1〜5:4である請求項18に記載の組成物
  21. 【請求項21】前記重量比が約4:1である請求項18に記載の組成物。
  22. 【請求項22】前記アルカリ土類金属がストロンチウムを含む前記請求項のい
    ずれか一つに記載の組成物。
  23. 【請求項23】前記アルカリ土類金属がカルシウムを含む請求項1〜21のい
    ずれか一つに記載の組成物。
  24. 【請求項24】前記アルカリ土類金属がストロンチウムとカルシウムの混合物
    である請求項1または請求項3〜21のいずれか一つに記載の組成物。
  25. 【請求項25】前記金属含有種の全体濃度が、前記組成物全体の5〜90重量
    %の範囲内である前記請求項のいずれか一つに記載の組成物。
  26. 【請求項26】前記範囲が、前記組成物全体の40〜60重量%である請求項
    25に記載の組成物。
  27. 【請求項27】微粒子フィルタートラップの再生用燃料添加剤としての、前記
    請求項のいずれか一つに記載の組成物の使用。
  28. 【請求項28】前記微粒子フィルタートラップが、ディーゼルエンジン用微粒
    子フィルタートラップである請求項27に記載の使用。
  29. 【請求項29】燃料の燃焼前または燃焼中に、請求項1〜26のいずれか一つ
    に記載の組成物を燃料に添加することを含む微粒子フィルタートラップの再生方
    法。
  30. 【請求項30】前記微粒子フィルタートラップが、ディーゼルエンジン用微粒
    子フィルタートラップである請求項29に記載の再生方法。
  31. 【請求項31】燃焼前に前記燃料に添加される前記金属の全体濃度が100pp
    m以下である請求項29または30に記載の再生方法。
  32. 【請求項32】燃焼前における前記燃料中の前記金属の全体濃度が20ppm以 下である請求項31に記載の再生方法。
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