JP2002503979A - 臭い制御手段を有する通気性吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特に、通気性バックシートを取り込む一方で、保護レベルを維持しかつ改良された臭いコントロール性能を有することにより、改良された快適性を有する吸収性製品、特に生理用ナプキンに関する。このことは、特定の要件を満たす臭いコントロールシステムを有する吸収性製品のための個々の要素を選択し、次いで当該吸収性物品が快適性及び保護の点で特定の基準を満たし、改良された臭いコントロール性能を有するように接合されることにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 臭い制御手段を有する通気性吸収性物品 発明の分野 本発明は、通気性であり、改良された臭い制御システムを備える、特に生理用 ナプキン及びパンティライナーにおける吸収性物品に関する。 発明の背景 吸収性物品分野、特に生理用製品の開発において重要である主要な消費者のニ ーズは、高レベルの保護と快適性の両方を提供する製品の供給である。 吸収性物品における消費者にとっての快適性という利益を提供するための１つ の手段は通気性の製品を提供することである。通気性を得るためには、典型的に は吸収性物品にいわゆる「通気性バックシート」を組み込むことが中心となって きた。一般に利用されている通気性バックシートは、例えば米国特許第４，５９ １，５２３号において開示されているような指向性液体移送を示す微孔性フィル ム及び開口成形フィルムである。これらのタイプの通気性バックシートはどちら も周囲とのガス交換を許容する蒸気透過性である。これによってコアに蓄積され た液体の一部の蒸発を許容し、吸収性物品内の空気循環量を増加させる。後者は 、特に装着が長時間に渡る場合に、一般には開口成形フイルム又はフイルム様ト ップシートの存在と関連して多くの装着者が使用中に経験する粘着性の感覚を減 少させるので、特に有益である。これはトップシートが清潔で乾燥した外観を達 成するように設計されている結果である。これらのトップシートは、それによっ てトップシートの表面上での液体の蓄積を最小限に抑えるために平滑になる傾向 がある。しかし、これらの利益は特に高温多湿の条件下では、それらの平滑な表 面組織（ｔｅｘｔｕｒｅ）のために皮膚に粘着性になる傾向があるため、快適性 を犠牲にして達成されている。 しかし、吸収性物品における通気性バックシートの使用に関連する主要な障害 は、使用者の下着へのウェットスルーとして知られている漏れによる保護レベル 性能へのマイナスの作用である。通気性バックシートは原理的には気体状態の物 質の移送しか許容しないのだが、それでも噴出、拡散及び毛細管作用のような物 理的メカニズムが発生し、吸収性コアからバックシートを通って使用者の下着へ の液体の移送を生じさせることがある。特に、これらのメカニズムは、吸収性物 品が身体運動中に、又は重度の分泌物負荷に対して、又は過度に長期間にわたり 利用されている場合はより優勢となる。従って、吸収性物品への通気性バックシ ートの組込みは快適性の観点からは高度に望ましいのではあるが、バックシート の第１の役割はやはり液体の漏れの防止にあるので、そうした通気性バックシー トを製品内に申し分なく組み込むことはできない。 吸収性物品へのそうした通気性バックシートの組込みを原因とする使用者の下 着へのウエットスルーの問題は実際に先行技術においても認識されてきた。この 問題を解決するための試みは、主として米国特許第４ ３１ ２１６号に例示さ れているもののように多層バックシートを使用することにあった。同様に欧州特 許出願第７１０，４７１号は、気体透過性疎水性ポリマー繊維織物の外層と指向 性液体移送を示す開口成形フィルムを含む内層とを具備する通気性バックシート を開示している。このバックシートの構造は、好ましくは一定の特定の試験条件 下で液体移送／ウエットスルーを示さない。同様に欧州特許出願第７１０，４７ ２号もまた、コア領域の上方で相互に接着されていない少なくとも２つの通気層 からなる通気性バックシートを開示している。このバックシートの構造は好まし くは一定の特定の試験条件下で液体移送／ウエットスルーを示さない。 米国特許第４，７１３，０６８号は、吸収性物品の外カバーとして使用するた めの通気性布様バリヤーを開示している。このバリヤーは少なくとも２層を具備 しており、第１層は特定の標準重量、繊維径及び孔径を有しており、第２層は特 定の厚さを有するポリ（ビニルアルコール）の連続フィルムを含んでいる。この バリヤーはさらに特定の水蒸気透過率及び不透過性レベルを有している。 しかし、上記の提案された解決策はいずれも全ての条件下での通気性バックシ ートのウエットスルーの問題に対する完全に申し分のない解決策を提供すること はできなかった。さらに、例示された多層バックシートに関連しているもう１つ の問題は吸収性物品の全厚さの増加及び可撓性の低下であり、これらはどちらも 吸収性物品の快適性において消費者に認識され得る低下を生じさせる。 通気性バックシートのウエットスルーの問題に対して提案されているもう１つ の解決策は、バックシートと液体がほとんど又は全く接触しないようにし、それ によってウエットスルーを防止するという吸収性物品物質の改善に関する。これ は典型的には吸収性物品中の吸収剤物質の量を増加させることに上って達成され る。しかし、これは極度にぶ厚い吸収性物品を生じさせるので、消費者にとって の快適性の観点からは高度に望ましくない。従って、通気性バックシートの存在 によって必要な保護ベルを有していながらそれでもいくらかの快適性の利益を保 持している吸収性物品は、相違する原因による、この場合には吸収性物品の寸法 の増大により快適性が不足するという問題を抱えている。 さらに、上記の解決策もまた、特に断面の硬さの増大として明白になる吸収性 物品の可撓性の低下を生じさせる。しかし、装着者にとって快適にするためには 、吸収性物品は断面が可撓性である必要があることもまた明確に確定されている 。吸収性物品の断面が可撓性になればなるほど、装着者には知党されにくくなる であろうと考えられている。従って、可撓性は現代の吸収性物品のもう１つの高 度に望ましい快適性要件である。 欧州特許第７０５，５８３号及び欧州特許第７０５，５８４号は、蒸気透過性 で縦方向に可撓性である吸収性物品を提案している。しかし、例示されている吸 収性物品は典型的には極めて薄く、吸収性物品の吸収能力又はウエットスルーの 問題を取り扱ってはいない。 これらの結果として、吸収性物品への通気性バックシートの組込みは保護レベ ルの低下を生じさせるので、さらに問題を複雑にさせるであろう吸収性物品の厚 さを低下させることや製品の可撓性を改良することのようなさらに望ましい製品 快適性の変更を吸収性物品に組み込む込むことはできない。 従って、吸収性物品製品における消費者の快適性の増加及び容認できる保護レ ベルを提供するために利用できる手段において対立が存在する。このため、吸収 性物品全体を通しての通気性の供給によって改良された快適性を有し、さらに容 認できるレベルの保護を維持している吸収性物品を提供することが本発明の目的 である。 現在ではこの目的は、バックシートのウエットスルー／液体浸透性、トップシ ートの乾燥度、コアの厚み及びコアの蒸気若しくは蒸気／空気透過性のような快 適性の供給及び／又は保護に関する一定の重要な機能的パラメーター基準に個々 の要素が合致しなければならない製品の供給によって達成できる可能性のあるこ とが発見されている。さらにその上、これらの要素は、これらの個々の要素に加 えて結果として生じる製品も一定の乾燥度指数及び感覚指数を有しているように 総合基準に合致しているように組み合わされている。本発明は、可撓性、通気性 、乾燥度及び厚みの重要な快適性要件に影響を及ぼす重要な構成要素及び液体保 持力／ウエットスルー及び再湿潤（ｒｅｗｅｔ）のような保護の重要な構成要素 を同定している。驚くべきことに、これらの構成要素の独特な組合せは高度の保 護レベル及び高度の消費者にとっての快適性の両方を提供する吸収性物品を提供 することが発見されている。特に、真に通気性の吸収性物品を提供するためには 、バックシートの通気性に加えて吸収性物品全体の通気性に関する通気性を考慮 に入れなければならないと思われる。 しかし、ここで通気性の吸収性物品を提供できるような吸収性物品に通気性バ ックシートの効果的組込みに関して新たな問題が確認されてきた。この問題は、 これらの通気性吸収性物品の使用者の少なくとも一部によって認識される、吸収 性物品内の悪臭化合物の感知がより容易であることに関連する。 吸収性物品内に典型的に存在する悪臭化合物は多数の源から発生する。第１に 、尿、汗、月経液及び血液のような液体***物の構成要素はそれら自体が悪臭化 合物を含んでいることがある。第２に、悪臭化合物は液体***物の構成要素の分 解の結果として発生することがある。従って、吸収性物品の使用中の一時期には 関連する悪臭を有する広範囲の化合物が存在する可能性がある、これらの化合物 には、脂肪酸類、アンモニア、アミン類、硫黄含有化合物類及びケトン類やアル デヒド類さらにそれらの数多くの誘導体類が含まれる。 通気性吸収性物品のまさにその性質のために、それらに含有されている悪臭化 合物は空気及び蒸気と同様に、環境とより容易に交換される可能性があると考え られる。従って、悪臭化合物は吸収性物品から逃れることができ、周囲に消散さ れる。その結果として、少なくともこれらの吸収性物品の多数の可能性ある使用 者には、悪臭化合物は非通気性吸収性物品より通気性吸収性物品からの方がより 容易に感知できると認識されている。しかし吸収性物品からの悪臭化合物の存在 及び感知は高度に望ましくなく、これらの吸収性物品の装着者に極度の困惑を惹 起することがあるので、従ってそれらの感知を防止することが高度に望ましい。 従って本発明の目的は、通気性であって、使用中にそこから発する悪臭化合物 の感知を低下さらに好ましくは防止する吸収性物品を提供することである。 現在では、通気性吸収性物品と臭い制御システムの組合せは、上記で説明した ような真に通気性の吸収性物品の関連する利益を提供するだけではなく、より有 効な臭い制御システムを提供することが明らかになっている。特に、驚くべきこ とに、非通気性吸収性物品におけると同一レベルの防臭レベルを維持しながらそ うした通気性吸収性物品の中に組み込む臭い制御システムの量を低下させること が可能であることが観察されている。 臭い制御システムの性能利益は、吸収性物品の通気性環境とその中に含まれて いる防臭剤との相互作用によって得られると考えられている。これは数多くの因 子によって得られると考えられている。 第１に、吸収性物品の通気性は揮発性悪臭化合物の動きを増加させる。従って 、これらの化合物と防臭剤との間の実際的物理的接触の量が増大する。防臭剤と 悪臭化合物との間の接触は、通常は悪臭化合物を効果的に撲滅するために必要と される。しばしば、有効であるためには吸収性物品に多量の防臭剤が含まれてい ることが必要とされるが、これは防臭剤が悪臭化合物に必ずしも接触しないため である。本発明では、防臭剤の有効性が有意に上昇させられ、防臭剤の全能力を 利用することができる。 第２に、吸収性物品の通気性が装着者の皮膚と吸収性物品の表面との間の高温 多湿かつ嫌気性の環境を減少させるために微生物の増殖が減少する。微生物もま た、悪臭化合物の生成の原因であることは既知である。 第３に、装着者の皮膚の近位と吸収性物品自体との間の高温多湿及び閉塞性環 境の減少は、装着者が発汗する傾向を低下させる。その結果として、臭いに結び 付く発汗量が減少するであろう。そこで、吸収性物品の通気性は実際に吸収性物 品内で発生する悪臭の量を低下させる。その結果として、臭い制御システムは吸 収性物品内に残っている悪臭化合物に対してより効果的に作用する。 本発明の追加の利益は、通気性と防臭の組合せが吸収性物品の総合的乾燥度の 改善をもたらすことである。吸収性物品の通気性は吸収性物品からの液体の蒸発 、さらに上記で指摘したように吸収性物品の装着者によって発生する発汗の量の 減少及び従って清潔で乾燥した表面を維持するために設計されているトップシー トの存在にしばしば結び付いている暑くて汗ばんだ感覚の低下を考慮に入れてい る。このため本吸収性物品は液体を保持する必要がより少なく、より効果的にそ のようにすることができる。さらに、防臭剤はまた典型的には液体を吸収するの で、それによって乾燥度を向上させることができる。 発明の概要 本発明は、下記の要素を含有する改良された臭い制御手段を有する通気性の使 い捨て吸収性物品に関し： 液体浸透性トップシート、吸収性コア及び通気性バックシートであって、前記 吸収性コアが前記トップシート及び前記バックシートの間に配置され、前記トッ プシート、コア及びバックシートの各々が少なくとも１つの層を具備する。トッ プシートは、トップシート液体保持力試験において２．０ｇの負荷に対して０． ２２ｇ未満の液体保持力を有する。コアは１２ｍｍ未満の厚みを有し、蒸気透過 性試験により定義される蒸気透過性が少なくとも２００ｇ／ｍ²／２４時間であ る。通気性バックシートは、液体浸透性試験において定義される液体浸透性が７ ｍＬの負荷に対して０．３ｇ未満である。これらの要素は、前記吸収性物品が０ ．５よりも大きい乾燥度指数及び５０よりも大きい感覚指数を有するように接合 されている。さらに、この使い捨て吸収性物品はまた、好ましくは吸収性コア内 に配置されている臭い制御システムを含んでおり、これが吸収性物品の特定の構 造と組合わさり、改良された臭い制御性能を提供する。 発明の詳細な説明 本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製品及び小児用おむつ のような使い捨て用吸収性物品に関する。典型的には、そうした吸収性物品は液 体浸透性トップシート、バックシート並びに前記トップシート及び前記バックシ ートの間の吸収性コアを要素として含んでいる。本発明によれば、トップシート 、バックシート及びコアは、それらが本明細書で詳細に説明されている一定の快 適 性及び保護性能要件を満たすならば、既知のタイプのこれらの構成要素のいずれ もから選択することができる。特に、重要な性能基準は次のように同定されてい る；乾燥した表面を維持し、それによって装着者の皮膚の乾燥した状態を維持す るトップシートの能力の指標を与えるトップシートの液体保持力性能；コアの吸 収能力及び蒸気及び／又は空気がそれを通って流れることを許容するコアの能力 に関連する吸収性コアの透過性とその厚み、及び吸収された流体を保持する通気 性バックシートの能力を示すバックシートのウエットスルー／液体浸透性。さら に、個々の要素は、好ましくは最終製品もまた同様に本明細書で説明されている 独特な快適性及び性能レベル基準を満たすように至適化された接合技術を利用し て接合されている。その上に、吸収性物品はさらに臭い制御システムを含んでお り、これが独特な吸収性物品の要素の選択と結合して防臭性能向上をもたらした 。 吸収性物品の構成要素 トップシート 本発明によれば、吸収性物品は必須構成要素としてトップシートを具備してい る。ここで使用するために適したトップシートは、当技術において周知のいずれ かのトップシートであってよい。 本発明において使用するためのトップシートは単一層又は複数の層を具備する ことができる。好ましい態様では、トップシートはトップシートの使用者に面す る表面を提供する第１層と、第１層と吸収性構造／コアの間の第２層とを具備し ている。トップシートは典型的には吸収性構造の全体にわたり伸びており、好ま しいサイドフラップ、サイドラッピング要素又はウイングの一部又は全部内へ伸 びてこれらを形成することができる。 全体としてのトップシート及び従って各層は個々に装着者の皮膚に対して従順 であり、柔らかい感触であり、さらに非刺激性である必要がある。トップシート はまた一方向又は二方向にストレッチさせられることを許容する弾性特性を有し ていることができる。従って本発明において使用するようなトップシートはその 基本的機能が装着者から吸収性コアへ向かっての液体の獲得及び移送であるいず れかの層又は複数の層の組合せを言う。 本発明によれば、トップシートはこの目的のために利用可能であり、さらに技 術において周知である、例えば不織繊維、フィルム又はその両方の組合せのよう な物質のいずれかから形成されてよい。本発明の好ましい態様では、トップシー トの少なくとも１つの層は液体浸透性開口ポリマーフィルムを具備する。上層は 、好ましくは例えば米国特許第３，９２９，１３５号、米国特許第４，１５１， ２４０号、米国特許第４，３１９，８６８号、米国特許第４，３２４，４２６号 、米国特許第４，３４３，３１４号及び米国特許第４，５９１，５２３号におい て記載されている通りに、装着者に面している表面から吸収性構造に向かっての 液体移送を促進するように備えられている開口部を有するフィルム材料によって 提供される。 本発明によれば、本発明において使用するために適しているトップシートは以 下に開示される液体保持力試験において定義される液体保持力が、０．２２ｇ未 満の、好ましくは０．１５ｇ未満の、より好ましくは０．１ｇ未満の、最も好ま しくは０ｇであるトップシート液体保持力を備えていなければならない。 バックシート 本発明に従う吸収性物品は、通気性バックシートもまた具備している。バック シートは主として、吸収性構造内に吸収かつ含有されている排出物がズボン下、 ズボン、パジャマ及び下着のような吸収性物品に接触する製品を湿らすことを防 止し、それによって液体移送へのバリヤー（障壁）として作用する。さらに、し かし本発明の通気性バックシートはそれを通過しての少なくとも蒸気、好ましく は蒸気及び空気の両方の移送を許容し、従ってバックシート内外のガス循環を許 容する。バックシートは典型的には吸収性構造の全体にわたり伸びており、サイ ドフラップ、サイドラッピング要素又はウイングの一部又は全部内に伸びてこれ らを形成することができる。 本発明によれば、バックシートが本明細書で定義されているような液体浸透性 試験の要件に合致するれば、吸収性物品においてあらゆる既知の通気性バックシ ート又は多層通気性バックシート複合体を使用することができる。本発明の通気 性バックシートは７ｍＬの負荷で０．３ｇ未満の、好ましくは０．２ｇ未満の、 より好ましくは０．１ｇ未満の、最も好ましくは０ｇの液体浸透性を有している 。 本発明によれば本発明において使用するために適した通気性バックシートは少 なくとも１つの気体透過層を具備している。適切な気体透過層は、二次元平面の 微小孔性及び大孔性フィルム、巨視的膨脹フィルム、成形開口フィルム及びモノ リシックフィルムを含んでいる。本発明によれば、前記層における開口部はあら ゆる形状であってよいが、好ましくは円形又は長円形であり、さらにまた様々な 寸法であってよい。開口部は好ましくは層の全面にわたり均一に分布しているが 、しかし開口部を有する一定の表面領域だけを有している層もまた考慮に入れら れている。 バックシートの適切な二次元平面層は当技術において既知のあらゆる材料から 作られてよいが、好ましくは一般に入手可能なポリマー物質から製造される。適 切な物質は、いわゆる通気性衣料におけるそれらの適用が当技術において周知で ある例えば登録商標コアテックス（ＧＯＲＥ−ＴＥＸ(ＴＮ４)）又は登録商標シ ンパテックス（Ｓｙｍｐａｔｅｘ(ＴＭ)）タイプの材料である。その他の適切な 材料には、ミネソタ州セントポール（Ｓｔ．Ｐａｕｌ，Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ）の ミネソタマイニング・アンド・マニュファクチャリング社（Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ Ｍｉｎｉｎｇ ａｎｄ Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ Ｃｏｍｐａｎｙ）のＸ ＭＰ−１００１及びエクソン・ケミカル社(Ｅｘｘｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃ ｏｍｐａｎｙ)によって提供されているエクサイヤー(Ｅｘｘａｌｒｅ)ＸＢＦ− １０１Ｗが含まれる。本明細書において用いられている「二次元平面層」という 用語は、開口部がその全長に沿って平均して一様な径を有しており、層の平面か ら外へ突出していない、１ｍｍ未満の、好ましくは０．５ｍｍ未満の深さを有す る層を指している。本発明のバックシートとして使用するための開口材料は、欧 州特許第２９３，４８２号及びその中の参考文献類に記載されているような当技 術において既知のいずれかの方法を用いて製造されてよい。さらに、この方法に よって製造される開口部の寸法はバックシート層の平面全体に力を適用すること （つまり層をストレッチすること）によって増加させられてもよい。 適切な開口成形フィルムには、層の下着に面する表面の水平面を越えてコアに 向かって伸びており、それによって***部を形成しているいる離散開口部を有し ているフィルムが含まれる。***部はその末端に配置されたオリフィスを有して いる。好ましくは、前記***部は米国特許第３，９２９，１３５号に記載されて いるものに類似する漏斗形である。平面内に配置されている開口部及び***部自 体の末端に配置されているオリフィスは、***部の末端の開口部の断面の寸法又 は面積が層の表面に面する下着内に配置されている開口部の断面の寸法又は面積 よりも小さければ、円形であっても又は非円形であってもよい。好ましくは前記 開口前成形フィルムはそれらが完全でなければ少なくとも実質的にコアに向かっ て一方向液体移送路を有するるように一方向性である。 本発明において使用するための適切な巨視的膨脹フィルムには、例えば米国特 許第４，６３７，８１９号及び米国特許第４，５１９，５２３号に記載のフィル ムが含まれる。 適切なモノリシックフィルムには、米国のデュポン社（ＤｕＰｏｎｔ Ｃｏｒ ｐｏｒａｔｉｏｎ）から入手可能なハイトレル（Ｈｙｔｒｅｌ）及びＩｎｄｅｘ ９３ Ｃｏｎｇｒｅｓｓ，Ｓｅｓｓｉｏｎ ７Ａ「不織布への付加価値(Ａｄｄ ｉｎｇ ｖａｌｕｅ ｔｏ Ｎｏｎｗｏｖｅｎｓ)」，Ｊ−Ｃ．Ｃａｒｄｉｎａｌ ａｎｄ Ｙ．Ｔｒｏｕｉｌｈｅｔ，スイス、デュポン ド ネムーア社（Ｄｕ Ｐｏｎｔ ｄｅ Ｎｅｍｏｕｒｓ Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｓ．Ａ.，Ｓ ｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ）に記載されているようなその他の材料が含まれる。 本発明において使用するための好ましい通気性バックシートは、高度の蒸気交 換、最も好ましくは高度の蒸気交換及び高度の空気交換の両方を有するものであ る。 吸収性コア 本発明によれば、本発明において使用するために適した吸収性コアは、本明細 書で定義されている通りに厚み及び蒸気及び／又は空気透過性に関する一定の要 件が満たされていれば、当技術において既知の吸収性コア又はコアシステムのい ずれかから選択されてよい。本明細書で使用されているような「吸収性コア」と いう用語は、その主要機能が液体を吸収し、蓄積し、さらに分散することである 何らかの材料又は多数の材料からなる層を指している。本発明の吸収性コアは、 ５００ｇ／ｍ²／２４時間より大きい、好ましくは８００ｇ／ｍ²／２４時間より 大きい、より好ましくは１，２００ｇ／ｍ²／２４時間より大きい、最も好ま しくは１，５００ｇ／ｍ²／２４時間より大きい蒸気透過性を有している。本発 明の好ましい態様においては、吸収性コアはさらに２００ｌ／ｍ²／秒より大き い、より好ましくは８００ｌ／ｍ²／秒より大きい、最も好ましくは１２００ｌ ／ｍ²／秒より大きい空気透過性を有している。さらに吸収性コアは、１２ｍｍ 未満の、好ましくは８ｍｍ未満の、より好ましくは５ｍｍ未満の、最も好ましく は５ｍｍ〜１．０ｍｍの厚みを有している。 本発明によれば、吸収性コアは下記の構成要素を含有することができる；(ａ) 好ましくは第２任意液体分散層と一緒に任意第１液体分散層；(ｂ)液体蓄積層； （ｃ）蓄積層の下にある任意繊維状（「ダスティング(ｄｕｓｔｉｎｇ)」）層及び （ｄ）その他の任意の構成要素。 ａ 第１／第２液体分散層 本発明に従う吸収性コアの１つの任意構成要素は、第１液体分散層及び第２液 体分散層である。第１分散層は典型的にはトップシートの下にあり、それと流体 連通状態にある。トップシートは、最終的には蓄積層へ分散するために獲得され た液体をこの第１分散層に移送する。第１分散層を通してのこの液体の移送は吸 収帯の厚さの方向だけではなく、長さ及び幅の方向に沿っても発生する。同様に 任意であるが好ましい第２分散層は典型的には第１分散層の下にあり、それと流 体連通状態にある。この第２分散層の目的は、第１分散層から液体を容易に獲得 してそれを迅速に下にある蓄積層に移送することである。これは下にある蓄積層 の液体容量を十分に利用するのに役立つ。これらの液体分散層はそうした分散層 に典型的な何らかの物質から構成されることができる。 ｂ 液体蓄積層 第１又は第２分散層と流体連通状態にあるように配置されており、典型的には これらの下にあるのが液体蓄積層である。液体蓄積層は何らかの通常の吸収性物 質又はそれらの組合せを具備することができる。液体蓄積層は、好ましくは通常 は「ヒドロゲル」、「超吸収剤」、「ヒドロコロイド」材料と呼ばれている吸収性ゲ ル化物質を適切な担体と組み合わせて具備している。 吸収性ゲル化物質は大量の水性体液を吸収することができ、さらにそうした吸 収された液体を中等度の圧下で保持することができる。吸収性ゲル化物質は適切 な担体に均質又は非均質に分散させることができる。適切な担体は、それらがそ のように吸収性であれば、単独でも使用することもできる。 本発明において使用するために適した吸収性ゲル化物質は、最も頻回には実質 的に水に不溶性の、僅かに架橋結合した、部分的に中性化されたポリマーゲル化 物質である。この物質は水に接触するとヒドロゲルを形成する。そうしたポリマ −物質は当技術において既知である重合化可能な不飽和酸含有モノマー類から調 製することができる。 適切な担体には、例えば天然繊維、改質繊維又は合成繊維、特に改質又は非改 質セルロース繊維のようなけば及び／又はティシューの形状の吸収性構造におい て通例利用されている物質が含まれる。適切な担体は吸収性ゲル化物質と一緒に 使用することができるが、しかしそれらは単独でも組み合わせても使用すること ができる。最も好ましいのは生理用ナプキン及びパンティライナーの状況におけ るティシュー又はティシューラミネートである。 本発明に従って作られる吸収性構造の態様は、ティシューをティシュー自体の 上に折り重ねることによって形成される二重層ティシューラミネートを具備して いる。これらの層は例えば接着剤もしくは機械的連動によって又は水素架橋帯に よって相互に接合させることができる。 硬化セルロース繊維のような改質セルロース繊維もまた使用することができる 。合成繊維もまた使用することができ、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニル、ポ リ塩化ビニリデン、アクリル類(例、オルロン)、ポリ酢酸ビニル、不溶性ポリビ ニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド類(例、ナイロン) 、ポリエステル類、生体成分繊維類、三成分繊維類、それらの混合物その他から 製造されたものが含まれる。好ましくは、繊維表面は親水性である、又は親水性 に処理されている。蓄積層はさらに、液体保持力を改善するためにパーライト( 真珠岩)、珪藻土、バーミキュライト（Ｖｅｒｍｉｃｕｌｉｔｅ）その他のよう な充填剤材料類を含有することができる。 吸収性ゲル化物質が担体内に非均質性に分散している場合でも、蓄積層は局所 的には均質であり得る、つまり蓄積層の範囲内で一方向又は複数方向の分布勾配 を有することができる。非均質分布はさらに、部分的又は完全に吸収性ゲル化物 質を封入している担体のラミネートを指していることもある。 ｃ 任意繊維状（「ダスティング」）層 本発明に従う吸収性コアに含有するための任意構成要素は、蓄積層に隣接する 、さらに典型的には蓄積層の下にある繊維層である。この下にある繊維層は典型 的には「ダスティング」層と呼ばれているが、それはこの層が吸収性コアの製造 中に、蓄積層中の吸収性ゲル化物質をその上に沈着させるための基質を提供する からである。実際に、吸収性ゲル化物質がファイバー類、シート類、又はストリ ップ類のようなマクロ構造の形状であるような場合には、この繊維状「ダスティ ング」層が含まれる必要はない。しかし、この「ダスティング層」はパッドの全 長に沿って液体の急速なウィッキング（毛管吸収現象）のような幾つかの追加の 液体処理能力を提供する。 ｄ 吸収性構造のその他の任意の構成要素 本発明に従う吸収性コアは、吸収性ウエブ類に通例存在するその他の追加の構 成要素を含有することができる。例えば、吸収性コアの各層内又は各層間に補強 スクリム（荒目地クロス）を配置することができる。そうした補強スクリムは液 体移送への界面バリヤーを形成しないような形状でなければならない。通常は熱 接合の結果として発生する構造的完全性であれば、補強スクリムは熱接合された 吸収性構造には通常は必要とされない。 吸収性物品 吸収性構造内に通気性バックシートを組み込むことの可能性ある利益は先行技 術においで広範囲に含まれてきてはいるが、市場で入手可能な製品を単純に観察 してみると、使用中に利益を現実化するための基本的失敗に関するポイントが明 確になる。多くの例では、通気性バックシートのウエットスルーによる制御不能 力から問題が生じている。本発明によれば、最終的に生じる吸収性物品製品が本 明細書で感覚指数及び乾燥度指数と呼ばれている一定の性能及び快適性の指標に 合致するように、上記に記載したような要件に合致する吸収性要素が必須要件と して結合されていなければならない。乾燥度指数は吸収性物品の有効通気性試験 及び再湿潤試験の関数であり、感覚指数は吸収性物品の有効通気性試験、可撓性 及び厚みの関数である。試験方法は下記で定義されている。これらの指数は下記 の方程式によって定義される： 乾燥度指数＝有効通気性／（再湿潤試験） 感覚指数＝有効通気性／（可撓性^*厚み） 乾燥度指数 乾燥度指数は、吸収性物品、特に生理用ナプキンが吸収性物品の装着者にとっ ての総合的乾燥度及び／又は快適性の利益を提供するために満たす必要のある予 想外の相互作用のうちの１つの反映である。乾燥度指数は、使用中に感知される 濡れが、使用中に身体の最も近くにある吸収性物品の表面に面している装着者の 乾燥度（つまり吸収性物品再湿潤試験）及び環境との水蒸気交換及びバックシー トを通しての空気循環を通して達成できる乾燥度（つまり有効通気性）の両方に よって測定されることを反映している。 有効通気性： 有効通気性は下記の方程式から決定される： 有効通気性＝蒸気透過性＋０．２５×空気透過性 有効通気性は通気性にとっての数値を決定する。これは通気性バックシートを 備えた吸収性物品を装着している間の湿度及び温度の交換におそらく関係してい ると思われる２つの重要なメカニズムを考慮に入れている。第１のメカニズムは 拡散プロセスを通しての水蒸気交換である。これは連続プロセスで、そのメカニ ズムは明確に理解されていて単純な拡散方程式によって表されている。さらに、 身体運動は、例えば間隙（ｇａｐｐｉｎｇ）として知られている生理用製品と身 体の間での、装着者の身体及び吸収性物品の相対位置における変化を生じさせる ことがある。この運動にはまた、空気交換のプロセスが付随する。繰返しの身体 運動は極めて文字通りにバックシートの内外又は吸収性物品が身体との親密な接 触を維持できない可能性のある吸収性物品の側方で空気をポンピングすることが ある。当然ながら吸収性物品が硬ければ硬いほど、吸収性物品がより変形可能で はなくなり、ガスケットのように身体により近く押し上げると思われるので、陰 部領域ではこのポンピングのプロセスが単純な蒸気交換にとっての追加の利益を 提供することは少ないと思われる。 乾燥度指数は、吸収性物品の液体を吸収する能力、従って消費者にとっての保 護を提供する能力の指標を提供するが、これは吸収性物品の透過性及び総製品乾 燥度の関数として与えられる。 感覚指数 感覚指数は使用中の真の利益を提供するために通気性に加えて満たされるべき 必要のある吸収性物品属性間の関係を定量する指数である。これは予想外の吸収 性物品設計要素間、つまり通気性、吸収性物品の厚み及び吸収性物品の硬さ／可 撓性の交差相互作用に起因する。 従って手短に述べると、感覚指数値は保護及び快適性の利益を提供する本発明 に従う吸収性物品の透過性、可撓性及び厚みの数値範囲の指標を提供する。 本発明によれば、吸収性物品は５０より大きい、好ましくは１００より大きい 、より好ましくは２００より大きい、最も好ましくは３００より大きい感覚指数 を有している。本吸収性物品はさらに、０．５より大きい、好ましくは２．０よ り大きい、より好ましくは４より大きい、最も好ましくは１０より大きい乾燥度 指数を有している。 臭い制御システム 本発明によれば、通気性吸収性物品は不可欠の特徴として臭い制御システムを 具備している。この通気性吸収性物品と臭い制御システムとの組合せは、臭い制 御システムの有効性の予想外の増大を生じさせることが発見されている。 本発明においてはこの目的のために当技術において既知のあらゆる防臭剤又は それらの組合せが使用されてよい。当技術は悪臭形成の問題を取り扱うために吸 収性物品において使用するための様々な防臭剤の記述を備えており、これらは全 てが本発明において有用に使用されてよい。これらの防臭剤は典型的には、防臭 剤によって撲滅することが意図されている臭気のタイプに従って分類することが できる。臭気は化学的に酸性、塩基性又は中性に分類することができる。酸性防 臭剤は７より大きなｐＨを有しており、典型的には炭酸ナトリウム類、重炭酸ナ トリウム類、リン酸ナトリウム類、特に硫酸亜鉛類及び硫酸銅類を含んでいる。 塩基性防臭剤は７未満のｐＨを有しており、クエン酸、ラリシン酸、ホウ酸、ア ジピン酸及びマレイン酸のようなカルボン酸類のような化合物を含んでいる。 中性防臭剤はおよそ７のｐＨを有している。これらのタイプの化合物の例には 、 活性炭類、粘度類、ゼオライト類、シリカ類、吸収性ゲル化物質類（ＡＧＭ）及 びデンプン類が含まれる。中性防臭剤及びシステムは、例えば欧州特許第３４８ ，９７８号、欧州特許第５１０，６１９号、ＰＣＴ公告番号第ＷＯ９１／１２０ ２９号、ＰＣＴ公告番号第ＷＯ９１／１１９７７号、ＰＣＴ公告番号第ＷＯ９１ ／１２０３０号、ＰＣＴ公告番号第ＷＯ８１／０１６４３号及びＰＣＴ公告番号 第ＷＯ９６／０６５８９号に開示されている。さらにシクロデキストリン及びそ の誘導体類もまた米国特許第５，４２９，６２８号に開示されているように使用 されてよい。 あるいはまた、臭い制御システムはそれによって悪臭感知が低下する、又は防 止されるメカニズムに関して分類することもできる。上記の防臭剤は典型的には 吸収メカニズムによって臭気感知を抑制する。 従って、化学的に悪臭化合物と又は悪臭分解産物を生成する化合物と反応して それによって臭気の欠如する、又は消費者が容認可能な臭気を有する化合物を生 成する臭い制御システムもまた本発明において利用されてもよい。適切な防臭剤 にはキレート化剤が含まれており、さらに例えば米国特許第４３５６１９０号に 記載されているようなエチレンジアミン四酢酸塩のようなアミノカルボン酸塩類 、エチレンジアミンテトラキス（メチレンリン酸塩類）のようなアミノリン酸塩 類、米国特許第３，８１２，０４４号に記載されている多官能置換芳香族キレー ト化剤及びそれらの混合物類から選択されてよい。理論によって結合されること を意図せずに、これらの物質の利益は一部には、キレート化合物類の形成によっ て吸収された液体及びそれらの分解産物中に存在する鉄、銅、カルシウム、マグ ネシウム及びマンガンイオンを除去するそれらの格別の能力に起因すると考えら れている。 本発明において使用するためのもう１つの適当な臭い制御システムは、クエン 酸及び重炭酸ナトリウムのような緩衝剤システム、リン酸ナトリウム及びソルビ ン酸緩衝剤システムを含んでいる。同様に、例えばＰＣＴ公告番号第ＷＯ９４／ ２５０７７号に記載の７〜１０のｐＨを有する緩衝剤システムもまた本発明にお いては有用な場合がある。 さらに別の臭い制御システムは米国特許第４，２８９，５１３号及び米国特許 第３，３４０，８７５号に記載されているようなイオン交換樹脂を利用する。 香料のようなマスキング剤もまた防臭剤として本発明において使用されてもよ い。好ましくはこれらの物質はＰＣＴ公告番号第ＷＯ９４／２２５００号に記載 されているゼオライトのような追加の防臭剤と組み合わせて使用される。 本発明において使用するための好ましい臭い制御システムには下記の組合せが 含まれる：ｉ）好ましくは５：１：１〜１：１：５の、最も好ましくは３：１： １〜１；１：３の比率のシリカ、ＡＧＭ及びゼオライト類、ｉｉ）ゼオライト類 、活性炭及びＡＧＭ、ｉｉｉ）好ましくは５：１〜１：５の、より好ましくは３ ：１〜１：３の比率のシリカ及びＡＧＭ、ｉｖ）ゼオライト類及びＡＧＭ、ｖ） 好ましくは１；５〜５：１の、より好ましくは１；３〜３：１の比率のシリカ及 びゼオライト類、ｖｉ）キレート化剤、特にエチレンジアミン四酢酸塩、及びｖ ｉｉ）好ましくは１：１０〜１０：１の、より好ましくは１；５〜５：１の比率 の臭い制御吸収剤システムのｉ）又はｉｉ）と組み合わせたキレート化剤。 本発明によれば吸収性物品内に組み込まれる臭い制御システムの量は当業者に よって容易に決定することができるが、ある程度は吸収性物品の最終使用に依存 しており、吸収性物品の寸法が考慮に入れられる。典型的には、吸収性物品は前 記臭い制御システムの５ｇｍ^-2〜４００ｇｍ^-2、のより好ましくは１００ｇｍ^-2 〜３００ｇｍ^-2の、最も好ましくは１５０ｇｍ^-2〜２５０ｇｍ^-2の標準重量を具 備している。例えば、生理用ナプキン又はパンティライナーは０．２５ｇ〜５ｇ 、好ましくは０．４ｇ〜３ｇ、最も好ましくは０．５ｇ〜２．５ｇの前記臭い制 御システムを含んでいてよい。 臭い制御システムは、吸収性物品の要素及び吸収性物品自体が本明細書に記載 されている規定要件に合致していれば、吸収性物品内に当技術において開示され ているいずれかの方法によって組み込まれてよい。例えば、防臭剤は吸収性物質 のコア状で層状化されても、又は吸収性柄コアの繊維内に混合されてもよい。臭 い制御システムは好ましくは２層のセルロース組織の間に組み込まれている。任 意で、臭い制御システムは例えばホットメルト接着剤又は何らかの適切な接合シ ステムを用いて２つのセルロース組織層の間で接合されてよい。 吸収性物品の構造 本発明のさらに別の態様は、吸収性物品を提供するためのトップシート、バッ クシート及び吸収性コア要素を接合することに関する。本発明によれば、吸収性 物品の少なくとも２つの、好ましくは全ての要素が接合されている。 少なくとも１つの層を具備している前記要素の各々は、装着者に面する表面と 下着に面する表面とを有している。典型的には、隣接の下着に面する表面は隣接 の要素又は層の装着者に面する表面との共通界面を形成している。要素又は層は この共通界面全体で一緒に接合されている。この方法でトップシートは吸収性コ アと接合されており、さらにコアはバックシートに接合されている。さらにその 上、前記トップシート、バックシート及びコア要素の各々は１つ以上の層を具備 していてよく、これらの層は又同様に接合されていてよい。さらにトップシート は吸収性物品の辺縁でバックシートに直接的又は間接的に接合されていてよい。 要素及びそれらの層は、層が直接的に相互に付着させられている、又は接合手 段によって直接的に相互に付着させられているように、２つの隣接の材料層を固 定するための当技術において既知の何らかの手段によって接合されてよい。適当 な接合手段には接着剤、融解接合、超音波接合、スイッチング、加熱(例、クリ ンピング)、エンボシング、及び／又は加圧接合、又は動的機械的接合が含まれ る。本発明のある態様よると、好ましい接合手段は接着剤である。適当な接着剤 には、非感圧性接着剤及び低温接着剤が含まれる。接着剤は、接着剤が実質的に 通気性に影響を及ぼさなければ、スパイラル塗布、スロットコーティング、スプ レーイング、スパイラルスプレーイング、カーテンコーティング、コントロール コーティング及びプリンティングのような当技術において既知の何らかの手段に よって塗布されてよい。 本発明の好ましい態様では、吸収性物品の有効通気性及び好ましくは吸収性物 品の可撓性にも及ぼす可能性のあるあらゆる影響を低下させるように要素間又は 層間接合接着剤が選択されて適用されている。この方法で乾燥度指数及び感覚指 数の値を実際に増加させることができる。数多くの一般的に利用されている接着 剤は蒸気透過性ではないので、それらが吸収性物品の透過性（通気性）及び好ま しくは可撓性にも及ぼす影響を最小限に抑えるために、吸収性物品の層／要素を 接合するために使用される接着剤の量を最小限に抑えることが高度に好ましい。 これを達成するための１つの手段は、それによって共通界面の領域には接着剤が 塗布されていないが、他方必要なレベルの２つの隣接する層又は要素の付着／接 合が維持されるように、開放接着剤塗布法のような特別の接着剤塗布方法を使用 することである。特に、スパイラルスプレーイングが好ましい。層及び要素は吸 収性物品製品が構造的完全性だけを維持するような方法で接合されなければなら ない。この方法はバックシート要素層の層間接合及びバックシート要素と吸収性 コア要素の接合のための特別な塗布を提供する。あるいはまた蒸気透過性の接着 剤が使用されてもよい。 ２つの隣接する層又は要素の共通界面の好ましくは４０％以下、より好ましく は２０％以下、最も好ましくは１０％以下が接合されている。さらに、接着剤の 密度を低下させなければならず、接着剤の薄い塗布が好ましい。 吸収性物品が生理用ナプキン又はパンティライナーとしての有用性を供給する 本発明の好ましい態様では、吸収性物品にはさらに吸収性物品を下着へ付着させ るための手段を提供するパンティ留め付け手段が備えられている。例えばパンテ ィ留め付け手段は商標ベルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）の名称で市販されているような フック及びループ留め具、スナップ又はホルダーのような機械的留め具を含んで いてよい。あるいはまた、吸収性物品はバックシート上のパンテイ留め付け接着 剤によって下着に留め付けられる。パンティ留め付け接着剤は吸収性物品をパン ティに固定するための手段及び好ましくは汚れたときに便利に廃棄するために折 りたたみパッケージ及びラップパッケージに吸収性物品を固定するための手段を 提供する。典型的には、少なくともバックシートの下着に面する表面の一部にパ ンティ留め付け接着剤を形成するために接着剤が塗布されている。そうした目的 のために当技術において使用されているあらゆる接着剤又は糊をこの場合のパン ティ留め付け接着剤のために使用することができる。感圧接着剤が最も好ましい 。適当な接着剤にはオハイオ州コロンブス（Ｃｏｌｕｍｂｕｓ，Ｏｈｉｏ）のセ ンチュリー接着剤社（Ｃｅｎｔｕｒｙ Ａｄｈｅｓｉｖｅｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔ ｉｏｎ）によって製造されたセンチュリーＡ−３０５−ＩＶ及びニュージャージ ー州ブリッジウォーター（Ｂｒｉｄｇｅｗａｔｅｒ．，Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ） のナショナルスターチアンドケミカル社（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｓｔａｒｃｈ ａ ｎｄ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙ)によって製造されたインスタント(Ｉ ｎｓｔａｎｔ)ＬＯＫ ３４−２８２３、３シグマ社（３ Ｓｉｇｍａ）によっ て製造された３ Ｓｉｇｍａ ３１５３及びＨ．Ｂ．フラー社（Ｈ．Ｂ．Ｆｕｌ ｌｅｒ Ｃｏ.）によって製造されたフラー Ｈ−２２４８ＺＰが含まれる。 パンティ留め付け接着剤は典型的にはスロットコーティングによってバックシ ートに塗布されている。バックシートの、従って全体としての吸収性物品の通気 性への影響を減少させるために、接着剤は好ましくは、バックシートの表面の少 なくとも６０％には、好ましくは少なくとも８０％には、最も好ましくは９０％ には接着剤が塗布されていないように塗布されている。必要な接着性は、接着剤 のシンナーストリップ、不連続ストリップ、間欠的ドット、ランダムパターンス パイラルのような特定配分を用いることによって少ない表面被覆を用いた場合で さえなお達成することができる。 パンティ留め付け接着剤は典型的には、接着剤が乾燥してしまうこと又は使用 前にパンティ以外の別の表面に接着することを防止するために、取り外し可能な 剥離紙又はフィルムで被覆されている。あらゆる市販で入手可能な剥離紙又はフ ィルムが使用されてよい。適当な例には、アクロシル社（Ａｋｒｏｓｉｌ Ｃｏ ｒｐｏｒａｔｉｏｎ）から入手可能なＢＬ ３０ＭＧ−Ａ ＳＩＬＯＸ ＥＩ／ Ｏ及びＢＬ ３０ＭＧ−Ａ ＳＩＬＯＸ ４ Ｐ／Ｏが含まれる。 本発明によれば、吸収性物品は生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用製 品及びおむつにおいて有益に使用することができる。しかし、本発明には生理用 ナプキン及びパンティライナーが特に使用可能である。吸収性物品は従って弾性 留め具及びウイングのようなそれらの意図された使用の状況における吸収性物品 のために典型的なあらゆるそれらの特徴及びパーツを有していてよい。 試験方法 吸収性物品構成要素試験 トップシート保持力試験： トップシート保持力試験は、使い捨て吸収性物品及び特に生理用ナプキンに使 用することのできるトップシート材料又はコンポジットの(身体からの排出物の) 液体保持特徴を評価するために利用される。試験方法の基本原理： 本試験の基本原理は、身体からの排出物を模倣した液体への代替トップシート 材料の液体保持挙動を評価することにある。本試験における「優れたトップシー ト材料」は、その構造上又は構造内のいずれかで液体を獲得して保持することへ の低い傾向を有していれば、フィルム（例、開口成形フィルム）又は繊維状もし くは繊維質フィルムであってよい。当然ながら、「優れたトップシート」はまた 身体からの排出物のさらに吸収性物品内への迅速な移送を許容し、吸収性物品内 に含有されている排出物が吸収性物品の上面（身体側）へ逆流することを防止す るために期待される低い保持特性を有している。さらに、「優れたトップシート 」はまた吸収性物品の使用中の清潔な外観を維持しなければならない。 トップシートの液体保持力を評価するためには、下記に説明するような試験を 実施する 吸収性コアを模倣するために、供給業者コードＭｅｔｍａｒ（Ｐ５０Ｗ．ＩＰ ＥＤ）の下でウォーキソフト米国社（Ｗａｌｋｉｓｏｆｔ ＵＳＡ）から入手可 能な、各々が標準重量６３ｇ／ｍ²を有する市販で入手可能な空気積層吸収性テ ィシューの２枚のシート（寸法；５ｃｍ×５ｃｍ）を利用する。 評価するトップシート材料のサンプル（寸法：５ｃｍ×５ｃｍ）をこの吸収性 構造の直ぐ上に配置する。粘度及び電気導電性に関して月経に緊密に適合する標 準化試験溶液（下記参照）を、計２グラムがサンプル内に導入されるまで、３ｃ ｍの高さから２ｇ／分の速度で試験サンプルの中心上に滴下する。サンプルをそ れ以上干渉せずに１分間放置する。 １分間の待ち時間に続いて、透明ブロック（寸法：８．５ｃｍ×８．５ｃｍ、 厚さ１ｃｍ）を試験サンプルの上に置き、５分間にわたり全組立品の上に静かに おもりを下げる。この時点で試験サンプル上に加えられる総圧力は７０ｇ／ｍ² である。 おもり及び透明ブロックを取り除き、注意深くトップシートサンプルを取り除 き、前もって重量を測定した市販で入手可能な濾紙／吸取紙｛イタリアのカルテ ィエラ ファビーニ社（Ｃａｒｔｉｅｒａ Ｆａｖｉｎｉ Ｓ．ｐ．Ａ．）によ って製造；タイプ アブソルベンテ ビアンカ（Ｔｙｐｅ Ａｂｓｓｏｒｂｅｎ ｔｅ Ｂｌａｎｃａ）唐ｍ３０煤i地元仕入先：イタリア、ペルージャ(Ｐｅｒｕ ｇｉａ)のジッタ ブラジオーラ社(Ｄｉｔｔａ Ｂｒａｇｉｏｌａ ＳＰＡ.)｝ の２枚のシートのスタック上に配置する。前もって重量を測定した濾紙２枚の第 ２スタックをトップシートサンプルの上に配置する。第２おもりを、トップシー トサンプルを具備している濾紙スタックの上に配置する。第２おもりは１５秒間 にわたり濾紙スタックの上に１３０ｇ／ｍ²の圧力を加える。おもり（この臨界 的工程のための）は油圧式アームに取り付けられている。おもりの下げ及びサン プルが圧力下に置かれる時間は、試験毎の再現性を保証するために単純な電子式 装置によって制御される。 第２おもりを取り除き、各（トップシートサンプルの上方及び下方にある）濾 紙スタックを計量し、各面（トップシートサンプルからの液体ピックアップ）に ついての相違を記録する。上面（通常は使用者の皮膚と接触して置かれる）につ いてゼロピックアッブ値を有する物質は、これらの物質が上面と下面との間で非 連通であることを明確に証明しているので、底面について非ゼロ値を有している こととは無関係に、ゼロの「トップシート保持力」が与えられる。 試験溶液；試験溶液製紙産業流体（ＰＩＦ）の調製 試験溶液ＰＩＦは、その単純な組成、高標準の溶液品質を調製及び維持する能 力さらに粘度及びイオン表面張力に関してヒト月経への類似性を有しているため に製紙産業において広汎に使用されている試験液である。 試験溶液ＰＩＦは、下記の試薬構成要素を指示された量で１リットルの蒸留水 に溶解させることによって調製する。固形構成要素及び特にカルボキシメチルセ ルロースを溶解させるときには注意を払わなければならない。典型的には、固形 構成要素は１時間にわたり緩徐に、溶液を常に攪拌しながら添加しなければなら ない(磁気攪拌装置を用いて)。 供給業者シグマ社（Ｓｉｇｍａ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ，米国） 化学的構成要素 使用量／１Ｌ １）カルボキシメチルセルロース、ナトリウム塩、低粘度： 製品番号＝Ｃ５６７８ １５ｇ ２）重炭酸ナトリウム、結晶：製品番号＝Ｓ８８７５ ４ｇ ３）塩化ナトリウム（ＡＲ）：製品番号＝Ｓ９６２５ １０ｇ ４）グリセロール（＞純度９９％）：製品番号＝Ｇ５５１６ ８０ｇ 代表的なトップシートの例： 衛生用製品において一般に使用されていて広範囲の会社から入手できる代表的 トップシートサンプルについて試験し、その成績を添付の表に示す。 ^**Ｐ＆Ｇ（ドイツ）社によって製造されている現在のオールディーズ・デュオ・ アクティブ（Ａｌｌｄａｙｓ Ｄｕｏ Ａｃｔｉｖｅ）パンティライナーで見ら れるようなもの。^* ３−Ｄ開口フィルムは、上面値によって、従って皮膚に接触している水分値に ついてゼロが記録されていることで証明されているように、底面上の水分が上面 に移動することを許容しない。 蒸気及び空気透過性試験；吸収性コア 空気透過性試験は、吸収性コアの蒸気及び好ましくは空気を交換する／循環さ せる能力を評価するために利用され、吸収性物品のために説明されているような コア材料について実施される。代表的吸収性コアの例： 代表的例の吸収性コア要素の空気／蒸気透過性を評価した。吸収性コアはイタ リアのＰ＆Ｇ ペスカラ（Ｐ＆Ｇ Ｐｅｓｃａｒａ）技術センターによる通常の 製造方法下で製造されている、又は入手可能な市販製品から取り出した。 実施例１： コア材料は｛供給業者コードＭｅｔｍａｒ（Ｐ５０Ｗ．ＩＰＥＤ）の下でウォ ーキソフト社（フィンランド）から入手可能な｝標準重量６３ｇ／ｍ²を有する 空気積層ティシューの折りたたみスタック２相から構成されたティシューラミネ ート（２０ｃｍ×６．５ｃｍ）である。２つのティシュー層の間で、ラミネート はＡＧＮ（供給者コード：Ａｑｕａｌｉｃ Ｌ−７４ Ｏｐｔｉｍｉｚｅｄの下 で触媒社（Ｓｈｏｋｕｂａｉ、日本）から入手可能）を５０ｇ／ｍ²の標準重量 に具備しており、２．２ｍｍの厚みを有している。 実施例２ コア材料は｛供給業者コードＵｎｉｋａｙ ３０３ ＬＦの下でユニケイ社( Ｕｎｉｋａｙ、イタリア)から入手可能な｝標準重量５５ｇ／ｍ²を有する空気積 層ティシューの２相から構成されたティシューラミネート（１５ｃｍ×４．０ｃ ｍ）である。２つのティシュー層の間で、ラミネートはＡＧＭ（供給者コード： ＤＯＷ ９５８９０．１の下でダウ・ケミカル社（ＤＯＷ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ 、ドイツ）から入手可能）を７９ｇ／ｍ²の標準重量で、さらに１０５ｇ／ｍ²の 標準重量でゼオライト（供給業者コード：Ｗｅｓｓａｌｉｔｈ ＣＳの下でデグ サ社（Ｄｅｇｕｓｓａ、ドイツ）から入手可能）を具備している。コアは１．４ ｍｍの厚みを有している。コアラミネートは製造業者コード：ＫＯ ０４０ ０ ２ ００３の下でコーマ社（Ｋｏｒｍａ、イタリア）によって製造された。 実施例３： コア材料は{供給業者コードＵｎｉｋａｙ ３０３ ＬＦの下でユニケイ社(イ タリア)から入手可能な}標準重量５５ｇ／ｍ²を有する空気積層ティシューの２ 相から構成されたティシューラミネート（２０ｃｍ×６．５ｃｍ）である。２つ のティシュー層の間では、ラミネートはＡＧＭ（供給者コード；ＤＯＷ ９５ ８９０．１の下でダウ・ケミカル社（ドイツ）から入手可能）を６７ｇ／ｍ²の 標準重量で、ゼオライト（供給業者コード：Ｗｅｓｓａｌｉｔｈ ＣＳの下でデ グサ社（ドイツ）から入手可能）を５０ｇ／ｍ２の標準重量で、及び活性炭（供 給業者コード：Ｃｈｅｍｖｉｒｏｎ ＳＣＩＩの下でケムヴィロン社（Ｃｈｅｍ ｖｉｒｅｎ、ベルギー）から入手可能）を４０ｇ／ｍ²の標準重量で具備してい る。コアは１．６ｍｍの厚みを有している。コアラミネートは製造業者コード： ＫＯ ０６５ ０１ ００３の下でコーマ社（イタリア）によって製造及び供給 された。 液体浸透性試験：バックシート 液体浸透性試験は、通気性吸収性物品及び特に生理用ナプキン又はパンティラ イナーで利用することのできる通気性バックシートの材料又は構造のバリヤー特 性を定量するために利用される。 試験方法の基本原理； 本試験の基本原理は、身体からの排出物を模倣する液体へのバックシートの材 料又は構造の性能を評価することである。「優れたバックシート層又は構造」は 通気性であると分類されるためには、十分に開放しているが、身体からの排出物 の通過に対して過度に開放していないことが期待されている。本試験が吸収性物 品、特に生理用ナプキンが実際に使用されているときの状況を十分に代表してい ることを保証するために、本発明においては人工月経液（ＡＭＦ）と呼ばれるヒ ト月経に密接に似ている試験溶液を利用する。ＡＭＦは下記に詳述する溶液調製 方法において説明されているように修正ヒツジ血液をベースとしている。 バックシート又はバックシート構造の液体浸透性を測定するために、バックシ ート材料又は構造を備えた標準吸収性構造を調製し、これを透明に作られている 透明試験スタンド上に平たく置く。試験されるサンプルは、吸収性構造が露出さ れ(上側)、通気性バックシートの側が透明試験スタンド（下側）と接触するよう に配向する。分析されるサンプルの上方に吊り下げられるのは、あらゆる必要量 の試験溶液を送達することのできる液体送達システムである。 標準吸収性構造は、｛供給業者コードＭｅｔｍａｒ（Ｐ５０Ｗ．ＩＰＥＤ）の 下でウォーキソフト社（米国）から入手可能な｝２０ｃｍ×６．５ｃｍの寸法を 有する標準重量６３ｇ／ｍ²の空気積層ティシュー４層（スタックとして折りた たまれている）から構成されている。バックシートはその後何らの追加の接着剤 付着を使用せずにこの構造の一番上に置かれる。 試験サンプルの最裏面（下着に面する表面）と透明試験スタンドの間に配置さ れるのは吸収性濾紙｛イタリアのカルティエラ ファビーニ社（Ｃａｒｔｉｅｒ ａ Ｆａｖｉｎｉ Ｓ．ｐ．Ａ.）によって製造されている；タイプ アブソル ベンテ ビアンカ（Ｔｙｐｅ Ａｂｓｓｏｒｂｅｎｔｅ Ｂｉａｎｃａ）唐ｍ３ ０煤i地元仕入先：イタリア、ペルージャ（Ｐｅｒｕｇｉａ）のジッタ ブラジ オーラ社(Ｄｉｔｔａ Ｂｒａｇｉｏｌａ ＳｐＡ.)｝の２枚のシートである。 吸収性濾紙は、例えばパンティに取り付けられる生理用ナプキン又は衣服と密接 に接触するおむつ／失禁用製品を模倣するために試験サンプルのバックシートと 密接に接触している。透明試験スタンドの直接下にあるのは、吸収性濾紙におけ る何らかの赤色変化を連続的に観察できるように配置されているミラーである。 例えば、バックシートが液体移送に適正に抵抗することができない場合は、濾紙 は 赤いＡＭＦ液で湿り、これはミラーで観察することができる。移送される溶液の 量は吸収性濾紙を単純に計量することによって測定される。 試験溶液は、下記に説明する望ましい試験アプローチに従って、単純なビュレ ットのように目盛付けされた送達システムによって試験サンプルに導入する。試 験サンプルに負荷を加えたら、その後通常の使用中に入手されるより応力の大き な圧力を反映すると考えられる７０ｇ／ｍ²の圧力下に置く。おもりを取り除い た時点で、バックシート又はバックシート構造を通して液体が移送されたかどう か、そしてどの程度の量の液体が移送されたのかを測定するために吸収性濾紙を 計量する。 このプロセスをその後試験サンプルへの液体の追加の導入を行って完全に繰り 返す。液体の各導入のためには、負荷の関数として液体バリヤー挙動をより明確 に測定できるように、新しい吸収性濾紙（前計量されている）のスタックを使用 する。 負荷工程は詳細には次の通りである： 工程１：５ｍＬ 工程２：１ｍＬ 工程３：１ｍＬ 優れたバックシート層又は層状構造は、上記の条件に対して０．３ｇ未満の液 体浸透性を有していると予想されている。好ましいバックシートはさらにまた９ ｍＬの、好ましくは１１ｍＬの、より好ましくは１３ｍＬの、さらに最も好まし くは１５ｍＬの総負荷に到達するまで１ｍＬずつ負荷を増加させる工程方法に対 して０．３ｇ未満の液体浸透性を有していなければならない。 試験溶液ＡＭＦの調製 人工月経液（ＡＭＦ）は、粘度、電気導電性、表面張力及び外観においてヒト 月経液に密接に似ていることを保証するために、修正されている修正ヒツジ血液 をベースとしている。さらに、我々は典型的な衛生実践（及び一部の限定された 状況、食事の影響）が追加の界面活性剤又は例えば血液表面張力を低下させる可 能性のある予想外の濃度の脂肪酸を導入することのあるストレス状態をより良好 に反映するために、この試験溶液（Ｐｅｇｅｓｉｓ／米国によって供給される） に界面活性剤（１％）を導入している。低表面張力月経は、生理用製品のような 通気性吸収性物品上でのバックシートのウエットスルーの失敗の最大の原因因子 である。 試薬類： １）ユニパス社（Ｕｎｉｐａｔｈ Ｓ．ｐ．Ａ｛Ｇａｒｂａｇｎａｔｅ Ｍｉ ｌａｎｅｓｅ／イタリア｝）から入手可能な線維素除去ヒツジ血液。 ２）オランダのＪ．Ｔ．ベーカー社（Ｊ．Ｔ．Ｂａｋｅｒ）からの試薬等級の 乳酸(８５−９５％ｗ／ｗ)。 ３）米国のシグマ・ケミカル社（Ｓｉｇｍａ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏ.）か らの試薬等級の水酸化カリウム(ＫＯＨ)。 ４）米国のシグマ・ケミカル社からの試薬等級のリン酸緩衝生理食塩水錠剤。 ５）米国のシグマ・ケミカル社からの試薬等級の塩化ナトリウム。 ６）米国のシグマ・ケミカル社からのＩＩＩ型の胃ムチン(胃粘素）(ＣＡＳ ８４０８２−６４−４)。 ７）蒸留水 工程１： 乳酸粉末を蒸留水に溶解させることによって９±１％乳酸溶液を調製する。 工程２： ＫＯＨ粉末を蒸留水に溶解させることによって１０％水酸化カリウム(ＫＯＨ) 溶液を調製する。 工程３： 指示通りに錠剤を１Ｌの蒸留水に溶解させることによってｐＨ＝７．２へ緩衝 したリン酸塩緩衝液を調製する。 工程４： 下記の組成の溶液を調製して４５±５℃まで緩徐に加熱する： ○４６０±５ｍＬのリン酸塩緩衝液 ○７．５±０．５ｍＬのＫＯＨ液 工程５： 工程４で調製した前加熱（４５±５℃）溶液に約３０ｇの胃ムチンを緩徐に溶 解（定速攪拌を用いて）させることによって粘性液を調製する溶解したら、溶液 の温度を５０〜８０℃の間に上昇させ、混合液を約１５分間被覆しておかなけれ ばならない。４０〜５０℃の間の比較的に一定の温度を維持するために温度を下 げさせ、２．５時間にわたり攪拌し続ける。 工程６： 溶液をホットプレートから取り除き、溶液（工程５からの）を今度は４０℃未 満に冷却させる。２．０ｍＬの１０％乳酸溶液を添加して２分間をかけて完全に 混合する。 工程７： この溶液をオートクレーブ内に入れ、１２１℃まで１５分間加熱する。 工程８： 溶液を室温に冷まさせ、線維素除去ヒツジ血液を用いて１：１で希釈する。 ＡＭＦの調製後、血液の特徴が通常の月経血の特徴に近い範囲内にあること( 引用文献のＨ．Ｊ Ｂｕｓｓｉｎｇによる「月経血の生化学について（ｚｕｒ Ｂｉｏｃｈｅｍｉｅ ｄｅｓ Ｍｅｎｓｔｒｕａｌｂｌｕｔｅｓ）Ｚｂｌ Ｇｙ ｎａａｅｃ，１７９，４５６（１９５７）を参照）を確認するために、その粘度 、ｐＨ及び導電性を測定する。粘度は７〜８（単位ｃｓｔＫ）の範囲内になけれ ばならない。ｐＨは６．９〜７．５の範囲内に、導電性は１０．５〜１３（単位 ｍｍｈｏ）の範囲内になければならない。粘度が上記に規定した範囲内でない場 合は使用してはならず、新しいバッチのＡＭＦを調製する必要がある。このため には使用する胃ムチンの量の調整が必要になることがある。これは天然生成物で あるので、その組成はロット毎に変化することがある。 個々の測定のために界面活性剤を含有する典型的には１００ｍＬのＡＭＦ試験 溶液は、９０ｍＬのＡＭＦ溶液（２５℃で維持されている）を１０ｍＬの界面活 性剤と混合することによって調製する。ＡＭＦ／１％界面活性剤溶液は、使用前 に構成要素が分離しないことを保証するために常に混合していなければならない 。この溶液は調製後４時間以内にのみ使用しなければならな。 バックシートの実施例実施例１： この実施例では、プロクター・アンド・ギャンブル・ペスカラ技術センター（ Ｐｒｏｃｔｅｒ ＆ Ｇａｍｂｌｅ Ｐｅｓｃａｒａ Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ Ｃ ｅｎｔｒｅ）から入手可能なオールウェイズ・ウルトラ（Ａｌｗａｙｓ Ｕｒｔ ｒａ）(標準サイズ)に現在組み込まれているバックシートを試験した。クロペイ 社（Ｃｌｏｐａｙ、米国）(供給業者コード：ＤＨ２１５ ｐｅａｃｈ)によって 供給されているバックシートは通気性バックシートではない。 実施例２： バックシートは２層から構成される多層構造である。吸収性ティシュー層と直 接に接触して配置されている第１層は低密度ＰＥ（Ｌｏｗ Ｄｅｎｓｉｔｙ Ｐ Ｅ）{製造コードＸ−１５２２の下でトリーデガー・フィルム・プロダクツ・Ｂ ．Ｖ．社によって提供されている}から作られている成形開ロフィルム（ＣＰＴ ）である。使用中は装着者のパンティと直接に接触するであろう最も下の層は不 織ラミネート｛商標ＭＤ２００５の下でコロヴイン社（ドイツ）によって製造さ れている１４ＭＢ／１４ＳＢ｝から構成されている。不織ラミネートは１４ｇ／ ｍ²のスパンボンドと１４ｇ／ｍ²のメルトブラウンから構成されている。 実施例３： バックシートは２つの層から構成されている。第１層は、対衝撃性六角穴形状 を備えた低密度及び高密度ＰＥのブレンドから作られている成形開口フィルム｛ 製造コードＡＳ ２２５ ＭＤ ２５の下でトリーデガー・フィルム・プロダク ツ・Ｂ．Ｖ．社によって提供されている｝である。第２層は、標準重量１４ｇ／ ｍ²のスパンボンドが２０ｇ／ｍ²のメルトブラウンが１４ｇ／ｍ²のスパンボン ドを持つ３相から構成される改良不織ラミネート｛商標ＭＤ３００５の下でコロ ヴィン社（ドイツ）によって製造されている｝である。 実施例４： これは２層バックシート構造の例でもある。吸収性ティシュー層と直接に接触 しで配置される第１層は対衝撃性六角穴形状を備えた低密度及び高密度ＰＥのブ レンドから作られている成形開口フィルム｛製造コードＡＳ ２２５ ＭＤ ２ ５の下でトリーデガー・フィルム・プロダクツ・Ｂ．Ｖ．社によって提供されて いる｝である。第２の下着に面する層は単純な微小孔性フィルム｛製造コードＥ ｘｘａｉｒｅ ＸＢＦ−１０２Ｗの下でエクソン・ケミカル社によって供給され る）から構成されている。 実施例５： この例では単一バックシート層を利用する。この層はＤｕＰｏｎｔ Ｈｙｔｒ ｅｌ（デュポン社（米国）から提供される）ポリエステルベースフィルムの一様 な層（０．８ミル／〜２０ｇ／ｍ²）がその上で共押出成形されているポリエチ レン不織布（コード番号ＨＤＰＥ＃１７８７０の下でコロヴィン社（ドイツ）に よって提供されている）から構成される積層非不織構造である（この材料は試作 コードＰ１８−３０９７／０．８を付けてＰ＆Ｇ Ｃｌｉｎ．／ＵＳＡの要請で クロペイ社（米国）によって製造された。 吸収性物品試験 下記の試験は以下に説明する選択した例示吸収性物品について実施した： 代表的例： 通気性バックシートを組み込んでおり通常の製造方法下でプロクター＆ギャン ブル・ペスカラ技術センター（イタリア）ＳｐＡ及びプロクター・アンド・ギャ ンブル社（ドイツ）によって製造された、本発明に従う生理用ナプキン又はパン テイライナーの代表的例を試験した。現行技術工学を代表する吸収性物品の比較 を提供するために、通気性バックシートを特徴としない追加の市販吸収性物品を 含めた。 実施例１： この例では現在利用可能なオールウェイズ・ウルトラ（標準サイズ）市販吸収 性物品を試験した。この吸収性物品はプロクター＆ギャンブル・ペスカラ技術セ ンター（イタリア）ＳｐＡによって通常の製造方法に従って製造された。トップ シートはトップシート例の実施例１に例示されているトップシートに相応してお り、コアはコア例の実施例１に例示されているコアに相応している。本製品上の バックシートは通気性バックシートではない。 実施例２： これは、ドイツのプロクター・アンド・ギャンブル社によって製造された現在 入手可能なオールディーズ・デュオ・アクティブをベースとする、パンティライ ナーの例である。この例では、トップシートはトップシート例の実施例２に例示 されているトップシートに相応しており、コアはコア例の実施例２に例示されて いるコアに相応している。しかし、バックシートは実施例２によって例示されて いるようなバックシート保持力試験において使用されている多層通気性バックシ ート構造から構成されている。吸収性コアと直接に接触して配置されている第１ バックシート層は低密度ＰＥ（Ｌｏｗ Ｄｅｎｓｉｔｖ ＰＥ）｛製造コードＸ −１５２２の下でトリーデガー・フィルム・プロダクツ・Ｂ．Ｖ．社によって提 供されている｝から作られている成形開ロフィルム（ＣＰＴ）である。使用中は 装着者のパンティと直接に接触するであろう最も下の層は不織ラミネート｛商標 ＭＤ２００５の下でコロヴィン社（ドイツ）によって製造されている１４ＭＢ／ １４ＳＢ｝から構成されている。不織ラミネートは１４ｇ／ｍ²のスパンボンド と１４ｇ／ｍ²のメルトブラウンから構成されている。各バックシート層は標準 重量約８ｇ／ｍ²で広汎に重複したスパイラル糊塗布によって全面にわたり接合 されている。両方のバックシート層を付着させるために利用された糊はサバーレ 社（ＳＡＶＡＲＥ’ＳｐＡ.）(イタリア)(材料コード；ＰＭ１７)によって供給 された。パンティへの吸収性物品の留め付けは接着剤の５本のストライプによっ て提供されている(材料コード：Ｌｕｎａｔａｋ ＨＬ−２２３８：フラー社（ ドイツ）によって供給される)。これらのストライプはパンテイライナーの全長 （約１５０ｍｍ）に走っており、各々５ｍｍ幅である。 実施例３： この例は修正オールウェイズ・ウルトラ生理用ナプキンである。トップシート はトップシート例の実施例１に例示されているトップシートに相応しており、コ アはコア例の実施例３に例示されているコアに相応している。バックシート保持 力試験において実施例３によって例示されているような多層通気性バックシート 構造が使用されている。使用した成形開口フィルムバックシート層は、対衝撃性 六角穴形状を備えた低密度及び高密度ＰＥのブレンドから作られている成形開口 フィルム{製造コードＡＳ ２２５ ＭＤ ２５の下でトリーデガー・フィルム ・プコダクツ・Ｂ．Ｖ．社によって提供されている}である。第２バックシート 層もまた標準重量１４ｇ／ｍ²のスパンボンド−２０ｇ／ｍ²のメルトブラウン− １４ｇ／ｍ²のスパンボンドを持つ３相から構成される改良不織ラミネート｛商 標ＭＤ３００５の下でコロヴィン社（ドイツ）によって製造されている｝である 。さらに、層間／要素間糊付着は吸収性物品の可撓性及び通気性の両方を強化す るために至適化されている。層間糊付け設計は低い標準重量（６ｇ／ｍ²）のス パイラル糊付けパターン（各１０ｍｍ幅で２０ｍｍ離れている長さ１６０ｍｍの スパイラル２本）である。この糊付け設計は第１バックシート層（開口フィルム ）を吸収性コアに接合するために使用されている。第２バックシート層の付着は 吸収性物品の周辺でのみ低い標準重量のスパイラル糊塗布によって行われている 。およそ幅４０ｍｍ及び長さ１７０ｍｍの、吸収性物品の中心にある糊の付着し ていない窓をパッドの可撓性を強化するために使用されている。両方のバックシ ート層を接合するために利用される糊はサバーレ社(ＳＡＶＡＲＥ’ＳｐＡ.)（ イタリア）(材料コード：ＰＭ１７)によって供給されている。吸収性物品のパン ティへの留め付けには２本の接着剤のストライプが備えられている(材料コード ：Ｌｕｎａｔａｋ ＨＬ−２２３８Ｘ；フラー社（ドイツ）によって供給された )。ストライプは各々が長さ１７０ｍｍ、幅２２ｍｍで、吸収性物品の長さ及び 幅の中心に配置された２本のストライプの間には１１ｍｍの間隔が置かれている 。 実施例４： この例は修正オールウェイズ・ウルトラ生理用ナプキンのもう１つの例である 。トップシートはトップシート例の実施例１に例示されているトップシートに対 応しており、コアはコア例の実施例３に例示されているコアに対応している。バ ッ クシート保持力試験の実施例４によって例示されているような２層のバックシー ト構造が使用されている。吸収性コアと直接接触して配置されている第１層バッ クシートは、低密度及び高密度ＰＥのブレンドから作られている成形開口フィル ム｛製造コードＡＳ ２２５ ＭＤ ２５の下でトリィーデガー・フイルム・プ ロダクツ・Ｂ．Ｖ．社によって供給された｝である。使用中は装着者のパンティ とおそらく直接に接触するであろう第２バックシート層は、微小孔性フィルム{ 製造コードＥｘｘａｉｒｅ ＸＢＦ−１０２Ｗの下でエクソン・ケミカル社によ って供給された)から構成されている。層間糊付け設計は低い標準重量（６ｇ／ ｍ²）のスパイラル糊付けパターン（各１０ｍｍ幅で２０ｍｍ離れている長さ１ ６０ｍｍのスパイラル２本）である。これは第１バックシート層（開口フイルム ）を吸収性コアへ接合するため、そして第２微小孔性フィルムバックシート層を 第１バックシート層（開口フィルム）へ接合するための両方に使用されている。 第２バックシート層はまた周辺部ではヨーロッパの現行オールウェイズ市販製品 に利用されているような温度／圧力融解プロセス（クリンプ）によっても接合さ れている。両方のバックシート層を接合するために利用される糊はサバーレ社（ ＳＡＶＡＲＥ’ＳｐＡ.）(イタリア)(材料コード：ＰＭ１７）によって供給され た。吸収性物品のパンティへの留め付けは実施例３で使用されたものと同一であ る。 実施例５： この例もやはり生理用ナプキンである。トップシートはトップシート例の実施 例１に例示されているトップシートに対応しており、コアはコア例の実施例３に 例示されているコアに対応している。利用されているバックシートは、バックシ ート保持力試験の実施例５によって例示されており、米国のデュポン ハイトレ ル社（ＤｕＰｏｎｔ Ｈｙｔｒｅｌ）から提供されている）ポリエステルベース フィルムの一様な層（０．８ミル／〜２０ｇ／ｍ²）がその上で共押出成形され ているポリエチレン不織布（コード番号ＨＤＰＥ＃１７８７０の下でコロヴィン 社（ドイツ）によって提供されている）から構成される単一層積層非不織構造で あることを特徴としている(この材料は試作コードＰ１８−３０９７／０．８を 付けてＰ＆Ｇ Ｃｌｉｎ．／ＵＳＡの要請でクロペイ社（米国）によって製造さ れた)。バックシートは低い標準重量（６ｇ／ｍ²）のスパイラル糊付けパターン （各１０ｍｍ幅で２０ｍｍ離れている長さ１６０ｍｍのスパイラル２本）を用い てコアに接合されている。吸収性物品のパンティへの留め付けは実施例３におい て使用されているものと同一である。 実施例６： この例では、市販製品を評価した：カナダのモントリオール（Ｍｏｎｔｒｅａ ｌ，Ｃａｎａｄａ）のジョンソン＆ジョンソン社（Ｊｏｈｓｏｎ ＆ Ｊｏｈｎ ｓｏｎ）(包装上の印刷コード；５１５６４ １９；２３)によって製造され、ロ ーマのジョンソン＆ジョンソン社によってイタリアへ輸入された製品、シルエッ テス・ウルトラ(Ｓｉｌｈｏｕｅｔｔｅｓ Ｕｌｔｒａ（標準プラスサイズ))。 この吸収性物品は臭い制御の利益があると主張されているが、通気性バックシー トを具備していないので、本発明の代表例ではない。 吸収性物品製品についての空気及び蒸気透過性試験 蒸気透過性試験は、通気性吸収性物品の蒸気透過特性を定量するために使用さ れる。 試験方法の基本原理： 本試験の基本原理は、吸収性物品の水蒸気移送の程度を定量することである。 適用する試験方法は標準化繊維産業適用試験方法を基礎としており、一般的には 「カップ試験法」と呼ばれている。本試験は２４時間にわたり５０％ＲＨ(相対 湿度)、室温２３℃に維持されている安定した温度／湿度の研究室において実施 される。 試験装置： １）図面に明記されている寸法（開口面積＝０．０００５９ｍ²）のサンプル カップ。 ２）完了したサンプルカップ内に蒸留水を導入するためのシリンジ。 ３）サンプルが調製された後にカップを密閉するためのろう。 ４）径＝３０ｍｍの円形サンプルの調製を促進するための円形パンチ ５）安定した気候条件の研究室（２３℃±０．５℃／５０％ＲＨ±１％ＲＨ） ６）少数第４位までの精度の実験用秤 サンプルの調製／計量： 試験は吸収性物品製品について実施する。代表的吸収性物品を選択し、サンプ ルをパンチを用いて適切なサイズにカットする。サンプルカットはサンプルホル ダーを適正にオーバーラップし、カット作業のために損傷した又は不適切にスト レッチさせられた可能性のある材料が計量を実施するときに測定中心の外側にあ ることを保証するために十分な大きさである。サンプルは、カップを十分にオー バーラップするようにサンプルカップ上に配置する。サンプルは、研究室環境に 曝される表面が吸収性物品を装着する間に所見されるのと同一表面であることを 保証するように配向する。 その後サンプルカップの開閉リングをサンプルの上に配置し、押し下げる。こ れは、過度の材料がしっかりと適切な場所に保持されて測定を妨害しないことを 保証する。それから装置の上部全体が環境から密閉されることを保証するために 開閉リングの全面にろうを塗布する。シリンジを用いて蒸留水（５±０．２５ｍ Ｌ）を小さな穿孔部を通して密閉されたサンプルカップ内に導入する。最後にこ の穿孔部をシリコーングリースを用いて密閉する。 カップ全体（サンプル及び水を含有している）を計量し、その重量を少数第４ 位まで記録する。カップはその後、ファンによって発生する換気流内に置く。サ ンプルカップの上方を流れる空気は３±０．３ｍ／秒とし、風速計（イタリアの Ｄｅｕｔａ ＳｐＡ社によって供給される「アネモ(Ａｎｅｍｏ)」で確認する。 サンプルカップを２４時間にわたり換気された試験野に放置し、その後再計量す る。この期間中に、試験サンプルが十分に通気性であれば、サンプルホルダー中 の液体はサンプルホルダーから研究室環境内に拡散することができる。これはサ ンプルホルダー中の水分量の減少を生じさせるが、その量は２４時間後に全サン プルカップを再計量することで定量できる。 蒸気透過性値は、重量損失をサンプルホルダーの開口面積で割り、１日当たり に見積もって決定する。 すなわち、蒸気透過性＝重量損失（ｇ）／（０．０００５９ｍ²／２４時間） 空気透過性試験： 空気透過性試験を用い、吸収性構造の空気を循環させる／交換する能力を評価 する。 試験方法の基本原理： 本試験の基本原理は、空気の通過に対する吸収性物品の抵抗性を評価することで ある。本試験では、標準条件（２３℃／５０％ＲＨ）下での一定寸法の吸収性物 品を通って流れる空気の体積（又は量）を測定する。本試験に利用する器械：テ ックステスト社（ＴｅｘＴｅｓｔ ＡＧ、スイス）によって製造された空気透過 計（Ａｉｒ Ｐｅｒｍｅａｂｉｌｉｍｅｔｅｒ）ＦＸ ３３００。 サンプルは、計量開始前の少なくとも４時間は試験環境で平衡させておかなけ ればならない。吸収性物品（測定ヘッドの寸法を５ｃｍ²超える寸法を有してい る）は、製造業者の指示通りに装置上に配置する、吸引ポンプは、サンプル層又 は構造を通って空気を吸引する１，２１０ｋＰａの圧を発生するように設定する 本装置は、サンプル及び測定ヘッドを含む開口部全体の空気流量と圧力低下を測 定する。最後に、本装置は「１／ｍ²／秒」の単位で空気透過性の数値を示す。 最終製品についての蒸気及び空気透過性を測定する場合は、特に接着剤がスロ ットコーターによって接着剤の不浸透性ストライプのような典型的ケースと同様 に塗布されている場合は、パンティ留め付け接着剤（ＰＦＡ）の面積が結果に影 響を及ぼすことがある。製品全体を代表するためには空気及び蒸気透過性の両方 の測定値が必要である。代表的測定を保証するための１つの単純な方法は、一部 がＰＦＡで被覆されたバックシートサンプルを評価することである。例えば、実 施例３、４及び５の場合は、総バックシート面積が４５％までＰＦＡで被覆され ている。そこで蒸気及び空気透過性測定はＰＦＡ接着剤による４５％表面被覆を 特徴とするサンプルについて実施する。 再湿潤試験： 試験方法の基本原理： この文脈において、再湿潤試験法は吸収性物品の装着者に面する表面に関する 吸収性物品の乾燥度を評価するために利用される。バックシートの開放性に関す る吸収性物品の乾燥度を評価する追加の試験方法（空気＆蒸気透過性試験）と組 み合わせると、総吸収性物品乾燥度を表すことが可能になる。 本試験に利用する試験溶液は、（その安定性及び高度の再現性のため）広汎に 使用されており、さらに粘度及びイオン表面張力に関してヒト月経への類似性を 有しているために製紙産業試験溶液（ＰＩＦ）をベースとしている。本試験溶液 の調製は下記で説明されている。 試験装置； １）シュライヒャー＆シュエル社（Ｓｃｈｌｅｉｃｈｅｒ ＆ Ｓｈｕｅｉｌ 、ドイツ）から入手可能な吸取紙。Ｓ＆Ｓ円形フィルター／直径１５０ｍ ｍ、製品番号：５９７、参照番号：３１１８１２。 ２）下面が中等度の可撓性のフォーム材で被覆されている４，２００ｇのおも り。おもりとフォーム材はどちらも防水性を維持するために薄い可撓プラ スチックフィルムで被覆されている。おもりの寸法は６ｃｍ×１０ｃｍの 面が試験下の吸収性物品に接触できるはずである。吸収性物品に加えられ る圧＝７０ｇ／ｃｍ²。 ３）テンプレートの中心に配置されている、３ｃｍ×４ｃｍの寸法の穴を備え た６ｃｍ×１０ｃｍの寸法のパースペックス（厚さ７ｍｍ）・プレート。 ４）７ｍＬ／９０秒の再現可能な速度で試験溶液を導入できるビュレット。 ５）少数第４位まで読み取ることのできる化学はかり。 サンプルの調製／測定： 評価する吸収性物品をあらゆる包装から取り出し、フラットな実験室表面上に 置き、試験溶液送達のためにビュレットの直ぐ下に配置する。表面上に透明プレ ートを載せ、ＰＩＦ試験溶液を透明プレートにある穴に対応する露出した範囲に 導入する。９０秒後に３．５ｍＬのＰＩＦがサンプルに導入されたら、２０分間 に設定した電子計数器を作動させる。この待ち時間中、７枚の濾紙のスタックを 化学はかりで計量して記録する。 ２０分後、透明プレートを取り除き、濾紙のスタックを評価する吸収性物品の 中央に配置し、濾紙のスタック上におもりを静かに下げる。吸収性物品及び濾紙 スタックをおもりによって加えられる圧力下に１５秒間置き、その後おもりを注 意深く取り除き、濾紙スタックを再計量する。重量における相違（ミリグラム単 位まで）を再湿潤値として記録する。これらの試験を測定についての適切な精度 を保証するために少なくとも１０サンプルについて繰り返す。 可撓性試験及び厚み試験： 試験方法の基本原理： 可撓性試験は、製品の可撓性又は横方向における製品の硬さを定量するために 利用される。これまでほとんどの可撓性試験は、製品のドレープ（曲げ能力）又 は縦方向及び横方向の両方での硬さの組合せを測定するような、可撓性を定量す るための広範囲の可撓性試験方法を用いて製品設計変更に基づく製品の利益を確 定することを試みてきた。本発明において使用した可撓性試験は、横方向に変形 する製品の抵抗性を測定する動的硬さ測定(変形させるための力対変形した距離) である。硬さ値が高ければ高いほど、製品は装着者の内腿の敏感な皮膚に対して 押し付け、様々な身体運動中の不快な感覚を作り出すと思われる。 試験装置： １）気候を調節した研究室 ２３℃及び相対湿度５０％の維持 ２）インストロン（Ｉｎｓｔｒｏｎ）試験装置、ＵＫモデル６０２１ データロギングのためのＲＳ２３２インターフェースを備えたスタンダ ード型ＩＢＭにインターフェースで接続されている。 データは距離値及び圧力値の形でＩＢＭコンピュータに送られる。 データは解析のためにスタンダード型マイクロソフトエクセルのワーク シート内に読み込まれる。 ロードセル＝１０Ｎ 初期グリップ難隔距離＝５５ｍｍ 最終グリップ離隔距離＝２５ｍｍ サンプルが変形される距離＝３０ｍｍ 圧縮速度＝２５ｍｍ／分 ３）厚み測定装置；ミツトヨ（Ｍｉｔｕｔｏｙｏ）器械社（日本）、５４３− ６０１Ｂ型 厚みは、６．２ｇ／ｃｍ²の圧を加える径４０ｍｍの円形測定足を備えた精密 デジタル測定装置（±０．０２ｍｍ）を用いて測定する。 サンプルの調製： 本試験は、あらゆる面で同一の製品の最終形状について実施し、さらに好まし くは消費者によって装着又は評価される同一バッチ製品について実施する。 生理用ナプキン、又は軽度失禁用製品の場合は、製品を包装から取り出し、製 品をパンティ又はその他の衣類に留め付けるために使用されている接着剤を保持 するために使用されているあらゆる剥離紙を取り除く。露出した糊面（つまり、 パンティ留め付け接着剤）は、接着面へタルカムパウダーを軽く塗布することに よって不活性化させる。 厚みの測定： 製品の平均厚みを最初に測定する。本来扁平である製品については、平均値を 決定するために製品の代表的地点（少なくとも５ヶ所）での厚みを測定する。中 心部が相対的に厚く、周辺部が相対的に薄いような複雑な形状の製品については 、キャリパー装置（６．２ｇ／ｃｍ²の測定圧を維持しながら）上の小さい方の 測定足を使用して、製品平均厚さをより正確に測定するために少なくとも１０ヶ 所の測定地点を利用する。 可撓性の測定 製品をインストロン試験機のグリップの間に垂直に取り付ける。グリップは離 隔距離５５ｍｍから圧縮（製品の横方向で）を開始するように配置する。サンプ ルを最終グリップ離隔距難２５ｍｍまでの距離３０ｍｍにわたり圧縮する。この 器械の詳細は上記に記載されている。 インストロン試験機は、グリップ間隔距離（単位ｍｍ）及びこの離隔距難を達 成するために加えられた圧力を記録し、このデータをＲＳ２３２インターフェー スを通してマイクロソフトウインドウズ３．１及びマイクロソフトエクセル、バ ージョン４．０を装備したＩＢＭコンピュータへ転送する。圧力及び距離のデー タはエクセルソフトウエア内にローディングされ、全３０ｍｍの圧縮サイクルに わたる平均圧力測定値が決定される。 測定は、試験中のサンプルについて代表的な硬さ値を測定することを保証する ために、同一タイプの１０サンプルについて実施する。 種々のコア材料の厚みはコア測定表成績の下に示されている。多数の吸収性物 品試験製品についての厚み及び可撓性試験の成績は、感覚指数の下に示されてい る。 感覚指数： 感覚指数は、製品設計が感覚認識にどのような影響を及ぼすのかを反映してい る定量値である。 感覚指数は下記の定量から決定される； 有効通気性／製品可撓性×製品の厚み 感覚指数値を決定するためには下記の３種の試験を最終製品において実施しな ければならない： １）有効通気性試験 ２）製品可撓性試験 ３）製品の厚み試験 ＶＰ＝蒸気透過性 ＡＰ＝空気透過性 乾燥度指数： 乾燥度指数は下記の比から決定する： 有効通気性／製品湿り度（再湿潤） 乾燥度指数値を決定するためには、下記の２種の試験を最終製品について実施 しなければならない： １）有効通気性試験 ２）製品湿り度（再湿潤）試験 例示された吸収性物品についての上記の成績中、吸収性物品の実施例１及び６ は感覚指数又は乾燥度指数を満たしていないので、従って本発明の代表例ではな い。実施例２〜５は本発明の代表例である。 本発明の好ましい態様では、吸収性物品は、吸収性物品が下記を有しているよ うに好ましくは蒸気透過性、空気透過性、可撓性、厚み及び再湿潤の要件の少な くとも１つに合致していなければならない： −吸収性物品蒸気透過性試験において定義されている通りに、１００ｇ／ｍ²／ ２４時間より大きい、好ましくは３００ｇ／ｍ²／２４時間より大きい、より好 ましくは５００ｇ／ｍ²／２４時間より大きい、最も好ましくは７００ｇ／ｍ²／ ２４時間より大きい蒸気透過性、 −吸収性物品空気透過性試験において定義されている通りに、１００より大きい 、好ましくは２５０より大きい、より好ましくは５００より大きい、最も好まし くは６００ｌ／ｍ²／秒より大きい空気透過性、 −可撓性試験において定義されている通りに、１．５Ｎ未満の、好ましくは１． ０Ｎ未満の、より好ましくは０．８Ｎ未満の、最も好ましくは０．５Ｎ未満の可 撓性、 −１２ｍｍ未満の、好ましくは９ｍｍ未満の、より好ましくは６ｍｍ未満の、最 も好ましくは５〜１．５ｍｍの厚み、 −吸収性物品再湿潤試験で定義されている通りに、５００ｍｇ未満の、好ましく は３００ｍｇ未満の、より好ましくは２００ｍｇ未満の、最も好ましくは１００ ｍｇ未満の再湿潤。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ， ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，Ｔ Ｄ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ， ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，Ｌ Ｕ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，Ｕ Ｇ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ (72)発明者 カルッチ、ジオバーニ イタリア国、アイ―66100 キエティ、ビ ア・パーパ・ジオバーニ・ベンティトゥレ ディチジモ 65 (72)発明者 キンティオ、アキレ・ディ イタリア国、アイ―65126 ペスカラ、ビ ア・マルコーニ 177 (72)発明者 チミニ、カーミネ イタリア国、アイ―65126 ペスカラ、ビ ア・ジオバーニ・メッツァノッテ 87

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 次の要素；液体浸透性トップシート、吸収性コア、通気性バックシート及 び臭い制御システムを具備する使い捨て吸収性物品であって、前記吸収性コアが 前記トップシートと前記バックシートとの間に配置され、前記トップシート、前 記コア及び前記バックシートの各々が少なくとも１つの層を具備しているものに おいて、 前記トップシートが、トップシート液体保持力試験において２．０ｇの負荷に 対して０．２２ｇ未満の液体保持力を有し、前記コアが１２ｍｍ未満の厚みを有 し及び蒸気透過性試験において定義される蒸気透過性が少なくとも２００ｇ／ｍ ２／２４時間であり、並びに前記通気性バックシートが液体浸透性試験において 定義される７ｍＬの負荷での液体浸透性０．３ｇ未満を有し、 前記要素が、前記吸収性物品が０．５よりも大きい乾燥度指数及び５０よりも 大きい感覚指数を有するように接合されているものである使い捨て吸収性物品。 ２． 前記各々の要素が装着者に面する表面及び下着に面する表面を有し、前記 下着に面する表面の各々が隣接する要素の隣接する装着者に面する表面と共通界 面を形成し、前記コア及び前記通気性バックシートが前記コアの前記下着に面す る表面と前記通気性バックシートの前記装着者に面する表面の共通界面の４０％ 未満にわたり接合されているものである請求項１に記載の使い捨て吸収性物品。 ３． 前記コア及び前記通気性バックシートが前記コアの前記下着に面する表面 と前記通気性バックシートの前記装着者に面する表面の前記共通界面の２０％未 満にわたり接合されているものである請求項２に記載の使い捨て吸収性物品。 ４． 前記通気性バックシート要素が少なくとも２つの層を具備し、前記層の各 々が装着者に面する表面及び下着に面する表面を有し、前記下着に面する表面の 各々が隣接層の隣接する装着者に面する表面と共通界面を形成し、並びに隣接層 が前記隣接層の前記共通界面の４０％未満にわたって接合されているものである 請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 ５． 前記隣接層が前記隣接層の前記共通界面の２０％未満にわたり接合されて いるものである請求項４に記載の使い捨て吸収性物品。 ６． 前記共通界面を形成する前記装着者に面する表面及び前記下着に面する表 面がスパイラルスプレー接着剤又は融解接合によって接合されているものである 請求項１ないし請求項５のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 ７． 前記通気性バックシートの前記下着に面する表面が接着剤留め付け手段を 有するものである請求項１ないし請求項６のいずれか１項に記載の使い捨て吸収 性物品。 ８． 前記バックシートの前記下着に面する表面の少なくとも６０％には接着剤 が塗布されていない請求項７に記載の使い捨て吸収性物品。 ９． 前記バックシートの前記下着に面する表面の少なくとも８０％には接着剤 が塗布されていないものである請求項８に記載の使い捨て吸収性物品。 １０． 前記トップシートがトップシート保持力試験において２．０ｇの負荷に 対して０．１５ｇ未満の液体保持力を有するものである請求項１ないし請求項９ のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １１． 前記コアが８ｍｍ未満の厚みを有するものである請求項１ないし請求項 １０のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １２． 前記コアが、蒸気透過性試験において定義される蒸気透過性が６００ｇ ／ｍ²／２４時間よりも大きい値を有するものである請求項１ないし請求項１１ のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １３． 前記通気性バックシートが、液体浸透性試験において定義される７ｍＬ の負荷での液体浸透性０．２０ｇ未満を有するものである請求項１ないし請求項 １２のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １４． 前記吸収性物品が１００よりも大きい感覚指数を有するものである請求 項１ないし請求項１３のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １５． 前記吸収性物品が２よりも大きい乾燥度指数を有するものである請求項 １ないし請求項１４のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １６． 前記吸収性物品が、可撓性試験において定義される１．５Ｎ未満の可撓 性を有するものである請求項１ないし１５のいずれか１項に記載の使い捨て吸収 性物品。 １７． 前記吸収性物品が、５ｇｍ^-2〜４００ｇｍ^-2の前記臭い制御システムを 具備するものである請求項１ないし請求項１６のいずれか１項に記載の使い 捨て吸収性物品。 １８． 前記臭い制御システムがキレート化剤、シリカ、ゼオライト類、ＡＧＭ 、活性炭及びそれらの混合物から選択される臭い制御剤を具備するものである請 求項１ないし請求項１７のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 １９． 前記臭い制御システムがＡＧＭ及びゼオライトを具備するものである請 求項１ないし請求項１８のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 ２０． 前記臭い制御システムがさらにシリカを具備するものである請求項１な いし請求項１９のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。 ２１． 前記吸収性物品が生理用ナプキン又はパンティライナーである請求項１ ないし請求項２０のいずれか１項に記載の使い捨て吸収性物品。