JP2002506408A - ディスクブレーキシステム用の同心状の補正室とマスターシリンダ - Google Patents

ディスクブレーキシステム用の同心状の補正室とマスターシリンダ

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JP2002506408A JP55447399A JP55447399A JP2002506408A JP 2002506408 A JP2002506408 A JP 2002506408A JP 55447399 A JP55447399 A JP 55447399A JP 55447399 A JP55447399 A JP 55447399A JP 2002506408 A JP2002506408 A JP 2002506408A
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Abstract

(57)【要約】 ブレーキ流体により流体学的に作動されるディスクブレーキ組立体(10;100)が提供される。同心状シリンダ(18)内にマスターシリンダ室(30)が形成され、このマスターシリンダ室(30)の周りには内部温度補正室(42)が同心状に設けられている。マスターシリンダ室(30)と内部温度補正室(42)は互いに流体連通していてブレーキ流体がこれら室相互間で流れることができるようになっている。ブレーキ流体の圧力増大を生じさせてディスクブレーキを作動させるためにマスターシリンダピストン(32)がマスターシリンダ室(30)内に摺動自在に配置されている。補正ピストン(50)が内部温度補正室(42)内に設けられ、これはスプリング(56)によって押圧されてブレーキ流体に係合するようになっている。補正ピストン(50)とブレーキ流体の係合を連続的に維持することにより、ブレーキ流体中のエアポケットの生成を防止でき、かくしてブリーディング(空気逃がし)を行ってエアポケットを除去する必要が無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】 ディスクブレーキシステム用の同心状の補正室とマスターシリンダ 発明の分野 開示する本発明は、乗物と関連して用いられるディスクブレーキシステムの設 計に関する。本発明は、自転車のディスクブレーキシステムと関連して用いられ るのに特に適している。 従来技術の説明 乗物用ディスクブレーキを用いることは、ここ何年にもわたって益々人気を博 しており、最近では「マウンテンバイク」、即ちラフなオフロード路面上を走行 するように設計された自転車と関連して目ざましい人気の高まりが生じた。オフ ロード路面上を走行しやすくするために、できるだけ軽量であり、例えば自転車 のようにライダーが自分自身の体重に加えて車重を推進しなければならないよう なペダル踏込み式の乗物に関しては特にそうであるようなディスクブレーキシス テムを設計する努力が絶えず行われている。 特にオフロード用乗物の構成部品及び一般的に言えば乗物構成部品のためのも う一つの重要な設計上の判断基準は、耐久性である。従来、例えば流体を利用し たディスクブレーキシステムで用いられるリザーバは、プラスチック製であり、 かかるディスクブレーキシステムのマスターシリンダ組立体から別個に且つ、或 いはその外部に形成されたり取り付けられている。したがって、リザーバは通常 、露出していて損傷を受けやすいので望ましくない。 また、代表的なディスクブレーキシステムは、嵩張っており、従って外部リザ ーバの使用に起因するだけでなく、かかるシステムでは不必要なほどの数の部品 の使用にも起因して望ましい程度よりも空気力学的効果が低く且つ見苦しいもの である。また、構成部品数が多すぎる結果として、従来型システムは不必要にコ スト高となっている。したがって、代表的な従来型システムよたもコンパクトで あり、且つ部品の使用個数の減少及び統合により潜在的にコストを下げて製造で きる乗物用ディスクブレーキシステムが要望されている。 加うるに、代表的な流体圧ディスクブレーキシステムは、リザーバ内の流体の 上に位置したエアポケットを有するよう設計されている。かくして、かかるディ スクブレーキシステムを上下逆さまにすると(これは、例えば自転車のような用 途ではしばしば起こる)、空気が流体導管に入り、ブレーキ性能を損なうか、或 いはブレーキ作用を全く喪失させる場合がある。その結果、真っ直ぐに起こした ときに、ブレーキのブリーディングを行う必要がある。したがって、上述したよ うに品質的にコンパクトであり、費用効果が高く且つ耐久性があり、もし上下逆 さまになってもブリーディングが不要なディスクブレーキシステムが要望されて いる。 本発明の目的は、同心状に設けられたマスターシリンダと補正室を有するディ スクブレーキ組立体を提供することにある。 また、本発明の目的は、ブレーキ流体の体積変化に応動する、ディスクブレー キ組立体内の補正ピストンを提供することにある。 発明の概要 上記目的は、同心状に設けられたマスターシリンダ室と内部温度補正室を有す る同心状シリンダを備えたディスクブレーキ組立体を提供することにより達成さ れる。2つの室は、遠くに設置でき、或いは本発明のディスクブレーキ組立体に 直に取り付け可能なディスクブレーキを作動させるブレーキ流体を収容している 。さらに、本発明は、ディスクブレーキ組立体に直に取り付けられ、又はブレー キワイヤを介して遠くに設けられたアクチュエータ、例えばブレーキレバーによ り作動できる。 有利には、同心状に設けられた内部温度補正室とマスターシリンダ室の組合せ により外部リザーバを不要にするコンパクトな設計が得られる。加うるに、ばね 押し補正ピストンが内部温度補正室内に設けられ、この補正ピストンは押圧され てブレーキ流体に係合し、それにより内部温度補正室内のエアポケットの発生を 防止するようになっている。エアポケットを無くすことにより、ディスクブレー キ組立体は、ブリーディングにより除去することが必要なエアポケットを生じさ せないで任意の仕方で差し向けることができる。 本発明の上記特徴及び他の特徴は、以下の詳細な説明及び添付の図面を検討す ると一層よく理解されることになろう。 図面の簡単な説明 図1は、本発明のディスクブレーキ組立体の第1の実施形態の断面図である。 図1Aは、第1の実施形態の拡大部分断面図であり、ブリーディング中の補正 ピストンの深さを制御するためにねじを用いるという追加の特徴を示す図である 。 図2は、図1のディスクブレーキ組立体の第1の実施形態の断面図であり、デ ィスクブレーキ組立体のマスターシリンダの作動上体を示す図である。 図3は、本発明のディスクブレーキ組立体の第2の実施形態の部分断面図であ り、ディスクブレーキ組立体が、ブレーキレバーに取り付けられたプッシュロッ ドにより作動可能にハンドレバー取付けボスに連結されている状態を示す図であ る。 発明の詳細な説明 今、図面を参照して本発明のディスクブレーキ組立体について説明する。図1 及び図2に示すように、本発明のディスクブレーキ組立体10は、メインユニッ ト12及び遠くの場所から延びるアクチュエータ、例えばブレーキレバーを有し ている。第1の実施形態では、メインユニット12は、好ましくは互いに取り付 けられ、或いは一体形成されたキャリパ本体と同心状シリンダ18を有している 。 ディスクブレーキ組立体10のキャリパ本体16は、例えば1997年5月2 7日にレイトナー氏に付与された米国特許第5,632,362号(以下、「レ イトナー特許」という)に記載されているように動作する2つのキャリパピスト ン(図示せず)を収容した2つのキャリパピストンボア20を有しており、かか るレイトナー特許の開示内容全体を本明細書の一部を形成するものとして引用す る。円筒形の壁22が、キャリパ本体16に取り付けられ、或いは図1及び図2 に示すようにこれと一体形成されていて、キャリパ本体16に隣接して円筒形室 24を構成している。変形例として、円筒形壁22、キャリパ本体16及び同心 状シリンダ18を互いに一体形成し、かくして以下に説明する同心状シリンダの シールを不要にしてもよい。 同心状シリンダ18は、内面26及び外面28を有している。内面26は、マ スターシリンダピストン32及びマスターシリンダスプリング34を受け入れる マスターシリンダ室30を画定している。マスターシリンダポート36が、内面 26から延びてマスターシリンダ室30と、マスターシリンダピストン32がデ ィスクブレーキを作動できるようにする1又は2以上のキャリパピストンボート 38との流体通路を構成している。環状内面シール27が、マスターシリンダポ ート36に隣接して内面26に密封状態で嵌め込まれている。 マスターシリンダピストン32は、全体として管状の形をしており、環状の圧 力シール33及び環状の第2のシール35がピストンの外部に装着されている。 マスターシリンダスプリング34は、マスターシリンダピストン32の内側に形 成された肩37と内面26から内方に延びるよう形成されたフランジ39との間 に配置され、好ましくはこれらに連結されている。したがって、マスターシリン ダスプリング34は、マスターシリンダピストン32を図面で見て左側へ押圧す るよう配置されている。舌部43を、マスターシリンダスプリング34の付勢力 に対する停止部としての役目を果たすよう内面26に形成するのがよい。 同心状シリンダ18の外面28は、2つの部分、即ち第1の外面部分28A及 び第2の外面部分28Bを有している。第1の外面部分28Aは好ましくは、第 1の直径D1を備えるよう形成され、これに対し第2の外面部分28Bは好まし くは、第1の直径D1よりも大きな第2の直径D2を備えるよう形成されている。 直径D1,D2の変化の結果として、好ましくは平らな全体として環状の段部41 が構成されている。 第1の外面部分28Aは、マスターシリンダ室30の周りに同心状に配置され た環状の内部温度補正室42の内面となっている。補正ポート44及び逃がしポ ート46が、マスターシリンダ室30と内部温度補正室42を連通させるよう第 1の外面部分28Aを貫通している。加うるに、第1の外面部分27Aは、以下 に説明する環状補正ピストンの軸方向ガイドとなっている。 第2の外面部分28Bは、少なくとも一部がキャリパ本体16の円筒形壁22 と係合するよう配置されており、この第2の外面部分上には一対の環状同心状シ リンダシール48が嵌着されている。同心状シリンダシール48は、キャリパピ ストンポート38の周りにおけるキャリパ本体16とマスターシリンダポート3 6との接触部を封止するのに用いられている。 図面に明らかに示しているように、マスターシリンダピストン32の周りに延 びる2つの環状部分室がマスターシリンダ室30内に形成されている。即ち、圧 力室45が、内面シール27と圧力シール33との間に配置され、逃がし室47 が圧力シール33と第2のシール35との間に配置されている。図1に示すよう に、マスターシリンダピストン32が左側へ完全に着座しているディスクブレー キ組立体10の非作動状態では、補正室44は圧力室45と連通し、逃がしポー ト46は逃がし室47と連通している。 第1の実施形態では、同心状シリンダ18は、当業者には知られている技術を 用いてブレーキケーブルハウジングBCH(図2に示す)に連結するためのケー ブルハウジングボス40を一方の軸方向端部に備えている。キャップ又はカバー 49を同心状シリンダ18の他方の軸方向端部に取り付けてディスクブレーキ組 立体内への汚れ及びデブリの侵入を防止するのがよい。 当業者には容易に理解されるように、或る量のブレーキ流体(図面に破線で概 略的に示している)が、ディスクブレーキ組立体10の作動を行うためにこの中 に入っている。キャリパピストンを作動させるためには、十分な量のブレーキ流 体がキャリパピストンボア20、キャリパピストンポート38、マスターシリン ダポート36及び圧力室45を満たすよう提供する必要がある。熱による影響に 起因して、ブレーキ流体は膨張したり収縮する。ブレーキ流体の作業体積が所要 領域内に維持されるようにするため、リザーバとして働く内部温度補正室42も また、ブレーキ流体で満たされる。補正ピストン50が、内部温度補正室42内 に配置されている。補正ピストン50は、環状内側シール52及び外側シール5 4を備えた環状又は貫通穴設計のものである。内側シール52は、補正ピストン 50の内周部と同心状シリンダ18の第1の外面部分28Aとの間の流体の漏れ を防止する。外側シール54は、補正ピストン50の外周部と円筒形壁22との 間の流体の漏れを防止する。 図1及び図2に示すように、補正ピストン50は、一方の側が補正スプリング 56によって付勢され、他方が内部温度補正室42に作用する。補正スプリング 56は、補正ピストン50と表面、例えばディスク及び/又は保持リング、例え ば以下に説明するディスクとの間に配置されていて、補正ピストン50を、流体 を補正ポート44を介してマスターシリンダ室30内へ押し込む方向に押圧する 。 好ましくは、補正スプリング56は、同心状シリンダ18の周りに配置されたコ イルばねである。補正スプリング56は、内側補正ピストンシール52及び外側 補正ピストンシール54の摩擦に打ち勝つと共にブレーキ流体体積の変化につれ てマスターシリンダ室30の積極的な充填を確保するために用いられる。 図2に示すように、補正ピストン50は、ブレーキ流体が、ブレーキ流体の温 度の増減に起因して膨張収縮すると、同心状シリンダ18の主軸線に対して軸方 向に動く。加うるに、補正ピストン50は、ブレーキ流体が周囲空気温度の減少 により収縮すると共に(或いは)キャリパピストンがブレーキパッドの摩耗によ りキャリパ本体16から出ると、右側に動く。補正ピストン50は、周囲空気温 度の増加の結果として及び(又は)ブレーキ作用の結果として、流体の熱膨張に より左側に動く。補正ピストン50の左側への行程を制限するための停止部58 を設けるのがよい。 図1及び図2に示すようなディスク60及び保持リング62を用いて、同心状 シリンダ18を円筒形壁22に対して軸方向に固定するのがよい。加うるに、デ ィスク60及び保持リング62は好ましくは、補正ピストン50及び補正スプリ ング56の取付け取外しを行うことができるような構成になっている。 代表的な外部流体リザーバシステムからなるディスクブレーキ組立体とは異な り、本発明のディスクブレーキ組立体10は、例えば内部温度補正室42を上下 逆さまにしてもブレーキシステムのブリーディングを必要としない。しかしなが ら、ディスクブレーキ組立体10は、例えばシステムのブレーキ流体を交換する 場合には依然としてブリーディングが必要となろう。かかるブリーディングが必 要な場合、補正ピストン50をブリーディング作業中、特定の深さ位置に維持し なければならない。この目的のため、図1Aに概略的に示すように、小さなねじ Sを好ましくは、ディスク60内の等間隔を置いた位置に設けられたディスク6 0内の貫通穴59に通して、補正ピストン50のねじ穴61にねじ込むのがよい 。使用者は次に、ねじSの肩がディスク60に接触するまでねじSの頭を押すの がよい。次に、ディスクブレーキ組立体10のブリーディングを行ってねじを取 り外す。図示していないが、変形例として、補正ピストン50に設けられた内部 又は外部の機械加工による特徴部分、例えばアンダーカットを用いてフック又は フ ランジ付きの専用工具がブリーディング作業中補正ピストン50の深さを制御で きるようにしてもよい。 当業者には理解されるように、図1及び図2に示すブリードねじ64(及び図 3に示すフィラープラグ66)が、ブリーディング作業を行うために用いられる 。例えば、第1の実施形態の2本のブリードねじ64を取り外し、流体をプラス チック製のボトル、フレキシブルホース又は他のかかる器具を用いて一方のブリ ードポート63内へ圧送するのがよい。それと同時に、他方のブリードポート6 3を見て、気泡が消えるまでこれら気泡があるかどうかを観察するのがよい。変 形例として、2本のブリードねじ64のうち一方を取り外し、真空流体タンク内 でディスクブレーキ組立体のブリーディングを行ってもよい。例えば、第2の実 施形態と関連して以下に説明する当業者には知られたブリーディングのための他 の方法及び装置を利用してもよい。 作用の説明にあたって、ディスクブレーキ組立体10は、先ず最初に図1に示 すように非作動状態にある。第1の実施形態では、ディスクブレーキ組立体10 は、制御が行われるディスクブレーキに近接して配置されている。種々の作動モ ードが、ディスクブレーキ組立体から遠くに配置されており、これら作動モード は、当該技術分野で知られている種々の方法により制御できる。かくして、例え ばディスクブレーキ組立体10を制動されるべきタイヤに隣接して自転車のフレ ームに取り付け、ケーブルハウジングボス40に締結されたブレーキケーブルハ ウジングBCHを貫通するブレーキケーブルBによって作動する。図示していな いが、ブレーキケーブルBをフランジ29に通して当業者に知られてる方法、例 えばマスターシリンダピストン32の内側部分を横切って延びるバー又はフラン ジへの貫通取付け手段を用いてマスターシリンダピストン32に連結する。 作動の際、ブレーキケーブルBをマスターシリンダ室30から引き抜き、かく してマスターシリンダスプリング34の付勢力に抗してマスターシリンダピスト ン32に引張力を及ぼす。ブレーキケーブルBの引張力は、マスターシリンダス プリング34の付勢力よりも大きい力として生じ、かくしてマスターシリンダピ ストン32は図面で見て右側の方向へ動くことになる。さらに、圧力シール33 は、マスターシリンダピストン32の運動と共に摺動して圧力室45内の容積を 減少させる。最終的には、圧力シール33は補正ポート44を通過し、その結果 圧力室45内の容積が一段と減少する。この作用により、ブレーキ流体の圧力増 大が生じ、これはマスターシリンダポート36、キャリパピストンポート38を 通ってキャリパピストンボア20に伝えられる。ブレーキ流体の圧力の増大によ り、ディスクブレーキの作動が可能になる。圧力室45内に見受けられる過剰の ブレーキ流体は、上述の圧縮行程中、補正ポート44から追い出される。 ブレーキケーブルを解除すると、マスターシリンダスプリング34は、マスタ ーシリンダピストン32を左側に押圧してその非作動位置に戻す。圧力室45の 容積が増大するにつれ、ブレーキ流体はキャリパピストンボア20から引き出さ れ、かくしてこの中の圧力が減少し、ディスクブレーキの解除が可能になる。 内部補正室42は、圧力室45のリザーバとして働く。理想的な条件のもとで は、ディスクブレーキ組立体10を上述のように作動させるためには、一定体積 のブレーキ流体が必要である。しかしながら、漏れに起因する損失及び熱による 膨張収縮の効果により、ブレーキ流体の体積が変化し、この結果性能がひどく損 なわれ、或いは全く失われてしまうことになる場合がある。十分な量の作業体積 のブレーキ流体を維持するようにするため、内部温度補正室42は、追加のブレ ーキ流体を補正ポート44を通って圧力室45に送り込む。同様に、過剰のブレ ーキ流体を、作動中圧力室45から追い出して、内部温度補正室42内へ送り込 む。逃がし室47は、逃がしポート46を通った過剰のブレーキ流体を受け入れ る。 図1及び図2に示すような本発明の同心状シリンダ18がディスクブレーキ組 立体10のキャリパ本体16に一体的に取り付けられている本発明の第1の実施 形態は、コンパクトであり且つ便利であり、したがってペダル踏込み式の乗物、 例えば自転車に用いるには理想的である。 第2の実施形態では、本発明の原理は、レバー作動式マスターシリンダを収容 した同心状シリンダ18と関連して利用できる。かかるディスクブレーキシステ ムが図3に示されており、これは全体が符号100で示されている。第2の実施 形態の説明にあたり、図3では、第1の実施形態の構成要素と同一の構成要素に は同一の符号が付けられている。ディスクブレーキ組立体100は、ブレーキ流 体をキャリパユニットに導くブレーキホースHによって組立体100に連結され た遠隔のキャリパユニット(図示せず)と連携して動作する。この種のシステム は、自転車、自動二輪車(オートバイ)、スノーモービル及びカドランナー(qu ad-runners)に特に有用である。 ディスクブレーキ組立体100は、図1及び図2のものと類似している。しか しながら、このディスクブレーキ組立体100では、同心状シリンダ18は、ハ ンドルバー取付けボス70によって構成された円筒状の壁68内に納められてい る。ハンドルバー取付けボス70は、フィラープラグ66を受け入れるように形 づくられていて、内部温度補正室42と連通したフィラーポート72を備えてい る。また、ハンドルバー取付けボス70は、ブレーキホースHを圧力室45に連 通させるよう設けられた送出しポート74を備えている。さらに、取付け溝又は 凹部が、自転車のハンドルバー又は他の場所に取り付けられるような形状になっ たハンドルバー取付けボス76に設けられている。 設計変更を施したフランジ39Aが、同心状シリンダ18の一方の軸方向端部 全体を封止するよう設けられている。キャップ78が、同心状シリンダ18の他 方の軸方向端部に取付けられており、プッシュロッド80がこれを貫通している 。プッシュロッド80は、関節式連結具84を介してブレーキレバー82に取り 付けられている。ブレーキレバー82はまた、ピボット連結部86を介してハン ドルバー取付けボス70に回動自在に取り付けられている。 特段記載したことを除き、第1及び第2の実施形態は構造的に同一である。作 用を説明すると、第2の実施形態は、ブレーキレバー82の操作によりプッシュ ロッド80を利用し、それによりマスターシリンダピストン32を押し下げてデ ィスクブレーキ組立体100の作動を第1の実施形態に関して説明したのと同一 な方法で行う。ブレーキレバー82を解除することにより、プッシュロッド80 を引っ込めて、ディスクブレーキ組立体100を非作動状態に戻す。 第2の実施形態のブリーディングに関しては、フィラープラグ66を取り外し 、流体をプラスチック製ボトル、フレキシブルホース又は他のかかる器具を用い てフィラーポート72中へ圧送するのがよい。レバー作動式組立体に連結された 遠隔キャリパユニットの送出しポート74を開き、フィラーポート72中へ流体 を 圧送しながらこれを見て気泡が消えるまで気泡があるかどうかを観察する。この 設計は、ディスクブレーキシステムのブリーディングが容易なのでオートバイ、 スノーモービル及びカドランナーと関連した本発明の最も適切な用途である。 図示のように、本発明は、かかる従来型システムの外部流体リザーバに代わっ て用いられ、従ってこれを不要にする内部温度補正室42を用いることにより従 来型ディスクブレーキ組立体の改良となっている。内部温度補正室42は、マス ターシリンダ室30と同心状にこれと一体になっているので代表的な外部流体リ ザーバ設計よりせコンパクトである。内部温度補正室42は又、代表的にはプラ スチック製の外部流体リザーバが用いられていないのでオープン形コックピット の乗物、例えば自転車、オートバイ、スノーモービル及びカドランナーに関して 損傷の影響を受けにくい。 また、代表的にはリザーバ内で流体の上方に位置した空気室を有する外部流体 リザーバ設計とは異なり、本発明の内部温度補正室42は密閉式システムである 。したがって、本発明の内部温度補正室42は、上下逆さまになった場合に空気 が流体導管内に入ってブレーキの効きが悪くなったり、或いは無くなるような外 部流体リザーバシステムの欠点がない。かくして、もう一度真っ直ぐに起こした ときにブリーディングを行う必要のあるかかるシステムとは異なり、本発明の密 閉式システムは、ブレーキシステムのブリーディングを不要にする。この特徴は 、本発明をひっくりかえることが多い自転車に利用した場合に特に有用である。 本発明の一体形の内部温度補正室42とマスターシリンダ室30を用いると、 ディスクブレーキシステムに取り付けられていた従来型外部流体リザーバを不要 にすることができる。本発明のディスクブレーキ組立体10,100は、例えば 、補正ポートを通してディスクブレーキ流体をマスターシリンダ室に提供し、熱 膨張に起因するブレーキ流体の体積増加又は熱収縮に起因するブレーキ流体の体 積減少に順応する室を提供し、ブレーキパッドの摩耗に起因して必要になった場 合には追加のディスクブレーキ流体をマスターシリンダ室に提供することにより 、例えば、レイトナー特許のディスクブレーキ組立体と関連して上述した全ての 機能を全て発揮する。しかしながら、その上に、本発明の組立体は、かかるディ スクブレーキ組立体で用いられる部品の使用個数の減少及び統合によりコストを 下 げて製造できる。また、本発明の同心状シリンダを用いると、旋盤で切削される 部品の数が増加し、しかも例えばレイトナー特許に記載されているような設計と 関連して必要な機械加工作業と比較して、キャリパ本体と関連して必要な機械加 工作業の手の込み具合及び回数が減少するので、製造費の節約の度合いが高くな る。 本発明の特徴を備えた特定の構造を記載したが、当業者であれば、思想として の発明の精神及び範囲から逸脱することなく、構成要素の種々の設計変更及び改 造を想到でき、また本発明の範囲は、本明細書に記載した特定の形態に限定され ないことは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW,SL

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ブレーキ流体で流体力学的に作動するディスクブレーキ組立体であって、マ スターシリンダ室、該マスターシリンダ室内に摺動自在に配置されていて、ブレ ーキ流体の圧力増大を選択的に生じさせるマスターシリンダピストン及び前記マ スターシリンダ室と流体連通状態にある内部温度補正室を有する単一のメインユ ニットから成ることを特徴とするディスクブレーキ組立体。 2.前記内部温度補正室は、前記マスターシリンダ室の周りに同心状に設けられ ていることを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ組立体。 3.前記メインユニットは、内面及び外面を備えたシリンダを更に有し、前記内 面は、少なくとも前記マスターシリンダ室を部分的に構成し、前記外面は、内部 温度補正室を部分的に構成していることを特徴とする請求項1記載のディスクブ レーキ組立体。 4.前記メインユニットは、前記シリンダの前記外面の少なくとも一部に向いた 状態でこれから間隔を置いて位置した円筒形の壁を更に有することを特徴とする 請求項3記載のディスクブレーキ組立体。 5.前記円筒形の壁は、キャリパ本体から延びていることを特徴とする請求項4 記載のディスクブレーキ組立体。 6.前記円筒形の壁は、ハンドルバー取付けボスから延びていることを特徴とす る請求項4記載のディスクブレーキ組立体。 7.ブレーキ流体で流体力学的に作動するディスクブレーキ組立体であって、マ スターシリンダ室及び該マスターシリンダ室内に摺動自在に配置されていて、ブ レーキ流体の圧力増大を選択的に生じさせるマスターシリンダピストンを有する メインユニットと、前記マスターシリンダ室と流体連通状態にあり、ブレーキ流 体の少なくとも一部を収容している内部温度補正室と、前記内部温度補正室内に 配置された補正ピストンと、前記補正ピストンを付勢してブレーキ流体に係合さ せ、それにより前記補正ピストンとブレーキ流体との間のエアポケットの発生を 防止する付勢手段とから成ることを特徴とするディスクブレーキ組立体。 8.前記内部温度補正室は、前記マスターシリンダ室の周りに同心状に設けられ ていることを特徴とする請求項7記載のディスクブレーキ組立体。 9.前記補正ピストンは、環状の形をしており、前記マスターシリンダ室の周り に配置されていることを特徴とする請求項8記載のディスクブレーキ組立体。 10.前記付勢手段は、前記マスターシリンダ室を包囲するよう配置されたコイ ルばねであることを特徴とする請求項9記載のディスクブレーキ組立体。 11.前記内部温度補正室は、前記メインユニット内に形成されていることを特 徴とする請求項7記載のディスクブレーキ組立体。
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