JP2002501959A - アミノニトリルからポリアミドを製造する方法 - Google Patents

アミノニトリルからポリアミドを製造する方法

Info

Publication number
JP2002501959A
JP2002501959A JP2000529372A JP2000529372A JP2002501959A JP 2002501959 A JP2002501959 A JP 2002501959A JP 2000529372 A JP2000529372 A JP 2000529372A JP 2000529372 A JP2000529372 A JP 2000529372A JP 2002501959 A JP2002501959 A JP 2002501959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
mixture
liquid phase
solid phase
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000529372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002501959A5 (ja
Inventor
モールシュラット,ラルフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2002501959A publication Critical patent/JP2002501959A/ja
Publication of JP2002501959A5 publication Critical patent/JP2002501959A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/04Preparatory processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • C08G69/14Lactams
    • C08G69/16Preparatory processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/08Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino-carboxylic acids
    • C08G69/14Lactams
    • C08G69/16Preparatory processes
    • C08G69/18Anionic polymerisation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyamides (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ポリアミド製造の際、水によるポリマーの抽出により得られる水性モノマーおよびオリゴマー抽出物を、直接、アミノニトリルと反応させることにより、ポリアミド製造のために使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、高温、高圧で、アミノニトリルおよび水性媒体からポリアミドを製
造する方法に関する。
【0002】 本発明は、さらにポリマーを水で抽出することにより、ポリアミド製造から得
られる水性モノマーおよびオリゴマー抽出物の用途に関する。
【0003】 例えばε−カプロラクタムの重合によりポリアミドを製造することにより形成
されるポリマーは、カプロラクタムと、そのオリゴマーとから成る低分子量分を
含有する。これらの低分子量分は、実際上、高熱水による抽出で分離除去される
。カプロラクタムは、この抽出水分(モノマーおよびオリゴマーの水性抽出物)
から回収され、精製され、必要に応じて重合反応に再導入される。あるいはまた
、試薬を添加して、オリゴマーを抽出水分中においてカプロラクタムに転化し、
これを同様に分離し、精製し、再使用することもできる。
【0004】 DE−A2501348号公報には、重合後、溶媒による抽出工程を含む、ε
−カプロラクタムからのポリアミド製造方法が記載されている。モノマーおよび
オリゴマーを含有する抽出物は、大気酸素の不存在下に、濃縮装置中において濃
縮される。この装置において抽出接触面は、濃縮工程条件下において不活性の材
料で構成されている。この濃縮物は、さらに精製ないし分別することなく、単独
で、または他のポリアミド形成出発材料と共に重合される。
【0005】 米国特許3459640号明細書には、ポリカプロアミド抽出溶液から、精製
されたカプロラクタムを回収する方法が記載されている。粗製カプロラクタムは
、熱交換器を経て分離器に導入され、ここで精製カプロラクタムは減圧下に蒸留
除去される。このカプロラクタムは反応のために循環使用される。
【0006】 同5077381号明細書には、アミドモノマーからポリアミドを製造する方
法が記載されており、この場合未転化のアミノモノマーおよびオリゴマーは抽出
され、抽出物中の相当割合は、220から290℃における熱処理により低減さ
れ、反応混合物の抽出処理された部分は反応のために返送使用される。
【0007】 また、EP−A608454号公報には、ポリアミド−6廃棄物またはオリゴ
マー含有ポリアミド−6廃棄物またはオリゴマーラクタム残渣を、圧力反応器中
において、添加された水の存在下に、解重合加水分解に附して回収する方法が記
載されている。
【0008】 しかしながら、上述した公知方法は、いずれも全抽出物ないしその組成分、こ
とにカプロラクタムが新たな重合に使用される前に、抽出媒体の水を、場合によ
り複数工程で処理しなければならない欠点がある。カプロラクタムを除去し、処
理し、循環再使用するための方法は、抽出用水中のオリゴマーが処理され得ず廃
棄されねばならない追加的欠点を有する。さらに、上述の抽出用水循環使用方法
は、抽出水分濃縮物もしくは抽出水分とカプロラクタムの混合物の加水分解的重
合工程の使用を前提とする。
【0009】
【発明を解決しようとする課題】
そこでこの技術分野における課題ないし本発明の目的は、現在公知の各方法の
上述の欠点を回避しながら、循環用水分、すなわちポリマーを水で抽出すること
によるポリアミド製造からもたらされるモノマーおよびオリゴマーの水性抽出物
を使用して、前処理、濃縮ないし除去する工程を経由することなく、そのまま循
環使用する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかるに上述の課題ないし目的は、ポリアミドを製造するためにポリマーを水
で抽出して得られるモノマーおよびオリゴマー抽出物水溶液を、そのままアミノ
ニトリルと反応させることにより解決ないし達成されることが本発明者らにより
見出された。
【0011】 本発明は、また、ポリマーを水で抽出することによりもたらされるモノマーお
よびオリゴマー抽出物水溶液を、少なくとも一種類のアミノニトリルと反応させ
ることによりポリアミドを製造する方法を提供する。
【0012】 本発明により、モノマーおよびオリゴマー抽出物水溶液は、何らの処理を行な
うことなく、そのまま重合反応に返還、使用され得る。すなわち、濃縮、分別な
いし精製を行なう必要がない。本発明による水性抽出物の循環使用方法はバッチ
式で、または連続的に行なわれる。
【0013】 モノマーおよびオリゴマー抽出物の水溶液、アミノニトリルおよび水を含有す
る反応混合物は、多段工程法によりポリアミドに転化されるのが好ましい。反応
混合物の組成は、抽出物水溶液中の抽出可能組成分が何であるかにより相違する
。本発明において、この反応混合物中における水分の量割合は、10から80、
ことに25から60質量%である。
【0014】
【実施態様】
少なくとも一種類のアミノニトリルと水との反応によりポリアミドを製造する
本発明方法は、以下の各工程、すなわち、 (1)少なくとも一種類のアミノニトリルを、90から400℃の温度、0.
1から35×106Paの圧力下において、水性媒体と反応させることにより反 応混合物を得る工程、 (2)150から400℃の範囲内、第一工程におけるよりも低い圧力範囲内
において、第一気相と第一液相もしくは第一固相とが、あるいは第一固相と第一
液相の混合物とがもたらされるように選定される温度、圧力で上記反応混合物を
さらに反応させ、上記第一気相を第一液相もしくは第一固相から、あるいは第一
液相と第一固相の混合物から分離する工程、および (3)上記第一液相もしくは第一固相を、あるいは第一液相と第一固相の混合
物を、90から370℃の温度、0.1から30×106Paの圧力下において 、水性媒体(工程(1)および/または(3)で使用される水性媒体は、水でポ
リマーを抽出することによりポリアミドを製造する場合に得られる水性モノマー
およびオリゴマー抽出物であるか、または単なる水である)を含有する気相もし
くは液相と混合し、生成物混合物を得る工程を含む。
【0015】 この本発明方法は、上記工程(3)のほかに追加的に、あるいはこれに代えて
、以下の工程、すなわち、 (4)200から350℃の範囲内、工程(3)の圧力より低い範囲内におい
て、水およびアンモニア含有第二気相と第二液相もしくは第二固相とが、あるい
は第二液相と第二固相の混合物(各相はポリアミドを含む)がもたらされるよう
に選定される温度、圧力で上記生成混合物を後濃縮させる工程を含んでもよい。
【0016】 モノマーおよびオリゴマー水性抽出物は、上述した工程(1)、工程(3)ま
たはこれら両工程に返還され、循環再使用され得る。この水性抽出物が使用され
ない場合は、その代わりに水そのものが使用され得る。
【0017】 混合物中のアミノニトリルは、原則的に、少なくとも1個のアミノ基と、少な
くとも1個のニトリル基を含有するいずれのアミノニトリル化合物でもよいが、
ω−アミノニトリル、ことにアルキレン基部分に4から12個、ことに4から9
個の炭素原子を有するω−アミノアルキルニトリル、あるいは炭素原子数8から
13のアミノアルキルアリールニトリル、ことに芳香族単位と、アミノおよびニ
トリル基との間に、炭素原子数が少なくとも1のアルキレン基を有するアミノア
ルキルアリールニトリルが好ましい。極めて好ましいアミノアルキルアリールニ
トリルは、相互に1,4−相対位に在るアミノ基およびニトリル基を有する化合
物である。
【0018】 使用されるω−アミノアルキルニトリルは、アルキレン基部分(−CH2−) が4から12個、ことに4から9個の炭素原子を有する線形ω−アミノアルキル
ニトリル、例えば6−アミノ−1−シアノペンタン(6−アミノカプロニトリル
)、7−アミノ−1−シアノヘキサン、8−アミノ−1−シアノヘプタン、9−
アミノ−1−シアノオクタン、10−アミノ−1−シアノノナンであって、こと
に6−アミノカプロニトリルが好ましい。
【0019】 6−アミノカプロニトリルは、例えばDE−A836938号、同84865
4号公開公報、US−A5151543号特許明細書に記載されているように、
アジポニトリルを水素添加することにより得られる。
【0020】 もちろん、単一のアミノニトリルではなく多種類のアミノニトリルの混合物、
あるいはアミノニトリルと他のコモノマー、例えばカプロラクタムとの混合、あ
るいは下記の混合物を使用することもできる。
【0021】 特定の実施態様において、ことにコポリアミドあるいは分岐もしくは長鎖ポリ
アミドが製造されるべき場合において、6−アミノカプロニトリル単独ではなく
、以下の混合物、すなわち、 50から99.9質量%、ことに80から90質量%の6−アミノカプロニト
リル、 0.01から50質量%、ことに1から30質量%の、脂肪族C4−C10−α ,ω−ジカルボン、芳香族C8−C12ジカルボンおよびC5−C8シクロアルカン ジカルボン酸の中から選定される少なくとも一種類のジカルボン酸、 0から50質量%、ことに0.1から30質量%、炭素原子数4から10のα
,ω−ジアミン、 0から50質量%、ことに0から30質量%のα,ω−C2−C12ジニトリル 、 0から50質量%、ことに0から30質量%の、α,ω−C5−C12アミノ酸 または相当するラクタム、 0から10質量%の少なくとも一種類の無機酸またはその塩を、 各組成分の質量%の合計が100%となるように含有する混合物が使用される
【0022】 適当なジカルボン酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメル酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバチン酸のような脂肪族C4−C10−α,ω−ジカル ボン酸、好ましくはアジピン酸、セバチン酸、ことにアジピン酸、さらにはテレ
フタル酸のような芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のようなC 5 −C8シクロアルカンジカルボン酸である。
【0023】 4から10個の炭素原子を持っている適当なα,ω−ジアミンの例としては、
テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デ
カメチレンジアミン、ことにヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
【0024】 上述したジカルボン酸およびジアミンのほかに、ことにアジピン酸の塩、ヘキ
サメチレンジアミンの塩(66塩とも称されている)も使用され得る。
【0025】 α,ω−C2−C12ジニトリルとしては、脂肪族ニトリル、例えば1,4−ジ シアノブタン(アジポニトリル)、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシア
ノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、1,9−
ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、ことにアジポニトリルが使用され
る。
【0026】 必要であれば、分岐アルキルまたはアリールまたはアルキルアリールから誘導
されたジアミン、ジニトリル、アミノニトリルも使用され得る。
【0027】 α,ω−C5−C12アミノ酸としては、5−アミノペンタノン酸、6−アミノ ヘキサノン酸、7−アミノヘプタノン酸、8−アミノオクタノン酸、9−アミノ
ノナノン酸、10−アミノデカノン酸、11−アミノウンデカノン酸、12−ア
ミノドデカノン酸、ことに6−アミノヘキサノン酸が使用され得る。
【0028】 第一工程における反応は、触媒を使用することなく、あるいは酸化金属触媒の
存在下に行なわれ、以下の反応条件は、触媒を使用しない場合について記載され
るが、触媒を使用する場合のそれは括弧内に示される。
【0029】 本発明方法の工程(1)において、アミノニトリルは、水と共に約100(9
0)から約400(400)℃、好ましくは約200(180)から約350(
310)℃、ことに約240(220)から約290(270)℃に加熱され、
これに対応して圧力は約0.1から約35(15)×106Pa、好ましくは約 1(1)から約15(10)×106Pa、ことに約4(4)から約11(9) ×106Paに設定される。本工程において、圧力および温度は、液相または固 相と、液相もしくは固相と気相との混合物がもたらされるように相互に調整され
得る。しかしながら、この反応混合は、単一の液相としてもたらされるのが好ま
しい。
【0030】 本発明において、水または水性抽出液は、アミノアルキルニトリル対水のモル
割合が1:1から1:30(1:10)、好ましくは1:2から1:10(1:
0)、ことに1:2から1:8(1:6)の範囲になされる。水または水性抽出
液の使用量は、使用されるアミノアルキルニトリルに対して過剰であるのが好ま
しい。
【0031】 この実施態様において、液相もしくは固相、あるいは固、液混合物は、反応混
合物に対応するが、気相は分離される。この工程の一部分として、気相は、液相
もしくは固相、あるいは固、液混合物から直ちに分離されてもよく、あるいはこ
の工程でもたらされる反応混合物が、液/気、固/気または液−固/気の2相形
態で存在してもよい。もちろん、この場合の圧力および温度を相対的に調整して
、反応混合物を単一の固相もしくは液相として存在させることも可能である。
【0032】 気相の分離は、撹拌もしくは非撹拌槽または接続二槽、および蒸発装置、例え
ば回転エバポレータ、薄層エバポレータ、あるいは拡大させた相接触面積をもた
らす円盤状反応装置を使用することにより行なわれ得る。場合により、相接触面
積を増大させるため、反応混合物の循環ないしループ反応器の使用を必要とする
。気相の除去は、さらに液相に対する水蒸気または不活性ガスの添加により行な
われ得る。
【0033】 圧力は、これがあらかじめ選定された温度において、アンモニア蒸気平衡圧よ
り小さく、反応混合物中のその他の構成分の平衡圧より大きくなるように調整す
るのが好ましい。このようにして、ことにアンモニア除去を有効的に行ない、酸
アミド基の加水分解速度を早めることができる。
【0034】 工程(1)は撹拌槽ないし接続二槽を使用して行なわれ、この二相処理は、反
応槽ないし反応器で行なわれるが、単一液相の処理は充填流動管反応器を使用し
て行なうのが好ましい。充填結束管反応器の使用は、工程(1)においても可能
であり、ことに二相処理に好ましく、伝熱性を改善し、さらに軸線方向における
反応関与体バックミキシングを抑制する。
【0035】 使用され得る充填物としては、滞留時間のバラツキを少なくし、バックミキシ
ングを抑制するために、ラシッヒリングまたはズルツァー混合素子が使用される
【0036】 さらに他の実施態様においては、工程(1)の反応器は、下流の流動帯域に使
用される。この場合にも反応関与体の好ましくないバックミキシングを抑制する
ために充填物を装填するのが好ましい。その結果、反応器中においてアンモニア
ガスが放散され、反応器の入口から下流に充満して、最も直接的な経路として反
応器塔頂に達し、反応器の他の経路における流動形態に基因する干渉ないし対流
が上昇する気泡により最少限度に抑制される。
【0037】 工程(1)における反応混合物の滞留時間については、全く制約はないが、一
般的に約10分から10時間、ことに約30から約6時間の範囲内で設定される
【0038】 また工程(1)におけるニトリル基の転化率に関しても特に制約はなく、ただ
経済的理由から、使用されるアミノニトリルモル量に対して、この転化率は少な
くとも約70モル%を、好ましくは約95モル%を下廻らず、ことに約97から
約99モル%の範囲に想定される。
【0039】 ニトリル基の転化度は、慣用の手段、例えばIR分光分析(波数2247にお
けるCN伸張振動)、NMRまたはHPLC、ことにIR分光分析により測定さ
れる。
【0040】 さらに他の好ましい実施態様においては、アミノニトリル/水混合物は、熱交
換器により継続的に加熱され、このようにして加熱された混合物は、同じ温度に
加熱された反応器、好ましくはバックミキシングを回避するためにズルツァー混
合素子のような充填物を内蔵する管状反応器中に導入される。アミノニトリルと
水は、もちろん別個に加熱され得る。
【0041】 本発明方法は、工程(1)の反応を酸素含有燐化合物、ことに亜燐酸、燐酸、
次亜燐酸、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、例えば
Na3PO4、NaH2PO4、Na2HPO4、NaH2PO3、Na2HPO3、Na
2PO2、K3PO4、KH2PO4、K2HPO4、KH2PO3、K2HPO3、KH 2 PO2の存在下に行なうことに限定されるものではないが、この場合のω−アミ
ノニトリルの燐化合物に対する量割合は、0.01:1から1:1、ことに0.
01:1から0.1:1の範囲になされる。
【0042】 さらに他の金属酸化物、例えば二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミ
ニウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、ことにブレンステッド酸触媒、例え
ばゼオライト触媒、板状シリケート触媒、または二酸化チタン触媒は、転化、こ
とにニトリル基の転化を促進するための各工程における不均一系触媒作用に有効
である。好ましいのは、二酸化チタン、ことに70から100質量%のアナター
ゼと、0から30質量%のルチルを含有する二酸化チタン触媒であって、この二
酸化チタンの40質量%までは酸化タングステンで代替され得る。純粋な出発材
料(アミノニトリル)の場合には、アナスターゼ含有分の高い二酸化チタンを使
用するのが好ましい。
【0043】 触媒は0.1から5ml/g、ことに0.2から0.5ml/gの孔隙容積を
持っているのが好ましい。また、その孔隙平均径は、0.005から0.1μm
、ことに0.01から0.06μmであるのが好ましい。高粘度の材料が使用さ
れる場合には比較的大きい孔隙径の触媒を使用するべきである。切削硬度は20
Nより高く、ことに25Nより高いことが好ましい。BET表面積は、40m2 /gより大きく、ことに100m2/gより大きいのが好ましい。このBETが 小さいと触媒床容積は、適当な触媒作用を達成するために対応して大きくなされ
ねばならない。ことに好ましい触媒は以下の諸特性、すなわちアナスターゼ含有
割合100%、孔隙容積0.3ml/g、平均孔隙径0.02μm、切削硬度3
2N、BET表面積116m2/gを有するもの、あるいはアナスターゼ含有分 84質量%、ルチル含有分16質量%、孔隙容積0.3ml/g、平均孔隙径0
.03μm、切削硬度27、BET表面積46m2/gを有するものである。触 媒は市販の、例えばデグッサ、フィンチまたはケミラから得られる粉末から調製
される。酸化タングステンが使用される場合、酸化チタンの40質量%まで、好
ましくは30質量%まで、ことに20質量%までが酸化タングステンで代替され
たものが好ましい。触媒の製造方法は、1997年、ワインハイムのVCH社刊
、エルトル、クネツィンガー、ワイトカンプの不均一系触媒ハンドブックの98
頁以降に記載されている。金属酸化物触媒は、任意の形態、例えばペレット、押
出成形体その他の成形体として使用され得る。ことに直径1から10m、長さ1
から50mmのペレットが好ましい。ペレットはそれのみでも、あるいはラシッ
ヒリングのような金属充填物と合併しても使用され得る。両者は混合物形態で、
あるいは交互に層を成す状態で存在してもよい。
【0044】 上述した金属酸化物は、工程(4)では使用されないが、工程(1)から(3
)、ことに工程(1)および(3)、なかんずく工程(1)において使用される
【0045】 本発明方法において、工程(1)で得られる反応混合は、さらに工程(2)に
おいて、約150(200)から約400(350)℃、好ましくは約200(
210)から約330(300)℃、ことに約230(230)から約290(
270)℃の範囲内の温度、工程(1)より低い圧力において、さらに反応に附
される。工程(2)における圧力は、工程(1)における圧力よりも少なくとも
約0.5×106Pa低いのが好ましく、一般的に約0.1から約45×106
a、好ましくは約0.5から約15×106Pa、ことに約2から約106Paの
圧力が好ましい。
【0046】 工程(2)の温度、圧力は、第一気相と第一液相もしくは第一固相、あるいは
第一液相と第一固相の混合物とがもたらされるように上記範囲内で選定され、第
一気相は、第一液相もしくは第一固相から、あるいは第一液相と第一固相の混合
物から分離される。
【0047】 実質上、アンモニアと水蒸気から成る上記第一気相は、通常、蒸留カラムのよ
うな蒸留装置により連続的に分離、除去される。この蒸留の過程で除去される留
出物中の有機組成分(その大部分は未転化アミノニトリル)は、その全部もしく
は一部が、工程(1)および/または工程(2)に返送され循環処理される。
【0048】 第二工程における反応混合物の滞留時間には全く制約がないが、通常、約10
分から約5時間、ことに約30分から約3時間の範囲である。
【0049】 第一工程と第二工程の間の生成物導管には、選択によりラシッヒリング、ズル
ツァー混合素子のような充填物が装填され、反応混合物の気相化澎張を制御する
【0050】 工程(3)において、第一液相もしくは第一固相、あるいは第一液相と第一固
相の混合物は、水、水蒸気または水性抽出液を含む気相ないし液相と混合される
。これは連続的に行なわれるのが好ましい。添加される水または抽出物(液とし
て)の量は、上記第一液相もしくは第一固相の、あるいは第一液相と第一固相の
混合物の1kgに対して、約50から約1500ml、ことに約100から約5
00mlの範囲であるのが好ましい。この水または抽出物の添加は、まず第二工
程で生ずる水分のロスを補填するため、さらには反応混合物中の酸アミド基の加
水分解を補償するためである。これが、また、工程(1)で使用される出発材料
混合物が、僅かに過剰量の水のみで使用され得る本発明のさらに他の利点をもた
らす。
【0051】 本発明の他の実施態様において、工程(3)は、85%にも及ぶ高い抽出可分
組成分を含有する水性抽出物を使用して行なわれ得る。この場合、工程(3)の
温度、圧力パラメータは、反応混合物が、単一液相としてのみ存在し、有機およ
び無機含有分が反応器壁面および充填物上に堆積し、汚染することを回避し得る
ように選定されねばならない。場合により、高度に濃縮された水性抽出物液は、
工程(3)への導入前に添加されるカプロラクタムを含有し、カプロラクタムオ
リゴマーの溶解性を改善し、オリゴマーの堆積およびこれによる装置の閉塞を阻
止する。
【0052】 水および水性抽出物を含有する気相または液相は、工程(3)に導入される前
に熱交換器中で予熱され、次いで第一液相もしくは第一固相と、あるいは第一液
相および第二固相の混合物と混合されるのが好ましい。反応器は、選択により、
組成分をさらに混合される混合素子を装填含有していてもよい。
【0053】 工程(3)は、150から370℃の温度、0.1から30×106Paの圧 力で行なわれるが、触媒床が使用される場合には、工程(1)において使用され
る温度、圧力条件が適用される。
【0054】 圧力および温度は、反応混合物が単一の液相もしくは固相として存在するよう
に相互に調整され得る。他の実施態様において、圧力、温度は、液相もしくは固
相が、あるいは液相および固相の混合物が、気相と共にもたらされるように選定
される。この実施態様において、液相もしくは固相は、あるいは液相および固相
の混合物は、生成混合物に対応するが、気相は分離される。この工程の一部とし
て、気相は液相もしくは固相から、あるいはこれらの混合物から直ちに分離除去
されるか、あるいは二相形態、すなわち液相/気相、固相/気相、あるいは液−
固相/気相で存在し得る。
【0055】 圧力は、あらかじめ選定された温度において、この圧力がアンモニアの平衡圧
力より小さく、しかしながら所定温度における反応混合物中の他の組成分の平衡
圧力より大きくなるように調整され得る。これにより、ことにアンモニアの分離
除去が有利に行なわれ、従って酸アミド基の加水分解を促進することができる。
【0056】 この工程で使用される装置、反応器は、工程(1)につき上述したと同じもの
が使用され得る。
【0057】 好ましい実施態様において、二相処理は、第一工程の反応器を下流処理に附す
ることにより行なわれるが、この場合には反応器に触媒および/または充填物を
装填して、反応関与体の軸線方向バックミキシングを制約するのが好ましい。そ
の結果、アンモニアガスは反応器中において放散され、反応器中への導入直後に
、最短の経路を経て反応器頂部の気相に到着する。反応器中のその後の経路の流
動形態に基因する干渉は、気泡の上昇または対流により最少限度に抑制される。
【0058】 この工程の滞留時間も同様に特に制約はないが経済的理由から、一般に約10
分から約10時間、好ましくは約1から約8時間、ことに約1から約6時間の範
囲が示される。
【0059】 工程(3)の生成混合物はさらに以下のように処理される。好ましい実施態様
において、工程(3)の生成混合物は、工程(4)において、約200から約3
50℃、好ましくは約220から約300、ことに約250から約270℃の温
度において後縮合に附される。工程(4)は、工程(3)の圧力以下の圧力、好
ましくは約5から1000×103Pa、さらに好ましくは約10から約300 ×103Paの圧力下に行なわれる。この工程に関する温度、圧力は、第二気相 が、それぞれポリアミドを含有する、第二液相もしくは固相と共に、あるいは第
二液相および第二固相の混合物と共に得られるように上記各範囲内で選定される
【0060】 工程(4)の後縮合は、ポリアミドの相対粘度(25℃の温度で、100ml
の96質量%濃度の硫酸中、ポリアミド1gの濃度の試料につき測定される)が
約1.6から約3.5の数値を示すように行なわれるのが好ましい。
【0061】 好ましい実施態様において、液相中の水分は、窒素のような不活性ガスにより
駆逐され得る。工程(4)における反応混合物の滞留温度は、ことに、所望の相
対粘度、温度、圧力および工程(3)で添加される水分量により相違する。工程
(3)が単一相状態で処理される場合、工程(3)および(4)の間の生成物導
管は、選択により充填物、例えばラシッヒリング、ズルツァー混合素子のような
、気相中における反応混合物の澎張を制御する充填物を含有し得る。
【0062】 さらに他の本発明実施態様において、工程(3)は省略され、ポリアミドは、
工程(1)、(2)および(4)の実施により製造される。
【0063】 触媒を使用しない本発明方法は、以下のようにして実施される。
【0064】 工程(1)において、少なくとも一種類のアミノアルキルニトリルは、過剰量
の水および/または水性抽出物と共に、約250から約350℃、約4から約3
0×106Paの範囲内において、反応混合物が単一相で存在し、使用されるア ミノアルキルニトリルのモル当たり95モル%を下廻らないニトリル基転化率を
以って反応混合物をもたらすように相互調整される圧力、温度において加熱され
る。
【0065】 この反応混合物は、工程(2)において、約220から約300℃、約1から
約7×106Pa(工程(1)より少なくとも0.5×106Pa低い)の範囲内
の温度、圧力で、処理される。同時に、生成第一気相は第一液相から分離除去さ
れる。
【0066】 この工程(2)において得られる第一液相を、工程(3)において約220か
ら約300℃、約10から約300×103Paの範囲の温度、圧力で処理して もたらされる水およびアンモニア含有第二気相を、第二液相から分離、除去する
。この工程において、生成するポリアミドの相対粘度(上述のように測定される
)は、温度および滞留時間の調整により、約1.6から約3.5の範囲内におけ
る好ましい数値に調整される。生成する第二液相は、常法により排出され、後処
理される。
【0067】 前述したように、酸化金属の触媒を使用する場合には比較的低い温度および圧
力が使用され得る。
【0068】 上述した本発明方法、すなわち、一連の工程(1)から(3)、あるいは工程
(1)、(2)および(4)、あるいは工程(1)から(4)は、バッチ式で、
すなわち単一反応器において相次いで、または連続的に、すなわち連続する複数
反応器中において同時に行なわれ得る。もちろん、これら各工程の一部、例えば
工程(1)および(2)を連続的に、残余の工程をバッチ式で行なうこともでき
る。
【0069】 さらに他の好ましい実施態様において、各工程で得られる少なくとも一種類の
気相は先行工程の少なくとも一工程に返送して循環使用され得る。
【0070】 また、工程(1)または工程(3)、あるいは工程(1)および工程(3)に
おける温度、圧力を、液相もしくは固相、あるいは両相の混合物と気相とが得ら
れ、気相が分離されるように選定されるのが好ましい。
【0071】 なお本発明方法に関して、連鎖延長または分岐、あるいはその両者を行なうこ
ともできる。このためには、当業者に周知の連鎖延長剤ないし分岐剤を各工程、
ことに工程(3)または(4)で添加するのが好ましい。
【0072】 ことに使用可能の化合物は以下の通りである。
【0073】 分岐剤ないし架橋剤としては、少なくとも三官能性のアミンまたはカルボン酸
の適当な例が、EP−A345648号公報に記載されている。この少なくとも
三官能性アミンは、カルボン酸基と反応し得る少なくとも3個のアミノ基を持っ
ており、カルボン酸基を持っていないのが好ましい。少なくとも三官能性のカル
ボン酸は、アミンと反応し得る少なくとも3個のカルボン酸基を有し、このアミ
ンは例えばエステルのようなその誘導体として存在していてもよい。カルボン酸
は、カルボン酸基と反応するアミノ基を持たないのが好ましい。適当なカルボン
酸としては、トリメシン酸、例えばオレイン酸から製造される、炭素原子数50
から60の三量体脂肪酸、ナフタレン−1,3,5,7−テトラカルボン酸のよ
うなナフタレンポリカルボン酸が挙げられる。カルボン酸は上述した有機化合物
であって、高分子化合物でないのが好ましい。
【0074】 少なくとも3個のアミノ基を有するアミンの例としては、ニトリロアルキルア
ミン、ことにニトリロトリエタンアミン、ジアルキレントリアミン、ことにジエ
チレントリアミン、トリアルキレンテトラミン、テトラアルキレンペンタミンが
挙げられ、アルキレン基部分はエチレンである。さらにデンドリマーもアミンと
して使用可能である。下式(I)
【0075】
【化1】 で表わされ、式中の RがHまたは−(CH2n−NR1 2を、 このR1がHまたは−(CH2n−NR2 2を、 このR2がHまたは−(CH2n−NR3 2を、 このR3がHまたは−(CH2n−NH2をそれぞれ意味し、nが2から6、x
が2から14の整数である場合のデンドリマーが好ましい。
【0076】 nは3または4、ことに3、xは2から6、ことに2から4、なかんずく2で
あるのが好ましい。(複数の)基Rは相互に同じでも異なってもよいが、ことに
水素または−(CH2n−NH2基を意味するのが好ましい。
【0077】 適当なカルボン酸は、3から10個、ことに3または4個のカルボン酸基を持
っており、また芳香族および/または複素環式核を持っているのが好ましい。前
者の例はベンジル、ナフチル、アントラセン、ビフェニル、トリフェニル環であ
り、複素環式環としては、ピリジン、ビピリジン、ピロール、インドール、フラ
ン、チオフェン、プリン、キノリン、フェナントレン、ポルフィリン、フタロシ
アニン、ナフタロシアニンが例示される。好ましいのは、3,5,3´,5´−
ビフェニルテトラカルボン酸−ナフタロシアニン、ナフタロシアニン、3,5,
3´,5´−ビフェニルカルボン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸、2,4,6−ピリジントリカルボン酸、3,5,3´,5´−ビピリジル
テトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、3,5,3
´,5´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテト
ラカルボン酸であって、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(トリメシン酸)
および1,2,4,5−ベンゼンカルボン酸がことに好ましい。これら化合物は
市販されており、またDE−A4312182号公報に記載されている方法によ
り製造され得る。オルト置換芳香族化合物が使用される場合、イミド形成は適当
な反応温度の選定により有利に阻止される。
【0078】 これら化合物は、少なくとも三官能性、ことに四官能性であって、官能基数は
3から16、好ましくは4から10、ことに4から8である。本発明方法は、少
なくとも三官能性アミンあるいは少なくとも三官能性カルボン酸を使用して実施
されるが、これらアミンとカルボン酸の混合物は使用されない。しかしながら、
極く少量のアミンは、上記カルボン酸中に存在することができ、その逆も可能で
ある。
【0079】 上記化合物は、ポリアミド1gに対して、1から50μmol、好ましくは1
から35、ことに1から20μmolの割合で使用される。これら化合物は、ポ
リアミド1gに対して3から150、好ましくは5から100、ことに10から
70μmol当量の量で存在するのが好ましい。当量は官能性アミノ基ないしカ
ルボン酸基の個数に基礎を置く。
【0080】 二官能性カルボン酸または二官能性アミンは、連鎖延長剤として使用される。
これらは、アミノ基と反応し得る2個のカルボン酸基またはカルボン酸基と反応
し得る2個のアミノ基を有する。官能性のカルボン酸またはアミン、従ってカル
ボン酸基またはアミノ基は、それぞれアミノ基またはカルボン酸基と反応し得る
それ以上の官能基を持たない。それ以上の反応基を持たないのが好ましい。適当
な官能性アミンは、官能性カルボン酸と塩を形成し得るアミンである。これは、
例えばC1−C14アルキレンジアミン、ことにヘキシレンジアミンのようなC2
6アルキレンジアミンのような線形脂肪族アミンである。これは、また環式脂 肪族アミン、例えばイソホロンジアミン、ジシシカン、ラロルミンであってもよ
い。ヴェスタミンTMD(ヒュルスAGのトリメチルヘキサメチレンジアミン)
のような分岐脂肪族ジアミンも同様に使用可能である。芳香脂肪族ジアミン、例
えばn−キシレンジアミンも使用し得る。すべてのアミンが、炭素骨格において
1−C12アルキル、ことにC1−C14アルキル基により置換されているものであ
ってもよい。
【0081】 この二官能性基本構成ブロック(C)は、ポリアミド1gあたり、1から55
、好ましくは1から30、ことに1から15μmの量割合で使用されるのが好ま
しい。
【0082】 本発明方法により工程(3)で得られる生成混合物、あるいは第二液相もしく
は第二固相、または第二固液混合物(工程(4)から)(それぞれポリアミド、
好ましくはポリマー溶融体を含有している)が、慣用の態様で、例えばポンプに
より反応槽から排出される。次いで得られたポリアミドは、例えばDE−A43
21683号公報(3頁54行から4頁3行)に記載されているように、慣用の
方法により後処理され得る。
【0083】 好ましい実施態様において、本発明により得られるナイロン−6中の環式二量
体の割合は、ポリアミドをカプロラクタム水溶液で、次いで水で抽出することに
より、かつ/もしくはこれを気相抽出(例えばEP−A284968号公報に記
載されている)に附することによりさらに減少される。この後処理により得られ
る低分子量成分、例えばカプロラクタム、線形カプロラクタムオリゴマーおよび
環式カプロラクタムオリゴマーは、第一および/または第二および/または第三
の工程に返送され循環処理され得る。
【0084】 出発材料混合物および生成反応混合物には、各工程において、連鎖制御剤、例
えば脂肪族および芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、および酸素含有燐化合物を
、使用されるポリアミド形成単量およびアミノニトリルに対して、0.01から
5質量%、ことに0.2から3質量%の範囲の量割合で混合することができる。
【0085】 顔料、染料、安定剤などの添加剤、充填剤は、一般的にペレット化の前、好ま
しくは工程(2)、(3)および(4)において、反応生成混合物に添加される
。特に好ましいのは、処理済後に、反応混合物、生成ポリマー混合物が最早固定
床触媒に遭遇しなくなってから添加剤、充填剤を使用することである。一種類も
しくは複数種類の衝撃耐性を、組成物全体に対して、0から40質量%、ことに
1から30質量%の量割合で添加剤として使用することができる。またポリアミ
ド/ポリアリーレンエーテル用の慣用の他の耐衝撃性改善剤も添加、使用し得る
【0086】 ポリアミドの強靭性を増大させるゴムは、一般的に、本質的な二特徴を具備す
る。すなわち、−10℃、ことに−30℃より低いガラス転移温度を有するエラ
ストマー部分と、ポリアミドと交互作用し得る少なくとも1個の官能基とを持っ
ていることである。適当な官能基には、例えばカルボン酸、同無水物、同エステ
ル、同アミド、同イミド、アミノ、ヒドロキシル、エポキシド、ウレタンおよび
オキサゾリンが含まれる。
【0087】 ブレンドの強靭性を増大させるゴムの例としては、上述した官能基でグラフト
されたEPおよびEPDMゴムが挙げられる。上述単量体は、クメン過酸化水素
のようなフリーラジカル開始剤の存在下もしくは不存在下に、溶融体もしくは溶
液の形態における重合体上にグラフト結合され得る。ポリマーAなる呼称で記載
されたα−オレフィンの共重合体、ことにエチレン共重合体も、ポリマーAの代
わりにゴムとして使用されることができ、そのまま本発明組成物と混合され得る
【0088】 適当なエラストマーとしてのその他のグループに属するのはコア/シェルグラ
フトゴムである。これは、例えば懸濁重合で製造され少なくとも一種類の硬質構
成分と、少なくとも一種類の軟質構成分とを含有するグラフトゴムである。硬質
構成分は、一般的に、少なくとも25℃のガラス転移温度を示すポリマーであり
、これに対して軟質構成分は少なくとも0℃より高くないガラス転移温度を有す
るポリマーである。これら生成物は、コア上に重ね合わされた少なくとも一種類
のシェルから成る構造を持っており、これは単量体添加の順序の結果としてもた
らされる。軟質構成分は、一般的にブタジエン、イソプレン、アルキルアクリラ
ート、アルキルメタクリラートまたはシロキサン、その他から誘導される。適当
なシロキサンコアは、例えば、環式のオクタメチルテトラシロキサンもしくはテ
トラビニルテトラメチルテトラシロキサンのオリゴマーから出発して形成され得
る。これら出発化合物は、好ましくはスルホン酸の存在下に、開環カチオン重合
法において、例えばγ−メルカプトプロピルメチルジメチルシロキサンと反応せ
しめられ、軟質コアが形成される。シロキサンは、またハロゲンのような加水分
解可能基またはテトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランあるいはフェ
ニルトリメトキシシランのようなアルコキシ基を持つシランの存在下に重合させ
て架橋されることもできる。この場合に使用される適当なコモノマーは、例えば
スチレン、アクリロニトリル、1個より多い重合可能二重結合を持つ、ジアリル
フタラート、ジビニルベンゼン、ブタンジオールジアクリラート、トリアリル(
イソ)シアヌラートを持っている架橋もしくはグラフト単量体である。硬質構成
分は、一般的に、スチレン、α−メチルスチレンおよびこれらの共重合体(好ま
しいコモノマーはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルメクリラート
である)から誘導される。
【0089】 軟質コアと硬質シェル、硬質コアと第一軟質シェルおよびさらに少なくとも一
層の硬質シェルを有する、コア/シェルグラフトゴムが好ましい。カルボニル、
カルボン酸、同無水物、同アミド、同イミド、同エステル、アミノ、ヒドロキシ
ル、エポキシ、オキサゾリン、ウレタン、ウレア、ラクタム、ハロベンジル基の
ような官能基の組入れは、この場合、最後のシェルの重合反応の間に、適当に官
能化されている単量体を添加することにより行なわれるのが好ましい。適当な官
能化単量体としては、例えばマレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸のモノ
もしくはジエステル、tert−ブチル(メタ)アクリラート、アクリル酸、グ
リシジル(メタ)アクリラート、ビニルオキサゾリンである。官能基を持つこの
ような単量体の使用量割合は、コア/シェルグラフトゴムの合計質量に対して、
0.1から25、ことに0.25から15質量%である。軟質分対硬質分の割合
は、一般的に1:9から9:1、ことに3.7:8.2の範囲である。
【0090】 ポリアミドの強靭性を増大させるゴム自体は、公知であって、例えばEP−A
208187号公報に記載されている。
【0091】 適当な耐衝撃性改善ゴムのさらに他のグループとして、熱可塑性ポリエステル
エラストマーが挙げられる。このポリエステルエラストマーは、一般的にはポリ
(アルキレン)エーテルグリコールから誘導される長鎖部分と、低分子量ジオー
ルおよびジカルボン酸から誘導される短鎖部分から成る区分コポリエーテルエス
テルである。このような生成物は、それ自体公知であり、例えば米国特許365
1014号明細書に記載されている。また対応する生成物は、またHytrel
(登録商標)(デュポン社)、Arniel(登録商標)(アクゾ社)、Pel
prene(登録商標)(トーヨーボー社)のような登録商標下に商業的に入手
可能である。これらは混合物としても使用され得る。
【0092】 さらに他の添加物としては、例えば処理助剤、安定剤、酸化遅延剤、熱分解防
止剤、紫外線分解防止剤、滑剤、離型剤、難燃化剤、染料、顔料、可塑剤などが
挙げられる。これらの量割合は、組成分の総量に対して、一般的に40質量%ま
で、ことに15質量%までである。顔料、染料は、4質量%まで、好ましくは0
.5から3.5、ことに0.5から3質量%までである。
【0093】 熱可塑性樹脂を着色するための顔料は周知であり、例えば1983年、カルル
、ハンゼル、フェルラーク社刊、R.ゲヒター、H.ミュラーの「タッシェンブ
ール、デル、クンストシュトフアディティーフェ」494から510頁を参照さ
れ度い。まず言及すべき顔料は、酸化亜鉛、硫化亜鉛、鉛白(2PbCO3、P b(OH)2)、リトホン、アンチモン白、二酸化チタンのような白色顔料であ る。二酸化チタンの最も普遍的な二種類の結晶多形転移(ルチルおよびアナター
ゼ)の一方、すなわちルチル形態が、本発明の成形組成物用白色顔料として好ま
しい。
【0094】 本発明に使用され得る黒色顔料は、酸化鉄ブラック(Fe34)、スピネルブ
ラック(Cu(Cr、Fe)24)、マンガンブラック、ことにカーボンブラッ
ク(これは通常、ファーネスブラックないしガスブラックの形態で使用される。
例えば、1988年、エクペルトフェルラーク社刊、G.ベンツィングの「ピグ
メンテ、フュール、アンシュトリッヒミッテル」78頁以降を参照され度い。
【0095】 本発明において、特定の色調を得るため、酸化クロムグリーンのような無機顔
料、アゾ顔料のような有機顔料およびフタロシアニンを使用する場合もある。こ
のような混合顔料は商業的に入手可能である。
【0096】 本発明の熱可塑性樹脂組成物に添加され得る酸化遅延剤、熱安定剤としては、
例えば周期表第I族金属、ことに、ナトリウム、カリウム、リチウムのハロゲン
化物が使用され、これらは場合により、銅(I)ハロゲン化物、例えば塩化物、
臭化物、沃化物と併用される。ことに銅のハロゲン化物はエレクトロンを多量に
有するp−配位子を含有していてもよい。このような銅錯体の例は、トリフェニ
ルホスフィンとの銅ハロゲン化物錯体である。さらに弗化亜鉛、塩化亜鉛も使用
可能である。さらに立体障害フェノール、ヒドロキノン、これらの置換形態、二
級芳香族アミンも使用可能であり、これらはまた燐含有酸、その塩との併用する
ことができる。さらにこれらの混合物も使用可能である。この場合、各組成分は
混合物の質量に対して1質量%までの割合で使用される。
【0097】 対紫外線安定剤としては、種々の置換レゾルシノール、サリチラート、ベンゾ
トリアゾールおよびベンゾフェノンが、2質量%までの量割合で使用され得る。
【0098】 本発明による熱可塑性材料中に1質量%までの量で使用される滑剤、離型剤は
、ステアリン酸、ステアリルアルコール、アルキルステアラート、N−アルキル
ステルアミド、さらには長鎖脂肪酸とのペンタエリトリトールのエステルである
。ステアリン酸のカルシウム、亜鉛またはアルミニウムの塩、さらにはジステア
リルケトンのようなジアルキルケトンである。
【0099】
【実施例】
以下の実施例により本発明をさらに具体的に、しかしながら例示的に説明する
【0100】 触媒製造 触媒1(ベータゼオライト粉末) 後述のように使用されるこの触媒は、以下の組成、特性を有するUetiko
n(Zeokat−Beta)からのベータゼオライトである。SiO2=91 %、Al23=7.8%、NaO=0.5%、K2O=0.7%、BET表面積 =700m2/g、孔隙寸法=7.6×6.7、5.5×5.5Å、粒径=0. 2−0.5μm。
【0101】 触媒2(ベータゼオライト押出物) 上記実施例1ないし触媒1のベータゼオライト粉末220gを、5%のWal
ocel(登録商標)および230gの水と共に、45分間混練した。この材料
を70バールの圧力下に押出して2mmの抽出物とした。次いで、これを110
℃で乾燥し、500℃で17時間か焼した。
【0102】 この押出物195gを、20%濃度のNH4Cl 3lにより80℃で2時間 交換し、10lの水で洗浄した。次いで第二の交換を20%濃度のNH4Cl 3lにより80℃で2時間行ない、生成物をClがなくなるまで洗浄し、110
℃で乾燥し、次いで500℃で5時間か焼した。
【0103】 触媒3(タイプK10(登録商標)の板状シリカート) K10(登録商標)はジュートヘミー社の酸処理モンモリロナイトであって、
180−220m2/gのBET表面積および40−50meq/100gのイ オン交換当量を示す。
【0104】 触媒4および5(それぞれ100%および84%アナターゼの押出物) 製造法は、1997年、ワインハイムのVCH社刊、エルトル、クネツィンガ
ー、ヴァイトカンプの「ハンドブック、オブ、ヘテロジーナス、キャタリシス」
98頁以降の記載と一致する。先行記述中においてことに好ましいとされたTi
2多形態を、水、シリカゲルおよびグリセリンと混合し、押出し、550℃で か焼した。
【0105】 触媒6(二酸化チタン/酸化タングステン触媒) この触媒は、商業的に入手可能の二酸化チタンVKR611(ザハトルベン社
製)を酸化タングステンと緊密に混合し、次いで触媒2または4の場合と同様に
押出成形した。
【0106】 これは、以下の組成、特性を示した。WO320質量%、TiO280質量%、
BET表面積=73m2/g、全酸性度(pKa=6.8)=0.56mmol /g、全酸性度(pKa=−3)=0.035mmol/g。
【0107】 いわゆる相対粘度(RV)、分子量、重合度は抽出された材料の場合、25℃
において、ウベロード粘度計を使用し、1%の溶液(96%濃度の硫酸中)で、
抽出されなかったポリアミドの場合、1.1%の溶液で測定される。非抽出ポリ
アミドは、分析前にあらかじめ、減圧下において乾燥される。
【0108】 アミノおよびカルボキシル末端基(それぞれAEG、CEGと略称される)の
含有分量は、酸滴定により測定される。アミノ基は、70:30の質量部割合の
フェノール/メタノール溶媒中において、過塩素酸で滴定される。
【0109】 抽出処理としては、100質量部のポリカプロラクタムを、400質量部の蒸
留水と共に、還流下100℃において撹拌混合し、水を除去した後、100℃に
おいて徐々に、すなわち後縮合をもたらさないように、減圧下に20時間乾燥す
る。抽出可能分量(EXT)は、カプロラクタムに対する量割合として示される
【0110】 実施例1、2および対比例1、2 アミノカプロラクタム(純度99%)と水もしくは水性抽出物(抽出物を含有
するH2O)の、混合モル割合1:6の出発材料混合物を、ポンプにより、選択 によりTiO2押出物(触媒4、直径4mm、長さ5−10mm)を充填した、 長さ1000mm、内径36mmの管状反応器中に加圧給送する。使用される水
性抽出物中の抽出可能分量は、全実験を通して6から7質量%である。
【0111】 次いで、反応混合物を分離槽(内容積2l)中において放圧し、圧力を30か
ら60バール範囲にする。この反応混合物を、工程(2)から工程(3)の他の
管状反応器(長さ1000mm、内径6mm)(長さ6mm、径6mmのラシッ
ヒリングを装填)にギヤポンプで移送する。この混合物は、工程(3)の管状反
応器入口に0.50から100ml/hの速度で連続的に給送される水と水性抽
出物を含有する。工程(3)の反応混合は後縮合のための工程(4)に移送され
る。
【0112】 例示的実験のための各反応条件は、下表1に示される。表中の実験例は、出発
材料混合物および工程(3)における水性抽出物の使用が、下表2に示されるカ
プロラクタムの粘度に影響をもたらさず、また生成物の特性に悪影響を及ぼさな
いことを示す。
【0113】
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,IN,JP,KR,KZ,LT,L V,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI ,SK,TR,UA,US Fターム(参考) 4J001 DA01 DB01 DB02 EA02 EB02 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB14 EB34 EB35 EC02 EC04 EC07 EC08 EC09 EE27A EE43A EE56A EE64A FA01 FA03 FB01 FB03 FC01 FC03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーを水で抽出することによりポリアミドを製造する際
    に得られる水性モノマーおよびオリゴマー抽出物の、アミノニトリルとの直接反
    応によりポリアミドを製造するための用途。
  2. 【請求項2】 ポリマーを水で抽出することによりポリアミドを製造する際
    に得られる水性モノマーおよびオリゴマー抽出物を、少なくとも一種類のアクリ
    ロニトリルと反応させることによりポリアミドを製造する方法。
  3. 【請求項3】 以下の各工程、すなわち (1)少なくとも一種類のアミノニトリルを、90から400℃の温度、0.
    1から35×106Paの圧力下において、水性媒体と反応させることにより反 応混合物を得る工程、 (2)150から400℃の範囲内、第一工程におけるよりも低い圧力範囲内
    において、第一気相と第一液相もしくは第一固相とが、あるいは第一固相と第一
    液相の混合物とがもたらされるように選定される温度、圧力で上記反応混合物を
    さらに反応させ、上記第一気相を第一液相もしくは第一固相から、あるいは第一
    液相と第一固相の混合物から分離する工程、および (3)上記第一液相もしくは第一固相を、あるいは第一液相と第一固相の混合
    物を、90から370℃の温度、0.1から30×106Paの圧力下において 、水性媒体(工程(1)および/または(3)で使用される水性媒体は、水でポ
    リマーを抽出することによりポリアミドを製造する場合に得られる水性モノマー
    およびオリゴマー抽出物であるか、または単なる水である)を含有する気相もし
    くは液相と混合し、生成物混合物を得る工程を含む、少なくとも一種類のアミノ
    ニトリルと水との反応によるポリアミドの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記工程(3)のほかに追加的に、あるいはこれに代えて、
    以下の工程、すなわち、 (4)200から350℃の範囲内、工程(3)の圧力より低い範囲内におい
    て、水およびアンモニア含有第二気相と第二液相もしくは第二固相とが、あるい
    は第二液相と第二固相の混合物(各相はポリアミドを含む)がもたらされるよう
    に選定される温度、圧力で上記生成混合物を後縮合させる工程を含む、請求項3
    の方法。
  5. 【請求項5】 工程(1)もしくは(3)あるいは両工程(1)および(3
    )において、固定床の形態における金属酸化物触媒を使用する、請求項3または
    4のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 触媒として二酸化チタンを使用する、請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 工程(3)において、第一液相もしくは第一固相、あるいは
    第一液相と第一固相の混合物1kgに対して、水性媒体を含有する気相もしくは
    液相を50から1500mlの量において添加する、請求項3から6のいずれか
    の方法。
  8. 【請求項8】 工程(1)から(3)、または工程(1)、(2)および(
    4)、または工程(1)から(4)を連続的に実施する、請求項3から7の方法
  9. 【請求項9】 各工程で得られる気相の少なくとも1相を、先行工程の少な
    くとも1工程に返還して使用する、請求項3から8のいずれかの方法。
  10. 【請求項10】 使用されるアミノニトリルが、炭素原子数4から12のア
    ルキレン基部分(−CH2−)を持っているω−アミノアルキルニトリルまたは 炭素原子数8から13のアミノアルキルアリールニトリルである、請求項3から
    9のいずれかの方法。
  11. 【請求項11】 以下の混合物、すなわち、 50から99.9質量%の6−アミノカプロニトリル、 0.01から50質量%の、脂肪族C4−C10−α,ω−ジカルボン、芳香族 C8−C12ジカルボンおよびC5−C8シクロアルカンジカルボン酸の中から選定 される少なくとも一種類のジカルボン酸、 0から50質量%、炭素原子数4から10のα,ω−ジアミン、 0から50質量%のα,ω−C2−C12ジニトリル、 0から50質量%の、α,ω−C5−C12アミノ酸または相当するラクタム、 0から10質量%の少なくとも一種類の無機酸またはその塩を、 各組成分の質量%の合計が100%となるように含有する混合物が使用される
    、請求項3から10のいずれかの方法。
JP2000529372A 1998-02-02 1999-02-02 アミノニトリルからポリアミドを製造する方法 Withdrawn JP2002501959A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19804020.2 1998-02-02
DE19804020A DE19804020A1 (de) 1998-02-02 1998-02-02 Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Aminonitrilen
PCT/EP1999/000653 WO1999038907A1 (de) 1998-02-02 1999-02-02 Verfahren zur herstellung von polyamiden aus aminonitrilen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002501959A true JP2002501959A (ja) 2002-01-22
JP2002501959A5 JP2002501959A5 (ja) 2006-03-30

Family

ID=7856395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000529372A Withdrawn JP2002501959A (ja) 1998-02-02 1999-02-02 アミノニトリルからポリアミドを製造する方法

Country Status (20)

Country Link
US (1) US6359020B1 (ja)
EP (1) EP1053274B1 (ja)
JP (1) JP2002501959A (ja)
KR (1) KR100552368B1 (ja)
CN (1) CN1165567C (ja)
AR (1) AR018737A1 (ja)
AU (1) AU2721899A (ja)
BG (1) BG64709B1 (ja)
BR (1) BR9908786B1 (ja)
CA (1) CA2319758A1 (ja)
DE (2) DE19804020A1 (ja)
ES (1) ES2207932T3 (ja)
HU (1) HU224290B1 (ja)
ID (1) ID25866A (ja)
IL (1) IL137165A (ja)
PL (1) PL342239A1 (ja)
SK (1) SK10802000A3 (ja)
TR (1) TR200002252T2 (ja)
TW (1) TW565580B (ja)
WO (1) WO1999038907A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522298A (ja) * 2004-02-12 2007-08-09 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリアミドの連続製造方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19804020A1 (de) 1998-02-02 1999-08-05 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Aminonitrilen
HUP0105495A2 (en) * 1999-02-11 2002-05-29 Basf Ag Method for producing polyamide 6 of a low extract content, high viscosity stability and low remonomerization rate
DE19925906A1 (de) * 1999-06-07 2000-12-14 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Lactamen und Polyamid-Extrakten
DE19935398A1 (de) * 1999-07-30 2001-02-01 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Dinitrilen und Diaminen
DE19962573A1 (de) * 1999-12-23 2001-07-05 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyamiden
DE10021191A1 (de) * 2000-05-03 2001-11-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung eines Polymers unter Verwendung von Caprolactam
DE10033544A1 (de) * 2000-07-11 2002-01-24 Basf Ag Kontinuierliches Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Aminonitrilen
DE10047657B4 (de) * 2000-09-26 2005-02-10 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polycaprolactam, ein Polycaprolactam und dessen Verwendung
EP1359179B1 (en) * 2000-12-20 2017-05-31 Toray Industries, Inc. Polyamide prepolymer, polyamide, and processes for producing these
PL2084212T3 (pl) * 2006-10-24 2011-05-31 Basf Se Zastosowanie wyparek wężownicowych do wytwarzania poliamidów
WO2016167740A1 (en) * 2015-04-13 2016-10-20 Cast Nylons Co., Ltd High molecular weight, high crystalline cast nylon propellant

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3459640A (en) * 1965-04-08 1969-08-05 Teijin Ltd Process for the purification of lactams
DE2501348C3 (de) * 1975-01-15 1988-02-11 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Kontinuierliches Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus epsilon-Caprolactam
US5077381A (en) * 1990-06-01 1991-12-31 Basf Corporation Constant compositioin recycle of nylon 6 polymerization wash water
EP0608454B1 (de) * 1993-01-28 1997-08-13 POLYMER ENGINEERING GmbH Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung von Polyamid 6 aus Polyamid-Abfällen
DE4430480A1 (de) * 1994-08-27 1996-02-29 Basf Ag Hochmolekulare Polyamide aus Nitrilen
CN1128833C (zh) * 1996-08-30 2003-11-26 Basf公司 由氨基腈类化合物制备聚酰胺的方法
DE19804020A1 (de) 1998-02-02 1999-08-05 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Polyamiden aus Aminonitrilen
US6069228A (en) * 1998-08-17 2000-05-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for preparing polyamides
JP2002528581A (ja) * 1998-10-26 2002-09-03 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー オメガ−アミノニトリルからポリアミドを製造する連続重合方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007522298A (ja) * 2004-02-12 2007-08-09 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリアミドの連続製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
ES2207932T3 (es) 2004-06-01
US6359020B1 (en) 2002-03-19
EP1053274B1 (de) 2003-09-10
SK10802000A3 (sk) 2001-04-09
CN1165567C (zh) 2004-09-08
DE59906953D1 (de) 2003-10-16
BG64709B1 (bg) 2005-12-30
KR100552368B1 (ko) 2006-02-20
HUP0101072A3 (en) 2002-06-28
TR200002252T2 (tr) 2000-12-21
AR018737A1 (es) 2001-12-12
ID25866A (id) 2000-11-09
PL342239A1 (en) 2001-06-04
BR9908786B1 (pt) 2008-11-18
CA2319758A1 (en) 1999-08-05
HU224290B1 (hu) 2005-07-28
DE19804020A1 (de) 1999-08-05
BR9908786A (pt) 2000-12-05
CN1289349A (zh) 2001-03-28
IL137165A (en) 2005-08-31
WO1999038907A1 (de) 1999-08-05
BG104608A (en) 2001-05-31
KR20010040514A (ko) 2001-05-15
IL137165A0 (en) 2001-07-24
AU2721899A (en) 1999-08-16
TW565580B (en) 2003-12-11
EP1053274A1 (de) 2000-11-22
HUP0101072A2 (hu) 2001-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3462868B2 (ja) ジニトリル及びジアミンからのポリアミドの製造方法
JP2002501959A (ja) アミノニトリルからポリアミドを製造する方法
US6815527B2 (en) Continuous method for producing polyamides from aminonitriles
JP4382982B2 (ja) アミノニトリルからのポリアミドの連続的製造方法
JP2002501958A (ja) アミノニトリルから連続的にポリアミドを製造する方法
JP2002504606A (ja) アミノカルボン酸化合物からのポリアミドの製造
US6310173B1 (en) Batch process for producing polyamides from aminonitriles
KR100618501B1 (ko) 아미노니트릴로부터 폴리아미드 제조용 촉진제
CZ20002838A3 (cs) Způsob výroby polyamidů z aminonitrilů
MXPA01003484A (en) Accelerator for the production of polyamides from aminonitriles
CZ20002835A3 (cs) Diskontinuální způsob výroby polyamidů z aminonitrilů
CZ20002836A3 (cs) Kontinuální způsob výroby polyamidů z aminonitrilů a polyamidy tímto způsobem vyrobitelné

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060131

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061108